JP6825200B2 - ロール金型、ロール金型の製造方法、光学シートの製造方法、及び光学シート - Google Patents

ロール金型、ロール金型の製造方法、光学シートの製造方法、及び光学シート Download PDF

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Description

本発明は、映像源から出射される映像光を制御して観察者側に出射する光学シートを作製するためのロール金型、このロール金型の製造方法、ロール金型による光学シートの製造方法、及び光学シートに関する。
液晶ディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、有機EL、FED等のような、映像を観察者に出射する表示装置には、映像源と、該映像源から出射される映像光の質を高めて観察者に提供する光学シートと、が備えられている。
そしてこの光学シートは、それぞれの機能を有する複数の層が積層されることにより形成されている。その中には例えば特許文献1に記載のように、光透過部と光吸収部とが交互に配置され、出射光を制御するとともに外光を吸収する光学シートがある。
また、特許文献1は、このような光学シートを作製する際に用いるロール金型について記載されている。すなわち、光透過部及び光透過部間に形成される間隙(ここに光吸収部が形成される。)のための凹凸をその表面に有するロール金型である。これにより連続的に効率よく(いわゆるRoll to Rollで)光学シートを作製することができる。
特開2013−076905号公報
特許文献1からもわかるように、このようなロール金型では溝が外周面の周方向に沿った方向に延びるように設けられ、このロール金型で作製される帯状の光学シートは、帯状の長手方向に沿った方向に光透過部が延びるように形成されることになる。
しかしながら、最終製品の光学シートにおける光透過部が延びる方向と、矩形である光学シートの縦横比との関係で、帯状に形成されるシートの幅方向に光透過部が延びるように帯状の光学シートを形成することが好ましい場合がある。
その際には、ロール金型表面に形成される溝は、該ロール金型の外周面の軸線方向に沿った方向に延びるように形成することがよい。ところが、このようなロール金型を用いて光学シートを作製すると、光透過部に欠けや気泡の混入が多く見られ、生産性が低下することがあった。
そこで本発明は、上記問題点を鑑み、光透過部及び光吸収部が交互に配置される光学シートの生産性を高くすることができるロール金型を提供することを課題とする。また、このロール金型の製造方法、ロール金型を用いた光学シートの製造方法、及び光学シートを提供する。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、円筒状のロールである表面に、ロールの軸線に沿った方向に延びる溝(15)が設けられ、複数の溝がロールの周方向に所定の間隔を有して配列されることにより、周方向に溝と凸部(16)とが交互に配列されており、溝及び凸部が延びる方向に直交する断面において、溝の深さは溝の幅の0.5倍以下、凸部の幅は溝の幅に対して1倍以上2倍以下、溝の底部は直線部を有するとともに溝における入隅部には湾曲部が設けられ、及び、凸部の頂部は直線部を有するとともに凸部における出隅部には湾曲部が設けられている、ロール金型(10)である。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のロール金型(10)を作製する方法であって、円筒状のロールの表面にレジスト層(20)を積層し、レジスト層に対してロールの軸線方向に沿った方向に線状に露光し、当該露光をロールの周方向に複数行い、露光した部分、又は露光しなかった部分のレジストを除去し、エッチングによりロールの表面に溝(15)を形成する、ロール金型の製造方法である。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の製造方法によりロール金型(10)を作製し、作製したロール金型とニップロール(51)との間に硬化前の樹脂(113’)を充填してロール金型の溝に樹脂が充填された姿勢で該樹脂を硬化させる、光学シートの製造方法である。
