JP6824648B2 - 熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラム - Google Patents

熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムに関し、より具体的にはシステム消費電力に応じた熱源機の入替制御及び適切な戻し制御を行う熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムに関するものである。
従来、空調システムにおいて、空調システムの消費電力が電力会社との契約電力(以下、「デマンド制限値」という)を超えないように、デマンド制御を行うことが提案されている。デマンド制御のための電力需要量の抑制には、例えば熱源システムの消費する電力であるシステム消費電力の削減が行われる。
熱源システムにおけるシステム消費電力の削減方法としては、次のような方法が提案されている。熱源システムが、熱源機の中でも電力消費の大きい熱源機および当該熱源機よりも電力消費の小さい熱源機により構成されている場合、デマンド制御を行う際に電力消費の大きい熱源機の負荷を少なく配分するとともに電力消費の小さい熱源機の負荷を多く配分するという方法である。
例えば、特許文献1には、電力需要のピークにあたる時間帯の電力消費を低く抑えるためのピークカット時間帯前に複数の電気熱源機(電力消費の大きい熱源機)の運転を順次ずらしながら停止するとともに、複数の燃料系熱源機(電力消費の小さい熱源機)の運転を順次ずらしながら開始するように入れ替え、外部機器へ供給する熱源水温度の上昇量を抑制することにより、室内環境の著しい悪化を招かないようにした熱源入替制御方法が開示されている。
またデマンド制御において、システム消費電力がデマンド制限値を超えないように、熱源機から外部機器へ供給される熱源水の設定温度である送水設定温度を制御する方法も提案されている。
例えば、特許文献2には、システム消費電力がデマンド制限値よりも低い値に設定された閾値を超えると、熱源機の消費電力が低下する方向に送水設定温度を上昇させることが開示されている。
特許第5140341号公報 特開2013−210149号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された発明では、あらかじめ熱源機を入れ替える時間帯をピークカット時間帯として定めているため、システム消費電力を下げる必要がなくてもピークカット時間帯であれば強制的に電力消費の大きい熱源機から電力消費の小さい熱源機への入替が行われてしまい、電力消費の小さい熱源機を優先的に運転してしまうという問題があった。
また、上記特許文献2に開示された発明を、入れ替えた熱源機を元に戻す際にシステム消費電力に応じて制御を行う場合に適用させるとすると、熱源機の入替によるシステム消費電力は不連続に変化する値であるため、元に戻した際にデマンド制限値を超えてしまう可能性があるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、システム消費電力に応じた熱源機の入替制御及び適切な戻し制御を行うことができる熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムは以下の手段を採用する。
本発明の第一態様に係る熱源システムは、複数の熱源機と、前記熱源機の制御を行う制御装置と、を備えた熱源システムであって、前記制御装置は、第1熱源機が停止しかつ前記第1熱源機よりも消費電力の小さい第2熱源機が起動している場合に、前記熱源システムの熱負荷が熱負荷閾値以下であれば、前記第1熱源機を起動し、続いて前記第2熱源機を停止する。
消費電力の異なる熱源機が熱源システムに備えられている場合、通常は消費電力の大きい熱源機(例えばターボ冷凍機)が起動し、消費電力の小さい熱源機(例えば吸収冷凍機)が停止している。ここで、熱源システムのシステム消費電力が上がりデマンド制限値に近づくと、デマンド制限値を超えないように消費電力の小さい熱源機が起動し、消費電力の大きい熱源機が停止する。このように熱源機を入れ替えた状態から、通常の運転状態に戻すか否かを熱源システムの熱負荷により判断する。
本構成によれば、このような戻し制御の判断において、起動している熱源機によって変化することのない熱源システムの熱負荷を用いることで、戻し制御を適切なタイミングで行うことができる。
また、第1熱源機(例えばターボ冷凍機)を起動してから第2熱源機(例えば吸収冷凍機)を停止するため、熱源システムに接続された外部機器への供給温度の悪化(冷水供給であれば上昇、温水供給であれば下降)を防ぐことができる。
ここで、熱負荷閾値とは、起動している熱源機によって変化することのない熱負荷が十分に下がり、通常の運転状態に戻せるか否かを判定するために設定される熱負荷の閾値である。
上記第一態様では、前記制御装置は、前記第1熱源機が停止しかつ前記第2熱源機が起動している場合に、前記熱源システムの前記熱負荷が前記熱負荷閾値以下となり、前記第1熱源機を1台起動し、続いて前記第2熱源機を1台停止したと仮定したときの前記第1熱源機の負荷率が負荷率閾値以上であれば、前記第1熱源機を1台起動し、かつ/または、前記第2熱源機を1台停止したと仮定したときの前記熱源システムの前記熱負荷が100%以下であれば、前記第2熱源機を1台停止することが好ましい。
