JP6818129B2 - デバイスを製造するリソグラフィ装置及び方法 - Google Patents

デバイスを製造するリソグラフィ装置及び方法 Download PDF

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    • G03F7/70525Controlling normal operating mode, e.g. matching different apparatus, remote control or prediction of failure

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2016年9月20日出願の欧州出願第16189589.1号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、リソグラフィ装置と、リソグラフィ装置を使用してデバイスを製造する方法とに関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。そのような場合、マスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層に形成されるべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが付与される隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所与の方向(「スキャン」方向)と平行或いは逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所与の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。
[0004] 液浸リソグラフィ装置において、液体は、液体閉じ込め構造によって液浸空間に閉じ込められる。液浸空間は、パターンが結像される際に介する投影システムの最終光学要素と、パターンが転写される基板又は基板が保持される基板テーブルとの間である。液体は、流体シールによって液浸スペースに閉じ込めることができる。液体閉じ込め構造は、例えば、液浸空間内の液体の流れ及び/又は位置を制御する際に助けになるように、ガス流を作成するか又は使用することができる。ガス流は、液体を液浸空間に閉じ込めるためにシールを形成するのを助けることができる。
[0005] 基板に印加されるパターンにおける欠陥は、歩留まり、すなわち基板当たりの使用可能なデバイスの数を減少させるため、望ましくない。デバイスを作るために多くのパターニングステップが必要であるため、露光当たりの欠陥率が非常に低い場合であっても、歩留まりを著しく減少させる可能性がある。液浸リソグラフィ装置に特有の欠陥には2つのタイプがある。
[0006] 液浸空間からの液体の小滴又は液膜(以下、小滴への言及は膜も包含し、膜とは、より大きな表面積を覆う小滴である)が、ターゲット部分の露光後に基板上に残る場合がある。液滴がかなりの期間レジストと接触している場合、浸出によってレジストを劣化させる可能性がある。液滴が蒸発する場合、デブリを残す可能性がある、及び/又は、局所的な冷却を引き起こし得る。基板上に残された小滴から生じる欠陥は、レジストの劣化又は蒸発のいずれによる場合であっても、本明細書ではトレール欠陥と呼ぶ。
[0007] 液浸リソグラフィ装置に特有の欠陥の第2の形は、液浸液内に泡が形成される場合に発生する。パターニングデバイスの像を基板上に投影させるために使用される投影ビームの経路内に泡が侵入した場合、投影される像は歪むことになる。泡によって生じる欠陥は、本明細書では露光欠陥と呼ぶ。
[0008] トレール欠陥及び露光欠陥は、センサなどの、基板以外のオブジェクトに問題を生じさせる場合がある。
[0009] 例えば、液浸リソグラフィ装置に特有の欠陥の影響を低減させるためのシステムを提供することが望ましい。
[0010] 一態様によれば、液浸リソグラフィ装置が提供され、液浸リソグラフィ装置は、少なくとも1つのターゲット部分を有するオブジェクトを支持するように構成された支持テーブルと、パターン付きビームをオブジェクト上に投影するように構成された投影システムと、支持テーブルを投影システムに関して移動させるように構成されたポジショナと、投影システムとオブジェクト及び/又は支持テーブルの表面との間の液浸空間に液体を閉じ込めるように構成された液体閉じ込め構造と、一連の動きからなるルートをたどるように支持テーブルを移動させるために、ポジショナを制御するように構成されたコントローラと、を備え、コントローラは、ルートの一連の動きのうちの少なくとも1つの動きの間に液浸空間のエッジがオブジェクトのエッジの上を通過するとき、オブジェクトのエッジに対して液浸空間のエッジの速さを予測するように、速さを所定のパラメータと比較し、速さが所定のパラメータよりも速い場合、少なくとも1つの動きの間の液浸空間からの液体損失を予測するように、また、液浸空間からの液体損失が予測される場合、それに応じて少なくとも1つの動きの間にルートの1つ以上のパラメータを修正するように、適合される。
[0011] 一態様によれば、複数のターゲット部分を有する基板上にパターン付きビームを投影するために液浸リソグラフィ装置を使用するデバイス製造方法が提供され、方法は、投影システムと支持テーブル上のオブジェクト及び/又は支持テーブルの対向表面との間の液浸空間に、液体閉じ込め構造を使用して液体を閉じ込めること、及び、一連の動きを含むルートに沿って支持テーブルを移動させること、ルートの一連の動きのうちの少なくとも1つの動きの間に液浸空間のエッジがオブジェクトのエッジの上を通過するとき、オブジェクトのエッジに対して液浸空間のエッジの速さを予測すること、速さを所定のパラメータと比較し、速さが所定のパラメータよりも速い場合、少なくとも1つの動きの間の液浸空間からの液体損失を予測すること、及び、液浸空間からの液体損失が予測される場合、少なくとも1つの動きを実行する前に、それに応じて少なくとも1つの動きの間にルートの1つ以上のパラメータを修正すること、を含む。
[0012] 対応する参照符号が対応する部分を示す添付の概略図を参照しながら以下に本発明の実施形態について説明するが、これは単に例示としてのものに過ぎない。
[0013]リソグラフィ装置を概略的に示す図である。 [0014]リソグラフィ投影装置において使用するための液体閉じ込め構造を概略的に示す図である。 [0015]一実施形態に従ったさらなる液体供給システムを概略的に示す垂直断面図である。 [0016]コントローラが従うプログラムを示すフローチャートである。 [0017]液浸空間のエッジ及び基板のエッジを上から見た概略図である。 [0018]一実施形態においてコントローラによって実行されるベクトル分析を示す図である。
[0019] 図1は、本発明の一実施形態によるリソグラフィ装置を概略的に示す。この装置は、投影ビームB(例えばUV放射又は他の適切な放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILLと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構築され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1の位置決めデバイスPMに接続された支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、を含む。この装置はまた、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wを保持するように構築され、特定のパラメータに従って基板を正確に配置するように構成された第2の位置決めデバイスPWに接続された支持テーブル(例えばウェーハテーブル)WT又は「基板サポート」又は「基板テーブル」を含む。さらに、この装置は基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上にパターニングデバイスMAによって投影ビームBへ付与されたパターンを投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSを含む。
