JP6821997B2 - 活性炭逆流防止装置、活性炭塔およびその運転方法 - Google Patents

活性炭逆流防止装置、活性炭塔およびその運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、筒状で縦型のタンクに被処理流体を上から下へと流通させながら、その内部に充填した活性炭に不純物を吸着させて除去する活性炭塔およびその運転方法に関する。さらに、この活性炭塔の頂部近傍に浮遊して滞留する油分を活性炭塔の塔頂部から油抜きをする際に生じる不具合を解消できる活性炭逆流防止装置に関する。
混濁した被処理流体を比重別に分離しながら活性炭に不純物を吸着除去することにより清浄化処理する活性炭塔が知られている。この活性炭塔は、筒状で縦置きのタンクと、そのタンクに充填した活性炭と、タンクの頂部から被処理流体をタンク内に流入させるポンプと、を備えて構成されている。
その活性炭塔は、タンクに比重の異なる液状物質の混濁液をポンプで流通させ、比重別に液状物質を分離しながら活性炭に不純物を吸着させて除去するために用いられる。例えば、不純物成分として水溶液に混入している油分が活性炭に吸着除去された水溶液を、塔底部から流出させるように連続運転される。ただし、連続運転すればタンクの頂部に比重の軽い油分が浮遊滞留するほか、活性炭が隘路等に目詰まりする流路閉塞により処理効率も低下する。
そこで、この活性炭塔は、処理効率を維持するため、連続運転を定期的に止め、浮遊滞留する油分を除去し、目詰まり等を解消するため、清掃する必要がある。そのため、タンクの頂部流路において、通常運転とは逆方向に流体を強く逆流させるという活性炭塔の運転方法がある。まず、通常運転中、タンクの頂部流路における流れの通常方向は、タンク内へ上から下向きに流入する方向である。これに対し、メンテナンス時は、タンクの頂部流路において、下から上向き、すなわち、タンク内から外向き方向へと流体を強制的に逆流させる液抜き(以下、「油抜き」ともいう)が有効である。
ここで、逆噴射による油抜きをした場合、通常運転中に対する液流方向であるため、タンクから外向き方向へと活性炭が流出する不具合も生ずる。流出する活性炭は限界寿命に未到達であるものも多い。これらの有用な活性炭まで流出した場合、回収して再利用できるとしても、清掃作業に伴う無駄が生じてしまうという問題があった。
上述のように、有用な活性炭まで流出した場合の無駄について、より詳しく説明する。活性炭塔を含む液処理設備において、水性の混濁液から分別すべき油分により、活性炭が汚濁して処理能力が劣化する。このことによる運転効率の低下を軽減するため、油分が含まれている水溶液は、あらかじめ未溶解の油分を除去してある程度まで清浄化処理された水溶液が活性炭塔へ流入される。つまり、清浄化処理後の水溶液を活性炭塔へ流入することにより、次工程の処理負担を軽減する。
しかしながら、上述の清浄化処理後の水溶液であっても油分を完全に除去できているわけではない。そのため残留した未溶解の油分は、活性炭塔におけるタンクの頂部に浮遊滞留して目詰まり等の害をなす。この溜まった油分を取り除くために、タンクの上方に突設された油分回収管からタンク内の圧力を利用して外向きに油分を逆噴射して吹き飛ばす作業を行う。ところが、この逆噴射によって、タンク内の有用な活性炭まで流出する。これは活性炭が損失するだけでなく、流出した含油活性炭から油分のみを回収して系内に戻そうとする場合、回収した油分から除去しきれず残存する活性炭が、回収油の不純物として作用するため、本来の油の用途に対する性能を劣化させてしまう。
特開2006−159039号公報
上述したように、活性炭塔の清掃作業に伴って有用な活性炭まで流出した場合の無駄について、現状では何らの有効な対策もなされていなかった。例えば、特許文献1には、被吸着液の流れに乗った活性炭の流出を防止する機構として、活性炭充填層の頂部にフィルタ代わりに粒の大きな粒状体で「フタ」をするものが見受けられる。しかしながら、活性炭塔の頭頂部から、逆噴射による油抜きをした場合、有用な活性炭まで流出することは阻止できず、上記問題の解決策として適切ではなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、活性炭塔の塔頂部から油抜きをする際、活性炭の流出を防止できるほか、油抜きしたことで生じた流路の閉塞も解消できる活性炭逆流防止装置、活性炭塔およびその運転方法を提供することにある。
本発明者らは、活性炭塔の頭頂部に、複数の部材を組み合わせた活性炭逆流防止装置を備えることによって課題解決が可能であることを見出し、本発明を完成した。
本発明の一態様に係る活性炭逆流防止装置は、活性炭(20)を充填したタンク(10)の頂部(11)から内部(12)へ被処理流体(30)を流入し、該被処理流体(30)に含まれる不純物を吸着させて除去する活性炭塔(100)に付設する活性炭逆流防止装置(99)であって、
前記タンク(10)の頂部(11)にタンク内径(T)より小さな内径(D)の管状部材が開口して突設された連結管(13)に一端(65)が密に接続されて前記タンク内部(12)へ連通する集液筒(90)と、