本構成によれば、熱源機を入れ替えた状態から通常の運転状態に戻す場合に、第1熱源機を1台起動させ、第2熱源機を1台停止したと仮定した時、第1熱源機の負荷率が閾値以上、すなわち第1熱源機が低負荷状態にならないのであれば、第1熱源機を1台起動させる。次に、第2熱源機を1台停止したと仮定した時、熱源システムの熱負荷が100%以下、すなわち第2熱源機を1台停止しても起動中の熱源機によって熱源システムの熱負荷を全て分担できるのであれば、第2熱源機を1台停止させる。
例えば、各熱源機によって定格能力が異なる場合、前回停止した第1熱源機の台数分だけ第1熱源機を起動し、前回起動した第2熱源機の台数分だけ第2熱源機を停止すると、能力の差により第1熱源機が低負荷状態となり「起動した第1熱源機が再度停止する」または、起動中の熱源機では熱源システムの熱負荷が賄えず「停止した第2熱源機が再度起動する」可能性がある。このような無駄な熱源機の発停が発生する虞に対し、次に起動及び停止する熱源機の能力と熱負荷とを考慮して、第1熱源機の起動及び第2熱源機の停止が必要か否かを判断する。
これにより、起動した熱源機の再停止、または停止した熱源機の再起動等、熱源機の無駄な発停を発生させることがない。
ここで、負荷率閾値とは、熱源機の負荷率が下がり過ぎた場合に停止しないように設けられた負荷率の閾値であり、熱源機が停止する負荷率よりも大きい値に設定された値である。
上記第一態様では、前記制御装置は、前記第1熱源機が起動しかつ前記第2熱源機が停止している場合に、前記熱源システムのシステム消費電力が第1電力閾値以上であれば、前記第2熱源機を全て起動し、続いて前記第1熱源機を全て停止することが好ましい。
本構成によれば、熱源システムが、システム消費電力に応じて通常の運転状態から熱源機の入替を実施するため、熱源システムの実際の動態に応じた入替制御を行うことができる。また、システム消費電力を下げる必要があるにもかかわらず熱源機の入替が実施されずにデマンド制限値を超えてしまう虞を回避できる。また、例えば時間帯毎に強制的に熱源機の入替制御を行うとシステム消費電力を下げる必要が無い場合であっても熱源機の入替が行われることになるが、必要のない強制的な入替制御が行われて効率の低い熱源機が優先されることなく、効率の高い制御を行うことができる。
また、第2熱源機(例えば吸収冷凍機)を起動してから第1熱源機(例えばターボ冷凍機)を停止するため、起動から能力発揮までに時間を要する第2熱源機による熱源システムに接続された外部機器への供給温度の悪化を防ぐことができる。
ここで、システム消費電力とは熱源システムにおける消費電力を示す。
また、システム消費電力の第1電力閾値とは、システム消費電力がデマンド制限値を超えないように、デマンド制限値よりも低い値に設定された値である。
上記第一態様では、前記制御装置は、前記第1熱源機が起動しかつ前記第2熱源機が停止している場合に、前記熱源システムの前記システム消費電力が前記第1電力閾値以上となる毎に、前記第2熱源機を1台起動し、続いて前記第1熱源機を1台停止することが好ましい。
本構成によれば、システム消費電力に応じて通常の運転状態から1台ずつ熱源機の入替を実施するため、システム消費電力がデマンド制限値を超えるのを回避すると同時に、効率が低下しすぎるのを回避することができる。
効率の高い熱源機から効率の低い熱源機への入替が、必要な台数よりも多く実施されると、熱源システムは効率の低い運転となってしまう。効率の低い熱源機への入替台数を1台ずつとすることで、効率の低下を抑えることができる。
上記第一態様では、前記制御装置は、前記熱源システムの前記システム消費電力が第2電力閾値以上であれば、前記熱源機から外部機器へ供給される熱源水の設定温度である送水設定温度の上昇を開始し、前記熱源システムの前記システム消費電力が第3電力閾値未満であれば、送水設定温度の上昇を終了させ、前記第1電力閾値は前記第2電力閾値及び前記第3電力閾値とは異なる値であり、前記第3電力閾値は前記第2電力閾値以下の値であることが好ましい。
本構成によれば、前述した熱源システムのシステム消費電力に応じた熱源機の入替制御に加え、熱源機から外部機器へ供給される熱源水の設定温度である送水設定温度の制御をシステム消費電力に応じて行う。ここで、熱源機の入替制御および送水設定温度の制御が同じタイミングで実施されることがないよう、熱源システムのシステム消費電力の閾値は各々異なる値を設定する。
これにより、熱源システムのシステム消費電力を抑制する効果をさらに高めることができる。
ここで、第2電力閾値とは、送水設定温度の制御においてシステム消費電力がデマンド制限値を超えないように、デマンド制限値よりも低い値に設定された値である。また第3電力閾値は、第2電力閾値以下の値であることが好ましいが、第2電力閾値と同じ値が設定されていてもよい。
上記第一態様では、前記熱負荷閾値は、直前の前記熱源システムの前記システム消費電力が前記第1電力閾値以上となった時点の前記熱源システムの前記熱負荷に基づき決定されることが好ましい。
本構成によれば、熱負荷の閾値が、直前の熱源機の入替制御が行われた時点での熱負荷に基づき決定されることから、各入替時の熱負荷に応じて制御が行われる。例えば、熱負荷閾値が、直前の熱源機の入替制御が行われた時点での熱負荷のα%(α<100)であるとする。熱源機の入替制御が行われた時点よりも十分熱負荷が下がっていることで、そのために必要なシステム消費電力も下がっているといえる。すなわち、システム消費電力がデマンド制限値を超えないと判断できることから、効率の高い通常の運転状態に戻すことができる。α%は、熱負荷の変動幅を考慮し熱負荷が短時間で直前の熱源機の入替制御が行われた時点での熱負荷に達しないように設定され、例えば80〜90%が設定される。
