JP6821469B2 - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録装置および記録方法に関する。
インクを吐出する記録ヘッドを記録媒体の単位領域に対して走査方向に相対的に走査させながらインクの吐出することにより、単位領域に画像を記録する記録装置が知られている。このような記録装置では、複数色のインクを用いることが知られている。
このような記録装置において、上述の複数色のインクとして表面張力が異なるインクを用いる場合、記録媒体上に付与された一方の色のインク滴と他方の色のインク滴の間で表面張力の違いに由来してインクの滲み(ブリーディング)が生じる虞がある。
特許文献1には、ブラックとカラー間でのブリーディングを低減するため、記録媒体上のブラックで記録される領域とカラーで記録される領域の境界を検出し、境界と非境界で記録方法を異ならせることが開示されている。詳細には、特許文献1ではブラックインクとしてカラーインクよりも表面張力が高い第1ブラックインクと、カラーインクと表面張力がほぼ同じである第2ブラックインクと、の2種類を用い、上述の境界には第2ブラックインクを、境界以外には第1ブラックインクをそれぞれ吐出することが開示されている。これにより、ブラックとカラーの境界部では表面張力がほぼ同じであるインクが接触することになるため、上述のブリーディングを低減することが可能となる。
更に、特許文献1には、ブラックインクの吐出を定める画素とカラーインクの吐出を定める画素が隣接する位置を判定し、その位置を上述のブラックとカラーの境界とすることが開示されている。
特開平9−193529号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、ブラックとカラー間の境界を好適に判定することができない。
例えば、記録媒体上のブラックインク、カラーインクの両方が吐出される画像(以下、混色画像と称する)を記録する領域では、入力される画像データや量子化の方法によっては、ブラックインクとカラーインクを隣接する画素に吐出するような記録データが生成され得る。このような場合、特許文献1の方法ではその画素もブラックとカラーの境界にある画素と判定してしまう。したがって、その画素は実際にはブラックで記録される領域とカラーで記録される領域の境界ではなく、混色で記録される領域であるにもかかわらず、ブラックとカラーの境界に対する記録方法を行ってしまう。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、異なる色で記録される領域間の境界を高い精度で判定することを目的とするものである。
そこで、本発明に係る記録装置は、有彩色のインクと、無彩色のインクであるのインクと、無彩色のインクであって前記第1のインクよりも表面張力の高い第2のインクと、を少なくとも含む複数種類のインクを吐出して画像を記録するための記録ヘッドと、有彩色のインク及び無彩色のインクを用いて画像を記録するための画像データを取得する取得手段と、前記画像データに基づき、前記無彩色インクが吐出される画素のそれぞれについて、所定の無彩色の色に対応する純黒画素であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記純黒画素であると判定された画素のうち有彩色のインクが吐出される画素と隣接する画素に対応する記録媒体上の領域に前記第1のインクを吐出し、前記純黒画素であると判定された画素のうち有彩色のインクが吐出される画素と隣接しない画素に対応する記録媒体上の領域に前記第2のインクを吐出し、前記純黒画素ではないと判定された画素に対応する記録媒体上の領域に無彩色インクを吐出する場合は前記第1のインクを吐出し且つ前記第2のインクを吐出しない、もしくは、前記純黒画素ではないと判定された画素に対応する記録媒体上の領域に無彩色インクを吐出する場合は前記第2のインクを吐出し且つ前記第1のインクを吐出しないように、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御することを特徴とする。
本発明にかかる記録装置によれば、異なる色で記録される領域間の境界を好適に判定することが可能となる。
実施形態で適用する記録装置の斜視図である。 実施形態で適用する記録ヘッドの模式図である。 実施形態における記録制御系を示す模式図である。 実施形態における画像処理の過程を示すフローチャートである。 実施形態における境界判定の過程を示すフローチャートである。 実施形態におけるボールド処理を説明するための図である。 実施形態における境界判定、記録方法の一例を説明するための図である。 比較形態における境界判定、記録方法の一例を説明するための図である。 実施形態での記録方法の一例を説明するための図である。
以下に図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本実施形態に係るインクジェット記録装置(以下、記録装置、プリンタとも称する)の外観を示している。これはいわゆるシリアル走査型のプリンタであり、記録媒体PのY方向(搬送方向、所定方向)に対して直交するX方向(走査方向、交差方向)に記録ヘッドを走査して画像を記録するものである。
図1を用いてこのインクジェット記録装置の構成および記録時の動作の概略を説明する。まず不図示の搬送モータによりギヤを介して駆動される搬送ローラによって記録媒体Pを保持しているスプール6より記録媒体PがY方向に搬送される。一方、所定の搬送位置において不図示のキャリッジモータによりキャリッジユニット2をX方向に延在するガイドシャフト8に沿って往方向および往方向と反対の方向である復方向に走査(往復走査)させる。そして、この走査の過程で、エンコーダ7によって得られる位置信号に基づいたタイミングでキャリッジユニット2に装着可能な記録ヘッド(後述)の吐出口から吐出動作を行わせ、吐出口の配列範囲に対応した一定のバンド幅を記録する。本実施形態においては、走査速度40インチ毎秒で走査し、600dpi(1/600inch)の解像度で吐出動作を行う構成とした。その後、記録媒体Pの搬送を行い、さらに次のバンド幅について記録を行う構成となっている。さらに40インチ毎秒以上の速度で走査することもできる。
