JP6816877B2 - 接続端付きケーブルおよびケーブル接続構造 - Google Patents

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Description

本発明は、同軸ケーブルなどのケーブルが基板等に接続するための接続端を備えた接続端付きケーブルと、そのケーブル接続構造に関する。
携帯電話やノート型パソコンなど持ち運びに便利な小型の電子機器が開発されている。こうした小型の電子機器に搭載される部品もまた小型化が要求され、例えば高周波回路部品の接続に用いられる同軸ケーブル等のケーブルについても、基板に接続する際の接続端の底背化が求められている。こうした理由からケーブルの先端にはケーブルの長さ方向に対して基板に垂直に接続することが可能となるL型のコネクタが用いられており、例えば特許第5229924号公報(特許文献1)や、特開2006−179409号公報(特許文献2)に記載されている。
特許第5229924号公報 特開2006−179409号公報
ところが、上記特許第5229924号公報(特許文献1)や、特開2006−179409号公報(特許文献2)に記載されたコネクタを用いても金属どうしの接合部分を有するため底背化には限界があった。そこで本発明は、より底背化が可能なケーブル接続構造を開発することを目的としてなされたものである。
上記目的を達成するため、本発明は厚みを薄くすることが可能な接続端を備える接続端付きケーブルを提供するものであり、その接続端付きケーブルは以下のとおり構成される。
即ち、ケーブルと、当該ケーブルの端部で接続対象部材に接触する接続端と、を備える接続端付きケーブルであって、前記ケーブルは、導線と当該導線を覆う絶縁被覆とを有し、前記接続端は、導電性ゴムからなる導通部と、当該導通部を覆う絶縁性ゴムからなる絶縁部とを有し、前記導通部は、表面に露出した外部接触面と、前記導線と接触する導線接触部とを有し、前記絶縁部は、前記絶縁被覆と固着する固着部を有する接続端付きケーブルを提供する。
ケーブルと、当該ケーブルの端部で接続対象部材に接触する接続端と、を備える接続端付きケーブルであるため、接続端を基板の所定の位置に配置することによって、ケーブルを基板の接点に対して導電接続させることができる。
ケーブルについては、導線と当該導線を覆う絶縁被覆とを有する一般的なケーブルを用いることができる。
接続端は、導電性ゴムからなる導通部と、当該導通部を覆う絶縁性ゴムからなる絶縁部とを有するため、こうしたゴム材の成形によってケーブルを構成する導線や絶縁被覆に対して密着接続させることができ、金属どうしを接合するような嵌合構造を必ずしも要しない。そのため、金属製のコネクタよりも薄い接続構造を実現することができる。また、ゴム材からなるため、圧縮が可能であり、基板との接続時に総厚に対して5〜50%程度圧縮することができる。そのため、実装時にはさらに薄い状態で配置することができる。
接続端の導通部は、表面に露出した外部接触面を有するため、導電性ゴムからなる外部接触面が基板上の接点と密着接触させることができる。そのため、確実な導電接続を得ることができる。また、導通部は導線と接触する導線接触部とを有するため、導通部を成形することでケーブルの導線に対して密着接続させることができ、導線を変形させたり別途コネクタを介したりすることなしに、剥き出しの導線そのものに対して導電接続させることができる。したがって、導線は、絶縁被覆で覆われる以外は導通部と接触し、被覆されるため、導線が外部に露出することがなく、水分や埃等から導線を確実に保護することができる。
接続端の絶縁部は、ケーブルの絶縁被覆と固着する固着部を有するため、ケーブルと接続端とを強固に固着することができる。そのため、ケーブルが外れ難い接続端付きケーブルとすることができる。
前記導線の長さ方向に対して前記外部接触面が略平行に形成されている接続端付きケーブルとすることができる。
導線の長さ方向に対して導通部の外部接触面が略平行に形成されているため、基板に対して平行にケーブルを配置して導電接続できるため、基板上の接続スペースを小さくすることができる。
前記ケーブルと前記接続端との一体成形体である接続端付きケーブルとすることができる。ケーブルと接続端との一体成形体であるため、ケーブルと接続端との接続、および製造が容易であり、また、ケーブルと接続端との結びつきを強くすることができる。
前記導通部が、絶縁性ゴム状弾性体中に配向した磁性導電粒子で形成されている接続端付きケーブルとすることができる。
導通部を、絶縁性ゴム状弾性体中に配向した磁性導電粒子で形成したため、コンパクトな導通部を形成することができ、接続端を底背化させ易い。また、ケーブルの導線との接続を導通部の形成と同時に行うことができ、製造が容易である。
前記導線接触部は、前記導線の周囲面と接触している接続端付きケーブルとすることができる。導通部の導線接触部を導線の周囲面と接触させたため、導通部と導線との接触面積を大きく取ることができ、抵抗値を低くするとともに導線を接続端から抜け難くすることができる。
前記固着部が前記絶縁被覆に対する前記絶縁部の溶着面であるものとすることができる。
接続端の絶縁部に設けたケーブルの絶縁被覆との固着部を溶着面としたため、絶縁部と絶縁被覆の固着力を高めることができる。また、ケーブルと接続端との一体成形で絶縁部と絶縁被覆を固着することができ、接続端付きケーブルを製造することができる。
前記導線を複数備える接続端付きケーブルとすることができる。
