JP6816185B2 - 通信端末装置、並びに、その制御方法及びプログラム - Google Patents

通信端末装置、並びに、その制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、移動通信網の基地局と無線通信する移動可能な通信端末装置、並びに、その制御方法及びプログラムに関するものである。
従来、移動通信網(セルラーネットワーク)の基地局を介して通信端末装置に、その通信端末装置を携帯して移動している利用者と車両とが衝突する危険を通知する方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
Dario Sabella, et al., "Toward fully connected vehicles: Edge computing for advanced automotive communications, White Paper",[online], December 2017, 5GAA (5G Automotive Association), [平成31年2月28日検索], インターネット 〈URL:http://5gaa.org/wp−content/uploads/2017/12/5GAA_T−170219−whitepaper−EdgeComputing_5GAA.pdf〉
上記従来の方法において、通信端末装置が移動通信網の基地局を介して危険通知を即時に受信できるようにするには、通信端末装置と基地局との間を無線通信の接続状態に維持しておく必要があるため、無線通信リソースの空きがなくなり、当該基地局を介した他の通信に影響を与える。特に、上記基地局を介した危険通知の即時受信に使用する通信端末装置の数が多いと影響が大きい。また、基地局との接続状態を維持したままにしておくと通信端末装置の電力消費量が増大してしまう。
本発明の一態様に係る移動可能な通信端末装置は、移動通信網の基地局と無線通信するための第1通信方式による第1通信手段と、当該通信端末装置と車両との接近状態を検出する検出手段と、前記車両との接近状態を検出したとき、前記基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記第1通信方式による接続状態に遷移させるように前記第1通信手段を制御する制御手段と、を備える。
前記通信端末装置において、前記移動通信網の基地局を介さずに前記車両と無線通信するための第2通信方式による第2通信手段を更に備え、前記検出手段は、前記第2通信方式による前記車両との無線通信に基づいて前記車両との接近状態を検出してもよい。
前記第2通信方式は、PC−5インターフェースを用いるSidelink方式であってもよい。
前記車両との接近状態は、前記第2通信方式の無線通信で受信した前記車両からの電波の受信強度と閾値との比較結果に基づいて検出してもよいし、前記第2通信方式の無線通信で受信した前記車両からの電波の受信強度の時間変化と閾値との比較結果に基づいて検出してもよい。ここで、前記閾値は、当該通信端末装置が位置するエリアに応じて異なってもよい。
前記通信端末装置において、当該通信端末装置とともに移動する移動体と車両との衝突の危険性が高いエリアとして予め設定された危険エリアの情報を記憶する記憶手段と、当該通信端末装置の現在位置の情報を取得する位置情報取得手段と、を更に備え、前記制御手段は、当該通信端末装置が前記危険エリア内に位置し且つ前記車両との接近状態を検出したとき、前記基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記第1通信方式による接続状態に遷移させるように前記第1通信手段を制御してもよい。前記危険エリアは、車両移動経路における交通状況に応じて設定され及び設定解除されてもよい。
本発明の他の態様に係る移動可能な通信端末装置は、移動通信網の基地局と無線通信するための第1通信方式による第1通信手段と、当該通信端末装置とともに移動する移動体と車両との衝突の危険性が高いエリアとして予め設定された危険エリアの情報を記憶する記憶手段と、当該通信端末装置の現在位置の情報を取得する位置情報取得手段と、当該通信端末装置が前記危険エリアの外側のエリアから前記危険エリア内に入ったときに、前記基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記第1通信方式による接続状態に遷移させるように前記第1通信手段を制御する制御手段と、を備える。前記危険エリアは、前記車両移動経路における交通状況に応じて設定され及び設定解除されてもよい。
前記通信端末装置において、車両移動経路における当該通信端末装置の横断開始を検出したときは、前記車両の接近の有無にかかわらず、又は、前記危険エリアの内外にかかわらず、前記第1通信方式による接続状態への遷移と、当該通信端末装置の位置情報の前記基地局を介したサーバへの送信とを行ってもよい。
前記通信端末装置において、前記基地局との間が前記接続状態にあるときにデータ通信がない状態が第1の時間間隔だけ継続したとき、前記接続状態が前記アイドル状態に遷移してもよい。
前記通信端末装置において、前記車両との接近状態の検出により前記アイドル状態から前記接続状態に遷移した後、前記基地局を介してサーバに、前記通信端末装置の位置情報を前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で定期的に送信してもよい。
前記通信端末装置において、前記第1通信方式による接続状態に遷移した後、前記基地局を介してサーバから、前記通信端末装置と前記車両との衝突の危険の通知を受信してもよい。
本発明の更に他の態様に係る移動可能な通信端末装置の制御方法は、前記通信端末装置と車両との接近状態を検出することと、前記車両との接近状態を検出したとき、移動通信網の基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記基地局と無線通信するための第1通信方式による接続状態に遷移させること、とを含む。