請求項に記載の発明は、基材層(111)と、基材層の一方の面に配置され、所定の断面を有して一方に延び、当該延びる方向とは異なる方向に間隔を有して配列される光透過部(113)と、隣り合う光透過部の間に配置された光吸収部(114)と、を有し、光透過部及び光吸収部が延びる方向に直交する断面において、光透過部の高さは光透過部の幅の0.5倍以下、光吸収部の幅は光透過部の幅に対して1倍以上2倍以下、光透過部の頂部は直線部を有するとともに光透過部における出隅部には湾曲部が設けられ、及び、光吸収部の底部は直線部を有するとともに光吸収部における入隅部には湾曲部が設けられている、光学シート(110)である。
本発明によれば光透過部及び光吸収部が交互に配置される光学シートの生産性を高くすることができる。
ロール金型10の斜視図である。 ロール金型10の正面図である。 ロール金型10の表面部分の一部を拡大した図である。 図3の一部をさらに拡大した図である。 図5(a)はロール金型10の製造過程の一場面、図5(b)はロール金型10の製造過程の他の場面、図5(c)はロール金型10の製造過程の他の場面である。 図6(a)はロール金型10の製造過程の一場面、図6(b)はロール金型10の製造過程の他の場面である。 光学シート110の形態を説明する図である。 光学シート110を説明する図である。 光学シート110の製造過程の一場面を説明する図である。 中間シート120を説明する図である。 光学シート110の製造過程の一場面を説明する図である。
以下本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら形態に限定されるものではない。また、本発明に含まれる形態には微細な形状である部分が多いことから、図面では分かり易さのためにこれら形状を誇張、変形して記載することがある。
図1は1つの形態を説明する図で、ロール金型10の外観を模式的に表した斜視図、図2は同正面図である。また図3は、図2にIII−IIIで示した部位の一部を拡大した断面図で、ロール金型10の外周面に形成された溝15及び凸部16の断面を表している。
図1、図2からわかるように、ロール金型10は、円柱状の金型本体11、及び回転軸19を備えている。回転軸19は、金型本体11の円柱軸を軸線とする回転軸部材である。そして、図1〜図3よりわかるように、金型本体11の外周面には、形成すべき光学シートの凹凸形状を転写し得る溝15及び凸部16が回転軸19の軸線方向に沿った方向に延びるように形成されている。以下に詳しく説明する。
金型本体11は、図3からわかるように、ベースとなる基体12、該基体12の外表面に積層された被加工層13、及び金型本体11の最表面に形成され、被加工層13を覆う表面メッキ層14を有している。
基体12は、金型本体11の剛性を確保するための部位で、金型本体11の大部分を占めている。かかる観点から基体12は、機械構造用の鉄系材料が用いられることが好ましい。また、必要な剛性を確保しつつも軽量化をする観点から、基体12は両端に底を有する有底の円筒状であってもよい。また、ロール金型10の表面温度を調節ができるように基体12の内部に冷水や温水、蒸気又は高温の油を循環できるように2重構造にするのが一般的である。
被加工層13は、基体12の外周面を被覆するように積層された層である。基体12は上記したように構造上の観点からその材料が選択されるので、加工が困難である場合が多い。また、実際に加工するのは金型本体11の表面付近のみでよいことから、加工される部分に比較的加工のしやすい被加工層13を設ける。従って、被加工層13は、銅メッキによる層、ニッケルメッキによる層等の加工が容易な材料によるメッキ層であることが好ましい。被加工層13の厚さは、その性質上、加工されるべき形状により決められる。例えば加工後の被加工層13の厚さは、必要な形状の高さ以上あれば問題ないが、通常は0.3mmから1.0mmである。
表面メッキ層14は、被加工層13に形成された凹凸に沿って該被加工層13の表面を被覆するように積層されるメッキ層であり、金型本体11の最外層を構成する。表面メッキ層14を形成する材料は特に限定されることはないが、ロール金型10の表面が腐食することを防止する等の観点からニッケルやクロムにであることが好ましい。
また、表面メッキ層14は後述するように、単にロール金型10の表面を保護するのみでなく、ここに形成される後述する溝15の形状、及び凸部16の形状を決めるように積層させる。
表面メッキ層14は、積極的に溝15及び凸部16の形状を制御し得るように構成する観点から従来の表面メッキ層よりも厚く形成することが好ましい。より具体的には、表面メッキ層14は、1μm以上の厚さであることが好ましい。これより薄いとメッキとしての効果が得られない可能性が高くなるからである。また表面メッキ層14の厚さの上限は特に限定されることはないが、4μm以下であることが好ましい。
