JP5824025B2 - シーラント組成物及びその調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シーラントの分野に関し、詳細には、タイヤのパンクを修理するためのシーラント組成物及びその調製方法に関する。
タイヤは路上で釘や石などの硬い物体によりパンクすることがある。このパンク穴から空気が漏れるためにタイヤはへこみ、重大な事故を招き、運転者に深刻な肉体的損傷を与えるおそれがある。液体タイヤシーラント製品は、タイヤが作動している際にパンクを一時的にシールするために使用することができる。これはタイヤがパンクした後でも運転者が走行を続け、助けを求めるための非常手段を提供し、このことは幹線道路上の車両にとって特に重要である。
一般に、液体タイヤシーラントは主にシール材料と粘着性付与剤と凍結防止剤を含む溶媒とからなる。一般的なシール材料はラテックス、ブチルゴム及び様々な微粒子を含む。粘着性付与剤は、粘着性を高めるために使用する化学物質である。タイヤシーラントに使用される一般的な粘着性付与剤は樹脂化合物である。エチレングリコールやプロピレングリコールなどの凍結防止剤は、低温作動環境でシーラントの凍結を防ぐためにタイヤシーラントの凝固点を下げる目的で使用される。
過去数十年に様々なタイプの液体タイヤシーラントが開発されている。タイヤシーラント開発の初期段階では、最も一般的なタイプ、例えば、限定されるものではないが、特許文献1、特許文献2及び3の発明は、シールする目的で主にブチルゴム及び/またはラテックスエマルジョンからなっている。これらの組成物の欠点としては、それらの不安定な性能(すなわち、短い保存寿命)、臭気の問題及び適用後の掃除の難しさが挙げられる。
特許文献4及び5には、タイヤシーラントのさらなる開発が記載されている。これらの特許には、バルブ開放型シーラントの主成分としての石綿繊維、エチレングリコール及び洗剤の使用が開示されている。しかし、石綿繊維は発癌性があり、エチレングリコールは環境に有害であることがよく知られている。
環境問題の観点から、非石油系タイヤシーラントが特許文献6に開示されていて、この特許の配合物には、粉砕ゴム、小麦粉及び亜硝酸ナトリウムが含まれる。しかし、この特許の欠点は、そのシーラントを適用する前にバルブコアを取り外す必要があることであり、それはその発明のシーラント組成物がバルブ開放型シーラントであることを意味する。
その後、「ログジャム(log-jam)」と呼ばれる機構に基づいたシーラント組成物が一層の注目を集めた。「ログジャム」機構とは、パンクしたタイヤの内側と外側の間の圧力差によってパンク穴を通る液体シーラント組成物の流れができた際に液体媒体中の粒子がパンク穴に集積して塞ぐことを意味する。特許文献7及び8にはそれぞれ、「ログジャム」機構に基づいたシーラント組成物が開示されているが、それらのシーラント組成物はまだバルブ開放型のシーラントである。
特許文献9では、開示された配合物の主成分としてベントナイトクレー及び雲母が使用されている。これらの微粒子はパンク穴の隙間を埋め、栓を形成して、それ以上の空気漏れを防ぐ。この特許により開示されたシーラント組成物はバルブスルー(valve-through)型のシーラントであり、このシーラント組成物を適用する前にバルブコアを取り外す必要がない。このシーラント組成物は使用が便利であり、環境上安全であり、急速シール性能を有する。しかしながら、クレー小板の沈降及び凝集がこのシーラント組成物の主要な問題である。
他のシーラント組成物、例えば、限定されるものではないが、特許文献10〜14は、ログジャム機構に基づいていて、配合において多くの革新がある。このタイプのタイヤシーラントの利点としては、適用後の掃除の容易さ、悪臭が無いこと、及び保存寿命がより長いことが挙げられる。しかしながら、このタイプのタイヤシーラントはシール性能が比較的悪いという欠点を持つ。
「ログジャム」機構の他、別のタイプのシーラントとして粘着性ラテックス懸濁液に基づくものがある。そのラテックス懸濁液は極めて粘稠な液体であり、パンク穴壁の上にしっかりと付着し、最終的には空気漏れの経路を塞ぐことができる。しかしながら、このラテックス系シーラント組成物の欠点は、使用後の掃除の難しさ、問題のある粘着性、眼及び皮膚への刺激、揮発性有機化合物の使用などである。
欧州特許出願公開第1382654A1号 米国特許第6992119B2号 米国特許第0142420A1号 米国特許第4337322号 米国特許第4588758号 米国特許第5059636号 米国特許第5772747号 米国特許第5856376号 米国特許第6013697号 米国特許第0077391A1号 米国特許第0129464A1号 米国特許出願公開第2007/0203260号 国際公開第2008/022402A1号 国際出願第PCT/AU2008/001499号
本発明は、シーラント組成物を提供することを課題とし、そのシーラント組成物は、環境に優しく、使用後の掃除が容易であり、かつ、沈降がわずかで、長期保存寿命、優れたシール性能を備えたものである。
本発明のもう1つの目的は、本シーラント組成物の調製方法を提供することである。
シーラント組成物に関して、技術的問題を解決するための本発明の技術的解決法は次の通りである。
本発明は、ログジャム原理と粘着ゲル閉塞原理の組合せ機構に基づいた新規な強化シーラント組成物を提供する。前記シーラント組成物は、80〜95重量%の液体担体、0.1〜10重量%の水溶性ポリマー誘導体ゲル材料、1〜10重量%のラテックスエマルジョン、充填材としての0.1〜5重量%の硬質粒子、及び0.1〜5重量%の界面活性剤を含む。
