(第1実施形態)
以下、図面を参照して、第1実施形態について詳細に説明する。第1実施形態では、POS(Pint of Sales)端末を情報処理装置および販売データ処理装置の一例として説明する。また、実施形態では、商品を販売対象の一例として説明する。また、実施形態では、商品の購入金額に応じて会員に付与されるポイントを価値の一例として説明する。また、実施形態では、店舗サーバを外部装置および上位装置の一例として説明する。また、実施形態では、ポイントサーバを管理サーバの一例として説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
ポイント制度とは、例えば一定の額の購入額(例えば100円)に対して所定のポイント(例えば1ポイント)を会員に対して付与する仕組みである。ポイントが付与されると、会員が保有する保有ポイントが溜まる。一方会員は、保有ポイントを使用することができる。ポイントの使用の一例として、1ポイントを1円換算して商品の購入費用の一部に充てることができる。会員は、使用するポイント数(以降、使用ポイント数という)を店員に伝え、店員は会員から伝えられた使用ポイント数をPOS端末に入力する。このようにして、会員はポイントを使用することができる。また所定数のポイントを景品等(例えば商品券)と交換するようにして、ポイントを使用するようにしてもよい。ポイントを使用すると、使用ポイント数分の保有ポイントが減る。
図1は、実施形態に係るPOS端末1、POS端末1の上位装置である店舗サーバ4、ポイントサーバ6を含むシステムを示す図である。図1において、POS端末1と店舗サーバ4とポイントサーバ6における、電気的接続を示す。
POS端末1および店舗サーバ4は、店舗T内に設けられる。POS端末1は、店舗T内に複数台設置されている。各POS端末1は、例えばLAN(Local Area Network)等の通信回線2を介して店舗サーバ4と電気的に接続している。ポイントサーバ6は、店舗Tの外(例えば本部やカード会社等)に設けられる。ポイントサーバ6は例えば専用回線や公衆回線等の通信回線5を介して店舗サーバ4と電気的に接続している。また、ポイントサーバ6は、例えば専用回線や公衆回線等の通信回線3を介して各POS端末1とそれぞれ電気的に接続している。なお、店舗T内に設置されるPOS端末1の台数は1台以上何台であってもよい。
POS端末1は、店舗Tで販売される商品の売上登録処理および決済処理を実行する。売上登録処理は次の処理を含む。すなわち、売上登録処理は、商品を販売する顧客との取引において、販売する商品に付されたバーコード等のコードシンボルを光学的に読み取って商品コードを取得する処理を含む。また、売上登録処理は、取得した商品コードに基づいて商品マスタ142(図2を参照)から読み出した当該商品の商品名(名称)や単価等(これらを総称して商品情報という)を表示する処理を含む。また、売上登録処理は、当該商品の商品情報等を商品情報部131(図2を参照)に記憶する処理を含む。
決済処理は、次の処理を含む。すなわち、決済処理は、商品情報部131に記憶された商品情報に基づいて、売上登録処理された商品の金額を合計した総額、当該取引に係る税額の算出、総額と税額とを合計した税込決済金額を表示する処理を含む。また、決済処理は、顧客から預かった預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、釣銭の発行を釣銭機に指示する処理、商品情報や決済情報(合計金額、税額、預り金額、釣銭額等)を印字したレシートを発行する処理等を含む。なお、一人の顧客に対する売上登録処理の開始から決済処理の終了までを一取引という。決済処理された商品の商品情報と決済情報(以降、「売上情報」という)は、売上情報部143(図2を参照)に記憶される。
POS端末1は、所定の時間になった場合、あるいは精算キー212(図2を参照)が操作された場合(実施形態では精算キー212が操作された場合とする)に、売上情報部143に記憶されている売上情報に基づいて、当該POS端末1での精算情報を生成する。精算情報とは、所定期間(例えば一日)に販売した商品の売上情報を、例えば、商品の分類毎や時間帯毎等の、所定のグループ毎に集計した情報をいう。POS端末1は、生成した精算情報を店舗サーバに送信する。
またPOS端末1は、会員となった顧客(以降「会員」という)が使用するポイントについて、ポイントサーバ6との間で通信を行う。すなわち、POS端末1は、ポイントサーバ6に対して、会員が現在保有している保有ポイントを問い合わせる。また、POS端末1は、ポイントサーバ6から、保有ポイントの問い合わせに対する応答を受信する。また、POS端末1は、ポイントサーバ6に対して、会員が使用する使用ポイント数を示す情報を送信する。また、POS端末1は、ポイントサーバ6から、使用ポイント数の送信に対する応答を受信する。この応答は、ポイントサーバ6において、会員の保有ポイントから使用ポイント数を減算処理したことを示す応答である。
