JP6823897B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、電力変換装置に関する。
交流電圧を入力して異なる電圧や周波数の交流電圧に変換する電力変換装置や、直流電圧を入力して交流電圧に変換する電力変換装置がある。このような電力変換装置では、入力電圧が高電圧の場合には、複数の単位変換器をカスケード接続して、マルチレベル化し、位相シフト制御を用いて単位変換器を1パルス制御する手法が用いられることがある。マルチレベル化することによって、出力波形の高調波を低減し、出力に接続する高調波フィルタを小型化することが可能になる。
カスケード接続された単位変換器は、設定された位相に応じて出力することができる有効電力に相違が生じる。また、交流負荷の力率によっても単位変換器ごとに出力できる有効電力に相違が生じ得る。各単位変換器が出力する有効電力に相違が生じた結果、単位変換器に供給される直流電圧に変動が生じることがある。また、負荷の力率によっては、単位変換器が負荷からの電力を吸収しなければならない場合もある。
単位変換器に入力する直流電圧を安定化する機構を有しない場合には、単位変換器が出力するパルスの振幅に変動が生じて高調波の抑制を十分に行えない場合が生じ得る。電力変換装置が双方向の変換動作に対応していない場合に、負荷からの電力を吸収する必要が生じたときには、入力側に過大な電圧が印加されるおそれがある。
単位変換器の位相に応じて出力し得る有効電力の相違のほか、交流電圧を整流平滑して単位変換器に直流電圧を供給する場合には、整流平滑回路やその前段の変圧器の特性等によって、直流電圧にばらつきが生じる。
単位変換器に供給される直流電圧に変動やばらつきが生じた結果、電力変換装置から出力される出力電圧に歪みが生じ、高調波が増大するおそれがある。
特開2017−85812号公報
実施形態は、供給される直流電圧の電圧値のばらつきにかかわらず、安定して負荷へ電力を供給することができる電力変換装置を提供する。
実施形態に係る電力変換装置は、第1直流電圧を入力して第1交流電圧を出力する第1単位変換器と前記第1単位変換器にカスケード接続され、第2直流電圧を入力して第2交流電圧を出力する第2単位変換器とを含む電力変換器と、前記第1単位変換器を、前記電力変換器の出力電圧に対して第1位相で駆動する第1ゲート駆動信号、および、前記第2単位変換器を、前記出力電圧に対して第2位相で駆動する第2ゲート駆動信号を生成して、前記電力変換器を位相シフト制御にもとづいて1パルス制御する制御装置と、を備える。前記第1位相および前記第2位相は、それぞれ異なる値を有する位相に設定され、前記制御装置によって、所定の周期で、前記異なる値の位相が相互に入れ替えられる。前記制御装置は、前記第1直流電圧および前記第2直流電圧のそれぞれの電圧値にもとづいて設定された補償用の値を有する位相を含むすべての位相を順次入れ替える。
本実施形態では、第1ゲート駆動信号および第2ゲート駆動信号は、それぞれ電力変換器の出力電圧に対する異なる位相が設定され、制御装置は、所定の周期で、位相を入れ替えるので、負荷の力率にかかわらず、安定して負荷へ電力を供給することができる。
実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。 図2(a)〜図2(c)は、各単位変換器の位相の切り替えのパターンを設定したテーブルの例を示す図である。 電力変換装置の出力電圧に対する出力電流および各単位変換器の出力する電圧の位相を例示した模式的なベクトル図である。 実施形態の電力変換装置の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
図1は、本実施形態に係る電力変換装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、電力変換装置10は、電力変換器20と、制御装置50と、を備える。電力変換装置10は、入力12を介して交流電源1に接続される。交流電源1は、たとえば電力系統であり、周波数50Hzまたは60Hzの三相交流電圧を出力する。電力変換装置10は、出力14a,14bを介して、負荷(図示せず)に接続される。負荷は、たとえば誘導電動機等の交流負荷である。
