JP2023020636A - 分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法、分離膜モジュールの検査方法及び水処理装置 - Google Patents

分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法、分離膜モジュールの検査方法及び水処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便にかつ迅速に分離膜モジュールにおける異常の発生を検知し、異常の発生位置とその程度を高い精度で特定することが可能な分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法を提供する。【解決手段】圧力容器に分離膜エレメントを直列に挿入した分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水と濃縮水を得る膜分離ステップの中で、複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる流量調整ステップと、それぞれの透過水の水質を測定する測定ステップと、を繰り返して、複数の透過水の流量の比における透過水の水質を記憶する反復ステップを行うとともに、分離膜モジュールの中心管の任意の位置において、透過水の流量、水質の少なくともいずれか一方を測定する中心管内測定ステップを行い、反復ステップと中心管内測定ステップの結果から、透過水の水質のプロファイルを算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法、分離膜モジュールの検査方法及び水処理装置に関する。
近年、逆浸透膜、ナノ濾過膜、限外濾過膜又は精密濾過膜等、様々な分離膜を用いた流体分離技術が開発されており、例えば、これら分離膜を備える分離膜エレメントを圧力容器に収容した、分離膜モジュールを用いた水処理プロセスが知られている。
このような水処理プロセスにおいては、通常の運転に加えて薬品洗浄等の処理が繰り返されるのが通常であるため、分離膜エレメントに被処理水中の汚れ物質が付着したり、被処理水中のスケール成分が析出したり、分離膜エレメントが薬品によって劣化したり、発停や過大流量によって物理的に損傷したりする等の異常の発生が避けられず、これらの異常が組み合わさって発生する場合も多い。
これらの異常が発生した結果、分離膜モジュールを用いた水処理プロセスではその透過水の流量の低下や透過水の水質の悪化といった問題に繋がることが知られている。例えば、汚れ物質の付着やスケール成分の析出が発生した場合、分離膜エレメントの透水性能の悪化、濃度分極現象による分離膜面での濃度上昇に起因する透過水の水質悪化が発生する。薬品による劣化が発生した場合には分離膜の分離性能の低下による透過水の水質悪化、さらには劣化の進行が顕著な場合には分離性能の顕著な低下と同時に透過水の流量増加が発生する。物理的損傷が発生した場合には被処理水が透過水に漏洩することによる透過水の水質悪化、さらには損傷が顕著な場合には、損傷箇所からの多量の被処理水の漏洩により透過水の流量増加が発生する。
また、これらの異常の種類によって、分離膜モジュール内で異常が顕在化する位置が異なることが知られている。例えば、被処理水中の汚れ物質の付着は分離膜モジュールの被処理水が供給される最上流側で、被処理水中のスケール成分の析出は分離膜モジュール内の被処理水の濃縮が進む、被処理水の下流側で、発停や過大流量による物理的損傷は被処理水が供給される最上流側で、それぞれ進行し易い。一方、これらの異常の程度が進行した場合には異常が顕在化する位置の範囲が広がっていくことも知られている。
そこで、分離膜モジュールにおける異常の発生を迅速に検知し、異常位置や異常の程度を可及的速やかに特定して、早期対策を講じることが極めて重要となる。
分離膜モジュールにおける異常の発生を検知する方法としては、分離膜モジュールの中心管にプローブ管を挿入して中心管内の透過水の流量と水質を測定する方法(特許文献1)、分離膜モジュールが備える分離膜エレメントに、無線タグ(RFIDタグ)やセンサ等を設置し、分離膜エレメントの透過水の流量や水質を監視する方法が知られている(特許文献2及び3)。また、分離膜モジュールの複数の透過水出口からのそれぞれの透過水の流量と水質を測定することで、それぞれの透過水の流量の比と水質から異常を検知する方法も知られている(特許文献4)。
特表2009-530082号公報 特許第5001140号公報 特許第5271608号公報 国際公開第2020/071507号
しかしながら、特許文献1には、分離膜モジュールの中心管にプローブ管を挿入して、中心管での位置別の水質を測定する方法が記載されているものの、測定結果をどのように処理するかについては記載されていない。
また、分離膜エレメントにセンサ等を設ける従来の方法においては、設置するセンサ等の数が不十分であると、分離膜モジュールの異常を高い精度で検知することができず、その一方で、センサ等を増設して異常の検知の精度を十分に高めようとした場合には、水処理装置全体のコストが高騰してしまうことが問題視されていた。
一方、分離膜モジュールの複数の透過水出口からの透過水の流量と水質を測定する方法では、複数の透過水出口からの透過水の流量の比に対する水質の関係が判るものの、透過水の流量比と分離膜モジュール内の位置を関連付ける手段がないため、分離膜モジュール内の位置に対する透過水の流量や水質を正確に検知することはできなかった。そのため、異常の位置情報に基づく異常の発生の早期検知が難しいことが分かっている。
そこで本発明は、極めて簡便に、かつ迅速に、分離膜モジュールにおける異常の発生を検知し、異常の発生位置とその程度を高い精度で特定することが可能な、分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態に係る分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法は、中心管及び該中心管に巻囲された分離膜から構成される分離膜エレメントと、被処理水供給口と複数の透過水出口とを有し前記分離膜エレメントが1本以上直列に挿入される圧力容器とを備えた分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水と濃縮水を得る膜分離ステップの中で、
前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる流量調整ステップと、該流量調整ステップの後に、前記それぞれの透過水の水質を測定する測定ステップと、を繰り返して、複数の前記透過水の流量の比におけるそれぞれの透過水の水質を記憶する反復ステップを行うとともに、