なお、キャリッジモータからキャリッジユニット2への駆動力の伝達には、キャリッジベルトを用いることができる。しかしキャリッジベルトの代わりに、例えばキャリッジモータにより回転駆動され、X方向に延在するリードスクリュと、キャリッジユニット2に設けられ、リードスクリュの溝に係合する係合部とを具えたものなど、他の駆動方式を用いることも可能である。
送給された記録媒体Pは、給紙ローラとピンチローラとに挟持搬送されて、プラテン4上の記録位置(記録ヘッドの走査領域)に導かれる。通常休止状態では記録ヘッドのフェイス面にはキャッピングが施されているため、記録に先立ってキャップを開放して記録ヘッドないしキャリッジユニット2を走査可能状態にする。その後、1走査分のデータがバッファに蓄積されたらキャッリッジモータによりキャリッジユニット2を走査させ、上述のように記録を行う。
ここで、以降の説明では、記録媒体P上の単位領域に対して記録ヘッドを1回だけ走査させて記録を完了させる、いわゆる1パス記録を行うものとして説明する。但し、記録ヘッドの複数回(n回)の走査で記録媒体P上の単位領域(1/nバンド)に対して画像を記録する、いわゆるマルチパス記録も行うことができる。
図2は本実施形態に係る記録ヘッド9を示している。記録ヘッド9は、有彩色インクであるイエローインク(Y)を吐出する吐出口列22Y、マゼンタインク(M)を吐出する吐出口列22M、シアンインク(C)を吐出する吐出口列22Cを備えている。さらに、無彩色インクである低浸透ブラックインク(K2)を吐出する吐出口列22K2a、高浸透ブラックインク(K1)を吐出する吐出口列22K1、低浸透ブラックインク(K2)を吐出する吐出口列22K2bを備えている。記録ヘッド9には、これらの吐出口列がX方向左側から右側に吐出口列22Y、吐出口列22M、吐出口列22C、吐出口列22K2a、吐出口列22K1、吐出口列22K2bの順で並んで配置されている。
なお、吐出口列22K2aと吐出口列22Kbから吐出される低浸透ブラックインク(K2)は同じ種類のものである。また、高浸透ブラックインク(K1)と低浸透ブラックインク(K2)は略同一の色相を有する同系色のインクである。また、低浸透ブラックインク(K2)は高浸透ブラックインク(K1)よりも高い表面張力を有している。
これらの吐出口列22Y、22M、22C、22K2a、22K1、22K2bのそれぞれは、インクを吐出する1280個の吐出口30が1200dpiの密度でY方向(配列方向)に配列されることで構成されている。なお、本実施形態における一つの吐出口30から一度に吐出されるインクの吐出量は約4.5plである。
これらの吐出口列22Y、22M、22C、22K2a、22K1、22K2bは、それぞれ対応するインクを貯蔵する不図示のインクタンクに接続され、インクの供給が行われる。なお、本実施形態にて用いる記録ヘッド9とインクタンクは一体的に構成されるものでも良いし、それぞれが分離可能な構成のものでも良い。
(インクの組成)
次に、本実施形態で用いるインクの組成について説明する。以下、「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り、質量基準である。
・高浸透ブラックインク(K1)の作製
(1)分散液の作製
まず、アニオン系高分子P−1[スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸共重合体(重合比(重量比)=30/40/30)酸価202、重量平均分子量6500]を準備する。これを、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な10質量%ポリマー水溶液を作製する。
そして、上記ポリマー溶液を600g、カーボンブラックを100gおよびイオン交換水を300g混合し、機械的に所定時間撹拌した後、遠心分離処理によって、粗大粒子を含有する非分散物を除去してブラック分散液とする。得られたブラック分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(2)インクの作製
インクの作製は、上記ブラック分散液を使用する。上記ブラック分散液に以下の成分を加えて、十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度5質量%の顔料インクを調製する。このように、本実施形態で用いる高浸透ブラックインクK1を作製した。
上記ブラック分散液 50部
グリセリン 10部
トリエチレングリコール 10部
アセチレングリコールEO付加物(川研ファインケミカル株式会社製) 1.0部
イオン交換水 残部
・低浸透ブラックインク(K2)の作製
高浸透ブラックインクにて作製した上記ブラック分散液を使用する。上記ブラック分散液に以下の成分を加えて、十分に混合撹拌した後、アサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度3質量%の顔料インクを調製する。このように、本実施形態で用いる低浸透ブラックインクを作製した。
上記ブラック分散液 30部
グリセリン 10部
トリエチレングリコール 10部
2−ピロリドン 5部
アセチレングリコールEO付加物(川研ファインケミカル株式会社製) 0.1部
イオン交換水 残部
・シアンインク(C)の作製
(1)分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸とを原料として、常法により、酸価250、数平均分子量3000のAB型ブロックポリマーを作り、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50質量%ポリマー水溶液を作製する。
上記ポリマー溶液を200g、C.I.ピグメントブルー15:3を100gおよびイオン交換水を700g混合し、機械的に所定時間撹拌した後、遠心分離処理によって、粗大粒子を含む非分散物を除去してシアン分散液とする。得られたシアン分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(2)インクの作製