本発明の第二態様に係る熱源システムの制御方法は、複数の熱源機と、前記熱源機の制御を行う制御装置と、を備える熱源システムにおいて、第1熱源機が停止しかつ前記第1熱源機よりも消費電力の小さい第2熱源機が起動している場合に、前記熱源システムの熱負荷が熱負荷閾値以下であれば、前記第1熱源機を全て起動し、続いて前記第2熱源機を全て停止する制御を行う。
本発明の第三態様に係る熱源システムの制御プログラムは、複数の熱源機と、前記熱源機の制御を行う制御装置と、を備える熱源システムにおいて、第1熱源機が停止しかつ前記第1熱源機よりも消費電力の小さい第2熱源機が起動している場合に、前記熱源システムの熱負荷が熱負荷閾値以下であれば、前記第1熱源機を全て起動し、続いて前記第2熱源機を全て停止する制御を行う過程を具備する。
本発明によれば、熱源機の種類によって変化しない熱負荷を用いて戻し制御の判断を行うので、熱源機の入替後の適切な戻し制御の実施が可能である。
また、本発明によれば、システム消費電力に応じて通常の運転状態から入替を行うので、熱源システムの実態に即した熱源機の入替制御を行うことができる。
本発明の熱源システムを示した概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る熱源システムの制御を示したフローチャートである。 本発明の第1の参考例としての熱源システムの各熱源機の運転状態を示した図である。 本発明の第2の参考例としての熱源システムの各熱源機の運転状態を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る熱源システムの制御を示したフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る熱源システムの制御を示したフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る熱源システムの制御を示したフローチャートである。
以下に、本発明に係る熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムの各実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図1及び2を用いて説明する。
図1には、本実施形態に係る熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムの概略構成が示されている。
図1に示されるように、熱源システム1は、3台のターボ冷凍機(第1熱源機)10a、10b及び10cと、2台の吸収冷凍機(第2熱源機)20a及び20bと、熱源制御装置50と、外部機器80とを主な構成として備えている。図1では、3台のターボ冷凍機10a、10b及び10c、及び2台の吸収冷凍機20a及び20bが設置されている場合について例示しているが、各々の設置台数については任意に決定することができる。
以下の説明において、各ターボ冷凍機10を区別する場合は、末尾にa、bまたはcのいずれかを付し、各ターボ冷凍機10を区別しない場合は、a、bまたはcを省略する。また、各吸収冷凍機20を区別する場合は、末尾にaまたはbのいずれかを付し、各吸収冷凍機20を区別しない場合は、aまたはbを省略する。
外部機器80は、例えば、空調設備、給湯設備、工場設備等である。ターボ冷凍機10及び吸収冷凍機20は、熱源制御装置50によって設定される設定温度に基づいて熱源水を冷却または加熱し、冷却後または加熱後の熱源水を外部機器80へ供給する。ここで、熱源水は水以外の液媒体であってもよい。
なお、本実施形態では、説明の便宜上、外部機器80として冷房運転を行う空調設備を想定し、ターボ冷凍機10及び吸収冷凍機20において熱源水である水を冷却し、冷却後の冷水を外部機器80へ供給する場合を例に挙げて説明する。
熱源制御装置50は、例えばMPU(Micro Processing Unit)であり、各処理を実行するためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を有しており、CPU(Central Processing Unit)がこの記録媒体に記録されたプログラムをRAM(Random Access Memory)等の主記憶装置に読み出して実行することにより、各処理が実現される。コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどが挙げられる。
図2には、本実施形態に係る熱源システムの制御を示したフローチャートが示されている。
熱源システム1は、システム消費電力がデマンド制限値を超えていない状態において、通常運転を行っている(S201)。システム消費電力とは熱源システム1における消費電力を示す。また通常運転とは、本実施形態において、ターボ冷凍機10のいずれかまたは全てが起動し、全ての吸収冷凍機20が停止している状態を意味する。ターボ冷凍機10は効率の高い熱源機であるため、通常はターボ冷凍機10を吸収冷凍機20よりも優先して起動する。
熱源制御装置50は、熱源システム1のシステム消費電力が第1電力閾値以上であるか否かを判定し(S202)、システム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された場合はステップS203へ遷移する。ステップS202にて、システム消費電力が第1電力閾値未満であると判定された場合は、ステップS202に戻り再度システム消費電力が第1電力閾値以上であるか否かが判定される。
ステップS202におけるシステム消費電力の第1電力閾値とは、システム消費電力がデマンド制限値を超えないように、デマンド制限値よりも低い値に設定された値である。