液体シーラント組成物の使用温度の範囲を広げるために、液体担体は水及び凍結防止剤を含み、前記凍結防止剤はエチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセロールのうちの少なくとも1つを含む。前記シーラント組成物は、5〜70重量%のエチレングリコール及び/または5〜70重量%のプロピレングリコール及び/または5〜60重量%のグリセロールを含む。
水溶性ポリマーには、天然水溶性ポリマー及び/または合成水溶性ポリマーが含まれる。本シーラント組成物は充填材として1〜3重量%の硬質粒子を含み、硬質粒子の大きさは0.05〜320ミクロンの間である。前記硬質粒子はパンク穴を塞ぎ、水溶性ポリマー誘導体ゲル材料はパンク穴の隙間を埋めてシール性能を高め、その上、ラテックスエマルジョンの添加によりシーラント組成物のシール性能をさらに改善することができる。ラテックスエマルジョンは、天然ラテックスエマルジョン、合成ラテックスエマルジョン及び改質天然ラテックスエマルジョンのうちの少なくとも1つを含む。ラテックスエマルジョン成分の安定性と、タイヤ内での液体シーラント組成物の湿潤性及び伸展性を改善するために、少なくとも1つの好適な界面活性剤を添加することができる。
本シーラント組成物は、対応する機能に応じて0.1〜1重量%の添加剤をさらに含み、添加剤は消泡剤、防腐剤、防蝕添加剤、着色剤及び着臭剤のうちの少なくとも1つを含む。
本シーラント組成物は、沈降防止のために0.05〜3重量%のベントナイトをさらに含む。
本シーラント組成物の粘度値は19.3〜5000mPasの範囲であり、本シーラント組成物のpH値は8〜10の範囲であり、本シーラント組成物は−40℃〜80℃の間で機能する。
本発明は、タイヤのパンクをシールするためのシーラント組成物(100重量部で構成される)を調製する方法を提供し、その方法は次のステップ:
S1:0.1〜10部の量の水溶性ポリマーを80〜95部の量の液体担体中で誘導体ゲル材料に変換するステップ;
S2:S1の溶液に0.1〜5部の量の硬質粒子と1〜10部の量のラテックスエマルジョンを加えて十分に混合するステップ;
S3:S2の溶液に0.1〜5部の量の界面活性剤を加えるステップ
を含む。
S1における水溶性ポリマーがキトサンである場合に、前記水溶性ポリマーを液体担体中で誘導体ゲル材料に変換するための方法は次のステップ:
S11:0.1〜10部の量のキトサンを10〜60部の量の水に加えるステップ;
S12:S11の溶液に酸を加えて、前記溶液のPH値を0〜5に調整するステップ;
S13:キトサンの完全溶解後に、前記溶液にアルカリを加えて、前記溶液のPH値を8〜10に調整し、これにより、誘導体ゲル材料を得るステップ
含む。
本発明のシーラント組成物を実装する場合には、次の有利な効果が達成できる。本シーラント組成物は環境に優しく、毒性がなく、タイヤのパンクを効果的かつ即時にシールすることができる。シールされるパンク穴の大きさはシーラント組成物の固形分中の粒子の大きさ及び量に依存するため、シーラント組成物は、直径が少なくとも6.35mmの、スパイクによって生じるパンクをシールすることができる。本シーラント組成物は、バルブスルー型シーラントであり、注入前にバルブコアを取り外さずに便利に適用することができる。機能温度は−40℃〜80℃の間である。また、シール効果は、具体的なシーラント組成物によって12〜48時間の間またはそれより長く持続し得る。その上、適用されるシーラント組成物は使用後水で容易に掃除することができる。
本発明の技術的特徴、提案及び技術的効果をより明確にするために、以下の実施形態を参照して詳細に説明する。
本発明は、ログジャム原理と粘着ゲル閉塞原理の組合せ機構に基づいた新規な強化シーラント組成物を開示する。タイヤのパンクをシールするためのシーラント組成物は、80〜95重量%の液体担体、0.1〜10重量%の水溶性ポリマー誘導体ゲル材料、1〜10重量%のラテックスエマルジョン、充填材としての0.1〜5重量%の硬質粒子、及び0.1〜5重量%の界面活性剤を含む。
100重量部で構成される本シーラント組成物を調製するための、詳細な調製ステップは次の通りである:
S1:0.1〜10部の量の水溶性ポリマーを80〜95部の量の液体担体中で誘導体ゲル材料に変換するステップ;
S2:S1の溶液に0.1〜5部の量の硬質粒子と1〜10部の量のラテックスエマルジョンを加えて十分に混合するステップ;
S3:S2の溶液に0.1〜5部の量の界面活性剤と0.1〜1部の量の添加剤を加えて十分に混合するステップ。
好ましくは、本シーラント組成物を調製するための方法は、
S1’:1〜10部の量の水溶性ポリマーを10〜60部の量の水中で誘導体ゲル材料に変換すること;
S2’:S1’の溶液に凍結防止剤と0.1〜5部の量の硬質粒子と1〜10部の量のラテックスエマルジョンを加えて十分に混合すること;
S3’:S2’の溶液に0.1〜5部の量の界面活性剤と0.1〜1部の量の添加剤を加えて十分に混合することを含む。
本発明の水溶性ポリマーは、キトサン、アルギン酸ナトリウム、セリシンなどの天然水溶性ポリマーであってよく、前記水溶性ポリマーはまた、ポリビニルアルコールなどの合成水溶性ポリマーであってもよい。上記水溶性ポリマーは物理的または化学的方法によりフレキシブルなゲル材料に変換することができる。
好ましい実施形態では、ゲル材料を調製するための水溶性ポリマーとしてキトサンが使用される。キトサンは、甲殻類の外骨格において一般に見られるキチンの脱アセチル化によって得られる。キトサンの原形態は硬質フレークとして存在し、酸性媒体に溶解させることができる。酸はどんな種類の酸であってもよいが、低毒性であることから酢酸及び塩酸が好ましい。キトサン硬質フレークを酸性媒体に入れ、キトサンの溶解前に任意の種類のアルカリ、好ましくは水酸化ナトリウムを加え、中和下でキトサンを再沈殿させた後にキトサンが得られる。
