JP6815008B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、基板とこの基板を貫通する外部端子とを接続するコネクタに関する。
従来より、基板とこの基板を貫通する外部端子とを接続する際には、コネクタが用いられている。このようなコネクタとして、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
特許文献1に開示されたコネクタは、基板の表面にはんだ付けによって実装されて基板に接続される第1オス端子と、第1オス端子に接続される第1メス端子を有するメス型端子と、メス型端子を保持するハウジングとを備えている。そして、メス型端子は、上記の第1メス端子に加え、外部端子である第2オス端子に接続される第2メス端子と、第1メス端子及び第2メス端子を連結する弾性連結片と、を更に有している。尚、外部端子である第2オス端子は、基板を貫通した状態で、第2メス端子に接続される。
特許文献1に開示されたコネクタは、基板にはんだ付けにより接続される第1オス端子と外部端子とに接続されるメス型端子を備え、メス型端子が、弾性連結片を有している。このため、外部端子側で生じた振動と基板側で生じた振動とが、振動形態の異なる振動であった場合であっても、弾性連結片が弾性変形することで、異なる振動形態の振動が直接的に伝達されてしまうことが抑制される。
特許第5964673号公報
特許文献1に開示されたコネクタには、基板と外部端子とを接続するコネクタ端子部が設けられている。特許文献1のコネクタ端子部は、基板に接続される第1オス端子と外部端子に接続されるメス型端子とを備えて構成されている。そして、特許文献1のコネクタ端子部のメス型端子には、弾性連結片が設けられている。このため、特許文献1のコネクタ端子部は、外部端子側で生じた振動と基板側で生じた振動とが、振動形態の異なる振動であった場合であっても、異なる振動形態の振動が直接的に伝達されてしまうことを抑制する振動吸収構造を有している。
しかしながら、特許文献1に開示された構成によると、基板と外部端子とを接続するとともに振動吸収構造を有するコネクタ端子部における第1オス端子が、基板に対してはんだ付けにより接続される。このため、特許文献1に開示されたコネクタを基板に設置するためには、コネクタ端子部をはんだ付けによって接続する工程が必要となる。従って、特許文献1に開示された構成によると、振動吸収構造を有するコネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する工程が必要なため、基板とコネクタとの接続作業の工数の増大を招いてしまうことになる。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、振動吸収構造を有するとともに基板と外部端子とを接続するコネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する工程を削減し、基板とコネクタとの接続作業の工数の増大を抑制することができるコネクタを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための本発明のある局面に係るコネクタは、基板と当該基板を貫通する外部端子とを接続するコネクタであって、前記基板と前記外部端子とに接続されるコネクタ端子部と、前記コネクタ端子部を保持するハウジング部と、を備え、前記コネクタ端子部は、前記基板に接続される基板接続部と、前記外部端子に接続される外部端子接続部と、前記基板接続部と前記外部端子接続部との間に設けられ、弾性変形することで前記基板接続部に対する前記外部端子接続部の相対変位を許容するバネ部と、を有し、前記基板接続部は、前記基板に対して圧入されることで、前記基板に接続される。
この構成のコネクタによると、基板と外部端子とを接続するコネクタ端子部は、基板接続部と外部端子接続部との間のバネ部の弾性変形によって基板接続部に対する外部端子接続部の相対変位を許容するように構成されている。即ち、コネクタ端子部において振動吸収構造としてのバネ部が設けられている。このため、上記構成のコネクタによると、外部端子側で生じた振動と基板側で生じた振動とが、振動形態の異なる振動であった場合であっても、異なる振動形態の振動が直接的に伝達されてしまうことを抑制することができる。
そして、上記の構成のコネクタによると、コネクタ端子部の基板接続部は、基板に対して圧入されることで、基板に接続される。このため、振動吸収構造を有するコネクタ端子部を基板に対してはんだ付けによって接続する工程を削減することができる。そして、コネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する工程が不要となるため、基板とコネクタとの接続作業の工数の増大を抑制することができる。
従って、上記の構成によると、振動吸収構造を有するとともに基板と外部端子とを接続するコネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する工程を削減し、基板とコネクタとの接続作業の工数の増大を抑制することができるコネクタを提供することができる。
(2)前記コネクタ端子部は、前記基板接続部を含んで前記基板に接続される第1端子と、前記外部端子接続部を含んで前記外部端子に接続される第2端子と、を有し、前記第1端子は、前記第2端子に接続される第1接点部を有し、前記第2端子は、前記第1端子の前記第1接点部に接続される第2接点部と、前記バネ部とを有し、前記バネ部は、前記第2接点部と前記外部端子接続部との間に設けられて前記第2接点部と前記外部端子接続部とを一体に連結してもよい。
この構成によると、コネクタ端子部が、基板に接続される第1端子と、バネ部を有するとともに外部端子に接続される第2端子と、の2つの端子部品に分割されて構成される。そして、第1端子の第1接点部と第2端子の第2接点部とが接続されることで、第1端子と第2端子とが接続される。このため、第1端子を先に圧入によって基板に接続し、その後、第2端子と外部端子との接続時に第1端子と第2端子とを接続することができる。これにより、コネクタを介して基板と外部端子とを接続する際に、基板へのコネクタの接続タイミングと外部端子へのコネクタの接続タイミングとを異ならせることができる。このため、外部端子へのコネクタの接続の際に生じる荷重と、基板へのコネクタの接続の際に生じる荷重とが、同時に発生してしまうことを、避けることができる。
従って、上記の構成によると、振動吸収構造を有するコネクタを介して基板と外部端子とを接続する際に、基板へのコネクタの接続タイミングと外部端子へのコネクタの接続タイミングとが重なってしまって接続時に過大な荷重が発生してしまうことを、抑制することができる。そして、上記の構成によると、コネクタを介した基板と外部端子との接続時に過大な荷重が発生してしまうことを抑制できるため、接続時の過大な荷重の発生による基板の歪が発生してしまうことを抑制することができる。また、基板においてコネクタが設置される領域の近傍に他の電子部品等が設置されている場合であっても、基板の歪が生じることによって他の電子部品等の破損が生じてしまうことを、抑制することができる。また、上記の構成によると、コネクタを介した基板と外部端子との接続時の過大な荷重の発生を抑制できるため、コネクタにおけるコネクタ端子部の個数を増やす場合であっても、接続時の過大な荷重の発生を抑制できる。これにより、コネクタにおけるコネクタ端子部の多極化を図ることが容易となる。
(3)前記第1端子及び前記第2端子を有する前記コネクタ端子部を複数備え、前記ハウジング部は、複数の前記第1端子を保持するとともに前記基板に設置される第1ハウジングと、複数の前記第2端子を保持するとともに前記第1ハウジングに対して取り付けられる第2ハウジングと、を有し、前記第2ハウジングの一部が前記第1ハウジングに挿入されて前記第2ハウジングが前記第1ハウジングに仮保持された状態から前記第2ハウジングが前記第1ハウジングの奥側に向かって押し込まれることで、複数の前記第1端子と複数の前記第2端子とがそれぞれ接続されてもよい。
この構成によると、複数のコネクタ端子部を備えたコネクタを介して、基板と複数の外部端子とを接続することができる。そして、上記の構成によると、複数の第2端子を保持する第2ハウジングが複数の第1端子を保持する第1ハウジングに仮保持された状態から第2ハウジングが第1ハウジングの奥側に向かって押し込まれることで、複数の第1端子と複数の第2端子とがそれぞれ接続される。このため、振動吸収構造を有するコネクタを介して基板と複数の外部端子とを接続する際に、基板へのコネクタの接続タイミングと複数の外部端子へのコネクタの接続タイミングとが重なってしまって接続時に過大な荷重が発生してしまうことを、抑制することができる。更に、基板と複数の外部端子とを接続する作業を行う作業者は、第2ハウジングを第1ハウジングに押し込む操作を行うだけで、複数の第1端子と複数の第2端子とを同時タイミングで容易に接続することができる。
(4)前記基板接続部と前記バネ部と前記外部端子接続部とが、一体に設けられていてもよい。
この構成によると、コネクタ端子部が、基板接続部とバネ部と外部端子接続部とが一体に設けられた1つの端子部品として構成される。このため、振動吸収構造を有するとともに基板と外部端子とを接続するコネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する工程を削減し、基板とコネクタとの接続作業の工数の増大を抑制することができるとともに、更に、コネクタ端子部の部品点数の削減を図ることができるコネクタを提供することができる。
(5)前記ハウジング部には、前記基板接続部が挿通される挿通孔が設けられ、前記挿通孔は、前記ハウジング部が前記基板に設置された状態で、前記基板に設けられて前記基板接続部が圧入される圧入孔に対向して開口するように、設けられていてもよい。
この構成によると、ハウジング部を基板に設置してコネクタ端子部の基板接続部を基板の圧入孔に圧入する際、基板接続部が挿通された挿通孔が基板の圧入孔に対向している。このため、基板と外部端子とを接続する作業を行う作業者は、基板接続部を基板の圧入孔に容易に圧入することができる。
本発明によると、振動吸収構造を有するとともに基板と外部端子とを接続するコネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する工程を削減し、基板とコネクタとの接続作業の工数の増大を抑制することができるコネクタを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るコネクタを基板とともに示す斜視図である。 第1実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す斜視図である。 第1実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す斜視図であって、コネクタを介して基板と外部端子とが接続された状態を示す斜視図である。 第1実施形態のコネクタを示す斜視図である。 第1実施形態のコネクタを示す図であって、図5(A)は平面図(上面図)であり、図5(B)は正面図であり、図5(C)は側面図であり、図5(D)は底面図である。 第1実施形態のコネクタの分解斜視図である。 第1実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す断面図である。 第1実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す図であって、一部断面を含む図である。 第1実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す断面図である。 第1実施形態のコネクタのハウジング部における第1ハウジングを示す斜視図である。 第1実施形態のコネクタのハウジング部における第2ハウジングの外部ハウジングを示す斜視図である。 第1実施形態のコネクタのハウジング部における第2ハウジングの内部ハウジングを示す斜視図である。 第1実施形態のコネクタのコネクタ端子部を示す斜視図である。 第1実施形態のコネクタのコネクタ端子部の第1端子を示す図であって、図14(A)は平面図(上面図)であり、図14(B)は正面図であり、図14(C)は側面図である。 第1実施形態のコネクタのコネクタ端子部の第2端子を示す図であって、図15(A)は正面図であり、図15(B)は側面図であり、図15(C)は底面図である。 第1実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す斜視図であって、コネクタの作動を説明するための図である。 第1実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す断面図であって、コネクタの作動を説明するための図である。 第1実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す断面図であって、コネクタの作動を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るコネクタを基板及び外部端子とともに示す斜視図である。 第2実施形態のコネクタの分解斜視図である。 第2実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す断面図である。 第2実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す断面図である。 第2実施形態のコネクタのハウジング部におけるベースハウジングを示す斜視図である。 第2実施形態のコネクタのコネクタ端子部を示す斜視図である。 第2実施形態のコネクタのコネクタ端子部を示す図であって、図25(A)は正面図であり、図25(B)は側面図であり、図25(C)は底面図である。 第2実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す斜視図であって、コネクタの作動を説明するための図である。 第2実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す断面図であって、コネクタの作動を説明するための図である。 第2実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す斜視図であって、コネクタの作動を説明するための図である。 第2実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す断面図であって、コネクタの作動を説明するための図である。 第2実施形態のコネクタを基板及び外部端子とともに示す断面図であって、コネクタの作動を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、本発明を実施するための形態の例としての第1実施形態及び第2実施形態について説明する。尚、本発明は、基板とこの基板を貫通する外部端子とを接続するコネクタとして、種々の用途に広く適用することができるものである。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