POS端末1は、通信回線3に異常が発生する等して、ポイントサーバ6から使用ポイントの送信に対する応答を受信できなかった場合に、当該取引においてポイントを使用できなかったことを示すポイント使用エラー情報(エラー情報)を生成して売上情報部143に記憶する。ポイントサーバ6から使用ポイントの通知に対する応答を受信できなかった場合とは、POS端末1が送信した使用ポイント数がポイントサーバ6に届かなかった場合と、ポイントサーバ6が送信した応答がPOS端末1に届かなかった場合とがある。いずれの場合も、POS端末1とポイントサーバ6とを接続する通信回線3の異常が原因である場合が多い。また、POS端末1は、ポイントサーバ6から応答がなかった場合に、ポイントの使用に関してエラーが発生したことを示すポイント使用エラー情報を含む当該精算情報を生成する。
店舗サーバ4は、店舗T内の各POS端末1から精算情報を収集して精算情報部443(図3を参照)に記憶する。また、店舗サーバ4は、各POS端末1に対して商品マスタの情報を送信する。また、店舗サーバ4は、各POS端末1に対して、会員を特定する会員ID(Identification)の情報を送信する。また、店舗サーバ4は、POS端末1から受信した精算情報にポイント使用エラー情報が含まれる場合には、ポイントサーバ6に対し、当該ポイント使用エラー情報を送信する。
ポイントサーバ6は、会員が保有する累計ポイント数を当該会員を特定する会員IDと対応させてポイント情報部642(図4を参照)に記憶する。また、ポイントサーバ6は、POS端末1から会員が保有する保有ポイントの問い合わせがあった場合、POS端末1に対して、ポイント情報部642に記憶された当該会員の保有ポイントを応答する。また、ポイントサーバ6は、POS端末1から会員が使用する使用ポイント数を示す情報を受信した場合、POS端末1に対して、保有ポイントから使用ポイント数を減算するポイントの減算処理をしたことを示す応答を送信する。また、ポイントサーバ6は、ポイントの減算処理をしたことを示すポイントの使用履歴を作成する。また、ポイントサーバ6は、店舗サーバ4から、ポイント使用エラー情報を受信した場合、ポイントの使用履歴を参照して、エラーが発生した取引においてポイントの減算処理をしたか否かを判断する。そしてポイントサーバ6は、ポイントの減算処理をしている場合には、当該ポイントを保有ポイントに還元する還元処理を実行する。
続いて、POS端末1のハードウェア構成について説明する。図2は、POS端末1のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、POS端末1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリ部14等を備えている。CPU11は制御主体となる。ROM12は各種プログラムを記憶する。RAM13はプログラムや各種データを展開する。メモリ部14は各種プログラムを記憶する。CPU11、ROM12、RAM13、メモリ部14は、互いにバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12やメモリ部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
RAM13は、記憶部である商品情報部131を備えている。商品情報部131は、コード読取部26で読み取ったコードシンボルから取得した商品コードに基づいて売上登録処理された商品の商品情報(商品名、商品の単価等)を記憶する。
メモリ部14は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部141、商品マスタ142、売上情報部143、会員ID部144を備える。商品マスタ142は、商品を特定する商品コードに対応して、当該商品の商品情報を記憶する。売上情報部143は、決済処理された取引において販売された商品の商品情報と決済情報を記憶する。会員ID部144は、会員が所有する会員カードから会員IDを読み取って記憶する。