ステップS202にてシステム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された場合は、熱源制御装置50は熱源システム1の各熱源機の通常運転からの入替制御を開始する。また、熱源制御装置50は、入替制御を開始する時点の熱源システム1の熱負荷Aを記憶しておく。
まず、熱源制御装置50は熱源システム1の吸収冷凍機20のいずれかを起動する(S203)。
次に、熱源制御装置50は熱源システム1のターボ冷凍機10のいずれかを停止する(S204)。
このように、先に吸収冷凍機20を起動することにより、起動してから能力を発揮するまでに時間を要する吸収冷凍機20によって停止から起動への切替時に外部機器80側での室内環境の悪化を防ぐことができる。
次に、熱源制御装置50は、ステップS202にてシステム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された時点(入替制御開始時点)の熱負荷Aに対し、現在の熱負荷がAのα%以下であるか否かを判定する(S205)。
現在の熱負荷がA×α%以下であると判定された場合はステップS206へ遷移する。ステップS205にて、現在の熱負荷がA×α%よりも大きいと判定された場合は、ステップS205に戻り再度現在の熱負荷がA×α%以下であるか否かが判定される。
ここでα%は、熱負荷の変動幅を考慮し熱負荷が短時間でAに達しないように設定された値であり、例えば80〜90%が設定され、A×α%は熱負荷閾値として用いられる。
ステップS205にて現在の熱負荷が熱負荷閾値A×α%以下であると判定された場合は、熱源制御装置50は熱源システム1の各熱源機の通常運転への戻し制御を行う。
まず、熱源制御装置50は、熱源システム1のターボ冷凍機10のいずれかを起動する(S206)。
次に、熱源制御装置50は、熱源システム1の吸収冷凍機20のいずれかを停止する(S207)。
以上の戻し制御により、熱源システム1は通常運転に戻る(S208)。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムによれば、以下の作用効果を奏する。
消費電力の異なる熱源機が熱源システム1に備えられている場合、通常はターボ冷凍機10が起動し、吸収冷凍機20が停止している。ここで、熱源システム1のシステム消費電力が上がりデマンド制限値に近づくと、デマンド制限値を超えないように吸収冷凍機20を起動させ、ターボ冷凍機10を停止させることによって熱源機を入れ替える。このように熱源機を入れ替えた状態から、通常の運転状態に戻すか否かを熱源システム1の熱負荷により判断する。
本構成によれば、このような戻し制御の判断において、起動している熱源機によって変化することのない熱源システム1の熱負荷を用いることで、戻し制御を適切なタイミングで行うことができる。
また、ターボ冷凍機10を起動してから吸収冷凍機20を停止するため、熱源システム1に接続された外部機器80への供給温度の悪化を防ぐことができる。
また本実施形態によれば、熱源システム1がシステム消費電力に応じて通常の運転状態から熱源機の入替を実施するため、熱源システム1の実際の動態に応じた入替制御を行うことができる。また、システム消費電力を下げる必要があるにもかかわらず熱源機の入替が実施されずにデマンド制限値を超えてしまう虞を回避できる。
また、例えば時間帯毎に強制的に熱源機の入替制御を行うとシステム消費電力を下げる必要が無い場合であっても熱源機の入替が行われることになる。本実施形態によれば必要のない強制的な入替制御が行われて効率の低い熱源機が優先されることなく、効率の高い制御を行うことができる。
また、吸収冷凍機20を起動してからターボ冷凍機10を停止するため、起動から能力発揮までに時間を要する吸収冷凍機20による熱源システム1に接続された外部機器80への供給温度の悪化を防ぐことができる。
また本実施形態によれば、熱負荷閾値が、直前の熱源機の入替制御が行われた時点での熱負荷に基づき決定されることから、各入替時の熱負荷に応じて制御が行われる。例えば、熱負荷閾値が、直前の熱源機の入替制御が行われた時点での熱負荷のα%(α<100)であるとする。熱源機の入替制御が行われた時点よりも十分熱負荷が下がっていることで、そのために必要なシステム消費電力も下がっているといえる。すなわち、システム消費電力がデマンド制限値を超えないと判断できることから、効率の高い通常の運転状態に速やかに戻すことができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について、図3乃至5を用いて説明する。
上記した第1実施形態では、熱源機を入れ替えた状態から戻し制御を行う場合の熱源機の入替台数について考慮していなかったが、本実施形態では、各熱源機の能力等をふまえ入替台数を考慮し戻し制御を行うものである。その他の点については第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一符号を付しその説明は省略する。
図3には、第1の参考例としての熱源システムの各熱源機の運転状態が表に示されている。
図1の熱源システム1において、各熱源機は図3に示されるように優先順位が付与されており、この優先順位に基づいて各熱源機が運転されているとする。
図3(a)には、通常運転時の各熱源機の運転状態が示されている。通常運転時、優先順位に基づきターボ冷凍機10a及び10bが起動され運転中となっており、ターボ冷凍機10cと吸収冷凍機20a及び20bとは停止中である。
この熱源システム1に対し入替制御が行われると、図3(b)に示されるように、優先順位に基づき吸収冷凍機20aが起動され、続いてターボ冷凍機10bが停止される。