[0020] 照明システムILは、放射を誘導し、整形し、又は制御するための、屈折型コンポーネント、反射型コンポーネント、磁気型コンポーネント、電磁型コンポーネント、静電型コンポーネント、又はその他のタイプの光学コンポーネント、或いはそれらの任意の組み合わせなどの様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
[0021] 支持構造MTは、パターニングデバイスMAを支持、すなわちその重量を支えている。支持構造MTは、パターニングデバイスMAの方向、リソグラフィ装置の設計等の条件、例えばパターニングデバイスMAが真空環境で保持されているか否かに応じた方法で、パターニングデバイスMAを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスを保持するために、機械的、真空、静電等のクランプ技術を使用することができる。支持構造MTは、例えばフレーム又はテーブルでよく、必要に応じて固定式又は可動式でよい。支持構造MTは、パターニングデバイスMAが例えば投影システムPSなどに対して確実に所望の位置にくるようにできる。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0022] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板Wのターゲット部分Cにパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、投影ビームBに付与されるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板Wのターゲット部分Cにおける所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、投影ビームBに付与されるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
[0023] パターニングデバイスMAは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、さらには様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小型ミラーのマトリクス配列を使用し、ミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを付与する。
[0024] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電光学システム、又はその任意の組み合わせを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これはさらに一般的な「投影システム」という用語と同義と見なすことができる。
[0025] 本明細書で示すように、本装置は透過タイプである(例えば透過マスクを使用する)。或いは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)。
[0026] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれ以上のステージ又はテーブルを有するタイプでよい。テーブルのうちの少なくとも1つは、基板を保持することができる基板サポートを有する。テーブルのうちの少なくとも1つは、基板を保持するように構成されていない測定テーブルであり得る。一実施形態では、2つ以上のテーブルがそれぞれ基板サポートを有する。リソグラフィ装置は、2つ以上のパターニングデバイステーブル又は「マスクサポート」を有することができる。このような「マルチステージ」機械では、追加のテーブル又はサポートを並行して使用することができ、或いは1つ以上の他のテーブル又はサポートを露光に使用している間に準備工程を1つ以上のテーブル又はサポートに対して実施することができる。
[0027] リソグラフィ装置は、投影システムPSと基板Wとの間の液浸空間を満たすように、基板Wの少なくとも一部が、相対的に高い屈折率を有する液体、例えば、超純水(UPW)などの水によって覆われ得るタイプである。液浸液を、リソグラフィ装置内の他の空間、例えば、パターニングデバイスMAと投影システムPSとの間に印加することもできる。液浸技法を使用して、投影システムの開口数を増加させることができる。本明細書で使用される「液浸」という用語は、基板Wなどの構造が液体中に沈んでいなければならないということを意味するものではなく、むしろ「液浸」は、露光の間、液体が投影システムPSと基板Wとの間に配置されることを意味するに過ぎない。投影システムPSから基板Wへのパターン付き放射ビームの経路は、全体として液体を介する。
[0028] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。例えば放射源がエキシマレーザである場合、放射源とリソグラフィ装置とは別の構成要素であってもよい。そのような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成するとはみなされない。放射源がリソグラフィ装置から分離されている構成では、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエキスパンダを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOから照明装置ILに送られる。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源はリソグラフィ装置の一体部分であり得る。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDと共に放射システムと呼ぶことができる。
[0029] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するように構成されたアジャスタADを備えていてもよい。通常、イルミネータILの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ-outer及びσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータを用いて放射ビームを調節し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。放射源SOと同様、イルミネータILは、リソグラフィ装置の一部を形成すると考えてもよいし、又は考えなくてもよい。例えば、イルミネータILは、リソグラフィ装置の一体化部分であってもよく、又はリソグラフィ装置とは別の構成要素であってもよい。後者の場合、リソグラフィ装置は、イルミネータILをその上に搭載できるように構成することもできる。任意選択として、イルミネータILは着脱式であり、別に提供されてもよい(例えば、リソグラフィ装置の製造業者又は別の供給業者によって)。
