JP6826967B2 - 残置型枠ブロック用接続金具 - Google Patents

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Description

本発明は、海岸や河岸に構築した既存の護岸や岸壁などの海岸河岸既存施設と残置型枠ブロックとを、所定の間隔を空けて接続する残置型枠ブロック用接続金具に関する。
海岸河岸既存施設、例えば海岸に構築したコンクリート製の岸壁は、経年劣化や自然災害などにより破損することがある。そのため、破損した岸壁を補修する作業を行わなくてはならない。岸壁の補修は、破損した岸壁を撤去し、撤去した後に新たにコンクリートを打設して岸壁を構築している。
ところが、この補修は、破損した岸壁の撤去、撤去したコンクリートなどの瓦礫の処分、さらには水中において新たにコンクリートを打設して岸壁を構築しなければならず、それらの作業に手間やコストが掛かり、工期も長くなるという問題がある。
そこで、従来、岸壁を補修する場合、破損した岸壁を撤去することなく、コンクリート製の残置型枠ブロックを破損した岸壁の前方(陸側からみて前方)に積み上げて、新たな岸壁を構築することで、破損した岸壁の撤去やコンクリートなどの瓦礫の処分をなくして作業を容易にし、工期の短縮を図るようにしている。
図9、図10は、従来の岸壁の補修の作業工程を示す説明図である。
岸壁の補修は、陸上からクレーンなどにより残置型枠ブロック3を吊り上げて、図9Aに示すように、吊り上げた残置型枠ブロック3を水中へと投入し、破損した岸壁2の前方に所定の間隔を空けて設置する。残置型枠ブロック3を設置した後、図9Bに示すように、岸壁2に取り付けたアンカー鉄筋51と残置型枠ブロック3に取り付けた連結鉄筋52とを溶接して接合する。
次に、設置した一段目の残置型枠ブロック3の上に、二段目の残置型枠ブロック3を設置し、一段目と同様、岸壁2側のアンカー鉄筋51と残置型枠ブロック3側の連結鉄筋52とを溶接して接合する。図9Cに示すように、残置型枠ブロック3の設置を上方に複数段にわたって行うことで、残置型枠ブロック3を岸壁2の前方に積み上げ、図10Aに示すように、最上段まで積み上げる。
残置型枠ブロック3を最上段まで積み上げた後、次に、図10Bに示すように、岸壁2と残置型枠ブロック3との間に水中コンクリート53を打設する。最上段の残置型枠ブロック3まで水中コンクリート53を打設した後、図10Cに示すように、岸壁2の上部工54を構築することで、新たな岸壁が完成する。
ところで、岸壁の補修は、岸壁2とその前方に設置する残置型枠ブロック3とを接続するため、岸壁2に取り付けたアンカー鉄筋51と残置型枠ブロック3に取り付けた連結鉄筋52とを溶接して接合しているが、岸壁2と残置型枠ブロック3との接続が非常に面倒な作業となる虞がある。
即ち、岸壁2とその前方に設置する残置型枠ブロック3とにおいて、施工誤差による位置ズレが発生する場合があり、この位置ズレが大きいと、岸壁2側のアンカー鉄筋51と残置型枠ブロック3側の連結鉄筋52とを溶接することができなくなる。そのため、岸壁2と残置型枠ブロック3とを接続することができないという問題が生じる。また、アンカー鉄筋51と連結鉄筋52との溶接は、水中で行うことから、その作業性が悪く、溶接作業に多大な時間を要してしまう。しかも、水中での溶接作業は熟練を要するため、熟練度の低い作業員であると、全体の作業に支障をきたす虞もでてくる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、海岸河岸既存施設である岸壁とその前方に設置する残置型枠ブロックとを接続する際に、施工誤差による位置ズレが発生した場合でも、これらを確実に接続することができ、かつその作業を極めて容易に行うことができる残置型枠ブロック用接続金具を提供することである。
本発明は、軸部材と、当該軸部材の両側に軸方向に移動自在かつ旋回自在に取り付けた第一部材と第二部材を有する伸縮自在な接続部材と、接続部材の前記第一部材に回転自在に取り付けた回転部材を有し、当該回転部材に海岸河岸既存施設に取り付けられるアンカー鉄筋を取り付けた第一回転体と、接続部材の前記第二部材に回転自在に取り付けた回転部材を有し、当該回転部材に残置型枠ブロックに取り付けられる連結鉄筋を取り付けた第二回転体と、を有し、前記第一回転体及び前記第二回転体を前記接続部材に調整された回転位置で固定する残置型枠ブロック用接続金具である。
