JP6827588B2 - 照明デバイス、及び照明デバイスを製造する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光源及び/又は電子デバイスを備え、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスに関する。3D印刷されたヒートシンクは、コア層及び少なくとも1つの更なる層を含み、例えば、照明デバイスによって備えられる光源及び/又は電子デバイスがコア層上に更に配置されていてもよい。本発明は、更に、ヒートシンクに関し、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスを製造する方法に関する。
照明デバイスの動作はしばしば熱の発生に関連付けられる。熱は、照明デバイスの性能及び寿命に対して有害な影響を及ぼし得る副産物である。したがって、効果的な冷却が多くの照明デバイスにおいて有用であり、望まれている。使用時に、又は動作させられたときに熱を発生させ得る照明デバイスを冷却するために、ヒートシンクがしばしば用いられる。
照明デバイスの熱的性能を改善するためのヒートシンクが当該技術分野において周知である。グローバル製作における現在の慣行がデジタル製作の幅広い導入によって変容されていくことが期待されるため、このようなヒートシンクの設計及び製作が、例えば、熱溶解積層法又は3D印刷を用いて、デジタル化されることも期待される。
しかし、多くの照明デバイスは高い光束要求を有しており、したがって、より良好な熱拡散を達成し、その結果、所望の冷却特性を満たすために、金属ヒートシンクを必要とすることを理由に、現在のところ、多くの照明デバイスは依然として従来の製造技法を用いて製造されている。このような金属ヒートシンクはアルミニウムヒートシンクであってもよい。チップオンボード(Chip on Board;CoB)などの、照明デバイス内のより小さい光源への移行の潮流が、金属ヒートシンクによる効率的な熱拡散及び冷却に対する必要性を更に高めている。
このような金属ヒートシンク、例えば、アルミニウムヒートシンクは、現在、ダイカストによって作製されている。このようなキャスティングプロセスのための金型は(部品ごと、及び設計ごとに)工具を必要とし、それゆえ、高い製造コストをもたらす。更に、金属ヒートシンクを3D印刷することは、依然として非常に高価であり、小さい、又は非常に特殊な部分の限定的なバッチを製造する際にのみ有効である。同様の設計の(例えば、代替の)3D印刷されたポリマーヒートシンクをデジタル製作することでコスト効率はよくなるが、このような(代替の)3D印刷されたヒートシンクは、金属ヒートシンクの機械的強度と組み合わせた熱的特性が不足することになる。機械的強度は、応力及びひずみを受ける固体物体の挙動に対処する主題である。これが問題になり得る。即ち、例えば、熱伝導性充填材を(例えば)(ポリマー)マトリックス材料中に提供することによって、3D印刷されたヒートシンクにおける熱伝導を改善することは、しばしば、マトリックス材料の機械的強度の劣化を招き得る。このような機械的強度は、例えば、構造強度を与えるため、耐衝撃性若しくは延性などの良好な機械的特性を確実にするため、熱負荷に耐えるため、及び/又は物理的負荷に耐えるために必要とされてもよい。
このような熱的又は物理的負荷の例は、ヒートシンクを照明デバイスの構造内に接続することに起因する負荷、オン/オフ、昼/夜/、ひなた/日陰サイクルに起因して生じる熱応力、ヒートシンクを圧迫する照明デバイスの構造における重量負荷、風、太陽、雨、雹、雪などの気象条件、乱暴などの使用負荷である。その結果、金属ヒートシンクの代わりに単に周知のポリマーヒートシンクを用いるだけでは、このような機械負荷を克服し、同時に、照明デバイス内の熱負荷の放熱をもたらすには十分でない場合がある。それゆえ、周知のポリマーヒートシンクをこのような照明デバイスに設けることは不利である。
本発明の目的は、少なくとも上述された問題を軽減する、3D印刷されたヒートシンクを備える、改善された照明デバイスを提供することである。
このために、本発明は、光源及び/又は電子部品を備え、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスであって、3D印刷されたヒートシンクが、コア層、及びコア層に垂直なスタック軸に沿って積層された少なくとも1つの更なる層のスタックを含み、コア層及び少なくとも1つの更なる層が、熱伝導性充填材を各々有する同じポリマー材料を含み、3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性及び熱伝導を改善するために、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度が、コア層から開始して、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している、照明デバイスを提供する。
このような照明デバイスは、3D印刷されたヒートシンクを備え、ヒートシンクは、コア層、及びコア層に垂直なスタック軸に沿って積層された少なくとも1つの更なる層のスタックを含む。それゆえ、ヒートシンクは、連続的にコア層及び少なくとも1つの更なる層のスタックを含んでもよい。スタックの各層は同じポリマー材料を含み、これは、スタックの各層が互いに十分に接着させられることを確実にする。スタックの各層はまた、各々のそれぞれの層を通した熱伝達を改善するための熱伝導性充填材を含む。しかし、多くの状況において、ポリマーの機械的破損に対する耐性は、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度が増大するのに従い、低下する。より具体的には、機械的破損に対する耐性は、ここでは、例えば、脆性及び延性を指している。スタックの脆性(及び/又は剛性)は、熱伝導性充填材含量を増大させるために増大し、スタックを延性の面で劣化させ、変形によってより早く破壊又は破断しやすくさせる(即ち、機械的強度の特性が低下する)。熱的には、熱伝導性充填材を実装することが望ましいが、したがって、機械的には、スタックの各層に高濃度の熱伝導性充填材を設けることは望ましくない。それゆえ、上述されたように、本発明は、3D印刷されたヒートシンクの機械的強度と熱伝導との間の関係を改善するために、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度が、コア層から開始して、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している、3D印刷されたヒートシンクを提供する。関係は、ここでは、熱伝導に関係する、機械的破損に対する耐性である。これ(本発明)は、3D印刷されたヒートシンクを、熱的性能を維持しつつ、上述されたとおりの機械的破損に対する耐性である、比較的高い機械的強度特性を有するようにさせる。述べられたように、機械的強度特性は、例えば、熱的性能を維持しつつ、より脆性が低いこと、延性が改善されていること、変形の増大に伴う破壊に対する耐性がより高いことである。ここでは、3D印刷は、例えば、熱溶解積層法(fused deposition modelling;FDM)であってもよい。濃度はポリマー材料全体にわたって一様な濃度であってもよい。いくつかの例においては、関係は、3D印刷されたヒートシンクの、機械的強度、例えば、脆性又は延性と、熱伝導との比であってもよい。ここで、機械的破損に対する耐性はまた、3D印刷されたヒートシンクの機械的強度の特性の機械的強度と呼ばれてもよい。
結果として、コア層は、機械的破損に対する耐性はより低いが、より高い熱伝導率をもたらしてもよく、少なくとも1つの更なる層は、機械的破損に対する耐性の増大、及び熱伝導率の減少を連続的にもたらしてもよい。この構成の効果は、ヒートシンクの機械的破損に対する耐性及びヒートシンクの熱伝導率が、層のスタックに沿って逆比例してもよいことである。その結果、ヒートシンクのコア層に印加された熱は、層のスタック上で、例えば、少なくとも1つの更なる層のうちの最初の数層上で、より速く放散されることができ、一方で、ヒートシンクの機械的破損に対する全体的な耐性は結果的に維持され得る。これは例えば、少なくとも1つの更なる層のうちの最後の数層は、熱が最初の数層上ですでに放散されたので、熱伝導をそれほど必要とせず、それゆえ、ヒートシンクの機械的破損に対する全体的な耐性を改善するために、機械的破損に対するより大きな耐性を提供し得るためである。それゆえ、ここで説明されるように、3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性及び熱伝導も改善される。