インクの作製は、上記シアン分散液を使用する。上記シアン分散液に以下の成分を加えて、十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度2質量%の顔料インクを調製する。このように、本実施形態で用いるシアンインクを作製した。
上記シアン分散液 20部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 10部
2−ピロリドン 5部
アセチレングリコールEO付加物(川研ファインケミカル株式会社製) 1.0部
イオン交換水 残部
・マゼンタインク(M)の作製
(1)分散液の作製
まず、ベンジルアクリレートとメタクリル酸とを原料として、常法により、酸価300、数平均分子量2500のAB型ブロックポリマーを作り、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な50質量%ポリマー水溶液を作製する。
上記ポリマー溶液を100g、C.I.ピグメントレッド122を100gおよびイオン交換水を800g混合し、機械的に所定時間撹拌した後、遠心分離処理によって、粗大粒子を含む非分散物を除去してマゼンタ分散液とする。得られたマゼンタ分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(2)インクの作製
インクの作製は、上記マゼンタ分散液を使用する。上記マゼンタ分散液に以下の成分を加えて、十分に混合撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過し、顔料濃度4質量%の顔料インクを調製する。このように、本実施形態で用いるマゼンタインクを作製した。
上記マゼンタ分散液 40部
グリセリン 10部
ジエチレングリコール 10部
2−ピロリドン 5部
アセチレングリコールEO付加物(川研ファインケミカル株式会社製) 1.0部
イオン交換水 残部
・イエローインク(Y)の作製
(1)分散液の作製
まず、前記アニオン系高分子P−1を、水酸化カリウム水溶液で中和し、イオン交換水で希釈して均質な10質量%ポリマー水溶液を作製する。
上記ポリマー溶液を300g、C.I.ピグメントイエロー74を100gおよびイオン交換水を600g混合し、機械的に所定時間攪拌した後、遠心分離処理によって粗大粒子を含む非分散物を除去してイエロー分散液とする。得られたイエロー分散液は、その顔料濃度が10質量%であった。
(2)インクの作製
以下の成分を混合し、十分に攪拌して溶解・分散後、ポアサイズ1.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過して、顔料濃度4質量%の顔料インクを調製する。このように、本実施形態で用いるイエローインクを作製した。
上記イエロー分散液 40部
グリセリン 9部
エチレングリコール 10部
2−ピロリドン 5部
アセチレングリコールEO付加物(川研ファインケミカル株式会社製) 1.0部
イオン交換水 残部
(インクの表面張力)
上記した本実施形態で用いる各色のインクは、低浸透ブラックインク(K2)の表面張力が、高浸透ブラックインク(K1)、シアンインク(C)、マゼンタインク(M)、イエローインク(Y)の表面張力よりも高くなるように作製されている。このとき、静的表面張力、動的表面張力の両方において上述の大小関係を満たしている。
静的表面張力については、インクの温度を25℃に調整した後、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学株式会社製)を用いて行う。
一方、動的表面張力については、液体中で空気泡を形成し内部の圧力変化を測定する最大泡圧法を採用することによって測定することができる。測定装置としては、KRUSS製のBubble Pressure Tesiometer 型式:BP2等を用いることができる。また、動的表面張力は、一般的に界面形成時間(インクが記録媒体上に着滴した瞬間からの経過時間)が経過するにつれ、徐々に下降しながら静的表面張力の値に安定してゆく。本実施形態では、記録媒体が普通紙の場合において、インクの温度が25℃であり、界面形成時間が10[msec]である際の動的表面張力を測定した。
(表1)に上記の各色のインクの静的表面張力および動的表面張力の測定結果を記載する。
Figure 0006821469
(表1)に記載したように、本実施形態で用いる各色のインクは、静的表面張力、動的表面張力ともに、低浸透ブラックインクが他のインクに比べて高くなっていることがわかる。
図3は、本実施形態における記録装置100内の制御系の概略構成を示すブロック図である。主制御部300は、演算、選択、判別、制御などの処理動作、記録動作を実行するCPU301と、CPU301によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM302と、記録データのバッファ等として用いられるRAM303、および入出力ポート304等を備えている。メモリ313には、画像データやマスクパターン、量子化パターン等が格納されている。そして、入出力ポート304には、搬送モータ(LFモータ)309、キャリッジモータ(CRモータ)310、記録ヘッド9及び切断ユニットにおけるアクチュエータなどの各駆動回路305、306、307が接続されている。さらに、主制御部300はインターフェイス回路311を介してホストコンピュータであるPC312に接続されている。
(データの処理過程)
図4は本実施形態における制御プログラムにしたがってCPUが実行する、記録に用いられる記録データ生成処理のフローチャートである。なお、以降の説明では簡単のため、ブラックで記録される領域をブラック領域、ブラックを用いず、シアン、マゼンタ、イエローのみで記録される領域をカラー領域、ブラックを用い、且つ、シアン、マゼンタ、イエローも用いて記録される領域を混色領域と称する。
