JP2005010057A - 膜ろ過装置の膜損傷検知方法および装置 - Google Patents

膜ろ過装置の膜損傷検知方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】膜ろ過装置の膜の損傷時に迅速に損傷箇所の特定が可能であり、かつ、原水水質の変動にに基づく不必要な装置の緊急停止の防止を図った膜ろ過装置の膜損傷検知方法および装置を提供する。
【解決手段】中空糸膜エレメント5を、複数個、左右もしくは上下等の列状に、ろ過膜収納容器内に、少なくとも一列連結して配設し、処理水を、前記列の両端からそれぞれ導出するようにし、この導出した処理水の微粒子数または濁度をそれぞれ、高感度濁度計7により計測するようにし、各計測値が予め設定した上限の所定値以上となった場合、または、前記各計測値の比(S値)を演算し、このS値が予め設定した上限(または下限)の所定S値以上(または以下)となった場合、あるいは、前記計測値およびS値の両者を考慮して、膜損傷を判定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、河川水や湖沼水等の表流水および地下水などを、中空糸膜による精密ろ過膜あるいは限外ろ過膜で処理する膜ろ過装置において、前記中空糸膜の損傷を検知する膜ろ過装置の膜損傷検知方法および膜損傷検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、水道原水である環境水に混入した、塩素耐性原虫であるクリプトスポリジウム等の危険性が問題視され、その除去対策が重要となってきた。クリプトスポリジウムの大きさは3〜5μm程度であるので、原水のクリプトスポリジウムを除去するためには、それより大きな微粒子成分を完全に除去すればよいが、現在は暫定の指針として、水道水の濁度を0.1以下にするよう示されている。
【0003】
浄水処理方法として砂ろ過法が知られているが、クリプトスポリジウム対策上、従来の砂ろ過法と比較して有効な方法として、中空糸膜による精密ろ過膜や限外ろ過膜を用いた膜ろ過法による浄水処理方法が知られている。本方法によれば、理論上、膜孔径より大きい成分は、ほぼ完全に取り除かれることとなる。しかしながら、何らかの原因により膜の一部が損傷した場合には、その部分から漏洩が進み、処理水中に微粒子(クリプトスポリジウム)が混入する可能性がある。そのため、ろ過膜処理においては、膜損傷検知対策が非常に重要となる。
【0004】
この対策として、通常は膜処理水側で濁度を連続的に監視し、濁度の計測値がある設定値を超えた場合は、膜が損傷したものと判断し、膜ろ過の運転を停止するように制御している。
【0005】
特許文献1には、同公報の記載を引用すれば、「膜ろ過装置の膜の損傷時もしくは破断時と膜正常時との判断を精度よく行うことができる膜ろ過装置の膜損傷検知装置、その方法、およびその運転方法を提供すること」を目的として、図8に示すような膜損傷検知装置が開示されている。なお、図8に示す部番は、特許文献1に記載の部番を変更して示す。
【0006】
図8の特許文献1に開示された膜損傷検知装置は、「中空糸膜によるろ過膜からなり、原水が循環ポンプ22を介して供給されて、循環水と膜ろ過水とに分離するろ過膜モジュール23の膜ろ過水の流出側に、濁度検出手段24を備え、濁度検出手段24が所定値以上の値を所定時間以上計測した場合、ろ過膜モジュール23のろ過膜の損傷もしくは破断の可能性があるものと判定して、コンプレッサ29によって、除菌化した加圧空気をろ過装置の膜ろ過水の流出側に供給して保持状態として、加圧空気の圧力保持率によって、膜ろ過装置のろ過膜の損傷もしくは破断の有無を判定する制御手段25を備えた膜ろ過装置における膜損傷検知装置」である。なお、図8において、部番26〜28は電磁弁、30は除菌フィルタ、31は圧力計、32はろ過水送水配管、33,35は配管、34は圧力調節弁である。
【0007】
即ち、図8の膜損傷検知装置は、「濁度検出手段が所定値以上の値を所定時間以上計測した場合に、ろ過膜の損傷があるものと1次判定して、その後圧力保持試験により膜損傷の有無を2次判定する」ことを骨子とする。
【0008】