ケーブルの導線を複数備えるものとしたため、多芯ケーブルや同軸ケーブルなどのケーブルについて適用できる。
前記導線が、中心導線と当該中心導線を囲むシールド線であり、前記接続端に、前記中心導線と導通する第1導通部と、当該第1導通部からは絶縁し前記シールド線と導通する第2導通部と、を備える接続端付きケーブルとすることができる。
導線が中心導線と当該中心導線を囲むシールド線であるため、ケーブルを同軸ケーブル等とすることができる。一の導線がいわゆるシールド線で覆われている同軸ケーブルは、各種ケーブルの中でも特に薄型化が困難なケーブルの類型であり、こうしたケーブルに対しても接続端を有する接続端付きケーブルとすることができる。また、接続端に中心導線と導通する第1導通部と、第1導通部からは絶縁し、シールド線と導通する第2導通部とを備えるため、ケーブルの中心導線とシールド線とを別々に接続端の第1導通部と第2導通部とに接続することができる。そして、第2導通部によってシールド効果を発揮させて、第1導通部をノイズ等から保護することができ、高周波信号の伝送用途に好適に用いることができる。
前記第2導通部が円筒形状であり、当該第2導通部に交差して当該第2導通部と円状に接触するが第1導通部とは接触しない導電性のカバー部材を備える接続端付きケーブルとすることができる。
第2導通部が円筒状であり、その第2導通部に交差して第2導通部と円環形状に接触し、かつ第1導通部とは接触しない導電性のカバー部材を備えるため、第1導通部の外部接触面以外の全ての方向にシールドを備えることができ、ノイズに対して強い接続端付きケーブルとすることができる。
基板との間で係合する基板接続部位を有する押さえ部材をさらに備える接続端付きケーブルとすることができる。
基板との間で係合する基板接続部位を有する押さえ部材をさらに備えるため、基板との接続を容易かつ確実に行うことができる。
本発明はまた、前記何れかの接続端付きケーブルを、接点を備える基板に接続する接続構造であって、押さえ部材と前記基板との間で前記接続端が5〜50%圧縮されて、前記導通部の外部接触面と前記接点とが接触した状態で押圧固定されているケーブル接続構造とすることができる。接続端が5〜50%圧縮されているため、導通部の導通抵抗を低減させることができる。また、導通部の外部接触面と前記接点とが接触した状態で押圧固定されているため、接続端を基板に固定することができ、接続端がコネクタとなってケーブルとを導電接続することができる。さらに、金属製のコネクタよりも薄い接続端とすることができる。
前記導線が、中心導線と当該中心導線を囲むシールド線であり、前記接続端に、前記中心導線と導通し円柱形状である第1導通部と、当該第1導通部からは絶縁し前記シールド線と導通する円筒形状である第2導通部とを備えるケーブル接続構造とすることができる。
導線を、中心導線と当該中心導線を囲むシールド線とし、接続端に中心導線と導通し円柱形状である第1導通部と、この第1導通部からは絶縁しシールド線と導通する円筒形状である第2導通部とを備えたため、同軸ケーブルを接続端で接続し、基板に対して接続するケーブル接続構造とすることができる。また、接続端においても第1導通部の周囲を円筒形状の第2導通部でシールドされるため、ノイズが入り難い状態でケーブルを基板に接続した構造とすることができる。
また、導通部が外部に露出する外部接触面を、接続端の一方面と、当該一方面とは反対側の他方面とに有する接続端付きケーブルとすることができる。
接続端の対向する2面に外部接触面を設けたため、基板以外への導電接続が可能となる。
また、シールド線と連続する第2導通部が2面に露出する場合には、一方面を導電性部材で押圧することで、その一方面側のシールド効果を高めることができる。
接続端の外部接触面とは反対側面に絶縁部材を設けて、導通部が複数ある場合の少なくとも一の導通部を覆うことができる。絶縁部材を配置することで、この一の導通部が他の導通部と短絡するのを防ぐことができる。
また、一の導通部と導通する導電性材料でなるカバー部材を、外部接触面とは反対側の面に設けることができる。このようなカバー部材を設ければ、このカバー部材を、他の部品と接続する接点として機能させることができる。また、カバー部材がシールド線と連続する第2導通部であれば、カバー部材で接続端の上面を覆うことができ、シールド効果を高めることができる。
本発明の接続端付きケーブルおよびケーブル接続構造によれば、ケーブルと基板の接続厚みを薄くすることができ、また、ケーブルと基板との接続部位からケーブルを外れ難くすることができる。
第1実施形態の接続端付きケーブルの底面図である。 図1の接続端付きケーブルの正面図である。 図2の接続端付きケーブルのIII−III線断面図である。 図1の接続端付きケーブルのIV−IV線断面図である。 図1の接続端付きケーブルを製造する製造金型の模式断面図である。 図1の接続端付きケーブルを製造する過程を示し、金型内に混合物を入れた状態の説明図である。 図1の接続端付きケーブルを製造する過程を示し、混合物中の磁性導電粒子を磁場配向させた状態の説明図である。 図1の接続端付きケーブルを基板に実装する過程を示し、基板上の受け部材に押さえ部材をはめ込む前の状態の説明図である。 図1の接続端付きケーブルを基板に実装する過程を示し、基板上の受け部材に押さえ部材をはめ込んだ状態の説明図である。 図9の平面図である。 1−1変形例の接続端付きケーブルの図4相当断面図である。 第2実施形態の接続端付きケーブルの底面図である。 