本発明の更に他の態様に係る移動可能な通信端末装置の制御方法は、当該通信端末装置の現在位置の情報を取得することと、当該通信端末装置とともに移動する移動体と車両との衝突の危険性が高いエリアとして予め設定された危険エリアの外側のエリアから前記危険エリア内に当該通信端末装置が入ったときに、移動通信網の基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記基地局と無線通信するための第1通信方式による接続状態に遷移させることと、を含む。
本発明の更に他の態様に係るプログラムは、移動可能な通信端末装置に備えるコンピュータ又はプロセッサにおいて実行されるプログラムである。前記プログラムは、前記通信端末装置と車両との接近状態を検出するためのプログラムコードと、前記車両との接近状態を検出したとき、移動通信網の基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記基地局と無線通信するための第1通信方式による接続状態に遷移させるためのプログラムコードと、を含む。
本発明の更に他の態様に係るプログラムは、移動可能な通信端末装置に備えるコンピュータ又はプロセッサにおいて実行されるプログラムである。前記プログラムは、当該通信端末装置の現在位置の情報を取得するためのプログラムコードと、当該通信端末装置とともに移動する移動体と車両との衝突の危険性が高いエリアとして予め設定された危険エリアの外側のエリアから前記危険エリア内に当該通信端末装置が入ったときに、移動通信網の基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記基地局と無線通信するための第1通信方式による接続状態に遷移させるためのプログラムコードと、を含む。
本発明によれば、車両移動経路又はその周辺を移動する通信端末装置の消費電力の低減を図りつつ、通信端末装置が接続可能な基地局における無線通信リソースの有効利用を図ることができる。
本実施形態に係る通信端末装置(UE)を含む通信システムの全体構成の一例を示す説明図。 本実施形態に係る通信端末装置(UE)の主要な機能の一例を示すブロック図。 本実施形態に係る通信端末装置(UE)の制御の一例を示すフローチャート。 他の実施形態に係る通信端末装置(UE)を含む通信システムの全体構成の一例を示す説明図。 (a)及び(b)はそれぞれ、更に他の実施形態に係る通信端末装置(UE)を含む通信システムにおける危険エリアのリアルタイム設定及び解除の一例を示す説明図。 更に他の実施形態に係る通信端末装置(UE)におけるアイドル状態から接続状態への遷移及び歩行情報(位置情報)のアップロードの例外制御の一例を示す説明図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る通信端末装置を含む通信システムの全体構成の一例を示す説明図である。本実施形態の通信システムは、例えば、車両移動経路としての道路90を横断する移動体としての歩行者20と道路90を走行している車両30との衝突の危険を通知することにより、横断中の歩行者20の危険回避を行う衝突危険通知システムに適する。
なお、本実施形態では、道路を横断する危険回避対象の移動体が高齢者などの歩行者20である場合について説明するが、本発明は、歩行者以外の移動体(例えば、自転車や車椅子)である場合にも適用可能である。また、本実施形態では歩行者20が1人、車両30が1台の場合について説明するが、本発明は、歩行者が2人以上の場合にも適用可能であり、車両が2台以上の場合にも適用可能であり、歩行者及び車両の数に制限されない。また、車両30は、例えば乗用車、トラック、バスなどの自動車であり、本発明は車両の種類に制限されない。
図1において、本実施形態の通信システムは、道路90を横断する歩行者20と道路90を走行している車両30との衝突の危険を通知する衝突危険通知装置としての衝突監視サーバ10を備えている。本実施形態の衝突監視サーバ10は、例えば、移動通信網15の基地局16に設けられ、歩行者20の通信端末装置21や車両30の通信端末装置31との間で基地局16を介して送受信される各種のデータ処理を行うことができるMEC(Multi−access Edge Computing)装置である。MEC装置からなる衝突監視サーバ10は、基地局16と移動通信網15のコアネットワークとの間のノード又はコアネットワークの外側に設けてもよい。
基地局16は、一つ又は複数のセル(セクタ、セクタセルとも呼ばれる。)を形成する。セルは地上又は海上に2次元的に形成してもよいし、上空から地上又は海上に向けて3次元的に形成してもよい。セルは、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセル、大セル等であってもよい。複数のセルは、複二次元的に又は三次元的に隣り合うように分布するセルラー構造を構成してもよいし、階層的に一部又は全部が重なり合った階層セル構造を構成してもよい。基地局16は、マクロセル基地局、スモールセル基地局、フェムトセル基地局、ピコセル基地局、大セル基地局、地上等に固定設置された固定基地局、地上、海上、上空などを移動可能な移動型の基地局等であってもよい。基地局16は、eNodeB(evolved Node B:eNB)、gNodeB(gNB)、en−gNodeB(en−gNB)、アクセスポイント等と呼ばれる無線通信装置であってもよい。
歩行者20の通信端末装置21や車両30の通信端末装置31は、移動通信サービスの加入者として使用可能なユーザ装置(以下「UE」という。)である。UE21,31は、ユーザ端末、端末、端末装置、移動局、移動機等と呼ばれる無線通信装置であってもよい。歩行者20のUE21は、歩行者20が携帯した状態で使用され、歩行者20といっしょに移動する。また、車両30のUE31はそれぞれ、車両30の中で利用者が携帯した状態で使用する装置でもよいし、車両30に組み込んで設置された装置(例えばナビゲーション装置の一部として組み込まれた装置)であってもよい。
歩行者20のUE21は、第1通信方式(例えば、3G、LTE、又は次世代のNRの方式)により移動通信網(セルラーネットワーク)の基地局16を介して衝突監視サーバ10と通信可能である。UE21は、基地局16との無線区間がアイドル状態から第1通信方式による接続状態に遷移した後、衝突監視サーバ10に対して歩行情報を定期的に(例えば周期的に)又は不定期に送信することができる。
