JP5505146B2 - 内燃機関における発電制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関のクランク軸に止着されたクランクプーリに巻き掛けられたベルトを介して前記クランクプーリからオルタネータへ回転駆動力を伝達して前記オルタネータに発電させる内燃機関における発電制御装置に関する。
一般に、内燃機関の補機であるオルタネータを駆動するための駆動力伝達装置としては、クランクシャフトに取り付けられたクランクプーリ、オルタネータのロータ軸に取り付けられた被動プーリ及び両プーリに巻き掛けられたベルトが用いられる(例えば特許文献1,4参照)。さらに、電気負荷に応じて、オルタネータへの駆動力の伝達を断接するクラッチ、又は発電量を変更できる制御手段を備える。オルタネータで発電された電気は、バッテリに蓄えられる。
電気機器(ヘッドライト、空調装置に用いられるコンプレッサ用の電磁クラッチ、ディーゼルエンジンではグロープラグ等)の使用に伴って電気負荷が生じると、バッテリにおける蓄電残量が十分でない場合には、オルタネータが駆動されて発電が行なわれる。この発電に伴うオルタネータの負荷(以下においてはオルタネータ負荷トルクと言う)は、大き過ぎたり、変動が大きかったりする場合がある。
例えば、エンジン停止状態が長期間続いたときには、バッテリにおける電圧が自然放電によって大きく低下する場合があるが、このような状況にあるときにエンジン始動時に大きな電力負荷(例えばディーゼルエンジンにおけるグロープラグへの通電等)がある場合には、過大な発電が要求される場合がある。そうすると、オルタネータ負荷トルクが過大になり、ベルトスリップが発生する可能性がある。ベルトスリップが発生すると、オルタネータの出力が低下したり、異音が発生したりする。
特許文献1では、プーリ有効径を変更可能な可変速プーリ機構を用いてオルタネータを駆動するようにしており、オルタネータ負荷トルクがピークとなるオルタネータ回転数を避けるように可変速プーリ機構が制御される。
しかし、オルタネータ負荷トルクが変動するような状況が発生した場合には、オルタネータベルトに急激なショックとして現れる。
特許文献2では、オルタネータ負荷トルクが予定範囲内に収まるようにオルタネータの回転磁界の速度を制御する発電装置が開示されている。オルタネータ負荷トルクが変動するような状況が発生した場合には、オルタネータベルトに急激なショックとして現れないように回転磁界の速度を徐々に変化させてオルタネータ負荷トルクを徐々に変更してゆく徐変制御が行なわれる。
しかし、このような徐変制御を行なったとしても、オルタネータ負荷トルクが大きすぎるときには、ベルトスリップが発生してしまう可能性がある。
特許文献3では、ベルトスリップを生じない伝達トルク上限値に対応するオルタネータ負荷トルクの上限値(最大値)以下にオルタネータ負荷トルクを調整する装置が開示されている。
しかし、このような上限値制限(最大値制限)を掛けると、エンジン始動時やアイドリング時には要求される発電量を得るまでに時間が掛かる。
特許文献4では、上限値制限を行なう際には、オルタネータの出力不足を補うためにオルタネータの回転数を増加させる回転数増加制御を行なう発電制御装置が開示されている。
実開昭63−160465号公報 特開平10−201297号公報 特開2003−193877号公報 特開2006−27598号公報
しかし、上限値制限と回転数増加制御とのみでは、特にオルタネータ負荷トルクが大きいエンジン始動時には、エンジン回転数の変化時にベルトスリップが発生する可能性がある。
本発明は、エンジン始動時においてオルタネータベルトのスリップを防止しつつ要求発電量を得るために掛かる時間を短縮できる内燃機関における発電制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、内燃機関のクランク軸に止着されたクランクプーリに巻き掛けられたベルトを介して前記クランクプーリから回転駆動力が伝達されて発電するオルタネータを備えた内燃機関における発電制御装置を対象とし、請求項1の発明では、オルタネータ負荷トルクを予め設定された最大値以下に制限する最大値制限手段と、オルタネータ回転数を始動アイドリング時におけるオルタネータの基準回転数よりも増大させる回転数増大制御手段とを備え、前記最大値制限手段は、前記内燃機関の始動時に発電要求がある場合において、前記オルタネータ負荷トルクを発電要求に応じて所定量増大させたときの前記ベルトのスリップ発生有無を推定し、スリップ発生無しの推定がなされた場合には、前記オルタネータ負荷トルクを発電要求に応じて前記所定量増大させる一方、スリップ発生有りの推定がなされた場合には、前記オルタネータ負荷トルクを維持したまま、前記回転数増大制御手段によって、前記内燃機関の始動時における前記オルタネータ回転数を前記基準回転数よりも増大させる。
徐変制御と回転数増大制御とを関連させた関連制御は、徐変制御と回転数増大制御とを共に実行したりする制御のことである。最大値制限制御と回転数増大制御とを関連させた制御は、最大値制限制御を実行しているときに回転数増大制御を実行する制御のことである。
