JP6832251B2 - 作業用車両 - Google Patents

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Description

本発明は、キーシリンダに始動キーを挿入して回動操作することにより原動機を始動させ、その原動機からの動力により走行等を行う作業用車両に関する。
このような作業用車両の一例として、左右のクローラ機構を有した走行体と、走行体上に旋回可能に設けられた旋回体と、旋回体の前部に設けられた掘削作業等を行うショベル装置とを備えて構成されたパワーショベル(エクスカベータ)がある。パワーショベルは、エンジンと、このエンジンにより駆動させる油圧ポンプとを備え、油圧ポンプから吐出される作動油を用いて左右のクローラ機構の走行油圧モータやショベル装置の油圧シリンダ等を駆動して走行や掘削作業等を行うように構成されている(例えば、特許文献1を参照)。なお、エンジンに代えてバッテリと電動モータを備え、電動モータにより油圧ポンプを駆動する構成のパワーショベルもある。このようなパワーショベルでは、旋回体に操作室を形成するオペレータキャビンが設けられ、このオペレータキャビン内に設けられたキーシリンダに始動キーを挿入してON側に回動操作することにより、エンジン等の原動機を始動させることが可能に構成されている。
パワーショベル等の作業用車両では、従来、同型機種において始動キーが共通になっていることが多く、1つの始動キーを用いて複数台の作業用車両を始動させることが可能になっている。そのため、作業用車両が盗難の被害にあうことがあり、そのような盗難防止対策として、GPS(全地球測位システム)を利用して車両の所在位置を把握できるものや、始動キーを予め登録し、未登録キーの場合には警告音を発生させるとともにエンジンの始動を規制するイモビライザ装置を備えたもの等がある。
特開2016‐53375号公報
上記のようなイモビライザ装置を備えた作業用車両では、当該車両の製造工場からの出荷時や輸送中に走行移動させる場合にも、登録済みの始動キーを使用する必要がある。そのため、多くの車両ごとに、それぞれの始動キーを管理しなくてはならず、始動キーの管理が非常に大変であった。万が一、登録済みの始動キーを紛失した場合には車両を走行移動させることができないという問題があった。また、イモビライザ装置では、特定の周波数の電波を使用するため、当該電波の使用認証を得てない国や地域では車両を販売することができないという問題もあった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、製造工場からの出荷時や輸送中等において始動キーの管理が容易になるとともに、電波認証を得ていない国や地域においても販売することができる作業用車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る作業用車両(例えば、実施形態におけるパワーショベル1)は、原動機(例えば、実施形態におけるエンジン)を有し、前記原動機からの動力により走行可能な車両(例えば、実施形態における走行体10および旋回体20)と、前記車両に設けられた作業装置(例えば、実施形態におけるショベル装置30)とを
備え、前記車両に設けられたキーシリンダに始動キー(例えば、実施形態におけるエンジンキー)を挿入して操作することにより、前記原動機を始動させることが可能に構成される。その上で、前記キーシリンダに挿入された始動キーが予め登録されたものか否かを判断し、当該始動キーが未登録のものであると判断したときに前記原動機の始動を規制するキー認証コントローラを備え、前記キー認証コントローラに専用ツール(例えば、実施形態におけるサービスツール150)を接続し、前記専用ツールにおいて切り替え操作を行うことにより、前記キー認証コントローラによって前記規制を行う規制有効状態と前記規制を行わない規制無効状態とを切り替え可能に構成される。
上記構成の作業用車両において、前記規制無効状態においては、未登録の始動キーであっても前記原動機を始動させることが可能であるように構成されることが好ましい。
上記構成の作業用車両において、前記専用ツールにより前記規制有効状態から前記規制無効状態に切り替えられると、前記キー認証コントローラに登録されている始動キーの登録情報が削除されるように構成してもよい。
上記構成の作業用車両において、前記キー認証コントローラにより前記キーシリンダに挿入された始動キーが未登録のものであると判断されたときに、警告音を発生させる警告装置(例えば、実施形態におけるホーン装置28、ブザー装置111)を備えることが好ましい。
