JP6824996B2 - シーラント組成物 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、空気入りタイヤのパンクを密閉するためのシーラント組成物、および特に、空気入りタイヤの最外側ショルダー縁部におけるパンクの一時的密閉のための粒子ベースのバルブコアを通るシーラント組成物に関し、その密閉有効性は、ある特定の遠距離を移動した後に低下し始めるように制御される。
発明の背景
本明細書における背景技術への何らかの言及は、そのような技術がオーストラリアまたは他での技術常識を構成するという自白として解釈されるべきではない。
空気入りタイヤのためのシーラント組成物は、パンク事件が起こってしまった後に空気入りタイヤの一時的密閉を提供するために開発された。このような組成物でのパンクしたタイヤの密閉は、その組成物が、パンクしたタイヤを伴う輸送手段を、制限された期間および/または制限された距離を再び走り得るようにするという目的にかなうという点で、応急処置である。その後、そのタイヤは、交換されるか、または可能であれば修理されるかのいずれかである。いくつかのシーラント組成物は、予防的に適用され、タイヤのトレッド部の領域に損傷が起こる瞬間に自動的に有効になる。このことの欠点は、その損傷したタイヤを伴う輸送手段のドライバーが、そのタイヤへの損傷が起こったことに気づけない可能性があることである。
タイヤパンク修理キットは、パンク事象後に輸送手段の移動性を都合良く回復させ、それによって、スペアホイールおよび関連機器を運ぶ必要性を排除するために開発された。これは、輸送手段の移動性を回復させるおよび重量を減ずるという遙かにより迅速で、より容易なかつより安全な手段を提供した。そのキットは、プラグ接続式コンプレッサーおよびバルブコアを外す必要なくタイヤの中にポンプ輸送され得るラテックスシーラントのキャニスターを含んだ。ラテックスは、最初に利用可能な唯一の選択肢であり、長年にわたってエアロゾルシーラントにおいて使用されてきた。これは、ラテックスが硬化するときにそれ自体に結合する能力を有する単独の接着材料のうちの1つであることを含め、ラテックスが優れた密閉特性を有することが公知であったことがその理由である。
ラテックスは、ラテックスと漏れている空気との間の相互作用によって引き起こされる架橋作用に起因して、パンクを効果的に密閉する。パンク箇所内で起こるラテックスの被膜形成化学反応は、迅速に、適所に接着した恒久的な固体プラグ(glued−into−place permanent solid plug)と考えられるものになる。これは、そのシーラントの使用が一時的な修理に過ぎないことを意味される場合に、その意図された結果であるものとは反対である。従って、ラテックスは、パンクを修理または密閉するための理想的な物質である一方で、ラテックスに硬化によって得られる恒久的な密閉産物は、大きな問題である。その意図したユーザーである影響を受けた輸送手段のドライバーは、90km/時間を超えないように、およびできるだけ早くそのタイヤをチェックして修理または交換するように指示される。
シーラント組成物は、主に、空気入りタイヤのトレッド部領域においてパンクを密閉するように意図される。それらの有効性は、パンクがタイヤのショルダー部で起こる場合に、より問題になる。空気入りタイヤのサイドウォール部のパンクは、一時的ですら安全に密閉可能ではなく、損傷したタイヤの緊急の交換を要する。しかし、近年、ある特定のそもそもの機器製造業者(自動車製造業者)は、彼らのパンク密閉基準を遙かにより高いレベルに上昇させた。この増大した密閉要件は今や、6.00mm直径のスパイク状の物体によって引き起こされたパンクが、そのパンクが最外側ショルダー縁部において(実質的にはサイドウォール部において)起こった場合に有効に密閉され、かつ4.00mm直径のスパイク状の物体によって引き起こされたパンクが、そのパンクがサイドウォール部において起こった場合に有効に密閉されることを規定する。
これらの要件を満たす信頼性のあるかつ有効な密閉は、今までは、ラテックス調合で達成でき得るのみであった。ラテックスは、それらの外側ショルダー縁部およびサイドウォール部密閉要件を満たすためにそもそもの機器製造業者によって現在までのところ受け入れられている唯一のシーラントである。しかし、ラテックスは、その恒久的な密閉能力に起因して、修理可能なパンクと修理不能な安全でないパンクとの間の区別を可能にしない。
その受け入れられた業界基準は、最外のショルダー縁部が突き刺されたパンク(すなわち、6.00mm直径のスパイクによって引き起こされたもの)が、48時間リークダウンテストを通過しなければならないことを要求する。しかし、密封性能のこのレベルを満たすことは、恒久的な修理がタイヤのショルダー部領域またはサイドウォール部で許されていないという点で、認可されたタイヤ修理基準に違反する。これは、これらの領域において高レベルの曲がりおよび補強プライコードの構造的欠陥という潜在的なリスクに起因する。輸送手段のタイヤは、外側ショルダー縁部において極端な曲がりおよび歪みを受ける。さらに、外側ショルダー縁部におけるタイヤウォール厚は、トレッド部領域のものの1/2未満であり、トレッド部のスチールベルトを考慮する場合に、トレッド部より遙かに少ない補強を有する。にもかかわらず、ラテックスは、恒久的な修理に近い。ラテックスは、パンク箇所へと恒久的に結合されるゴム「プラグ」を形成する。よって、タイヤの補強された構造の完全性に欠陥を生じさせてしまい得るという視覚的徴候は存在しない。大部分のドライバーは、法的な制約を知らず、一時的に修理されたタイヤが膨張したように見えるので、無意識に安全だと思うと決め込む。これは、危険な想定であり得る。高レベルの密閉性能およびラテックスの弾力特性に起因して、大きな押しつけが偽装されている場合、これは、何らかの、弱められかつ疲労した構造の領域から突然空気が漏れ出して失われることをもたらし得る。
従来のラテックスベースのシーラント組成物に伴う別の大きな課題は、その組成物の長期貯蔵の間に、その組成物が、上層でラテックス粒子が凝集して外見がクリーム状になるという結果を伴う、その組成物の表面付近で凝集するラテックス粒子の傾向である。その凝集した粒子は、タイヤシーラント組成物容器の出口を詰まらせ得、容器から出るシーラント組成物の通過を妨げ得るか、または円滑なパンク密閉作業を行うことができないように、タイヤバルブを通ってタイヤの中へ通過するのを妨げ得る。WO2007/112010の開示は、不凍剤として、エチレングリコールまたはプロピレングリコールの代わりに、必要に応じて界面活性剤とともに、グリセリン、またはグリセリンおよび酢酸カリウムを組み込むことによってこの問題を扱おうと試みている。グリセリンは、エチレングリコールよりラテックスと容易には混合しにくいといわれる一方で、界面活性剤混合手順と組み合わせると、ラテックス粒子の上方への移動活性および組成物の表面付近でのそれらの蓄積を抑制するといわれる。
WO2007/112010号明細書
発明の要旨
本発明は、業界で代表的に使用されるラテックスのレベルを実質的に低減すると同時に、そもそもの機器製造業者(自動車製造業者)の密閉要件を満たす、パンクを信頼性高くかつ確実に密閉することが可能であるという驚くべき知見に少なくとも部分的に基づく。有利なことには、この低減は、低減したアンモニアの嫌な臭い、汚れの少ない掃除、および低減した環境への影響に起因してタイヤ修理店においてより良好な受容を生じる。
本発明の密封組成物は、従って、ラテックスの利益のうちの多くが活用され得るが、以前に示された欠点が低減されるようなバランスを発見する。従って、密封組成物は、粘性の制御によって、タイヤチャンバ内の最適な流動特性を可能にし、それによって、ラテックス固体粒子と懸濁剤との凝集を制御すると同時に、外側ショルダー縁部およびサイドウォール部のパンクの密閉を改善し、それによって増大した安定性および貯蔵寿命、ならびに分配装置およびバルブコアが詰まる可能性の低減を提供する。
組成物は、ラテックスと協力して、繰り返しになるが、バルブコア詰まりのリスクを低減すると同時にパンク孔の驚くほどに有効な密閉を提供するある特定のサイズの粒状物質の使用をさらに提供する。実際に、このような組み合わせは、その組成物が、空気入りタイヤのバルブコアを通して分与されることを可能にするという点で特有であり、ラテックス粒子または密封粒状物質のいずれかによってその詰まりのリスクが大いに低減している。先行技術は、より大きな粒度およびラテックスからの詰まりというリスクに起因して、分与される前にバルブコアを外すことを要求するラテックスまたは粒状密封調合物の例が十分すぎるほどある。両方の物質の有効性は、先行技術の調合物の現在の欠点が実質的に解消された本発明の「バルブコアが中にある(valve−core−in)」組成物で得られ得る。