まず、ステップS1にて記録装置100はホストコンピュータであるPC312から入力されたRGB形式の画像データを取得する。
次に、ステップS2では、画像データに基づいて各画素における属性情報を取得する。ここで、本実施形態では画像の属性として純黒属性であるか否かを判定する。具体的には、1つの画素における画像データが示すRGB値が(R,G,B)=(0,0,0)を示している場合、純黒属性であると判定する。一方、(R,G,B)=(0,0,0)以外を示している場合、純黒属性でないと判定する。
次に、ステップS3では、RGB形式の画像データを記録に用いるインクの色(CMYK)に対応する多値データに変換する色変換処理を行う。この色変換処理により、複数の画素からなる画素群それぞれにおけるCMYK各インクの階調を定める256値の情報によって表される多値データが生成される。
次に、ステップS4では多値データを量子化する量子化処理を行う。この量子化処理により、各画素における2値の情報により表される量子化データ(インク色データ)が生成される。なお、この量子化の方法としては、ディザ処理や誤差拡散処理等、種々の方法を適用することができる。
次に、ステップS5では境界判定を行い、各画素がブラックで記録される領域と、少なくともシアン、マゼンタ、イエローインクのいずれかのカラーインクで記録される領域の境界(以下、ブラックカラー境界とも称する)であるか否かが判定される。この境界判定処理については後に詳細に説明する。
そして、ステップS6では、ステップS5における判定結果に基づいて、ブラックインクに対応する量子化データを、高浸透ブラックインク(K1)と低浸透ブラックインク(K2)それぞれに対応付けて分配するブラックデータ分配処理が行われる。このブラックデータ分配処理についても、後に詳細に説明する。
このステップS6におけるブラックデータ分配処理が完了した段階で、CMYK1K2各インクの吐出または非吐出を定める記録データが生成され、記録の際にはこの記録データにしたがって各インクを吐出する。なお、マルチパス記録を行う場合には、ブラックデータ分配処理が完了した後、各インクに対応するデータを更に複数回の走査に分配する処理を行い、その処理により得られたデータを記録データとしても良い。
なお、以上ではS1〜S6の処理のすべてを記録装置100内のCPU301が実行する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、S1〜S6の処理のすべてをPC312が実行する形態であっても良い。また、例えば色変換処理(S3)までをPC312が、量子化処理(S4)以降を記録装置100が実行する形態であっても良い。
(境界判定)
図5は本実施形態における制御プログラムにしたがってCPUが実行する境界判定の詳細のフローチャートである。
まず、境界判定が開始されると、CMYK各インクに対応する量子化データの中から、ブラックインクに対応する量子化データ(以下、K量子化データとも称する)のみを抽出する(ステップS51)。
次に、K量子化データによってインクの吐出が定められた画素それぞれにおいて、ステップS2で取得された属性が純黒であるか否かが判定される(ステップS52)。純黒であると判定された場合、その画素は少なくともブラック領域の画素であるとされ、ステップS53へと進む。純黒でないと判定された場合には、ステップS54へと進み、その画素はブラックインクを吐出するにもかかわらずブラックで記録されない領域の画素(ブラックインクのみで記録されない領域)である、すなわち混色領域であると判定される。
次に、K量子化データによりインクの吐出を定められた画素が、シアン、マゼンタ、イエロー各インクに対応する量子化データ(以下、CMY量子化データとも称する)によりインクの吐出が定められた画素と隣接するか否かが判定される(ステップS53)。ステップS53でCMY量子化データに隣接する画素と判定された場合、ステップS55に進み、その画素はブラックカラー境界であると判定される。また、CMY量子化データに隣接しない画素であると判定された場合、ステップS56に進み、その画素はブラック内部領域であると判定される。
ここで、本実施形態ではステップS53における処理では、CMY量子化データにボールド処理を行い、それにより得られたCMYボールドデータとK量子化データの論理積をとることで、上記のCMY量子化データと隣接する画素か否かを判定する。
ボールド処理とは、ある画素にインクの吐出が定められていた場合、その画素の周囲に存在する画素についてもインクの吐出を定めるように、データを拡張(ボールド)する処理である。本実施形態では周囲8画素に対してボールドさせる。図6(a)のように5画素×5画素の領域の中央1画素にインクの吐出を定めている場合、本実施形態におけるボールド処理を実行すると、図6(b)のように中央の1画素と、その周囲8画素に対してインクの吐出を定めるボールドデータが生成される。
なお、本実施形態では周囲8画素にボールドさせる形態について記載したが、このボールドさせる量は適宜異なる量としても良い。例えば、図6(c)に示すように、斜め方向にはボールドさせず、縦方向および横方向にのみ1画素ずつボールドさせても良い。また、方向によってボールドさせる量を異ならせて良く、図6(d)に示すように縦方向および横方向に2画素ずつ、斜め方向に1画素ずつボールドさせても良い。
そして、上述のようにして生成されたCMYボールドデータと、K量子化データと、の論理積をとり、その論理積においてインクの吐出が定められている画素を境界に位置する画素であり、インクの非吐出が定められている画素を非境界、すなわち内部領域に位置する画素である判定する。
ここで、CMYボールドデータは、(1)カラー領域、(2)混色領域、(3)カラー/混色領域以外の領域(すなわちブラック領域またはインク不吐出領域(紙白))側のカラー/混色領域との境界のいずれかに対応している。一方、K量子化データは(1)ブラック領域、(2)混色領域のいずれかに対応している。
したがって、CMYボールドデータとK量子化データの論理積でインクの吐出を定めている画素は、(1)混色領域、(2)ブラック領域とカラー/混色領域の境界(ブラックカラー境界)のいずれかに対応することになる。
