JP6821464B2 - 発電システムの制御装置及び制御方法 - Google Patents

発電システムの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、発電システムの制御装置及び制御方法に関する。
エンジンの燃焼によって発電機の発電を行う発電システムは、エンジンの冷却熱やエンジンの排ガスの廃熱を回収可能にしたコージェネレーションシステム等に用いられる。また、発電システムは、商用電源と連系し、商用電源によって動作する種々の負荷に電力を供給したり、商用電源の停電時に重要な負荷に電力を供給したりするよう構成されることもある。
商用電源の停電時に、発電システムの発電機による電力を負荷へ供給する際には、発電機への急激な負荷の投入により、エンジンの回転速度が一時的に低下することがある。この場合、発電機に接続された自動電圧調整器によって、発電機の目標電圧を、エンジンの回転速度の低下量に応じて低下させることにより、エンジンに過大な負担が生じないようにしている。これにより、エンジンの回転速度の低下の抑制、また、エンジンの回転速度の復帰時間の短縮化を図っている。このような自動電圧調整器としては、例えば、特許文献1のディーゼル発電設備の制御方法及び装置に用いられるものがある。
特開昭59−59098号公報
しかしながら、自動電圧調整器を用いた発電機の目標電圧の調整においては、発電機への負荷の投入量が大きいと、発電機の目標電圧及び目標電圧に追従する出力電圧が必要以上に低下し過ぎるおそれがある。この場合、エンジンに過大な負担が生じないようにできる一方で、本来の目的である、発電機から負荷への電力の供給が正常に行われなくなり、負荷の正常運転が不可能になることが懸念される。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、発電機の目標電圧が適切に設定されることにより、エンジンの回転速度の低下を最小限に抑えて、エンジンを過負荷から保護するとともに、エンジンの回転速度の復帰時間を短縮し、かつ、負荷の正常運転のために必要な電力を発電機から供給することができる発電システムの制御装置及び制御方法を提供しようとして得られたものである。
本発明の第1発明の一態様は、エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムに用いられる制御装置であって、
前記制御装置は、前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御する自動電圧調整部と、前記発電機の目標電圧を調整する目標電圧調整部とを備えており、
前記目標電圧調整部は、
前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下機能と、
前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限機能と、
前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇機能と、を有し、
前記電圧上昇機能は、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させるよう構成されており、
前記電圧上昇機能における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下機能における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
前記電圧上昇機能において、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させる際に、前記検出値が定常運転時の定格値を超える場合又は前記定格値を超えると予測される場合には、前記発電機の目標電圧を、前記電圧低下機能における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅い所定の電圧上昇速度で上昇させるよう構成されている、発電システムの制御装置にある。
本発明の第1発明の他の態様は、エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムに用いられる制御装置であって、
前記制御装置は、前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御する自動電圧調整部と、前記発電機の目標電圧を調整する目標電圧調整部とを備えており、
前記目標電圧調整部は、
前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下機能と、
前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限機能と、
前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇機能と、を有し、
前記電圧上昇機能における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下機能における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
前記電圧上昇機能は、前記発電機の目標電圧を、前記電圧低下機能における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅い所定の電圧上昇速度で上昇させるよう構成されている、発電システムの制御装置にある。
本発明の第1発明のさらに他の態様は、エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムに用いられる制御装置であって、
前記制御装置は、前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御する自動電圧調整部と、前記発電機の目標電圧を調整する目標電圧調整部とを備えており、
前記目標電圧調整部は、
前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下機能と、
前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限機能と、
前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇機能と、を有し、
前記電圧上昇機能は、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させるよう構成されており、
前記電圧上昇機能における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下機能における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