次いで、本発明の密閉組成物が、「バルブコアが外にある(valve core out)」設計のものではなく、そのシーラントがバルブコアを通って通過することを要する空気入りタイヤの修理における最適な使用のために設計されることは理解される。バルブコアを通るシーラント組成物の適用は、先行技術における有効な密閉が、サイズにおいて10,000μmまでの粒子の使用に同等であったが、このような粒子が、バルブシートと内部バネそれら自体と、300μm〜500μmの間の種々のバルブコアブランドの内壁との間のクリアランスのみを可能にする、バルブシートと内部バネとを有するバルブコアを通過できないという特定の難題を提供する。バルブコアタイヤにおけるパンクの密閉は、従って、バルブコア通路を容易に詰まらせないサイズの粒状物質の分与の間に、分散、沈殿の防止および輸送において有効であり得るシーラント組成物を要求する。本発明のシーラント組成物は、ラテックスのみの詰まりの難題なしに、この粒状物質を組み込むことによって、ラテックスのみの調合物の初期密閉性能を超える。
従って、このようなシーラント組成物を提供することは、最適な粘性、接着物質および粒状物質のブレンド、密閉強度および密閉時間、ならびに機器の詰まりおよび組成物の沈殿の低下した可能性を達成するために、多くの個々の因子の繊細なバランスを必要とする。
ラテックス含有シーラント組成物へのポリサッカリド懸濁剤の使用は、ラテックス粒子の上方への移動および凝集を阻害することによって、タイヤシーラント組成物の長期安定性を顕著に増大させることが見出された。ポリサッカリド懸濁剤は、組成物における低レベルのラテックスの使用を可能にし、驚くべきことに、ある特定のサイズ範囲の粒状物質と組み合わせてパンクを密閉すること、ならびに外側縁部およびサイドウォール部におけるパンクに接近しかつそのパンクを密閉するためにタイヤチャンバ内で十分な流動を可能にする最適な粘性を提供することの両方において、この低レベルが有効であることが見出された。重要なことには、本発明のシーラント組成物はまた、密閉されたパンクの寿命を調節および制御する能力を提供する。ある特定の距離を移動した後、その密閉性能は、組成物内のラテックスのより低いレベルに一部起因して減少して、空気圧が失われることによって、そのタイヤが未だタイヤ修理専門家によって検査されて、交換または修理されていないことを、ドライバーに示す。
従って、粒子ベースのシーラントの利益と、ラテックスの強烈な結合および記憶特性とを合わせることによって、その密閉が恒久的な修理と思われることなく、そもそもの機器製造業者の外側ショルダー縁部およびサイドウォール部試験要件を満たすことは可能である。
最後に、自動車製造業者の要件および一般的な道路安全性に応じて、パンクの密閉が、最初は完全に有効であるが、ある特定の距離を超えてタイヤが一旦移動した後は減少するので、本発明の組成物が有効であるが一時的な密閉を提供することは、別の利点である。これは、タイヤに実際に欠陥が生じているとドライバーに警報を出し、さらに修理または交換される必要があり、それによって、破裂のリスクを低減する。
本発明の種々の特徴および実施形態(以下に続く個々の節に言及される)は、必要な変更を加えて、適切な場合には、他の節に適用される。結果として、1つの節で特定される特徴は、適切な場合に、他の節で特定される特徴と組み合わされ得る。
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかになる。
本発明が容易に理解され得かつ実践的な効果をもたらし得るために、好ましい実施形態が、添付の図面を参照しながら例示によってここで記載される。
図1は、ポリサッカリド懸濁剤としてCellulon PXなしおよびありで調製されたタイヤシーラント組成物の写真である。
発明の詳細な説明
別段定義されなければ、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
重量%量で言及されるシーラント組成物の全ての量は、最終シーラント組成物を参照してその構成要素の重量%に言及する。
本明細書で使用される場合、用語「ポリサッカリド懸濁剤(polysaccharide suspending agent)」とは、微生物発酵によって生成される天然ポリサッカリド(ガムともいわれる)、または物理的処理手段もしくは化学的処理手段によって生成されるその誘導体もしくは合成アナログに言及する。
ポリサッカリド懸濁剤は、重要なことには、低粘性を維持すると同時に、組成物中でのラテックス粒子浮揚を回避するために十分な懸濁特性を提供するものである。これは、溶液の中に組み込まれる場合に、容易に流動するが、同時に、一旦剪断力が停止すると優れた懸濁特性および安定化特性を提供する懸濁剤を提供する。
一実施形態において、ポリサッカリド懸濁剤は、本発明の水性組成物の中で、30〜100cP、好ましくは30〜80cP、より好ましくは約30〜40cPの間の粘性を生じるものである。
ある特定の実施形態において、ポリサッカリド懸濁剤は、微生物発酵および/または微細線維性セルロースから生じるポリサッカリドから選択される。
適切なことには、微生物発酵は、細菌発酵である。
好ましい実施形態において、ポリサッカリド懸濁剤は、細菌由来ポリサッカリド、すなわち、細菌発酵から生じるものである。このようなポリサッカリドが、組成物中のラテックスから固体が凝集するのを防止すること、そしてまた、最適な粘性の達成を補助することの両方において有利な特性を有することが見出された。
用語「微細線維性セルロース(microfibrous cellulose)」または「MFC」とは、本明細書で使用される場合、微生物発酵によって調製されるMFC、または穀物、木もしくは綿ベースのセルロース繊維を物理的に改変することによって調製されるMFCをいう。好ましくは、この用語は、微生物由来微細線維性セルロースをいう。
本発明の第1の局面によれば、液体キャリア、組成物の重量で約0.5〜約6.0%の間の量のラテックス、ポリサッカリド懸濁剤および300μm未満の粒度を有する粒状物質を含むシーラント組成物が提供される。
適切なことには、シーラント組成物は、空気入りタイヤのパンクを密閉するためのタイヤシーラント組成物である。シーラント組成物は、特に、空気入りタイヤの最外側ショルダー縁部およびサイドウォール部におけるタイヤのパンクを密閉するためにある。
液体キャリアは、水、グリコールおよびグリセリンから選択される1もしくはこれより多くの構成要素を含み得る。好ましくは、液体キャリアは、水性液体キャリアである。
好ましい実施形態において、液体キャリアは、水、プロピレングリコール、およびグリセリンのうちの1もしくはこれより多くを含む。
ある特定の実施形態において、液体キャリアは、約20重量%〜約80重量%の水、約5重量%〜約50重量%のグリセリンおよび約5重量%〜約50重量%のプロピレングリコールを含む。
適切なことには、液体キャリアは、約30重量%〜約60重量%の水、約7重量%〜約55重量%のグリセリンおよび約4重量%〜約35重量%のプロピレングリコールを含む。
一実施形態において、組成物は、エチレングリコールを含まない。
液体キャリアの構成要素として比較的高いグリセリン含有量が、タイヤのバルブコアを通る圧力下で粒状物質を輸送することを補助することが見出された。
ラテックスは、任意の適切な天然または合成ラテックスエマルジョン/分散物であり得る。
好ましい実施形態において、ラテックスは、天然ゴムラテックスエマルジョン/分散物である。ある特定の実施形態において、類似の結合特性を示すスチレンベースのラテックスもまた、適切であり得る。
一実施形態において、ラテックスは、組成物の重量で約1.0%〜約6.0%の間、約1.5%〜約6.0%、約2.0%〜約6.0%、約2.5%〜約6.0%または約3.0%〜約6.0%の間の量で存在する。
適切なことには、ラテックスは、組成物の重量で約1.0%〜約5.5%の間の量で存在する。このような量は、約1.0%〜約5.0%、約1.0%〜約4.5%、約1.5%〜約5.5%、約1.5%〜約5.0%、約1.5%〜約4.5%、約2.0%〜約5.5%、約2.0%〜約5.0%、約2.0%〜約4.5%、約2.5%〜約5.5%、約2.5%〜約5.0%、約2.5%〜約4.5%、約3.0%〜約5.5%、約3.0%〜約5.0%、および約3.0%〜約4.5%の間を含み得る。
用語「約(about)」の使用は、記載される数字から10%までの考えられる変動を示す。
ポリサッカリド懸濁剤は、バイオガムまたは生体ポリマー(例えば、キサンタン、ゲラン、ウェラン(welan)、グレウィア(grewia)、トラガカントおよびデュータン(diutan))、微細線維性セルロース、細菌微細線維性セルロースおよびAcetobacter bacteriumによって生成されるセルロースからなる群より選択される1もしくはこれより多くであり得る。
細菌由来微細線維性セルロースおよびデュータンポリサッカリドは、特に好ましい。
商品名Cellulon PXの下で市販されるポリサッカリド懸濁剤(微細線維性セルロース)、商品名KELCO−VIS DGの下で市販されるデュータンガム生体ポリマーおよび風乾グレウィアガム(ADGG)としてのグレウィアポリサッカリドガムは、特に好ましい。
ある特定の実施形態において、ポリサッカリド懸濁剤は、ヒドロキシアルキルセルロースまたはカルボキシアルキルセルロースではない。
実施形態において、ポリサッカリド懸濁剤は、組成物全体の重量で約0.0025%〜約1.0%の間、約0.005%〜約0.5%、約0.0075%〜約0.1%、約0.009%〜約0.075%または約0.01%〜約0.05%の間の量で存在する。適切なことには、ポリサッカリド懸濁剤は、組成物の重量で約0.01%〜約0.03%の間の量で存在し、約0.02%が好ましい。