被加工層13には溝が形成され、凹凸に沿って表面メッキ層14を積層させることにより、溝15及び凸部16となる。より詳しくは次の通りである。
溝15は図2からわかるように、金型本体11の正面視において、円柱状である金型本体11の軸線方向に沿って延び、複数の溝15が周方向に配列されている。そして凸部16は、このように形成された隣り合う溝15の間に形成される突起である。従って凸部16も同様に金型本体11の軸線方向に沿って延び、複数の凸部16が周方向に配列されている。すなわち、溝15と凸部16とが金型本体11の外周方向に交互に配列されている。
ここで、溝15は、後述する光学シート110の光学機能層112における光透過部113を形成させ得る形状を有している。また、凸部16は同様に光学機能層112における光吸収部114を形成させ得る形状を有している。光学機能層112については後で説明する。
より具体的には、溝15及び凸部16の横断面(延びる方向に直交する断面)は次のような形状を有している。
図3から特によくわかるように、溝15と凸部16とが交互に配列されることにより凹凸が形成されている。そして当該凹凸により形成される出隅及び入隅には、いわゆるR(アール)が形成されており、湾曲面とされている。エッチングにより形成すること及びここから作製される光学シートの光学的性能の観点から、溝15及び凸部16は次のような形状を有することが好ましい。図4には図3の一部を拡大して表した。図4に示した各部位がつぎのように構成されていることが好ましい。
溝15の深さDは、溝15の最深部と凸部16の最先端との距離であり、当該深さDは、溝の幅Wgの0.5倍以下であることが好ましい。これによりエッチングによる形状作製が容易となる。ここで溝の幅Wgは、溝の深さDの半分(1/2)の部位における、溝15の側壁の間隔である。
溝の幅Wgと凸部の幅Wpとの割合は、1:1以上、1:2以下であることが好ましい。この範囲とすることにより、光学性能とエッチングによる形状形成との両立がし易くなる。ここで凸部の幅Wpは、溝の深さDの半分(1/2)の部位における、凸部の壁の間隔である。
溝15と凸部16による入隅部の曲率半径R1、凸部16の出隅部における曲率半径R2は、特に限定されることなくいずれも湾曲していわゆるR(アール)が形成されていればよい。例えばR1、及びR2は溝15の深さDの0.1倍以上1.0倍以下とすることができる。
また、溝15の底部、及び凸部16の頂部は断面において直線状であっても、湾曲していてもよい。湾曲している場合の曲率半径R3、R4は特に限定されることはないが、半円、又は楕円となるように構成されていることが好ましい。
また、金型本体11の直径は特に限定されることはないが、300mm以上500mm以下であることが好ましい。
以上のような溝15及び凸部16形状を有するロール金型10によれば、当該溝15及び凸部16がロール金型10の回転軸の軸線に沿った方向に延びる形態であっても、光学シートの成型の際に泡の混入や欠けを防止することができる。
次にロール金型10の製造方法についてその一例を説明する。この例ではロール金型10の溝15をエッチングを用いて形成する。図5(a)〜図6(b)にロール金型10の作製順を追った図を示した。
初めに、図5(a)に示したように、被加工層13上にレジスト層20を薄膜状に形成する。レジストとしては公知のものを用いることができるが、例えばナガセケムテックス株式会社製のGRX−M220やGRX−M100が挙げられる。
次に図5(b)に示したように、レジスト層20に対してロール金型表面に形成すべき溝15及び凸部16に基づいたパターンで露光する。この露光方法は特に限定されないが、本形態ではレーザービームLの走査により露光を行っている。一つの部位の走査後に次の部位の走査に移る際にはロール金型を回転させる。この他、レジスト樹脂の種類によっては電子線の走査をしてもよい。この露光によりレジスト層20を構成するレジスト樹脂が硬化した易溶化部分20aと、未露光部分20bとが形成される。そして図5(c)のように現像液を噴霧して行なうスプレー現像等によって、現像して易溶化部分20aを除去し、未露光部分20bによりパターン化されたレジストパターンを得る。
形成されたレジストパターンを利用して、図6(a)に示したようにエッチングにより、レジストの未露光部分20bが存在せず、レジストで被覆されていない部分の被加工層13に溝15’を形成する。これにより、被加工層13に溝15’が形成される。この後、図6(b)に示したようにレジストの未露光部分20bを除去する。そして未露光部分20bの存在によりエッチングされなかった部位が凸部16’となる。
