JP6825345B2 - エアコンプレッサ - Google Patents

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Description

この発明は、建築現場などで使用されている工事用のエアコンプレッサに関する。
建築現場やリフォーム現場などにおいて使用される釘打機などの工具は圧縮空気を用いた工具が使用されている。また、これらの工具を駆動する圧縮空気(以下エアという)を得るために、エアコンプレッサが使用される。上述した建築現場やリフォーム現場などでは高層階への移動もあり、また狭い場所へのエアコンプレッサの設置が必要になるから、使用するエアコンプレッサとしては運搬 に便利な小型・軽量のものが好ましい。
エアコンプレッサを作業現場に搬入したり、搬出したりすることの他、作業現場内での移動などのために、エアコンプレッサ本体には運搬用のハンドル(可搬手段) が設けられている。運搬手段としては、運搬用のグリップ(ハンドル)をエアコンプレッサ本体の上部(天頂部)に備えたものがある(特許文献1)。
このエアコンプレッサは、圧縮機とタンクとを備え、圧縮空気を生成する圧縮機の上部に、圧縮空気を貯えるタンクが位置し、タンクの上部にエアコンプレッサ本体を持ち運ぶためのハンドル(グリップ)が設けられている。
特許文献1記載の構成は、エアコンプレッサ本体を片手で持って運ぶタイプのものであるが、両手で持ち運びする構成も知られている(特許文献2)。特許文献2の構成は、圧縮機の下側にタンクが配置されたものであって、タンクの長手方向における両端近傍に夫々運搬用のグリップを設けたものである。
特開2004−218514 号 特開2013−189897号
上述した特許文献1の構成では、タンクの上部にハンドル を直立させているので、少なくとも直立したハンドルの分だけエアコンプレッサ本体の全高が高くなってしまう。ハンドルを折り畳みできるように可倒式に構成することもできるが、ハンドル自体の厚みがあるため、エアコンプレッサ本体からハンドルが突出してしまう。さらに折り畳み式にすると圧縮機からの振動によって、折り畳まれたハンドルと本体カバーとの接触による騒音が発生したりするので、騒音や摩耗の対策を講じなければならず、結果としてハンドル取り付け構造も複雑になり、コストアップを招来してしまう。
特許文献1の構造とは異なり、タンクを下側に、圧縮機を上方に置く構成のものに上述したハンドルを適用したコンプレッサも存在するが、いずれの場合も上側の部品(例えば圧縮機)にハンドルが固定されているため、ハンドルを持ってコンプレッサを持ち上げた場合、上側の部品(圧縮機)と下側の部品(タンク)とを引き離す力が作用する。そのため、圧縮機とタンク部との接合部における強度も充分確保しなければならず、本体の大型化や重量の増加を招いてしまう。
特許文献2のものでは、ハンドルがタンクに設けられているためハンドルを持ったときに圧縮機とタンクとを引き離す力は作用しないが、タンクの両端に設けられたハンドルはタンク両端より上方に突出するようになるので、エアコンプレッサ本体が大きくなり、小型化指向とは逆行する形態となってしまう。勿論、ハンドルを1本省略して片手持ち構成とすることもできるが、エアコンプレッサ本体の重量が嵩む場合には、エアコンプレッサの持ち運び・運搬に支障を来すおそれがある。
そこで、この発明ではこのような問題を解決したものであって、ベルト部材でハンドルを構成することで、コンプレッサ上面から突出するハンドルの高さを低減し、安定した持ち運び・運搬を可能にした小型化が可能なエアコンプレッサを提案するものである。
上述した課題を解決するため、請求項1記載の発明に係るエアコンプレッサは、圧縮空気を生成する圧縮機と、上記圧縮空気を貯える、上記圧縮機の下部に設けられたタンク部と、上記圧縮機をカバーする本体カバーとを備え、上記タンク部に固定されて、上記本体カバーを跨ぐように配置されたベルトによって、エアコンプレッサ本体の運搬用ハンドルが形成されたエアコンプレッサであって、上記エアコンプレッサは、上記エアコンプレッサ本体に上記ベルトを固定する連結部以外で上記ベルトが上記本体カバーに当接する当接部を含み、上記連結部と上記当接部によって、上記エアコンプレッサ本体の運搬時の姿勢が規制されることを特徴とする。
請求項記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項1に記載のエアコンプレッサにおいて、上記当接部が、上記連結部と上記ハンドルの把持部とを結ぶ直線よりも外側に配置されたことを特徴とする。
請求項3に記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項1または2に記載のエアコンプレッサにおいて、上記当接部と上記連結部が、異なる高さに設けられることを特徴とする。
請求項4に記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項1〜3の何れか1項に記載のエアコンプレッサにおいて、上記当接部と上記連結部は、上記エアコンプレッサ本体の重心位置に対して対向する高さに設けられることを特徴とする。
請求項に記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項1〜の何れか1項に記載のエアコンプレッサにおいて、上記本体カバーの上部に形成された凹部に沿って、上記ベルトが配置されることを特徴とする。
請求項に記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項1〜の何れか1項に記載のエアコンプレッサにおいて、上記本体カバーには、上記エアコンプレッサ本体の運搬時に、上記ベルトと当接する屈曲部が形成されることを特徴とする。
請求項7に記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項1〜の何れか1項に記載のエアコンプレッサにおいて、上記本体カバーに上記圧縮機を操作する操作部を取り付けるための突出部が設けられ、上記突出部を跨ぐように上記ベルト端部が分岐するY字状のベルトが配置されることを特徴とする。
請求項8に記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項7に記載のエアコンプレッサにおいて、上記ベルトは、メインベルトと、上記Y字状をなすサブベルトとで構成され、上記本体カバーの頂面から背面に沿って上記メインベルトが差し渡されることを特徴とする。