[0030] 投影ビームBは、支持構造MT(例えばマスクテーブル)上に保持されているパターニングデバイスMA(例えばマスク)に入射し、パターニングデバイスMAによってパターニングされる。パターニングデバイスによってパターニングされた投影ビームは、パターン付きビームと呼ばれることがある。パターニングデバイスを横断した投影ビームBは、投影システムPSを通過し、投影システムPSは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2の位置決めデバイスPW及び位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、エンコーダ又は容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば様々なターゲット部分Cを投影ビームBの経路に位置決めするように正確に移動できる。同様に、第1の位置決めデバイスPMと別の位置センサ(図1には明示されていない)を用いて、マスクライブラリからの機械的な取り出し後又はスキャン中などに投影ビームBの経路に対してパターニングデバイスを正確に位置決めできる。
[0031] 一般に、支持構造MTの移動は、第1の位置決めデバイスPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現できる。同様に、支持テーブルWT又は「基板サポート」の移動は、第2の位置決めデバイスPWの部分を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを用いて実現できる。
[0032] パターニングデバイス及び基板Wは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アライメントマークP1、P2は、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に位置してもよい(スクライブラインアライメントマークとして周知である)。同様に、パターニングデバイス上に複数のダイを設ける状況では、パターニングデバイスアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
[0033] リソグラフィ装置は、説明する様々なアクチュエータ及びセンサのすべての移動及び測定を制御する、リソグラフィ装置制御ユニット500をさらに含む。リソグラフィ装置制御ユニット500は、リソグラフィ装置の動作に関連する所望の計算を実施するための信号処理及びデータ処理能力も含む。実際に、リソグラフィ装置制御ユニット500は、各々が、リアルタイムのデータ収集、リソグラフィ装置内のサブシステム又はコンポーネントの処理及び制御をハンドリングする、多くのサブユニットのシステムとして実現される。例えば、1つの処理サブシステムは、第二位置決めデバイスPWのサーボ制御専用であり得る。別々のユニットが異なるアクチュエータ又は異なる軸をハンドリングし得る。別のサブユニットが、位置センサIFの読み出し専用であり得る。リソグラフィ装置の制御全体が、中央処理ユニットによって制御され得る。中央処理ユニットは、サブユニットと、オペレータと、及び、リソグラフィ製造プロセスに関与する他の装置と、通信し得る。
[0034] 投影システムPSの最終光学要素と基板との間に液体を提供するための構成は、3つの一般的なカテゴリに分類することができる。それは、浴式構成、いわゆる局所液浸システム、及びオールウェット(all-wet)液浸システムである。本発明の一実施形態は、特に、局所液浸システムに関する。
[0035] 局所液浸システムのために提案されている配置において、液体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終光学要素100と、投影システムPSに対向するステージ又はテーブルの対向面との間の、液浸空間10の境界の少なくとも一部に沿って延在する。テーブルは使用中移動し、稀にしか静止しないため、テーブルの対向面が参照される。一般に、テーブルの対向面は、基板W、支持テーブルWT、例えば基板Wを取り囲む基板テーブル、又はその両方の表面である。こうした配置が図2に示されている。図2に示され以下で説明する配置は、上記で説明し図1に示されたリソグラフィ装置に適用可能である。
[0036] 図2は、液体閉じ込め構造12を概略的に示す。液体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終光学要素100と支持テーブルWT又は基板Wとの間の、液浸空間10の境界の少なくとも一部に沿って延在する。一実施形態において、液体閉じ込め構造12と基板W/支持テーブルWTの表面との間にシールが形成される。シールは、ガスシール16(ガスシールを伴うこうしたシステムは、欧州特許出願第EP−A−1,420,298号に開示されている)又は液体シールなどの非接触シールであり得る。
[0037] 液体閉じ込め構造12は、液浸液を液浸空間10に供給し、閉じ込めるように構成される。液浸液は、液体開口13のうちの1つ、例えば開口13aを介して、液浸空間10内に運ばれる。液浸液は、液体開口13のうちの1つ、例えば開口13bを介して、除去され得る。液浸液は、少なくとも2つの液体開口13、例えば開口13a及び開口13bを介して、液浸空間10内に運ばれ得る。液体開口13のうちのいずれを使用して液浸液を供給するか、及び任意選択で、いずれを使用して液浸液を除去するかは、支持テーブルWTの動きの方向に依存し得る。
[0038] 液浸液は、使用中、液体閉じ込め構造12の底部とテーブルの対向面(すなわち、基板Wの表面及び/又は支持テーブルWTの表面)との間に形成されるガスシール16によって、液浸空間10内に封じ込めることができる。ガスシール16内のガスは、ガスインレット15を介して加圧下で、液体閉じ込め構造12と基板W及び/又は支持テーブルWTとの間のガスに提供される。ガスは、ガスアウトレット14に関連付けられたチャネルを介して抽出される。ガスインレット15にかかる過圧、ガスアウトレット14にかかる真空レベル、及びギャップのジオメトリは、液体を閉じ込める内向きの高速ガスの流れが存在するように配置される。液体閉じ込め構造12と基板W及び/又は支持テーブルWTとの間の液体にかかるガスの力は、液体を液浸空間10内に封じ込める。メニスカス17が、液浸液の境界で形成される。こうしたシステムは、米国特許出願第US2004−0207824号に開示されている。他の液体閉じ込め構造12は、本発明の実施形態と共に使用可能である。
[0039] 図3は、一実施形態に従ったさらなる液体供給システム又は流体ハンドリングシステムを示す、垂直断面図である。図3に示され下記で説明する配置は、上記で説明し図1に示されるリソグラフィ装置に適用可能である。液体供給システムには、投影システムPSの最終要素と支持テーブルWT又は基板Wとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する、液体閉じ込め構造12が提供される。(下記の文章における基板Wの表面への言及は、別段に明記されていない限り、追加又は代替として、支持テーブルWTの表面も指す。)
[0040] 液体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終要素と基板W及び/又は支持テーブルWTとの液浸空間10内に、液体を少なくとも部分的に封じ込める。空間10は、投影システムPSの最終要素の下及び周囲に位置決めされた液体閉じ込め構造12によって、少なくとも部分的に形成される。一実施形態において、液体閉じ込め構造12は、本体部材53及び多孔質部材83を含む。多孔質部材83は板形状であり、複数の穴84(すなわち、開口又は細孔)を有する。一実施形態において、多孔質部材83は、多数の小さい穴84がメッシュ内に形成されるメッシュ板である。こうしたシステムは、米国特許出願第US2010/0045949A1号に開示されている。
