JP6825724B2 - 水質プロファイルの作成方法、分離膜モジュールの検査方法及び水処理装置 - Google Patents

水質プロファイルの作成方法、分離膜モジュールの検査方法及び水処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、水質プロファイルの作成方法、分離膜モジュールの検査方法及び水処理装置に関する。
近年、逆浸透膜、ナノ濾過膜、限外濾過膜又は精密濾過膜等、様々な分離膜を用いた流体分離技術が開発されている。例えば、これら分離膜を備える分離膜エレメントを圧力容器に収容した、分離膜モジュールを用いた水処理プロセスが知られている。
このような水処理プロセスにおいては、通常の運転に加えて薬品洗浄等の処理が繰り返されるのが通常である。そのため、分離膜エレメントが損傷、破断又は劣化する等の異常の発生が避けられない。その一方で、分離膜モジュールにおける異常の発生を迅速に検知し、異常位置等を可及的速やかに特定して、早期対策を講じることが極めて重要となる。
分離膜モジュールにおける異常の発生を検知する方法としては、分離膜モジュールが備える分離膜エレメントに、無線タグ(RFIDタグ)やセンサ等を設置し、分離膜エレメントの状態を監視する方法が知られている(特許文献1及び2)。
日本国特許第5001140号公報 日本国特許第5271608号公報
しかしながら、分離膜エレメントにセンサ等を設ける従来の方法においては、設置するセンサ等の数が不十分であると、分離膜モジュールの異常を高い精度で検知することができない。その一方で、センサ等を増設して異常の検知の精度を十分に高めようとした場合には、水処理装置全体のコストが高騰してしまうことが問題視されていた。
そこで本発明は、極めて簡便に、かつ迅速に、分離膜モジュールにおける異常の発生を検知し、異常の程度や異常の発生位置を高い精度で特定することが可能な、水質プロファイルの作成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、(1)被処理水供給口と、複数の透過水出口とを有する分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水を得る、ステップ1と、(2)上記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる、ステップ2と、(3)上記ステップ2の後に、上記それぞれの透過水の水質を測定する、ステップ3と、(4)上記ステップ2で変化させた、上記それぞれの透過水の流量の比と、上記ステップ3で測定した、上記それぞれの透過水の水質と、の関係を、散布図としてプロットする、ステップ4と、を備え、上記ステップ2〜4を複数回繰り返す、水質プロファイルの作成方法を提供する。
本発明によれば、極めて簡便かつ迅速に、分離膜モジュールにおける異常の発生をその程度や位置を含めて精度良く検知することが可能である。それに伴い早期の異常対策を講じ得ることで、水処理装置のメンテナンス作業を、極めて高効率なものにすることが可能となる。
図1は、本発明分離膜モジュールの検査方法を実現するための水処理装置の構成の一例を示す、概略フロー図である。 図2は、図1における分離膜モジュール4の内部を、分離膜モジュール4の長手方向に対し垂直な方向から観察した概略図である。 図3(a)、図3(b)は、本発明の水質プロファイルの作成方法により作成された、水質プロファイルの一例である。 図4は、本発明分離膜モジュールの検査方法を実現するための水処理装置の構成の他の一例を示す、概略フロー図である。
以下に、本発明の実施態様について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
本発明の一実施態様の分離膜モジュールの検査方法は、(1)被処理水供給口と、複数の透過水出口とを有する分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水を得る、ステップ1と、(2)上記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる、ステップ2と、(3)上記ステップ2の後に、上記それぞれの透過水の水質を測定する、ステップ3と、を備えることを特徴とする。
このような本発明の一実施態様の分離膜モジュールの検査方法を実現するための水処理装置は、被処理水供給口と、複数の透過水出口と、を有する分離膜モジュールと、上記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量を独立して変化させる、流量調整手段と、上記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の水質を測定する、水質測定手段と、上記それぞれの透過水の流量の変化と、上記それぞれの透過水の水質との関係から、上記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の程度、又は、異常の発生位置を検知する、検知手段と、を備えることが必要となる。