また、制御部100は、バス15およびコントローラ16を介して、操作部21、オペレータ用表示部22、客用表示部23、印字部24、カード読取部25、コード読取部26と接続している。操作部21は、決済キー211と精算キー212を備える。決済キー211は、取引を終了する際に操作するキーである。精算キー212は、精算情報を生成する際に操作するキーである。オペレータ用表示部22は、例えば液晶表示器で構成され、オペレータに対して情報を表示する。客用表示部23は、例えば液晶表示器で構成され、顧客に対して情報を表示する。印字部24は、決済処理された取引について、取引された商品の商品情報や決済情報をレシート用紙に印字する。カード読取部25は、会員に対して発行された会員カードに記憶された会員IDを電気的または磁気的に読み取る。コード読取部26は、商品に付された、当該商品を特定するコード(例えば商品コード)を含むシンボルを光学的に読み取る。なお、コード読取部26の代わりに、商品の画像を光学的に読み取る画像読取部を用いてもよい。
コントローラ16は、制御部100からの指示を受けて、操作部21、オペレータ用表示部22、客用表示部23、印字部24、カード読取部25、コード読取部26を制御する。ただし、説明の都合上、コントローラ16が行う制御を制御部100が行うとして説明する。
また、制御部100は、バス15を介して、通信部27と接続している。通信部27は、通信回線2を介して、店舗内に設置された他のPOS端末1や店舗サーバ4と電気的に接続している。また、制御部100は、バス15を介して、通信部28と接続している。通信部28は、通信回線3を介して、ポイントサーバ6と電気的に接続している。
続いて、店舗サーバ4のハードウェア構成について説明する。図3は、店舗サーバ4のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、店舗サーバ4は、CPU41、ROM42、RAM43、メモリ部44等を備えている。CPU41は制御主体となる。ROM42は各種プログラムを記憶する。RAM43はプログラムや各種データを展開する。メモリ部44は各種プログラムを記憶する。CPU41、ROM42、RAM43、メモリ部44は、互いにバス45を介して接続されている。CPU41とROM42とRAM43が、制御部400を構成する。すなわち、制御部400は、CPU41がROM42やメモリ部44に記憶されRAM43に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
メモリ部44は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部441、会員マスタ442、精算情報部443を備える。会員マスタ442は、会員である顧客の情報(会員ID、会員名、住所、家族構成等)を会員別に記憶する。精算情報部443は、店舗T内の各POS端末1から受信した精算情報を記憶する。また、精算情報部443は、POS端末1がポイントの使用に関してエラーが発生したことを示すポイント使用エラー情報を生成した場合、当該ポイント使用エラー情報を含む精算情報を記憶する。
また、制御部400は、バス45およびコントローラ46を介して、操作部47、表示部48と接続している。また、制御部400は、バス45を介して、通信部49と接続している。通信部49は、通信回線2を介して、各POS端末1と電気的に接続している。また、制御部400は、バス45を介して、通信部50と接続している。通信部50は、通信回線5を介して、ポイントサーバ6と電気的に接続している。
続いて、管理サーバであるポイントサーバ6のハードウェア構成について説明する。図4は、ポイントサーバ6のハードウェア構成を示すブロック図である。図4に示すように、ポイントサーバ6は、CPU61、ROM62、RAM63、メモリ部64等を備えている。CPU61は制御主体となる。ROM62は各種プログラムを記憶する。RAM63はプログラムや各種データを展開する。メモリ部64は各種プログラムを記憶する。CPU61、ROM62、RAM63、メモリ部64は、互いにバス65を介して接続されている。CPU61とROM62とRAM63が、制御部600を構成する。すなわち、制御部600は、CPU61がROM62やメモリ部64に記憶されRAM63に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
メモリ部64は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部641、ポイント情報部642を備える。ポイント情報部642は、会員が保有する保有ポイントの情報を記憶する。
また、制御部600は、バス65およびコントローラ66を介して、操作部67、表示部68と接続している。また、制御部600は、バス65を介して、通信部69と接続している。通信部69は、通信回線3を介して、各POS端末1と電気的に接続している。また、制御部600は、バス65を介して、通信部70と接続している。通信部70は、通信回線5を介して、店舗サーバ4と電気的に接続している。