図12の接続端付きケーブルの正面図である。 図13の接続端付きケーブルのXIV−XIV線断面図である。 図12の接続端付きケーブルのXV−XV線断面図である。 図12の接続端付きケーブルのXVI−XVI線断面図である。 図13の接続端付きケーブルのXVII−XVII線断面図である。 図13の接続端付きケーブルのXVIII−XVIII線断面図である。 第3実施形態の接続端付きケーブルの底面図である。 図19の接続端付きケーブルの正面図である。 図20の接続端付きケーブルのXXI−XXI線断面図である。 図19の接続端付きケーブルのXXII−XXII線断面図である。 3−1変形例の接続端付きケーブルの図22相当断面図である。 3−2変形例の接続端付きケーブルの図22相当断面図である。 3−3変形例の接続端付きケーブルの図22相当断面図である。 3−4変形例の接続端付きケーブルの図22相当断面図である。 3−5変形例の接続端付きケーブルの図22相当断面図である。 3−6変形例の接続端付きケーブルの図22相当断面図である。 第4実施形態の接続端付きケーブルの図22相当断面図である。
本発明の接続端付きケーブルおよびケーブル接続構造についていくつかの実施形態に基づいて詳しく説明する。それらの実施形態において、共通する材料、製造方法、実装方法、効果等の重複する部分についてはその説明を省略する。
第1実施形態[図1〜図4]:
本実施形態の接続端付きケーブル11を図1〜図4に示す。接続端付きケーブル11は、ケーブル12と、このケーブル12の端部で基板や相手方コネクタ等の接続対象部材に接触する接続端13とを備え、ケーブル12と接続端13とが一体となったものである。なお、本明細書や図面において、接続端が接続対象部材に接触する側を「下側」、その反対側を「上側」として説明するが、接続端付きケーブルの接続対象部材への実装方法や使用方法を限定するものではない。
本実施形態でのケーブル12は、その中心に一つの導線14と、この導線14を覆う絶縁被覆15とを有している。導線14は、1本の素線からなる単線や複数の素線かならなる撚り線で構成される。その材質は、銅が一般的であるが、銀やその他の良導電性の金属または合金であっても良いし、必要に応じて、金、銀、ニッケル、錫等の金属によってめっきされたものであっても良い。めっきされたものは、めっき処理によって酸化やその他の劣化を抑制することができるため好ましい。
後述する接続端13の導通部16を、磁性導電粒子が数珠繋ぎに配向したものとする場合には、導線14の材質には非磁性体または実質的に磁性がない材質とすることが好ましい。導線14に磁性体を用いると、導通部16を形成する磁場が導線14に沿う方向に乱されて、所望の形状に導通部16が形性されないおそれがあるからである。
絶縁被覆15は、絶縁性の材質で導線14を被覆するように形成している。絶縁被覆15の材質には、例えば熱可塑性エラストマーや、ゴム、軟質樹脂などが挙げられ、より具体的には、シリコーンゴムや、フッ素樹脂、ポリエチレン、軟質ポリ塩化ビニル、エチレン・プロピレンゴム、ポリエステルであり、これらの発泡体を用いることもできる。また、接続端付きケーブル11を高周波用途に用いる場合には、絶縁被覆15の誘電率を低くするため、絶縁被覆15の材質にフッ素樹脂やポリプロピレン、またはこれらの発泡体を用いることが好ましい。
ケーブル12の端部では、導線14が絶縁被覆15で覆われずに突出した露出部1aが形成されており、後述する接続端13の導通部16と導電接続されている。即ち、露出部1aは導通部16と導電接続できる程度に露出したものであるが、導線14の長さ方向の表面(周囲面)が導通部16と接触することが好ましく、導通部16の直径と同程度に露出して導通部16と接触することがより好ましい。
接続端13は、ケーブル12の端部でケーブル12と一体となっており、導電性の導通部16と、この導通部16を覆う絶縁性の絶縁部17とを有している。導通部16は、導電性のゴム状弾性体からなり、表面に露出した外部接触面1bと、ケーブル12の導線14と接触する導線接触部1cとを有している。この導通部16は、絶縁性のゴム状弾性体中に磁性導電粒子(磁性導電体)が数珠繋ぎに配向したものとすることが好ましい。
磁性導電粒子の材質としては、ニッケル、コバルト、鉄、フェライト、又はこれらの合金が挙げられ、形状としては粒子状、繊維状、細片状、細線状などである。さらに良電性の金属、樹脂、セラミックに磁性導電体を被覆したもの、磁性導電体に良電性の金属を被覆したものとしても良い。良電性の金属には、金、銀、白金、アルミニウム、銅、鉄、パラジウム、クロム、ステンレスなどが挙げられる。磁性導電粒子の平均粒径は、磁場配向によって連鎖状態を形成し易く、効率よく導体を形成することができる点で、1μm〜200μmとすることが好ましい。
また、少なくとも導線14に接触する導線接触部1cにおいては、磁性導電粒子の材質を、導通部16を構成する材質と同じ材質とすることが好ましい。同じ材質であれば導線14と導通部16との間の接触抵抗が小さくなり、導電性を高めることができるからである。例えば、導線14が銀線または銀めっき導線である場合には、導通部16を構成する粒子も銀めっき粒子とするような場合である。中でも導線14を銀めっき銅線とし導通部16を銀めっき磁性導体で形成することはより好ましい態様である。