[コネクタの概略]
図1は、本発明の第1実施形態に係るコネクタ1を基板100とともに示す斜視図である。図2は、コネクタ1を基板100及び外部端子101とともに示す斜視図である。図3は、コネクタ1を基板100及び複数の外部端子101とともに示す斜視図であって、コネクタ1を介して基板100と複数の外部端子101とが接続された状態を示す斜視図である。図4は、コネクタ1を示す斜視図である。図5は、コネクタ1を示す図であって、図5(A)は平面図(上面図)であり、図5(B)は正面図であり、図5(C)は側面図であり、図5(D)は底面図である。図6は、コネクタ1の分解斜視図である。
尚、図1は、コネクタ1が基板100に接続されていない状態を図示している。一方、図2及び図3は、コネクタ1が基板100に設置されて基板100に対して電気的及び機械的に接続された状態を図示している。そして、図2は、複数の外部端子101がコネクタ1に接続されていない状態を図示している。一方、図3は、複数の外部端子101がコネクタ1に接続された状態を図示している。尚、図3に示すように、複数の外部端子101は、コネクタ1を介して基板100に接続される。
また、図1乃至図3においては、基板100については、一部のみが切り欠き状態で模式的に図示されており、コネクタ1が設置される部分又はコネクタ1が設置された部分と、その近傍の部分とが、図示されている。コネクタ1が設置される基板100は、導電回路パターンが表裏面のうちの少なくともいずれか一方に設けられた基板として構成されている。図1乃至図3では、基板100における導電回路パターンの図示は省略されている。基板100は、例えば、一例として、車載用の機器に設けられる基板として用いられる。基板100が設けられた機器(図示省略)は、バスバー(図示省略)から外部端子101及びコネクタ1を介して電源供給が行われる。
外部端子101は、導電性を有する金属材料で形成され、ピン状に形成されたオス型の端子として設けられている。外部端子101は、バスバー(図示省略)に固定されている。尚、バスバーには、複数の外部端子101が固定されている。複数の外部端子101は、コネクタ1に対して電気的及び機械的に接続される。そして、複数の外部端子101は、基板100に接続されたコネクタ1に対して接続されることで、基板100に対して電気的に接続される。尚、本実施形態では、ピン状に形成された外部端子101の形態を例示したが、外部端子101の形状は、この例の通りでなくてもよい。外部端子101は、いわゆるオス型に形成されていればどのような形状であってもよい。例えば、外部端子101の形状が、細長い片状の金属板が折り曲げられて棒状に加工されること等によって形成された形状であってもよい。
図1乃至図6に示すコネクタ1は、基板100とこの基板100を貫通する外部端子101とを接続するコネクタとして構成されている。尚、本実施形態では、基板100とこの基板100を貫通する複数の外部端子101とを接続するコネクタ1の形態を例示している。
コネクタ1は、図1乃至図6に示すように、ハウジング部10、複数のコネクタ端子部15、複数のコイルバネ16、複数の補強タブ17、を備えて構成されている。
複数のコネクタ端子部15のそれぞれは、基板100と複数の外部端子101のそれぞれとに対して接続されるように構成されている。各コネクタ端子部15は、導電性を有する金属材料で形成されている。また、複数のコネクタ端子部15のそれぞれは、第1端子21と第2端子22とを備えている。即ち、コネクタ1は、第1端子21及び第2端子22を有するコネクタ端子部15を複数備えている。尚、コネクタ端子部15の詳細な構成については、後述する。
ハウジング部10は、複数のコネクタ端子部15を保持するように構成されている。ハウジング部10は、絶縁性を有する樹脂材料で形成されている。ハウジング部10は、第1ハウジング11及び第2ハウジング12を備えて構成されている。そして、第2ハウジング12は、外部ハウジング13と複数の内部ハウジング14とを備えて構成されている。ハウジング部10の詳細な構成については、後述する。
複数のコイルバネ16は、ハウジング部10に収納される。コイルバネ16は、本実施形態では、一対で設けられている。そして、コイルバネ16は、ハウジング部10において第2ハウジング12の外部ハウジング13を第1ハウジング11に対して付勢するコイル状のバネとして設けられている。
複数の補強タブ17は、ハウジング部10を基板100に対して機械的に強固に固定するための部材として設けられている。本実施形態では、補強タブ17は、一対で設けられている。一対の補強タブ17は、ハウジング部10に対して、ハウジング部10の幅方向の両側において、固定されている。尚、ハウジング部10の幅方向は、ハウジング部10に保持される複数のコネクタ端子部15がハウジング部10において並んで配置される方向として構成され、図1乃至図5において、両端矢印X1で示している。また、ハウジング部10の幅方向がコネクタ1の幅方向となる。
一対の補強タブ17のそれぞれは、金属製のプレート状の部材の一部が折り曲げられるとともに切り起こされること等により形成されている。各補強タブ17は、ハウジング部10の第1ハウジング11において幅方向の両側にそれぞれ設けられた各スリット29に圧入されて固定されている(図5(D)及び後述の図9を参照)。また、補強タブ17には、端部において、略90度に折り曲げられて形成された固定部17aが設けられている。固定部17aは、補強タブ17が固定されたハウジング部10が基板100に固定される際に、基板100に対してはんだ付けされる部分として設けられている。
更に、補強タブ17には、その中央部分において、一部が片持ち状に切り起こされて形成された係止部17bが設けられている。係止部17bは、補強タブ17の中央部分において、片持ち状に支持された板バネ状の部分として設けられている。そして、係止部17bは、補強タブ17がスリット29に圧入された際に、スリット29の内側でハウジング部10の第1ハウジング11に係止する部分として設けられている。尚、ハウジング部10における第1ハウジング11には、スリット29の内側において、補強タブ17の係止部17bが係止する段部45が設けられている(後述の図9を参照)。補強タブ17は、ハウジング部10の第1ハウジング11のスリット29に圧入された状態で係止部17bにて第1ハウジング11に係止して、ハウジング部10に固定される。そして、補強タブ17が固定されたハウジング部10は、固定部17aが基板100にはんだ付けされることにより、基板100に対して機械的に強固に固定される。
コネクタ1が設置される基板100には、基板100を表裏面方向に貫通するように形成された貫通孔100aが設けられている(図1を参照)。貫通孔100aは、複数の外部端子101が貫通する孔として設けられ、基板100におけるコネクタ1が設置される部分において長孔状に延びる貫通孔として設けられている。コネクタ1は、基板100に対して、長孔状の貫通孔100aを覆うようにして、設置される。このとき、コネクタ1は、長孔状に延びる貫通孔100aの長手方向が、コネクタ1の幅方向に対応した状態で、基板100に設置される。また、コネクタ1は、コネクタ1の高さ方向が、基板100に対して垂直な方向に延びた状態で、基板100に設置される。尚、コネクタ1の高さ方向は、外部端子101がコネクタ1に挿入される方向と平行な方向であって、図1乃至図4において、両端矢印X2で示している。また、コネクタ1の高さ方向がハウジング部10の高さ方向となる。
また、基板100には、複数の圧入孔100bが設けられている(図1乃至図3を参照)。圧入孔100bは、コネクタ1が基板100に設置される際に、コネクタ端子部15の第1端子21の一部が圧入される孔として設けられている。このため、基板100に設けられた圧入孔100bの個数は、コネクタ端子部15の個数に対応している。圧入孔100bの内周と縁部分には、コネクタ端子部15の第1端子21と接触する導電部が設けられている。コネクタ端子部15の第1端子21が、圧入孔100bに圧入されて固定されるとともに、圧入孔100bの導電部に接触することで、基板100とコネクタ端子部15とが電気的及び機械的に接続される。即ち、基板100とコネクタ1とが電気的及び機械的に接続される。
[ハウジング部]
図7及び図9は、コネクタ1を基板100及び外部端子101とともに示す断面図である。図8は、コネクタ1を基板100及び外部端子101とともに示す図であって、一部断面を含む図である。尚、図7は、コネクタ1の幅方向に対して垂直な断面におけるコネクタ1の断面図を示している。また、図7は、1つのコネクタ端子部15に対応した位置におけるコネクタ1の断面図であって、図8のX6−X6線矢視位置におけるコネクタ1の断面図を示している。図8は、図7のX3−X3線矢視位置におけるコネクタ1の断面図を示している。図9は、図7のX4−X4線矢視位置及びX5−X5線矢視位置におけるコネクタ1の断面図を示している。より具体的には、図9における向かって左側の部分が、図7のX4−X4線矢視位置におけるコネクタ1の断面図を示しており、図9における向かって右側の部分が、図7のX5−X5線矢視位置におけるコネクタ1の断面図を示している。
図1乃至図9に示すハウジング部10は、第1ハウジング11及び第2ハウジング12を備え、複数のコネクタ端子部15を保持するように構成されている。尚、第2ハウジング12は、外部ハウジング13と複数の内部ハウジング14とを備えて構成されている。
[第1ハウジング]
図10は、ハウジング部10の第1ハウジング11を示す斜視図である。図1乃至図10に示す第1ハウジング11は、複数の第1端子21を保持するとともに基板100に設置されるハウジング要素として設けられている。そして、第1ハウジング11は、例えば樹脂成形により形成される部材であって、ハウジング部10の高さ方向に延びる略角筒状の基本外形を有する部材として構成されている。より具体的には、第1ハウジング11は、前壁部23、後壁部24、右壁部25、左壁部26を有し、これらが略角筒状となるように一体に形成されている。そして、第1ハウジング11は、基板100の貫通孔100aを覆う状態で配置される。また、第1ハウジング11は、略角筒状の内側の領域において、第2ハウジング12の一部を収容するように構成されている。
略角筒状に形成された第1ハウジング11は、その高さ方向(即ち、ハウジング部10の高さ方向)における両端部において、開口(33、34)が設けられている。開口33は、第1ハウジング11の高さ方向の一端側で開口し、第2ハウジング12が挿入される開口として設けられている。開口34は、第1ハウジング11の高さ方向の他端側で開口し、複数の外部端子101が挿入される開口として設けられている。このため、第1ハウジング11は、開口34が基板100の貫通孔100aに対向した状態で、基板100に設置される。
また、第1ハウジング11には、前壁部23の幅方向中央部分において、外側に向かって凸状に突出した係合凸部27が設けられている。係合凸部27は、第2ハウジング12の外部ハウジング13に設けられた係合アーム部38が係合する部分として設けられている。コネクタ1が外部端子101と接続された状態では、第2ハウジング12の外部ハウジング13の係合アーム部38が第1ハウジング11の係合凸部27に係合する。係合凸部27と係合アーム部38との係合により、コネクタ1が外部端子101と接続された状態において、第2ハウジング12の第1ハウジング11からの脱落が阻止される。
また、第1ハウジング11には、前壁部23の内側において、複数の第1端子保持部28が設けられている。複数の第1端子保持部28は、ハウジング部10の幅方向に沿って並んで設けられている。各第1端子保持部28は、各コネクタ端子部15の後述する第1端子21を保持する部分として設けられている。そして、各第1端子保持部28には、各第1端子21の一部が嵌め込まれて収容される収容室が設けられている。また、各第1端子保持部28の収容室は、端子挿入孔28aと接点挿入孔28bとにおいて、開口している。端子挿入孔28a及び接点挿入孔28bは、第1ハウジング11の高さ方向(即ち、ハウジング部10の高さ方向)の両側でそれぞれ開口している。端子挿入孔28aは、第1端子保持部28に第1端子21が嵌め込まれる際に第1端子21が挿入される開口として設けられている。接点挿入孔28bは、コネクタ端子部15の後述する第2端子22の第2接点部50が挿入される開口として設けられている。
また、第1ハウジング11には、右壁部25において、補強タブ17が圧入されて固定されるスリット29が設けられている(図9を参照)。同様に、第1ハウジング11には、左壁部26においても、補強タブ17が圧入されて固定されるスリット29が設けられている(図9を参照)。
また、第1ハウジング11には、右壁部25の内側において、抜け防止凸部30と一対の突起部31とが設けられている(図5(A)、図9、図10を参照)。同様に、第1ハウジング11には、左壁部26の内側においても、抜け防止凸部30と一対の突起部31とが設けられている(図5(A)、図9を参照)。第1ハウジング11の抜け防止凸部30は、後述する第2ハウジング12の外部ハウジング13の抜け防止凸部39と当接して係合する部分として設けられている。第1ハウジング11の抜け防止凸部30が第2ハウジング12の外部ハウジング13の抜け防止凸部39と当接して係合することで、第2ハウジング12が第1ハウジング11から抜け落ちてしまうことが防止されるように構成されている。