前記分離膜モジュールの中心管の少なくとも1箇所以上の任意の位置において、透過水の流量、水質の少なくともいずれか一方を測定する中心管内測定ステップを行い、
前記反復ステップと前記中心管内測定ステップの結果から、前記それぞれの透過水の流量の比と前記それぞれの透過水の水質のプロファイル、前記分離膜モジュールの軸方向の位置と透過水の流量ならびに透過水の水質のプロファイルを算出する演算ステップを行う。
また、本発明の実施形態に係る分離膜モジュールの検査方法は、中心管及び該中心管に巻囲された分離膜から構成される分離膜エレメントと、被処理水供給口と複数の透過水出口とを有し前記分離膜エレメントが1本以上直列に挿入される圧力容器とを備えた分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水と濃縮水を得る膜分離ステップの中で、
前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる流量調整ステップと、該流量調整ステップの後に、前記それぞれの透過水の水質を測定する測定ステップと、を繰り返して、複数の前記透過水の流量の比におけるそれぞれの透過水の水質を記憶する反復ステップを行うとともに、
前記分離膜モジュールの中心管の任意の少なくとも1箇所以上の位置の流量、水質の内のすくなくとも一方を測定する中心管内測定ステップを行い、
前記反復ステップと前記中心管内測定ステップの結果から、前記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の発生位置および異常の程度の少なくともいずれかを検知する。
また、本発明の実施形態に係る水処理装置は、中心管及び該中心管に巻囲された分離膜から構成される分離膜エレメントと、被処理水供給口と複数の透過水出口とを有し前記分離膜エレメントが1本以上直列に挿入される圧力容器とを備えた分離膜モジュールと、
前記分離膜モジュールに、圧力と流量を任意の値に調整した被処理水を供給する被処理水供給手段と、
前記複数の透過水出口のそれぞれに連通する透過水配管のそれぞれに設置した流量計および水質計と、
前記複数の透過水出口からのそれぞれの透過水の流量を制御する透過水流量分配手段と、
前記中心管の任意の位置での流量、水質の少なくともいずれか一方を測定する測定手段と、
前記被処理水供給手段により、被処理水の圧力と流量を任意の値で一定に維持された状態で、前記複数の透過水出口からのそれぞれの透過水の流量の変化と、前記複数の透過水出口からのそれぞれの透過水の水質と、前記中心管の任意の位置での水質の関係から、前記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の発生位置および異常の程度の少なくともいずれかを検知する検知手段と、
を備える。
本発明によれば、極めて簡便かつ迅速に、分離膜モジュールにおける異常の発生位置とその程度を精度良く検知することが可能であり、それに伴い早期の異常対策を講じ得ることで、水処理装置のメンテナンス作業を、極めて高効率なものにすることが可能となる。
図1は、分離膜モジュールの検査方法を実現するための水処理装置の構成の一例を示す、概略フロー図である。 図2は、図1における分離膜モジュール10の内部を、分離膜モジュール10の長手方向に対し垂直な方向から視た概略図である。 図3は、正常な分離膜エレメント11を7本収容した分離膜モジュールにおける透過水の流量比あるいは流下距離に対する透過水の水質プロファイルならびに流量プロファイルの一例である。 図4は、実施例1に示す本発明による透過水の水質プロファイルならびに流量プロファイルである。 図5は、比較例1に示す測定方法による透過水の水質プロファイルならびに流量プロファイルである。 図6は、比較例2に示すプローブ管による中心管部の透過水質測定に基づく透過水の水質プロファイルならびに流量プロファイルである。 図7は、実施例2に示す本発明による透過水の水質プロファイルならびに流量プロファイルである。 図8は、比較例3に示す測定方法による透過水の水質プロファイルならびに流量プロファイルである。 図9は、比較例4に示すプローブ管による中心管部の透過水質測定に基づく透過水の水質プロファイルならびに流量プロファイルである。
以下に、本発明の実施態様について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
本実施形態の分離膜モジュールの検査方法は、中心管及び該中心管に巻囲された分離膜から構成される分離膜エレメントと、被処理水供給口、濃縮水出口と複数の透過水出口とを有し前記分離膜エレメントが1本以上直列に挿入される圧力容器とを備えた分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水と濃縮水を得る膜分離ステップの中で、
前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる流量調整ステップと、該流量調整ステップの後に、前記それぞれの透過水の水質を測定する測定ステップと、を繰り返して、複数の前記透過水の流量の比におけるそれぞれの透過水の水質を記憶する反復ステップを行うとともに、
前記分離膜モジュールの中心管の少なくとも1箇所以上の任意の位置において、透過水の流量、水質の少なくともいずれか一方を測定する中心管内測定ステップ、を行い、
前記反復ステップと前記中心管内測定ステップの結果から、前記それぞれの透過水の流量の比と前記それぞれの透過水の水質のプロファイル、前記分離膜モジュールの軸方向の位置と透過水の流量ならびに透過水の水質のプロファイルを算出する演算ステップを行う。
このような本実施形態の分離膜モジュールの検査方法を実現するための水処理装置の構成の一例を、図1に示す。
分離膜モジュール10は、被処理水供給口3、濃縮水出口4、複数(本実施形態においては2つ)の透過水出口である第1透過水出口6a、及び第2透過水出口6bを有する。分離膜モジュール10には、高圧ポンプ1により、被処理水供給配管2、被処理水供給口3を経由して、所定の流量に調整された被処理水が供給される。このとき、分離膜モジュール10に供給される被処理水の流量、圧力はそれぞれ、被処理水供給配管2に設置された被処理水流量計21、被処理水圧力計22で測定される。
ここで、図1における分離膜モジュール10の内部を、分離膜モジュール10の長手方向に対し、垂直な方向から観察した場合における概略を、図2に示す。分離膜モジュール10は、少なくとも1つ以上の分離膜エレメント11と、該分離膜エレメントを収容する圧力容器12から構成される。