本発明によれば、海岸河岸既存施設の補修において、海岸河岸既存施設とその前方に設置した残置型枠ブロックとを接続する際に、海岸河岸既存施設と残置型枠ブロックにおいて施工誤差による位置ズレが発生しても、残置型枠ブロック用接続金具での調整を行うことで、残置型枠ブロック用接続金具により、海岸河岸既存施設と残置型枠ブロックを確実に接続することができる。
また、残置型枠ブロック用接続金具を用いた海岸河岸既存施設と残置型枠ブロックとの接続は、残置型枠ブロック用接続金具での調整と、接続部材に第一回転体及び第二回転体を調整された回転位置で固定するだけの簡単な作業で行うことができ、作業性の向上を図ることができる。
本発明の残置型枠ブロック用接続金具の斜視図である。 残置型枠ブロック用接続金具のターンバックルの斜視図である。 残置型枠ブロック用接続金具の第一回転体の斜視図である。 残置型枠ブロック用接続金具の第二回転体の斜視図である。 図5Aは、残置型枠ブロック用接続金具で岸壁と残置型枠ブロックを接続する工程において、それぞれ岸壁及び残置型枠ブロックに取り付けた第一回転体と第二回転体を示す平面図であり、図5Bは、図5Aにさらにターンバックルを含めて示した平面図である。 図6Aは、残置型枠ブロック用接続金具で岸壁及び残置型枠ブロックを接続した状態を示す平面図であり、図6Bは、図6Aの側面図である。 調整後の残置型枠ブロック用接続金具を説明する斜視図である。 本発明の別の残置型枠ブロック用接続金具の斜視図である。 図9Aは従来の岸壁の補修の作業工程を示す説明図であり、図9Bは、従来の岸壁の補修の作業工程を示す説明図であり、図9Cは、従来の岸壁の補修の作業工程を示す説明図である。 図10Aは、従来の岸壁の補修の作業工程を示す説明図であり、図10Bは、従来の岸壁の補修の作業工程を示す説明図であり、図10Cは、従来の岸壁の補修の作業工程を示す説明図である。
本発明の残置型枠ブロック用接続金具の第一の実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の残置型枠ブロック用接続金具は、海岸河岸既存施設、例えば破損した岸壁の前方に、コンクリート製の残置型枠ブロックを設置し積み上げて新たな岸壁を構築する際に、破損したコンクリート製の岸壁とその前方に設置する残置型枠ブロックとを所定の間隔を空けて接続する接続金具である。
図1は、本実施形態の残置型枠ブロック用接続金具1の斜視図である。
残置型枠ブロック用接続金具1は、図示のように、長さ調整可能な接続部材10と、第一回転体11及び第二回転体12とを有する。ここでは、長さ調整可能な接続部材10はターンバックルであるとして説明するが、長さが調整可能であれば、必ずしもターンバックルに限らない。
ターンバックル10は、軸部材13と、軸部材13の両側に軸方向に移動自在かつ旋回自在に取り付けた第一部材14及び第二部材15を有し、全長が伸縮自在である。第一回転体11及び第二回転体12は、それぞれターンバックル10の一方側及び他方側に取り付けられている。
第一回転体11は、ターンバックル10の第一部材14に回転自在に取り付けた回転部材25を有し、回転部材25には、アンカー鉄筋24が取り付けられている。また、第二回転体12は、ターンバックル10の第二部材15に回転自在に取り付けた回転部材34を有し、回転部材34には連結鉄筋33が取り付けられている。
図2は、残置型枠ブロック用接続金具1のターンバックル10の斜視図である。
ターンバックル10は、図示のように、軸部材13と第一部材14と第二部材15から成る。軸部材13は、軸方向中央部の一方側及び他方側にそれぞれ逆向きのネジを備えたネジ棒であり、ここでは、軸方向中央部を境に、例えば一方側を右ネジにし他方側を左ネジにする。第一部材14は軸部材13の一方側のネジに螺合する。第二部材15は軸部材13の他方側のネジに螺合する。これにより、第一部材14及び第二部材15は、軸部材13の両側に軸方向に移動自在かつ旋回自在に取り付けられる。