ところで、実用的な膜ろ過装置のとして好適なものとしては、前記中空糸膜を束ねて中空糸膜エレメントを構成し、この中空糸膜エレメントを複数個連結して膜モジュールを構成し、さらに、前記膜モジュールを、複数個並列に配置して、ろ過膜ユニットを構成したものが使用されている。
【0009】
図7は、前記ろ過膜ユニットに適用される、従来方式の膜ろ過装置の膜損傷検知装置の模式的概念図を示す。図7において、1は原水タンク、2はポンプ、4は膜モジュール、6はろ過膜ユニット、7は微粒子カウンタまたは高感度濁度計を示す。図7によれば、原水タンク1に貯められた原水は、膜モジュール4に供給され、その後、膜を透過した水は微粒子カウンタまたは高感度濁度計7などで監視される。ここで、例えば高感度濁度計7の指示値が、設定値以上になった場合には、膜損傷等の異常があったものと判断され、装置緊急停止などの処置が講じられ、損傷のある膜を交換した後、運転が再開される。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−279770号公報(第5−6頁、図1)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述の図7や図8に記載された従来の膜ろ過装置の膜損傷検知方法および装置においては、下記のような問題があった。
【0012】
従来の膜損傷検知方法においては、処理水の異常を検知することはできても、例えば図7において、ろ過膜ユニット6のうち、どの膜モジュール4のどの部分が損傷しているのかを、直ちに特定することは難しい。
【0013】
即ち、従来の検知方法では、膜損傷の緊急時停止には対応できるが、中空糸膜を大量に用いたシステム全体の透過水質をみているので、停止後の破損場所の特定に時間を要する問題がある。浄水場、特に大規模なものにおいては、処理水の大量安定造水が必要であるので、膜損傷の効率的な検知と迅速な破損膜箇所の特定が重要である。
【0014】
また、従来、原水水質の変動によっては、正常膜での透過水の微粒子(濁度)のバックグラウンドが増加してしまい、誤った異常の判断をしてしまう場合があった。即ち、上記従来の検知方法のように、膜処理水の濁度指示値のみでの判断の場合には、何らかの原因により、濁度のバックグラウンド値が増大し指示値が高くなった場合には、ろ過膜が異常時でないにも関わらず、水処理システム全体を緊急停止せざる得なくなることがあり、この問題も、浄水の安定造水という観点から好ましくない。
【0015】
この発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、この発明の課題は、膜ろ過装置の膜の損傷時に迅速に損傷箇所の特定が可能であり、かつ、原水水質の変動にに基づく不必要な装置の緊急停止の防止を図った膜ろ過装置の膜損傷検知方法および装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、この発明は、中空糸膜による精密ろ過膜または限外ろ過膜からなる中空糸膜エレメントを、複数個、左右もしくは上下等の列状に、ろ過膜収納容器内に、少なくとも一列連結して配設し、前記ろ過膜収納容器に導入した原水を前記中空糸膜エレメントで処理した処理水を、前記列の両端からそれぞれ導出するように構成した膜ろ過装置の、前記中空糸膜の損傷を検知する膜ろ過装置の膜損傷検知方法であって、前記列の両端から導出した処理水の微粒子数または濁度をそれぞれ計測し、各計測値が予め設定した上限の所定値以上となった場合に、膜損傷有りと判定し、かつ、膜損傷の有る中空糸膜エレメントの、前記列状の左右もしくは上下等のサイドを特定することとする(請求項1の発明)。
【0017】
前記発明の方法によれば、詳細は後述するが、前記列状に連結された中空糸膜エレメントの左右もしくは上下等のサイドに関して、迅速に損傷サイドの特定が可能となる。また、下記請求項2ないし3の発明によれば、前記原水水質の変動による濁度のバックグラウンド値の変化や、例えば左右の膜モジュールの同時破損等の特殊な状況にも追随可能な膜損傷検知方法が提供できる。
【0018】
