JP6820562B2 - 環状化合物、その製造方法、該環状化合物を含むフォトレジスト組成物及びその製造方法、並びに該組成物を用いたレジストパターン形成方法 - Google Patents

環状化合物、その製造方法、該環状化合物を含むフォトレジスト組成物及びその製造方法、並びに該組成物を用いたレジストパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、微細加工に有用な化学増幅型レジストを形成するためのポジ型フォトレジスト材料及びネガ型フォトレジスト材料として有用な特定の化学構造式で示される環状化合物、その製造方法、該環状化合物を含むフォトレジスト組成物及びその製造方法、並びに該組成物を用いたレジストパターン形成方法に関する。
近年、半導体素子や液晶表示素子の製造においては、リソグラフィー技術の進歩により急速にパターンの微細化が進んでおり、例えば寸法幅100nm以下の高解像度が求められている。微細化の手法としては、一般に、露光光源の短波長化が行われており、現在用いられているKrFエキシマレーザー光に加え、ArF、F2、EUV、X線、電子線やその他の荷電粒子線等を露光光として用いたリソグラフィーが提案されている。また、これらの各露光光を用いたリソグラフィーにおいては、より高感度な化学増幅型の感光性組成物が用いられるようになってきている。
例えば、ネガ型の化学増幅型感光性組成物は、アルカリ可溶性樹脂と露光光の照射によって酸を発生する酸発生剤成分と架橋剤、塩基性化合物等を含有している。かかる感光性組成物は、露光により酸発生剤成分から発生した酸の作用により樹脂と架橋剤との間で架橋が生じ、アルカリ可溶性からアルカリ不溶性に変化する。また、架橋反応の際に生じる酸が触媒的に反応を繰り返すことで、より少ない露光量でのパターン露光が可能となる。
また、加工寸法と並んで重要なのは、加工精度である。例えば、ラインエッジラフネス(Line Edge Roughness、LER)値により与えられる、パターン寸法のばらつきが大きいと半導体の性能に影響を与え、深刻な問題となることが指摘されている。従来、半導体のリソグラフィーには、アモルファス薄膜を形成可能な高分子系材料をベースとしたレジスト材料が使用されている。高分子系材料の例としては、フェノール樹脂やポリヒドロキシスチレン(PHS)、その水酸基の一部を酸解離性の溶解抑制基で保護したPHS系樹脂や、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される共重合体等が用いられている。しかしながら、このような高分子材料は分子量が大きく且つ分子量分布が広いため、このような材料を用いてパターンを形成した場合、パターンの上面や側壁の表面に荒れ(ラフネス)が生じる問題があり、微細加工における加工寸法及び加工精度には限界がある。
従って、従来の高分子系レジスト材料を用いるリソグラフィーでは微細化に限界があるため、より微細なパターンを作製するために、種々の低分子量レジスト材料が提案されている。例えば、特許文献1には、レゾルシノールとアセトアルデヒドとを酸性触媒下で重縮合させることにより得られる環状化合物を含有する化学増幅型のネガ型フォトレジスト組成物が開示されている。また、特許文献2には、レゾルシノールもしくはレゾルシノール誘導体とアルデヒド誘導体とを、プロトン性溶媒中酸性条件下で重縮合させることにより得られる環状化合物の2個のフェノール性水酸基が保護基もしくは架橋性基で置換されたカリックスレゾルシンアレン誘導体が開示されている。
特開平10−239843号公報 特開2004−18421号公報
しかしながら、特許文献1に記載の環状化合物は、レジスト膜を加熱処理すると、部分的に結晶化したり融解したりするなどの現象を示し、その膜の熱安定性も十分ではない。また、当該環状化合物は、膜形成時に用いる有機溶剤に対する溶解性が低く、安全溶媒溶解性が十分でない。また、当該環状化合物を用いると感度が極めて低く、更に、微細化した際の、解像度が十分ではないという問題がある。
また、特許文献2に記載のカリックスレゾルシンアレン誘導体を含むレジスト組成物は、ネガ型として用いることができるが、非化学増幅型の反応機構により架橋反応が進行するため、化学増幅型のレジスト組成物に比べて感度が低くなる問題がある。また、当該カリックスレゾルシンアレン誘導体中のフェノール性水酸基が全て保護基もしくは架橋性基で保護されているため、アルカリ現像液に対して難溶性であり、現像液には有機溶剤が用いられる。したがって、このような非化学増幅型レジスト材料を、現像工程でアルカリ現像液を用いる化学増幅型レジスト材料として転用するには難しいという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、微細加工に有用な化学増幅型レジストを形成するためのフォトレジスト材料(ポジ型フォトレジスト材料及びネガ型フォトレジスト材料)として有用であり、安全溶媒に対する溶解性が高く、高感度で、ラフネスが小さく、かつ良好なレジストパターン形状を与える環状化合物、その製造方法、該環状化合物を含むフォトレジスト組成物及びその製造方法、並びに該組成物を用いたレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、以上の目的を達成するために、鋭意検討した結果、特定構造を有する環状化合物を用いることにより、上記課題が解決されるという知見を見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の事項に関する。
1.下記一般式(1)で表されることを特徴とする環状化合物。
Figure 0006820562
(一般式(1)中、Xは、それぞれ独立して、下記一般式(2)で表される1価の基であり、Yは、それぞれ独立して、下記一般式(3)で表される2価の基であり、Zは、それぞれ独立して、下記一般式(4)で表される2価の基である。)
Figure 0006820562
(一般式(2)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、及びハロゲン原子からなる群から選択される置換基であり、aは、1〜2の整数であり、bは、1〜3の整数である。)
Figure 0006820562
Figure 0006820562
(一般式(4)中、Rは、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、及びシアノ基からなる群から選択される置換基である。)
2.下記一般式(5)で表されることを特徴とする上記1記載の環状化合物。
Figure 0006820562
(一般式(5)中、R、R、a及びbは、前記一般式(2)及び(4)のR、R、a及びbと同じである。)
3.下記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)と、下記一般式(7)で表されるフェノール化合物(A2)とを縮合反応させることを特徴とする環状化合物の製造方法。
Figure 0006820562
(一般式(6)中、Xは、それぞれ独立して、下記一般式(2)で表される1価の基であり、Yは、下記一般式(3)で表される2価の基である。)
Figure 0006820562
(一般式(2)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、及びハロゲン原子からなる群から選択される置換基であり、aは、1〜2の整数であり、bは、1〜3の整数である。)
Figure 0006820562
Figure 0006820562
(一般式(7)中、Rは、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、及びシアノ基からなる群から選択される置換基である。)
4.上記1又は2記載の環状化合物(A)及び溶剤(B)を含むことを特徴とするフォトレジスト組成物。
5.上記1又は2記載の環状化合物(A)を溶剤(B)に溶解させることを特徴とするフォトレジスト組成物の製造方法。
6.(i)上記4記載のフォトレジスト組成物を基板上に塗布した後、加熱処理することでレジスト膜を形成する工程と、(ii)前記(i)工程で形成されたレジスト膜を露光した後、露光後加熱処理し、次いで現像することでレジストパターンを形成する工程とを含むレジストパターン形成方法。
以上のように、本発明によれば、微細加工に有用な化学増幅型レジストを形成するためのフォトレジスト材料(ポジ型フォトレジスト材料及びネガ型フォトレジスト材料)として有用であり、安全溶媒に対する溶解性が高く、高感度で、ラフネスが小さく、かつ良好なレジストパターン形状を与える環状化合物、その製造方法、該環状化合物を含むフォトレジスト組成物及びその製造方法、並びに該組成物を用いたレジストパターン形成方法を提供することができる。
合成例1で得られたアルデヒド成分DPMA−1のH−NMRスペクトルである。 合成例2で得られたアルデヒド成分DPMA−2のH−NMRスペクトルである。 合成例3で得られたアルデヒド成分DPMA−3のH−NMRスペクトルである。 合成例4で得られたアルデヒド成分DPMA−4のH−NMRスペクトルである。 合成例5で得られたアルデヒド成分DPMA−5のH−NMRスペクトルである。 実施例1で得られた環状化合物CX−1のH−NMRスペクトルである。 実施例2で得られた環状化合物CX−2のH−NMRスペクトルである。 実施例3で得られた環状化合物CX−3のH−NMRスペクトルである。 実施例4で得られた環状化合物CX−4のH−NMRスペクトルである。 実施例5で得られた環状化合物CX−5のH−NMRスペクトルである。 実施例6で得られた環状化合物CX−6のH−NMRスペクトルである。 実施例7で得られた環状化合物CX−7のH−NMRスペクトルである。 実施例8で得られた環状化合物CX−8のH−NMRスペクトルである。 実施例9で得られた環状化合物CX−9のH−NMRスペクトルである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らの実験の結果、特許文献1に開示されている環状化合物は、膜形成時に用いる有機溶剤に対する溶解性が低く、安全溶媒溶解性が十分でないことがわかった。これは、フェノール性水酸基の強い水素結合に起因し、水酸基が未置換のカリックスアレーン誘導体は、一般的に有機溶剤に対する溶解性が極端に悪いためと考えられる。そのため、特許文献2に開示されているように、フェノール性水酸基部位を置換することで、水素結合を弱め又はなくして種々有機溶媒への溶解性を改善することができるが、保護基や置換基の選択が必要であり、安全溶媒溶解性が十分でなく、改善が望まれる。
このような観点から、本発明に用いられる環状化合物の構造の最適化を行った。
即ち、本発明に用いられる特定構造を有する環状化合物は、レジスト溶媒として一般的に使用されているプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)やプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、シクロヘキサノンなどの安全溶媒に対する溶解性が高く、更に当該環状化合物を含むフォトレジスト組成物は、感度を低下させることなく、高耐熱で、ラフネスが小さく、かつ、解像力の優れたレジストパターン形状を与えることが出来る。また、アルカリ現像液に対する溶解性を低下させることなく、アルカリ現像液に対する溶解速度が制御可能となる。
<環状化合物>
本発明の環状化合物は、下記一般式(1)で表される。
Figure 0006820562
前記一般式(1)で表される本発明の環状化合物において、Xは、それぞれ独立して、芳香族水酸基を有する1価の基であり、下記一般式(2)で表される、フェノール化合物及び/又はナフトール化合物に由来する1価の反応残基である。
Figure 0006820562
(一般式(2)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、及びハロゲン原子からなる群から選択される置換基であり、aは、1〜2の整数であり、bは、1〜3の整数である。)
の炭素数1〜6の直鎖状のアルキル基としては、特に制限はないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。また、炭素数1〜6の分枝状のアルキル基としては、特に制限はないが、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基が好ましい。
の炭素数3〜6の環状のアルキル基としては、特に制限はないが、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
のアリール基としては、特に制限はないが、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられ、好ましくは、フッ素原子、塩素原子が挙げられる。
