JP6815190B2 - エアゾール容器 - Google Patents

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Description

本発明は、エアゾール容器及びそのアタッチメントに関する。
特許文献1には、押下操作を受け付ける操作部(同文献の押圧部)の直下にノズル部(同文献の噴出ノズル)が配置されているエアゾール容器が記載されている。同文献には、人差し指若しくは中指をノズル部の下面に係合して配置し、親指で操作部を押下することにより、片手操作で内容物の取り出しを行うことができる旨が記載されている。
特許文献2には、マウンテンカップに装着されたカバー部(同文献のカバー体)を有するエアゾール容器が記載されている。このエアゾール容器のカバー部の側周面には左右一対のプレート状の指掛け部が設けられている。同文献には、手の親指を一方の指掛け部に掛け、他方の指掛け部に中指を掛けて、人差し指で操作ボタンを押下操作する旨が記載されている。
特開平8−281160号公報 特開2005−126090号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、手指(例えば人差し指若しくは中指)をノズル部の下面に当てた状態で内容物を吐出するため、ノズル部に内容物が付着する可能性が高い。
また、特許文献2の技術でも、一方の操作ボタンを押下するとともに、他方の手の平でノズル部の先端から吐出される内容物を受け取ろうとすると、ノズル部に内容物が付着する可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ノズル部への内容物の付着を抑制しつつ、吐出される内容物を受け取ることが可能な構造のエアゾール容器に関する。
本発明は、容器本体の上端部を構成するマウンテンカップに取り付けられているカバー部と、
使用者による押圧操作を受け付ける操作部と、
ステムに取り付けられていて先端に吐出口を有するノズル部と、
を備え、
前記ノズル部は、前記容器本体の上端部の径方向における一方向に向けて前記ステムから突出しており、
前記ノズル部の突出方向を前方とすると、前記カバー部は、前記容器本体の外面よりも前方に突出している一対の突出部を有し、
前記一対の突出部は、平面視において前記ノズル部を間に挟んで配置されているエアゾール容器を提供する。
また、本発明は、エアゾール容器の容器本体の上端部に装着されるアタッチメントであって、
容器本体の上端部を構成するマウンテンカップに取り付けられるカバー部と、
使用者による押圧操作を受け付ける操作部と、
先端に吐出口を有し、ステムに取り付けられるノズル部と、
を備え、
前記ノズル部が前記ステムに取り付けられ、前記カバー部が前記マウンテンカップに取り付けられた状態で、
前記ノズル部は、前記容器本体の上端部の径方向における一方向に向けて前記ステムから突出し、
前記ノズル部の突出方向を前方とすると、前記カバー部は、前記ノズル部よりも下方に配置されて前記容器本体の外面よりも前方に突出する一対の突出部を有し、
前記一対の突出部は、平面視において前記ノズル部を間に挟んで配置されるアタッチメントを提供する。
本発明によれば、ノズル部への内容物の付着を抑制しつつ、吐出される内容物を受け取ることが可能である。
実施形態に係るエアゾール容器の全体斜視図である。 実施形態に係るエアゾール容器の平面図である。 実施形態に係るエアゾール容器の上部の側面図である。 実施形態に係るエアゾール容器の上部の側断面図である。 実施形態に係るエアゾール容器の上部の正面断面図であり、図4のA−A線に沿った矢視断面図である。 実施形態に係るエアゾール容器の上部の斜視図であり、係止爪部と係止孔とが係合していない状態を示す。 実施形態に係るエアゾール容器の使用方法の一例を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
以下、図1から図7を用いて実施形態を説明する。