なお、ここまでの説明では露光された部分が除去される、いわゆるポジレジストによる過程を説明したが、レジスト材料を変更することにより、露光された部分が残り、露光されなかった部分が除去されるネガレジストによる過程が採用されてもよい。
次に上記のようにして凹凸(溝15’、凸部16’)を形成した被加工層13の表面に表面メッキ層14を形成する。表面メッキ層14の積層方法は特に限定されることはなく公知の方法を用いることができる。従って表面メッキ層14は例えば次のように形成することができる。
表面メッキ層14の形成処理は、上記のように溝15’、凸部16’による凹凸パターンが形成された被加工層13を具備する基体12が、メッキ処理装置に含まれる各槽に順次浸漬されることにより進められる。当該各槽としては、水洗処理、脱脂処理、及び酸活性処理等をおこなう前処理槽、メッキ処理をおこなうメッキ処理槽、並びにメッキ処理後の水洗処理及び乾燥処理等をおこなう後処理槽を挙げることができる。
メッキ処理槽にはメッキ液が貯留され、また電極も具備されている。メッキ処理槽では、電極により基体12に通電させつつメッキ液に浸漬する。このとき基体12は回転軸19を軸に回転される。これにより表面メッキ層14が形成される。これにより溝15’が溝15となり、凸部16’が凸部16となる。
以上のようなロール金型の製造方法によれば、ロール金型の溝15及び凸部16による表面凹凸形状を効率よく作製することができる。特に溝15及び凸部16がロール金型10の軸線方向に沿った方向に延びている場合には、バイト等による切削加工が非常に難しく、かかる観点からエッチングを用いて作製することにより生産性向上を図ることができる。
次に、上記ロール金型10を用いた光学シート110の製造方法、及びこれにより製造される光学シート110の例について説明する。ここでは分かりやすさのための、先に、製造される光学シート110の構成について説明し、その後、ロール金型10を用いてこれを製造する方法について述べる。
図7は光学シート110の厚さ方向断面図である。また、図8には図7の一部拡大して示すとともに光路例L1〜L5を表した。光学シート110は、当該断面を有して紙面奥/手前方向に延在するようにシート状に形成されている。これら図からわかるように、光学シート110は、基材層111と、該基材層111上に形成された光学機能層112とを有している。以下に基材層111及び光学機能層112について説明する。
基材層111は、光学機能層112を形成するための基材となる層である。基材層111は、透光性を有するとともに光学機能層112の変形を防止できるように支持する。かかる観点から、基材層111を構成する材料の具体例として例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、アクリロニトリル、ポリカーボネートを主成分とする透明樹脂を挙げることができる。この中でも他の層との組み合わせを考慮して複屈折の少ないTAC、アクリロニトリル、ポリカーボネートを用いることが好ましい。
光学機能層112は、光源側からの光の進行方向を制御するとともに、迷光や外光を適切に吸収する機能を有する層である。光学機能層112は、図7、図8に表れているように、光透過部113及び光吸収部114を備えている。
光透過部113と光吸収部114とは、光学機能層112の層面方向に沿って交互に配置される。光吸収部113及び光吸収部114の断面形状は、上記したロール金型10に形成された溝15、凸部16の凹凸形状に対応し、これが転写された形状である。すなわち、光透過部113は溝15の形状に対応し、光吸収部114を形成するための光透過部間の溝形状は、凸部16に対応している。
従って、図3、図7からよくわかるように、隣り合う光透過部113の間に溝が形成され、これらが交互に配列されることにより凹凸が形成されている。そして当該凹凸の出隅及び入隅には、いわゆるR(アール)が形成されており、湾曲面とされている。光透過部113及びその間に形成される溝の好ましい形状は金型ロールの溝15及び凸部16と同様に考えることができる。
ここで、本形態では、光吸収部114は、光吸収粒子116を含有することにより光吸収性能を有するものとされている。すなわち、光吸収粒子116を分散させたバインダ115が隣り合う光透過部113の間に充填されている。これにより、光吸収部114は、光を吸収させることが可能となる。なお、光を吸収させるための手段は本形態のように光吸収粒子による方法に限定されるものではない。他には例えば、顔料や染料により光吸収部全体を着色することもできる。