[0041] 本体部材53は、液体を液浸空間10に共通することが可能な1つ以上の供給ポート72、及び、液浸空間10から液体を回収することが可能な回収ポート73を備える。1つ以上の供給ポート72は、通路74を介して液体供給装置75に接続される。液体供給装置75は、1つ以上の供給ポート72に液体を供給することが可能である。液体供給装置75からフィードされる液体は、対応する通路74を介して1つ以上の供給ポート72に供給される。1つ以上の供給ポート72は、光路に対面する本体部材53のそれぞれの所定の位置で、光路の近くに配設される。回収ポート73は、液浸空間10から液体を回収することが可能である。回収ポート73は、通路79を介して液体回収装置80に接続される。液体回収装置80は、真空システムを備え、回収ポート73を介して液体を吸引することによって液体を回収することが可能である。液体回収装置80は、通路79を介し、回収ポート73を介して液体を回収する。多孔質部材83は回収ポート73内に配設される。
[0042] 一実施形態において、投影システムPSと一方の側の液体閉じ込め構造12及び他方の側の基板Wとの間に液体を伴う液浸空間10を形成するために、1つ以上の供給ポート72から液浸空間10へと液体が供給され、液体閉じ込め構造12における回収チャンバ81内の圧力は、多孔質部材83の穴84(すなわち、回収ポート73)を介して液体を回収するように、負の圧力に調節される。1つ以上の供給ポート72を使用する液体供給動作、及び、多孔質部材83を使用する液体回収動作を実行することで、投影システムPSと液体閉じ込め構造12及び基板Wとの間に液浸空間10を形成する。
[0043] リソグラフィ装置を所有するコストを削減又は最低限にするために、スループット及び歩留まりを最大にすることが望ましい。スループットとは、基板が露光されるレートである。歩留まりとは、正しく機能する、液浸リソグラフィツール内の露光によって基板上に形成されるデバイスの割合である。デバイスを作成するために多くの露光ステップが必要であり得るため、たとえ露光当たりの欠陥レートが低い場合であっても、結果として歩留まりが大幅に低減する可能性がある。
[0044] 支持テーブルWTと液体閉じ込め構造12との間の相対運動の速さが増加するにつれて、トレール欠陥及び露光欠陥の両方の発生頻度は増加する。スキャンされる露光の間の相対運動の速さは、スキャン速度と呼ばれる。スキャン速度の増加は、スループットを増加させることが望ましい。スキャン速度の増加は、液浸空間10に液浸液を効果的に閉じ込めることがより困難となるため、欠陥の増加につながる可能性がある。速度が増加すると、液浸フードと対向面との間のメニスカスにおいて不安定性が増加するリスクが存在する。トレール欠陥及び露光欠陥は、露光される基板のエリア全体にわたってランダム又は均一に分散されず、或るロケーションではより高い確率で発生する傾向がある。トレール欠陥及び露光欠陥の分散は、露光レシピに従って、特にターゲット部分の露光の順序(すなわち、支持テーブルWTがたどる一連の動きからなるルート)に従って、変動し得る。欠陥の発生を低減させるために、基板Wの或るターゲット部分を露光するときにスキャン速度を低下させることができる。しかしながら、スキャン速度の低下はスループットを低減させるため、望ましくない。
[0045] リソグラフィ装置において、通常、投影システムPS及び液体閉じ込め構造12が静止している間に支持テーブルWTが動くことに留意されたい。しかしながら、支持テーブルWTは静止しており、投影システムPS及び液体閉じ込め構造12が動くかのように、支持テーブルWTの動きを説明することがしばしば好都合である。支持テーブルWT及び/又は投影システムPS/液体閉じ込め構造12のいずれが動くかにかかわらず、本発明の実施形態は適用される。
[0046] リソグラフィ装置には、泡の形成を防止するため、投影ビームの経路内に泡が入り込むのを防止するため、又は、液浸空間10から泡を除去するための手段が、提供され得る。こうした手段は、全面的に効果的であるとは限らない。泡は、液浸空間10の外の液体の流れと共にやがて除去されることになるか、或いは、泡の内部の気体が液浸液に溶け込んで泡が消えることになる。しかしながら、こうした泡は、露光の間に依然として投影ビーム内に入り込み、欠陥を発生させる可能性がある。欠陥は、泡の形成、すなわち、液浸空間内への泡の進入後に、露光される第1の数個のターゲット部分のうちのいずれかにおける予測不能なロケーションで発生し得る。したがって、露光欠陥の原因を特定することは困難であり、特に、特定の露光欠陥を生じさせる泡が作られた時点を特定するのは困難な可能性がある。
[0047] 一連のターゲット部分を露光するために、典型的には、一連の動きからなるルートがあらかじめ計算される。ルートは、基板W表面にわたり順番に並んだ連続フィールドに沿った、支持テーブルWTの表面の上での蛇行運動に基づき得る。これには、露光される各ターゲット部分に対する支持テーブルWTのスキャン運動、及び、次のスキャン運動のために支持テーブルWTを並べるためのスキャン運動間での移送運動が含まれる。通常通り、非スキャン方向、例えばX方向に延在するターゲット部分の列において、各ターゲット部分が順番に露光される。露光の間、支持テーブルWTはスキャン方向、例えば+Y方向に移動し、この方向は、非スキャン方向、又は逆スキャン方向、例えば−Y方向に対して実質的に垂直である。一連の露光は、スキャン方向と逆スキャン方向とで交互に行われる。したがって、露光運動及び移送運動が共にルートを形成する。ルートは、一連の露光の前、間、又は後に測定を実行するための運動も含み得る。ルートの間、基板Wは、液体閉じ込め構造12の下から部分的又は完全に外に移動し、液浸液は基板Wと重ならないことになる。これは特に、エッジターゲット部分、すなわち、基板Wのエッジに近接するか又は重なるフィールドのエッジターゲット部分を露光するときに、発生する。
[0048] 一実施形態において、液体閉じ込め構造12は、上から、すなわち対向面と実質的に水平に見て、角付き形状を有する液浸空間10に、液浸液を閉じ込めるように構成される。液浸空間のメニスカス17は角付き形状を有する。角付き形状は、例えば一般に、丸い角を備えるダイヤモンド形状であり得る。両側はわずかに凹形でありえる。角はスキャン(Y)及び非スキャン(X)方向を指すため、角付き形状の主軸は、実質的に直交しており、それぞれがスキャン及び非スキャン方向と実質的に平行である。支持テーブルWTの主な移動は、スキャン及び非スキャン方向である。液浸空間と対向面との間のインターフェースに対応するウェットエリアは、時折、「フットプリント」と呼ばれる。説明する実施形態において、動作中の液体閉じ込め構造12は、角付き形状を有するフットプリントを有する。別の実施形態において、フットプリントは角を有さず、実質的に例えば楕円形又は円形であり得るが、フットプリントはいずれの形状も可能である。
[0049] 下記の説明は、基板Wのエッジの上を移動する液浸空間10を参照しながら行う。しかしながら、本発明は、液浸空間10が基板テーブルWT上の他のオブジェクトの上、例えば、センサエッジなどのセンサの上を通過する場合に、等しく適用可能である。本発明は、液体がフットプリントにどのように閉じ込められるかに関係なく、任意のタイプの液体閉じ込め構造12に適用可能である。例えば本発明は、液体を閉じ込めるのを助けるためにガス流が液体閉じ込め構造12を出ることのない液体閉じ込め構造12、また、液体及び/又は気体の抽出(例えば、多孔質部材を介した抽出)のための開口の2次元アレイを備える液体閉じ込め構造12に、適用可能である。