本実施形態において、エアゾール容器100の各構成要素の位置関係(上下関係等)の説明は、特に断りのない場合は、図7に示すように容器本体10の円筒状の胴部11の軸方向を上下方向に配置した状態での位置関係を説明したものである。すなわち、容器本体10は底部16を有しており、底部16を水平な載置面上に載置した際には、エアゾール容器100は、胴部11の軸方向が上下方向に延在する姿勢で自立する。そして、下記の説明において、上及び下とは、エアゾール容器100を水平な載置面上で自立させたときの上下方向を意味する。ただし、エアゾール容器100を手で持ったときの上下方向は、必ずしも下記の説明における上下とは一致しない。また、図7における左方を前方、右方を後方という。
本実施形態に係るエアゾール容器100は、容器本体10の上端部を構成するマウンテンカップ14に取り付けられているカバー部20と、使用者による押圧操作を受け付ける操作部30と、ステム15に取り付けられていて先端に吐出口50aを有するノズル部50と、を備えている。ノズル部50は、容器本体10の上端部の径方向における一方向に向けてステム15から突出している。ノズル部50の突出方向を前方とすると、カバー部20は、ノズル部50よりも下方に配置されていて容器本体10の外面よりも前方に突出している一対の突出部23を有する。一対の突出部23は、平面視においてノズル部50を間に挟んで配置されている(図2参照)。すなわち、平面視において、ノズル部50の左右にそれぞれ突出部23が配置されている。つまり、カバー部20は、左右一対の突出部23を有する。
ここで、径方向とは、円筒状の容器本体10の軸方向に対して直交する方向である。
また、突出部23が容器本体10の外面よりも前方に突出しているとは、少なくとも、容器本体10の外面において突出部23の基端が位置する部位12a(図4参照)よりも前方に突出部23が突出していることである。
本実施形態の場合、図2に示すように、一対の突出部23は、平面視において、ノズル部50の第2筒部52を間に挟んで配置されている。
容器本体10は、例えば、金属製の缶容器であり、円筒状の胴部11と、胴部11の下端を閉塞している底部16と、胴部11の上側に連接されていて上方に向けて徐々に縮径している肩部12と、を備えている。
なお、本実施形態の場合、突出部23の基端は、例えば、肩部12の外面(図4の部位12a)に位置している。
容器本体10は、更に、容器本体10の天面を構成するマウンテンカップ14を備えている。すなわち、容器本体10の上端部は、マウンテンカップ14を含んで構成されている。
マウンテンカップ14は、その周縁部において、肩部12の上端縁に対して巻き締め固定されている。すなわち、マウンテンカップ14と肩部12とは、マウンテンカップ14の周縁に沿った巻締部13において相互に固定されている。
容器本体10は、更に、マウンテンカップ14の中央部においてマウンテンカップ14を上下に貫通して設けられているステム15を備えている。ステム15は容器本体10の胴部11と同軸に配置されている。
容器本体10の内部には、内容物が圧縮状態で充填されている。
ステム15がマウンテンカップ14に対して相対的に押し下げられることにより、容器本体10の内部に充填されている内容物がステム15を介して吐出されるようになっている。
本実施形態に係るエアゾール容器100の容器本体10(マウンテンカップ14及びステム15を含む)は一般的なエアゾール容器が備える容器本体と同様の構造であるため、容器本体10の詳細な説明は省略する。
容器本体10に充填されている内容物の種類は特に限定されない。内容物としては、染毛剤などの毛髪化粧料、ヘアスタイリング剤、ヘアケア剤、洗顔料、シェービング剤、浴室用などの洗剤、頭髪洗浄剤等が挙げられる。また、内容物は、泡状に吐出されるものとすることができるが、非泡状の液状で吐出されるものであってもよい。
ノズル部50は、例えば、ステム15の先端部(上端部)に装着されている第1筒部51と、第1筒部51の先端(上端)に連接されていて第1筒部51に対して略直交している第2筒部52と、を含んで構成されている。
第1筒部51は、その軸方向が上下に延在している。
第2筒部52は、第1筒部51の先端から前方に向けて延出している。第2筒部52の先端(前端)には吐出口50aが形成されている。
第1筒部51がステム15の先端側から外嵌されることによって、ノズル部50がステム15に取り付けられている。
このように、ノズル部50は、ステム15に装着されている装着部(第1筒部51)と、装着部から前方に延出している前方延出部(第2筒部52)と、を有する。