第1ハウジング11の一対の突起部31は、後述する第2ハウジング12の外部ハウジング13の一対の突起部40のそれぞれと当接する部分として設けられている。第1ハウジング11の一対の突起部31が、第2ハウジング12の外部ハウジング13の一対の突起部40のそれぞれと当接した状態では、第2ハウジング12が第1ハウジング11に奥まで嵌まり込んでいない状態であってハウジング部10の高さ方向における所定の位置に位置した状態となっている。
また、第1ハウジング11には、一対のコイルバネ収容部32が設けられている(図10を参照)。一対のコイルバネ収容部32のそれぞれは、一対のコイルバネ16のそれぞれを収容する収容室(図示省略)を有している。また、一対のコイルバネ収容部32は、第1ハウジング11の内側であって、ハウジング部10の幅方向(即ち、第1ハウジング11の幅方向)の両側に設けられている。より具体的には、一対のコイルバネ収容部32は、第1ハウジング11の幅方向の両側において、複数の第1端子保持部28の外側に設けられている。
各コイルバネ収容部32に収容された各コイルバネ16は、一方の端部側の部分が各コイルバネ収容部32の収容室(図示省略)に挿入された状態で、第1ハウジング11に配置されている。そして、各コイルバネ16の他方の端部側の部分が、各コイルバネ収容部32の収容室(図示省略)から突出した状態で、第2ハウジング12の外部ハウジング13に当接可能に配置されている。これにより、コイルバネ16は、第2ハウジング12を第1ハウジング11に対して付勢可能なように構成されている。
[第2ハウジング]
図1乃至図9に示す第2ハウジング12は、複数の第2端子22を保持するとともに第1ハウジング11に対して取り付けられるハウジング要素として設けられている。そして、第2ハウジング12は、外部ハウジング13と複数の内部ハウジング14とを備えて構成されている。複数の内部ハウジング14は、外部ハウジング13に収容されて保持されている。そして、複数の内部ハウジング14のそれぞれは、複数の第2端子22のそれぞれを保持している。即ち、複数の第2端子22をそれぞれ保持する複数の内部ハウジング14を外部ハウジング13が保持していることで、第2ハウジング12は、複数の第2端子22を保持している。
[外部ハウジング]
図11は、ハウジング部10における第2ハウジング12の外部ハウジング13を示す斜視図である。図1乃至図9、図11に示す外部ハウジング13は、例えば樹脂成形により形成される部材であって、複数の内部ハウジング14を収容するとともに、第1ハウジング11に対して挿入されて保持される部材として設けられている。複数の内部ハウジング14を収容した外部ハウジング13は、第1ハウジング11に対して、第1ハウジング11の開口33から挿入され、第1ハウジング11に保持される。
外部ハウジング13の内部には、複数の内部ハウジング収容室35が設けられている(図7及び図9を参照)。各内部ハウジング収容室35は、各コネクタ端子部15の第2端子22の一部を収容した内部ハウジング14を収容する領域として構成されている。複数の内部ハウジング収容室35は、外部ハウジング13の幅方向(即ち、ハウジング部10の幅方向、及び第2ハウジング12の幅方向)に沿って並んで配置されている。隣り合う内部ハウジング収容室35の間は、外部ハウジング13の内部の区画壁36によって、それぞれ区画されている(図9を参照)。また、各内部ハウジング収容室35は、外部ハウジング13の高さ方向(即ち、ハウジング部10の高さ方向、及び第2ハウジング12に高さ方向)における外部端子101が挿入される側の端部において、開口37が設けられている(図7を参照)。外部ハウジング13は、各内部ハウジング収容室35の開口37が設けられている端部側から、第1ハウジング11の開口33に挿入され、第1ハウジング11に保持される。
また、外部ハウジング13には、その正面側において係合アーム部38が設けられている(図1乃至図5、図8、図11を参照)。係合アーム部38は、コネクタ1が外部端子101と接続された状態で、第1ハウジング11の係合凸部27に係合するように構成されている。そして、係合アーム部38は、係合凸部27と係合することで、コネクタ1が外部端子101と接続された状態において、複数の内部ハウジング14を保持する外部ハウジング13の第1ハウジング11からの脱落を阻止するように構成されている。即ち、係合アーム部38は、係合凸部27と係合することで、コネクタ1が外部端子101と接続された状態において、第2ハウジング12の第1ハウジング11からの脱落を阻止するように構成されている。
係合アーム部38は、外部ハウジング13の正面側において、外部ハウジング13の幅方向における中央部分に設けられている。そして、係合アーム部38は、外部ハウジング13において、外部ハウジング13の一部が第1ハウジング11に挿入された際に、第1ハウジング11の前壁部23の外側に位置するように、設けられている。
また、係合アーム部38は、一対の支点部38a、操作部38b、係合孔38cを備えて構成されている(図4、図8、図11を参照)。一対の支点部38aは、外部ハウジング13の幅方向の両側に配置され、外部ハウジング13と一体に設けられている。そして、係合アーム部38は、外部ハウジング13において一対の支点部38aで一体に支持されたシーソー構造を有している。
操作部38bは、一対の支点部38aに対して片持ち状に支持された部分として設けられている。そして、係合アーム部38と第1ハウジング11の係合凸部27との係合が解除される際に、作業者によって押圧操作が行われる部分として設けられている。係合孔38cは、第1ハウジング11の係合凸部27に係合する部分として設けられている。より具体的には、係合孔38cは、貫通孔として設けられ、貫通孔の内側の縁部分において係合凸部27に係合するように構成されている。
また、外部ハウジング13には、その幅方向の両側の側面のそれぞれにおいて、抜け防止凸部39と一対の突起部40とが設けられている(図1、図2、図4、図5、図9、図11を参照)。外部ハウジング13の各抜け防止凸部39は、第1ハウジング11の各抜け防止凸部30と当接して係合する部分として設けられている。外部ハウジング13の抜け防止凸部39は、第1ハウジング11の抜け防止凸部30と当接して係合することで、複数の内部ハウジング14を保持する外部ハウジング13が第1ハウジング11から抜け落ちてしまうことが防止されるように構成されている。即ち、外部ハウジング13の抜け防止凸部39は、第1ハウジング11の抜け防止凸部30と当接して係合することで、第2ハウジング12が第1ハウジング11から抜け落ちてしまうことが防止されるように構成されている。
外部ハウジング13の一対の突起部40は、第1ハウジング11の一対の突起部31と当接する部分として設けられている。尚、外部ハウジング13の一方の側面に設けられた一対の突起部40のそれぞれが、第1ハウジング11の右壁部25の内側に設けられた一対の突起部31のそれぞれと当接する。そして、外部ハウジング13の他方の側面に設けられた一対の突起部40のそれぞれが、第1ハウジング11の左壁部26の内側に設けられた一対の突起部31のそれぞれと当接する。外部ハウジング13の両側面の一対の突起部40が、第1ハウジング11の右壁部25及び左壁部26の一対の突起部31と当接した状態では、外部ハウジング13が第1ハウジング11に奥まで嵌まり込んでいない状態であってハウジング部10の高さ方向における所定の位置に位置した状態となっている。
[内部ハウジング]
図12は、ハウジング部10の第2ハウジング12に備えられる複数の内部ハウジング14のうちの1つの内部ハウジング14を示す斜視図である。図6乃至図9、図12に示す内部ハウジング14は、例えば樹脂成形により形成される部材であって、コネクタ端子部15の第2端子22の一部を収容する部材として設けられている。複数のコネクタ端子部15のそれぞれにおける第2端子22の一部が、複数の内部ハウジング14のそれぞれに圧入された状態で収容されている。各第2端子22は、その一部が各内部ハウジング14に圧入されることで、各内部ハウジング14に保持されている。
複数の内部ハウジング14は、外部ハウジング13の内部に収容されている。より具体的には、複数の内部ハウジング14のそれぞれは、第2端子22を保持した状態で、外部ハウジング13における複数の内部ハウジング収容室35のそれぞれに収容されている。このため、複数の内部ハウジング14は、外部ハウジング13の内部において、外部ハウジング13の幅方向に沿って並んで収納されている。また、各内部ハウジング14は、各内部ハウジング収容室35に対して開口37から圧入され、各内部ハウジング収容室35に収容されている。
各内部ハウジング14は、筐体状の基本外形を有し、その正面側から上面側にかけて広く開放された形状に形成された開口41が設けられている。第2端子22は、その一部が内部ハウジング14に圧入される際には、開口41から内部ハウジング14の内部に圧入される。
また、各内部ハウジング14には、その底面側において、外部端子挿入孔42が開口している。外部端子挿入孔42は、内部ハウジング14に保持された第2端子22に接続される外部端子101が挿入される孔として構成されている。外部端子挿入孔42は、外部に開口するとともに内部ハウジング14の内部の空間領域に貫通する貫通孔として設けられている。また、外部端子挿入孔42は、第2端子22の一部が収容される内部ハウジング14の内部の空間領域を介して、開口41に連通している。また、外部端子挿入孔42の内面には、外部端子101の挿入方向をガイドするためのガイド面42aが設けられている(図7を参照)。ガイド面42aは、外部端子挿入孔42における外部へ開口した領域の断面積を大きくするように形成されている。更に、ガイド面42aは、内部ハウジング14の内側に向かって、外部端子挿入孔42の断面積を減少させ、外部端子挿入孔42を窄まらせるように形成されている。
また、内部ハウジング14には、その背面側において、外側に向かって凸状に隆起した凸部43が設けられている。凸部43は、外部ハウジング13の背面側に設けられた係止孔44に係止する部分として設けられている(図7を参照)。尚、外部ハウジング13の係止孔44は、外部ハウジング13の背面を貫通する貫通孔として設けられ、内部ハウジング14の凸部43が嵌まり込んで係止される孔として設けられている。外部ハウジング13の内部ハウジング収容室35に対して開口37から圧入された内部ハウジング14は、凸部43が係止孔44に嵌まり込んで係止孔44の縁部に係止することで、外部ハウジング13に保持される。
[コネクタ端子部]
図13は、コネクタ1に備えられる複数のコネクタ端子部15のうちの1つのコネクタ端子部15を示す斜視図である。尚、本実施形態では、コネクタ端子部15が5つ備えられたコネクタ1の形態を例示している。図1乃至図9、図13に示すコネクタ端子部15は、導電性を有する金属材料により形成されており、基板100と外部端子101とを電気的に接続する要素として設けられている。複数のコネクタ端子部15のそれぞれは、基板100に接続される部分である基板接続部47を含んで基板100に接続される第1端子21と、外部端子101に接続される部分である外部端子接続部51を含んで外部端子101に接続される第2端子22と、を備えて構成されている。また、第1端子21と第2端子22とは、互いに接続されるように構成されている。
[第1端子]
図14は、コネクタ端子部15の第1端子21を示す図であって、図14(A)は平面図(上面図)であり、図14(B)は正面図であり、図14(C)は側面図である。図1乃至図8、図13、図14に示す第1端子21は、基板100に対して接続されるとともに、第2端子22に接続される端子として構成されている。そして、第1端子21は、例えばプレス打ち抜き加工により形成された板金が折り曲げられることにより形成されている。また、第1端子21は、ハウジング部10の第1ハウジング11に一部が収容されて保持される。そして、第1端子21は、本体部46、基板接続部47、第1接点部48、角筒部49を備えている。本体部46、基板接続部47、第1接点部48、角筒部49は、一体に設けられている。
本体部46は、基板接続部47、第1接点部48、角筒部49を一体に連結する部分として設けられている。本体部46における一端側に、第1接点部48及び角筒部49が設けられ、本体部46における他端側に、基板接続部47が設けられている。
基板接続部47は、第1端子21において、基板100に接続される部分として設けられている。更に、基板接続部47は、基板100に対して基板100の圧入孔100bにおいて圧入されることで、基板100に接続される部分として設けられている。基板100の圧入孔100bの内周と縁部分には導電部が設けられており、基板接続部47が圧入孔100bに圧入されることで、基板接続部47が基板100に対して電気的及び機械的に接続される。
基板接続部47は、第1端子21において、本体部46を介して第1接点部48及び角筒部49側と反対側の端部として設けられ、本体部46と一体に設けられている。そして、基板接続部47は、長手方向における中央部分の幅が広がった状態で長手方向に沿って細長く延びる楕円状の部分として設けられている。或いは、基板接続部47は、長手方向に沿って細長く延びる略六角形状の部分として設けられている。更に、基板接続部47には、長手方向における中央部分において、基板接続部47の長手方向に沿って長孔状に延びる貫通孔47aが設けられている。尚、基板接続部47の長手方向は、第1端子21において、本体部46側から先端側に向かって延びる方向であって、基板接続部47が基板100の圧入孔100bに挿入される方向である。基板接続部47は、その長手方向に沿って長孔状に延びる貫通孔47aが設けられていることで、圧入孔100bに圧入された際に、長手方向に垂直な方向である基板接続部47の幅方向に撓むように弾性変形可能に構成されている。これにより、基板接続部47は、圧入孔100bに対して圧入され易いように構成されている。
