前記課題を解決するためになされた第1の発明は、業務内容が互いに異なる複数のスタッフ間で共有可能に医療情報を表示する医療情報表示システムであって、前記医療情報を複数の前記スタッフ間で共有可能に管理するサーバ装置と、このサーバ装置とネットワークを介して接続されて、スタッフが前記医療情報の記録および閲覧を行う端末装置と、を備え、前記サーバ装置は、前記医療情報を前記端末装置に表示する際に、前記医療情報の更新日時が予め設定された所定期間に含まれるか否かに基づき、前記医療情報の新しさ及び信頼性に関する鮮度を判定し、その判定結果に応じて、前記医療情報に対して所定の強調表示を行うか否かを制御する構成とする。
これによると、医療情報の新しさ及び信頼性に関する鮮度に応じて、医療情報に対して強調表示が行われるため、医療情報の鮮度をスタッフが容易に識別することができる。このため、スタッフが真に必要とする医療情報を誤りなく即座に把握することができる。
また、第2の発明は、前記サーバ装置は、前記医療情報が、スタッフが前記医療情報を閲覧する際の基準日時から前記所定期間内に更新されたか否かに応じて、前記医療情報の前記鮮度を判定する構成とする。
これによると、医療情報の鮮度を適切に判定することができる。
また、第3の発明は、前記サーバ装置は、前記医療情報の更新日時が所定の最新期間に含まれる場合に、その医療情報に対して、最新の情報であることを表す前記強調表示を行う構成とする。
これによると、最近更新された情報であることをスタッフが即座に把握することができる。
また、第4の発明は、前記サーバ装置は、前記医療情報の更新日時が所定の信頼期間に含まれない場合に、その医療情報に対して、信頼度が低い情報であることを表す前記強調表示を行う構成とする。
これによると、信頼度が低い情報であることをスタッフが即座に把握することができる。これにより、スタッフに注意を促して、スタッフが患者の状態を誤解することを避けることができる。
また、第5の発明は、前記サーバ装置は、前記強調表示として、前記医療情報の表示エリアの背景色、前記表示エリアの背景パターン、前記医療情報を表す文字の色、前記文字の太さ、前記文字に対する装飾、および前記医療情報の近傍に表示する図形の少なくともいずれかにより、対象となる前記医療情報を他の医療情報と識別可能に表示する構成とする。
これによると、強調表示された医療情報をスタッフが容易に認識することができる。
また、第6の発明は、前記サーバ装置は、複数の細目で構成される項目ごとに前記医療情報を記録するスタッフの操作に応じて、前記項目ごとに前記医療情報を更新し、前記項目ごとに最新となる前記医療情報を前記端末装置に表示する際に、更新日時に基づく前記医療情報の前記鮮度に応じて、前記医療情報に対して前記強調表示を行う構成とする。
これによると、項目ごとに最新となる医療情報を表示しても、更新日時に応じて医療情報の鮮度が異なるため、医療情報に対して強調表示を行うことで、医療情報の鮮度をスタッフが容易に識別することができる。
また、第7の発明は、業務内容が互いに異なる複数のスタッフ間で共有可能に医療情報を表示する医療情報表示方法であって、サーバ装置が、前記医療情報を複数の前記スタッフ間で共有可能に管理し、端末装置が、前記サーバ装置とネットワークを介して接続されて、スタッフに前記医療情報の記録および閲覧を行わせ、前記サーバ装置は、前記医療情報を前記端末装置に表示する際に、前記医療情報の更新日時が予め設定された所定期間に含まれるか否かに基づき、前記医療情報の新しさ及び信頼性に関する鮮度を判定し、その判定結果に応じて、前記医療情報に対して所定の強調表示を行うか否かを制御する構成とする。
これによると、第1の発明と同様に、スタッフが真に必要とする医療情報を誤りなく即座に把握することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る医療情報表示システムの全体構成図である。
この医療情報表示システムは、病院において複数の職種のスタッフ(業務内容が互いに異なる複数のスタッフ)同士で共有可能に医療情報を表示するものであり、電子カルテサーバ1と、情報共有サーバ2(サーバ装置)と、ユーザ端末3(端末装置)と、管理者端末4(端末装置)と、を備えている。
電子カルテサーバ1、情報共有サーバ2、ユーザ端末3、および管理者端末4は、院内ネットワークを介して相互に接続されている。
電子カルテサーバ1は、患者ごとのカルテ情報(属性情報および主要な医療情報)を管理する。