電力変換器20は、変圧器22と、単位変換器30a〜30dと、を含む。変圧器22の一次側は入力12を介して交流電源1に接続される。変圧器22の二次側22a〜22dは、入力31a〜31dを介して、単位変換器30a〜30dにそれぞれ接続されている。変圧器22の二次巻き線は、互い絶縁されており、同じ巻き数に設定されている。したがって、変圧器22は、交流電源1の一次側の電圧を、同一電圧を有する二次側電圧に分圧して、単位変換器30a〜30dに供給する。変圧器の一次側と二次側の巻き数比を調整して、一次側の電圧を降圧または昇圧して、二次側でさらに分圧するようにしてもよい。
単位変換器30a〜30dには、ほぼ同一の電圧値を有する交流電圧が入力される。
単位変換器30a〜30dの出力は、カスケード接続されている。つまり、単位変換器30aの一方の出力37aは、電力変換装置10の一方の出力14aに接続されている。単位変換器30aの他方の出力38aは、単位変換器30bの一方の出力37bに接続されている。単位変換器30bの他方の出力38bは、単位変換器30cの一方の出力37cに接続されている。単位変換器30cの他方の出力38cは、単位変換器30dの一方の出力37dに接続されている。単位変換器30dの他方の出力38dは、電力変換装置10の他方の出力14bに接続されている。
単位変換器30aは、整流回路32aと、平滑回路34aと、電圧検出器35aと、インバータ回路36aと、を含む。単位変換器30bは、整流回路32bと、平滑回路34bと、電圧検出器35bと、インバータ回路36bと、を含む。単位変換器30cは、整流回路32cと、平滑回路34cと、電圧検出器35cと、インバータ回路36cと、を含む。単位変換器30dは、整流回路32dと、平滑回路34dと、電圧検出器35dと、インバータ回路36dと、を含む。以下では、単位変換器30aの構成について説明する。単位変換器30b〜30dは、単位変換器30aと同一の構成であり詳細な説明を省略する。
整流回路32aは、変圧器22の二次側22aから交流電圧を入力して整流して出力する。整流回路32aは、たとえば、三相全波整流回路である。
平滑回路34aは、整流回路32aの出力に並列に接続されている。平滑回路34aはたとえばコンデンサであり、整流回路32aとともに、整流平滑回路を構成する。平滑回路34aは、整流回路32aから出力された整流電圧を平滑して脈流を有する直流電圧(以下、単に直流電圧ともいう。)を出力する。
電圧検出器35aは、平滑回路34aの出力に接続されている。電圧検出器35aは、平滑回路34aが出力する直流電圧を検出して、直流電圧の電圧値Viaを有するデータを制御装置50に送信する。
インバータ回路36aは、平滑回路34aから供給される直流電圧を入力して、方形波の交流電圧を出力する。インバータ回路36aは、たとえばフルブリッジ回路である。フルブリッジ回路は、4つのスイッチング素子ua,va,xa,yaを含む。スイッチング素子ua,xaは直列に接続され、スイッチング素子va,yaは直列に接続されている。スイッチング素子ua,xaの直列回路とスイッチング素子va,yaの直列回路は、並列に接続されている。スイッチング素子ua,xaの接続ノードは、一方の出力37aに接続され、スイッチング素子va,yaの接続ノードは、他方の出力38aに接続されている。
インバータ回路36aの各スイッチング素子ua,va,xa,yaは、制御装置50で生成されたゲート駆動信号VGua,VGva,VGxa,VGyaによって、それぞれ駆動される。インバータ回路36bの各スイッチング素子ub,vb,xb,ybは、制御装置50で生成され供給されたゲート駆動信号VGub,VGvb,VGxb,VGybによって、それぞれ駆動される。インバータ回路36cの各スイッチング素子uc,vc,xc,ycは、制御装置50で生成され供給されたゲート駆動信号VGuc,VGvc,VGxc,VGycによって、それぞれ駆動される。インバータ回路36dの各スイッチング素子ud,vd,xd,ydは、制御装置50で生成され供給されたゲート駆動信号VGud,VGvd,VGxd,VGydによって、それぞれ駆動される。
制御装置50は、各単位変換器30a〜30dに入力される直流電圧の電圧値Via〜Vid、各単位変換器30a〜30dが出力する出力電圧の電圧値Voa〜Vodおよび出力電流Iout等に応じて、ゲート駆動信号を生成し、各単位変換器30a〜30dにそれぞれ供給する。
制御装置50は、テーブル52,54を有する。後述するように、テーブル52は、制御装置50によって、テーブル52aに修正される。