好ましくは、本シーラント組成物は100部で構成され、水溶性ポリマーを液体担体中で誘導体ゲル材料に変換するための方法は、
S11:0.1〜10部の量のキトサンを10〜60部の量の水に加えること;
S12:S11の溶液に適当な量の酸、好ましくは酢酸を加えて、前記溶液のPH値を0〜5に調整すること;
S13:キトサンの完全溶解後に、前記溶液に適当な量のアルカリ、好ましくは水酸化ナトリウムを加えて十分に混合して前記溶液のPH値を8〜10に調整し、これにより、誘導体ゲル材料を得ること
を含む。
再沈殿キトサンはその原形態とは異なる粒子構造を有する。再沈殿キトサンは水性媒体中に懸濁された軟質、半透明でフレキシブルなゲル材料を呈する。そのゲル材料の正確な粒径及び剛性は、中和速度、溶液の最終pH及び混合または均質化プロセス中に適用される剪断力を変えることによって制御される。好ましい実施形態では、水溶性ポリマーはキトサンであり、混合または均質化プロセス中に適用する剪断力を変えることによって、そのゲル材料が60メッシュの篩を通過可能なように、そのゲル材料の粒径及び剛性を制御する。得られるシーラント組成物は0.1〜10重量%の再沈殿キトサンを含み、前記再沈殿キトサンは50〜500ミクロンのキトサン粒子を酸性条件下で溶解させることにより作製され、その場合、前記液体懸濁液の最終PH値は7〜10の間である。
本シーラント組成物の組合せ機構によれば、所与の液体媒体中でゲル材料として存在することができる、アルギン酸ナトリウム、セリシン及びポリビニルアルコールなどの他の類似の水溶性材料も、シーラント組成物の調製のために使用される。この場合、合成水溶性ポリマーとしてのポリビニルアルコールもゲル材料の生産に使用可能であり、その生産方法は、ポリビニルアルコールを温水に溶かし、前記ポリビニルアルコールをドデシル硫酸ナトリウム(SDS)またはケイ酸ナトリウムなどの好適な化学反応体と制御可能な条件で反応させることにより誘導体ゲル材料を得ることを含む。
本シーラント組成物のシール性能の改善と水溶性ポリマー誘導体ゲル材料の強化のために、硬質粒子、カルシウム、マグネシウム及び他の金属イオンの化学化合物などの他の強化材料もシーラント組成物に添加することができる。シール性能をさらに改善するために、いくつかの天然及び/または合成ラテックスエマルジョンもシーラント組成物に添加することができる。改質天然ラテックスエマルジョン、例えば、除タンパクラテックスやリン及びイオンを除去したラテックスも本発明で適用可能である。本シーラント組成物は1〜10重量%のラテックスエマルジョンを含み、本シーラント組成物中のラテックスエマルジョンのパーセンテージは市場に出ている従来のラテックス系タイヤシーラント中のラテックスエマルジョンのパーセンテージよりもずっと低い。実験段階では、本シーラント組成物のラテックスエマルジョン含量は0重量%であるが、他の成分は好ましい実施形態と同様であり、シーラント組成物のバルブスルー性は「良好」である(「良好」とは成功率が90%を超えることを意味する)が、シール性は「普通」である(「普通」とは成功率が50%を超えるに過ぎないことを意味する)。好ましい実施形態と比較すると、ラテックスエマルジョンの添加はシーラント組成物のシール性を明らかに改善し、「良好」とすることができる。よって、ラテックスエマルジョンはシーラント組成物のシール性を明らかに改善するための、本発明におけるシーラント組成物の重要な成分である。
ほとんどの好ましい実施形態において、シーラント組成物は硬質キトサン粒子を0.1〜5重量%、ほとんどの場合で好ましくは、1〜3重量%の量で含有する。硬質キトサン粒子の粒径は5〜320ミクロンの間、好ましくは、5〜100ミクロンの間である。シーラント組成物中の硬質粒子はキトサン粒子に限定されず、粒径が0.05ミクロン〜320ミクロンの範囲の他の固体粒子が本発明において使用される。次の例では、セノスフェア、シリカ、珪灰石、珪藻岩、カオリナイト、雲母、粉砕タイヤゴム、メソポーラスシリカ及びコロイドシリカを、シーラント組成物を調製するために使用することができる。より高密度の硬質粒子も使用可能であるが、沈降速度を下げるために硬質粒子の比重は1.5未満であることが好ましい。さらに、シーラント組成物において沈降及び堆積問題が起こらないように0.05〜3重量%のベントナイトが使用される。
シールプロセスの間に、硬質粒子はログジャム機構に基づいてパンク穴に集積する。ぎっしり詰め込まれた硬質粒子によって形成された栓は溶液中の軟質のフレキシブルなゲル材料と合わさり、パンクに対して優れたシール性能をもたらす。このゲル材料と硬質粒子には化学反応は見られず、融和性がある。実施形態では、再沈殿キトサンと硬質キトサンはともに同じ起源のものであるため、シール機構におけるそれらの融和性は優れている。添加されたラテックスエマルジョンは、タイヤのパンク穴でラテックスゴムを形成することによりシール性能をさらに改善する。