該集液筒(90)の他端(66)に接続され前記タンク内部(12)から前記集液筒(90)を介して外部へ連通する油分回収管(14)と、
前記集液筒(90)の周壁(67)から分岐して延在し該集液筒(90)に清掃流体圧入手段(81)を連通させる清掃流体圧入管(64)と、
前記タンク(10)の頂部(11)に配設されて流路に介在する第1フィルタ部(60)と、を備え、
該第1フィルタ部(60)は前記集液筒(90)の前記一端(65)と前記連結管(13)との間で密に挟持される前記集液筒(90)の内径(D)より大きな外径(C)の第1仕切板(69)を有し、
該第1仕切板(69)に1つ以上の貫通孔(61〜63)が穿設され、
該貫通孔(61〜63)毎に集液ストレーナ(1)が着脱可能に取り付けられ、
前記タンク(10)に浮遊滞留した油分(31)を前記タンク内部(12)の圧力(P)で前記油分回収管(14)から排出可能であり、
前記清掃流体圧入手段(81)から前記清掃流体圧入管(64)を介して前記集液筒(90)の内部へ清掃流体(8)を圧入することにより、前記第1フィルタ部(60)の前記集液ストレーナ(1)の下側に付着した前記活性炭(20)が、前記タンク内部(12)へ吹き落されるものである。
本発明の一態様に係る活性炭塔は、活性炭(20)を充填したタンク(10)の頂部(11)から内部(12)へ被処理流体(30)を流入し、該被処理流体(30)に含まれる不純物を吸着させて除去する活性炭塔(100)であって、
前記タンク(10)の頂部(11)近傍の肩部にタンク内径(T)より小さな内径(J)の管状部材が開口して突設されタンク内部(12)に連通する流入管(16)と、
前記タンク(10)の頂部(11)にタンク内径(T)より小さな内径(D)の管状部材が開口して突設されタンク内部(12)に連通する連結管(13)と、
前記タンク(10)の底部(15)近傍にタンク内径(T)より小さな内径(K)の管状部材が開口して突設されタンク内部(12)から連通する流出管(40)と、
前記タンク(10)の頂部(11)および底部(15)にそれぞれ配設されて流路に介在する第1フィルタ部(60)および第2フィルタ部(70)と、を備え、
前記タンク(10)に浮遊滞留した油分(31)は前記内部(12)の圧力(P)で前記連結管(13)から排出可能であり、
前記第1フィルタ部(60)に目詰まりした前記活性炭(20)は前記連結管(13)を通過するように前記内部(12)へ圧入する清掃流体(8)により離脱可能である。
また、本発明の一態様に係る活性炭塔において、前記連結管(13)の開口に一致する内径(D)で所定の高さ(L)の空間(G)を有する一端(65)を液密に連通するように着脱可能な集液筒(90)と、
該集液筒(90)の他端(66)に接続され前記タンク内部(12)から前記集液筒(90)を介して連通する油分回収管(14)と、をさらに備え、
前記タンク(10)は鉛直の中心軸(Z)を有する円筒により周壁(9)を形成し、
該周壁(9)と前記第1フィルタ部(60)と前記第2フィルタ部(70)とにより前記活性炭(20)を包囲して移動が規制され、
前記第1フィルタ部(60)は、前記集液筒(90)の前記一端(65)と前記連結管(13)との間に液密に挟持され前記集液筒(90)の内径(D)より大きな外径(C)の第1仕切板(69)を有し、
前記第2フィルタ部(70)は、前記タンク(10)の底部(15)近傍でタンク内径(T)の全面にわたって上下を隔離可能に配設された第2仕切板(79)を有し、
前記第1仕切板(69)および前記第2仕切板(79)にそれぞれ1つ以上の貫通孔(61〜63,71〜75)が穿設され、
前記貫通孔(61〜63,71〜75)毎に集液ストレーナ(1)が着脱可能に取り付けられ、
前記集液筒(90)の周壁(67)には前記中心軸(Z)に対して直角に分岐して連通する清掃流体圧入管(64)が延在し、
前記清掃流体圧入管(64)の開放端(68)から前記集液筒(90)の内部に向けて清掃流体圧入手段(81)により清掃流体(8)を圧入することが可能である構成が好ましい。
また、本発明の一態様に係る活性炭塔において、前記集液ストレーナ(1)は、ポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene DiFluoride,PVDF)、又はポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride,PVC)を材質とし、
活性炭(20)の通過を阻止できる目開きのスリット(6)が形成された中空の頭部(2)と、
該頭部(2)に内部空間が連通して延在する管状の首部(3)と、
該首部(3)から管状に延在して端末の開口(4)まで内部空間が連通するように形成された尾部(5)と、
前記首部(3)に形成された雄ネジと螺合可能な雌ネジを形成されたナット(7)と、を備えて構成され、
前記貫通孔(61〜63,71〜75)に前記首部(3)まで嵌入し、該首部(3)を前記ナット(7)で螺着し、