次に、メモリ部64が記憶するポイント情報部642の構成について説明する。図5は、ポイント情報部642を示すメモリマップである。図5に示すように、ポイント情報部642は、会員ID部6421、会員情報部6422、保有ポイント部6423、ポイント履歴部6424を有する。会員ID部6421は、会員を特定する会員IDを記憶する。会員IDは例えば会員コードである。会員情報部6422は、会員IDで特定された会員の情報(氏名、住所、年齢、家族構成等)を記憶する。保有ポイント部6423は、会員IDで特定された会員が保有するポイント数である保有ポイントを記憶する。ポイント履歴部6424は、会員IDで特定された会員に付与されたポイントの履歴(ポイントが付与された日時、付与されたポイント数等)や、当該会員が使用した使用ポイントの履歴(ポイントを使用した日時、使用した使用ポイント数等)が記憶される。
次に、会員がポイントを使用する際に、POS端末1とポイントサーバ6との間で行われる通信について説明する。POS端末1とポイントサーバ6との間の通信は、POS端末1の通信部28とポイントサーバ6の通信部69との間で、通信回線3を介して行う。
商品を購入した会員が、当該取引においてポイントの使用を希望した場合、店員は、POS端末1を操作して、ポイントの使用を宣言する(例えば、ポイント使用のためのキー操作を行う)。するとPOS端末1は、ポイントサーバ6に対して、(1)当該会員が現在保有している保有ポイントを問い合わせる情報を送信する。問い合わせを受信したポイントサーバ6は、ポイント情報部642を検索して、POS端末1に対して、(2)当該会員が保有する保有ポイントを応答する情報を送信する。ポイントサーバ6から応答を受信したPOS端末1は、ポイントサーバ6に対して、(3)当該会員の保有ポイント以内のポイント数であって、POS端末1に入力された当該会員が使用する使用ポイント数を示す情報を送信する。POS端末1から使用ポイント数を受信したポイントサーバ6は、会員の保有ポイントから、受信した使用ポイント数を減算処理して新たな保有ポイント数を算出する、ポイント減算処理を実行する。また、ポイントサーバ6は、POS端末1に対して、(4)ポイント減算処理を実行したこと示す情報を応答する。ポイントサーバ6からポイント減算処理を実行したことを示す応答を受信したPOS端末1は、当該会員との取引において、ポイントを使用した決済処理を実行する。
ところが、ポイントサーバ6は(4)の送信をしたが、(4)の応答をPOS端末1が受信できない場合がある。例えば、通信回線3に異常が発生したことにより、ポイントサーバ6が送信した(4)の応答がPOS端末1に届かないことがある。このような場合、POS端末1は、会員との取引において、ポイントを使用した決済処理を行わない。しかしながら、ポイントサーバ6は、当該会員へのポイント減算処理を実行している。すなわち、使用していないポイントを減算処理したというポイントの使用に関する不整合が発生している。そのため、POS端末1は、ポイントの使用に関してエラーが発生したことを示すポイント使用エラー情報を生成する。
また、POS端末1からの(3)の送信がポイントサーバ6が受信できない場合がある。例えば、通信回線3に異常が発生したことにより、POS端末が送信した(3)の情報がポイントサーバ6に届かないことがある。このような場合も、ポイントサーバ6からの応答がないため、POS端末1は、会員との取引において、ポイントを使用した決済処理を行うことができない。この場合において、POS端末1は、POS端末が送信した(3)の情報がポイントサーバ6に届いていないのか、ポイントサーバ6が送信した(4)の応答がPOS端末1に届いていないのかが分からない。そのため、POS端末1は、この場合においてもポイントの使用に関する不整合が発生している可能性があるとして、ポイントの使用に関してエラーが発生したことを示すポイント使用エラー情報を生成する。
実施形態では、このような不整合を解消する。ここからは、その不整合を解消するための制御処理について説明する。まず、POS端末1の制御について詳細に説明する。図7は、POS端末1の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部100は、ROM12やメモリ部14の制御プログラム部141に記憶された制御プログラムに従うことで、価値送信手段101、生成手段102、送信手段103、決済手段104として機能する。
価値送信手段101は、会員に付与されたポイントを会員IDと対応付けて記憶するポイントサーバ6に対して、ポイントの使用に係る使用ポイント数の情報を送信する機能を有する。