ポリサッカリド懸濁剤のこのような低レベルが、比較的低い粘性の組成物であっても、長期貯蔵期間にわたるラテックス固体の浮揚を防止するにあたって有効であり得ることは、推定できていなかった。微生物由来ポリサッカリド懸濁剤は、この点に関して特に有効であると考えられる。
一実施形態において、粒状物質は、約50μm〜約300μm、約100μm〜約300μm、約150μm〜約300μm、約200μm〜約300μmの範囲に及ぶ最大粒度を有する。
しかし、粒状物質が250μm未満の最大粒度を有することは、好ましい。300μmまでの粒度がある特定の適用において適切であり得る一方で、経時的におよびより高い温度では、その上限にある粒子は、機器の詰まりを伴う課題を引き起こし始め得ることが見出された。しかし、250μmの最大粒度は、密閉を確立するが、機器の詰まりの大いに低減したリスクを有する閉鎖媒体を形成する好ましい微細製粉された粒子を構成する。従って、ある特定の実施形態において、粒状物質の最大粒度は、約50μm〜約250μm、約100μm〜約250μm、約150μm〜約250μm、および約200μm〜約250μmの間である。
粒状物質の調製は、粒度の拡がりを生じるので、最大粒度への上記の言及は、広がっている粒度のうちの少なくとも10%または少なくとも20%を形成する最大粒度に言及することは理解される。
さらに、本発明者らは、粒状物質が、粒度範囲のある特定の特徴的な拡がりを有する場合に、パンク、特に、タイヤの外側ショルダー縁部およびサイドウォール部におけるパンクの効率的かつ信頼性の高い密閉において明確な利点が達成され得ることを見出した。従って、一実施形態において、粒状物質は、(i)約10μmから約38μmまでが約0.5%〜約5%;(ii)約38μmから約75μmまでが約4%〜約12%;(iii)約75μmから約150μmまでが約35%〜約60%;約150μmから約200μmまでが約20%〜約45%;および約200μmから約250μmまでが約5%〜約18%、という粒度分布を構成する。
ある特定の実施形態において、粒状物質は、(i)約10μmから約38μmまでが約1.0%〜約4%;(ii)約38μmから約75μmまでが約5%〜約11%;(iii)約75μmから約150μmまでが約40%〜約55%;約150μmから約200μmまでが約25%〜約40%;および約200μmから約250μmまでが約7%〜約15%という粒度分布を構成する。
さらなる実施形態において、粒状物質は、(i)約10μmから約38μmまでが約1.5%〜約3%;(ii)約38μmから約75μmまでが約6%〜約10%;(iii)約75μmから約150μmまでが約42%〜約50%;約150μmから約200μmまでが約28%〜約37%;および約200μmから約250μmまでが約9%〜約14%、という粒度分布を構成する。
1つの好ましい実施形態において、粒度分布は、約10μmから約38μmまでが約2%、約38μmから約75μmまでが約8%、約75μmから約150μmまでが約46%、約150μmから約200μmまでが約33%、および約200μmから約250μmまでが約11%であり得る。
粒状物質の性質は、特に限定されず、合成ポリマー、植物性ポリマーおよびクレイのうちの1もしくはこれより多くから選択され得る。
ある特定の実施形態において、粒状物質は、ポリエチレン、ポリプロピレン、粉砕樹皮粉、粉砕ピーナッツ殻、キトサン、スギナ(Equisetum Arvense)粉末、茶葉粉末、パセリ粉末、珪藻土、ベントナイトおよび二酸化チタンのうちの1もしくはこれより多くから選択され得る。
特に好ましい実施形態において、粒状物質は、ポリエチレン粉末、さらにより好ましくは高密度ポリエチレン粉末である。
粒状物質の性質がどんなものであろうと、その物質が適切に製粉され、次いで、フィルタ/シーブにかけられて、最大粒度を約250μm以下に限定することは、重要である。その製粉プロセスはまた、上記で考察されるとおりの粒度分布を提供するはずである。高密度ポリエチレン粉末、または均等物は、周囲温度において製粉することによって生成される。その得られる粒子が「テール」、すなわち、長くなった部分を有することが見出された。これは、空気入りタイヤにおけるパンクの密閉を補助するようである。
一実施形態において、本発明のシーラント組成物は、組成物全体の重量で、約3%〜約8%の間(約3%〜約7%および約3%〜約6%を含む)、好ましくは約4%〜約6%の間の全固体含有量を有する。
ある特定の実施形態において、シーラント組成物は、フュームドシリカ、タピオカ、アンモニア、ガムロジン、シリケート(例えば、ケイ酸ナトリウム)、炭酸水素ナトリウム、ビニル樹脂およびポリブタンまたはこれらの任意の組み合わせからなる群より選択される構成要素をさらに含む。
これらの物質は、本明細書でさらに考察されるように、ある範囲の利点を提供し得る(シーラントの改善されたグリップ、小さな固体のために改善された気密密閉、ならびに好ましいpHおよび粘性レベルが挙げられる)。
一実施形態において、フュームドシリカは、組成物の重量で、約0.05〜約2.5%の間、約0.10〜約2.0%の間、約0.20〜約1.75%の間の範囲で、シーラント組成物に存在する。
ある特定の実施形態において、シリケート(例えば、ケイ酸ナトリウム)は、組成物の重量で、約0.03〜約0.15%の間、約0.04〜約0.13%の間、約0.05〜約0.12%の間の範囲で、シーラント組成物に存在する。
一実施形態において、ガムロジンは、組成物の重量で、約0.40〜約1.50%の間、約0.50〜約1.20%の間、約0.60〜約1.0%の間の範囲で、シーラント組成物に存在する。
そもそもの機器製造業者によって要求される密閉性能を満たすために、本発明の組成物は、従って、より少ない量のラテックスを組み込むが、低レベルラテックス調合物および非ラテックス「バルブ通過」粒子ベースの調合物の組み合わせを要する(後者は、例えば、WO 2009/04696(その全体において本明細書に参考として援用される)に開示されるものである)。この組み合わせは、調合物の両方のタイプで個々に見られるものを超えるさらなる利益を提供する。この粒子ベースの局面は、設置されたシーラントを、ラテックス調合物が密閉を形成している間にこの調合物で起こり得る、輸送手段の塗装面へのしぶきから防止する。この局面は、シーラント剤が道路上に漏出することを防止するので、6時の踏み跡の位置でまたはその周りでパンクが起こる場合にも役立つ。
本発明に従う改善されたシーラント組成物はまた、界面活性剤を組み込みんで、タイヤチャンバ内で発泡を作り出す一助になり得る。ホイールが回転するにつれて、そのシーラントの流動は、その踏み跡領域における撓みによって妨害され、それによって、シーラントを連続して空気に露出して、最大シーラント適用範囲を可能にすることを担保する。
代表的には、本発明に従うシーラント組成物は、WO2010/078626(その全体において本明細書に参考として援用される)に開示されるような機器を使用して、バルブを通して密閉を要するパンクを有する空気入りタイヤへと注入され得る。
本発明の顕著な利点は、そもそもの機器製造業者の要件を満たしかつラテックスのみの調合物の欠点のうちのいくつかがない、ラテックス調合物の密閉性能に厳密に一致する実質的に粒子ベースのシーラントでの有効な密閉の達成である。およそ60%までのラテックス固体を有するラテックスのみの調合物中の高レベルのラテックスは、前述のそもそもの機器製造業者の要件を満たす有効な密閉を達成するために要求される。本発明の組成物は、4〜5% 固体(好ましくは、実際のラテックス固体が2%程度の低さ(以前に使用されたより1/30倍未満)である)で同じことを行うことはいまや可能であることを意味する。別の利点は、本発明のシーラント組成物が、大きな物体によって引き起こされたパンクが起こればそしてそのときに優れた挙動を示し、そのパンクが5時から7時までの位置にあるときに処理されることである。ラテックスは、このようなパンクから流れだして、地面へと噴出し、全てのシーラントが失われる前にパンクが密閉されないというリスクがあり得る。
パンクの初期密閉は、粒状物質(例えば、製粉された高密度ポリエチレン粒子)に依拠する。製粉された粒子の多くのタイプが有効である(例えば、製粉されたプラスチック、樹皮、ピーナッツ殻、キトサンなど)一方で、高密度ポリエチレンは、パンクを迅速に塞ぐ「停滞(log jam)」を迅速に形成する一助になる、製粉後のその淡い色合い、低い比重、および粒子の形状から好ましい。
ケイ酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ビニル樹脂、フュームドシリカおよび他の固体は、使用される場合に、パンク傷の内部で緻密にもなり、かつ確立された密閉が気密であることを担保するにあたって有用である。ラテックスは、必要な接着および外側ショルダー部領域においてタイヤの高い撓みにうまく対処するために必要な弾性を提供することに関連して、優れた特性を有することが公知である。ケイ酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ガムロジンおよび他の固体が、物理的グリップを提供して、その密閉を適所により良好に保持する一助になるので、これは、パンク箇所内でラテックスが硬化するために十分な時間を可能にする。運転しているときの回転するタイヤによって生成される熱および外気への露出は、ラテックスが迅速に硬化し、高度に有効になるために適切な条件を提供することが見出された。