適宜交換可能であることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る活性炭塔において、前記第1フィルタ部(60)における前記集液ストレーナ(1)の取り付け形態は、水平な前記第1仕切板(69)の下面側に前記頭部(2)を配設し、
前記第2フィルタ部(70)における前記集液ストレーナ(1)の取り付け形態は、水平な前記第2仕切板(79)の上面側に前記頭部(2)を配設する形態であることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る活性炭塔において、前記集液筒(90)の前記空間(G)で前記高さ(L)に対する所定範囲35%〜65%を中腹の高さ(H)に設定し、
前記集液ストレーナ(1)は尾部(5)の開口(4)を前記中腹の高さ(H)で前記空間(G)と連通し、
前記清掃流体圧入管(64)は前記集液筒(90)の周壁(67)から前記中腹の高さ(H)で分岐して前記空間(G)と連通することが好ましい。
また、本発明の一態様に係る前記活性炭塔の運転方法は、比重の異なる物質で混濁する被処理流体(30)を前記タンク(10)に流通させ、該被処理流体(30)を比重別に分離しながら活性炭(20)に不純物を吸着させて除去する通常運転と油分回収と清掃とを交互に繰り返す前記活性炭塔(100)の運転方法であって、
前記通常運転を継続する通常運転継続工程(S10)と、
流出制御弁(41)を閉弁または制限することにより前記タンク(10)の底部(15)に突設されて前記タンク内部(12)から連通する前記流出管(40)から前記被処理流体(30)が流出することを停止又は制限する流出制限工程(S20)と、
前記タンク(10)の頂部に浮遊滞留した油分(31)を前記タンク内の圧力(P)により前記タンク(10)の上方に突設された前記油分回収管(14)へ外向きに逆流させて回収する油分回収工程(S30)と、
前記タンク内部に連通する前記連結管(13)の開口に一致する内径(D)で所定の高さ(L)の空間(G)を有する一端(65)を液密に連通するように着脱可能な前記集液筒(90)の周壁(67)に植設されて液密に連通する前記清掃流体圧入管(64)から、前記集液筒(90)へ前記清掃流体圧入手段(81)により清掃流体(8)を圧入させて前記集液筒(90)の前記第1仕切板(69)に配設された前記集液ストレーナ(1)の目詰まりを除去するストレーナ目詰まり除去工程(S50)と、を有する。
また、本発明の一態様に係る活性炭塔の運転方法において、前記油分回収工程(S30)により前記油分回収管(14)から回収された油分(31)を本来の用途に戻して再利用する油分再利用工程(S40)を有することが好ましい。
本発明によれば、活性炭塔の塔頂部から油抜きをする際、活性炭の流出を防止できるほか、油抜きしたことで生じた流路の閉塞も解消できる活性炭逆流防止装置、活性炭塔およびその運転方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る活性炭塔(以下、「本活性炭塔」ともいう)を正面から透視する縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る活性炭逆流防止装置(以下、「本装置」ともいう)を示す図であり、図2(A)は本装置を拡大して正面から透視する拡大縦断面図、図2(B)は第1仕切板の平面図である。 図2(A)の拡大縦断面図を用いて油分回収工程およびストレーナ目詰まり除去工程の各動作を説明する図である。 本装置で用いる集液ストレーナの外観を示す正面図である。 本活性炭塔の運転方法の手順を説明するフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
図1は、本活性炭塔を正面から透視する縦断面図である。図1に示すように、本活性炭塔100は、縦型で円筒のタンク10と、タンク10に充填される活性炭20と、タンク10の頂部11から内部12へ被処理流体30を流入させるポンプ80と、を備えて構成されている。本活性炭塔100は、タンク10の活性炭20に被処理流体30に含まれる不純物を吸着させて除去するように通常運転を継続される。
なお、後程詳細に説明するように、タンク10は、鉛直の中心軸Zを有する円筒により周壁9を形成されている円筒形のものを例示するが、このような円筒形に限定するものではない。すなわち、タンク10は、流線形、紡錘形、あるいは球形に近い形状であっても構わないが、球形でない限り横長でなく縦長に設置される方が好ましい。
本活性炭塔100のタンク10は、流入管16と、連結管13と、流出管40と、第1フィルタ部60および第2フィルタ部70と、を備えている。流入管16は、タンク10の頂部11近傍の肩部にタンク内径Tより小さな内径Jの管状部材が開口して突設されタンク内部12に連通する。連結管13は、タンク10の頂部11にタンク内径Tより小さな内径Dの管状部材が開口して突設されタンク内部12に連通する。
このタンク10に浮遊滞留した油分31は内部12の圧力Pで連結管13を経て排出可能である。流出管40は、タンク10の底部15近傍にタンク内径Tより小さな内径Kの管状部材が開口して突設されタンク内部12から連通する。第1フィルタ部60および第2フィルタ部70は、タンク10の頂部11および底部15にそれぞれ配設されて流路に介在する。
