JP6821319B2 - 充電システム - Google Patents

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Description

本発明は、充電器にスライドしながら着脱自在に接続されるバッテリパックに関する。
下記特許文献1においては、バッテリパックの上面が充電器のバッテリパック取付面に対峙する取付面となっている。充電器のバッテリパック取付面は上面であり、従って、バッテリパックは天地逆の状態とされて、その上面が下を向くようにして充電器に接続される。充電器の上面には、バッテリパックを装着する際の装着方向の後側の位置に冷却風を上方に吹き出す吹き出し口が設けられている。一方、バッテリパックの上面には、装着方向の後端部と前端部にそれぞれ通気口が設けられており、充電器にバッテリパックを接続すると、バッテリパックの上面の後側の通気口が充電器の上面の吹き出し口に対峙する。
そして、充電器の上面の吹き出し口から上方に出た冷却風は、バッテリパックの後側の通気口を通ってバッテリパックの内部に入る。バッテリパックの内部に入った冷却風は、当初はバッテリパックの上面から下面へと上側に向けて進んでいくが、途中で進路を前側に変更して前進していき、やがてバッテリパックの前端部において再び進路を下側に変更して前側の通気口から下方に排出される。このように下記特許文献1においては、バッテリパックの上面の前後に通気口が形成されており、バッテリパックに入った冷却風はその進路を二度に亘って大きく変更するので、冷却風の流れに対する抵抗が大きく、冷却風がスムーズに流れにくい結果、冷却効率が悪いという問題がある。
また、下記特許文献2においては、バッテリパックの上面の後端部と前面にそれぞれ通気口が形成され、充電器には、その上面の後端部に冷却風の吹き出し口が形成されている。また、バッテリパックの上面の前端部には冷却用ヘッド部が突設されており、該冷却用ヘッド部の後面には冷却風の吸い込み口が形成されている。そして、上述と同様にバッテリパックを天地逆にして充電器に接続すると、バッテリパックの前側の通気口が充電器の冷却用ヘッド部の後面の吸い込み口に対峙し、バッテリパックの上面後端部の通気口が充電器の上面後端部の吹き出し口に対峙する。
そして、充電器の上面後端部の吹き出し口から出た上方に冷却風は、バッテリパックの上面後端部の通気口からバッテリパックの内部に入り、その進路を途中で上側から前側へと変更して前進し、バッテリパックの前側の通気口から排出されて充電器の吸い込み口から充電器の内部に吸い込まれていく。このように下記特許文献2においても、バッテリパックに入った冷却風は直進せずに途中で進路を大きく変更するので、やはり冷却風の流れに対する抵抗が大きく、冷却効率が悪いという問題がある。
特許第3742261号公報 特開2015−104216号公報
それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、充電時の冷却効率が高いバッテリパックを提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係るバッテリパックは、上面が取付面であって、その上面に沿ってスライドしながら充電器に着脱自在に装着されるバッテリパックであって、装着時にスライド方向の前側に位置する前面と該前面とは反対側の後面に、それぞれ通気口を備えていることを特徴とする。
該構成のバッテリパックは充電器にスライドしながら装着される。そのスライド方向は前後方向である。そして、バッテリパックを充電器に装着する際においてスライド方向の前側に位置する前面とスライド方向の後側に位置する後面にはそれぞれ通気口が形成されている。従って、充電器に装着して充電する際に冷却風がバッテリパックの前面と後面を通過することになる。即ち、バッテリパックを通過する冷却風が大きく曲折したりすることなく前後方向に沿って直線的に流れることになる。例えば、充電器のバッテリ取付面のスライド方向前方に冷却用ヘッド部が設けられ、その冷却用ヘッド部の後面に冷却風の吹き出し口が設けられている場合、その充電器にバッテリパックを装着すると、冷却用ヘッド部の吹き出し口にバッテリパックの前側の通気口が対峙して、前側の通気口を通って冷却風がバッテリパックの内部に入る。そして、バッテリパックの内部を冷却風が後側に向けて直線的に流れていってバッテリパックの後側の通気口から外部へと出ていく。