実験室での試験において、キャップの中に4×0.7mmの孔を有するボトルを、正常な車のタイヤ圧のおよそ3倍の7バールに加圧する。これらの極端な条件下では、ごく僅かなシーラントしか漏れ出ない。その試験ボトルに、75mlの本発明の試験シーラント組成物(以下の調合物1)を充填すると、平均およそ10mlが、孔が塞がれて密閉が確立される前に、孔を通って漏れ出す。その同じ試験をラテックスシーラントで行う場合、密閉を形成することなく、ラテックスが全て非常に迅速に噴出する。
本発明のシーラント組成物が密閉を確立し形成するには、極めて少量しか必要としない。代表的には、数滴必要とするのみである。車のタイヤのパンクの断面積は、4 p.s.i./分程度の高さの空気損失評価を有する場合にすら、タイヤのゴム化合物の弾性および記憶に起因して、なお小さい。直径6.25mmである穿刺物体によって引き起こされる孔は、それ自体が直径6.25mmではない。そのパンクは、しばしば見づらいサイズまで閉じる。
パンクが、運転中にパンクの完全な適用範囲をシーラントが提供する場所であるタイヤのトレッド部のクラウン領域にある場合は、ラテックスが消耗された後ですら、そのシーラントは、なお有効なままである。そのタイヤは、クラウン領域において十分な構造強度を有し、従って、トレッド部のクラウン領域におけるパンクは、ショルダー部におけるパンクと同じ安全性の課題を生じない。タイヤのショルダー部領域に6.00mm直径のスパイク状のパンクがあっても、そのタイヤは、修理も交換もされなければ、その輸送手段がおよそ2000〜3000kmの距離を進んだ後に、ゆっくりと空気を失い始め得る。
タイヤが回転するにつれて、遠心運動は、残っている結合していないシーラント組成物に、タイヤのクラウン領域の幅におよそ相当するタイヤチャンバの内表面を覆う液体の流れを形成させる。タイヤの踏み跡領域における撓みに起因して、シーラントの得られた結合のダイナミクスは妨害され、タイヤの全360度回転のうちのおよそ10度である、この領域におけるシーラントの拡がりの他の点では均質なバンド(「フィッシュテール(fish tail)」)を生じる。
従って、通常の運転速度においてほぼミリ秒の非常に短い期間が存在し、それによって、シーラント組成物のバンドが拡がり、次いで、ホイールの回転の残り(350度)については通常に戻る。その非常に短期間の間に少量のラテックスがタイヤの内部で踏み跡領域を被覆し、タイヤの内部で薄いフィルムをゆっくりと作る。そのラテックスフィルムは、タイヤの内部でその350度の残りが移動する間に、タイヤチャンバ内で空気に露出される。これは、ラテックスを硬化させ、タイヤの内部での硬化したラテックスフィルムの形成をもたらす。このプロセスは、タイヤの回転が始まると直ぐに開始し、長距離が踏破されるまで(代表的には、1500〜2500km)、タイヤが回転している間にのみ継続する。そのときまでには、シーラント由来のラテックスのほぼ全てが、硬化したラテックスフィルム中に沈殿しているので、使い尽くされる。シーラント調合物の密閉性能は、ラテックスが沈殿するにつれて徐々に低下する。シーラント調合物における他の固体のうちのいくらかも、このプロセスにおいてラテックスとともに沈殿されることに注意すべきである。この有益な局面は、タイヤの内部をきれいにすること、使い尽くされたシーラント調合物の処理をより容易にすることと、環境への影響の低減である。
先に述べられたように、高濃度ラテックス調合物は、ドライバーが車で走り去るにつれて輸送手段の塗装面にラテックスのしぶきを飛ばすリスクを増大させる。このリスクは、本発明に従うシーラント組成物を使用する場合には非常に顕著に低減される。本発明の別の利益は、シーラント組成物中での低レベルのラテックス、ならびに粒状物質および必要に応じて他の固体の使用に起因して、ホースおよびシーラント送達機器の送達システムの中に残った任意の残りの完全に乾燥したシーラント組成物が、パンクしたタイヤの処理の後に、ホースおよび送達機器の他の部材を詰まらせるには十分でないことである。ラテックス調合物に関して同じことをいうことはできない。本発明のシーラント組成物と同じようにシーラント送達機器を再使用することは、不可能である。本発明に従うシーラント組成物は、低レベルの全固体および相応して低レベルのラテックスを有するので、それらは、各々の使用後のボトル、ホースおよび付属器具類を交換する必要性なく、交換シーラント組成物を補充し得るコンプレッサーキットの設計を可能にする。高濃度ラテックス調合物では、ホースまたは付属機具類の中に少量でも残余ラテックスがあると、完全に乾燥して不可逆的に硬化し、それによって部分的にまたは完全にシステムを詰まらせる。このような状況では、次回、シーラント調合物を含むボトルをコンプレッサーキットの中に挿入するかまたはねじ込み、コンプレッサーを作動すると、送気管が詰まってしまうか、またはタイヤバルブに取り付けられたホースを下げた後に、自由に壊れる何らかの部分的に硬化したラテックスが、そのタイヤバルブを詰まらせることが見出され得る。
本発明に従うシーラント組成物が同じ送達システム(コンプレッサーキット)を使用してタイヤの中に反復して注入され得ることを示す比較試験は、以下の工程を包含した:
1.各適用/注入後に、そのコンプレッサーキットを、70℃で15時間オーブンの中に入れた;
2.適用/注入/加熱の機械的手順を、2回または3回繰り返した;
3.そのコンプレッサーキットを−10℃へと冷却し、バルブ詰まりに関して試験した。
高濃度ラテックス調合物は故障させ、その機械的作業の最初の反復で詰まりを引き起こすことが見出された一方で、本発明に従うシーラント組成物(実施例1組成物)は、全ての機械的作業を終えた後ですら、いかなる認識できる詰まりをも引き起こさなかった。市販の比較調合物は、Terra−SおよびDunlop Tech Sealant製造のToyota Latex Sealantであった。
本発明に従うシーラント組成物のさらなる利点としては、必要とされるアンモニアの量の低減と、付随して嫌な臭いの低減、迅速なパンク密閉(特に、難しい外側縁部およびサイドウォール部領域での)、制御可能なパンク密閉性能、高濃度ラテックス調合物より実質的に長い貯蔵寿命(場合によっては、その貯蔵寿命の2倍)、低下した環境への影響、および密閉性能を安全性の制限内に調節し、それによって、その密閉したパンクの寿命を調節および制御する能力(ある一定の距離を移動した後に、密閉性能が低下して、空気圧を失うことによって、タイヤ修理専門家によってタイヤが未だ検査および交換または修理されていないことをドライバーに示す)が挙げられる。
従来のラテックス調合物(60%までのラテックスエマルジョンを含む)は、最初は薄い液体であり、フルクリームミルクのものに類似の粘性を有する。3〜4年間の貯蔵後、これらの調合物は、クリームのものに類似の粘性へと濃化し得る。この粘性において、バルブ詰まり問題が生じる。このような課題は、本発明に従うシーラント組成物で起こる可能性はない。本発明の調合物のより低い粘性は、貯蔵の間、および実際には、タイヤチャンバにおいて使用する間の両方で維持される。考察されるように、本発明の組成物のラテックスレベルが低いほど、面倒な汚れの除去が大幅に減り、環境に対する影響を大いに低減することにもなる。およそ1500万個のラテックスシーラントボトルが毎年期限切れになり、これらは、廃棄されなければならないのに対して、本発明の組成物は、より容易な洗浄および容器の再使用を可能にする。
実施形態において、シーラント組成物は、約30〜約100センチポアズ(cP)の間の粘性を構成する。
ある特定の実施形態において、シーラント組成物は、約30〜約90cP、約30〜約80cP、約30〜約70cP、約30〜約60cP、約30〜約50cP、および好ましくは約30〜約40cPの間から選択される粘性を構成する。
本明細書で考察される場合、組成物の粘性は、それらの効力において重要な因子であり、約30cPを遙かに下回る粘性が、ラテックス粒子の懸濁を維持することに伴う課題を引き起こし得る一方で、約100cPのものは、タイヤチャンバに沿って動くには十分に低い粘性のものではなく、外側縁部およびサイドウォール部において有効に密閉しないことが見出された。
種々の温度での性能要件は、シーラント組成物に存在するグリセリンおよび/またはプロピレングリコールのパーセンテージを規定する。操作温度が、−30℃程度の低さであるべき場合、グリセリンおよび/またはプロピレングリコール含有量は、最終組成物の重量で、45%程度にあるはずであり(例えば、35%〜50%)、−20度程度の低さの操作温度では、それは、最終組成物の重量で、30%〜35%のはずである。