また、軸部材13には、その軸方向中央部に軸方向と直交する方向に丸棒状の回転用レバー16が取り付けられている。
第一部材14は、平らな面のプレート部17から成る板状である。プレート部17には、軸部材13の一方側に螺合する雌ネジが形成された六角パイプ部18が接合されている。六角パイプ部18は、その断面の上下中央部においてプレート部17に溶着や接着などの適宜手段で接合されている。プレート部17には、その面に直交する方向にボルト挿通孔19が設けられている。
また、第二部材15も第一部材14と同様に、平らな面のプレート部21から成る板状である。プレート部21には、軸部材13の他方側に螺合する雌ネジが形成された六角パイプ部22が接合されている。六角パイプ部22は、その断面の上下中央部においてプレート部21に溶着や接着などの適宜手段で接合されている。プレート部21には、その面に直交する方向にボルト挿通孔23が設けられている。
ターンバックル10は、回転操作手段である回転用レバー16を用いて軸部材13を回転させて、第一部材14と第二部材15を軸部材の軸方向に移動させることで全長が伸縮し、その長さが微調整される。即ち、軸部材13を回転方向の一方に回転させることで、軸部材13に螺合する第一部材14と第二部材15が互いに近づき、ターンバックル10の全長が短くなり、軸部材13を逆方向に回転させることで、軸部材13に螺合する第一部材14と第二部材15が互いに離れ、ターンバックル10の全長が長くなる。
図3は、残置型枠ブロック用接続金具1の第一回転体11の斜視図である。
第一回転体11は、図示のように、その一端側にネジ26が形成されたアンカー鉄筋24が螺合する回転部材25から成る。アンカー鉄筋24の他端側は破損したコンクリート製の岸壁に予め埋め込んで取り付けられている。
このようにアンカー鉄筋24を回転部材25に螺合して取り付けることで、第一回転体11の回転部材25は、岸壁に対して旋回可能となる。
アンカー鉄筋24は、長さの異なる複数のものを用意しておき、破損した岸壁と残置型枠ブロック間の距離に応じて最適な長さのものを選んで、予め岸壁に取付けておく。即ち、岸壁とその前方に設置する残置型枠ブロックとの間隔が広いときは、長いアンカー鉄筋24を、また、岸壁と残置型枠ブロックとの間隔が狭いときは、短いアンカー鉄筋24を選択し、予め岸壁に取り付けておく。
回転部材25は、図示のように、平らな面のプレート部27から成る板状で、雌ネジが形成された六角パイプ部28がその断面の上下中央部でプレート部27に溶着や接着などの適宜手段で接合されている。六角パイプ部28には、アンカー鉄筋24のネジ26が螺合される。プレート部27には、その面に直交する方向にボルト挿通孔29が設けられている。
第一回転体11の回転部材25は、ターンバックル10の第一部材14に対してそれぞれの面同士が回転自在に取り付けられる。即ち、回転部材25のプレート部27と、ターンバックル10の第一部材14のプレート部17とを重ね合わせ、それぞれに設けたボルト挿通孔29,19に、締結手段ここではボルト31を挿通する。これにより、第一回転体11の回転部材25をターンバックル10の第一部材14に対しボルト31を中心にして回転自在(回転方向は、図中に矢印で示す)にするとともに、ボルト31にナット32を締結することで、調整された回転位置(任意の回転位置)で第一回転体11をターンバックル10に固定することができる。
第一回転体11は、長さの異なる複数のアンカー鉄筋24の中から最適な長さとなるアンカー鉄筋24を選んで、これを回転部材25に螺合して取り付けて使用する。これにより、アンカー鉄筋24の回転部材25への取り付けを容易にし、作業に手間がかからないようにすることができる。
図4は、残置型枠ブロック用接続金具1の第二回転体12の斜視図である。
第二回転体12は、図示のように、連結鉄筋33が接合された回転部材34から成る。連結鉄筋33は、その一端側が回転部材34に溶着や接着などの適宜手段で接合して取り付けられるとともに、他端側にネジ35が形成されており、ネジ35は破損した岸壁の前方に設置した残置型枠ブロックに螺合して取り付けられる。
このように連結鉄筋33が残置型枠ブロックに螺合して固着することで、第二回転体12の回転部材34は、残置型枠ブロックに対して旋回可能となる。