バインダーとして用いられる材料は特に限定されないが、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびブタジエン(メタ)アクリレート等の光硬化型樹脂を挙げることができる。
また、光吸収粒子はカーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられる。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。着色粒子の平均粒子径は0.01μm以上20μm以下であることが好ましい。
一方、光透過部113は、光を透過させる物質により構成されている。光透過部113を形成する材料は特に限定されることはないが、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等の紫外線等の電離放射線硬化型の樹脂を挙げることができる。
ここで、光吸収部114は、光透過部113の屈折率Npと同じ、又はこれより小さい屈折率Nbを有する所定の材料により構成されることが好ましい。本形態ではバインダーが屈折率Nbの物質となる。
屈折率Np、Nbの値は特に限定されることはないが、Npは、後述するように光透過部113と光吸収部114との斜面で適切に光を全反射するように構成する場合には、屈折率は1.55以上であることが好ましく、また、屈折率が高すぎる材料は割れやすい場合が多いので、1.61以下であることが好ましい。より好ましくは、1.56である。一方、屈折率Nbの値も特に限定されることはないが、1.50以下であることが好ましく、材料の入手容易性の観点から1.47以上が好ましい。より好ましくは、1.49である。
このような光学機能層112を有する光学シート110によれば、次のような光学的な作用を備える。図8に光路例L1〜L5について示した。ただしこれら光路例は光路を説明するための概念的なものであり、屈折や反射の程度を厳密に表したものではない。また、当該光路例は、光学シート110の背面側(図8の紙面下方)に液晶表示装置のバックライト等の光源、及び液晶パネルが備えられ、観察者側(図8の紙面上方)に映像光が提供される場合を想定している。
光L1は、光源から出射された光が光透過部113を透過してそのまま観察者側に提供される。
光L2は、光透過部113の屈折率Npを光吸収部114の屈折率Nbより大きくしたときに、光源から出射された光が光吸収部114と光透過部113との界面で全反射されて視野角が広がるように観察者側に提供される。界面で全反射するか否かはNpとNbとの屈折率差、及び界面への入光角によって決まる。このように光L2は、進行する方向が変更されて観察者側に提供される光であるから、これにより視野角が制御される。
また、光L3は光透過部113のうち湾曲した出隅の部分に達する。ここでは光透過部の面が湾曲しているので、図8からわかるように視野角が広がるように屈折して観察者側に提供される。
このように、光学機能層112によれば、広い視野角に亘って視認角度を変えて観察したときでも著しい輝度変化や色変化をなくすことができる。
光L4は、光源から出射された光が光吸収部114と光透過部113との界面を透過して光吸収部114内の光吸収粒子116で吸収される。このような光は迷光と呼ばれ観察者に出射されるべき光ではないので、光吸収部114で吸収されることにより光の質を向上させることができる。
光L5は、観察者側から光学シート110に入光した外光であり、これが光吸収部114と光透過部113との界面で反射することなく光吸収部114に入射して吸収される。これによりコントラストが向上し、映像の質の向上が図られる。
次にこのような光学シート110を製造する方法について説明する。
初めに、基材層111上に光透過部113を形成する。図9に説明のための図を示した。すなわち、上記したロール金型10とニップロール51との間に基材層111となる基材111’を矢印VIIIに示したように送る。そして、基材層111’とロール金型10との間に供給装置50から光透過部113となる未硬化の組成物113’を滴下して供給する。これにより組成物113’が基材111’上に配置されるとともに、ロール金型10の表面に形成された溝15及び凸部16に沿った凹凸を有するものとなる。そしてロール金型10及びニップロール51を回転させて送りつつ、基材層111’側から紫外線照射装置52から紫外線を照射することにより、組成物113’を硬化させて光透過部113とする。その後、離型ロール53によりロール金型10から離型され、基材層111及び光透過部113の積層体である帯状の中間シート120を得る。中間シート120はロール状に巻き取られる。
