JP6814910B1 - キュービクル(高圧受電設備)自動保安点検システム - Google Patents

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Abstract

従来のキュービクルの保安点検は、センサ等の検知器を用いた自動点検を基礎として、定期的に目視によって人が確認していた。しかしながら、人が目視によって定期的に監視していると、定期的に監視する時以外は点検が行われていない部分が多くあることになる。そのため、夜間や休日、突然というタイミングでトラブルが発生して、緊急的に整備を行うというケースが後を絶たなかった。したがって、人が行っていた点検内容についても自動化して24時間点検可能な保安システムの提供が求められていた。そのような問題を解決するために、本発明は、少なくとも2以上のユニットを有する複数のキュービクル装置と、キュービクル装置からのネットワークを介した各情報を取得するアラーム出力装置と、からなるキュービクル自動保安点検システムを提供する。【選択図】図1−2

Description

本発明は、キュービクルの保安点検を自動で行うためのシステムに関するものである。
電気事業法に定められた従来のキュービクルの保安点検は、定期的に目視および計測を人が実施していた。
特開2015−218267
現代の特に先進国では人手不足が起こっており、さらに保安点検者の高齢化の問題もある。さらには、保安点検者の点検の技能、技術のばらつきがあり、点検品質が一定に保てないという問題もある。
さらに、夜間や休日、突然というタイミングで電力の遮断が発生して、停電状態となったのちに緊急的に整備を行うというケースが後を絶たなかった。したがって、人が行っていた点検内容についても自動化して24時間点検可能な保安システムとし、電力遮断に至る前に異常の予兆を検知して電力の突然の遮断という最悪の事態を回避することのできるシステムの提供が求められていた。
そのような問題を解決するために、本発明は、第一の発明として、内部に配置され測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、を有する音ユニット、内部に配置され測定値として臭気を検知する臭気検知部と、検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、を有する臭気ユニット、内部に配置され測定値として温度を計測する温度計測部と、計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、を有する温度ユニット、内部に配置され内部の画像である内部画像を取得する内部画像取得部と、取得された内部画像の内部画像情報をネットワークを介して出力する内部画像情報出力部と、を有する内部画像ユニット、内部に配置され測定値として振動を取得する振動取得部と、取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、を有する振動ユニット、内部に配置され測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、を有する粉塵ユニット、キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、を有する電気関連ユニットと、の少なくとも2以上のユニットを有する複数のキュービクル装置(引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上を含む。以下同じ。)と、キュービクル装置からのネットワークを介した各情報であるキュービクル情報を取得するキュービクル情報取得部と、取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する履歴情報保持部と、保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持するアラーム条件保持部と、保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせが保持されているアラーム条件に合致した場合にアラームを出力するアラーム出力部と、を有するアラーム出力装置と、からなるキュービクル自動保安点検システムを提供する。
この装置を付けることによって点検頻度の延伸化を行い、一人が点検出来る物件を増やし人不足を解消する。人が行う点検においても異常や予兆を発見することが困難な部分があり、人を介す為、点検品質、や判定にバラつきがあったが、自動保安点検システムにより異常や事故に至る予兆を把握できる。
次に、第二の発明として、出力されたアラームに関係してキュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する事象情報取得部と、取得した事象情報と、その事象が発生するに至るまでのキュービクル情報の履歴情報と、に基づいてアラーム条件を更新するアラーム条件更新部と、をさらに有する第一の発明に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第三の発明として、アラーム出力装置は、履歴情報保持部が保持する履歴情報を取得する履歴情報取得部と、取得した履歴情報に基づいてアラーム予告を出力するアラーム予告出力ルールを保持するアラーム予告出力ルール保持部と、出力されたアラームとそのアラームに至る履歴情報であるアラーム履歴情報を取得するアラーム履歴情報取得部と、 取得したアラーム履歴情報に基づいて保持されているアラーム予告出力ルールを更新するアラーム予告出力ルール更新部と、取得した履歴情報と、保持されているアラーム予告出力ルールとに基づいてアラーム予告を出力するアラーム予告出力部と、をさらに有する第一の発明又は第二の発明に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第四の発明として、前記アラーム出力装置は、保持されている履歴情報に基づいてキュービクルの安全度を分析するための分析ルールを保持する分析ルールを保持する分析ルール保持部と、保持されている履歴情報と保持されている分析ルールとに基づいて安全度に関する情報を出力する安全度情報出力部とをさらに有する第一の発明から第三の発明のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第五の発明として、キュービクル装置は、外部に配置されキュービクルに対する引き込み線の電流又は/及び電圧を取得する電流電圧取得部と、取得した電流又は/及び電圧の情報である電流電圧情報をネットワークを介して出力する電流電圧情報出力部とを有する電流電圧ユニット、外部に配置されキュービクルの外部の画像である外部画像を取得する外部画像取得部と、取得した外部画像の情報である外部画像情報をネットワークを介して出力する外部画像情報出力部とを有する外部画像ユニット、のいずれか一のユニットをさらに有する第一の発明から第四の発明のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第六の発明として、アラーム出力装置は、履歴情報保持部に保持されている情報に基づいて各キュービクル装置の各設備の交換整備タイミングを定めたルールである設備交換整備タイミング判断ルールを保持する設備交換整備タイミング判断ルール保持部、保持されている履歴情報と保持されている設備交換整備タイミング判断ルールとに基づいて各キュービクル装置の各設備の交換整備タイミングである設備交換整備タイミングを算出する設備交換整備タイミング算出部と、算出された設備交換整備タイミングが所定の期間内となった場合にその旨を出力する設備交換告知部と、をさらに有する第一の発明から第五の発明のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第七の発明として、アラーム出力装置は、履歴情報保持部に保持されている情報に基づいて各ユニットの交換整備タイミングを定めたルールであるユニット交換整備タイミング判断ルールを保持するユニット交換整備タイミング判断ルール保持部、保持されている履歴情報と保持されているユニット交換整備タイミング判断ルールとに基づいてユニット交換整備タイミングを算出るユニット交換整備タイミング算出部と、算出されたユニット交換整備タイミングが所定の期間内となった場合にその旨を出力するユニット交換告知部と、をさらに有する第一の発明から第六の発明のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第八の発明として、所定期間の前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得するレポート用履歴情報取得部と、取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの測定値に関する情報である測定値関連情報を生成する測定値関連情報生成部と、生成された測定値関連情報のレポートである測定値関連情報レポートを出力する測定値関連情報レポート出力部と、を有する測定値レポート装置をさらに有する第一の発明から第七の発明のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第九の発明として、前記測定値レポート装置の測定値関連情報生成部は、所定期間の測定値の時間推移グラフ、測定値の最大値、測定値の最小値、測定値の平均値、測定値の標準偏差のいずれか一以上の情報を生成する時間推移グラフ等生成手段を有する第八の発明に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第十の発明として、所定期間の前記履歴情報のうち内部画像ユニットによって取得された内部画像情報であってレポートのために取得されるレポート用内部画像履歴情報を取得するレポート用内部画像履歴情報取得部と、取得したレポート用内部画像履歴情報に基づいて、各キュービクルの所定インターバルで撮影された内部画像情報に基づいて内部画像関連情報を生成する内部画像関連情報生成部と、生成された内部画像関連情報のレポートである内部画像関連情報レポートを出力する内部画像関連情報レポート出力部と、を有する内部画像レポート装置をさらに有する第一の発明から第九の発明のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第十一の発明として、前記アラーム出力部からのアラームの出力履歴と、アラームの出力の原因となったアラーム条件とを関連付けた情報である原因別アラーム出力履歴情報であってレポートのために取得されるレポート原因別アラーム出力履歴情報を取得するレポート原因別アラーム出力履歴情報取得部と、取得したレポート原因別アラーム出力履歴情報に基づいてアラームに関するレポートのための情報であるアラーム関連情報レポートを生成するアラーム関連情報レポート生成部と、生成されたアラーム関連情報レポートを出力するアラーム関連情報レポート出力部と、を有するアラーム関連情報レポート装置をさらに有する第一の発明から第十の発明のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システムを提供する。