絶縁部17は、絶縁性のゴム状弾性体からなり、ケーブル12の絶縁被覆15と固着する固着部1dを有している。また、ケーブル12との密着性を高めるために、この固着部1dの面積を大きくするようにケーブル12側に伸びる延長部1eを形成している。この固着部1dは、絶縁部17がケーブル12の絶縁被覆15に直接接着した構成の他、プライマーや接着層を介して固着した構成、絶縁部17を成形する際に絶縁被覆15の表面と溶着した構成とすることができる。
絶縁部17の材料となるゴム状弾性体としては、絶縁性の熱硬化性ゴム、絶縁性の熱可塑性エラストマーを例示できる。より具体的には、熱硬化性ゴムでは、シリコーンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、クロロスリホンゴム、ポリエチレンゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどが挙げられる。なかでも、成形加工性、電気絶縁性、耐候性などが優れるシリコーンゴムが好ましい。熱可塑性エラストマーでは、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、フッ化系熱可塑性エラストマー、イオン架橋系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
また、導通部16を粒子状の磁性導電体が数珠繋ぎに配向した構成とするためには、絶縁部17には液状ゴムを硬化した絶縁性のゴム状弾性体、又は加熱溶融可能な絶縁性のゴム状弾性体を用いることが好ましい。例えば、液状ゴムを硬化したゴム状弾性体では、シリコーンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン・ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。加熱溶融可能なゴム状弾性体では、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、フッ化系熱可塑性エラストマー、イオン架橋系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
硬化される前の液状ゴム、または加熱溶融時のゴム状弾性体の粘度は、25℃において含有された磁性導電体が磁場によって移動可能な粘度である1.0〜250Pa・sが好ましく、10〜50Pa・sがより好ましい。また、高周波伝送用の場合には、これらの材料の中でも誘電率が低い材料を用いることが好ましい。具体的にはシリコーンゴムやフッ素ゴムが好適である。
導線14の絶縁被覆15にシリコーンゴムを用いる場合には、絶縁部17を形成する樹脂にもシリコーンゴムを用いることが好ましい。また、接続端13と導線14とを一体化するために熱処理を行う場合には、絶縁部17を形成する樹脂には、耐熱性が高いだけでなく、可とう性にも優れるフッ素樹脂や架橋ポリエチレンを用いることが好ましい。
次に接続端付きケーブル11の製造方法について説明する。まず、ケーブル12を準備し、このケーブル12の先端の絶縁被覆15を除去して、導線14の端部を露出させて露出部1aを設けておく。絶縁被覆15の端には一体化する接続端13の絶縁部17との接着力を高めるために、必要に応じてプライマーを塗布しておく。
続いて、接続端13を成形する上型D1と下型D2からなる成形用金型Dを準備する(図5)。成形用金型Dは非磁性体からなり、導通部16を形成するために強磁性体でなる配向ピンPを埋め込んである。この配向ピンPの一端は導通部16を形成する位置のキャビティー面に露出している。この成形用金型Dのキャビティー内に、露出部1aを形成した側のケーブル12の端部を配置し、磁性導電粒子を分散した液状ゴムでなる混合物Lを注入する(図6)。
そして、成形用金型Dに磁場をかけ磁性導電粒子を配向させて導通部16と絶縁部17となる部分を形成した後、キャビティ内の混合物Lを加熱硬化させて、導通部16と絶縁部17を形成するとともにケーブル12と一体化する(図7)。そして、成形用金型Dから脱型して接続端付きケーブル11を得る(図4)。
次に、接続端付きケーブル11の実装方法について説明する(図8)。ここでは被接続対象部材として基板Bを例に挙げ、押さえ部材Fを用いて、接続端付きケーブル11を基板Bに実装する方法を説明する。
押さえ部材Fは、接続端13を基板Bに接続する部材である。基板Bに受け部材Rを設けることによって、押さえ部材Fを受け部材Rに係合させ、基板Bの所定の位置に接続端付きケーブル11を固定することができる。押さえ部材Fに絶縁性の材料を用いれば導通部16が他の部材との間で意図せぬ導通を起こしてしまうことを防止できる。
基板Bは、ガラス繊維強化エポキシ樹脂等でなり、銅箔の回路パターンをその表面に有するものである。この回路パターンのうち電子部品などを固定する接点C以外にはレジストインクでなる絶縁層が設けられている。また、押さえ部材Fとの間で係合構造を形成する受け部材Rが設けられている。この受け部材Rは、押さえ部材Fとの係合時に、基板B上の接点Cが接続端付きケーブル11の導通部16と接触する位置に設けてあり、ここではケーブル12側が欠損した円環形状に形成している(図10)。
押さえ部材Fと受け部材Rの係合は、例えば、押さえ部材Fの外周に環状の凹溝Faを形成し、受け部材Rにはこの凹溝Faに嵌合する凸部Raを形成した嵌合構造をもって行うことができ(図8)、また反対に、押さえ部材Fに凸部を、受け部材Rに凹溝を設けるようにしても良い(図示せず)。