次に、戻し制御が行われると、図3(c)に示されるように、優先順位に基づきターボ冷凍機10bが起動され、続いて吸収冷凍機20aが停止される。
ここで、戻し制御が行われる場合は、入替制御開始時の熱負荷Aに対し、熱負荷がA×α%以下になる、すなわち熱負荷が十分下がった状態となっている。
ターボ冷凍機10bの定格冷凍能力が吸収冷凍機20aの定格冷凍能力と比較して大きい場合、上記のような戻し制御を行うと、ターボ冷凍機10bの負荷率が下がり効率の低い運転となってしまう。負荷率が下がり過ぎる場合は、ターボ冷凍機10bが再度停止する虞がある。
図4には、第2の参考例としての熱源システムの各熱源機の運転状態が表に示されている。
図1の熱源システム1において、各熱源機は図4に示されるように優先順位が付与されており、この優先順位に基づいて各熱源機が運転されているとする。
図4(a)には、通常運転時の各熱源機の運転状態が示されている。通常運転時、優先順位に基づきターボ冷凍機10a、10b及び10cが起動され運転中となっており、吸収冷凍機20a及び20bは停止中である。
この熱源システム1に対し入替制御が行われると、図4(b)に示されるように、優先順位に基づき吸収冷凍機20aが起動され、続いてターボ冷凍機10cが停止される。
次に、戻し制御が行われると、図4(c)に示されるように、優先順位に基づきターボ冷凍機10cが起動され、続いて吸収冷凍機20aが停止される。
ターボ冷凍機10cの定格冷凍能力が吸収冷凍機20aの定格冷凍能力と比較して小さい場合、上記のような戻し制御を行うと、ターボ冷凍機10cでは吸収冷凍機20aで分担していた熱負荷をまかなえない。そのため、吸収冷凍機20aが再度起動する虞がある。
図3及び4に示された参考例のような熱源機の無駄な発停を防ぐために、本実施形態では次に起動または停止する熱源機の能力及び熱源システムの熱負荷を考慮する。
図5には、本実施形態に係る熱源システムの制御を示したフローチャートが示されている。
熱源システム1は、システム消費電力がデマンド制限値を超えていない状態において、通常運転を行っている(S501)。
熱源制御装置50は、熱源システム1のシステム消費電力が第1電力閾値以上であるか否かを判定し(S502)、システム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された場合はステップS503へ遷移する。ステップS502にて、システム消費電力が第1電力閾値未満であると判定された場合は、ステップS502に戻り再度システム消費電力が第1電力閾値以上であるか否かが判定される。
ステップS502にてシステム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された場合は、熱源制御装置50は熱源システム1の各熱源機の通常運転からの入替制御を開始する。また、熱源制御装置50は、入替制御を開始する時点の熱源システム1の熱負荷Aを記憶しておく。
まず、熱源制御装置50は熱源システム1の吸収冷凍機20のいずれかを起動する(S503)。
次に、熱源制御装置50は熱源システム1のターボ冷凍機10のいずれかを停止する(S504)。
次に、熱源制御装置50は、ステップS502にてシステム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された時点(入替制御開始時点)の熱負荷Aに対し、現在の熱負荷がAのα%以下であるか否かを判定する(S505)。
現在の熱負荷がA×α%以下であると判定された場合はステップS506へ遷移する。ステップS505にて、現在の熱負荷がA×α%よりも大きいと判定された場合は、ステップS505に戻り再度現在の熱負荷がA×α%以下であるか否かが判定される。
ステップS505にて現在の熱負荷がA×α%以下であると判定された場合は、熱源制御装置50は熱源システム1の各熱源機の通常運転への戻し制御を行う。α%は、熱負荷の変動幅を考慮し熱負荷が短時間で直前の熱源機の入替制御が行われた時点での熱負荷に達しないように設定され、例えば80〜90%が設定されている。現在の熱負荷がA×α%以下であるとは、熱源機の入替制御が行われた時点よりも十分熱負荷が下がっていることを意味し、そのために必要なシステム消費電力も下がっているといえる。すなわち、システム消費電力がデマンド制限値を超えないと判断でき、通常運転への戻し制御が実施可能である。
まず、熱源制御装置50は、熱源システム1の停止中であるターボ冷凍機10のうち最も優先順位の高い1台を起動し、かつ運転中の吸収冷凍機20のうち最も優先順位の低い1台を停止したと仮定した時に、各ターボ冷凍機10の負荷率が負荷率閾値以上か否かの判定を行う(S506)。
各ターボ冷凍機10の負荷率が負荷率閾値以上であると判定された場合はステップS507へ遷移する。ステップS506にて、各ターボ冷凍機10の負荷率が負荷率閾値未満であると判定された場合は、ステップS508へ遷移する。
ステップS506で各ターボ冷凍機10の負荷率が負荷率閾値以上であると判定された場合は、熱源システム1の停止中であるターボ冷凍機10のうち最も優先順位の高い1台を起動する(S507)。
ステップS506における負荷率閾値とは、各ターボ冷凍機10の負荷率が下がり過ぎた場合に停止しないように設けられた負荷率の閾値であり、各ターボ冷凍機10が停止する負荷率よりも大きい値に設定された値である。
次に、熱源制御装置50は、熱源システム1の運転中の吸収冷凍機20のうち最も優先順位の低い1台を停止したと仮定した時に、熱源システム1の熱負荷が100%以下か否かの判定を行う(S508)。熱負荷が100%以下であるとは、起動中の熱源機によって熱源システム1の熱負荷を全て賄えている状態であることを意味する。