回転部材34は、図示のように、平らな面のプレート部36から成る板状で、連結鉄筋33の一端側がその断面の上下中央部でプレート部36に溶着や接着などの適宜手段で接合されている。プレート部36には、その面に直交する方向にボルト挿通孔37が設けられている。
第二回転体12の回転部材34は、ターンバックル10の第二部材15に対してそれぞれの面同士が回転自在に取り付けられる。即ち、回転部材34のプレート部36と、ターンバックル10の第二部材15のプレート部21とを重ね合わせ、それぞれに設けたボルト挿通孔37,23にボルト31(締結手段)を挿通する。これにより、第二回転体12の回転部材34をターンバックル10の第二部材15に対しボルト31を中心にして回転自在(回転方向は、図中に矢印で示す)にするとともに、ボルト31にナット32を締結することで、調整された回転位置(任意の回転位置)で第二回転体12をターンバックル10に固定することができる。
なお、ここでは、締結手段は、ボルト31とナット32であるが、これに限定されず、締結できるものであれば、その他のものでもよい。
また、ターンバックル10の第一部材14及び第二部材15、第一回転体11の回転部材25、第二回転体12の回転部材34は、本実施形態では、平らな面のプレート部から成る板状であるが、形状はこれに限定されず、例えば、ブロック状でもよい。
また、第一回転体11のアンカー鉄筋24は、その一端側にネジ26が形成されて回転部材25に螺合して取り付けられるとともに、他端側がコンクリート製の岸壁に埋め込んで取り付けられているが、一端側が回転部材25に接合して取り付けられるとともに、他端側にネジが形成されてコンクリート製の岸壁に螺合して取り付けられるようにしてもよい。
また、第二回転体12の連結鉄筋33は、その一端側が回転部材34に接合して取り付けられるとともに、他端側にネジ35が形成されて残置型枠ブロックに螺合して取り付けられるが、一端側にネジが形成されて回転部材34に螺合して取り付けられるとともに、他端側が残置型枠ブロックに埋め込んで取り付けられるようにしてもよい。
次に、岸壁の補修において、本実施形態の残置型枠ブロック用接続金具を用いて行う岸壁とその前方に設置した残置型枠ブロックとの接続について説明する。
図5Aは、残置型枠ブロック用接続金具1で岸壁2と残置型枠ブロック3を接続する工程において、それぞれ岸壁2及び残置型枠ブロック3に取り付けた第一回転体11と第二回転体12を示す平面図、図5Bは、図5Aにさらにターンバックル10を含めて示した平面図である。
また、図6Aは、残置型枠ブロック用接続金具1で岸壁2及び残置型枠ブロック3を接続した状態を示す平面図であり、図6Bはその側面図である。
岸壁の補修は、破損した岸壁の前方に残置型枠ブロックを設置し積み上げ、積み上げた残置型枠ブロックと岸壁との間に水中コンクリートを打設して新たな岸壁を構築して行う。このとき、岸壁の前方に積み上げた残置型枠ブロックの倒壊を防止するために、水中コンクリートの打設の前に、予め残置型枠ブロック用接続金具を岸壁と残置型枠ブロックに取り付けて、これらを接続しておく。
次に、残置型枠ブロック用接続金具1を岸壁2と残置型枠ブロック3へ接続する場合を説明する。
まず、第一回転体11をアンカー鉄筋24により予め岸壁に取り付けておく。他方、第二回転体12は、水中へ投入する前の残置型枠ブロック3に連結鉄筋33を螺合して取り付けておく。つまり、残置型枠ブロック3は、第二回転体12が取り付けられた状態で水中に投入して設置する。次に、水中においてターンバックル10で第一回転体11と第二回転体12を連結して取り付ける。この場合、岸壁2に取り付けられた第一回転体11のアンカー鉄筋24は、第一回転体11と第二回転体12とを連結して取り付けできるように予め適合する長さのものが選択されているが、実際には残置型枠ブロック3を水中に投入設置した場合の施工誤差による位置ズレにより、両者が連結して取り付けられない場合が生じる。そこで、本実施形態では、その場合に、残置型枠ブロック用接続金具1のターンバック10の長さと、水平面内及び水平面内における角度を調整することで、第一回転体11及び第二回転体12を連結して取り付ける。
