JP3640067B2 - 景観擁護壁造成方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は河川の堤防や仕切堰、造成地の段壁等をコンクリートで構築する際の擁護壁造成方法に関するもので、殊に表面に岩肌形状等の意匠をもつ景観型枠を用いた景観養護壁の造成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、河川の堤防や仕切堰はコンクリートを流し込んで形成されている。このような構造物を構築する際、構造物の表面となる部分に適当な高さにわたってコンクリート型枠(一般には金属で作られたメタルフォーム又は木製の型枠が広く使用されている)を組み付けて背部から金属型材等で作られた支持レバーで保持させると共に表面側では縦横の外部バタ材を組み付けて保持させ、コンクリートを流し込んで硬化した後、外部バタ材を解体してコンクリート型枠をコンクリート面から取り外している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来手段では、コンクリート施工後に外部バタ材を解体してコンクリート型枠をコンクリート面から取り外す作業が大変煩雑で面倒である。またコンクリート型枠を剥離したあと、コンクリート型枠の剥離跡や継ぎ目跡等の模様が残存して見苦しいため、場合によってはこれを除去するための表面仕上げ作業を必要とすると共に、コンクリート型枠を背面から支持させた金属製の支持レバーの先端部分がコンクリート表面に露出しているため、露出部分を切断除去してその先端をキャップやモルタルで覆い隠す等の煩雑な後処理を必要とした。
【0004】
そこで本発明は、表面に岩肌形状等の意匠を持つ景観型枠を使用してコンクリート施工後に景観型枠をそのまま擁護壁の表面材として残存させ、擁護壁の意匠、景観を高めると共に、景観型枠と一体的にコンクリートを順次上部にむかって積層的に施工することのできる施工方法を提供し、もってコンクリート型枠を支える外部バタ材の組み付けや解体、並びにコンクリート型枠の除去作業を排除し、作業の簡略化とコストの低減化を図ることを主たる目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち本発明に係る景観擁護壁造成方法にあっては、モルタル又はコンクリート製の外枠1aと、該外枠1aの背面に連結ボルト1cを介して固定された支持フレイム1bとから構成され、前記外枠1aの外表面が岩肌形状等の意匠を施した景観型枠1を形成し、この景観型枠1を所定の角度で立設させて、該景観型枠1の外枠1aから延びる連結ボルト1cの先端を建込みフレーム2の取り付け穴2dに挿通させてその露出端をナット部材2eで締結することにより、前記景観型枠1の背面を上下方向に延びる長尺の建込みフレーム2で連結保持し、前記ナット部材2eの先端側のネジ孔に支持レバー3のボルト3dを螺入して連結し、建込みフレーム2を支持レバー3でグランド面に保持させることにより景観型枠1を所定の角度で安定保持させ、この景観型枠1によって囲撓されたコンクリート施工空間(A)にコンクリートを流し込んだ後、先に立設させた景観型枠1の上部に次段の景観型枠1を継ぎ足して建込みフレーム2並びに支持レバー3で保持させ、前記同様に継ぎ足された景観型枠1によって囲撓されたコンクリート施工空間(A)にコンクリートを流し込むことにより景観型枠1…と一体的にコンクリートを打設し、順次上部にむかって積層的に施工することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
前記景観型枠1は、モルタル又はコンクリート製の外枠1aと、該外枠1aの背面に固定された支持フレーム1bとから構成され、前記外枠1aの外表面に岩肌形状等の意匠が施されているものが使用される。
【0007】
前記建込みフレーム2は、その長さを調節できるように形成され、且つ上下端部に同じ建込みフレームを継ぎ足すことができるように連結用ボルト孔2cが設けられている。そして、配設に際して、その上端部を所定のコンクリート施工空間Aの上面よりも上方に突出して配置され、この突出上端部に上部仮設フレーム2を連結するための前記ボルト孔2cが形成されている構造としてある。
【0008】
また前記支持レバー3は、その長さを調整できるように形成され、基端部に固定用のアンカー3eが設けられている。この支持レバー3の長さを調整することにより組み付けられる景観型枠1の角度を任意に調整することができる。