機械的破損に対する耐性は、材料力学の分野において知られている、剛性、脆性、延性、耐衝撃性、応力−ひずみ挙動等などの機械的特性を指す。それゆえ、機械的破損に対する改善された耐性は、ひずみ又は変形に起因する破壊に対する耐性がより高い、例えば、より脆性が低い、より延性が高い、より耐衝撃性が高い物体を指す。ひずみは、機械的ひずみ及び発生する熱ひずみの両方を指してもよい。
本発明に係る照明デバイスの利点は、熱を光源及び/又は電子部品から伝達して逃がし得る、改善された3D印刷された(ポリマー)ヒートシンクを有する照明デバイスが提供されることである。より具体的に言うと、ヒートシンクは、照明デバイスにおける金属ヒートシンクのための有利な代替となるだけでなく、周知のポリマーヒートシンクと比べても改善となる。その理由は、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスは、より容易に、より高速に製造でき、(例えば、ダイカスト金型のように)高い先行投資を行うことなくよりコスト効率よく製作でき、機械的破損に対する耐性と熱伝導特性との間の改善された有利な関係を有するヒートシンクを提供するためである。その結果、(金属ヒートシンク又は)周知のポリマーヒートシンクを備える伝統的な照明デバイスが、金属ヒートシンクによってもたらされる機械的及び熱的利点を失うことなく、本発明に係る3D印刷されたポリマーヒートシンクを備える照明デバイスによって有利に置き換えられてもよい。このことは、周知のポリマーヒートシンクの明白な不利点である。
本発明を提供されることで、本発明が、今や、十分有効になった有利なポリマーヒートシンク、及び/又は金属ヒートシンクの有利な代替を提供するおかげで、ヒートシンクの設計及び製作が、より効果的に、より速やかにデジタル化されることが期待される。例えば、本発明は、例えば、屋外ポストトップ照明デバイス、又は例えば、より具体的には、Metronomisなどの、Philips Lightingの製品ライン内に存在する特定の照明デバイスのために有利に適用されてもよい。
別の利点は、このようなヒートシンクを照明デバイスにおける使用のためにデジタル製作することは、小バッチサイズをコスト効率よく製造することを可能にし、個別化された製品を可能にすることである。このような個別化された製品は、例えば、消費者によって開始され、3D印刷されてもよい。
コア層は、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度を有する。ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度は、コア層が熱を効率的に伝導することを可能にしてもよい。ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度が、コア層から開始して、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少するのに従い、ヒートシンクの熱伝導率は各連続層とともに減少するが、機械的破損に対するヒートシンクの耐性は増大する。即ち、例えば、スタックは、より脆性が低くなり、より延性が高くなり、ひずみ/変形に起因する破壊に対する耐性がより高くなる。したがって、熱源の近くでは熱伝導率がより高いため、熱源は、コア層上にあるときに、より効率よく放熱されることになる。それゆえ、熱は、コア層上ではより良好に分布するが、少なくとも1つの更なる層の各々の上では次第に良好に分布しなくなってもよい。しかし、少なくとも1つの更なる層上では、ヒートシンクの機械的破損に対する耐性が次第に良好に維持されるようになり、少なくとも1つの更なる層上では、熱がより広く分布するのに従い、熱伝導率の要求が次第に厳格でなくなるため、後者は許容可能である。
それゆえ、上述されたように、したがって、熱源は、コア層上にあるときに、より効率的に放熱されることになる。それゆえ、一実施形態では、光源及び/又は電子デバイスはコア層上に配置されていてもよい。より具体的には、光源及び/又は電子デバイスはコア層上において、最上層から外方を向いた側に配置されていてもよい。このような実施形態は、照明デバイスの光源及び/又は電子デバイスが、照明デバイス内の熱の大部分を生み出す構成要素であり得るため、有利である。光源及び/又は電子デバイスをコア層上に配置することは、照明デバイスの熱的性能を改善する。代替的に、一実施形態では、電子部品は、電池、プロセッサ、抵抗器、ドライバ、アクチュエータ、チップ若しくは半導体デバイス、又はディスプレイであってもよい。
光源は、従来の光源、照明デバイス、固体照明デバイス、LED、OLED、LEDボード、ハロゲンスポット、又は光ガイド、又は発光材料、又は発光材料を含む透明窓であってもよい。
より良好な放熱のために、光源及び/又は電子デバイス(例えば、ドライバなど)をコア層上の特定の位置に配置することが更に有利であり得、特定の位置は、光源によって発生された熱のより良好な放熱を可能にし得る。それゆえ、一実施形態では、光源及び/又は電子デバイスはコア層の幾何学中心に位置付けられていてもよい。幾何学中心は幾何学的形状の中心であってもよい。例えば、コア層が円形状を有するときには、幾何学中心は円の中心であってもよく、コア層が楕円形状を有するときには、幾何学中心は楕円の2つの焦点のうちの一方であってもよく、コア層が自由な形状を有するときには、幾何学中心は重心であってもよい。代替的に、慣性中心であってもよい。
本発明は、例えば、周知の薄いポリマー又は薄い金属シートヒートシンク(プレート形状)を備える照明デバイスを代替するために特に適してもよい。なぜなら、このような(プレート形状)ヒートシンク照明デバイスは、光源によって発生された熱の効果的な放熱を必要とするが、また、異なる発生負荷、及び結果として生じるひずみ、又は衝撃に対処するために、ヒートシンクの相当な強度も必要とするからである。したがって、薄い金属シートが、例えば、金属の特性のゆえに、よく適している。ヒートシンク全体にわたって高濃度の熱伝導性充填材を実装することによって同様の熱伝導率が達成される、同様の設計のポリマーヒートシンクを製作することは、機械的要求を満たすことができない可能性がある。なぜなら、高濃度の熱伝導性充填材は、例えば、変形に起因する破壊に対するより大きな耐性などの、薄いプレート形状のゆえに特に必要とされる、ヒートシンクの機械的破損に対する耐性を劣化させ得るからである。
しかし、本発明は、このような(薄いプレート形状)ヒートシンクを効果的に代替する、ポリマー材料を含む3D印刷されたヒートシンクを有する有利な照明デバイスを提供する。それゆえ、一実施形態では、本発明に係る照明デバイスであって、スタックがプレート形状を有し、プレート形状の厚さがスタックの有効直径の少なくとも15倍小さく、有効直径が、ヒートシンクの幾何学中心とスタックの縁部との間の最大距離の2倍である、照明デバイスが提供されてもよい。プレート形状の厚さは有効直径の少なくとも15倍小さい。なぜなら、より厚いプレート形状は、特に、照明デバイスの設計、例えば、ライトポールの設計にとっては、過剰設計され、かさばったポリマーヒートシンクをもたらすことになり得るからである。これは、(材料)コスト及び重量を不必要に増大させる。このような実施形態の結果、プレート形状を有する3D印刷されたヒートシンクを備える有利な照明デバイスが提供される。
有効直径(effective diameter)は文献において等価直径(equivalent diameter)とも呼ばれる。例えば、正方形の有効直径は、円がそれらの縁部の周りに描かれ得るため、正方形の幾何学中心と正方形の4つの角のうちの1つとの間の最大の2倍の大きさであり、有効直径は、正方形の幾何学中心と縁部のうちの1つの中点との間の距離ではない。それゆえ、有効直径は、パイプの断面が或る形状(例えば、円、正方形)を与える、パイプ流において決定されるときの有効直径と類似していてもよい。有効直径はまた、単に直径と呼ばれてもよい。