請求項に記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項8に記載のエアコンプレッサにおいて、上記頂面と背面に連なる後部屈曲部は、上記メインベルトを規制するための当接部として機能し、上記本体カバーの頂面から前面に連なる前部屈曲部が上記サブベルトの規制部として機能することを特徴とする。
請求項10に記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項1〜9の何れか1項に記載のエアコンプレッサにおいて、上記ベルトに係着されたグリップには、クッション材が内包されると共に、上記本体カバーに設けられた凹部と接触する面側が肉厚部となされたことを特徴とする。
請求項11記載のこの発明に係るエアコンプレッサは、請求項8に記載のエアコンプレッサにおいて、上記メインベルトとサブベルトとの連結部に係着金具が取り付けられ、この係着金具にショルダーベルトの一端が取り付けられたことを特徴とする。
請求項1に記載したこの発明に係るエアコンプレッサによれば、ベルトによってエアコンプレッサ本体の運搬用ハンドルを構成したものであるため、特別な機構を設けなくても、ハンドルが本体カバーの頂部に接するように設けることができ、エアコンプレッサ本体の全高を低く抑えることが可能になり、エアコンプレッサ本体のコンパクト化を実現できる。また、この発明に係るエアコンプレッサによれば、圧縮機よりも下方に配置されるタンク部にベルトを固定したので、運搬時に圧縮機とタンク部との接合部に過大な荷重が作用することがない。また、この発明に係るエアコンプレッサによれば、連結部と当接部によって、エアコンプレッサ本体運搬時の姿勢が規制されるようにしたので、エアコンプレッサ本体の持ち上げ時や運搬時にエアコンプレッサ本体が転倒したりするおそれがなくなり、安定した状態で持ち運びできる。
請求項に記載したこの発明に係るエアコンプレッサによれば、連結部とハンドルの把持部(グリップ)とを結ぶ直線よりも外側に当接部を配置したので、エアコンプレッサ本体の運搬時には連結部と当接部の双方でエアコンプレッサ本体の姿勢を規制できる。その結果、エアコンプレッサ運搬時の本体姿勢が安定する。
請求項3に記載のこの発明に係るエアコンプレッサによれば、当接部と連結部の設置位置(高さ)が異なるので、一層効果的にエアコンプレッサ本体の姿勢を規制できる。
請求項4に記載のエアコンプレッサによれば、上記当接部と上記連結部を、上記エアコンプレッサ本体の重心位置に対して対向する高さに設けるので、エアコンプレッサ本体を安定した姿勢で運搬したり、移動させることができる。
請求項に記載したこの発明に係るエアコンプレッサによれば、本体カバーの上部に形成した凹部に沿ってベルトを配置することができるので、請求項3記載の構成と相俟って本体運搬時における本体姿勢の安定性を確保できる。
請求項に記載したこの発明に係るエアコンプレッサによれば、エアコンプレッサ本体の運搬時にベルトが当接する屈曲部を設けたので、本体持ち上げ時や運搬時における本体規制を確実に行うことができる。
請求項およびに記載したこの発明に係るエアコンプレッサによれば、本体カバーの前面に設けられた圧縮機操作用の操作部を取り付けるための突出部を迂回してY字状ベルトをタンク部に固定したので、エアコンプレッサ本体の持ち上げ時や運搬時の姿勢が安定する。
請求項に記載したこの発明に係るエアコンプレッサによれば、エアコンプレッサ本体の持ち上げ時、本体カバーの頂面と背面に連なる後部屈曲部がメインベルトを規制するための当接部として機能し、頂面から前面に連なる前部屈曲部がサブベルトを規制するための当接部として機能することになる。これによって、本体に対するベルトの密着性が改善される。
請求項10に記載したこの発明に係るエアコンプレッサによれば、上記ベルトに係着されたグリップにはクッション材が内包され、本体カバーと接触する面側が肉厚部となされているので、握り易くなっている。
請求項11に記載したこの発明に係るエアコンプレッサによれば、上記メインベルトとサブベルトとの連結部を利用してショルダーベルトの一端を係着することができる。
この発明に係るエアコンプレッサの一例を示す右側面図である。 その正面図である。 その背面図である。 本体カバーを外した状態でのベルト式ハンドルと取り付け位置関係を示す右側面図である。 その正面図である。 その背面図である。 その平面図である。 エアコンプレッサに使用されるエア取り出し部の一例を示す使用状態での平面図である。 その正面図である。 その左側面図である。 本体カバーの一例を示す斜見図である。 ベルト式ハンドルを本体カバーに取り付けた状態の要部を示す右側面図である。 エアコンプレッサを背面側から見たときのベルト取り付け状態を示す要部の斜見図である。 エアコンプレッサを正面側から見たときのベルト式ハンドルの取り付け状態を示す斜見図である。 サブベルトとタンクとの取り付け状態を示す一部省略した要部の斜見図である。 グリップと本体カバーとの関係を示す要部断面図である。 メインベルトおよびショルダーベルトのエアコンプレッサ本体への取り付け状態を示す要部断面図である。 後部屈曲部とメインベルトとの関係を示す要部の斜見図である。 メインベルトの連結部における詳細を示す要部断面図である。
続いてこの発明に係わるエアコンプレッサの一例を、図面を参照して詳細に説明する。
空気圧工具を駆動するための圧縮空気を生成するエアコンプレッサは建築現場やリフォーム現場などの工事現場で使用される。
エアコンプレッサ10の全体構成を示す図1〜図3はカバー本体を装着した状態の図であり、図1はその左側面図、図2は正面図、図3はその背面図である。図4〜図7はカバー本体を外した状態の図で、図4はその左側面図、図5はその正面図、図6はその背面図、図7はその平面図ある。
図1〜図7を参照して説明すると、エアコンプレッサ10は、図7のように主として、
圧縮機10A、
圧縮機を支持すると共にその圧縮空気を貯めるタンク部10B、
タンク部10Bから圧縮空気を取り出すエア取り出し部10C、
圧縮機10Aに対するイバータ駆動用の回路基板(インバータ基板)10D、
圧縮機制御用の操作部10E(図2)、
本体カバー10F(図2)とで構成される。エアコンプレッサ本体の基本的な構成は、圧縮機10Aとタンク部10Bである。
<圧縮機の構成>