前記接続状態は、UE21が無線通信リソース(以下「無線リソース」という。)を使用して基地局16と無線通信可能な状態であり、前記アイドル状態は、前記接続状態が解除され無線リソースが開放された状態である。第1通信方式がLTEの通信方式の場合、前記接続状態は例えば「RRC Connected」の状態であり、前記アイドル状態は例えば「RRC Idle」の状態である。第1通信方式がLTE以外の他の通信方式の場合、前記接続状態は「RRC Connected」以外の接続状態であってもよく、前記アイドル状態は「RRC Idle」以外のアイドル状態であってよい。
また、前記アイドル状態から接続状態への遷移の契機としては、例えば次の(A1)〜(A3)のような契機が挙げられる。
(A1)UE21上の通信アプリケーション(例えば、ブラウザ)の起動
(A2)UE21上のOS又はアプリケーションの定期的なバックグラウンド動作
(A3)サーバからUE21へのPUSH通知
UE21から衝突監視サーバ10に送信される歩行情報は、例えば、歩行者20(UE21)の現在位置P2を示す位置情報を含む。歩行情報は、歩行者20(UE21)の平均歩行速度(平均移動速度)V2と、利用者IDとを更に含んでもよい。歩行者20の平均歩行速度V2は、例えば、UE21に記録されている移動履歴情報における位置情報の時間変化(移動距離及び移動時間)に基づいて算出することができる。ここで、歩行者20(UE21)の「速度」は、歩行者20(UE21)の移動の方向と速さ(=速度の絶対値、大きさ)で表されるベクトル量である。
歩行者20(UE21)の現在位置P2を示す位置情報は、例えば、UE21に設けた現在位置取得手段としてのGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機の出力(測位結果)に基づいて算出することができる。また、UE21は、現在位置取得手段として、GNSS受信機、ジャイロスコープ、加速度センサ、速度センサ及び磁気センサの少なくとも一つを備え、その出力に基づいて、歩行者20のGNSS受信機による現在位置の測定精度が低い場合でも歩行者20の移動経路を算出して歩行者20の現在位置を精度よく推定したり、歩行者20の姿勢や向いている方位を推定したりしてもよい。この推定結果は、衝突監視サーバ10に送信する歩行情報に含めてもよい。
歩行者20のUE21から衝突監視サーバ10への歩行情報の送信頻度は、歩行者20と車両30との危険性の程度に応じて変化させてもよい。例えば、歩行者20と車両30と衝突の危険性が低い平時においては歩行情報の送信頻度の低めに設定し、車両30が歩行者20と衝突する危険性が高い危険エリアAに入った準危険時又は衝突する危険性がより高い危険時に、歩行情報の送信頻度を平時よりも高めに設定してもよい。
また、歩行者20のUE21は、移動通信網(セルラーネットワーク)の基地局を介さない第2通信方式により、車両30との無線通信(以下「歩車間通信」ともいう。)を行うことができる。第2通信方式は、例えば、PC−5(「PC5」ともいう。)インターフェースを用いるSidelink方式(以下「PC−5 Sidelink方式」ともいう。)である。PC−5インターフェースは、UE同士、UEと他の装置(例えば車両)、車両同士、又は、車両と他の装置が、基地局を介さないで直接通信を行うD2D(Device to Device)のインターフェースであり、3GPPリリース12以降で標準化されている。Sidelink方式は、PC−5インターフェース等を用いて、UE同士、UEと他の装置(例えば車両)、車両同士、又は、車両と他の装置が、基地局を介さないで比較的狭いエリアで直接通信を行う近距離の無線通信方式である。
車両30のUE31は、基地局16を介して衝突監視サーバ10と通信可能であり、衝突監視サーバ10に対して車両情報を定期的に又は不定期に送信する。車両情報は、例えば、車両30(UE31)の現在位置P3を示す位置情報と、車両30(UE31)の速度V3と、車両識別情報(車両ID)とを含む。車両30の速度V3は、例えば、車両30の駆動制御装置から取得することができる。車両30(UE31)の速度V3は、UE31に記録されている移動履歴情報における位置情報の時間変化(移動距離及び移動時間)に基づいて算出してもよい。ここで、車両30の「速度」は、車両30の移動の方向と速さ(=速度の絶対値、大きさ)で表されるベクトル量である。
車両30のUE31から衝突監視サーバ10への車両情報の送信頻度は、歩行者20と車両30との危険性の程度に応じて変化させてもよい。例えば、歩行者20と車両30と衝突の危険性が低い平時においては車両情報の送信頻度の低めに設定し、車両30が歩行者20と衝突する危険性が高い危険エリアAに入った準危険時又は衝突する危険性がより高くなった危険時にときに、車両情報の送信頻度を平時よりも高めに設定してもよい。
また、車両30のUE31は、移動通信網(セルラーネットワーク)の基地局を介さない第2通信方式により、歩行者20のUE21との無線通信(「歩車間通信」ともいう。)を行うことができる。第2通信方式は、例えば、前述のPC−5 Sidelink方式である。
また、本実施形態の通信システムは、道路90の位置、形状、幅W、車線91,92、信号設置位置、横断歩道の位置中央分離帯の有無、路側のガードレールの有無などの道路に関する情報を含む地図情報を管理する地図サーバ11を備えている。図1の例では、地図サーバ11は移動通信網15に設けているが、基地局16に設けられたMEC装置、又は基地局16と移動通信網15のコアネットワークとの間のノードに設けられたMEC装置で構成してもよい。また、地図サーバ11は衝突監視サーバ10と一体構成してもよい。
衝突監視サーバ10は、対象の危険エリアAについて、歩行者20のUE21から受信した歩行情報と、車両30のUE31から受信した車両情報と、地図サーバ11から取得した地図情報とに基づいて、道路90を横断しようとしている歩行者20と道路90を走行している車両30が衝突する危険性を予測する。衝突監視サーバ10は、歩行者20と車両30が衝突する危険性がある場合、その衝突の危険を歩行者20のUE21及び車両30のUE31に通知する。