プレート形状の厚さは、代替的に、スタックの有効直径の少なくとも20分の1の大きさ、少なくとも30分の1の大きさ、少なくとも40分の1の大きさ、少なくとも50分の1の大きさ、又は少なくとも60分の1の大きさであってもよい。なぜなら、厚さの値ごとにスタックは軽く、安価になり、一方で、本発明は、機械的破損に対する所望の耐性及び熱伝導を、減少しながらも、依然としてもたらし得るからである。厚さは機能的厚さであってもよい。したがって、少なくとも60分の1の大きさの厚さの値は、ここで、ヒートシンクの機械的破損に対する耐性が熱伝導特性に対して十分でなくなり得るため、上限である。更に、一実施形態では、プレート形状の(機能的)厚さは、20ミリメートル、10ミリメートル、10〜15ミリメートル、5ミリメートル、少なくとも5ミリメートル、2ミリメートル、又は少なくとも2ミリメートルであってもよい。なぜなら、このような特定の厚さの値は、例えば、一体化したヒートシンクを有するライトポールキャノピーなどの、照明器具(ヒートシンク)の設計の慣例において最も一般的であるからである。
また、各層に対応する厚さが個々に与えられてもよい。各層の厚さは、個々に、例えば、少なくとも1又は2ミリメートルであってもよい。各層の厚さは、印刷プロセスの種類に適するよう設定されてもよい。例えば、コア層は、少なくとも1つの更なる層と比べて、より高い個々の厚さを有するなど、各層の厚さはまた、個々に異なってもよい。熱伝導性充填材を全く有しない層の厚さは、他の層のうちの1つの少なくとも2倍、好ましくは、4倍の大きさであってもよい。
更に、一実施形態では、スタックのプレート形状は湾曲を含む。それゆえ、ヒートシンクは、屈曲したプレートであってもよく、又は複数の屈曲を含んでもよい。照明デバイス及びヒートシンクは、湾曲した設計を有してもよい(又はそれを必要としてもよい)ため、このような湾曲が有利であってもよい。このような湾曲はまた、ヒートシンク表面を冷却するためにも有益になり得る。
層の各々はまた、直径を有してもよい。一実施形態では、コア層及び少なくとも1つの更なる層の層直径は、コア層から開始して、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に増大する。層直径は、それぞれの層の幾何学中心と最も遠い縁部との間の最大距離の2倍である。その結果、互いに対して、コア層は、少なくとも1つの更なる層の層直径と比べて、より小さい層直径を有してもよい。これは、上述されたように、機械的により強度が高くてもよい、少なくとも1つの更なる層が、より大きな層直径を有し、ひいては、3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性を改善するため、有利である。例えば、100Wの熱負荷及び110ミリメートルの直径を有するCoBなどの熱源に対して、コア層は、500ミリメートル又は少なくとも500ミリメートルの層直径を有してもよい。
代替的に、各層は、等しい層直径、例えば、500ミリメートル又は少なくとも110ミリメートルの層直径を有してもよい。
一実施形態では、熱伝導性充填材は、炭素、アルミナ、サファイア、スピネル、AlON、BN、Y2O3、Si3N4、SiC、又はMgOのうちの少なくとも1つ、又はこれらの任意の組み合わせ若しくは混合である。このような熱伝導性充填材は、3D印刷に適合するため、有利である。いくつかの例においては、熱伝導性充填材の種類は層の間で異なってもよい。
一実施形態では、ポリマー材料は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、ナイロン(若しくはポリアミド)、PVA(ポリ酢酸ビニル)、PLA(ポリ乳酸)、テレフタル酸塩(PETポリエチレンテレフタレートなど)、アクリレート(ポリメチルアクリレート、パースペックス、ポリメチルメタクリレート、PMMA)、ポリカーボネート、ポリプロピレン(若しくはポリプロペン)、PS(ポリスチレン)、PE(発泡耐衝撃性ポリテン(若しくはポリエテン)、低濃度(LDPE)高濃度(HDPE)など)、ポリエステル、シリコーン、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリクロロエテン、又はこれらの任意の複合物、又はこれらの任意の組み合わせ若しくは混合のうちの少なくとも1つである。このようなポリマー材料は熱可塑性材料であってもよい。このようなポリマー材料は、3D印刷によく適合し、良好な強度、及び熱伝導性充填材と組み合わせて良好な熱的特性をもたらし、3D印刷における使用に広く利用可能であるため、有利である。同じポリマー材料は、コア層及び少なくとも更なる層のポリマーマトリックスが適合し、層の間でよく接着することを意味する。これはまた、層間剥離、及び内部応力の蓄積も防止する。
オプションとして、ポリマー材料は、尿素ホルムアルデヒド、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミンホルムアルデヒド、又はゴムから成る群から選択される材料を含む。オプションとして、ポリマー材料は、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、又はイミド(ポリエーテルイミドなど)から成る群から選択される材料を含む。
ポリマー材料は熱伝導性充填材を含む。これは、マトリックス及び粒子を有する複合材料をもたらす。一実施形態では、熱伝導性充填材を含むポリマー材料の熱伝導率は面内で少なくとも150W/mKである。より低い熱伝導を有する場合、ヒートシンクは冷却の面で十分ではないことがあるため、このような実施形態は、熱伝導のための下限であってもよい。例えば、ポリマー樹脂を有する炭素繊維充填材は、150W/mK〜620W/mKの面内熱伝導率をもたらしてもよい。
上述されたように、3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性及び熱伝導を改善するために、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度は、コア層から開始して、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している。本発明のこの構成の効果は、ヒートシンクの機械的破損に対する耐性及びヒートシンクの熱伝導率が、層のスタックに沿って逆比例してもよいことである。濃度の減少は(数学)関数として与えられてもよい。それゆえ、一実施形態では、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度の減少は、コア層と少なくとも1つの更なる層の最後の層との間の離散化関数(discretized function)を含み、離散化関数は、線形、放物線、指数関数、階段関数、又は対数の群から選択される。このような実施形態は、熱伝導性充填材の濃度の減少の関数を制御することが、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスの熱的及び機械的要求を満たすためのより大きな設計の自由度をもたらすため、有利である。例えば、ポリマー材料が、熱伝導性充填材を含むときに、十分な強度を有するときには、「線形減少」がよく適し得、ポリマー材料が、熱伝導性充填材を含むときに、より低い強度を有し、したがって、少なくとも1つの更なる層においてより高い強度を与える必要があるときには、「指数関数的減少」がよく適し得る。
コア層内では、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度は、例えば、マトリックス材料中の充填材の体積パーセントで、少なくとも10%の熱伝導性充填材、少なくとも20%の熱伝導性充填材、少なくとも30%の熱伝導性充填材、又は少なくとも60%の熱伝導性充填材、又は30%〜80%の熱伝導性充填材、又は最大で80%の熱伝導性充填材と表されてもよい。これが、熱伝導が濃度の増大とともに改善する共通範囲であり得るため(より低いものは熱的に望ましくなく、より高いものはマトリックス材料を脆くし得る)、熱伝導性充填材濃度は範囲内で最もよく適してもよい。充填材は、例えば、セラミックビーズなどの、球形粒子であるか、若しくは例えば、繊維であるか、又はこれらの組み合わせであってもよい。