ステム15から吐出された内容物は、第1筒部51の内部及び第2筒部52の内部をこの順に通過して、第2筒部52の先端の吐出口50aから外部に吐出される。
なお、ノズル部50がステム15に取り付けられた状態で、第1筒部51、ひいてはノズル部50の全体は、ステム15に対して相対的に、ステム15の軸周りに回転可能となっている。
ここで、上記のように、容器本体10は、円筒状の胴部11と、胴部11の上側に配置されている肩部12と、を有している。
そして、図3等に示すように、ノズル部50は、胴部11よりも前方に突出している。
図2、図3及び図6に示すように、ノズル部50は、例えば、第1筒部51と第2筒部52との交差部から左右にそれぞれ突出している一対の突起部53を有している。突起部53は略円柱形で、且つ、円柱の中心線とステムの中心線とが交差するようになっている。これら突起部53は、操作部30からの押圧力を受ける受部として機能する。
ノズル部50は、操作部30からの押圧力を受けると、該押圧力をステム15に伝達し、ステム15と一体的に押し下げられる。
カバー部20は、容器本体10に対して嵌合することにより装着される平面視円環状の環状装着部21を備えている。環状装着部21は、下向きに開口している平面視円環状の凹部21aを有している。巻締部13が凹部21a内に嵌入することによって、カバー部20が容器本体10に対して装着されている(図4参照)。ただし、カバー部20、ひいてはカバーユニット40の全体は、巻締部13に対して(ひいては容器本体10)に対して、容器本体10の胴部11の軸周りに回転可能となっている。
カバー部20は、更に、環状装着部21の下縁から平面視において外方に向けて張り出している張出部22を備えている。張出部22は、環状装着部21の下縁から斜め下方に張り出しており、容器本体10の肩部12の一部分を覆っている(図5参照)。張出部22は、例えば、肩部12の外面に沿う湾曲形状となっている。張出部22は、例えば、環状装着部21の後方を除く環状装着部21の周囲に向けて張り出している。張出部22において環状装着部21の前側の部分よりも、張出部22において環状装着部21の左右方向両側の部分の方が、より長い張り出し長さで、より下方に、張り出している。
一対の突出部23は、例えば、張出部22における前側の縁からそれぞれ前方に突出している。
一対の突出部23は、互いに同一の形状に形成されており、左右対称に配置されている。
一対の突出部23の各々は、板状に形成されていて板面が上下を向いている。すなわち、各突出部23は略水平に配置されている。各突出部23は、水平に配置されていてもよいし、わずかに傾斜して配置されていてもよい。
一例として、図3に示すように、各突出部23は、その基端部(後端部)から中間部に向けて斜め上方に延びており、中間部から先端部(前端部)に向けて斜め下方に延びている。すなわち、各突出部23の先端部(前端部)は、下向きに反っている。
ここで、上記のように、容器本体10は、円筒状の胴部11と、胴部11の上側に配置されている肩部12と、を有している。
そして、図3等に示すように、一対の突出部23は、胴部11よりも前方に突出している。
なお、カバー部20において一対の突出部23の間の部分は、後方に向けて窪んだ形状(切り欠かれた形状)の凹部24となっている。
また、カバー部20において凹部24の後方の部位は、一方の突出部23の基端部から他方の突出部23の基端部に亘って設けられたリブ25となっていて、カバー部20の構造的強度が向上されている。リブ25は、張出部22の前端部から前方に延びている。
カバー部20は、更に、張出部22の外周縁から外方に向けて突出している指掛け部26を有している。指掛け部26は、例えば、張出部22において各突出部23よりも後方の部位の全域から外方に突出している。つまり、指掛け部26は、張出部22の左部と右部の各々から外方に突出している。
指掛け部26は、カバー部20における指掛け部26以外の部分の肉厚よりも大きい突出長で、容器本体10の外面から外方に突出している。
より詳細には、指掛け部26は、容器本体10の外面から外方に向けてフランジ状に突出している。
エアゾール容器100の使用時には使用者が指掛け部26に対して下方から指を掛けることができるようになっている。