本発明に係る作業用車両によれば、キー認証コントローラに専用ツールを接続し、当該専用ツールにおいて切り替え操作を行うことにより、キー認証コントローラによって原動機の始動を規制する規制有効状態と前記規制を行わない規制無効状態とを切り替え可能に構成される。そのため、製造工場からの出荷時や輸送中等においては、キー認証コントローラを規制無効状態とすることにより、車両間において共通の始動キーを用いて走行移動させることができる。従って、出荷時や輸送中等において、従来のように車両ごとに登録済みの始動キーを管理する必要がなく、始動キーの管理が容易になる。また、キー認証コントローラを規制無効状態に切り替えることにより、始動キーの登録情報を判断するときに用いる電波の認証を得ていない国や地域においても当該作業用車両を販売することができる。
本発明に係る作業用車両において、キー認証コントローラによりキーシリンダに挿入された始動キーが未登録のものであると判断されたときに、警告音を発生させる警告装置を備えることが好ましい。このような構成によれば、未登録キーを用いて車両が盗難されそうになったときに、警告音を発生させて車両が盗難されそうな状況を周囲に知らせることができ、これにより車両の盗難をより一層防止することができる。
本発明に係る作業用車両の一例であるパワーショベルの斜視図である。 エンジンキー認証装置の構成を示すブロック図である。 エンジンの始動規制や警告報知の制御フローを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態では、本発明に係る作業用車両の一例であるクローラ式のパワーショベル(エクスカベータ)について説明する。まず、パワーショベル1の全体構成について図1を参照して説明する。
パワーショベル1は、図1に示すように、走行可能に構成された走行体10と、走行体
10の上部に水平旋回可能に設けられた旋回体20と、旋回体20の前部に設けられたショベル装置30とを有して構成される。
走行体10は、駆動輪、複数の従動輪および、これらの車輪に掛け回された履帯13を有する左右一対のクローラ機構15を、走行体フレーム11の左右両側にそれぞれ備えて構成される。左右のクローラ機構15はそれぞれ、駆動輪を回転駆動する走行モータ16を有して構成される。走行体10は、左右の走行モータ16の回転方向および回転速度を制御することにより任意の方向および速度で走行可能に構成されている。走行体フレーム11の前部には、上下揺動自在にブレード18が設けられている。ブレード18は、走行体フレーム11との間に跨設されたブレードシリンダ19を伸縮作動させることにより上下揺動可能に構成されている。
走行体フレーム11の上部中央には旋回機構が設けられている。この旋回機構は、走行体フレーム11に固定された内輪と、旋回体20に固定された外輪と、旋回体20に設けられた旋回モータと、旋回体20に設けられた油圧ポンプから走行体10に設けられた左右の走行モータ16およびブレードシリンダ19に作動油を供給するためのロータリーセンタージョイントとを有して構成される。旋回体20は、この旋回機構を介して走行体フレーム11に水平旋回自在に取り付けられ、旋回モータを正転または逆転作動させることにより、走行体10に対して左右方向に旋回可能に構成されている。旋回体20の前部には、前方に突出する本体側ブラケット22が設けられている。
ショベル装置30は、本体側ブラケット22に上下軸を中心に左右方向に揺動自在に取り付けられたブームブラケット39と、ブームブラケット39に第1揺動ピン35aにより上下揺動自在(起伏動自在)に取り付けられたブーム31と、ブーム31の先端部に第2揺動ピン35bにより上下揺動自在(屈伸自在)に取り付けられたアーム32と、アーム32の先端部に設けられたリンク機構33とを有して構成される。ショベル装置30は、さらに、旋回体20とブームブラケット39の間に跨設されたスイングシリンダ34と、ブームブラケット39とブーム31の間に跨設されたブームシリンダ36と、ブーム31とアーム32の間に跨設されたアームシリンダ37と、アーム32とリンク機構33の間に跨設されたバケットシリンダ38とを有して構成される。
ブームブラケット39は、スイングシリンダ34を伸縮作動させることにより旋回体20(本体側ブラケット22)に対して左右方向に揺動可能に構成されている。ブーム31は、ブームシリンダ36を伸縮作動させることにより本体側ブラケット22(旋回体20)に対して上下方向に揺動可能(起伏動可能)に構成されている。アーム32は、アームシリンダ37を伸縮作動させることによりブーム31に対して上下方向に揺動可能(屈伸動可能)に構成されている。