このような本発明の一実施態様の分離膜モジュールの検査方法を実現するための水処理装置の構成の一例を、図1に示す。
分離膜モジュール4は、被処理水供給口5と、二つ、すなわち複数の透過水出口である、第1透過水出口6及び第2透過水出口8と、を有する。分離膜モジュール4には、高圧ポンプ1により、被処理水供給配管2を経由して、所定の流速で被処理水が供給される。分離膜モジュール4に供給される被処理水の圧力は、被処理水供給配管2に設置された圧力計3により測定される。
分離膜モジュールに供給される被処理水としては、例えば、海水、河川水、地下水又は下排水処理水が挙げられる。特に被処理水が海水である場合には、その透過水との間での水質の変化が顕著であるため、本発明の一実施態様の分離膜モジュールの検査方法によって、分離膜モジュールの異常をより容易に検知することができる。
ここで「分離膜モジュール」とは、一以上の分離膜エレメントと、該分離膜エレメントとを収容する圧力容器とを備える装置をいう。分離膜モジュールにおいては、分離膜エレメントが備える分離膜等以外にも、分離膜エレメント同士の接続部分(例えば、後述するコネクタ等)での異常も発生しやすい。そのため、本発明の一実施態様の分離膜モジュールの検査方法は、複数の分離膜エレメントを備える分離膜モジュールへの適用において、好適にその効果を発揮することができる。
また分離膜エレメントとは、分離膜を、被処理水を分離膜により膜ろ過して透過水を得るという水処理プロセスにおいて使用するために、形態化したものをいう。
分離膜エレメントが備える分離膜とは、膜両面の圧力差を利用して、被処理水を膜ろ過し、被処理水中に含まれる一定粒子径を超える物質を捕捉する膜である。例えば、逆浸透膜、ナノ濾過膜、限外濾過膜、精密濾過膜又はダイナミック濾過膜等が挙げられる。
本発明の一実施態様の分離膜モジュールの検査方法は、処理性能が高いため、異常が発生した場合にはその処理性能に顕著に影響が表れる、逆浸透膜、ナノ濾過膜、限外濾過膜又は精密濾過膜を備える分離膜モジュールへの適用において、好適にその効果を発揮することができる。また、透過水の水質の変化によって、軽微な異常が極めて容易に検知可能であるため、逆浸透膜を備える分離膜モジュールへの適用において、特に好適にその効果を発揮することができる。
分離膜の形状としては、例えば、平膜又は中空糸膜が挙げられる。平膜を備える分離膜エレメントの態様としては、例えば、中心管に平膜の分離膜を巻囲した、スパイラル型の分離膜エレメントが挙げられる。中空糸膜を備える分離膜エレメントの態様としては、例えば、円筒状のケースに中空糸膜の束が充填された、分離膜エレメントが挙げられる。
圧力容器及び逆浸透膜エレメントの長手方向の両端に、対向する形で、被処理水供給口及び濃縮水出口が設けられている場合においては、被処理水は分離膜モジュールの長手方向に流れ、被処理水供給口側(上流側)から被処理水供給口と反対側(下流側)へ向けて処理される。ここで分離膜モジュールの特定位置で異常が発生した場合には、異常の発生した位置よりも下流側で、透過水の水質が悪化することとなる。
このような分離膜モジュールの長手方向における透過水の水質の挙動をより精緻に把握し、異常の有無及び異常の発生位置をより明確に検知するため、複数の透過水出口は、上記分離膜モジュールの長手方向における位置が異なるように配置されていることが好ましい。例えば、スパイラル型の分離エレメントを備える分離膜モジュールにおいては、透過水の出口が、圧力容器の長手方向の両端に設けられているのが一般的であり、この態様においては、複数の透過水出口が分離膜モジュールの長手方向における位置が異なるように配置されているといえる。
第1透過水出口6及び第2透過水出口8から、第1透過水配管9及び第2透過水配管13に流出するそれぞれの透過水の流量は、流量調整手段の一例である、第1流量調整弁10及び第2流量調整弁14により、独立して変化させることが可能である。また、第1透過水配管9及び第2透過水配管13に流出するそれぞれの透過水の水量は、第1流量計11及び第2流量計15により測定され、またそれぞれの透過水の水質は、第1水質計12及び第2水質計16により測定される。
第1流量調整弁10及び第2流量調整弁14は、手動弁又は自動調節弁のいずれでも構わないが、流量を精度高く制御するため、自動制御弁が好ましい。弁本体としては、例えば、グローブ弁、バタフライ弁又はボール弁が挙げられる。なお被処理水の供給流量は、高圧ポンプ1が備えるインバータにより、高圧ポンプ1の回転数を変動させることで制御することができる。
第1水質計12及び第2水質計16により測定される水質は、オンラインでの測定が容易であるため、電気伝導度、比抵抗、蒸発残留物濃度、塩分濃度、ホウ素濃度、紫外線吸光度、放射性物質濃度及び濁度からなる群から選ばれる指標であることが好ましい。異常の検知がより容易となるため、逆浸透膜エレメントについては電気伝導度が、限外濾過膜エレメントについては濁度が、それぞれ指標となることがより好ましい。