ラテックスが十分に懸濁したままであることを担保することは、ポリサッカリド懸濁剤によって大部分によって達成されるように、特に、タイヤシーラント組成物の濃縮バージョンが、水/グリセリンおよび/またはプロピレングリコール溶液へと後に希釈されるために調製される場合、極めて重要である。本明細書で記載される製造プロセスにおける構成要素の添加順序が守られない場合、ラテックスのある割合が分離し得、混合容器の壁および処理機器へと付着し得ることが、見出された。これは、混合容器および処理機器の洗浄において困難を引き起こす。
プロピレングリコールおよびグリセリンの組み合わせが、ラテックスエマルジョンと組み合わせて不凍剤として使用される場合、ラテックスが調合物の中で表面に容易に浮揚することは、公知である。上記のように、この現象は、動因となる低粘性ポリサッカリド懸濁剤(例えば、微細線維性セルロースおよび/またはデュータンガムもしくは類似の生体ポリマー)を最終組成物の重量で約0.02%の濃度で導入することによって、特に有効に制御され得ることが、驚くべきことに見出された。自動車製造業者の要件は、制限された期間内に十分な量で、満足のいくシーラント組成物がタイヤのバルブコアを通過し得ることである。例えば、シーラント温度が−30℃である場合、シーラント組成物の粘性は、その要件を満たす、すなわち、5〜6バールの空気圧をシーラントボトルに適用しながら、600mlのシーラント組成物がバルブコアを90秒以内に通過することに等しいかまたはこれより良好な流速を可能にするために十分低いままでなければならない。
ポリサッカリド懸濁剤(例えば、Cellulon PX微細線維性セルロース誘導体またはKelco+Vis DG発酵デュータンガム)のパーセンテージを低下させることによって、シーラント組成物の粘性をさらに低下させ得ることが見出された。先に考察されたラテックス浮揚現象を克服するにあたってのCellulon PXタイプ微細線維性セルロース誘導体の役割は、およそ20〜30重量%の40% ケイ酸ナトリウム 対 70重量%〜80重量%のラテックス 60%エマルジョンの比で組成物に添加される前に、約40% ケイ酸ナトリウムを、ラテックスエマルジョンへと混合することによって一部補助され得る。従って、ポリサッカリド懸濁剤は、鍵となる役割をなお果たすが、そのレベルは、望ましい場合、シリケートを補充することによって幾分低減され得る。
本発明の一実施形態によれば、空気入りタイヤのパンク、特に、最外側ショルダー縁部およびサイドウォール部のパンクを密閉するためのタイヤシーラント組成物が提供され、この組成物は、グリセリン、プロピレングリコール、キサンタンガムまたは微細線維性セルロース誘導体(例えば、商品名Cellulon PXの下で販売されるものまたはKELCO−VISデュータンガム生体ポリマー)、水、「濃縮」プレミックス、天然ゴムラテックス(60%エマルジョン)、および「ロジン溶液」プレミックスを含み;この「濃縮」プレミックスは、グリセリン、プロピレングリコール、水、非イオン性界面活性剤(例えば、商品名Axieogreen LA8の下で販売されるもの)、フュームドシリカ(例えば、商品名Aerosil R972の下で販売されるもの)、タピオカ、高密度ポリエチレン粉末もしくは類似の固体製粉物質(粒度範囲は、10〜250μm)、ベントナイト、ポリブタン、およびケイ酸ナトリウム 40%を含み;そして「ロジン溶液」プレミックスは、ガムロジン、プロピレングリコール、アルコール、およびアンモニア 20%を含む。
Aerosil R972、フュームドシリカ、および/またはキサンタンガムは、固体粒子の最適な懸濁に寄与するために含まれる。微細線維性セルロース誘導体(例えば、Cellulon PXもしくはKELCO−VISデュータンガム生体ポリマー、またはグレウィアガム)は、キサンタンガムを超える好ましいものであり得る。なぜならそれらは、より良好な懸濁特性を提供し、キサンタンガムより有害性が低く粘性に影響を及ぼすからである。従って、一実施形態において、組成物は、ポリサッカリド懸濁剤としてキサンタンガムを含まない。
商品名Cellulon PXの下で現在販売されている微細線維性セルロース誘導体および商品名KELCO−VIS DGの下で販売されているデュータンガム生体ポリマーは、非常に有効であることが見出された。高密度ポリエチレン粉末または任意の類似の固体製粉物質(粒度は、10〜250μmの範囲に及ぶ)は、密閉を確立する閉鎖媒体を形成する、好ましい微細に製粉された粒状物質を構成する。このような組成物において好ましい粒度分布は、10μmから38μmまでがおよそ2%、38μmから75μmまでがおよそ8%、75μmから150μmまでがおよそ46%、150μmから200μmまでがおよそ33%、および200μmから250μmまでがおよそ11%であることが見出された。
一実施形態において、タイヤシーラント組成物のこの形態の構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終生成物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
好ましくは、「濃縮」プレミックス中の構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
好ましくは、「ロジン溶液」プレミックスのこの形態にある構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
ガムロジン、ケイ酸ナトリウム 40%、タピオカ、高密度ポリエチレン粉末など、非イオン性界面活性剤、フュームドシリカ、ベントナイト、およびポリブタンの量は、好ましくは、300%程度上下に変動され得るが、いくつかの構成要素の量を500%まで変動させることが可能であり得ることは、認識される。天然ゴムラテックス(60%エマルジョン)が最終調合物の重量で、0.5%〜6%の間を構成し得ることもまた、認識される。微細線維性セルロース誘導体(Cellulon PXまたはKELCO−VIS DG)の量のバリエーションは、コストによって部分的に制限されるが、最終調合物の重量で0.02%は、非常に有効であることが見出された。
本発明の第2の局面によれば、シーラント組成物を調合するための方法が提供され、上記方法は、
(a)グリセリン、プロピレングリコールおよび水のうちの2もしくはこれより多くを合わせ、300μm未満の粒度を有する粒状物質および界面活性剤を添加することによって、濃縮プレミックスを調製する工程;
(b)液体キャリアとガムロジンとを合わせることによって、ロジンプレミックスを調製する工程;
(c)ポリサッカリド懸濁剤を液体キャリアに添加し、その後、濃縮プレミックス中で、ロジンプレミックスおよび組成物の重量で約0.5〜約6.0%の間の量のラテックスを、混合しながら合わせる工程
を包含し、それによって、シーラント組成物を調合する。
適切なことには、濃縮プレミックスは、グリセリン、プロピレングリコールおよび水を含む。
一実施形態において、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤である。
実施形態において、濃縮プレミックスの調製は、フュームドシリカ、タピオカ、ベントナイト、ポリブタン、およびケイ酸ナトリウムのうちの1もしくはこれより多くのさらなる添加を包含し得る。
粒状物質が高密度ポリエチレン粉末であり、その粒度が、10μmから250μmまでの範囲に及ぶことは、好ましい。
実施形態において、ロジンプレミックスは、プロピレングリコールとガムロジンとを撹拌しながら合わせることによって調製される。
アルコールおよびアンモニアのうちの1もしくはこれより多くが、ロジンプレミックスに添加され得る。
ポリサッカリド懸濁剤が添加され得る液体キャリアは、グリセリンであり得る。これには、プロピレングリコールおよび/または水が添加され得る。
一旦種々の構成要素が全て合わされて、組成物を形成した後は、その組成物は、高剪断操作に供され得る。
シーラント組成物は、第1の局面の任意の実施形態に関して記載されるとおりであり得る。
1つの好ましい実施形態において、「濃縮」プレミックスは、グリセリン、プロピレングリコールおよび水をその順序で、撹拌手段とともに提供される容器へと添加することによって、周囲温度(すなわち、5℃〜30℃の間)で調製される。この添加は、低速から中速の撹拌が存在しながらもたらされ得る。次いで、低速から中速の撹拌を継続させながら、他の構成要素が以下の順序で添加される:非イオン性界面活性剤(AXIEOGREEN LA8)、フュームドシリカ(Aerosil R972)、タピオカ、高密度ポリエチレン粉末≦250μm(その粒度は、好ましくは、10μmから250μmまでの範囲に及ぶ)、ベントナイト、ポリブタン、およびケイ酸ナトリウム 40%。得られる混合物を、高剪断ミキサーを使用して一定期間、好ましくは1時間撹拌して、プレミックスが満足のいく混合程度を達成することを可能にする。
好ましくは、ロジンプレミックスは、プロピレングリコールを、加熱手段および撹拌手段とともに提供される別個の容器(例えば、スチームジャケット付き容器)中のガムロジンに添加することによって調製される。好ましくは、この段階で、その混合物は、溶融される(それは、好ましくは約95℃で)まで撹拌なしで加熱される。次いで、混合物は、低速から中速で数時間、好ましくは一晩撹拌されて、ガムロジンがプロピレングリコール中に完全に溶解されることを担保する。その得られた溶液は、50℃へと冷却させられ、アルコールおよびアンモニア 20%が、その順序で、均一性が得られるまで中速で撹拌しながらその得られた溶液に添加される。次いで、その撹拌は、低速でおよそ1時間継続される。次いで、その得られたロジンプレミックスは、密閉される貯蔵容器(例えば、1メートルトンのInternational Bulk Container(IBC))へと注がれ得る。