押さえ部材Fと受け部材Rとは、接続端13を圧縮した状態で係合できる位置にそれぞれの係合部分を設ける(図8)。換言すれば、導通部16の外部接触面6aから凹溝Faの中心までの上下方向長さt1よりも、基板Bの表面から凸部Raの中心までの上下方向の長さt2は短くなっており、この長さの差分だけ導通部16が押圧されて潰されることになる。このように接続端13が所定量圧縮されるように設定することで、導通部16の導通抵抗を低減するとともに、実装後の接続端16の厚みをさらに薄いものとしている。接続端13に対する圧縮は、その厚みが5〜50%減少するほどになされることが好ましい。5%未満では、導通抵抗の低減効果が不十分なおそれがあり、また厚み低減効果も小さいものとなる。一方、50%を超えても、導通抵抗が上昇するおそれがある。
接続端付きケーブル11を基板Bに実装するには、接続端付きケーブル11に押さえ部材Fを被せ、基板Bに設けた受け部材Rと係合させることで、導通部16を接点Cと接触させるとともに、接続端13を押圧された状態で基板Bに対して固定して行う(図8、図9)。
接続端付きケーブル11は、ケーブル12の絶縁被覆15と接続端13の絶縁部17とが溶着され、ケーブル12と接続端13とが一体となっているため、ケーブル12からの接続端13の脱落が起こり難い。また、接続端13がゴム状弾性体からなる単純な構造であるため、その大きさを小さくすることができ、ケーブル12と基板Bとの接続高さを低くすることができる。
具体的な接続端13の一態様として、導通部16の直径を0.4〜1.0mm、接続端13の高さ(上下方向長さ)を0.2〜5mmとしたときに、導通部16の抵抗値を10〜100mΩ、導通部16の耐電流を2.5〜10Aとすることができる。
1−1変形例[図11]:
本実施形態の接続端付きケーブル11aは、先の実施形態で説明した接続端付きケーブル11と導通部16の露出面が異なる。即ち、図11で示すように、接続端付きケーブル11aでは、接続端13の一方面(下面)にのみ導通部16の表面が露出した外部接触面1b1としており、接続端付きケーブル11のように上下両面に導通部16の表面が露出することはない。このように構成することで、基板と接触させる面以外の面を通じた短絡やリークを防止することができる。接続端13の押圧に金属製の押さえ部材Fを用いるような場合に、この押さえ部材Fと導通部16との導通を防ぐために好適に用いられる。
第2実施形態[図12〜図18]:
本実施形態の接続端付きケーブル21は、ケーブル22と接続端23とが一体化したものであるが、ケーブル22には複数の導線24を備え、接続端23には複数の導通部26を備えている点で先の実施形態の接続端付きケーブル11,11aと異なる。
接続端付きケーブル21のケーブル22では、図12〜図18で示すように、絶縁被覆25で覆われた3本の導線24を有している。即ち、第1導線24aは第1絶縁被覆25aによって、第2導線24bは第2絶縁被覆25bによって、第3導線24cは第3絶縁被覆25cによってそれぞれ被覆されて、それらが第4絶縁被覆25dで覆われている。一方、ケーブル22の先端にある接続端23には、導電性の3つの導通部26a,26b,26cが絶縁性の絶縁部27で覆われている。
3本の導線24はその断面が正3角形の頂点となる位置、即ち図14において、第1導線24aが中央上部に、第2導線24bが左側下部に、第3導線24cが右側下部に位置し、図15〜図18で示すように、第1導線24aの先端は、第2導線24bや第3導線24cの先端よりも短くしている。一方、3つの導通部26もその断面が正3角形の頂点となる位置、即ち図12において、第1導通部26aが右側中部に、第2導通部が左側上部に、第3導通部が左側下部に位置している。
こうした配置により、第1導線24aが第1導通部26aと、第2導線24bが第2導通部26bと、第3導線24cが第3導通部26cとが導電接続し、これらの接続部位は互いに重ならずに、他の接続部位とは絶縁するようにしている。但し、導線24や導通部26の上記位置は一例であり任意の位置に配置することができるが、各導線24の長さを各導通部26の位置に応じて適宜設定し、その接触部位が互いに重ならないようにすることが必要である。
接続端付きケーブル21は、3本の導線24が3つの導通部26と導電接続し、導線や導通部どうしは互いに絶縁しているため、3本の導線24を3つの導通部26を通じて基板B上の接点Cに導電接続させることができる。
第3実施形態[図19〜図22]:
本実施形態の接続端付きケーブル31は、導線34として、中心導線34aと、その中心導線34aを囲むシールド線34bとを有する同軸ケーブル32と、このケーブル32と一体化した接続端33を備えている。
中心導線34aと、シールド線34bは、ケーブル32の長さ方向に垂直の断面において同心円状に設けられている。このケーブル32の端では中心導線34aが突出した露出部3a1となっている。この中心導線34aの周囲には第1絶縁被膜35aが被覆しており、この第1絶縁被膜35aもその端が露出している。そして第1絶縁被膜35aもまたその周囲をシールド線34bが囲っており、シールド線34bも端が露出した露出部3a2を有している。そして、シールド線34bは、この露出部3a2を除き第2絶縁被膜35bで被覆されており、この第2絶縁被膜35bがケーブル32の外被となっている。
