JP6827172B2 - 送風装置 - Google Patents

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Description

本発明は、使用者に心地よい風を提供する送風装置及び送風制御プログラムに関するものである。
室内空間の快適性を向上させるため、風、光、音、温熱環境について様々な検討が実施されている。例えば風に関しては、人に好まれる風は1/fゆらぎに近い風であることが様々な文献において報告されており、広く知られている。これは、風量の変化を1/fゆらぎにすることで、自然の風のゆらぎに近づくため、一定風量の風よりも心地よさを与えられると考えられている。そこで、扇風機や空気調和機には、送風量に強弱を与えることで1/fゆらぎの送風を行うゆらぎ制御プログラムがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−66485号公報
図13に示すように、ゆらぎ制御プログラム101は、1/fゆらぎでゆらぐ送風量に対応するファンの回転数の基本パターンに基づき、ファン回転数を変化させる第1送風パターン102と第2送風パターン103とから構成される。第1送風パターン102は、予め設定したファンの回転数の第1上限値104と第1下限値105との間で基本パターンに基づき、ファンの回転数を変化させるものである。一方で、第2送風パターン103は、第1送風パターン102よりもファンの回転数の振幅を小さくした第2上限値106と第2下限値107との間で基本パターンに基づき、ファンの回転数を変化させるものである。そして、第2送風パターン103が第1送風パターン102と第1送風パターン102との間に入るように設定されているものである。
上記従来例では、第1送風パターン102と第2送風パターン103とで送風量が変化するため、ユーザーが心地よいゆらぎの変動感を感じたとしても体感温度がそれぞれのパターンで変わるため、温感として不快になるという課題があった。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、心地よいゆらぎの変動感を与えつつ、温感が熱的中立を維持できることで快適性を向上させることを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る送風装置は、小風量を送風する弱気流と、小風量よりも大きな大風量を送風する強気流とを発生させる送風制御を実行する制御部を備える。そして、制御部は、強気流の最大風量である強上限風量と室温に応じて規定される温感変化点風量との比較に基づいて、強気流から弱気流に移行する際の風量である強終了風量を制御する際、前記強気流を発生させている期間における温感変化点風量以上の送風量の積算値である強積算風量のうち、強積算風量におけるPMV値がマイナス側になる冷感領域の面積と、強上限風量が温感変化点風量よりも大きい場合において、温感変化点風量を下回ってから強終了風量が所定期間継続している期間までのPMV値がプラス側になる温感領域の面積と、が同等となるように強終了風量を制御するものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、強気流によって心地よいゆらぎの変動感を感じながらも体感温度が低下するため、温感が変化する風量に応じて体感温度を上昇させる風量に制御する温感を熱的中立に維持することができるようになる。したがって、心地よいゆらぎの変動感を与えつつ、温熱的な快適性を向上させる効果を得ることができる。
実施の形態1及び2の送風装置の設置例を示す概念図 実施の形態1及び2に係る送風装置の構成例を示す正面図 実施の形態1及び2に係る送風装置のA−A‘断面を示す断面図 実施の形態1に係るモーターの制御系の構成を示すブロック図 自然の風の風速変化を示すグラフ 図5の一部を拡大したグラフ 送風装置の送風量変化の一例を示すグラフ 実施の形態1に係る室温27℃時の風量とPMVの関係を示すグラフ 室温27℃時の風量の時系列変化を示すグラフ 室温27℃時の風量変化によるPMVの時系列変化を示すグラフ 実施の形態1に係る室温28℃時の風量とPMVの関係を示すグラフ 室温28℃時の風量の時系列変化を示すグラフ 室温28℃時の風量変化によるPMVの時系列変化を示すグラフ 実施の形態2に係るモーターの制御系の構成を示すブロック図 従来の空気調和機のファンの回転数波形を示すグラフ