即ち、前記請求項1に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知方法において、前記膜損傷有りの判定は、前記処理水の微粒子数または濁度の各計測値が予め設定した上限の所定値以上となった場合に代えて、前記各計測値の比(S値)を演算し、このS値が予め設定した上限(または下限)の所定S値以上(または以下)となった場合とする(請求項2の発明)。
【0019】
また、前記請求項1に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知方法において、前記膜損傷有りの判定は、前記処理水の微粒子数または濁度の各計測値が予め設定した上限の所定値以上となった場合であって、かつ、前記各計測値の比(S値)が、予め設定した上限(または下限)の所定S値以上(または以下)となった場合とする(請求項3の発明)。
【0020】
前記請求項1ないし3の発明の作用効果について、総括的に、以下に述べる。まず、膜の損傷箇所の特定について述べる。本発明の膜ろ過装置においては、例えば、左右両側それぞれから処理水のサンプリングを行い、それぞれの値を監視することにより、左部分の中空子膜エレメントが損傷したのか、もしくは右側の中空子膜エレメントが損傷したのかを特定することが可能であり、従来に比べて、膜損傷に対するより迅速な対応、復旧が可能となる。
【0021】
また、正常膜での処理水の濁度のバックグラウンドの変化に関しては、膜モジュールの左右のデータを測定し、左右の比(即ち、前記S値)を演算し、どちらか片方がもう一方よりも、微粒子数(濁度)が、例えば3倍(S値=3)に増加した場合に異常と判断することで、より精度の高いバックグラウンド補正が可能となる。なお、左右の比を、逆数でみれば、前記S値は、1/3である。
【0022】
さらに、左右両方の膜が同時に損傷した場合は、前記S値はほとんど変わらないので、S値のみでなく微粒子数(もしくは濁度)やその増加の状況もあわせて監視する必要がある。上記のように微粒子数(もしくは濁度)とS値とを同時に監視することで、例えば原水水質変動により、正常な膜で処理した水の微粒子数の値が高くなり、従来微粒子や濁度の測定からだけでは異常と判断されていたケースにも、より適切な判断、対応が可能となる。
【0023】
次に、前記膜損傷検知方法を実施するための装置の発明としては、下記請求項4ないし8の発明が好ましい。即ち、請求項1に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知方法を実施するための装置であって、ろ過膜収納容器と、この容器内に列状に複数個連結配設した中空糸膜エレメント(膜モジュール)と、前記膜モジュールにおける中空糸膜エレメント列の両端からそれぞれ処理水を導出するラインと、この導出した処理水の微粒子数または濁度をそれぞれ計測する微粒子カウンタまたは高感度濁度計とを備えるものとする(請求項4の発明)。
【0024】
また、前記請求項4に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知装置において、前記微粒子カウンタまたは高感度濁度計は、前記各計測値の比(S値)を演算する演算手段を備えるものとする(請求項5の発明)。
【0025】
さらに、ろ過膜ユニットを構成するシステム用の膜損傷検知装置としては、下記請求項6の発明が好ましい。即ち、前記請求項4または5に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知装置において、前記膜モジュールを、複数個並列に配設してろ過膜ユニットを構成し、前記各膜モジュールの各列の両端から並列にそれぞれ処理水を導出し、導出した処理水を、各モジュールの両端部の各並列配管上にそれぞれ設けた自動開閉弁を介して、前記微粒子カウンタまたは高感度濁度計に導入する構成とする。
【0026】
また、前記請求項6の発明の実施態様としては、下記請求項7または8の発明が好ましい。その作用効果については後述する。即ち、請求項6に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知装置において、前記各並列配管上にそれぞれ設けた自動開閉弁は、前記両端部においてそれぞれ、複数個を1グループとして複数グループに分割し、前記処理水の微粒子数または濁度の計測は、前記グループ毎に行なう構成とする(請求項7の発明)。