始動アイドリング時におけるオルタネータの基準回転数とは、始動アイドリング時のアイドリング回転数(始動アイドリング回転数)に対応したオルタネータ回転数のことである。例えば、始動アイドリング回転数が通常のアイドリング回転数(例えば800rpm)であるときのオルタネータ回転数をn1とすると、始動アイドリング回転数が例えば1600rpmであるときのオルタネータの基準回転数は、2×n1となる。
オルタネータ回転数は、徐変制御又は最大値制限制御と関連して始動アイドリング時の基準回転数よりも増大される。そのため、要求発電量が特に大きくなるエンジン始動時においても、ベルトスリップが徐変制御によって防止されると共に、要求発電量を得るまでの時間がオルタネータ回転数増大によって短縮される。
好適な例では、スリップ発生の有無は、前記オルタネータ負荷トルクの最大値に基づいて決定される前記ベルトの摩擦トルクと、前記クランクプーリの回転運動量の変化に基づく変動トルクと前記所定量増大分の発生トルクの合算との比較によって行われる。
好適な例では、前記ベルトがスリップしないように前記オルタネータ負荷トルクを徐々に変化させる徐変制御手段とをさらに備え、前記徐変制御手段による徐変制御又は前記最大値制限手段による最大値制限制御と関連させる。
好適な例では、発電量と電力消費量との収支を推定する収支推定手段を備え、前記回転数増大制御手段は、推定された前記収支と関連させて、前記内燃機関の始動時における前記オルタネータ回転数を増大する制御の実行の是非を選択する。
収支と回転数増大制御とを関連させた関連制御は、発電要求があった時点での収支に応じて回転数増大制御を実行したり、最大値制限制御を開始した時点での収支に応じて回転数増大制御を実行したりする制御のことである。
好適な例では、前記収支推定手段が収支不良との推定をした場合には、前記回転数増大制御手段は、前記内燃機関の始動時における前記オルタネータ回転数を前記基準回転数よりも増大させる。
好適な例では、前記回転数増大制御手段は、内燃機関のアイドリング回転数を増大させるアイドリング回転数増大制御手段である。
本発明は、エンジン始動時においてオルタネータベルトのスリップを防止しつつ要求発電量を得るために掛かる時間を短縮できるという優れた効果を奏する。
第1の実施形態を示し、(a)は、ベルト、オルタネータプーリ及びオルタネータを示す模式図。(b)は、エンジン始動時における回転数増大制御を説明するためのタイミングチャート。 発電制御装置を示すブロック図。 発電制御プログラムを表すフローチャート。 発電制御プログラムを表すフローチャート。 アイドリング時における回転数増大制御を説明するためのタイミングチャート。 第2の実施形態を示し、回転数増大制御を説明するためのタイミングチャート。 発電制御プログラムを表すフローチャート。 発電制御プログラムを表すフローチャート。 第3の実施形態を示し、発電制御プログラムを表すフローチャート。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1(a)に示すように、車両に搭載された内燃機関10のクランク軸11にはクランクプーリ12が止着されており、クランクプーリ12にはベルト13が掛け回されている。ベルト13は、ファン(図示略)に連結されたファンプーリ14、オルタネータ15に連結されたオルタネータプーリ16及びアイドラ17に掛け回されている。気筒(図示略)内で往復動されるピストン(図示略)の往復運動は、クランク機構を介してクランク軸11の回転運動に変換される。オルタネータプーリ16は、ベルト13を介してクランク軸11から回転駆動力を得る。
オルタネータ15にはバッテリ18が電気接続されており、バッテリ18には電圧検出器19が電気接続されている。電圧検出器19は、バッテリ18の電圧を検出する。電圧検出器19によって得られた電圧検出情報は、制御コンピュータCに送られる。
図2に示すように、制御コンピュータCには回転磁界発生手段21が信号接続されており、回転磁界発生手段21にはオルタネータ15が電気接続されている。回転磁界発生手段21は、オルタネータ15におけるロータ151の多相巻線に回転磁界を発生させ、且つ回転磁界の速度を制御する。回転磁界発生手段21は、制御コンピュータCの指令制御を受ける。制御コンピュータCは、回転磁界の速度を制御することによってオルタネータ負荷トルクDを制御する。
制御コンピュータCにはクランク角度検出器20及び電気負荷検出手段22が信号接続されている。クランク角度検出器20は、クランク軸11の回転角度(クランク角度)を検出する。クランク角度検出器20によって検出されたクランク角度検出情報は、制御コンピュータCへ送られる。制御コンピュータCは、クランク角度検出器20から送られてきたクランク角度検出情報に基づいて、エンジン回転数を算出する。
電気負荷検出手段22は、車両に搭載された電気機器(ヘッドライト、空調装置に用いられるコンプレッサ用の電磁クラッチ、ディーゼルエンジンではグロープラグ等)の使用に伴う必要電力を検出する。電気負荷検出手段22によって検出された要求負荷検出情報は、制御コンピュータCへ送られる。