一実施形態では、スタックは3つの層を含んでもよく、第1の層は25%の熱伝導性充填材を含み、第2の層は10%の熱伝導性充填材を含み、第3の層は0%の熱伝導性充填材を含み、例えば、平均で(層形成を有せず全体として捉えた場合に)7%の熱伝導性充填材となる。第3の層は、例えば、機械層であってもよい。
照明デバイスは照明器具又は照明設備であってもよい。代替的に、上述の本発明は、(必要な変更を加えることで)電子デバイス、又は電子デバイスを備える物体に適用されてもよい。
照明デバイスは、概して、風、雹、雨、日光、及び/又は公衆の使用などの環境条件に起因して、より大きな機械負荷及び/又は変形を屋外で経験することになる。したがって、屋外照明デバイスは、このような機械負荷及び/又は変形に耐えるように設計されていてもよい。屋外照明器具の光出力及びその結果としての熱の発生もまた、一般的に、屋内照明器具よりも大きい。より高い熱の発生に起因して、例えば、熱ひずみをもたらすより大きな熱変形が生じ得る。雹に起因して、より脆い材料に対して破損をもたらし得る、衝撃が引き起こされ得る。風荷重は、より低い延性に起因する破損又は破断をもたらし得る、振動又は大きな変形に起因するひずみを生じさせ得る。それゆえ、本発明は、機械的破損に対する耐性と熱伝導特性との有利な比をもたらすため、本発明は屋外適用のためによく適し得る。即ち、本発明は、より脆性が低く、より延性が高く、変形/ひずみに起因する破壊に対してより耐性が高いヒートシンクを提供し得、一方で、熱的特性も改善される。
本発明に係る照明デバイスは屋外照明デバイスであってもよい。一実施形態では、照明デバイスは屋外照明デバイスであってもよい。このような屋外照明デバイスは、耐候性、例えば、水分/塵の侵入、例えば、侵入に対する保護(Ingress Protection)IP等級6、又は(UV)太陽光に対する耐性、強度又は周期的荷重を確実にするための機械的過剰設計によって特徴付けられてもよい。
更に、例えば、本発明に係る照明デバイスは、屋外適用のために構成されていてもよく、3D印刷されたヒートシンクの面は、熱を屋外環境へ放散させるように構成されていてもよい。ヒートシンクが、苛酷な屋外条件と直接接しているか、又は中間機械部品によって間接的に接しているなど、熱を屋外環境へ放散させるように構成されているため、照明デバイスは多くの機械的及び熱的負荷を経験することになる。したがって、係る照明デバイスはよく適しており、周知のポリマーヒートシンク又は金属ヒートシンクを有する照明デバイスのための有利な代替となり得、3D印刷されたヒートシンクを有する改善された照明デバイスとなり得る。
更に、一実施形態では、照明デバイスの3D印刷されたヒートシンクは、リブ、例えば、縁部からヒートシンクの幾何学中心の方向内へ延びるヒートシンクの表面における径方向リブを含んでもよい。ヒートシンクはまた、ヒートシンクの幾何学中心への途中まで延びてもよい、複数のこのようなリブを含んでもよい。これは、ヒートシンクの外縁部はより低い強度及び剛性を有し得、それゆえ、リブがヒートシンクの剛性を局所的に改善するため、有利である。
一実施形態では、ヒートシンクは照明デバイスのハウジングの一部である。ハウジングはエンクロージャ又は保護エンクロージャであっであってもよい。なおも、更なる実施形態では、ヒートシンクは照明デバイスキャノピーの一部である。照明デバイスのキャノピーは、苛酷な気象条件(風、昼夜の冷却サイクル、雨、雹、雪、オン/オフサイクル負荷、若しくは日光による熱的周期応力による荷重)、又は構造及び/若しくは部品に起因する内部の熱的/機械的応力などの、高い機械負荷を経験し得るため、本発明のヒートシンクは、照明デバイスキャノピーの部分(及び/又は照明デバイスのエンクロージャの一部)であるときの機械的要求を満たす上で有利になるであろう。
一実施形態では、熱伝導性充填材は、(例えば、光源から発する)半径方向における熱の放散を改善するために半径方向に配向された繊維を含む。半径方向は、スタック軸に垂直であり、スタックの幾何学中心からスタックの縁部に向けられた方向である。このような実施形態は、繊維が、それらの配向された半径方向に沿ってスタックの縁部に向けて熱を伝達して逃がすことになるため、例えば、光源又は任意の他の熱負荷から発する熱を放散させる上で有利である。代替的に、繊維は、それぞれの層内の能動冷却要素及び/又は冷却区域に向けて配向されていてもよい。
一実施形態では、少なくとも1つの連続層の各々は、コア層と同心である円形状を有する。ヒートシンクが、円形状を有する層のスタックを含む、このような実施形態は、全方向における円の一様な距離のゆえに熱を放散させる上で有利である。熱は、光源又は任意の他の熱負荷から生じていてもよい。
代替的に、形状は、正方形、三角形、星形、八角形、五角形、六角形、及び/又は幾何学中心まで等距離を有する任意の他の形状であってもよい。代替的に、又はオプションとして、少なくとも1つの連続層の各々は、コア層と同心である異なる形状を有する。同心性は、それぞれのスタック軸を中心とするものであってもよい。
熱伝導性充填材は様々な形態で存在してもよい。このような充填材は、粒子、繊維、又は連続繊維であってもよい。このような連続繊維は、繊維状充填材と比べて、ポリマーマトリックス中の比較的長く、連続的な繊維(例えば、糸、ワイヤ、繊維)である。それゆえ、一実施形態では、コア層及び少なくとも1つの連続層は、ヒートシンクにおける熱伝達を改善するために、連続繊維を含む。このような実施形態は、連続繊維が、連続繊維の局所的適用のおかげで機械的破損に対する耐性を維持しつつ、有利に、所望の方向における放熱をもたらすよう容易に配置され得るため、有利である。このような連続繊維は、例えば、渦巻きパターンで、蜘蛛の巣中の蜘蛛(spider in a web)のパターンで、又は幾何学中心の周りのジグザグパターンで配向されてもよい。連続繊維自体(及び定義に該当する特徴)は3D印刷の技術分野において明白である。連続繊維は、ポリマー材料と一緒に印刷され、3D印刷されたヒートシンク内に所望のパターンで堆積されてもよく、又は例えば、連続繊維の配置などの、3D印刷プロセスの間に別個に/独立して堆積されてもよい。
本発明に係る照明デバイスは、照明デバイスのヒートシンクが、高い熱伝導率及び機械的破損に対する耐性を可能にしつつ、薄い形状、及び複雑さの制限を必要とし得る条件において、有利に適用されてもよい。それゆえ、一実施形態では、3D印刷されたヒートシンクは、コア層、第1の更なる層、及び第2の更なる層のスタックを連続的に含み、スタックはプレート形状を有し、プレート形状の厚さはスタックの有効直径の少なくとも15倍小さく、有効直径は、ヒートシンクの幾何学中心とスタックの縁部との間の最大距離の2倍であり、コア層の層直径は第1の更なる層の層直径よりも小さく、第1の更なる層の層直径は第2の更なる層の層直径よりも小さく、層直径は、それぞれの層の幾何学中心と最も遠い縁部との間の最大距離であり、第1の更なる層及び第2の更なる層は円形状を有し、円形状はコア層と同心であり、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度の減少は、コア層、第1の更なる層、及び第2の更なる層の間の離散化線形関数(discretized linear function)を含み、ヒートシンクは照明デバイスのエンクロージャの一部である。このような実施形態は、部分的に上述もされたように、単純で製造が容易な3D印刷されたヒートシンク設計を維持しつつ、望ましくない機械負荷に耐えることができ、所望の熱的性能をもたらすことができる照明デバイスを提供する。
更に、一実施形態では、少なくとも1つの更なる層のうちの1つは、熱をヒートシンクと流体との間で伝達するためのフィンを含んでもよい。このような実施形態が熱伝達を改善してもよい。このような流体は、空気、窒素、酸素、他の不活性ガスであってもよく、又は水、冷却液若しくは冷媒(R123Aなど)、液体窒素、又は他の液体であってもよい。流体は周囲空気などの周囲流体であってもよい。更に、このような流体は強制対流専用のものであってもよい。諸例では、少なくとも1つの更なる層は、流路を含んでもよく、流路は、流体を収容するよう、及び/又は流体を流す(ポンピングする/押し込む)ように構成されていてもよい。