[0050] ルートの実行の間に、支持テーブルWT上の基板Wのエッジがメニスカス17によって画定される液浸空間10のエッジの下を移動するとき、液浸空間10からの液浸液損失が最も発生しやすいことがわかっている。液体が残されることが、トレール欠陥又は露光欠陥につながる可能性がある。例えば、液体が基板W上の単一の位置に残された場合、浸出欠陥につながる可能性がある。追加又は代替として、液体が単一位置に残された時間が長過ぎた場合、残りの液体は蒸発し、その位置での有害な冷却負荷につながる可能性がある。追加又は代替として、ルートの後続の動きの結果、以前の動きで残された漏れた液体と衝突するメニスカス17が生じた場合、その結果として、液浸空間10内に泡が形成される可能性がある。こうした泡の形成の結果として、露光欠陥が生じる可能性がある。
[0051] 液浸空間10のエッジが基板Wのエッジの上を通過するときの動きの速さを低減させることで、液浸空間10からの液体損失の機会が低減する。しかしながら、液体の損失につながることのないエッジの上の或る動きが低減された速さで不必要に実行されるため、こうしたシステムはスループットを最適化しない場合がある。エンドユーザは、異なる要件を有し得る。エンドユーザの中には、欠陥を低減させる代わりにスループットを低下させることを好む者がいる場合がある一方で、他の顧客は、より多くの欠陥を犠牲にしてより高いスループットを必要とする場合がある。
[0052] 本発明者等は、上では液浸空間からの液体損失が発生し、下では液浸空間10からの液体損失は発生しない、基板Wのエッジに対して、実験的に測定可能な液浸空間10のエッジの相対速度が存在することを確定した。この実験的に測定されるパラメータは、使用される液体閉じ込め構造12のタイプ、及び動作する際に基にするパラメータ(例えば、流体流れの速さ、流体容量の流量、及び、液体閉じ込め構造12の底面と基板Wとの間の距離)、並びに、エッジの丸さ、基板Wエッジベベル、局所温度変化、基板W上の任意のフォトレジストのエッジが処理された方法、(いわゆる、エッジビード除去ストラテジ)、使用されるフォトレジストのタイプ、及び、基板Wの頂面上の液浸液の静的後退接触角などの、基板Wの特徴を含むが、限定されない、多くの変数に依存する。
[0053] 図4は、リソグラフィ装置制御ユニット500が、上記洞察を使用して支持テーブルWTのポジショナPWをどのように制御するかを示す、フローチャートである。図4のフローチャートは、プロセスがステップごとに進行することを示唆する。しかしながらこれが当てはまらない場合もあるが、下記では、理解の助けになるようにこの様式で説明する。一実施形態において、ループ2000〜4000内のすべてのステップは、例えば行列演算を使用して同時に計算される。本実施形態は、計算がより高速に実行可能な際に、好ましい場合がある。本実施形態は、プロセスがルートの実装(下記で説明)中に実行される場合に、最も適している可能性がある。
[0054] 望ましいルートの詳細は、ステップ1000でリソグラフィ装置制御ユニット500に送信される。ルートに関する情報は、動きの開始時のオブジェクトに対する液浸空間10のロケーション、動きの終了時のオブジェクトに対する液浸空間10のロケーション、並びに、動きの開始時のロケーションと動きの終了時のロケーションとの間での移動の速さ及び方向に関する情報を含む。リソグラフィ装置制御ユニット500は、液浸空間10のエッジがオブジェクトのエッジの上を通過するルートの動きについてのステップ2000へと進む。リソグラフィ装置制御ユニット500は、ステップ2000において、オブジェクトのエッジに対する液浸空間10のエッジの速さを決定する。ステップ3000において、リソグラフィ装置制御ユニット500は、動きの結果として液体の損失を生じさせる可能性が高いかどうかを予測する。リソグラフィ装置制御ユニット500は、ステップ2000で決定された速さを所定のパラメータと比較することによって、これを実行する。ステップ2000で決定された速さが所定のパラメータよりも速い場合、液体損失が予測される。
[0055] 一実施形態において、所定のパラメータは速さを代表する。所定のパラメータは、液浸空間10からの液体損失が発生する、実験的に決定された速さであり得る。
[0056] ステップ4000において、ステップ3000で液体損失が予測されるそれらの動きについて、液体損失が予測された少なくとも1つの動きの間に、ルートの1つ以上のパラメータを修正することが可能である。修正により、動きの間の液体損失の量を減少させ得るか、又は、いかなる液体損失をも実質的に回避するように試行し得る。
[0057] ステップ4000の後、リソグラフィ装置制御ユニット500は、ループ2500を介してステップ2000に戻り得る。一実施形態において、リソグラフィ装置制御ユニット500は、リソグラフィ装置制御ユニット500が修正したばかりの動きに対して、ステップ2000及び3000(並びに任意選択で4000)を反復するか又は反復しなくてもよい。反復は、予測される水の損失を回避するか又はさらにもっと減少させるために適切であるか否かをチェックするために実行され得る。これは、ステップ4000において行われた修正が、液浸空間10からの液体損失の望ましい削減を達成するために効果的であるかどうかを確かめるためのチェックと見ることができる。
[0058] 所定のパラメータは、実験的に決定され得る。例えば、所定のパラメータは、液浸空間のエッジがオブジェクトのエッジの上を通過するときに、その上で、液体閉じ込め構造12から液体が漏れ出ていることが発見されたオブジェクトのエッジに対して垂直な方向での、液浸空間10のエッジの速さであり得る。所定のパラメータは、液浸空間10のエッジの下で、テストオブジェクトのエッジを、オブジェクトのエッジに対して垂直な方向に液浸空間10のエッジの複数の異なる速さで移動させることによって、決定され得る。次いで、所定のパラメータは、液体が実質的に液浸空間10から失われない速さと、液体が液浸空間10から失われる速さとの間の、値となるように設定され得る。代替実施形態において、所定のパラメータは、液浸空間10における液体閉じ込め構造12の表面と基板Wの表面との間に延在する液体のメニスカスが、テストオブジェクトのエッジにおいて不安定な、最低の速さであり得る。
[0059] 一実施形態において、所定のパラメータは実験的に決定されない場合がある。例えば、オペレータが任意の所定のパラメータを選択し得る。次いでオペレータは、所定のパラメータを増大させるか又は減少させるかに関わらず、達成されるスループット及び欠陥レートに基づいて決定し得る。所定のパラメータの増大は、結果としてより高いスループットを生じさせるが、同時により高い欠陥性も生じさせ得る。所定のパラメータの大きさの減少は、ルートの一連の動きのうちのより多くの動きが、スループットが低下するが、欠陥レートも低下する可能性があることを意味する、速さの低減を有することを意味する。
[0060] 特定の動きが、所定のパラメータよりも大きいオブジェクトのエッジに対する液浸空間10のエッジの予測される速さを有する場合、結果として、液浸空間10からの液体損失の予測が生じることになる。制御プログラムは、液体損失が予測される動きの間に、ルートの1つ以上のパラメータを修正することができる。ルートの1つ以上のパラメータに対する修正は、液体損失の可能性を少なくするものである。例えば、下記パラメータのうちの1つ以上又は任意の組み合わせを、漏れが予測される動きについて修正することが可能であり、パラメータは、ルートの少なくとも1つの動きの速さを低減させること、ルートの少なくとも1つの動きの間に、液体閉じ込め構造12と支持テーブルWTとの間の距離を低減させること、ルートの少なくとも1つの動きの間に、液体閉じ込め構造12に入るか又は液体閉じ込め構造12から出る流体の流量を増大させること、並びに、少なくとも1つの動きの間に、支持テーブルWTの方向の変化率を増大させること、である。動きの方向の異なる変化率を選択することによって、経路は異なる半径を有することになる。それらのパラメータの各々は、液体損失が予測される動きの間に、液浸空間10からの液体損失の機会を低減させる可能性が高い。一実施形態において、液体の漏れが予測される場合、リソグラフィ装置制御ユニット500は、液体損失につながる動きの速さを、所定のパラメータ又はそれ以下まで低減させる。