前記電圧上昇機能において、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させる際に、前記検出値が定常運転時の定格値を超える場合又は前記定格値を超えると予測される場合には、前記発電機の目標電圧の電圧上昇速度を、前記電圧低下機能における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅くし、かつ、前記定格電圧と、前記検出値が前記定格値に到達したときの目標電圧との差を求め、この差に対して所定時間経過後に前記発電機の目標電圧が前記定格電圧に到達するように決めるよう構成されている、発電システムの制御装置にある。
本発明の第2発明の一態様は、エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムの制御方法であって、
前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御するに際し、
前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下動作と、
前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限動作と、
前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇動作と、を含み、
前記電圧上昇動作においては、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させ、
前記電圧上昇動作における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下動作における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
前記電圧上昇動作において、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させる際に、前記検出値が定常運転時の定格値を超える場合又は前記定格値を超えると予測される場合には、前記発電機の目標電圧を、前記電圧低下動作における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅い所定の電圧上昇速度で上昇させる、発電システムの制御方法にある。
本発明の第2発明の他の態様は、エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムの制御方法であって、
前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御するに際し、
前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下動作と、
前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限動作と、
前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇動作と、を含み、
前記電圧上昇動作における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下動作における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
前記電圧上昇動作においては、前記発電機の目標電圧を、前記電圧低下動作における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅い所定の電圧上昇速度で上昇させる、発電システムの制御方法にある。
本発明の第2発明のさらに他の態様は、エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムの制御方法であって、
前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御するに際し、
前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下動作と、
前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限動作と、
前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇動作と、を含み、
前記電圧上昇動作においては、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させ、
前記電圧上昇動作における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下動作における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
前記電圧上昇動作において、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させる際に、前記検出値が定常運転時の定格値を超える場合又は前記定格値を超えると予測される場合には、前記発電機の目標電圧の電圧上昇速度を、前記電圧低下動作における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅くし、かつ、前記定格電圧と、前記検出値が前記定格値に到達したときの目標電圧との差を求め、この差に対して所定時間経過後に前記発電機の目標電圧が前記定格電圧に到達するように決める、発電システムの制御方法にある。
発電システムの制御装置及び制御方法においては、遮断器を介して発電機に負荷が接続され、エンジンの回転速度又は発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときには、検出値の低下量に応じて発電機の目標電圧を低下させる。これにより、エンジンに、発電機の出力電圧が目標電圧になるようにするための過大な負担が生じることを防止し、エンジンを過負荷から保護することができる。さらに、エンジンの回転速度の低下を最小限に抑え、エンジンの回転速度の復帰時間を短縮することができる。
また、発電システムの制御装置及び制御方法においては、発電機の目標電圧を低下させる量を、負荷の正常運転が不可能にならないように制限する。具体的には、発電機の目標電圧が、負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合には、発電機の目標電圧を、許容下限電圧、又は許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する。これにより、発電機の目標電圧及び目標電圧に追従する出力電圧を、負荷の正常運転を行うために必要な値に維持することができる。