【0009】
【実施例】
以下図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図1乃至図5において、符号1は本発明に使用される景観型枠であって、外表面に岩肌形状等の意匠が施されたモルタル製の外枠1aの背面に、縦横の金属製の長尺材で組まれた支持フレーム1bが連結ボルト1cを介して連結して構成されている。
【0010】
上記の景観型枠1を横に所要数並べた状態で図1に示すように所定の傾斜角で立設させ、その背面に上下方向に延びる長尺の金属製建込みフレーム2を連結すると同時に、該建込みフレーム2を支持レバー3でグランド面に保持させる。この際、支持レバー3の長さを調整することにより組み付けられる景観型枠1の角度を任意に設定することができる。
【0011】
前記建込みフレーム2は、図4で詳しく示すように、アングル状又はチャンネル状の金属製型材によって形成された長尺の主支柱2aと該主支柱2aの下部に配置された短尺の補助支柱2bとが直線状に伸縮可能に組み合わされてボルト孔2fを介して固定できるように構成されており、前記主支柱2aの上端部並びに補助支柱2bには同じ建込みフレーム2を継ぎ足すことができるように連結用ボルト孔2c…が設けられている。そして、図1及び図2にみられるように、連結用ボルト孔2c…を形成してある上端部分をコンクリート施工空間Aの上面よりも上方に突出するように配置形成してあり、その上部に次段のフレーム2を継ぎ足し立設できるようにしてある。
【0012】
又前記支持レバー3は、アングル状又はチャンネル状の金属製型材によって形成された長尺の主支柱3aと短尺の補助支柱3bとをターンバックル3cを介して伸縮自在に直線状に連結して構成されており、補助支柱3bの先端に連結用のボルト3dが、下部支柱3cの下端に埋込み固定用のアンカー3eが設けられている。
【0013】
前記景観型枠1の支持フレイム1bと建込みフレーム2並びに支持レバー3との連結手段はどのような方法でも良いが、本実施例では図5に示すように、景観型枠の外枠1aから延びる連結ボルト1cの先端を建込みフレーム2の取り付け穴2dを挿通させてその露出端をナット部材2eで締結し、該ナット部材2eの反対側のネジ孔に支持レバー3のボルト3dを螺入して連結している。しかし上記の連結手段に代えて、景観型枠1の支持フレイム1bと建込みフレーム2、並びに建込みフレーム2と支持レバー3とを夫々個別に連結するようにして実施してもよい。
【0014】
このようにして景観型枠1を立設組成したあと、図1に示すように景観型枠1…によって囲撓されたコンクリート施工空間Aにコンクリートを流し込んで先ず第1段階のコンクリートを施工する。この場合、建込みフレーム2の補充支柱2bを延長させて建込みフレーム2の上端部分が景観型枠1より少し上方に突出するように設定しておく。
【0015】
上記のようにして第1段階のコンクリートを打設した後、図2に示すように、先に立設させた景観型枠1…の上段に次段の景観型枠1…を継ぎ足す。この場合、第1段階のコンクリート施工空間Aの上面から突出させてある建込みフレーム2の上端部分に形成してある取り付け穴2cを介してボルト等で次段の建込みフレーム2を延長方向に連結し、前記と同様な手段で支持レバー3により継ぎ足した景観型枠1を保持させる。支持レバー3のアンカー3eは先に流し込んだコンクリートが柔らかい間にその先端部を埋め込んでおく。このようにして形成された次段のコンクリート施工空間Aにコンクリートを流し込むことによりコンクリートを第1段階から第2段階へと施工するものである。勿論、必要に応じて第2段階のコンクリートを施工後、同様な手段で第3段階或いは第4段階へと先に施工したコンクリートに積み重ねるように上方に向かって順次積層的にコンクリートを打設施工することができる。最上段の最終段階での型枠組成時には、建込みフレーム2の補助支柱2bを引き込んで同フレーム2の上端部を景観型枠1と略同じ高さにしておくことにより、コンクリート施工後にコンクリート面から建込みフレーム2の上端が突出することがないようにし、従って切断除去等の後処理を必要としないようにしておくことが好ましい。
【0016】