本シーラント組成物は80〜95重量%の液体担体を含み、前記液体担体は主に水と凍結防止剤からなる。本シーラント組成物は10〜60重量%の水を含み、前記液体担体は水溶性ポリマー誘導体ゲル材料と硬質粒子を懸濁させるための媒体を提供し、前記液体担体は様々な添加剤を溶解するためにも使用される。液体担体中に添加される凍結防止剤はエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールなどであってよく、前記凍結防止剤はシーラント組成物の適用性を広げるために液体担体中に添加される。本発明では、上記凍結防止剤の少なくとも1つまたはそれらの混合物を、液体担体の凝固点を低下させるために使用することができる。好ましい実施形態では、シーラント組成物の凍結防止剤は次の成分のうち少なくとも1つを含む:5〜70重量%のエチレングリコール、5〜70重量%のプロピレングリコール及び5〜60重量%のグリセロール。凍結防止剤はエチレングリコール、グリセロール、1,2−プロピレングリコール及び1,3−プロピレングリコールのうちの少なくとも1つからなり、シーラント組成物の凝固点を−40℃に下げることができる(好ましい実施形態3を参照)。シーラント組成物の機能温度は−40℃〜80℃の間である。1〜10重量%の無機塩、例えば、塩化カルシウムまたは塩化マグネシウムも、シーラント組成物の使用温度を制御するために添加することができる。
本シーラント組成物は0.1〜5重量%の界面活性剤を含み、適当な界面活性剤の少なくとも1つを、シーラント組成物の安定性及び機能性を改善するために添加することができる。界面活性剤は陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤であってよく、界面活性剤のタイプはシーラント組成物に添加されるラテックスエマルジョンのタイプに応じて選択される。好ましい実施形態では、界面活性剤の少なくとも1つをTween−20〜Tween−85、SDS、臭化セチルトリメチルアンモニウムなどから選択することができる。
本シーラント組成物は、対応する機能に応じて0.1〜1重量%の他の添加剤をさらに含むことができる。他の添加剤は、具体的な機能の要件に応じて選択的に添加され、シーラント組成物のシール性能は添加される添加剤によって影響を受けない。粘着性付与剤は溶液の粘度の制御と硬質粒子及びゲル材料のタイヤのパンク穴壁への接着の改善の両方を目的に添加される。防腐剤はシーラント組成物の保存寿命を延長するために添加され、防蝕添加剤は錆の発生を防ぐために添加され得る。酸化亜鉛または酸化チタンは日光照射下での分解から保護するために添加される。様々な着色剤及び着臭剤は、シーラント組成物の特性に対して有害な作用がない限り適用可能である。
好ましい実施形態では、本シーラント組成物は、シーラント組成物配合物中の生分解性成分を保存して、シーラント組成物の保存寿命を最大5年またはそれより長く延長するために0.1〜1重量%の防腐剤を含有する。消泡剤は、所望により、泡立ちを避けるために0.5重量%未満で添加される。さらに、シーラントの性能に影響を及ぼさない限り、タイヤ内部での錆の発生を防ぐために0.1〜1重量%の防蝕添加剤がシーラント組成物に添加される。
調製されたシーラント組成物の粘度値は19.3〜5000mPasの範囲であり、調製されたシーラント組成物のpH値は7〜11の範囲、好ましくは8〜10の範囲である。シーラント組成物はゲル材料及びベントナイトの存在により24時間以内の沈降はわずかである。セノスフェアのような低密度の硬質粒子の使用によっても沈降問題は解決される。
使用に際しては、調製されたシーラント組成物を、バルブコアを取り外してまたは取り外さずに、高圧、好ましくは3〜7バール下で、ホースを通じてタイヤに注入する。パンクがない場合には、シーラント組成物液は、有意な物理的及び化学的変化はなく、回転するタイヤ内で混合され続ける。さらに、シーラント組成物はタイヤ内部に効果的に広がり、その結果、ショルダー部に生じたパンクもシールすることができる。
本シーラント組成物の性能は、少なくとも300mlの調製されたシーラント組成物を165/60 R14古タイヤ中に、バルブコアを取り外してまたは取り外さずに、高圧、好ましくは3〜7バール下で、ホースを通じて注入することにより試験する。留意すべきは、シーラント組成物の注入量が300ml未満でよいということである。しかしながら、試験では基準として300mlを用いる。実際の試験では、このタイヤを一般に6.35mmのスパイクを用いて回転前または回転中にパンクさせる。当然のことながら、6.35mmも試験における基準として用いるものであって、他のサイズのスパイクも試験される。
試験タイヤを車両に取り付け、その後、調製されたシーラント組成物をタイヤに注入する。その後、車両を20km未満走行させる。パンク穴からの空気漏れを3〜5kmごとに、タイヤ内圧を測定することにより調べ、シール性能を記録する。圧力低下が0.1バール未満である場合は成功を示し、調製されたシーラント組成物がタイヤのパンクを即時にシールしたということである。タイヤを取り外した後、パンク位置を上に向けてタイヤ内圧を一定にする。24時間または48時間後にも圧力低下を再測定し、シール性能を確認する。
以下、下記の実施例を参照して、本発明の好ましい実施形態をさらに詳細に説明するが、それらの実施形態はこれらの実施例に限定されると解釈すべきでない。
以下の好ましい実施形態において、シーラント組成物のバルブスルー性及びシール性についての「良好」とは、成功率が90%を超えることを意味し、「普通」とは、成功率が50%を超えるに過ぎないことを意味し、「不良」とは、成功率が50%未満であることを意味する。