次に、第十二の発明として、前記測定値に関する情報である測定値関連情報は、異音、異臭、過熱、変色、損傷、汚損、腐食、ゆるみ、亀裂、異物付着、溶断、発錆、漏油、油量、取付状態、音響、振動、操作・切換開閉器異常、標識・保護柵の状態、他物との離隔距離、機器の部品等のはずれ、風雨の浸水孔、小動物の侵入孔、換気口・換気扇の動作、施錠及び鍵の破損、スイッチ・ヒューズのゆるみ、燃料系統からの漏油及び貯油、機関の始動・停止、回転、沈殿物、液面、色相、極板湾曲、隔離板、端子のゆるみ・損傷、充電装置の動作状態、液量、のいずれか一以上に関する情報である第八の発明に記載の測定値レポート装置を提供する。
次に、第十三の発明として、前記内部画像情報は、変色、損傷、汚損、腐食、ゆるみ、亀裂、異物付着、溶断、発錆、漏油、油量、取付状態、振動、操作・切換開閉器異常、標識・保護柵の状態、他物との離隔距離、機器の部品等のはずれ、風雨の浸水孔、小動物の侵入孔、換気口・換気扇の動作、施錠及び鍵の破損、スイッチ・ヒューズのゆるみ、燃料系統からの漏油及び貯油、機関の始動・停止、回転、沈殿物、液面、色相、極板湾曲、隔離板、端子のゆるみ・損傷、充電装置の動作状態、液量、のいずれか一以上に関する情報である第十の発明に記載の測定値レポート装置を提供する。
次に、第十四の発明として、レポートのひな型であってレポートすべき測定値関連情報の種類に応じて準備された複数のレポートひな型であって、場合によりアドバイス情報を含むものを保持する測定値系レポートひな型保持部と、生成された測定値関連情報の種類である測定値関連情報種類を取得する測定値関連情報種類取得部と、取得された測定値関連情報種類に応じてレポートひな型を取得する測定値系レポートひな型取得部と、を有し、測定値関連情報レポート出力部は、取得したレポートひな型と、生成された測定値関連情報とを用いて出力すべき測定値関連情報レポートを出力するひな型利用測定値関連情報レポート出力手段を有する第八の発明、第九の発明、又は第十二の発明に記載の測定値レポート装置を提供する。
次に、第十五の発明として、レポートのひな型であってレポートすべき内部画像関連情報の種類に応じて準備された複数のレポートひな型であって、場合によりアドバイス情報を含むものを保持する内部画像系レポートひな型保持部と、生成された内部画像関連情報の種類である内部画像関連情報種類を取得する内部画像関連情報種類取得部と、取得された内部画像関連情報種類に応じてレポートひな型を取得する内部画像系レポートひな型取得部と、を有し、内部画像関連情報レポート出力部は、取得したレポートひな型と、生成された内部画像関連情報とを用いて出力すべき内部画像関連情報レポートを出力するひな型利用内部画像関連情報レポート出力手段を有する第十の発明又は第十三の発明に記載の内部画像レポート装置。
次に、第十六の発明として、キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得するキュービクル関連情報取得部Aを有し、前記測定値関連情報レポート出力部は、測定値関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませるキュービクル関連情報追記手段Aを有する第八の発明、第九の発明、第十二の発明、第十四の発明のいずれか一に記載の測定値レポート装置を提供する。
次に、第十七の発明として、キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得するキュービクル関連情報取得部Bを有し、前記内部画像関連情報レポート出力部は、内部画像関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませるキュービクル関連情報追記手段Bを有する第十の発明又は第十四の発明に記載の内部画像レポート装置を提供する。
次に、第十八の発明として、第一の発明から第十七の発明のいずれか一に記載のアラーム出力装置を提供する。
次に、第十九の発明として、第一の発明から第十七の発明のいずれか一に記載のキュービクル装置を提供する。
次に、第二十の発明として、内部に配置され測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、を有する音ユニット、内部に配置され測定値として臭気を検知する臭気検知部と、検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、を有する臭気ユニット、内部に配置され測定値として温度を計測する温度計測部と、計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、を有する温度ユニット、内部に配置され内部の画像である内部画像を取得する内部画像取得部と、取得された内部画像の内部画像情報をネットワークを介して出力する内部画像情報出力部と、を有する内部画像ユニット、内部に配置され測定値として振動を取得する振動取得部と、取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、を有する振動ユニット、内部に配置され測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、を有する粉塵ユニット、キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、を有する電気関連ユニットと、の少なくとも2以上のユニットを有する複数のキュービクル装置(引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上を含む。以下同じ。)からのネットワークを介した各情報であるキュービクル情報を取得するキュービクル情報取得ステップと、取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する履歴情報保持ステップと、保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持するアラーム条件保持ステップと、保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件に合致した場合にアラームを出力するアラーム出力ステップと、を有するアラーム出力装置の動作方法を提供する。
次に、第二十一の発明として、出力されたアラームに基づいてキュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する事象情報取得ステップと、取得した事象情報と、その事象が発生するに至る履歴情報と、に基づいて保持されているアラーム条件を更新するアラーム条件更新ステップと、をさらに有する第二十の発明に記載のアラーム出力装置の動作方法を提供する。
次に、第二十二の発明として、内部に配置され測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、を有する音ユニット、内部に配置され測定値として臭気を検知する臭気検知部と、検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、を有する臭気ユニット、内部に配置され測定値として温度を計測する温度計測部と、計測された温度の温度情報等ネットワークを介して出力する温度情報出力部と、を有する温度ユニット、内部に配置され内部の画像である内部画像を取得する内部画像取得部と、取得された内部画像の内部画像情報をネットワークを介して出力する内部画像情報出力部と、を有する内部画像ユニット、内部に配置され測定値として振動を取得する振動取得部と、取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、を有する振動ユニット、内部に配置され測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、を有する粉塵ユニット、キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、を有する電気関連ユニットと、の少なくとも2以上のユニットを有する複数のキュービクル装置(引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上を含む。以下同じ。)からのネットワークを介した各情報であるキュービクル情報を取得するキュービクル情報取得ステップと、取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する履歴情報保持ステップと、保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持するアラーム条件保持ステップと、保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件に合致した場合にアラームを出力するアラーム出力ステップと、をコンピュータであるアラーム出力装置に読み取り実行可能に記録したプログラムを提供する。
次に、第二十三の発明として、出力されたアラームに基づいてキュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する事象情報取得ステップと、取得した事象情報と、その事象が発生するに至る履歴情報と、に基づいて保持されているアラーム条件を更新するアラーム条件更新ステップと、をさらに有する第二十二の発明に記載のコンピュータであるアラーム出力装置に読み取り実行可能に記録したプログラムを提供する。