なお、前記一般式(2)のナフタレン骨格において、1辺を共有した2個のベンゼン環にまたがって記載されている結合手は、水酸基、置換基R及び後述するYとの結合手が、ナフトール骨格上の任意の炭素原子と結合していることを表す。
また、前記一般式(2)において、aは、1〜2の整数であり、bは、1〜3の整数であるが、好ましくは、aは1であり、bは2又は3である。
前記一般式(1)で表される本発明の環状化合物において、前記一般式(2)で表されるXは、好ましくは下記一般式(8)で表される群から選択される少なくとも1種のフェノール化合物及び/又はナフトール化合物に由来する1価の反応残基である。
Figure 0006820562
前記一般式(2)で表されるXの好ましい具体例としては、p−クレゾール、p−エチルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−シクロへキシルフェノール、p−フェニルフェノール、p−クロロフェノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−イソプロピル−4−メチル−フェノール、チモール、2−イソプロピル−6−メチル−フェノール、2−tert−ブチル−4−メチル−フェノール、2−tert−ブチル−5−メチル−フェノール、2−tert−ブチル−6−メチル−フェノール、4−メチルカテコール、4−メチルレゾルシン、及び4−クロロレゾルシンなどのフェノール化合物に由来する1価の反応残基;α−ナフトール、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4−メトキシ−1−ナフトール、2−アセチル−1−ナフトール、1−ナフトール−4−スルホン酸ナトリウム、4−ニトロ−1−ナフトール、4−クロロ−1−ナフトール、6−アミノ−1−ナフトール、β−ナフトールなどのナフトール化合物に由来する1価の反応残基が挙げられる。これらの中でも、2,4−キシレノールに由来する1価の反応残基、2,6−キシレノールに由来する1価の反応残基、2,3,6−トリメチルフェノールに由来する1価の反応残基、β−ナフトールに由来する1価の反応残基がより好ましく、結合位置が限定され、環状化合物としたときに単一の化合物が得られやすいとの観点からは、2,4−キシレノールに由来する1価の反応残基、2,6−キシレノールに由来する1価の反応残基、2,3,6−トリメチルフェノールに由来する1価の反応残基が特に好ましい。
前記一般式(1)で表される本発明の環状化合物において、Yは、それぞれ独立して、下記一般式(3)で表される2価の基である。
Figure 0006820562
前記一般式(3)で表されるYは、耐熱性の観点から、好ましくは、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基であり、中でもp−フェニレン基が特に好ましい。
前記一般式(1)で表される本発明の環状化合物において、Zは、それぞれ独立して、下記一般式(4)で表されるフェノール化合物に由来する2価の反応残基である。
Figure 0006820562
(一般式(4)中、Rは、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、及びシアノ基からなる群から選択される置換基である。)
の炭素数1〜6の直鎖状のアルキル基としては、特に制限はないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。炭素数1〜6の分枝状のアルキル基としては、特に制限はないが、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基が好ましい。
の炭素数3〜6の環状のアルキル基としては、特に制限はないが、例えば、シクプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
のアリール基としては、特に制限はないが、好ましくは炭素数6〜14であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙げられ、好ましくは、フッ素原子、塩素原子が挙げられる。
前記一般式(4)で表されるZは、2〜3個の水酸基を有するフェノール化合物に由来する2価の反応残基である。前記一般式(4)で表されるZは、好ましくはRが水素原子であるレゾルシノールに由来する2価の反応残基、Rが水酸基であるピロガロールに由来する2価の反応残基であり、特に好ましくはレゾルシノールに由来する2価の反応残基である。
本発明の環状化合物は、前記一般式(1)のYXXで表される、分岐型の芳香族水酸基ユニットを有することにより、微細加工に有用な化学増幅型レジストを形成するためのフォトレジスト材料として有用であり、安全溶媒に対する溶解性が高く、高感度で、ラフネスが小さく、かつ良好なレジストパターン形状を与える環状化合物となる。
本発明の環状化合物の分子量(構造解析から計算により求められる分子量又は、元素分析、質量分析等により得られる分子量)は、500〜10000であり、好ましくは800〜8000、より好ましくは1000〜5000である。分子量を上記範囲とすることで、レジストと形成した際、必要な成膜性を保持しつつ、解像性と耐熱性が向上できる。
本発明の環状化合物は、製造時における反応溶媒及び反応温度等によって、シス体及びトランス体を取りうるが、いずれかの構造若しくは混合物でもよい。シス体及びトランス体の一方のみからなる環状化合物を得る場合は、手法として、カラムクロマトグラフィーや分取液体クロマトグラフィーによる分離や製造時における反応溶媒及び反応温度等の最適化等、公知の方法で行うことができる。
本発明の環状化合物において、好ましい態様の一例としては、下記一般式(5)で表されることを特徴とする環状化合物である。
Figure 0006820562
(一般式(5)中、R、R、a及びbは、前記一般式(2)及び(4)のR、R、a及びbと同じである。)
本発明の好ましい態様の一例である前記一般式(5)で表される環状化合物は、レジスト溶媒として一般的に使用されているプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)やプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、シクロヘキサノンなどの安全溶媒に対する溶解性が高く、更に当該環状化合物を含むフォトレジスト組成物は、高感度、高耐熱で、ラフネスが小さく、かつ、良好な形状のレジストパターンを形成することができる。
<環状化合物の製造方法>
本発明の環状化合物の製造方法は、下記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)と、下記一般式(7)で表されるフェノール化合物(A2)とを縮合反応させることを特徴とする。
Figure 0006820562
(一般式(6)中、Xは、前記一般式(2)で説明したXと同じであり、Yは、前記一般式(3)で説明したYと同じである。)
Figure 0006820562
(一般式(7)中、Rは、前記一般式(4)で説明したRと同じである。)
本発明の環状化合物の製造方法をさらに詳しく説明すると以下の通りである。
本発明の環状化合物は、プロトン性溶媒中に、原料のアルデヒド成分(A1)と、フェノール化合物(A2)とを溶解し、そこへ酸触媒を添加して適当な温度で撹拌し縮合反応させることにより得ることができる。
発明の環状化合物の製造方法において、アルデヒド成分(A1)は、前記一般式(6)で表される。前記一般式(6)中、X及びYは、前記一般式(1)で説明したX及びYと同義であり、これらの好ましい態様と同様である。
即ち、前記一般式(6)中、Xは、前記一般式(2)で表されるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物に由来する1価の反応残基であり、好ましくは前記一般式(8)で表される群から選択される少なくとも1種のフェノール化合物及び/又はナフトール化合物に由来する1価の反応残基である。具体的な例としては、2,4−キシレノールに由来する1価の反応残基、2,6−キシレノールに由来する1価の反応残基、2,3,6−トリメチルフェノールに由来する1価の反応残基、β−ナフトールに由来する1価の反応残基がより好ましく、2,4−キシレノールに由来する1価の反応残基、2,6−キシレノールに由来する1価の反応残基、2,3,6−トリメチルフェノールに由来する1価の反応残基が特に好ましい。
また、前記一般式(6)中、Yは、前記一般式(3)で表される2価の基であり、得られる環状化合物の耐熱性の観点からは、Yは、好ましくは、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基であり、中でもp−フェニレン基が特に好ましい。
アルデヒド成分(A1)において、好ましい態様の一例は、下記一般式(9)で表される。
Figure 0006820562
(一般式(9)中、R、a及びbは、前記一般式(2)のR、a及びbと同じである。)
本発明の環状化合物の製造方法において、フェノール化合物(A2)は、前記一般式(7)で表される。前記一般式(7)中、Rは、前記一般式(4)で説明したRと同義であり、これらの好ましい態様と同様である。
フェノール化合物(A2)は、2〜3個の水酸基を有する。好ましいフェノール化合物(A2)としては、例えば、前記一般式(7)において、Rが水素原子であるレゾルシノールや、前記一般式(7)において、Rが水酸基であるピロガロール等が挙げられ、中でもレゾルシノールが特に好ましい。
フェノール化合物(A2)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよいが、好ましくは単独での使用であり、特に好ましいのはレゾルシノール単独での使用である。
前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)と、前記一般式(7)で表されるフェノール化合物(A2)とのモル比は、前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)1モルに対して、前記一般式(7)で表されるフェノール化合物(A2)が0.1〜10モルであることが好ましい。
反応溶媒であるプロトン性溶媒は、原料と反応しないものであれば特に制限はないが、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコールや水が好ましく、より好ましくはメタノール、エタノールである。
酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸等の無機、有機のプロトン酸が好ましい。添加する酸の量としては、原料である前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)1モルに対して、0.1〜100モルが好ましく、反応を十分に進行させ、且つ精製を簡略化する点から、0.5〜10モルがより好ましい。
反応温度は、特に制限はないが、適当な反応速度が得られ、操作が容易であることから10〜150℃が好ましく、20〜130℃がより好ましく、40〜100℃がさらに好ましい。
反応時間は、0.5〜50時間が好ましく、反応が完全に終了し、かつ副反応を起こさない点から1.0〜24時間がより好ましい。
反応終了後、水洗等により酸を取り除き、溶媒を留去することにより、本発明の環状化合物を得ることができる。また、必用に応じて、再沈殿、濾過、メタノール等のアルコール類での洗浄、水洗、濾過による分離後、乾燥させるといった条件での分離・精製を行ってもよい。
上記の条件で反応させることにより分子量が500〜10000の本発明の環状化合物が得られる。
また、その他の製造方法として、非プロトン性溶媒中に、原料の前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)と、前記一般式(7)で表されるフェノール化合物(A2)とを溶解し、そこへルイス酸を添加して適当な温度で撹拌し反応させる方法がある。
反応溶媒である非プロトン性溶媒は、原料と反応しないものであれば特に制限はないが、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、トルエンなどが好ましい。
ルイス酸としては、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体などが好ましい。添加する酸の量としては、原料である前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)1モルに対して、0.1〜100モルが好ましく、反応を十分に進行させ、且つ精製を簡略化する点から、0.5〜10モルがより好ましい。
反応温度は、特に制限はないが、適当な反応速度が得られ、操作が容易であることから−20〜100℃が好ましい。
反応時間は、0.5〜50時間が好ましく、副反応を起こさない点から1.0〜24時間がより好ましい。