熱源システム1の熱負荷が100%以下であると判定された場合は、ステップS509へ遷移する。ステップS508にて、熱源システム1の熱負荷が100%を超えると判定された場合は、ステップS510へ遷移する。
ステップS508にて熱源システム1の熱負荷が100%以下であると判定された場合は、運転中の吸収冷凍機20のうち最も優先順位の低い1台を停止しても熱源システム1の熱負荷が全て賄えるため、該当の吸収冷凍機20を停止する(S509)。
以上の戻し制御により、熱源システム1は通常運転に戻る(S510)。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムによれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、熱源機を入れ替えた状態から通常の運転状態に戻す場合に、ターボ冷凍機10を1台起動させ、吸収冷凍機20を1台停止したと仮定する。この時、ターボ冷凍機10の負荷率が閾値以上、すなわちターボ冷凍機10が低負荷状態にならないのであれば、ターボ冷凍機10を1台起動させる。次に、吸収冷凍機20を1台停止したと仮定した時、熱源システム1の熱負荷が100%以下、すなわち吸収冷凍機20を1台停止しても起動中の熱源機によって熱源システム1の熱負荷を全て分担できるのであれば、吸収冷凍機20を1台停止させる。
例えば、各熱源機によって定格能力が異なる場合、前回停止したターボ冷凍機10の台数分だけターボ冷凍機10を起動し、前回起動した吸収冷凍機20の台数分だけ吸収冷凍機20を停止したとする。この場合、能力の差によりターボ冷凍機10が低負荷状態となり「起動したターボ冷凍機10が再度停止する」または、起動中の熱源機では熱源システム1の熱負荷が賄えず「停止した吸収冷凍機20が再度起動する」可能性がある。このような無駄な熱源機の発停が発生する虞に対し、本実施形態では次に起動及び停止する熱源機の能力と熱負荷とを考慮して、ターボ冷凍機10の起動及び吸収冷凍機20の停止が必要か否かを判断する。
これにより、起動した熱源機の再停止、または停止した熱源機の再起動等、熱源機の無駄な発停を発生させることがない。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について、図6を用いて説明する。
上記した第1実施形態では、通常運転状態から熱源機の入替制御を行う場合の熱源機の入替台数について考慮していなかったが、本実施形態では、入替台数を考慮し入替制御を行うものである。その他の点については第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一符号を付しその説明は省略する。
図6には、本実施形態に係る熱源システムの制御を示したフローチャートが示されている。
熱源システム1は、システム消費電力がデマンド制限値を超えていない状態において、通常運転を行っている(S601)。
熱源制御装置50は、熱源システム1のシステム消費電力が第1電力閾値以上であるか否かを判定し(S602)、システム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された場合はステップS603へ遷移する。ステップS602にて、システム消費電力が第1電力閾値未満であると判定された場合は、ステップS602に戻り再度システム消費電力が第1電力閾値以上であるか否かが判定される。
ステップS602にてシステム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された場合は、熱源制御装置50は熱源システム1の各熱源機の通常運転からの入替制御を開始する。また、熱源制御装置50は、入替制御を開始する時点の熱源システム1の熱負荷Aを記憶しておく。
まず、熱源制御装置50は熱源システム1の停止中である吸収冷凍機20のうち最も優先順位の高い1台を起動する(S603)。
次に、熱源制御装置50は熱源システム1の運転中であるターボ冷凍機10のうち最も優先順位の低い1台を停止する(S604)。
熱源制御装置50は、熱源システム1のシステム消費電力が第1電力閾値以上であるか否かを再度判定し(S605)、システム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された場合はステップS603へ遷移する。このように、システム消費電力が第1電力閾値以上となる毎にその都度1台ずつ熱源機の入替制御が実施される。
ステップS605にて、システム消費電力が第1電力閾値未満であると判定された場合は、ステップS606に遷移する。
次に、熱源制御装置50は、熱源システム1の熱負荷が100%以下か否かの判定を行う(S606)。
熱源システム1の熱負荷が100%以下であると判定された場合は、ステップS607へ遷移する。ステップS606にて、熱源システム1の熱負荷が100%を超えると判定された場合は、ステップS605へ遷移する。
ステップS606にて、熱源システム1の熱負荷が100%以下であると判定された場合は、熱源システム1の停止中であるターボ冷凍機10のうち最も優先順位の高い1台を起動する(S607)。
続いて、熱源システム1の運転中である吸収冷凍機20のうち最も優先順位の低い1台を停止する(S608)。