また、本活性炭塔100は、被処理流体30を比重別で上下に区別して排出可能な連結管13と、流出管40と、タンク10の上底部にそれぞれ第1フィルタ部60および第2フィルタ部70を1組ずつ配設されるように構成されている。さらに、タンク10の内部に充填された活性炭20は、周壁9と、第1フィルタ部60と、第2フィルタ部70とに囲まれるように構成されている。したがって、活性炭20は、周壁9と第1フィルタ部60と第2フィルタ部70とにより包囲されて移動できないように規制されている。
図2は、本装置を示す図であり、図2(A)は本装置を拡大して正面から透視する拡大縦断面図、図2(B)は第1仕切板の平面図である。図2(A)に示すように、集液筒90は、連結管13の開口に一致する内径Dで所定の高さLの空間Gを有する一端65が液密に連通する。また、後述するように、集液筒90は、その一端65で連結管13から分離して取り外すことができる。
<本装置と本活性炭塔との関係>
本装置99は、集液筒90を主体とし、これに付随する油分回収管14、清掃流体圧入管64、第1仕切板69および集液ストレーナ1を備えて構成される。ただし、この構成から油分回収管14を除外した物品を、活性炭逆流防止装置と定義することもある。また、本活性炭塔100は、タンク10に本装置99とポンプ80とポンプ(清掃流体圧入手段)81とを付設して構成される。この活性炭塔100は、活性炭20を充填したタンク10の頂部11から内部12へ被処理流体30を流入し、被処理流体30に含まれる不純物を吸着させて除去するものである。本装置99は、本活性炭塔100の頂部11に付設することにより、その頂部11から油抜きする際、本活性炭塔100から活性炭20が流出することを防止するものである。
<本装置>
本装置99の構成と動作について、簡単に説明する。上述のように、ここでいう本装置99は、活性炭塔100に付設するものであり、集液筒90と、油分回収管14と、清掃流体圧入管64と、第1仕切板69と、集液ストレーナ1とを備えて構成される。集液筒90は、タンク10の頂部11にタンク内径Tより小さな内径Dの管状部材が開口して突設された連結管13に一端65が密に接続されてタンク内部12へ連通する。集液筒90は、上方に接続される油分回収管14と、下方に接続される連結管13が、それぞれボルト孔19,95,93,18を有するフランジ22,94,92,17において、特に下方には第1仕切板69も挟んで、ボルト21により締結され、組み付けと取り外しが可能になっている。
連結管13の上部には、タンク側フランジ17が形成されている。このタンク側フランジ17には、中心軸Zを中心とする円上に、12個のボルト孔18が等間隔に穿設されている。第1仕切板69は、縁部でタンク側フランジ17に密着できるような円盤形状に形成されている。その縁部には、タンク側フランジ17の12個のボルト孔18と一致する位置に、ボルト孔89が等間隔に穿設されている。同様に、集液筒90の下側フランジ92も、第1仕切板69を介在してタンク側フランジ17に密着できるように形成されており、12個のボルト孔93も穿設されている。
図2(A)に示すように、集液筒90の下側フランジ92と、タンク側フランジ17との間に、第1仕切板69を挟んで密着させ、ボルト孔93,89,18に上方からボルト21が貫通し、タンク側フランジ17の下側からナット23により螺着される。なお、第1仕切板69の上面は、下側フランジ92の底面に対し、予め接着材によって貼着されている。この第1仕切板69には、後述するように集液ストレーナ1が取り付けられており、第1フィルタ部60を構成している。
また、集液筒90の上方には、上側フランジ94が下側フランジ92と上下対称に形成されている。また、油分回収管14にも蓋側フランジ22が形成されている。この蓋側フランジ22が、集液筒90の上側フランジ94に密着して組み合わせられる。このように、油分回収管14に形成されている蓋側フランジ22のボルト孔19は、集液筒90の上方に形成されている上側フランジ94のボルト孔95と一致する配列に穿設されている。
図2(A)に示すように、集液筒90の上側フランジ94に油分回収管14の蓋側フランジ22を密着させて組み合わせ、ボルト孔19,95に上方からボルト21が貫通し、上側フランジ94の下側からナット23により螺着される。
油分回収管14は、集液筒90の他端66に接続されタンク内部12から集液筒90を介して外部へ連通する。清掃流体圧入管64は、集液筒90の周壁67から分岐して延在し集液筒90に清掃流体圧入手段81を連通させる配管である。
第1フィルタ部60は、タンク10の頂部11に配設されて流路に介在する。この第1フィルタ部60は、集液筒90の一端65と連結管13との間で密に挟持される集液筒90の内径Dより大きな外径Cの第1仕切板69を有している。この第1仕切板69には1つ以上の貫通孔61〜63が穿設されており、貫通孔61〜63毎に集液ストレーナ1が着脱可能に取り付けられている。