情報共有サーバ2は、電子カルテサーバ1で管理されない付随的な医療情報を管理する。この情報共有サーバ2は、医療情報をユーザ端末3に提供するWebサーバ5(ウェブサーバ)と、医療情報の管理に必要な処理を行うAPIサーバ6(アプリケーションサーバ)と、医療情報および各種の設定情報を蓄積するDBサーバ7(データベースサーバ)と、を備えている。
この情報共有サーバ2では、各職種に関する付随的な医療情報を、共有医療情報として、所定のフォーマットに基づいて統合して管理し、その共有医療情報をユーザ端末3に提供する。具体的には、所定のフォーマットで作成されたメインシートに各職種の医療情報を集約(統合)して管理する。このメインシートには、各職種の個別の医療情報が入力される共有医療情報テーブルが設けられており、各職種のスタッフが、自分の職種に関係する共有医療情報テーブルに医療情報を入力する。また、本実施形態では、電子カルテサーバ1から患者のカルテ情報の一部を取得してメインシートに記載する。このメインシートの機能により、各職種間で医療情報を共有することができる。
また、この情報共有サーバ2では、メインシート内の所定の項目に関連する補足的な医療情報を、メインシートに添付されるサブシート(添付情報)として管理する。このサブシートは、表計算ソフトなどのアプリケーションソフトで作成されたデータファイルである。このサブシートの機能により、院内で作成される様々な書類をサブシートとしてメインシートに登録して容易に閲覧することができる。
また、この情報共有サーバ2では、メインシートから必要な医療情報を抽出して、それらの医療情報を集約(統合)したスクリーニングシート(ダイジェスト情報)を生成して管理する。
ユーザ端末3は、スタッフが操作するものである。本実施形態では、ユーザ端末3を操作することで、メインシートおよびスクリーニングシートの入力や閲覧を行うことができる。このユーザ端末3は、PCやタブレット端末などで構成される。なお、ユーザ端末3が、タブレット端末などの携帯端末である場合、無線ルータを介して院内ネットワークに接続される。
管理者端末4は、職長などの管理者が操作するものである。本実施形態では、管理者端末4を操作することで、メインシートおよびスクリーニングシートのフォーマットを編集することができる。この管理者端末4は、PCなどで構成される。
また、ユーザ端末3および管理者端末4は、電子カルテサーバ1にアクセスして、電子カルテサーバ1のカルテ情報の入力や閲覧を行うことができる。
なお、ユーザ端末3および管理者端末4は、その情報処理装置としての構成に相違があるものではなく、一般ユーザとしてシステムにログインする場合にはユーザ端末3となり、管理者権限でシステムにログインする場合には管理者端末4となる。
次に、情報共有サーバ2、ユーザ端末3および管理者端末4の概略構成について説明する。図2は、情報共有サーバ2、ユーザ端末3および管理者端末4の概略構成を示すブロック図である。
情報共有サーバ2は、Webサーバ5と、APIサーバ6と、DBサーバ7と、を備えている。
Webサーバ5は、第1の通信部51と、第2の通信部52と、制御部53と、を備えている。第1の通信部51は、院内ネットワークを介してユーザ端末3および管理者端末4と通信を行う。第2の通信部52は、APIサーバ6と通信を行う。制御部53は、ユーザ端末3および管理者端末4からの要求に応じて、APIサーバ6に所要の処理を依頼し、APIサーバ6から取得した情報に基づいて所要の画面を生成して、その画面を第1の通信部51からユーザ端末3および管理者端末4に配信する。本実施形態では、メインシート、サブシート、およびスクリーニングシートの閲覧や入力に関する画面をユーザ端末3に配信し、メインシートおよびスクリーニングシートの編集に関する画面を管理者端末4に配信する。
APIサーバ6は、第1の通信部61と、第2の通信部62と、第3の通信部63と、制御部64と、を備えている。第1の通信部61は、院内ネットワークを介して電子カルテサーバ1と通信を行う。第2の通信部62は、Webサーバ5と通信を行う。第3の通信部63は、DBサーバ7と通信を行う。制御部64は、Webサーバ5からの要求に応じて、DBサーバ7から情報を取得するなどの所要の処理を行う。
DBサーバ7は、通信部71と、制御部72と、内部ストレージ73(記憶部)と、を備えている。通信部71は、APIサーバ6と通信を行う。内部ストレージ73は、メインシートおよびスクリーニングシートのフォーマット情報や、メインシートおよびスクリーニングシートの登録情報などを記憶する。制御部72は、APIサーバ6からの要求に応じて、内部ストレージ73に記憶された情報を読み出して、その情報を通信部71からAPIサーバ6に転送する。また、制御部72は、APIサーバ6から取得した情報を内部ストレージ73に記憶する。