なお、ターンバックル10での伸縮による長さの調整は微調整であって、岸壁2と残置型枠ブロック3間の距離に応じた残置型枠ブロック用接続金具1全体の長さの調整は、上述のように長さの異なる複数のアンカー鉄筋24の中から最適な長さのものを選択することによって調整する。
次に、残置型枠ブロック用接続金具1の調整について説明する。まず、岸壁2と残置型枠ブロック3において施工誤差による位置ズレが水平面内で発生した場合を例にとって説明する。なお、図5A、図5Bでは、この水平面内で発生した位置ズレを上下方向で示している。なお、図示例は水平面内の位置ズレを示しているが、位置ズレはそれと直交する面内においても生じる。
ここでは、まず水平面内の位置ズレについて説明する。図5Aは、第一回転体11を取り付けた岸壁2と第二回転体12を取り付けて水中に投入設置された残置型枠ブロック3の位置関係を示している。
この状態において、図5Bに示すように、ターンバックル10を用意する。このターンバックル10を岸壁2に取り付けた第一回転体11と残置型枠ブロック3に取り付けた第二回転体12とにわたって取り付ける。即ち、第一回転体11の回転部材25とターンバックル10の第一部材14とを重ね合わせて、それぞれに設けたボルト挿通孔29,19にボルト31を挿通して、ターンバックル10に第一回転体11を回転自在に取り付ける。また、第二回転体12の回転部材34とターンバックル10の第二部材15とを重ね合わせて、それぞれに設けたボルト挿通孔37,23にボルト31を挿通して、ターンバックル10に第二回転体12を回転自在に取り付ける。
ここで、ターンバックル10を第一回転体11と第二回転体12に取り付けるため、予め第一回転体11の回転部材25とターンバックル10の第一部材14に設けたボルト挿通孔29,19、及び第二回転体12の回転部材34とターンバックル10の第二部材15に設けたボルト挿通孔37,23の位置が一致するよう、ターンバックル10の長さを調整しておく。
具体的には、回転用レバー16を用いて軸部材13を回転してターンバックル10の第一部材14と第二部材15が互いに近づいたり離れたりすることで、その全長を伸縮させて長さを微調整する。
それとともに、ターンバックル10と第一回転体11について、第一回転体11を、ターンバックル10に対してボルト挿通孔19,29に挿通したボルト31を中心にして調整された回転位置(任意の回転位置)になるように、ターンバックル10と第一回転体11の回転角度を調整する。
また、ターンバックル10と第二回転体12についても、第二回転体12を、ターンバックル10に対してボルト挿通孔23,37に挿通したボルト31を中心にして調整された回転位置(任意の回転位置)になるように、ターンバックル10と第二回転体12の回転角度を調整する。
このようにして残置型枠ブロック用接続金具1の調整を行った後、図6A、図6Bに示すように、第一回転体11の回転部材25とターンバックル10の第一部材14に挿通したボルト31をナット32で締結し、第一回転体11をターンバックル10に調整された回転位置で固定する。同様に、第二回転体12の回転部材34とターンバックル10の第二部材15に挿通したボルト31をナット32で締結し、第二回転体12をターンバックル10に調整された回転位置で固定する。
これにより、残置型枠ブロック用接続金具1を岸壁2と残置型枠ブロック3に取り付けて、岸壁2と残置型枠ブロック3を接続することができる。
次に、岸壁2と残置型枠ブロック3において施工誤差による位置ズレが水平面内だけでなく垂直面内にも発生した場合(即ち、斜め方向に発生した場合)の残置型枠ブロック用接続金具1の岸壁2及び残置型枠ブロック3への取り付けをより詳細に説明する。
基本的には、施工誤差による位置ズレが水平面内で発生した場合と同じであるが、ターンバックル10の第一部材14及び第二部材15での旋回、第一回転体11の回転部材25での旋回、第二回転体12の回転部材34での旋回を行うことで、それぞれの旋回角度を調整する。
