以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1は、本実施形態に係るシステム100の概略図である。図1に示されるシステム100は、MFP10と、情報処理端末50とで構成されている。なお、システム100は、MFP10に代えて、プリンタ単能機及びスキャナ単能機を備えてもよい。MFP10及び情報処理端末50は、通信ネットワーク101を通じて相互に通信可能に構成されている。通信ネットワーク101の具体例は特に限定されないが、例えば、インターネット、有線LAN、無線LAN、或いはこれらの組み合わせであってもよい。または、MFP10及び情報処理端末50は、USBケーブル等によって接続されていてもよい。
MFP10は、図1に示されるように、プリンタ11と、スキャナ12と、ディスプレイ23と、入力I/F24と、通信I/F25と、CPU31と、メモリ32と、通信バス33とを主に備える。MFP10を構成する各構成要素は、通信バス33を通じて相互に接続されている。
プリンタ11は、画像データで示される画像をシートに記録するプリント動作を実行する。プリンタ11の記録方式としては、インクジェット方式や電子写真方式などの公知の方式を採用することができる。なお、プリンタ11は、1枚のシートの表面及び裏面に画像を記録する両面プリント動作を実行可能であってもよい。すなわち、両面プリント動作を実行可能なプリンタ11は、例えば、シートを反転させるハードウェアを備えている。
プリンタ11は、所定の実行条件に従ってプリント動作を実行する。プリント動作の実行条件は、複数の項目(例えば、“サイズ”、“用紙種”、“色”)それぞれに対応する複数のパラメータによって特定される。項目“サイズ”は、画像を記録するシートのサイズ(例えば、“A4”、“B5”、“L版”、“ハガキ”等)を示す。項目“用紙種”は、画像を記録するシートの種類(例えば、“普通紙”、“光沢紙”、“インクジェット紙”等)を示す。項目“色”は、シートに記録する画像の色の階調(例えば、“カラー”、“モノクロ”)を示す。
スキャナ12は、原稿に記録された画像を読み取って画像データを生成するスキャン動作を実行する。なお、スキャナ12は、1枚の原稿の表面及び裏面に記録された画像を読み取る両面スキャン動作を実行可能であってもよい。すなわち、両面スキャン動作を実行可能なプリンタ11は、例えば、原稿の表面に記録された画像を読み取る第1センサと、原稿の裏面に記録された画像を読み取る第2センサとを備える。スキャナ12は、読取装置の一例である。
スキャナ12は、所定の実行条件に従ってスキャン動作を実行する。スキャン動作の実行条件は、複数の項目(例えば、“解像度”、“色”、“形式”)それぞれに対応する複数のパラメータによって特定される。項目“解像度”は、原稿に記録された画像を読み取る際の読取解像度(例えば、“300dpi”、“600dpi”等)を示す。項目“色”は、読み取った画像の色の階調(例えば、“モノクロ”、“256色”、“フルカラー”等)を示す。項目“形式”は、スキャンデータのファイル形式(例えば、“PDF”、“TIFF”、“JPEG”等)を示す。
ディスプレイ23には、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等があり、各種情報を表示する表示画面を備える。
入力I/F24は、ユーザによる入力操作を受け付けるユーザインタフェースである。具体的には、入力I/F24はボタンを有しており、押下されたボタンに対応づけられた各種の操作信号をCPU31へ出力する。さらに、入力I/F24は、ディスプレイ23の表示面に重畳された膜状のタッチセンサを有していてもよい。ディスプレイ23の表示面に表示されたオブジェクトを指定する操作、文字列或いは数字列を入力する操作は、ユーザ操作の一例である。「オブジェクト」とは、例えば、ディスプレイ23に表示された文字列、アイコン、ボタン、リンク、ラジオボタン、チェックボックス、プルダウンメニュー等である。
タッチセンサとして実現される入力I/F24は、ユーザがタッチした表示面上の位置を示す位置情報を出力する。なお、本明細書中における「タッチ」とは、入力媒体を表示面に接触させる操作全般を含む。また、入力媒体が表示面に触れていなくても、表示面との間の距離がごく僅かな位置まで入力媒体を近接させる「ホバー」或いは「フローティングタッチ」を、前述の「タッチ」の概念に含めてもよい。さらに入力媒体とは、ユーザの指であってもよいし、タッチペン等であってもよい。ディスプレイ23に表示されたオブジェクトの位置をタップするユーザ操作は、当該オブジェクトを指定するユーザ操作の一例である。
通信I/F25は、通信ネットワーク101を通じて外部装置と通信可能なインタフェースである。すなわち、MFP10は、通信I/F25を通じて外部装置に各種情報を送信し、通信I/F25を通じて外部装置から各種情報を受信する。通信I/F25の具体的な通信手順は特に限定されないが、例えば、Wi−Fi(登録商標)を採用することができる。また、MFP10及び情報処理端末50がUSBケーブルで接続される場合、通信I/F25は、USBケーブルを着脱可能なUSBインタフェースであってもよい。
CPU31は、MFP10の全体動作を制御するものである。CPU31は、入力I/F24から出力される各種情報、通信I/F25を通じて外部装置から受信した各種情報等に基づいて、後述する各種プログラムをメモリ32から取得して実行する。CPU31及びメモリ32は、コントローラの一例を構成する。
メモリ32は、OS34と、装置プログラム35とを記憶している。装置プログラム35は、単一のプログラムであってもよいし、複数のプログラムの集合体であってもよい。また、メモリ32は、装置プログラム35の実行に必要なデータ或いは情報等を記憶する。メモリ32は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、HDD、MFP10に着脱されるUSBメモリ等の可搬記憶媒体、CPU31が備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成される。
