JP4449861B2 - 車両用発電機 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車やトラック等に搭載される車両用発電機に関する。
現代の自動車は高度に電子制御化され、多くの機能が機械式から電気式に置き換えられてきている。このような状況の下で、車両の電力需要は増す一方であり、電力供給源である車両用発電機も大型化し、これに伴い車両用発電機の内部で界磁を形成する回転子も体格が大きくなり、慣性モーメントが増加してきた。
一方、車室容積の確保のためのエンジンルームの狭小化に対応し、エンジンルーム内のスペースを有効利用する観点から車両用発電機を含む補機類を1本の伝導ベルトのみで駆動するサーペンタイン駆動方式の採用が進んでいる。このようなサーペンタイン駆動方式の伝達系には、ベルト張力の変動を吸収し、常に一定張力に保つ機構、すなわちオートテンショナが採用されている。このオートテンショナの採用によりベルト張力の経時低下を考慮する必要がなくなるので、ベルト張力は低めに設定されるようになってきた。
また、排出ガスの低減や、燃料消費量低減といった地球環境保護の一環として、車両走行に寄与せずしかも出現頻度の最も高い車両のアイドル回転数は、ますます低く設定される傾向にある。また、ディーゼルエンジンの排出ガス浄化のために、燃焼室内の圧力を従来よりも大幅に上昇させるコモンレール・システムの採用も増えてきている。
このように、複合的な要因が絡み合って、アイドル回転数において内燃機関の爆発工程に同期した回転変動が発生しやすくなってきている。このとき、問題となるのが回転変動に起因する各補機類の慣性トルク変化によるベルト張力変動の増加である。特に、車両用発電機は、上述したように慣性モーメントが増加する傾向にあり、しかもプーリ比が他の補機に比べて高いので、慣性トルク変化によるベルト張力変動の増加への影響が大きい。ベルト張力変動が大きくなると、ベルト張力を一定値に保とうとしてオートテンショナの揺動量が大きくなり、他の補機とオートテンショナが接触したり、ベルトのばたつきやすべりによる騒音やオートテンショナやベルトそのものの寿命が短くなるという問題がでてきた。特にディーゼルエンジンにおいては、前述の通り、燃焼室の圧力変化がより大きくなる傾向であるので、爆発工程に同期した回転変動も増加し、上記の問題はより顕著である。
このような状況に鑑み、車両用発電機の駆動プーリに、一方向にのみ回転駆動力を伝達する1方向クラッチを採用する車両が現れてきている(例えば、特許文献1参照。)。この1方向クラッチ付きプーリを、上述したようなアイドル回転での回転変動の大きい車両に採用した場合の利点は以下の通りである。
すなわち、エンジン回転数の下降時に、車両用発電機の回転子の慣性モーメントによって回転子回転数がプーリ回転数より高い期間はクラッチが切れ、プーリが内燃機関と同期してスムーズに回転下降してゆく。また、回転上昇時にはプーリが回転子の回転数に等しい回転数に上昇するまでクラッチが切れた状態を維持する。これにより、車両用発電機の回転子の慣性モーメントに起因する慣性トルクがプーリに伝達されなくなるので、張り側のベルト張力の急激な減少、および緩み側のベルト張力の急激な上昇が抑えられ、ベルト張力の変動を抑制でき、よって、オートテンショナの大きな揺動量低減や、ベルトの早期破損やベルトのすべりによる異音発生の防止という効果が得られている。
しかし、クラッチプーリを車両用発電機に用いた場合、以下の新たな問題が発生した。すなわち、エンジンが停止した後も、クラッチプーリによってエンジンと切り離された車両用発電機の回転子は、自らの慣性力によって空転する時間が生ずる。その間、エンジンルーム内での回転体は車両用発電機の回転子のみであり、しかも回転子は冷却ファンと一体に回転し、また一般に車両用発電機の回転子はランデル型の磁極を持ちこの磁極もファン効果を持つので、エンジンルーム内において周囲が静かな環境の中では、回転子の回転音と冷却ファンや磁極による風切り音のみが聞こえ、耳障りとなった。この対策としては、エンジン停止を感知して界磁コイルに所定の励磁電流を流し、回転子の回転が停止するまでの時間を短縮する手法が考えられている。
特公平7−72585号公報(第2−3頁、図1−4) 特開2002−51593号公報(第3−4頁、図1−6)