本発明に係る送風装置、小風量を送風する弱気流と、小風量よりも大きな大風量を送風する強気流とを発生させる送風制御を実行する制御部を備える。そして、制御部は、強気流の最大風量である強上限風量と室温に応じて規定される温感変化点風量と比較に基づいて、強気流から弱気流に移行する際の風量である強終了風量を制御するものである。これにより、使用者は強気流によって温感が変化した場合であっても、温感を調整するように強終了風量を制御することで体感温度が調整される。したがって、心地よいゆらぎの変動感を与えつつ、温熱的な快適性を向上させる効果を得られる。
また、制御部は、強上限風量が感変化点風量よりも大きい場合は強終了風量を弱気流から強気流へ移行する際の風量である強開始風量よりも小さくするように制御するものである。これにより、使用者は強気流によって心地よいゆらぎの変動感を感じながらも体感温度が低下する。その際の強上限風量が温感変化点風量よりも高い、すなわち温感が熱的中立に対して寒い側に変化する場合、強終了風量は強開始風量よりも低くして低下した体感温度を上昇させるようにすることで温感を熱的中立に維持することができるようになる。したがって、心地よいゆらぎの変動感を与えつつ、温熱的な快適性を向上させる効果を得られる。
また、制御部は、強上限風量が感変化点風量よりも小さい場合は強終了風量を弱気流から強気流へ移行する際の風量である強開始風量よりも大きくするように制御するようにしてもよい。これにより、使用者は強気流によって心地よいゆらぎの変動感を感じながらも強上限風量が温感変化点風量よりも低い、すなわち温感が熱的中立に対して暑い側のままである場合、強終了風量は強開始風量よりも高くして更に体感温度を低下させるようにすることで温感を熱的中立に維持することができるようになる。したがって、心地よいゆらぎの変動感を与えつつ、温熱的な快適性を向上させる効果を得られる。
また、制御部は、強上限風量が感変化点風量よりも大きい場合に強終了風量として第1強終了風量を設定し、強上限風量が感変化点風量よりも低い場合に強終了風量として第2強終了風量を設定し、第1強終了風量を第2強終了風量よりも小さくするように制御するようにしてもよい。
これにより、使用者は強気流によって心地よいゆらぎの変動感を感じながらも体感温度が低下する。その際の強上限風量が温感変化点風量よりも高い、すなわち温感が熱的中立に対して寒い側に変化する場合は強終了風量を低くし、強上限風量が温感変化点風量よりも低い、すなわち温感が熱的中立に対して暑い側のままである場合は相対的に強終了風量を高くすることで温感を熱的中立に維持することができるようになる。したがって、心地よいゆらぎの変動感を与えつつ、温熱的な快適性を向上させる効果を得られる。
また、制御部は、強上限風量が温感変化点風量よりも大きい場合、強気流を発生させている期間における温感変化点風量以上送風量の積算値である強積算風量に応じて強終了風量を制御するようにしてもよい。これにより、強上限風量が温感変化点風量を越えて温熱的に寒い側になる積算風量に応じて、強終了風量を低下した体感温度を上昇させて中立に戻すように制御することで、温感を熱的中立に維持することができるようになる。したがって、心地よいゆらぎの変動感を与えつつ、温熱的な快適性を向上させる効果を得られる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図1から図11を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る扇風機3の設置例を示す概念図である。
図1に示すように、部屋1の床2上には、扇風機3とソファ4が設置されている。また、扇風機3の正面にソファ4が配置されており、ソファ4上にユーザー5が座っている。扇風機3は、部屋1内の空気をユーザー5に向けて、自然のゆらぎのような風を送風し、ユーザー5に快適さと自然の風から感じる心地よさを提供する。
図2は、扇風機3の構成例を示す正面図である。扇風機3は、風を送風するためのプロペラファン6と、プロペラファン6を一定の高さに固定する支持体7とから構成されている。
図3は、扇風機3のA―A‘断面を示す断面図である。プロペラファン6は、回転軸である回転体8と、回転体8に複数接続された回転することで空気中に圧力差を発生させる部材である翼9と、翼9とユーザー5が接触することを防止する部材であるガード10と、回転体に動力を供給する動力部11とから構成されている。また、動力部11は回転体8に動力を供給するモーター12と、モーター12の回転数を制御する制御基板13と、制御基板13とモーター12との間で信号の受け渡しを行う信号線14とで構成されている。また、室内の室温を検知する手段として温度センサ15(図示せず)を備え、検知した温度情報は制御基板13に伝達される。これらの構成により、扇風機3は制御基板13から送信される信号に基づいて、モーター12の回転数を変化させることで、ユーザー5に送風する風量を変化させている。