反応終了後、水を加え、ルイス酸をクエンチした後、有機層と水層を分液し、有機層を水洗、硫酸マグネシウム等で脱水を行い、硫酸マグネシウムをろ別した後、溶媒を留去することにより、本発明の環状化合物を得ることができる。
(アルデヒド成分(A1)の製造方法)
本発明の環状化合物の製造方法において、前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)は、例えば、下記一般式(10)で表されるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物(X)と下記一般式(12)で表されるジアルデヒド化合物(OHC−Y−CHO)とを反応させ、ジアルデヒド化合物の片側のホルミル基のみをフェノール化合物及び/又はナフトール化合物と反応させることにより得ることが出来る。
また、そのようなアルデヒド成分(A1)は、例えば、ジアルデヒド化合物とフェノール化合物及び/又はナフトール化合物とを、原料であるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物とジアルデヒド化合物両方に対して富溶媒であり、それらの反応生成物であるアルデヒド成分(A1)に対しては貧溶媒である有機溶媒中に溶解させ、その後酸触媒を加え、所定の温度で穏和な条件下で反応させることにより得ることが出来る。
本発明の環状化合物の製造方法において、重要な原料である前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)の製造方法をさらに詳しく説明すると以下の通りである。
アルデヒド成分(A1)の製造に用いられるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物(X)は、下記一般式(10)で表される、水酸基を有する芳香族化合物である。
Figure 0006820562
(一般式(10)中、R、a及びbは、それぞれ前記一般式(2)で説明したR、a及びbと同じである。)
前記一般式(10)で表されるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物(X)は、好ましくは下記一般式(11)で表される群から選択される少なくとも1種の水酸基を有する芳香族化合物である。
Figure 0006820562
前記一般式(10)で表されるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物(X)は、好ましくは、p−置換フェノール、2,4−ジ置換フェノール、2,5−ジ置換フェノール、2,6−ジ置換フェノール、2,3,5−トリ置換フェノール、2,3,6−トリ置換フェノール、2,3,5,6−テトラ置換フェノール、4−置換カテコール、4−置換レゾルシノール、2−置換αナフトール、4−置換αナフトール、6−置換αナフトール、β−ナフトールが用いられる。具体例としては、p−クレゾール、p−エチルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−シクロへキシルフェノール、p−フェニルフェノール、p−クロロフェノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−イソプロピル−4−メチル−フェノール、チモール、2−イソプロピル−6−メチル−フェノール、2−tert−ブチル−4−メチル−フェノール、2−tert−ブチル−5−メチル−フェノール、2−tert−ブチル−6−メチル−フェノール、4−メチルカテコール、4−メチルレゾルシン、及び4−クロロレゾルシンなどのフェノール化合物;α−ナフトール、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4−メトキシ−1−ナフトール、2−アセチル−1−ナフトール、1−ナフトール−4−スルホン酸ナトリウム、4−ニトロ−1−ナフトール、4−クロロ−1−ナフトール、6−アミノ−1−ナフトール、及びβ−ナフトールなどのナフトール化合物を挙げることができ、これらの中でも、一官能性フェノール類である2,4−ジ置換フェノール、2,6−ジ置換フェノール、2,3,6−トリ置換フェノール、2,3,5,6−テトラ置換フェノール、これらに代表される2,4−キシレノール、2,6−キシレノール、2,3,6−トリメチルフェノール、β−ナフトールなどは、反応点が一箇所しかないため、高次縮合化がおこりにくく、より好ましい。また、前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)の結晶性を高め、高純度で得られ易くする観点からも、2,4−キシレノール、2,6−キシレノール、2,3,6−トリメチルフェノール、β−ナフトールを用いることが好ましい。中でも、2,4−キシレノール、2,6−キシレノール、2,3,6−トリメチルフェノールが特に好ましい。
アルデヒド成分(A1)の製造に用いられるジアルデヒド化合物(OHC−Y−CHO)は、下記一般式(12)で表されるジアルデヒドである。
Figure 0006820562
アルデヒド成分(A1)の製造に用いられるジアルデヒド化合物は、フタルアルデヒド類及び脂肪族ジアルデヒド類を用いることができ、具体的には、フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、グリオキザール、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、アジピンアルデヒドなどが挙げられる。本発明の環状化合物としたときの耐熱性の観点からは、テレフタルアルデヒドが好ましい。
アルデヒド成分(A1)の製造において用いられるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物とジアルデヒド化合物との反応時の配合割合は通常、ジアルデヒド化合物に対するフェノール化合物及び/又はナフトール化合物のモル比[(フェノール化合物及び/又はナフトール化合物のモル数)/(ジアルデヒド化合物のモル数)]が1.8〜2.5程度の範囲で用いられることが好ましい。モル比が1.8未満では、ジアルデヒド化合物の反応が未完結で、副生成物として残留してしまい、未反応ジアルデヒド化合物の除去も困難となる。モル比が2.5を超えると、高次縮合化が起こりやすく、高分子体の副生成物が生成しやすくなり、目的物の化合物であるアルデヒド成分(A1)が得られにくくなる。
アルデヒド成分(A1)の製造において用いられる有機溶媒は、前記一般式(10)で表されるフェノール化合物及び/又はナフトール化合物と前記一般式(12)で表されるジアルデヒド化合物両方に対して富溶媒であり、これらの化合物である前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)に対しては貧溶媒であるものが用いられる。この溶媒は、反応の過程で目的とする前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)の他に生成する副生成物に対しても良溶媒として働くことが望ましい。つまり、この溶媒は、前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)に対してのみ貧溶媒として作用することが望ましい。
具体例としては、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどが例示でき、これらを単独あるいは2種類以上を混合して用いることができる。これらの中でも特に前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)の結晶析出の観点から、ジアルデヒド化合物としてフタルアルデヒド類を使用する場合には、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素系化合物が好ましいが、脂肪族ジアルデヒド類は一般的に水溶液の状態であるため、ジアルデヒド化合物として脂肪族ジアルデヒド類を使用する場合には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類が好ましい。
有機溶媒の使用量は、フェノール化合物及び/又はナフトール化合物100質量部に対して、1000〜100質量部が好ましく、さらに好ましくは500〜150質量部で用いられることが好ましい。1000質量部を超えると、前記一般式(6)で表される化合物の結晶が析出しにくく、高次縮合物ができてしまう。又、100質量部未満では、原料であるジアルデヒド化合物が溶解しにくく、反応が効率的に進まなくなる、反応時に化合物の結晶物で系内が固化してしまう、反応系の粘度が上昇し攪拌がしづらくなるなどの問題が生ずる。
アルデヒド成分(A1)の製造において用いられる酸触媒としては、例えばシュウ酸、トリフルオロ酢酸、フェノールスルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの有機酸、強酸性イオン交換樹脂などの樹脂酸、硫酸、塩酸、りん酸、ヘテロポリ酸などの無機酸などが挙げられる。これらの触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。酸触媒の使用量は、フェノール化合物及び/又はナフトール化合物に対して、1.0〜50質量%の範囲内である。
アルデヒド成分(A1)の製造において、反応温度は、使用する有機溶媒の沸点以下にする必要があるが、高次縮合物の生成を抑えて収率を高めるためには、0〜90℃の範囲で反応させることが好ましく、さらには30〜80℃の範囲が好ましい。反応温度が90℃を超えると残存しているホルミル基が反応してしまい、高次縮合物である副生成物を形成して目的物である前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)の収率が低下する傾向があり、逆に反応温度が0℃未満であると反応速度が遅くなって反応が進まなくなる。反応時間は、一般的には1〜48時間の範囲内である。反応中及び反応後0℃付近まで冷却することで、結晶性の高い前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)は析出し、反応系外に出る。析出した前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)は濾過し、得られた粗結晶を精製することで、ジアルデヒド化合物の片側のホルミル基のみが反応した前記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)を得ることができる。
<フォトレジスト組成物>
本発明の環状化合物は、本発明の環状化合物(A)と溶媒(B)とを含有するフォトレジスト組成物とすることが出来る。
(環状化合物(A))
また、本発明の環状化合物(A)は、そのままでフォトレジスト組成物のベース樹脂として好適に使用出来るが、場合によっては、本発明の効果を損ねない範囲で、公知の官能基を導入して環状化合物誘導体として使用してもかまわない。
本発明の環状化合物を例えばネガ型フォトレジスト組成物のベース樹脂として用いる場合、本発明の効果を損ねない範囲で、本発明の環状化合物に、可視光線、紫外線、エキシマレーザー、電子線、極端紫外線(EUV)、X線及びイオンビーム照射あるいはこれにより誘起される化学反応により架橋反応を起こす架橋反応性基を導入してもよい。架橋反応性基としては、炭素−炭素多重結合、エポキシ基、アジド基、ハロゲン化フェニル基及びクロロメチル基等の公知の官能基が挙げられ、また、それらを公知の方法により、本発明の環状化合物に導入することが出来る。
本発明の環状化合物をフォトレジスト組成物のベース樹脂として用いる場合、本発明の効果を損ねない範囲で、本発明の環状化合物が有する少なくとも1つのフェノール性水酸基に、非酸解離性官能基を導入してもよい。非酸解離性官能基とは、酸の存在下で開裂せず、アルカリ可溶性基を生じない特性基をいう。非酸解離性官能基としては、酸の作用により分解することのない、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシル基、シアノ基、ニトロ基、水酸基、複素環基、カルボキシル基、炭素数1〜20のアルキルシラン及びこれらの誘導体からなる群から選択される官能基等が挙げられ、また、それらを公知の方法により、本発明の環状化合物に導入することが出来る。
本発明の環状化合物をフォトレジスト組成物のベース樹脂として用いる場合、本発明の効果を損ねない範囲で、本発明の環状化合物が有する少なくとも1つのフェノール性水酸基に、ナフトキノンジアジドエステル基を導入してもよい。ナフトキノンジアジドエステル基を導入した本発明の環状化合物は、それ自身を主成分としてネガ型のフォトレジスト組成物(ネガ型感放射線組成物)の主成分として用いることができる他、ポジ型のフォトレジスト組成物(ポジ型感放射線組成物)の主成分として用いることや添加剤としてフォトレジスト組成物(感放射線組成物)に加えることができる。