メモリ32は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non−transitoryな媒体である。non−transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体も含まれる。また、non−transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non−transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。後述する情報処理端末50のメモリ62についても同様である。
情報処理端末50は、図1に示されるように、ディスプレイ53と、入力I/F54と、通信I/F55と、CPU61と、メモリ62と、通信バス63とを主に備える。情報処理端末50に含まれるディスプレイ53、入力I/F54、通信I/F55、CPU61、メモリ62、及び通信バス63は、MFP10に含まれるディスプレイ23、入力I/F24、通信I/F25、CPU31、メモリ32、及び通信バス33と同様の構成であるので、説明は省略する。CPU61及びメモリ62は、コントローラの一例である。
情報処理端末50は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、或いはPC等である。より詳細には、情報処理端末50のディスプレイ53は、表示画面のサイズが12インチ以下、より好ましくは8インチ以下であるのが望ましい。また、情報処理端末50の入力I/F54は、ディスプレイ53の表示画面に重ねられたタッチパネルであるのが望ましい。メモリ62は、OS64と、ハガキプログラム65とを記憶している。ディスプレイ53は、報知部の一例である。但し、報知部の具体例はディスプレイ53に限定されず、スピーカ、LEDランプ、バイブレータ、或いはこれらの組み合わせであってもよい。
また、メモリ62は、図2に示されるように、アドレスリストを記憶することができる。アドレスリストは、1以上のアドレスレコードを含む。アドレスレコードは、ハガキプログラム65が情報処理端末50にインストールされる際にアドレスリストに登録されておらず、後述するS20でハガキプログラム65が登録してもよいし、入力I/F54を通じてユーザが登録してもよい。アドレスレコードは、例えば、アドレス情報と、ステータス情報とを含む。
アドレス情報は、ハガキの宛先となり得る人を示す情報である。アドレス情報は、宛先となり得る人の氏名を示す氏名情報と、住所を示す住所情報とを含む。ステータス情報は、対応するアドレス情報で示される人に、年賀状或いは寒中見舞いを送付すべきか否かを示す情報である。ステータス情報には、年賀状を送付すべきことに対応する値“年賀”、寒中見舞いを送付すべきことに対応する値“寒中”、或いはどちらも送付する必要がないことに対応する値“非送信”が設定される。ステータス情報は、後述する振分処理での判断結果を示す結果情報の一例である。また、“年賀”は第1結果情報の一例であり、“寒中”は第2結果情報の一例である。
また、メモリ62は、図3に示されるプリント情報を記憶することができる。プリント情報は、ハガキの通信面に画像を記録するために必要な情報を含む。図3(A)は年賀状の通信面に画像を記録するためのプリント情報であり、図3(B)は寒中見舞いの通信面に画像を記録するためのプリント情報である。プリント情報は、例えば、通信面画像データと、条件情報とを含む。
通信面画像データは、ハガキの通信面に記録される通信面画像を示す。すなわち、通信面画像データ“年賀状.JPEG”で示される通信面画像が後述するS47で年賀状の通信面に記録され、通信面画像データ“寒中見舞い.JPEG”で示される通信面画像が後述するS56で寒中見舞いの通信面に記録される。通信面画像データは、ハガキプログラム65の開発者によって作成されたものであってもよいし、ハガキプログラム65が提供する不図示のインタフェースを通じてユーザが作成或いは編集したものであってもよい。“年賀状.JPEG”は第1画像データの一例であり、“寒中見舞い.JPEG”は第2画像データの一例である。
条件情報は、通信面画像データを対象とするプリント動作の実行条件を示す。すなわち、年賀状の通信面画像はハガキサイズの光沢紙にカラーで記録され、寒中見舞いの通信面画像はハガキサイズのインクジェット紙にカラーで記録される。条件情報は、ハガキプログラム65の開発者によって設定されたものであってもよいし、ハガキプログラム65が提供する不図示のインタフェースを通じてユーザが設定したものであってもよい。図3(A)の条件情報は第1条件情報の一例であり、図3(B)の条件情報は第2条件情報の一例である。
まず、ハガキプログラム65はメモリ62に一時記憶させたステータス情報に“非送信”を設定する(S31)。S31の処理は、第3記憶処理の一例であり、“非送信”が設定されたステータス情報は、第1ステータス情報の一例である。そして、ハガキプログラム65は、読み出した通信面画像が予め定められた文字列を含むか否かを判断する(S32、S33)。予め定められた文字列とは、多くの年賀状に含まれ且つ喪中ハガキに含まれていない第1文字列(例えば、“年賀”、“賀正”、“謹賀”等)、及び多くの喪中ハガキに含まれ且つ年賀状に含まれていないる第2文字列(例えば、“喪中”、“享年”、“永眠”等)を指す。文字列の検出は、周知のOCR技術によって実現できる。
本明細書のフローチャートは、基本的に、プログラムに記述された命令に従ったCPU31、61の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「制御」等の処理は、CPU31、61の処理を表している。CPU31、61による処理は、OS34、64を介したハードウェア制御も含む。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。