このようにして造成された擁護壁では、景観型枠1は取り外すことなくそのまま擁護壁の傾斜表面材として残されて後処理を必要としない。また擁護壁の傾斜表面材となる景観型枠1は、その背面部で建込みフレーム2や支持レバー3により相互に連結され、且つ、硬化したコンクリート内部で固く結合されているため剥離脱落することはない。
【0017】
以上本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は必ずしも上記実施例構造のみに限定されるものでない。例えば建込みフレーム2や支持レバー3の伸縮構造や支持レバー3のグランド面への固定は周知の汎用手段を用いて実施することができる。また、景観型枠の表面意匠は岩肌形状に限らずその他の形状であってもよい。その他本発明ではその構成要件を備え、且つ効果を有する範囲内で適宜変更して実施できることは勿論である。
【0018】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明は、表面に岩肌形状等の意匠を持つ景観型枠を使用してコンクリート施工後に景観型枠をそのまま擁護壁の表面材として残存させ、擁護壁の意匠、景観を高めると共に、景観型枠と一体的にコンクリートを順次上段にむかって段階的に積層施工することのでき、殊にコンクリート施工時に使用した景観型枠をそのまま擁護壁の表面材として残存使用するものであるから煩雑な後処理を必要とせず、且つ外部バタ材の解体や型枠の除去作業を必要としないから、作業が簡略化されて工期の短縮とコストの低減化を図ることができる。加えて景観型枠はその背面部で建込みフレームや支持レバーにより相互に連結され且つ硬化したコンクリート内部で固く結合されているため剥離脱落することがないといった種々顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る景観擁護壁造成方法の第1段階の型枠組成状態を示す側面図。
【図2】上記景観擁護壁造成方法の第2段階の型枠組成状態を示す側面図。
【図3】本発明に使用される景観型枠の背面図。
【図4】本発明に使用される建込みフレームの斜視図。
【図5】本発明における景観型枠と建込みフレーム並びに支持レバーとの連結手段の一例を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1 景観型枠
1a 景観型枠の外枠
1b 景観型枠の支持フレイム
2 建込みフレーム
2a 建込みフレームの主支柱
2b 建込みフレームの補助支柱
2c 連結用ボルト孔
3 支持レバー
3e 支持レバーのアンカー
A 施工空間
Claims (3)
- モルタル又はコンクリート製の外枠(1a)と、該外枠(1a)の背面に連結ボルト(1c)を介して固定された支持フレイム(1b)とから構成され、前記外枠(1a)の外表面が岩肌形状等の意匠を施した景観型枠(1)を形成し、この景観型枠(1)を所定の角度で立設させて、該景観型枠(1)の外枠(1a)から延びる連結ボルト(1c)の先端を建込みフレーム(2)の取り付け穴(2d)に挿通させてその露出端をナット部材(2e)で締結することにより、前記景観型枠(1)の背面を上下方向に延びる長尺の建込みフレーム(2)で連結保持し、前記ナット部材(2e)の先端側のネジ孔に支持レバー(3)のボルト(3d)を螺入して連結し、建込みフレーム(2)を支持レバー(3)でグランド面に保持させることにより景観型枠(1)を所定の角度で安定保持させ、この景観型枠(1)によって囲撓されたコンクリート施工空間(A)にコンクリートを流し込んだ後、先に立設させた景観型枠(1)の上部に次段の景観型枠(1)を継ぎ足して建込みフレーム(2)並びに支持レバー(3)で保持させ、前記同様に継ぎ足された景観型枠(1)によって囲撓されたコンクリート施工空間(A)にコンクリートを流し込むことにより景観型枠(1)…と一体的にコンクリートを打設し、順次上部にむかって積層的に施工することを特徴とする景観擁護壁造成方法。
- 前記建込みフレーム(2)が、所定のコンクリート施工空間(A)よりも上端部分を突出させて配置され、該上端部に連結用のボルト孔(2c)が設けられている請求項1に記載の景観擁護壁造成方法。
- 前記支持レバー(3)がその長さを調整できるように形成され、基端部に固定用のアンカー(3e)が設けられている請求項1又は2に記載の景観擁護壁造成方法。
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