また、発電システムの制御装置及び制御方法においては、エンジンの回転速度又は発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下した後において、検出値が再び上昇するときには、発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる。これにより、発電機の発電状態を、遮断器を介して発電機に負荷が接続された後の不安定な過渡状態から定常状態に復帰させ、発電機から負荷へ安定して電力を供給することができる。
以上、発電システムの制御装置及び制御方法によれば、発電機の目標電圧が適切に設定されることにより、エンジンの回転速度の低下を最小限に抑えて、エンジンを過負荷から保護するとともに、エンジンの回転速度の復帰時間を短縮し、かつ、負荷の正常運転のために必要な電力を発電機から供給することができる。
実施形態にかかる、発電システムの構成を示す説明図。 実施形態にかかる、発電システムの制御構成を示す制御ブロック図。 実施形態にかかる、回転速度と目標電圧との関係マップを示すグラフ。 実施形態にかかる、回転速度と目標電圧との他の関係マップを示すグラフ。 実施形態にかかる、発電システムの制御方法を示すフローチャート。 実施形態にかかる、発電システムの制御方法の続きを示すフローチャート。 実施形態にかかる、発電システムの制御方法の続きを示すフローチャート。 実施形態にかかる、発電システムの制御方法の他の続きを示すフローチャート。 実施形態にかかる、従来の発電システムの回転速度、目標電圧、出力電圧、燃料ガスの流量の時間的変化を示すグラフ。 実施形態にかかる、発電システムの回転速度、目標電圧、出力電圧、燃料ガスの流量の時間的変化を示すグラフ。
前述した発電システムの制御装置にかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
本形態の発電システム1の制御装置4は、図1に示すように、ガスエンジン2及び発電機3を備える発電システム1に用いられる。発電システム1は、ガスエンジン2の燃焼によって発電機3の発電を行い、発電機3から遮断器5を介して負荷7へ電力を供給するよう構成されている。制御装置4は、図2に示すように、発電機3の出力電圧Vが発電機3の目標電圧Vrになるよう制御する自動電圧調整部42と、発電機3の目標電圧Vrを調整する目標電圧調整部43とを備えている。
目標電圧調整部43は、電圧低下機能、電圧低下制限機能及び電圧上昇機能を有している。
図3に示すように、電圧低下機能は、遮断器5を介して発電機3に負荷7が接続され、ガスエンジン2の回転速度(回転数)Sの検出値Smが許容変動値S1よりも低下したときに、この回転速度Sの検出値Smの低下量に応じて発電機3の目標電圧Vrを低下させるものである。
電圧低下制限機能は、回転速度Sの検出値Smの低下量に応じて低下する発電機3の目標電圧Vrが、負荷7の正常運転を行うために許容される出力電圧Vに基づいて定められる許容下限電圧V1よりも低下する場合には、発電機3の目標電圧Vrを、許容下限電圧V1に維持するものである。電圧上昇機能は、回転速度Sの検出値Smが許容変動値S1よりも低下した後において、検出値Smが再び上昇するときに、検出値Smの上昇量に応じて発電機3の目標電圧Vrを、定常運転時の定格電圧V0になるまで上昇させるものである。
なお、回転速度Sの検出値Smのことを回転速度Smということがあり、出力電圧Vの検出値Vmのことを出力電圧Vmということがある。
以下、本形態の発電システム1の制御装置4及び制御方法について詳説する。
図1に示すように、本形態の発電システム1は、燃料ガスと空気との混合気によって燃焼を行う、定置式のガスエンジン2と、ガスエンジン2の出力軸に連結され、この出力軸の回転を受けて発電する発電機3と、ガスエンジン2及び発電機3の動作を制御する制御装置4とを備える。ガスエンジン2には、ガスエンジン2の複数の気筒に供給する混合気の流量を調整するスロットルバルブ21、ガスエンジン2の回転速度Sを検出する回転計(回転速度検出器)22等が設けられている。発電機3には、発電機3の出力電圧Vを検出する電圧計(電圧検出器)31等が設けられている。
なお、回転計22は、発電機3側に設けられることもある。
また、制御装置4は、ガスエンジン2の回転速度Sを検出する代わりに、発電機3の周波数を検出してもよい。発電機3の周波数は、ガスエンジン2の回転速度Sに比例する。そのため、発電システム1は、回転速度Sの代わりに周波数を用いて制御を行ってもよい。
また、目標電圧調整部43の電圧低下機能は、ガスエンジン2の回転速度Sの検出値Smが許容変動値S1よりも低下したことを検出する代わりに、発電機3の周波数が許容変動値よりも低下したことを検出してもよい。ガスエンジン2の回転速度Sの低下は、発電機3の周波数を低下させるためである。
目標電圧調整部43の電圧低下機能において使用される、回転速度Sの許容変動値S1は、例えば、回転速度Sの定格値である定格回転速度S0の99.9〜90%の範囲内の値とすることができる。回転速度Sの代わりに周波数を検出する場合も同様である。
ガスエンジン2の定格回転速度S0は、ガスエンジン2の設計仕様に基づき、ガスエンジン2の適正な使用が可能な値として定められる。発電機3の定格電圧V0は、発電機3の設計仕様に基づき、発電機3の適正な使用が可能な値として定められる。
目標電圧調整部43の電圧低下制限機能において使用される許容下限電圧V1は、負荷7の種類に応じて適宜設定することができる。例えば、許容下限電圧V1は、負荷7の正常運転が困難になる場合として、負荷7において使用される電圧が負荷7の定格電圧の60〜95%の範囲内で低下するときの値として設定することができる。
図1に示すように、発電システム1の発電機3によって電力を供給する対象である負荷7は、通常時は、商用電源6によって動作するものである。発電システム1は、商用電源6の停電時において、商用電源6の代わりのバックアップ電源として機能する。商用電源6と負荷7の入力端子との間の配線、及び発電機3の出力端子と負荷7の入力端子との間の配線には、負荷7に、商用電源6及び発電機3のいずれか一方又は両方を接続するかの切換えが可能な遮断器5が配置されている。発電システム1の制御装置4は、遮断器5を操作可能である。
発電システム1は、ガスエンジン2及び発電機3を用いて発電を行うとともに、ガスエンジン2の冷却熱やガスエンジン2から排気される排ガスの廃熱を回収するコージェネレーションシステムを構成することができる。発電システム1は、工場、施設等に設置される。発電システム1は、商用電源6との連系を行って、負荷7へ電力を供給するよう構成することもできる。