タイヤシーラント組成物は、グリセリンを撹拌手段とともに提供される容器に添加することによって、周囲温度(すなわち、5℃〜30℃の間)で調製される。次いで、以下の順序で、低速から中速で撹拌しながらプロピレングリコール、ポリサッカリド懸濁剤(例えば、デュータンガム生体ポリマー)、水、「濃縮」プレミックス、天然ゴムラテックス、およびロジンプレミックスが添加される。最終調合物は、高剪断ポンプ/ミキサーを通過させて、降伏応力およびポリサッカリド懸濁剤(例えば、デュータンガム生体ポリマー)の懸濁特性を最適化し、それによって、ラテックスが液体調合物の表面に移動することを防止する。最終調合物は、シーラント容器へと注がれ、そこから空気が排出またはパージされる。
本発明のこの特定の実施形態は、より低い貨物運送コストを課すことおよび改善された安全性を提供することによって、有利なことには海外輸送に適した10:1濃縮物の生成を可能にする。
本発明の別の実施形態によれば、空気入りタイヤのパンク、特に、最外側ショルダー縁部およびサイドウォール部のパンクを密閉するためのタイヤシーラント組成物が提供され、上記組成物は、グリセリン、水、「濃縮」プレミックス、「ラテックス」プレミックス、および「ロジン溶液」プレミックスを含み;上記「濃縮」プレミックスは、プロピレングリコール、グリセリン、水、非イオン性界面活性剤(例えば、商品名AXIEOGREEN LA8の下で販売されるもの)、フュームドシリカ(例えば、商品名Aerosil R972の下で販売されるもの)、タピオカ、高密度ポリエチレン粉末もしくは類似の物質(粒度範囲は、10〜250μm)、ポリサッカリド懸濁剤/微細線維性セルロース誘導体(例えば、商品名Cellulon PXの下で販売されるものまたは商品名KELCO−VIS DGの下で販売されるもののような発酵デュータンガム)、ベントナイト、ポリブタン、およびケイ酸ナトリウム 40%を含み;上記「ラテックス」プレミックスは、水、非イオン性界面活性剤(例えば、商品名AXIEOGREEN LA8の下で販売されるもの)、ケイ酸ナトリウム 40%、およびラテックス 60%エマルジョンを含み;そして上記「ロジン溶液」プレミックスは、ガムロジン、プロピレングリコール、グリセリン、アルコールおよびアンモニア 20%を含む。
好ましくは、この実施形態の構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
好ましくは、「濃縮」プレミックス中の構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
好ましくは、「ラテックス」プレミックス中の構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
好ましくは、「ロジン溶液」プレミックスのこの形態における構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
ガムロジン、ケイ酸ナトリウム 40%、タピオカ、高密度ポリエチレン粉末、非イオン性界面活性剤、フュームドシリカ、ベントナイト、およびポリブタンの量は、好ましくは、200%程度上下して変動され得るが、いくつかの構成要素の量を500%まで変動させることが可能であり得ることは、認識される。天然ゴムラテックス(60%エマルジョン)が最終調合物の重量で、0.5%〜6%の間を構成し得ることもまた、認識される。以前に助言されたように、微細線維性セルロース誘導体(Cellulon PXまたは発酵デュータンガム(KELCO−VIS DG))の量におけるバリエーションは、コストによって幾分制限され得るが、最終調合物の重量で0.01%は、有効であることが見出された。
好ましくは、「濃縮」プレミックスは、グリセリン、プロピレングリコールおよび水を、その順序で撹拌手段とともに提供される容器に添加することによって周囲温度(すなわち、5℃〜30℃の間)で調製される。この添加は、低速から中速で撹拌しながらもたらされる。次いで、中速での撹拌を継続させながら、他の構成要素が、以下の順序で添加される:非イオン性界面活性剤(例えば、AXIEOGREEN LA8)、フュームドシリカ(例えば、Aerosil R972)、タピオカ、KELCO−VIS DG 発酵デュータンガム、高密度ポリエチレン粉末≦250μm(その粒度は、好ましくは10μmから250μmまでの範囲に及ぶ)、ベントナイト、ポリブタン、およびケイ酸ナトリウム 40%。その得られた混合物は、高剪断ミキサーを使用して一定期間、好ましくは1時間撹拌されて、プレミックスが満足のいく混合程度を達成することを可能にする。
好ましくは、「ラテックス」プレミックスは、撹拌手段とともに提供される別個の容器中で調製される。水は、その容器にまず添加される。次いで、中速での撹拌を存在させながら、このプレミックスの他の構成要素は、以下の順序で添加される:非イオン性界面活性剤、ケイ酸ナトリウム 40%、およびラテックス 60%エマルジョン。撹拌は、均質な混合物が得られるまで継続される。
好ましくは,「ロジン」プレミックスは、プロピレングリコールを、加熱手段および撹拌手段とともに提供される別個の容器(例えば、スチームジャケット付き容器)中のガムロジンに添加することによって調製される。好ましくは、この段階で、混合物は、溶融される(それは、好ましくは約95℃で)まで撹拌なしで加熱される。次いで、混合物は、低速から中速で数時間、好ましくは一晩撹拌されて、ガムロジンがプロピレングリコール中に完全に溶解されることを担保する。その得られた溶液は、50℃へと冷却させられ、グリセリン、アルコール、アルコールおよびアンモニア 20%が、その順序で、均一性が得られるまで中速で撹拌しながらその得られた溶液に添加される。次いで、その撹拌は、低速でおよそ1時間継続される。次いで、その得られたロジンプレミックスは、密閉される貯蔵容器(例えば、1メートルトンのInternational Bulk Container(IBC))へと注がれ得る。
本発明のこの実施形態に従うタイヤシーラント組成物は、有利なことには、グリセリンおよび水を、撹拌手段とともに提供される容器に添加することによって、周囲温度(すなわち、5℃〜30℃の間)で調製され得る。次いで、以下の順序で、低速から中速で撹拌しながら「濃縮」プレミックス、「ラテックス」プレミックス、および「ロジン」プレミックスが添加される。最終調合物は、高剪断ポンプ/ミキサーを通過させて、降伏応力ならびに微細線維性セルロース誘導体およびAerosil 972の懸濁特性を最適化し、それによって、ラテックスが液体調合物の表面に移動することを防止する。最終組成物は、シーラント容器へと注がれ、そこから空気が排出またはパージされる。
さらに別のさらにより好ましいタイヤシーラント組成物において、その構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
好ましくは、「濃縮」プレミックス中の構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
「ロジン溶液」プレミックスを形成するために希釈する前の「ロジン」プレミックス中の構成要素は、実質的に以下の重量比で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
好ましくは、「ロジン溶液」プレミックスのこの形態における構成要素は、実質的に以下の重量比で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
この実施形態において、ラテックス 60%エマルジョンを、ケイ酸ナトリウム 40%およびベントナイトで予備処理することは、不要である。しかし、ベントナイトを厳しい高剪断混合に、適切に微細製粉したベントナイトを生成するために十分な期間にわたって供することは重要である。なぜなら市販のベントナイトは、タイヤシーラント組成物のこの実施形態の調製に使用される場合に満足のいく結果を生じるために常に十分微細に製粉されているわけではないからである。ガムロジン、ケイ酸ナトリウム 40%、タピオカ、高密度ポリエチレン粉末、非イオン性界面活性剤、フュームドシリカ、ベントナイト、およびポリブタンの量は、好ましくは、250%程度上下して変動され得るが、いくつかの構成要素の量を500%まで変動させることが可能であり得ることは、認識される。天然ゴムラテックス(60%エマルジョン)が最終調合物の重量で、0.5%〜6%の間を構成し得ることもまた、認識される。調合物を構成する構成要素の添加の順序は、重要である。