本発明の環状化合物をフォトレジスト組成物のベース樹脂として用いる場合、本発明の効果を損ねない範囲で、本発明の環状化合物が有する少なくとも1つのフェノール性水酸基に、放射線の照射により酸を発生する酸発生性官能基を導入してもよい。酸発生性官能基としては公知の基を用いることができ、公知の方法で本発明の環状化合物に導入することが出来る。酸発生性官能基を導入した本発明の環状化合物は、それ自身を主成分としてネガ型のフォトレジスト組成物(ネガ型感放射線組成物)の主成分として用いることができる他、添加剤としてフォトレジスト組成物(感放射線組成物)に加えることができる。
本発明の環状化合物をフォトレジスト組成物のベース樹脂として用いる場合、本発明の効果を損ねない範囲で、本発明の環状化合物が有する少なくとも1つのフェノール性水酸基に、放射線の照射により解離する酸解離性官能基を導入してもよい。酸解離性官能基とは、酸の存在下で開裂して、アルカリ可溶性基を生じる特性基をいう。酸解離性官能基としては公知の基を用いることができ、公知の方法で本発明の環状化合物に導入することが出来る。酸解離性官能基を導入した本発明の環状化合物は、フォトレジスト組成物としたときに、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤等の極性溶剤、炭化水素系溶剤を現像液として用いる場合、それ自身を主成分としてネガ型のフォトレジスト組成物(ネガ型感放射線組成物)として用いることができる。また、アルカリ現像液を用いる場合、それ自身を主成分としてポジ型のフォトレジスト組成物(ポジ型感放射線組成物)として用いることができる。
本発明の環状化合物(A)は、フォトレジスト組成物として用いられた場合、スピンコートによりアモルファス膜を形成することができる。また、一般的な半導体製造プロセスに適用することができる。
(溶剤(B))
本発明のレジスト組成物において、溶剤(B)としては、化学増幅型レジストの溶剤として一般に用いられているものが使用できる。
例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル等の乳酸エステル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸n−ヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−3−メチルプロピオン酸ブチル、3−メトキシ−3−メチル酪酸ブチル、アセト酢酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;γ−ラクトン等のラクトン類等を挙げることができるが、特に限定はされない。これらの溶媒は、単独で又は2種以上を使用することができる。安全性の観点からは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)やプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、シクロヘキサノンなどの安全溶媒が好ましい。
本発明のフォトレジスト組成物は、好ましくは固形成分1〜80質量%および溶媒20〜99質量%であり、より好ましくは固形成分1〜50質量%および溶媒50〜99質量%、さらに好ましくは固形成分2〜40質量%および溶媒60〜98質量%であり、特に好ましくは固形成分2〜10質量%および溶媒90〜98質量%である。
さらに、本発明の環状化合物(A)は、フォトレジスト組成物や後述するネガ型フォトレジスト組成物、ポジ型フォトレジスト組成物の主成分として用いることができる他、例えば感度向上や耐エッチング耐性を向上するための添加剤としてフォトレジスト組成物に加えることができる。この場合、フォトレジスト組成物における環状化合物の含有量は、形成しようとするレジスト膜厚に応じて調整すればよいが、好ましくは固形成分全質量の1〜50質量%用いる。
<ネガ型フォトレジスト組成物>
また、本発明の環状化合物(A)は、可視光線、遠紫外線、エキシマレーザー、電子線、イオンビーム、X線、軟X線及び極端紫外線(EUV)からなる群から選択される少なくとも1つの放射線を照射することにより、現像液に難溶な化合物となるネガ型フォトレジスト用材料として特に有用である。
本発明のネガ型フォトレジスト組成物は、本発明の環状化合物(A)、溶剤(B)、可視光線、遠紫外線、エキシマレーザー、電子線、イオンビーム、X線、軟X線及び極端紫外線(EUV)からなる群から選択される少なくとも1つの放射線の照射により直接的又は間接的に酸を発生する酸発生剤(C)、架橋剤(D)、酸拡散制御剤(E)、及び本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて添加されるその他の成分(F)を含有する。
本発明のネガ型フォトレジスト組成物は、好ましくは固形成分1〜80質量%および溶媒20〜99質量%であり、より好ましくは固形成分1〜50質量%および溶媒50〜99質量%、さらに好ましくは固形成分2〜40質量%および溶媒60〜98質量%であり、特に好ましくは固形成分2〜10質量%および溶媒90〜98質量%である。
本発明の環状化合物(A)の量は、固形成分全質量(本発明の環状化合物(A)、酸発生剤(C)、架橋剤(D)、酸拡散制御剤(E)及びその他の成分(F)などの任意に使用される固形成分の総和)の20〜99.9質量%であり、好ましくは30〜90質量%、より好ましくは40〜80質量%、特に好ましくは45〜70質量%である。上記配合量であると、高解像度が得られ、ラインエッジラフネスが小さくなる。
(溶剤(B))
本発明のネガ型フォトレジスト組成物において、使用される溶剤(B)としては、上記レジスト組成物において使用される溶剤(B)と同じである。
(酸発生剤(C))
本発明のネガ型フォトレジスト組成物は、可視光線、遠紫外線、エキシマレーザー、電子線、イオンビーム、X線、軟X線及び極端紫外線(EUV)からなる群から選択される少なくとも1つの放射線の照射により直接的又は間接的に酸(ラジカルまたはカチオン)を発生する酸発生剤(C)を添加するのが望ましい。
(C)成分は、従来の化学増幅型レジスト組成物において使用されている公知の酸発生剤から特に限定せずに用いることができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩及びスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤;オキシムスルホネート系酸発生剤;ビスアルキル又はビスアリールスルホニルジアゾメタン類、及びポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類などのジアゾメタン系酸発生剤;ニトロベンジルスルホネート系酸発生剤;イミノスルホネート系酸発生剤;ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
オニウム塩系酸発生剤の具体例としては、ジフェニルヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4−メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、モノフェニルジメチルスルホニウムのトリフルオロンメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニルモノメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4−tert−ブチル)フェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネートなどが挙げられる。
オキシムスルホネート系酸発生剤の具体例としては、α−(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(4−ニトロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(4−ニトロ−2−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−クロロベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,4−ジクロロベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−2,6−ジクロロベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、α−(2−クロロベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド、α−(ベンゼンスルホニルオキシイミノ)−チエン−2−イルアセトニトリル、α−(4−ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−ベンジルシアニド、α−[(p−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル]アセトニトリル、α−[(ドデシルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル]アセトニトリル、α−(トシルオキシイミノ)−4−チエニルシアニド、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘプテニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロオクテニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−シクロヘキシルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−エチルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−プロピルアセトニトリル、α−(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)−シクロペンチルアセトニトリル、α−(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)−シクロヘキシルアセトニトリル、α−(シクロヘキシルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロペンテニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(イソプロピルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−1−シクロヘキセニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−p−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−ブロモフェニルアセトニトリルなどが挙げられる。
ジアゾメタン系酸発生剤の具体例としては、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(t−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン等のビススルホニルジアゾメタン類などが挙げられる。
その他の酸発生剤としては、例えば、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−(ビストリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−(ビストリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)−1,3,5−トリアジン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート等のハロゲン含有トリアジン誘導体が挙げられる。
これらの酸発生剤(C)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、上記式(1)で表される環状化合物(A)100質量部に対し、1〜30質量部、好ましくは5〜20質量部である。酸発生剤(C)の配合量が、この範囲よりも少なくなると像形成ができず、多くなると、均一な溶液とならず、保存安定性が低下の原因となるおそれがある。
(架橋剤(D))
本発明において用いられる架橋剤(D)は、特に限定されず、従来の化学増幅型のネガ型フォトレジスト組成物において使用されている公知の架橋剤の中から任意に選択して用いることができる。酸架橋剤(D)とは、酸発生剤(C)から発生した酸の存在下で、上記一般式(1)で表される環状化合物を分子内又は分子間架橋し得る化合物である。