本発明の更なる目的は、改善されたヒートシンクを提供することである。したがって、本発明は、本発明に係る照明デバイス内に備えられるヒートシンクの全ての特徴を有するヒートシンクを提供する。照明デバイス内に備えられるヒートシンクに関連する実施形態及び対応する利点はまた、必要な変更を加えることで、ここで本発明の更なる目的において提供される改善されたヒートシンクに適用されてもよい。
本発明の更なる目的は、光源及び/又は電子デバイスを備え、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスを製造する、改善された方法を提供することである。それゆえ、一実施形態では、光源及び/又は電子デバイスを備え、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスであって、3D印刷されたヒートシンクが、コア層、及びコア層に垂直なスタック軸に沿って積層された少なくとも1つの更なる層のスタックを含む、照明デバイスを製造する方法であって、熱伝導性充填材を含むポリマー材料を用いてコア層を3D印刷するステップであって、熱伝導性充填材が或る濃度でコア層中に存在する、ステップと、コア層に積層されて、熱伝導性充填材を含む同じポリマー材料を用いて少なくとも1つの更なる層を3D印刷するステップであって、3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性及び熱伝導を改善するために、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度が、コア層から開始して、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している、ステップと、光源及び/又は電子部品をコア層上に配置し、照明デバイスを提供するステップと、を含む方法が提供される。本方法は、いくつかの例においては、3D印刷されたヒートシンク及び配置された光源を照明器具内に組み付け、かくして照明デバイスを提供するステップを更に含んでもよい。3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスを製造するこのような方法は有利であり、その理由は、このようなヒートシンクを備えるこのような照明デバイスを製造することは、小バッチサイズをコスト効率よく製造することを可能にし、個別化された製品を可能にするためである。
述べられたように、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスを製造する方法は、電子部品をコア層上に配置するステップを含んでもよい。電子部品はドライバであってもよい。それゆえ、諸例では、光源、又は例えばドライバなどの電子部品のどちらかがコア層上に配置されていてもよく、又は他の例では、光源、及び例えばドライバなどの電子部品の両方がコア層上に一緒に配置されていてもよい。これは、照明デバイスの全ての熱生成要素が、本発明に係るヒートシンク上に、及び熱が最も効率よく伝達されて逃がされる層であるコア層上に配置されていてもよいため、有利である。
適用可能である場合には、上述されたとおりの照明デバイスを参照した実施形態は、必要な変更を加えて、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスを製造する方法に適用されてもよい。
方法における配置された光源は、代替的に、センサ、ディスプレイ、電池、又はコントローラなどの、第2の電子デバイスであってもよい。
本発明の一態様では、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスであって、3D印刷されたヒートシンクがコア層及び最上層のスタックを含み、コア層及び最上層が、熱伝導性充填材を各々有する同じポリマー材料を含み、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度がコア層から最上層へと層ごとに減少している、照明デバイスが提供される。更に、コアと最上層との間の少なくとも1つの中間層を更に含む照明デバイスが提供されてもよい。照明デバイスに関連する実施形態及び対応する利点はまた、必要な変更を加えることで、本明細書の本発明の態様において提供されるデバイスに適用されてもよい。
一段落において、本発明は、更に、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスであって、3D印刷されたヒートシンクが、コア層、及びコア層に垂直なスタック軸に沿って連続的に積層された少なくとも1つの更なる層のスタックを含み、コア層及び少なくとも1つの更なる層が、熱伝導性充填材を各々有する同じポリマー材料を含み、3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性及び熱伝導を改善するために、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度が、コア層から開始して、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している、照明デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、ここで、非限定的な概略図面を用いて更に説明される。
光源及び3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスの一実施形態を概略的に示す。 電子デバイス(ドライバである)及び3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスの一実施形態を概略的に示す。 3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスを製造する方法の一実施形態をフローチャートにおいて概略的に示す。 3D印刷されたヒートシンクの一実施形態の機械的破損に対する耐性が、高い濃度を有する熱伝導性充填材の一様分布を有する3D印刷されたヒートシンクと比べて改善され、一方で、熱的性能が同様のままとどまることを指示するシミュレーション結果をチャートにおいて概略的に示す。
図1は、3D印刷されたヒートシンク11を備える照明デバイス10の一実施形態を非限定例によって概略的に示す。図1はまた、本発明に係るヒートシンク11の一実施形態を示す。照明デバイス10は、例えば、Philips Lightingポストトップ屋外照明器具、例えば、Philips Lighting Metronomisと同様のものなどの、屋外照明デバイスである。ここでは、照明デバイスはライトポール上に配置されている。3D印刷されたヒートシンク11は(大部分について)形状が円形であり、照明デバイスのエンクロージャの一部、特に、照明デバイス10の照明デバイスキャノピーの一部である。(現在、例えば、Philips Lighting Metronomisは、専用金型を用いてダイカストされた金属キャノピーを備える)。その結果、ヒートシンク11は、熱を屋外環境へ放散させるように構成された面を含む。このようなヒートシンク11は、屋外環境における気流が、熱を照明デバイスから周囲へ伝達して逃がす対流を強制し得るため、熱を放散させるために有効である。
代替的に、3D印刷されたヒートシンクは、正方形、三角形、八角形、長方形、星形、楕円形、又は照明デバイスキャノピーのための任意の他の好適な形状であってもよい。代替的に、3D印刷されたヒートシンクは、照明デバイスの面、ポールのような支柱、蓋、ハウジング、又は光学カバーなどの、照明デバイスのエンクロージャの別の区分の一部であってもよい。
図1を参照すると、3D印刷されたヒートシンク11は、コア層15、及びコア層15に垂直なスタック軸に沿って積層された(連続的に)少なくとも1つの更なる層16、17のスタック13を含み、図1は第1の更なる層16及び第2の更なる層17を示す。コア層15並びに少なくとも1つの更なる層(第1の更なる層16及び第2の更なる層17)は、熱伝導性充填材18、19、20を各々有する同じポリマー材料14を含み、ポリマー材料14中の熱伝導性充填材18、19、20の濃度は、コア層15(コア層の濃度も18として指示される)から開始して、第1の更なる層16及び第2の更なる層17(第1の更なる層の濃度も19として指示され、第2の更なる層の濃度も20として指示される)である、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している。層15、16、17のこの構成、及びポリマー材料14中の熱伝導性充填材18、19、20の濃度の対応する低下は、3D印刷されたヒートシンク11の機械的破損に対する(全体的)耐性を改善する。それゆえ、3D印刷されたヒートシンク11の機械的破損に対する耐性及び熱伝導が改善される。