中心導線34aの露出部3a1およびシールド線34bの露出部3a2の各露出長さは、各導通部36と導電接続できる程度に露出したものであるが、各導線34の長さ方向の表面(周囲面)が各導通部36と接触することが好ましく、各導通部36の直径と同程度に露出して接触することがより好ましい。そのため、第1導通部36aと接触する露出部3a1の長さは、第1導通部36aの直径と同程度とすることが好ましく、第2導通部36bと接触する露出部3a2の長さは、第2導通部36bの厚さと同程度とすることが好ましい。
中心導線34aやシールド線34bの材質は、第1実施形態で説明した導線14と同じ材質とすることができるが、シールド線34bは金属箔を用いることもできる。また、シールド線34bは、必要に応じて複数の素線を用い、編組みまたは巻き線として第1絶縁被覆35aの上に積層するが、金属箔を用いる場合には、第1絶縁被覆35aの周囲に隙間がないように巻きつけて構成する。
中心導線34aとシールド線34bとを構成する場合には、特性インピーダンスが50Ω程度となるように設定することが好ましい。特性インピーダンスは、中心導線34aとシールド線34bの間に設ける第1絶縁被覆35aの誘電率や各導線34a,34bの直径で調整することができる。
より具体的にはこの特性インピーダンスは、下記式(1)を用いて算出することができる。式(1)中の「Z0」は特性インピーダンスであり、「ε」は後述する絶縁体37の比誘電率であり、「D」はシールド線34bの内径、「d」は中心導線34aの直径である。したがって、絶縁体として比誘電率が2.7のシリコーンゴムを用い、特性インピーダンスを50Ωとする場合には、式(1)からD/dが3.94となる。したがって、中心導線34aの直径を0.5mmとした場合には、シールド線34bの内径を2.0mmにすれば良いことになる。
= 138/(εr0.5 × log10(D/d) 式(1)
接続端35を構成する導通部36も、第1導通部36aと第2導通部36bの2本の導通部36からなる。第1導通部36aは円柱形状に形成され、接続端33の中心で上下に貫通しており、また導線接触部3c1で中心導線34aと導電接続している。一方、第2導通部36bは、中心導線34aの中心軸と同心円状の円筒形状(リング状)に形成され、接続端33を上下に貫通しており、また導線接触部3c2でシールド線34bと導電接続している。第1導通部36aと第2導通部36bの間、および第2導通部36bの外側は絶縁部37となっている。このように形成することで、第2導通部36bをシールドとして作用させることができるため、第1導通部36aを流れる信号のノイズを抑制することができる。
3−1変形例[図23]:
本実施形態の接続端付きケーブル31aは、先の実施形態で説明した接続端付きケーブル31と比べて第1導通部36aの露出面が異なる。即ち、図23で示すように、接続端付きケーブル31aでは、接続端33の一方面にのみ第1導通部36aの表面が露出した外部接触面3b1となっており、接続端付きケーブル31のように上下両面に第1導通部36aの表面が露出することはない。即ち、接続端付きケーブル31aでは、接続端33の上面に、第1導通部36aの表面を覆う絶縁部材38を備えている。絶縁部材38は絶縁性の材質である絶縁被覆35や絶縁部37と同様の材質や、それ以外の絶縁性の硬質樹脂で形成することができる。
絶縁部材38を設けることで、上面側で第1導通部36aが他の部材と接触して意図せぬ導通を起こすことを防ぐことができる。例えば、接続端33の押圧に金属製の押さえ部材Fを用いるような場合に、この押さえ部材Fと第1導通部36aとの導通を防ぐために好適である。絶縁部材38の材質は、絶縁性の材料から形成されるものであれば良く絶縁部37と同じ材料を用いることができる。
絶縁部材38が第2導通部36bを覆わない構成とすることで、押さえ部材Fに導電性の材質を用いれば、その押さえ部材Fと第2導通部36bとを導通させることができ、押さえ部材Fを含めたシールド構造を採ることができる。しかしながら、第1導通部36aと第2導通部36bとの導通を回避するとともに第2導通部36bの露出を回避する観点からは、絶縁部材38が第2導通部36bをも覆うように構成してもよい。
3−2変形例[図24]:
本実施形態の接続端付きケーブル31bは、先の実施形態で説明した接続端付きケーブル31aの構成に加えて、さらに接続端33の上面全体にカバー部材39を備えている。即ち、図24で示すように、接続端付きケーブル31bでは、接続端33の上面に絶縁部材38とカバー部材39とを備えている。
カバー部材39には、導電性樹脂や金属薄板などの導電性の材料を用いることができる。カバー部材39に導電性の材料を用いることで、このカバー部材39を、他の部品と接触させる接点として機能させることができる。また、カバー部材39と第2導通部36bとを導電接続することができる。これにより第1導通部36aは、側面が導電性の第2導通部36bで覆われるだけでなく、その上面も導電性のカバー部材39で覆われることになり、基板側を除く全ての方向にシールドを備えることとなって、よりいっそうノイズに強い接続端付きケーブルとすることができる。
3−3変形例[図25]:
本実施形態の接続端付きケーブル31cは、先の実施形態で説明した接続端付きケーブル31の構成に加えて、図25で示すように、接続端33の下面に金属薄板40a,40bを備えている。金属薄板40a,40bに対応する基板B上の回路パターンの接点Cに、ペースト状のはんだを塗布し、そのはんだの上に金属薄板40a,40bが接するように接続端付きケーブル31cを配置すれば、これをリフロー炉に投入することで、基板Bに接続端付きケーブル31cを実装することができる。実装された接続端付きケーブル31cは、はんだで固定されている金属薄板40a,40bを通して回路パターンの接点Cと電気的に接続することができる。