好ましい実施形態1:100重量部で構成されるシーラント組成物(compostion)1の調製では、組成物は38.4部の量の水;39.4部の量の1,2−プロピレングリコールと11.7部の量のグリセロールからなる凍結防止剤;1.1部の量の水溶性ポリマーキトサンと0.3部の量の酢酸と1.3部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料(すなわち、再沈殿キトサン);0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;4.5部の量のラテックスエマルジョン;2.3部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物1の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.27であり、25±5℃での粘度値は29.0mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態2:100重量部で構成されるシーラント組成物2の調製では、組成物は、38.4部の量の水;51部の量の1,2−プロピレングリコール;1.1部の量のキトサンと0.3部の量の酢酸と1.3部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;4.5部の量のラテックスエマルジョン;2.3部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物2の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.30であり、25±5℃での粘度値は51.7mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態3:100重量部で構成されるシーラント組成物3の調製では、組成物は、27.4部の量の水;61部の量の1,2−プロピレングリコール;1.1部の量のキトサンと0.3部の量の酢酸と1.3部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;4.5部の量のラテックスエマルジョン;2.3部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物3の性能パラメーター:凝固点は−40℃であり、PH値は9.28であり、25±5℃での粘度値は78.5mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態4:100重量部で構成されるシーラント組成物4の調製では、組成物は、38.4部の量の水;51部の量のエチレングリコール;1.1部の量のキトサンと0.3部の量の酢酸と1.3部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;4.5部の量のラテックスエマルジョン;2.3部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物4の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.19であり、25±5℃での粘度値は23.1mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態5:100重量部で構成されるシーラント組成物5の調製では、組成物は、38.5部の量の水;39.6部の量の1,2−プロピレングリコールと5部の量のエチレングリコールからなる凍結防止剤;1.3部の量のキトサンと0.3部の量の酢酸と1.5部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;4.5部の量のラテックスエマルジョン;2.8部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物5の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.43であり、25±5℃での粘度値は29.3mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態6:100重量部で構成されるシーラント組成物6の調製では、組成物は、38.4部の量の水;40部の量の1,3−プロピレングリコールと11部の量のグリセロールからなる凍結防止剤;1.1部の量のキトサンと0.3部の量の酢酸と1.3部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;4.5部の量のラテックスエマルジョン;2.3部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物6の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.65であり、25±5℃での粘度値は19.3mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態7:100重量部で構成されるシーラント組成物7の調製では、組成物は、38.4部の量の水;41.6部の量の1,2−プロピレングリコールと10.4部の量の1,3−プロピレングリコールからなる凍結防止剤;1.1部の量のキトサンと0.3部の量の酢酸と1.3部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;4.5部の量のラテックスエマルジョン;2.3部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物7の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.32であり、25±5℃での粘度値は26.2mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態1〜7を比較すると、凍結防止剤の含量及び成分の大きな変更を除いて、シーラント組成物1〜7の他の成分はほぼ同じであり、含量についてわずかな変更を行っただけである。