圧力容器12には、7本のスパイラル型の分離膜エレメント11が収容されている。分離膜エレメント11のそれぞれの中心管同士はコネクタ16により接続され、分離膜モジュール10の長手方向において直列に配置されている。圧力容器12の長手方向における両端には、供給水側端板13、濃縮水側端板14が配置され、供給水側端板13には被処理水供給口3、第1透過水出口6a、濃縮水側端板14には濃縮水出口4、第2透過水出口6bが設けられているが、これらの位置は、この態様に限定されるものではない。例えば、被処理水供給口、濃縮水出口、第1透過水出口、第2透過水出口の少なくともいずれかが圧力容器の側面に設けられてもよい。
さらに、直列に配置された分離膜エレメント11の内、供給水側端板13に面する分離膜エレメントの中心管と、供給水側端板13の第1透過水出口6aとは透過水アダプタ15を介して接続され、濃縮水側端板14に面する分離膜エレメントの中心管と、濃縮水側端板14の第2透過水出口6bとは透過水アダプタ15を介して接続される。このとき、分離膜モジュール10の2つの透過水出口となる第1透過水出口6aから第2透過水出口6bまでは、分離膜エレメント11の中心管と、コネクタ16、透過水アダプタ15を介して連通された流路となっている。この中心管から連通された流路は、この態様に限定されるものではない。例えば、少なくとも1つ以上の透過水出口を圧力容器12の側面に設けて、これと供給水側端板13、濃縮水側端板14の少なくともいずれかに面する分離膜エレメントの中心管を、透過水アダプタを介して接続しても構わない。中心管を二重管にして、供給水側端板13、濃縮水側端板14のいずれか一方の側(本実施様態では透過水側端板の側)の透過水を、二重管の内側の管路を通じて反対の側(濃縮水側端板)へと取り出し、反対の側(濃縮水側端板の側)の透過水を二重管の外側の管路を通じて濃縮水側端板の側へ取り出すように接続しても構わない。この場合、分離膜モジュールの片方の側に設けた二重管による2つの透過水出口は、直列に配された分離膜エレメントの両端とそれぞれ連通する透過水の流路の出口となる。
ここで、分離膜エレメント11とは、分離膜を、被処理水を分離膜により膜ろ過して透過水を得るという水処理プロセスにおいて使用するために、形態化したものをいう。この分離膜エレメントが備える分離膜とは、膜両面の圧力差を利用して、被処理水を膜ろ過し、被処理水中に含まれる一定粒子径を超える物質を捕捉する膜であり、例えば、逆浸透膜、ナノ濾過膜、限外濾過膜、精密濾過膜又はダイナミック濾過膜が挙げられる。本発明の実施形態に係る分離膜モジュールの検査方法は、逆浸透膜、ナノ濾過膜、限外濾過膜又は精密濾過膜を備える分離膜モジュールのように、処理性能が高いため、異常が発生した場合にはその処理性能に顕著に影響が表れてしまう分離膜モジュールへ適用すると、好適にその効果を発揮することができる。また、透過水の水質の変化によって、軽微な異常が極めて容易に検知可能であるため、逆浸透膜を備える分離膜モジュールへ適用すると、特に好適にその効果を発揮することができる。
分離膜の形状としては、例えば、平膜又は中空糸膜が挙げられる。平膜を備える分離膜エレメントの態様としては、例えば、中心管に平膜の分離膜を巻囲した、スパイラル型の分離膜エレメントが挙げられる。中空糸膜を備える分離膜エレメントの態様としては、例えば、円筒状のケースに中空糸膜の束が充填された、分離膜エレメントが挙げられる。
図1及び図2に一例を示す水処理装置30においては、被処理水は高圧ポンプ1により、被処理水供給配管2、被処理水供給口3を経由して、分離膜モジュール10に供給される。供給水側端板13に面した1本目の分離膜エレメント11は被処理水が流入する最上流側に位置している。1本目の分離膜エレメント11に流入した被処理水は透過水と濃縮水に分離され、1本目の分離膜エレメント11からの濃縮水は隣接する2本目の分離膜エレメント11に流下し、さらに透過水と濃縮水に分離される。2本目の分離膜エレメント11からの濃縮水は、隣接する3本目、4本目の順に濃度を増やしつつ流下し、最終的に被処理水の最下流側に位置する濃縮水側端板14に面する7本目の分離膜エレメントにより透過水と濃縮水に分離された後に、濃縮水出口4から濃縮水として排出される。そのため、1本目から7本目までのそれぞれの分離膜エレメント11へは上記したように徐々に濃縮して高濃度となる被処理水が供給される。ここで、1本目から7本目の分離膜エレメント11が同一品種であれば略同等の除去率を有するので、その透過水の水質は、それぞれに供給される被処理水の濃度に依存する。すなわち、1本目から7本目の分離膜エレメント11には下流側にいくほど徐々に濃縮して高濃度となった被処理水が供給されるので、分離膜エレメント11の1本目から7本目にかけて下流側にいくほどその透過水の水質は相対的に高濃度になる。それぞれの分離膜エレメント11で得られた透過水は、それぞれの分離膜エレメント11の中心管に流入し、連通された中心管を介して、第1透過水出口6a、第2透過水出口6bに分かれて導出される。
このような分離膜モジュール10において、任意の位置で透過水の水質悪化といった異常が発生した場合には、異常の発生した位置に対応する中心管での位置に対し、複数の透過水出口のいずれかへ向けて透過水が流下する下流側、すなわち分離膜モジュールの長手方向での透過水の水質悪化が顕在化することになる。また、任意の位置で透過水の流量低下といった異常が発生した場合には、異常発生前までの分離膜モジュールの長手方向での透過水の流量分布が変化することになる。
ここで、それぞれの分離膜エレメント11で得られた透過水がその分離膜エレメント11の中心管に流入するが、中心管は分離膜モジュール内でコネクタを介して連通しているため、中心管内の透過水の流れの上流側に位置する分離膜エレメント11から流出する透過水と、当該分離膜エレメントの透過水が混合され、さらに中心管内の透過水の流れの下流側に位置する分離膜エレメントの中心管へと流出する。すなわち、中心管内の透過水の水質、流量は、中心管を介して接続された上流側の複数の分離膜エレメントの透過水が合流した状態となるので、異常発生個所に対応する中心管の位置から離れれば離れるほど、その間で流入する透過水と混ざり合うので、異常発生に伴って変化した透過水の水質や流量が平均化されて検知が難しくなる。
このような分離膜モジュールの長手方向における透過水の流量や水質の挙動をより精緻に把握し、異常の有無及び異常の発生位置をより明確に検知するため、複数の透過水出口は、上記分離膜モジュールの長手方向における位置が異なるように配置されていることが好ましい。例えば、スパイラル型の分離エレメントを備える分離膜モジュールにおいては、透過水の出口が、圧力容器の長手方向の両端に設けられているのが一般的であり、この態様においては、複数の透過水出口が分離膜モジュールの長手方向における位置が異なるように配置されているといえる。