特に、複数の円柱状の電池セルが内蔵されており、該電池セルは、その軸線方向がスライド方向に対して直交する左右方向となるように並列配置されていることが好ましい。上記特許文献1においては電池セルの軸線方向が上下方向とされている。そのため、バッテリパックの上下方向の寸法を薄型化することは困難であるうえに、電池セルを左右方向にも並設させる必要があり、左右方向中央部近傍の電池セルには冷却風が当たりやすく冷却されやすい一方、左右方向の両端部近傍の電池セルには冷却風が当たりにくいために冷却されにくくなり、電池セル同士の間の温度バラツキが大きくなる。これに対して、電池セルの軸線方向を左右方向とすれば各電池セルに冷却風が当たることになるため電池セル同士の間の温度バラツキを抑制できる。尚、電池セルの軸線方向を左右方向した配置態様としては、例えば、複数の電池セルの並列方向を前後方向として一段構成で並列配置したり、一段あたり電池セルを三個以上として上下二段構成としたりすることができる。一段構成は薄型化に好適であり、上下二段構成は薄型化と共に大容量化に好適である。
また、上面が下を向くように天地逆の状態で充電器に接続される構成である場合には、上部ハウジングに前側の通気口を設け、下部ハウジングに後側の通気口を設けることが好ましい。天地逆の状態で充電器に接続される場合、上部ハウジングに前側の通気口を設けると、前側の通気口を上下方向の中央位置に対して上面寄りにオフセットすることが容易になる。即ち、充電器に接続された状態において、バッテリパックの前側の通気口を充電器に近い下側にオフセット配置させることが容易になる。そのため、充電器の冷却用ヘッド部を大きく上方に突出させなくてもバッテリパックの前側の通気口に向けて冷却風を吹き出すことができ、充電器を小型化しやすい。また、後側の通気口を下部ハウジングに設けると、後側の通気口を上下方向の中央位置に対して下面寄りにオフセットすることが容易になる。即ち、充電器に接続された状態において、バッテリパックの後側の通気口を充電器から遠い上側にオフセット配置させることが容易になる。バッテリパックの内部の熱は上側に籠もりやすい。そのため、充電器に接続された状態でバッテリパックの後側の通気口が上側にオフセットされていると、バッテリパック内の熱を後側の通気口から効率良く外部に排出できる。
以上のように、冷却風がバッテリパックの内部において大きく屈曲することなく直線的に通過するので、バッテリパックの内部の全体をムラの少ない状態で効率良く冷却させることができる。従って、発熱量の大きい急速充電が可能になる。
本発明の一実施形態におけるバッテリパックを前側から見た斜視図。 同バッテリパックを後側から見た斜視図。 同バッテリパックを側面側から見た図。 同バッテリパックの平面図。 同バッテリパックを前側から見た図。 同バッテリパックを後側から見た図。 図4のA−A断面図。 図7のB−B断面図。 同バッテリパックが装着される充電器を示す斜視図。 同バッテリパックを充電器に装着する前の状態を側面から見た図。 同バッテリパックを充電器に装着した状態を側面から見た図。 同バッテリパックを充電器に装着した状態を示す断面図。 本発明の他の実施形態におけるバッテリパックを前側から見た図。 同バッテリパックを後側から見た図。
以下、本発明の一実施形態にかかるバッテリパックについて図1〜図12を参酌しつつ説明する。本実施形態のバッテリパック1は、充電式であって、図9に示す充電器2に接続して充電することができる。バッテリパック1は、図示しない電動工具に着脱自在に取り付けられて使用される。電動工具の種類は種々であってよく、例えばドリルドライバやインパクトドライバ等であってよい。充電器2や電動工具への装着方式は平面に沿ってスライドさせる構成であり、充電器2に対しても電動工具に対して同様のスライド方式で着脱自在に装着できる。バッテリパック1はその上面3が取付面となっている。充電器2や電動工具はバッテリ取付面を備えており、バッテリパック1を充電器2や電動工具に取り付けた状態において、バッテリパック1の上面3が充電器2のバッテリ取付面や電動工具のバッテリ取付面に対峙した状態となる。