図7に示すように、圧縮機10Aは圧縮用モータ12を有し、その回転軸(モータ軸) 12Aには、冷却ファン13が取り付けられると共に、冷却ファン13とは反対側のモータ軸側には圧縮用シリンダ15 が配置される。
圧縮用シリンダ15はこの例では一次シリンダ15Aと、二次シリンダ15Bで構成され、モータ軸と直交する左右方向に配置される。圧縮用シリンダ15で空気を圧縮するため、モータ軸と一次及び二次シリンダ15A,15Bの各ピストン(図示はしない)とを連結するピストン駆動手段(図示しない)がクランクケース16内でモータ軸に直結され、圧縮用モータ12の回転でピストンを駆動して、圧縮用シリンダ15内の空気を圧縮する。ピストン駆動手段がモータ軸に直結されているため、圧縮用モータ12、クランクケース16および圧縮用シリンダ15は一体化されている。
一次シリンダ15Aの圧縮空気は、クランクケース16の上方を跨ぐように配管されたエア連結管17を介して二次シリンダ15Bに送り込まれ、二次シリンダ15Bでさらに高圧に圧縮された圧縮空気は、エア連結管18を介してこの例では右側のタンク21Bに送り込まれる。
<モータとタンクとの関係>
圧縮機10Aは図4以下に示すようにタンク部10Bの上部に取り付けられる。この例では、タンク部10Bが連結された2本の円筒状のタンクで構成されている。
一次シリンダ15Aから二次シリンダ15Bまでの長さ(シリンダ軸方向の長さ)が、冷却ファン13を含めた圧縮機10Aの長さ(モータ軸方向の長さ)よりも長いときは、図7のようにシリンダ軸は円筒状のタンク部10Bのタンク軸と並行で、モータ軸がタンク軸と直交するように圧縮機10Aが載置される。エアコンプレッサ10を小型化した場合であっても、載置された圧縮機がタンク部10Bの側面よりも突出しないようにするためである。
タンク部10Bの上部に圧縮機10Aが取り付けられる。図示はしないが、各タンク21A,21Bに接合された金属留め具(オス側)と、圧縮機10Aに接合された金属金具(メス側)とを利用して固定される。
この場合、両者には緩衝材(ゴム材など)を介在させるも、比較的緩く嵌合されて圧縮機10Aが若干揺動できる構成となされている。この自在な揺動によって圧縮機10Aからの振動がタンク部10B側に伝わりにくくなるようにしている。
タンク部10Bは所定の空気量を貯えることができるような長さと径を有する円筒状の一対のタンク21A,21Bが使用されると共に、双胴タンクとなるようにタンク相互は所定のピッチ(タンクピッチ)をもって取り付け固定される。この例では、タンク接合部として図5以下のように連結板体20を溶接して相互に固定される。
図7に示すようにタンク部10Bの後端部側の上面であって、二次シリンダ15Bの下側に沿って左タンク21Aと右タンク21Bの両者間にドレン管路22が連結される。ドレン管路22はタンク部の内部底面に滞留している水分を排出するためのもので、それぞれのタンク管内に水分導出管(図示はしない)が垂設されている。
ドレンコック25は、右タンク21Bの前面側であって、一次シリンダ15Aの下面付近に面した上面に設けられる。そして、このドレンコック25はドレン連結管路(図示はしない)によって後部のドレン管路22と連結される。ドレンコック25から排水するための接続管26は、図5のように左タンク21Aの側面側に導出される。ドレン連結および排出のための配管は一例である。
タンク21A,21Bの下面の所定位置には複数、例えば4個の脚部50が設けられる。脚部50は緩衝効果を持たせるため、ゴム材の成型品などが使用される。
<圧縮機とタンクの取り付け位置関係>
図7のように圧縮機10Aはタンク部10Bの後端側(図では右端側)に寄せて載置されることで、タンク前端上部に各種部材の取り付け用スペースが確保される。各種部材とは具体的には後述するようにエア取り出し部10Cであり、圧縮機用のインバータ基板10Dであり、そして圧縮機操作用の操作部10E(図2)などの取り付けスペースである。
<エア取り出し部>
エア取り出し部10Cはタンク部10Bに貯留されているエアを取り出し、工具に送給するための部材であって、図7に示すように夫々のタンク前端上面側(天頂側)に設けられたエア接続口(タンク部10Bの上面側に多数の構成部品が載置されているため、図示していない)に、エア取り出し部10Cの一部を構成する一次圧力管路32A(図8以下)が連結される。
エアは一次圧力管路32A、減圧弁33、二次圧力管路32Bを経て終端のエア取り出し口(エアチャック)38まで導かれ、エア取り出し口38に挿着されたホースを介して工具(釘打ち機など)にエアが送給される。
<エア取り出し部とタンク部との位置関係>
エア取り出し部10Cは、図7のようにタンク前端部付近(長手方向の一端部付近)に設けられ、エアコンプレッサ本体を正面から見たとき、エアコンプレッサ本体の中心に寄せられた状態となるように、しかもタンク上面より余り突出しないように、一対のエア取り出し部10Cが左タンク21Aと右タンク21Bの上部に取り付けられる。エア取り出し部10Cは、全体として扁平となるように成型された管体が使用される。
左タンク21Aからのエア取り出し部10Cと、右タンク21Bからのエア取り出し部10Cは、互いにエアコンプレッサ本体の中心近くに寄るように配置され、さらにはエア取り出し部10Cに設けられたエア取り出し口38は、一対のタンク21A,21Bの対峙空間内に位置するように配置される。よって、エア取り出し口38が上下に二股構成のようなときには、少なくとも下側に位置するエア取り出し口38Bは、各タンクの中心を通る垂直軸と外周面との交点同士を結んだ接線上の近傍(上方、下方、交叉を含む)に位置するようになされるのが好ましい。
エア取り出し部10Cがエアコンプレッサ本体の中心面側に寄せて配置されるため、エア取り出し口38に挿着される工具用エアホースがエアコンプレッサ本体から外側に向かって大きくはみ出すことがなくなる。それによりコンプレッサの設置に広いスペースを確保する必要が無くなる。また、脱着作業をするための作業空間を狭くできるので、作業スペースが少ない現場であっても、他の工事用機材を邪魔することなく作業できる。
<エア取り出し部の構成>
エア取り出し部10Cは、取り付け時の占有スペースを少なくして小型・扁平化できるように、高さ、幅及び奥行きをできるだけ短くなるように工夫されている。
図8にその具体例を抽出して示す。図8はタンク部10Bに取り付けられたときの平面図であり、図9はその正面図(エアコンプレッサ本体の正面側)であり、図10はその左側面図(左タンク21Aの側面側)である。