[0061] 発明者等は、それを超えると液浸空間10からの液体損失が生じる相対速度は、液浸空間10及び基板Wのエッジの相対的な配向にも依存する。一実施形態において、リソグラフィ装置制御ユニット500は、少なくとも1つの動きの間に、基板Wのエッジに対して垂直な方向の液浸空間10のエッジの速さを決定する。この速さによって、液体が動きの間に液浸空間10から漏れる可能性が高いか否かが、さらにより正確に決定される。
[0062] 少なくとも1つの動きの間の、基板Wのエッジに対して垂直な方向の液浸空間10のエッジの速さを決定するために、リソグラフィ装置制御ユニット500には、液浸空間10の上から見た可能性の高い形状に関する幾何学情報が提供される。加えて、リソグラフィ装置制御ユニット500には、基板Wのエッジの形状に関するデータが提供される。一実施形態において、ステップ2000では、液浸空間10のエッジは複数の離散的液浸空間エッジ部分として扱われる。基板Wのエッジは、同じように、すなわち複数の離散的オブジェクトエッジ部分として扱われ得る。
[0063] リソグラフィ装置制御ユニット500は、離散的液浸空間エッジ部分がその上を通過する離散的オブジェクトエッジ部分のエッジに対して垂直な方向の、離散的液浸空間エッジ部分の速さを決定する。決定される速さは、離散的液浸空間エッジ部分速さと呼ぶことができる。次いで、特定の動きについて計算される離散的液浸空間エッジ部分速さの各々は、ステップ3000において、所定のパラメータと比較される。一実施形態において、所与の動きについての離散的液浸空間エッジ部分速さのうちのいずれかが所定のパラメータよりも大きい場合、リソグラフィ装置制御ユニット500はステップ4000へと進む。ステップ3000での比較が、予測される離散的液浸空間エッジ部分速さが所定のパラメータよりも大きくないことを示す場合、リソグラフィ装置制御ユニット500は、ルートの一連の動きのうちの次の動きについての離散的液浸空間エッジ部分速さを予測するために、ループ2500を介してステップ2000に戻る。代替実施形態において、一定数の離散的液浸空間エッジ部分速さが所定のパラメータを超える場合のみ、リソグラフィ装置制御ユニット500はステップ4000へと進む。
[0064] ステップ4000において、ルートの1つ以上のパラメータを修正した後、リソグラフィ装置制御ユニット500は、ルートの一連の動きのうちの次の動きについての液浸空間エッジ部分速さを予測するために、ループ2500を介してステップ2000に戻る。
[0065] 複数の離散的液浸空間エッジ部分としての液浸空間のエッジの離散化は、リソグラフィ装置制御ユニット500にとって、液浸空間10のエッジが基板Wのエッジの上を通過するか否かを判定するための好都合な方法でもある。例えば、ルートの動きの間に、液浸空間エッジ部分のうちの1つの片方又は両方の端部がオブジェクトエッジ部分の上を通過する場合、リソグラフィ装置制御ユニット500は、液浸空間10のエッジが基板Wのエッジの上を通過するものと決定する。一実施形態において、液浸空間10のエッジが基板Wのエッジの上を通過するものと決定された場合のみ、基板Wのエッジに対する液浸空間10のエッジの速さが予測される。
[0066] 一実施形態において、例えば、図5に示されるように、液体閉じ込め構造12は、底面(すなわち、基板Wの表面に対向する表面)内に複数の抽出開口50を備える。開口50は、液浸空間10の外側からの気体の抽出、及び/又は、液浸空間10の内側からの液浸液の抽出のためのものである。液浸液のメニスカス17は、近接する開口50の間に延在する。離散的液浸空間エッジ部分を、1つ以上の順次開口50の間、例えば近接する開口50の間に延在するように割り当てることによって、液浸空間10のエッジを複数の離散的液浸空間エッジ部分に離散化させることが好都合である。
[0067] 図5に示されるように、一実施形態において、リソグラフィ装置制御ユニット500は、離散的液浸空間エッジ部分の法線方向を計算する。液体閉じ込め構造12の動き方向は、2002の矢印によって示される。図内で拡大された液浸空間エッジ部分について、法線方向2004が計算可能である。同様に、(オブジェクトエッジ部分の接線2005に垂直な)オブジェクトエッジ部分の法線方向2006が計算される。
[0068] メニスカス17は、液体閉じ込め構造12に関する基板Wの動き2002に起因して、その法線方向2004にかかる力を受ける。次いで、メニスカス17の法線方向2004の基板Wに対する液体閉じ込め構造12の速度を解決することによって、基板Wに対してメニスカス17が受ける局所速度が計算される。次いで、オブジェクトエッジ部分に対して法線方向2006の局所速度の成分が計算される。この成分は、接触線速さと呼ばれ、所定のパラメータと比較される。それにより、オブジェクトのエッジに対する液浸空間のエッジの速さが計算される。この速さを計算するために、ベクトル分析が使用され得る。このようにして、少なくとも1つの動きに起因する2本の法線方向2004、2006の相対速度が計算され、その大きさが所定のパラメータと比較される。2本の法線方向2004、2006及び少なくとも1つの動き2002が、図6に示されている。離散的オブジェクトエッジ部分に垂直な方向の離散的液浸空間エッジ部分に垂直な相対速度を代表する、結果として生じるベクトル2010が計算される。一実施形態において、相対速度の大きさは、その後、ステップ3000において所定のパラメータと比較される速さとして受け取られる。
[0069] 一実施形態において、所定のパラメータと比較される速さと、所定のパラメータとの比率が計算される。一実施形態において、これは、液体損失を回避するための速さを計算するために、液体閉じ込め構造12の動きの速さが低減される比率である。一実施形態において、リソグラフィ装置制御ユニット500は、その比率だけ液体の損失が予測される動きの速さを低減させる。所与の動きで複数の離散的オブジェクトエッジ部分の液体が漏れていることがわかった場合、多数の異なる請求のうちの1つにおいて、低減された液体閉じ込め構造12の動きの速さを選択することができる。速さを選択するための1つの方法は、液体損失を回避するために計算された最低の速さを選択することである。速さを選択するための別の方法は、液体損失を回避するために計算された速さの、中央値、平均、最小、最大、重み付けアベレージ、重み付け平均、又は一定のパーセンタイル(例えば、下部10%)に等しい速さを選択することである。
[0070] 一実施形態において、リソグラフィ装置制御ユニット500は、ステップ3000の後、ステップ3000において液体損失が予測される場合、ステップ4000へと続行するか否かを決定する前に、さらなる計算を行う。例えば、リソグラフィ装置制御ユニット500は、漏れた液体の位置、漏れた液体の量、及び/又は、1つのロケーションで漏れた液体が費やした時間が、液浸液損失の結果として生じるいずれかの欠陥のリスクが低い旨を決定し得る。欠陥のリスクが低いものと決定された場合、液体損失のリスクは受け入れ可能であり、リソグラフィ装置制御ユニット500は、ステップ4000においてルートの1つ以上のパラメータを修正することなく、ステップ2000に戻る。したがって、予測される液体損失を回避又は低減させることが適切であるか否かを決定するステップは、ステップ3000の後、ステップ4000に進む前に行うことができる。予測される水の損失を回避することが適切ではないと決定された場合、リソグラフィ装置制御ユニット500は、ステップ4000に進むことなくループ2500をたどる。予測される水の損失を低減させることが適切であると決定された場合、リソグラフィ装置制御ユニット500はステップ4000に進む。