本発明において、凍結防止剤は、エチレングリコール、グリセロール、1,2−プロピレングリコール及び1,3−プロピレングリコールのうちの少なくとも1つであり得る。この場合、シーラント組成物が100重量部で構成されるとすると、シーラント組成物は5〜70部の量のエチレングリコール、5〜70部の量のプロピレングリコール(1,2−プロピレングリコール及び1,3−プロピレングリコールの少なくとも1つ(at least of)を含んでよい)、5〜60部の量のグリセロールを含んでよい。好ましい実施形態3において、液体担体は27.4部の量の水と61部の量の1,2−プロピレングリコールを含み、シーラント組成物3の他の成分はシーラント組成物2の成分と全く同じである。しかしながら、シーラント組成物3の凝固点は−40℃に下がり、25±5℃での粘度値は78.5mPasに上昇するが、バルブスルー性及びシール性はなお「良好」である。
好ましい実施形態8:100重量部で構成されるシーラント組成物8の調製では、組成物は、37部の量の水;39.4部の量のプロピレングリコールと11.7部の量のグリセロールからなる凍結防止剤;1.1部の量の水溶性ポリマーキトサンと0.3部の量の酢酸と1.3部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;2.2部の量のラテックスエマルジョン;2.3部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物8の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.08であり、25±5℃での粘度値は35.6mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態9:100重量部で構成されるシーラント組成物9の調製では、組成物は、38.4部の量の水;39.4部の量のプロピレングリコールと11.7部の量のグリセロールからなる凍結防止剤;1.1部の量のキトサンと0.3部の量の酢酸と1.3部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;4.5部の量のラテックスエマルジョン;2.3部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物9の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.27であり、25±5℃での粘度値は29mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態10:100重量部で構成されるシーラント組成物10の調製では、組成物は、34.3部の量の水;39.2部の量のプロピレングリコールと11.6部の量のグリセロールからなる凍結防止剤;1.1部の量のキトサンと0.3部の量の酢酸と1.3部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.5部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;8.9部の量のラテックスエマルジョン;2.3部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物10の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.61であり、25±5℃での粘度値は52.7mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態8〜10を比較すると、ラテックスエマルジョンの含量の大きな変更を除いて、シーラント組成物8〜10の他の成分は全く同じであり、含量についてわずかな変更を行っただけである。シーラント組成物8は2.2部の量のラテックスエマルジョンを含み、その粘度値は35.6mPasであり;シーラント組成物9は4.5部の量のラテックスエマルジョンを含み、その粘度値は29mPasであり;シーラント組成物10は8.9部の量のラテックスエマルジョンを含み、その粘度値は52.7mPasである。それら3つの好ましい実施形態のバルブスルー性及びシール性は全て「良好」である。
好ましい実施形態11:100重量部で構成されるシーラント組成物11の調製では、組成物は、38.3部の量の水;43.2部の量のプロピレングリコールと5.7部の量のエチレングリコールからなる凍結防止剤;1.4部の量の水溶性ポリマーキトサンと0.4部の量の酢酸と1.6部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.6部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなる硬質粒子;5.5部の量のラテックスエマルジョン;2.8部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物11の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は9.01であり、25±5℃での粘度値は28.3mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態12:100重量部で構成されるシーラント組成物12の調製では、組成物は、38.1部