タンク10に浮遊滞留した油分31は、タンク内部12の圧力Pで逆噴射するように油分回収管14から排出することが可能である。この逆噴射に伴って、タンク内部12の活性炭20が、舞い上がって第1フィルタ部60の集液ストレーナ1の下側に付着する。そこで、清掃流体圧入手段81から清掃流体圧入管64を介して集液筒90の内部へ清掃流体8を圧入することにより、集液ストレーナ1の下側に付着した活性炭20は、タンク内部12へ吹き落される。
<活性炭塔>
以下、本活性炭塔100について、詳しい構成を説明する。第1フィルタ部60は、集液筒90の一端65と連結管13との間に液密に挟持され集液筒90の内径Dより大きな外径Cの第1仕切板69を有している。第2フィルタ部70は、タンク10の底部15近傍でタンク内径Tの全面にわたって上下を隔離可能に配設された第2仕切板79を有している。第1仕切板69および第2仕切板79には、それぞれ1つ以上の貫通孔61〜63,71〜75が穿設されている。これら貫通孔61〜63,71〜75毎に集液ストレーナ1が着脱可能に取り付けられている。
図4を用いて後述するように、集液ストレーナ1は濾過体を形成する頭部2から延在する首部3および尾部5を有する形状である。この集液ストレーナ1の取り付け形態は、第1フィルタ部60と第2フィルタ部70で似ているが、上下の向きを逆にしている。第1フィルタ部60における集液ストレーナ1の取り付け形態は、水平な第1仕切板69の下面側に頭部2が現れるように配設されている。
その逆に、第2フィルタ部70における集液ストレーナ1の取り付け形態は、水平な第2仕切板79の上面側に頭部2が現れるように配設されている。この構成により、タンク10の内部に充填された活性炭20は、第1フィルタ部60、および第2フィルタ部70それぞれに付設された集液ストレーナ1の頭部2に対面している。このように、活性炭20は、濾過体を構成する集液ストレーナ1の頭部2に対して外側から直面し、濾過体であるスリット6を超えて頭部2の内側へ侵入することはない。つまり、集液ストレーナ1を越境することはできず、周壁9にも囲まれているので、これらの範囲外へ移動することはできない。
油分回収管14は、集液筒90の他端66に接続され、集液筒90を介してタンク内部12に連通する。なお、図1〜図3では省略されているが、実働中の本活性炭塔100において、油分回収管14、流入管16、流出管40および清掃流体圧入管64には専用の配管が接続されている。本活性炭塔100は、それより上位のシステムに組み込まれており、そのシステムで求められる機能を発揮するように、不図示の配管を経由して流体の交換を行っている。
清掃流体圧入管64は、集液筒90の周壁67で分岐して空間Gに連通して延在する。この清掃流体圧入管64は、集液筒90の中心部で鉛直な中心軸Zに対して直角方向に分岐している。清掃流体圧入管64は、その開放端68から集液筒90の内部に向けて清掃流体圧入手段81により清掃流体8を圧入するように構成されている。清掃流体8には空気を用いて清掃対象である集液ストレーナ1をエアブロウすることが好ましい。しかし、空気は一例に過ぎず、より適切な他の気体又は液体を用いても構わない。
<中腹の高さH>
また、清掃流体圧入管64を集液筒90の側面に配設する位置は、特に限定されないが、図2に明示するとともに、以下の所定範囲に規定する中腹の高さHの位置に配設されることが好ましい。すなわち、集液筒90が形成する空間Gの高さLに対し、その高さLの所定範囲35%〜65%を中腹の高さHと規定する。すなわち、高さL×35%=高さH1とし、高さL×65%=高さH2とする。ここで、清掃流体圧入管64は、集液筒90の周壁67から中腹の高さH位で分岐して空間Gと連通するように設けられている。また、中腹の高さHに、集液ストレーナ1の尾部5の開口4が揃うように、集液ストレーナ1の取り付け高さが規定されている。このような構成によれば、集液ストレーナ1をエアブロウ等により清掃する際の清掃流体8の流れが遠回りせずスムーズ(図3参照)で効率良く清掃できる。なお、中腹の高さHは厳格である必要はない。
図2(B)に示すように、第1仕切板69は、集液筒90の内径Dの範囲内に、概ね均等な離間距離を開けて集液ストレーナ1を取り付けるための貫通孔61〜63が3つ穿設されている。また、集液筒90の内径Dの範囲外には、集液筒90のフランジ部にボルトナットで着脱自在に固定するため、12個のボルト孔が等間隔に穿設されている。集液ストレーナ1は消耗品なので、寿命に応じた交換を要する。集液ストレーナ1を交換する際、12本のボルトを外すことにより、集液筒90をその一端65で連結管13から分離できる。
<動作>
図3は図2(A)に示した本装置の拡大縦断面図を用いて油分回収工程およびストレーナ目詰まり除去工程の各動作を説明する図である。図3に示すように、このタンク10に浮遊滞留した油分31は、内部12の圧力Pで連結管13、集液筒90、油分回収管14を経由して外部へ排出可能であるとともに、再生利用することも可能である。油分31は、タンク10の内部12の圧力Pにより油分回収管14へと逆噴射されるように説明したが、油分回収管14から負圧で吸引しても構わない。その場合は、タンク10の下方に位置する流出管40の流出制御弁41を少しだけ開弁操作することも考えられる。その場合であっても、流入管16および清掃流体圧入管64を閉じる操作が必要であることに変わりない。