発電システム1から電力の供給を受ける負荷7としては、ポンプ、ファンなどの動力機器、大型・小型の種々のコンピュータ、種々の制御設備、種々の電化製品、照明、空調装置等がある。そして、負荷7の正常運転を行うために許容される許容下限電圧V1は、特に、種々の負荷7を稼動させるための負荷7の制御装置に用いられる制御リレー、シーケンサ等の動作に必要な電圧として設定することができる。
図2に示すように、制御装置4は、自動電圧調整部42及び目標電圧調整部43の他に、発電機3の目標電圧Vrを設定する目標電圧設定部41と、ガスエンジン2の回転速度Sが定格回転速度S0になるよう、スロットルバルブ21の開度を調整する回転速度調整部44とを備えている。
目標電圧設定部41においては、発電機3から負荷7へ電力を供給するときの発電機3の目標電圧Vrが設定される。そして、自動電圧調整部42は、目標電圧設定部41によって設定された目標電圧Vrと、電圧計31によって検出される出力電圧(出力電圧の検出値)Vmとの偏差Evがなくなるよう、発電機3の界磁電流を調整する。
ガスエンジン2の回転速度Sは、定格回転速度S0になるよう設定されており、回転速度調整部44は、定格回転速度S0と、回転計22によって検出される回転速度(回転速度の検出値)Smとの偏差Esがなくなるよう、スロットルバルブ21の開度を調整する。
また、発電機3の出力電圧Vは、ガスエンジン2の回転速度Sによって変化し、発電機3の界磁電流は、目標電圧Vrと出力電圧Vmとの偏差Evに応じて調整される。
図2に示すように、回転計22によって検出される回転速度Smは、目標電圧調整部43にも読み込まれる。目標電圧調整部43においては、回転計22による回転速度Smが許容変動値S1よりも低下した場合には、回転速度Smの低下量に応じて目標電圧Vrを低下させる。
目標電圧調整部43における、発電機3の目標電圧Vrの調整は、ガスエンジン2の回転速度Smと、回転速度Smの変化に対応して調整される発電機3の目標電圧Vrとの関係を示す関係マップM1,M2を用いて行われる。また、目標電圧設定部41においては、関係マップM1,M2に基づいて目標電圧調整部43によって調整された、発電機3の目標電圧Vrが設定される。そして、自動電圧調整部42は、新たに設定される目標電圧Vrに応じて、出力電圧Vの制御を行う。
図3は、目標電圧調整部43において記憶された関係マップM1,M2を示す。本形態においては、回転速度Smが低下する場合と、回転速度Smが上昇する場合とにおいて、目標電圧Vrを変更する速さを異ならせている。具体的には、電圧上昇機能における、回転速度Smの上昇量に対する発電機3の目標電圧Vrの上昇勾配は、電圧低下機能における、回転速度Smの低下量に対する発電機3の目標電圧Vrの低下勾配よりも緩やかにしている。
発電機3に負荷7が接続されたときに、回転速度Smが許容変動値S1よりも低下したときには、目標電圧Vrを迅速に低下させることにより、ガスエンジン2の回転速度Sの低下を抑制する。一方、発電機3に負荷7が接続された後であって、ガスエンジン2の回転速度Sを上昇させるときには、目標電圧Vrを急激に上昇させようとすると、ガスエンジン2の燃焼の負担が大きくなり、ガスエンジン2の回転速度Sが反って低下するおそれがある。そのため、ガスエンジン2の回転速度Sを緩やかに上昇させることにより、ガスエンジン2の負担を減らして、ガスエンジン2を過負荷から保護する。
同図に示すように、本形態の関係マップM1,M2は、回転速度Smが低下する場合の低下関係マップM1と、回転速度Smが上昇する場合の上昇関係マップM2とからなる。低下関係マップM1は、回転速度Smが3つの範囲R1,R2,R3のそれぞれにある場合の、回転速度Smと目標電圧Vrとの関係式を有する。上昇関係マップM2は、回転速度Smが許容変動値S1よりも低下した後において、回転速度Smが再び上昇するときの関係式として示される。
低下関係マップM1において、回転速度Smの第1範囲R1は、回転速度Smが、許容変動値S1以上である範囲内、言い換えれば、定常運転時の定格回転速度S0の許容変動率の範囲内として設定されている。第1範囲R1においては、回転速度Smの変化に拘わらず、目標電圧Vrが定常運転時の定格電圧V0に維持される。
また、回転速度Smの第2範囲R2は、回転速度Smが、許容変動値S1よりも低く、かつ許容下限電圧V1に対応する許容下限回転速度S2以上の範囲内として設定されている。第2範囲R2においては、回転速度Smが低下するほど目標電圧Vrが低下する、回転速度Smと目標電圧Vrとの比例関係が形成される。第2範囲R2は、電圧低下機能を実行する範囲であり、第2範囲R2においては、回転速度Smの低下量に応じて目標電圧Vrを急激に低下させる。
なお、第2範囲R2における回転速度Smと目標電圧Vrとの関係は、必ずしも比例関係とする必要はなく、回転速度Smが低下するほど目標電圧Vrが低下する関係であれば、例えば、曲線的な関係であってもよい。
また、回転速度Smの第3範囲R3は、回転速度Smが、許容下限回転速度S2よりも低い範囲内として設定されている。第3範囲R3においては、回転速度Smが許容下限回転速度S2よりも低い速度に低下しても、目標電圧Vrが許容下限電圧V1に維持される。第3範囲R3は、電圧低下制限機能を実行する範囲である。
発電機3に負荷7が接続されたときに、ガスエンジン2の回転速度Smは、負荷7の負荷状況に応じてどこまで低下するかが変化する。そして、本形態の上昇関係マップM2は、回転速度Smが上昇するほど目標電圧Vrが上昇する比例関係として設定されている。上昇関係マップM2における目標電圧Vrの上昇速度(上昇勾配)は、低下関係マップM1における第2範囲R2の目標電圧Vrの低下速度(低下勾配)よりも小さくなるよう設定される。本形態の電圧上昇機能は、上昇関係マップM2によって実行される。
電圧上昇機能においては、回転速度Smが低下した低下最大値を始点にして、目標電圧Vrを回復(上昇)させることができる。図3の上昇関係マップM2において、目標電圧Vrを定格電圧V0に戻す終点を、回転速度Smの許容変動値S1と一致させるときの関係ラインを、関係ラインaとして示す。関係ラインaにおいて、目標電圧Vrを上昇させる始点となる回転速度Smを始点回転速度S3として示す。
発電機3に負荷7が接続されたときに、ガスエンジン2の回転速度Smが始点回転速度S3よりも低下した場合には、目標電圧Vrは、回転速度Smが始点回転速度S3まで上昇した後に、上昇関係マップM2に基づいて上昇させることができる。また、この場合には、目標電圧Vrは、ガスエンジン2の回転速度Smの低下最大値を始点として、上昇関係マップM2に基づいて上昇させることもできる。
また、本形態の上昇関係マップM2においては、発電機3に負荷7が接続されたときに、ガスエンジン2の回転速度Smが始点回転速度S3よりも低下しなかった場合であっても、回転速度Smが定格回転速度S0に復帰するまでに、目標電圧Vrを定格電圧V0に復帰させることができる。図3において、この場合の上昇関係マップM2は、関係ラインb,c,dとして示される。特に、関係ラインdは、回転速度Smの低下最大値が許容下限回転速度S2まで到達しなかった場合を示す。