アーム32およびリンク機構33の先端部には、バケット、ブレーカ、圧砕機、カッター、オーガ装置等の各種アタッチメントを上下方向に揺動自在に取り付けることが可能になっている。アーム32の先端部に取り付けられたアタッチメントは、バケットシリンダ38を伸縮作動させることによりリンク機構33を介してアーム32に対して揺動可能に構成されている。これらのアタッチメントの油圧アクチュエータに作動油を供給するための油圧ホースを接続可能な第1〜第3アタッチメント接続ポート41〜43が、アーム32の左側面に配設されている。
旋回体20には、オペレータ(作業者)が搭乗可能な操作室を形成するオペレータキャビン23が設けられている。オペレータキャビン23は、略矩形箱状に形成されており、左側部に横開き開閉可能なキャビンドア24が設けられている。オペレータキャビン23内には、オペレータが前方側を向いて着座するオペレータシート、走行体10の走行操作
を行う左右の走行操作レバー、旋回体20およびショベル装置30の作動操作を行う左右の作業操作レバーおよび作業操作ペダル、ブレード18の作動操作を行うブレード操作レバー等が設けられている。
旋回体20(オペレータキャビン23の後方および右方の位置)には、走行体10における左右の走行モータ16およびブレードシリンダ19、旋回体20における上記旋回モータ、並びに、ショベル装置30におけるスイングシリンダ34、ブームシリンダ36、アームシリンダ37およびバケットシリンダ38(以下、これらを纏めて油圧アクチュエータと称する)に作動油を供給して駆動させる油圧駆動装置が設けられている。
この油圧駆動装置は、ディーゼルエンジン(以下、エンジンと称する)と、このエンジンにより駆動される複数の油圧ポンプ(パイロット油圧ポンプを含む)と、油圧アクチュエータに供給する作動油の方向および流量を制御する制御バルブユニットと、上記走行操作レバーおよび作業操作レバー等の操作に応じて制御バルブユニットの各制御バルブのスプールを切り換えるためのパイロット油圧を生成するパイロットバルブユニットとを有して構成される。制御バルブユニットおよびパイロットバルブユニットは、油圧アクチュエータの各アクチュエータに対応した制御バルブおよびパイロットバルブ(リモコンバルブ)を有して構成されている。
図2に示すように、オペレータキャビン23内には、上記エンジンを始動させるためのエンジンキーを差し込み可能なキーシリンダ25と、パワーショベル1における各種の車両情報を表示するディスプレイ装置26と、オペレータにより操作される各種の操作スイッチとが設けられている。この操作スイッチの一つとして、ホーンスイッチが設けられている。オペレータキャビン23の外部(旋回体20の前部)にはホーン装置28が設けられており(図1を参照)、ホーンスイッチを押圧操作することにより、ホーン装置28からパワーショベル1の周囲に注意を促す警告音を発生させることができるようになっている。
パワーショベル1では、オペレータがオペレータキャビン23内に搭乗し、エンジンキーをキーシリンダ25に差し込んでSTART位置まで回動させるとエンジンが駆動し、このエンジンにより複数の油圧ポンプが駆動される。そして、オペレータキャビン23内の左右の走行操作レバーを前後に傾動操作することにより、その操作方向および操作量に応じて左右のクローラ機構15(走行モータ16)を駆動させてパワーショベル1を走行させることができる。また、左右の作業操作レバーを前後左右に傾動操作したり、左右の作業操作ペダルを踏込操作することにより、それらの操作方向および操作量に応じてショベル装置30等を駆動させて掘削等の作業を行うことができるように構成されている。
オペレータキャビン23内に設けられたキーシリンダ25は、エンジンキーを差し込んだり引き抜いたりすることが可能なOFF位置と、パワーショベル1に設けられた各種の装置にバッテリからの電気が供給されるON位置と、エンジンが始動されるSTART位置とを有し、OFF‐ON‐STARTの順に配置されて構成されている。キーシリンダ25にエンジンキーを差し込んでON位置まで回動操作する(もしくはSTART位置まで回動操作してエンジンを始動させる)と、オペレータキャビン23内に設けられたディスプレイ装置26に、パワーショベル1の各種の車両情報が表示されるようになっている。ディスプレイ装置26に表示される内容としては、例えば、燃料残量、エンジン回転数、冷却水温度、走行距離、車両の各種警告表示、車両の各種機能のON/OFF状態等が表示されるようになっている。