図2(a)〜図2(c)は、各単位変換器の位相の切り替えのパターンを設定したテーブルの例を示す図である。
図2(a)に示すように、テーブル52には、電力変換器20が出力する出力電圧Voutに対する各単位変換器30a〜30dの位相が設定されている。図2(a)では、入出力する電圧値Via,Voa〜Vid,Vodを記すことによって、各単位変換器30a〜30dを表している。
各単位変換器30a〜30dに設定される位相θa〜θdは、4つの位相のパターンに設定される。第1のパターン[1]では、単位変換器30aの位相は、θa=+θ1に設定され、単位変換器30bの位相は、θb=+θ2に設定され、単位変換器30cの位相は、θc=−θ2に設定され、単位変換器30dの位相は、θd=−θ1に設定されている。
位相設定のパターンは、この例のように、θa〜θdにそれぞれの位相の設定値をサイクリックに適用してもよいし、他の設定としてもよい。各パターンは、相互に位相の設定値が異なっていればよい。
第1のパターン[1]〜第4のパターン[4]は、テーブル52の図上に示した矢印の順に順次に切り替えられる。各パターンを切り替えるタイミングは、所定の周期であり、たとえば出力電圧Voutのn周期である(nは自然数)。
第1のパターン[1]〜第4のパターン[4]を1組として、位相切替サイクルTθと呼ぶ。位相切替サイクルTθ内の各パターンの周期は同一に設定されている。たとえば、第1のパターン[1]〜第4のパターン[4]の周期は、それぞれ20msに設定され、その場合には位相切替サイクルTθは、80msである。第1のパターン[1]〜第4のパターン[4]の組が位相切替サイクルTθごとに周期的に表れる。図2(a)には、位相切替サイクルTθが各パターン[1]〜[4]を含むことが示されており、第4のパターン[4]の後に、次の位相切替サイクルの第1のパターン[1]に戻ることが合わせて示されている。
図2(a)の各欄に記された(大)や(小)は、各単位変換器30a〜30dがその位相に設定された場合に、出力することができる有効電力の相対的な大きさを表す。有効電力が相対的に大きいときに(大)と記載され、出力することができる有効電力が相対的に小さいときに(小)と記載されている。この例では、位相+θ1>位相+θ2に設定されており、位相が+θ2,−θ2の場合に、出力することができる有効電力が相対的に大きく、位相が+θ1,−θ1の場合に、出力することができる有効電力が相対的に小さいことを表している。
各単位変換器30a〜30dは、位相切替サイクルTθ内で、設定されたすべての位相の下で動作するため、位相切替サイクルTθにおける有効電力の平均値はほぼ等しい。そのため単位変換器間における有効電力の出力の相違による直流電圧の変動は均一化される。
本実施形態の電力変換装置10では、制御装置50は、各単位変換器30a〜30dに供給される直流電圧の電圧値Via〜Vidにもとづいて、テーブル52を修正する。図2(b)には、テーブル52を修正する場合に用いる補償用のパターンを設定したテーブル54が示されている。
図2(b)に示すように、補償用に6つのパターンが用意されている。各欄の(大)、(小)は、図2(a)の各欄の(大)、(小)に対応している。つまり、この(大)、(小)は、単位変換器30a〜30dが出力することができる有効電力Pa〜Pdが相対的に大きいか(大)、相対的に小さい(小)かを表している。
テーブル54では、(大)と(小)を2つずつとした場合のすべての組み合わせが設定されている。パターン[A]〜[F]は、(大)と(小)とのそれぞれ異なる組み合わせを含んでいる。(大)、(小)と記載された各欄には、(大)に対応する位相の設定値が設定され、(小)に対応する位相の設定値が設定される。
図2(c)には、修正後のテーブル52aの例が示されている。図2(c)に示すように、修正後のテーブル52aには、後に詳述するように、第2のパターン[2]と第3のパターン[3]との間に、補償用のパターン[B]が挿入されている。補償用のパターンは、検出された電圧値Via〜Vidの大きさにもとづいて、テーブル54から適切なパターンが選択される。選択された補償用のパターンは、第1〜第4のパターンのいずれかのパターンの間に挿入される。補償用のパターンが挿入される位置は、たとえばあらかじめ設定されている。
