JP3201829U - ブレース - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレース全体の幅広い範囲での寸法調整と張力導入を容易に行うことができ、さらに設置後の緊締状態が確実に維持される経済的なブレースを提供する。【解決手段】ブレースは、張力調節部材、一対の羽子板状金物3aおよび1本の羽子板ボルト4から構成されている。張力調節部材は、ボルト本体21と一対の雌ねじ部材22a,22bからなり、さらに一対の緩み止めナット23a,23bがボルト本体の鍔状部21cの両側に螺合している。ブレースに張力を導入した後、緩み止めナット23a,23bを、それぞれ雌ねじ部材22a,22bの端面に向けて移動させ、十分な締め付けを行うことにより、ブレースの緩みを防止することが可能になる。【選択図】図5
Description
本考案は、中小規模の鉄骨建築物に多く用いられている丸鋼を用いた建築用のブレースに係り、詳しくは、ブレースの全長寸法の調整やブレースのたるみ等の調整を簡単かつ確実に行うことができるブレースに関する。
鉄骨ラーメンフレーム架構は、主要構造部材である鉄骨柱と鉄骨梁が剛接合されたもので、中小鉄骨建築物などに広く採用されている架構形式である。このような架構では、建物の耐震性を高めるため、鉄骨柱と鉄骨梁で囲まれた矩形状の架構面の対角位置にブレースを取り付けるのが一般的である。ここで使用されるブレースは、例えばブレース本体を構成する引張部材として、右ねじ(正ねじ)が端部に形成された丸鋼と、左ねじ(逆ねじ)が端部に形成された一対の丸鋼(羽子板ボルトと称する。)を使用し、これら左右のねじからなる丸鋼を、同じく両端に設けた左右の雌ねじを介して互いに近接または離反自在に螺合することで引張部材の全長の長さ調整と張力を調節するためのターンバックル胴と、丸鋼の他端側に板状の取付金物(羽子板と称する。)が接合された構成である(特許文献1、2参照)。
ターンバックル胴は、割枠式とパイプ式に大別され、いずれもターンバックル胴を回転させて締め付ける一方、逆転させて緩めるような構造になっている。この場合、ブレース全長の寸法調整は、基本的にはターンバックル胴の中あき長さと呼ばれる区間内で調整をすることになる。しかしながら、中あき長さは一般的にそれほど大きく確保されてないことから、十分な長さの寸法調整を望もうとすると、余分な長さの羽子板ボルトを使用するか、あるいはターンバックル胴の中あき長さを特別に長くする必要があり、きわめて不経済である。
また、建築用ブレースの配置形態は、一般的に2本を1組としたX形が最も多い。このような配置形態では、2本のブレースの交差位置に一方のブレースのターンバックル胴と他方のブレースの羽子板ボルトが重なった場合、あるいはブレースのターンバックル胴同士が重なった場合、ターンバックル胴が嵩張ることによりブレース全体が大きく湾曲してしまい、ブレースへの適切な張力導入が困難になる。このため、予めブレースの交点にターンバックル胴が位置しないように考慮しなければならず、ブレースの必要寸法と寸法調整範囲を設定する手段として、ブレースの構成材である羽子板ボルトの寸法、羽子板ボルトのねじ部長さ等、事前の調整が必要となって面倒である。
さらに、従来のターンバックル胴を用いたブレースは、基本的に緩み止め機能がないことから、建物の振動等で容易に緩みが発生してブレース全長が弛み状態になり、ブレースとしての機能を発揮できなくなる虞もあるなど、改善すべき幾つかの問題点がある。
本考案は、これら従来技術の問題点に鑑みなされたもので、ブレース全体の幅広い範囲での寸法調整と張力導入を容易に行うことができ、さらに設置後の緊締状態が確実に維持される経済的なブレースの提供を目的とするものである。