許容変動値S1の値(定格回転速度S0と回転速度Smの許容変動値S1との差)と、上昇関係マップM2における目標電圧Vrの上昇速度との関係によっては、上昇関係マップM2において、回転速度Smが定格回転速度S0に復帰するまでに、目標電圧Vrを定格電圧V0に復帰させることができない場合がある。この場合は、図4に示すように、許容変動値S1が定格回転速度S0に近い値として設定される場合、上昇関係マップM2における目標電圧Vrの上昇速度がより緩やかな場合等に生じる。
同図において、ガスエンジン2の回転速度Smが低下したときの、低下最大値の回転速度Smがより小さくなった場合(回転速度Smの低下量が多い場合)には、上昇関係マップM2による目標電圧Vrは、関係ラインeに示すように、上昇関係マップM2のみに基づいて定まる。しかし、低下最大値の回転速度Smがそれほど小さくならなかった場合(回転速度Smの低下量が少ない場合)には、上昇関係マップM2による目標電圧Vrは、関係ラインf,g,hに示すように、回転速度Smが定格回転速度S0に復帰するまでに、目標電圧Vrを定格電圧V0に復帰させることができない。
関係ラインf,g,hの上昇関係マップM2が利用される場合には、電圧上昇機能は、上昇関係マップM2に加えて、タイマー機能Nを利用する。この場合は、電圧上昇機能において、回転速度Smの上昇量に応じて発電機3の目標電圧Vrを上昇させる際に、回転速度Smが定常運転時の定格回転速度(定格値)S0を超える場合として生じる。
この場合において、上昇関係マップM2に基づいて目標電圧Vrを上昇させる途中に、回転速度Smが定格回転速度S0に到達した後には、タイマー機能Nを利用して、目標電圧Vrを時間の経過に従って徐々に上昇させる。このタイマー機能Nによる目標電圧Vrの上昇速度は、例えば、上昇関係マップM2における目標電圧Vrの上昇速度と同等にすることができる。タイマー機能Nによる目標電圧Vrの上昇速度は、種々の条件を考慮して決定することができる。
図4においては、各関係マップM1,M2を示すため、タイマー機能Nについては、回転速度Smが定格回転速度S0になったときに目標電圧Vrが直ちに上昇するかのように示される。実際には、タイマー機能Nは、時間の経過に対する目標電圧Vrの変化量を定めるものであり、図4によっては十分に表現されない。タイマー機能Nは、所定の電圧上昇速度で目標電圧Vrを上昇させるように構成することができる。また、タイマー機能Nは、定格電圧V0と、回転速度Smが定格回転速度S0に到達したときの目標電圧Vrとの差を求め、この差に対して所定時間経過後に目標電圧Vrが定格電圧V0に到達するように電圧上昇速度を決めるように構成することもできる。
タイマー機能Nを利用することにより、上昇関係マップM2に基づいて目標電圧Vrを上昇させる途中において回転速度Smが定格回転速度S0に復帰したときに、目標電圧Vrを急激に上昇させる事態を回避することができる。これにより、発電機3から負荷7への電力の供給が不安定になることを防止することができる。
なお、タイマー機能は、上昇関係マップM2に基づいて目標電圧Vrを上昇させる途中に、回転速度Smが定格回転速度S0に到達する前において、上昇関係マップM2に代えて利用してもよい。また、低下最大値の回転速度Smがそれほど小さくならなかった場合(回転速度Smの低下量が少ない場合)には、上昇関係マップM2に基づいて目標電圧Vrを上昇させる途中に、回転速度Smが定格回転速度S0を超えることの予測が可能である。この場合、適宜タイミングで、上昇関係マップM2に代えてタイマー機能を利用することができる。
さらに、上昇関係マップM2を利用する代わりに、タイマー機能Nのみを利用することもできる。この場合、電圧上昇機能は、発電機3の目標電圧Vrを時間の経過に従って徐々に上昇させるよう構成される。この場合、目標電圧Vrは、種々の方法によって上昇させることができる。例えば、回転速度Smが許容変動値S1よりも低下した後に再び上昇するときには、目標電圧Vrが低下したままの状態を維持し、回転速度Smが定格回転速度S0に復帰した後、タイマー機能Nによって目標電圧Vrを定格電圧V0になるまで徐々に上昇させることができる。特に、回転速度Smの低下によって目標電圧Vrが許容下限電圧V1に制限された後には、許容下限電圧V1を維持したままの状態で回転速度Smが定格回転速度S0に復帰するまで待ち、その後、タイマー機能Nによって目標電圧Vrを定格電圧V0になるまで徐々に上昇させることができる。
この場合には、目標電圧Vrを緩やかに回復させることにより、発電機3から負荷7への電力の供給を安定させることができる。
次に、制御装置4を用いた発電システム1の制御方法について、図5〜図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、発電機3に負荷7が接続されていない状態において、ガスエンジン2を起動し、発電機3による発電を開始する。また、制御装置4においては、ガスエンジン2の定格回転速度S0及び発電機3の目標電圧Vrが設定される(図5のステップSt1)。このとき、目標電圧Vrは定格電圧V0に設定される。本形態においては、制御装置4の回転速度調整部44によって、ガスエンジン2の回転速度Sが常に定格回転速度S0になるように制御される一方、発電機3への負荷7の投入によって、回転速度Sが変動する。
また、ガスエンジン2においては、回転計22によって回転速度Smが検出され、発電機3においては、電圧計31によって出力電圧Vmが検出される(St2)。そして、制御装置4の回転速度調整部44は、回転速度Smが定格回転速度S0になるよう制御し、また、制御装置4の自動電圧調整部42は、出力電圧Vmが目標電圧Vrになるよう制御する(St3)。
次いで、制御装置4は、回転速度Smが定格回転速度S0になり、出力電圧Vmが目標電圧Vrになったかを判定する(St4)。そして、この判定が満たされた場合には、制御装置4は、遮断器5を操作して、発電機3に負荷7を接続(投入)する(図6のSt5)。なお、この遮断器5の操作は、作業者によって行うこともできる。なお、図5の記号aは、図6の記号aに移動することを示す。
発電機3に負荷7が接続されたときには、ガスエンジン2の回転速度S及び発電機3の出力電圧Vが急激に低下する。そのため、回転速度調整部44は、回転速度Smを定格回転速度S0にしようとし、また、自動電圧調整部42は、出力電圧Vmを目標電圧Vrにしようとする。そして、スロットルバルブ21の開度が大きくなり、ガスエンジン2への燃料ガスの流量が急激に増加する。このとき、制御装置4は、次に示す目標電圧調整部43の働きによって、発電機3の目標電圧Vrを適切に設定する。