図2(c)のVia,Voa〜Vid,Vodの欄の(下げ)、(上げ)は、単位変換器30a,30cの電圧値Via,Vicを初期値よりも下げて、単位変換器30b,30dの電圧値Vib,Vidを初期値よりも上げることを意味する。修正されたテーブル52aでは、電圧値Via,Vicが高めにばらつき、電圧値Vib,Vidが低めにばらついている場合に、これらを補償して均一な電圧値に近づけるための設定が示されている。
図2(c)に示した例では、新たなテーブル52aは、単位変換器30a,30cの有効電力の出力が相対的に大きくなる位相の設定((大)となる位相設定)を、新たな位相切替サイクルTθa内に追加する。新たなテーブル52aは、単位変換器30b,30dの有効電力の出力が相対的に小さくなる位相の設定((小)となる位相設定)を、新たな位相切替サイクルTθa内に追加するように設定されている。
修正されたテーブル52aでは、補償用のパターンが追加されたために、新たな位相切替サイクルTθaは、元の位相切替サイクルTθよりも長い。たとえば、新たな位相切替サイクルTθaは、各パターンを20msとすると100msとなる。単位変換器30a,30cが(大)である期間の位相切替サイクルに対する割り合いは、20ms×2/80ms=0.5から20ms×3/100ms=0.6に増加する。同様に、単位変換器30b,30dが(小)である期間の位相切替サイクルに対する割り合いは、0.5から0.6に増加する。
つまり、テーブル52をテーブル52aに修正することによって、位相切替サイクルTθa中に単位変換器30a,30cが出力する有効電力の割り合いが増加し、単位変換器30b,30dが出力する有効電力の割り合いが減少する。
有効電力を出力する割り合いが増加した単位変換器30a,30cでは、直流電圧の電圧値Via,Vicが低下し、有効電力を出力する割り合いが減少した単位変換器30b,30dでは、直流電圧の電圧値Vib,Vidが増大する。
換言すれば、直流電圧の電圧値が高めにばらついたために、この電圧値を下げたい場合には、(大)となる位相設定を追加し、電圧値を上げたい場合には、(小)となる位相設定を追加する。制御装置50は、このような補償用のパターンを選定して、テーブル52に挿入する。
制御装置50が生成するゲート駆動信号は、位相シフト制御の原理にしたがって生成され、生成されるゲート駆動信号の位相が周期的に切り替えられる。位相の設定については、テーブル52,52aにしたがって、各単位変換器30a〜30dへの適用のパターンが設定され、所定の周期で切り替えられ、位相切替サイクルTθ,Tθaで繰り返し動作する。
このようにして、本実施形態の電力変換装置10では、各単位変換器30a〜30dに供給される直流電圧の電圧値Via〜Vidを補償する。これによって、各単位変換器30a〜30dが出力する電圧値Voa〜Vodを補償して、出力電圧Voutの歪みを低減させることができる。
本実施形態の電力変換装置10の動作について説明する。
図3は、電力変換装置の出力電圧に対する出力電流および各単位変換器の位相を例示する模式的なベクトル図である。
図3には、負荷の力率cosφが1である場合の電圧Vout(実線)および出力電流Iout(一点鎖線)の関係が示されている。図3では、テーブル52の第1のパターン[1]にしたがって、位相の設定がされている場合が示されている。
図3に示すように、単位変換器30aの電圧Voaの位相θaは、電圧Voutに対して+θ1の進み位相に設定されている。単位変換器30bの電圧Vobの位相θbは、電圧Voutに対して、+θ2の進み位相に設定されている。単位変換器30cの電圧Vocの位相θcは、電圧Voutに対して、−θ2の遅れ位相に設定されている。単位変換器30dの電圧Vodの位相θdは、電圧Voutに対して、−θ1の遅れ位相に設定されている。
単位変換器30a〜30dが出力することができる有効電力Pa〜Pdは、それぞれ以下のとおりとなる。
Pa=Voa×Iout×cos(+θ1)
Pb=Vob×Iout×cos(+θ2)
Pc=Voc×Iout×cos(−θ2)=Voc×Iout×cos(+θ2)
Pd=Vod×Iout×cos(−θ1)=Vod×Iout×cos(+θ1)
Voa=Vob=Voc=Vod=Voとすると、+θ1>+θ2より、
Pa=Pd<Pb=Pc (1)
となり、相対的に大きい位相の絶対値を有する単位変換器30a,30dが出力する有効電力Pa,Pdは、相対的に小さい位相の絶対値を有する単位変換器30b,30cが出力する有効電力Pb,Pcよりも小さい。