このように構成されるパワーショベル1に搭載されたエンジンキー認証装置100について以下に説明する。エンジンキー認証装置100は、図2に示すように、キーシリンダ
25に設けられたアンテナユニット101と、キーシリンダ25に挿入されたエンジンキーが予め登録されたものか否かを判断するキー認証コントローラ105と、キー認証コントローラ105において未登録のエンジンキー(以下、未登録キーと称する)であると判断されたときに、未登録キーである旨を報知する報知装置110とを有して構成される。
報知装置110は、オペレータキャビン23の内部に設けられ、オペレータキャビン23内において警告音を発生させるブザー装置111と、オペレータキャビン23の内部に設けられた上記ディスプレイ装置26と、オペレータキャビン23の外部に設けられた上記ホーン装置28とを有して構成される。ブザー装置111、ディスプレイ装置26およびホーン装置28は、キー認証コントローラ105からの指令信号に基づいて警告音の発生や警告表示を行うようになっている。
エンジンキーには、ID(シリアルナンバー)が設定されているとともに、トランスポンダ(送信・応答機)が内蔵されている。アンテナユニット101は、エンジンキーがキーシリンダ25に挿入されてON位置側に回動操作されると、当該エンジンキーのIDをキー認証コントローラ105に送信するようになっている。このとき、エンジンキー、アンテナユニット101およびキー認証コントローラ105の間では、特定の周波数の電波を用いて通信を行われる。
キー認証コントローラ105には、キーシリンダ25に挿入してエンジンを始動させることが可能なエンジンキーを予め登録することができるようになっている。第1のエンジンキーをキーシリンダ25に挿入してON位置まで回動させ、キー認証コントローラ105にサービスツール150を接続すると、サービスツール150により、キー認証コントローラ105を無効状態(OFF状態)から有効状態(ON状態)に切り替えることができるようになっている。さらに、この有効状態において、サービスツール150によりキー認証コントローラ105をキー登録モードに切り替えることができるようになっている。
このキー登録モードにおいて、キーシリンダ25に挿入された第1のエンジンキーのトランスポンダからIDがアンテナユニット101を介してキー認証コントローラ105に送信され、ディスプレイ装置26の画面上で操作することにより、第1のエンジンキーがマスターキーとしてキー認証コントローラ105のメモリに登録される。なお、この第1のエンジンキー(マスターキー)は、エンジンを始動可能なキーとしては登録されない。すなわち、このマスターキーではエンジンを始動させることができないようになっている。
次に、キーシリンダ25からマスターキー(第1のエンジンキー)を引き抜き、第2のエンジンキーをキーシリンダ25に挿入してON位置まで回動させると、この第2のエンジンキーのID(シリアルナンバー)がアンテナユニット101を介してキー認証コントローラ105に送信され、ディスプレイ装置26の画面上で操作することにより、第2のエンジンキーがエンジンを始動可能なキーとしてキー認証コントローラ105のメモリに登録される。そして、第2のエンジンキーをキーシリンダ25から引き抜き、第3、第4、・・・のエンジンキーを同様にして登録することができるようになっている。
キー認証コントローラ105には、複数のエンジンキー(例えば13個のエンジンキー)を登録可能になっており、登録上限数に達したときにはその旨がディスプレイ装置26の画面に表示されるようになっている。そして、マスターキー(第1のエンジンキー)をキーシリンダ25に再び挿入してON位置まで回動させる、もしくは最後のエンジンキーを登録した時点から所定時間(例えば5分)経過すると、キー認証コントローラ105においてキー登録モードが終了するようになっている。なお、マスターキーをキーシリンダ
25に挿入してON位置まで回動させた状態において、キー認証コントローラ105に接続したサービスツール150により、キー認証コントローラ105のメモリに登録されているマスターキーや登録キーのID情報を削除することもできるようになっている。
キー認証コントローラ105は、キーシリンダ25にエンジンキーが挿入されてON位置もしくはSTART位置まで回動操作されると、当該エンジンキーのIDを、上記のようにメモリに予め登録されたエンジンキー(以下、登録キーと称する)のIDと比較して、キーシリンダ25に挿入されたエンジンキーが登録キーであるか否かを判断するように構成されている。キー認証コントローラ105は、キーシリンダ25に挿入されたエンジンキーが登録キーであると判断すると、当該エンジンキーによるエンジン始動を許可し、START位置に回動操作されたときにエンジンコントロールユニット(ECU)を介してエンジンを始動させる制御を行うようになっている。