また、バッテリパック1は、充電器2や電動工具のバッテリ取付面に沿ってスライドする。そのため、充電器2や電動工具には、バッテリ取付面と平行にスライドレール51(図9参照)が左右一対設けられ、バッテリパック1は、充電器2や電動工具の左右一対のスライドレール51に案内されてスライドすると共に充電器2等の左右一対のスライドレール51の間に挿入されるようにして装着される。従って、バッテリパック1にも充電器2や電動工具の左右一対のスライドレール51に対応してスライドレールが左右一対形成されている。
尚、バッテリパック1の電動工具への取付位置は種々であってよいが、例えば、インパクトドライバの場合には、そのグリップ部の下面に水平方向に沿ってスライドさせて着脱できる。電動工具への取り付け角度は水平の他、傾斜していてもよい。尚、以下の説明では、バッテリパック1と充電器2との接続に関して説明するが、電動工具との接続についても同様である。
図中、バッテリパック1を充電器2に取り付ける際の取り付け方向を矢印X1で示し、充電器2から取り外す際の取り外し方向を矢印X2で示す。取り付け方向と取り外し方向を合わせてスライド方向と称する。また、前後方向、左右方向、上下方向をそれぞれ以下のように規定する。即ち、取り付け方向を前側と、取り外し方向を後側とし、合わせて前後方向とする。従って、スライド方向は前後方向である。バッテリパック1の上面3が取付面となるので、取付面の法線方向は上下方向となる。また、取付面である上面3と平行であって前後方向と直交する方向が左右方向となる。
図1〜図6のようにバッテリパック1は、全体としてボックス型であって、前後方向に沿って長い直方体である。詳細には、バッテリパック1は、前後方向の寸法(長さ)が最も大きく、左右方向の寸法(幅)、上下方向の寸法(高さ、厚さ)の順で小さくなった直方体状である。但し、左右方向の寸法と上下方向の寸法は同じであってもよいし、左右方向の寸法よりも上下方向の寸法の方が大きくてもよい。
バッテリパック1は、図7及び図8のようにハウジングに複数の電池セル10が収容されたものである。電池セル10は、充電することによって繰り返し使用できる二次電池である。電池セル10は、円柱状のものであって、複数本並設されている。電池セル10は、その軸線方向が左右方向となるようにして収容されていて、前後方向に並設されている。即ち、複数の電池セル10の並設方向は前後方向であり、左右方向の位置が揃えられた状態で前後に並設されている。前後方向の並設個数は任意であるが、本実施形態では五本である。尚、前後方向に隣り合う電池セル10同士は互いに接触せずに離間している。そして、電池セル10は、上下二段構成とされていて、前後方向に五本ずつ並設されて上下二段で合計十本とされている。即ち、一段あたり五本ずつの構成であって、下段に五本、上段にも五本で合計で十本である。尚、上段の電池セル10と下段の電池セル10は前後に位置ずれすることなく前後方向の同じ位置に揃えられて配置されている。また、上段の電池セル10と下段の電池セル10との間には所定の隙間が設けられていて、上段の電池セル10と下段の電池セル10は互いに上下に離間した状態にある。
かかる複数の電池セル10は電池ホルダ11によって一纏めに保持されている。該電池ホルダ11は複数の電池セル10が所定の配列状態を維持するように個々の電池セル10を保持する。この電池ホルダ11によって上述のような電池セル10の並列配置及び上下二段配置が保たれており、前後方向に隣り合う電池セル10間の離間状態や上段の電池セル10と下段の電池セル10との離間状態も電池ホルダ11によって維持される。電池ホルダ11は例えば合成樹脂から射出成形により形成されており、樹脂成形品とすることができる。このように複数の電池セル10は電池ホルダ11に保持された状態でハウジングに収容されている。尚、電池ホルダ11の上側であってハウジングとの間に回路基板12が配置されていると共に、回路基板12には電池セル10と電気的に接続された端子13が配置されており、該端子13がハウジングの上面3から露出している。バッテリパック1が充電器2(電動工具も同様)に装着されると、バッテリパック1の端子13が充電器2の端子52と電気的に接続される(図12参照)。