制御コンピュータCは、内燃機関10の電動スロットル101の開度を増大させてアイドリング回転数を増大させる機能を有する。
図3及び図4は、制御周期1周期分の発電制御プログラムを表すフローチャートである。制御コンピュータCは、図3及び図4のフローチャートで表される発電制御プログラムを実行する。以下、このフローチャートに従って発電制御を説明する。
内燃機関10が始動されると、制御コンピュータCは、電気負荷検出手段22からの要求負荷検出情報の有無、つまり発電要求の有無の判断を開始する(ステップS1)。発電要求が有る場合(ステップS1においてYES)、制御コンピュータCは、クランク角度検出器20から得られるクランク角度検出情報に基づいて、エンンジン回転数を算出すると共に、エンジン回転数の変動量を算出して変動トルクf1を算出する(ステップS2)。変動トルクf1は、オルタネータプーリ16の回転運動量の変化に対応する変動トルクを表す。
又、制御コンピュータCは、予め設定された所定量の負荷トルクΔだけオルタネータ負荷トルクDを増大させたと仮定したときのベルト発生トルクf2を算出する(ステップS3)。負荷トルクΔは、オルタネータ15におけるロータ151の多相巻線における回転磁界の速度を変化させたと仮定したときのオルタネータ負荷トルクの増分である。ベルト発生トルクf2は、負荷トルクΔだけオルタネータ負荷トルクDを増大させた仮定したときのオルタネータを駆動するトルクを表す。
ステップS2,S3の処理後、制御コンピュータCは、変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)と、ベルト摩擦力に応じた摩擦トルクFとの大小関係を判断する(ステップS4)。ステップS4の判断は、オルタネータ負荷トルクDを仮に所定量増大させたときのスリップ発生の有無を推定するステップである。
変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)が摩擦トルクFを超える場合(ステップS4においてYESであってスリップ発生有りの推定)、制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを現状維持する制御を行なう(ステップS5)。ステップS3,S4,S5は、オルタネータ負荷トルクDを予め設定されたオルタネータ負荷トルクの最大値Dmax以下に制限する最大値制限機能を表す。
制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを現状維持した状態で、アイドリング回転数を通常の基準回転数Noから非常回転数Nxへ増大させる制御を実行する(ステップS6)。アイドリング回転数を増大させる制御は、電動スロットル101の開度を増してエンジン回転数を増大させる制御である。ステップS6は、内燃機関10のアイドリング回転数を基準回転数Noよりも増大させるアイドリング回転数増大機能を表し、アイドリング回転数増大制御は、最大値制限制御への移行の際に行なわれる。このアイドリング回転数増大機能は、オルタネータ15の回転数を内燃機関10の始動時のアイドリング回転数(始動アイドリング回転数)に対応したオルタネータ15の基準回転数よりも増大させる回転数増大制御機能である。
本実施形態では、アイドリング回転数増大制御は、オルタネータ負荷トルクDが最大値Dmaxを超えないように制御する最大値制限制御を実行しているときに行なわれる。つまり、アイドリング回転数増大制御は、最大値制限制御と関連させて行なわれる。
アイドリング回転数を増大させる制御を実行している間、制御コンピュータCは、オルタネータ15において発電されている発電量が瞬時の必要発電量Eoに達したか否かを判断する(ステップS7)。瞬時の必要発電量Eo(=瞬時の消費電力)は、電気負荷検出手段22からの要求負荷検出情報に応じて、バッテリ電圧として設定される。以下においては、瞬時の必要発電量Eoを単に必要発電量Eoと記す。制御コンピュータCは、電圧検出器19から得られる電圧検出情報に基づいて、オルタネータ15において発電されている発電量Eを把握する。
制御コンピュータCは、電圧検出器19から得られる電圧検出情報に基づいて、オルタネータ15において発電されている発電量Eが必要発電量Eoに達したか否かを判断する。発電量Eが必要発電量Eoに達している場合(ステップS7においてYES)、制御コンピュータCは、アイドリング回転数を増大させる制御を停止する(ステップS8)。そして、制御コンピュータCは、ステップS1へ移行する。
ステップS4においてNOの場合〔変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)が摩擦トルクF以下であってスリップ発生無しの推定〕、制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを負荷トルクΔだけ増大する制御を行なう(ステップS9)。制御コンピュータCは、オルタネータ15におけるロータ151の多相巻線における回転磁界の速度を変化させてオルタネータ負荷トルクDを負荷トルクΔだけ増大する。ステップS3,S4,S9は、ベルト13がスリップしないようにオルタネータ負荷トルクDを徐々に変化させる徐変制御機能を表す。