さらに、内部に配置され測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、を有する音ユニット、内部に配置され測定値として臭気を検知する臭気検知部と、検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、を有する臭気ユニット、内部に配置され測定値として温度を計測する温度計測部と、計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、を有する温度ユニット、内部に配置され内部の画像である内部画像を取得する内部画像取得部と、取得された内部画像の内部画像情報をネットワークを介して出力する内部画像情報出力部と、を有する内部画像ユニット、内部に配置され測定値として振動を取得する振動取得部と、取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、を有する振動ユニット、内部に配置され測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、を有する粉塵ユニット、キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部とを有する電気関連ユニットと、の少なくとも2以上のユニットを有するキュービクル自動保安点検ユニットセットを提供する。
さらに,所定期間の前記履歴情報のうち請求項5に記載の外部画像ユニットによって取得された外部画像情報であってレポートのために取得されるレポート用外部画像履歴情報を取得するレポート用外部画像履歴情報取得部と、取得したレポート用外部画像履歴情報に基づいて、所定インターバルで撮影された外部画像情報に基づいて外部画像関連情報を生成する外部画像関連情報生成部と、生成された外部画像関連情報のレポートである外部画像関連情報レポートを出力する外部画像関連情報レポート出力部とを有する外部画像レポート装置をさらに有するキュービクル自動保安点検システムを提供する。
さらに,前記外部画像情報は、キュービクルの外観、キュービクルの立つ敷地内の様子、キュービクルに対する引込線の状態、キュービクルが導出する電線の状態、キュービクルに高圧電流を導入する電信柱の外観、電信柱に備えられた柱上気中開閉器の外観、電信柱に備えられた碍子の状態、前記柱上気中開閉器の開動作を制御する制御装置の外観、前記高圧電流の引込線の地絡の程度を検出する高圧引込ケーブル地絡程度計測装置の外観、のいずれか一以上に関する情報であるキュービクル自動保安点検システムを提供する。
さらに,レポートのひな型であってレポートすべき外部画像関連情報の種類に応じて準備された複数のレポートひな型であって、場合によりアドバイス情報を含むものを保持する外部画像系レポートひな型保持部と、生成された外部画像関連情報の種類である外部画像関連情報種類を取得する外部画像関連情報種類取得部と、取得された外部画像関連情報種類に応じてレポートひな型を取得する外部画像系レポートひな型取得部と、を有し、外部画像レポート装置の外部画像関連情報レポート出力部は、取得したレポートひな型と、生成された外部画像関連情報とを用いて出力すべき外部画像関連情報レポートを出力するひな型利用外部画像関連情報レポート出力手段を有するキュービクル自動保安点検システムを提供する。
さらに,キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得するキュービクル関連情報取得部Cを有し、前記外部画像レポート装置の前記外部画像関連情報レポート出力部は、外部画像関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませるキュービクル関連情報追記手段Cを有するキュービクル保安点検システムを提供する。
本システムの提供によって、人が行っていた点検内容についても自動化して24時間点検することが可能となる。
従来のキュービクル保安点検の仕組みを概念的に示した図 実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムの仕組みを概念的に示した図 キュービクルを利用する場合を簡単に説明する概念図 キュービクルの内部構造を例示する概念図 実施形態1の本件キュービクル自動保安点検システムにおけるキュービクル装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態1の本件キュービクル自動保安点検システムにおけるアラーム出力装置の構成の一例を示す機能ブロック図 保安点検対象項目の一例 保安点検対象項目の一例 保安点検対象項目の一例 保安点検対象項目の一例 保安点検対象項目の一例 保安点検対象項目の一例 保安点検対象項目の一例 保安点検対象項目の一例 保安点検対象項目の一例 実施形態1の本件キュービクル自動保安点検システムのキュービクル装置におけるハードウェア構成の一例を示す図 実施形態1の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置におけるハードウェア構成の一例を示す図 実施形態1の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態2の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態2の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態2の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態3の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態3の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態3の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示す図 実施形態4の本件キュービクル自動保安点検システムのキュービクル装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態4の本件キュービクル自動保安点検システムのキュービクル装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態4の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示す図 実施形態5の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態5の本件キュービクル自動保安点検システムのキュービクル装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態5の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態6の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態6の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態6の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態7の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態7の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態7の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態8の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態8の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態8の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態9の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態9の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置のハードウェア構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態9の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置の処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態10の本件キュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態10の本件キュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態10の本件キュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置の処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態11の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム関連情報レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態11の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム関連情報レポート装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態11の本件キュービクル自動保安点検システムのアラーム関連情報レポート装置の処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態12の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態12の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態12の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置の処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態13の本件キュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態13の本件キュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態13の本件キュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置の処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態14の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態14の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態14の本件キュービクル自動保安点検システムの測定値レポート装置の処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態15の本件キュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態15の本件キュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態15の本件キュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置の処理の流れの一例を示すフロー図 