ところで、特許文献2に開示された方式では、エンジン停止時の回転子の空転による騒音低減には効果がある。しかし、アクセルペダルを踏み込んで加速するときの何度かの変速器のシフトアップ工程において、エンジン回転は急速に回転数が下がるが、このときにも回転子は自らの慣性力によって、高速回転を継続しつつ、プーリの回転低下に遅れて回転が下がってくる。このとき、回転子の回転音と冷却ファンや磁極による風切り音、さらに外側に対向配置されている固定子との冷却風の干渉音が存在するが、高速回転域であるからそれらの音の発生周波数は高いので、聞こえやすく耳障りであり、しかも車両を運転するときの発生頻度は、特許文献2に示されたエンジン停止の頻度に比べてはるかに多く、以上の結果、車両の騒音についての感性品質が低下するという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、回転変動の大きいアイドル回転においてクラッチプーリによってベルトの早期破損やベルトのすべりによる異音発生を防止しつつ、車両加速後に変速器がシフトアップするときに発生する騒音を抑制することができる車両用発電機を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の車両用発電機は、エンジンのクランク軸の回転によってベルトを介して駆動されるプーリと、プーリに連結される回転子と、回転子と対向配置された固定子と、回転子と一体に回転する通風手段と、通風手段による冷却風の通風孔を複数持つとともに回転子と固定子とを保持するフレームとを有しており、プーリは、一方向クラッチ機構を有し、一方向クラッチ機構は、クランク軸の回転加速時には駆動力をプーリから回転子に伝達し、クランク軸の回転減速時には駆動力を回転子に伝達しないように動作し、回転子は、界磁コイルを取り囲む複数の磁極と、冷却風を内部に取り込むファンとを有し、エンジンの変速器がシフトアップしたときであって、エンジンの回転数が低下する一方で一方向クラッチ機構により回転子の空転が生じたときに、強制的に界磁コイルに励磁電流を流して回転子の回転数を速やかに低下させ、その後通常の要求出力に応じた励磁電流に戻す発電制御機構を有している。一方向クラッチ機構を有するプーリを用いることにより、回転変動の大きいアイドル回転においてベルトの早期破損やベルトのすべりによる異音発生を防止することができる。また、エンジンの変速器がシフトアップするとエンジン回転数が低下してプーリ回転数よりも回転子回転数の方が速くなるが、このときに励磁電流が増加するため、シフトアップ時に速やかに回転子回転数を低下させることができ、車両加速後に変速器がシフトアップするときに回転子が空転して発生する騒音を抑制することができる。
また、上述した発電制御機構は、変速器のシフトアップ完了を感知したときに、通常の要求出力に応じた励磁電流に戻すことが望ましい。これにより、過大な励磁電流が継続的に流れることを防止することができる。
また、上述した発電制御機構は、変速器がシフトアップした際に出力されるシフトアップ信号を受信する信号受信部を有し、信号受信部によってシフトアップ信号を受信したときに励磁電流の値を高く設定することが望ましい。これにより、変速器のシフトアップタイミングを知ることが可能になり、シフトアップ動作に連動して励磁電流を確実に増加させることができる。
また、上述した発電制御機構は、信号受信部によってシフトアップ信号を受信したときに、通常の要求出力に応じた励磁電流に戻すまで、発電電圧の値を高く設定することが望ましい。これにより、簡単かつ確実に励磁電流の値を高くすることができ、シフトアップ時に速やかに回転子回転数を低下させることができる。
また、上述した発電制御機構は、変速器がシフトアップしたときに、回転子の回転数がプーリ回転数と所定の回転数差以内で推移するよう、励磁電流を調整することが望ましい。これにより、シフトアップ時に発生するエンジン回転数の低下に追随するように回転子の回転数を速やかに下げることができ、車両加速後に変速器がシフトアップするときに回転子が空転して発生する騒音を抑制することができる。
また、上述した固定子は、多数のセグメント導体の端部同士を互いに接合することにより形成される固定子巻線と、固定子巻線が巻装される固定子鉄心とを有し、固定子鉄心の軸方向端面から突出するセグメント導体によって構成されるコイルエンドは、径方向にメッシュ状に形成され、内周側に配置される回転子と対向していることが望ましい。このように、導体セグメントによってメッシュ状のコイルエンドを形成することにより、このメッシュ状のコイルエンドにウインドウシールド効果を持たせることが可能になり、車両加速後に変速器がシフトアップするときに回転子が空転して発生する騒音を抑制することができる。