【0027】
さらに、請求項6に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知装置において、前記各並列配管上にそれぞれ設けた自動開閉弁に代えて、手動で処理水のサンプリングが可能なポートを有する三方弁とし、かつ、前記各三方弁のサンプリング用のポート以外のポートから並列に導出された処理水を集合し、自動開閉弁を介して前記微粒子カウンタまたは高感度濁度計に導入する構成とする(請求項8の発明)。
【0028】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、この発明の実施例について以下にのべる。
【0029】
(実施例1)
図1は、この発明の実施例に関わる膜ろ過装置の膜損傷検知装置の模式的構成図を示すが、本発明が対象とする膜ろ過装置の模式的構成図を図6に示す。図6に示す膜ろ過装置の構成自体は、公知であるが、本発明の膜損傷検知装置は、図6のような装置に適用することにより、その効果を奏するものである。
【0030】
図6において、前記図7に示す部材と同一機能または類似機能を示す部材には同一番号を付して示す。図6に示す膜モジュール4は、中空糸膜エレメント5を複数連結し、ろ過膜収納容器内に納めた構造を有する。また、膜モジュール4は水平設置型で、両端から原水を通水することで容器内の圧力損失を少なくすることができる。図6において、まず原水タンク1から膜モジュール4に原水が左右両側からポンプ2を介して送られる。送られた原水は内圧式の中空糸膜エレメント5に供給され、その膜ろ過水は中央の集水管10を介して、両側から処理水として導出される。処理水は処理水タンク3に送られ、その後消毒などの処理がなされ、水道水として配水される。
【0031】
次に、図1に示す実施例について述べる。本実施例は、水平設置型の1単位の膜モジュール4に対して、膜処理水の微粒子もしくは濁度を測定する水質計としての微粒子カウント式の高感度濁度計7を1台設置したものである。まず水の流れについて説明すると、原水タンク1に貯えられた原水はポンプ2を介して、膜モジュール4に送水される。このときの通水速度や圧力については、使用する膜の素材や膜面積、それと原水水質等から最適な値を選定して運転を行なう。
【0032】
原水は膜モジュール4の左右からそれぞれ送水され、中空糸膜エレメント5に通水される。その後、中空糸膜エレメント5でろ過された膜透過水は、膜モジュール4の中央に設けられた集水管10に集められ、左右それぞれから処理水として処理水タンク3に集められる。なお、膜ろ過運転の継続に伴い、ろ過膜が目詰まり(ファウリング)するので、定期的にろ過水を用いた逆洗浄を行う必要があり、図示しない逆洗浄用の機器を備える。
【0033】
本実施例では水中の微粒子数を計測し表示することができる高感度濁度計7もしくは微粒子カウンタで、左右それぞれから出る処理水を測定し、膜損傷の判断材料とする。また膜処理水の採水はバルブ(自動開閉弁)8により交互にできるようにし、一定のサンプリング間隔で測定できるようにする。
【0034】
図1に示す実施例の装置により、全量ろ過(中空糸膜)方式における膜破断検知の模擬実験を行った。その結果について、以下に述べる。実験は、水道原水ともなっている濁度0.6〜0.8度の河川水を対象として、膜としては、ポリエーテルスルホンとポリビニルピロリドンからなる限外ろ過膜を用い、内圧式中空糸(中空糸の内から外に水がろ過される)タイプの膜を使用した。下記表1に膜ろ過装置の仕様と試験条件を示す。
【0035】
【表1】
Figure 2005010057
膜を透過した処理水の濁度および微粒子の測定には、微粒子カウント式の高感度濁度計を使用し、粒子数は0.5μm以上のものを対象とした。処理水の分析は、膜モジュールの左右各々、ならびに左右の処理水を混合した集合水の計3点から採水して行なった。本実験では、膜損傷の影響を模擬するため、膜モジュール中にある4万本の中空糸のうち1本を故意に破断し、膜損傷検知実験を行った。