一方、キー認証コントローラ105は、キーシリンダ25に挿入されたエンジンキーが登録キーではない(未登録キーである)と判断すると、当該エンジンキーによるエンジン始動を規制し、START位置に回動操作されても、エンジンのスタータ回路を遮断してエンジンを始動させない制御を行うように構成されている。また、未登録キーであると判断すると、ブザー装置111に指令信号を送信してブザー装置111により警告音を発生させるとともに、ディスプレイ装置26に指令信号を送信してディスプレイ装置26により警告表示を行わせるように構成されている。これらの警告音および警告表示により、オペレータキャビン23内において、キーシリンダ25に未登録キーが挿入されている旨を報知するようになっている。さらに、未登録キーのSTART位置への回動操作が所定回数以上(例えば5回)以上繰り返されると、ホーン装置28に指令信号を送信してホーン装置28により警告音を発生させるように構成されている。このホーン装置28による警告音により、パワーショベル1の周囲に対して、キーシリンダ25に未登録キーが挿入されている旨を報知するようになっている。
このようなエンジンの始動規制や警告報知を行うことが可能なキー認証コントローラ105の有効状態(ON状態)において、マスターキー(第1のエンジンキー)をキーシリンダ25に挿入してON位置まで回動させ、キー認証コントローラ105にサービスツール150を接続すると、サービスツール150により、キー認証コントローラ105を有効状態から無効状態(OFF状態)に切り替えることができるように構成されている。キー認証コントローラ105が無効状態に切り替えられると、キー認証コントローラ105のメモリに登録されていたマスターキーや登録キーのID情報が全て削除されるようになっている。また、キー認証コントローラ105が無効状態のときには、いずれのエンジンキーでもキーシリンダ25に挿入してSTART位置まで回動操作することにより、エンジンコントロールユニット(ECU)を介してエンジンを始動させることができるようになっている。キー認証コントローラ105の有効および無効状態は、オペレータキャビン23内のディスプレイ装置26には表示されず、サービスツール150の画面のみに表示されるようになっている。
図3には、キー認証コントローラ105の有効状態(ON状態)において行われるエンジンの始動制御や警告報知の制御フローを示している。キーシリンダ25にエンジンキーが挿入されてON位置もしくはSTAT位置まで回動操作されると、当該エンジンキーのID(シリアルナンバー)を読み込む(ステップS1)。そして、読み込んだIDと、予め登録されているエンジンキー(登録キー)のIDとを比較する(ステップS2)。読み込んだIDが登録キーのIDと一致した場合には、当該エンジンキーがSTART位置に回動されたか否かを判断し(ステップS3)、START位置に回動されたときにはエンジンコントロールユニットに指令信号を送信してエンジンを始動させる。
ステップS2において、キーシリンダ25に挿入されたエンジンキーのIDが登録キーのIDと一致しない場合には、オペレータキャビン23内のディスプレイ装置26の画面に当該エンジンキーが未登録キーである旨の警告表示を行わせる(ステップS4)。また、オペレータキャビン23内のブザー装置111から警告音を発生させ、当該エンジンキーが未登録キーである旨を報知する(ステップS5)。このとき、ブザー装置111は、例えば短いブザー音を5回発生させる。そして、当該エンジンキーがOFF位置に戻されたか否かを判断し(ステップS6)、OFF位置に戻されたときには、ディスプレイ装置26による警告表示およびブザー装置111による警告音の発生を停止させ(ステップS7)、制御フローの最初に戻る。
ステップS6においてOFF位置に戻されていないときには、当該エンジンキーがSTART位置に回動されたか否かを判断する(ステップS8)。START位置に回動されていないときにはステップS6に戻る。一方、START位置に回動されたときには、そのSTART位置への回動が5回目以上か否かを判断し(ステップS9)、1〜4回目のときには、オペレータキャビン23内のブザー装置111から再び警告音を発生させ(ステップS10)、ステップS6に戻る。ステップS10においてもブザー装置111は、例えば短いブザー音を5回発生させる。