本実施形態の電力変換装置10では、制御装置50が、テーブル52にしたがって、位相切替サイクルTθを繰り返して動作するので、各単位変換器30a〜30dが出力する有効電力の位相切替サイクルTθにおける平均値は、ほぼ一定となる。なお、上述の議論は、力率cosφが1よりも小さい場合についても同様であり、各単位変換器30a〜30dが出力する有効電力の位相切替サイクルTθに対する平均値は、ほぼ等しくなる。
ここで、各単位変換器30a〜30dに供給される直流電圧の電圧値Via〜Vidがばらついた場合について説明する。この場合の電圧値Via〜Vidのばらつきは、単位変換器30a〜30dが出力する有効電力の大きさとは無関係であるものとする。電圧値Via〜Vidは、単位変換器30a〜30dが出力する出力電圧の振幅である電圧値Voa〜Vodとほぼ等しい。したがって、電圧値Via〜Vidのばらつきに応じて、電圧値Voa〜Vodに相違が生じることとなり、式(1)の関係が成立しなくなる。テーブル52にしたがって、位相の設定パターンを順次切り替えて位相切替サイクルTθにおける平均をとっても、電圧値Voa〜Vod(すなわちVia〜Vid)自体が相違することとなる。そのため、異なる振幅の電圧出力によって、電力変換装置10が出力する電圧Voutに歪みが生じることとなる。
本実施形態の電力変換装置10では、電圧値Via〜Vid,Voa〜Vodの相違を補償するように、位相設定のためのテーブル52を修正する。修正されたテーブル52aには、直流電圧の電圧値Via〜Vidのうち相対的に高い電圧値の単位変換器について、出力することができる有効電力を大きくするような位相の設定を追加する。直流電圧の電圧値Via〜Vidのうち相対的に低い電圧値の単位変換器については、出力することができる有効電力を小さくするような位相の設定を追加する。制御装置50は、これらの位相が設定された補償用のパターンをテーブル52に追加して、新たなテーブル52aを生成する。
図4は、実施形態の電力変換装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図4に示すように、ステップS1において、制御装置50は、電圧検出器35a〜35dによって、各単位変換器30a〜30dに供給される直流電圧の電圧値Via〜Vidを取得する。
ステップS2において、制御装置50は、取得した電圧値Via〜Vidをこの例では、2つのグループにグループ分けする。グループ分けは、たとえば電圧値の大きい順に並べて、より電圧値が高いものを電圧値を下げるグループに、より電圧値が低いものを電圧値を上げるグループに分ける。たとえば、制御装置50は、電圧値の測定結果が、Via>Vic>Vib>Vidの場合には、電圧値を下げるグループにVia,Vicを割り当て、電圧値を上げるグループにはVib,Vidを割り合てる。
ステップS3において、制御装置50は、ステップS2で割り当てたグループ分けにしたがって、テーブル52を修正する。
テーブル52の修正の手順について図2(a)〜図2(c)を再度参照して説明する。
図2(b)にすでに示したように、4個の単位変換器30a〜30dを4種類の位相で制御する場合に、補償用のパターンは6種類存在する。そして、各補償用のパターン[A]〜[F]には、位相の設定として、それぞれ4種類存在する。たとえば、パターン[A]の(大)、(大)、(小)、(小)となる位相設定には、以下の設定が存在する。
+θ2、−θ2、+θ1、−θ1
+θ2、−θ2、−θ1、+θ1
−θ2、+θ2、+θ1、−θ1
−θ2、+θ2、−θ1、+θ1
パターン[A]の設定として、上述のうちの1つの位相が設定される。他のパターン[B]〜[F]についても同様に4種類の位相設定のうちから1がそれぞれ設定される。
電圧値Via,Vicが電圧値Vib,Vidよりも低い場合(たとえばVia>Vic>Vib>Vidの場合)について説明する。
図2(c)にすでに示したように、修正後のテーブル52aには、第2のパターン[2]と第3のパターン[3]との間に、補償用のパターン[B]が挿入されている。補償用のパターンを挿入する箇所については、あらかじめ設定されている。
この例では、電圧値Via,Vicは、電圧値Vib,Vidよりも高いので、単位変換器30a,30cが有効電力Pa,Pcを出力する期間の割り合いを単位変換器30b,30dが有効電力Pb,Pdを出力する期間の割り合いよりも多くする。