例えば、4,4’−メチレンビス[2,6−ビス(ヒドロキシメチル)]フェノール(MBHP)、4,4’−メチレンビス[2,6−ビス(メトキシメチル)]フェノール(MBMP)、2,3−ジヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルノルボルナン、2−ヒドロキシ−5,6−ビス(ヒドロキシメチル)ノルボルナン、シクロヘキサンジメタノール、3,4,8(又は9)−トリヒドロキシトリシクロデカン、2−メチル−2−アダマンタノール、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサン等のヒドロキシル基又はヒドロキシアルキル基あるいはその両方を有する脂肪族環状炭化水素又はその含酸素誘導体が挙げられる。
また、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、グリコールウリル等のアミノ基含有化合物にホルムアルデヒド又はホルムアルデヒドと低級アルコールを反応させ、当該アミノ基の水素原子をヒドロキシメチル基又は低級アルコキシメチル基で置換した化合物が挙げられる。これらのうち、メラミンを用いたものをメラミン系架橋剤、尿素を用いたものを尿素系架橋剤、エチレン尿素、プロピレン尿素等のアルキレン尿素を用いたものをアルキレン尿素系架橋剤、グリコールウリルを用いたものをグリコールウリル系架橋剤という。
メラミン系架橋剤としては、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシブチルメラミン等が挙げられる。
尿素系架橋剤としては、例えば、ビスメトキシメチル尿素、ビスエトキシメチル尿素、ビスプロポキシメチル尿素、ビスブトキシメチル尿素等が挙げられる。
アルキレン尿素系架橋剤としては、例えば、モノ及び/又はジヒドロキシメチル化エチレン尿素、モノ及び/又はジメトキシメチル化エチレン尿素、モノ及び/又はジエトキシメチル化エチレン尿素、モノ及び/又はジプロポキシメチル化エチレン尿素、モノ及び/又はジブトキシメチル化エチレン尿素等のエチレン尿素系架橋剤;モノ及び/又はジヒドロキシメチル化プロピレン尿素、モノ及び/又はジメトキシメチル化プロピレン尿素、モノ及び/又はジエトキシメチル化プロピレン尿素、モノ及び/又はジプロポキシメチル化プロピレン尿素、モノ及び/又はジブトキシメチル化プロピレン尿素等のプロピレン尿素系架橋剤;1,3−ジ(メトキシメチル)4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(メトキシメチル)4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
グリコールウリル系架橋剤としては、例えば、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラヒドロキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラメトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラエトキシメチル化グリコールウリル、モノ,ジ,トリ及び/又はテトラブトキシメチル化グリコールウリル等が挙げられる。
これらの架橋剤(D)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、上記一般式(1)で表される環状化合物(A)100質量部に対し、5〜100質量部、好ましくは10〜60質量部である。架橋剤(D)の配合量が、5質量部未満では架橋形成が十分に進行せず、良好なレジストパターンが得られない。また、100質量部を超えると、レジスト塗布液の保存安定性が低下し、感度が経時的に劣化するおそれがある。架橋剤(D)の配合量が、上記範囲であると、架橋反応が十分起こり、残膜率の低下、パターンの膨潤現象や蛇行等が避けられるので好ましい。
(酸拡散制御剤(E))
本発明においては、放射線照射により酸発生剤(C)から生じた酸のレジスト膜中における拡散を制御して、未露光領域での好ましくない化学反応を阻止させ、レジストパタ−ン形状、保管状態での経時安定性などを向上させる作用等を有する酸拡散制御剤(E)をネガ型フォトレジスト組成物に配合して使用することが出来る。
このような酸拡散制御剤(E)としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン及びn−デシルアミン等のモノアルキルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン及びジシクロヘキシルアミン等のジアルキルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デカニルアミン及びトリ−n−ドデシルアミン等のトリアルキルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−オクタノールアミン及びトリ−n−オクタノールアミン等のアルキルアルコールアミン、並びに1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の環状アミン等の窒素原子含有塩基性化合物;トリフェニルスルホニウムハイドロオキサイド、トリフェニルスルホニウムアセテート、トリフェニルスルホニウムサリチレート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムハイドロオキサイド、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムアセテート、及びジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムサリチレート等の塩基性スルホニウム化合物;ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムハイドロオキサイド、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムアセテート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムハイドロオキサイド、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムアセテート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムサリチレート、4−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシフェニルヨードニウムハイドロオキサイド、4−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシフェニルヨードニウムアセテート、及び4−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシフェニルヨードニウムサリチレート等の塩基性ヨードニウム化合物等の電子線放射分解性塩基性化合物が挙げられる。
これらの酸拡散制御剤(E)は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。酸拡散制御剤(E)の配合量は、上記式(1)で表される環状化合物(A)100質量部に対し、0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部である。酸拡散制御剤(E)の配合量が、0.01質量部未満では、その添加の効果が得られない。一方、10質量部を超えると感度の低下や未露光部の現像性が悪化する傾向がある。
(その他の成分(F))
本発明のネガ型フォトレジスト組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて、その他の成分(F)として、混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜、添加含有させることができる。
<ポジ型フォトレジスト組成物>
また、本発明の環状化合物(A)は、可視光線、遠紫外線、エキシマレーザー、電子線、イオンビーム、X線、軟X線及び極端紫外線(EUV)からなる群から選択される少なくとも1つの放射線を照射することにより、現像液に易溶な化合物となるポジ型フォトレジスト用材料として特に有用である。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物の好ましい態様の一つは、本発明の環状化合物(A)が有する少なくとも1つのフェノール性水酸基に、放射線の照射により解離する酸解離性官能基を導入した環状化合物の誘導体(A´)、溶剤(B)、放射線酸発生剤(G)を含有する。
本発明のポジ型フォトレジスト組成物は、好ましくは固形成分1〜80質量%および溶媒20〜99質量%であり、より好ましくは固形成分1〜50質量%および溶媒50〜99質量%、さらに好ましくは固形成分2〜40質量%および溶媒60〜98質量%であり、特に好ましくは固形成分2〜10質量%および溶媒90〜98質量%である。
本発明の環状化合物(A)に酸解離性官能基を導入した環状化合物の誘導体(A´)の量は、固形成分全質量(環状化合物(A´)、放射線酸発生剤(G)、その他の成分(H)などの任意に使用される固形成分の総和)の20〜99.9質量%であり、好ましくは30〜90質量%、より好ましくは40〜80質量%、特に好ましくは45〜70質量%である。上記配合量であると、高解像度が得られ、ラインエッジラフネスが小さくなる。
(環状化合物の誘導体(A´))
本発明の環状化合物(A)に導入される酸解離性官能基は、特に限定されない。酸解離性官能基としては、tert−ブトキシカルボニル基、トリメチルシリル基およびシクロヘキセニル基などが挙げられる。
本発明の環状化合物(A)に酸解離性官能基を導入して環状化合物の誘導体(A´)とする方法は、特に限定されない。公知の方法を用いて酸解離性官能基を導入することができる。例えば、酸解離性官能基としてtert−ブトキシカルボニル基を導入する場合は、本発明の環状化合物(A)とジ−t−ブチルカーボネートと溶媒中で反応させればよい。反応により、環状化合物(A)の水酸基がtert−ブトキシカルボニル基に置換されるが、この置換率は通常40%以上、好ましくは50%以上である。
(溶剤(B))
本発明のポジ型フォトレジスト組成物において、使用される溶剤(B)としては、上記レジスト組成物において使用される溶剤(B)と同じである。
(放射線酸発生剤(G))
本発明で用いられる放射線酸発生剤(以下、酸発生剤という)は、放射線、例えば紫外線、電子線などが照射された時に酸を発生するものである。該酸発生剤としては、例えばジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、フェニルジアゾニウム塩などのオニウム化合物、イミドスルホネート誘導体、トシラート化合物、ベンジル誘導体のカルボナート化合物、ならびにトリアジン誘導体のハロゲン化物などが挙げられる。
該ジアリールヨードニウム塩は、一般式(α):Ar (α)
〔式中、Arはアリール基であり、Yはアニオンを表す〕で示されるものである。一般式(α)で示されるジアリールヨードニウム塩中のカチオン(Ar)としては、例えばジフェニルヨードニウム、4−メトキシフェニル−フェニルヨードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウムおよびビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムなどが挙げられる。
また、前記アニオン(Y)としては、例えばナフタレン−1−スルホネート、ナフタレン−2−スルホネート、2−t−ブチル−ナフタレン−2−スルホネートなどのナフタレン誘導体;アントラセン−1−スルホネート、アントラセン−2−スルホネート、9−ニトロアントラセン−1−スルホネート、5,6−ジクロロアントラセン−3−スルホネート、9,10−ジクロロアントラセン−2−スルホネート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホネート、9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、ベンズ(a)アントラセン−4−スルホネートなどのアントラセン誘導体;フェナンスレン−2−スルホネート、ピレン−スルホネート、トリフェニレン−2−スルホネート、クリセン−2−スルホネート、アントラキノン−スルホネートなどのその他の多環構造を有するアニオン;トリフルオロメタンスルホネート、ヘキサフルオロアンチモネート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロフォスフェート、ベンゼンスルホネートなどが挙げられ、これらの中では、アントラセン誘導体およびトリフルオロメタンスルホネートが好ましい。
また、前記トリアリールスルホニウム塩は、一般式(β):Ar (β)
〔式中、ArおよびYは前記と同じ意味である〕で示されるものである。