第1接点部48は、第1端子21において、第2端子22に対して接触することで、第2端子22に対して電気的に接続される部分として設けられている。第1接点部48は、本体部46における基板接続部47とは反対側の端部において本体部46と一体に設けられている。第1接点部48には、第2端子22に対する接触圧力を確保するためのバネ構造48aが設けられている(図7を参照)。尚、本実施形態では、バネ構造48aは、2箇所で略180度に亘って半円状に屈曲形成された板バネ状のバネ構造として構成されている。
角筒部49は、第1ハウジング11の第1端子保持部28の端子挿入孔28aに挿入されて嵌め込まれる部分として設けられている。角筒部49は、角筒状に折り曲げられることで形成された部分として設けられ、本体部46における基板接続部47とは反対側の端部において本体部46と一体に設けられている。角筒部49が第1端子保持部28に嵌め込まれることで、第1端子21は、その一部である角筒部49が第1端子保持部28に収容された状態で、第1ハウジング11に保持される。尚、本体部46には、角筒部49とともに第1端子保持部28に嵌め込まれる圧入用爪部46aが設けられている。角筒部49が第1端子保持部28に嵌め込まれる際に、圧入用爪部46aも、第1端子保持部28に圧入されて嵌め込まれる。これにより、第1端子21が第1ハウジング11に対して脱落が防止された状態で固定されて強固に保持される。
また、角筒部49の内側には、第1接点部48が配置されている。即ち、角筒部49は、第1接点部48の周囲を囲む角筒状に形成されている。角筒部49の内部においては、角筒部49の内壁と第1接点部48との間に隙間が形成されている。この隙間に対して、第1端子保持部28の接点挿入孔28bから挿入された第2端子22の第2接点部50が差し込まれる。
[第2端子]
図15は、コネクタ端子部15の第2端子22を示す図であって、図15(A)は正面図であり、図15(B)は側面図であり、図15(C)は底面図である。図6、図7、図9、図13、図15に示す第2端子22は、第1端子21に接続されるとともに外部端子101に接続される端子として構成されている。
第2端子22は、例えばプレス打ち抜き加工により形成された板金が折り曲げられることにより形成されている。また、第2端子22は、内部ハウジング14に一部が収容された状態で内部ハウジング14とともに外部ハウジング13に保持される。そして、第2端子22は、第2接点部50、外部端子接続部51、バネ部52、角筒部53を備えている。第2接点部50、外部端子接続部51、バネ部52、角筒部53は、一体に設けられている。
第2接点部50は、第1端子21の第1接点部48に接続される部分として設けられている。即ち、第2接点部50は、第1端子21の第1接点部48に接触することで、第1端子21に対して電気的に接続される部分として設けられている。第2接点部50は、第2端子22における一方の端部に設けられており、本実施形態では、直線状に延びるピン状の接点部として設けられている。
内部ハウジング14に一部が収容された状態で内部ハウジング14を介して外部ハウジング13に保持された第2端子22の第2接点部50が、第1ハウジング11に保持された第1端子21の第1接点部48に接続される。尚、第2接点部50が第1端子21の第1接点部48に接続される際には、第2接点部50は、まず、第1ハウジング11の第1端子保持部28の接点挿入孔28bに挿入される。そして、第2接点部50は、更に、第1端子21の角筒部49の内壁と第1接点部48との間の隙間に差し込まれる(図7を参照)。これにより、第2接点部50が第1端子21の第1接点部48に電気的に接続される。
外部端子接続部51は、外部端子101に対して接続される部分として設けられている。即ち、外部端子接続部51は、外部端子101に接触することで、外部端子101に対して電気的に接続される部分として設けられている。外部端子接続部51は、第2端子22における第2接点部50とは反対側の端部に設けられている。外部端子接続部51には、外部端子101に対する接触圧力を確保するためのバネ構造51aが設けられている(図7を参照)。尚、本実施形態では、バネ構造51aは、2箇所で略180度に亘って半円状に屈曲形成された板バネ状のバネ構造として構成されている。
バネ部52は、第2接点部50と外部端子接続部51との間に設けられて第2接点部50と外部端子接続部51とを一体に連結する部分として設けられている。バネ部52は、弾性変形することで第2接点部50に対する外部端子接続部51の相対変位を許容するバネ部として構成されている。また、バネ部52は、本実施形態では、細長く延びる板状の部分として構成され、2箇所で略90度に亘って屈曲形成された部分が設けられている。バネ部52は、細長く延びた構造を有していることで、比較的大きな変形量の弾性変形を許容し、第2接点部50に対する外部端子接続部51の比較的大きな相対変位を許容するバネ部として作動するように構成されている。
尚、本実施形態では、コネクタ端子部15は、上述の通り、基板接続部47及び第1接点部48を有する第1端子21と、第2接点部50、外部端子接続部51、及びバネ部52を有する第2端子22と、を備えている。このため、コネクタ端子部15は、基板接続部47と、外部端子接続部51と、バネ部52とを備えて構成されている。そして、コネクタ端子部15のバネ部52は、基板接続部47と外部端子接続部51との間に設けられており(即ち、コネクタ端子部15において基板接続部47から外部端子接続部51へと至る経路において設けられており)、弾性変形することで基板接続部47に対する外部端子接続部51の相対変位を許容するように構成されている。
第2端子22の角筒部53は、内部ハウジング14の開口41から内部ハウジング14に圧入されて嵌め込まれる部分として設けられている。角筒部53は、角筒状に折り曲げられることで形成された部分として設けられ、バネ部52における第2接点部50とは反対側の端部においてバネ部52と一体に設けられている。角筒部53が嵌め込まれた状態の内部ハウジング14が、外部ハウジング13の内部ハウジング収容室35に収容される。これにより、第2端子22は、内部ハウジング14とともに、外部ハウジング13に保持される。即ち、第2端子22は、第2ハウジング12に保持される。尚、角筒部53には、内部ハウジング14に設けられたスリットに圧入されて内部ハウジング14に係合する係合爪53aが設けられている。係合爪53aが内部ハウジング14に係合した状態で角筒部53が内部ハウジング14に圧入されることで、第2端子22が内部ハウジング14に対して脱落が防止された状態で固定されて強固に保持される。
また、角筒部53の内側には、外部端子接続部51が配置されている。即ち、角筒部53は、外部端子接続部51の周囲を囲む角筒状に形成されている。角筒部53の内部においては、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間に隙間が形成されている。この隙間に対して、内部ハウジング14の外部端子挿入孔42から挿入された外部端子101が差し込まれる。
[コネクタの組み立て]
上述したコネクタ1は、第1ハウジング11、外部ハウジング13、複数の内部ハウジング14、複数の第1端子21、複数の第2端子22が組み立てられることで構成される。コネクタ1の組み立てにおいては、まず、複数の内部ハウジング14のそれぞれに対して、複数の第2端子22のそれぞれが取り付けられる。このとき、各第2端子22の角筒部53が、各内部ハウジング14の開口41から各内部ハウジング14に圧入されて嵌め込まれる。これにより、各第2端子22が、各内部ハウジング14に取り付けられて保持される。
各内部ハウジング14への各第2端子22の取り付けが終了すると、次いで、外部ハウジング13に対して複数の内部ハウジング14が取り付けられる。各第2端子22を保持した各内部ハウジング14は、外部ハウジング13の各内部ハウジング収容室35に嵌め込まれる。これにより、複数の第2端子22のそれぞれは、複数の内部ハウジング14のそれぞれとともに、外部ハウジング13に取り付けられて保持される。
コネクタ1の組み立てにおいては、複数の第2端子22及び複数の内部ハウジング14の外部ハウジング13への取り付けとともに、複数の第1端子21の第1ハウジング11に対する取り付けも行われる。複数の第1端子21の第1ハウジング11に対する取り付けの際には、複数の第1端子21のそれぞれは、その角筒部49において、第1ハウジング11の複数の第1端子保持部28のそれぞれに嵌め込まれる。これにより、複数の第1端子21が、第1ハウジング11に取り付けられて保持される。
複数の内部ハウジング14を介した複数の第2端子22の外部ハウジング13への取り付けが終了し、複数の第1端子21の第1ハウジング11への取り付けが終了すると、外部ハウジング13の第1ハウジング11への取り付けが行われる。即ち、第2ハウジング12の第1ハウジング11への取り付けが行われる。このとき、複数の第2端子22をそれぞれ保持した複数の内部ハウジング14を収容した外部ハウジング13が(即ち、複数の第2端子22を保持した第2ハウジング12が)、第1ハウジング11に対して、第1ハウジング11の開口33から挿入される。このとき、外部ハウジング13の抜け防止凸部39が、第1ハウジング11の開口33の奥側において第1ハウジング11の抜け防止凸部30を乗り越える位置まで、外部ハウジング13が第1ハウジング11の内部に挿入される。これにより、外部ハウジング13の抜け防止凸部39が第1ハウジング11の奥側まで挿入され、外部ハウジング13の抜け防止凸部39と第1ハウジング11の抜け防止凸部30とが係合可能な状態となる。そして、外部ハウジング13の第1ハウジング11からの抜け止めが図られた状態となる。この状態で、外部ハウジング13の第1ハウジング11への取り付けが終了し(即ち、第2ハウジング12の第1ハウジング11への取り付けが終了し)、コネクタ1の組み立てが終了する。
尚、上記のように、外部ハウジング13の第1ハウジング11への取り付けが行われた状態では、外部ハウジング13の両側面の一対の突起部40が、第1ハウジング11の右壁部25及び左壁部26の一対の突起部31に対して、第1ハウジング11の外側から当接した状態となっている。そして、外部ハウジング13が第1ハウジング11に対して上側に配置されている状態では、外部ハウジング13の各突起部40が、第1ハウジング11の各突起部31に上側から乗っている状態となっている(図9を参照)。このため、上記の状態では、図1、図2、図4、図5、図7乃至図9に示すように、外部ハウジング13が第1ハウジング11から所定の高さだけ突出した状態となっている。
また、上記のように第2ハウジング12が第1ハウジング11へ取り付けられた状態では、第2ハウジング12が第1ハウジング11の奥まで嵌り込んでいない状態となっている。更に、上記の状態では、第2ハウジング12の外部ハウジング13に設けられた係合アーム部38が、第1ハウジング11の係合凸部27に係合していない状態となっている。このため、上記のように第2ハウジング12が第1ハウジング11へ取り付けられた状態では、係合アーム部38と係合凸部27とが係合しておらず、第2ハウジング12の一部が第1ハウジング11に対して開口33から挿入されて第2ハウジング12が第1ハウジング11に仮保持された状態となっている。
[コネクタによる基板と外部端子との接続]
次に、上述のように組み立てられたコネクタ1による基板100と複数の外部端子101との接続について更に説明する。基板100には、例えば、表裏面に導電回路パターン(図示省略)が設けられており、その基板100に対して、コネクタ1が接続される。
基板100へのコネクタ1の接続の際には、まず、図1及び図4に示す状態のコネクタ1が、基板100に対して設置される。このとき、コネクタ1は、基板100に対して、長孔状の貫通孔100aを覆うようにして、設置される。そして、コネクタ1の複数の第1端子21の基板接続部47のそれぞれが、基板100の複数の圧入孔100bのそれぞれに対して圧入されて固定される。また、コネクタ1の各補強タブ17の固定部17aも、基板100の表面にはんだ付けによって実装されて固定される。コネクタ1の複数の基板接続部47のそれぞれが、基板100の複数の圧入孔100bのそれぞれに対して圧入されることで、図2、図7乃至図9に示すように、コネクタ1と基板100とが機械的及び電気的に接続された状態となる。また、この状態では、第2ハウジング12の係合アーム部38と第1ハウジング11の係合凸部27とは係合しておらず、第2ハウジング12が第1ハウジング11に仮保持された状態となっている。
基板100とコネクタ1とが接続されると、コネクタ1と複数の外部端子101との接続が行われる。即ち、コネクタ1による基板100と複数の外部端子101との接続が行われる。図16及び図17は、コネクタ1の作動を説明するための図であって、コネクタ1を介した基板100と複数の外部端子101との接続動作を説明するための図である。尚、図16は、コネクタ1を基板100及び外部端子101とともに示す斜視図である。また、図17は、コネクタ1を基板100及び外部端子101とともに示す断面図である。尚、図17は、図7に対応する断面の断面図である。
コネクタ1に複数の外部端子101が接続されることで、コネクタ1を介して基板100と複数の外部端子101とが接続される。基板100と複数の外部端子101との接続の際には、まず、複数の外部端子101が、基板100の貫通孔100aに対して、基板100におけるコネクタ1が設置されている側と反対側から、同時に挿入される(図16及び図17を参照)。そして、基板100の貫通孔100aに挿入された複数の外部端子101は、更に、コネクタ1のハウジング部10の第1ハウジング11の開口34から、コネクタ1に同時に挿入される。開口34からコネクタ1に挿入された各外部端子101の先端部は、コネクタ1の内部において、各内部ハウジング14の外部端子挿入孔42を通過する。そして、各内部ハウジング14の外部端子挿入孔42を通過した各外部端子101の先端部は、第2端子22の角筒部53の内側に挿入され、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間に差し込まれる(図17を参照)。