上記従来技術の問題点を解決するため、本願の請求項1に係るブレースでは、鍔状部の両側に右ねじ部と左ねじ部を形成したボルト本体の各雄ねじ部にそれぞれ雌ねじ部材を一端側で螺合し、ボルト本体を回転させることにより一対の雌ねじ部材を近接または離反させる張力調節部材を備え、前記一対の雌ねじ部材のそれぞれ他端側に連結される一対の羽子板状金物の少なくとも一方と該雌ねじ部材との間に羽子板ボルトを設けるという技術手段を採用した。なお、前記一対の雌ねじ部材と前記一対の羽子板状金物との間にそれぞれ羽子板ボルトを設けた場合には、ブレース全体の寸法調整範囲をより広くすることができる(請求項2)。
さらに、前記一対の雌ねじ部材の各端面とこれに対向する前記ボルト本体の鍔状部との間にそれぞれ緩み止めナットを設けた場合には、ブレース全体の寸法調整および張力導入が完了した時点で、各緩み止めナットを雌ねじ部材の端面に圧接するように締め付ける。これにより、建物に振動等があった場合でも雌ねじ部材の位置を強固に保持し、ブレースの緩みを確実に防止することができる(請求項3)。
本考案に係るブレースでは、上記構成を採用することにより、次のような効果が得られる。
(1)ボルト本体の両側部分に螺合する一対の雌ねじ部材を互いに近接または離反する方向に変位させることでブレース全体の長さ調整を行う場合、さらに鉄骨架構等に取り付けた後に引張部材としての羽子板ボルトの張力を調節する場合などにおいて、ボルト本体の鍔状部等を利用してボルト本体を回転させることにより、ブレース全体の長さ調整を幅広い範囲で容易に行うことができ、また張力を導入することができる。特に、羽子板ボルトを張力調節部材の両側に設けた場合には、その調整範囲はさらに拡大する(請求項2)。
(2)ボルト本体の鍔状部とその両側に配置される一対の雌ねじ部材の外径を羽子板ボルトの外径に近い寸法に設定することにより、従来のターンバックル胴に比べて張力調節部材の小型化が可能になる。このため、一対のブレースをX形配置したときに交差部に互いの張力調節部材が位置した場合でもブレース全体が湾曲することがなくなり、ブレースに対して確実に張力を導入することができる。
(3)張力調節部材に緩み止めナットを設けた場合には、一対の雌ねじ部材の位置が強固に固定されるので、建物の振動等に起因するブレースの緩みを確実に防止することができる(請求項3)。
(1)ボルト本体の両側部分に螺合する一対の雌ねじ部材を互いに近接または離反する方向に変位させることでブレース全体の長さ調整を行う場合、さらに鉄骨架構等に取り付けた後に引張部材としての羽子板ボルトの張力を調節する場合などにおいて、ボルト本体の鍔状部等を利用してボルト本体を回転させることにより、ブレース全体の長さ調整を幅広い範囲で容易に行うことができ、また張力を導入することができる。特に、羽子板ボルトを張力調節部材の両側に設けた場合には、その調整範囲はさらに拡大する(請求項2)。
(2)ボルト本体の鍔状部とその両側に配置される一対の雌ねじ部材の外径を羽子板ボルトの外径に近い寸法に設定することにより、従来のターンバックル胴に比べて張力調節部材の小型化が可能になる。このため、一対のブレースをX形配置したときに交差部に互いの張力調節部材が位置した場合でもブレース全体が湾曲することがなくなり、ブレースに対して確実に張力を導入することができる。
(3)張力調節部材に緩み止めナットを設けた場合には、一対の雌ねじ部材の位置が強固に固定されるので、建物の振動等に起因するブレースの緩みを確実に防止することができる(請求項3)。
以下、図面を参照しながら本考案に係るブレースの実施形態について説明するが、これらの実施形態に限定されるものではなく、本考案の技術思想内での種々の変更実施はもちろん可能である。まず、図1ないし図3に基づき、本考案の第1実施形態に係るブレースの構成を説明する。図1に全体を示すように、本考案のブレース1は、張力調節部材2、一対の羽子板状金物3a,3bおよび1本の羽子板ボルト4から構成されている。