ハウジングは、上下二分割の構成とされた下部ハウジング14と上部ハウジング15とから構成されている。下部ハウジング14は、底面部を有して、上方に開口した開口部を有する形状であって、上部ハウジング15は天面部を有して、下方に開口する開口部を有する形状であり、下部ハウジング14の上に上部ハウジング15が接合一体化されることで、内部に電池セル10等を収容するための収容空間が形成される。下部ハウジング14と上部ハウジング15は、互いの周縁部において上下に接合される。下部ハウジング14と上部ハウジング15の接合部を符号16で示している。下部ハウジング14と上部ハウジング15は、何れも例えば合成樹脂から射出成形により形成される。
上述したようにバッテリパック1の上面3が取付面となっていてその上面3に左右一対のスライドレールが設けられているので、取付面や左右一対のスライドレールは上部ハウジング15に設けられている。上部ハウジング15の上面がバッテリパック1の上面3であるが、その上部ハウジング15の上面の周縁部のうち前側及び左右両側の三方に平坦な平面からなるベース面20が形成されている。そして、上部ハウジング15の上面3の中央部には、ベース面20に対して一段上方に突出した高台部21が形成されている。該高台部21の上面は平坦面となっていてベース面20とは平行関係にある。高台部21の前面から高台部21の上面の前部にかけてスリット22が形成されており、該スリット22は、左右方向に複数並設されており、それぞれのスリット22から端子13が露出している。また、高台部21の上面の後部には開口部が形成されていて、その開口部から係合爪部23が上方に突出している。
該高台部21の左右側面にバッテリパック1のスライドレールがそれぞれ形成されている。高台部21の側面下部には前後方向に沿って延びる凹溝17aが形成され、高台部21の側面上部には、高台部21の側面下部に凹溝17aを形成することによって相対的に側方に突出した状態となった凸条17bが前後方向に延びて形成されており、この上側の凸条17bと下側の凹溝17aとからバッテリパック1のスライドレールが構成されている。尚、左右一対のスライドレールは互いに対称形状となっている。このようにバッテリパック1の左右一対のスライドレールはそれぞれ左右方向の外側を向いて形成されており、従って、バッテリパック1の左右一対のスライドレールは雄型である。一方、充電器2の左右一対のスライドレール51は内側を向いて形成された雌型であり、バッテリパック1の左右一対のスライドレールが充電器2の左右一対のスライドレール51の内側に挿入する構成となっている。但し、雄雌逆であってもよい。
係合爪部23は、高台部21の上面から突出した係合位置と、高台部21の上面に対して突出しておらず高台部21の内側に没入した係合解除位置との間を上下に移動可能に構成されている。例えば、図1や図7は係合爪部23が係合位置にある状態を示しており、図12は係合爪部23が係合解除位置にある状態を示している。その上下の移動は直線的であってもよいし回動的であってもよいが、何れにしても係合爪部23は、付勢手段、例えばコイルバネ25(図7参照)等によって係合位置側に付勢されており、該係合爪部23が電動工具の係合凹部に係合することによってバッテリパック1の電動工具への装着状態が維持される。そして、バッテリパック1には係合爪部23を下方に移動させるための操作部24が設けられている。該操作部24の構成も種々のものであってよいが、本実施形態ではバッテリパック1の側面後部にそれぞれ設けられた左右一対の構成であって、その左右一対の操作部24を内側に向けて押すことにより、係合爪部23が突出状態である係合位置から没入状態である係合解除位置へと移動する。