図2は、図1における分離膜モジュール4の内部を、分離膜モジュール4の長手方向に対し垂直な方向から観察した場合における概略図である。分離膜モジュール4が備える圧力容器17には、計4つのスパイラル型の逆浸透膜エレメント18(18a,18b,18c,18d)が収容され、それぞれの中心管同士がコネクタ19(19a,19b,19c)により接続されて、分離膜モジュール4の長手方向において直列に配置されている。
図2においては、被処理水供給口5、濃縮水出口7、第1透過水出口6及び第2透過水出口8は、いずれも分離膜モジュール4の長手方向における両端に位置する端板20及び端板21に設けられているが、これらの位置は、この態様に限定されるものではない。
図1及び図2に一例を示す水処理装置においては、被処理水は、被処理水供給配管2を経由して、被処理水供給口5から逆浸透膜エレメント18aに供給される。逆浸透膜エレメント18aで処理された濃縮水は、隣接する逆浸透膜エレメント18b、18c、18dへ順に供給され、処理された後、最終的に濃縮水出口7から排出される。
本発明の一実施態様の分離膜モジュールの検査方法は、上記ステップ2及び3を複数回繰り返し、その結果から、上記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の程度、又は、異常の発生位置を検知することを特徴とする。
このような本発明の一実施態様の分離膜モジュールの検査方法を実現するための水処理装置は、上記それぞれの透過水の流量の変化と、上記それぞれの透過水の水質との関係から、上記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の程度、又は、異常の発生位置を検知する、検知手段と、を備えることが必要となる。
複数回繰り返された上記ステップ2及び3の結果から得られる、上記それぞれの透過水の流量の変化と、上記それぞれの透過水の水質との関係から、上記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の程度、又は、異常の発生位置を検知する方法としては特に限定されない。例えば、上記ステップ2で変化させた、上記それぞれの透過水の流量の比と、上記ステップ3で測定した、上記それぞれの透過水の水質と、の関係を、それぞれ散布図としてプロットして作成した、水質プロファイルに基づく検知の方法が挙げられる。
つまり、本発明の一実施態様の水質プロファイルの作成方法は、(1)被処理水供給口と、複数の透過水出口とを有する分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水を得る、ステップ1と、(2)上記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる、ステップ2と、(3)上記ステップ2の後に、上記それぞれの透過水の水質を測定する、ステップ3と、(4)上記ステップ2で変化させた、上記それぞれの透過水の流量の比と、上記ステップ3で測定した、上記それぞれの透過水の水質と、の関係を、散布図としてプロットする、ステップ4と、を備え、上記ステップ2〜4を複数回繰り返すことを特徴とする。
上記ステップ2〜4の繰り返し回数は、特に限定しないが、散布図のプロット数を増やし、分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の程度、又は、異常の発生位置をより精度良く検知するため、できるだけ多いことが好ましい。
ここで、それぞれの透過水の水質は透過水量および回収率にも影響を受けるため、上記ステップ1〜4における、分離膜モジュールへ供給する被処理水の流速およびそれぞれの透過水の流速の合計は一定であることが好ましい。
すなわち、本発明の一実施態様の水質プロファイルの作成方法は、(1)被処理水供給口と、複数の透過水出口とを有する分離膜モジュールに、流速Q1で被処理水を供給して、透過水を得る、ステップ1と、(2)上記流速Q1および上記複数の透過口から流出するそれぞれの透過水の流速の合計Q2を維持しながら、上記それぞれの透過水の流量の比を変化させる、ステップ2と、(3)上記ステップ2の後に、上記それぞれの透過水の水質を測定する、ステップ3と、(4)上記ステップ2で変化させた、上記それぞれの透過水の流量の比と、上記ステップ3で測定した、上記それぞれの透過水の水質と、の関係を、散布図としてプロットする、ステップ4と、を備え、上記ステップ2〜4を複数回繰り返すことを特徴とすることが好ましい。
被処理水流速Q1およびそれぞれの透過水の流量の合計Q2は10%以内の変動で維持することが好ましく、一定であることがより好ましい。ただし、被処理水流速Q1およびそれぞれの透過水の流量の合計Q2が10%以上変化した場合でも、流速の影響を補正することで、本発明の一実施態様の水質プロファイルを作成することができる。
図3は、本発明の一実施態様の水質プロファイルの作成方法により作成された、水質プロファイルの一例である。図3(a)及び図3(b)に示す水質プロファイルは、いずれも、一つの逆浸透膜エレメントが圧力容器に収納されており、かつ、二つの透過水出口を有する分離膜モジュールについて、横軸は第1透過水出口及び第2透過水出口から流出するそれぞれの透過水(以下、それぞれ「第1透過水」及び「第2透過水」)の流量の比の変化を、縦軸は第1透過水及び第2透過水それぞれの透過水の水質の変化を、それぞれ表したものである。より具体的には、横軸は、第1透過水及び第2透過水の総流量に占める、第1透過水の比率(%)を表し、縦軸は、透過水の水質の指標の一つである、塩分濃度を、第1透過水及び第2透過水のそれぞれについて表したものである。