なお、制御部53,64,72はプロセッサで構成され、この他に、プロセッサのワークエリア等として機能する揮発性メモリであるRAM(Random Access Memory)と、プロセッサが実行する制御プログラムやデータを格納する不揮発性メモリであるROM(Read Only Memory)とが設けられる。
また、Webサーバ5、APIサーバ6、およびDBサーバ7は、各々を独立した情報処理装置で構成するようにしてもよいが、単一の情報処理装置で構成して、ソフトウェアによりWebサーバ5、APIサーバ6、およびDBサーバ7の各機能を実現するようにしてもよい。
ユーザ端末3は、通信部31と、制御部32と、表示部33と、操作部34と、を備えている。通信部31は、院内ネットワークを介して電子カルテサーバ1および情報共有サーバ2と通信を行う。表示部33は、液晶表示パネルなどの表示デバイスであり、操作部34は、マウスやキーボードなどの入力デバイスである。制御部32は、ウェブブラウザを起動させて、情報共有サーバ2のWebサーバ5から配信される画面を表示部33に表示させ、また、操作部34で行われる画面操作に応じた入力情報を、通信部31からWebサーバ5に送信する。
管理者端末4は、通信部41と、制御部42と、表示部43と、操作部44と、を備えている。この管理者端末4の各部は、ユーザ端末3と同様である。
なお、制御部32,42はプロセッサで構成され、この他に、プロセッサのワークエリア等として機能する揮発性メモリであるRAMと、プロセッサが実行する制御プログラムやデータを格納する不揮発性メモリであるROMとが設けられる。
次に、メインシートで行われるハイライト表示について説明する。図3は、メインシートで行われるハイライト表示の条件を示す説明図である。
本実施形態では、メインシートにおいて医療情報をユーザ端末3に表示する際に、更新日時に基づく医療情報の鮮度に応じて、医療情報に対して所定のハイライト表示(強調表示)を行うか否かを制御する。このとき、医療情報が、スタッフが医療情報を閲覧する際の基準日時から所定期間内に更新されたか否かに応じて、医療情報の鮮度を判定する。
特に、本実施形態では、十分に新しいと認定される最新期間を設定して、医療情報の更新日が最新期間に含まれる場合に、その医療情報に対して第1ハイライト表示(第1の強調表示)を行う。例えば、最新期間を1日とすると、医療情報の更新日が基準日の1日前より新しい場合に、第1ハイライト表示が行われる。図3に示す例では、項目B,Eに対して第1ハイライト表示が行われる。
また、本実施形態では、十分に信頼できる(信頼度が高い)と認定される信頼期間を設定して、医療情報の更新日が信頼期間に含まれない場合、すなわち、医療情報の信頼度が低い場合に、その医療情報に対して第2ハイライト表示(第2の強調表示)を行う。例えば、信頼期間を1年間とすると、医療情報の更新日が基準日時の1年前より古い場合に、第2ハイライト表示が行われる。図3に示す例では、項目Dに対して第2ハイライト表示が行われる。
また、本実施形態では、メインシートの更新日を指定することができ、更新日が今日である場合には、今日を最新期間および信頼期間の基準日に設定し、過去の更新日を指定した場合には、その更新日を最新期間および信頼期間の基準日に設定する。
なお、本実施形態では、医療情報の鮮度の判定を日単位で行うようにしたが、時間単位、週単位または月単位で判定するようにしてもよい。
また、図3ではメインシートで行われるハイライト表示について説明したが、スクリーニングシートでも同様のハイライト表示が行われる。ただし、スクリーニングシートでは、メインシートの異なる項目(行)のセルを、同じ項目に貼り付けることができるため、1つの項目のセル同士で更新日が異なる場合があるため、項目(行)単位のハイライト表示とはならない。
次に、ユーザ端末3でメインシートの閲覧および入力を行う際に表示される画面について説明する。図4は、ユーザ端末3でメインシートの閲覧および入力を行う際に表示される画面の遷移状況を示す説明図である。
ユーザ端末3では、電子カルテサーバ1にアクセスすると、電子カルテシステムにログインするためのログイン画面(図5参照)が表示される。このログイン画面でスタッフがログインの操作を行うと、患者検索画面(図6参照)に遷移する。この患者検索画面で対象となる患者を指定すると、電子カルテの主画面(図7参照)に遷移する。この電子カルテの主画面で情報共有を選択すると、メインシート閲覧画面(図8参照)に遷移する。