具体的には、岸壁2に第一回転体11に取り付けたアンカー鉄筋24を埋め込んで取り付けた後、第一回転体11の回転部材25をアンカー鉄筋24を中心に旋回させて、回転部材25の向きを位置ズレしている斜めの方向と同じ方向にする(第一回転体11の旋回角度を調整する)。それとともに、第二回転体12の連結鉄筋33を残置型枠ブロック3に螺合して取り付け、第二回転体12の回転部材34を残置型枠ブロック3に対して連結鉄筋33とともにも旋回させて、回転部材25の向きを位置ズレしている斜めの方向と同じ方向にする(第二回転体12の旋回角度を調整する)。
次に、岸壁2に取り付けた第一回転体11と残置型枠ブロック3に取り付けた第二回転体12にターンバックル10を取り付ける。このとき、ターンバックル10では、その長さを調整しておくとともに、第一部材14及び第二部材15を旋回させて、第一部材14及び第二部材15の向きを位置ズレしている斜めの方向と同じ方向にする(ターンバックル10の第一部材14及び第二部材15の旋回角度を調整する)。
即ち、ターンバックル10の第一部材14及び第二部材15、第一回転体11の回転部材25、第二回転体12の回転部材34の向きが、すべて一致するよう、それぞれの旋回角度を調整する。
このようにして残置型枠ブロック用接続金具1の調整を行った後、第一回転体11をターンバックル10に調整された回転位置(任意の回転位置)で固定するとともに、第二回転体12をターンバックル10に調整された回転位置(任意の回転位置)で固定する。固定は、上述の水平面内の位置ズレの場合と同様に、ボルト31をナット32で締結して行う。
これにより、岸壁2と残置型枠ブロック3において施工誤差による位置ズレが斜め方向に発生した場合でも、残置型枠ブロック用接続金具1を岸壁2と残置型枠ブロック3に取り付けて、これらを接続することができる。
図7は、調整後の残置型枠ブロック用接続金具を説明する斜視図である。
残置型枠ブロック用接続金具1は、図示のように、岸壁2に付けるアンカー鉄筋24と残置型枠ブロック3に付ける連結鉄筋33の位置及び方向に合わせて、残置型枠ブロック用接続金具1の位置(長さの微調整を含む)、方向、回転角度及び旋回角度を調整することにより、岸壁2とその前方に設置する残置型枠ブロック3での様々な状況(岸壁2と残置型枠ブロック3の間の距離及び位置ズレ)に対応させて、岸壁2と残置型枠ブロック3を接続することができる。
以上説明したように、本実施形態の残置型枠ブロック用接続金具1によれば、岸壁2の補修において、岸壁2とその前方に設置した残置型枠ブロック3とを接続する際に、岸壁2と残置型枠ブロック3において施工誤差による位置ズレが発生しても、ターンバックル10の長さの調整、ターンバックル10と第一回転体11及び第二回転体12との回転角度の調整、ターンバックル10の第一部材14及び第二部材15の旋回角度の調整、第一回転体11及び第二回転体12の旋回角度の調整を行うことで、残置型枠ブロック用接続金具1により、岸壁2と残置型枠ブロック3を確実に接続することができる。
また、残置型枠ブロック用接続金具1により岸壁2と残置型枠ブロック3とを接続した後、締結手段(ボルト31とナット32)で、ターンバックル10に第一回転体11と第二回転体12をそれぞれ固定することで、岸壁2と残置型枠ブロック3を強固に連結することができる。
このように、本実施形態によれば、従来のような溶接による作業をなくすことで、その作業性の向上を図ることができる。しかも、これらの作業を水中で行っても、作業が簡単であるから、容易に行うことができ、作業時間の短縮を図ることができる。
次に、本発明の残置型枠ブロック用接続金具の第二の実施形態について説明する。
図8は、第二の実施形態の残置型枠ブロック用接続金具の斜視図である。
残置型枠ブロック用接続金具1は、前述の実施形態の残置型枠ブロック用接続金具1と基本的な構成は同じであるが、図示のように、ターンバックル10の第一部材14及び第二部材15と六角パイプ部18,22の接合、第一回転体11の回転部材25と六角パイプ部28の接合、第二回転体12の回転部材34と連結鉄筋33の接合において異なるので、ここについてのみ説明する。なお、符号は、前述の実施形態で説明したのと同じである。