生成手段102は、ポイントの使用に係る使用ポイント数の情報の送信に対してポイントサーバ6から応答がない場合、顧客IDと使用ポイント数を含むポイント使用エラー情報を生成する機能を有する。
送信手段103は、生成したポイント使用エラー情報をポイントサーバ6に引き渡すために、ポイント使用エラー情報を店舗サーバ4に送信する機能を有する。
決済手段104は、前記価値の使用に係る情報の送信に対して前記ポイントサーバ6から応答がない場合、前記使用ポイント数のポイントを使用しないで前記決済処理を実行する機能を有する。
ここからは、POS端末1の制御処理に付いて説明する。図8は、POS端末1の制御処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、制御部100は、カード読取部25が読み取った、会員カードに記憶された会員IDが入力されたか否かを判断する(S11)。会員IDが入力されたと判断した場合には(S11のYes)、制御部100は、読み取った会員の会員IDを会員ID部144に記憶する(S12)。すなわち、POS端末1において取引中の会員の会員IDを会員ID部144に記憶する。そして制御部100は、S11に戻る。
一方、会員IDが入力されていないと判断した場合には(S11のNo)、制御部100は、コード読取部26が読みとったコードシンボルに基づいて、商品を特定する商品コードを取得したか否かを判断する(S13)。商品コードを取得したと判断した場合には(S13のYes)、制御部100は、取得した商品コードに基づいて商品マスタ142を検索する(S14)。そして制御部100は、当該商品コードが特定する商品について売上登録処理を実行する(S15)。すなわち、制御部100は、取得した商品コードに対応して商品マスタ142から商品情報(商品名、単価等)を読み出して、商品情報部131に記憶する。そして制御部100は、S11に戻る。
また、商品コードを取得していないと判断した場合には(S13のNo)、次に制御部100は、決済キー211が操作されたか否かを判断する(S21)。決済キー211が操作されたと判断した場合には(S21のYes)、次に制御部100は、POS端末1において、ポイント使用の操作がされたか否かを判断する(S22)。ポイント使用の操作がされたと判断した場合には(S22のYes)、制御部100は、ポイントサーバ6に対して、会員ID部144に記憶されている会員の保有ポイント数について、問い合わせをする情報を、当該会員の会員IDとともに送信する(S23)。
そして制御部100は、当該問い合わせに対するポイントサーバ6からの応答を待ち、所定時間内にポイントサーバ6から応答があったか否かを判断する(S24)。ポイントサーバ6から応答があったと判断した場合には(S24のYes)、次に制御部100(価値送信手段101)は、POS端末1に入力された会員の使用ポイント数(使用に係る価値の情報、使用予定の使用ポイント数)を、ポイントサーバ6に送信する(S25)。入力する使用ポイント数は、会員の保有ポイント数以下である。会員の保有ポイント数を超える使用ポイント数が入力された場合には、POS端末1は、当該使用ポイント数の入力を無効とする。そしPOS端末1は、会員の保有ポイント数以下の使用ポイント数の入力を求める。
次に制御部100は、POS端末1からの使用ポイント数の送信に対するポイントサーバ6からの応答を待つ。そして制御部100は、所定時間以内にポイントサーバ6からの応答があったか否かを判断する(S26)。所定時間以内にポイントサーバ6から応答があったと判断した場合には(S26のYes)、制御部100は、入力された使用ポイント数のポイントを使用した決済処理を実行する(S27)。入力された使用ポイント数のポイントを使用した決済処理とは、例えば、使用ポイント数に相当する金額を取引の合計金額から減額する決済処理をいう。そして制御部100は、決済処理した決済情報に基づいて、当該取引に係る売上情報を生成して記憶する(S28)。売上情報とは、当該取引において決済処理した商品の商品情報と決済情報を含む。また、売上情報は会員IDを含む。そして制御部100は、S11に戻る。
一方、S26において、所定時間内にポイントサーバ6から応答がないと判断した場合には(S26のNo)、制御部100(決済手段104)は、入力された使用ポイント数を使用しない決済処理を実行する(S29)。入力された使用ポイント数を使用しない決済処理とは、例えば、入力された使用ポイント数に相当する金額を商品の購入金額から減算しない決済処理をいう。そして制御部100(生成手段102)は、ポイント使用エラー情報を生成する。すなわち、ポイントを使用しようとしたが、ポイントサーバ6から応答がなかったため、当該ポイントを使用することなく決済処理を行ったことを示す情報と、入力された使用ポイント数を、当該取引を特定する取引番号情報やエラーが発生した発生した日時、会員ID部144に記憶された会員ID等を、ポイント使用エラー情報として生成する。そして制御部100は、当該ポイント使用エラー情報(価値の情報を含むエラー情報)を、当該取引に係る売上情報に含ませて、売上情報部143に記憶する(S30)。この売上情報は会員IDを含む。そして制御部100は、S11に戻る。