ステップS9において当該エンジンキーがSTART位置に5回以上回動されたと判断されたときには、オペレータキャビン23の外部に設けられたホーン装置28から警告音を発生させ、未登録キーを用いてエンジンを始動させようとしている旨をパワーショベル1の周囲に対して報知する(ステップS11)。このとき、ホーン装置28は、警告音を所定時間(例えば2分間)鳴らし続け、その後、警告音が鳴り止む。そして、当該エンジンキーがOFF位置に戻されたか否かを判断し(ステップS12)、OFF位置に戻されたときには、ホーン装置28による警告音の発生を停止させ(ステップS13)、制御フローの最初に戻る。一方、OFF位置に戻されていないときには、ホーン装置28は警告音を所定時間発生させた後に自動的に止まり、ステップS8に戻る。このように、キー認証コントローラ105においてエンジンキーの始動制御や警告報知が行われるようになっている。
このようにパワーショベル1では、キー認証コントローラ105に接続したサービスツール150により、キー認証コントローラ105を、エンジンの始動規制や警告報知を行うことが可能な有効状態(ON状態)と、エンジンの始動規制等を行わない無効状態(OFF状態)とに切り替えることができるように構成されている。そのため、製造工場からの出荷時や輸送中等においては、キー認証コントローラ105を無効状態とすることにより、車両間において共通のエンジンキーを用いて走行移動させることができる。従って、出荷時や輸送中等において、従来のように車両ごとに登録済みのエンジンキーを管理する必要がなく、エンジンキーの管理が容易になる。そして、輸送先の現地において、キー認証コントローラ105にサービスツール150を接続し、サービスツール150によりキー認証コントローラ105を有効状態に切り替えることができる。また、キー認証コントローラ105を有効状態から無効状態に切り替えることにより、エンジンキーの登録情報を判断するときに用いる電波の認証を得ていない国や地域においてもパワーショベル1を販売することができる。
また、パワーショベル1では、キー認証コントローラ105において未登録キーであると判断すると、オペレータキャビン内のブザー装置111およびディスプレイ装置26により警告音の発生および警告表示を行い、未登録キーのSTART位置への回動操作が5回以上繰り返されるとホーン装置28によりパワーショベル1の周囲に対しても警告音を発生させるように構成されている。そのため、未登録キーを用いてパワーショベル1を盗もうとしたときには、ブザー装置111およびディスプレイ装置26によりオペレータキ
ャビン23内において警告報知が行われるだけではなく、ホーン装置28によりパワーショベル1の周囲にも警告報知を行うことができる。従って、パワーショベル1の周囲に対して盗難されそうな状態であることを知らせることができ、これにより盗難を未然に防ぐことができる。
また、キー認証コントローラ105において未登録キーであると判断され、オペレータキャビン内のブザー装置111等により警告報知が行われているときに、当該未登録キーをOFF位置に戻すと、ブザー装置111等による警告報知が停止され、ホーン装置28による警告音の発生を行わないように構成されている。そのため、オペレータが間違って未登録キーを用いた場合であっても、ブザー装置111等によりオペレータに未登録キーであることを知らせるだけで、ホーン装置28により車両の周囲に対して警告音を発生させて周囲の注目を集めるような事態を回避させることができる。また、オペレータキャビン23内において、ブザー装置111だけではなく、ディスプレイ装置26によっても警告表示を行うように構成されているため、未登録キーが使用されていることをオペレータキャビン内において確実に報知することができる。さらに、未登録キーであると判断されたときには、エンジンが始動しないように規制されるように構成されている。そのため、未登録キーを用いた盗難を確実に防止することができる。
これまで、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、キー認証コントローラ105が、キーシリンダ25にエンジンキーが挿入されてON位置もしくはSTART位置まで回動操作されたときに、キーシリンダ25に挿入されたエンジンキーが登録キーであるか否かを判断するように構成されているが、キーシリンダ25に挿入されたとき(ON位置まで回動操作されていないとき)に登録キーであるか否かを判断する構成としてもよい。また、上述の実施形態では、エンジンキーをキーシリンダ25に挿入して回動操作する構成であるが、回動操作タイプではなく、押圧操作タイプやエンジン始動ボタンを備える車両に本発明を適用してもよい。
