JP6816592B2 - オートフレッテージ加工装置、及び、オートフレッテージ加工方法 - Google Patents
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Description
連通空間形成部は、ワークの天方向または地方向に位置し、ワーク内に連通可能な連通孔(23)、及び、連通孔を介してワーク内に連通可能に形成され流体を貯留可能な連通空間(222)を有する。
ピストンは、連通空間に連通空間形成部に対して相対移動可能に設けられている。ピストンは、連通孔の連通空間側の周囲に形成されている当接面(225)に当接するよう移動すると、連通空間の流体をワーク内に圧送可能である。
作用力発生部は、連通空間形成部とピストンとを相対移動可能な作用力を発生する。
本発明のオートフレッテージ加工装置では、ピストンと当接面とが当接するとき、連通空間形成部の当接面の径方向外側の内壁面(226)とピストンの外壁面(322)との間に、流体に含まれる非圧縮性流体と比重が異なる圧縮性流体を回収可能な回収空間(220)が形成される。
セット工程では、ワーク(10)内に連通可能な連通孔(23)及び連通孔を介してワーク内に連通可能に形成され流体を貯留可能な連通空間(222)を有する連通空間形成部(20)と、ワーク内とが連通するようワークをセットする。
流体供給工程では、連通空間に、非圧縮性流体を含む流体を供給する。
加圧流体圧送工程では、連通空間に往復移動可能に設けられるピストン(31,32)を連通孔の連通空間側の周囲に形成される連通空間形成部の当接面(225)に当接するよう移動し、連通空間の流体をワーク内に圧送する。
本発明のオートフレッテージ加工方法では、加圧流体圧送工程において、非圧縮性流体と比重が異なる圧縮性流体は、連通空間形成部の当接面の径外方向の内壁面(226)とピストンの外壁面(322)との間に形成される回収空間(220)に回収される。
(一実施形態)
一実施形態によるオートフレッテージ加工装置1は、中空のワーク10内に導入された「非圧縮性流体」としての油の圧力を利用してワーク10の内壁を塑性変形するオートフレッテージ加工に用いられる。
ワーク10は、図1に示すように、筒状に形成されている金属からなる部材であって、例えば、高圧燃料を貯留可能なコモンレールである。ワーク10は、内部に流体を貯留可能な「ワーク内」としての内部空間100、内部空間100と外部とを連通する二つの開口11,12を有する。
供給管24には、導入路223を流れる油の流量を制御可能な流量制御弁241が設けられている。流量制御弁241は、制御部50と電気的に接続している。
第一傾斜面321は、貫通孔320の地側の開口の周囲に環状に形成されている。第一傾斜面321は、中心軸C1に対して傾斜するよう形成されている。第一傾斜面321の中心軸C1に対する傾斜角度α321は、当接面225の中心軸C1に対する傾斜角度α225と同じである。
第二傾斜面322は、第一傾斜面321の径方向外側に環状に形成されている。第二傾斜面322は、中心軸C1に対する傾斜角度α322が傾斜角度α321に比べ大きくなるよう形成されている。これにより、第二傾斜面322とシリンダ22の内壁面226との間の距離は、連通孔23から離れるにしたがって長くなる。
架台46は、閉塞部材40に当接するよう設けられている平板状の部材である。架台46は、閉塞部材40を地側から支持し、出力部47が出力する作用力を閉塞部材40に伝達する。
出力部47は、架台46に連結している。出力部47は、架台46、閉塞部材40、及び、ワーク10を介して、シリンダ部20を天方向に移動可能な作用力を出力する。出力部47は、制御部50と電気的に接続している。
連通空間222に貯留された油では、当該油に含まれる空気が油との比重の差によって天方向に移動する。これにより、油に含まれる空気は、ホルダ32の第二傾斜面322の地側に溜まる(図4に示す領域A220)
また、シリンダ部20の天方向への移動によって、油にふくまれる空気が天方向に移動する。この天方向に移動する空気は、ホルダ32の第二傾斜面322の地側に溜まる(図5に示す領域A220)。
この後、次のワーク10をオートフレッテージ加工装置1に取り付け、次のオートフレッテージ加工を行う。
本実施形態によるオートフレッテージ加工方法では、このようにして、ワーク10の加工を行う。
オートフレッテージ加工装置1では、シリンダ22の移動によって油を加圧しつつホルダ32と当接面225とが当接するとき、シリンダ22とホルダ32との間に、空気を回収可能なトラップ空間220が形成される。油と空気との比重の違いによって油から分離する空気は、ワーク10の天方向に位置する領域A220(図4,5参照)に移動し、トラップ空間220に回収される。トラップ空間220は、ホルダ32と当接面225とが当接することによって内部空間100に連通している連通路221と遮断されるため、トラップ空間220に回収された空気は、ワーク10内の油に再び混ざることはない。これにより、本実施形態では、油と混在する空気を油から分離しつつワーク10内の油を所望の圧力まで確実に加圧することができるため、ワーク10を比較的短時間でかつ高精度に所望の加工を行うことができる。