エア取り出し部10Cは、一次圧力管路32Aと、減圧弁33、減圧されたエアが流れる二次圧力管路32Bと、さらに二次圧力管路32Bの先端に設けられたエア取り出し口(エアチャック)38とで構成される。タンク21Aと21Bに取り付けられるエア取り出し部10Cは左右対称に構成されているので、左タンク21Aに取り付けられるエア取り出し部10Cについてのみ説明する。
エア取り出し部10Cは、左タンク21Aの前面側上面の所定位置に穿設された接続口(図示せず)より上方(圧縮機方向)に立ち上がってから、エアコンプレッサ本体の中心に向かう一次圧力管路32Aを有する。
一次圧力管路32Aのうちモータ軸に並行な管路39Aの延長端にタンク内圧力を検出する圧力センサ34が取り付けられ、モータ軸と直交し、タンク軸と並行する管路39B上に減圧弁33が取り付けられている。33Aは圧力調整用の操作部(把持部)である。
一次圧力管路32Aを構成する管路39Aのうち、タンク接続口に連なる上面部にはエア接続口37Aが設けられ、右タンク21Bに取り付けられているエア取り出し部10Cのエア接続口37Bがエア連結管37(図7)によって相互に連結される。これで、一対のタンク21Aと21Bとに溜められたエアが相互に連通した状態となる。管路39Aの上部にエア連結管37の接続部(エア接続口)37Aを設けることによって、エア連結管37はエア取り出し部10Cの上部空間(一次圧力管路32Aの上部空間)を利用して配管することができる。
減圧弁33はエア取り出し圧を調整するためのものであり、これによってタンク部10Bからのエア取り出し圧を任意に調整することができる。例えば左側のエア取り出し圧を常圧としたとき、右側のエア取り出し圧は高圧となるように調整できる。これは夫々のエア取り出し口38(38A,38B)に接続される工具の種類によって、要求されるエア取り出し圧が相違こともあるからである。
減圧弁33は、圧縮機10Aのモータ軸とタンク軸にそれぞれ直交する軸と、モータ軸の2軸によって形成される面内に配されるものであり、モータ軸に対してその角度が0°となるように取り付けられる(図7,図8)。したがって、減圧弁33はタンク軸と直交する。
一次圧力は減圧弁33によって調整されて二次圧力(出力圧力)となり二次圧力管路32Bに流入する。二次圧力管路32Bはクランク状の管路であって、タンク軸と並行な管路36Aの折り曲げ端部(クランク部)36Bに圧力計35が連結される。この圧力計35で二次圧力、すなわちエア取り出し圧を知ることができる。
圧力計35は、モータ軸とタンク軸にそれぞれ直交する軸と、モータ軸およびタンク軸の3軸に囲まれた面内に配される。
図8〜図10ではこの3軸に囲まれる面内であって、モータ軸とタンク軸のそれぞれに対して20°〜30°だけ傾け、斜め上方を向くように圧力計35が取り付けられる。
圧力計35を傾けて取り付けることで、圧力計35を減圧弁33に近接して配置しても、減圧弁33を支障なく操作できると共に、圧力計35の計器面が斜め上方を向くことになり、これで計器面にゴミなどの塵埃が付着するのを防止できる。
管路36Aに連なるモータ軸と並行な管路を経て、クランク状に折り曲げられたタンク軸と並行な管路36Cの先端部がエアチャック機能を有したエア取り出し口38となる。
エア取り出し口38は上下に2又に分かれる。この例では、上方のエア取り出し口38Aはパージ付きのソケットであり、下方のエア取り出し口38Bは通常のソケットである。
このように一対のエア取り出し部10Cは、左右一対のタンク21A,21Bの頂面同士を結んだ水平線(モータ軸)とほぼ並行で、しかもエア取り出し部10Cの双方を本体中心面側に寄せて配置すると共に、それぞれのエア取り出し部10C,10Cからのエア取り出し口38,38が二次圧力管路32B,32Bに対して垂直な方向に配置されている。そのため、その高さ、幅および長さを短縮した小型のエア取り出し部10Cを実現できる。
減圧弁33は、モータ軸に並行しているので、圧力の調整が容易であり、圧力計35は斜めに配置されているため、塵埃が計器面を滑り落ちるようになるので、計器面が見やすくなるなどの実益を有する。
<インバータ基板の配置>
インバータは、圧縮用モータ12を駆動するために使用される回路素子群であって、インバータ基板10Dを有し、図7のようにほぼ矩形状の基板上にコイル、コンデンサなどの複数の回路素子がマウントされて構成される。
インバータ基板10Dは、タンク部10Bの上面であって、圧縮用モータ12と一次シリンダ15Aとの間に存在する空間(スペース)内に取り付けられる。インバータ基板10Dはタンク部10Bを取り付ける連結部材(図示はしない)に、補助部材62を介してモータ軸と並行するように立設される。
インバータ基板10Dは圧縮用モータ12やクランクケース16よりも背丈が低く、しかもインバータ基板10Dを立設したとき、インバータ基板10Dの回路素子が上述したエア取り出し部10Cとは重ならないようにインバータ基板10Dの厚みが選定される。
インバータ基板10Dのうちその基板の回路素子マウント面とは反対側の面(裏面)が冷却ファン13側を向くように配置され、インバータ基板10Dを効率よく冷却できるように工夫されている。
<操作部の配置>
図1等に示すようにエア取り出し部10Cの上面空間内に突出した突出部65には、エアコンプレッサ本体を操作する操作部10Eが配置される。操作部10Eには電源スイッチなどが配される他、表示インジケータなどの表示部品が付設される。操作面は後述する本体カバー10Fの外面より突出しないように所定の傾斜をもって操作部10Eが取り付けられる。
<本体カバー>
本体カバー10Fは、圧縮機全体をカバーするために設けられたもので、図11のように側面からみるとほぼ台形状をなす。本体カバー10Fは前面71、頂面72および背面73から構成され、前面71から頂面72に連なる部分が屈曲部となり、前部屈曲部87を構成している。同様に、頂面72から背面73に連なる部分も屈曲部となされ、後部屈曲部88を構成している。前面71は傾斜面となっており、傾斜面の中央には突出部65が設けられ、突出部65の中央開口部65Aは上述した操作部10Eの挿着孔となされる。突出部65は前面側から見るとほぼ台形状をなし、左右斜面がある。