上述の実施形態では、未登録キーのSTART位置への回動操作が5回以上繰り返されるとホーン装置28により警告音を発生させるように構成されているが、この5回という回数は一例であって1〜4回、もしくは6回以上と適宜変更してもよい。また、未登録キーのSTART位置への回動操作が所定回数以上繰り返されたときではなく、ブザー装置111およびディスプレイ装置26により警告音および警告表示が行われた時点から所定時間が経過したときに、ホーン装置28により警告音を発生させるように構成してもよい。また、上述の実施形態では、未登録キーをOFF位置に戻されたときに、ディスプレイ装置26、ブザー装置111およびホーン装置28による警告を停止させるように構成されているが、所定の停止操作が行われるまで警告を続けるように構成してもよい。
上述の実施形態では、オペレータキャビン23内のディスプレイ装置26によっても警告表示を行うように構成されているが、オペレータキャビン23内では、ブザー装置111によって警告音を発生させるたけで、ディスプレイ装置26では警告表示を行わないように構成してもよい。また、パワーショベル1に従来から設けられているホーン装置28を用いてパワーショベル1の周囲に対して警告音(未登録キーである旨の警告音)を発生させるように構成されているが、ホーン装置28とは別の警告装置を設け、その警告装置により当該警告音を発生させる構成としてもよい。また、上述の実施形態では、ディスプレイ装置26の画面上の操作によりエンジンキーの登録を行うように構成されているが、キー認証コントローラ105に接続したサービスツール150の操作によってエンジンキーを登録可能な構成としてもよい。
上述の実施形態では、エンジンの動力により油圧ポンプを駆動し、その油圧ポンプから
吐出される作動油を用いて走行等を行うパワーショベルに本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、エンジンに代えて、バッテリおよび電動モータを搭載し、その電動モータにより油圧ポンプを駆動する、もしくは電動モータにより各アクチュエータを直接駆動するように構成されてもよい。さらに、上述の実施形態では、本発明をクローラ走行式のパワーショベルに適用した場合について説明したが、本発明は、ホイール走行式のパワーショベルや、スキッドステアローダ等のパワーショベル以外の作業機械においても適用することが可能である。
1 パワーショベル(作業用車両)
10 走行体(車両)
20 旋回体(車両)
25 キーシリンダ
28 ホーン装置(警告装置)
30 ショベル装置(作業装置)
100 エンジンキー認証装置
105 キー認証コントローラ
110 報知装置
111 ブザー装置(警告装置)
150 サービスツール(専用ツール)

Claims (4)

  1. 原動機を有し、前記原動機からの動力により走行可能な車両と、
    前記車両に設けられた作業装置とを備え、
    前記車両に設けられたキーシリンダに始動キーを挿入して操作することにより、前記原動機を始動させることが可能に構成された作業用車両において、
    前記キーシリンダに挿入された始動キーが予め登録されたものか否かを判断し、当該始動キーが未登録のものであると判断したときに前記原動機の始動を規制するキー認証コントローラを備え、
    前記キー認証コントローラに専用ツールを接続し、前記専用ツールにおいて切り替え操作を行うことにより、前記キー認証コントローラによって前記規制を行う規制有効状態と前記規制を行わない規制無効状態とを切り替え可能に構成されたことを特徴とする作業用車両。
  2. 前記規制無効状態においては、未登録の始動キーであっても前記原動機を始動させることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の作業用車両。
  3. 前記専用ツールにより前記規制有効状態から前記規制無効状態に切り替えられると、前記キー認証コントローラに登録されている始動キーの登録情報が削除されることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の作業用車両。
  4. 前記キー認証コントローラにより前記キーシリンダに挿入された始動キーが未登録のものであると判断されたときに、警告音を発生させる警告装置を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の作業用車両。
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