また、S24において、ポイントサーバ6から、S23の送信に対する応答が所定時間内になかった場合には(S24のNo)、制御部100は、ポイント問い合わせに対してポイントサーバ6から応答がなかったことを示すポイント問い合わせに関するエラー情報を生成する。そして制御部100は、当該エラー情報を、取引に係る売上情報に含ませて、売上情報部143に記憶する(S31)。この売上情報は会員IDを含む。そして制御部100は、S11に戻る。
また、S22において、ポイント使用の操作はされていないと判断した場合には(S22のNo)、制御部100は、ポイントを使用しない決済処理を実行する(S32)。そして制御部100は、決済処理した売上情報を売上情報部143に記憶する(S33)。この場合、会員ID部144に会員IDが記憶されている場合には、売上情報に会員IDを含む。一方、会員ID部144に会員IDが記憶されていない場合には、売上情報に会員IDを含まない。そして制御部100は、S11に戻る。
また、S21において、決済キー211は操作されていないと判断した場合には(S21のNo)、次に制御部100は、精算キー212が操作されたか否かを判断する(S41)。精算キー212が操作されたと判断した場合には(S41のYes)、制御部100は、精算情報を生成する(S42)。すなわち制御部100は、売上情報部143に記憶されている売上情報に基づいて、当該POS端末1が所定期間内に売上登録した商品に係る精算情報を生成する。売上情報に、ポイント使用エラー情報やポイント問い合わせに関するエラー情報が含まれている場合には、S42で生成する精算情報にもこれらのエラー情報が含まれる。そして制御部100(送信手段103)は、生成した精算情報を店舗サーバ4に送信する(S43)。なお、精算キー212は操作されていないと判断した場合には(S41のNo)、制御部100はS11に戻る。
ここからは、店舗サーバ4の制御処理について説明する。図9は、店舗サーバ4の制御処理の流れを示すフローチャートである。図9に示すように、制御部400は、POS端末1から精算情報を受信したか否かを判断する(S51)。精算情報を受信したと判断した場合には(S51のYes)、制御部400は、受信した精算情報を精算情報部443に記憶する(S52)。
次に制御部400は、S52で記憶した精算情報にポイント使用エラー情報が含まれているか否かを判断する(S53)。ポイント使用エラー情報が含まれていると判断した場合には(S53のYes)、制御部400は、当該ポイント使用エラー情報をポイントサーバ6に送信する(S54)。そして制御部400は、S51に戻る。
なお、POS端末1から精算情報を受信していないと判断した場合には(S51のNo)、制御部400は、S51に戻る。また、ポイント使用エラー情報は含まれていないと判断した場合には(S53のNo)、制御部400はS51に戻る。
ここからは、ポイントサーバ6の制御処理に付いて説明する。図10は、ポイントサーバ6の制御処理の流れを示すフローチャートである。図10に示すように、制御部600は、POS端末1から会員の保有ポイントの問合せを受信したか否かを判断する(S61)。保有ポイントの問合せを受信したと判断した場合には(S61のYes)、制御部600は、受信した会員IDに基づいてポイント情報部642を検索して、保有ポイント部6423から当該会員の保有ポイントを抽出する。そして制御部600は、抽出した保有ポイントを、問い合わせがあったPOS端末1に送信する(S62)。そして制御部600は、S61に戻る。
一方、保有ポイントの問合せを受信していないと判断した場合には(S61のNo)、制御部600は、POS端末1から、使用ポイント数を通知する情報を受信したか否かを判断する(S71)。使用ポイント数を通知する情報を受信したと判断した場合には(S71のYes)、制御部600は、当該会員について、保有ポイントから使用ポイント数の減算処理を実行する(S72)。具体的な減算処理とは、まず制御部600は、受信した会員IDに基づいて、当該会員の保有ポイントを保有ポイント部6423から読み出す。そして制御部600は、読み出した保有ポイントから受信した使用ポイント数を減算し、新たな保有ポイントを算出する。そして制御部600は、算出した新たな保有ポイントを保有ポイント部6423に上書記憶する。