このように、カバー部20は、前後方向に対して直交する左右方向における両端部の各々に、下方から指掛け可能な指掛け部26を有する。
図5等に示すように、カバー部20は、更に、環状装着部21よりも上方に突出している左右一対の係止突出部27を有している。係止突出部27は、柱状のものであり、係止突出部27の先端部(上端部)には、係止爪部27aが形成されている。
係止突出部27は、例えば、環状装着部21の内周縁から上方に起立している。各係止爪部27aは、例えば、互いの方向に向けて突出している。
カバー部20の後端部には、例えば、平板状の背面起立壁部28が形成されている。なお、背面起立壁部28は、後方に向けて凸または凹(前方に向けて凸)に僅かに湾曲していてもよい。背面起立壁部28は、板面が略鉛直に起立しており、背面起立壁部28の背面は後方を向いている。背面起立壁部28の背面は、カバー部20の後端面である。なお、ヒンジ部41の一部分が背面起立壁部28よりも後方に突出していても良い。
図3に示すように、背面起立壁部28の背面は、容器本体10の後端よりも前方に配置されている。
このように、カバー部20の後端面(背面起立壁部28の背面)は、容器本体10の後端よりも前方に位置していて後方を向いている。
前後方向における背面起立壁部28の位置は、例えば、環状装着部21の後端位置と同等の位置に設定されている。
背面起立壁部28は、環状装着部21よりも上方に起立しており、且つ、環状装着部21よりも下方に垂下している。
また、背面起立壁部28の左右幅は、例えば、環状装着部21の左右幅と同等の幅に設定されている。
操作部30は、カバー部20の背面起立壁部28の上端部に対して、ヒンジ部41(軸支部)において軸支されている。例えば、背面起立壁部28の左右両端部にそれぞれヒンジ部41が配置されており、これら左右一対のヒンジ部41により操作部30がカバー部20に対して軸支されている。
なお、各ヒンジ部41の軸方向は、左右方向に延在しており、且つ、互いに同軸に配置されている。
本実施形態の場合、カバー部20と操作部30とは一体成形されている。すなわち、エアゾール容器100は、カバー部20と操作部30とを含む1個の合成樹脂成形部材であるカバーユニット40を備えている。
そして、ヒンジ部41は、カバーユニット40が部分的に薄肉に成形されることにより構成された薄肉ヒンジである。
ただし、本発明は、この例に限らず、カバー部20と操作部30とは互いに別体に成形されていて、蝶番により構成されたヒンジ部41を介して操作部30がカバー部20に対して軸支されていてもよい。
なお、図6に示すように、カバーユニット40において、カバー部20と操作部30との境界部位には、開口42が形成されており、この開口42によって左右一対のヒンジ部41が相互に分断されている。
操作部30は、下向きに開口している椀型、皿形ないしはドーム形状の操作部本体31を有している。
操作部本体31の上面には、凹部33が形成されている。凹部33は、例えば、操作部本体31の前端部に位置する第1部分33aと、第1部分33aの後端から操作部本体31の後端に亘って配置されている第2部分33bと、を含んで構成されている。
このうち第1部分33aは、使用者に押圧される押圧部である。第1部分33aは、例えば、第2部分33bよりも深く窪んでいる。
操作部30は、操作部本体31の左右両側縁部からそれぞれ斜め下方に延びているスカート部32を有している。スカート部32の下縁は、図3に示すように環状装着部21の上端よりも下方に位置しており、且つ、図2に示すように平面視において環状装着部21よりも側方に張り出している。
このように、操作部30は、ノズル部50の上方を覆っており、且つ、操作部30において前後方向に対して直交する左右方向における両端部の各々(各スカート部32)は、カバー部20において容器本体10に装着される部位である装着部(環状装着部21)の上端よりも下方に延びていて、且つ平面視において装着部よりも外方に張り出している。
図5及び図6等に示すように、操作部30は、操作部本体31の内面(下面)から下方に垂下している左右一対の板状のリブ34を有している。各リブ34の板面は左右を向いている。
リブ34の前部には、カバー部20の係止突出部27の係止爪部27aが係止される係止孔35が形成されている。