メインシート閲覧画面で所定の画面遷移の操作を行うと、項目別履歴閲覧画面に遷移する。この項目別履歴閲覧画面では、スタッフが選択した項目に関して、過去に更新された共有医療情報が一覧表示される。また、メインシート閲覧画面で所定の画面遷移の操作を行うと、メインシート入力画面に遷移し、スタッフがメインシートに情報を入力することができる。また、メインシート閲覧画面で所定の画面遷移の操作を行うと、サブシート閲覧画面に遷移し、スタッフがサブシートを閲覧することができる。
メインシート入力画面で所定の画面遷移の操作を行うと、メインシート入力確認画面に遷移する。このメインシート入力確認画面で登録の操作を行うと、メインシート入力画面で入力した情報が登録される。メインシート入力画面で所定の画面遷移の操作を行うと、サブシート入力画面に遷移し、スタッフがサブシートを新規に登録し、また、既存のサブシートの内容の更新(追記や修正)を行うことができる。
次に、ユーザ端末3に表示されるログイン画面について説明する。図5は、ログイン画面を示す説明図である。
このログイン画面は、電子カルテサーバ1により構築される電子カルテシステムにログインするものであり、ユーザ端末3で電子カルテサーバ1にアクセスした際に表示される。
このログイン画面には、ユーザIDおよびパスワードの各入力部101,102と、「ログイン」のボタン103と、が設けられており、ユーザIDおよびパスワードに入力して、「ログイン」のボタン103を操作すると、電子カルテサーバ1でユーザ認証が行われ、ユーザ認証が成功すると、患者検索画面(図6参照)に遷移する。
次に、ユーザ端末3に表示される患者検索画面について説明する。図6は、患者検索画面を示す説明図である。
この患者検索画面は、一覧表示された患者の中から対象とする患者を探し出して指定するものであり、ログイン画面(図5参照)でログインの操作を行うことで表示される。
この患者検索画面には、患者情報一覧表示部111が設けられている。この患者情報一覧表示部111には、各患者に関する情報(診療科、氏名、患者ID、身長、体重、病棟等)が一覧表示される。この患者情報一覧表示部111で患者を選択する操作を行うと、電子カルテの主画面(図7参照)に遷移する。なお、患者を探し出す時間短縮のため、氏名等の入力による検索ボタン(図示せず)や、各患者に関する情報を並び替えるソートボタン(図示せず)を設けるようにしてもよい。
また、この患者検索画面には、ユーザ情報表示部112が設けられている。このユーザ情報表示部112には、ログイン中のスタッフに関する情報(ユーザID、所属、職種)が表示される。
次に、ユーザ端末3に表示される電子カルテの主画面について説明する。図7は、電子カルテの主画面を示す説明図である。
この電子カルテの主画面は、対象となる患者のカルテ情報を表示するものであり、患者検索画面(図6参照)で患者を選択することで表示される。
この電子カルテの主画面には、患者検索画面と同様に、ユーザ情報表示部112が設けられている。また、この電子カルテの主画面には、患者情報表示部121が設けられている。この患者情報表示部121には、対象となる患者に関する情報(ユーザID、生年月日、年齢、氏名等)が表示される。
また、この電子カルテの主画面には、表示項目(病名、診療記録、処方、食事、輸血、検体検査等)ごとのタブ122と、カルテ情報表示部123と、が設けられている。いずれかの表示項目のタブ122を操作すると、カルテ情報表示部123に、選択した表示項目に関する情報が表示される。なお、ログインしたスタッフの職種に応じて、この電子カルテの主画面に表示される情報が異なる。
また、この電子カルテの主画面には、「情報共有」のタブ124が設けられている。このタブ124を操作すると、情報共有サーバ2により構築される情報共有システムにログインして、メインシート閲覧画面(図8参照)に遷移する。
次に、ユーザ端末3に表示されるメインシート閲覧画面について説明する。図8は、メインシート閲覧画面を示す説明図である。
このメインシート閲覧画面は、スタッフがメインシートを閲覧するものであり、電子カルテの主画面(図7参照)で「情報共有」のタブ124を操作することで表示される。
このメインシート閲覧画面には、メインシート表示部131と、更新日ごとのタブ132と、左右の矢印のボタン133と、が設けられている。タブ132を操作すると、該当する更新日のメインシートがメインシート表示部131に表示される。更新日が増えてメインシート閲覧画面に全てのタブ132を表示できない場合に、左右の矢印のボタン133を操作すると、タブ132を左右にスクロールさせることができる。