一般式(β)で示されるトリアリールスルホニウム塩中のカチオン(Ar)としては、例えばトリフェニルスルホニウム、メトキシフェニル−ジフェニルスルホニウム、ビス(メトキシフェニル)−フェニルスルホニウム、トリス(メトキシフェニル)スルホニウム、4−メチルフェニル−ジフェニルスルホニウム、2,4,6−トリメチルフェニル−ジフェニルスルホニウム、4−t−ブチルフェニル−ジフェニルスルホニウム、トリス(4−t−ブチルフェニル)−スルホニウムなどが挙げられる。また、アニオン(Y-)の具体例は、前記ジアリールヨードニウム塩で例示したものと同様である。
前記イミドスルホネート誘導体としては、例えばトリフルオロメチルスルフォニルオキシビシクロ[2.2.1]−ヘプト−5−エン−ジカルボキシイミド、スクシンイミドトリフルオロメチルスルホネート、フタルイミドトリフルオロメチルスルホネートなどが挙げられる。また、前記トシラート化合物としては、例えばベンジルトシラート、ニトロベンジルトシラート、ジニトロベンジルトシラートなどのベンジルカチオン誘導体が挙げられる。
さらに、前記ベンジル誘導体のカルボナート化合物としては、例えばベンジルカルボナート、ニトロベンジルカルボナート、ジニトロベンジルカルボナートなどのベンジルカルボナート誘導体が挙げられる。そして、前記トリアジン誘導体のハロゲン化物としては、例えば2,4,6−(トリスクロロメチル)−s−トリアジンなどのトリクロロメチルトリアジン誘導体が挙げられる。
酸発生剤(G)の使用量は、環状化合物の誘導体(A´)100質量部に対して、通常、0.5〜20重量部でよく、好ましくは1〜15重量部、特に好ましくは1〜10重量部である。酸発生剤が少なすぎると、放射線照射による環状化合物の誘導体(A´)に導入された酸解離性官能基の開裂(すなわちアルカリ可溶性基である水酸基の生成)が不十分となる場合があり、その結果、形成されるパターンが現像できなくなる場合がある。逆に、多すぎると、放射線未照射部でも酸解離性官能基の開裂が進行し、その結果、形成されるパターンが現像時に溶解してしまう場合がある。
(その他の成分(H))
本発明のポジ型フォトレジスト組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて、その他の成分(H)として、混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤、密着助剤などを適宜、添加含有させることができる。
本発明に係るポジ型フォトレジスト組成物は、環状化合物(A)又は環状化合物の誘導体(A´)、放射線酸発生剤(G)及びその他の成分(H)を、溶剤(B)に溶解することで得られる。
<レジストパターン形成方法>
本発明に係るパターン形成方法は、(i)本発明に係るネガ型フォトレジスト組成物又はポジ型フォトレジスト組成物を基板上に塗布した後、加熱(PAB)処理することでレジスト膜を形成する工程と、(ii)前記(i)工程で形成されたレジスト膜を可視光線、遠紫外線、エキシマレーザー、電子線、イオンビーム、X線、軟X線及び極端紫外線(EUV)からなる群から選択される少なくとも1つの放射線で露光した後、露光後加熱(PEB)処理し、次いで現像することでレジストパターンを形成する工程と、を含むことを特徴とする。
具体的には、例えば以下のようなレジストパターン形成方法によりレジストパターンを形成することができる。
(i)本発明に係るネガ型フォトレジスト組成物又はポジ型フォトレジスト組成物を基板上に塗布した後、加熱処理することでレジスト膜を形成する工程
まず、シリコンウェーハのような基板上に、上記本発明のネガ型フォトレジスト組成物又はポジ型フォトレジスト組成物を塗布する。塗布方法は、均一に塗布することができる方法であれば特に限定されるものではなく、スプレー法、ロールコート法、スピンコート等の各種方法を用いることができる。
基板上に塗布したネガ型フォトレジスト組成物又はポジ型フォトレジスト組成物に加熱(プレベーク(PAB))処理を行い、有機溶剤を除去して、レジスト膜を形成する。
加熱処理の温度は、当該組成物の成分、使用割合、有機溶剤の種類等により適宜決めればよく、通常、50〜160℃、好ましくは60〜150℃である。また、加熱処理の時間は、通常、30秒〜15分程度である。
(ii)前記(i)工程で形成されたレジスト膜を可視光線、遠紫外線、エキシマレーザー、電子線、イオンビーム、X線、軟X線及び極端紫外線(EUV)からなる群から選択される少なくとも1つの放射線で露光した後、露光後加熱処理し、次いで現像することでレジストパターンを形成する工程
本工程においては、前記(i)工程で形成されたレジスト膜を、例えば、電子線描画装置、EUV露光装置等の露光装置を用いて、所定のパターン形状を有するマスクを介した露光、又は当該マスクを介さない電子線の直接照射による描画等により、選択的に露光を行う。
露光光源は、特に限定されず、可視光線、遠紫外線、エキシマレーザー、電子線、イオンビーム、X線、軟X線及び極端紫外線(EUV)等を用いて行うことができる。露光条件等は、フォトレジスト組成物の配合組成等に応じて適宜選定される。
次いで露光後に、露光後加熱(Post Exposure Bake、PEB)処理を行う。PEB処理の条件は、通常、50〜160℃の温度で、0.1〜15分程度の時間である。
次に、上記PEB処理された基板を、現像液を用いて現像処理し、露光光の未照射部分を除去する。現像液としては、アルカリ類の水溶液等のアルカリ現像液、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤等の極性溶剤、及び炭化水素系溶剤を用いることができる。中でも、アルカリ現像液が特に好ましい。
本発明のネガ型フォトレジスト組成物又はポジ型フォトレジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジメチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらのアルカリ現像液の中で、好ましくは第四級アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンの水溶液である。
アルカリ現像液としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いる場合、当該TMAH水溶液の濃度は、0.1〜5%であることが好ましく、更に好ましくは0.5〜3%であり、特に好ましくは1.19〜2.38%である。2.38%濃度のTMAH水溶液は、一般に半導体産業において最も入手しやすい。
アルカリ現像液を用いて現像処理した後、リンス処理を行って、基板上の現像液および該現像液によって溶解したフォトレジスト組成物を洗い流し、乾燥させて、レジストパターンを得る。なお、これらの工程は、周知の手法を用いて行うことができる。
本発明に係るレジストパターン形成方法によれば、高解像度且つ高感度で形状が良好なレジストパターンを形成することができる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、これらの記載により本発明を制限するものではない。
(環状化合物の合成)
以下の合成例及び実施例において、化合物の構造は、水素核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)及びTOF−MSを測定し、解析することにより確認した。
[評価:測定条件]
(1)化合物のH−NMRスペクトル
1〜10mg程度の測定サンプルを0.7mlのCDCl(重クロロホルム)、あるいは重DMSOに溶かし、日本電子株式会社製JNM−LA500FT−NMRを用い測定した。
(2)TOF−MS測定
Waters社製LC−TOF−MS(高速液体クロマトグラフィー−飛行時間型質量分析器)であるUPLC(ACQUITY Ultra−Performance LC)およびLCT Premier XEを用いて、ネガティブモードの測定により、得られた化合物の同定を行った。
<合成例1>アルデヒド成分(A1)(以下「DPMA−1」と称す)の合成例
(DPMA−1:Xが2,6−キシレノール、Yがp−フェニレン基)
500mLナスフラスコに、テレフタルアルデヒド40.2g(0.30mol)、2,6−キシレノール73.2g(0.60mol)を投入し、トルエン250mLを加えた。加熱溶融後に、パラトルエンスルホン酸一水和物8gを加え、40℃で24時間反応させた。反応中、目的成分と思われる結晶が析出した。当該反応は、下記の反応式(a)で示される。反応終了後、冷却させ、析出した結晶を吸引濾過し、粗結晶110.1gを得た。粗結晶を酢酸エチル400mLに溶解させ、純水500mLで2回水洗を行った。有機層をエバポレーターと真空ポンプを用いて溶媒を除去し、トルエン350mLを加え溶媒置換を行った。その際に、結晶が析出し、結晶を濾別、真空乾燥させることにより79.8gの化合物を得た。この化合物の重クロロホルム溶媒中でのH−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は、1H NMR (CDCl3, TMS) δ(ppm): 2.17 (12H, s, CH3 x 2), 4.54 (2H, s, -OH x 2), 5.35 (1H, s, CH), 6.68 (4H, s, aromatic protons), 7.27 (2H, d, J = 8.2 Hz, aromatic protons), 7.78 (2H, d, J = 8.2 Hz, aromatic protons), 9.98 (1H, s, CHO).であった。これらの結果から、得られた化合物を目的化合物(DPMA−1)と同定した。H−NMRの測定結果を図1に示す。
Figure 0006820562
<合成例2>アルデヒド成分(A1)(以下「DPMA−2」と称す)の合成例
(DPMA−2:Xがβナフトール、Yがp−フェニレン基)
500mLナスフラスコに、テレフタルアルデヒド20g(0.14mol)、β−ナフトール9.3g(0.07mol)を投入し、トルエン100mLを加えた。加熱溶融後に、パラトルエンスルホン酸一水和物2gを加え、40℃で24時間反応させた。反応中、目的成分と思われる結晶が析出した。当該反応は、下記の反応式(b)で示される。反応終了後、冷却させ、析出した結晶を吸引濾過し、粗結晶28gを得た。粗結晶を酢酸エチル200mLに溶解させ、純水250mLで2回水洗を行った。有機層をエバポレーターと真空ポンプを用いて溶媒を除去し、トルエン150mLを加え溶媒置換を行った。その際に、結晶が析出し、結晶を濾別、真空乾燥させることにより25.8gの化合物を得た。この化合物の重DMSO溶媒中でのH−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は、1H NMR (DMSO-d6, TMS) δ(ppm): 6.85 (1H, s, CH), 7.47 (2H, t, J = 6.95,7.8, Hz 2H, aromatic protons), 7.59 (2H, d, J = 8.85 Hz 2H, aromatic protons), 7.64 (2H, t, J = 8.85 Hz 2H, aromatic protons), 7.70 (2H, d, J = 8.3 Hz 2H, aromatic protons), 7.87 (2H, d, J = 8.25 Hz 2H, aromatic protons), 7.95 (4H, t, J = 8.05,8.95 Hz 2H x 2, aromatic protons), 8.68 (2H, d, J = 8.45 Hz 2H, aromatic protons), 9.76 (1H, s, CHO).であった。これらの結果から、得られた化合物を目的化合物(DPMA−2)と同定した。H−NMRの測定結果を図2に示す。
Figure 0006820562
<合成例3>アルデヒド成分(A1)(以下「DPMA−3」と称す)の合成例
(DPMA−3:Xが2,4−キシレノール、Yがp−フェニレン基)
500mLナスフラスコに、テレフタルアルデヒド40.2g(0.30mol)、2,4−キシレノール73.2g(0.60mol)を投入し、トルエン350mLを加えた。加熱溶融後に、パラトルエンスルホン酸一水和物8gを加え、40℃で24時間反応させた。反応中、目的成分と思われる結晶が析出した。当該反応は、下記の反応式(c)で示される。反応終了後、冷却させ、析出した結晶を吸引濾過し、粗結晶108.3gを得た。粗結晶を酢酸エチル400mLに溶解させ、純水500mLで2回水洗を行った。有機層をエバポレーターと真空ポンプを用いて溶媒を除去し、トルエン350mLを加え溶媒置換を行った。その際に、結晶が析出し、結晶を濾別、真空乾燥させることにより97.5gの化合物を得た。この化合物の重クロロホルム溶媒中でのH−NMRを測定した。H−NMRの測定結果から、得られた化合物を目的化合物(DPMA−3)と同定した。H−NMRの測定結果を図3に示す。
Figure 0006820562
<合成例4>アルデヒド成分(A1)(以下「DPMA−4」と称す)の合成例
(DPMA−4:Xが2,3,6−トリメチルフェノール、Yがp−フェニレン基)