図4は、制御基板13内部におけるモーター12の制御系の機能構成を示すブロック図である。制御基板13は、予め設定された時系列でモーター12の回転数を変化させるプログラムであるゆらぎ制御プログラム16を記憶するマイコン17と、マイコン17に記憶されたゆらぎ制御プログラム16に基づいた信号をモーター12に出力する信号出力部18と、温度センサ15から受信した温度検知情報から温感を予測計算する計算部19と、計算部19によって算出された温感によってユーザー5が暑いと感じているのか/寒いと感じているのかを判別する温感判別部20から構成されている。
本実施例では計算部19によって算出する温感の指標としてPMV(Predicted Mean Vote)を用いている。PMV指標では、値がプラス側であると暑い、値がマイナスであると寒いと判別できる。したがって、温感判別部20は、PMVの値がプラスであるか、マイナスであるかによって温感を判別できるようになっている。PMV指標の具体的な計算方法については後で詳しく述べる。
つまり、制御基板13は空間内の温度情報から温感を予測し、温感の判別を行った上でゆらぎ制御プログラム16を変更し、ゆらぎ制御プログラム16に基づいた信号を信号線14を介してモーター12に送ることで、モーター12の回転数を時系列で変化させ、ユーザー5に送風する風量を変化させることができる。
上記構成により、本実施の形態において、制御基板13は送風機3から吹き出される風が、自然のゆらぎの風のようにユーザーが感じられるようにモーター12を制御する。
ここで、自然の風の特徴について図5および図6を用いて説明する。図5は、自然の風を風速計を用いて測定した場合に得られる風速の時系列変化を示す風速変化図である。また、図6は図5に示したB区間の拡大図である。
図5に示すように、自然の風の風速は、時系列で常に変化しており、その変化範囲は0.1m/sから1.8m/sである。また、風速が1.0m/sを超えて大きい波形である大波形21が観測された周期は、10sから300sの範囲である。図6を用いて、さらに自然の風の詳細について述べる。図6に示すように、自然の風の風速は、大波形21と風速が1.0m/s以下の波形である小波形22とが交互に発生する構成となっている。また、小波形22から大波形21が発生する際の風速の変化量である風量変化幅23は、0.4m/sから1.2m/sの範囲である。したがって、自然の風は、風量変化幅23が前述の範囲であることで、ユーザー5が明確に風速の変化を知覚し、風のゆらぎから自然の風を想起し、心地よいと感じるのである。
本実施の形態において、ゆらぎ制御プログラム16は、上述した自然の風の風速変化をユーザーに与えられるようにモーター12の回転数を変化させ、プロペラファン6から送風する風量を制御する。
以下に本実施の形態に係る扇風機3のゆらぎ制御について述べる。図7は、本実施の形態1に係る扇風機3の風量変化を示すグラフである。図7に示すように、ゆらぎ制御は、送風量が400m/hで送風を行う弱気流24と、送風量が弱気流24より大きく1000m/hで送風を行う強気流25とを交互に行う。このとき、扇風機3とユーザー5との距離が約2mの位置で測定される風速が、弱気流24では約0.4m/sであり、強気流25では1.6m/sである。また、弱気流24と強気流25の風量は、弱気流24から強気流25へ移行する際の弱気流24の風量である強開始風量26と、強気流25の最大風量である強上限風量27との差である風量変化幅23に基づいて設定されている。
風量変化幅23は、前述した自然の風における風量変化幅23を満たす範囲で設定できる。
本実施の形態では、1.2m/sの風量変化幅23を満たすように、弱気流24の風量と強気流25の風量とをそれぞれ設定した。したがって、自然の風に見られる風量変化幅23を満たす風量変化幅23に基づいて、弱気流24と強気流25とを交互に行うことで自然なゆらぎと感じる風をユーザー5に提供することができる。
次に、ゆらぎ制御によるユーザー5の温感の指標として用いられるPMV指標の計算方法について述べる。PMV指標を計算する際に用いるパラメータとして、室温(℃)、相対湿度(%)、放射温度(℃)、風速(m/s)、着衣量(clo)、活動量(met)がある。PMVの値は、時系列な風量変化があった場合、ユーザー5に暴露される気流の風速も変化するため、時系列な風量変化すなわち風速変化に応じてユーザー5の温感指標であるPMVの値も変化する。