なお、図1〜図3における集液筒90の水平断面(通液方向、すなわち中心軸Zに対して垂直な断面)形状は、特に限定されないが、円形であることが好ましい。つまり、そこの形状が円形であれば、一般的な活性炭塔の排出口、および連結管の形状に整合する。このように一般的な形状に整合すれば、設置や交換において不要な継手等を増結するような手間が省けて都合が良い。
また、第1フィルタ部60を目詰まりさせた活性炭20は、連結管13から内部12へ圧入する清掃流体8により離脱可能である。上述のように、清掃流体圧入管64は、図1〜図3において開放された一端が描かれて、そこを開放端68と称しているが、これは管状部材の部分的な形状を明示して説明する便宜上のことである。この開放端68は、実働中の本活性炭塔100において、開放されておらず、清掃流体圧入手段81が密封を保持して接続されている。この清掃流体圧入手段81は、集液筒90の内部に向けて清掃流体8を適宜に圧入することが可能である。
<集液ストレーナ>
図4は、本装置で用いる集液ストレーナの外観を示す正面図である。図4に示すように、集液ストレーナ1は、濾過体を形成する頭部2から延在する首部3および尾部5を有する形状である。頭部2は、活性炭20の通過を阻止できる目開きのスリット6が形成された中空の濾過体を構成している。首部3は、頭部2の内部空間に連通して延在する管状の部材である。首部3には外周に取り付け用の雄ネジが形成されている。ナット7は、首部3に形成された雄ネジと螺合可能な雌ネジを形成されている。尾部5は、首部3から管状に延在して端末の開口4まで内部空間が連通するように形成されている。尾部5に雄ネジは無くて良い。
ここで、集液ストレーナ1を取り付ける相手は、第1仕切板69や第2仕切板79である。これらの貫通孔61〜63,71〜75に尾部5から挿入して首部3まで嵌入し、首部3をナット7で螺着する。第1仕切板69や第2仕切板79の板厚に基づいて、雄ネジを形成された首部3の長さが規定される。あるいは、首部3の長さがあらかじめ規定されたものであれば、第1仕切板69や第2仕切板79の板厚の方を適切に調整して取り付け可能に対応する。
また、この集液ストレーナ1の材質は、一例として、ポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene DiFluoride,PVDF)、又はポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride,PVC)である。これら、PVDF又はPVCにより、集液ストレーナ1は、頭部2、首部3および尾部5を一体成型されている。また、ナット7のみが別部品である。このように集液ストレーナ1は、単一の材料により概ね一体成型されている。
<活性炭塔の運転(メンテナンス)方法>
図5は、本活性炭塔の運転方法(以下、「本方法」ともいう)の手順を説明するフローチャートである。図5に示すように、本方法は、通常運転継続工程(S10)と、流出制限工程(S20)と、油分回収工程(S30)と、油分再利用工程(S40)と、ストレーナ目詰まり除去工程(S50)と、を有している。
通常運転継続工程(S10)では、通常運転を継続する。流出制限工程(S20)では、流出制御弁41を閉弁または制限することによりタンク10の底部15に突設されてタンク内部12から連通する流出管40から被処理流体30が流出することを停止又は制限する。油分回収工程(S30)では、タンク10の頂部に浮遊滞留した油分31をタンク内の圧力Pによりタンク10の上方に突設された油分回収管14へ外向きに逆流させて回収する。
油分再利用工程(S40)では、油分回収工程(S30)により油分回収管14から回収された油分31を本来の用途に戻して再利用する。例えば、高純度の硫酸ニッケル水溶液の製造工程において、油分31の主成分は、官能基が2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−2エチルヘキシルエステルからなる抽出剤(「商品名:PC88A」、大八化学工業株式会社製)である。なお、本来の用途とは粗硫酸ニッケル水溶液から溶媒抽出法により不純物を除去することである。
また、ストレーナ目詰まり除去工程(S50)では、集液筒90の周壁67に植設されて液密に連通する清掃流体圧入管64から、集液筒90へ清掃流体圧入手段81により清掃流体8を圧入させて集液筒90の第1仕切板69に配設された集液ストレーナ1の目詰まりを除去する。この集液筒90は、タンク内部に連通する連結管13の開口に一致する内径Dで所定の高さLの空間Gを有する一端65を液密に連通するように着脱可能に構成されている。
本方法は、上述の通常運転継続工程(S10)からストレーナ目詰まり除去工程(S50)までを順次実行するものである。本方法によれば、タンク10に比重の異なる物質で混濁する被処理流体30をタンク10に流通させることにより、被処理流体30を比重別に分離しながら活性炭20に不純物を吸着させて除去する通常運転を行うことができる。さらに、この通常運転とメンテナンスとを交互に繰り返すことができる。