前面71の下部の両側には、エア取り出し部10Cを構成する減圧弁33を外部に露出させるための逃げ部67と、圧力計35を外部に露出させるための逃げ部66がそれぞれ設けられると共に、突出部65の下部に連なってエア取り出し口38用の取り出し口(透孔)68が設けられている。逃げ部66の上部には、後述するベルト係止金具96(図14)を挿通するための長穴75が形成される。本体カバー10Fの側面にはすだれ状の空隙を備えた空気取り入れ部69と、ドレンコックの取り出し孔25Aが設けられている。
頂面72から背面73に連なるように凹部、この例では段丘状凹部85が形成される。段丘状凹部85は最も高いところが段丘頂部85Aであり、この段丘頂部85Aから段丘面85Bが連なり、この段丘面85Bの最深部が凹状の段丘底部85Cとなる。段丘底部85Cの幅および深さは、図16に示すようにベルト91の幅よりも若干広めで、その深さより若干深くなるように設計されている。
段丘底部85Cの中心はエアコンプレッサ本体の正面側から見てその中心を通る中心線上に位置する(図5)。 背面73側の段丘状凹部85は、頂面72側のそれよりも深さが全体で僅かに浅くなされているが、段丘底部85Cの深さは頂面72側と同じ程度の深さが形成されている。これは、後述するように ベルト91がこの段丘底部85Cにおけるコンプレッサ本体(本体カバー10F)との係合が外れにくくするためである。
図18のように後部屈曲部88の段丘底部85Cをベルトのズレを防止する規制部(ベルト拘束部)として機能させることで、ベルトによるコンプレッサ本体の拘束力を発揮させることができる。これにより、コンプレッサ本体の重心位置がハンドル(ベルト位置)からずれていたとしても、エアコンプレッサ本体の姿勢を安定させることができる。
頂面72側に形成された段丘底部85Cから段丘頂部85Aまでの深さは、後述するようにグリップ100の厚みと同等か、僅かに突出する程度の深さに選定されているが(図16)、これは例えば本体カバー10Fの上面に何か物を載せたときでも、グリップ100が邪魔して載置状態が不安定にならないようにするためでもある。グリップ100は弾力性を有するので、載置物の重みでグリップ100の膨らみが多少平たく変形することになるから、グリップ100が僅かに突出していても特に問題とはならない。
このようにメインベルト91Aとの当接個所に凹部(段丘状凹部85)を設けることで、当接部による本体カバー部の拘束力が高まり、ベルトの横ずれも防止できる。ベルトと当接することによってエアコンプレッサ本体の姿勢変化を規制する規制部として機能する当接部は、本体カバーの前面側および背面側の屈曲部などを利用することで、構成を複雑化させることなく、エアコンプレッサ本体の姿勢を規制できる。
<ベルト式のハンドル>
ベルト式のハンドルは、ひも状、または布状に織られた繊維や皮革などから成るベルトで構成される。
ハンドルをベルトで構成すると、薄型ハンドルとなるが、ベルト素材は一般に柔軟であるため、エアコンプレッサ本体を運搬する際、本体が安定し難くなるおそれがある。例えば、タンク部の長手方向の両端で1個所ずつベルトを連結する場合には、連結部分同士を結んだ直線を軸にしてエアコンプレッサ本体が倒れたりするおそれがある。連結部分を増やして多点でベルトを連結すれば、エアコンプレッサ本体の運搬が安定する。しかし、連結部を増やすと、その分コストが高くなったり、重量も増え、エアコンプレッサが扱いにくくなってしまう。
したがって、薄型ハンドル構成を採用する場合、薄型のメリットを充分活かしつつ、如何にして運搬時の不安定性を克服するかが重要になる。運搬時の不安定性は、ベルトによってエアコンプレッサ本体の姿勢を規制することによって解消できる。
そのためには、エアコンプレッサ本体に連結する連結部以外に、エアコンプレッサ本体とベルトが当接する当接部を設け、この当接部を本体運搬時のみ規制部として機能するように工夫することで、本体運搬時の本体姿勢の安定性を確保できる。つまり、ハンドルを持ったときのベルトに加わる張力を利用してベルト自身の動き(横ずれ)を規制することで、本体姿勢の安定性を実現できる。
そのため、後述するようにハンドル把持部としてのグリップと、エアコンプレッサ本体との連結部(タンク部に設けられた連結部)とを結ぶ直線(図1に鎖線図示)よりも外側にベルトの規制部として機能する当接部を設けることによって、ハンドルを持ったときのベルトに加わる張力を利用してベルト自身の動き(横ずれ)を規制することができる。
さらにベルトとの当接個所に凹部を設けることで、当接部におけるベルト拘束力が高まり、ベルトの横ずれも防止できる。そのため、エアコンプレッサ本体の姿勢変化を規制する規制部として機能する当接部は、本体カバーの前面側および背面側の屈曲部などが利用される。本体カバーの屈曲部を利用することで、構成を複雑化させることなく、エアコンプレッサ本体の姿勢を規制することができる。
エアコンプレッサ本体を規制する規制部は、上述したようにベルトの連結部と当接部とを含む概念であるが、このベルトの連結部と当接部は異なる位置であって、しかも高さ方向に対して上下関係となるように設けられる。後述のようにベルトの連結部はタンク部に設けられ、当接部は本体カバーの背面側が利用されるため、当接部の方が高い位置となる。
ベルト式のハンドルは、ベルト91のみで構成することもできるが、本実施例ではベルト91の他に、このベルトに装着された扁平なグリップ100とで構成される。
ベルト91は、本体カバー10Fの上部を跨ぐように取り付けられる。ベルト91はメインベルト91Aとサブベルト91Bに分割され、エアコンプレッサ本体を跨ぐように取り付けられる。本実施例では、グリップ100がメインベルト91Aに係着される。サブベルト91Bを含めたベルト全体は、図12のように本体カバー10Fの前面71から背面73に至る本体カバー10Fの上面にほぼ接した状態で本体カバー10Fの左右両端間に差し渡される。
グリップ100のベルトへの係着の一例は、グリップ100の中心がエアコンプレッサ本体の重心の鉛直軸上にあるのが好ましい。そのように配置することで、運搬時の本体バランスを良好に保てる。しかし実際には、本体サイズ(小型化)が優先され、重心位置がグリップ部と一致するようにレイアウトすることは困難であるため、ハンドルには後述するように運搬時の本体バランスを安定させる機能が求められる。
ベルト式のハンドルであるため、ハンドル自体の厚みを低減させることができる。ベルト91は後述するように柔軟な材質を利用しているため、特別な機構を設けなくても、ハンドル部が本体カバー10Fの段丘状凹部85(段丘底部85C)に接するように設けることができ、エアコンプレッサ本体の全高を低く抑えることが可能になり、エアコンプレッサ本体のコンパクト化を実現できる。