発電機3に負荷7が接続されたとき、制御装置4は、回転計22によって回転速度Smを検出し、電圧計31によって出力電圧Vmを検出した後(St6)、ガスエンジン2の回転速度Smが許容変動値S1よりも低下したか否かを判定する(St7)。なお、制御装置4は、回転速度Smの判定をする代わりに、発電機3の周波数の検出値が許容変動値よりも低下したか否かを判定してもよい。ガスエンジン2の回転速度Smが許容変動値S1よりも低下していないときには、制御装置4は、発電機3の目標電圧Vrを定格電圧V0に維持する(St8)。そして、制御装置4の回転速度調整部44は、回転速度Smが定格回転速度S0になるよう制御し、また、制御装置4の自動電圧調整部42は、出力電圧Vmが目標電圧Vrになるよう制御する(St12)。このとき、自動電圧調整部42によるフィードバック制御により、発電機3の出力電圧Vが定格電圧V0に維持される。
一方、ステップSt7において、ガスエンジン2の回転速度Smが許容変動値S1よりも低下したときには、制御装置4は、発電機3の目標電圧Vrが、負荷7の正常運転を行うために許容される出力電圧Vに基づいて定められる許容下限電圧V1よりも低下したか否かを判定する(St9)。この場合に、目標電圧Vrが許容下限電圧V1よりも低下していないときには、制御装置4は、電圧低下動作として、回転速度Smの低下量に応じて発電機3の目標電圧Vrを低下させる(St10)。このとき、具体的には、図3又は図4に示すように、制御装置4の目標電圧調整部43に読み込まれる回転速度Smは、第2範囲R2内になり、目標電圧調整部43においては、この回転速度Smが低下関係マップM1に照合されて、目標電圧Vrが定格電圧V0よりも低くかつ許容下限電圧V1以上の値に算出される。
そして、目標電圧調整部43による目標電圧Vrが目標電圧設定部41に設定される。制御装置4の自動電圧調整部42は、出力電圧Vmが目標電圧Vrになるよう制御する(St12)。このとき、自動電圧調整部42によるフィードバック制御により、発電機3の出力電圧Vが、回転速度Smが低下した値に応じた適切な電圧に調整される。なお、回転速度Smは所定の値に低下しているが、制御装置4の回転速度調整部44は、回転速度Smが常に定格回転速度S0になるよう制御する。
回転速度Smが許容変動値S1よりも低下したときには、低下関係マップM1に基づいて発電機3の目標電圧Vrを急激に低下させることにより、ガスエンジン2に、発電機3の出力電圧Vが目標電圧Vrになるようにするための過大な負担が生じることを防止することができる。これにより、ガスエンジン2を過負荷から保護し、エンジンのストールを防止することができる。さらに、ガスエンジン2の回転速度Smの低下を最小限に抑え、ガスエンジン2の回転速度Smの復帰時間を短縮することができる。
一方、ステップSt9において、目標電圧Vrが許容下限電圧V1よりも低下したときには、負荷7への悪影響を避けるため、制御装置4は、電圧低下制限動作として、発電機3の目標電圧Vrを、許容下限電圧V1に維持する(St11)。このとき、図3又は図4に示すように、制御装置4の目標電圧調整部43に読み込まれる回転速度Smは、第3範囲R3内になり、目標電圧調整部43においては、この回転速度Smが低下関係マップM1に照合されて目標電圧Vrが許容下限電圧V1として求められる。
そして、目標電圧調整部43による目標電圧Vrが目標電圧設定部41に設定される。制御装置4の自動電圧調整部42は、出力電圧Vmが目標電圧Vrになるよう制御する(St12)。このとき、自動電圧調整部42によるフィードバック制御により、発電機3の出力電圧Vが許容下限電圧V1になるよう調整される。なお、回転速度Smは許容下限回転速度S2よりも小さな値に低下しているが、制御装置4の回転速度調整部44は、回転速度Smが常に定格回転速度S0になるよう制御する。
このように、ガスエンジン2の回転速度Smの低下が著しい場合には、発電機3の目標電圧Vrを低下させ過ぎず、目標電圧Vrを低下させる値を許容下限電圧V1に制限することにより、発電機3の目標電圧Vrを、負荷7の正常運転を行うために必要な値に維持することができる。
次いで、ガスエンジン2の回転速度Smは、低下最大値となった後、再び上昇を始める。回転速度Smが上昇する方向に変化するまで(St13)、制御装置4は、ステップSt6〜St12を繰り返す。回転速度Smが上昇する方向に変化したか否かは、前回検出した回転速度Smと今回検出した回転速度Smとを比較して判断する。
回転速度Smが上昇する方向に変化したときには(St13)、制御装置4は、電圧上昇動作として、回転速度Smの上昇量に応じて発電機3の目標電圧Vrを上昇させる(図7のSt14)。このとき、具体的には、図3又は図4に示すように、目標電圧調整部43においては、この回転速度Smが上昇関係マップM2に照合されて、目標電圧Vrが算出される。なお、図6の記号bは、図7の記号bに移動することを示す。
回転速度Smが許容変動値S1よりも低下した後、回転速度Smが再び上昇するときには、上昇関係マップM2に基づいて発電機3の目標電圧Vrを緩やかに上昇させる。これにより、ガスエンジン2における燃焼の負担を減らすことができる。
また、回転速度Sm及び出力電圧Vmが検出され(St15)、目標電圧Vrが定格電圧V0になったか否かが判定される(St16)。目標電圧Vrが定格電圧V0になっていない場合には、回転速度Smが定格回転速度S0になったか否かが判定される(St17)。回転速度Smが定格回転速度S0になっていない場合には、上昇関係マップM2に基づいて目標電圧Vrが定格電圧V0に復帰するまで、ステップSt14〜St17が繰り返される。
目標電圧Vrが定格電圧V0になっていない場合に、回転速度Smが定格回転速度S0になった場合には、制御装置4の目標電圧調整部43は、上昇関係マップM2に代えてタイマー機能Nを利用する(St17)。そして、目標電圧調整部43は、タイマー機能Nを利用して、目標電圧Vrが定格電圧V0になるまで、目標電圧Vrを時間の経過に従って徐々に上昇させる。その後、発電システム1の停止信号の入力があったときには、制御装置4は、制御を終了させるための処理を行う。
こうして、目標電圧Vrが絞られた後、回転速度Smの回復によって出力電圧Vが定格電圧V0に回復したとき、言い換えれば、発電機3の発電状態が、発電機3に負荷7が接続された後の不安定な過渡状態から定常状態に復帰したときには、発電機3から負荷7へ安定して電力を供給することができる。
なお、前述した図5〜図7のフローチャートは、発電システム1の制御方法の一例を示すものである。許容変動値S1が定格回転速度S0から比較的離れた値として設定される場合、上昇関係マップM2における目標電圧Vrの上昇速度が比較的急な場合等には、タイマー機能Nが不要になる場合がある。
一方、電圧上昇機能(電圧上昇動作)として、タイマー機能Nのみを利用する場合のフローチャートは、図7に代えて図8によって示される。タイマー機能Nが示す意味は前述したとおりである。