好ましくは、「濃縮」プレミックスは、グリセリン、プロピレングリコールおよび水を、その順序で撹拌手段とともに提供される容器に添加することによって周囲温度(すなわち、5℃〜30℃の間)で調製される。この添加は、低速から中速で撹拌しながらもたらされる。次いで、低速から中速での撹拌を継続させながら、他の構成要素が、以下の順序で添加される:非イオン性界面活性剤(例えば、AXIEOGREEN LA8)、フュームドシリカ(例えば、Aerosil R972)、タピオカ、高密度ポリエチレン粉末もしくは類似物質≦250μm(その粒度は、好ましくは10μmから250μmまでの範囲に及ぶ)、ビスコースフロック微細粉末、ベントナイト、ポリブタン、およびケイ酸ナトリウム 40%。その得られた混合物は、高剪断ミキサーを使用して一定期間、好ましくは1時間撹拌されて、そのプレミックスが降伏応力ならびにAerosil R972およびKelco−Vis DGの懸濁特性を実現させて、ラテックスがその液体調合物の表面に移動することを防止することを可能にする。
好ましくは、「ロジン」プレミックスは、ガムロジンを、加熱手段および撹拌手段とともに提供される別個の容器(例えば、スチームジャケット付き容器)中のプロピレングリコールに添加することによって調製される。好ましくは、この段階では、混合物は、溶融される(それは、好ましくは約95℃で)まで撹拌なしで加熱される。次いで、混合物は、低速から中速で数時間、好ましくは一晩撹拌されて、ガムロジンがプロピレングリコール中に完全に溶解されることを担保する。その得られた溶液は、50℃へと冷却させられ、グリセリン、アルコールおよびアンモニア 20%が、その順序で、均一性が得られるまで中速で撹拌しながらその得られた溶液に添加される。次いで、その撹拌は、低速でおよそ1時間継続される。次いで、その得られたロジンプレミックスは、密閉される貯蔵容器(例えば、1メートルトンのInternational Bulk Container(IBC))へと注がれ得る。
その「ロジン溶液」プレミックスは、「ロジン」プレミックスを、撹拌手段とともに提供される別個の容器中のプロピレングリコールに添加することによって調製される。この添加は、低速〜中速で撹拌しながら行われる。次いで、グリセリンが添加され、撹拌は、溶液が得られるまで継続される。
本発明のこの局面に従うタイヤシーラント組成物は、水、次いで、炭酸水素ナトリウム、および次いでグリセリンを、撹拌手段とともに提供される容器へと添加することによって、周囲温度(すなわち、5℃〜30℃の間)で調製される。次いで、以下の順序で、中速で撹拌しながら、CELLULON PXまたはKELCO‐VIS DG、非イオン性界面活性剤(例えば、AXIEOGREEN LA8)、プロピレングリコール、「濃縮」プレミックス、微細製粉ベントナイト、ケイ酸ナトリウム 40%、ラテックス 60%エマルジョン、および「ロジン溶液」プレミックスが添加される。最終組成物は、好ましくは、高剪断ポンプ/ミキサーを通過させて、降伏応力および調合物の懸濁特性を最適化し、それによって、ラテックスが液体調合物の表面に移動することを防止する。
好ましくは、第1の局面のシーラント組成物のpHは、約8.0〜約11.0、好ましくは約8.5〜約10.5、より好ましくは約9.0〜約10.0の間である。組成物のpHが、9.3より高いが、好ましくはpH10.0未満に維持される場合、良好な結果が得られることが見出された。
炭酸水素酸塩での緩衝化が使用され得る(例えば、最終調合物のうちの0.2〜1.0重量%)。緩衝化剤での、およそpH9.6〜9.9、およびおそらくさらにはpH9.3程度の低さへのケイ酸ナトリウム 40%のこのpH調節が、ケイ酸ナトリウム 40%中での複雑な/些細な結晶化効果の形態を生じるようである。このプロセスは、均質かつ安定な懸濁物の達成を補助する。僅かにチキソトロピックになってそれに近いレオロジーに対する効果が存在するとしても、その粘性は、例えば、40〜100cpsの間の受容可能な流動特性を保持するために望ましい範囲の制限内で維持され得る。これはまた、存在するグリセリンのパーセンテージによって影響を及ぼされ得る。
従来の高濃度ラテックスシーラントを用いると、反復適用のために同じホースおよび付属器具類を再使用することは不可能である。ラテックスは、短時間内では、凝固し被膜を形成し、結果的に、第2または第3の試みの際にバルブコアを直ぐに詰まらせる。グリセリンの湿潤特性および本発明の組成物内に微細に分散される低パーセンテージのラテックスに起因して、ホースおよび付属器具類内の空気への露出は、シーラントに対してほぼ影響を有しない。その微細に分散したラテックスは、空気への露出から大部分は保護され、起こり得る任意の凝固は重要でない。エージング試験は、同じコンプレッサーならびに同じホースおよび付属器具類の反復使用が、バルブコア詰まりを生じないことを示した。
標準的なラテックス調合物を超える本発明のシーラント組成物の別の利点は、高濃度ラテックス調合物シーラントとは異なり、異なる機能を発揮するある特定の活性成分の種々の比を調節する能力を有することである。高濃度ラテックス調合物を用いると、それは、「全か無か」である−高濃度ラテックス調合物がパンクを密閉する場合、その密閉は、長期の恒久的な密閉になる。全てのシーラントキットは、スピードメーターコンソールまたはハンドルに置くか付着させ、明らかにドライバーの目に付きやすくするように指示された「80/90km/時間を超えないこと、およびタイヤを遅滞なく検査し、修理または交換すること」または類似の文言が書いてある警告ステッカーとともに供給される。
ドライバーによってはこれらの指示を心に留めない可能性があるか、または実際に、それらを全て一度に忘れてしまうことすらあり得るか、または同じ輸送手段が異なる知らないドライバーによって運転されることは、懸念される。実際には、ある特定のドライバーが、「壊れていなければ、修理するな」という無頓着な精神構造をもっているという別の可能性もある。本発明のシーラント組成物は、上記のジレンマに回答を提供する。輸送手段が偶然タイヤを修理も交換もせずに長距離(例えば、2000〜3000km)を運転されてしまえば、または運転されたとき、結合されていないシーラント溶液から、硬化されかつタイヤの内表面に結合される場所であるタイヤの内部へのラテックス内容物のゆるやかな移動がある。このプロセスは、ショルダー縁部密閉性能が、6.00mm直径のスパイク状の物体によるタイヤのその一部におけるパンクが、警告シグナルを提供することによる点まで徐々に減少することをもたらす。なぜならタイヤは、2000kmまたは3000kmのようなある特定の距離を超えて移動した後に、空気を失い始めるからである。これは最終的に、任意の無頓着なドライバーに、タイヤに空気を継続して入れる必要があるという不都合を通じて、タイヤを修理または交換することを余儀なくさせる。従って、本発明の組成物は、高度に有効な密閉であるが、有利なことには、本質的に一時的である密閉を提供する。
第3の局面において、本発明は、空気入りタイヤのパンクを密閉するための方法を提供し、上記方法は、パンクを、液体キャリア、組成物の重量で約0.5〜約6.0%の間の量のラテックス、ポリサッカリド懸濁剤および300μm未満の粒度を有する粒状物質を含むシーラント組成物に露出する工程を包含し、それによって、パンクを密閉する。
シーラント組成物は、実質的に、本発明の第1のおよび第2の局面のいずれか1もしくはこれより多くの実施形態に記載されるとおりであり得る。
好ましくは、パンクは、タイヤの外側ショルダー縁部および/またはサイドウォール部にある。本発明の組成物は、有利なことには、このようなパンクの密閉を可能にする。
露出は、容器から空気入りタイヤのバルブを通ってシーラント組成物を移動させることによって起こり得る。
空気入りタイヤのバルブは、バルブステムの内壁で内部経路を形成するバルブコアを含む。
好ましくは、内部経路(そこを通って、シーラント組成物が通過する)は、300μm〜600μm、好ましくは300μm〜500μmの間のクリアランスを提供する。
上記で記載される本発明の組成物の実施形態に加えて、以下のシーラント組成物が好ましい実施形態である。
実施例1
この好ましい実施形態において、タイヤシーラント組成物のこの形態の構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
「濃縮」プレミックス中の構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
ロジン溶液プレミックスのこの形態における構成要素は、実質的に以下の重量で存在する(その重量は、最終調合物の重量のパーセンテージとして表される):
Figure 0006824996
「濃縮」プレミックスは、グリセリン、プロピレングリコールおよび水をその順で撹拌手段とともに提供される容器に添加することによって、周囲温度(すなわち、5℃〜30℃の間)で調製される。この添加は、低速から中速での撹拌を存在させながらもたらされる。次いで、中速から高速の撹拌を継続して、他の構成要素を以下の順序で添加する:炭酸水素ナトリウム、非イオン性界面活性剤(AXIEOGREEN LA8)、アンモニア 20%、ケイ酸ナトリウム 40%、フュームドシリカ(Aerosil R972)、タピオカ、高密度ポリエチレン粉末もしくは類似粒状物≦250μm(その粒子のうちのおよそ2%が、10μm〜38μmまで、およそ8%が38μmから75μmまで、およそ46%が75μmから150μmまで、およそ33%が150μmから200μmまで、およびおよそ11%が200μmから250μmまでのサイズの範囲に及ぶ)、ベントナイトおよびポリブタン。その得られた混合物を、一定期間、好ましくは1時間撹拌して、プレミックスが満足のいく混合程度を達成することを可能にする。次いで、それを高剪断ミキサー/ポンプを通して処理する。