<グリップ>
グリップ100の仕様例を示す。
グリップ100の長さは、両手の握り拳よりも若干長目に選定され、図16のようにその幅はメインベルト91Aのそれよりも幅広であるが、段丘底部85Cの幅よりも若干狭めである。グリップ100は握りやすいように柔軟性のあるクッション材100Aが内包され、その厚みはベルト91の上下面で異なり、本体カバー10F側が肉厚部となっている。
クッション材100Aとしては弾力性のあるポリエチレンによる発泡材などが使用されている。クッション材100Aそのものの厚みは5mm程度のものが使用される。この程度の厚みを有するクッション材100Aを使用したときには、本体カバー面が二重となるように内包される。グリップ100は段丘頂部85Aよりも僅かに高めとなる。
グリップ100はメインベルト91Aに係着される。そのため、クッション材100Aを包皮するため合成皮革などを使用した外皮100Bによって覆われ、外皮100Bの両端側とメインベルト91Aとが縫製によって強固に係着・固定される。
<ベルトとエアコンプレッサ本体との連結>
本実施例におけるベルト91は、グリップ100が係着されたメインベルト91Aと、メインベルト91Aに連結されるサブベルト91Bからなる。
メインベルト91Aの先端部とエアコンプレッサ本体とは、エアコンプレッサ本体の中心線上にベルト91が配置されるように取り付けられるものであり、図13および図17に示すように取り付け金具93と係止金具94とを使用して連結される。取り付け金具93は、一対のタンク間の連結板体20と一体に形成された金属製金具であり、係止金具94はメインベルト91Aの端部に取り付けられた金具である。
取り付け金具93の位置は、タンクの後端側面の上部付近である。この例では、図3に示すようにエアコンプレッサ本体の重心位置よりも下側に位置する。平面的には図7に示す位置が重心位置となる。係止金具94のみによって取り付け金具93、すなわちエアコンプレッサ本体のタンク部10Bに係止されるものであるから、メインベルト91Aの一端は1点のみでエアコンプレッサ本体に接続されるように構成される。
係止金具94は金属板体で構成され、上側に設けられた係止スリット部94Aと、下側にこの係止スリット部94Aと一体成型された係止部94Bとを有し、係止部94Bには複数、本例では2個の孔が設けられ、一方取り付け金具93の対応する個所には2個の孔が設けられると共に、取り付け金具93と接触する面とは反対側の面からナットが圧入されており、これらを利用して係止金具94が取り付け金具93にネジ止めされて固定される。
2本のねじによって係止金具94が固定されるので、エアコンプレッサ本体に対するベルト91の取り付け角度(ベルトの伸びる方向)が規制される。
係止スリット部94Aは、この例では2本のベルトを係着するために使用されるもので、2本の並行スリットがあり、上方スリットはメインベルト91Aを係着するために使用され、下方のスリットは後述するショルダーベルト110の端部を係着するために使用される。
上方スリットを通ったメインベルト91Aの先端は図17のように内側に折り曲げられた状態で縫い付けられ、同じく下方スリットを通ったショルダーベルト110の先端も内側に折り曲げられた状態で縫い付けられる。
メインベルト91Aの他端は、図14のようにサブベルト91Bと連結される。サブベルト91Bの後端は、タンク前端上部に取り付けられた前面金具95に係止され、エアコンプレッサ本体の前面における接合は、2点で行われる。図示の例ではエアコンプレッサ本体の前面中央部に圧縮機などを駆動・操作するための操作部10Eが位置し、しかもこの操作部10Eが本体前面に突出した突出部65に設けられているので、この突出部65を迂回するようにしてタンク部10B固定される。その際、二股構成のサブベルトが使用され、正面視で台形状をなす突出部の左右斜面に沿うように突出部65を回り込んで、タンク21Aと21Bにそれぞれ係止される。サブベルト91Bの先端部にはそれぞれ係止金具96が連結され、係止金具96が最終的に前面金具95に係止される。
前面金具95は、図15に示すように、コの字状に折り曲げられたくさび状をなす金属板体が使用され、一対のタンク21A,21Bの各前面上部であって突出部65の下面に対向した位置に、コの字がエアコンプレッサ本体の正面を向くように接合される。これによって、係止金具96の取り付けが容易に行える。
また、係止金具96が前面金具95に対して動くことがないように固定されるので、ベルト91を保持した際にエアコンプレッサ本体の姿勢が変化することを規制できる。
また、サブベルト91Bと係止金具96との接合は、図14に示すように、本体カバー10Fよりも外側で行われる。具体的には係止金具96の一端が、本体カバー10Fに形成されている長穴75を通って露出するように取り付けられる。このように取り付けることでベルト全体を本体カバー部から露出させることができるため、万一ベルトが損傷した際に発見しやすくなり、安全である。また、サブベルト91Bと長穴75とが接触してサブベルト91Bが損傷することを防ぐこともできる。
このように、本体を跨ぐ様にベルト部材を配置し、本体前部の2箇所と後端部付近1箇所でタンク部10Bと接合するようにハンドルが構成されている。そのため、図7に示すように平面視で重心位置とハンドル位置がずれていても、本体のバランスを崩すことなく、安定して持ち上げることができる。
また、ベルト部材は側面視で本体中央付近の高さで連結されている。そのため、ハンドルのグリップ100を持って本体を持ち上げると、ベルト91が直線状に伸びたときのベルトの張力で前後の屈曲部87,88周辺において、ベルト91と本体カバー10Fが当接する。
ベルト91とタンク部10Bが接合される連結部(取付金具93、前面金具95)以外の当接部位(本体カバー10Fの前後屈曲部87,88)によっても、ベルト91がエアコンプレッサ本体の姿勢を規制することになるため、本体を持ち上げる際や運搬時に、一層本体の姿勢を安定させることができる。
<後部屈曲部とメインベルトとの関係>
ベルト91によって、コンプレッサ本体の姿勢をさらに安定させるために、本体カバー10Fの前面71と背面73側には、エアコンプレッサ本体の重心位置よりも上部でベルト91と係合する規制部としての前部屈曲部87,後部屈曲部88が設けられる。エアコンプレッサ本体の上下方向に見て、ベルト連結部(係着用連結位置)としての取り付け金具93、前面金具95とは異なる位置(高さ)に規制部が配置される。