第2端子22の外部端子接続部51にはバネ構造51aが設けられているため、外部端子101の先端部が角筒部53の内側に差し込まれた際には、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間が狭くなっている。このため、角筒部53の内壁と外部端子接続部51とに外部端子101が当接し、外部端子101のコネクタ1内への挿入とともに、第2端子22が外部端子101によって外部端子101の挿入方向に向かって付勢される。また、複数の外部端子101が同時にコネクタ1に挿入されるため、複数の外部端子101によって複数の第2端子22が同時に付勢される。そして、複数の外部端子101によって複数の第2端子22が付勢されると、複数の第2端子22を保持した複数の内部ハウジング14と複数の内部ハウジング14を保持した外部ハウジング13とが、複数の第2端子22とともに、外部端子101の挿入方向に向かって付勢されることになる。即ち、複数の第2端子22を保持した第2ハウジング12が、複数の第2端子22とともに、外部端子101の挿入方向に向かって付勢されることになる。
一方、第1ハウジング11は、複数の第1端子21及び一対の補強タブ17によって基板100に固定されている。このため、複数の外部端子101によって複数の第2端子22と第2ハウジング12とが付勢されると、複数の第2端子22と第2ハウジング12とが、複数の第1端子21と第1ハウジング11とに対して相対移動することになる。このとき、複数の第2端子22と第2ハウジング12とは、基板100から離間する方向に向かって移動する(図16及び図17を参照)。これにより、第2ハウジング12が基板100に対してより浮き上がったような位置に変位することになる。
複数の外部端子101のそれぞれがコネクタ1の内部に所定量挿入されると、複数の外部端子101のコネクタ1への挿入動作が一旦終了する。このとき、第2ハウジング12は、複数の第2端子22を介して、複数の外部端子101によって付勢され、第1ハウジング11からより多く突出した状態となっている。また、この状態では、第2ハウジング12の抜け防止凸部39が、第1ハウジング11の抜け防止凸部30に対して、開口33側に向かって当接して係合している。このため、第2ハウジング12の第1ハウジング11からの抜け止めが図られている。
また、上記の状態では、第2ハウジング12が第1ハウジング11の奥まで嵌り込んでおらず、更に、第2ハウジング12の外部ハウジング13に設けられた係合アーム部38が、第1ハウジング11の係合凸部27に係合していない状態となっている。このため、上記の状態では、係合アーム部38と係合凸部27とが係合しておらず、第2ハウジング12の一部が第1ハウジング11に挿入されて第2ハウジング12が第1ハウジング11に仮保持された状態となっている。
図16及び図17に示すように、第2ハウジング12が第1ハウジング11に仮保持された状態であって、複数の外部端子101がコネクタ1に挿入された状態となると、次いで、第2ハウジング12が第1ハウジング11の奥側に向かって押し込まれる動作が行われる。
図18は、コネクタ1を基板100及び外部端子101とともに示す断面図であって、コネクタ1の作動を説明するための図である。尚、図18は、図7に対応する断面の断面図である。第2ハウジング12は、図16及び図17に示す状態から、即ち、第2ハウジング12が第1ハウジング11に仮保持された状態から、第1ハウジング11の開口33の奥側に向かって、第1ハウジング11に押し込まれる。第2ハウジング12が第1ハウジング11に向かって押し込まれる動作が完了すると、図3及び図18に示す状態となり、コネクタ1を介した基板100と複数の外部端子101との接続が完了する。
第2ハウジング12が第1ハウジング11に向かって押し込まれると、第2ハウジング12が、複数の第2端子22とともに、第1ハウジング11に対して相対移動する。このとき、第2ハウジング12及び複数の第2端子22は、基板100に接近する方向に向かって移動する(図18を参照)。
第2ハウジング12が第1ハウジング11の奥側に向かって押し込まれると、各外部端子101の先端部が、各第2端子22における角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間を貫通するように、角筒部53に挿入されることになる。このとき、外部端子101は、外部端子接続部51のバネ構造51aのバネ力に抗して、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間に差し込まれる。このため、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間で外部端子101が挟まれ、外部端子接続部51が、外部端子101に対して、バネ構造51aの付勢力によって、押し付けられた状態となる。これにより、外部端子接続部51と外部端子101との間の接触圧力が確保された状態となる。そして、第2端子22と外部端子101とが電気的に接続された状態となる。
また、第2ハウジング12が第1ハウジング11の奥側に向かって押し込まれると、各第2端子22の第2接点部50が、第1ハウジング11の各第1端子保持部28の接点挿入孔28bに挿入される。そして、接点挿入孔28bに挿入された第2接点部50は、更に、第1端子21の角筒部49の内壁と第1接点部48との間の隙間に差し込まれるように、角筒部49に挿入される。このとき、第2接点部50は、第1接点部48のバネ構造48aのバネ力に抗して、角筒部49の内壁と第1接点部48との間の隙間に差し込まれる。このため、角筒部49の内壁と第1接点部48との間で第2接点部50が挟まれ、第1接点部48が、第2接点部50に対して、バネ構造48aの付勢力によって、押し付けられた状態となる。これにより、第1接点部48と第2接点部50との間の接触圧力が確保された状態となる。そして、第1端子21と第2端子22とが電気的に接続された状態となる。
尚、コネクタ1においては、上記のように、第2ハウジング12の一部が第1ハウジング11に挿入されて第2ハウジング12が第1ハウジング11に仮保持された状態から第2ハウジング12が第1ハウジング11の奥側に向かって押し込まれることで、複数の第1端子21と複数の第2端子22とがそれぞれ接続される。
上述のように、第2ハウジング12が第1ハウジング11に押し込まれ、複数の第2端子22と複数の外部端子101とが電気的に接続されるとともに、複数の第1端子21と複数の第2端子22とが電気的に接続されることで、基板100と複数の外部端子101とが複数のコネクタ端子部15により電気的に接続される。これにより、コネクタ1を介した基板100と複数の外部端子101との接続が完了する。
また、コネクタ1を介した基板100と複数の外部端子101との接続の際には、第2ハウジング12は、係合アーム部38が、その係合孔38cにおいて、第1ハウジング11の係合凸部27に係合する位置まで、第1ハウジング11に押し込まれる。第2ハウジング12の係合アーム部38が第1ハウジング11の係合凸部27に係合することで、コネクタ1が外部端子101と接続された状態において、第2ハウジング12の第1ハウジング11からの脱落が阻止される。よって、第2ハウジング12が第1ハウジング11に仮保持された状態から第2ハウジング12が第1ハウジング11の奥側に向かって押し込まれ、複数の第1端子21と複数の第2端子22とがそれぞれ接続された状態では、第2ハウジング12の係合アーム部38と第1ハウジング11の係合凸部27とが係合している。
また、コネクタ1を介した基板100と複数の外部端子101との接続の際には、第2ハウジング12は、第2ハウジング12の両側面の一対の突起部40が、第1ハウジング11の右壁部25及び左壁部26の一対の突起部31を乗り越える位置まで、第1ハウジング11に押し込まれる。即ち、第2ハウジング12は、突起部40が、第1ハウジング11の突起部31よりも第1ハウジング11の内部側に位置する位置まで、第1ハウジング11に押し込まれる。第2ハウジング12を第1ハウジング11に押し込む作業を行う作業者は、第2ハウジング12の突起部40が第1ハウジング11の突起部31を乗り越える際に、押し込み力の変化を確認することができる。これにより、作業者は、コネクタ1を介した基板100と複数の外部端子101との接続が完了した位置まで第2ハウジング12を第1ハウジング11に押し込むことができたことを確認することができる。
また、コネクタ1には、前述したように、第2ハウジング12を第1ハウジング11に対して付勢する一対のコイルバネ16が設けられている。このため、コネクタ1を介して基板100と複数の外部端子101とが接続され、係合アーム部38が係合凸部27に係合した状態では、一対のコイルバネ16によって、第2ハウジング12が第1ハウジング11に対して付勢されている。これにより、第2ハウジング12と第1ハウジング11との間のガタがコイルバネ16の弾性変形によって吸収された状態で、コネクタ1を介して基板100と複数の外部端子101とが接続されている。
コネクタ1を介した基板100と複数の外部端子101との接続を解除する場合は、第2ハウジング12の係合アーム部38の操作部38bの操作が行われる。作業者によって操作部38bの押圧操作が行われることで、係合アーム部38の係合孔38cと第1ハウジング11の係合凸部27との係合が解除される。係合孔38cと係合凸部27との係合が解除された状態で、第2ハウジング12が第1ハウジング11から引き出される。これにより、図16及び図17に示す状態となる。即ち、外部端子101が第2端子22の角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間から抜き出され、第2端子22の第2接点部50が第1端子21の角筒部49の内壁と第1接点部48との間の隙間から抜き出される。この状態で、コネクタ1から複数の外部端子101が抜き出される。これにより、コネクタ1を介した基板100と複数の外部端子101との接続が解除される。
[第1実施形態の作用及び効果]
第1実施形態のコネクタ1によると、基板100と外部端子101とを接続するコネクタ端子部15は、基板接続部47と外部端子接続部51との間のバネ部52の弾性変形によって基板接続部47に対する外部端子接続部51の相対変位を許容するように構成されている。即ち、コネクタ端子部15において振動吸収構造としてのバネ部52が設けられている。このため、コネクタ1によると、外部端子101側で生じた振動と基板100側で生じた振動とが、振動形態の異なる振動であった場合であっても、異なる振動形態の振動が直接的に伝達されてしまうことを抑制することができる。
そして、第1実施形態のコネクタ1によると、コネクタ端子部15の基板接続部47は、基板100に対して圧入されることで、基板100に接続される。このため、振動吸収構造を有するコネクタ端子部15を基板100に対してはんだ付けによって接続する工程を削減することができる。そして、コネクタ端子部15をはんだ付けによって基板100に接続する工程が不要となるため、基板100とコネクタ1との接続作業の工数の増大を抑制することができる。
従って、第1実施形態によると、振動吸収構造を有するとともに基板100と外部端子101とを接続するコネクタ端子部15をはんだ付けによって基板100に接続する工程を削減し、基板100とコネクタ1との接続作業の工数の増大を抑制することができるコネクタ1を提供することができる。
また、第1実施形態によると、基板100の回路構成或いは設置スペース等の要請より、基板100の表面に複数のコネクタ1が近接した状態で設置される場合においても、従来のようにコネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する場合に比して、非常に有利な効果を奏することができる。尚、一般的に、コネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する場合、まず、基板の表面の所定箇所にペースト状のはんだが塗布され、塗布されたペースト状のはんだの上にコネクタ端子部が載置される。そして、はんだ上にコネクタ端子部が載置された状態の基板及びコネクタは、リフロー炉にて加熱され、はんだが一旦溶融する。その後、基板及びコネクタが冷却され、はんだが固化する。これにより、基板表面へのコネクタ端子部のはんだ付けによる接続が完了し、コネクタの基板への設置が完了する。
しかしながら、コネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する場合、基板の表面に複数のコネクタが近接した状態で設置されると、隣接するコネクタの影響により、リフロー炉内での対流による伝熱が不十分となり易い。即ち、コネクタ端子部が載置されたはんだが配置された領域とその周辺の領域とにおいて、隣接するコネクタによって、リフロー炉内での対流による伝熱が阻害されて不十分となり、はんだの加熱が不十分となり易い。このため、複数のコネクタが互いに近接した状態で基板に設置される場合、はんだを目標温度まで加熱するための処置として、リフロー炉の加熱能力の増強が必要となってしまうという問題がある。この場合、リフロー炉の設備コストの増大を招くことになる。即ち、コネクタと基板との接続作業のための設備のコストの増大を招いてしまうことになる。また、コネクタ端子部における基板へのはんだ付け接続部分への対流による伝熱を促進するために、例えば、基板及びコネクタの仕様を穴が設けられた仕様に変更する等、基板及びコネクタの仕様を変更する対策が必要となってしまうという問題がある。この場合、基板及びコネクタの仕様の大きな制約が生じ、基板及びコネクタの設計の自由度が阻害されてしまうことになる。
しかしながら、第1実施形態によると、コネクタ端子部15の基板接続部47は、基板100に対して圧入されることで、基板100に接続される。このため、第1実施形態によると、振動吸収構造を有するとともに基板100と外部端子101とを接続するコネクタ端子部15をはんだ付けによって基板100に接続する工程が不要となる。従って、第1実施形態によると、基板100の表面に複数のコネクタ1が近接した状態で設置される場合であっても、コネクタ1と基板100との接続作業のための設備のコストが増大してしまうことを抑制でき、更に、基板100及びコネクタ1の設計の自由度が阻害されることも抑制できる。