バッテリパック1の前面4と後面5にはそれぞれ通気口30,31が形成されている。前側の通気口30は上部ハウジング15に形成されている。従って、前側の通気口30は、バッテリパック1の前面4の上下方向の中央部よりも上側に所定量オフセットされて配置されている。また、前側の通気口30は左右方向の中央部に位置している。通気口30の形状、個数は任意であるが、例えば、上下方向に長い縦長形状とされていて、左右方向に複数個、例えば五個並設されて、左右対称の配置とされている。
後側の通気口31は、下部ハウジング14に形成されている。従って、後側の通気口31は、バッテリパック1の後面5の上下方向の中央部よりも下側に所定量オフセットされて配置されている。後側の通気口31は前側の通気口30よりも下側に位置している。また、後側の通気口31も、前側の通気口30と同様に、左右方向の中央部に位置しており、また、上下方向に長い縦長形状であって左右方向に複数個、例えば五個並設されて、左右対称の配置とされている。
尚、図7のように、前側の通気口30の高さは、上段の電池セル10の中心線の高さ近傍となっており、後側の通気口31の高さは、上段の電池セル10の中心線と下段の電池セル10の中心線との間の高さとなっている。上部ハウジング15と下部ハウジング14との接合部16の高さは、バッテリパック1の前面4において相対的に低く後面5において相対的に高い。即ち、上部ハウジング15と下部ハウジング14との接合部16の高さは、バッテリパック1の前面4よりも後面5の方が高くなっている。また、バッテリパック1の後面5の上下方向中央部には、その下部に対して後側に向けて迫り出した形状となっている庇部32が形成されており、その庇部32の下側に後側の通気口31が形成されている。庇部32は上部ハウジング15と下部ハウジング14との接合部16の高さ位置に形成されている。このように後側の通気口31の上側に庇部32を設けると、例えば電動工具にバッテリパック1を装着した使用状態において後側の通気口31からゴミや埃等がバッテリパック1の内部に入りにくくなる。
次に、充電器2の概要について説明する。充電器2は、図9に示しているように、上面にバッテリパック1が装着されるバッテリ装着部50が形成されている。該バッテリ装着部50は凹部として構成されており、該バッテリ装着部50の底面がバッテリ取付面となっており、バッテリ装着部50の左右両側面に左右一対のスライドレール51が形成されている。凹状のバッテリ装着部50は前側に向けて徐々に下降して深くなっており、バッテリ取付面は水平ではなく前側に向けて下降した傾斜面となっている。従って、充電器2に装着されたバッテリパック1は図11及び図12のように前傾姿勢の傾斜状態となる。尚、図10は装着前の状態を示し、図11は装着後の状態を示しており、また、図12は装着状態の断面図を示している。バッテリパック1は上面3が下を向いた天地逆の状態で充電器2に接続される。
充電器2の上面には冷却用ヘッド部53が上方に向けて突設されている。該冷却用ヘッド部53は凹状のバッテリ装着部50の前側に位置している。該冷却用ヘッド部53の内部には冷却用のファン54が設けられており、冷却用ヘッド部53の後面には冷却風の吹き出し口55が形成され、該吹き出し口55から冷却風が後側に向けて吹き出す構成とされている。尚、冷却用のファン54が回転することにより吹き出し口55から冷却風が吹き出すと共に充電器2の内部にも空気の流れが発生して充電器2の内部も同時に冷却される。
図12に示しているように充電器2にバッテリパック1が装着されると、充電器2の吹き出し口55の後側にバッテリパック1の前側の通気口30が対峙する。詳細には、充電器2の冷却用ヘッド部53の後面にバッテリパック1の前面4が当接した状態となる。但し、充電器2の冷却用ヘッド部53の後面に対してバッテリパック1の前面4が隙間を介して対峙する構成であってもよい。
以上のように構成されたバッテリパック1にあっては、前面4と後面5にそれぞれ通気口30,31が形成されているので、充電器2の冷却用のファン54から吹き出された冷却風が前側の通気口30からバッテリパック1の内部に入り、その冷却風はバッテリパック1の内部で上方や下方に大きく曲がることなく直線的に流れていって後側の通気口31から外部に排出されることになる。従って、冷却風の流れに対する抵抗が小さく、冷却風がバッテリパック1の内部をスムーズに流れることになり、バッテリパック1の内部、即ち、電池セル10が効率良く冷却されることになる。従って、発熱量の大きい高速充電が可能になり、また、容量アップも可能になる。