本件キュービクル自動保安点検システムが各種アラームの出力の判断のために用いるキュービクル情報の各種類のうち2種類の組み合わせ方、及び組み合わせによって明らかとなる異常状態についての一例を示す図 本件キュービクル自動保安点検システムが各種アラームの出力の判断のために用いるキュービクル情報の各種類のうち2種類の組み合わせ方、及び組み合わせによって明らかとなる異常状態についての一例を示す図 本件キュービクル自動保安点検システムが各種アラームの出力の判断のために用いるキュービクル情報の各種類のうち3種類の組み合わせ方、及び組み合わせによって明らかとなる異常状態についての一例を示す図 実施形態2におけるキュービクル自動保安点検システムのアラーム条件の更新を概念的に示す図 実施形態3におけるキュービクル自動保安点検システムのアラーム予告出力ルールの更新を概念的に示す図 実施形態24の本件キュービクル自動保安点検システムにおけるキュービクル装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態25の本件キュービクル自動保安点検システムにおけるキュービクル装置の構成の一例を示す機能ブロック図 実施形態24の本件キュービクル自動保安点検システムのハードウェア構成の一例を示す図 実施形態25の本件キュービクル自動保安点検システムのハードウェア構成の一例を示すフロー図 実施形態24の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図 実施形態25の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図 二種類の地絡電流の検知をする場所を示す図 微地絡の進行度合いの演算の説明1 微地絡の進行度合いの演算の説明1 地絡程度情報又は異常検出誘起値程度情報を含む情報の組合せの効果1 地絡程度情報又は異常検出誘起値程度情報を含む情報の組合せの効果2 地絡程度情報又は異常検出誘起値程度情報を含む情報の組合せの効果3 地絡程度情報又は異常検出誘起値程度情報を含む情報の組合せの効果4 地絡程度情報又は異常検出誘起値程度情報を含む情報の組合せの効果5 地絡程度情報又は異常検出誘起値程度情報を含む情報の組合せの効果6 地絡程度情報又は異常検出誘起値程度情報を含む情報の組合せの効果7 三相交流に関する説明の図
0101、0102 キュービクル
0201 高圧電線
0202 キュービクル
0300 キュービクル
0301 電圧計
0302 電流計
0303 配線用遮断器
0304 変圧器
0305 高圧負荷開閉器
以下、本発明の実施形態について、図を用いて説明する。以下の説明は、実施形態1は請求項1に、実施形態2は請求項2に、実施形態3は請求項3に、実施形態4は請求項4に、実施形態5は請求項5に、実施形態6は請求項6に、実施形態7は請求項7に、実施形態8は請求項8に、実施形態9は請求項9に、実施形態10は請求項10に、実施形態10は請求項10に、実施形態11は請求項11に、実施形態12は請求項12に、実施形態13は請求項13に、実施形態14は請求項14に、実施形態15は請求項15に、実施形態16は請求項16に、実施形態17は請求項17に、実施形態18は請求項18に、実施形態19は請求項19に、実施形態20は請求項20に、実施形態21は請求項21に、実施形態22は請求項22に、実施形態23は請求項23に、実施形態24は請求項24に、実施形態25は請求項25に、実施形態26は請求項26に、実施形態27は請求項27に、実施形態28は請求項28に、実施形態29は請求項29に、実施形態30は請求項30に、それぞれ対応する。なお、本発明の内容は、以下の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変更を加え得る。
<本件発明 前提:ハードとソフトについて>
また本件発明は原則的に調理器具と電子計算機(調理器具内の端末、公衆ネットワーク上のサーバ、専用線に存在するサーバ、ルータ(ダイナミック)、リピーターなど)を利用する発明であるが、ソフトウエア(プログラム)によって実現され、ハードウエアによっても実現され、ソフトウエアとハードウエアの協働によっても実現される。本件発明の各構成要件の全部又は一部を実現するハードウエアでは、コンピュータの基本的構成であるCPU、メモリ、バス、入出力装置、各種周辺機器、ユーザーインターフェイスなどによって構成される。各種周辺機器には、記憶装置、インターネット等インターフェイス、インターネット等機器、ディスプレイ(液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等)、タッチパネル、タッチパネル付きディスプレイ、キーボード、マウス、スピーカー、カメラ(写真用、スキャナ用)、カメラの写真のスキャナ、ビデオ、テレビ、CD装置、DVD装置、ブルーレイ装置、USBメモリ、USBメモリインターフェイス、着脱可能タイプのハードディスク、一般的なハードディスク、プロジェクタ装置、SSD、電話、ファックス、コピー機、コピー機能構成、印刷装置、ムービー編集装置、各種センサー装置、情報入力のための方眼紙、情報入力のための原稿用紙、ペン入力装置(ディスプレイをペンでなぞるとその軌跡が情報として計算機に取得される。)などが含まれる。また本発明装置は必ずしも一つの筐体によって構成されている必要はなく、複数の筐体を通信で結合して構成されるものであってもよい。また通信はLANであってもWANであってもよく、また、一部が国境をまたいで設置されていてもよい。
さらに、キュービクル等を構成するハードウエアとして、電力需給用計器用変成器、断路器、高圧遮断器、変成器、計器用変流器、計器用変圧器、変流器、高圧負荷開閉器、高圧カットアウト、変圧器、リアクトル、コンデンサ、配線用遮断器、電流計、電圧計、変圧器などの油量計、フーリエ変換装置(コンピュータ)、避雷器、避雷針、進相用コンデンサ、直列リアクトル、カメラ(静止画像を取得するもの、動画像を取得するもの、両者を取得するもの、赤外線カメラ、サーモグラフィカメラのいずれであってもよい。)、マイク(集音器、集音帯域が広いもの、例えば超音波領域まで集音可能なもの、微小な音を集音できるもの、例えば錆の剥がれ落ちる音を集音できるようなもののいずれであってもよい。)、温度センサ(赤外線センサ、赤外線カメラ、熱電モジュール、その他温度をセンシングする各種検知器、部品である場合も含む)、臭気計(ガス検知器である場合もある。)、振動計(超音波振動を与えて自身で振動を検知する計器も含む)、打腱器、粉塵センサ、接地装置、原動機、始動装置、発電機、励磁装置、電話、赤外線カメラ、整流器、中性点抵抗器、光センサー、電流測定用クランプメーター、フーリエ変換器、ネットワークインターフェイス、通信設備、スマートフォン、PC、タブレット端末、等を挙げることができる。これらは、本願明細書の技術的効果を発揮させるために適宜組み合わせて利用される。
なお、本願発明を構成するコンピュータやストレージ(記憶装置)、その他の機器は、一つの筐体で完結している必要はなく、クラウド上に分散配置、遠隔配置されるような形態であってもかまわない。
さらに複数の筐体のそれぞれが異なる主体によって運営されていてもよく、一の主体によって運営されていてもよい。本件発明のシステムの運用主体が単数であるか、複数であるかは問わない。また、本発明システムの他に後述する他の登場企業の利用する端末を含むシステムとしても発明を構成することができる。またこれらの端末は国境を越えて設置されていてもよい。さらに本システムや前記端末の他に他の企業の登録のために利用される装置、登録の内容を記録するためのデータベースに利用される装置などが用意されてもよい。これらは本発明装置内に備えてもよいし、本発明装置外に備えてこれらの情報を利用可能なように本装置を構成してもよい。
なお、スマートフォン等にプログラムサーバからプログラムをダウンロードする際の形態は圧縮されている場合、圧縮されていない場合、暗号化されている場合、暗号化されていない場合などいずれのケースでもプログラムのダウンロードとして扱われる。この場合にプログラムのダウンロードは本願プログラムクレームの発明の実施に該当する。またそのダウンロードをさせるサーバにはそのプログラムが記録された記録媒体があるので、そのサーバの記録媒体は、本願発明の記録媒体クレームの発明の実施に該当する。なお、スマートフォン等にダウンロードするサーバが一のプログラムについて複数サーバからの部分ダウンロードを組み合わせて構成するのか否かは本願プログラム発明の実施に該当することは言うまでもない。
<実施形態1:主に請求項1に対応>
<実施形態1 概要>
本実施形態において「キュービクル」とは、引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上から構成される受電設備を言い、図6−1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9の図中に示す各施設、各設備を一以上含むものである。このことは、本明細書において共通する。キュービクルは設備を含み、各設備はさらに機器を含む。機器の名称としては上記図中の左から2列目に記載されているものを言う。例えば図6−1では「区分開閉器」「引込線及び支持物」などが該当する。本明細書においては「機器」に関してはこのようなものを明細書の全体を通じて同様である。