の量の水;43部の量のプロピレングリコールと5.7部の量のエチレングリコールからなる凍結防止剤;1.4部の量のキトサンと0.4部の量の酢酸と1.6部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.6部の量のシリカと0.1部の量の雲母と0.6部の量のセノスフェアからなる硬質粒子;5.4部の量のラテックスエマルジョン;2.8部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物12の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は8.97であり、25±5℃での粘度値は27.1mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態13:100重量部で構成されるシーラント組成物13の調製では、組成物は、37.9部の量の水;42.7部の量のプロピレングリコールと5.6部の量のエチレングリコールからなる凍結防止剤;1.3部の量のキトサンと0.4部の量の酢酸と1.6部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.6部の量のシリカと0.1部の量の雲母と1.2部の量のセノスフェアからなる硬質粒子;5.4部の量のラテックスエマルジョン;2.8部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物13の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は8.90であり、25±5℃での粘度値は31.1mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態14:100重量部で構成されるシーラント組成物14の調製では、組成物は、38.1部の量の水;43部の量のプロピレングリコールと5.7部の量のエチレングリコールからなる凍結防止剤;1.4部の量のキトサンと0.4部の量の酢酸と1.6部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.6部の量のシリカと0.1部の量の雲母と0.6部の量の粉砕タイヤゴムからなる硬質粒子;5.4部の量のラテックスエマルジョン;2.8部の量の界面活性剤;0.2部の量の防腐剤と0〜0.2部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物14の性能パラメーター:凝固点は−30℃であり、PH値は8.97であり、25±5℃での粘度値は27.1mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
好ましい実施形態11〜14を比較すると、硬質粒子の含量及び成分の大きな変更を除いて、シーラント組成物11〜14の他の成分はほぼ同じであり、含量についてわずかな変更を行っただけである。本発明において、シーラント組成物は0.1〜5重量%の硬質粒子を含み、0.05ミクロン〜320ミクロンの範囲の粒径が使用される。シーラント組成物11では、硬質粒子は0.6部の量のシリカと0.1部の量の雲母からなった。シーラント組成物12では、硬質粒子に0.6部の量のセノスフェアを添加する。シーラント組成物13では、硬質粒子は0.6部の量のシリカと0.1部の量の雲母と1.2部の量のセノスフェアからなった。シーラント組成物14では、硬質粒子は0.6部の量のシリカと0.1部の量の雲母と0.6部の量の粉砕タイヤゴムからなった。好ましい実施形態11〜14のバルブスルー性及びシール性は全て「良好」である。
実施形態15:100重量部で構成されるシーラント組成物15の調製では、組成物は、60部の量の水;30部の量の1,3−プロピレングリコールと5部の量のグリセロールからなる凍結防止剤;0.1部の量の水溶性ポリマーキトサンと0.2部の量の酢酸と0.7部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;硬質粒子としての0.1部の量の雲母;3部の量のラテックスエマルジョン;0.7部の量の界面活性剤;0.05部の量の防腐剤と0.1部の量の消泡剤からなる添加剤;及び0.05部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物15の性能パラメーター:PH値は8であり、25±5℃での粘度値は120mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
実施形態16:100重量部で構成されるシーラント組成物16の調製では、組成物は、10部の量の水;70部の量の1,2−プロピレングリコール;6.9部の量の水溶性ポリマーキトサンと1部の量の酢酸と2.2部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;2.5部の量のシリカと2.5部の量の雲母からなる硬質粒子;1部の量のラテックスエマルジョン;0.1部の量の界面活性剤;1部の量の防腐剤;2.8部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物16の性能パラメーター:PH値は10であり、25±5℃での粘度値は4989mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