さらに、分離膜モジュール10においては、分離膜エレメント11が備える分離膜等以外にも、分離膜エレメント同士の接続部分であるコネクタ16、透過水アダプタ15での異常も発生することがあるため、本実施形態の分離膜モジュールの検査方法は、複数の分離膜エレメント11を備える分離膜モジュール10への適用において、好適にその効果を発揮することができる。
分離膜モジュール10に供給される被処理水としては、例えば、海水、河川水、地下水、下排水処理水、工場廃水処理水または検査用調整水が挙げられる。特に被処理水が海水のような高塩濃度水である場合には、被処理水とその透過水との間での水質差が顕著であるため、本発明の分離膜モジュールの検査方法によって、分離膜モジュールの異常をより容易に検知することができる。また、検査用調整水としては、純水に塩分を溶解した水溶液が挙げられる。ここで、溶解させる塩分としては特に限定されるものではないが、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムが入手し易さ、1価、2価の塩としての溶質の組合せの面から好適に用いられる。また、これらの塩分を任意の1種類で水溶液を調整しても良いし、複数の塩分を混合した水溶液を調整しても良い。
第1透過水水質計25a及び第2透過水水質計25bにより測定される水質は、オンラインでの測定が容易であるため、電気伝導度、比抵抗、蒸発残留物濃度、塩分濃度、ホウ素濃度、紫外線吸光度、放射性物質濃度及び濁度からなる群から選ばれる指標であることが好ましく、異常の検知がより容易となるため、逆浸透膜エレメントについては電気伝導度が、限外濾過膜エレメントについては濁度が、それぞれ指標となることがより好ましい。
ここで、分離膜モジュール10に供給される被処理水は、被処理水流量計21、第1透過水流量計24a、第2透過水流量計24bの測定値に基づき、高圧ポンプ1の出力制御や濃縮水流量調整弁23の開度制御からなる被処理水流量制御手段によって、予め定めた流量になるように供給される。濃縮水流量調整弁23は、手動弁又は自動調節弁のいずれでも構わないが、流量を精度高く制御するためには、自動制御弁が好ましい。弁本体としては、例えば、グローブ弁、ニードル弁、バタフライ弁又はボール弁が挙げられる。なお被処理水の供給流量は、高圧ポンプ1が備えるインバータにより、高圧ポンプ1の回転数を変動させることで制御することができる。被処理水流量制御手段によって、第1透過水流量と第2透過水流量の和である透過水流量と、被処理水流量の双方が予め定めた流量になるように制御する場合、生産水として使用される透過水の流量が一定となるので好ましい。また、分離膜モジュールの透過水流量は、被処理水流量、被処理水水質、被処理水温度および被処理水供給圧力に比例するので、被処理水流量および透過水流量を一定となるように制御した場合、被処理水水質と被処理水温度は同条件のため、被処理水供給圧力も結果として一定に保たれる。
このとき、第1透過水水質、第2透過水水質ならびにこれらを合流させた透過水水質は、分離膜モジュールからの透過水流量や、被処理水流量に対する透過水流量の比率である回収率に影響を受けるため、被処理水流量ならびに透過水流量は略同等になるように制御することが好ましい。ここで、略同等とは制御対象となる流量が10%以内の変動幅内で制御することであり、さらに好ましくは5%以内の変動幅内で制御することであり、より好ましくは2%以内の変動幅内で制御することである。ただし、被処理水流量や透過水流量の変動があった場合でも、流量の影響を補正できる膜性能標準化計算をすることで、本実施形態の分離膜モジュールの性能プロファイルを作成することができる。同様に、被処理水供給圧力、被処理水水質、被処理水温度、透過水水質などが変動した場合でも、膜性能標準化計算をすることで補正した値によって本実施形態の分離膜モジュールの性能プロファイルを作成することができる。このような被処理水流量制御手段によって、予め定めた任意の流量で分離膜モジュール10に被処理水を供給して、透過水と濃縮水に膜分離をして予め定めた任意の流量の透過水を得ることを膜分離ステップと称する。
さらに、被処理水流量と透過水流量を制御した状態で、第1透過水配管7aに配置された第1透過水流量調整弁26a、第2透過水配管7bに配置された第2透過水流量調整弁26b、を第1透過水流量計24aと第2透過水流量計24bの測定値に基づいて制御することにより、第1透過水流量と第2透過水流量の和である透過水流量を一定に保ったまま、第1透過水流量と第2透過水流量の比率、すなわち透過水の流量比を変化させる制御が可能である。このとき、透過水の流量比を変化させても第1透過水流量ならびに第2透過水流量の和を略同等になるように制御することが好ましい。ここで、略同等とは、第1透過水流量ならびに第2透過水流量の和が10%以内の変動幅内で制御することであり、さらに好ましくは5%以内の変動幅内で制御することであり、より好ましくは2%以内の変動幅内で制御することである。第1透過水流量と第2透過水流量の和である透過水流量、ならびに被処理水流量を一定に保った場合には、被処理水水質、被処理水温度、被処理水供給圧力も同条件に保たれるため、分離膜モジュール性能が一定に保たれ、膜性能標準化計算をせずとも分離膜モジュールの性能プロファイルを作成することができる。ただし、第1透過水流量と第2透過水流量の和が変動した場合でも、流量の影響を補正することで、本実施形態の分離膜モジュールの性能プロファイルを作成することができる。この透過水の流量比を、予め定めた任意の値になるように流量制御することを流量調整ステップと称する。
流量調整ステップで予め定めた任意の透過水の流量比になったとき、第1透過水水質計25a、第2透過水水質計25bでそれぞれの透過水の水質を測定し、記録することを測定ステップと称する。
測定ステップの後、透過水の流量比について予め定めた複数の条件群で測定ステップを終えてない条件がある場合、その条件を新たな透過水の流量比の条件と設定し、流量調整ステップ、測定ステップを行い、透過水の流量比について予め定めた全ての条件での測定ステップを終えるまで繰り返すことを反復ステップと称する。
中心管内測定ステップにおいて、分離膜モジュール10内の中心管を介して連通した透過水流路に、該透過水流量よりも径の細いプローブ管を挿入し、プローブ管の略先端部に設置した水質センサによって、プローブ管の略先端部の位置での水質を測定できる。あるいは、分離膜モジュール10の外部に配置されたプローブ管との連通配管部に設置した水質センサによって、プローブ管の透過水採集部の位置での透過水の水質を測定できる。ここで、プローブ管の略先端部は、プローブ管の先端部付近に設置された水質センサの取付け位置を意味する。