メインシート表示部131に表示されるメインシートには、患者情報表示部134が設けられている。この患者情報表示部134には、対象となる患者の情報(ユーザID、生年月日、年齢、氏名等)が表示される。この患者の情報は、電子カルテサーバ1から取得したものである。
また、メインシートには、カルテ情報表示部135が設けられている。このカルテ情報表示部135には、チェックボックス136と、タイトル表示部137と、カルテ情報表示欄138と、が設けられている。カルテ情報表示欄138には、対象となる患者のカルテ情報が表示される。このカルテ情報は、電子カルテサーバ1から取得したものである。
また、メインシートには、複数の共有医療情報表示部141が設けられている。この共有医療情報表示部141は、各職種のスタッフが入力(記録)した情報が、他職種のスタッフでも閲覧できるように、共有医療情報として表示される。この共有医療情報表示部141には、チェックボックス142と、タイトル表示部143と、共有医療情報テーブル144と、「+」のボタン145と、が設けられている。
タイトル表示部143には、共有医療情報テーブル144のタイトルが表示される。
共有医療情報テーブル144では、行の見出しセル(行のヘッダ)に項目名が表示され、列の見出しセル(列のヘッダ)に細目名が表示される。また、共有医療情報テーブル144では、項目(行)ごとに最新の共有医療情報が表示され、各セルには、共有医療情報を表す文字、ラジオボタンおよびチェックボックスが表示される。また、共有医療情報テーブル144の各項目(行)には、入力者および更新日のセルが設けられている。入力者は、共有医療情報を入力(記録)したスタッフであり、更新日は、共有医療情報を入力した日付である。
また、共有医療情報テーブル144では、メインシートにサブシートが登録されている場合に、該当するセルに「サブシート閲覧」のボタン147が表示される。このボタン147を操作すると、サブシート閲覧画面に遷移する。
「+」のボタン145は、共有医療情報テーブル144の項目(行)ごとに設けられている。このボタン145を操作すると、該当する項目に関する項目別履歴閲覧画面に遷移する。この項目別履歴閲覧画面では、メインシート閲覧画面で選択した項目(行)に関して、過去に更新された共有医療情報が、新しいものから順に並べて一覧表示される。
また、このメインシート閲覧画面には、「折り畳み」のボタン151が設けられている。このボタン151を操作すると、タブ132により選択された更新日を基準日として、その基準日から所定期間内に更新された最新の情報のみがメインシート表示部131に表示され、それ以外の情報は折り畳まれて見えない状態となる。これにより、スタッフが最新の情報のみを即座に確認することができる。
なお、「折り畳み」のボタン151は、操作すると「展開」に変化し、ここでボタン151を操作すると、折り畳み状態を解除することができる。また、折り畳み状態をメインシート閲覧画面の初期状態としてもよい。
また、このメインシート閲覧画面には、タイトル選択部152が設けられている。このタイトル選択部152を操作すると、タイトル名を一覧表示するプルダウンメニュー(コンボボックス)が表示され、このプルダウンメニューでタイトルを選択すると、選択したタイトルの共有医療情報テーブル144にジャンプする。具体的には、選択したタイトルの共有医療情報テーブル144が最も上に表示されるようにスクロールした状態となる。ここでは、電子カルテ情報が選択されているため、最上部にカルテ情報表示欄138が表示されている。
また、このメインシート閲覧画面には、「印刷プレビュー」のボタン153が設けられている。この「印刷プレビュー」のボタン153を操作すると、印刷プレビュー画面に遷移し、メインシートをプリンタで印刷出力することができる。このとき、タイトルごとに設けられたチェックボックス136,142を操作することで、印刷対象となるタイトルを選択すると、選択したタイトルの情報のみを印刷出力することができる。
また、このメインシート閲覧画面には、「スクリーニング」ボタン148が設けられている。これは、主にメインシートに登録された共有医療情報から必要な情報を抽出して、例えば、1ページに纏めたダイジェスト情報を出力するためのものである。
また、このメインシート閲覧画面には、「入力」のボタン154が設けられている。このボタン154を操作すると、メインシートに情報を入力するためのメインシート入力画面に遷移する。