風量と風速の関係はユーザー5と扇風機3との距離の情報を入手することで、所定の風量における送風によって、ユーザーが受ける送風の風速を算出することが可能である。本実施例の扇風機3ではユーザー5と扇風機3との距離を2mとし、所定の風量における送風によって、扇風機3から2m離れたユーザー5が受ける送風の風速との関係を把握することで、扇風機3の送風量からユーザー5が受ける送風の風速を求めることができる。
また、風速以外のPMV指標を算出する上で必要になるパラメータである室温は温度センサ15からの検知情報を用いることができる。なお、放射温度は室温と同一とし、相対湿度は60%、着衣量は夏服を想定して0.6clo、活動用は着座安静を想定して1.0metと決めておけばPMVの予測計算が可能となる。
上記の計算方法により、PMV指標は室温と風量(風速)から求められる。このPMV指標よりPMVの値がプラスからマイナスに変化する点及びマイナスからプラスに変化する点、すなわちPMV=0のときの風量を求めることができる。このPMV=0のときの風量を温感変化点風量28として規定することができる。
本発明では、強上限風量27と室温に応じて規定される温感変化点風量28とを比較し、強気流25から弱気流24に移行する際の風量である強終了風量を制御することに特徴があり、以下温感変化点風量28に応じた制御方法について述べる。
図8に風速とPMV指標の関係性を表すグラフ(室温27℃時)を示す。
図8でPMV指標の計算に用いたパラメータ条件として、温度は温度センサ15の検知情報から室温27℃、その他のパラメータとして放射温度は27℃、相対湿度は60%、着衣量は0.6clo、代謝量は1.0metとして風速値のみ0〜2.0m/sまで変化させて算出している。
図8からPMV=0のときの風速は0.6m/sとなり、この時の温感変化点風量28は520m/hと規定される。
次に図9(a)に風量の時系列変化グラフ、図9(b)に図9(a)の風量変化によるPMVの時系列変化グラフを示して説明する。
図9(a)に示すように、弱気流24の風量、すなわち強開始風量26は400m/hで温感変化点風量28の520m/hよりも小さい。強開始風量26から風量が上昇し、強上限風量27の風量は1000m/hに到達し、温感変化点風量28の520m/hよりも大きくなっている。
図9(b)に示すように、強開始風量26のPMVは、PMV+0.14で暑い側となっており、強上限風量27のPMVは、PMV−0.44で寒い側となっている。この場合、強上限風量27の温感は寒い側になるため、強終了風量は強開始風量26よりも少ない風量(第1強終了風量29と呼ぶ)に変更し、例えば風量240m/hとなるようにすればPMV+0.44で強開始風量26のPMV+0.14よりも暑い側となり、強上限風量27によって冷えた体を代謝による産熱によって温め直すことができる。これにより弱気流24と強気流25による送風におけるユーザーの温感は熱的中立に維持することができるため、心地よいゆらぎの変動感を与えつつ、温感が熱的中立を維持できることで快適性を向上させる効果が得られる。
第1強終了風量29を決めるにあたって、更に望ましくは、強上限風量27の温感と第1強終了風量29の温感が相殺するように合わせるようにすると、温感の偏りを生じさせず、温熱的な快適性向上効果を一層高められる。具体的には、強上限風量27のPMVの絶対値と第1強終了風量29のPMVの絶対値を合わせるようにすれば良く、図9(b)に示すように、強上限風量27によってPMV−0.44まで低下しているので、第1強終了風量29はPMVが+0.44となる240m3/minに変更すればよい。これにより、強上限風量27によって温感が寒い側に振れた分、強気流25終了後は同程度暑い側に振ることで温感の偏り無く熱的中立を維持することができる。
更に、強上限風量27が温感変化点風量28よりも大きい場合、温感変化点風量28以上における送風量の積算値である強積算風量30に応じて第1強終了風量29を制御しても良い。
以下、強積算風量30に応じた第1強終了風量29の制御方法について説明する。
図9(a)に示すように強積算風量30は、温感変化点風量28以上の送風量であり、図中の斜線部で示される。このとき、図9(b)に示すように、強積算風量30におけるPMVがマイナスになる領域を冷感領域31とすると、冷感領域31は図中の斜線部で示される。一方、強上限風量27から温感変化点風量28を下回って第1強終了風量29に移行し、第1強終了風量29を一定値として所定時間継続している間のPMVがプラス側になる領域を温感領域32とすると、温感領域32は図中の斜線部で示される。また、図9(b)の冷感領域31の時間を冷感時間33、温感領域32の時間を温感時間34とする。