中心管内測定ステップにおいてプローブ管を使用する場合には、プローブ管の挿入位置を変化させることで分離膜モジュール10内の中心管の任意の位置での透過水の水質を測定できるので好ましい。また、中心管内測定ステップにおいてプローブ管を使用する場合には、分離膜モジュール10からの透過水の出口を1つに限定し、その1つに限定した透過水出口部からプローブ管を挿入して中心管内部の測定を行うと、分離膜モジュール10の中心管の供給水側端板13から濃縮水側端板14までの全区間の透過水を逸失することなく透過水の水質を測定できるので好ましい。一方、分離膜モジュール10からの透過水の出口を複数としたままプローブ管を挿入して測定をする場合、透過水が、分離膜モジュール10の中心管内部でプローブ管の略先端部あるいはプローブ管の透過水採集部の近傍を通過しないままに、いずれかの透過水出口から流出してしまうと、その分の透過水については、その水質が測定できずに逸失された情報となってしまうために、正しい分離膜モジュールの性能プロファイルが得られないという問題点が生じるので注意が要る。なお、プローブ管の根元側(先端部と反対側)に所定間隔で目盛りを刻んでおくと、作業者がプローブ管を分離膜モジュール10の中心管内部を移動させる際に、先端部の位置を把握しやすくなり好適である。プローブ管を自動的に挿入する場合には、プローブ管を移動させる機構を予め定められた量だけ駆動するようにすれば好適である。
中心管内測定ステップにおいて、分離膜モジュール10内の中心管を介して連通した透過水流路において、中心管部の任意の箇所に設置した無線タグ(RFIDタグ)や流量センサ、水質センサや圧力センサによって、そのセンサの位置での透過水の流量、水質や圧力を測定できる。これらのセンサを、中心管部の少なくとも1箇所以上の任意の位置に設置することで、その位置を通過する透過水の流量、水質や圧力を簡便に測定できるので好ましい。これらのセンサの設置数が多いほど、分離膜モジュール内の性能の変動を測定する区間数が増えるので好ましいが、センサの設置や運用の費用の面から適宜設置数を決めればよい。さらに、分離膜モジュール内の濃縮水出口側よりも供給水入口に近い側の方が、流下距離あたりの透過水流量が多いこと、透過水水質が低濃度であること、から分離膜モジュールの性能の変動を検知し易いので、これらのセンサの設置位置として分離膜モジュールの供給水入口に近い側に重点的に設置することが好ましい。
流量調整ステップ、測定ステップ、反復ステップを行った膜分離ステップの中で、前記したプローブ管や中心管部に設置したセンサによって、中心管部の任意の位置での透過水の流量、水質や圧力を測定することを中心管部測定ステップと称する。中心管部測定ステップは、分離膜モジュールに供給される被処理水の流量、分離膜モジュールから流出する透過水の流量が、流量調整ステップ、測定ステップでの値と略同等であると、測定ステップでの測定値と中心管部測定ステップでの測定値を容易に比較参照できるので好ましい。ただし、被処理水流量と透過水流量の差が大きかった場合でも、流量の影響を補正することで、本発明の分離膜モジュールの性能プロファイルを作成することができる。同様に、被処理水供給圧力、被処理水水質、被処理水温度、透過水水質などが変動した場合でも、膜性能標準化計算をすることで補正した値によって本実施形態の分離膜モジュールの性能プロファイルを作成することができる。
なお、流量センサ、水質センサ、圧力センサの態様は特に限定されるものではない。
本実施形態の分離膜モジュールの検査方法は、前記した膜分離ステップの中で、流量調整ステップ、測定ステップを複数回繰り返す反復ステップの結果と中心管部測定ステップの結果から、分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の発生位置と異常の程度を検知することを特徴とする。
すなわち、本実施形態においては、複数回繰り返された流量調整ステップおよび測定ステップの結果から得られる、複数の前記透過水の流量比に対する第1透過水水質、第2透過水水質の関係、および中心管部測定ステップの結果から得られる分離膜モジュールの中心管での位置に対する透過水の流量、水質の関係、の2つから分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の発生位置と異常の程度を検知するが、その方法は特に限定されるものではない。
例えば、流量調整ステップ、測定ステップを複数回繰り返す反復ステップで得た、前記「透過水の流量比」に対する第1透過水水質、第2透過水水質の関係について、中心管部測定ステップで中心管での複数の位置での透過水水質を測定して得た、分離膜モジュールの中心管の位置情報、すなわち分離膜モジュールの「軸方向の位置」に対する透過水水質の関係を基にして透過水の流量比を分離膜モジュールの軸方向の位置情報に換算して、分離膜モジュールの軸方向の位置に対する第1透過水水質、第2透過水水質の関係を算出する演算ステップを行うことで、分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の発生位置と異常の程度を検知するために好ましく利用できる分離膜モジュールの性能プロファイルが作成できる。
流量調整ステップと測定ステップを複数回繰り返す反復ステップについて、その繰り返し回数は特に限定されるものではないが、分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の発生位置と異常の程度をより精度良く検知するため、できるだけ多いことが好ましい。
中心管部測定ステップで得た中心管での複数の位置での透過水の流量、水質の測定値は、前記透過水の流量比を分離膜モジュールの軸方向の位置情報に換算するために利用されるため、異常の発生位置をより確度良く換算するために、適切な測定位置で、かつ、できるだけ多いことが好ましい。
図3は、海水を被処理水として正常な逆浸透膜エレメント7本からなる分離膜モジュールで膜分離した際の、第1透過水、第2透過水のそれぞれの流量、塩濃度のプロファイルである。
図3(a)は、第1透過水、第2透過水の流量比に対する第1透過水、第2透過水それぞれの塩濃度のプロファイルである。横軸は、第1透過水と第2透過水の流量の和に対する第1透過水の流量の比を、左側の縦軸は第1透過水の塩濃度を、右側の縦軸は第2透過水の塩濃度を、それぞれ表したものである。図3(b)は、プローブ管による中心管内の透過水の水質プロファイルである。横軸は、分離膜モジュールの被処理水供給口を基点に、濃縮水出口を終点にした被処理水の流下距離であり、流下距離に対するプローブ管の透過水採集部の位置を、左側の縦軸はプローブ管による透過水の塩濃度の測定結果を、右側の縦軸は被処理水の塩濃度の測定結果を、それぞれ表したものである。図3(c)は、分離膜モジュールの被処理水供給口を基点に、濃縮水出口を終点にした被処理水の流下距離に対する第1透過水、第2透過水の塩濃度プロファイル、図3(d)は前記流下距離に対する第1透過水、第2透過水の流量のプロファイルである。