実施形態17:100重量部で構成されるシーラント組成物17の調製では、組成物は、16.2部の量の水;5部の量の1,3−プロピレングリコールと60部の量のグリセロールからなる凍結防止剤;1部の量の水溶性ポリマーキトサンと0.5部の量の酢酸と0.9部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;0.1部の量のシリカと0.5部の量の雲母からなる硬質粒子;10部の量のラテックスエマルジョン;5部の量の界面活性剤;0.6部の量の防腐剤からなる添加剤;及び0.2部の量のベントナイトを含む。調製されたシーラント組成物17の性能パラメーター:PH値は9.2であり、25±5℃での粘度値は890mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
実施形態18:100重量部で構成されるシーラント組成物18の調製では、組成物は、10部の量の水;70部の量のエチレングリコール;10部の量の水溶性ポリマーキトサンと1.4部の量の酢酸と2.4部の量の水酸化ナトリウムから変換されたゲル材料;2.5部の量のシリカと2.5部の量の雲母からなる硬質粒子;1部の量のラテックスエマルジョン;0.1部の量の界面活性剤;0.05部の量の防腐剤と0.05部の量の消泡剤からなる添加剤を含む。調製されたシーラント組成物18の性能パラメーター:PH値は10であり、25±5℃での粘度値は5000mPasであり、バルブスルー性及びシール性は「良好」である。
実施形態15〜18は、本発明におけるシーラント組成物のいくつかの含量極値を含む。シーラント組成物15では、95部の量の液体担体は、60部の量の水と30部の量の1,3−プロピレングリコールと5部の量のグリセロールを含み;水溶性ポリマーキトサンは0.1部の量であり;硬質粒子は0.1部の量であり;ベントナイトは0.05部の量であり;調製されたシーラント組成物のPH値は8である。シーラント組成物16では、80部の量の液体担体は、10部の量の水と70部の量のプロピレングリコールを含み;硬質粒子は5部の量であり;ラテックスエマルジョンは1部の量であり;界面活性剤は0.1部の量であり;また添加剤は1部の量であり;調製されたシーラント組成物のPH値は10である。シーラント組成物17では、凍結防止剤は、5部の量の1,3−プロピレングリコールと60部の量のグリセロールからなり;ラテックスエマルジョンは10部の量であり;また界面活性剤は5部の量である。シーラント組成物18では、凍結防止剤は70部の量のエチレングリコールであり、水溶性ポリマーキトサンは10部の量であり、添加剤は0.1部の量であり、粘度値は5000mPasである。調製されたシーラント組成物15〜18のバルブスルー性及びシール性はなお「良好」である。

Claims (9)

  1. 80〜95重量%の液体担体、0.1〜10重量%の水溶性ポリマー誘導体ゲル材料、1〜10重量%のラテックスエマルジョン、充填材としての0.1〜5重量%の硬質粒子、0.05〜3重量%のベントナイト、0.1〜5重量%の界面活性剤と、0.1〜1重量%の少なくとも消泡剤及び防腐剤を含む添加剤を含有する
    ことを特徴とするタイヤのパンクのシール用シーラント組成物。
  2. 前記液体担体が水及び凍結防止剤を含み、前記凍結防止剤がエチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセロールのうちの少なくとも1つを含む
    請求項1に記載のシーラント組成物。
  3. 前記シーラント組成物が5〜70重量%のエチレングリコール及び/または5〜70重量%のプロピレングリコール及び/または5〜60重量%のグリセロールを含む
    請求項2に記載のシーラント組成物。
  4. 前記水溶性ポリマーが天然水溶性ポリマー及び/または合成水溶性ポリマーを含む
    請求項1に記載のシーラント組成物。
  5. 前記シーラント組成物が1〜3重量%の硬質粒子を含み、前記硬質粒子の大きさが0.05〜320ミクロンである
    請求項1に記載のシーラント組成物。
  6. 前記添加剤が防蝕添加剤、着色剤及び着臭剤のうちの少なくとも1つを含む
    請求項1に記載のシーラント組成物。
  7. 前記シーラント組成物の粘度値が19.3〜5000mPasであり、前記シーラント組成物のpH値が8〜10であり、前記シーラント組成物が−40〜80℃で機能する
    請求項1に記載のシーラント組成物。
  8. タイヤのパンクをシールするためのシーラント組成物を調製する方法であって、
    S1:0.1〜10重量部の水溶性ポリマーを80〜95重量部の液体担体中で誘導体ゲル材料に変換するステップ;
    S2:S1の溶液に0.1〜5重量部の硬質粒子と、0.05〜3重量%のベントナイトと、1〜10重量部のラテックスエマルジョンを加えて十分に混合するステップ;
    S3:S2の組成物に0.1〜5重量部の界面活性剤と、0.1〜1重量%の少なくとも消泡剤及び防腐剤を含む添加剤を加えるステップ、とを有する
    ことを特徴とする方法。
  9. ステップS1における前記水溶性ポリマーがキトサンである場合に、前記水溶性ポリマーを液体担体中で誘導体ゲル材料に変換する方法が、
    S11:0.1〜10重量部のキトサンを10〜60重量部の水に加えるステップ;
    S12:ステップS11の溶液に酸を加えて、前記溶液のPH値を0〜5に調整するステップ;
    S13:キトサンの完全溶解後に、ステップS12の溶液にアルカリを加えて、前記溶液のPH値を8〜10に調整し、誘導体ゲル材料を得るステップ、とを有する
    請求項8に記載の方法。
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