500mLナスフラスコに、テレフタルアルデヒド20.0g(0.15mol)、2,3,6−トリメチルフェノール40.6g(0.30mol)を投入し、トルエン150mLを加えた。加熱溶融後に、パラトルエンスルホン酸一水和物4gを加え、40℃で24時間反応させた。反応中、目的成分と思われる結晶が析出した。当該反応は、下記の反応式(d)で示される。反応終了後、冷却させ、析出した結晶を吸引濾過し、粗結晶58.2gを得た。粗結晶を酢酸エチル400mLに溶解させ、純水500mLで2回水洗を行った。有機層をエバポレーターと真空ポンプを用いて溶媒を除去し、トルエン350mLを加え溶媒置換を行った。その際に、結晶が析出し、結晶を濾別、真空乾燥させることにより55.2gの化合物を得た。この化合物の重DMSO溶媒中でのH−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は、1H NMR (DMSO-d6, TMS) d (ppm): 1.95 (6H, s, CH3x 2), 1.98 (6H, s, CH3 x 2), 2.09 (6H, s, CH3 x 2), 5.70 (1H, s, CH), 6.16 (2H, s, aromatic protons), 7.19 (2H, d, J = 8.0 Hz 2H, aromatic protons), 7.81 (2H, d, J = 8.0 Hz 2H, aromatic protons), 9.95 (1H, s, CHO).であった。これらの結果から、得られた化合物を目的化合物(DPMA−4)と同定した。H−NMRの測定結果を図4に示す。
Figure 0006820562
<合成例5>アルデヒド成分(A1)(以下「DPMA−5」と称す)の合成例
(DPMA−5:Xが2,5−キシレノール、Yがp−フェニレン基)
500mLナスフラスコに、テレフタルアルデヒド27.5g(0.20mol)、2,5−キシレノール50.0g(0.41mol)を投入し、トルエン150mLを加えた。加熱溶融後に、パラトルエンスルホン酸一水和物5gを加え、40℃で24時間反応させた。反応中、目的成分と思われる結晶が析出した。当該反応は、下記の反応式(e)で示される。反応終了後、冷却させ、析出した結晶を吸引濾過し、粗結晶73.3gを得た。粗結晶を酢酸エチル400mLに溶解させ、純水500mLで2回水洗を行った。有機層をエバポレーターと真空ポンプを用いて溶媒を除去し、トルエン350mLを加え溶媒置換を行った。その際に、結晶が析出し、結晶を濾別、真空乾燥させることにより71.4gの化合物を得た。この化合物の重DMSO溶媒中でのH−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は、1H NMR (DMSO-d6, TMS) d (ppm):1.94 and 1.98 (each 6H, s, 2-CH3x 2 and 5-CH3 x 2), 5.54 (1H, s, methane proton), 6.29 (2H, s, 3-position protons in 2,5-xylyl group), 6.59 (2H, s, 6-position protons in 2,5-xylyl group), 7.23 (2H, d, J = 8.2 Hz, m-position proton in benzaldehyde), 7.82 (2H, d, J = 8.2 Hz, o-position proton in benzaldehyde), 9.96 (2H, s, -OH), 9.05 (1H, s, CHO). であった。これらの結果から、得られた化合物を目的化合物(DPMA−5)と同定した。H−NMRの測定結果を図5に示す。
Figure 0006820562
<実施例1>環状化合物(以下「CX−1」と称す)の合成例
(CX−1:Xが2,6−キシレノール、Yがp−フェニレン基)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、レゾルシノール(14g、0.13mol)と、合成例1で合成したDPMA−1(49g、0.13mol)と、エタノール150mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸60mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。当該反応は、下記の反応式(f)で示される。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより52gの化合物を得た。この化合物の重DMSO溶媒中でのH−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は、1H NMR (DMSO-d6, TMS) δ(ppm): 1.8~2.2 (48H, brs, CH3 x 16), 4.62 (4H, s, CH x 4), 5.52 (4H, s, CH x 4), 6.4~6.6 (m, aromatic proton), 7.8~7.9 (brs, aromatic proton), 8.40 (brs, aromatic CH), 8.55 (brs, aromatic proton).であった。これらの結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−1)と同定した。H−NMRの測定結果を図6に示す。
また、この化合物のTOF−MSの測定結果は以下のとおりである。
ESI[M−H] 実測値:m/z:1807.7891、計算値:C12011116:1807.7872
ESI[M+HCOO] 実測値:m/z:1853.7926、計算値:C12111318:1853.79267
これらの結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−1)と同定した。
Figure 0006820562
<実施例2>環状化合物(以下「CX−2」と称す)の合成例
(CX−2:Xがβナフトール、Yがp−フェニレン基)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、レゾルシン(4g、0.04mol)と、合成例2で合成したDPMA−2(15g、0.02mol)と、エタノール100mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸20mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。当該反応は、下記の反応式(g)で示される。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより17gの化合物を得た。この化合物の、重DMSO溶媒中でのH−NMRのケミカルシフト値(δppm,TMS基準)は、1H NMR (DMSO-d6, TMS) δ(ppm): 5.94 (4H, s, CH x 4), 6.20~6.26 (4H, brs, aromatic protons CH x 4), 6.85 (4H, s,CH x 4), 7.27 (4H,brs, aromatic protons CH x 4), 7.45~8.10 (24H, aromatic protons 6H x 4), 8.63~8.69 (2H, aromatic protons).であった。これらの結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−2)と同定した。H−NMRの測定結果を図7に示す。
Figure 0006820562
<実施例3>環状化合物(以下「CX−3」と称す)の合成例
(CX−3:Xが2,4−キシレノール、Yがp−フェニレン基)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、レゾルシン(11g、0.10mol)と、合成例3で合成したDPMA−3(36g、0.10mol)と、エタノール200mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸0.2mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。当該反応は、下記の反応式(h)で示される。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより43gの化合物を得た。この化合物の、重DMSO溶媒中でのH−NMRを測定した。H−NMRの測定結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−3)と同定した。H−NMRの測定結果を図8に示す。
Figure 0006820562
<実施例4>環状化合物(以下「CX−4」と称す)の合成例
(CX−4:Xが2,3,6−トリメチルフェノール、Yがp−フェニレン基)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、レゾルシン(11g、0.10mol)と、合成例4で合成したDPMA−4(38g、0.10mol)と、エタノール200mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸0.2mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。当該反応は、下記の反応式(i)で示される。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより45gの化合物を得た。この化合物の、重DMSO溶媒中でのH−NMRを測定した。H−NMRの測定結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−4)と同定した。H−NMRの測定結果を図9に示す。
Figure 0006820562
<実施例5>環状化合物(以下「CX−5」と称す)の合成例
(CX−5:Xが2,5−キシレノール、Yがp−フェニレン基)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、レゾルシノール(11g、0.10mol)と、合成例5で合成したDPMA−5(36g、0.10mol)と、エタノール200mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸0.2mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。当該反応は、下記の反応式(j)で示される。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより44gの化合物を得た。この化合物の重DMSO溶媒中でのH−NMRを測定した。H−NMRの測定結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−5)と同定した。H−NMRの測定結果を図10に示す。
Figure 0006820562
<実施例6>環状化合物(以下「CX−6」と称す)の合成例
(CX−6:Xが2,6−キシレノール、Yがp−フェニレン基)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、ピロガロール(25g、0.20mol)と、合成例1で合成したDPMA−1(72g、0.20mol)と、エタノール200mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸0.2mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。当該反応は、下記の反応式(k)で示される。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより76gの化合物を得た。この化合物の重DMSO溶媒中でのH−NMRを測定した。H−NMRの測定結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−)と同定した。H−NMRの測定結果を図11に示す。
Figure 0006820562
<実施例7>環状化合物(以下「CX−7」と称す)の合成例
(CX−7:Xがβナフトール、Yがp−フェニレン基)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、ピロガロール(25g、0.20mol)と、合成例2で合成したDPMA−2(72g、0.20mol)と、エタノール200mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸0.2mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。当該反応は、下記の反応式(l)で示される。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより84gの化合物を得た。この化合物の、重DMSO溶媒中でのH−NMRを測定した。H−NMRの測定結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−7)と同定した。H−NMRの測定結果を図12に示す。
