JP6829046B2 - 防錆塗膜形成組成物、塗装物品及び防錆塗料組成物 - Google Patents
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まず、第1の実施形態に係る防錆塗膜形成組成物について詳細に説明する。本実施形態の防錆塗膜形成組成物は、防錆顔料と、バインダーとを含有するものである。また、防錆顔料は、亜鉛及びマグネシウム化合物のみからなる。
亜鉛としては、金属亜鉛であれば特に限定されるものではないが、粉末状であることが好ましい。亜鉛粉末としては、例えば、球状や鱗片状などの形状を有するものを挙げることができる。
マグネシウム化合物としては、特に限定されるものではないが、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、蓚酸マグネシウム、硫酸マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のものであることが好ましい。これらは、1種のものが単独で含まれていてもよく、2種以上のものが組み合わされて含まれていてもよい。その中でも、酸化マグネシウムが含まれていることがより好ましい。
バインダーとしては、特に限定されるものではないが、有機ケイ素化合物が含まれていることが好ましい。有機ケイ素化合物としては、例えば、アルコキシシラン及びその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも1種のものを挙げることができる。アルコキシシランは、例えば、一般式(X)Si(X’)3で表される化合物であることが好ましい。
次に、第2の実施形態に係る塗装物品について詳細に説明する。本実施形態の塗装物品は、上記第1の実施形態に係る防錆塗膜形成組成物を含む防錆塗膜を備えたものである。
次に、第3の実施形態に係る防錆塗料組成物について詳細に説明する。本実施形態の防錆塗料組成物は、上記第1の実施形態に係る防錆塗膜形成組成物と、有機分散媒とを含むものである。そして、防錆顔料の含有量は、好ましくは20〜60質量%、より好ましくは40〜60質量%である。また、バインダーの含有量は、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは10〜35質量%である。さらに、有機分散媒の含有量は、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは20〜30質量%である。
有機分散媒としては、各種の成分の分散性が向上し、防錆塗膜の均一性を高めることができれば、特に限定されるものではないが、有機溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒を含有させることにより、防錆塗膜を形成する被塗物品への液なじみがよく、密着性が高い防錆塗膜を形成することができる。
亜鉛粉末97質量部、酸化マグネシウム粉末3質量部、有機ケイ素化合物(エチルポリシリケート(コルコート株式会社製、エチルシリケート40、固形分であるシリカ分:40質量%))50質量部、ポリエチレンオキシド10質量部及びイソプロパノール70質量部を混合して、本例の防錆塗料組成物を得た。
防錆顔料を表1に示す含有量に変更したこと以外は、実施例1−1と同様の操作を繰り返して、各例の防錆塗料組成物を得た。
脱脂処理した縦50mm、横100mm、厚み1.6mmの冷間圧延鋼板にマスキングテープ(幅2mm、幅5mm)を貼り付け、次いで、冷間圧延鋼板上に塗膜形成部分における防錆塗膜の厚みが10μmとなるように実施例1−1で得られた防錆塗料組成物をバーコータで塗布し、乾燥させ、しかる後、マスキングテープを剥がして、幅2mmと幅5mmの塗膜未形成部分を有し、図1に示すような本例の塗装物品(試験片)を得た。図1は、試験片の概要を示す説明図である。図1に示すように、塗装物品1は、防錆塗膜10を備えている。なお、塗膜未形成部分1aにおいては、冷間圧延鋼板20が露出している。
実施例1−1で得られた防錆塗料組成物を各例で得られた防錆塗料組成物に変更したこと以外は、実施例2−1と同様の操作を繰り返して、図1に示すような各例の塗装物品(試験片)を得た。
上記各例の試験片を用いて、複合腐食試験を行い、防錆塗膜の防錆性能を評価した。具体的には、室温35℃で4時間、5質量%塩化ナトリウム水溶液を用いた塩水噴霧処理を行い、次いで、室温60℃、相対湿度30%RH以下で2時間乾燥処理を行い、しかる後、室温50℃、相対湿度95±5%RHで2時間湿潤処理を行う1サイクルの8時間の複合腐食試験を18サイクル(合計144時間)行った後、塗膜未形成部分の赤錆発生状況の観点から外観腐食状況を観察した。得られた結果を仕様の一部と共に表1に示す。なお、表1中の観察結果において、「○」は赤錆の発生が観察されなかったことを意味し、「△」は赤錆の発生が観察されたが、赤錆発生面積が20%以下であったことを意味し、「×」は赤錆の発生が全面に観察されたことを意味する。
1a 塗膜未形成部分
10 防錆塗膜
20 冷間圧延鋼板
Claims (12)
- 亜鉛及び酸化マグネシウムのみからなる防錆顔料と、有機ケイ素化合物からなるバインダーとを含有し、
上記防錆顔料における上記酸化マグネシウムの含有量が、3〜30質量%であり、
上記防錆顔料の含有量が、60〜95質量%である
ことを特徴とする防錆塗膜形成組成物。 - 上記防錆顔料における上記酸化マグネシウムの含有量が、8〜16質量%であることを特徴とする請求項1に記載の防錆塗膜形成組成物。
- 上記防錆顔料における上記酸化マグネシウムの含有量が、11〜16質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の防錆塗膜形成組成物。
- 硝酸塩を含まないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の防錆塗膜形成組成物。
- 上記有機ケイ素化合物が、テトラアルコキシシラン又はこれらのオリゴマーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の防錆塗膜形成組成物。
- 上記有機ケイ素化合物が、炭素数が3以下であるテトラアルコキシシラン又はこれらのオリゴマーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の防錆塗膜形成組成物。
- 上記有機ケイ素化合物が、エチルポリシリケートであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の防錆塗膜形成組成物。
- 硝酸塩を含まず、
上記亜鉛が犠牲防食効果を有し、
上記酸化マグネシウムが塩基性亜鉛化合物の生成を促進する
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の防錆塗膜形成組成物。 - 請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の防錆塗膜形成組成物を含む防錆塗膜を備えたことを特徴とする塗装物品。
- 請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の防錆塗膜形成組成物と、有機分散媒とを含み、
上記防錆顔料の含有量が、20〜60質量%であり、
上記有機ケイ素化合物からなるバインダーの含有量が、5〜40質量%であり、
上記有機分散媒の含有量が、10〜60質量%である
ことを特徴とする防錆塗料組成物。 - 上記酸化マグネシウムの含有量が、0.05〜10質量%であることを特徴とする請求項10に記載の防錆塗料組成物。
- 常温乾燥性であること特徴とする請求項10又は11に記載の防錆塗料組成物。
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