【0036】
図2は、本実験における破断膜の箇所を示す模式図で、破断箇所を部番9で示す。図3は、図2における破断箇所を右端エレメントの1箇所のみとし、1m/dayの透過流束で通水した場合の、各々の採水箇所における微粒子数を測定した結果を、測定時刻の経過とともに示す。図3の実験結果によれば、検出された微粒子の数は、右側が最大で、集合水、左側の順に小となった。また、集合水の微粒子数は、右側と左側の平均値程度であり、実験結果の妥当性が確認された。ここで、膜モジュールは中央に集水管を通しているため、右側の損傷箇所から未処理水が左側の方に漏洩することが懸念されたが、本実験では、懸念された現象は見られなかった。
【0037】
次に、損傷エレメントの位置の影響を調べるために、図2における右から2番目のエレメント、即ち、膜モジュールの中央付近の中空糸膜1本を損傷させた場合の実験を行い、前記右端のエレメントの中空糸膜1本を損傷させたものの実験データと比較して、下記表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 2005010057
上記実験結果から、破損膜箇所9が右端のエレメントにある場合でも、右から2番目の中央付近のエレメントにある場合でも、左側の採水口からの粒子の漏洩はみられなかった。膜モジュール自身が水平におかれていない場合には、右側からの漏洩が中央の集水管を通して左側の採水口へと流れる可能性があるが、少なくとも水平設置の場合には、右側部分のエレメント破損は右側に出てくる水質にのみ影響をおよぼし、左部分の破損については左側にのみ影響を及ぼすことが確認された。上記のように、左右各々の粒子数もしくは濁度を把握しておけば、破損エレメントがどちらのサイドにあるかの膜損傷箇所の特定が確実に可能となる。
【0039】
また、原水の濁度が変動すると、ろ過膜に異常が無かったとしても、膜ろ過処理水の濁度も変動する。この影響により、微粒子数または濁度値の計測のみでは、誤った膜異常判断をする可能性がある。そこで、膜モジュールの左右の膜ろ過処理水における微粒子数または濁度値の計測値を比較することで、原水の濁度の変動によるバックグラウンドを除外した、膜異常を判断することが可能となる。
【0040】
即ち、膜モジュールの左右の膜ろ過処理水における微粒子数または濁度値の計測値を比較することで得られるS値を、例えば、
S=右側の処理水濁度(損傷膜)/左側の処理水濁度(正常膜)
とすると、右の膜に損傷があった場合は、この値が非常に大きくなる。前記実験結果の例によれば、S=20以上となった。従って、このS値が、予めシステムに応じて経験的に定めた所定値(例えば3)以上になった場合に、このS値に基づいて膜の損傷を判断できる。
【0041】
ただし、前述のように、左右両方の膜が同時に損傷した場合には、前記S値がほとんど変わらないので、S値のみでなく微粒子数の増加の状況もあわせて監視する必要がある。このように微粒子数(もしくは濁度)とS値とを同時に監視することで、例えば原水水質変動しても、より適切な判断が可能となる。
【0042】
なお、上記実施例1では、一つの膜モジュールに対して、一つの濁度計を設置した例を示したが、膜モジュール左右それぞれに濁度計を設置し、膜ろ過水質を監視するようにしてもよい。
【0043】
(実施例2)
次に、図4に基づき、請求項6および7に係る実施例について述べる。図4に示す実施例は、膜モジュール4を6本使用し、これらを並列配置したろ過膜ユニット6に、微粒子カウント式の高感度濁度計7を1台設置した例を示す。膜モジュール6本の左右には採水のためのバルブ(自動開閉弁)8が取り付けられており、各膜モジュール4の並列配管に設けたa〜lの12個のバルブ8を切り替えて、高感度濁度計7により処理水の濁度計側を行うことにより、より迅速で的確な膜損傷検知箇所の特定が可能となる。
【0044】