また、従来のように、振動吸収構造を有するコネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する場合、はんだ付けが適切に行われているか否かを確認するため、コネクタ端子部における基板へのはんだ付け接続部分の検査が行われる。このような検査は、通常、画像検査装置を用いて行われる。しかしながら、基板の表面に複数のコネクタが近接した状態で設置される場合、隣接するコネクタによって光源からの光が遮られて影が生じ、コネクタ端子部における基板へのはんだ付け接続部分の画像検査が困難になるという問題がある。尚、この問題を解消するためにコネクタの高さを低くしようとすると、コネクタ端子部における振動吸収構造の高さを低くして振動吸収能力を犠牲にすることになるため、コネクタの高さを低くすることも困難である。従って、従来においては、基板の表面に複数のコネクタが近接した状態で設置される場合、コネクタ端子部における基板への接続部分の検査が難しいという問題がある。
しかしながら、第1実施形態によると、振動吸収構造を有するとともに基板100と外部端子101とを接続するコネクタ端子部15がはんだ付けによって基板100に接続されることがない。従って、第1実施形態によると、そもそも、はんだ付けが適切に行われているか否かを確認するための画像検査が不要となる。そして、第1実施形態によると、基板100の表面に複数のコネクタ1が近接した状態で設置される場合であっても、基板接続部47が基板100に対して圧入されていることを確認するだけで、コネクタ端子部15が基板100に適切に接続されているか否かを容易に検査することができる。例えば、基板100におけるコネクタ1が設置されている側と反対側の面での画像検査を行い、基板100の圧入孔100bから基板接続部47が突出していることを確認するだけで、コネクタ端子部15が基板100に適切に接続されているか否かを容易に検査することができる。或いは、レーザ変位計を用い、基板100におけるコネクタ1が設置されている側と反対側の面での圧入孔100bからの基板接続部47の突出量の測定を行い、コネクタ端子部15が基板100に適切に接続されているか否かを容易に検査することができる。
また、第1実施形態によると、コネクタ1において複数のコネクタ端子部15が近接した状態で配置される場合においても、従来のようにコネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する場合に比して、非常に有利な効果を奏することができる。一般的に、コネクタ端子部を基板に接続する場合、隣接するコネクタ端子部同士において、絶縁性を保つために、各コネクタ端子部において伝達される信号の入力電圧に応じた絶縁距離が確保されている必要がある。しかしながら、従来のように、コネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続する場合、コネクタ端子部における基板への接続部分として、はんだとの接触面積を十分に確保可能な程度に面状に広がった部分が必要となる。この面状に広がった部分が設けられるため、絶縁距離確保の観点から、隣接するコネクタ端子部同士の距離を接近させることに関して制約が生じることになる。従って、従来のようにコネクタ端子部をはんだ付けによって基板に接続するコネクタにおいては、複数のコネクタ端子部を近接させて配置すると、絶縁距離の確保が困難になるという問題がある。
しかしながら、第1実施形態によると、コネクタ端子部15がはんだ付けによって基板100に接続されることが無く、コネクタ端子部15においては、はんだとの接触面積を十分に確保可能な程度に面状に広がった部分はそもそも不要となる。そして、第1実施形態のコネクタ端子部15は、基板接続部47が基板100の圧入孔100bに圧入されることで、基板100に接続される。従って、第1実施形態によると、コネクタ1において複数のコネクタ端子部15を近接させて配置する場合であっても、隣接するコネクタ端子部15同士において、容易に絶縁距離を確保することができる。また、このため、第1実施形態によると、コネクタ1において複数のコネクタ端子部15をより密集させて配置することができる。即ち、コネクタ端子部15の実装密度を向上させることができる。
また、第1実施形態によると、コネクタ端子部15をはんだ付けによって基板100に接続する工程が不要であり、リフロー炉内での対流による伝熱の促進を目的とした基板100及びコネクタ1の仕様の変更もそもそも必要ない。このため、第1実施形態によると、基板100及びコネクタ1の設計の自由度が阻害されることが抑制され、コネクタ1において複数のコネクタ端子部15を絶縁距離を確保した状態で更に密集させて配置することができる。更に、第1実施形態によると、コネクタ1において複数のコネクタ端子部15を絶縁距離を確保した状態で更に密集させて配置するとともに、複数のコネクタ端子部15の周囲をポッティング材等の樹脂で囲むことができる。これにより、絶縁距離を確保した状態で更に密集させて配置させた複数のコネクタ端子部15を防水、防塵、或いは防振等の観点から効率よく保護することができる。
また、第1実施形態によると、コネクタ端子部15が、基板100に接続される第1端子21と、バネ部52を有するとともに外部端子101に接続される第2端子22と、の2つの端子部品に分割されて構成される。そして、第1端子21の第1接点部48と第2端子22の第2接点部50とが接続されることで、第1端子21と第2端子22とが接続される。このため、第1端子21を先に圧入によって基板100に接続し、その後、第2端子22と外部端子101との接続時に第1端子21と第2端子22とを接続することができる。これにより、コネクタ1を介して基板100と外部端子101とを接続する際に、基板100へのコネクタ1の接続タイミングと外部端子101へのコネクタ1の接続タイミングとを異ならせることができる。このため、外部端子101へのコネクタ1の接続の際に生じる荷重と、基板100へのコネクタ1の接続の際に生じる荷重とが、同時に発生してしまうことを、避けることができる。
従って、第1実施形態によると、振動吸収構造を有するコネクタ1を介して基板100と外部端子101とを接続する際に、基板100へのコネクタ1の接続タイミングと外部端子101へのコネクタ1の接続タイミングとが重なってしまって接続時に過大な荷重が発生してしまうことを、抑制することができる。そして、本実施形態によると、コネクタ1を介した基板100と外部端子101との接続時に過大な荷重が発生してしまうことを抑制できるため、接続時の過大な荷重の発生による基板100の歪が発生してしまうことを抑制することができる。また、基板100においてコネクタ1が設置される領域の近傍に他の電子部品等が設置されている場合であっても、基板100の歪が生じることによって他の電子部品等の破損が生じてしまうことを、抑制することができる。また、第1実施形態によると、コネクタ1を介した基板100と外部端子101との接続時の過大な荷重の発生を抑制できるため、コネクタ1におけるコネクタ端子部15の個数を増やす場合であっても、接続時の過大な荷重の発生を抑制できる。これにより、コネクタ1におけるコネクタ端子部15の多極化を図ることが容易となる。
また、第1実施形態によると、複数のコネクタ端子部15を備えたコネクタ1を介して、基板100と複数の外部端子101とを接続することができる。そして、第1実施形態によると、複数の第2端子22を保持する第2ハウジング12が複数の第1端子21を保持する第1ハウジング11に仮保持された状態から第2ハウジング12が第1ハウジング11の奥側に向かって押し込まれることで、複数の第1端子21と複数の第2端子22とがそれぞれ接続される。このため、振動吸収構造を有するコネクタ1を介して基板100と複数の外部端子101とを接続する際に、基板100へのコネクタ1の接続タイミングと複数の外部端子101へのコネクタ1の接続タイミングとが重なってしまって接続時に過大な荷重が発生してしまうことを、抑制することができる。更に、基板100と複数の外部端子101とを接続する作業を行う作業者は、第2ハウジング12を第1ハウジング11に押し込む操作を行うだけで、複数の第1端子21と複数の第2端子22とを同時タイミングで容易に接続することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
[コネクタの概略]
図19は、本発明の第2実施形態に係るコネクタ2を基板100及び外部端子101とともに示す斜視図である。図20は、コネクタ2の分解斜視図である。図21及び図22は、コネクタ2を基板100及び外部端子101とともに示す断面図である。尚、図21は、コネクタ2の幅方向に対して垂直な断面におけるコネクタ2の断面図を示している。また、図21は、1つのコネクタ端子部62に対応した位置におけるコネクタ2の断面図であって、図22のX8−X8線矢視位置におけるコネクタ2の断面図を示している。図22は、図21のX7−X7線矢視位置におけるコネクタ2の断面図を示している。
尚、第2実施形態のコネクタ2についての以下の説明においては、前述の第1実施形態と同様に構成される要素及び前述の第1実施形態と対応して構成される要素については、図面において同一の符号を付すことで、或いは同一の符号を引用することで、説明を省略する。また、コネクタ2の幅方向については、図19において、第1実施形態と同様に、両端矢印X1で示している。そして、コネクタ2の高さ方向については、図19において、第1実施形態と同様に、両端矢印X2で示している。
図19乃至図22に示すコネクタ2は、基板100とこの基板100を貫通する外部端子101とを接続するコネクタとして構成されている。尚、第2実施形態では、基板100とこの基板100を貫通する複数の外部端子101とを接続するコネクタ2の形態を例示している。
コネクタ2は、図19乃至図22に示すように、ハウジング部60、複数のコネクタ端子部62、一対のコイルバネ16、一対の補強タブ17、を備えて構成されている。
複数のコネクタ端子部62のそれぞれは、基板100と複数の外部端子101のそれぞれとに対して接続されるように構成されている。各コネクタ端子部62は、導電性を有する金属材料で形成されている。また、複数のコネクタ端子部62のそれぞれは、第1実施形態のコネクタ端子部15とは異なり、1つの端子部材として構成されている。尚、コネクタ端子部62の具体的な構成については、後述する。
ハウジング部60は、複数のコネクタ端子部62を保持するように構成されている。ハウジング部60は、絶縁性を有する樹脂材料で形成されている。ハウジング部60は、ベースハウジング61と、外部ハウジング13と、複数の内部ハウジング14とを備えて構成されている。ハウジング部60の外部ハウジング13は、第1実施形態のハウジング部10の外部ハウジング13と略同一の形状を有しており、第1実施形態の外部ハウジング13と同様に構成されている。ハウジング部60の内部ハウジング14は、第1実施形態のハウジング部10の内部ハウジング14と略同一の形状を有しており、第1実施形態の内部ハウジング14と同様に構成されている。しかし、ハウジング部60のベースハウジング61は、第1実施形態の第1ハウジング11とは一部構造が異なっている。尚、ベースハウジング61の構成については、後述する。
[ベースハウジング]
図23は、ハウジング部60におけるベースハウジング61を示す斜視図である。図19乃至図23に示すベースハウジング61には、第1実施形態の第1ハウジング11と略同様に構成された前壁部23、後壁部24、右壁部25、左壁部26、係合凸部27、スリット29、抜け防止凸部30、突起部31、コイルバネ収容部32、開口33、開口34が設けられている。しかし、ベースハウジング61には、第1実施形態の第1ハウジング11の第1端子保持部28が設けられておらず、挿通孔63が設けられている(図21及び図22を参照)。
挿通孔63は、ハウジング部60のベースハウジング61において、コネクタ端子部62の基板接続部47が挿通される孔として設けられている。挿通孔63は、ベースハウジング61において、複数設けられており、コネクタ端子部61と同数設けられている。各挿通孔63は、ベースハウジング61の内部において、ベースハウジング61の高さ方向(即ち、コネクタ2の高さ方向)に沿って、ベースハウジング61の内壁部を貫通するように設けられている。挿通孔63は、ハウジング部10が基板100に設置された状態で、基板100に設けられて基板接続部47が圧入される圧入孔100bに対して開口するように、設けられている。
[コネクタ端子部]
図24は、コネクタ2に備えられる複数のコネクタ端子部62のうちの1つのコネクタ端子部62を示す斜視図である。図25は、コネクタ端子部62を示す図であって、図25(A)は正面図であり、図25(B)は側面図であり、図25(C)は底面図である。尚、第2実施形態では、コネクタ端子部62が5つ備えられたコネクタ2の形態を例示している。図19乃至図25に示すコネクタ端子部62は、導電性を有する金属材料により形成されており、基板100と外部端子101とを電気的に接続する要素として設けられている。
複数のコネクタ端子部62のそれぞれは、1つの端子部材として構成されている。コネクタ端子部62は、例えばプレス打ち抜き加工により形成された板金が折り曲げられることにより形成されている。また、コネクタ端子部62は、内部ハウジング14に一部が収容された状態で内部ハウジング14とともに外部ハウジング13に保持される。そして、コネクタ端子部62は、基板接続部47、バネ部52、外部端子接続部51、角筒部53を備えている。コネクタ端子部62は、1つの端子部材として設けられており、基板接続部47と、バネ部52と、外部端子接続部51と、角筒部53とは、一体に設けられている。
基板接続部47は、コネクタ端子部62において、基板100に接続される部分として設けられている。更に、基板接続部47は、基板100に対して基板100の圧入孔100bにおいて圧入されることで、基板100に接続される部分として設けられている。基板接続部47が圧入孔100bに圧入されることで、基板接続部47が基板100に対して電気的及び機械的に接続される。基板接続部47は、コネクタ端子部62において、バネ部52を介して外部端子接続部51及び角筒部53側と反対側の端部として設けられ、バネ部52と一体に設けられている。尚、コネクタ端子部62の基板接続部47は、第1実施形態のコネクタ端子部15の基板接続部47と略同一の形状に形成されている。