図1−1は従来のキュービクル保安点検の仕組みを概念的に示した図であり、図1−2は、本実施形態のキュービクル自動保安点検システムの仕組みを概念的に示した図である。
図1−1に示す従来の保安点検の方法では、キュービクル(0101)の汚損、破損、ごみや塵の集積、振動、異音、微小なガスの発生などに関しては人の五感(味覚以外)によるものであり、人による定期的な検査は、キュービクルの異常の前兆を発見するためであった。例えば月1回(一般的には間隔は1ヶ月〜3ヶ月に1回 平均容量350kVA〜550kVAの現場で約5時間)の現場での点検を行っていた。しかしながら定期点検では前兆が発見されないことが多く、実際には、点検者が現場にいないときに設備の異常が発生することが殆どである。キュービクルに異常が発生した場合には、担当の電気技術者が緊急対応を行うことが必要であり高圧機器の故障により停電が発生するまでの事故に至った場合には電気工事業者を手配し修理と復旧の指示をする必要があった。例えば、停電故障の場合は、事業場の生産活動が停止するため、緊急対応が必要となり、電気保安技術者、工事店、メーカ等の関係者に緊急対応を要請する。この場合、通常料金に緊急対応料金、深夜料金等が加算され事業者、対応者ともに困惑し、事業場の生産性低下の他、緊急対応という非生産的活動への資金投入という社会的デメリットが大である。
図1−2に示す本実施形態の自動点検システム(人間の味覚を除く五感のセンサー)では、キュービクル(0102)内の音ユニット、臭気ユニット、温度ユニット、内部画像ユニット、振動ユニット、粉塵ユニット、電気関連ユニット、電流電圧ユニット、外部画像ユニット等の各ユニットのいずれか二以上によって24時間自動的に保安点検をしている。これらのユニットは人の五感(味覚以外)を代替するものであり、二以上のユニットからの情報を組み合わせることで精緻に事故の前兆を発見できる。従って、図にあるように事前に整備することによって事故の発生を未然に防止できるうえに、定期的な点検に代替して常時監視が可能となるので、人が定期的にキュービクルの点検をする間隔を従来より長くすることが可能となり、人による点検の必要性を少なくできる。またユニットの組合せによってキュービクルの故障の前兆を来している原因を特定可能なので、故障発生前に事前対策・整備を計画的・合理的に進めることができ社会的メリットも大である。
<実施形態1 発明の構成>
<実施形態1 発明の構成:キュービクル装置>
図4は、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムの構成の一例を示す機能ブロック図である。図に示すように、本実施形態におけるキュービクル装置(0400)は、集音部(0401)と音情報出力部(0402)とからなる音ユニットと、臭気検知部(0403)と臭気情報出力部(0404)とからなる臭気ユニットと、温度計測部(0405)と温度情報出力部(0406)とからなる温度ユニットと、内部画像情報取得部(0407)と内部画像情報出力部(0408)とからなる内部画像ユニットと、振動取得部(0409)と振動情報出力部(0410)とからなる振動ユニットと、粉塵量計測部(0411)、粉塵量情報出力部(0412)からなる粉塵ユニット、電気関連値計測部(0413)、電気関連値情報出力部(0414)からなる電気関連ユニット、のうち少なくとも2以上のユニットを有するように構成される。本発明は、このようなユニットの組合せも対象とするものである。すなわち、内部に配置され測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、を有する音ユニット、内部に配置され測定値として臭気を検知する臭気検知部と、検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、を有する臭気ユニット、内部に配置され測定値として温度を計測する温度計測部と、計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、を有する温度ユニット、内部に配置され内部の画像である内部画像を取得する内部画像取得部と、取得された内部画像の内部画像情報をネットワークを介して出力する内部画像情報出力部と、を有する内部画像ユニット、内部に配置され測定値として振動を取得する振動取得部と、取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、を有する振動ユニット、内部に配置され測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、を有する粉塵ユニット、キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部とを有する電気関連ユニットと、の少なくとも2以上のユニットを有するキュービクル自動保安点検システムを提供するものである。
<実施形態1 発明の構成:アラーム出力装置>
図5は、本実施形態におけるアラーム出力装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。図に示すように、本実施形態のアラーム出力装置(0500)は、キュービクル情報取得部(0501)、履歴情報保持部(0502)、アラーム条件保持部(0503)、アラーム出力部(0504)とからなる。
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 キュービクル装置>
キュービクル装置は、高圧電気を受電して、さらに分電して配電するための装置である。図2に示すように、敷地内に一般的な電圧の電気を引き込む際には、高圧電線(0201)に繋がれた柱上変圧器が分電を行い、各敷地内に低い電圧として配電を行う。敷地内に高い電圧の電気を引き込む際には、高圧電線からキュービクル(0202)に直接引き込みを行い、キュービクルが目的に応じて変電を行って目的の施設に配電する。
図3は、キュービクル(0300)の概略図を示す図である。図3に示すキュービクルは、内部に電圧計(0301)、電流計(0302)、配線用遮断器(0303)、変圧器(0304)、高圧負荷開閉器(0305)、等が配置されている。本実施形態のキュービクル装置は、キュービクル内に、異常がないかを検知するために、後述する検知ユニットを二つ以上配置したキュービクルである。
<実施形態1 音ユニット:集音部>
「集音部」は、内部に配置され音を収集する。本明細書において、「音」には、可聴領域の音だけでなく、当然であるが超音波も含まれる。集音マイクは図3に示すキュービクル(0300)の内部に配置されている。集音マイクは図6―1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9に示す保安点検対象項目のうち、異音点検、音響点検等を要する項目の点検に用いられる。
具体的には、図6−1に示す引込設備について、区分開閉器、図6−2に示す受電設備(サブ変電設備を含む)について、断路器、遮断器、高圧負荷開閉器、母線、図6−3に示す受電設備(サブ変電設備を含む)について、変圧器、進相用コンデンサ、直列リアクトル、図6−6に示す配電設備について、配電線、配線用遮断器、漏電遮断器、ナイフスイッチ、常用/非常用発電設備について、発電機、励磁装置、接地装置、図6−8に示す負荷設備について、接地装置、低圧機器等、等の設備の音声が集音部によって集音される目的の音である。
集音マイクは、上記具体例に示す各設備に接触する、あるいは近接する位置に複数台配置するように構成してもよいし、一定間隔や部屋のキャビネットの四隅に配置する等、対象を特定せずに広域に集音するように配置してもよい。機器の働きを阻害しないのであれば、設備の内部に配置するようにしてもよい。モーター音や、固定具外れによる部品の微振動等は、設備の内部に配置した方が集音の確度が高まる。
集音部による音の集音は、24時間継続して行われる。例えば、異常音が発生していない場合には集音情報を録音してデータ保存はせずに単にリアルタイムチェックをするだけとし、異常音が検知されると録音を開始するように構成することが考えられる。また、複数のマイクや音検知器を設ける場合には、どのマイクや音検知器からの音であるか識別できるように収集することとしても良い。これは収集した音にマイク識別情報を付加して音情報出力部に出力するように構成できる。またマイク識別情報は、キュービクル内での設置位置に関連付けられていることが好ましい。設置位置との関連付けは、アラーム出力装置に保持され、アラーム条件に当てはめられるキュービクル情報として利用可能である。なお、異常音が発生した場合に、他の検知ユニットとの情報の組合せによってアラーム出力装置はアラームを出力するように構成することができるが、異常音のみならず正常な範囲であっても設備や機器の老朽化によって周波数が徐々に新品時からシフトする場合があり、アラーム出力装置では、所定の周波数の閾値をアラーム出力条件の一として保持し、周波数がその閾値をまたいだ時点で、他の検知ユニットからの情報との組み合わせによってアラームが出力されるように構成することができる。周波数の変動は、絶縁物の劣化、固定のゆるみ、塵埃の堆積、摩耗などによって生じる。
<実施形態1 音ユニット:音情報出力部>
「音情報出力部」は、収集された音の音情報をネットワークを介して出力する。音情報を出力する際には、その音情報を特定するために、音情報を生成した日時を示す情報、録音したキュービクルを識別する情報と関連付けて出力する。収集された音の情報は、バンドパスフィルターを通して不要な周波数帯を除去して、必要な周波数帯のみによって音情報を生成することが可能である。複数のバンドパスフィルターを用いて、様々な周波数帯のみの音情報を生成することで、微細な異常音も際立つように情報処理をすることが可能となる。このように構成することで、具体的な異常の態様と特定の周波数の異常音とが対となって履歴を保存することが可能となる。そのため、具体的な異常の態様と異常音との関連性を獲得することが可能となるので、どの周波数帯にどの程度の異常音が確認されたらどういった態様の異常であるかを予測しやすくなり、異常検知の制度を高めることが可能となる。また、音情報は、音声をフーリエ展開した結果を出力するように構成してもよい。フーリエ展開することで一つのマイクから収音された複数の音源を識別可能となり、キュービクル内のどの装置や部品に異常が発生したか識別することが容易となる。この展開はアラーム出力装置側で行うように構成してもよい。