[0071] 一実施形態において、リソグラフィ装置制御ユニット500は、ルートの後続の動きの間、基板W上の液体損失から何らかの液体の移動を予見する。例えば、液体の漏れは、動き全体を通して、又は、液体閉じ込め構造12が方向を(或る最小値を超えて)変えるまで、発生することが予測可能である。その漏れた液体と液体閉じ込め構造12との相互作用も予測可能である。基板W上に残された液体は、液体閉じ込め構造12が液体の上を通過するときに、液浸空間11に吸収され得る。他方で、漏れた液体は、例えば、液体閉じ込め構造12の半径方向外側のガスナイフコンポーネントによって、液体閉じ込め構造12の前に押し出され得る(時には、ブルドージングと呼ばれる)。液体は、液体閉じ込め構造12の外側周辺に流れ出し、基板W上の液体閉じ込め構造12の背後に、小滴の痕跡として残される。小滴の痕跡は、初期の漏れの後にも残される(トレーリング小滴と呼ばれる)。シミュレーションは、どちらのタイプの小滴も反映し、並びに吸収された液体及びブルドージングされた小滴は、後に、例えばトレーリング小滴となる可能性がある。液体の移動は、後続の動きの間の、液体と液体閉じ込め構造12との相互作用の結果であり得る。例えば、基板W上に残っている液体が、1つ以上の後続の動きについて、液浸空間10の経路内にあるかどうかが決定される。次いで、リソグラフィ装置制御ユニット500は、損失液体のうちの液体が基板W上の1つの特定の場所において費やす時間量を決定し得る。損失液体のうちの液体が基板W上の1つの位置において費やす時間が、所定の浸出限界又は所定の蒸発限界よりも大きいものと決定された場合、液体損失は回避又は低減されるべきであるものと決定することができる。所定の浸出限界は、それを超えると浸出欠陥が予想される時間と見なすことができる。所定の蒸発限界は、それを超えると、蒸発の結果として生じるトレール欠陥又は局所的な冷却欠陥(例えば、粒子状物質又は局所的冷却)が予想される時間と見なすことができる。所定の浸出限界及び所定の蒸発限界は、どの程度の時間間隔の後に、浸出欠陥が発生するか又は蒸発欠陥が発生するかを決定するために、実験を実施することによって、実験的に決定され得る。代替又は追加として、それらのパラメータは経験に基づいて選択することができる。
[0072] 一実施形態において、リソグラフィ装置制御ユニット500は、少なくとも1つの動きの間に予測される、液体損失の量を推定することができる。液体損失の量が所定の量よりも多い場合、コントローラ500は、液体損失を回避又は低減させることが適切であるものと決定し得る。一実施形態において、液体損失の量は、法線方向2004、2006の間の差に基づいて推定することができる。例えば、法線方向2004、2006の間の角度がより小さいほど、液体損失がより大きいことを指し得る。
[0073] 液体損失からの液体が、所定の規則設定に反して、ルートの終わりに或る位置及び/又は量でオブジェクト及び/又は支持テーブル上に残っていることが、予見によって決定された場合、コントローラ500は、液体損失を回避又は低減させることが適切であるものと決定し得る。
[0074] リソグラフィ装置制御ユニット500は、ルートの実施の間に、上記プロセス(例えば、予測、比較、及び修正)を実行し得る。すなわち、リソグラフィ装置制御ユニット500は、液体閉じ込め構造12が既にルートをたどっている間に、ステップ2000〜4000を実行し得る。代替実施形態において、リソグラフィ装置制御ユニット500は、修正されたルートが液浸装置によって実行されるのに先立って、ラインを離れたルート上で、ステップ2000〜4000を実行し得る。
[0075] 一実施形態において、ルートを計算又は実行するための命令は、上記で開示した方法を記述している1つ以上のシーケンスの機械可読命令を含むコンピュータプログラム、又は、こうしたコンピュータプログラムを内部に記憶しているデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気又は光ディスク)の形を取ることができる。コンピュータプログラムは、既存のリソグラフィ装置に対するアップグレードとして適用可能である。
[0076] 本文ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用に特に言及しているが、本明細書で説明するリソグラフィ装置には他の用途もあることを理解されたい。例えば、これは、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用ガイダンス及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造である。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なしてよいことが当業者には認識される。本明細書に述べている基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常はレジストの層を基板に塗布し、露光したレジストを現像するツール)、メトロロジーツール及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、以上及びその他の基板プロセスツールに適用することができる。さらに基板は、例えば多層ICを生成するために、複数回処理することができ、したがって本明細書で使用する基板という用語は、既に複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[0077] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nmもしくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
[0078] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気及び静電光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントのいずれか一つ、又はその組み合わせを指すことができる。
[0079] 特定の実施形態を上述したが、本発明の実施形態は説明した以外の方法で実施してもよいことが理解されよう。上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、説明されている本発明に対して修正を加えることができることは当業者には明らかであろう。

Claims (18)

  1. 液浸リソグラフィ装置であって、
    少なくとも1つのターゲット部分を有するオブジェクトを支持するように構成された支持テーブルと、
    パターン付きビームを前記オブジェクト上に投影するように構成された投影システムと、
    前記支持テーブルを前記投影システムに関して移動させるように構成されたポジショナと、
    前記投影システムと前記オブジェクト及び/又は前記支持テーブルの表面との間の液浸空間に液体を閉じ込めるように構成された液体閉じ込め構造と、
    一連の動きからなるルートをたどるように前記支持テーブルを移動させるために、前記ポジショナを制御するように構成されたコントローラと、
    を備え、前記コントローラは、
    前記ルートの前記一連の動きのうちの少なくとも1つの動きの間に、前記液浸空間のエッジが前記オブジェクトのエッジの上を通過するとき、前記オブジェクトの前記エッジに対して前記液浸空間の前記エッジの速さを予測するように、
    前記速さを所定のパラメータと比較し、前記速さが前記所定のパラメータよりも速い場合、前記少なくとも1つの動きの間の前記液浸空間からの液体損失を予測するように、及び、