図1の通信システムにおいて、歩行者20のUE21は、所定時間(以下「第1の時間間隔」という。例えば10秒間)データ通信がないとUE21と基地局16との間の無線区間が、無線リソースを使用して無線通信可能な接続状態(例えば、RRC Connectedの状態)から、無線リソースが開放されたアイドル状態(例えば、RRC Idleの状態)なる。しかしながら、UE21が基地局16を介して衝突監視サーバ10から危険通知を即時に受信できるようにするには、UE21と基地局16との間を無線通信の接続状態に維持しておく必要がある。また、歩行者20のUE21が基地局16を介して衝突監視サーバ10に第2の時間間隔で定期的に(例えば数秒間隔で)歩行情報をアップロードすると、第2の時間間隔が第1の時間間隔よりも短い場合には、UE21はアイドル状態になる契機がなく、UE21は常に基地局16に接続された接続状態にとなる。そのため、基地局16における無線リソースの空きがなくなり、無線リソースが逼迫した状態になり、基地局16を介した他の通信に影響を与えるおそれがある。特に、基地局16を介した危険通知の即時受信に使用するUEの数が多いと影響が大きい。また、基地局16との接続状態が続くとUE21の電力消費量が増大し、電池切れの状態になってしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、以下に示すように、歩行者20と車両30との衝突の危険性が予測される危険通知が必要な時にのみ歩行者20のUE21をアイドル状態から接続状態にするように、歩行者20のUE21と車両30との接近状態が検出されたときに、UE21と基地局16との無線通信の状態をアイドル状態から接続状態に遷移させるようにUE21を制御している。
例えば、図1のP2の位置に示すように、歩行者20のUE21が交差点94の危険エリアA内が入り、且つ、車両30との歩車間通信により車両30の接近を検出したときに(図中のP2の位置)、UE21がアイドル状態から基地局16との接続状態になるようにUE21が制御される。一方、歩行者20のUE21が危険エリアAの外側(図中のP2’の位置)に位置するとき、及び、危険エリアA内であっても車両30との歩車間通信により車両30の接近が検出されていないとき(図中のP2’’の位置)には、UE21のアイドル状態から基地局16との接続状態への遷移は行われない。
図2は、本実施形態に係る歩行者20のUE21の主要な機能の一例を示すブロック図である。図2において、UE21は、第1通信手段としてのネットワーク通信部211と、第2通信手段としての歩車間通信部212と、データや情報を記憶する記憶手段としての記憶部213と、各部を制御する制御手段としての制御部214とを備える。
ネットワーク通信部211は、第1通信方式(例えば、3G方式、LTE方式、5G等の次世代のNR方式など)により、UE21に割り当てられた無線リソースを使って移動通信網(セルラーネットワーク)15の基地局16と無線通信することができる。ネットワーク通信部211は、基地局16を介して、衝突監視サーバ10及び地図サーバ11と通信することができる。
ネットワーク通信部211は、前記第1通信方式のアイドル状態から接続状態に遷移した後、基地局16を介して衝突監視サーバ10に、UE21の位置情報を含む歩行情報を送信する。ネットワーク通信部211は、基地局16との無線通信の無線リソースが解除されたアイドル状態から、接続状態に遷移した後、基地局16を介して衝突監視サーバ10から、歩行者20(UE21)と車両30との衝突の危険の通知を受信する。
歩車間通信部212は、移動通信網(セルラーネットワーク)15の基地局16を介さない第2通信方式(例えば、PC−5 Sidelink方式)により、車両30のUE31と無線通信することができる。例えば、歩車間通信部212は、UE21との距離が比較的近い位置にある車両30のUE31からブロードキャストされた送信信号を受信することができる。歩車間通信部212は、ユニキャストモードで通信する場合は,車両30のUE31との間で近距離無線通信路を確立した後、各種のデータ及び情報を送受信することができる。
また、歩車間通信部212は、歩行者20(UE21)と車両30(UE31)との接近状態を検出する検出手段としても機能する。この歩車間通信部212を車両30(UE31)の接近状態の検出に用いることにより、UE31は、車両30(UE31)の接近状態を検出するために、移動通信網(セルラーネットワーク)15の基地局16の無線リソースを利用した通信を行う必要がない。なお、UE21と基地局16との接続状態に関わらず、UE21は車両30(UE31)の接近状態を速やかに検出することができる。
例えば、歩車間通信部212は、前記第2通信方式の無線通信で受信した車両30のUE31からの電波の受信強度と、予め設定した所定の閾値Th1との比較結果に基づいて、車両30との接近状態を検出する。より具体的には、例えば、車両30のUE31からの電波の受信強度が閾値Th1以上になったときに、歩行者20(UE21)と車両30(UE31)とが接近状態になったと判断する。この場合は、閾値Th1と比較して検出することにより、ノイズなどによる接近状態の誤検出を回避することができる。
また、歩車間通信部212は、前記第2通信方式の無線通信で受信した車両30のUE31からの電波の受信強度の時間変化と、予め設定した所定の閾値Th2との比較結果に基づいて、車両30との接近状態を検出してもよい。より具体的には、例えば、車両30のUE31からの電波の受信強度の時間変化が閾値Th2以上になったときに、歩行者20(UE21)と車両30(UE31)とが接近状態になったと判断する。この場合は、受信強度の時間変化で検出することにより、歩行者20(UE21)に接近するように移動している移動中の車両30を精度よく検出でき、また閾値Th2と比較して検出することにより、ノイズなどによる接近状態の誤検出を回避することができる。
なお、車両30の接近状態は他の方法で検出してもよい。例えば,車両30のUE31が定期的に車両30の位置情報を第2通信方式(例えば、PC−5 Sidelink方式)によりブロードキャストし、歩行者20(UE21)が,その位置情報とUE21の位置情報とを比較し、車両30とUE21との距離が予め設定した所定の距離閾値R_Th3よりも小さい場合に接近状態とみなしてもよい。