以上、本形態の発電システム1の制御装置4及び制御方法によれば、発電機3の目標電圧Vrが適切に設定されることにより、ガスエンジン2の回転速度Smの低下を最小限に抑えて、ガスエンジン2を過負荷から保護するとともに、ガスエンジン2の回転速度Smの復帰時間を短縮し、かつ、負荷7の正常運転のために必要な電力を発電機3から供給することができる。
次に、発電機3に負荷7が投入されるときの、回転速度S、目標電圧Vr、出力電圧V、燃料ガスの流量Qの時間的変化をグラフによって示す。図9は、目標電圧調整部が発電機3の目標電圧Vrを許容下限電圧V1に制限する機能を有しない従来の発電システムについての時間的変化を示す。図10は、目標電圧調整部43が発電機3の目標電圧Vrを許容下限電圧V1に制限する機能を有する本形態の発電システム1についての時間的変化を示すグラフである。
図9に示すように、従来の発電システムにおいて、ガスエンジン2の燃焼によって、ガスエンジン2の回転速度S及び発電機3の出力電圧Vが一定の値に安定した後には、制御装置4による遮断器5の操作によって、発電機3に負荷7が投入される。このとき、ガスエンジン2の回転速度S及び発電機3の出力電圧Vが急激に低下し、回転速度S及び出力電圧Vを定格回転速度S0及び目標電圧Vrにしようとして燃料ガスの流量Qが増加する。
そして、目標電圧調整部の働きによって、回転速度Sの低下量に応じて目標電圧Vrが低く設定される。こうして、目標電圧Vrが低く設定されることに伴って、発電機の出力電圧Vが大きく低下し、発電システムによって、負荷7の接続時に、負荷7の稼動に必要とされる電圧を供給できないおそれがある。
一方、図10に示すように、本形態の発電システム1において、ガスエンジン2の燃焼によって、ガスエンジン2の回転速度S及び発電機3の出力電圧Vが一定の値に安定した後には、制御装置4による遮断器5の操作によって、発電機3に負荷7が投入される。このとき、ガスエンジン2の回転速度S及び発電機3の出力電圧Vが急激に低下し、回転速度S及び出力電圧Vを定格回転速度S0及び目標電圧Vrにしようとして燃料ガスの流量Qが増加する。
そして、目標電圧調整部43の働きによって、回転速度Sの低下量に応じて目標電圧Vrが低く設定される際に、目標電圧Vrが許容下限電圧V1よりも低く設定されないようにすることができる。これにより、発電機の出力電圧Vが大きく低下し過ぎることを防止し、発電システム1によって、負荷7の接続時に、負荷7の稼動に必要とされる電圧を安定して供給することができる。
なお、本発明は、実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさらに異なる実施形態を構成することが可能である。
1 発電システム
2 ガスエンジン
3 発電機
4 制御装置
42 自動電圧調整部
43 目標電圧調整部
5 遮断器
6 商用電源
7 負荷

Claims (6)

  1. エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムに用いられる制御装置であって、
    前記制御装置は、前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御する自動電圧調整部と、前記発電機の目標電圧を調整する目標電圧調整部とを備えており、
    前記目標電圧調整部は、
    前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下機能と、
    前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限機能と、
    前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇機能と、を有し、
    前記電圧上昇機能は、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させるよう構成されており、
    前記電圧上昇機能における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下機能における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
    前記電圧上昇機能において、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させる際に、前記検出値が定常運転時の定格値を超える場合又は前記定格値を超えると予測される場合には、前記発電機の目標電圧を、前記電圧低下機能における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅い所定の電圧上昇速度で上昇させるよう構成されている、発電システムの制御装置。
  2. エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムに用いられる制御装置であって、
    前記制御装置は、前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御する自動電圧調整部と、前記発電機の目標電圧を調整する目標電圧調整部とを備えており、
    前記目標電圧調整部は、
    前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下機能と、
    前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限機能と、
    前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇機能と、を有し、
    前記電圧上昇機能における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下機能における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
    前記電圧上昇機能は、前記発電機の目標電圧を、前記電圧低下機能における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅い所定の電圧上昇速度で上昇させるよう構成されている、発電システムの制御装置。
  3. エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムに用いられる制御装置であって、
    前記制御装置は、前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御する自動電圧調整部と、前記発電機の目標電圧を調整する目標電圧調整部とを備えており、
    前記目標電圧調整部は、