次に制御部600は、S72で減算処理した使用ポイント数に係るポイント使用履歴を作成する(S73)。すなわち、制御部600は、S72で減算処理した使用ポイント数と、使用ポイントを減算処理した日時等を、当該会員IDで特定された会員のポイント履歴部6424に追加して記憶する。次に制御部600は、ポイントの減算処理を実行したことを示す応答を、使用ポイント数の情報を送信したPOS端末1に送信する(S74)。そして制御部600は、S61に戻る。
また、使用ポイント数の情報を受信していないと判断した場合には(S71のNo)、次に制御部600は、店舗サーバ4から、ポイント使用エラー情報を受信したか否かを判断する(S81)。ポイント使用エラー情報を受信したと判断した場合には(S81のYes)、制御部600は、同時に受信した会員IDに基づいて、当該会員のポイント履歴部6424を検索する(S82)。そして制御部600は、受信したポイント使用エラー情報に含まれる日時に、受信したポイント使用エラー情報に含まれる使用ポイント数について減算処理した履歴があるか否かを判断する(S83)。減算処理した履歴があると判断した場合には(S83のYes)、制御部600は、当該履歴を削除するとともに、保有ポイント部6423に記憶されている保有ポイント数の修正(復元処理)を行う(S84)。すなわち制御部600は、保有ポイント部6423に記憶されている保有ポイントにポイント使用エラー情報に含まれる使用ポイント数を加算した新たな保有ポイントを算出して、保有ポイント部6423に上書記憶する。そして制御部600は、S61に戻る。なお、ポイント使用エラー情報を受信していないと判断した場合には(S81のNo)、制御部600はS61に戻る。また、減算処理した履歴はないと判断した場合には(S83のNo)、制御部600はS61に戻る。
このような第1実施形態によれば、POS端末1は、ポイントサーバ6に対して、使用ポイント数の情報を送付し、ポイントサーバ6から、この送付に対する応答がない場合に、当該使用ポイント数を含むポイント使用エラー情報を記憶する。そのため、通信回線の異常に伴いポイントサーバ6から応答がない場合に、POS端末1が記憶した使用ポイント数に関するエラー情報に基づいて、ポイントサーバ6が記憶している会員の保有ポイント数を修正することができる。
(第2実施形態)
ここからは、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、使用ポイント数の情報の送信に対してポイントサーバ6からの応答を待って決済処理を実行した。応答がある場合は、使用ポイント数のポイントを使用した決済処理を実行し、応答がない場合は、使用ポイント数のポイントを使用しない決済処理を実行した。これに対して第2実施形態では、POS端末1から使用ポイントの情報を送付する前に、会員が希望する使用ポイント数のポイントを使用した決済処理を実行する。その後に、POS端末1から使用ポイント数の情報をポイントサーバ6に送信する。ポイントサーバ6から、使用ポイントの送信に対する応答がない場合に、使用ポイント数に関するエラー情報を生成して記憶する。
なお、第1実施形態のPOS端末1と店舗サーバ4とポイントサーバ6に係る、図1〜図6の構成、店舗サーバ4に係る図9の制御処理、ポイントサーバ6に係る図10の制御処理は、第2実施形態においても適用される。なお、第2実施形態では、図10のS83の処理における判断は、括弧内の判断が適用される。具体的には、S83においてNoと判断した場合にS84の処理を実行し、S83においてYesと判断した場合にS61に戻る。
ここからは、第2実施形態に係るPOS端末1の制御処理に付いて説明する。図11は、第2実施形態におけるPOS端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。図11において、第1実施形態と同一の制御処理については図8と同一の参照符号を付し、その説明を省略する。図11に示すように、会員の保有ポイントについての問い合わせ(S23)に対して、ポイントサーバ6から応答があったと判断した場合には(S24のYes)、制御部100は、応答があった保有ポイント以内において、入力された使用ポイント数のポイントを使用した決済処理を実行する(S91)。そして制御部100は、使用ポイント数(使用に係る価値の情報、使用された使用ポイント数)の情報をポイントサーバ6に送信する(S92)。ポイントサーバ6は、受信したポイント数に応じて、当該会員の保有ポイント数の減算処理を実行する。そしてポイントサーバ6は、減算処理したことを示す応答をPOS端末1に送信する。