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用発電機について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、一実施形態の車両用発電機の全体構造を示す図である。同図に示す車両用発電機1は、固定子2、回転子3、フレーム4、ブラシ装置5、整流器6、レギュレータ7、プーリ8等を含んで構成されている。
固定子2は、固定子鉄心21と、固定子巻線22と、これらの間を絶縁するインシュレータ23とを備えている。固定子鉄心21は、所定厚さの鋼板を重ねて形成されており、内周側に形成された複数のスロットに所定の間隔で三相の固定子巻線22が巻かれている。回転子3は、絶縁処理された銅線を円筒状かつ同心状に巻き回した界磁コイル31を、それぞれが複数個の爪部を有する磁極としてのランデル型磁極鉄心32によって、シャフト33を通して両側から取り囲んだ構造を有している。これらの各爪部によって界磁極が形成される。また、フロント側の磁極鉄心32の端面には、フロント側から吸い込んだ冷却風を軸方向および径方向に吐き出すために通風手段としての軸流式の冷却ファン11が溶接等によって取り付けられている。同様に、リヤ側の磁極鉄心32の端面には、リヤ側から吸い込んだ冷却風を径方向に吐き出すために通風手段としての遠心式の冷却ファン12が溶接等によって取り付けられている。なお、冷却ファン11、12をいずれも遠心式としてもよい。この場合、冷却ファン12の送風力を冷却ファン11よりも大きくすることにより、フロント側から吸い込んだ冷却風の一部を軸方向に引き込むことができる。
フレーム4は、固定子2および回転子3を収容、保持しており、回転子3がシャフト33を中心に回転可能な状態で支持されているとともに、回転子3の磁極鉄心32の外周側に所定の隙間を介して配置された固定子2が固定されている。また、フレーム4は、固定子2の固定子巻線22に対向した部分に冷却風の通風孔としての吐出窓41が、軸方向端面に吸入窓42がそれぞれ設けられている。整流器6は、三相の固定子巻線22の出力である交流電力を整流して直流電力を得る三相全波整流回路である。
レギュレータ7は、界磁コイル31に流す励磁電流を制御するものであり、負荷が軽くて出力電圧が高くなる場合には、界磁コイル31に対する電圧の印加を断続することにより界磁電流を減らして、車両用発電機1の出力電圧を一定に保つ。また、本実施形態のレギュレータ7は、外部装置としての電子制御装置に接続されており、エンジンの変速器がシフトアップしたときに強制的に界磁コイル31に励磁電流を流し、その後通常の要求出力に応じた励磁電流に戻す発電制御機構として動作する。
プーリ8は、回転子3が連結されており、エンジンのクランク軸の回転によってベルトを介して駆動されるものであり、本実施形態においては一方向クラッチ機構を備えている。この一方向クラッチ機構は、エンジンのクランク軸の回転加速時には駆動力をプーリ8から回転子3に伝達し、クランク軸の回転減速時には駆動力を回転子3に伝達しないように動作する。
図2は、車両用発電機1を含む充電系統のシステム図である。上述したように、界磁コイル31は、回転子3に装着されており、エンジン回転と同期して回転し、回転磁界を発生する。回転子3との間に所定の空隙を有して対向配置される固定子鉄心21に巻装された固定子巻線22は、界磁コイル31のつくる回転磁界の大きさに応じて交流波形を有する電圧を発生する。この発生電圧は、整流器6によって三相全波整流される。この整流器6の出力は、車両用発電機1の出力端子Bを介してバッテリ90に供給され、バッテリ90の充電が行われる。また、整流器6の出力は、負荷スイッチ94を介してランプ等の電気負荷92に供給される。
また、図2に示すように、本実施形態のレギュレータ7は、通信用端子Cを介して通信手段によって外部装置である電子制御装置(ECU)96に接続されている。この通信用端子Cを介してレギュレータ7と電子制御装置96との間で信号の相互伝達が行われる。例えば、電子制御装置96は、エンジンの回転制御や変速器のシフトアップおよびシフトダウンのタイミングを制御しており、電子制御装置96からレギュレータ7に対して、車両の変速器がシフトアップしたときにシフトアップ信号が送信されるとともに、エンジンの回転数を示す回転数信号が送信される。