上述したように混色領域に対応する画素は既にステップS52の時点で除かれているため、ステップS55に進むのはブラックカラー境界に対応する画素のみとなる。そして、ステップS56に進むのは、K量子化データが対応する(1)ブラック領域、(2)混色領域のうち、ステップS52で除かれる混色領域、ステップS53で除かれるブラックカラー境界を除いた、ブラック内部領域に対応する画素となる。
(各領域に対するブラックインクK1、K2の打ち分け)
上述したように、本実施形態ではブラック領域を画素ごとにブラック内部領域、ブラックカラー境界、混色領域の3つのいずれに属するか判定する。そして、その判定結果に基づいて、領域ごとに高浸透ブラックインク、低浸透ブラックインクのいずれを吐出するかを切り替える。本実施形態において各領域に対して吐出するインクを(表2)に示す。
Figure 0006821469
本実施形態では、まず、ブラック内部領域に対しては低浸透ブラックインクK2のみを用いて記録を行う。これは、高浸透ブラックK1に比べて低浸透ブラックインクK2の方が色濃度が濃くなるためである。ブラックは画像中の文字部等の目立ちやすい領域に記録されることが多いため、他に弊害がなければ、色濃度が濃くなる方が好ましい。
次に、ブラックカラー境界においては、高浸透ブラックインクK1のみを用いる。(表1)で示したように、低浸透ブラックインクK2はカラーインクCMYに比べて表面張力が高くなっている。そのため、これらのインクを記録媒体上で互いに接触する位置に付与すると、表面張力の違いにより、低浸透ブラックインクK2がカラーインクCMY側に流れ込むブリーディングが生じてしまう虞がある。したがって、本実施形態では、ブラックカラー境界に対してはカラーインクCMYと表面張力がほぼ同じである高浸透ブラックインクK1を用いて記録を行う。
そして、混色領域に対しては高浸透ブラックインクK1のみを用いて記録を行う。これは、ブラックカラー境界と同様に、混色領域においてもブラックとカラーのインクが記録媒体上で接触する位置に付与され得るため、ブリーディングにより画質が低下する虞があるためである。したがって、上述のブラックカラー境界と同様に、混色領域に対しても高浸透ブラックインクK1のみで記録を行う。
(境界判定、記録方法の一例)
以下、ある画像データを一例として、上述した境界判定の過程および記録方法について詳細に説明する。なお、以降の説明では簡単のため8画素×8画素の領域に対応する画像データを処理する場合について説明する。また、簡単のためカラーインクのうちのマゼンタインク、イエローインクは省略し、カラーインクとしてシアンインクのみを用いる場合について説明する。
図7(a)は以下の説明で用いる画像データが示す各領域を模式的に示す図である。ここでは8画素×8画素の領域うち、左側の8画素×3画素の領域がブラックで記録される領域(ブラック領域)、右下の4画素×5画素の領域がカラーで記録される領域(カラー領域)、右上の4画素×5画素の領域がブラック、カラーの混色で記録される領域(混色領域)である画像データを処理する。
図7(a)に模式的に示すような画像データが入力された場合、図4のステップ2ではブラック領域である図7(b)に示す画素が純黒属性、すなわち(R,G,B)=(0,0,0)であると判定される。
この後、ステップS3にて色変換処理を行い、更にステップS4で量子化処理を行う。図7(c)に量子化処理後に生成されるブラックインクが吐出される画素を示すK量子化データを、図7(d)に量子化処理後に生成されるシアン(カラー)インクが吐出される画素を示すC量子化データをそれぞれ示す。ブラックインクはブラック領域、混色領域にのみ吐出されるため、図7(c)に示すようにK量子化データは左側の領域と右上側の領域のみにインクの吐出を定めている。また、シアンインクはカラー領域、混色領域にのみ吐出されるため、図7(d)に示すようにC量子化データは右下側の領域と右上側の領域のみにインクの吐出を定めている。
次にステップS5の境界判定に進み、ステップS51で図7(c)に示すK量子化データが抽出された後、ステップS52で各画素の属性が純黒属性であるか否かが判定される。ここで、図7(c)に示すK量子化データでインクの吐出が定められておらず、且つ、図7(a)で純黒属性でないと判定されていた画素は、ステップS54へと進み、混色領域であると判定される。この条件を満たす画素は右上側に位置する画素であり、図7(i)に示す8つの画素が混色領域であると判定される。
次にステップS53へと進み、まずC量子化データにボールド処理を行う。ここでは図6(a)、(b)を用いて説明したように周囲8画素にボールドさせる処理を行う。そのため、図7(d)に示すC量子化データをボールド処理させると、図7(e)に示すようなCボールドデータが得られる。
次に、図7(c)に示すK量子化データと図7(e)に示すCボールドデータの論理積をとり、図7(f)に示すような論理積データ(K量子化データandCボールドデータ)を得る。この図7(f)に示す論理積データのうち、純黒属性である画素がステップS55へと進み、ブラックカラー境界であると判定される。この条件を満たす画素は左端から3画素目に位置する縦に並んだ8画素であり、図7(g)に示す8画素がブラックカラー境界であると判定される。
そして、図7(b)に示す純黒属性の画素であり、且つ、図7(f)に示す論理積データでインクの吐出が定められていない画素はステップS56へと進み、ブラック内部領域であると判定される。この条件を満たす画素は左端から1、2画素目に位置するそれぞれ縦に並んだ16画素であり、図7(h)に示す16画素がブラック内部領域であると判定される。
以上のようにして、図8(c)に示すK量子化データによりインクの吐出が定められた各画素が、図7(g)に示すブラックカラー境界、図7(h)に示すブラック内部領域、図7(i)に示す混色領域のいずれに相当するかが判定される。図7(a)と比較すると、図7(g)、(h)、(i)がそれぞれの領域と対応していることがわかる。