接続端付きケーブル31cの製造においては、金属薄板40a,40bを金型D内の所定の位置に配置して、接続端33の下面に固着することができる。この金属薄板40a,40bは単独で配置してもよいが、金属薄板40a,40bにセパレータを貼合せて配置することもできる。セパレータを用いれば金型Dと金属薄板40a,40bの隙間に液状ゴムが流れ込んで形成される薄バリの発生を抑制することができる。なお、セパレータには種々の材質を用いることができるが、表面が微粘着性の樹脂フィルムが好適である。
3−4変形例[図26]:
本実施形態の接続端付きケーブル31dは、先の実施形態で説明した接続端付きケーブル31と比べて接続端33の構成が異なる。即ち、図26で示すように、接続端付きケーブル31dでは、ケーブル32の中心を境に下面側は、接続端付きケーブル31と同じ構成となっているが、上面側は絶縁性の材質でなる絶縁部材38aが形成されている。
絶縁部材38aには、絶縁部37と同じ材料を用いることができる他、硬質樹脂を用いることもできる。絶縁部材38aに硬質樹脂を用いることができる理由は次のとおりである。絶縁部37は、導通部36a,36bの導通抵抗を低くするために、導通部36a,36bと共に所定量圧縮される必要があるのに対して、絶縁部材38aはそうした圧縮を受けて縮む必要がないからである。
接続端付きケーブル31dは、導通部36の形成と、接続端33とケーブル32の一体化とを同時に行なう必要がない点で製造が容易である。即ち、まず第1導通部36a、第2導通部36b、絶縁部37を含む接続端33の下面側を成形する。このとき、その上面にはケーブル32が設置されるケーブル用凹部を形成しておく。ケーブル用凹部は、ケーブル32の先端形状と同じとしてもよく、先端形状より小さくしても良い。第1導通部36aおよび第2度導通部36bの形成には磁場配向を利用することが好ましい。次にこの下面側接続端を金型にセットし、ケーブル32を配置した後に、前縁部材38aを下面側接続端に一体化することで接続端付きケーブル31dを得ることができる。
3−5変形例[図27]:
本実施形態の接続端付きケーブル31eもまた同軸ケーブル32を有するものであるが、先の実施形態で説明した接続端付きケーブル31と比べて接続端33との接続構造が異なる。即ち、図27で示すように、接続端付きケーブル31eでは、ケーブル32の先端が斜めにカットした形状となっており、接続端33もまた、ケーブル32の先端形状に対応した内部形状を有している。
接続端付きケーブル31eを製造するには、同軸ケーブルであるケーブル32の全体を斜めに切断しておく。一方、接続端33は、導通部36と絶縁部37とを有しケーブル32の切断面に接触する下側の接続端33aを金型成形等により予め製造しておく。そして、下側の接続端33aをケーブル32と接触させた状態で、絶縁部37となる上側の接続端33bを成形し全体を一体化する。
接続端付きケーブル31eによれば、シールド線34bと第2導通部36bとで、中心導線34aと第1導通部36aとを覆うように構成しているため、基板側を除く全ての方向にシールドを備えることなり、ノイズに強い接続構造とすることができる。
3−6変形例[図28]:
本実施形態の接続端付きケーブル31fもまた同軸ケーブル32を有するものであり、ケーブル32と接続端33との接続構造は、接続端付きケーブル31(図22)と同じであるが、接続端33の高さ(上下方向長さ)が、ケーブル32の厚みと略同じである点で接続端付きケーブル31と異なる。
接続端付きケーブル31fによれば、ケーブル31の厚みと同程度までに底背化することができる点で好ましい。但し、接続端33を押圧によって圧縮する際の圧縮縮み(圧縮されて潰される長さ)が必要な場合は、その厚さ分だけケーブル32の厚みよりも厚く接続端33を形成することで、実装時には接続端33の厚みをケーブル32の厚みと揃えることができる。
第4実施形態[図29]:
本実施形態の接続端付きケーブル41は、図29で示すように、上述の接続端付きケーブルの構成部材となるケーブルと接続端に加え、基板Bへの接続部位(基板接続部位)を有する押さえ部材Fのような部位をさらに有する構成からなるものである。
ここでの接続端付きケーブル41は、前述の接続端付きケーブル31aに、導電性のカバー部材39を挟んで、凹溝Faを有する押さえ部材Fを備えている。接続端付きケーブル41は、押さえ部材Fを有するため、基板Bへの実装を容易に行うことができる。
その他の変形例:
上記実施形態では、ケーブルの一端に接続端を備えた接続端付きケーブルとしたが、ケーブルの両端に接続端を備えるものとしても良い。また、ケーブルの一端には、上記何れかの接続端を備え、他方には従来のコネクタを備えたものであっても良い。
押さえ部材Fは、絶縁性の材質でも導電性の材質でも良いが、導電性の材質とすれば、3−2変形例で説明したカバー部材39の機能を奏することができ、このカバー部材39を備えない接続端付きケーブルであっても、第1導通部のノイズを抑制することができる。
成形用金型Dでは配向ピンPの一端がキャビティー面に露出しているが、配向ピンPの一端がキャビティー面に露出していない成形用金型としても良い。
導線と絶縁被覆の接着力や、金属薄板と絶縁部との接着力を高めるために、それらの表面にはプライマーを塗布することもできる。