図1(b)は、内燃機関10の始動時(エンジン始動時)のオルタネータ負荷トルクの変化及びアイドリング回転数の変化を示すタイミングチャートである。図示の例は、エンジン始動と同時に発電要求が有る場合の例である。
波形Exは、オルタネータ負荷トルクDの変化を表す一例である。横軸は、時間を表し、縦軸は、オルタネータ負荷トルクを表す。波形Exにおける傾斜部位Ex1,Ex2は、オルタネータ負荷トルクDを負荷トルクΔだけ増大していったときのオルタネータ負荷トルクDの変化を表す。波形Exにおける平坦部位Ex3は、オルタネータ負荷トルクが最大値Dmaxであるときを表す。
波形Mxは、アイドリング回転数の変化を表す一例である。横軸は、時間を表し、縦軸は、アイドリング回転数を表す。時点t1は、エンジン始動時点を示す。
波形Mxにおける平坦部位Mx1,Mx2は、アイドリング回転数が通常の基準回転数Noであるときを表し、波形Mxにおける平坦部位Mx3は、アイドリング回転数が基準回転数Noよりも高い非常回転数Nxであるときを表す。時点t2は、図3のステップS5に示すオルタネータ負荷トルクDを現状維持する開始時点である。アイドリング回転数が基準回転数Noから非常回転数Nxへ移行する時点t3は、図3のステップS6に示すアイドリング回転数増大制御を開始する時点である。アイドリング回転数が非常回転数Nxから基準回転数Noへ移行する時点t4は、図3のステップS8に示すアイドリング回転数増大制御を停止する時点である。
ステップS9の処理後、制御コンピュータCは、オルタネータ15において発電されている瞬時の発電量Eと、瞬時の必要発電量Eoとの大小関係を判断する(ステップS10)。発電量Eが必要発電量Eoに達している場合(ステップS10においてYES)、制御コンピュータCは、ステップS1へ移行する。発電量Eが必要発電量Eoに達していない場合(ステップS10においてNO)、制御コンピュータCは、ステップS2へ移行する。
ステップS7においてNOの場合(発電量Eが必要発電量Eoに達していない場合)、制御コンピュータCは、図4に示すステップS11へ移行する。ステップS11において、制御コンピュータCは、クランク角度検出器20から得られるクランク角度検出情報に基づいて、エンンジン回転数を算出すると共に、エンジン回転数の変動量を算出して変動トルクf1を算出する。又、制御コンピュータCは、予め設定された所定量の負荷トルクΔだけオルタネータ負荷トルクDを増大させたと仮定したときのベルト発生トルクf2を算出する(ステップS12)。
ステップS11,S12の処理後、制御コンピュータCは、変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)と、摩擦トルクFとの大小関係を判断する(ステップS13)。変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)が摩擦トルクFを超える場合(ステップS13においてYES)、制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを現状維持する制御を行なう(ステップS14)。ステップS12,S13,S14は、オルタネータ負荷トルクDを予め設定された最大値Dmax以下に制限する最大値制限機能を表す。
制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを現状維持した状態で、オルタネータ15において発電されている発電量Eが必要発電量Eoに達しているか否かを判断する(ステップS15)。発電量Eが必要発電量Eoに達している場合(ステップS15においてYES)、制御コンピュータCは、アイドリング回転数を増大させる制御を停止する(ステップS16)。そして、制御コンピュータCは、ステップS1へ移行する。
アイドリング回転数の増大によるオルタネータ15の回転数の増大は、オルタネータ15における発電効率を高めて要求される発電量を得るまでの時間を短縮する。アイドリング回転数増大(つまりオルタネータ15の回転数の増大)によるオルタネータ15における発電効率の上昇は、通常のアイドリングにおける基準回転数No付近において特に顕著である。アイドリングの非常回転数Nxは、この事情を考慮して設定されている。一例として、通常のアイドリングにおける基準回転数Noが例えば1000rpmであれば、アイドリングの非常回転数Nxは、例えば1200rpmに設定される。1200rpmは、アイドリング走行における車速を適度な低速に抑える上でも好ましい回転数である。
ステップS13においてNOの場合〔変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)が摩擦トルクF以下である場合〕、制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを負荷トルクΔだけ増大する制御を行なう(ステップS17)。ステップS12,S13,S17は、ベルト13がスリップしないようにオルタネータ負荷トルクDを徐々に変化させる徐変制御機能を表す。