出力された情報は、キュービクル情報(「キュービクル情報」とは、キュービクルの各ユニットの情報出力部から出力される各情報単独又は複数の情報の集合を言う。本明細書において同様とする。)を構成する情報の一つとして、アラーム出力装置に出力される。音情報の出力は、遅滞なく異常検知を行うことができるように、24時間リアルタイムに行われるように構成されることが好ましいが、1秒おき、3秒おき、5秒おきのように、異常検知の遅滞として許容できる程度の間隔を置いて、ある程度まとまった音情報を出力するように構成することも許容される。また前兆としての音の発生が予定されている部位にその音を増幅することができる機構を設けることとしても良い。例えば音が微振動によって生じるのであれば、その微振動で弦を振動させてその弦の振動によって音を増幅させることが考えられる。
<実施形態1 臭気ユニット:臭気検知部>
「臭気検知部」は、内部に配置され臭気を検知する。臭気検知部は図3に示すキュービクル(0300)の内部に配置されている。臭気検知部は図6―1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9に示す保安点検対象項目のうち、異臭点検等を要する項目の点検に用いられる。
具体的には、図6−1に示す引込設備について、区分開閉器、図6−2に示す受電設備(サブ変電設備を含む)について、断路器、遮断器、高圧負荷開閉器、母線、図6−3に示す受電設備(サブ変電設備を含む)について、変圧器、進相用コンデンサ、直列リアクトル、図6−6に示す、配電線、配線用遮断器、漏電遮断器、ナイフスイッチ、図6−8に示す負荷設備について、接地装置、低圧機器等、等の設備から発生する臭気が臭気検知部によって検知される目的の臭気である。
臭気検知センサは、上記具体例に示す各設備に接触する、あるいは近接する位置に複数台配置するように構成してもよいし、一定間隔や部屋のキャビネットの四隅に配置する等、対象を特定せずに広域に臭気検知するように配置してもよい。機器の働きを阻害しないのであれば、設備の内部に配置するようにしてもよい、設備内の回路の過電流による燃焼の場合には、設備の外に漏れ出るまでにある程度の時間と規模の拡大が必要になることから、設備の内部に配置した方が臭気検知の確度が高まる。また、前兆としての臭気発生予定部位には臭気を強くするために臭気の原因となっている熱で臭気を発生させる素材を配置、塗布等することとしても良い。例えば熱で蒸散する有機物などである。さらに熱で蒸散する有機物をその揮発温度別に複数種類配置して揮発している有機ガスの種別にてその臭気発生元の状態を知るように構成することも可能である。臭気の測定値は、臭気検知部が複数ある場合には測定値は臭気検知部を識別する臭気検知部識別情報と関連付けて生成され、臭気情報出力部に送信されるように構成することが好ましい。また、臭気検知部識別情報は、キュービクル内での設置位置に関連付けられていることが好ましい。設置位置との関連付けは、アラーム出力装置に保持され、アラーム条件に当てはめられるキュービクル情報として利用可能である。
臭気検知部による臭気の検知は、24時間継続して行われる。例えば、異臭が発生していない場合には臭気情報をデータ保存はせずに単にリアルタイムチェックをするだけとし、異臭が検知されると保存を開始するように構成することが考えられる。
<実施形態1 臭気ユニット:臭気情報出力部>
「臭気情報出力部」は、検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する。臭気情報を出力する際には、その臭気情報を特定するために、臭気情報を生成した日時を示す情報、臭気を検知したキュービクルを識別する情報と関連付けて出力する。例えば、キュービクル内で使用されている物質を燃焼させてその臭気データを事前に集めておき、事前にそれらの臭気データの分布を記録しておくことが考えられる。そして、臭気データの分布の特徴点が一致するか否かを比較することで、異常臭気が発生しているか否かを判断することが可能である。さらに、外部から侵入した物体が燃焼した場合には、事前に記録した臭気データ内にない臭気データの分布が確認できることになるので、通常時の臭気データともキュービクル内の臭気データとも一致しない臭気データが確認された場合には、外部から侵入し物体が燃焼したことが推測される。
出力された情報は、キュービクル情報を構成する情報の一つとして、アラーム出力装置に出力される。臭気情報の出力は、遅滞なく異常検知を行うことができるように、24時間リアルタイムに行われるように構成されることが好ましいが、1秒おき、3秒おき、5秒おきのように、異常検知の遅滞として許容できる程度の間隔を置いて、ある程度まとまった臭気情報を出力するように構成することも許容される。
<実施形態1 温度ユニット:温度計測部>
「温度計測部」は、内部に配置され温度を計測する。検知部は図3に示すキュービクル(0300)の内部に配置されている。温度計測部は図6―1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9に示す保安点検対象項目のうち、過熱検査、温度計測を要する項目の点検に用いられる。
具体的には、図6−1に示す引込設備について、区分開閉器、図6−2に示す受電設備(サブ変電設備を含む)について、断路器、電力用ヒューズ、遮断器、高圧負荷開閉器、母線、図6−3に示す受電設備(サブ変電設備を含む)について、計器用変成器、変圧器、進相用コンデンサ、直列リアクトル、図6−4に示す受・配電盤に示す、受・配電盤、制御回路、図6−6に示す配電設備について、配電線、配線用遮断器、漏電遮断器、ナイフスイッチ、図6−7に示す発電機、励磁装置、接地装置、図6−8に示す蓄電池設備について、蓄電池本体、付属装置、等の設備から発生する温度が温度計測部によって測定される目的の温度である。
温度計測部は、上記具体例に示す各設備に接触する、あるいは近接する位置に温度センサを複数台配置するように構成してもよいし、一定間隔や部屋のキャビネットの四隅に配置する等、対象を特定せずに広域に温度計測するように配置してもよい。機器の働きを阻害しないのであれば、設備の内部に配置するようにしてもよい。設備内部の回路が過電流により温度上昇している場合に、設備の外部にまで異常が確認できる状態になるには一定程度の異常の規模の拡大が必要となるため、設備の内部に配置した方が温度計測の確度が高まる。温度計測は具体的なキュービクル内温度を測定する方法でもよいが、特定部位の上昇値・下降値のみを取得するように構成してもよい。また、あわせて上昇・下降の変化の加速度を測定しておき、急激な変化であるのか、経時的な変化であるのかの判断が可能なように構成しておくこととしても良い。例えば、一般的には朝の6時頃から15時にかけて外気は徐々に上昇し、18時頃から徐々に気温が低下していくため、異常がなくても外気の温度変化に応じてキュービクル内の各種設備の温度も変化する。したがって、温度変化の加速度を合わせて観察することによって、異常な上昇であるか通常の範囲の上昇であるかを判断することが可能となる。温度センサを複数配置する場合には、温度センサが取得する測定値とその温度センサを識別する温度センサ識別情報とを関連付けて生成し、温度情報出力部に渡すように構成することが好ましい。さらに、この温度センサ識別情報は、キュービクル内での設置位置に関連付けられていることが好ましい。設置位置との関連付けは、アラーム出力装置に保持され、アラーム条件に当てはめられるキュービクル情報として利用可能である。
温度計測部による温度の測定は、24時間継続して行われる。例えば、過熱が発生していない場合には温度情報をデータ保存はせずに単にリアルタイムチェックをするだけとし、過熱が検知されると保存を開始するように構成することが考えられる。
<実施形態1 温度ユニット:温度情報出力部>
「温度情報出力部」は、測定された温度の温度情報をネットワークを介して出力する。温度情報を出力する際には、その温度情報を特定するために、温度情報を生成した日時を示す情報、温度を検知したキュービクルを識別する情報と関連付けて出力する。出力された情報は、キュービクル情報を構成する情報の一つとして、アラーム出力装置に出力される。温度情報の出力は、遅滞なく異常検知を行うことができるように、24時間リアルタイムに行われるように構成されることが好ましいが、1秒おき、3秒おき、5秒おきのように、異常検知の遅滞として許容できる程度の間隔を置いて、ある程度まとまった温度情報を出力するように構成することも許容される。
<実施形態1 内部画像ユニット:内部画像取得部>
「内部画像取得部」は、内部に配置され画像を取得する。検知部は図3に示すキュービクル(0300)の内部に配置されている。内部画像取得部は図6―1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9に示す保安点検対象項目のうちほとんどを対象とすることが可能であるが、特に、変形、亀裂、損傷、腐食、発錆、汚損、油量、液量、変色、発煙、発火等の目視によって確認できる項目の点検に用いられる。
具体的には、図6−1に示す引込設備について、区分開閉器、図6−2に示す受電設備(サブ変電設備を含む)について、断路器、電力用ヒューズ、遮断器、高圧負荷開閉器、母線、図6−3に示す受電設備(サブ変電設備を含む)について、計器用変成器、変圧器、進相用コンデンサ、直列リアクトル、図6−4に示す受・配電盤に示す、受・配電盤、制御回路、図6−5に示す接地線、保護管等、受電室建物、キュービクル式受、変電設備の金属製外箱、図6−6に示す配電設備について、配電線、配線用遮断器、漏電遮断器、ナイフスイッチ、分電盤、図6−7に示す常用/非常用発電設備について、原動機、始動装置、付属装置、発電機、励磁装置、接地装置、図6−8に示す蓄電池設備について、蓄電池本体、付属装置、等の設備から取得できる内部画像が内部画像取得部によって取得される目的の所見である。