また、このメインシート閲覧画面には、「戻る」のボタン155が設けられている。ここでは、詳細な説明は省略するが、このボタン155を操作すると、各種設定画面(図示せず)へと移行させることができ、その設定画面からのユーザの選択操作により、メインシートのフォーマットを編集するメインシート編集画面、サブシート設定画面、スクリーニングシート編集画面に遷移させることができる。
また、メインシート閲覧画面では、更新日に基づく医療情報の鮮度に応じて、医療情報に対してハイライト表示161,162が行われる。すなわち、医療情報の更新日が最新期間に含まれる場合に、その医療情報に対して第1ハイライト表示161を行う。また、医療情報の更新日が信頼期間に含まれない場合に、その医療情報に対して第2ハイライト表示162を行う。
ここで、メインシート閲覧画面では、タブ132により選択された更新日のメインシートが表示されるが、このとき、「最新」のタブ132が選択された状態では、今日を最新期間および信頼期間の基準日に設定して、ハイライト表示161,162を行う。この場合、例えば、最新期間を1日とすると、今日および昨日に更新された医療情報に対して第1ハイライト表示161が行われる。一方、過去の更新日のタブ132が選択された状態では、その更新日を最新期間および信頼期間の基準日に設定して、ハイライト表示161,162を行う。
なお、本実施形態では、強調表示として、セル(医療情報の表示エリア)の背景色(塗り潰し色)を変更したハイライト表示161,162を行うようにしたが、強調表示はこれに限定されるものではなく、セルの背景パターンを変更するようにしてもよい。また、医療情報を表す文字の表示形態、すなわち、文字の色、文字の太さ、文字に対する装飾を変更するようにしてもよい。ここで、文字に対する装飾とは、例えば、反転表示、斜体、太字、下線、網掛けなどである。また、強調表示として、セルの近傍に、スタッフの注意を喚起する図形(マーク、アイコンなど)を表示するようにしてもよい。
次に、ユーザ端末3でメインシートに登録された共有医療情報から必要な情報を抽出して生成されるスクリーニングシートの閲覧および入力を行う際に表示される画面について説明する。図9は、ユーザ端末3でスクリーニングシートの閲覧および入力を行う際に表示される画面の遷移状況を示す説明図である。
ユーザ端末3では、図8に示すメインシート閲覧画面において、スタッフがスクリーニングボタン148の操作を行うと、スクリーニングシートメニュー画面(図10参照)に遷移する。
スクリーニングシートメニュー画面では、スタッフが閲覧および入力のいずかを選択することができ、ここで、閲覧を選択すると、スクリーニングシート選択画面(図11参照)に遷移する。このスクリーニングシート選択画面でスクリーニングシートを選択すると、スクリーニングシート閲覧画面(図12参照)に遷移する。また、スクリーニングシートメニュー画面で入力を選択した場合も、スクリーニングシート選択画面(図11参照)に遷移し、最新のスクリーニングシートに情報を入力するためのスクリーニングシート入力画面に遷移する。
なお、管理者端末4では、情報共有サーバ2にアクセスして、管理者権限でログインした上で、所定の画面遷移の操作を行うことで、ホーム画面からメインシート編集画面やサブシート設定画面やスクリーニングシート編集画面に遷移させることができる。メインシート編集画面では、メインシートを新規に作成し、また、既存のメインシートの構成を変更することができる。サブシート設定画面では、サブシートのテンプレートを登録することができる。スクリーニングシート編集画面では、スクリーニングシートを新規に作成し、また、既存のスクリーニングシートの構成を変更することができる。
次に、ユーザ端末3に表示されるスクリーニングシートメニュー画面ついて説明する。図10は、スクリーニングシートメニュー画面を示す説明図である。
このスクリーニングシートメニュー画面は、閲覧および入力を選択するものである。
このスクリーニングシートメニュー画面には、「閲覧」のボタン181と「入力」のボタン182とが設けられている。「閲覧」のボタン181または「入力」のボタン182を操作すると、スクリーニングシート選択画面(図11参照)に遷移する。
次に、ユーザ端末3に表示されるスクリーニングシート選択画面について説明する。図11は、スクリーニングシート選択画面を示す説明図である。
このスクリーニングシート選択画面は、閲覧または入力するスクリーニングシートを選択するものであり、スクリーニングシートメニュー画面(図10参照)で「閲覧」のボタン181または「入力」のボタン182を操作することで表示される。