ハガキプログラム65は、入力I/F54を通じたユーザの指示をトリガとして、アドレス管理処理を実行する。アドレス管理処理は、受け取ったハガキから読み取ったハガキデータに基づいて、アドレスレコードを追加或いは編集する処理である。なお、ハガキプログラム65は、例えばアドレス管理処理を開始する際に、アドレスリストに登録された全てのアドレスレコードのステータス情報に、“非送信”を設定する。図4を参照して、アドレス管理処理の詳細を説明する。
まず、ハガキプログラム65は、不図示のスキャン指示画面をディスプレイ53に表示させる(S11)。スキャン指示画面は、例えば、「あなた宛のハガキを纏めてMFPにセットし、[スキャン]をタップして下さい。」とのメッセージと、[スキャン]アイコンとを含む。次に、ハガキプログラム65は、[スキャン]アイコンの指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて、両面スキャン動作の実行を指示するスキャン指示情報を、通信I/F55を通じてMFP10に送信する。
一方図示は省略するが、MFP10の装置プログラム35は、通信I/F25を通じて情報処理端末50からスキャン指示情報を受信する。そして、装置プログラム35は、受信したスキャン指示情報に従った両面スキャン動作を、スキャナ12に実行させる。スキャナ12は、例えば、不図示のADFにセットされたハガキの宛名面に記録された画像を第1センサで読み取り、当該ハガキの通信面に記録された画像を第2センサで読み取る。そして、スキャナ12は、第1センサが読み取った宛名面画像と、第2センサが読み取った通信面画像とを含む画像データ(以下、「ハガキデータ」と表記する。)を生成する。そして、装置プログラム35は、スキャナ12が生成したハガキデータを通信I/F55を通じて情報処理端末50に送信する。
なお、スキャナ12に読み取らせるのは、例えば、同一人(例えば、情報処理端末50のユーザ、図2に示されるアドレスリストの所有者)を宛先とするハガキを想定している。また、スキャナ12に読み取らせるのは、例えば、直近の1年に受け取ったハガキを想定している。ハガキの種類は、年賀状、寒中見舞い、暑中見舞い、残暑見舞い、転居ハガキ、喪中ハガキ等の他、クリスマスカード等であってもよい。すなわち、ユーザは、直近の1年間に受け取った様々な種類のハガキを、纏めてADFにセットすればよい。
次に、ハガキプログラム65は、通信I/F55を通じてMFP10からハガキデータを受信する(S12:Yes)。そして、ハガキプログラム65は、受信したハガキデータをメモリ62に一時記憶させる。S12の処理は、第1取得処理の一例である。次に、ハガキプログラム65は、ハガキデータから宛名面画像及び通信面画像のセットの1つを読み出す。そして、ハガキプログラム65は、読み出したセットに対してS13〜S20の処理を実行する。
まず、ハガキプログラム65は、振分処理を実行する(S13)。振分処理は、読み出したセットに含まれる通信面画像を解析して、受け取ったハガキの差出人に年賀状を送付すべきか、寒中見舞いを送付すべきか、どちらも送付する必要がないかを振り分ける処理である。S13の処理は、第1判断処理の一例である。図5を参照して、振分処理の詳細を説明する。
まず、ハガキプログラム65はメモリ62に一時記憶させたステータス情報に“非送信”を設定する(S31)。そして、ハガキプログラム65は、読み出した通信面画像が予め定められた文字列を含むか否かを判断する(S32、S33)。予め定められた文字列とは、多くの年賀状に含まれ且つ喪中ハガキに含まれていない第1文字列(例えば、“年賀”、“賀正”、“謹賀”等)、及び多くの喪中ハガキに含まれ且つ年賀状に含まれていないる第2文字列(例えば、“喪中”、“享年”、“永眠”等)を指す。文字列の検出は、周知のOCR技術によって実現できる。
次に、ハガキプログラム65は、通信面画像が第1文字列を含むことに応じて(S32:あり)、S31でメモリ62に一時記憶させたステータス情報に“年賀”を設定する(S34)。すなわち、ハガキプログラム65は、第1文字列を含む通信面画像を読み取ったハガキの差出人に、年賀状を送付すべきと判断する。また、ハガキプログラム65は、通信面画像が第2文字列を含むことに応じて(S33:あり)、S31でメモリ62に一時記憶させたステータス情報に“寒中”を設定する(S35)。すなわち、ハガキプログラム65は、第2文字列を含む通信面画像を読み取ったハガキの差出人に、寒中見舞いを送付すべきと判断する。
さらに、ハガキプログラム65は、通信面画像が第1文字列及び第2文字列の両方を含まないことに応じて(S32:なし&S33:なし)、図7(A)に示される種別確認画面をディスプレイ53に表示させる(S36)。種別確認画面は、受け取ったハガキの差出人に対して、年賀状を送付すべきか、寒中見舞いを送付すべきか、どちらも送付する必要がないかを、ユーザに確認する画面である。そして、ハガキプログラム65は、種別確認画面に対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S37)。
種別確認画面は、直前に読み出したセットに含まれる宛名面画像及び通信面画像を表示させる画像表示領域111と、「このハガキのステータスを選択して下さい。」とのメッセージと、[年賀]アイコン112と、[寒中見舞い]アイコン113と、[非送信]アイコン114とを含む。[年賀]アイコン112のタップは第1操作の一例であり、[寒中見舞い]アイコン113のタップは第2操作の一例であり、[非送信]アイコン114のタップは第3操作の一例である。
次に、ハガキプログラム65は、[年賀]アイコン112の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S37:年賀)、S31でメモリ62に一時記憶させたステータス情報に“年賀”を設定する(S38)。また、ハガキプログラム65は、[寒中見舞い]アイコン113の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S37:寒中)、S31でメモリ62に一時記憶させたステータス情報に“寒中”を設定する(S39)。さらに、ハガキプログラム65は、[非送信]アイコン114の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S37:非送信)、S38、S39の処理をスキップして、振分処理を終了する。