ステップS17の処理後、制御コンピュータCは、オルタネータ15において発電されている発電量Eが必要発電量Eoに達しているか否かを判断する(ステップS18)。発電量Eが必要発電量Eoに達している場合(ステップS18においてYES)、制御コンピュータCは、ステップS18へ移行する。発電量Eが必要発電量Eoに達していない場合(ステップS18においてNO)、制御コンピュータCは、ステップS11へ移行する。
図5は、基準回転数Noでの通常のアイドリング状態におけるオルタネータ負荷トルクの変化及びアイドリング回転数の変化を示すタイミングチャートである。図示の例は、通常のアイドリング中に発電要求が有った場合の例である。
波形Eyは、オルタネータ負荷トルクDの変化を表す一例である。横軸は、時間を表し、縦軸は、オルタネータ負荷トルクを表す。波形Eyにおける傾斜部位Ey1,Ey2は、オルタネータ負荷トルクDを負荷トルクΔだけ増大していったときのオルタネータ負荷トルクDの変化を表す。波形Eyにおける平坦部位Ey3は、オルタネータ負荷トルクが最大値Dmaxであるときを表す。
波形Myは、アイドリング回転数の変化を表す一例である。横軸は、時間を表し、縦軸は、アイドリング回転数を表す。時点t5は、発電要求が有った時点を示す。
波形Myにおける平坦部位My1,My2は、アイドリング回転数が通常の基準回転数Noであるときを表し、波形Myにおける平坦部位My3は、アイドリング回転数が基準回転数Noよりも高い非常回転数Nxであるときを表す。時点t6は、図3のステップS5に示すオルタネータ負荷トルクDを現状維持する開始時点である。アイドリング回転数が基準回転数Noから非常回転数Nxへ移行する時点t7は、図3のステップS6に示すアイドリング回転数増大制御を開始する時点である。アイドリング回転数が非常回転数Nxから基準回転数Noへ移行する時点t8は、図3のステップS8に示すアイドリング回転数増大制御を停止する時点である。
制御コンピュータC及び回転磁界発生手段21は、オルタネータ負荷トルクDを予め設定された最大値Dmax以下に制限する最大値制限手段を構成する。又、制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを所定量Δ増大させたときのベルト発生トルクを算出するベルト発生トルク算出手段を構成する。
制御コンピュータC及び回転磁界発生手段21は、ベルト13がスリップしないようにオルタネータ負荷トルクDを徐々に変化させる徐変制御手段を構成する。制御コンピュータC及び電動スロットル101は、内燃機関10のアイドリング回転数を始動アイドリング時における基準回転数Noよりも増大させるアイドリング回転数増大制御手段を構成する。このアイドリング回転数増大制御手段は、内燃機関10の始動アイドリング時におけるオルタネータ15の回転数を始動アイドリング回転数である基準回転数Noに対応した基準回転数よりも増大させる回転数増大制御手段である。
第1の実施形態では以下の効果が得られる。
(1)オルタネータ負荷トルクDが最大値Dmax以下に抑えられるため、発電要求負荷が過大である場合にも、過大な発電要求負荷によってベルト13がスリップすることはない。又、オルタネータ負荷トルクDが徐々に変更されてゆくため、オルタネータ負荷トルクDの急激な変化が回避され、オルタネータ負荷トルクDの急激な変化によるベルト13のスリップという問題は生じない。
さらに、オルタネータ負荷トルクDが最大値Dmaxに達する可能性が生じたときにアイドリング回転数増大制御が行なわれる。そのため、オルタネータ15を駆動する駆動トルクがアイドリング回転数増大によって低減すると共に、オルタネータ15の回転数が増大する。オルタネータ15を駆動する駆動トルクの低減は、ベルト13のスリップ防止をもたらす。又、オルタネータ15の回転数の増大は、オルタネータ15における発電効率を高めて要求される発電量を得るまでの時間を短縮する。
従って、要求される発電量が過大である場合にも、最大値制限制御と関連させてアイドリング回転数増大制御を行なうことによって、ベルト13のスリップを防止しつつ要求される発電量を得るまでの時間を短縮することができる。
エンジン停止状態が長期間続いたときには、バッテリ18における電圧が自然放電によって大きく低下し、内燃機関10の始動時(エンジン始動時)に過大な発電要求がある場合(例えばディーゼルエンジンにおけるグロープラグへの通電等)には、オルタネータ負荷トルクが過大になる可能性が高い。従って、最大値制限制御と関連させてアイドリング回転数を始動アイドリング時における基準回転数Noよりも増大させるアイドリング回転数増大制御は、エンジン始動時において特に有効である。
次に、図6〜図8の第2の実施形態を説明する。装置構成は、電流検出手段(図示略)がある点のみが第1の実施形態と異なり、同じ構成部には同じ符合を用いてその詳細説明は省略する。電流検出手段は、バッテリ18から取り出される電流を検出する。