コア層15は正方形形状を有する。代替的に、好ましくは、コア層は、熱源から発する熱を放散させるために円形状を有する。形状はまた、三角形、楕円形、六角形、八角形等などの異なる形状であってもよい。更に、少なくとも1つの更なる層の各々、ここでは、第1の更なる層16及び第2の更なる層17は円形状を有し、円形状は正方形コア層15と同心である。代替的に、少なくとも1つの更なる層は異なる形状を各々有してもよく、各層はコア層と同心である。形状が基本的幾何学形状である、このような同心配置は、コア層の幾何学中心に配置された光源のより良好な熱分布を可能にし得る。
更に、図1をなおも参照すると、スタック13はプレート形状を有する。プレート形状はスタック13の有効直径の少なくとも15倍小さく、有効直径は、ヒートシンクの幾何学中心とスタック13の縁部との間の最大距離の2倍である。ここで、有効直径はキャノピー(即ち、ヒートシンク11)の直径である。更に、層直径は、それぞれの層の幾何学中心と最も遠い縁部との間の最大距離の2倍として定義されてもよい。ここで、コア層15及び少なくとも1つの更なる層16、17の層直径は、コア層15から開始して、少なくとも1つの更なる層16、17の各々とともに連続的に増大する。それゆえ、コア層15の層直径は第1の更なる層16の層直径よりも小さく、第1の更なる層16の層直径は第2の更なる層17の層直径よりも小さい。
図1をなおも参照すると、照明デバイス10は光源12を備える。光源12は、基板LEDボード上の複数のチップオンボード要素を備える半導体照明デバイスである。代替的に、光源は、従来の光源、又は透明若しくは半透明基板上の発光材料であってもよい。光源12はコア層15上に配置されている。光源12は、コア層15の幾何学中心に配置されている、又は位置付けられている。代替的に、光源はコア層上の別の位置に位置付けられていてもよい。(光源が透明若しくは半透明基板上の発光材料である場合には、基板は、分離不可能な構造でコア層上に配置されてもよく、例えば、場合によっては、3D印刷されたヒートシンクと一緒に印刷される)。
ポリマー材料14はポリカーボネートである。熱伝導性充填材18、19、20は、炭素、より具体的には炭素繊維である。代替的に、熱伝導性充填材は、炭素、アルミナ、サファイア、スピネル、AlON、BN、Y2O3、Si3N4、SiC、又はMgOのうちの1つである。代替的に、熱伝導性充填材は、ここで言及される熱伝導性充填材によって部分的に代用されてもよい。更に、ポリマー材料は、ABS、ナイロン、PVA、PLA、テレフタル酸塩、PMMA、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、PE、ポリエステル、シリコーン、PVC、又はこれらの任意の複合材のうちの1つ、又はこれらの任意の組み合わせ若しくは混合である。代替的に、ポリマー材料は、ここで言及されるポリマー材料によって部分的に代用されてもよい。上述されたように、ポリマー材料14中の熱伝導性充填材18、19、20の濃度は、コア層15から開始して、少なくとも1つの更なる層16、17の各々とともに連続的に減少している。図1を参照すると、ポリマー材料14中の熱伝導性充填材18、19、20の濃度の減少は、コア層15と第2の更なる層17との間の離散化関数を含む。離散化関数は線形である。即ち、ポリマー材料14中の熱伝導性充填材18、19、20の濃度は、コア層、第1の更なる層、及び第2の更なる層から線形的に減少している。それぞれ、コア層15中においては60%体積パーセントの熱伝導性充填材18、コア層16中においては40%体積パーセントの熱伝導性充填材19、及びコア層17中においては20%体積パーセントの熱伝導性充填材20である。これはまた、図1において、テクスチャの塗りつぶしを用いて概略的に示されている。代替的に、濃度の減少は、放物線、指数関数、階段関数、又は対数であってもよい。代替的に、充填材の割合は、それぞれ、例えば、30%−20%−10%など、異なってもよい。炭素繊維である熱伝導性充填材18、19、20は、コア層15から、第1の更なる層16へ、第2の更なる層17への熱の放散を改善するために、半径方向に配向されている(図示せず)。半径方向は、スタック軸、即ち、コア層15及び少なくとも1つの更なる層16、17が積層された方向に垂直であり、スタックの幾何学中心からスタックの縁部に向けて配向された方向である。
結果として、コア層15は、機械的破損に対する耐性はより低いが、より高い熱伝導率をもたらしてもよく、少なくとも1つの更なる層16、17は、機械的破損に対する耐性の増大、及び熱伝導率の減少を連続的にもたらしてもよい。この構成の効果は、ヒートシンク11の機械的破損に対する耐性及びヒートシンク11の熱伝導率が、層15、16、17のスタック13に沿って逆比例してもよいことである。したがって、光源12によってヒートシンク11のコア層15に印加された熱は、層15、16、17のスタック13にわたってより速く放散されてもよく、一方で、ヒートシンクの機械的破損に対する耐性は結果的に維持されてもよい。
本発明に係るこのような照明デバイス10の利点は、改善された3D印刷された(ポリマー)ヒートシンク11を有する照明デバイス10が提供されることである。ヒートシンク11は、例えば、照明デバイス10における周知のポリマーヒートシンク又は金属ヒートシンクのための有利な代替となる。なぜなら、3D印刷されたヒートシンク11を備える照明デバイス10は、とりわけ、より容易に、より高速に製造でき、よりコスト効率よくより大量に製作でき、ヒートシンク11に、機械的破損に対する耐性と熱伝導特性との、改善された、又は有利な関係をもたらすからである。
図2は、3D印刷されたヒートシンク41を備える(吊り下げ)照明デバイス40の一実施形態を非限定例によって概略的に示す。照明デバイス40は、図1に示される実施形態と部分的に同様であるが、今度は、照明デバイス40は屋内で適用され、ヒートシンク41は照明デバイス40の内部構成要素である。図2はまた、本発明に係るヒートシンク41の一実施形態を示す。
図2を参照すると、3D印刷されたヒートシンク41は、連続的に、コア層45及び少なくとも1つの更なる層46、47、48のスタック43を含む。図2は、第1の更なる層46、第2の更なる層47、及び第3の更なる層48を示す。コア層45、並びに第1の更なる層46、第2の更なる層47、及び第3の更なる層48は、熱伝導性充填材55、56、57、58を各々有する同じポリマー材料44を含む。ポリマー材料44中の熱伝導性充填材55、56、57、58の濃度は、コア層45から開始して、少なくとも1つの更なる層46、47、48の各々とともに連続的に減少している。層45、46、47、48のこの構成、及びポリマー材料44中の熱伝導性充填材55、56、57、58の濃度の対応する減少は、3D印刷されたヒートシンク41の機械的破損に対する耐性及び熱伝導を改善する。
コア層45は長方形形状を有する。少なくとも1つの更なる層、ここでは、第1の更なる層46、第2の更なる層47、及び第3の更なる層48の各々は長方形形状を有する。各層46、47、48の形状は長方形コア層45と同心である。
更に、図2をなおも参照すると、スタック43はプレート形状を有する。プレート形状はスタック43の有効直径の少なくとも15倍小さく、有効直径は、ヒートシンクの幾何学中心とスタック43の縁部との間の最大距離の2倍である。スタック43のプレート形状は、照明デバイス40内のヒートシンク41に適合するために必要とされる、湾曲を含む。更に、層直径は、それぞれの層の幾何学中心と最も遠い縁部との間の最大距離の2倍として定義されてもよい。ここでは、コア層45の層直径は、少なくとも1つの更なる層46、47、48よりも小さい。第1の更なる層46、第2の更なる層47、及び第3の更なる層48の層直径は同一である(スタック13内に存在する若干の湾曲を除外することによってスタック13を平坦と考える)。