次に図4に戻って、ハガキプログラム65は、S31でメモリ62に一時記憶させたステータス情報に“非送信”が設定されているか否かを判断する(S14)。次に、ハガキプログラム65は、ステータス情報に“非送信”と異なる値が設定されていると判断したことに応じて(S14:No)、直前に読み出したセットに含まれる宛名面画像或いは通信面画像から、OCR技術でアドレス情報を抽出する(S15)。すなわち、ハガキプログラム65は、氏名情報“氏名A”及び住所情報“住所A”を含むアドレス情報を、図7(A)に示される通信面画像から抽出する。そして、ハガキプログラム65は、S15で抽出したアドレス情報を、S31で一時記憶させたステータス情報に対応付けてメモリ62に一時記憶させる。S15の処理は、抽出処理の一例である。
次に、ハガキプログラム65は、S15で抽出したアドレス情報を含むアドレスレコードがアドレスリストに登録されているか否かを判断する(S16)。そして、ハガキプログラム65は、当該アドレスレコードが既に登録されていると判断したことに応じて(S16:あり)、メモリ62に一時記憶されているステース情報の設定値で、当該アドレスレコードのステータス情報を上書きする(S17)。S16の処理は第2判断処理の一例であり、S17の処理は第1記憶処理の一例である。
一方、ハガキプログラム65は、当該アドレスレコードが未だ登録されていないと判断したことに応じて(S16:なし)、図7(B)に示される登録確認画面をディスプレイ53に表示させる(S18)。登録確認画面は、S15で抽出したアドレス情報及びS13で決定したステータス情報を含むアドレスレコードをアドレスリストに登録するか否かを、ユーザに確認する画面である。そして、ハガキプログラム65は、登録確認画面に対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S19)。S19の処理は、第1受付処理の一例である。
登録確認画面は、「下記のアドレスをアドレスリストに登録しますか?」とのメッセージと、S15で抽出した氏名情報“氏名A”及び住所情報“住所A”と、S13で決定したステータス情報“年賀”と、氏名情報、住所情報、ステータス情報を変更する指示に対応する[変更]アイコン121、122、123と、[はい]アイコン124と、[いいえ]アイコン125とを含む。[はい]アイコン124のタップは第4操作の一例であり、[いいえ]アイコン125のタップは第5操作の一例である。
さらに、ハガキプログラム65は、指定可能な[年賀&寒中見舞い]アイコン133の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S42:年賀&寒中)、図8(B)に示されるタイミング選択画面をディスプレイ53に表示させる(S48)。S48の処理は、表示処理の一例である。タイミング選択画面は、寒中見舞いを作成するタイミングをユーザに選択させる画面である。タイミング選択画面は、[即時]アイコン136(第1オブジェクトの一例)と、[2月]アイコン137(第2オブジェクトの一例)とを含む。そして、ハガキプログラム65は、タイミング選択画面に対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S49)。S49の処理は、第2受付処理の一例である。
次に、ハガキプログラム65は、[はい]アイコン124の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S19:はい)、メモリ62に一時記憶されているアドレス情報及びステータス情報を含むアドレスレコードを、アドレスリストに追加する(S20)。S20の処理は、第2記憶処理の一例である。一方、ハガキプログラム65は、[いいえ]アイコン125の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S19:いいえ)、S20の処理をスキップして、S21以降の処理を実行する。すなわち、[いいえ]アイコン125がタップされると、直前S15で抽出したアドレス情報がアドレスリストに登録されない。
なお、ハガキプログラム65は、例えばS16において、直前のS15で抽出した氏名情報を含むアドレスレコードが登録されているか否かを判断してもよい。そして、ハガキプログラム65は、抽出した氏名情報を含むアドレスレコードが既に登録されていると判断したことに応じて、S17の処理を実行してもよい。この場合のS17において、アドレスレコードに含まれる住所情報と、S15で抽出した住所情報とが不一致の場合、ハガキプログラム65は、S15で抽出した住所情報で、アドレスレコードに含まれる住所情報を上書きしてもよい。一方、ハガキプログラム65は、抽出した氏名情報を含むアドレスレコードが未だ登録されていないと判断したことに応じて、S18以降の処理を実行してもよい。
次に、ハガキプログラム65は、S12で受信したハガキデータが宛名面画像及び通信面画像の他のセットを含むか否かを判断する(S21)。そして、ハガキプログラム65は、ハガキデータが宛名面画像及び通信面画像の他のセットを含むことに応じて(S21:あり)、次のセットをハガキデータから読み出して、S13〜S20の処理を実行する。すなわち、ハガキプログラム65は、ハガキデータに含まれる複数のセットそれぞれを対象として、S13〜S20の処理を順番に実行する。そして、ハガキプログラム65は、ハガキデータに含まれる全てのセットを対象とするS13〜S20の処理を実行したことに応じて(S21:なし)、アドレス管理処理を終了する。
次に、ハガキプログラム65は、ハガキプリント処理を実行する。ハガキプリント処理は、アドレスリストに含まれるアドレスレコードで示される人を宛先とするハガキに画像を記録する処理である。ハガキプリント処理は、例えば、アドレス管理処理に引き続いて実行されてもよいし、アドレス管理処理とは別のタイミングでユーザの指示をトリガとして実行されてもよい。図6を参照して、ハガキプリント処理の詳細を説明する。