ここで、(表2)を用いて説明したように、本実施形態ではブラック内部領域と判定されたK量子化データは低浸透ブラックインクK2に、ブラックカラー境界、混色領域と判定されたK量子化データは高浸透ブラックインクK1それぞれに対応付けて分配される。したがって、上記の例においては、低浸透ブラックインクK2は図7(h)に示す画素に、高浸透ブラックインクK1は図7(j)に示す画素(図7(g)に示すブラックカラー境界のK量子化データと図7(i)に示す混色領域のK量子化データの論理和)に、それぞれ吐出されることになる。
以上記載したように、本実施形態によればブラックカラー境界、ブラック内部領域、混色領域を正確に判定することができる。そして、ブラック内部領域に対しては低浸透ブラックインクK2を付与することで色濃度を濃くし、且つ、ブラックカラー境界、混色領域に対しては高浸透ブラックインクK1を付与することでブリーディングの発生を抑制することが可能となる。
(比較形態)
比較形態では、図5のステップS52における属性が純黒であるか否かの判定を行わずに、ステップS53におけるK量子化データによってインクの吐出が定められた画素がCMY量子化データによってインクの吐出が定められた画素と隣接するか否かの判定が行われる形態について記載する。なお、属性判定を行わないこと以外は第1の実施形態と同じとする
上述のように比較形態では図7(b)に示す純黒属性の画素に関する情報を用いないため、ステップS53にて図7(f)に示す論理積データを取得すると、図8(a)に示すように、その論理積データをそのままブラックカラー境界であると判定する。
一方で、図8(b)に示すように、図7(c)に示すK量子化データでインクの吐出が定められた画素のうちの図8(a)に示すブラックカラー境界でない画素がブラック内部領域と判定される。
ここで、ブラックインクの記録方法は(表2)と同じであるため、比較形態では図8(a)に示す画素に高浸透ブラックインクK1を、図8(b)に示す画素に低浸透ブラックインクK2をそれぞれ付与することになる。第1の実施形態と比較すると、第1の実施形態では低浸透ブラックインクK2は図7(h)に示す左端の16個の画素にのみ吐出されていたのに対し、比較形態では図8(b)に示すように左端の16個の画素に加え、右上側の4個の画素にも低浸透ブラックインクK2を付与している。
ここで、図8(b)と図7(a)を比較するとわかるように、比較形態では、左端のブラック内部領域だけでなく、右上側の混色領域に対しても低浸透ブラックインクK2を付与してしまっている。上述のように、低浸透ブラックインクK2は他のカラーインクCMYに比べて表面張力が高いため、混色領域に低浸透ブラックインクK2を付与するとブリーディングが発生する虞がある。このように、比較形態ではブリーディングの発生を好適に抑制することができず、画質が低下する虞がある。
これは、第1の実施形態と異なり、比較形態では各画素が純黒属性であるか否かの判定を行っていないためである。
Cボールドデータ(図7(e))はブラックカラー境界の他、カラー領域および混色領域の画素にも対応している。論理積データはCボールドデータとK量子化データの論理積により得られ、K量子化データはカラー領域にインクの吐出を定めることはないため、論理積データによってカラー領域の画素にインクの吐出が定められることはない。しかしながら、Cボールドデータ、K量子化データともに混色領域にはインクの吐出を定め得るため、論理積データによってインクの吐出が定められた画素は、ブラックカラー境界だけでなく、混色領域の画素にも対応している場合がある。
第1の実施形態では論理積データ(図7(f))でインクの吐出が定められた画素のうち、純黒属性であると定められた画素(図7(b))をブラックカラー境界であると判定するため、論理積データからブラックカラー境界の画素のみを抽出することができる。しかしながら、比較形態では純黒属性であるか否かの判定結果を用いないため、図8(a)に示すように、実際のブラックカラー境界だけでなく混色領域の一部の画素も含んでブラックカラー境界であると判定してしまうのである。これにより、各領域に対するブラックインクK1、K2の打ち分け(記録方法)が好適に行われなくなってしまう場合がある。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、ブラック内部領域に対して低浸透ブラックインクK2のみを付与する形態について記載した。
これに対し、本実施形態ではブラック内部領域に対して高浸透ブラックインクK1と低浸透ブラックインクK2の両方を付与する形態について記載する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
本実施形態において各領域に対して吐出するインクを(表3)に示す。
Figure 0006821469
(表3)からわかるように、ブラックカラー領域、混色領域については、第1の実施形態と同様に、本実施形態においても高浸透ブラックインクK1のみを付与する。
ここで、(表1)からわかるように、低浸透ブラックインクK2はカラーインクCMYだけでなく、高浸透ブラックインクK1と比べても高い表面張力を有している。したがって、ブラックカラー境界に高浸透ブラックインクK1のみを吐出し、隣接するブラック内部領域に低浸透ブラックインクK2のみを吐出すると、高浸透ブラックインクK1、低浸透ブラックインクK2間でブリーディングが起こってしまう虞がある。
一方で、ブラック内部領域に高浸透ブラックインクK1のみを付与すると、色濃度の濃さが足りなくなってしまう虞がある。
したがって、本実施形態ではブラック内部領域には高浸透ブラックインクK1、低浸透ブラックインクK2の両方を付与する。これにより、低浸透ブラックインクK2によって色濃度の濃さをある程度保ちつつ、高浸透ブラックインクK1によって表面張力を下げることによりブリーディングの発生も低減することが可能となる。
(第3の実施形態)
上述した第1、第2の実施形態では、ブリーディングを低減するため、混色領域に対して高浸透ブラックインクK1のみを付与する形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、混色領域においても色濃度を濃くするため、混色領域に対して高浸透ブラックインクK1のみを付与する形態について記載する。