上述の実施形態では、非圧縮性流体として油とし、圧縮性流体として空気とした。しかしながら、非圧縮性流体及び圧縮性流体のいずれもこれに限定されない。比重が異なる非圧縮性流体と圧縮性流体との組み合わせであればよい。
10・・・ワーク
20・・・シリンダ部(連通空間形成部)
23・・・連通孔
222・・・連通空間
225・・・当接面
226・・・内壁面
31・・・加圧ピン(ピストン)
32・・・ホルダ(ピストン)
322・・・第二傾斜面(外壁面)
45・・・作用力発生部
Claims (11)
- 中空のワーク(10)内に導入される流体の圧力を利用して当該ワークを加工するオートフレッテージ加工装置であって、
前記ワークの天方向または地方向に位置し、前記ワーク内(100)に連通可能な連通孔(23)、及び、前記連通孔を介して前記ワーク内に連通可能に形成され前記流体を貯留可能な連通空間(222)を有する連通空間形成部(20)と、
前記連通空間に前記連通空間形成部に対して相対移動可能に設けられ、前記連通孔の前記連通空間側の周囲に形成される当接面(225)に当接するよう移動すると、前記連通空間の前記流体を前記ワーク内に圧送可能なピストン(31,32)と、
前記連通空間形成部と前記ピストンとを相対移動可能な作用力を発生する作用力発生部(45)と、
を備え、
前記ピストンと前記当接面とが当接するとき、前記連通空間形成部の前記当接面の径方向外側の内壁面(226)と前記ピストンの外壁面(322)との間に、前記流体に含まれる非圧縮性流体と比重が異なる圧縮性流体を回収可能な回収空間(220)が形成されるオートフレッテージ加工装置。 - 前記回収空間は、前記当接面の径外方向に当該当接面の全周にわたって形成されている請求項1に記載のオートフレッテージ加工装置。
- 前記内壁面と前記外壁面との間の距離は、前記連通孔から離れるにしたがって長くなる請求項1または2に記載のオートフレッテージ加工装置。
- 前記非圧縮性流体の比重は前記圧縮性流体の比重に比べ大きく、
前記回収空間は、前記ワークの天方向に位置する請求項1〜3のいずれか一項に記載のオートフレッテージ加工装置。 - 前記非圧縮性流体の比重は前記圧縮性流体の比重に比べ大きく、
前記回収空間は、前記当接面の天方向に位置する請求項1〜4のいずれか一項に記載のオートフレッテージ加工装置。 - 前記作用力発生部は、前記ピストンに対して前記連通空間形成部を移動可能な作用力を発生する請求項1〜5のいずれか一項に記載のオートフレッテージ加工装置。
- 前記ワークは、前記ワーク内に連通する複数の開口(11,12)を有し、
複数の前記開口の一の開口(11)が前記連通孔に連通するとき、複数の前記開口の他の開口(12)を閉塞可能な閉塞部材(40)をさらに備え、
前記作用力発生部は、前記他の開口の周囲と前記閉塞部材との当接状態を制御可能である請求項6に記載のオートフレッテージ加工装置。 - 前記連通空間形成部は、前記連通空間に前記流体を導入可能な導入路(223)、及び、前記連通空間の前記圧縮性流体を排出可能な排出路(224)を有し、
前記導入路と前記排出路とは、前記連通空間を挟むよう形成されている請求項1〜7のいずれか一項に記載のオートフレッテージ加工装置。 - 前記連通空間形成部は、前記連通空間に前記流体を導入可能な導入路を有し、
前記ピストンは、前記当接面に当接するよう移動すると前記連通空間と前記導入路とを遮断可能である請求項1〜8のいずれか一項に記載のオートフレッテージ加工装置。 - 前記当接面は、前記ピストンの移動方向に対して傾斜するよう形成、または、球面状に形成、されている請求項1〜9のいずれか一項に記載のオートフレッテージ加工装置。
- 中空のワーク(10)内に導入される流体の圧力を利用して当該ワークを加工するオートフレッテージ加工方法であって、
前記ワークの天方向または地方向に位置し前記ワーク内に連通可能な連通孔(23)及び前記連通孔を介して前記ワーク内に連通可能に形成され前記流体を貯留可能な連通空間(222)を有する連通空間形成部(20)と、前記ワーク内と、が連通するよう前記ワークをセットするセット工程と、
前記連通空間に、非圧縮性流体を含む前記流体を供給する流体供給工程と、
前記連通空間に往復移動可能に設けられるピストン(31,32)を前記連通孔の前記連通空間側の周囲に形成される前記連通空間形成部の当接面(225)に当接するよう移動し、前記連通空間の前記流体を前記ワーク内に圧送する加圧流体圧送工程と、
を有し、
前記加圧流体圧送工程において、前記非圧縮性流体と比重が異なる圧縮性流体は、前記連通空間形成部の前記当接面の径外方向の内壁面(226)と前記ピストンの外壁面(322)との間に形成される回収空間(220)に回収されるオートフレッテージ加工方法。
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