まず、ハガキプログラム65は、図8(A)に示される種別選択画面をディスプレイ53に表示させる(S41)。種別選択画面は、ハガキプリント処理で作成するハガキの種別(例えば、“年賀状”、“寒中見舞い”)を、ユーザに選択させる画面である。種別選択画面は、[年賀]アイコン131、[寒中見舞い]アイコン132、[年賀&寒中見舞い]アイコン133を含む。そして、ハガキプログラム65は、種別選択画面に対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S42)。
[年賀]アイコン131は、年賀状のみを作成する指示に対応する。[寒中見舞い]アイコン132は、寒中見舞いのみを作成する指示に対応する。[年賀&寒中見舞い]アイコン133は、年賀状及び寒中見舞いの両方を作成する指示に対応する。なお、アドレス管理処理を実行後のアドレスリストがステータス情報“寒中”を1つも含まない場合、ハガキプログラム65は、[寒中見舞い]アイコン132及び[年賀&寒中見舞い]アイコン133を、入力I/F54を通じて指定不能な態様(例えば、非表示、グレーアウト)にしてもよい。
次に、ハガキプログラム65は、[年賀]アイコン131の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S42:年賀)、メモリ62に記憶されている即時フラグに第1値“OFF”を設定する(S43)。即時フラグの第1値“OFF”は、年賀状の作成後に継続して寒中見舞いを作成しないことに対応する。そして、ハガキプログラム65は、後述するS44以降の処理を実行する。また、ハガキプログラム65は、指定可能な[寒中見舞い]アイコン132の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S42:寒中)、S43〜S52の処理をスキップして、後述するS53以降の処理を実行する。S44〜S47、S53〜S56の処理は、出力処理の一例である。
さらに、ハガキプログラム65は、指定可能な[年賀&寒中見舞い]アイコン133の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S42:年賀&寒中)、図8(B)に示されるタイミング選択画面をディスプレイ53に表示させる(S48)。タイミング選択画面は、寒中見舞いを作成するタイミングをユーザに選択させる画面である。タイミング選択画面は、[即時]アイコン136と、[2月]アイコン137とを含む。そして、ハガキプログラム65は、タイミング選択画面に対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S49)。S49の処理は、第2受付処理の一例である。
次に、ハガキプログラム65は、[即時]アイコン136の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S49:即時)、メモリ62に記憶されている即時フラグに第2値“ON”を設定して(S50)、S44以降の処理を実行する。即時フラグの第2値“ON”は、年賀状の作成後に継続して寒中見舞いを作成することに対応する。一方、ハガキプログラム65は、[2月]アイコン137の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S49:2月)、報知タイマをスタートして(S51)、S43以降の処理を実行する。[即時]アイコン136のタップは第6操作の一例であり、[2月]アイコン137のタップは第7操作の一例である。
報知タイマは、寒中見舞いの作成時期の到来を監視するためのタイマである。ハガキプログラム65は、例えば、現在日時を示す日時情報を不図示のシステムクロックから取得し、予め定められた報知日時(例えば、来年の1月30日)と現在日時との差に相当する期間の経過を監視する報知タイマをスタートすればよい。すなわち、報知タイマは、前述の報知日時に達したことに応じてタイムアウトする。報知日時は、ハガキプログラム65に予め設定された固定値でもよいし、入力I/F54を通じてユーザが指定した可変値でもよい。
そして図示は省略するが、ハガキプログラム65は、報知タイマがタイムアウトしたことに応じて、S53〜S56の処理を実行する。より詳細には、ハガキプログラム65は、報知タイマがタイムアウトしたことに応じて、寒中見舞いの作成時期が到来したことを、報知部に報知させればよい。そして、ハガキプログラム65は、種別選択画面の[寒中見舞い]アイコン132の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S42:寒中)、S53〜S56の処理を実行すればよい。
次に、ハガキプログラム65は、ステータス情報“年賀”に対応付けられた全てのアドレス情報を、アドレスリストから読み出す(S44)。本実施形態では、図2に示される8つのアドレス情報が読み出されたものとする。また、ハガキプログラム65は、図3(A)に示されるプリント情報を、メモリ62から読み出す。次に、ハガキプログラム65は、図9(A)に示されるガイド画面Aをディスプレイ53に表示させる(S45)。そして、ハガキプログラム65は、ガイド画面Aに対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S46)。S44の処理は第1読出処理の一例であり、S45の処理は第1報知処理の一例である。
ガイド画面Aは、図3(A)に示される条件情報で示される実行条件“ハガキ”、“光沢紙”、“カラー”に従って通信面画像データ“年賀状.JPEG”を対象とするプリント動作を実行するために、ユーザがMFP10に対してすべき設定を報知する画面である。より詳細には、ガイド画面Aは、図3(A)の条件情報で示される材質のハガキを、S44で読み出したアドレス情報の数だけMFP10にセットすべきことを報知する画面である。
本実施形態におけるガイド画面Aは、「インクジェット写真用ハガキを8枚セットして、[プリント]をタップして下さい。」とのメッセージと、[プリント]アイコン141とを含む。メッセージの“インクジェット写真用”は、条件情報の項目“用紙種”にパラメータ“光沢紙”が設定されていることに対応する。メッセージの“ハガキ”は条件情報の項目“サイズ”にパラメータ“ハガキ”が設定されていることに対応する。メッセージの“8枚”は、S44で8つのアドレス情報を読み出したことに対応する。