    前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下機能と、
    前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限機能と、
    前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇機能と、を有し、
    前記電圧上昇機能は、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させるよう構成されており、
    前記電圧上昇機能における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下機能における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
    前記電圧上昇機能において、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させる際に、前記検出値が定常運転時の定格値を超える場合又は前記定格値を超えると予測される場合には、前記発電機の目標電圧の電圧上昇速度を、前記電圧低下機能における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅くし、かつ、前記定格電圧と、前記検出値が前記定格値に到達したときの目標電圧との差を求め、この差に対して所定時間経過後に前記発電機の目標電圧が前記定格電圧に到達するように決めるよう構成されている、発電システムの制御装置。
  4. エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムの制御方法であって、
    前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御するに際し、
    前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下動作と、
    前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限動作と、
    前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇動作と、を含み、
    前記電圧上昇動作においては、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させ、
    前記電圧上昇動作における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下動作における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
    前記電圧上昇動作において、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させる際に、前記検出値が定常運転時の定格値を超える場合又は前記定格値を超えると予測される場合には、前記発電機の目標電圧を、前記電圧低下動作における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅い所定の電圧上昇速度で上昇させる、発電システムの制御方法。
  5. エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムの制御方法であって、
    前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御するに際し、
    前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下動作と、
    前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限動作と、
    前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇動作と、を含み、
    前記電圧上昇動作における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下動作における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
    前記電圧上昇動作においては、前記発電機の目標電圧を、前記電圧低下動作における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅い所定の電圧上昇速度で上昇させる、発電システムの制御方法。
  6. エンジンの燃焼によって発電機の発電を行い、前記発電機から遮断器を介して負荷へ電力を供給する発電システムの制御方法であって、
    前記発電機の出力電圧が前記発電機の目標電圧になるよう制御するに際し、
    前記遮断器を介して前記発電機に負荷が接続され、前記エンジンの回転速度又は前記発電機の周波数のいずれかの検出値が許容変動値よりも低下したときに、前記検出値の低下量に応じて前記発電機の目標電圧を低下させる電圧低下動作と、
    前記検出値の低下量に応じて低下する前記発電機の目標電圧が、前記負荷の正常運転を行うために許容される出力電圧に基づいて定められる許容下限電圧よりも低下する場合に、前記発電機の目標電圧を、前記許容下限電圧、又は前記許容下限電圧に基づいて定められる値に維持する電圧低下制限動作と、
    前記検出値が前記許容変動値よりも低下した後において前記検出値が再び上昇するときに、前記発電機の目標電圧を定常運転時の定格電圧になるまで上昇させる電圧上昇動作と、を含み、
    前記電圧上昇動作においては、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させ、
    前記電圧上昇動作における、前記検出値の上昇量に対する前記発電機の目標電圧の上昇勾配は、前記電圧低下動作における、前記検出値の低下量に対する前記発電機の目標電圧の低下勾配よりも緩やかであり、
    前記電圧上昇動作において、前記検出値の上昇量に応じて前記発電機の目標電圧を上昇させる際に、前記検出値が定常運転時の定格値を超える場合又は前記定格値を超えると予測される場合には、前記発電機の目標電圧の電圧上昇速度を、前記電圧低下動作における、前記低下勾配によって示される目標電圧の低下速度よりも遅くし、かつ、前記定格電圧と、前記検出値が前記定格値に到達したときの目標電圧との差を求め、この差に対して所定時間経過後に前記発電機の目標電圧が前記定格電圧に到達するように決める、発電システムの制御方法。
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