内部画像取得部は、撮像機能を有する機器、例えばカメラ、ビデオカメラ、赤外線カメラ、サーモカメラ、内視鏡(例えばパイプ内の観察、装置内部観察、隙間の観察用)、高速カメラなどを用いる。これらは、上記具体例に示す各設備に接触する、あるいは近接する位置に複数台配置するように構成してもよいし、一定間隔や部屋のキャビネットの四隅に配置する等、対象を特定せずに広域に内部画像を取得するように配置してもよい。機器の働きを阻害しないのであれば、設備の内部に配置するようにしてもよい。設備内部の異常を直接画像情報として取得できれば、より早期に設備内部の異常を発見することができる。カメラ等を複数台設置する場合には、カメラを識別するカメラ識別情報と関連付けてカメラからの映像、画像を取得する。カメラ識別情報は、キュービクル内での設置位置に関連付けられていることが好ましい。設置位置との関連付けは、アラーム出力装置に保持され、アラーム条件に当てはめられるキュービクル情報として利用可能である。
内部画像取得部による内部画像の取得は、24時間継続して行われる。例えば、亀裂や変形などの所見が発生していない場合には内部画像情報をデータ保存はせずに単にリアルタイムチェックをするだけとし、亀裂や変形等の所見が検知されると保存を開始するように構成してもよい。また内部画像はサーモカメラによって取得するように構成してもよく、この場合には動物の侵入などを検知することができる。
<実施形態1 内部画像ユニット:内部画像情報出力部>
「内部画像情報出力部」は、取得された内部画像情報をネットワークを介して出力する。内部画像情報を出力する際には、その内部画像情報を特定するために、内部画像情報を取得した日時を示す情報、内部画像を撮影したキュービクルを識別する情報と関連付けて出力する。出力された情報は、キュービクル情報を構成する情報の一つとして、アラーム出力装置に出力される。内部画像情報の出力は、遅滞なく異常検知を行うことができるように、24時間リアルタイムに行われるように構成されることが好ましいが、1秒おき、3秒おき、5秒おきのように、異常検知の遅滞として許容できる程度の間隔を置いて、ある程度まとまった内部画像情報を出力するように構成することも許容される。内部画像情報は、正常時の内部画像情報を保持しておき、その画像と差分が生じた場合にのみネットワークを介してアラーム出力装置に出力されるように構成してもよい。
<実施形態1 振動ユニット:振動取得部>
「振動取得部」は、内部に配置され振動を取得する。振動を検知する振動センサは図3に示すキュービクル(0300)の内部に配置されている。振動取得部は図6―1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9に示す保安点検対象項目のうち、揺れの項目の点検に用いられる。振動センサの種類としては、機械式振動計、電磁式振動計、圧電式振動計、光学式振動計、電磁波式振動計などがある。振動センサを複数台設置する場合には、振動センサを識別する振動センサ識別情報と関連付けて振動センサからの振動情報を取得する。振動センサ識別情報は、キュービクル内での設置位置に関連付けられていることが好ましい。設置位置との関連付けは、アラーム出力装置に保持され、アラーム条件に当てはめられるキュービクル情報として利用可能である。
具体的には、図6−3に示す受電設備(サブ変電設備を含む)について、進相用コンデンサ、直列リアクトル、図6−7に示す常用/非常用発電設備について、発電機、励磁装置、接地装置、等の設備から取得できる振動が振動取得部によって取得される目的の所見である。
振動取得部は、上記具体例に示す各設備に接触する、あるいは近接する位置に複数台配置するように構成する。機器の働きを阻害しないのであれば、設備の内部に配置するようにしてもよい。モーター音や、固定具外れによる部品の微振動等は、設備の内部に配置した方が振動取得の確度が高まる。
振動取得部による振動の取得は、24時間継続して行われる。例えば、振動などの所見が発生していない場合には振動情報をデータ保存はせずに単にリアルタイムチェックをするだけとし、振動の所見が検知されると保存を開始するように構成することが考えられる。
<実施形態1 振動ユニット:振動情報出力部>
「振動情報出力部」は、取得された振動情報をネットワークを介して出力する。振動情報を出力する際には、その振動情報を特定するために、振動情報を取得した日時を示す情報、振動情報を取得したキュービクルを識別する情報と関連付けて出力する。出力された情報は、キュービクル情報を構成する情報の一つとして、アラーム出力装置に出力される。振動情報の出力は、遅滞なく異常検知を行うことができるように、24時間リアルタイムに行われるように構成されることが好ましいが、1秒おき、3秒おき、5秒おきのように、異常検知の遅滞として許容できる程度の間隔を置いて、ある程度まとまった振動情報を出力するように構成することも許容される。
振動センサがアラーム出力基準よりも十分大きい所定値域以上の振動を検知した場合には、地震、地盤沈下、建物倒壊、土砂崩れ、等の大災害が発生している可能性があることから、アラーム出力装置からの指示なしに直ちに高圧電流の受電を遮断するように構成してもよい。高圧電流が流れるケーブルが災害によって破損した場合、そこから火災が発生する可能性があり、二次災害を招く危険性があるからである。なお、キュービクル内の設備に起因して発生する振動と、キュービクルが配置される環境に依存して発生する振動を識別するために、キュービクルの外部にも振動センサを配置してその差分をキュービクル固有の振動であるとするような差分振動計を採用することとしても良い。
<実施形態1 粉塵ユニット:粉塵量計測部>
「粉塵量計測部」は、内部に配置されて空気中の粉塵量を計測する。粉塵量計測部は図3に示すキュービクル(0300)の内部に配置されている。粉塵量計測部は図6―1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9に示す点検箇所狙のうち、粉塵の影響をうける項目の点検に用いられる。粉塵センサは、主に汚損点検や離間距離点検、開閉物の開閉状態、風雨の浸水孔、換気装置の動作状況等の確認に用いられる。
図6−2の受電設備の断路器の受けと刃の接触状態が損なわれる可能性があり、同じく断路器の場合に汚損の可能性があり、図6−3の受電設備においては計器用変成器の汚損や、変圧器の汚損の可能性があり、避雷器の汚損の可能性、進相用コンデンサ及び直列リアクトルの汚損、図6−4の受・配電盤では、受・配電盤制御回路の操作、切換開閉器などの異常の可能性があり、電線及び支持物では他物との離間距離が損なわれている可能性があり、図6−5の接地工事においては接地線、保護管等の汚損の可能性があり、受電室建物、キュービクル式受・変電設備の金属製外箱などの風雨の浸水孔、小動物の侵入孔、換気口、換気扇の動作、施錠及び鍵の破損の可能性があり、図6−6の配電設備においては、配電線及び、配線用遮断器、漏電遮断器、ナイフスイッチの汚損の可能性があり、分電盤の汚損の可能性があり、図6−7の常用/非常用発電設備の原動機、始動装置、付属装置の始動停止に異常がある可能性があり、発電機、励磁装置、接地装置の回転と振動から何らかの異常がある可能性があり、遮断器、開閉器、配電盤、制御装置、捜査切換開閉器などの異常の可能性があり、図6−8の蓄電池設備における蓄電池本体、付属装置を配置している床面の腐食、損傷、耐酸塗料の剥離の可能性がある。これらをチェックすることが粉塵量計測部によって可能となる。
粉塵量計測部は、粉塵センサによって粉塵量を計測する。粉塵センサは、特定の設備を対象としてその近傍に配置することに加え、一定間隔で配置してキュービクル内部全体を観測できるように配置してもよい。機器の働きを阻害しないのであれば、設備の内部に配置するようにしてもよい。モーター音や、固定具外れによる部品の微振動等によって舞う粉塵は、設備の内部に配置した方が検知の確度が高まる。粉塵は、外部からキュービクル内に埃、塵、砂、キュービクル内の装置の塗装の剥がれ、錆によって生じるもの、その他の微粉、例えばスギ花粉等が舞い込んできている場合にも検知されるし、すでにキュービクル内でたまったものが再度舞い上がる場合にも検知される。
粉塵センサを複数台設置する場合には、粉塵センサを識別する粉塵センサ識別情報と関連付けて粉塵センサからの粉塵量情報を取得する。粉塵センサ識別情報は、キュービクル内での設置位置に関連付けられていることが好ましい。設置位置との関連付けは、アラーム出力装置に保持され、アラーム条件に当てはめられるキュービクル情報として利用可能である。なお、キュービクル内の設備に起因して発生する粉塵と、キュービクルが配置される環境に依存して発生する粉塵を識別するために、キュービクルの外部にも粉塵センサを配置してその差分をキュービクル固有の粉塵であるとするような差分粉塵計を採用することとしても良い。
粉塵量計測部による粉塵量情報の取得は、24時間継続して行われる。例えば粉塵発生の所見が発生していない場合には粉塵量情報をデータ保存はせずに単にリアルタイムチェックをするだけとし、粉塵侵入・発生・舞い上がり、の所見が検知されると保存を開始するように構成してもよい。
<実施形態1 粉塵ユニット:粉塵量情報出力部>
「粉塵量情報出力部」は、取得された粉塵の粉塵情報をネットワークを介して出力する。粉塵量情報を出力する際には、その粉塵量情報を特定するために、粉塵量情報を生成した日時を示す情報、粉塵を検知したキュービクルを識別する情報と関連付けて出力する。出力された情報は、キュービクル情報を構成する情報の一つとして、アラーム出力装置に出力される。粉塵量情報の出力は、遅滞なく異常検知を行うことができるように、24時間リアルタイムに行われるように構成されることが好ましいが、1秒おき、3秒おき、5秒おきのように、異常検知の遅滞として許容できる程度の間隔を置いて、ある程度まとまった粉塵量情報を出力するように構成することも許容される。
<実施形態1 電気関連ユニット:電気関連値計測部>
「電気関連値計測部」は、キュービクル内の各種電気に関連する値を取得する。電気関連値計測部は図3に示すキュービクル(0300)の内部に配置されている。電気関連値計測部は図6―1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9に示す保安点検対象項目のうちほぼ全てを対象とすることが可能であるが、特に、地絡、短絡、漏電、過電流等のキュービクル内の電流、電圧、ケーブル、変圧器等に関する項目の点検に用いられる。
電気関連値計測部は、具体的には電流計、電圧計の測定値および、測定値を基に計算によって取得される、電位差、電流差、漏れ電流値、位相差、電圧値、電流値、周波数、絶縁抵抗値、抵抗値、電力値、及びこれらの経時履歴、時間変動等の各種の数値を電気関連値として取得する。これらの情報はキュービクルの内外に備えられ、構成しているあらゆる設備、装置、電線、配線から取得される。機器の働きを阻害しないのであれば、設備の内部に配置するようにしてもよい。設備内での電流値、電圧値の異変をより早期に発見することができる。