図7に示すステップS20においてYESの場合(発電要求がある場合)、制御コンピュータCは、瞬時の収支が良いか否かを判断する(ステップS21)。収支は、バッテリ18における残量の変化のことである。収支が良い状態は、バッテリ18における残量が不変または増える状態のことであり、収支が良くない状態(不良状態)は、バッテリ18における残量が減る状態のことである。
バッテリ18は、消耗具合の違いから同じ電圧値であっても取り出せる電流値が異なる。電圧検出器19によって検出されるバッテリ18の電圧値Vと、電流検出手段によって検出される電流値Iとの積(V×I)の単位時間当たりの値Σ(V×I)は、バッテリ18の真の残量を反映する。制御コンピュータCは、このようにしてバッテリ18の真の残量を把握する。
第2の実施形態では、今回のエンジン始動よりも過去の収支状況が記憶されており、この記憶された収支状況から今回のエンジン始動時の収支の良好あるいは不良の判断が行なわれる。
収支が良い場合(ステップS21においてYES)、制御コンピュータCは、ステップS22,S23,S24の処理を実行する。ステップS22,S23,S24は、図3のステップS2,S3,S4と同じ制御ステップである。ステップS24においてYES(変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)が摩擦トルクFを超える場合)、制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを現状維持する制御を行なう(ステップS25)。そして、制御コンピュータCは、オルタネータ15において発電されている発電量Eが必要発電量Eoに達しているか否かを判断する(ステップS26)。
ステップS26においてNOの場合(発電量Eが必要発電量Eoに達していない場合)、制御コンピュータCは、ステップS22へ移行する。ステップS26においてYESの場合(発電量Eが必要発電量Eoに達している場合)、制御コンピュータCは、ステップS20へ移行する。
図7のステップS24においてNOの場合〔変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)が摩擦トルクF以下である場合〕、制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを負荷トルクΔだけ増大する制御を行なう(ステップS27)。ステップS9の処理後、制御コンピュータCは、オルタネータ15において発電されている発電量Eが必要発電量Eoに達しているか否かを判断する(ステップS28)。発電量Eが必要発電量Eoに達している場合(ステップS28においてYES)、制御コンピュータCは、ステップS20へ移行する。発電量Eが必要発電量Eoに達していない場合(ステップS28においてNO)、制御コンピュータCは、ステップS22へ移行する。
ステップS21においてNOの場合(収支が不良の場合)、制御コンピュータCは、図8に示すステップS29へ移行する。ステップS29において、制御コンピュータCは、アイドリング回転数を通常の基準回転数Noから非常回転数Nxへ増大させる制御を実行する。
そして、制御コンピュータCは、ステップS30,S31,S32の処理を実行する。ステップS31,S32,S33は、図3のステップS2,S3,S4と同じ制御ステップである。ステップS32においてYES(変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)が摩擦トルクFを超える場合)、制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを現状維持する制御を行なう(ステップS33)。そして、制御コンピュータCは、オルタネータ15において発電されている発電量Eが必要発電量Eoに達しているか否かを判断する(ステップS34)。
ステップS34においてNOの場合(発電量Eが必要発電量Eoに達していない場合)、制御コンピュータCは、ステップS30へ移行する。ステップS34においてYESの場合(発電量Eが必要発電量Eoに達している場合)、制御コンピュータCは、アイドリング回転数を増大させる制御を停止する(ステップS35)。そして、制御コンピュータCは、ステップS20へ移行する。
ステップS32においてNOの場合〔変動トルクf1とベルト発生トルクf2との和(f1+f2)が摩擦トルクF以下である場合〕、制御コンピュータCは、オルタネータ負荷トルクDを負荷トルクΔだけ増大する制御を行なう(ステップS36)。ステップS36の処理後、制御コンピュータCは、発電量Eが必要発電量Eoに達しているか否かを判断する(ステップS37)。発電量Eが必要発電量Eoに達していない場合(ステップS37においてNO)、制御コンピュータCは、ステップS30へ移行する。発電量Eが必要発電量Eoに達している場合(ステップS37においてYES)、制御コンピュータCは、ステップS35へ移行する。