    前記液浸空間からの液体損失が予測される場合、それに応じて前記少なくとも1つの動きの間に前記ルートの1つ以上のパラメータを修正するように、
    適合される、
    液浸リソグラフィ装置。
  2. 前記コントローラは、前記速さを予測することが、
    前記少なくとも1つの動きの間の、前記オブジェクトの前記エッジの法線方向の、前記液浸空間の前記エッジの速度の前記速さを決定すること、
    を含むように構成される、請求項1に記載の液浸リソグラフィ装置。
  3. 前記コントローラは、前記速さを予測することが、
    前記液浸空間の前記エッジを複数の離散的液浸空間エッジ部分として扱うこと、及び前記オブジェクトの前記エッジを複数の離散的オブジェクトエッジ部分として扱うこと、及び各液浸空間エッジ部分について前記速さを計算すること、
    を含むように構成される、請求項1又は2に記載の液浸リソグラフィ装置。
  4. 前記コントローラは、前記速さを予測することが、
    前記ルートの前記1つの動きの間に、前記液浸空間エッジ部分のうちの1つの片方又は両方の端部がオブジェクトエッジ部分の上を通過する場合、前記液浸空間の前記エッジが前記オブジェクトの前記エッジの上を通過するものと決定すること、
    をさらに含むように構成される、請求項3に記載の液浸リソグラフィ装置。
  5. 前記コントローラは、前記速さを予測することが、
    前記液浸空間エッジ部分のうちの少なくとも1つの法線方向、及び、前記液浸空間エッジ部分のうちの前記少なくとも1つがその上を通過する前記オブジェクトエッジ部分の法線方向を、決定すること、並びに、前記ルートの前記少なくとも1つの動きに起因して、前記2つの法線方向の相対速度を計算すること、
    をさらに含むように構成され、
    前記相対速度の大きさが前記速さとして受け取られる、
    請求項3に記載の液浸リソグラフィ装置。
  6. 前記液体閉じ込め構造は、前記オブジェクト及び/又は前記支持テーブルの前記表面に対向する表面内に、複数の抽出開口を備え、前記抽出開口は、前記液浸空間からの前記液浸液の抽出のため、及び/又は、前記液浸空間の外側からの気体の抽出のためのものであり、前記複数の離散的液浸空間エッジ部分の各々は、1つ以上の順次抽出開口に対応する、請求項3に記載の液浸リソグラフィ装置。
  7. 前記コントローラは、前記速さを予測することが、前記離散的液浸空間エッジ部分を、隣接する抽出開口の間に延在する部分として扱うように構成される、請求項6に記載の液浸リソグラフィ装置。
  8. 前記コントローラは、1つ以上のパラメータを修正することが、
    前記ルートの前記少なくとも1つの動きの速さを低減させること、
    前記ルートの前記少なくとも1つの動きの間に、前記液体閉じ込め構造と支持テーブルとの間の距離を低減させること、
    前記ルートの前記少なくとも1つの動きの間に、前記液体閉じ込め構造に入るか又は前記液体閉じ込め構造から出る流体の流量を増大させること、及び、
    前記少なくとも1つの動きの間に、前記支持テーブルの方向の変化率を増大させること、
    のうちの1つ以上を含むように構成される、請求項1、2、又は3に記載の液浸リソグラフィ装置。
  9. 前記コントローラは、前記速さが前記所定のパラメータ又はそれより下まで低減されるように構成される、請求項8に記載の液浸リソグラフィ装置。
  10. 前記コントローラは、前記予測される液体損失を回避又は低減させることが適切であるものと決定された場合にのみ、前記1つ以上のパラメータを修正するようにさらに構成される、請求項1、2、又は3に記載の液浸リソグラフィ装置。
  11. 前記コントローラは、前記適切であるかどうかを判別することが、
    前記少なくとも1つの動きに続く、及び/又は前記少なくとも1つの動きに先立つ、前記ルートの間に、前記オブジェクト上の前記液体損失から液体の何らかの移動を予見すること、
    を含むように構成される、請求項10に記載の液浸リソグラフィ装置。
  12. 前記コントローラは、前記適切であるかどうかを判別することが、
    前記少なくとも1つの動きの後続の動きにおいて、前記液浸空間の経路内の前記少なくとも1つの動きにおける液体損失の存在を予見すること、
    を含むように構成される、請求項10に記載の液浸リソグラフィ装置。
  13. 前記コントローラは、前記液体損失からの前記液体が、所定の規則設定に反して、前記ルートの終わりに或る位置及び/又は量で前記オブジェクト及び/又は前記支持テーブル上に残っていることが、前記予見によって決定された場合、前記液体損失を回避又は低減させることが適切であるものと決定するように適合される、請求項11又は12に記載の液浸リソグラフィ装置。
  14. 複数のターゲット部分を有する基板上にパターン付きビームを投影するために液浸リソグラフィ装置を使用するデバイス製造方法であって、
    投影システムと、支持テーブル上のオブジェクト及び/又は前記支持テーブルの対向表面との間の液浸空間に、液体閉じ込め構造を使用して液体を閉じ込めること、及び、
    一連の動きを含むルートに沿って前記支持テーブルを移動させること、
    前記ルートの前記一連の動きのうちの少なくとも1つの動きの間に前記液浸空間のエッジが前記オブジェクトのエッジの上を通過するとき、前記オブジェクトの前記エッジに対して前記液浸空間の前記エッジの速さを予測すること、
    前記速さを所定のパラメータと比較し、前記速さが前記所定のパラメータよりも速い場合、前記少なくとも1つの動きの間の前記液浸空間からの液体損失を予測すること、及び、
    前記液浸空間からの液体損失が予測される場合、前記少なくとも1つの動きを実行することに先立ち、それに応じて前記少なくとも1つの動きの間に前記ルートの1つ以上のパラメータを修正すること、
    を含む、デバイス製造方法。
  15. 前記所定のパラメータは、前記液浸空間のエッジが前記オブジェクトのエッジの上を通過するときに、その上で、前記液体閉じ込め構造から液体が漏れ出ている前記オブジェクトの前記エッジの法線方向での、前記液浸空間のエッジの速さである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記速さを予測することは、
    前記液浸空間の前記エッジを複数の離散的液浸空間エッジ部分として扱うこと、及び前記オブジェクトの前記エッジを複数の離散的オブジェクトエッジ部分として扱うこと、及び各液浸空間エッジ部分について前記速さを計算すること、
    を含む、請求項14に記載の方法。
  17. 前記液体閉じ込め構造は、前記オブジェクト及び/又は前記支持テーブルの前記表面に対向する表面内に、複数の抽出開口を備え、前記抽出開口は、前記液浸空間からの前記液浸液の抽出のため、及び/又は、前記液浸空間の外側からの気体の抽出のためのものであり、前記複数の離散的液浸空間エッジ部分の各々は、1つ以上の順次抽出開口に対応し、また
    前記速さを予測することは、前記離散的液浸空間エッジ部分を、隣接する抽出開口の間に延在する部分として扱うことを含む、
    請求項16に記載の方法。
  18. 1つ以上のパラメータを修正することは、
    前記ルートの前記少なくとも1つの動きの速さを低減させること、
    前記ルートの前記少なくとも1つの動きの間に、前記液体閉じ込め構造と支持テーブルとの間の距離を低減させること、
    前記ルートの前記少なくとも1つの動きの間に、前記液体閉じ込め構造に入るか又は前記液体閉じ込め構造から出る流体の流量を増大させること、及び、
    前記少なくとも1つの動きの間に、前記支持テーブルの方向の変化率を増大させること、
    のうちの1つ以上を含む、
    請求項14に記載の方法。
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