図2は、張力調節部材2を拡大した部分断面図である。張力調節部材2は、ボルト本体21と一対の雌ねじ部材22a,22bと一対の緩み止めナット23a,23bからなる。ボルト本体21は、中央の小判形状からなる鍔状部21c(図3参照)の左側部分と右側部分が、それぞれ右ねじ部21aと左ねじ部21bに形成され、それらの右ねじ部21aと左ねじ部21bに対して、一対の雌ねじ部材22a,22bと、一対の緩み止めナット23a,23bがそれぞれ螺合している。一対の雌ねじ部材22a,22bは、いずれも雌ねじが全長に渡って設けられた円筒状に形成されたもので、その外径は、ボルト本体1の鍔状部21cとほぼ同じ外径に形成されている。なお、ボルト本体21の鍔状部21cは、小判形状に限らず、四角形状や六角形状のものもこれに含まれる。スパナ等の工具をその掛合可能な形状であればよい。
この場合、一方の雌ねじ部材22aは一方の羽子板状金物3aに対して溶接により連結されるが、他方の雌ねじ部材22bは羽子板ボルト4を介して他方の羽子板状金物3bに連結される。なお、羽子板ボルト4と他方の羽子板状金物3bとは溶接されている。
図4および図5は、それぞれ上記ブレース1の使用方法を示した説明図である。まず、ブレース1の全長を調整する場合には、図4に示したように、一対の緩み止めナット23a,23bを、予めボルト本体21の鍔状部21c側に移動させておく。そして、鍔状部21cの側面に形成された2箇所の平坦部21d、あるいは一対の緩み止めナット23a,23bをスパナ等で適宜の方向に回転させることで行う。ブレース1全体の寸法調整が完了し、両側にある一対の羽子板状金物3a,3bを鉄骨架構等にボルトで取り付けた後、同じようにボルト本体21を、一対の雌ねじ部材22a,22bが互いに近接する方向に回転させると、ブレース1に張力が導入される。
ブレース1に張力を導入した後、図5に示すように、ボルト本体21の鍔状部21c側に移動させておいた緩み止めナット23a,23bを、それぞれ雌ねじ部材22a,22bの端面に向けて移動させる。緩み止めナット23a,23bが雌ねじ部材22a,22bの端面に当接した状態において、供廻り防止のため、ボルト本体21の鍔状部21cに形成された2箇所の平坦部21dにスパナを掛合し、もう一方のスパナで緩み止めナット23a,23bを順次回転させ、十分な締め付けを行う。これにより、一対の雌ねじ部材22a,22bの位置を確実に固定し、ブレース1の緩みを防止することが可能になる。
図6は、本考案の第2実施形態に係るブレース5の正面図である。なお、第1実施形態と同じ部分は同一符号で示すとともに、重複した説明は省略する。図示のブレース5は、張力調節部材2の一対の雌ねじ部材22a,22bに対して、それぞれ羽子板ボルト4,4を螺合し、その他端側を一対の羽子板状金物3a,3bに溶接した構成である。この場合には、第1実施形態のものに比べて螺合部分が3箇所から4箇所に増加することから、寸法調整範囲がより拡大する。
1,5:ブレース、2:張力調節部材、3a,3b:羽子板状金物、4:羽子板ボルト、21:ボルト本体、21a:右ねじ部、21b:左ねじ部、21c:鍔状部、21d:平坦部、22a,22b:雌ねじ部材、23a,23b:緩み止めナット
Claims (3)
- 鍔状部の両側に右ねじ部と左ねじ部を形成したボルト本体の各雄ねじ部にそれぞれ雌ねじ部材を一端側で螺合し、ボルト本体を回転させることにより一対の雌ねじ部材を近接または離反させる張力調節部材を備え、前記一対の雌ねじ部材のそれぞれ他端側に連結される一対の羽子板状金物の少なくとも一方と該雌ねじ部材との間に羽子板ボルトを設けてなるブレース。
- 前記一対の雌ねじ部材と前記一対の羽子板状金物との間にそれぞれ羽子板ボルトを設けることを特徴とする請求項1に記載のブレース。
- 前記一対の雌ねじ部材の各端面とこれに対向する前記ボルト本体の鍔状部との間にそれぞれ緩み止めナットを設けることを特徴とする請求項1または2に記載のブレース。
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