このスクリーニングシート選択画面には、前記設定画面より遷移させたスクリーニングシート編集画面で予め登録されたスクリーニングシートごとの選択部191が表示される。この選択部191を操作してスクリーニングシートを選択すると、該当するスクリーニングシートが表示されたスクリーニングシート閲覧画面(図12参照)に遷移する。
なお、このスクリーニングシート選択画面に表示されるスクリーニングシートごとの選択部191は、前記設定画面より遷移させたスクリーニングシート編集画面からスクリーニングシートを新規に作成、登録することができる。
次に、ユーザ端末3に表示されるスクリーニングシート閲覧画面について説明する。図12は、スクリーニングシート閲覧画面を示す説明図である。
このスクリーニングシート閲覧画面は、スタッフがスクリーニングシートを閲覧するものであり、スクリーニングシート選択画面(図11参照)でスクリーニングシートを選択する操作を行うことで表示される。
このスクリーニングシート閲覧画面には、スクリーニングシート表示部201と、更新日ごとのタブ132と、左右の矢印のボタン133と、が設けられている。タブ132を操作すると、該当する更新日のスクリーニングシートがスクリーニングシート表示部201に表示される。左右の矢印のボタン133はメインシート閲覧画面(図8参照)と同様である。
スクリーニングシート表示部201に表示されるスクリーニングシートには、メインシートと同様に、複数の共有医療情報表示部202が設けられている。この共有医療情報表示部202には、選択不可状態のチェックボックス203と、タイトル表示部204と、共有医療情報テーブル205と、が設けられている。
共有医療情報テーブル205の各セルの情報は、スクリーニングシート入力画面で入力された情報に加えて、メインシート(図8参照)内の共有医療情報テーブル144から抽出した情報に基づいて生成、表示される。
なお、タイトル表示部204に表示されるタイトル、共有医療情報テーブル205の表示項目の項目名、すなわち、行および列のヘッダセルの内容は、スクリーニングシートで独自に設定される。
また、このスクリーニングシート閲覧画面には、「添付ファイル」のボタン207が設けられている。このボタン207を操作すると、添付ファイル一覧画面が表示され、この添付ファイル一覧画面で添付ファイルを選択することで、添付ファイルを閲覧することができる。
また、このスクリーニングシート閲覧画面には、「印刷プレビュー」のボタン208が設けられている。このボタン208を操作すると、印刷プレビュー画面に遷移し、スクリーニングシートをプリンタで印刷出力することができる。
このスクリーニングシート閲覧画面では、メインシート閲覧画面と同様に、第1ハイライト表示161および第2ハイライト表示162が行われる。
なお、スクリーニングシートでは、メインシートの異なる項目(行)のセルを、同じ項目に貼り付けることができるため、1つの項目のセル同士で更新日が異なる場合がある。この場合、メインシートのように、項目(行)単位のハイライト表示161,162とはならず、ハイライト表示161,162の条件に該当するセルのみに対してハイライト表示が行われる。
次に、管理者端末4に表示されるハイライト設定画面について説明する。図13は、ハイライト設定画面を示す説明図である。
このハイライト設定画面は、メインシートおよびスクリーニングシートに対するハイライト表示に関する条件を設定するものであり、前記各種設定画面でハイライト設定を選択する操作を行うことで表示される。なお、ハイライト設定は項目(行)単位に設定することができる。
このハイライト設定画面には、第1ハイライト表示設定部211と、第2ハイライト表示設定部212と、が設けられている。
第1ハイライト表示設定部211には、第1ハイライト表示選択部213と、最新期間設定部214と、が設けられている。第1ハイライト表示選択部213では、第1ハイライト表示を行うか否かをスタッフが選択する。最新期間設定部214では、最新期間をスタッフが指定する。図13に示す例では、プルダウンメニューにより最新期間を1日単位で選択できるようにしているが、時間単位や週単位で選択できるようにしてもよい。
ここで、例えば、最新期間を「0」日前とすると、更新日が基準日当日となる項目(行)が、第1ハイライトの対象となり、スクリーニングシート閲覧画面やスクリーニングシート閲覧画面では、基準日当日に更新された情報に第1ハイライト表示が行われる。