次に、ハガキプログラム65は、[プリント]アイコン141の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S46:Yes)、通信I/F55を通じてMFP10に第1プリント指示情報を送信する(S47)。第1プリント指示情報は、例えば、図3(A)の条件情報で示される実行条件“ハガキ”、“光沢紙”、“カラー”に従って、ハガキの宛名面に宛名面画像を記録し、同一のハガキの通信面に“年賀状.JPEG”で示される通信面画像を記録する両面プリント動作の実行を指示するための情報である。S47の処理は、第1記録処理の一例である。
宛名面画像は、S44で読み出したアドレス情報で示される人の氏名及び住所を示す画像である。すなわち、ハガキプログラム65は、S44で読み出したアドレス情報それぞれの氏名情報及び住所情報から宛名面画像を生成する。そして、ハガキプログラム65は、生成した宛名面画像を示す宛名面画像データの1つと、通信面画像データ“年賀状.JPEG”と、図3(A)の条件情報とを含む第1プリント指示情報を、通信I/F55を通じてMFP10に送信する。すなわち、S44で読み出したアドレス情報の数に相当する第1プリント指示情報が、S47で順番に送信される。
一方、MFP10の装置プログラム35は、通信I/F25を通じて情報処理端末50から第1プリント指示情報を受信する。そして、装置プログラム35は、受信した第1プリント指示情報に従って、プリンタ11に両面プリント動作を実行させる。すなわち、プリンタ11は、第1プリント指示情報に含まれる条件情報で示される実行条件に従って、第1プリント指示情報に含まれる宛名面画像データで示される宛名面画像をハガキの宛名面に記録し、第1プリント指示情報に含まれる通信面画像データで示される通信面画像を当該ハガキの通信面に記録する。
そして、情報処理端末50から順番に受信した複数の第1プリント指示情報それぞれに従って、プリンタ11が両面プリント動作を繰り返し実行すると、各々が異なる宛先に送付される複数の年賀状が作成される。すなわち、ここで作成された複数の年賀状には、宛名面に異なる宛名画像が記録され、且つ通信面に共通の通信面画像が記録されている。なお、第1プリント指示情報に含まれる条件情報は、通信面に画像を記録するときにのみ適用されてもよい。
次に、ハガキプログラム65は、メモリ62に記憶された即時フラグの設定値を判断する(S52)。そして、ハガキプログラム65は、即時フラグに第2値“ON”が設定されていると判断したことに応じて(S52:ON)、S44〜S47の処理を実行した後に継続してS53〜S56の処理を実行する。一方、ハガキプログラム65は、即時フラグに第1値“OFF”が設定されていると判断したことに応じて(S52:OFF)、S53〜S56の処理をスキップして、ハガキプリント処理を終了する。以下、S53〜S56の処理を説明する。なお、「継続して実行」とは、例えば、S47の処理が終了した後に、ユーザに実質的に待ち時間を感じさせることなく、S53の処理を開始することを指す。すなわち、前述の報知タイマがタイムアウトした後にS53〜S56の処理を実行することは、「継続して実行」には該当しない。
まず、ハガキプログラム65は、ステータス情報“寒中”に対応付けられた全てのアドレス情報を、アドレスリストから読み出す(S53)。本実施形態では、図2に示される2つのアドレス情報が読み出されたものとする。また、ハガキプログラム65は、図3(B)に示されるプリント情報を、メモリ62から読み出す。次に、ハガキプログラム65は、図9(B)に示されるガイド画面Bをディスプレイ53に表示させる(S54)。そして、ハガキプログラム65は、ガイド画面Bに対するユーザ操作を、入力I/F54を通じて受け付ける(S55)。S53の処理は第2読出処理の一例であり、S54の処理は第2報知処理の一例である。
ガイド画面Bは、図3(B)に示される条件情報で示される実行条件“ハガキ”、“インクジェット紙”、“カラー”に従って通信面画像データ“寒中見舞い.JPEG”を対象とするプリント動作を実行するために、ユーザがMFP10に対してすべき設定を報知する画面である。より詳細には、ガイド画面Bは、図3(B)の条件情報で示される材質のハガキを、S53で読み出したアドレス情報の数だけMFP10にセットすべきことを報知する画面である。
本実施形態におけるガイド画面Bは、「インクジェット紙ハガキを2枚セットして、[プリント]をタップして下さい。」とのメッセージと、[プリント]アイコン142とを含む。メッセージの“インクジェット紙”は、条件情報の項目“用紙種”にパラメータ“インクジェット紙”が設定されていることに対応する。メッセージの“ハガキ”は条件情報の項目“サイズ”にパラメータ“ハガキ”が設定されていることに対応する。メッセージの“2枚”は、S53で2つのアドレス情報を読み出したことに対応する。
次に、ハガキプログラム65は、[プリント]アイコン142の指定を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて(S55:Yes)、通信I/F55を通じてMFP10に第2プリント指示情報を送信する(S56)。第2プリント指示情報は、例えば、図3(B)の条件情報で示される実行条件“ハガキ”、“インクジェット紙”、“カラー”に従って、ハガキの宛名面に宛名面画像を記録し、同一のハガキの通信面に“寒中見舞い.JPEG”で示される通信面画像を記録する両面プリント動作の実行を指示するための情報である。S56の処理は、第2記録処理の一例である。
宛名面画像は、S53で読み出したアドレス情報で示される人の氏名及び住所を示す画像である。すなわち、ハガキプログラム65は、S53で読み出したアドレス情報それぞれの氏名情報及び住所情報から宛名面画像を生成する。そして、ハガキプログラム65は、生成した宛名面画像を示す宛名面画像データの1つと、通信面画像データ“寒中見舞い.JPEG”と、図3(B)の条件情報とを含む第2プリント指示情報を、通信I/F55を通じてMFP10に送信する。すなわち、S53で読み出したアドレス情報の数に相当する第2プリント指示情報が、S56で順番に送信される。