図5に示すように、各リブ34の各係止孔35に対して、各係止突出部27の係止爪部27aが係止されている。これにより、操作部30が図6のように開いてしまうことが規制されている。
ここで、一対のリブ34どうしの対向間隔は、例えば、左右方向における第2筒部52の寸法(幅寸法)よりも若干広い程度に設定されている(図5参照)。このため、ノズル部50の第2筒部52が一対のリブ34によって位置決めされ、ステム15の軸周りにおいて、カバー部20ひいてはカバーユニット40の全体に対するノズル部50の回転角度が一定に維持されるようになっている。
なお、上記のように、ノズル部50は、ステム15に対して相対的に、ステム15の軸周りに回転可能となっているとともに、カバーユニット40は容器本体10に対して、容器本体10の胴部11の軸周りに回転可能となっている。また、ステム15と容器本体10の胴部11とは互いに同軸に配置されている。このため、カバーユニット40を容器本体10に対して回転させることにより、カバーユニット40に伴わせてノズル部50を回転させることができ、これにより、容器本体10に対するノズル部50の向きを自由に変更できるようになっている。
図3等に示すように、また、リブ34の後部には、ノズル部50の突起部53に対して係合する切欠形状部36が形成されている。
上記のように各リブ34の各係止孔35に対して各係止突出部27の係止爪部27aが係止された状態で、図3に示すように、各リブ34の切欠形状部36がノズル部50の各突起部53に対して係合している。
これら切欠形状部36は、操作部30が使用者により押圧(押下)された際に、操作部30からノズル部50の突起部53に押圧力(押下力)を伝達する伝達部である。この伝達部は、操作部30から、ノズル部50を介して、ステム15に押圧力(押下力)を伝達する。
使用者が操作部30を押下することにより、ノズル部50を介してステム15が押下されるため、ステム15から内容物が吐出され、この内容物はノズル部50の吐出口50aから吐出される。
なお、操作部30が押下される際、各係止突出部27の係止爪部27aは、各リブ34の係止孔35内でリブ34に対して相対的に上方に移動する。
上記のように、操作部30はカバー部20に対して軸支されている。そして、図3等に示すように、カバー部20に対する操作部30の軸支部(ヒンジ部41)は、操作部30の後端部に配置されている。
また、操作部30において使用者に押圧される押圧部(上述した凹部33の第1部分33a)は、操作部30において押圧力をステム15に伝達する伝達部(切欠形状部36)よりも前方に配置されている。
これにより、使用者が操作部30の第1部分33aを押下することによって、テコの原理によりステム15を軽い力で押し下げることができる。本実施形態の場合、前後方向において、切欠形状部36及び突起部53が、第1部分33aとヒンジ部41とのほぼ中間位置に配置されており、直にステム15を押下する場合と比べて、およそ半分程度の力で第1部分33aを押下することによって、ステム15を押し下げることができるようになっている。
より詳細には、例えば、操作部30の押圧部(第1部分33a)は、ノズル部50の第2筒部52の上方に配置されている。
エアゾール容器100は、以上のように構成されている。
ここで、エアゾール容器100の各構成から容器本体10(及びその内容物)を除いたものが、本実施形態に係るアタッチメント200である。
すなわち、本実施形態に係るアタッチメント200は、エアゾール容器の容器本体10の上端部に装着されるアタッチメントである。アタッチメント200は、容器本体10の上端部を構成するマウンテンカップ14に取り付けられるカバー部20と、使用者による押圧操作を受け付ける操作部30と、先端に吐出口50aを有しステム15に取り付けられるノズル部50と、を備えている。ノズル部50がステム15に取り付けられ、カバー部20がマウンテンカップ14に取り付けられた状態で、ノズル部50は、容器本体10の上端部の径方向における一方向に向けてステム15から突出する。ノズル部50の突出方向を前方とすると、カバー部20は、容器本体10の外面よりも前方に突出する一対の突出部23を有する。一対の突出部23は、平面視においてノズル部50を間に挟んで配置される。
アタッチメント200は、例えば、上述のカバーユニット40とノズル部50とにより構成されている。
次に、動作を説明する。