以上の戻し制御により、熱源システム1は通常運転に戻る(S609)。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムによれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態によれば、システム消費電力に応じて通常の運転状態から1台ずつ熱源機の入替を実施するため、システム消費電力がデマンド制限値を超えるのを回避すると同時に、効率が低下しすぎるのを回避することができる。
効率の高いターボ冷凍機10から効率の低い吸収冷凍機20への入替が、必要な台数よりも多く実施されると、熱源システム1は効率の低い運転となってしまう。効率の低い吸収冷凍機20への入替台数を1台ずつとすることで、効率の低下を抑えることができる。
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態について、図7を用いて説明する。
上記した第1乃至3実施形態では、デマンド制御に対しシステム消費電力に基づき熱源システムの熱源機の入替を行うとしたが、本実施形態では、デマンド制御に対し熱源機の入替に加え、送水設定温度制御を行うとするものである。その他の点については第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一符号を付しその説明は省略する。
図7には、本実施形態に係る熱源システムの制御を示したフローチャートが示されている。
システム消費電力に基づく熱源システム1の熱源機の入替制御と特許文献2に示されたシステム消費電力に基づく熱源システム1の送水設定温度制御とを組み合わせて実施する。送水設定温度とは、各熱源機から外部機器80へ供給される熱源水の設定温度である。いずれの制御もシステム消費電力に基づくため、各々のシステム消費電力の閾値を同じ値にすると、入替制御と送水設定温度制御とが同じタイミングで有効となってしまう。これを防ぐために、入替制御と送水設定温度制御の各システム消費電力閾値はそれぞれ異なる値に設定する。
入替制御のシステム消費電力閾値を第1電力閾値、送水設定温度制御の送水設定温度上昇開始時のシステム消費電力閾値を第2電力閾値、送水設定温度制御の送水設定温度上昇終了時のシステム消費電力閾値を第3電力閾値とする。
第1電力閾値を第2電力閾値よりも低い値に設定すると、先に入替制御を行う。入替制御を行ってもさらにシステム消費電力が上がった場合には、送水設定温度制御が行われる。デマンド制御が収束した後の送水温度の変化を抑えたい場合は、本設定を選択するのが好ましい。
第1電力閾値を第2電力閾値よりも高い値に設定すると、先に送水設定温度制御を行う。送水設定温度制御を行ってもさらにシステム消費電力が上がった場合には、入替制御が行われる。熱源機の入替による過渡的な室内環境の悪化の発生を抑えたい場合は、本設定を選択するのが好ましい。
上記の設定については、用途により選択可能である。また設定は固定ではなく、切替可能としてもよい。
第2電力閾値は、送水設定温度制御においてシステム消費電力がデマンド制限値を超えないように、デマンド制限値よりも低い値に設定された値である。
また、第3電力閾値には、第2電力閾値以下の値が設定される。ただし、第3電力閾値と第2電力閾値とが同じ値に設定されてもよい。
本実施形態では、第1電力閾値を第2電力閾値よりも低い値に設定した場合について述べる。
熱源システム1は、システム消費電力がデマンド制限値を超えていない状態において、通常運転を行っている(S701)。
熱源制御装置50は、熱源システム1のシステム消費電力が第1電力閾値以上であるか否かを判定し(S702)、システム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された場合はステップS703へ遷移する。ステップS702にて、システム消費電力が第1電力閾値未満であると判定された場合は、ステップS702に戻り再度システム消費電力が第1電力閾値以上であるか否かが判定される。
ステップS702にてシステム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された場合は、熱源制御装置50は熱源システム1の各熱源機の通常運転からの入替制御を開始する。また、熱源制御装置50は、入替制御を開始する時点の熱源システム1の熱負荷Aを記憶しておく。
まず、熱源制御装置50は熱源システム1の吸収冷凍機20のいずれかを起動する(S703)。
次に、熱源制御装置50は熱源システム1のターボ冷凍機10のいずれかを停止する(S704)。
続いて、熱源制御装置50は、システム消費電力が第2電力閾値以上であるか否かを判定し(S705)、システム消費電力が第2電力閾値以上であると判定された場合はステップS706へ遷移する。ステップS705にて、システム消費電力が第2電力閾値未満であると判定された場合は、ステップS705に戻り再度システム消費電力が第2電力閾値以上であるか否かが判定される。
ステップS705にてシステム消費電力が第2電力閾値以上であると判定された場合は、熱源システム1の送水設定温度制御が実施される。すなわち、熱源システム1の送水設定温度の上昇が開始される(S706)。
続いて、熱源制御装置50は、システム消費電力が第3電力閾値未満であるか否かを判定し(S707)、システム消費電力が第3電力閾値未満であると判定された場合はステップS708へ遷移する。ステップS707にて、システム消費電力が第3電力閾値以上であると判定された場合は、ステップS707に戻り再度システム消費電力が第3電力閾値未満であるか否かが判定される。
ステップS707にてシステム消費電力が第3電力閾値未満であると判定された場合は、熱源システム1の送水設定温度制御が終了となる。すなわち、熱源システム1の送水設定温度の上昇が終了される(S708)。