図10にはロール状に巻き取られた中間シート120の概要を示した。図10からわかるように、中間シート120の成型にロール金型10を用いているので、中間シート120では、光透過部113は帯状の中間シート120の幅方向に延びる形態となる。そして、このような中間シート120を得るに際して、ロール金型10の溝15、凸部16が上記のような形状を有しているので、光透過部113に泡が混入することや欠けの発生を防止することができる。
次に、ロール状に巻き取られた中間シート120を巻き出しつつ、隣り合う光透過部113の間に光吸収部114を形成する。図11に概念的な図を示した。図11からわかるように、光透過部113の表面に光吸収部114を形成する組成物55を過剰に供給し、余分な組成物55をブレード54で掻き取る。これにより光透過部113間の溝内に光吸収部を構成する組成物55が充填される。その後光を照射する等して組成物55を硬化させ、光吸収部114とする。これが帯状に長く形成された光学シート110’となる。
上記のようにして得られた帯状の光学シート110'から必要な大きさを打ち抜くことにより光学シート110とする。
実施例では、図4に示した符号で次のようなロール金型を作製した。
・ピッチ(=Wp+Wg)が65μm
・溝の深さDが12μm
・R1及びR2が12μm
・Wp:Wgが1:1
このようなロール金型を用いて、基材層としての100μmの厚さのPET上に、光透過部を構成する組成物として屈折率1.60の紫外線硬化型ウレタンアクリレートを供給して、図9に示して説明したように成形した。
これに対して比較例では、溝のピッチ及び深さは実施例と同じであり、溝の断面が矩形であるロール金型を作製して実施例と同様に基材層及び光透過部を形成した。
その結果、比較例では光透過部に泡の混入が認められたが、実施例では光透過部に泡の混入がなかった。
10 ロール金型
11 金型本体
12 基体
13 被加工層
14 表面メッキ層
15 溝
16 突起
20 レジスト層
110 光学シート
111 基材層
112 光学機能層
113 光透過部
114 光吸収部

Claims (4)

  1. 円筒状のロールである表面に、前記ロールの軸線に沿った方向に延びる溝が設けられ、複数の前記溝が前記ロールの周方向に所定の間隔を有して配列されることにより、周方向に溝と凸部とが交互に配列されており、
    前記溝及び前記凸部が延びる方向に直交する断面において、
    前記溝の深さは前記溝の幅の0.5倍以下、
    前記凸部の幅は前記溝の幅に対して1倍以上2倍以下、
    前記溝の底部は直線部を有するとともに前記溝における入隅部には湾曲部が設けられ、及び、
    前記凸部の頂部は直線部を有するとともに前記凸部における出隅部には湾曲部が設けられている、
    ロール金型。
  2. 請求項1に記載のロール金型を作製する方法であって、
    円筒状の前記ロールの表面にレジスト層を積層し、
    前記レジスト層に対して前記ロールの軸線方向に沿った方向に線状に露光し、
    当該露光を前記ロールの周方向に複数行い、
    前記露光した部分、又は前記露光しなかった部分のレジストを除去し、
    エッチングにより前記ロールの表面に前記溝を形成する、ロール金型の製造方法。
  3. 請求項に記載の製造方法により前記ロール金型を作製し、作製した前記ロール金型とニップロールとの間に硬化前の樹脂を充填して前記ロール金型の前記溝に前記樹脂が充填された姿勢で該樹脂を硬化させる、光学シートの製造方法。
  4. 基材層と、
    前記基材層の一方の面に配置され、所定の断面を有して一方に延び、当該延びる方向とは異なる方向に間隔を有して配列される光透過部と、
    隣り合う前記光透過部の間に配置された光吸収部と、を有し、
    前記光透過部及び前記光吸収部が延びる方向に直交する断面において、
    前記光透過部の高さは前記光透過部の幅の0.5倍以下、
    前記光吸収部の幅は前記光透過部の幅に対して1倍以上2倍以下、
    前記光透過部の頂部は直線部を有するとともに前記光透過部における出隅部には湾曲部が設けられ、及び、
    前記光吸収部の底部は直線部を有するとともに前記光吸収部における入隅部には湾曲部が設けられている、
    光学シート。
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