上述のようにグリップ(ハンドル把持部)と、エアコンプレッサ本体との連結部とを結ぶ直線よりも外側にベルトの規制部として機能する個所を設けることによって、ハンドルを持ったときのベルトに加わる張力を利用してベルト自身の動き(横ずれ)を規制することができる。
エアコンプレッサ本体の姿勢変化を規制する規制部は、上述したようにベルトの連結部として機能する取り付け金具93、前面金具95と当接部とを含む概念であるが、このベルトの連結部と当接部は異なる位置であって、しかも高さ方向に対して上下関係となるように設けられる。上述のようにベルトの連結部はタンク部10Bに設けられ、当接部は屈曲部87,88が利用されるため、当接部の方が高い位置となる。
ベルト91と本体カバー10Fとの接触位置がずれないようにしたことで、エアコンプレッサ本体の揺動を規制することができる。このように規制部を設けることで、ベルトとエアコンプレッサ本体の取り付け金具93、前面金具95に対して、重心位置がずれている場合でも、ベルト使用時(運搬時)の姿勢が一層安定し、両手持ちと同様な安定感を実現できる。上下方向の拘束部は、重心を挟むように配置した方が効果を得易い。エアコンプレッサ本体の背面側では、メインベルト91Aとエアコンプレッサ本体の取り付け金具93が本体重心位置よりも下方に設けられているので、本体重心位置よりも上部でメインベルト91Aを拘束できるように、規制部として機能する後部屈曲部88が設けられる。
図19のようにメインベルト91Aの他端はサブベルト91Bとの連結部102として機能し、サブベルト91Bの一端と緊密に連結した状態では、グリップ100の下面が段丘底部85Cに密着する。
<メインベルトとサブベルトとの連結>
ベルト91は強度保持の関係から2重に重ねられて使用され、背面73側とは反対側に延びたメインベルト91Aは適当な長さを保持した状態で折り返され、この折り返し部分がサブベルトとの連結部102として使用される。
さらにこの連結部102には後述するショルダーベルト110を係止するための中間係着金具105が上面に突出するように介挿されると共に、サブベルト91Bの折り返し端部に中間係着金具105が差し込まれた状態で取り付けられる。サブベルト91Bは1本のベルトで二股ベルト(Y字状ベルト)となるように連結部102で折り返えされ、しかも上述した突出部65の上部からこの突出部65を跨げるようにサブベルト91Bが折り返えされている。
連結部102はメインベルト91Aの折り返し部であって、上述した中間係着金具105の係着部分として機能する他、サブベルト91Bの折り返し部分の連結部としても機能する。図19のように中間係着金具105はグリップ100の端部近くに位置した状態で固定でき、しかもサブベルト91Bの介挿部分がこのベルト折り返し部分から抜けでないようにメインベルト91Aが縫い付けられる。中間係着金具105はある程度裕度を持たせてあり、ショルダーベルト110を使用しないときは中間係着金具105を前後に倒せるようになっている。
<前部屈曲部とサブベルトとの関係>
本体カバー10Fの前面71側にも、ベルト91と本体カバー10Fとの接触位置がずれないようにすることで、エアコンプレッサ本体の動きを規制(拘束)する前部屈曲部87が設けられる。
そのため、突出部65の上方であって、エアコンプレッサ本体の前面71と頂面72に連なる部分が規制部(前部屈曲部87)となるように本体カバー10Fが成型されている。上述したメインベルト91Aとサブベルト91Bとの連結部102が丁度この前部屈曲部当たりとなる。具体的には連結部102の前面側端部近辺が規制部(前部屈曲部87)となるように本体カバー10Fが成型されている。
なお、前部屈曲部87と後部屈曲部88とのほぼ中間位置にグリップ100が位置する。バランスよく持ち運ぶことができるようにするためである。
メインベルト91Aとサブベルト91Bとを連結するに当たっては、本体カバー10Fの段丘状凹部85、より具体的には段丘底部85Cにベルト91が接するように本体カバー10Fに緊縛される。どの程度で緊縛するかはベルト縫い付け時に調整される。
したがってグリップ100を握ってエアコンプレッサ本体を持ち上げたとき、前部屈曲部87と連結部102が密着することによって本体の姿勢変化を規制する規制力が働き、エアコンプレッサ本体を安定した姿勢で運搬したり、移動させることができる。
エアコンプレッサ本体への取り付け金具93、前面金具95が、本体重心よりも低い位置に設けられているため、姿勢規制部である屈曲部87,88の位置を重心位置よりも上部に設ける事が望ましいが、ベルト取り付け部と異なる高さであれば、バランスを整える効果は得られる。
本実施例では、ベルト91と本体が当接する当接部(屈曲部87,88)を本体カバー10Fに設けたが、本体カバー以外の部品で当接部を形成しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
上述した実施形態は、ベルト91とエアコンプレッサ本体が3箇所で連結されているが、エアコンプレッサ本体との連結部が2箇所であったとしても、一箇所以上の規制部を設けることで本体の姿勢を安定させることができる。また、ベルト91をリング状に形成し、1箇所でエアコンプレッサ本体と連結するようにしても、規制部を2箇所以上設けることで本体運搬時の姿勢を安定させることができる。
<ショルダーベルト>
ショルダーベルト110は、グリップを用いないで肩に担いでエアコンプレッサ本体を持ち運びするときに使用される。ショルダーベルト110の一端は上述したように背面側に設けられた係止金具94に係止され、その他端は中間係着金具105に係止される。
中間係着金具105としては図19に示すようにこの例では4つの並行スリット105A〜105Dを有する金具が使用される。ショルダーベルト110の遊端(自由端部)を上方より第1、第2、第3、第4の並行スリット105A,105B,105C,105Dの順に通し、第4の並行スリット105Dで遊端を折り返し、今度は第2および第1の並行スリット105B,105Aの順に遊端を通すことで、ショルダーベルト110を中間係着金具105に係着することができる。