制御コンピュータCは、発電量と電力消費量との収支を推定する収支推定手段を構成する。制御コンピュータCは、収支と関連させて、オルタネータ回転数を増大する制御の実行の是非を選択する。第2の実施形態では、制御コンピュータCが収支不良との推定をした場合には、制御コンピュータCは、アイドリング回転数を基準回転数Noよりも増大させてアイドリング時におけるオルタネータ回転数を増大させる制御を選択する。そして、制御コンピュータCは、徐変制御とアイドリング回転数増大制御とを共に実行する。
図6は、内燃機関10の始動時(エンジン始動時)のオルタネータ負荷トルクの変化及びアイドリング回転数の変化を示すタイミングチャートである。図示の例は、エンジン始動と同時に発電要求が有ってアイドリング回転数が基準回転数Noから非常回転数Nxへ増大された場合の例である。
波形Ezは、エンジン始動時におけるオルタネータ負荷トルクDの変化を表す一例である。横軸は、時間を表し、縦軸は、オルタネータ負荷トルクを表す。波形Ezにおける傾斜部位Ez1は、オルタネータ負荷トルクDを負荷トルクΔだけ増大していったときのオルタネータ負荷トルクDの変化を表す。波形Ezにおける平坦部位Ez2は、オルタネータ負荷トルクが最大値Dmaxであるときを表す。
波形Mzは、アイドリング回転数の変化を表す一例である。横軸は、時間を表し、縦軸は、アイドリング回転数を表す。時点t9は、エンジン始動時点を示す。波形Mzにおける平坦部位Mz1は、アイドリング回転数が通常の基準回転数Noであるときを表し、波形Mzにおける平坦部位Mz2は、アイドリング回転数が基準回転数Noよりも高い非常回転数Nxであるときを表す。アイドリング回転数が非常回転数Nxから基準回転数Noへ移行する時点t10は、図8のステップS35に示すアイドリング回転数増大制御を停止する時点である。
第2の実施形態では、アイドリング回転数増大制御は、徐変制御を開始する前に行なわれ、徐変制御とアイドリング回転数増大制御とが共に実行される。徐変制御とアイドリング回転数増大制御とを共に実行する制御は、徐変制御と回転数増大制御とを関連させた関連制御である。
第2の実施形態では、エンジン始動時の収支が不良である場合には、アイドリング回転数増大制御が最初から行なわれる。エンジン始動の最初からアイドリング回転数を増大させる制御は、エンジン始動時に要求される発電量が過大である場合にも、要求される発電量を得るまでの時間を短縮しつつベルト13のスリップを防止する上で特に有利である。
次に、図9の第3の実施形態を説明する。装置構成は、電流検出手段(図示略)がある点のみが第1の実施形態と異なり、同じ構成部には同じ符合を用いてその詳細説明は省略する。又、第1の実施形態のフローチャートにおける制御ステップと同じ制御ステップには同じ符号を用い、その詳細説明は省略する。
ステップS5の処理後、制御コンピュータCは、収支が良いか否かを判断する(ステップS38)。ここにおける収支は、最大値制限のためにオルタネータ負荷トルクDを現状維持したときの収支である。収支が良い場合(ステップS38においてYES)、制御コンピュータCは、ステップS1へ移行する。
収支が不良である場合(ステップS38においてNO)、制御コンピュータCは、ステップS6へ移行してアイドリング回転数増大制御を実行すると共に、ステップS7の判断を行なう。発電量Eが必要発電量Eoに達している場合(ステップS7においてYES)、制御コンピュータCは、アイドリング回転数を増大させる制御を停止する(ステップS8)。そして、制御コンピュータCは、ステップS1へ移行する。
ステップS7においてNOの場合(発電量Eが必要発電量Eoに達していない場合)、制御コンピュータCは、第1の実施形態における図4に示すステップS11以降の制御ステップと同じ制御ステップを実行する。
第3の実施形態では、最大値制限制御を開始した時点での収支が不良である場合には、回転数増大制御が実行される。最大値制限のためにオルタネータ負荷トルクDを現状維持して収支を推定すると共に、収支が不良である場合にはアイドリング回転数を増大させる制御は、内燃機関10の始動時において要求される発電量を得るまでの時間を短縮しつつベルト13のスリップを防止する上で有利である。
本発明では以下のような実施形態も可能である。
○第1〜第3の実施形態では、内燃機関の始動時における始動アイドリング回転数は、通常のアイドリング回転数Noとなっている。始動アイドリング回転数は、始動時のエンジンスト−ル防止や低温時の暖機時間短縮のために、通常のアイドリング回転数Noよりも高い回転数(k×No)〔kは、1より大きい数〕に設定される場合がある。このような場合、内燃機関の始動時において回転数増大制御を行なう場合のオルタネータ回転数は、始動アイドリング回転数(k×No)に対応した回転数から増大させた回転数となる。例えば、通常のアイドリング回転数Noであるときのオルタネータ回転数をn1とすると、始動アイドリング時のアイドリング回転数が例えば2×Noであるときの基準回転数は、2×n1であり、内燃機関の始動時において回転数増大制御を行なう場合のオルタネータ回転数は、始動アイドリング回転数(k×No)に対応した基準回転数2×n1から増大させた回転数となる。