次に、熱源制御装置50は、ステップS702にてシステム消費電力が第1電力閾値以上であると判定された時点(入替制御開始時点)の熱負荷Aに対し、現在の熱負荷がAのα%以下であるか否かを判定する(S709)。
現在の熱負荷がA×α%以下であると判定された場合はステップS710へ遷移する。ステップS709にて、現在の熱負荷がA×α%よりも大きいと判定された場合は、ステップS709に戻り再度現在の熱負荷がA×α%以下であるか否かが判定される。
ステップS709にて現在の熱負荷がA×α%以下であると判定された場合は、熱源制御装置50は熱源システム1の各熱源機の通常運転への戻し制御を行う。
まず、熱源制御装置50は、熱源システム1のターボ冷凍機10のいずれかを起動する(S710)。
次に、熱源制御装置50は、熱源システム1の吸収冷凍機20のいずれかを停止する(S711)。
以上の戻し制御により、熱源システム1は通常運転に戻る(S712)。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る熱源システム及び熱源システムの制御方法並びに熱源システムの制御プログラムによれば、以下の作用効果を奏する。
前述した熱源システム1のシステム消費電力に応じた熱源機の入替制御に加え、システム消費電力に応じた送水設定温度の制御を行う。ここで、熱源機の入替制御および送水設定温度の制御が同じタイミングで実施されることがないよう、熱源システム1のシステム消費電力の閾値は各々異なる値を設定する。
これにより、熱源システム1のシステム消費電力を抑制する効果をさらに高めることができる。
以上、本発明の各実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更なども含まれる。
例えば、上述した各実施形態を組み合わせて実施してもよい。
また、各実施形態では、第1熱源機がターボ冷凍機、第2熱源機が吸収冷凍機であるとしたが、第1熱源機が熱源機の中でも電力消費の大きい熱源機であり、第2熱源機が第1熱源機よりも電力消費の小さい熱源機であれば、その種類は問わない。例えば、第1熱源機と第2熱源機の組合せは、電気熱源機と燃料系熱源機、大型ターボ冷凍機と小型ターボ冷凍機、可変速ターボ熱源機と固定速ターボ熱源機等が挙げられる。
1 熱源システム
10 ターボ冷凍機(第1熱源機)
20 吸収冷凍機(第2熱源機)
50 熱源制御装置
80 外部機器

Claims (8)

  1. 複数の熱源機と、
    前記熱源機の制御を行う制御装置と、を備えた熱源システムであって、
    前記制御装置は、第1熱源機が停止しかつ前記第1熱源機よりも消費電力の小さい第2熱源機が起動している場合に、前記熱源システムの熱負荷が熱負荷閾値以下であれば、前記第1熱源機を起動し、続いて前記第2熱源機を停止する熱源システム。
  2. 前記制御装置は、前記第1熱源機が停止しかつ前記第2熱源機が起動している場合に、前記熱源システムの前記熱負荷が前記熱負荷閾値以下となり、
    前記第1熱源機を1台起動し、続いて前記第2熱源機を1台停止したと仮定したときの前記第1熱源機の負荷率が負荷率閾値以上であれば、前記第1熱源機を1台起動し、
    かつ/または、
    前記第2熱源機を1台停止したと仮定したときの前記熱源システムの前記熱負荷が100%以下であれば、前記第2熱源機を1台停止する請求項1に記載の熱源システム。
  3. 前記制御装置は、前記第1熱源機が起動しかつ前記第2熱源機が停止している場合に、前記熱源システムのシステム消費電力が第1電力閾値以上であれば、前記第2熱源機を全て起動し、続いて前記第1熱源機を全て停止する請求項1または請求項2に記載の熱源システム。
  4. 前記制御装置は、前記第1熱源機が起動しかつ前記第2熱源機が停止している場合に、前記熱源システムのシステム消費電力が第1電力閾値以上となる毎に、前記第2熱源機を1台起動し、続いて前記第1熱源機を1台停止する請求項1または請求項2に記載の熱源システム。
  5. 前記制御装置は、前記熱源システムの前記システム消費電力が第2電力閾値以上であれば、前記熱源機から外部機器へ供給される熱源水の設定温度である送水設定温度の上昇を開始し、前記熱源システムの前記システム消費電力が第3電力閾値未満であれば、送水設定温度の上昇を終了させ、
    前記第1電力閾値は前記第2電力閾値及び前記第3電力閾値とは異なる値であり、前記第3電力閾値は前記第2電力閾値以下の値である請求項3または請求項4に記載の熱源システム。
  6. 前記熱負荷閾値は、直前の前記熱源システムの前記システム消費電力が前記第1電力閾値以上となった時点の前記熱源システムの前記熱負荷に基づき決定される請求項3から請求項5のいずれかに記載の熱源システム。
  7. 複数の熱源機と、
    前記熱源機の制御を行う制御装置と、を備える熱源システムにおいて、
    第1熱源機が停止しかつ前記第1熱源機よりも消費電力の小さい第2熱源機が起動している場合に、前記熱源システムの熱負荷が熱負荷閾値以下であれば、前記第1熱源機を全て起動し、続いて前記第2熱源機を全て停止する制御を行う熱源システムの制御方法。
  8. 複数の熱源機と、
    前記熱源機の制御を行う制御装置と、を備える熱源システムにおいて、
    第1熱源機が停止しかつ前記第1熱源機よりも消費電力の小さい第2熱源機が起動している場合に、前記熱源システムの熱負荷が熱負荷閾値以下であれば、前記第1熱源機を全て起動し、続いて前記第2熱源機を全て停止する制御を行う熱源システムの制御プログラム。
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