一方、MFP10の装置プログラム35は、通信I/F25を通じて情報処理端末50から第2プリント指示情報を受信する。そして、装置プログラム35は、受信した第2プリント指示情報に従って、プリンタ11に両面プリント動作を実行させる。すなわち、プリンタ11は、プリント指示情報に含まれる条件情報で示される実行条件に従って、プリント指示情報に含まれる宛名面画像データで示される宛名面画像をハガキの宛名面に記録し、プリント指示情報に含まれる通信面画像データで示される通信面画像を当該ハガキの通信面に記録する。
そして、情報処理端末50から順番に受信した複数の第2プリント指示情報それぞれに従って、プリンタ11が両面プリント動作を繰り返し実行すると、各々が異なる宛先に送付される複数の寒中見舞いが作成される。すなわち、ここで作成された複数の寒中見舞いには、宛名面に異なる宛名画像が記録され、且つ通信面に共通の通信面画像が記録されている。なお、第2プリント指示情報に含まれる条件情報は、通信面に画像を記録するときにのみ適用されてもよい。
[本実施形態の作用効果]
上記の実施形態によれば、受け取ったハガキの差出人に年賀状或いは寒中見舞いを送付すべきか否かを、受け取ったハガキから読み取ったハガキデータに基づいて判断する。これにより、年賀状或いは寒中見舞いの要否を宛先毎に簡単且つ適切に判断することができる。より詳細には、年賀状及び喪中ハガキに一般的に含まれる文字列を検出して、年賀状或いは寒中見舞いを送付すべきか否かを判断する(S32&S33)。これにより、受け取った年賀状の差出人に年賀状を送付し、受け取った喪中ハガキの差出人に寒中見舞いを送付する作業を、簡単なユーザ操作で実現することができる。
但し、年賀状及び喪中ハガキ以外のハガキ(例えば、暑中見舞い、転居ハガキ、ダイレクトメール等)には、第1文字列及び第2文字列のどちらも含まれていない。そこで上記の実施形態によれば、このようなハガキの差出人に対して、年賀状を送付すべきか、寒中見舞いを送付すべきか、どちらも送付する必要がないかを、種別確認画面を通じてユーザに指定させる。なお、種別確認画面に対するユーザ操作は、第1文字列及び第2文字列の両方を含まないハガキデータに対してのみ要求されるので、全てのハガキデータに対してユーザ操作を要求する場合と比較して、ユーザ操作を簡素化することができる。
また、上記の実施形態によれば、アドレスリストに登録されているアドレス情報をS15で抽出した場合に、当該アドレス情報に対応付けられたステータス情報が最新の状態に更新される。すなわち、この1年間に受け取ったハガキに基づいて、当該ハガキの差出人に年賀状或いは寒中見舞いを送付すべきか否かが適切に判断される。
一方、年賀状の中にはダイレクトメールを兼ねたものも含まれており、このような年賀状の差出人には年賀状を送付する必要がない。そこで、アドレスリストに登録されていないアドレス情報をS15で抽出した場合に、当該アドレス情報で示される人にハガキを送付する必要があるかを、登録確認画面を通じてユーザに指定させるのが望ましい。なお、S18〜S20の処理は、例えば、年賀状の宛名面画像及び通信面画像に対するS13〜S20の処理において、S15で抽出したアドレス情報がアドレスリストに登録されていない場合にのみ実行されてもよい。
また、年賀状用のハガキと寒中見舞い用のハガキとでは、材質が異なる場合がある。例えば、年賀状用のハガキは写真を記録するのに適した光沢紙であり、寒中見舞い用のハガキは普通紙或いはインクジェット紙等であってもよい。また、作成すべき年賀状及び寒中見舞いの数は、S44、S53で読み出されるアドレス情報の数によって変動する。そこで上記の実施形態のように、S44〜S47で年賀状を纏めて作成した後に、S53〜S56で寒中見舞いを纏めて作成することによって、プリンタ11にセットされたハガキを入れ替える回数を抑制することができる。また、S47、S56の処理に先立って、プリンタ11にセットすべきハガキの種類及び数を報知することによって、各ハガキに適切な画像を記録することができる。
また、上記の実施形態によれば、プリンタ11に両面プリント動作を実行させることによって、S44、S53で読み出したアドレス情報から生成した宛名面画像と、当該アドレス情報に対応付けられたステータス情報に応じたデザインの通信面画像とが1枚のハガキの両面に記録される。これにより、複数の年賀状及び寒中見舞いをさらに簡単に作成することができる。但し、S47、S56の処理は、前述の例に限定されない。
他の例として、ハガキプログラム65は、宛名面画像及び通信面画像の一方をハガキに記録する第1プリント動作の実行をMFP10に指示する。次に、ハガキプログラム65は、第1プリント動作が終了したことに応じて、宛名面画像或いは通信面画像が記録されたハガキを反転させてプリンタ11にセットすることを、ディスプレイ53を通じてユーザに報知する。そして、ハガキプログラム65は、反転させたハガキをセットしたことを示すユーザ操作を入力I/F54を通じて受け付けたことに応じて、宛名面画像及び通信面画像の他方をハガキに記録する第2プリント動作の実行をMFP10に指示する。
また、上記の実施形態では、スキャナ12に両面スキャン動作を実行させる例を説明したが、S12の処理は前述の例に限定されない。他の例として、ハガキプログラム65は、1つのハガキの宛名面及び通信面をスキャナ12に順番に読み取らせてもよい。また、受け取ったハガキをスキャナ12に読み取らせることに限定されず、受け取ったハガキをカメラで撮影させてもよい。カメラは、情報処理端末50に内蔵されていてもよいし、通信I/F55を通じて情報処理端末50と接続されていてもよい。すなわち、カメラは、読取装置の一例である。
また、年賀状は年末に投函されるのが一般的なのに対して、寒中見舞いは1月上旬〜2月上旬までの期間に投函されるのが一般的である。そこで、寒中見舞いを年賀状と同じタイミングで作成するか否かを、タイミング選択画面を通じてユーザに指定させることによって、年賀状及び寒中見舞いそれぞれを適切なタイミングで作成することができる。