図2をなおも参照すると、照明デバイス40は電子デバイスを備える。ここでは、電子デバイスはドライバ42である。代替的に、電子デバイスは、電池、プロセッサ、抵抗器、ドライバ、アクチュエータ、チップ若しくは半導体デバイス、又はディスプレイであってもよい。ドライバ42はコア層45上に配置されている。このようなドライバは相当な量の熱を発生させ、その熱は効率的に放散されることが望まれる。更に、ポリマー材料44は、MgO粒子を含む熱伝導性充填材55、56、57、58を有するポリエチレンである。代替的に、熱伝導性充填材の種類は層の間で異なってもよい。代替的に、上述されたように、ポリマー材料及び/又は熱伝導性充填材は、上述されたそれぞれの材料/充填材によって部分的に代用されてもよい。熱伝達を更に改善するために、第1の更なる層(のみ)は、ヒートシンクにおける熱伝達を改善するために、(ここでは)炭素繊維で作製された連続繊維50を含む。繊維は、大部分は、第1の更なる層46の最も長い長さ方向にパターン50で配置されている。代替的に、パターンは、コア層の周りに同心状に配置された渦巻き、又は蜘蛛の巣中の蜘蛛のパターンであってもよい。
図3は、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスを製造する方法80の一実施形態をフローチャートにおいて概略的に示す。3D印刷されたヒートシンクは、コア層、及びコア層に垂直なスタック軸に沿って積層された少なくとも1つの更なる層のスタックを含む。例えば、コア層及び5つの更なる層である。方法80は、熱伝導性充填材を含むポリマー材料を用いてコア層を3D印刷するステップ81を含み、ここでは熱伝導性充填材が或る濃度でコア層中に存在する。代替的に、コア層は、更なる印刷構造が印刷されてもよい3D印刷の基板としてあらかじめ提供されてもよい。その後、本方法は、コア層に積層されて、熱伝導性充填材を含む同じポリマー材料を用いて少なくとも1つの更なる層(例えば、5つの更なる層)を3D印刷するステップ82を提供する。ここで、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度は、3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性を改善するために、コア層から開始して、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している。本方法の更なるステップ83は、光源をコア層上に配置し、照明デバイスを提供するステップを含む。光源は、代替的に、ドライバ又は電池などの熱を発生させる電子デバイスであってもよい。本方法のなお別の更なるステップ84は、光源を有する3D印刷されたヒートシンク、即ち、その結果得られた照明デバイスを照明器具内に組み付けるステップを含む。
3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスを製造するこのような方法80は、このようなヒートシンクを備えるこのような照明デバイスを製造することが、小バッチサイズをコスト効率よく製造することを可能にし、個別化された製品を可能にするため、有利である。
図4は、機械的破損に対する改善された耐性(又は例えば、機械的強度)及び熱伝導を証明する、本発明に係る3D印刷されたヒートシンクの一実施形態に関するシミュレーション結果を非限定例によって概略的に示す。このことは、以下でより詳細に明らかにされる。
機械的/熱的シミュレーションがプログラムAnsysを用いて行われる。シミュレーションモデル120が、本発明に係る照明デバイスのために構築され、これにおいて、照明デバイスは3D印刷されたヒートシンクを備えている。(シミュレーションモデル120は、層が図において視覚化されることを可能にするために、ここでは、四半分の部片として示されていることに留意されたい)。図4を参照すると、シミュレーションモデル120は、本発明の一実施形態に従って、以下の境界条件を用いて構築される。シミュレーションモデル120において、3D印刷されたヒートシンクは、コア層121、第2の層122、及び第3の層123を含み、全ての層は、500mmの直径を有する円板である。円形LEDボード129がコア層121の幾何学中心上に配置されている。層の各々は、同じポリマー材料、ここでは、即ち、ポリカーボネートを含む。コア層121は厚さ0.5mmのものであり、25%の濃度を有する熱伝導性充填材を含み、第2の層122は厚さ10mmのものであり、10%の濃度を有する同じ熱伝導性充填材を含み、第3の層123は厚さ5mmのものであり、熱伝導性充填材を含まない(それゆえ、0%)。シミュレーションモデル120のために用いられる熱伝導性充填材は、M55J Toray炭素繊維である。
シミュレーションモデルの幾何学的構成に次いで、また、環境境界条件がシミュレーションのために設定される。3D印刷されたヒートシンクは、静的に支持されたキャノピーと考えられる。周囲空気は摂氏35度に設定され、自然対流は全表面上に8W/mKとして適用され、放射熱伝達は放射率1を用いてモデル化され、摂氏35度において全周囲に向けて放射され、円形LEDボードにおいて100ワットの熱が印加される。このような境界条件は、例えば、本発明に係る照明デバイスが、街路照明、例えば、ポールトップとして適用されたときの、現実の屋外条件を模擬する。
これより「本発明」と呼ばれる、上述されたとおりのシミュレーションモデル120に次いで、「一様ヒートシンク」及び「無充填材ヒートシンク」と呼ばれる2つの参照ヒートシンクがモデル化され、シミュレートされる。「一様ヒートシンク」は「本発明」と同じ幾何学的構成を含むが、全体にわたって25%の一様な熱伝導性充填材濃度を包含する。「無充填材ヒートシンク」は「本発明」と同じ幾何学的構成を含むが、熱伝導性充填材濃度を包含せず、完全にポリカーボネートのみで作製されている。「無充填材ヒートシンク」は、便宜上、図4に示されていないが、その結果は、以下において必要とされるときに参照される。
シミュレーションモデル120の幾何学構成を用いて、「本発明」、「一様ヒートシンク」、及び「無充填材ヒートシンク」のためのシミュレーションが行われる。図4をなおも参照すると、シミュレーションの結果は以下のことを示す。
第1に、熱的結果90を考慮すると、ヒートシンクの温度101がヒートシンクの直径102に対してプロットされている。熱的結果90は、「本発明」91及び「一様ヒートシンク」92の両方を図示している。「無充填材ヒートシンク」は図示されていない。熱的結果90は、「本発明」91及び「一様ヒートシンク」92の温度分布101が似ており、接近していること、即ち、分布が局所的に摂氏数度のみ異なることを示す。「一様ヒートシンク」92は、その熱的充填材含量がより高い濃度のものであり、より利用しやすく、全体にわたって一様に適用されるため、予想どおり、熱的により良好に機能している。しかし、熱的結果90は、「本発明」91がより少量の熱伝導性充填材材料を含むにもかかわらず、「本発明」91及び「一様ヒートシンク」92はどちらも同等に良好に機能することを示している。それにもかかわらず、本発明に係る、適用される勾配は依然として熱をLEDボード129から十分に伝達して逃がすことができる。「無充填材ヒートシンク」については、ポリマー材料の絶縁特性が、熱がヒートシンクの中心から伝達され逃がされることを可能にしないため、LEDボード129において摂氏270度にまで至るホットスポットが存在する。
全体として、熱的結果90は、「本発明」91では、「一様ヒートシンク」92の場合と比べて、本発明に係る勾配を適用するおかげで、ヒートシンクの熱的性能が維持されると結論づけている。本発明に係る層のアーキテクチャを用いなければ、ヒートシンクの温度分布101はホットスポットをもたらすであろう。
第2に、図4をなおも参照し、機械的結果180、180'、180"を考慮すると、「本発明」181及び「一様ヒートシンク」182の両方についての応力−ひずみ曲線180が示されており、弾性領域180'における応力−ひずみ曲線の第2のより詳細な(拡大された)プロットも便宜のために示されている。表にした値180"もまた、提示されている。応力−ひずみ曲線180、180'は、関連する機械的特性を示す。応力−ひずみ曲線180、180'は、弾性領域内の傾斜がより高いために「一様ヒートシンク」182が「本発明」181と比べてより大きな剛性を備えることを示す。「一様ヒートシンク」182はより大きな応力104を受け得る。しかし、より剛性の高い材料は耐衝撃性がより低く、それゆえ、「本発明」181は、耐衝撃性に関して、より優れた機械的特性をもたらす。更に、同様のひずみ(又は変形、又は伸長)に対しては、より高い応力104が「一様ヒートシンク」182内に生じ、それゆえ、「本発明」181はより延性が高い。