図3(a)では、ある透過水の流量比の時に測定した第1透過水、第2透過水のそれぞれの塩濃度をプロットし、透過水の流量比を変化させて測定した第1透過水、第2透過水のそれぞれの塩濃度をプロットし、を繰り返すことで作成したプロファイルである。
この図3(a)の塩濃度のプロットについて図3(b)の塩濃度のプロットを参照し、図3(a)と図3(b)に丸印で対応関係の例を示したように、その図3(b)の塩濃度のプロットにおける流下距離と、図3(a)の塩濃度のプロットにおける透過水の流量比を関連付ける。この関連付けを繰り返すことで、流下距離に対する透過水の塩濃度、流量のプロファイルを作成する。図3(a)と図3(b)のそれぞれの塩濃度のプロットが1対1で関連付かない場合でも、前後のプロットあるいは近傍のプロットから近似曲線を内挿あるいは外挿することで関連付けをすればよい。このとき、近似曲線は線形近似、対数近似、指数近似、累乗近似、多項式近似などから適宜選択すればよい。これらの結果、図3(c)、図3(d)に示すような流下距離を横軸にした透過水の水質、流量のプロファイルを作成できる。
流下距離が0に近い、すなわち被処理水供給口に近いほど、被処理水供給口側(上流側)の被処理水の塩分濃度はより低く、被処理水供給口と反対側、すなわち濃縮水出口側(下流側)の被処理水の塩分濃度はより高くなる。ここで、透過水の塩分濃度は、被処理水の塩分濃度に依存するので、被処理水供給口側の第1透過水に比べて、濃縮水出口側の第2透過水の方が塩分濃度が高くなる。このため、第1透過水の比率を増加させると、第1透過水中に下流側の透過水がより含まれるようになるため、第1透過水の塩分濃度が緩やかに上昇する。一方で、第2透過水中には上流の透過水がより含まれなくなるため、第2透過水の塩分濃度も緩やかに上昇する。
以下に実施例によって本発明の効果を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
<実施例1>
図4は、海水を被処理水として逆浸透膜エレメント7本からなる分離膜モジュールで膜分離した際の、第1透過水、第2透過水のそれぞれの流量、塩濃度のプロファイルである。図4(a)に示す水質プロファイルは、分離膜モジュールの上流部、流下距離0~40cmの範囲の透過水が正常な場合に対しておよそ1.5倍の濃度となる異常が発生した場合のものである。この例において、分離膜モジュールの長手方向の両端に、被処理水供給口側に第1透過水出口、濃縮水出口側に第2透過水出口の合計2つの透過水出口が設けられており、分離膜モジュールに供給される被処理水の流量と、第1透過水と第2透過水の流量の和を一定に保ったまま、第1透過水と第2透過水の流量の比を変化させるごとに第1透過水と第2透過水の塩濃度と流量を測定することを繰り返して、透過水の流量比に対する第1透過水、第2透過水の水質プロファイルを作成した。この操作に引き続いて、第1透過水と第2透過水の流量の和を一定に保ったまま第2透過水の流量をゼロにして、全量を第1透過水出口から流出させる状態にしてから、第1透過水出口からプローブ管を挿入して、中心管内の透過水の塩濃度を流下距離ごとに測定する中心管部測定ステップを行い、流下距離に対する水質プロファイルを作成した。これらの2つのプロファイルから、流下距離に対する透過水の水質と流量のプロファイルを算出した結果が、図4(a)、(b)となる。
図4(a)においては、第1透過水の塩濃度のプロットは、流下距離0~100cmで正常時に対して異常発生時が明確に高くなる傾向を示した。なお、第2透過水の塩濃度のプロットは、流下距離0~100cmの範囲での正常時と異常発生時の差は2%程度であった。図4(b)においては、本事例では明確な透過水の流量の変化がなかったため、正常時と異常発生時の差異は認められなかった。
<比較例1>
図5は、海水を被処理水として逆浸透膜エレメント7本からなる分離膜モジュールで膜分離した際の、第1透過水、第2透過水のそれぞれの流量、塩濃度のプロファイルである。
本プロファイルは、実施例1と同様の装置構成だが、逆浸透膜エレメントの中心管同士を接続するコネクタの1つを、コネクタ内部に隔壁を設けた透過水流路分流コネクタに入れ換えた点だけが異なる。透過水流路分流コネクタを使用することで、透過水流路分流コネクタで接続された2本の逆浸透膜エレメント間の透過水の流れを遮断し、透過水流路分流コネクタを境にして、分離膜モジュール内の透過水を第1透過水出口、第2透過水出口に物理的に分流する。
ここで、分離膜モジュールの被処理水供給口から数えて1本目と2本目を接続するコネクタを透過水流路分流コネクタに入換えて、分離膜モジュールに供給する被処理水の流量と第1透過水と第2透過水の流量の和を図4と同様になるように保ち、このときの第1透過水と第2透過水の塩濃度と流量を測定する。引き続いて、透過水流路分流コネクタを分離膜モジュールの被処理水供給口から数えて2本目と3本目の接続部に入換えて、同様にして第1透過水と第2透過水の塩濃度と流量を測定する。これを繰り返して、分離膜モジュールの被処理水供給口から数えて6本目と7本目の接続部を透過水流路分流コネクタに入換えた場合までの第1透過水と第2透過水の塩濃度と流量を測定する。さらに、透過水流路分流コネクタをコネクタに戻して、分離膜モジュールに供給される被処理水の流量と、第1透過水と第2透過水の流量の和を実施例1と同様になるように保ち、第1透過水流量をゼロにした時の第2透過水の塩濃度と流量を測定する。透過水流路分流コネクタの位置が流下距離に相当するので、測定した各データから流下距離に対する水質プロファイル、流量プロファイルを作成したものが図5(a)、図5(b)である。
図5(a)に示す水質プロファイルは、実施例1と同様に分離膜モジュールの上流部、流下距離0~40cmの範囲の透過水が正常な場合に対しておよそ1.5倍の濃度となる異常が発生した場合のものである。このとき、第1透過水の塩濃度のプロットは、流下距離100cmでの測定点において正常時に対して異常発生時は1.2倍程度高い値を示したものの、明確な差異を判別することが難しく、かつ、流下距離0~100cmのどの位置で水質悪化の異常が発生していたかも判別できなかった。
<比較例2>
図6は、海水を被処理水として逆浸透膜エレメント7本からなる分離膜モジュールで膜分離した際の、第1透過水の流量、塩濃度のプロファイルである。
本プロファイルは、実施例1における中心管部測定ステップのみを行った場合のものであるため、流下距離に対する透過水の流量のプロファイルが得られず、図6(b)はデータなしとなった。