Figure 0006820562
<実施例8>環状化合物(以下「CX−8」と称す)の合成例
(CX−8:Xが2,4−キシレノール、Yがp−フェニレン基)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、ピロガロール(25g、0.20mol)と、合成例3で合成したDPMA−3(80g、0.20mol)と、エタノール200mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸0.2mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。当該反応は、下記の反応式(m)で示される。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより62gの化合物を得た。この化合物の、重DMSO溶媒中でのH−NMRを測定した。H−NMRの測定結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−8)と同定した。H−NMRの測定結果を図13に示す。
Figure 0006820562
<実施例9>環状化合物(以下「CX−9」と称す)の合成例
(CX−9:Xが2,3,6−トリメチルフェノール、Yがp−フェニレン基)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、ピロガロール(25g、0.20mol)と、合成例4で合成したDPMA−4(75g、0.20mol)と、エタノール200mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸0.2mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。当該反応は、下記の反応式(n)で示される。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより92gの化合物を得た。この化合物の、重DMSO溶媒中でのH−NMRを測定した。H−NMRの測定結果から、得られた化合物を目的化合物(CX−9)と同定した。H−NMRの測定結果を図14に示す。
Figure 0006820562
<比較例1>環状化合物(以下「CX−10」と称す)の合成例
(CX−10:レゾルシン/ベンズアルデヒドからなるカリックスアレーン)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、レゾルシン(22g、0.20mol)と、ベンズアルデヒド(15.9g、0.15mol)と、エタノール200mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸0.2mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより35gの化合物を得た。当該化合物は、下記化学式(13)で示される。
Figure 0006820562
<比較例2>環状化合物(以下「CX−11」と称す)の合成例
(CX−11:レゾルシン/サリチルアルデヒドからなるカリックスアレーン)
滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計、攪拌翼を設置した500mL四つ口フラスコに、レゾルシン(22g、0.20mol)と、サリチルアルデヒド(18.3g、0.15mol)と、エタノール200mLを加え、窒素雰囲気下75℃で加熱溶融を行った。溶質が完全に溶解したところで、12N塩酸0.2mLを加え、その後窒素雰囲気下で75℃で5時間加熱撹拌を行った。反応終了後、反応溶液を蒸留水500mL中に注ぎ込み、生じた沈殿物を濾過した後、中性になるまで蒸留水で洗浄し、固体を濾別、真空乾燥させることにより36gの化合物を得た。当該化合物は、下記化学式(14)で示される。
Figure 0006820562
(フォトレジスト組成物の調整及び評価)
[評価:環状化合物の安全溶媒溶解度試験]
上記実施例1〜9、比較例1,2で得られた環状化合物CX−1〜CX−11について、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、シクロヘキサノン、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン(MIBK)、乳酸エチル、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、γ−ブチロラクトン(GBL)、メタノール及びアセトンへの溶解量を評価した。結果を表1に示す。
A:5.0wt%≦溶解量
B:3.0wt%≦溶解量<5.0wt%
C:溶解量<3.0wt%
Figure 0006820562
<実施例10>
上記実施例1で得られた環状化合物(CX−1)(A)5質量部と、酸発生剤(C)として、トリアジン系のTFE―TRIAZIN(三和ケミカル(株)製)2.5質量部と、架橋剤(D)として、ニカラックMW―100LM(三和ケミカル(株)製)2.5質量部と、酸拡散制御剤(E)として、有機塩基性化合物であるトリオクチルアミン(和光純薬(株)製)0.95質量部(常温で液状)とを、溶剤(B)として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)38質量部に溶解させ、ネガ型フォトレジスト組成物を得た。
<実施例11>
環状化合物(CX−1)の代わりに、上記実施例4で得られた環状化合物(CX−4)を用いた以外は実施例10と同様にして、ネガ型フォトレジスト組成物を得た。
<実施例12>
環状化合物(CX−1)の代わりに、上記実施例6で得られた環状化合物(CX−6)を用いた以外は実施例10と同様にして、ネガ型フォトレジスト組成物を得た。
<実施例13>
環状化合物(CX−1)の代わりに、上記実施例9で得られた環状化合物(CX−9)を用いた以外は実施例10と同様にして、ネガ型フォトレジスト組成物を得た。
[レジストパターンの作成及び評価方法]
上記実施例10〜13で得られたネガ型フォトレジスト組成物を用いて、以下に示す方法でレジストパターンを作成し、評価を行った。なお、結果を表2に示す。
(1)レジストの塗布
ネガ型フォトレジスト組成物を、シリコン基板上にスピンナーを用いて、均一に塗布し、110℃で90秒間加熱(プレベーク(PAB))処理を行い、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。
(2)レジストパターンの作成
当該レジスト膜に対し電子線描画装置(ELS−7500,(株)エリオニクス社製;加速電圧50kV)を用いて、100nm、60nm及び30nm間隔の1:1のラインアンドスペース設定の電子線を照射した。描画終了後、110℃で60秒間露光後加熱(PEB)処理を施した後、1.60質量%のTMAH水溶液で10秒間現像処理し、純水にて30秒間リンス処理を行い、乾燥して、ネガ型のレジストパターンを形成した。
(3)評価方法
〔解像力〕
得られたラインアンドスペースを走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した。パターンの解像度は、形成できたパターンの最小線幅のものとした。パターン形状は、矩形であれば良好とした。ラインエッジラフネスは、パターンの凹凸が5nm未満を良好とした。また、その際のドーズ量(μC/cm)を感度とし、30μC/cm未満を良好とした。
形成されたパターンの評価は、以下の基準に従って行い、評価結果を表2に示す。
○:解像度30nmの良好なレジストパターンを良好な感度で得ることができる。
△:解像度60nmの良好なレジストパターンを良好な感度で得ることができる。
×:解像度60nmの良好なレジストパターンを不良な感度で得ることができる。
Figure 0006820562
本発明の環状化合物の安全溶媒溶解度試験の結果、本発明の環状化合物である実施例1〜実施例9の環状化合物(CX−1〜CX−9)は、レジスト溶媒として一般的に使用されているプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)やプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、シクロヘキサノンなどの安全溶媒に対する溶解性が高いことがわかった。
パターニング試験の結果、本発明の環状化合物である実施例1の環状化合物(CX−1)、実施例4の環状化合物(CX−4)、実施例6の環状化合物(CX−6)、実施例9の環状化合物(CX−9)を用いた実施例10〜13のネガ型フォトレジスト組成物については、解像度30nmの良好なレジストパターンを、優秀な感度で得られることがわかった。また、そのパターンのラフネスも小さく、形状も良好であることがわかった。
上記のように、本発明の環状化合物を含むネガ型フォトレジスト組成物は、高感度で、ラフネスが小さく、かつ良好な形状のレジストパターンを形成することができる。上記した本発明の要件を満たす限り、実施例に記載したもの以外の化合物も同様の効果を示す。
本発明は、酸増幅型非高分子系レジスト材料として有用な、特定の化学構造式で示される環状化合物、その製造方法、該環状化合物を含むフォトレジスト組成物及びその製造方法、並びに該組成物を用いたレジストパターン形成方法に好適に使用される。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とする環状化合物。
    Figure 0006820562
    (一般式(1)中、Xは、それぞれ独立して、下記一般式(2)で表される1価の基であり、Yは、それぞれ独立して、下記一般式(3)で表される2価の基であり、Zは、それぞれ独立して、下記一般式(4)で表される2価の基である。)
    Figure 0006820562
    (一般式(2)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、及びハロゲン原子からなる群から選択される置換基であり、aは、1〜2の整数であり、bは、1〜3の整数である。)
    Figure 0006820562
    Figure 0006820562
    (一般式(4)中、Rは、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、及びシアノ基からなる群から選択される置換基である。*は結合手を示す。)
  2. 下記一般式(5)で表されることを特徴とする請求項1記載の環状化合物。
    Figure 0006820562
    (一般式(5)中、R、R、a及びbは、前記一般式(2)及び(4)のR、R、a及びbと同じである。)
  3. 下記一般式(6)で表されるアルデヒド成分(A1)と、下記一般式(7)で表されるフェノール化合物(A2)とを縮合反応させることを特徴とする請求項1記載の環状化合物の製造方法。
    Figure 0006820562
    (一般式(6)中、Xは、それぞれ独立して、下記一般式(2)で表される1価の基であり、Yは、下記一般式(3)で表される2価の基である。)
    Figure 0006820562
    (一般式(2)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、及びハロゲン原子からなる群から選択される置換基であり、aは、1〜2の整数であり、bは、1〜3の整数である。)
    Figure 0006820562
    Figure 0006820562
    (一般式(7)中、Rは、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、炭素数3〜6の環状のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、及びシアノ基からなる群から選択される置換基である。)
  4. 請求項1又は2記載の環状化合物(A)含むことを特徴とするフォトレジスト組成物。
  5. 請求項1又は2記載の環状化合物(A)溶解させることを特徴とするフォトレジスト組成物の製造方法。
  6. (i)請求項4記載のフォトレジスト組成物を基板上に塗布した後、加熱処理することでレジスト膜を形成する工程と、
    (ii)前記(i)工程で形成されたレジスト膜を露光した後、露光後加熱処理し、次いで現像することでレジストパターンを形成する工程とを含むレジストパターン形成方法。
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