このとき、第1強終了風量29の制御方法として、冷感領域31と温感領域32が略同面積となるように第1強終了風量29及び継続時間を設定して制御することで強上限風量27によって温感が寒い側に振れた分、強気流25終了後は同程度暑い側に振ることで温感の偏り無く熱的中立を維持することができる。
一例として、図9(a)及び図9(b)では温感変化点風量28が520m/hを超えて送風する冷感時間33が7秒間、強上限風量27(1000m/h)のPMVが−0.44であり、第1強終了風量29を240m/h、PMVを+0.44に制御したとすると、PMVの絶対値が同等であるため、温感時間34は冷感時間33と同一時間とすれば冷感領域31と温感領域32が同等となることから、温感時間34も7秒間となる時間まで第1強終了風量29を継続するようにしている。
上記一例ではPMVの絶対値が同等の場合であるが、PMVの絶対値が同等ではなく、例えば強上限風量27のPMVが−0.44、冷感時間33が7秒間であったときに第1強終了風量29のPMVが+0.22となる風量270m/hに制御した場合は温感時間34を冷感時間33の2倍の14秒間となるように第1強終了風量29を継続するように制御すれば良い。
このように強積算風量30における冷感領域31に合わせて温感領域32が同等となるように第1強終了風量29を制御することで所期の効果が得られる。
以上の強終了風量の制御方法は、強上限風量27が温感変化点風量28よりも大きい場合であり、以下、強上限風量27が温感変化点風量28よりも小さい場合の制御方法について説明する。
図10に風速とPMVの関係性を表すグラフ(室温28℃時)を示す。
図10でPMVの計算に用いたパラメータ条件として、温度は温度センサ15の検知情報から室温28℃、その他のパラメータとして放射温度は28℃、相対湿度は60%、着衣量は0.6clo、代謝量は1.0metとして風速値のみ0〜2.0m/sまで変化させて算出している。
図10からPMV=0のときの風速は2.0m/sとなり、この時の温感変化点風量28は1160m/hと規定される。
次に図11(a)に風量の時系列変化グラフ、図11(b)に図11(a)の風量変化によるPMVの時系列変化グラフを示して説明する。
図11(a)に示すように、弱気流24の風量、すなわち強開始風量26が400m3/min及び強上限風量27が1000m/hのいずれも温感変化点風量28の1160m/hよりも小さい風量となっている。
図11(b)に示すように、強開始風量26のPMVは+0.56、強上限風量27のPMVは+0.07でいずれも暑い側となっている。
この場合、強上限風量27の温感は温感変化点風量28より小さく、暑い側になるため、強終了風量は強開始風量26よりも大きくするように制御した第2強終了風量35として740m/hとなるようにすればPMV+0.18で強開始風量26のPMV+0.56よりも小さい値のPMVとなり、暑さを強開始風量26よりも熱的中立に近い温感に近づけることができる。これによりユーザー5の温感は熱的中立を維持することができるため、心地よいゆらぎの変動感を与えつつ、温感が熱的中立を維持できることで快適性を向上させる効果が得られる。
第2強終了風量35を決めるにあたって、更に望ましくは、強上限風量27に対して風量変化幅23と同じく0.4m/sから1.2m/sの範囲内にすると強上限風量27から第2強終了風量35に移行した際の気流感の変化を感じとることができ、それが自然な心地よいゆらぎの変動感として感じることができる。
また、上記の場合とは逆に例えば室温が25℃の時、風速0m/s(風量0m/h)であってもPMVが−0.04と寒い側であり、温感変化点風量28は0m/h以下となるため、弱気流24及び強気流25を発生させた時点で温感変化点風量28よりも大きくなり、PMVが更に低下する。この場合、第1強終了風量29はPMVが0に近い風量、例えば0m/hに制御すると所期の効果を得ることができる。
このように、強上限風量27が室温に応じて規定される温感変化点風量28よりも大きい場合に設定される第1強終了風量29は、強上限風量27が室温に応じて規定される温感変化点風量28よりも低い場合に設定される第2強終了風量35よりも小さくするように制御することで、同様の効果が得られる。