なお、歩行者20(UE21)と車両30(UE31)との接近状態の検出に用いられる閾値Th1,Th2は、歩行者20(UE21)が位置するエリアに応じて異なるように設定してもよい。例えば、歩行者20と車両30の衝突が発生しやすい危険エリアA(例えば図1の交差点のエリア)に歩行者20(UE21)が位置するときの閾値Th1,Th2を、衝突が発生しにくい通常エリアに歩行者20(UE21)が位置するときの閾値Th1,Th2よりも低く設定する。これにより、危険エリアAにおいて車両30の接近検出を契機とした歩行者20のUE21のアイドル状態から接続状態への遷移及びUE21からの歩行情報(位置情報)のアップロードを通常エリアよりも早めに行うようにすることができる。従って、危険エリアAでの歩行者20と車両30との衝突の予測を確実に行うとともに、通常エリアではUE21のアイドル状態から接続状態への不要な遷移を回避することができる。
記憶部213は、UE21とともに移動する歩行者20と車両30との衝突の危険性が高いエリアとして予め設定された危険エリアの情報を記憶する。危険エリアの情報は、例えば、衝突監視サーバ10又は地図サーバ11からダウンロードされる。
制御部214は、自UE21と車両30との接近状態を検出したとき、基地局16との無線通信の状態をアイドル状態から接続状態に遷移させるようにネットワーク通信部211を制御する。これにより、UE21は、危険エリアAにおいて車両30との衝突の危険性がある場合に、その衝突の危険性の予測に必要な自UE21の位置情報を含む歩行情報を、基地局16を介して衝突監視サーバ10に確実にアップロードできる。
また、制御部214は、自UE21と車両30との接近状態を検出できないとき、前記アイドル状態から接続状態への遷移を行わないように制御する。これにより、UE21は、危険エリアAであっても車両との衝突の危険性がないため、不要な自UE21の位置情報を含む歩行情報のアップロードのための接続状態への遷移を回避してアイドル状態を維持することができ、危険エリアAにおけるUE21の消費電力の低減及び基地局16の無線リソースの有効利用を図ることができる。
図3は、実施形態に係るUE21の制御の一例を示すフローチャートである。図3において、UE21は、ネットワーク通信部211により事前に周辺の危険エリアの情報を衝突監視サーバ10又は地図サーバ11からダウンロードし、記憶部213に保存する。
次に、UE21は、加速度センサが自UE21の移動を所定時間a秒だけ移動すると、自UE21が動いていると判断し、自UE21の現在位置を測位し(S102,S103)、その測位結果と危険エリアの情報とに基づいて、自UE21が危険エリアに入ったか否かを判断する(S104)。危険エリアに入っていない場合は(S104でNO)、自UE21の動き検知及び測位を繰り返す(S102,S103)。
自UE21が危険エリアに入ったら(S104でYES)、自UE21は所定時間b秒(b<a)待って自UE21の現在位置を測位(S105,S106)した後、周辺の車両との間の第2通信方式(PC−5 Sidelink方式)による歩車間通信があるか否かを判断する(S107)。歩車間通信がない場合は(S107でNO)、自UE21に接近している車両がないと判断し、自UE21の測位を繰り返す(S105,S106)。
歩車間通信があったら、自UE21と車両との接近状態を検出したと判断し、その車両と自UE21との距離が所定距離XX[m]以下か否かを判断する(S108)。車両と自UE21との距離は、例えば、歩車間通信によって車両から受信して取得した車両の位置情報と、自UE21の測位結果である位置情報とに基づいて判断することができる。接近検出した車両と自UE21との距離が所定距離XX[m]以下でない場合は(S108でNO)、その危険エリアで当該車両との衝突の危険性はないと判断し、自UE21が危険エリアに入ったか否かの判断から繰り返す(S104〜S108)。
接近検出した車両と自UE21との距離が所定距離XX[m]以下の場合は(S108でYES)、UE21は、その危険エリアで当該車両との衝突の危険性があると判断し、基地局16との無線通信状態をアイドル状態から接続状態へ遷移させ、自UE21の現在位置の測位結果である測位情報を基地局16を介して衝突監視サーバ10にアップロードする(S109,S110)。
UE21は、自UE21の現在位置の測位結果をアップロードした後、所定時間c秒(c<b)待って自UE21の現在位置を測位(S111,S112)した後、アラーム例外処理として車両との衝突のアラームの通知を不要とするアラーム不要情報が設定されているか否かを判断し(S113)、アラーム不要情報がある場合は(S113でYES)、上記ステップS102に戻って自UE21の動き検知及び測位から繰り返す。ここで、前記アラーム不要情報は、例えば次の(B1)〜(B3)のようなアラームが不要な場合に設定される。
(B1)UE21が歩道橋上を渡っているなど、3次元的に衝突の可能性がないと判断できた場合
(B2)一車線の道路などにおいて渋滞状態で車がほぼ動かないと判断できる場合
(B3)UE21の周囲に車が存在しないと判断できる場合
アラーム不要情報がない場合すなわち車両との衝突のアラームの通知を必要とする場合は(S113でNO)、UE21は、上記測位結果のアップロードに対する応答として、衝突監視サーバ10から車両との衝突の危険性を注意又は警告するアラームの要求を受信したか否かを判断する(S114)。アラームの要求を受信しない場合は(S114でNO)、測位情報のアップロードから繰り返す(S110〜S114)。一方、衝突監視サーバ10からアラームの要求を受信した場合は(S114でYES)、UE21は、衝突監視サーバ10から要求されたアラームを速やかに出力し(S155)、上記ステップS111に戻る。
本実施形態において、接続状態にあるUE21は、例えば次の(C1)〜(C3)のような動作手順によりアイドル状態に戻る。
(C1)前述の通り、UE21が車両30の接近を歩車間通信により検知すると、UE21と基地局16との無線通信状態が接続状態になる。ここで、第2の時間間隔(データUL間隔)が第1の時間間隔(接続状態がアイドル状態に戻る基準時間)よりも短い場合には、UE21と基地局16との接続状態がずっと解除されないことになる。