バルブ8の切り替えは、請求項7の発明のように、複数個のバルブを1グループとして複数グループに分割し、処理水の微粒子数または濁度の計測は、前記グループ毎に行なうのが好ましい。例えば、3個のバルブを同時に開け、他は閉とする操作を順次くりかえす。即ち、(abc)→(def)→(ghi)→(jkl)の順に開とし、3個のサンプリング口からの集合水の微粒子ないしは濁度の監視を順次行う。この内、例えば(abc)に異常が発生した場合には、バルブ8の切り替えを行い、まずaについての水質を計測し、次にb、cを測定し、損傷箇所(エレメント)を特定する。損傷エレメントが特定できれば、当該エレメントに対して適切な処理を施す。
【0045】
上記のように、3個のバルブの集合水を1単位として監視するようにし、異常が検出された際に、バルブ1個毎の計測にシフトすることにより、常にバルブ1個毎を監視する方式に比較して、全体的にみてバルブの監視頻度をあげることができる効果がある。なお、逆に1回の監視あたりに開けるバルブの数が多すぎると、その分異常に対する感度が鈍くなるので、上記のように、1グループ3個程度が妥当である。
【0046】
(実施例3)
次に、図5に基づき、請求項8に係る実施例について述べる。図5に示す実施例は、図4と同様に、膜モジュール4を6本並列配置したろ過膜ユニット6に、微粒子カウント式の高感度濁度計7を1台設置した例を示すが、図4との相違点は、a〜lの12個のバルブを手動サンプリング用の三方弁11とし、バルブ(自動開閉弁)8を、処理水用並列配管を集合した高感度濁度計7への接続配管上に設けた点である。
【0047】
本実施例では、例えば、各サイドの粒子数が設定値(例えば1000個/mL)を超えた場合、あるいは各サイドのS値が3以上(あるいは1/3以下)となった場合、膜異常とみなし、各サンプリングバルブである三方弁11から採水した試料水を卓上型(手分析用)の微粒子カウンタで測定する。そして粒子数の高いものを異常モジュール、および異常エレメントのあるサイドと判定し、これに基づき、通水緊急停止などの適切な処置を講ずる。
【0048】
この実施例は、特に、サンプリング等の自動化が困難な場合や、オンラインでの微粒子カウンタの信頼性に問題がある場合に有効で、上記のように、手動のサンプリングバルブを設け、手分析を行うことにより、どのモジュールの左右どちら側のエレメントであるかを迅速に判定し、緊急停止等の迅速な対応が可能となる。
【0049】
【発明の効果】
上記のとおり、この発明によれば、中空糸膜による精密ろ過膜または限外ろ過膜からなる中空糸膜エレメントを、複数個、左右もしくは上下等の列状に、ろ過膜収納容器内に、少なくとも一列連結して配設し、前記ろ過膜収納容器に導入した原水を前記中空糸膜エレメントで処理した処理水を、前記列の両端からそれぞれ導出するようにし、この導出した処理水の微粒子数または濁度をそれぞれ、微粒子カウンタまたは高感度濁度計により計測するようにし、各計測値が予め設定した上限の所定値以上となった場合、または、前記各計測値の比(S値)を演算し、このS値が予め設定した上限(または下限)の所定S値以上(または以下)となった場合、あるいは、前記計測値およびS値の両者を考慮して、膜損傷を判定するようにしたので、原水の水質変動にも追随して、膜損傷を的確に把握でき、かつ膜損傷の箇所の特定を迅速に行うことができる。このため、大量造水の安定性が重要な大規模な処理場においても、安全な処理水を安定して供給することが可能となる。さらに分析計へのバルブの切り替え操作や手動サンプリングバルブによる手分析導入により、1台の分析計により複数のモジュール監視ができるので、コスト削減効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に関わる膜ろ過装置の膜損傷検知装置の模式的構成図
【図2】図1の装置の膜損傷検知模擬実験における破断膜の箇所を示す模式図
【図3】図1の装置の膜損傷検知模擬実験の実験結果の一例を示す図
【図4】この発明の図1とは異なる実施例に関わる膜損傷検知装置の模式的構成図
【図5】この発明の図4とは異なる実施例に関わる膜損傷検知装置の模式的構成図
【図6】図1の膜ろ過装置部分の模式的構成図
【図7】従来方式の膜ろ過装置の膜損傷検知装置の模式的概念図
【図8】特許文献1に開示された膜損傷検知装置
【符号の説明】
1:原水タンク、2:ポンプ、3:処理水タンク、4:膜モジュール、5:中空糸膜エレメント、6:ろ過膜ユニット、7:高感度濁度計、8:バルブ(自動開閉弁)、9:破損個所、10:集水管、11:三方弁(手動)。