尚、本実例では以上のPMV指標の算出にあたって室温のみ温度センサ15の検知情報を用いたが、更にPMV計算に用いるパラメータに関する情報を検知する手段を扇風機3に備え、それらの検知情報も計算部19に伝達して計算に反映してもよい。一例として相対湿度を検知する手段として湿度センサ、放射温度を検知する手段として赤外線センサなどがある。さらに、PMV指標を用いた制御において、PMV指標を作成する上で必要となる温度、相対湿度、着衣量等の情報を外部サーバや通信端末から扇風機3が取得する構成であってもよい。
また、本発明の制御プログラムは、扇風機3内の制御基板13内のメモリに内蔵されている構成以外に、外部サーバや通信端末等と扇風機3内の制御基板13とが通信することで、制御プログラムを取得するような構成であってもよい。
また、着衣量は季節によって変化すると考えられるため、例えば室温が25℃以上の場合の季節は夏と仮定して着衣量パラメータを夏服相当の0.6cloでPMVを算出し、室内の温度が25℃未満の場合の季節は冬と仮定して着衣量パラメータを冬服相当の1.1cloでPMVを算出することで温感変化点風量28を規定しても良い。
なお、信号線14は、有線のコードを用いた接続のほか、無線通信を行っても良い。
なお、弱気流24の風量は400m/hに限定されるものではなく、強気流25の風量も1000m/hに限定されるものではない。
(実施の形態2)
温感変化点風量28を規定する別の手段として、ユーザー5の皮膚温を計測する皮膚温センサ36を用いても良い。
図12は、実施の形態2の制御基板13内部の制御系の機能構成を示すブロック図である。
皮膚温センサ36は一例として赤外線を用い、離れた場所から非接触で人体の皮膚表面温度を計測できるものであり、扇風機3に内臓されている。皮膚温度センサ36は、人体の皮膚表面温度を計測できれば、扇風機3のどこに設けられていてもよく設置場所は特定しない。
また、計測する皮膚温の人体部位として、手先の皮膚温を計測できるようにしている。一般的に人体の皮膚温は温熱状態に応じて自律神経作用によって血流量をコントロールして皮膚温度をからの放熱量を調整している。このとき、特に手先や足先などの末梢部の皮膚温変化が大きいため、末梢部の皮膚温を計測すると温熱状態を把握しやすい。
皮膚温センサ36によって計測した皮膚温の検知情報が温感判別部20に伝達され、温感判別部20は皮膚温が35.0℃より高い場合の温感は暑い、35.0℃より低い場合の温感は寒いと判別されるように設定した場合、皮膚温が35.0℃になる風量が温感変化点風量28として規定できるため、実施の形態1と同様に強上限風量27と温感変化点風量28を比較し、強終了風量を制御することで所期の効果が得られる。また、人体の皮膚温と温感の関係性は個人差があるため、温感の判別を行う皮膚温の設定は外部から調整できるようにできると良く、より精度の高い温熱快適性が得られる。
以上のように本発明にかかる送風装置および送風制御プログラムは、より自然なゆらぎを感じる風をユーザーに提供することを可能とするものであるので、空気調和機、扇風機、天井扇等の送風機器全般に有用である。
1 部屋
2 床
3 扇風機
4 ソファ
5 ユーザー
6 プロペラファン
7 支持体
8 回転体
9 翼
10 ガード
11 動力部
12 モーター
13 制御基板
14 信号線
15 温度センサ
16 ゆらぎ制御プログラム
17 マイコン
18 信号出力部
19 計算部
20 温感判別部
21 大波形
22 小波形
23 風量変化幅
24 弱気流
25 強気流
26 強開始風量
27 強上限風量
28 温感変化点風量
29 第1強終了風量
30 強積算風量
31 冷感領域
32 温感領域
33 冷感時間
34 温感時間
35 第2強終了風量
36 皮膚温センサ

Claims (1)

  1. 小風量を送風する弱気流と、前記小風量よりも大きな大風量を送風する強気流とを発生させる送風制御を実行する制御部を備え、
    前記制御部は、前記強気流の最大風量である強上限風量と室温に応じて規定される温感変化点風量との比較に基づいて、前記強気流から前記弱気流に移行する際の風量である強終了風量を制御する際、前記強気流を発生させている期間における前記温感変化点風量以上の送風量の積算値である強積算風量のうち、前記強積算風量におけるPMV値がマイナス側になる冷感領域の面積と、前記強上限風量が前記温感変化点風量よりも大きい場合において、前記温感変化点風量を下回ってから前記強終了風量が所定期間継続している期間までのPMV値がプラス側になる温感領域の面積と、が同等となるように前記強終了風量を制御することを特徴とする送風装置。
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