(C2)UE21の状況が、接続状態からアイドル状態に戻るための所定条件を満たすか否かが判定される。この条件としては、例えば次のような場合が挙げられる。判定処理を実行する主体はUE21であっても衝突監視サーバ10であってもよい。
(C2−1)UE21が接続状態になってから所定時間経過した場合
(C2−2)車両との衝突可能性が低くなった場合
(C2−3)歩行者20(UE21)が危険エリアAの外に出た場合
(C2−4)歩行者20(UE21)が危険エリアAに存在するが一定時間以上静止していることを確認した場合
(C2−5)歩行者20(UE21)が車やバスなどに乗車したと判断できた場合
(C3)上記(C2)の条件を満たす場合、車両との衝突の可能性がないと判断し、第2の時間間隔を第1の時間間隔よりも長くするか、又は、UE21から衝突監視サーバ10への位置情報の送信を中止する。これにより、他に接続状態が維持されるべき理由(例えばブラウザが操作されている等)がなければ、UE21は接続状態からアイドル状態に遷移する。
以上、本実施形態によれば、危険エリアAにおいて歩行者20と車両30との衝突の危険性が予測される危険通知が必要な時にのみ歩行者20のUE21をアイドル状態から接続状態にするので、UE21が常時接続状態になっている場合に比して、危険通知を受信するUE21の消費電力を低減することができる。危険通知が不要なときにUE21を基地局16との無線通信の無線リソースが開放されたアイドル状態にしておくことができるので、周辺のUEとの無線通信に使用される基地局16の無線リソースの有効利用を図ることができる。
また、本実施形態によれば、危険エリアに入ったとき又は車両30との接近状態を検出したときに、UE21がアイドル状態から基地局16との接続状態に遷移し、UE21と衝突監視サーバ10との間でデータ・情報を即時に送受信可能な状態になっているので、UE21から衝突監視サーバ10に歩行情報(位置情報)を即時に送信することができ、衝突監視サーバ10からUE21への衝突危険通知が遅れることもない。これに対し、UE21がアイドル状態のままであった場合は、UE21は移動通信網側からページング(Paging)メッセージを受信し、そのページングメッセージに基づいてアイドル状態から接続状態に遷移した後、UE21と衝突監視サーバ10との間でデータ・情報を送受信可能な状態になるので、衝突監視サーバ10からUE21への衝突危険通知が遅れるおそれがある。
なお、上記実施形態では、歩行者20のUE21が交差点94の危険エリアA内が入り、且つ、車両30との歩車間通信により車両30の接近を検出したときに(図中のP2の位置)、UE21をアイドル状態から基地局16との接続状態に遷移させているが、図4に示すように、車両30の接近の検出に有無にかかわらず、歩行者20のUE21が交差点94の危険エリアA内が入ったときには(図中のP2’’の位置)、UE21をアイドル状態から基地局16との接続状態に遷移させてもよい。この場合、車両30の接近の検出エラーが発生した場合、又は、車両30が歩車間通信機能を有していない場合でも、危険エリアA内の歩行者20のUE21から位置情報を含む歩行情報が衝突監視サーバ10にアップロードされるので、歩行者20と車両30との衝突をより確実に予測して危険通知を行うことができる。
また、上記実施形態では、図1に示すように交差点94のエリアを予め危険エリアAとして設定しているが、初期設定として危険エリアとして設定されていない直線道路などのエリアであっても、衝突監視サーバ10が、道路90における車両の渋滞などの交通状況に応じて危険エリアをリアルタイムに設定し、その危険エリアの情報を歩行者のUE21に送信して設定させるようにしてもよい。この場合は、初期設定として危険エリアとして設定されていない直線道路などのエリアであっても、車両の渋滞などの交通状況により歩行者20と車両との衝突の危険性が高まったときに、そのエリア内の歩行者20のUE21から位置情報を含む歩行情報が衝突監視サーバ10にアップロードされるので、歩行者20と車両30との衝突をより確実に予測して危険通知を行うことができる。また、衝突監視サーバ10は、交通状況の変化に基づいて上記リアルタイムに設定した危険エリアでの歩行者20と車両との衝突の危険性が低くなったと判断し、その危険エリアを解除したときには、その危険エリアの解除の情報を歩行者のUE21に送信して設定解除させてもよい。この場合は、UE21のアイドル状態から接続状態への無駄な遷移を回避し、基地局16における無線リソースの有効利用を図ることができる。
例えば、図5(a)のように、衝突監視サーバ10が車両30からの位置情報に基づいて、道路90の片側車線92に車両30の渋滞が発生してと判断した場合、その渋滞している車両30の間を通過して歩行者20が道路90を横断する危険性があるので、その渋滞エリアを危険エリアAと新規に設定し、その危険エリアの情報を当該危険エリアAの歩行者20のUE21に送信して設定させるようにしてもよい。また、図5(b)のように上記渋滞が解消した場合、衝突監視サーバ10は、上記新規に設定した危険エリアAを解除し、その危険エリアの解除の情報を歩行者20のUE21に送信して設定解除させるようにしてもよい。
また、図6に示すように歩行者20のUE21が道路90を横断開始したと判断した場合、UE21は、危険エリアの内外及び歩車間通信(例えば、PC−5 Sidelink方式)の有無にかかわらず、基地局16との無線通信の状態をアイドル状態から接続状態に遷移し、歩行情報(UE21の位置情報)を衝突監視サーバ10にアップロードするように制御してもよい。この場合は、道路90を走行する車両30と衝突する可能性が高い歩行者20が道路90の横断を開始したときに、強制的にUE21がアイドル状態から接続状態に速やかに遷移されてUE21から位置情報を含む歩行情報が衝突監視サーバ10にアップロードされるので、道路横断中の歩行者20と車両30との衝突をより確実に予測して危険通知を行うことができる。