第2ハイライト表示設定部212には、第2ハイライト表示選択部215と、信頼期間設定部216と、が設けられている。第2ハイライト表示選択部215では、第2ハイライト表示を行うか否かをスタッフが選択する。信頼期間設定部216では、信頼期間をスタッフが指定する。図13に示す例では、プルダウンメニューにより信頼期間を1年単位で選択できるようにしているが、日数や月数で選択できるようにしてもよい。
ここで、例えば、信頼期間を「1」年以内とすると、更新日が基準日の1年前より古い項目(行)が、第2ハイライトの対象となり、スクリーニングシート閲覧画面やスクリーニングシート閲覧画面では、基準日の1年前より前に更新された情報に第2ハイライト表示が行われる。
また、このハイライト設定画面には、「認定」のボタン217が設けられている。このボタン217を操作すると、ハイライト設定画面で入力した情報をユーザ設定情報に登録する。
次に、メインシート閲覧時におけるシステムの動作手順について説明する。図14は、メインシート閲覧時におけるシステムの動作手順を示すシーケンス図である。
まず、ユーザ端末3において、スタッフにより、メインシート閲覧画面に遷移させる操作が行われると、Webサーバ5は、APIサーバ6を介して、DBサーバ7に登録されたメインシートのフォーマット情報を取得する。また、Webサーバ5は、APIサーバ6を介して、DBサーバ7に格納されたメインシートの登録情報を取得する。また、Webサーバ5は、APIサーバ6を介して、電子カルテサーバ1に登録されたカルテ情報を取得する。そして、Webサーバ5は、メインシートのフォーマット情報および登録情報と、カルテ情報とに基づいて、メインシート閲覧画面(図8参照)を生成して、メインシート閲覧画面をユーザ端末3に表示させる。
なお、図14には、メインシート閲覧時におけるシステムの動作手順を示したが、スクリーニングシート閲覧時も同様である。
次に、メインシート閲覧画面生成時におけるWebサーバ5の動作手順について説明する。図15は、メインシート閲覧画面生成時におけるWebサーバ5の動作手順を示すフロー図である。
Webサーバ5では、APIサーバ6から更新情報を受信したら、まず、メインシートの共有医療情報テーブルにおける対象となる行(項目)の更新日が最新期間に含まれるか否かを判定する(ST101)。
ここで、対象となる行(項目)の更新日が最新期間に含まれる場合には(ST101でYes)、対象となる行(項目)に第1ハイライト表示を設定する、すなわち、該当する行の各セルの背景色を第1ハイライト表示の色に設定する(ST102)。そして、ST105に進む。
一方、対象となる行(項目)の更新日が最新期間に含まれない場合には(ST101でNo)、次に、対象となる行(項目)の更新日が信頼期間に含まれないか否かを判定する(ST103)。
ここで、対象となる行(項目)の更新日が信頼期間に含まれない場合には(ST103でYes)、対象となる行(項目)に第2ハイライト表示を設定する、すなわち、該当する行の各セルの背景色を第2ハイライト表示の色に設定する(ST104)。そして、ST105に進む。
一方、対象となる行(項目)の更新日が信頼期間に含まれる場合には(ST103でNo)、いずれのハイライト表示の設定も行わずに、ST105に進む。
ST105では、全ての行(項目)の処理が終了したか否かを判定する。ここで、全ての行(項目)の処理が終了していない場合には(ST105でNo)、ST101に戻り、次の行(項目)の処理を行う。
一方、全ての行(項目)の処理が終了した場合には(ST105でYes)、ハイライト表示の設定情報に基づいて、メインシート閲覧画面(図8参照)の画面情報を生成する(ST106)。
なお、図15に示す例では、第1ハイライト表示、第2ハイライト表示の順で処理を行うようにしたが、いずれのハイライト表示の処理を先に行うようにしてもよい。なお、スクリーニングシートにおけるハイライト表示処理も図15と同様に処理で実現可能であるが、ハイライト処理の対象はセル単位となる。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用できる。また、上記の実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。例えば、電子カルテサーバを、介護施設を対象にした介護管理サーバとしてもよい。この場合、介護管理サーバが、入所者の属性情報および主要な介護情報を管理し、情報共有サーバが、介護管理サーバで管理されない付随的な介護情報を共有情報として管理することで、医療情報の場合と同様に、複数の職種間で介護情報を共有し、各スタッフが真に必要とする介護情報を誤りなく即座に把握することができる。