そして制御部100は、POS端末1からの使用ポイント数の送信に対する減算処理についてポイントサーバ6からの応答を待つ。そして制御部100は、所定時間以内にポイントサーバ6からの応答があったか否かを判断する(S93)。所定時間以内にポイントサーバ6から応答があったと判断した場合には(S93のYes)、制御部100は、S91におけるポイントを使用した決済処理した決済情報に基づいて、当該取引に係る売上情報を生成して記憶する(S94)。売上情報とは、当該取引において売上登録した商品の商品情報と決済情報を含む。また、売上情報は会員IDを含む。そして制御部100は、S11に戻る。
一方、S93において、所定時間内にポイントサーバ6から応答がないと判断した場合には(S93のNo)、制御部100は、ポイント使用エラー情報を生成する。すなわち、制御部100は、使用された使用ポイント数、当該取引を特定する取引番号情報やエラーが発生した発生した日時、会員ID部144に記憶された会員ID等を、ポイント使用エラー情報として生成する。そして制御部100は、生成したポイント使用エラー情報を、取引に係る売上情報に含ませて、売上情報部143に記憶する(S95)。この売上情報は会員IDを含む。そして制御部100は、S11に戻る。
ポイント使用エラー情報を受信したポイントサーバ6は、当該履歴を削除するとともに、ポイント履歴部6424に使用ポイント数の減算の履歴が残っていない場合には(S83のNo)、保有ポイント部6423に記憶されている保有ポイント数の修正(減算処理)を行う(S84)。すなわち制御部600は、保有ポイント部6423に記憶されている保有ポイントにポイント使用エラー情報に含まれる使用ポイント数を減算処理した新たな保有ポイントを算出して、保有ポイント部6423に上書記憶する。一方、ポイント履歴部6424に使用ポイント数の減算の履歴が残っている場合には(S83のYes)、制御部600は、S61に戻る。
このような第2実施形態によれば、POS端末1は、ポイントサーバ6に対して、決済処理で使用した使用ポイント数の情報を送付し、ポイントサーバ6から、この送付に対する応答がない場合に、当該使用ポイント数を含むポイント使用エラー情報を記憶する。そのため、通信回線の異常に伴いポイントサーバ6から応答がない場合に、POS端末1が記憶した使用ポイント数に関するエラー情報に基づいて、ポイントサーバ6が記憶している会員の保有ポイント数を修正することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、価値の一例としてポイントを用いて説明した。しかしながら、これに限らず、価値は、たとえは特定のサービスや景品の提供であってもよい。
また、実施形態では、精算キー212の操作に応じて精算情報を生成するようにした。しかしながら、これに限ることなく、所定の時刻になったら自動的に精算情報を生成するようにしてもよい。
また、実施形態では、POS端末1を情報処理装置として説明したがこの限りではない。例えば、店舗サーバ4を情報処理装置としてもよい。この場合、ポイントサーバ6が管理サーバおよび外部装置となる。またこの場合、店舗サーバ4は、POS端末1から受信した使用ポイント数の情報をポイントサーバ6に送信する。また、店舗サーバ4は、ポイントサーバ6から、使用ポイント数の情報の送信に対する応答がない場合に、ポイント使用エラー情報を、POS端末1から受信した精算情報内に記憶する。また、カードによる決済処理を実行する決済装置を情報処理装置としてもよい。この場合、決済装置は、POS端末1およびポイントサーバ6と接続する。そして、決済装置は、POS端末1から受信した使用ポイント数の情報をポイントサーバ6に送信する。また、決済装置は、ポイントサーバ6から、使用ポイント数の情報の送信に対する応答がない場合に、ポイント使用エラー情報を記憶する。そして、決済装置は、記憶したポイント使用エラー情報をPOS端末1経由で店舗サーバ4に送信する。
また、実施形態では、会員に対してポイントの付与、また会員が使用する使用ポイントについて説明したが、これに限らず、会員ではない顧客に対してポイントを付与し、会員でない顧客が使用する使用ポイントであってもよい。
また、実施形態では、会員の保有ポイントについて問い合わせをしたが、この問い合わせは必須ではない。例えば、会員カードに保有ポイントが記憶されている場合等は、保有ポイントの問い合わせはしなくてもよい。
また、実施形態では、商品を実施形態の一例として説明したが、これに限らず、例えば無体物であるサービス等を販売対象としてもよい。
なお、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。