ターンバックル10は、第一部材14のプレート部17の上面に六角パイプ部18の下端部が溶着や接着などの適宜手段、例えば溶接又は接着剤により接合されるとともに、第二部材15のプレート部21の上面に六角パイプ部22の下端部が、例えば溶接又は接着剤により接合されている。また、第一回転体11は、回転部材25のプレート部27の上面に六角パイプ部28の下端部が、例えば溶接又は接着剤により接合されている。また、第二回転体12は、回転部材34のプレート部36の上面に連結鉄筋33の下端部が、例えば溶接又は接着剤により接合されている。
このように、ターンバックル10の第一部材14及び第二部材15と六角パイプ部18,22の接合、第一回転体11の回転部材25と六角パイプ部28の接合、第二回転体12の回転部材34と連結鉄筋33の接合が、第一の実施形態におけるようにそれぞれ六角パイプ部の断面の上下中央部ではなく、六角パイプ部の下端部において溶接又は接着剤で行うことで、これらの部品を極めて容易に製作することができ、これにより、残置型枠ブロック用接続金具1を安価なものにすることができる。
なお、第二の実施形態においても、第一の実施形態と同様に、岸壁2と残置型枠ブロック3の間の距離及び位置ズレに対して容易に対応して、両者を強固に連結することができる。
1…残置型枠ブロック用接続金具、2…岸壁、3…残置型枠ブロック、4…下穴、5…ネジ穴、10…ターンバックル、11…第一回転体、12…第二回転体、13…軸部材、14…第一部材、15…第二部材、16…回転用レバー、17…プレート部、18…六角パイプ部、19…ボルト挿通孔、21…プレート部、22…六角パイプ部、23…ボルト挿通孔、24…アンカー鉄筋、25…回転部材、26…ネジ、27…プレート部、28…六角パイプ部、29…ボルト挿通孔、31…ボルト、32…ナット、33…連結鉄筋、34…回転部材、35…ネジ、36…プレート部、37…ボルト挿通孔、51…アンカー鉄筋、52…連結鉄筋、53…水中コンクリート、54…上部工。

Claims (6)

  1. 海岸や河岸に構築した海岸河岸既存施設と残置型枠ブロックとを所定の間隔を空けて接続する残置型枠ブロック用接続金具であって、
    軸部材と、当該軸部材の両側に軸方向に移動自在かつ旋回自在に取り付けた第一部材と第二部材を有する伸縮自在な接続部材と、
    接続部材の前記第一部材に回転自在に取り付けた回転部材を有し、当該回転部材に海岸河岸既存施設に取り付けられるアンカー鉄筋を取り付けた第一回転体と、
    接続部材の前記第二部材に回転自在に取り付けた回転部材を有し、当該回転部材に残置型枠ブロックに取り付けられる連結鉄筋を取り付けた第二回転体と、を有し、
    前記第一回転体及び前記第二回転体を前記接続部材に調整された回転位置で固定することを特徴とする残置型枠ブロック用接続金具。
  2. 請求項1に記載された残置型枠ブロック用接続金具において、
    接続部材は、ターンバックルであることを特徴とする残置型枠ブロック用接続金具。
  3. 請求項1又は2に記載された残置型枠ブロック用接続金具において、
    接続部材の軸部材は、軸方向中央部の一方側及び他方側にそれぞれ逆向きのネジを備えたネジ棒であり、軸部材の一方側に第一部材を螺合するとともに、軸部材の他方側に第二部材を螺合することを特徴とする残置型枠ブロック用接続金具。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された残置型枠ブロック用接続金具において、
    第一回転体は、アンカー鉄筋の一端側にネジが形成され、ネジが回転部材に螺合して取り付けられていることを特徴とする残置型枠ブロック用接続金具。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載された残置型枠ブロック用接続金具において、
    第一回転体及び第二回転体の接続部材への調整された回転位置での固定は、ボルトとナットの締結手段を用いることを特徴とする残置型枠ブロック用接続金具。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載された残置型枠ブロック用接続金具において、
    接続部材の軸部材に回転用レバーが取り付けられていることを特徴とする残置型枠ブロック用接続金具。
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