一例として、図7に示すように、一方の手60で容器本体10を掴むとともに第2部分33bを押し下げ、他方の手65で吐出口50aから吐出される内容物を受け取ることができる。
このとき、例えば、一方の手60の親指61が指掛け部26に沿って指掛け部26の下側に配置され、指掛け部26によって当該親指61の上動が規制されるので、一方の手60の人差し指62によって好適に凹部33の第1部分33aを押し下げることができる。なお、図7では容器本体10の奥に隠れて見えないが、中指も親指61と同様に指掛け部26によって上動が規制されている。
また、人差し指62を第1部分33aの後方に連なる第2部分33bに配置することができるため、人差し指62と操作部30との干渉を抑制することができる。特に、図1、図2、図4等に示すように、第2部分33bは、操作部30の後端まで達しており、第2部分33bの後端が後方に向けて開放しているため、人差し指62の付け根部分と操作部30との干渉が好適に抑制される。
更に、カバー部20の後端面(背面起立壁部28の背面)は、容器本体10の後端よりも前方に位置していて後方を向いているため、手60の手の平から人差し指62にかけての部位とカバー部20との良好なフィット性を得ることができ、且つ、手60の手の平から人差し指62にかけての部位とカバー部20との干渉が好適に抑制される。
また、図7に示すように、内容物を受け取る他方の手65は、突出部23の下方において容器本体10の側面に押し当てた状態とすることにより、突出部23によって手65の上動が規制される。これにより、手65がノズル部50と接触することが抑制されるため、手65の上に吐出される内容物がノズル部50に付着することが抑制される。よって、ノズル部50を常に清浄に維持することができる。
また、一対の突出部23は、平面視においてノズル部50を間に挟んで配置されているので、ノズル部50から吐出された内容物が一対の突出部23を通して流下しうるようにできる。よって、ノズル部50から吐出された内容物が一対の突出部23に付着してしまうことも抑制できる。
なお、手65において内容物を受け取る部位は、指先でも良いし、手の平において親指とは反対側の縁部であってもよい。
ここで、一対の突出部23の各々は、板状に形成されていて板面が上下を向いているので、より安定的に、これら突出部23によって手65の上動を規制することができる。
また、一対の突出部23は、胴部11よりも前方に突出している。すなわち、これら突出部23の前方への突出量が十分であるため、より確実に、これら突出部23によって手65の上動を規制することができる。
また、ノズル部50は、胴部11よりも前方に突出しているため、ノズル部50から吐出された内容物を手65で受け損なったとしても、内容物が容器本体10の胴部11及び肩部12に付着してしまうことが抑制される。
なお、エアゾール容器100の操作方法は、図7に示す例に限らず、例えば、一方の手の親指以外の指の先端部を突出部23の下面に引っ掛け、一方の手の親指で第1部分33aを押し下げる方法であってもよい。この場合、片手操作により、内容物を親指以外の指で受け取ることができる。
このようなエアゾール容器100は、例えば、浴室の中で洗髪した後で用いることが想定される。この場合、滑りやすい濡れた手でエアゾール容器100を操作することになるが、エアゾール容器100は上述した構成であるため、突出部23により安定的に手の上動を規制できるとともに、指掛け部26によっても指の上動を規制できる。よって、エアゾール容器100の操作性が良好となる。
特に、内容物が染毛剤の場合、手袋をはめた手でエアゾール容器100を操作することも想定され、より一層手が滑りやすくなるが、そのような場合でも、エアゾール容器100の良好な操作性が得られる。
また、洗髪後に目を閉じた状態でエアゾール容器100を用いることも想定されるが、エアゾール容器100は容器本体10の外面から突出した一対の突出部23や指掛け部26を備えているため、目を閉じた状態であっても良好に操作しうる。
また、操作部30の押圧部(第1部分33a)は、ノズル部50の第2筒部52の上方に配置されているため、ノズル部50から内容物が吐出される位置と操作部30を押圧する位置とが近くには位置された構造となっている。よって、ノズル部50から内容物が吐出される位置を予想しやすく、より確実に、ノズル部50から吐出される内容物を受け取ることが可能となる。特に、洗髪後に目を閉じた状態でも、より確実に、内容物を受け取ることが可能となる。