なお、本明細書で説明された処理工程並びに通信端末装置(UE)、基地局、サーバ、MEC装置及び通信システム(衝突危険通知システム)の構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
ハードウェア実装については、実体(例えば、各種無線通信装置、eNode B、端末、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、上記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、FLASHメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
また、前記媒体は非一時的な記録媒体であってもよい。また、前記プログラムのコードは、コンピュータ、プロセッサ、又は他のデバイス若しくは装置機械で読み込んで実行可能であれよく、その形式は特定の形式に限定されない。例えば、前記プログラムのコードは、ソースコード、オブジェクトコード及びバイナリコードのいずれでもよく、また、それらのコードの2以上が混在したものであってもよい。
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
10 :衝突監視サーバ(衝突危険通知装置)
11 :地図サーバ
15 :移動通信網
16 :基地局
20 :歩行者
21 :UE(通信端末装置)
30 :車両
31 :UE(通信端末装置)
90 :道路
91 :手前車線
92 :反対車線
94 :交差点
211 :ネットワーク通信部
212 :歩車間通信部
213 :記憶部
214 :制御部

Claims (17)

  1. 動可能な通信端末装置であって、
    移動通信網の基地局と無線通信するための第1通信方式による第1通信手段と、
    当該通信端末装置と車両との接近状態を検出する検出手段と、
    前記車両との接近状態を検出したとき、前記基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記第1通信方式による接続状態に遷移させるように前記第1通信手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記基地局との間が前記接続状態にあるときにデータ通信がない状態が第1の時間間隔だけ継続したとき、前記接続状態が前記アイドル状態に遷移し、
    前記車両との接近状態の検出により前記アイドル状態から前記接続状態に遷移した後、前記基地局を介してサーバに、当該通信端末装置の位置情報を前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で定期的に送信するように制御することを特徴とする通信端末装置。
  2. 請求項1の通信端末装置において、
    前記移動通信網の基地局を介さずに前記車両と無線通信するための第2通信方式による第2通信手段を更に備え、
    前記検出手段は、前記第2通信方式による前記車両との無線通信に基づいて前記車両との接近状態を検出することを特徴とする通信端末装置。
  3. 請求項の通信端末装置において、
    前記第2通信方式は、PC−5インターフェースを用いるSidelink方式であることを特徴とする通信端末装置。
  4. 請求項又はの通信端末装置において、
    前記検出手段は、前記第2通信方式の無線通信で受信した前記車両からの電波の受信強度と閾値との比較結果に基づいて、前記車両との接近状態を検出することを特徴とする通信端末装置。
  5. 請求項又はの通信端末装置において、
    前記検出手段は、前記第2通信方式の無線通信で受信した前記車両からの電波の受信強度の時間変化と閾値との比較結果に基づいて、前記車両との接近状態を検出することを特徴とする通信端末装置。
  6. 請求項又はの通信端末装置において、
    前記閾値は、当該通信端末装置が位置するエリアに応じて異なることを特徴とする通信端末装置。
  7. 請求項1乃至のいずれかの通信端末装置において、
    サーバが車両の位置情報に基づいて当該通信端末装置とともに移動する移動体と前記車両との衝突の危険性が高いと判断した危険エリアの情報を前記サーバから受信する手段と、
    前記危険エリアの情報を記憶する記憶手段と、
    当該通信端末装置の現在位置の情報を取得する位置情報取得手段と、を更に備え、
    前記制御手段は、当該通信端末装置が前記危険エリアの外側のエリアから前記危険エリア内に入ったときに、前記基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記第1通信方式による接続状態に遷移させるように前記第1通信手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする通信端末装置。
  8. 請求項1乃至のいずれかの通信端末装置において、
    当該通信端末装置とともに移動する移動体と車両との衝突の危険性が高いエリアとして予め設定された危険エリアの情報を記憶する記憶手段と、
    当該通信端末装置の現在位置の情報を取得する位置情報取得手段と、を更に備え、
    前記制御手段は、当該通信端末装置が前記危険エリア内に位置し且つ前記車両との接近状態を検出したとき、前記基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記第1通信方式による接続状態に遷移させるように前記第1通信手段を制御することを特徴とする通信端末装置
  9. 動可能な通信端末装置であって、
    移動通信網の基地局と無線通信するための第1通信方式による第1通信手段と、
    当該通信端末装置とともに移動する移動体と車両との衝突の危険性が高いエリアとして予め設定された危険エリアの情報を記憶する記憶手段と、
    当該通信端末装置の現在位置の情報を取得する位置情報取得手段と、
    当該通信端末装置が前記危険エリアの外側のエリアから前記危険エリア内に入ったときに、前記基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記第1通信方式による接続状態に遷移させるように前記第1通信手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記基地局との間が前記接続状態にあるときにデータ通信がない状態が第1の時間間隔だけ継続したとき、前記接続状態が前記アイドル状態に遷移し、