なお、上述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
本実施形態において各領域に対して吐出するインクを(表4)に示す。
Figure 0006821469
(表4)に示すように、本実施形態ではブラックカラー領域にのみ高浸透ブラックインクK1を吐出する。そのため、高浸透ブラックインクK1を吐出する画素は、図9(a)に示すように、図7(g)と同じく左端から3画素目の8画素のみとなる。一方、ブラック内部領域と混色領域に低浸透ブラックインクK2を吐出するため、低浸透ブラックインクK2を吐出する画素は、図9(b)に示すように、図7(h)と図7(i)に示すインクの吐出が定められた画素の論理和となる。
ここで、本実施形態では、混色領域での色濃度を濃くするため、混色領域に対して低浸透ブラックインクK2のみを用いて記録を行う。これは、本実施形態ではブリーディングによる画質低下の抑制よりも、混色領域における黒濃度の向上を重視しているためである。
低浸透ブラックインクK2を吐出することにより、混色領域においても黒濃度の濃い画像を記録することが可能となる。
(第4の実施形態)
本実施形態では、上述した第3の実施形態に加え、第2の実施形態のようにブラック内部領域に対して高浸透ブラックインクK1と低浸透ブラックインクK2の両方を吐出する。
なお、上述した第1から第3の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
本実施形態において各領域に対して吐出するインクを(表5)に示す。
Figure 0006821469
(表5)に示すように、本実施形態では第3の実施形態と同じく、ブラックカラー境界に対しては高浸透ブラックインクK1のみを、混色領域に対しては低浸透ブラックインクK2のみを吐出する。
一方で、ブラック内部領域に対しては高浸透ブラックインクK1、低浸透ブラックインクK2の両方を吐出する。これは、第2の実施形態と同じく、ブラック内部領域とブラックカラー境界の間のブリーディングを低減する効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
以上に説明した各実施形態では、(R,G,B)=(0,0,0)の画素を純黒属性の画素と判定する形態について記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、ある程度であればRGB成分が1以上であっても純黒属性とみなしても良い。例えば、RGB各値の最大値が255である場合、R+G+B<3の条件を満たす画素を純黒属性とみなしても良い。この場合、例えば(R,G,B)=(0,0,1)、(1,1,0)等の画素もまた純黒属性であると判定される。
また、以上に説明した各実施形態では色変換処理前のRGB値で純黒属性であるか否かの判定を行ったが、色変換処理後のCMYK値で判定を行っても良い。この場合、例えばCMYK各値の最大値が255である場合、(C,M,Y,K)=(0,0,0,255)の画素のみを純黒属性であると判定しても良い。また、例えばC+M+Y<3且つK>252の条件を満たす画素を純黒属性であると判定しても良い。
また、実際の画像では、黒色の文字部において色濃度の低下による画質低下が目立ち易い。したがって、各実施形態に加え、各画素が文字部であるか否かを更に判定して、論理積データでインクの吐出が定められており、純黒属性であり、且つ文字部であると判定された画素にのみ低浸透ブラックインクK2を吐出しても良い。
また、各実施形態には低浸透ブラックインクは高浸透ブラックインクに比べて静的表面張力、動的表面張力ともに大きい形態について記載したが、少なくとも一方の表面張力が大きくなっていれば各実施形態による効果を得ることができる。
また、各実施形態には高浸透ブラックインクK1と低浸透ブラックインクK2の2種類のブラックインクを有する形態について記載したが、互いに同系色であり、表面張力が互いに異なる2種類のブラックインクを用いる場合であれば各実施形態による効果を得ることができる。また、必ずしもブラックインクである必要はなく、例えば高浸透マゼンタインクと低浸透マゼンタインクの2種類のマゼンタインクを用いても良い。この場合、各実施形態と同じようにして、マゼンタインクに対応する量子化データを、マゼンタで記録される内部領域(各実施形態のブラック内部領域に相当)、マゼンタで記録される領域と他の色で記録される領域の境界(各実施形態のブラックカラー境界に相当)、マゼンタと他の色の混色で記録される領域(各実施形態の混色領域に相当)の3つに分けて判定すれば良い。そして、3つの領域それぞれにおいて高浸透マゼンタインク、低浸透マゼンタインクの記録方法を異ならせれば、各実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、各実施形態には記録装置、および記録装置を用いた記録方法について記載したが、各実施形態に記載の記録方法を行うためのデータを生成する画像処理装置または画像処理方法にも適用できる。また、各実施形態に記載の記録方法を行うためのプログラムを記録装置と別体に用意する形態にも適用できる。
9 記録ヘッド
P 記録媒体

Claims (13)

  1. 有彩色のインクと、無彩色のインクであるのインクと、無彩色のインクであって前記第1のインクよりも表面張力の高い第2のインクと、を少なくとも含む複数種類のインクを吐出して画像を記録するための記録ヘッドと、
    有彩色のインク及び無彩色のインクを用いて画像を記録するための画像データを取得する取得手段と、
    前記画像データに基づき、前記無彩色インクが吐出される画素のそれぞれについて、所定の無彩色の色に対応する純黒画素であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づいて、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、