ロジンプレミックスは、プロピレングリコールを、加熱手段および撹拌手段とともに提供される別個の容器(例えば、スチームジャケット付き容器)中のガムロジンに添加することによって調製される。好ましくは、この段階で、混合物は、溶融される(それは、好ましくは約95℃で)まで撹拌なしで加熱される。次いで、混合物は、低速から中速で数時間、好ましくは一晩撹拌されて、ガムロジンがプロピレングリコール中に完全に溶解されることを担保する。その得られた溶液は、50℃へと冷却させられ、アルコールおよびアンモニア 20%が、その順序で、均一性が得られるまで中速で撹拌しながらその得られた溶液に添加される。次いで、その撹拌は、低速でおよそ1時間継続される。次いで、その得られたロジンプレミックスは、密閉される貯蔵容器(例えば、1メートルトンのInternational Bulk Container(IBC))へと注がれ得る。
タイヤシーラント組成物は、グリセリンを撹拌手段とともに提供される容器に添加することによって、周囲温度(すなわち、5℃〜30℃の間)で調製される。次いで、以下の順序で、低速から中速で撹拌しながら、プロピレングリコール、微細線維性セルロース誘導体もしくは発酵デュータンガム、水、「濃縮」プレミックス、天然ゴムラテックス、およびロジンプレミックスが添加される。最終調合物は、高剪断ポンプ/ミキサーを通過させて、降伏応力ならびに微細線維性セルロース誘導体(例えば、商品名KELCO−VIS DGの下で販売される発酵デュータンガム)の懸濁特性を操作し、それによって、ラテックスが液体調合物の表面に移動することを防止する。最終組成物は、シーラント容器へと注がれ、そこから空気が排出またはパージされる。
上記の組成物を、Cellulon PXを使用して(組成物全体レベルの重量で1.0%にあるが)調製し、別の類似組成物を調製したが、Cellulon PXを使用しなかった。一定期間の後に、ラテックス粒子は、組成物の表面で塊になっているのが明らかに認められ得るのに対して、Cellulon PXを懸濁剤として使用する本発明の組成物は、0.1重量%という比較的低いレベルであっても、ラテックス粒子が十分に懸濁されていることは明らかである。
以下の実施例2の組成物を、ちょうど記載されるものと同じような様式で調製する。この実施例は、C.P. Kelcoによって製造される微細線維性セルロース(MCF)「Cellulon PX」の優れた懸濁特性を使用して、組成物の表面で小さなラテックス粒子が塊になることを防止する。Cellulon PXが使用される一方で、これが類似のMCFで置き換えられ得ることは、認識される。
水およびグリセリンのプレミックス(A部)を、記載される順序で添加して、Cellulon PXとともに調製する。次いで、それを高剪断ミキサーに通過させて、その懸濁性能を最適化する。
実施例2組成物:
Figure 0006824996
本発明の種々の実施形態の上記の説明は、関連分野の当業者に説明目的で提供される。網羅的であることも、本発明を1つの開示された実施形態に限定することも意図されない。よって、いくつかの代替の実施形態が具体的に考察されてきた一方で、他の実施形態は明らかであるか、または当業者によって比較的容易に進展させられる。よって、この特許明細書は、本明細書で考察されてきた本発明の全ての代替、改変およびバリエーション、ならびに上記の発明の趣旨および範囲内に入る他の実施形態を包含することが意図される。
以下の請求項において、および本発明の先の説明において、状況が明らかに明示的な文言または必要な意味合いに起因して別段要求する場合を除いて、語句「含む、包含する(comprise)」またはそれらのバリエーション(「含む、包含する(comprises)」もしくは「含む、包含する(comprising)」が挙げられる)は、包括的な意味で、すなわち、示された整数の存在を特定するために、しかし本発明の1もしくはこれより多くの実施形態においてさらなる整数の存在または付加を排除することなく、使用される。

Claims (18)

  1. 液体キャリア、組成物の重量で0.5〜6.0%の間の量のラテックス、ポリサッカリド懸濁剤および300μm未満の粒度を有する粒状物質を含む、シーラント組成物であって、
    前記液体キャリアは、水、グリコールおよびグリセリンから選択される1もしくはこれより多くの構成要素を含み、
    前記ポリサッカリド懸濁剤は、デュータンガムおよびグレウィアガムから選択されるシーラント組成物。
  2. 前記液体キャリアは、20重量%〜80重量%の水、5重量%〜50重量%のグリセリンおよび5重量%〜50重量%のプロピレングリコールを含む、請求項1に記載のシーラント組成物。
  3. 前記ラテックスは、天然ゴムまたは合成ゴムのラテックスエマルジョンまたは分散物である、請求項1または2に記載のシーラント組成物。
  4. 前記ポリサッカリド懸濁剤は、微生物由来ポリサッカリドである請求項1〜3のいずれか1項に記載のシーラント組成物。
  5. 前記微生物由来ポリサッカリドは、細菌発酵の生成物である請求項4に記載のシーラント組成物。
  6. 前記ポリサッカリド懸濁剤は、組成物全体の重量で0.005%〜0.5%の間の量で存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシーラント組成物。
  7. 前記粒状物質は、10μm〜250μmの範囲に及ぶ最大粒度を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシーラント組成物。
  8. 前記粒状物質は、(i)10μmから38μmまでが0.5%〜5%;(ii)38μmから75μmまでが4〜12%;(iii)75μmから150μmまでが35%〜60%;(iv)150μmから200μmまでが20%〜45%;および(v)200μmから250μmまでが5〜18%、という粒度分布を構成する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシーラント組成物。
  9. 前記粒状物質は、合成ポリマー、植物性ポリマーおよびクレイのうちの1もしくはこれより多くから選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載のシーラント組成物。
  10. 前記粒状物質は、ポリエチレン、ポリプロピレン、粉砕樹皮粉、粉砕ピーナッツ殻、キトサン、スギナ(Equisetum Arvense)粉末、茶葉粉末、パセリ粉末およびベントナイトのうちの1もしくはこれより多くから選択される、請求項9に記載のシーラント組成物。
  11. 前記シーラント組成物は、組成物全体の重量で3〜6%の間の全固体含有量を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載のシーラント組成物。
  12. フュームドシリカ、タピオカ、アンモニア、ガムロジン、ケイ酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ビニル樹脂およびポリブタンならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される構成要素をさらに含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載のシーラント組成物。
  13. 前記シーラント組成物は、3〜100cPの間から選択される粘性を構成する、請求項1〜12のいずれか1項に記載のシーラント組成物。
  14. 前記シーラント組成物のpHは、9.0〜10.0の間である、請求項1〜13のいずれか1項に記載のシーラント組成物。
  15. 空気入りタイヤのパンクを密閉するための方法であって、前記方法は、前記パンクを、液体キャリア、組成物の重量で0.5〜6.0%の間の量のラテックス、ポリサッカリド懸濁剤および300μm未満の粒度を有する粒状物質を含むシーラント組成物に露出させる工程を包含し、それによって、前記パンクを密閉する方法であり、
    前記液体キャリアは、水、グリコールおよびグリセリンから選択される1もしくはこれより多くの構成要素を含み、
    前記ポリサッカリド懸濁剤は、デュータンガムおよびグレウィアガムから選択される空気入りタイヤのパンクを密閉するための方法。
  16. 前記パンクは、前記タイヤの外側ショルダー縁部および/またはサイドウォール部にある、請求項15に記載の方法。
  17. 前記露出は、前記シーラント組成物を、前記空気入りタイヤのバルブを通じて容器から移すことによって起こり、前記バルブからのバルブコアの取り外しを必要としない、請求項15または16に記載の方法。
  18. 前記密閉は、ある特定の距離を前記タイヤで移動した後に低下し始める一時的密閉である、請求項15〜17のいずれか1項に記載の方法。
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