内部ハウジング14に一部が収容された状態で内部ハウジング14を介して外部ハウジング13に保持されたコネクタ端子部62の基板接続部47が、ベースハウジング61に設けられた挿通孔63に挿通される(図21及び図22を参照)。尚、基板接続部47がベースハウジング61の挿通孔63に挿通される際には、まず、コネクタ端子部62が内部ハウジング14に取り付けられ、その内部ハウジング14が外部ハウジング13に取り付けられる。そして、内部ハウジング14を介してコネクタ端子部62を保持した外部ハウジング13が、ベースハウジング61の開口33から挿入され、ベースハウジング61に取り付けられる。このとき、基板接続部47が、ベースハウジング61の挿通孔63に挿通される。
外部端子接続部51は、外部端子101に対して接続される部分として設けられている。即ち、外部端子接続部51は、外部端子101に接触することで、外部端子101に対して電気的に接続される部分として設けられている。外部端子接続部51は、コネクタ端子部62における基板接続部47とは反対側の端部に設けられている。外部端子接続部51には、外部端子101に対する接触圧力を確保するためのバネ構造51aが設けられている(図21を参照)。尚、コネクタ端子部62の外部端子接続部51は、第1実施形態のコネクタ端子部15の外部端子接続部51と略同一の形状に形成されている。
バネ部52は、基板接続部47と外部端子接続部51との間に設けられて基板接続部47と外部端子接続部51とを一体に連結する部分として設けられている。バネ部52は、弾性変形することで基板接続部47に対する外部端子接続部51の相対変位を許容するバネ部として構成されている。また、バネ部52は、細長く延びる板状の部分として構成され、2箇所で略90度に亘って屈曲形成された部分が設けられている。バネ部52は、細長く延びた構造を有していることで、比較的大きな変形量の弾性変形を許容し、基板接続部47に対する外部端子接続部51の比較的大きな相対変位を許容するバネ部として作動するように構成されている。
コネクタ端子部62の角筒部53は、内部ハウジング14の開口41から内部ハウジング14に圧入されて嵌め込まれる部分として設けられている。角筒部53は、角筒状に折り曲げられることで形成された部分として設けられ、バネ部52における基板接続部47とは反対側の端部においてバネ部52と一体に設けられている。角筒部53が嵌め込まれた状態の内部ハウジング14が、外部ハウジング13の内部ハウジング収容室35に収容される。これにより、コネクタ端子部62は、内部ハウジング14とともに、外部ハウジング13に保持される。尚、コネクタ端子部62の角筒部53は、第1実施形態のコネクタ端子部15の角筒部53と略同一の形状に形成されている。
また、角筒部53の内側には、外部端子接続部51が配置されている。即ち、角筒部53は、外部端子接続部51の周囲を囲む角筒状に形成されている。角筒部53の内部においては、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間に隙間が形成されている。この隙間に対して、内部ハウジング14の外部端子挿入孔42から挿入された外部端子101が差し込まれる。
[コネクタの組み立て]
上述したコネクタ2は、ベースハウジング61、外部ハウジング13、複数の内部ハウジング14、複数のコネクタ端子部62が組み立てられることで構成される。コネクタ2の組み立てにおいては、まず、複数の内部ハウジング14のそれぞれに対して、複数のコネクタ端子部62のそれぞれが取り付けられる。このとき、各コネクタ端子部62の角筒部53が、各内部ハウジング14の開口41から各内部ハウジング14に圧入されて嵌め込まれる。これにより、各コネクタ端子部62が、各内部ハウジング14に取り付けられて保持される。
各内部ハウジング14への各コネクタ端子部62の取り付けが終了すると、次いで、外部ハウジング13に対して複数の内部ハウジング14が取り付けられる。各コネクタ端子部62を保持した各内部ハウジング14は、外部ハウジング13の各内部ハウジング収容室35に嵌め込まれる。これにより、複数のコネクタ端子部62のそれぞれは、複数の内部ハウジング14のそれぞれとともに、外部ハウジング13に取り付けられて保持される。
複数の内部ハウジング14を介した複数のコネクタ端子部62の外部ハウジング13への取り付けが終了すると、外部ハウジング13のベースハウジング61への取り付けが行われる。このとき、複数のコネクタ端子部62をそれぞれ保持した複数の内部ハウジング14を収容した外部ハウジング13が、ベースハウジング61に対して、ベースハウジング61の開口33から挿入される。このとき、外部ハウジング13の抜け防止凸部39が、ベースハウジング61の開口33の奥側においてベースハウジング61の抜け防止凸部30を乗り越える位置まで、外部ハウジング13がベースハウジング61の内部に挿入される(尚、図19乃至図22では、抜け防止凸部39及び抜け防止凸部30の図示は省略されている)。これにより、外部ハウジング13の抜け防止凸部39がベースハウジング61の奥側まで挿入され、外部ハウジング13の抜け防止凸部39とベースハウジング61の抜け防止凸部30とが係合可能な状態となる。そして、外部ハウジング13のベースハウジング61からの抜け止めが図られた状態となる。
また、外部ハウジング13がベースハウジング61の開口33から挿入される際、コネクタ端子部62における基板接続部47とバネ部52の一部とが、ベースハウジング61の開口33の奥側に差し込まれる。更に、基板接続部47とバネ部52の一部とは、ベースハウジング61の奥側において、挿通孔63に挿通される。尚、図21及び図22では、挿通孔63に挿通された基板接続部47の先端部が、挿通孔63の開口から露出してベースハウジング61の外部に露出した状態が、図示されている。
上記のように、外部ハウジング13のベースハウジング61への取り付けが終了した状態となることで、コネクタ2の組み立てが終了する。即ち、複数の内部ハウジング13を介して複数のコネクタ端子部62を保持した外部ハウジング13が、ベースハウジング61の開口33から挿入されてベースハウジング61からの抜け止めが図られるとともに、基板接続部47が挿通孔63に挿通された状態となることで、コネクタ2の組み立てが終了する。
尚、上記のように、外部ハウジング13のベースハウジング61への取り付けが行われた状態では、外部ハウジング13の両側面の一対の突起部40が、ベースハウジング61の右壁部25及び左壁部26の一対の突起部31に対して、ベースハウジング61の外側から当接した状態となっている。そして、外部ハウジング13がベースハウジング61に対して上側に配置されている状態では、外部ハウジング13の各突起部40が、ベースハウジング61の各突起部31に上側から乗っている状態となっている(図19を参照)。このため、上記の状態では、図19、図21、図22に示すように、外部ハウジング13がベースハウジング61から所定の高さだけ突出した状態となっている。
また、上記のように外部ハウジング13がベースハウジング61へ取り付けられた状態では、外部ハウジング13がベースハウジング61の奥まで嵌り込んでいない状態となっている。更に、上記の状態では、外部ハウジング13に設けられた係合アーム部38が、ベースハウジング61の係合凸部27に係合していない状態となっている。
[コネクタによる基板と外部端子との接続]
次に、上述のように組み立てられたコネクタ2による基板100と複数の外部端子101との接続について更に説明する。コネクタ2による基板100と複数の外部端子101との接続においては、まず、コネクタ2が基板100に設置され、次いで、コネクタ2による基板100と複数の外部端子101との接続動作が行われる。
基板100へのコネクタ2の設置の際には、まず、コネクタ2は、基板100に対して、長孔状の貫通孔100aをベースハウジング61が覆うようにして、配置される。更に、コネクタ2は、ベースハウジング61の複数の挿通孔63のそれぞれが、基板100の複数の圧入孔100bに対向するように、基板100に対して配置される。このとき、挿通孔63の開口から露出してベースハウジング61の外部に露出した基板接続部47の先端部が、圧入孔100bに差し込まれた状態で、コネクタ2が基板100に配置される(図19、図12、及び図22を参照)。そして、上記の状態で、コネクタ2の各補強タブ17の固定部17aが、基板100の表面にはんだ付けによって実装されて固定される。これにより、コネクタ2が基板100に固定され、コネクタ2の基板100への設置が完了する。
コネクタ2の基板100への設置が完了すると、コネクタ2と基板100との接続と、コネクタ2と複数の外部端子101との接続とが、行われる。即ち、コネクタ2による基板100と複数の外部端子101との接続が行われる。図26及び図27は、コネクタ2の作動を説明するための図であって、コネクタ2を介した基板100と複数の外部端子101との接続動作を説明するための図である。尚、図26は、コネクタ2を基板100及び外部端子101とともに示す斜視図である。また、図27は、コネクタ2を基板100及び外部端子101とともに示す断面図である。尚、図27は、図21に対応する断面の断面図である。
コネクタ2による基板100と複数の外部端子101との接続の際には、まず、複数の外部端子101が、基板100の貫通孔100aに対して、基板100におけるコネクタ2が設置されている側と反対側から、同時に挿入される(図26及び図27を参照)。そして、基板100の貫通孔100aに挿入された複数の外部端子101は、更に、コネクタ2のハウジング部60のベースハウジング61の開口34から、コネクタ2に同時に挿入される。開口34からコネクタ2に挿入された各外部端子101の先端部は、コネクタ2の内部において、各内部ハウジング14の外部端子挿入孔42を通過する。そして、各内部ハウジング14の外部端子挿入孔42を通過した各外部端子101の先端部は、コネクタ端子部62の角筒部53の内側に挿入され、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間に差し込まれる(図27を参照)。
コネクタ端子部62の外部端子接続部51にはバネ構造51aが設けられているため、外部端子101の先端部が角筒部53の内側に差し込まれた際には、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間が狭くなっている。このため、角筒部53の内壁と外部端子接続部51とに外部端子101が当接し、外部端子101のコネクタ2内への挿入とともに、コネクタ端子部62が外部端子101によって外部端子101の挿入方向に向かって付勢される。また、複数の外部端子101が同時にコネクタ2に挿入されるため、複数の外部端子101によって複数のコネクタ端子部62が同時に付勢される。そして、複数の外部端子101によって複数のコネクタ端子部62が付勢されると、複数のコネクタ端子部62を保持した複数の内部ハウジング14と複数の内部ハウジング14を保持した外部ハウジング13とが、複数のコネクタ端子部62とともに、外部端子101の挿入方向に向かって付勢されることになる。
一方、ベースハウジング61は、一対の補強タブ17によって基板100に固定されている。このため、複数の外部端子101によって外部ハウジング13が複数のコネクタ端子部62とともに付勢されると、外部ハウジング13及び複数のコネクタ端子部62が、ベースハウジング61に対して相対移動することになる。このとき、外部ハウジング13及び複数のコネクタ端子部62は、基板100から離間する方向に向かって移動する(図26及び図27を参照)。これにより、外部ハウジング13が基板100に対してより浮き上がったような位置に変位することになる。
複数の外部端子101のそれぞれがコネクタ2の内部に所定量挿入されると、複数の外部端子101のコネクタ2への挿入動作が一旦終了する。このとき、外部ハウジング13は、複数のコネクタ端子部62を介して、複数の外部端子101によって付勢され、ベースハウジング61からより多く突出した状態となっている。また、この状態では、外部ハウジング13の抜け防止凸部39が、ベースハウジング61の抜け防止凸部30に対して、開口33側に向かって当接して係合している。このため、外部ハウジング13のベースハウジング61からの抜け止めが図られている。
図26及び図27に示すように、複数の外部端子101がコネクタ2に挿入された状態となると、次いで、外部ハウジング13がベースハウジング61の奥側に向かって押し込まれる動作が行われる。
図28乃至図29は、コネクタ2の作動を説明するための図であって、コネクタ2を介して基板100と複数の外部端子101とが接続された状態を示す図である。尚、図28は、コネクタ2を基板100及び外部端子101とともに示す斜視図である。図29及び図30は、コネクタ2を基板100及び外部端子101とともに示す断面図である。尚、図29は、図21に対応する断面の断面図である。図30は、図22に対応する断面の断面図である。
外部ハウジング13は、図26及び図27に示す状態から、ベースハウジング61の開口33の奥側に向かって、ベースハウジング61に押し込まれる。外部ハウジング13がベースハウジング61に向かって押し込まれる動作が完了すると、図28乃至図30に示す状態となり、コネクタ2を介した基板100と複数の外部端子101との接続が完了する。
外部ハウジング13がベースハウジング61に向かって押し込まれると、外部ハウジング13が、複数のコネクタ端子部62とともに、ベースハウジング61に対して相対移動する。このとき、外部ハウジング13及び複数のコネクタ端子部62は、基板100に接近する方向に向かって移動する(図28乃至図30を参照)。
外部ハウジング13がベースハウジング61の奥側に向かって押し込まれると、各外部端子101の先端部が、各コネクタ端子部62における角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間を貫通するように、角筒部53に挿入されることになる。このとき、外部端子101は、外部端子接続部51のバネ構造51aのバネ力に抗して、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間に差し込まれる。このため、角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間で外部端子101が挟まれ、外部端子接続部51が、外部端子101に対して、バネ構造51aの付勢力によって、押し付けられた状態となる(図29を参照)。そして、外部端子接続部51と外部端子101との間の接触圧力が確保された状態となる。これにより、コネクタ端子部62と外部端子101とが電気的に接続され、コネクタ2と複数の外部端子101とが電気的に接続された状態となる。