レギュレータ7は、信号受信部71、励磁電流制御部72、シフトアップ完了判定部73、回転数差算出部74を備えている。信号受信部71は、電子制御装置96から送られてくる各種の信号(シフトアップ信号や回転数信号等)を受信する。励磁電流制御部72は、図示しないスイッチングトランジスタを断続制御することにより、界磁コイル31に対する励磁電流の通電制御を行う。例えば、車両用発電機1の出力電圧を所定の調整電圧設定値に一致させるように通電制御が行われる。また、強制的に励磁電流を多く流したい場合には調整電圧設定値が高い値に設定される。シフトアップ完了判定部73は、シフトアップ完了の有無を判定する。例えば、シフトアップ信号を受信した後に所定時間(例えば5秒)を経過したときにシフトアップ動作が完了したものとして判定する。回転数差算出部74は、固定子巻線22に発生する交流電圧の周波数などから算出される回転子3の回転数とプーリ回転数(エンジン回転数にプーリ比を掛けた後のプーリ回転数)の差を算出する。
本実施形態の車両用発電機1はこのような構成を有しており、次にその動作を説明する。
変速器のシフトアップが生じるとエンジン回転数が急激に低下するが、一方向クラッチ機構付きのプーリ8が用いられているため、回転子3の空転が生じる。本実施形態では、シフトアップしたときに、界磁コイルに強制的に励磁電流を流すことにより、一時的に発電トルクを上昇させ、これにより回転子3の回転数を速やかに低下させる制御が行われる。
具体的な制御手順は以下のようになる。変速器のシフトアップが発生すると、電子制御装置96からシフトアップ信号が送信される。このシフトアップ信号は信号受信部71によって受信される。励磁電流制御部72は、信号受信部71によってシフトアップ信号が受信されると、発電電圧を高くする制御を行う。これにより、励磁電流を強制的に増加させることができる。
また、このような強制的に励磁電流を増加させる制御をいつまで継続するかについてはいくつかの場合が考えられる。例えば、(A)シフトアップ動作の完了を感知するまで継続する場合が考えられる(この場合の励磁電流の制御パターンをAとする)。すなわち、励磁電流制御部72は、シフトアップ完了判定部73によってシフトアップ動作の完了判定が行われるまで、調整電圧設定値を許容される上限値に設定する。また、(B)シフトアップ動作が複数回繰り返される場合に、最初のシフトアップ動作から2回目のシフトアップ動作が行われるまでの間だけ、強制的に励磁電流を増加させるようにしてもよい(この場合の励磁電流の制御パターンをBとする)。なお、シフトアップ動作が何回繰り返されるかは、そのときの車両の走行状態等によって決まるのものであり、シフトアップ動作が1回だけ行われるのか複数回繰り返されるのかは予めわからない。このため、1回目のシフトアップ動作が行われた後の所定時間以内に2回目のシフトアップ動作が行われない場合には、シフトアップ完了判定部73によってシフトアップ動作の完了判定が行われ、強制的に励磁電流を増加させる制御はその時点で終了させることが望ましい。また、(C)シフトアップ動作が複数回繰り返される場合に、1回目のシフトアップ動作に対応して強制的に励磁電流を増加させた後に、2回目、3回目のシフトアップ動作に対応して励磁電流を次第に減少させるようにしてもよい(この場合の励磁電流の制御パターンをCとする)。なお、上述したように、シフトアップ動作が何回繰り返されるかは予めわからないため、シフトアップ完了判定部73によってシフトアップ動作の完了判定が行われた場合には、強制的に励磁電流を増加させる制御はその時点で終了させることが望ましい。
図3は、エンジン回転数と回転子回転数および励磁電流の関係を示す図である。例えば、シフトアップ動作の前後において電気負荷92の接続状態等が安定しており、一定の励磁電流が供給されるものとする。
図3に示すように、例えば車両の加速時において変速器が1速(I)→2速(II)→3速(III)→4速(IV)に順番にシフトアップを繰り返すものとすると、エンジン回転数は変速器が1速の状態において急激に上昇した後に、シフトアップを繰り返すごとに次第に低下する。なお、2速から3速、3速から4速にそれぞれ切り替わるまでの時間は所定時間以内であって、4速に切り替わるまでの間にシフトアップ完了判定部73によってシフトアップ動作が完了した旨の判定が行われないものとする。