なお、上記の実施形態に係る振分処理では、年賀状を送付するか、寒中見舞いを送付するか、どちらも送付しないかを振り分ける例を説明した。但し、振分処理における振り分けのバリエーションは前述の例に限定されない。他の例として、ハガキプログラム65は、年賀状を送付するか否かを判断してもよい。さらに他の例として、ハガキプログラム65は、年賀状を送付するか、寒中見舞いを送付するか、クリスマスカードを送付するか、いずれも送付しないかを判断してもよい。さらに他の例として、ハガキプログラム65は、暑中見舞いを送付するか、残暑見舞いを送付するか、暑中見舞い及び残暑見舞いのどちらも送付しないかを判断してもよい。
すなわち、年賀状、寒中見舞い、暑中見舞い、残暑見舞い、クリスマスカードは、挨拶状の一例である。また、年賀状は第1挨拶状の一例であり、寒中見舞いは第2挨拶状の一例である。第1挨拶状及び第2挨拶状は、共通の季節に送付される挨拶状である。より詳細には、同一の季節に対応付けられた複数の挨拶状は、同一の宛先に対していずれか1つのみが送付される。
そこで、ハガキプログラム65は、アドレス管理処理において、不図示のシステムクロックから現在日時を示す日時情報を取得してもよい。この処理は第2取得処理の一例であり、日時情報は現在の季節を示す季節情報の一例である。そして、ハガキプログラム65は、各々が異なる季節に対応付けられた複数の挨拶状のうち、第2取得処理で取得した日時情報で示される季節に対応付けられた挨拶状を送付すべきか否かを、S13で判断してもよい。より詳細には、ハガキプログラム65は、各々が異なる季節に対応付けられた第1挨拶状及び第2挨拶状の複数のセットのうち、第2取得処理で取得した季節情報で示される季節に対応付けられたセットの第1挨拶状或いは第2挨拶状を送付すべきか否かを、S13で判断してもよい。
また、上記の実施形態では、アドレス管理処理の開始時点におけるステータス情報の初期値として“非送信”が設定される例を説明した。すなわち、上記の実施形態によれば、アドレスレコードで示される人のうち、この1年間にハガキを受け取っていない人には、年賀状及び寒中見舞いのどちらも送信されない。但し、ステータス情報の初期値は“非送信”に限定されない。他の例として、アドレス管理処理の開始時点で全てのステータス情報に“年賀”が設定され、S14の処理が省略されてもよい。
また、上記の実施形態では、情報処理端末50にインストールされたハガキプログラム65によって図4〜図6に示される処理が実行される例を説明した。すなわち、情報処理端末50は、通信ネットワークを通じてプリンタ11及びスキャナ12に接続されたコンピュータの一例である。但し、図4〜図6に示される処理は、MFP10のCPU31によって実行されてもよい。すなわち、CPU31は、内部バスの一例である通信バス33を通じてプリンタ11及びスキャナ12に接続されたコンピュータの他の例である。同様に、メモリは、通信バス33、63を通じて接続されていてもよいし、通信I/F25、55を通じて接続されていてもよい。
また、上記の実施形態に係る「ハガキ」は、短手方向が90〜200mmで、長手方向が120〜296mmの長方形であって、一方の面が宛先面で且つ他方の面が通信面である紙媒体(所謂、紙ハガキ)を指す。しかしながら、「ハガキ」の具体例はこれに限定されない。他の例として、「ハガキ」は、宛先(例えば、氏名及び住所の組み合わせ)と、当該宛先で特定される人に伝えたい情報(例えば、文字列、図柄、写真、及びこれらの組み合わせ)とが記述されたカード(例えば、クリスマスカード、封書、ダイレクトメール等)でもよい。さらに他の例として、「ハガキ」は、通信ネットワークを通じて宛先(例えば、電子メールアドレス、SNSアカウント等)に宛てて送信される画像データであって、当該宛先で特定される人に伝えたい情報を含む画像データ(所謂、電子ハガキ)でもよい。
そして、受け取ったハガキ及び出力するハガキの一方及び両方は、電子ハガキであってもよい。より詳細には、ハガキプログラム65は、S11、S12において、紙ハガキ及び電子ハガキのいずれかとして出力された画像を示すハガキデータを取得すればよい。また、ハガキプログラム65は、S47、S56において、S44、S53で読み出したアドレス情報で示される宛先に対して、通信面画像データで示される画像を紙ハガキ及び電子ハガキのいずれかとして出力すればよい。
図4〜図6の処理を電子ハガキに対して適用する場合、ハガキプログラム65は、例えばS11、S12において、当該電子ハガキとして出力された画像を示すハガキデータを、インターネット上の不図示のサーバから通信I/F55を通じて受信すればよい。また、ハガキプログラム65は、例えばS15において、当該電子ハガキを送信したユーザの電子メールアドレス等を、アドレス情報として抽出すればよい。さらに、ハガキプログラム65は、例えばS47、S56において、メモリ62に記憶された通信面画像データで示される画像を、抽出した電子メールアドレス等を宛先とする電子ハガキとして、通信I/F55を通じて不図示のサーバに送信すればよい。
また、上記の実施形態のMFP10及び情報処理端末50において、メモリ32、62に記憶された各種プログラムがCPU31、61によって実行されることによって、本発明のコントローラが実行する各処理が実現される例を説明した。しかしながら、コントローラの構成はこれに限定されず、その一部又は全部を集積回路等のハードウェアで実現してもよい。
さらに、本発明は、MFP10及び情報処理端末50として実現できるだけでなく、MFP10及び情報処理端末50に処理を実行させるプログラムとして実現してもよい。そして、当該プログラムは、non−transitoryな記録媒体に記録されて提供されてもよい。non−transitoryな記録媒体は、CD−ROM、DVD−ROM等の他、通信ネットワーク101を通じてMFP10及び情報処理端末50に接続可能なサーバに搭載されたメモリを含んでもよい。そして、サーバのメモリに記憶されたプログラムは、当該プログラムを示す情報或いは信号として、インターネット等の通信ネットワーク101を通じて配信されてもよい。