このような通し方を採用することで、中間係着金具105を通過したショルダーベルト110には、荷重をかける度に遊端側を中間係着金具105側に押し付ける方向に荷重が作用して締結力が増して行くので、ショルダーベルト110を使用していないときであっても、このショルダーベルト110が弛みにくくなる。
ショルダーベルト110の長さの調整は、中間係着金具105にショルダーベルト110を係止するときに行うか、ショルダーベルト110の途中にアジャスタとバックルを使用したベルト用アジャスタ(図示はしない)を取り付け、このアジャスタを利用して行う。
上述した例では、ショルダーベルト110は中間係着金具105を介してベルト91に連結されるように構成してあるが、中間係着金具105を省き、連結部102にショルダーベルト110の他端を直接縫い付けた構成でも差し支えない。
なお、ショルダーベルト110を利用する場合、その両端の係止位置を、グリップ100の両端近傍に設けることも可能であるが、そうすると係止位置が互いに近すぎるため、ショルダーベルト110を肩にかけたときの安定性が悪い。上述のようにショルダーベルトの係止位置をある程度離すことで、本体運搬時の安定性を大幅に改善できる。グリップ100の両端近傍からショルダーベルトを吊り上げる構成では、グリップ周辺機構の強度などを考慮する必要もある。
<ショルダーベルトの折り畳み>
ショルダーベルト110を使用しないときは、図14のように中間係着金具105からショルダーベルト110の他端を外して折り畳み、背面73側に設けられた折り畳み部120に折り畳まれる。折り畳み部120は背面73側のショルダーベルト110に取り付けられた面ファスナー等が利用される。
<ベルトの構成>
ベルト91は、樹脂(ポリプロピレン樹脂、ポリアセテート樹脂、炭素樹脂など)や綿、麻などの細い糸を一種以上混紡して帯状に織ったものが使用される。その幅は、30〜50mm程度である。織り方は平織り、綾織り、特殊な二重織りなど、引っ張り強度に優れ、縮みが少ない織り方が推奨される。本例では、ポリプロピレン糸を使用した織りベルトで同様な特性を実現している。
<電源コード>
エアコンプレッサ10を使用しないときは、図14のように背面73側に設けられた一対の鍔部130によって形成される収納部を利用する。一対の鍔部130間を利用して電源コードが巻き付けられる。
この発明は、各種建築現場、リフォーム現場などの工事現場において使用される工事用エアコンプレッサに適用して好適である。
10・・・エアコンプレッサ
10A・・・圧縮機
10B・・・タンク部
10C・・・エア取り出し部
10D・・・インバータ基板
10E・・・操作部
10F・・・本体カバー
38・・・・エア取り出し口
50・・・脚部
85 ・・・段丘状凹部
85A・・・段丘頂部
85B・・・段丘面
85C・・・段丘底部
87 ・・・前部屈曲部(規制部)
88 ・・・後部屈曲部(規制部)
90 ・・・ベルト式ハンドル
91 ・・・ベルト
91A・・・メインベルト
91B・・・サブベルト
93 ・・・取り付け金具
94 ・・・係止金具
95 ・・・前面金具
100・・・グリップ
105・・・中間係着金具
110・・・ショルダーベルト

Claims (11)

  1. 圧縮空気を生成する圧縮機と、上記圧縮空気を貯える、上記圧縮機の下部に設けられたタンク部と、上記圧縮機をカバーする本体カバーとを備え、
    上記タンク部に固定されて、
    上記本体カバーを跨ぐように配置されたベルトによって、エアコンプレッサ本体の運搬用ハンドルが形成されたエアコンプレッサであって、
    上記エアコンプレッサは、
    上記エアコンプレッサ本体に上記ベルトを固定する連結部以外で上記ベルトが上記本体カバーに当接する当接部を含み、
    上記連結部と上記当接部によって、上記エアコンプレッサ本体の運搬時の姿勢が規制される
    ことを特徴とするエアコンプレッサ。
  2. 記当接部は、
    上記連結部と上記ハンドルの把持部とを結ぶ直線よりも外側に配置された
    ことを特徴とする請求項1に記載のエアコンプレッサ。
  3. 上記当接部と上記連結部は、異なる高さに設けられる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のエアコンプレッサ。
  4. 上記当接部と上記連結部は、上記エアコンプレッサ本体の重心位置に対して対向する高さに設けられる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエアコンプレッサ。
  5. 上記本体カバーの上部に形成された凹部に沿って、上記ベルトが配置される
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のエアコンプレッサ。
  6. 上記本体カバーには、上記エアコンプレッサ本体の運搬時に、上記ベルトと当接する屈曲部が形成される
    ことを特徴とする請求項1〜何れか1項に記載のエアコンプレッサ。
  7. 上記本体カバーに上記圧縮機を操作する操作部を取り付けるための突出部が設けられ、
    上記突出部を跨ぐように上記ベルト端部が分岐するY字状のベルトが配置される
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のエアコンプレッサ。
  8. 上記ベルトは、メインベルトと、上記Y字状をなすサブベルトとで構成され、
    上記本体カバーの頂面から背面に沿って上記メインベルトが差し渡される
    ことを特徴とする請求項7に記載のエアコンプレッサ。
  9. 上記頂面と背面に連なる後部屈曲部は、上記メインベルトを規制するための当接部として機能し、
    上記本体カバーの頂面から前面に連なる前部屈曲部が上記サブベルトを規制するための当接部として機能する
    ことを特徴とする請求項8に記載のエアコンプレッサ。
  10. 上記ベルトに係着されたグリップには、クッション材が内包されると共に、
    上記本体カバーに設けられた凹部と接触する面側が肉厚部となされた
    ことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のエアコンプレッサ。
  11. 上記メインベルトとサブベルトとの連結部に係着金具が取り付けられ、
    この係着金具にショルダーベルトの一端が取り付けられた
    ことを特徴とする請求項8に記載のエアコンプレッサ。
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