このようなシフトアップ動作が実施されたときに、制御パターンAでは、最後のシフトアップ動作が終了してから所定時間経過するまで、強制的に励磁電流を増加させる制御が行われる。また、制御パターンBでは、1速から2速にシフトアップされた後、次に3速に切り替わるまでの間だけ、強制的に励磁電流を増加させる制御が行われる。さらに、制御パターンCでは、1速から2速にシフトアップされたときに励磁電流を大幅に増加させる制御が行われた後に、2速から3速、3速から4速にシフトアップされたときに励磁電流の増加量を徐々に減らす制御が行われる。
このように、一方向クラッチ機構を有するプーリ8を用いることにより、回転変動の大きいアイドル回転においてベルトの早期破損やベルトのすべりによる異音発生を防止することができる。また、エンジンの変速器がシフトアップするとエンジン回転数が低下してプーリ回転数よりも回転子回転数の方が速くなるが、このときに励磁電流が増加するため、シフトアップ時に速やかに回転子回転数を低下させることができ、車両加速後に変速器がシフトアップするときに回転子3が空転して発生する騒音を抑制することができる。また、変速器のシフトアップ完了を感知したときに、通常の要求出力に応じた励磁電流に戻すことにより、過大な励磁電流が継続的に流れることを防止することができる。
また、レギュレータ7に信号受信部71を備え、この信号受信部71によってシフトアップ信号を受信したときに励磁電流の値を高く設定することにより、変速器のシフトアップタイミングを知ることが可能になり、シフトアップ動作に連動して励磁電流を確実に増加させることができる。シフトアップ時に励磁電流を増加させる制御を発電電圧の値(調整電圧設定値)を高く設定することによって行うことにより、簡単かつ確実に励磁電流の値を高くすることができ、シフトアップ時に速やかに回転子回転数を低下させることができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、変速器のシフトアップ時に調整電圧設定値を高く設定して励磁電流を増加させたが、励磁電流値そのものを許容される上限値に設定するようにしてもよい。この場合には、現在の励磁電流の値を検出する必要があるため、例えば励磁電流を供給するために断続制御されるスイッチングトランジスタに直列に励磁電流検出用抵抗を挿入する等の部分的な変更が必要になる。あるいは、高電圧電源を通常バッテリ以外に持ち、シフトアップ時にこの高電圧電源から励磁電流を流すこととによって高い励磁電流を実現してもよい。さらに、この高電圧電源は、上記の電圧設定値を上げた制御をしているときに充電する高電圧バッテリとして、状況に応じて励磁電流を増やす手段を、調整電圧設定値の増加と、高電圧バッテリからの給電とを選択するようにしてもよい。これにより、シフトアップ時の調整電圧設定値の増加を有効利用することができる。
また、変速器がシフトアップしたときに、回転子3の回転数がプーリ回転数(エンジン回転数)と所定の回転数差以内で推移するよう、励磁電流を調整するようにしてもよい。具体的には、回転数差算出部74は、固定子巻線22に発生する交流周波数などから算出される回転子3の回転数とプーリ回転数(エンジン回転数にプーリ比を掛けた後のプーリ回転数)の差を算出しているため、励磁電流制御部72は、この回転数差に応じて励磁電流の増加量を調整すればよい。これにより、シフトアップ時に発生するエンジン回転数の低下に追随するように回転子3の回転数を速やかに下げることができ、車両加速後に変速器がシフトアップするときに回転子3が空転して発生する騒音を抑制することができる。
また、上述した実施形態では、固定子2の詳細については特に説明しなかったが、多数のセグメント導体の端部同士を互いに接合することにより形成される固定子巻線22と、この固定子巻線22が巻装される固定子鉄心21とを備えるように固定子2を構成するようにしてもよい。