図3(a)に示す水質プロファイルは、異常の発生していない、いわゆる正常状態の分離膜モジュールについてのものである。この例においては、圧力容器及び逆浸透膜エレメントの長手方向の両端に、対向する形で、被処理水供給口及び濃縮水出口が設けられている。そして、分離膜モジュールにおいては、被処理水供給口と同じ側に第1の透過水出口が、その反対側に第2の透過水出口が、それぞれ設けられている。
このため、分離膜モジュールの内部では、被処理水供給口側(上流側)の被処理水の塩分濃度はより低く、被処理水供給口と反対側(下流側)の被処理水の塩分濃度はより高くなる。そして逆浸透膜エレメントの脱塩率は一定値であるので、被処理水の塩分濃度が高くなれば、透過水の塩分濃度も高くなる。その結果、第1透過水に比べて、第2透過水の塩分濃度が高くなる。したがって、第1透過水の比率を増加させると、第1透過水中に下流の透過水がより含まれるようになるため、第1透過水の塩分濃度が緩やかに上昇する。一方で、第2透過水中には上流の透過水がより含まれなくなるため、第2透過水の塩分濃度も緩やかに上昇する。
図3(b)に示す水質プロファイルは、逆浸透膜エレメントの長手方向における中央付近において異常が発生し、被処理水が透過水側に一部漏出した分離膜モジュールについてのものである。この例においても、圧力容器及び逆浸透膜エレメントの長手方向の両端に、対向する形で、被処理水供給口及び濃縮水出口が設けられており、分離膜モジュールにおいては、被処理水供給口と同じ側に第1の透過水出口が、その反対側に第2の透過水出口が、それぞれ設けられている。
この例においては、第1透過水及び第2の透過水の塩分濃度のプロットは、いずれも緩やかに上昇する曲線にはならず、漏出した被処理水が第1透過水側に含まれる場合の透過水比率と、漏出した被処理水が第2透過水側に含まれる場合の透過水比率と、の間で、変曲点が生じる。また、被処理水の透過水側への一部漏出に限られず、分離膜の劣化等によりその処理性能が悪化した場合においても、同様の変曲点が生じる。
したがって、本発明の一実施態様の水質プロファイルの作成方法により水質プロファイルを作成し、水質プロファイルが示す変曲点等の形状を観察し分析することによって、分離膜モジュールの異常の有無を検知することが可能である。さらに、変曲点における水質の変動幅、散布図に表れた変曲点の個数、又は、散布図の横軸における変曲点の位置等によって、分離膜モジュールの異常の程度、又は、異常が発生した部位(分離膜であるのかコネクタであるのか、等)を含む異常の発生位置を検知することも可能である。
図3(a)に示すように、異常の発生していない、いわゆる正常状態の分離膜モジュールについての水質プロファイルを予め作成しておき、それと、分離膜モジュールに異常が発生した場合の水質プロファイルとを比較することにより、より高い精度で、分離膜モジュールの異常を検知することができる。両者の比較は、例えば、最大値、積算値又は微分値の相違の度合いに着目することが好ましい。
また、本発明の一実施態様の水質プロファイルの作成方法を実施するに際しては、透過水の水質の変化をより顕著なものとするため、例えば、ステップ1において供給される被処理水の圧力、流速又は回収率等の運転条件を、通常運転時から変更しても構わない。例えば、分離膜モジュールが備える逆浸透膜エレメントのメーカーが、その逆浸透膜の性能を評価する標準条件と同一条件で運転することで、異常の発生を極めて高い精度で検知することが可能となる。
さらに、被処理水の水質変動等を受けることなく、より高い精度で分離膜モジュールの異常を検知するため、被処理水として、成分が既知で一定のモデル水を用いることも好ましい。モデル水には、濁質、微粒子、塩類若しくは蛍光染料等の検出又は可視化が容易となる、水質指標マーカーを添加しても構わない。水質指標マーカーとしては、異常が発生した場合における透過水の水質の変化をより顕著なものとするため、分離膜の阻止率が高いものが好ましい。
また、高い精度で分離膜モジュールの異常を検知するため、一定期間毎に、間欠的に、本発明の一実施態様の水質プロファイルの作成方法により水質プロファイルの作成を継続することが好ましい。
図4は、本発明分離膜モジュールの検査方法を実現するための水処理装置の構成の他の一例を示す、概略フロー図である。図4に例示するように、分離膜モジュール4に複数の被処理水供給口を設け、複数の被処理水供給口から供給するそれぞれの被処理水の流量を変化させることによって、分離膜モジュール内における被処理水の流れ方向を変化させることができ、各流れ方向における、複数の水質プロファイルを作成することが可能である。このようにして、一の分離膜モジュールを対象として作成された複数の水質プロファイルを比較することで、異常の発生をより高い精度で検知することができる。