また、外部ハウジング13がベースハウジング61の奥側に向かって押し込まれると、各コネクタ端子部62の基板接続部47が、ベースハウジング61の挿通孔63を通過して挿通孔63から外部に突出し、基板100の各圧入孔100bに圧入される(図29及び図30を参照)。即ち、コネクタ2の複数のコネクタ端子部62の基板接続部47のそれぞれが、基板100の複数の圧入孔100bのそれぞれに対して圧入されて固定される。これにより、コネクタ端子部62と基板100とが電気的に接続され、コネクタ2と基板100とが電気的に接続された状態となる。
上記のように、外部ハウジング13がベースハウジング61の奥側に向かって押し込まれることで、コネクタ2と基板100との接続と、コネクタ2と複数の外部端子101との接続とが、実行される。そして、コネクタ2と基板100とが接続されるとともに、コネクタ2と複数の外部端子101とが接続されることで、コネクタ2を介して基板100と複数の外部端子101とが接続される。また、コネクタ2と基板100との接続動作と、コネクタ2と複数の外部端子101との接続動作とは、外部ハウジング13がベースハウジング61の奥側に向かって押し込まれることに伴って、略同時タイミングの動作として、或いは、一連の動作として、実行される。このように、外部ハウジング13がベースハウジング61に押し込まれることで、基板100、コネクタ端子部62、及び外部端子101が電気的に接続された状態となり、コネクタ2を介した基板100と複数の外部端子101との接続が完了する。
また、コネクタ2を介した基板100と複数の外部端子101との接続の際には、外部ハウジング13は、係合アーム部38が、その係合孔38cにおいて、ベースハウジング61の係合凸部27に係合する位置まで、ベースハウジング61に押し込まれる。外部ハウジング13の係合アーム部38がベースハウジング61の係合凸部27に係合することで、コネクタ2が基板100と外部端子101とに接続された状態において、外部ハウジング13のベースハウジング61からの脱落が阻止される。
また、コネクタ2を介した基板100と複数の外部端子101との接続の際には、外部ハウジング13は、外部ハウジング13の両側面の一対の突起部40が、ベースハウジング61の右壁部25及び左壁部26の一対の突起部31を乗り越える位置まで、第1ベースハウジング61に押し込まれる。即ち、外部ハウジング13は、突起部40が、ベースハウジング61の突起部31よりもベースハウジング61の内部側に位置する位置まで、ベースハウジング61に押し込まれる。外部ハウジング13をベースハウジング61に押し込む作業を行う作業者は、外部ハウジング13の突起部40がベースハウジング61の突起部31を乗り越える際に、押し込み力の変化を確認することができる。これにより、作業者は、コネクタ2を介した基板100と複数の外部端子101との接続が完了した位置まで外部ハウジング13をベースハウジング61に押し込むことができたことを確認することができる。
また、コネクタ2には、外部ハウジング13をベースハウジング61に対して付勢する一対のコイルバネ16が設けられている。このため、コネクタ2を介して基板100と複数の外部端子101とが接続され、係合アーム部38が係合凸部27に係合した状態では、一対のコイルバネ16によって、外部ハウジング13がベースハウジング61に対して付勢されている。これにより、図29及び図30に示すように、外部ハウジング13とベースハウジング61との間のガタがコイルバネ16の弾性変形によって吸収された状態で、コネクタ2を介して基板100と複数の外部端子101とが接続されている。尚、図30では、コイルバネ16については、バネ中心線を一点鎖線で示すことで、一部の図示を省略している。
コネクタ2を介した基板100と複数の外部端子101との接続を解除する場合は、外部ハウジング13の係合アーム部38の操作部38bの操作が行われる。作業者によって操作部38bの押圧操作が行われることで、係合アーム部38の係合孔38cとベースハウジング61の係合凸部27との係合が解除される。係合孔38cと係合凸部27との係合が解除された状態で、外部ハウジング13がベースハウジング61から引き出される。これにより、図26及び図27に示す状態となる。即ち、外部端子101がコネクタ端子部62の角筒部53の内壁と外部端子接続部51との間の隙間から抜き出され、コネクタ端子部62の基板接続部47が圧入孔100bから抜き出される。この状態で、コネクタ2から複数の外部端子101が抜き出される。これにより、コネクタ2を介した基板100と複数の外部端子101との接続が解除される。
[第2実施形態の作用及び効果]
第2実施形態のコネクタ2によると、基板100と外部端子101とを接続するコネクタ端子部62は、基板接続部47と外部端子接続部51との間のバネ部52の弾性変形によって基板接続部47に対する外部端子接続部51の相対変位を許容するように構成されている。即ち、コネクタ端子部62において振動吸収構造としてのバネ部52が設けられている。このため、コネクタ2によると、外部端子101側で生じた振動と基板100側で生じた振動とが、振動形態の異なる振動であった場合であっても、異なる振動形態の振動が直接的に伝達されてしまうことを抑制することができる。
そして、第2実施形態のコネクタ2によると、コネクタ端子部62の基板接続部47は、基板100に対して圧入されることで、基板100に接続される。このため、振動吸収構造を有するコネクタ端子部62を基板100に対してはんだ付けによって接続する工程を削減することができる。そして、コネクタ端子部62をはんだ付けによって基板に接続する工程が不要となるため、基板100とコネクタ1との接続作業の工数の増大を抑制することができる。
従って、第2実施形態によると、振動吸収構造を有するとともに基板100と外部端子101とを接続するコネクタ端子部62をはんだ付けによって基板100に接続する工程を削減し、基板100とコネクタ1との接続作業の工数の増大を抑制することができるコネクタ2を提供することができる。
また、第2実施形態によると、上記のように、振動吸収構造を有するとともに基板100と外部端子101とを接続するコネクタ端子部62をはんだ付けによって基板100に接続する工程が不要となる。このため、第2実施形態によると、第1実施形態と同様に、基板100の表面に複数のコネクタ2が近接した状態で設置される場合であっても、コネクタ2と基板100との接続作業のための設備のコストが増大してしまうことを抑制でき、更に、基板100及びコネクタ2の設計の自由度が阻害されることも抑制できる。
また、第2実施形態によると、振動吸収構造を有するとともに基板100と外部端子101とを接続するコネクタ端子部62がはんだ付けによって基板100に接続されることがない。従って、第2実施形態によると、そもそも、はんだ付けが適切に行われているか否かを確認するための画像検査が不要となる。そして、第2実施形態によると、基板100の表面に複数のコネクタ2が近接した状態で設置される場合であっても、基板接続部47が基板100に対して圧入されていることを確認するだけで、コネクタ端子部62が基板100に適切に接続されているか否かを容易に検査することができる。
また、第2実施形態によると、コネクタ端子部62がはんだ付けによって基板100に接続されることが無く、コネクタ端子部62においては、はんだとの接触面積を十分に確保可能な程度に面状に広がった部分はそもそも不要となる。そして、第2実施形態のコネクタ端子部62は、基板接続部47が基板100の圧入孔100bに圧入されることで、基板100に接続される。従って、第2実施形態によると、コネクタ2において複数のコネクタ端子部62を近接させて配置する場合であっても、隣接するコネクタ端子部62同士において、容易に絶縁距離を確保することができる。また、このため、第2実施形態によると、コネクタ2において複数のコネクタ端子部62をより密集させて配置することができる。即ち、コネクタ端子部62の実装密度を向上させることができる。
また、第2実施形態によると、コネクタ端子部62が、基板接続部47とバネ部52と外部端子接続部51とが一体に設けられた1つの端子部品として構成される。このため、振動吸収構造を有するとともに基板100と外部端子101とを接続するコネクタ端子部62をはんだ付けによって基板100に接続する工程を削減し、基板100とコネクタ2との接続作業の工数の増大を抑制することができるとともに、更に、コネクタ端子部62の部品点数の削減を図ることができるコネクタ2を提供することができる。
また、第2実施形態によると、ハウジング部60を基板100に設置してコネクタ端子部62の基板接続部47を基板100の圧入孔100bに圧入する際、基板接続部47が挿通された挿通孔63が基板100の圧入孔100bに対向している。このため、基板100と外部端子101とを接続する作業を行う作業者は、基板接続部47を基板100の圧入孔100bに容易に圧入することができる。
[変形例]
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施してもよい。
前述の実施形態では、ハウジング部が、第1ハウジングと第2ハウジングとを備えた形態、或いは、ベースハウジングと外部ハウジングと複数の内部ハウジングとを備えた形態、を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、ハウジング部が1つのハウジング部材で構成された形態が実施されてもよい。或いは、ハウジング部が2つのハウジング部材で構成された形態が実施されてもよい。また、前述の実施形態では、コネクタ端子部の個数が5つである形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。コネクタ端子部の個数が、1つ乃至4つ、或いは6つ以上である形態が、実施されてもよい。また、基板接続部、バネ部、外部端子接続部の形状については、前述の実施形態で例示した形状に限らず、種々変更して実施してもよい。また、前述の実施形態では、補強タブが備えられたコネクタの形態を例示したが、この通りでなくてもよい。即ち、補強タブが備えられていないコネクタの形態が実施されてもよい。また、補強タブがはんだ付けによって基板に固定される形態ではなく、補強タブが圧入によって基板に固定される形態が実施されてもよい。
本発明は、基板とこの基板を貫通する外部端子とを接続するコネクタとして、広く適用することができるものである。
1 コネクタ
10 ハウジング部
15 コネクタ端子部
47 基板接続部
51 外部端子接続部
52 バネ部
100 基板
101 外部端子

Claims (3)

  1. 基板と当該基板を貫通する外部端子とを接続するコネクタであって、
    前記基板と前記外部端子とに接続されるコネクタ端子部と、前記コネクタ端子部を保持するハウジング部と、を備え、
    前記コネクタ端子部は、前記基板に接続される基板接続部と、前記外部端子に接続される外部端子接続部と、前記基板接続部と前記外部端子接続部との間に設けられ、弾性変形することで前記基板接続部に対する前記外部端子接続部の相対変位を許容するバネ部と、を有し、
    前記基板接続部は、前記基板に対して圧入されることで、前記基板に接続され
    前記コネクタ端子部は、前記基板接続部を含んで前記基板に接続される第1端子と、前記外部端子接続部を含んで前記外部端子に接続される第2端子と、を有し、
    前記第1端子は、前記第2端子に接続される第1接点部と、一端側に前記第1接点部が設けられるとともに他端側に前記基板接続部が設けられる本体部と、を有し、
    前記第2端子は、前記第1端子の前記第1接点部に接続される第2接点部と、前記バネ部とを有し、
    前記バネ部は、前記第2接点部と前記外部端子接続部との間に設けられて前記第2接点部と前記外部端子接続部とを一体に連結し、
    前記本体部には、前記ハウジング部に圧入されて嵌め込まれる圧入用爪部と、前記圧入用爪部及び前記基板接続部の間に設けられて前記ハウジング部から外部に露出するように屈曲して延びる部分と、が設けられていることを特徴とする、コネクタ。
  2. 請求項に記載のコネクタであって、
    前記第1端子及び前記第2端子を有する前記コネクタ端子部を複数備え、
    前記ハウジング部は、複数の前記第1端子を保持するとともに前記基板に設置される第1ハウジングと、複数の前記第2端子を保持するとともに前記第1ハウジングに対して取り付けられる第2ハウジングと、を有し、
    前記第2ハウジングの一部が前記第1ハウジングに挿入されて前記第2ハウジングが前記第1ハウジングに仮保持された状態から前記第2ハウジングが前記第1ハウジングの奥側に向かって押し込まれることで、複数の前記第1端子と複数の前記第2端子とがそれぞれ接続されることを特徴とする、コネクタ。
  3. 基板と当該基板を貫通する外部端子とを接続するコネクタであって、
    前記基板と前記外部端子とに接続されるコネクタ端子部と、前記コネクタ端子部を保持するハウジング部と、を備え、
    前記コネクタ端子部は、前記基板に接続される基板接続部と、前記外部端子に接続される外部端子接続部と、前記基板接続部と前記外部端子接続部との間に設けられ、弾性変形することで前記基板接続部に対する前記外部端子接続部の相対変位を許容するバネ部と、を有し、
    前記基板接続部は、前記基板に対して圧入されることで、前記基板に接続され、
    前記基板接続部と前記バネ部と前記外部端子接続部とが、一体に設けられ、
    前記ハウジング部には、前記基板接続部が挿通される挿通孔が設けられ、
    前記挿通孔は、前記ハウジング部が前記基板に設置された状態で、前記基板に設けられて前記基板接続部が圧入される圧入孔に対向して開口するように、設けられていることを特徴とする、コネクタ。
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