なお、操作部30は、ノズル部50の上方を覆っており、且つ、カバー部20において前後方向に対して直交する左右方向における両端部の各々(各スカート部32)は、カバー部20において容器本体10に装着される部位である環状装着部21の上端よりも下方に延びていて、且つ平面視において環状装着部21よりも外方に張り出している。これにより、マウンテンカップ14の上面に水などが浸入することをスカート部32によってガードすることができる。
以上のような実施形態によれば、カバー部20は、ノズル部50よりも下方に配置されていて容器本体10の外面よりも前方に突出している一対の突出部23を有し、一対の突出部23は、平面視においてノズル部50を間に挟んで配置されている。よって、一対の突出部23によって、内容物を受け取る手の上動を規制することができるため、手がノズル部50に接触することが抑制される。よって、ノズル部50に内容物が付着することを抑制できる。しかも、ノズル部50から吐出された内容物が一対の突出部23の間を流下しうるため、ノズル部50から吐出された内容物を一対の突出部23に付着させることなく手で受け取ることが可能となる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
例えば、上記においては、吐出口50aがノズル部50の先端において前方に向けて開口している例を説明したが、吐出口50aはノズル部50の先端において下方に向けて開口していても良い。
また、上記においては、カバーユニット40が容器本体10に対して回転可能である例を説明したが、カバーユニット40は容器本体10に対して回転不能に固定されていても良い。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含する。
<1>容器本体の上端部を構成するマウンテンカップに取り付けられているカバー部と、
使用者による押圧操作を受け付ける操作部と、
ステムに取り付けられていて先端に吐出口を有するノズル部と、
を備え、
前記ノズル部は、前記容器本体の上端部の径方向における一方向に向けて前記ステムから突出しており、
前記ノズル部の突出方向を前方とすると、前記カバー部は、前記ノズル部よりも下方に配置されていて前記容器本体の外面よりも前方に突出している一対の突出部を有し、
前記一対の突出部は、平面視において前記ノズル部を間に挟んで配置されているエアゾール容器。
<2>前記一対の突出部の各々は、板状に形成されていて板面が上下を向いている<1>に記載のエアゾール容器。
<3>前記カバー部に対する前記操作部の軸支部は、前記操作部の後端部に配置されており、
前記操作部において使用者に押圧される押圧部は、前記操作部において押圧力を前記ステムに伝達する伝達部よりも前方に配置されている<1>又は<2>に記載のエアゾール容器。
<4>前記容器本体は、円筒状の胴部と、前記胴部の上側に配置されている肩部と、を有し、
前記一対の突出部は、前記胴部よりも前方に突出している<1>から<3>のいずれか一項に記載のエアゾール容器。
<5>前記容器本体は、円筒状の胴部と、前記胴部の上側に配置されている肩部と、を有し、
前記ノズル部は、前記胴部よりも前方に突出している<1>から<4>のいずれか一項に記載のエアゾール容器。
<6>前記カバー部は、前後方向に対して直交する左右方向における両端部の各々に、下方から指掛け可能な指掛け部を有する<1>から<5>のいずれか一項に記載のエアゾール容器。
<7>前記カバー部の後端面は、前記容器本体の後端よりも前方に位置していて後方を向いている<1>から<6>のいずれか一項に記載のエアゾール容器。
<8>エアゾール容器の容器本体の上端部に装着されるアタッチメントであって、
容器本体の上端部を構成するマウンテンカップに取り付けられるカバー部と、
使用者による押圧操作を受け付ける操作部と、
先端に吐出口を有し、ステムに取り付けられるノズル部と、
を備え、
前記ノズル部が前記ステムに取り付けられ、前記カバー部が前記マウンテンカップに取り付けられた状態で、
前記ノズル部は、前記容器本体の上端部の径方向における一方向に向けて前記ステムから突出し、