図4は、変形例の固定子2を外径側から見た部分的な展開図である。また、図5は図4に示す固定子2を内径側から見た部分的な斜視図である。これらの図に示すように、固定子巻線22は、U字状のセグメント導体220の各直線部を構成する電気導体を異なるスロット25に挿入するとともに、各直線部から延びるフロント側の電気導体220Aを周方向に傾斜させるとともにその先端を径方向に隣接する他の電気導体の端部と接合して電気的な接続を行うことにより結線がなされている。フロント側の電気導体220Aは、径方向位置が同じものについては周方向に沿ってほぼ同じ角度で、しかも、隣接間隔がほぼ一定になるように傾斜している。また、径方向位置が隣接する2本の電気導体220Aについては、周方向に沿って傾斜方向が互いに反対に設定されている。このようにして固定子鉄心21の軸方向端面から突出するセグメント導体220によって構成されるコイルエンドは、径方向にメッシュ状に形成され、内周側に配置される回転子3と対向している。
このように、導体セグメント220によってメッシュ状のコイルエンドを形成することにより、このメッシュ状のコイルエンドにウインドウシールド効果を持たせることが可能になり、車両加速後に変速器がシフトアップするときに回転子3が空転して発生する騒音をさらに抑制することができる。
一実施形態の車両用発電機の全体構造を示す図である。 車両用発電機を含む充電系統のシステム図である。 エンジン回転数と回転子回転数および励磁電流の関係を示す図である。 変形例の固定子を外径側から見た部分的な展開図である。 図4に示す固定子を内径側から見た部分的な斜視図である。
符号の説明
1 車両用発電機
2 固定子
3 回転子
4 フレーム
5 ブラシ装置
6 整流器
7 レギュレータ
8 プーリ
71 信号受信部
72 励磁電流制御部
73 シフトアップ完了判定部
74 回転数差算出部
96 電子制御装置

Claims (6)

  1. エンジンのクランク軸の回転によってベルトを介して駆動されるプーリと、前記プーリに連結される回転子と、前記回転子と対向配置された固定子と、前記回転子と一体に回転する通風手段と、前記通風手段による冷却風の通風孔を複数持つとともに前記回転子と前記固定子とを保持するフレームとを有する車両用発電機において、
    前記プーリは、一方向クラッチ機構を有し、
    前記一方向クラッチ機構は、前記クランク軸の回転加速時には駆動力をプーリから前記回転子に伝達し、前記クランク軸の回転減速時には駆動力を前記回転子に伝達しないように動作し、
    前記回転子は、界磁コイルを取り囲む複数の磁極と、冷却風を内部に取り込むファンとを有し、
    エンジンの変速器がシフトアップしたときであって、エンジンの回転数が低下する一方で前記一方向クラッチ機構により前記回転子の空転が生じたときに、強制的に前記界磁コイルに励磁電流を流して前記回転子の回転数を速やかに低下させ、その後通常の要求出力に応じた励磁電流に戻す発電制御機構を有することを特徴とする車両用発電機。
  2. 請求項1において、
    前記発電制御機構は、前記変速器のシフトアップ完了を感知したときに、通常の要求出力に応じた励磁電流に戻すことを特徴とする車両用発電機。
  3. 請求項1または2において、
    前記発電制御機構は、前記変速器がシフトアップした際に出力されるシフトアップ信号を受信する信号受信部を有し、前記信号受信部によって前記シフトアップ信号を受信したときに前記励磁電流の値を高く設定することを特徴とする車両用発電機。
  4. 請求項3において、
    前記発電制御機構は、前記信号受信部によって前記シフトアップ信号を受信したときに、通常の要求出力に応じた励磁電流に戻すまで、発電電圧の値を高く設定することを特徴とする車両用発電機。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記発電制御機構は、前記変速器がシフトアップしたときに、前記回転子の回転数がプーリ回転数と所定の回転数差以内で推移するよう、前記励磁電流を調整することを特徴とする車両用発電機。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記固定子は、多数のセグメント導体の端部同士を互いに接合することにより形成される固定子巻線と、前記固定子巻線が巻装される固定子鉄心とを有し、
    前記固定子鉄心の軸方向端面から突出する前記セグメント導体によって構成されるコイルエンドは、径方向にメッシュ状に形成され、内周側に配置される前記回転子と対向していることを特徴とする車両用発電機。
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