図6(a)においては、実施例1の結果である図4(a)の第1透過水の水質プロファイルと同等の結果が得られており、第1透過水の塩濃度のプロットは、流下距離0~100cmで正常時に対して異常発生時が明確に高くなる傾向が確認できた。
<実施例2>
図7は、海水を被処理水として逆浸透膜エレメント7本からなる分離膜モジュールで膜分離した際の、第1透過水、第2透過水のそれぞれの流量、塩濃度のプロファイルである。図7(a)に示す水質プロファイルは、分離膜モジュールの上流部、流下距離200~240cmの範囲の透過水の塩濃度が正常な場合に対しておよそ1.5倍となる異常、および同箇所にて透過水の流量が正常な場合に対しておよそ1.5倍となる異常が同時発生した場合のものである。この例において透過水の水量プロファイル、流量プロファイルは実施例1とまったく同じ手順で作成した。
図7(a)においては、第1透過水の塩濃度のプロットは、流下距離200~240cmで正常時に対して異常発生時が明確に高くなる傾向を示した。図7(b)においては、第1透過水流量は、流下距離200~240cmにかけて正常時に対して異常発生時の流量の増加の程度が大きくなったことが確認でき、さらに、第2透過水流量も同様に流下距離200~240cmにかけて正常時に対して異常発生時の流量の増加の程度が大きくなったことが確認できた。
<比較例3>
図8は、海水を被処理水として逆浸透膜エレメント7本からなる分離膜モジュールで膜分離した際の、透過水の流量、塩濃度のプロファイルである。
本プロファイルは、実施例1と同様の装置構成だが、逆浸透膜エレメントの中心管同士を接続するコネクタの全てに流量計と水質計を設置して、中心管内を流下する透過水の流量、塩濃度を測定した点だけが異なる。
この例において、分離膜モジュールに供給する被処理水の流量と、第1透過水と第2透過水の流量の和を一定に保ったまま、第2透過水の流量をゼロにして、全量を第1透過水出口から流出させる状態にしてから、第1透過水の塩濃度と流量を測定すると同時に、コネクタに設置したすべての流量計と水質計の測定値を記録した。測定した各データから流下距離に対する水質プロファイル、流量プロファイルを作成したものが図8(a)、図8(b)である。
図8(a)においては、第1透過水の塩濃度のプロットは、流下距離300cmで正常時に対して異常発生時が明確に高くなる傾向を示したが、流下距離200~300cmの区間内のどの位置で塩濃度が上昇したのか判別は出来ず、塩濃度の上昇の傾向がスパイク的なものなのか、ブロードに広がっているものなのかの判別も出来なかった。一方、図8(b)においては、第1透過水流量の変化を判別するのは難しかった。
<比較例4>
図9は、海水を被処理水として逆浸透膜エレメント7本からなる分離膜モジュールで膜分離した際の、第1透過水の流量、塩濃度のプロファイルである。本プロファイルは、実施例2における中心管部測定ステップのみを行った場合のものであるため、流下距離に対する透過水の流量のプロファイルが得られず、図9(b)はデータなしとなった。
図9(a)においては、実施例2の結果である図7(a)の第1透過水の水質プロファイルと同等の結果が得られており、第1透過水の塩濃度のプロットは、流下距離200~240cmで正常時に対して異常発生時が明確に高くなる傾向が確認できた。一方で、透過水流量の変動については、判別することが不能であることが確認できた。
以上に示したように、分離膜モジュールにおいて分離膜の劣化等によりその透過水の流量や水質が変化した場合において、水質プロファイル、流量プロファイルにおいて変曲点が生じたり、プロットのトレンドに変化が生じる。したがって、本実施形態にて作成した水質プロファイル、流量プロファイルが示す変曲点等の形状を観察し分析することによって、分離膜モジュールの異常の有無を検知することが可能である。さらに、変曲点における変動幅、変曲点の個数、または、変曲点の位置等の情報によって、分離膜モジュールの異常の発生位置(例えば分離膜モジュール内での位置や、分離膜部かコネクタ接続部であるのかといった位置情報が挙げられる)、さらにはその異常の程度を検知することも可能である。
また、異常を検知する際に、図3に示したように、異常の発生していない、いわゆる正常状態の分離膜モジュールについての水質プロファイル、流量プロファイルを予め作成しておき、それと、分離膜モジュールに異常が発生した場合のプロファイルとを比較することにより、より高い精度で、分離膜モジュールの異常を検知することができる。両者の比較にあたっては、例えば、最大値、積算値又は微分値の相違の度合いに着目することが好ましい。さらには、分離膜モジュールの運転に伴って、程度に差はあれども異常が進行していくことが知られているので、定期的に運転途中の分離膜モジュールについての水質プロファイル、流量プロファイルを作成して、異常の進行に応じたプロファイルに更新すると、異常の進行度合いや、時期別の異常の発生傾向を含めて高い精度で異常を検知できるので好ましい。
また、水質プロファイル、流量プロファイルの作成方法を実施するに際しては、透過水の水質や流量の変化をより顕著なものとするため、例えば、膜分離ステップにおいて分離膜モジュールに供給される被処理水の圧力、膜透過流束や回収率等の運転条件を、通常運転時から変更しても構わない。また、分離膜モジュールに収容される逆浸透膜エレメントの製造メーカーが、その逆浸透膜の性能を評価する標準条件と同一条件で運転することで、異常の発生を極めて高い精度で検知することが可能となる。
さらに、被処理水の水質変動等を受けることなく、より高い精度で分離膜モジュールの異常を検知するため、被処理水として、成分が既知で一定の濃度に調整したモデル水を用いることも好ましい。モデル水には、濁質、微粒子、塩類若しくは蛍光染料等の検出又は可視化が容易となる、水質指標マーカーを添加しても構わない。水質指標マーカーとしては、異常が発生した場合における透過水の水質の変化をより顕著なものとするため、分離膜の阻止率が高いものが好ましい。
また、分離膜表面に付着する汚れやスケール等を除去する薬品洗浄、ポリエチレングリコール等の阻止率向上剤を分離膜表面に付着させる阻止率向上処理、スケール防止剤若しくは殺菌剤等の薬液注入条件変更、又は、逆浸透膜の交換等の際において、本発明の水質プロファイル、流量プロファイルの作成方法によってそれらの前後のプロファイルを作成し比較することで、その効果を定量的に評価することが可能となる。
1:高圧ポンプ
2:被処理水供給配管
3:被処理水供給口
4:濃縮水出口
5:濃縮水配管
6a:第1透過水出口
6b:第2透過水出口
7a:第1透過水配管
7b:第2透過水配管
8:透過水配管
10:分離膜モジュール
11:分離膜エレメント