なお、本方法では流出制限工程(S20)、油分回収工程(S30)、油分再利用工程(S40)およびストレーナ目詰まり除去工程(S50)を、通常運転から区別してメンテナンスと称している。したがって、このメンテナンスは、本方法でいう通常運転継続工程(S10)に含めていない。しかし、ここでいうメンテナンスが極めて頻回であり、定型業務のような扱いとして実行されるものならば、このメンテナンスも含めて通常運転中又は稼働中と称する場合もあるかも知れないが、それは単に工程管理の表現上の相違に過ぎない。
例えば、不純物成分として水溶液に混入している油分が活性炭に吸着除去された水溶液を、塔底部から流出させる活性炭塔に好適である。また、その活性炭塔の定期的メンテナンス等において、この活性炭塔の頂部に浮遊して滞留する油分をタンク内から上向きの逆噴射に伴って油抜きする方法にも好適である。このとき、活性炭塔のタンク内に充填された活性炭をタンク外へ流出させないための流出防止対策としても効果的である。
さらに、上述した逆噴射に伴う油抜きの実行後、第1フィルタ部60では、集液ストレーナ1の頭部2のスリット6が活性炭20によって目詰まりする。その目詰まりを清掃流体圧入管64から圧入する清掃流体8により、タンク10の内部12へ吹き飛ばすことにより、運転効率の低下を防ぐことが可能である。
本発明に係る活性炭塔は、タンクに比重の異なる液状物質の混濁液をポンプで流通させ、比重別に液状物質を分離しながら活性炭に不純物を吸着させて除去する活性炭塔に採用される可能性がある。また、本発明に係る活性炭塔の運転方法は、その活性炭塔のメンテナンス方法として採用される可能性がある。さらに、本発明に係る活性炭逆流防止装置は、従来の活性炭塔に付設して機能を向上するために採用される可能性がある。
なお、上述のように本発明の各実施形態及び各実施例について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、活性炭塔の構成、動作およびその運転方法も本発明の各実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
1 集液ストレーナ、2 頭部、3 首部、4 開口、5 尾部、6 スリット、7 ナット、8 清掃流体、9 (タンク10の)周壁、10 タンク、11 (タンク10の)頂部、12 (タンク10の)内部、13 (タンクの頂部11の)連結管、14 油分回収管、15 (タンク10)の底部、16 流入管、17 タンク側フランジ、18,19,89,93,95 ボルト孔、20 活性炭、21 ボルト、22 蓋側フランジ、30 被処理流体、31 油分、 40 (タンク内部12から下方への)流出管、41 流出制御弁、60 第1フィルタ部、61〜63 (第1仕切板69の)貫通孔、64 清掃流体圧入管、65 (集液筒90の)一端、66 (集液筒90の)他端、67 (集液筒90の)周壁、68 (清掃流体圧入管64の)開放端、69 第1仕切板、70 第2フィルタ部、71〜73 (第2仕切板79の)貫通孔、79 第2仕切板、80 ポンプ、81 ポンプ(清掃流体圧入手段)、90 集液筒、91 清掃流体圧入管、92 下側フランジ、94 上側フランジ、99 活性炭逆流防止装置(本装置)、100 活性炭塔、C (第1仕切板69の)外径、D (集液筒90の)内径、E,K,M 矢印、L (集液筒90の)所定長さ、G (集液筒90の)空間、J (流入管16の)内径、K (流出管40の)内径、 (流出管40の)内径、P (タンク内部12の)圧力、S10 通常運転継続工程と、S20 流出制限工程と、S30 油分回収工程、S40 油分再利用工程、S50除去工程、T タンク内径、Z 中心軸

Claims (8)

  1. 活性炭を充填したタンクの頂部から内部へ被処理流体を流入し、該被処理流体に含まれる不純物を吸着させて除去する活性炭塔に付設する活性炭逆流防止装置であって、
    前記タンクの頂部にタンク内径より小さな内径の管状部材が開口して突設された連結管に一端が密に接続されて前記タンク内部へ連通する集液筒と、
    該集液筒の他端に接続され前記タンク内部から前記集液筒を介して外部へ連通する油分回収管と、
    前記集液筒の周壁から分岐して延在し該集液筒に清掃流体圧入手段を連通させる清掃流体圧入管と、
    前記タンクの頂部に配設されて流路に介在する第1フィルタ部と、を備え、
    該第1フィルタ部は前記集液筒の前記一端と前記連結管との間で密に挟持される前記集液筒の内径より大きな外径の第1仕切板を有し、
    該第1仕切板に1つ以上の貫通孔が穿設され、
    該貫通孔毎に集液ストレーナが着脱可能に取り付けられ、
    前記タンクに浮遊滞留した油分を前記タンク内部の圧力で前記油分回収管から排出可能であり、
    前記清掃流体圧入手段から前記清掃流体圧入管を介して前記集液筒の内部へ清掃流体を圧入することにより、前記第1フィルタ部の前記集液ストレーナの下側に付着した前記活性炭が、前記タンク内部へ吹き落される活性炭逆流防止装置。