    前記車両との接近状態の検出により前記アイドル状態から前記接続状態に遷移した後、前記基地局を介してサーバに、当該通信端末装置の位置情報を前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で定期的に送信するように制御する、ことを特徴とする通信端末装置。
  10. 請求項乃至のいずれかの通信端末装置において、
    前記危険エリアは、車両移動経路における交通状況に応じて設定され及び設定解除されることを特徴とする通信端末装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかの通信端末装置において、
    車両移動経路における当該通信端末装置の横断開始を検出したときは、前記車両の接近の有無にかかわらず、前記第1通信方式による接続状態への遷移と、当該通信端末装置の位置情報の前記基地局を介したサーバへの送信とを行うことを特徴とする通信端末装置。
  12. 請求項7乃至10のいずれかの通信端末装置において、
    車両移動経路における当該通信端末装置の横断開始を検出したときは、前記危険エリアの内外にかかわらず、前記第1通信方式による接続状態への遷移と、当該通信端末装置の位置情報の前記基地局を介したサーバへの送信とを行うことを特徴とする通信端末装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかの通信端末装置において、
    前記第1通信方式による接続状態に遷移した後、前記基地局を介してサーバから、前記通信端末装置と前記車両との衝突の危険の通知を受信することを特徴とする通信端末装置
  14. 動可能な通信端末装置の制御方法であって、
    前記通信端末装置と車両との接近状態を検出することと、
    前記車両との接近状態を検出したとき、移動通信網の基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記基地局と無線通信するための第1通信方式による接続状態に遷移させることと、
    前記基地局との間が前記接続状態にあるときにデータ通信がない状態が第1の時間間隔だけ継続したとき、前記接続状態を前記アイドル状態に遷移させることと、
    前記車両との接近状態の検出により前記アイドル状態から前記接続状態に遷移させた後、前記基地局を介してサーバに、当該通信端末装置の位置情報を前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で定期的に送信することと、
    を含むことを特徴とする制御方法
  15. 動可能な通信端末装置の制御方法であって、
    当該通信端末装置の現在位置の情報を取得することと、
    当該通信端末装置とともに移動する移動体と車両との衝突の危険性が高いエリアとして予め設定された危険エリアの外側のエリアから前記危険エリア内に当該通信端末装置が入ったときに、移動通信網の基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記基地局と無線通信するための第1通信方式による接続状態に遷移させることと、
    前記基地局との間が前記接続状態にあるときにデータ通信がない状態が第1の時間間隔だけ継続したとき、前記接続状態を前記アイドル状態に遷移させることと、
    前記車両との接近状態の検出により前記アイドル状態から前記接続状態に遷移させた後、前記基地局を介してサーバに、当該通信端末装置の位置情報を前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で定期的に送信することと、
    を含むことを特徴とする制御方法
  16. 動可能な通信端末装置に備えるコンピュータ又はプロセッサにおいて実行されるプログラムであって、
    前記通信端末装置と車両との接近状態を検出するためのプログラムコードと、
    前記車両との接近状態を検出したとき、移動通信網の基地局との無線通信の状態をアイドル状態から移動通信網の基地局と無線通信するための第1通信方式による接続状態に遷移させるためのプログラムコードと、
    前記基地局との間が前記接続状態にあるときにデータ通信がない状態が第1の時間間隔だけ継続したとき、前記接続状態を前記アイドル状態に遷移させるためのプログラムコードと、
    前記車両との接近状態の検出により前記アイドル状態から前記接続状態に遷移させた後、前記基地局を介してサーバに、当該通信端末装置の位置情報を前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で定期的に送信するためのプログラムコードと、
    を含むことを特徴とするプログラム
  17. 動可能な通信端末装置に備えるコンピュータ又はプロセッサにおいて実行されるプログラムであって、
    当該通信端末装置の現在位置の情報を取得するためのプログラムコードと、
    当該通信端末装置とともに移動する移動体と車両との衝突の危険性が高いエリアとして予め設定された危険エリアの外側のエリアから前記危険エリア内に当該通信端末装置が入ったときに、移動通信網の基地局との無線通信の状態をアイドル状態から前記基地局と無線通信するための第1通信方式による接続状態に遷移させるためのプログラムコードと、
    前記基地局との間が前記接続状態にあるときにデータ通信がない状態が第1の時間間隔だけ継続したとき、前記接続状態を前記アイドル状態に遷移させるためのプログラムコードと、
    前記車両との接近状態の検出により前記アイドル状態から前記接続状態に遷移させた後、前記基地局を介してサーバに、当該通信端末装置の位置情報を前記第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で定期的に送信するためのプログラムコードと、
    を含むことを特徴とするプログラム。
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