12:圧力容器
13:供給水側端板
14:濃縮水側端板
15:透過水アダプタ
16:コネクタ
17:ブラインシール
18:中心管部水質計
21:被処理水流量計
22:被処理水圧力計
23:濃縮水流量調整弁
24a:第1透過水流量計
24b:第2透過水流量計
25a:第1透過水水質計
25b:第2透過水水質計
26a:第1透過水流量調整弁
26b:第2透過水流量調整弁
30:水処理装置

Claims (11)

  1. 中心管及び該中心管に巻囲された分離膜から構成される分離膜エレメントと、被処理水供給口と複数の透過水出口とを有し前記分離膜エレメントが1本以上直列に挿入される圧力容器とを備えた分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水と濃縮水を得る膜分離ステップの中で、
    前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる流量調整ステップと、該流量調整ステップの後に、前記それぞれの透過水の水質を測定する測定ステップと、を繰り返して、複数の前記透過水の流量の比におけるそれぞれの透過水の水質を記憶する反復ステップを行うとともに、
    前記分離膜モジュールの中心管の少なくとも1箇所以上の任意の位置において、透過水の流量、水質の少なくともいずれか一方を測定する中心管内測定ステップを行い、
    前記反復ステップと前記中心管内測定ステップの結果から、前記それぞれの透過水の流量の比と前記それぞれの透過水の水質のプロファイル、前記分離膜モジュールの軸方向の位置と透過水の流量ならびに透過水の水質のプロファイルを算出する演算ステップを行う
    分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法。
  2. 前記複数の透過水出口が、前記分離膜モジュールの中心管の軸方向の両端に配置されている
    請求項1に記載の分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法。
  3. 前記流量調整ステップにおいて、前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の和を略同等に維持しながら、前記それぞれの透過水の流量の比を変化させる
    請求項1または2に記載の分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法。
  4. 前記中心管内測定ステップにおいて、前記中心管にプローブ管を挿入し、該プローブ管の挿入位置を変化させながら、その挿入位置ごとの前記透過水の水質を測定する
    請求項1~3のいずれか1項に記載の分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法。
  5. 前記中心管内測定ステップにおいて、流量計、水質計の内、少なくとも一方を前記中心管内の1箇所以上の位置に設置し、前記透過水の流量、水質の少なくとも一方を測定する
    請求項1~3のいずれか1項に記載の分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法。
  6. 前記流量計、前記水質計が、前記圧力容器と前記分離膜エレメントの中心管を接続するアダプタ、あるいは前記分離膜エレメントの中心管同士を接続するコネクタに設置されている
    請求項5に記載の分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法。
  7. 前記流量計、前記水質計が、前記圧力容器の被処理水供給口に近い側に重点的に設置されている請求項5または6に記載の分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法。
  8. 前記中心管内測定ステップにおいて、前記透過水の水質のみを測定する
    請求項5~7のいずれか1項に記載の分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法。
  9. 前記水質が、電気伝導度、比抵抗、蒸発残留物濃度、塩分濃度、ホウ素濃度、紫外線吸光度、放射性物質濃度及び濁度からなる群から選ばれる指標である
    請求項1~8のいずれか1項に記載の分離膜モジュールの性能プロファイルの作成方法。
  10. 中心管及び該中心管に巻囲された分離膜から構成される分離膜エレメントと、被処理水供給口と複数の透過水出口とを有し前記分離膜エレメントが1本以上直列に挿入される圧力容器とを備えた分離膜モジュールに、被処理水を供給して、透過水と濃縮水を得る膜分離ステップの中で、
    前記複数の透過水出口から流出するそれぞれの透過水の流量の比を変化させる流量調整ステップと、該流量調整ステップの後に、前記それぞれの透過水の水質を測定する測定ステップと、を繰り返して、複数の前記透過水の流量の比におけるそれぞれの透過水の水質を記憶する反復ステップを行うとともに、
    前記分離膜モジュールの中心管の任意の少なくとも1箇所以上の位置の流量、水質の内のすくなくとも一方を測定する中心管内測定ステップを行い、
    前記反復ステップと前記中心管内測定ステップの結果から、前記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の発生位置および異常の程度の少なくともいずれかを検知する分離膜モジュールの検査方法。
  11. 中心管及び該中心管に巻囲された分離膜から構成される分離膜エレメントと、被処理水供給口と複数の透過水出口とを有し前記分離膜エレメントが1本以上直列に挿入される圧力容器とを備えた分離膜モジュールと、
    前記分離膜モジュールに、圧力と流量を任意の値に調整した被処理水を供給する被処理水供給手段と、
    前記複数の透過水出口のそれぞれに連通する透過水配管のそれぞれに設置した流量計および水質計と、
    前記複数の透過水出口からのそれぞれの透過水の流量を制御する透過水流量分配手段と、
    前記中心管の任意の位置での流量、水質の少なくともいずれか一方を測定する測定手段と、
    前記被処理水供給手段により、被処理水の圧力と流量を任意の値で一定に維持された状態で、前記複数の透過水出口からのそれぞれの透過水の流量の変化と、前記複数の透過水出口からのそれぞれの透過水の水質と、前記中心管の任意の位置での水質の関係から、前記分離膜モジュールにおける異常の有無、異常の発生位置および異常の程度の少なくともいずれかを検知する検知手段と、
    を備える水処理装置。
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