また、分離膜表面に付着する汚れやスケール等を除去する薬品洗浄、ポリエチレングリコール等の阻止率向上剤を分離膜表面に付着させる阻止率向上処理、スケール防止剤若しくは殺菌剤等の薬液注入条件変更、又は、逆浸透膜の交換等の際において、本発明の一実施態様の水質プロファイルの作成方法によってそれらの前後の水質プロファイルを作成し比較することで、その効果を定量的に評価することが可能となる。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更及び変形が可能であることは、当業者にとって明らかである。なお本出願は、2018年10月3日付で出願された日本特許出願(特願2018−188080)に基づいており、その全体が引用により援用される。
1:高圧ポンプ
2:被処理水供給配管
3:圧力計
4:分離膜モジュール
5:被処理水供給口
6:第1透過水出口
7:濃縮水出口
8:第2透過水出口
9:第1透過水配管
10:第1流量調整弁
11:第1流量計
12:第1水質計
13:第2透過水配管
14:第2流量調整弁
15:第2流量計
16:第2水質計
17:圧力容器
18,18a,18b,18c,18d:逆浸透膜エレメント
19,19a,19b,19c:コネクタ
20:端板
21:端板
22:第1被処理水供給配管
23:第1被処理水切替弁
24:第1被処理水圧力計
25:第1被処理水供給口
26:第2被処理水供給配管
27:第2被処理水切替弁
28:第2被処理水圧力計
29:第2被処理水供給口

Claims (5)

  1. (1)被処理水供給口と、複数の透過水出口とを有する分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水を得る、ステップ1と、
    (2)前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる、ステップ2と、
    (3)前記ステップ2の後に、前記それぞれの透過水の水質を測定する、ステップ3と、
    (4)前記ステップ2で変化させた、前記それぞれの透過水の流量の比と、前記ステップ3で測定した、前記それぞれの透過水の水質と、の関係を、散布図としてプロットする、ステップ4と、を備え、
    前記複数の透過水出口が、前記分離膜モジュールの長手方向における位置が異なるように配置されており、
    前記ステップ2〜4を複数回繰り返す、水質プロファイルの作成方法。
  2. (1)前記ステップ1において、前記分離膜モジュールに被処理水を供給する際に、流速Q1で供給し、
    (2)前記ステップ2において、前記被処理水の流速Q1および上記複数の透過口から流出するそれぞれの透過水の流速の合計Q2を維持しながら、それぞれの透過水の流量の比を変化させる、請求項1記載の水質プロファイルの作成方法。
  3. 前記ステップ3で測定する前記水質が、電気伝導度、比抵抗、蒸発残留物濃度、塩分濃度、ホウ素濃度、紫外線吸光度、放射性物質濃度及び濁度からなる群から選ばれる指標である、請求項1又は2記載の水質プロファイルの作成方法。
  4. (1)被処理水供給口と、複数の透過水出口とを有する分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水を得る、ステップ1と、
    (2)前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる、ステップ2と、
    (3)前記ステップ2の後に、前記それぞれの透過水の水質を測定する、ステップ3と、を備え、
    前記複数の透過水出口が、前記分離膜モジュールの長手方向における位置が異なるように配置されており、
    前記ステップ2及び3を複数回繰り返し、その結果から、前記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の程度、又は、異常の発生位置を検知する、分離膜モジュールの検査方法。
  5. 被処理水供給口と、複数の透過水出口と、を有する分離膜モジュールと、
    前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量を独立して変化させる、流量調整手段と、
    前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の水質を測定する、水質測定手段と、
    前記それぞれの透過水の流量の変化と、前記それぞれの透過水の水質との関係から、前記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の程度、又は、異常の発生位置を検知する、検知手段と、を備え
    前記複数の透過水出口が、前記分離膜モジュールの長手方向における位置が異なるように配置されている、水処理装置。
JP2019562444A 2018-10-03 2019-10-03 水質プロファイルの作成方法、分離膜モジュールの検査方法及び水処理装置 Active JP6825724B2 (ja)

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