ケーブルの導線と、接続端の導通部との接触部分において、その接続面積が広くなるように、導線の先端に広がり部分を備えるように構成することができる。導線の先端をいわゆる先太り形状として、導線と導通部の接触面積を増やすことで抵抗値を低くすることができ、また、導線を接続端から抜け難くすることもできるからである。
基板Bへの係合部位となる凹溝Faは、押さえ部材Fやコネクタ部Oに設けるものとして説明したが、こうした係合部位を接続端の絶縁部に設けることもできる。但し、絶縁部はゴム状弾性体でなり柔らかいため、凹溝Faを硬質樹脂など、硬質の材質で形成することが好ましい。
押さえ部材Fは接続端を押さえるだけの機能を持つ部材として用いられるものの他、基板Bを備える電子機器の筐体等を押さえ部材Fとし、この筐体等と基板Bとの間に接続端を挟むことで、接続端付きケーブルと基板Bとを導電接続させることができる。
〔第1実施形態〕
1a (導線の)露出部
1b (導通部の)外部接触面
1c (導通部の)導線接触部
1d (絶縁部の)固着部
1e (絶縁部の)延長部
11 接続端付きケーブル
12 ケーブル
13 接続端
14 導線
15 絶縁被覆
16 導通部
17 絶縁部
B 基板
C 接点
F 押さえ部材
Fa 凹溝
R 受け部材
Ra 凸部
D 金型
D1 上型
D2 下型
P 配向ピン
L 混合物
11a 接続端付きケーブル(1−1変形例)
1b1 (導通部の)外部接触面
〔第2実施形態〕
2a1〜2a3 (各導線の)露出部
2b1〜2b3 (各導通部の)外部接触面
2c1〜2c3 (各導通部の)導線接触部
2d (絶縁部の)固着部
2e (絶縁部の)延長部
21 接続端付きケーブル
22 ケーブル
23 接続端
24 導線
24a 第1導線
24b 第2導線
24c 第3導線
25 絶縁被覆
25a 第1絶縁被覆
25b 第2絶縁被覆
25c 第3絶縁被覆
25d 第4絶縁被覆
26 導通部
26a 第1導通部
26b 第2導通部
26c 第3導通部
27 絶縁部
〔第3実施形態〕
3a1,3a2 (各導線の)露出部
3b1,3b2 (各導通部の)外部接触面
3c1,3c2 (各導通部の)導線接触部
3d (絶縁部の)固着部
3e (絶縁部の)延長部
31 接続端付きケーブル
32 ケーブル
33 接続端
34 導線
34a 中心導線
34b シールド線
35 絶縁被覆
35a 第1絶縁被覆
35b 第2絶縁被覆
36 導通部
36a 第1導通部
36b 第2導通部
37 絶縁部
31a 接続端付きケーブル(3−1変形例)
38 絶縁部材
31b 接続端付きケーブル(3−2変形例)
39 カバー部材
31c 接続端付きケーブル(3−3変形例)
40a,40b 金属薄板
31d 接続端付きケーブル(3−4変形例)
38a 絶縁部材
31e 接続端付きケーブル(3−5変形例)
33a 下側接続端
33b 上側接続端
31f 接続端付きケーブル(3−6変形例)
〔第4実施形態〕
41 接続端付きケーブル

Claims (11)

  1. ケーブルと、当該ケーブルの端部で接続対象部材に接触する接続端と、を備える接続端付きケーブルであって、
    前記ケーブルは、導線と当該導線を覆う絶縁被覆とを有し、
    前記接続端は、導電性ゴムからなる導通部と、当該導通部を覆う絶縁性ゴムからなる絶縁部とを有し、
    前記導通部は、表面に露出した外部接触面と、前記導線と接触する導線接触部とを有し、
    前記絶縁部は、前記絶縁被覆と固着する固着部を有する接続端付きケーブル。
  2. 前記導線の長さ方向に対して前記外部接触面が略平行に形成されている請求項1記載の接続端付きケーブル。
  3. 前記ケーブルと前記接続端との一体成形体である請求項1または請求項2記載の接続端付きケーブル。
  4. 前記導通部が、絶縁性ゴム状弾性体中に配向した磁性導電粒子で形成されている請求項1〜請求項3何れか1項記載の接続端付きケーブル。
  5. 前記導線接触部は、前記導線の周囲面と接触している請求項1〜請求項4何れか1項記載の接続端付きケーブル。
  6. 前記導線を複数備える請求項1〜請求項5何れか1項記載の接続端付きケーブル。
  7. 前記導線が、中心導線と当該中心導線を囲むシールド線であり、
    前記接続端に、前記中心導線と導通する第1導通部と、当該第1導通部からは絶縁し前記シールド線と導通する第2導通部と、を備える請求項1〜請求項6何れか1項記載の接続端付きケーブル。
  8. 前記第2導通部が円筒形状であり、当該第2導通部に交差して当該第2導通部と円環形状に接触するが第1導通部とは接触しない導電性のカバー部材を備える請求項7記載の接続端付きケーブル。
  9. 基板との間で係合する基板接続部位を有する押さえ部材をさらに備える請求項1〜請求項8何れか1項記載の接続端付きケーブル。
  10. 請求項1〜請求項9何れか1項記載の接続端付きケーブルを、接点を備える基板に接続するケーブル接続構造であって、
    押さえ部材と前記基板との間で前記接続端が5〜50%圧縮されて、前記導通部の外部接触面と前記接点とが接触した状態で押圧固定されているケーブル接続構造。
  11. 前記導線が、中心導線と当該中心導線を囲むシールド線であり、
    前記接続端に、前記中心導線と導通し円柱形状である第1導通部と、当該第1導通部からは絶縁し前記シールド線と導通する円筒形状である第2導通部とを備える請求項10記載のケーブル接続構造。
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