更に、応力−ひずみ曲線180はまた、「本発明」181が、「一様ヒートシンク」182と比べて、(点181'における)破壊までにより大きなひずみ105に耐えることができることも明瞭に示している。ひずみ105を見ると、「一様ヒートシンク」182の破壊点182'は「本発明」181よりも早い。これは、「一様ヒートシンク」182はより高い熱伝導性充填材濃度を有し、それゆえ、材料を熱的にはやや優れたものにしているが、「一様ヒートシンク」の例182は、「本発明」181と比べて、より大きなひずみ105に耐えることができないため、機械的には脆性の点でより劣ったものにしているという事実によるものである。これは、気象条件又は動作条件がひずみ、変形、及び振動振幅を生じさせ得る屋外環境においては、不利である。
その結果、ポリマーの機械的破損に対する耐性(即ち、以上において説明された特性のうちのもの)は、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度が増大するに従い、減少していることが証明された。より具体的には、機械的破損に対する耐性は、ここでは、脆性及び延性を指している。積層された層の脆性(及び/又は剛性)は、熱伝導性充填材含量の増大のために増大し、スタックを延性の面で劣化させ、変形又はひずみによってより早く破壊又は破断しやすくさせる。熱的には、熱伝導性充填材を実装することが望ましいが、したがって、機械的には、スタックの各層に高濃度の熱伝導性充填材を設けることは望ましくない。それゆえ、上述されたように、本発明は、3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性及び熱伝導を改善するために、ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度が、コア層から開始して、少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している、3D印刷されたヒートシンクを提供する。これは、3D印刷されたヒートシンクを、熱的性能を発明的な方法で維持しつつ、機械的破損に対する比較的高い耐性の特性(延性、及びひずみに起因するより高い破壊点など)を有するようにさせる。本発明は、雹の衝撃、風に起因する変形、熱ひずみ等などの、気象条件に起因する変形又は衝撃の場合に有利である。

Claims (15)

  1. 光源及び/又は電子部品を備え、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスであって、
    前記3D印刷されたヒートシンクが、コア層、及び前記コア層に垂直なスタック軸に沿って積層された少なくとも1つの更なる層のスタックを含み、
    前記コア層及び前記少なくとも1つの更なる層が、同じポリマー材料を含み、前記3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性及び熱伝導を改善するために、前記ポリマー材料中の熱伝導性充填材の濃度が、前記コア層から開始して、前記少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している、照明デバイス。
  2. 前記光源及び/又は前記電子部品が前記コア層上に配置されている、請求項1に記載の照明デバイス。
  3. 前記光源及び/又は前記電子部品が前記コア層の幾何学中心に位置付けられている、請求項2に記載の照明デバイス。
  4. 前記スタックがプレート形状を有し、前記プレート形状の厚さが、前記スタックの有効直径の少なくとも15倍小さく、前記有効直径が、前記ヒートシンクの幾何学中心と前記スタックの縁部との間の最大距離の2倍である、請求項1乃至3の何れか一項に記載の照明デバイス。
  5. 前記コア層及び前記少なくとも1つの更なる層の層直径が、前記コア層から開始して、前記少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に増大し、
    前記層直径が、それぞれの層の幾何学中心と最も遠い縁部との間の最大距離の2倍である、請求項1乃至4の何れか一項に記載の照明デバイス。
  6. 前記熱伝導性充填材が、炭素、アルミナ、サファイア、スピネル、AlON、BN、Y2O3、Si3N4、SiC、又はMgOのうちの少なくとも1つである、請求項1乃至5の何れか一項に記載の照明デバイス。
  7. 前記ポリマー材料が、ABS、ナイロン、PVA、PLA、テレフタル酸塩、PMMA、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、PE、ポリエステル、シリコーン、PVC、又はこれらの任意の複合材のうちの少なくとも1つである、請求項1乃至6の何れか一項に記載の照明デバイス。
  8. 前記ポリマー材料中の前記熱伝導性充填材の濃度の減少が、前記コア層と前記少なくとも1つの更なる層の最後の層との間の離散化関数を含み、前記離散化関数が、線形、放物線、指数関数、階段関数、又は対数の群から選択される、請求項1乃至7の何れか一項に記載の照明デバイス。
  9. 前記照明デバイスが屋外照明デバイスである、請求項1乃至8の何れか一項に記載の照明デバイス。
  10. 前記ヒートシンクが前記照明デバイスのハウジングの一部である、請求項1乃至9の何れか一項に記載の照明デバイス。
  11. 前記ヒートシンクが照明デバイスキャノピーの一部である、請求項1乃至10の何れか一項に記載の照明デバイス。
  12. 前記少なくとも1つの更なる層の各々が円形状を有し、前記円形状が前記コア層と同心である、請求項1乃至11の何れか一項に記載の照明デバイス。
  13. 前記3D印刷されたヒートシンクが、前記コア層、第1の更なる層、及び第2の更なる層の前記スタックを連続的に含み、
    前記スタックがプレート形状を有し、前記プレート形状の厚さが前記スタックの有効直径の少なくとも15倍小さく、前記有効直径が、前記ヒートシンクの何学中心と前記スタックの縁部との間の最大距離の2倍であり、
    前記コア層の層直径が前記第1の更なる層の層直径よりも小さく、前記第1の更なる層の前記層直径が前記第2の更なる層の層直径よりも小さく、前記層直径が、それぞれの層の何学中心と最も遠い縁部との間の最大距離の2倍であり、
    前記第1の更なる層及び前記第2の更なる層が円形状を有し、前記円形状が前記コア層と同心であり、
    前記ポリマー材料中の前記熱伝導性充填材の濃度の前記減少が、前記コア層、前記第1の更なる層、及び前記第2の更なる層の間の離散化線形関数を含み、
    前記ヒートシンクが前記照明デバイスのエンクロージャの一部である、
    請求項1に記載の照明デバイス。
  14. 光源及び/又は電子デバイスを備え、3D印刷されたヒートシンクを備える照明デバイスであって、前記3D印刷されたヒートシンクが、コア層、及び前記コア層に垂直なスタック軸に沿って積層された少なくとも1つの更なる層のスタックを含む、照明デバイスを製造する方法であって、
    熱伝導性充填材を含むポリマー材料を用いてコア層を3D印刷するステップであって、前記熱伝導性充填材が或る濃度で前記コア層中に存在する、ステップと、
    前記コア層に積層されて、同じポリマー材料を用いて少なくとも1つの更なる層を3D印刷するステップであって、
    前記3D印刷されたヒートシンクの機械的破損に対する耐性及び熱伝導を改善するために、前記ポリマー材料中の前記熱伝導性充填材の濃度が、前記コア層から開始して、前記少なくとも1つの更なる層の各々とともに連続的に減少している、ステップと、
    光源を前記コア層上に配置し、照明デバイスを提供するステップと、
    を含む、方法。
  15. 電子部品を前記コア層上に配置するステップを含む、請求項14に記載の方法。
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