    前記純黒画素であると判定された画素のうち有彩色のインクが吐出される画素と隣接する画素に対応する記録媒体上の領域に前記第1のインクを吐出し、
    前記純黒画素であると判定された画素のうち有彩色のインクが吐出される画素と隣接しない画素に対応する記録媒体上の領域に前記第2のインクを吐出し、
    前記純黒画素ではないと判定された画素に対応する記録媒体上の領域に無彩色インクを吐出する場合は前記第1のインクを吐出し且つ前記第2のインクを吐出しない、もしくは、前記純黒画素ではないと判定された画素に対応する記録媒体上の領域に無彩色インクを吐出する場合は前記第2のインクを吐出し且つ前記第1のインクを吐出しないように、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御することを特徴とする記録装置。
  2. 前記制御手段は、前記純黒画素ではないと判定された画素に対応する記録媒体上の領域に無彩色インクを吐出する場合は前記第1のインクを吐出し且つ前記第2のインクを吐出しないように、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 記制御手段は、前記純黒画素ではないと判定された画素に対応する記録媒体上の領域に無彩色インクを吐出する場合は前記第2のインクを吐出し且つ前記第1のインクを吐出しないように、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御することを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  4. 前記制御手段は、前記純黒画素であると判定され且つ有彩色のインクが吐出される画素と隣接しない画素に対応する記録媒体上の領域には前記第のインクを吐出しないように、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記制御手段は、前記純黒画素であると判定され且つ有彩色のインクが吐出される画素と隣接しない画素に対応する記録媒体上の領域には前記第1インク及び前記第2インクを吐出するように、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記制御手段は、前記純黒画素であると判定され且つ有彩色のインクが吐出される画素と隣接する画素に対応する記録媒体上の領域には前記第のインクを吐出しないように、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記判定手段は、前記画像データにおいてR、G、B各値の最大値が255である場合にR+G+B<3の条件で表される画素を前記純黒画素であると判定することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記判定手段は、前記画像データにおいて(R,G,B)=(0,0,0)で表される画素を前記純黒画素であると判定することを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  9. 前記制御手段は、前記画像データに基づいて有彩色のインクを吐出するための有彩色データ及び無彩色のインクを吐出するための無彩色データを取得し、前記有彩色データに対してボールド処理を行ってボールドデータを生成し、当該ボールドデータと前記無彩色データの論理積をとることにより、前記純黒画素であると判定された画素が、有彩色インクが吐出される画素と隣接する画素であるか否かを判定し、当該判定の結果に基づいて前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 前記第1のインク及び前記第2のインクはブラックのインクであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 前記記録ヘッドは、有彩色のインクとして、シアン、マゼンタ、イエローのインクを吐出可能であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の記録装置。
  12. 前記第2のインクの表面張力は、有彩色のインクの表面張力よりも高いことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の記録装置。
  13. 有彩色のインクと、無彩色のインクであるのインクと、無彩色のインクであって前記第1のインクよりも表面張力の高い第2のインクと、を少なくとも含む複数種類のインクを吐出する記録ヘッドを用いて画像を記録するための記録方法であって、
    有彩色のインク及び無彩色のインクを用いて画像を記録するための画像データを取得する取得工程と、
    前記画像データに基づき、前記無彩色インクが吐出される画素のそれぞれについて、所定の無彩色の色に対応する純黒画素であるか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程における判定結果に基づいて、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御する制御工程と、
    を有し、
    前記制御工程において、
    前記純黒画素であると判定された画素のうち有彩色のインクが吐出される画素と隣接する画素に対応する記録媒体上の領域に前記第1のインクを吐出し、
    前記純黒画素であると判定された画素のうち有彩色のインクが吐出される画素と隣接しない画素に対応する記録媒体上の領域に前記第2のインクを吐出し、
    前記純黒画素ではないと判定された画素に対応する記録媒体上の領域に無彩色インクを吐出する場合は前記第1のインクを吐出し且つ前記第2のインクを吐出しない、もしくは、前記純黒画素ではないと判定された画素に対応する記録媒体上の領域に無彩色インクを吐出する場合は前記第2のインクを吐出し且つ前記第1のインクを吐出しないように、前記記録ヘッドからのインクの吐出を制御することを特徴とする記録方法。
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