  2. 活性炭を充填したタンクの頂部から内部へ被処理流体を流入し、該被処理流体に含まれる不純物を吸着させて除去する活性炭塔であって、
    前記タンクの頂部近傍の肩部にタンク内径より小さな内径の管状部材が開口して突設されタンク内部に連通する流入管と、
    前記タンクの頂部にタンク内径より小さな内径の管状部材が開口して突設されタンク内部に連通する連結管と、
    前記タンクの底部近傍にタンク内径より小さな内径の管状部材が開口して突設されタンク内部から連通する流出管と、
    前記タンクの頂部および底部にそれぞれ配設されて流路に介在する第1フィルタ部および第2フィルタ部と、を備え、
    前記タンクに浮遊滞留した油分は前記内部の圧力で前記連結管から排出可能であり、
    前記第1フィルタ部に目詰まりした前記活性炭は前記連結管を通過するように前記内部へ圧入する清掃流体により離脱可能である活性炭塔。
  3. 前記連結管の開口に一致する内径で所定の高さの空間を有する一端を液密に連通するように着脱可能な集液筒と、
    該集液筒の他端に接続され前記タンク内部から前記集液筒を介して連通する油分回収管と、をさらに備え、
    前記タンクは鉛直の中心軸を有する円筒により周壁を形成し、
    該周壁と前記第1フィルタ部と前記第2フィルタ部とにより前記活性炭を包囲して移動が規制され、
    前記第1フィルタ部は、前記集液筒の前記一端と前記連結管との間に液密に挟持され前記集液筒の内径より大きな外径の第1仕切板を有し、
    前記第2フィルタ部は、前記タンクの底部近傍でタンク内径の全面にわたって上下を隔離可能に配設された第2仕切板を有し、
    前記第1仕切板および前記第2仕切板にそれぞれ1つ以上の貫通孔が穿設され、
    前記貫通孔毎に集液ストレーナが着脱可能に取り付けられ、
    前記集液筒の周壁には前記中心軸に対して直角に分岐して連通する清掃流体圧入管が延在し、
    前記清掃流体圧入管の開放端から前記集液筒の内部に向けて清掃流体圧入手段により清掃流体を圧入する
    ことが可能である請求項2に記載された活性炭塔。
  4. 前記集液ストレーナは、
    ポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene DiFluoride,PVDF)、又はポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride,PVC)を材質とし、
    活性炭の通過を阻止できる目開きのスリットが形成された中空の頭部と、
    該頭部に内部空間が連通して延在する管状の首部と、
    該首部から管状に延在して端末の開口まで内部空間が連通するように形成された尾部と、
    前記首部に形成された雄ネジと螺合可能な雌ネジを形成されたナットと、を備えて構成され、
    前記貫通孔に前記首部まで嵌入し、該首部を前記ナットで螺着し、
    適宜交換可能である請求項3に記載された活性炭塔。
  5. 前記第1フィルタ部における前記集液ストレーナの取り付け形態は、水平な前記第1仕切板の下面側に前記頭部を配設し、
    前記第2フィルタ部における前記集液ストレーナの取り付け形態は、水平な前記第2仕切板の上面側に前記頭部を配設する形態である請求項3又は4に記載された活性炭塔。
  6. 前記集液筒の前記空間で前記高さに対する所定範囲35%〜65%を中腹の高さに設定し、
    前記集液ストレーナは尾部の開口を前記中腹の高さで前記空間と連通し、
    前記清掃流体圧入管は前記集液筒の周壁から前記中腹の高さで分岐して前記空間と連通する請求項4又は5に記載された活性炭塔。
  7. 比重の異なる物質で混濁する被処理流体を前記タンクに流通させ、該被処理流体を比重別に分離しながら活性炭に不純物を吸着させて除去する通常運転と油分回収と清掃とを交互に繰り返す前記活性炭塔の運転方法であって、
    前記通常運転を継続する通常運転継続工程と、
    流出制御弁を閉弁または制限することにより前記タンクの底部に突設されて前記タンク内部から連通する前記流出管から前記被処理流体が流出することを停止又は制限する流出制限工程と、
    前記タンクの頂部に浮遊滞留した油分を前記タンク内の圧力により前記タンクの上方に突設された前記油分回収管へ外向きに逆流させて回収する油分回収工程と、
    前記タンク内部に連通する前記連結管の開口に一致する内径で所定の高さの空間を有する一端を液密に連通するように着脱可能な前記集液筒の周壁に植設されて液密に連通する前記清掃流体圧入管から、前記集液筒へ前記清掃流体圧入手段により清掃流体を圧入させて前記集液筒の前記第1仕切板に配設された前記集液ストレーナの目詰まりを除去するストレーナ目詰まり除去工程と、
    を有する請求項3に記載された活性炭塔を用いた活性炭塔の運転方法。
  8. 前記油分回収工程により前記油分回収管から回収された油分を本来の用途に戻して再利用する油分再利用工程を有する請求項7に記載された活性炭塔の運転方法。
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