特に、電池セル10の軸線方向が左右方向となっているので、冷却風が個々の電池セル10に確実に当たることになり、電池セル10間の冷却バラツキ、温度バラツキも抑制できる。また、前側の通気口30や後側の通気口31が何れも左右方向の中央部に位置しているので、電池セル10を効率良く冷却できる。特に、バッテリパック1が前後方向に長く左右方向の寸法が前後方向の寸法よりも小さいので、冷却風が前後方向にスムーズに流れることと相まって、電池セル10を効率良く冷却できる。また、上段の電池セル10と下段の電池セル10の間の隙間を冷却風が挿通できるので、電池セル10を上下二段に配置していても効率良く電池セル10を冷却できる。
また更に、前側の通気口30がバッテリパック1の上面3側にオフセットされているので、天地逆にした場合において前側の通気口30を下側に位置させやすい。従って、充電器2にセットした際に前側の通気口30をファン54に接近させやすくなり、また、冷却用ヘッド部53の上方への突出量も抑制できる。一方、後側の通気口31はバッテリパック1の下面側にオフセットされているので、天地逆にした場合において後側の通気口31を上側に位置させやすい。従って、上方に溜まりやすい熱気を後側の通気口31から外部に排出させやすい。
尚、図13のように前側の通気口30が上下二段に配置されていてもよい。前側の通気口30を上下二段の構成とする場合には、上段の通気口30を上部ハウジング15に形成する一方、下段の通気口30を下部ハウジング14に形成することが好ましい。同様に、図14のように後側の通気口31も上下二段に配置してもよい。後側の通気口31も前側の通気口30と同様に上部ハウジング15と下部ハウジング14に分けて形成してもよいが、図14のように上段の通気口31も下段の通気口31も何れも下部ハウジング14に形成することが好ましい。
尚、充電器2のファン54の回転を逆にして、冷却風を吹き出すのではなく吸い込むように構成してもよく、その場合、バッテリパック1の後側の通気口31から空気が吸い込まれてバッテリパック1の内部に入り、前側の通気口30から外部に排出される。
1 バッテリパック
2 充電器
3 上面
4 前面
5 後面
10 電池セル
11 電池ホルダ
12 回路基板
13 端子
14 下部ハウジング
15 上部ハウジング
16 接合部
17a 凹溝(スライドレール)
17b 凸条(スライドレール)
20 ベース面
21 高台部
22 スリット
23 係合爪部
24 操作部
25 コイルバネ
30 前側の通気口
31 後側の通気口
32 庇部
50 バッテリ装着部
51 充電器のスライドレール
52 充電器の端子
53 冷却用ヘッド部
54 ファン
55 吹き出し口
X1 取り付け方向(スライド方向)
X2 取り外し方向(スライド方向)
Y 左右方向
Z 上下方向

Claims (1)

  1. バッテリパックと、前記バッテリパックが装着される第1充電器と、を含む充電システムであって、
    前記バッテリパックは、
    取付面と、
    第1面と、
    前記第1面に対向する第2面と、
    前記第1面に設けられた複数の第1通気口と、
    前記第2面に設けられた複数の第2通気口と、を有し、
    前記バッテリパックは、前記取付面に沿って第1方向にスライドしながら前記第1充電器に装着され
    前記第1面は、前記第1方向の一端側に位置しており、
    前記第2面は、前記第1方向の他端側に位置しており、
    前記第1充電器は、冷却ファンを有しており、
    前記バッテリパックが前記第1充電器に装着されたとき、断面視において前記取付面の前記第1方向における延長線上に前記冷却ファンが位置する、充電システム。
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