Claims (8)

  1. 中空糸膜による精密ろ過膜または限外ろ過膜からなる中空糸膜エレメントを、複数個、左右もしくは上下等の列状に、ろ過膜収納容器内に、少なくとも一列連結して配設し、前記ろ過膜収納容器に導入した原水を前記中空糸膜エレメントで処理した処理水を、前記列の両端からそれぞれ導出するように構成した膜ろ過装置の、前記中空糸膜の損傷を検知する膜ろ過装置の膜損傷検知方法であって、
    前記列の両端から導出した処理水の微粒子数または濁度をそれぞれ計測し、各計測値が予め設定した上限の所定値以上となった場合に、膜損傷有りと判定し、かつ、膜損傷の有る中空糸膜エレメントの、前記列状の左右もしくは上下等のサイドを特定することを特徴とする膜ろ過装置の膜損傷検知方法。
  2. 請求項1に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知方法において、前記膜損傷有りの判定は、前記処理水の微粒子数または濁度の各計測値が予め設定した上限の所定値以上となった場合に代えて、前記各計測値の比(S値)を演算し、このS値が予め設定した上限(または下限)の所定S値以上(または以下)となった場合とすることを特徴とする膜ろ過装置の膜損傷検知方法。
  3. 請求項1に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知方法において、前記膜損傷有りの判定は、前記処理水の微粒子数または濁度の各計測値が予め設定した上限の所定値以上となった場合であって、かつ、前記各計測値の比(S値)が、予め設定した上限(または下限)の所定S値以上(または以下)となった場合とすることを特徴とする膜ろ過装置の膜損傷検知方法。
  4. 請求項1に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知方法を実施するための装置であって、ろ過膜収納容器と、この容器内に列状に複数個連結配設した中空糸膜エレメント(膜モジュール)と、前記膜モジュールにおける中空糸膜エレメント列の両端からそれぞれ処理水を導出するラインと、この導出した処理水の微粒子数または濁度をそれぞれ計測する微粒子カウンタまたは高感度濁度計とを備えることを特徴とする膜ろ過装置の膜損傷検知装置。
  5. 請求項4に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知装置において、前記微粒子カウンタまたは高感度濁度計は、前記各計測値の比(S値)を演算する演算手段を備えることを特徴とする膜ろ過装置の膜損傷検知装置。
  6. 請求項4または5に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知装置において、前記膜モジュールを、複数個並列に配設してろ過膜ユニットを構成し、前記各膜モジュールの各列の両端から並列にそれぞれ処理水を導出し、導出した処理水を、各モジュールの両端部の各並列配管上にそれぞれ設けた自動開閉弁を介して、前記微粒子カウンタまたは高感度濁度計に導入する構成とすることを特徴とする膜ろ過装置の膜損傷検知装置。
  7. 請求項6に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知装置において、前記各並列配管上にそれぞれ設けた自動開閉弁は、前記両端部においてそれぞれ、複数個を1グループとして複数グループに分割し、前記処理水の微粒子数または濁度の計測は、前記グループ毎に行なう構成とすることを特徴とする膜ろ過装置の膜損傷検知装置。
  8. 請求項6に記載の膜ろ過装置の膜損傷検知装置において、前記各並列配管上にそれぞれ設けた自動開閉弁に代えて、手動で処理水のサンプリングが可能なポートを有する三方弁とし、かつ、前記各三方弁のサンプリング用のポート以外のポートから並列に導出された処理水を集合し、自動開閉弁を介して前記微粒子カウンタまたは高感度濁度計に導入する構成とすることを特徴とする膜ろ過装置の膜損傷検知装置。
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