前記ノズル部の突出方向を前方とすると、前記カバー部は、前記ノズル部よりも下方に配置されて前記容器本体の外面よりも前方に突出する一対の突出部を有し、
前記一対の突出部は、平面視において前記ノズル部を間に挟んで配置されるアタッチメント。
10 容器本体
11 胴部
12 肩部
12a 部位
13 巻締部
14 マウンテンカップ
15 ステム
16 底部
20 カバー部
21 環状装着部
21a 凹部
22 張出部
23 突出部
24 凹部
25 リブ
26 指掛け部
27 係止突出部
27a 係止爪部
28 背面起立壁部
30 操作部
31 操作部本体
32 スカート部
33 凹部
33a 第1部分(押圧部)
33b 第2部分
34 リブ
35 係止孔
36 切欠形状部(伝達部)
40 カバーユニット
41 ヒンジ部(軸支部)
42 開口
50 ノズル部
50a 吐出口
51 第1筒部
52 第2筒部
53 突起部
60 手
61 親指
62 人差し指
65 手
100 エアゾール容器
200 アタッチメント

Claims (7)

  1. 容器本体の上端部を構成するマウンテンカップに取り付けられているカバー部と、
    使用者による押圧操作を受け付ける操作部と、
    ステムに取り付けられていて先端に吐出口を有するノズル部と、
    を備え、
    前記ノズル部は、前記容器本体の上端部の径方向における一方向に向けて前記ステムから突出しており、
    前記ノズル部の突出方向を前方とすると、前記カバー部は、前記ノズル部よりも下方に配置されていて前記容器本体の外面よりも前方に突出している一対の突出部を有し、
    前記一対の突出部は、平面視において前記ノズル部を間に挟んで配置されており、
    前記容器本体は、円筒状の胴部と、前記胴部の上側に配置されている肩部と、を有し、
    前記一対の突出部は、前記胴部よりも前方に突出しており、前記吐出口から吐出される内容物を受け取る手の上動を規制するエアゾール容器。
  2. 前記一対の突出部の各々は、板状に形成されていて板面が上下を向いている請求項1に記載のエアゾール容器。
  3. 前記操作部は前記カバー部に対して軸支されており、
    前記カバー部に対する前記操作部の軸支部は、前記操作部の後端部に配置されており、
    前記操作部において使用者に押圧される押圧部は、前記操作部において押圧力を前記ステムに伝達する伝達部よりも前方に配置されている請求項1又は2に記載のエアゾール容器。
  4. 前記容器本体は、円筒状の胴部と、前記胴部の上側に配置されている肩部と、を有し、
    前記ノズル部は、前記胴部よりも前方に突出している請求項1からのいずれか一項に記載のエアゾール容器。
  5. 前記カバー部は、前後方向に対して直交する左右方向における両端部の各々に、下方から指掛け可能な指掛け部を有する請求項1からのいずれか一項に記載のエアゾール容器。
  6. 前記カバー部の後端面は、前記容器本体の後端よりも前方に位置していて後方を向いている請求項1からのいずれか一項に記載のエアゾール容器。
  7. エアゾール容器の容器本体の上端部に装着されるアタッチメントであって、
    容器本体の上端部を構成するマウンテンカップに取り付けられるカバー部と、
    使用者による押圧操作を受け付ける操作部と、
    先端に吐出口を有し、ステムに取り付けられるノズル部と、
    を備え、
    前記ノズル部が前記ステムに取り付けられ、前記カバー部が前記マウンテンカップに取り付けられた状態で、
    前記ノズル部は、前記容器本体の上端部の径方向における一方向に向けて前記ステムから突出し、
    前記ノズル部の突出方向を前方とすると、前記カバー部は、前記ノズル部よりも下方に配置されて前記容器本体の外面よりも前方に突出する一対の突出部を有し、
    前記一対の突出部は、平面視において前記ノズル部を間に挟んで配置されており、
    前記容器本体は、円筒状の胴部と、前記胴部の上側に配置されている肩部と、を有し、
    前記一対の突出部は、前記胴部よりも前方に突出し、前記吐出口から吐出される内容物を受け取る手の上動を規制するアタッチメント。
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