制御装置50は、テーブル54から、有効電力Pa,Pcが有効電力Pb,Pdよりも大きくなるパターンを探して、テーブル52のいずれかの列にそのパターンを挿入する。この例では、有効電力Pa,Pcが有効電力Pb,Pdよりも大きくなるパターンは、パターン[B]であり、制御装置50は、テーブル54からパターン[B]を抽出して、テーブル52の設定された列に挿入し、新たなテーブル52aを生成する。
テーブル52のいずれの列に挿入するかについて、次のようにしてもよい。すなわち、電圧値の大きさがVia>Vic>Vib>Vidの場合には、もっとも高い電圧値(この例ではVia)のための補償量をもっとも大きくできることが望ましいので、(大)が連続するような箇所を探して挿入する。
この例では、単位変換器30aにおいて、第2のパターン[2]および第3のパターン[3]が(大)となっており、これらに連続するように補償用パターン[B]を挿入するのが効果的である。(大)が連続するためには、図示のほか、第1のパターン[1]と第2のパターン[2]との間に挿入してもよいし、第3のパターン[3]と第4のパターン[4]との間に挿入してもよい。なお、図2(c)の列に補償用のパターン[B]を挿入した場合には、もっとも低い電圧値Vidの単位変換器30dにおいて、(小)を連続することができるので、好ましい。
上述では、オリジナルのテーブル52を1回修正して新たなテーブル52aを生成して、補償動作は終了する場合について説明したが、継続的に電圧値を取得して、繰り返しテーブルを修正するようにしてもよい。
また、たとえば、補償すべき電圧値に応じて、テーブル52の列間に2つ以上の補償用のパターンを挿入するようにしてもよい。
上述では、4つの単位変換器がカスケード接続された場合について説明したが、単位変換器の数に制限はない。カスケード接続する単位変換器は2つや3つでもよいし、5つでもそれ以上であってもよい。補償用のパターンのための直流電圧の電圧値のグループ分けの数も任意に設定することができる。たとえば、単位変換器が6つの場合には、たとえば、出力電圧を(大)(中)(小)の3つのグループに分けて、補償用のパターンを設定するようにしてもよい。
なお、単位変換器の個数に応じて、適切にそれぞれを位相設定することによって、出力の高調波成分を実質的にキャンセルできる。そのため、テーブル52の位相設定をあらかじめそのような値としてもよい。
本実施形態の電力変換装置10の効果について説明する。
本実施形態の電力変換装置10は、カスケード接続された単位変換器30a〜30dを含む電力変換器20と、単位変換器30a〜30dを動作させるゲート駆動信号を生成する制御装置50と、を備える。制御装置50は、単位変換器30a〜30dのために1パルス制御用のゲート駆動信号の位相をそれぞれ設定し、所定の周期ごとに設定する位相を切り替える。そのため、単位変換器30a〜30dごとに出力できる有効電力を実質的に等しくすることができる。単位変換器30a〜30dごとに出力できる有効電力を実質的に等しくすることによって、単位変換器30a〜30dに供給される直流電圧の電圧値の変動を実質的に均一化することができる。
本実施形態の電力変換装置10では、単位変換器30a〜30dに供給される直流電圧の電圧値Via〜Vidを検出して、制御装置50は、電圧値Via〜Vidに応じて位相の設定を修正する。電圧値が高めの単位変換器については、制御装置50は、その単位変換器が出力することができる有効電力を大きくするように位相の設定を追加する。電圧値が低めの単位変換器については、制御装置50は、その単位変換器が出力することができる有効電力を小さくするように位相の設定を追加する。
このように、供給される直流電圧の電圧値Via〜Vidに応じて、各単位変換器30a〜30dから出力できる有効電力を調整することによって、電圧値Via〜Vidを増減させることができる。そのため、直流電圧の電圧値Via〜Vidがばらついても、そのばらつき分を補償することができるので、出力する出力電圧の歪みが増大することを防止することができる。
単位変換器30a〜30dは、整流回路32a〜32dおよび平滑回路34a〜34dからなる整流平滑回路によって、入力される交流から安定化されない直流電圧を供給されて動作する。本実施形態の電力変換装置10では、単位変換器30a〜30dがそれぞれ出力する有効電力は、実質的に等しいので、安定化されない直流電圧であっても、電圧の変動を少なくすることができるので、低コストで、高調波含有の少ない出力を実現することができる。