○第1〜第3の実施形態では、内燃機関の始動時以外のアイドリング時においても、徐変制御又は最大値制限制御と関連させて、オルタネータ回転数を始動アイドリング時における基準回転数よりも増大させる回転数増大制御が実行可能となっているが、内燃機関の始動時にのみ、前記の回転数増大制御を実行可能とするようにしてもよい。この場合、内燃機関が始動時か否かは、例えば、エンジン始動用キーのキー操作に伴う始動信号の出力から把握できる。
○第2の実施形態における図7のステップS21においてNOの場合(収支が不良である場合)、及び第3の実施形態における図9のステップS38においてNOの場合(収支が不良である場合)には、以下のように、バッテリ18における残量に応じてアイドリング回転数増大制御の実行の是非を選択するようにしてもよい。
バッテリ18における残量が基準値Σ1以上の十分な量である場合には、発電せず、バッテリ18における残量が基準値Σ2(<Σ1)以下の不十分な量である場合には、アイドリング回転数増大制御を実行する。バッテリ18における残量が基準量Σ1に満たず、且つ基準値Σ2を超える場合には、通常のアイドリング回転数で発電する。
○回転数増大制御手段として、アイドリング回転数増大制御手段の代わりに、特許文献1に開示のような可変速プーリ機構を用いてもよい。
前記した実施形態から把握できる技術思想について以下に記載する。
(イ)前記回転数増大制御手段による回転数増大制御は、内燃機関の始動時以外のアイドリング時においても前記徐変手段による徐変制御又は前記最大値制限手段による最大値制限制御と関連させて行なわれる請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の内燃機関における発電制御装置。
10…内燃機関。101…アイドリング回転数増大制御手段を構成する電動スロットル。11…クランク軸。12…クランクプーリ。13…ベルト。15…オルタネータ。21…徐変制御手段及び最大値制限手段を構成する回転磁界発生手段。C…アイドリング回転数増大制御手段、徐変制御手段、最大値制限手段及び収支推定手段を構成する制御コンピュータ。No…始動アイドリング回転数である基準回転数。Dmax…最大値。

Claims (6)

  1. 内燃機関のクランク軸に止着されたクランクプーリに巻き掛けられたベルトを介して前記クランクプーリから回転駆動力が伝達されて発電するオルタネータを備えた内燃機関における発電制御装置において、
    オルタネータ負荷トルクを予め設定された最大値以下に制限する最大値制限手段と、
    ルタネータ回転数を始動アイドリング時におけるオルタネータの基準回転数よりも増大させる回転数増大制御手段とを備え
    前記最大値制限手段は、前記内燃機関の始動時に発電要求がある場合において、前記オルタネータ負荷トルクを発電要求に応じて所定量増大させたときの前記ベルトのスリップ発生有無を推定し、スリップ発生無しの推定がなされた場合には、前記オルタネータ負荷トルクを発電要求に応じて前記所定量増大させる一方、
    スリップ発生有りの推定がなされた場合には、前記オルタネータ負荷トルクを維持したまま、前記回転数増大制御手段によって、前記内燃機関の始動時における前記オルタネータ回転数を前記基準回転数よりも増大させる内燃機関における発電制御装置。
  2. スリップ発生の有無は、前記オルタネータ負荷トルクの最大値に基づいて決定される前記ベルトの摩擦トルクと、前記クランクプーリの回転運動量の変化に基づく変動トルクと前記所定量増大分の発生トルクの合算との比較によって行われる請求項1に記載の内燃機関における発電制御装置。
  3. 前記ベルトがスリップしないように前記オルタネータ負荷トルクを徐々に変化させる徐変制御手段とをさらに備え、
    前記徐変制御手段による徐変制御又は前記最大値制限手段による最大値制限制御と関連させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関における発電制御装置。
  4. 発電量と電力消費量との収支を推定する収支推定手段を備え、前記回転数増大制御手段は、推定された前記収支と関連させて、前記内燃機関の始動時における前記オルタネータ回転数を増大する制御の実行の是非を選択する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の内燃機関における発電制御装置。
  5. 前記収支推定手段が収支不良との推定をした場合には、前記回転数増大制御手段は、前記内燃機関の始動時における前記オルタネータ回転数を前記基準回転数よりも増大させる請求項4に記載の内燃機関における発電制御装置。
  6. 前記回転数増大制御手段は、内燃機関のアイドリング回転数を増大させるアイドリング回転数増大制御手段である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の内燃機関における発電制御装置。
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