インバータ回路36a〜36dに供給される直流電圧は、安定化されていなくても、各単位変換器が出力する有効電力を調整することによって、変動を抑制することができる。そのため、直流電圧の過電圧検出や、過少電圧検出のしきい値を適切に設定することができる。
負荷の力率cosφが1より小さく、負荷から単位変換器に電力の戻りがある場合であっても、本実施形態の電力変換装置10では、電力の戻りを生じる単位変換器を所定の周期で切り替えるので、整流回路や平滑回路に過大な負担を生じることがない。
カスケード接続された単位変換器を有する電力変換器を1パルス制御で制御する場合に、単位変換器の位相設定を適切に行うことによって、出力の高調波成分を実質的にキャンセルすることができる。そのような位相設定を行うことによって、出力の高調波フィルタを小型化したり、削除することができる。このような制御を行った場合に、単位変換器が出力する有効電力に実質的な相違があると、直流電圧に変動が生じ、出力の高調波が増大する。本実施形態の電力変換装置10では、各単位変換器が出力する有効電力を実質的に等しくすることができるので、単位変換器に供給される直流電圧の変動を抑制することができ、効果的に高調波成分をキャンセルすることができる。
以上説明した実施形態によれば、供給される直流電圧の電圧値のばらつきにかかわらず、安定して負荷へ電力を供給することができる電力変換装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 交流電源、10 電力変換装置、20 電力変換器、22 変圧器、30a〜30d 単位変換器、32a〜32d 整流回路、34a〜34d 平滑回路、35a〜35d 電圧検出器、36a〜36d インバータ回路、50 制御装置、52,52a,54 テーブル

Claims (5)

  1. 第1直流電圧を入力して第1交流電圧を出力する第1単位変換器と前記第1単位変換器にカスケード接続され第2直流電圧を入力して第2交流電圧を出力する第2単位変換器とを含む電力変換器と、
    前記第1単位変換器を、前記電力変換器の出力電圧に対して第1位相で駆動する第1ゲート駆動信号、および、前記第2単位変換器を、前記出力電圧に対して第2位相で駆動する第2ゲート駆動信号を生成して、前記電力変換器を位相シフト制御にもとづいて1パルス制御する制御装置と、
    を備え、
    前記第1位相および前記第2位相は、それぞれ異なる値を有する位相に設定され、前記制御装置によって、所定の周期で、前記異なる値の位相が相互に入れ替えられ、
    前記制御装置は、
    前記第1直流電圧および前記第2直流電圧のそれぞれの電圧値にもとづいて設定された補償用の値を有する位相を含むすべての位相を順次入れ替える電力変換装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1位相が第1位相設定値に設定され、前記第2位相が前記第1位相設定値よりも小さい値を有する第2位相設定値に設定された第1パターンと、前記第1位相が前記第2位相設定値に設定され、前記第2位相が前記第1位相設定値に設定された第2パターンと、を含むテーブルを有し、
    前記制御装置は、前記補償用の位相を前記第1パターンと前記第2パターンとの間に設定した新たなテーブルを生成する請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記制御装置は、前記第1直流電圧から前記第2直流電圧のそれぞれの電圧値にもとづいて、前記第1直流電圧から前記第2直流電圧をグループ分けし、前記第1直流電圧から前記第2直流電圧のグループ分けにもとづいて、前記テーブルを修正して前記新たなテーブルを生成する請求項2記載の電力変換装置。
  4. 前記新たなテーブルは、前記グループ分けされたグループのうち、より高い電圧値を含むグループでは、前記第1位相設定値を含み、より低い電圧値を含むグループでは、前記第2位相設定値を含む補償用パターンを含む請求項3記載の電力変換装置。
  5. 前記第1位相設定値および前記第2位相設定値は、相殺する高調波の次数にもとづいて設定された請求項〜4のいずれか1つに記載の電力変換装置。
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