電気関連値計測部を複数台設置する場合には、電気関連値計測部を識別する電気関連値計測部識別情報と関連付けて電気関連値計測部からの電気関連値情報を取得する。電気関連値計測部識別情報は、キュービクル内での設置位置に関連付けられていることが好ましい。設置位置との関連付けは、アラーム出力装置に保持され、アラーム条件に当てはめられるキュービクル情報として利用可能である。
電気関連値計測部の具体的な種類としては、電圧計、電流計、マルチ計測器、CT計測器、周波数計測装置、スペクトラムアナライザ、オシロスコープ、抵抗測定器、電磁波測定器、電界測定器、蓄電量測定器、などである。
電気関連値計測部による電気関連値の取得は、24時間継続して行われる。例えば、電圧低下や電流値上昇などの所見が発生していない場合には電気関連値をデータ保存はせずに単にリアルタイムチェックをするだけとし、電圧低下や電流値上昇等の所見が検知されると保存を開始するように構成してもよい。
<実施形態1 電気関連ユニット:電気関連値情報出力部>
「電気関連値情報出力部」は、取得された電気関連の電気関連値情報をネットワークを介して出力する。電気関連値情報を出力する際には、その電気関連値情報を特定するために、電気関連値情報を取得した時刻(年月日時分秒)を示す情報、電気関連値を取得したキュービクルを識別する情報と関連付けて出力する。出力された情報は、キュービクル情報を構成する情報の一つとして、アラーム出力装置に出力される。電気関連値情報の出力は、遅滞なく異常検知を行うことができるように、24時間リアルタイムに行われるように構成されることが好ましいが、1秒おき、3秒おき、5秒おきのように、異常検知の遅滞として許容できる程度の間隔を置いて、ある程度まとまった電気関連値情報を出力するように構成することも許容される。
<その他考えられる検知ユニット>
その他に検知ユニットとしては、湿度検知ユニット、浮遊微粒子カウンター、放射線検知ユニット、紫外線検知ユニット、地面・床・床下電位計測ユニット、気圧計測ユニット、各ユニット稼働監視ユニット、電磁波測定ユニット、照度測定ユニット、圧電アクチュエータユニット(設備に振動を与え、その反射振動を検知することで設備のゆるみ、がたつき、錆の発生などを検知することできる。反射振動も圧電アクチュエータで取得することができるし、マイクなどを取得するようにしてもよい。)、等を備えるように構成してもよい。これら各ユニットは、検知部と情報出力部をそれぞれ有し、キュービクルを識別する情報に関連付けられて後述するアラーム出力装置に出力される。
<実施形態1 構成の説明:アラーム出力装置>
<実施形態1 構成の説明 キュービクル情報取得部>
「キュービクル情報取得部」は、キュービクル装置からのネットワークを介した各情報を取得する。キュービクル情報は、上述の音情報、臭気情報、温度情報、内部画像情報、振動情報、粉塵量情報、電気関連値情報のいずれか二以上の情報を含むように構成される。
<実施形態1 構成の説明 履歴情報保持部>
「履歴情報保持部」は、取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する。履歴情報は、各情報の全てを記録するように構成することが可能であるが、この他に異常所見を検知したときの、日時や異常所見の内容のみを記録して履歴情報としてもよい。なお、「履歴情報」は必ずしも複数の時点でのキュービクル情報の集合でなくてもよく、一時点のキュービクル情報単独のものも含まれるものとする。
キュービクルと関連づけるためには、キュービクル識別情報又は、キュービクル識別情報及び検知センサ識別情報と関連付けて履歴情報を保持する。キュービクル識別情報は、キュービクルに与えられる個体識別番号、キュービクル所有者を示す識別情報、キュービクルを配置してある場所を特定するための位置情報などの識別情報、等である。またキュービクル識別情報は、キュービクルの保守点検履歴、設備導入履歴、故障履歴、キュービクル担当者識別情報、キュービクルユーザ側担当者識別情報などと関連付けられていてもよい。このキュービクルユーザ側担当者識別情報は、そのユーザの属性情報と関連付けられて蓄積されていることが好ましい。その属性情報とは、氏名、年齢、所属、デスクの電話番号、携帯電話の電話番号、SNSの識別情報、メールアドレス、ユーザ専用掲示板URL、顔写真、社員番号、役職などである。アラーム出力装置は、これらの情報を利用してキュービクルユーザ側担当者とコミュニケーションをとることができる。このコミュニケーションは自動音声会話などでもよい。
<実施形態1 構成の説明 アラーム条件保持部>
「アラーム条件保持部」は、保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持する。アラーム条件は集音部、臭気検知部、温度計測部、内部画像取得部、振動取得部、粉塵量計測部、電気関連値計測部、電流電圧取得部、外部画像取得部、のそれぞれに備えられているセンサの測定値や取得値、計測値が所定の値に達する場合や、センシング値の上昇又は下降の速度が所定の値を超えた、又は/及び回った場合、あるいは加速度が所定の値を超えた、又は/及び下回った場合、映像変化が所定の位置であった、又は/及びなかったなどの組み合わせによって構成される。
「由来の異なる」とは、同じキュービクルから取得するキュービクル情報であるが、異なるユニットから取得される情報である。具体的には音情報、臭気情報、温度情報、内部画像情報、振動情報、粉塵量情報、電気関連値情報、地絡程度情報、異常検出誘起値程度情報のいずれか二種以上の情報を由来の異なる情報とする。さらに、同種の情報であっても、異なる位置に配置されているセンサなどから取得される情報は由来の異なる情報として取り扱ってよい。地絡程度情報、異常検出誘起値程度情報については,本実施形態ではなく別の実施形態にて改めて説明する。
アラーム条件は、キュービクル情報の組合せから異常所見を示していると推定できる条件である。アラーム条件は、アラームを鳴らすか鳴らさないかだけでなく、異常所見の程度によって段階別にアラーム内容を異ならせてアラームを出力する方法が考えられる。この場合、異常所見を程度分けするための条件も、アラーム条件の内容に含めることが可能である。
本実施形態のように複数の物理量を検出するユニットの検出結果や検出結果の履歴を組みまわせてアラームを出力するように構成したので従来に比較して誤警報を少なくすることができ、無駄な経費や労力を費やしたり、オオカミ少年化することによる対応不備を少なくすることができる。また、複数のユニットの検出結果の履歴があるためにキュービクルの調子についての情報が豊富となり、事故とキュービクルの調子、ないしは事故と各ユニットの検出結果との関係、事故と各ユニットの検出履歴との関係を明確化することが可能となる。これらは人が学んで因果関係を明らかにすることもできるし人工知能に学習させて因果関係を明らかにすることもできる。これによって事故が発生する前に正確に事故の発生を予測できるようになる。つまり事故の前兆を正確に把握することができる。
さらにアラーム条件は実際にキュービクル設備に機能異常が発生した場合にアラームを出力するように構成してもよいし、機能異常は発生していないがそのその予兆をとらえてアラームを出力するように構成してもよい。ここで「機能異常」の「機能」とは主に電流の処理機能をいうがこれに限定されるものではない。例えば電流の処理機能は有さないが電流の処理機能を有する機器を支援する、監視する機能なども含まれてよい。例えば各種計測器、各種センサ、空調機、水冷機、エアコンディショナー、通信機器などが該当する。これらは直接的には電流処理機能を有さないが電流処理機能を有する機器を支援したり、監視したりするために用いられ重要な機器といえるからである。
なお、機器の機能異常又は機能異常の予兆の原因としては、(1)機器自体の初期不良、(2)機器の施工不良、(3)ユーザ事業場における電気の過酷使用(キュービクル容量に対する過剰使用、不規則使用など)、(4)落雷、浸水、鳥獣侵入等による害的インパクト、(5)経年劣化、(6)耐用年数越えの無理使用、などを挙げることができる。
後述するように、集音部が取得する音情報、臭気検知部が検知する臭気情報、温度計測部が計測する温度情報、内部画像取得部が取得する内部画像情報、振動取得部が取得する振動情報、粉塵量計測部が計測する粉塵量情報、電気関連値計測部が計測する電気関連値情報、の2以上を組み合わせてアラーム出力の有無を判断する場合がある。この場合、アラーム条件は考えられる組み合わせ毎に保持されている必要がある。
例えば、音情報と臭気情報を組み合わせて異常検知をするときの音情報の閾値が5、臭気情報の閾値が4であったとしても、音情報と温度情報を組み合わせて異常検知をする時の音情報の閾値は7、温度情報の閾値は3と設定することができ、臭気情報と温度情報を組み合わせて異常検知をするときの臭気情報の閾値は7、温度情報は5と設定することができる。このように、種類別のキュービクル情報の組み合わせ毎に閾値を設定しておくことで、取得する情報が1つであっても同時に複数のキュービクル内部の異常をチェックすることが可能となる。
この組み合わせ毎の閾値も、アラーム出力条件に含まれる。
さらに,地絡程度測定部が測定する地絡程度情報、異常検出誘起値程度測定部が測定する異常検出誘起値程度情報を有していても良い。
「アラーム」とは音によって管理者等に告知するものの他に、ディスプレイ上にポップアップさせたり、あらかじめ登録されている者へのメールやあらかじめ登録されている者への電話による告知なども含めてよい。メールは自動生成でよく、電話も自動音声でよい。メールの告知文や、電話の自動音声はアラームが出力される原因別にあらかじめ準備しておくようにする。なお、あらかじめ登録されている担当者などのスマートフォンに本システム専用のアプリケーションをダウンロードさせて、アラーム情報の出力によってスマートフォンが特別な音で鳴動するように構成しておくこととしても良い。そして、スマートフォンをとって、確認するまでは繰り返し鳴動させるようにすると便利である。
取得されるキュービクル情報は、複数の検知ユニットによって取得された情報を含むものである。したがって、その組み合わせごとに異常所見を認めるか否かを区別できるようにアラーム条件を構成しておくことが好まし。組合せは二以上であり、複数のキュービクルの情報出力部からの情報の組合せである。なお、異なるキュービクルから取得されるキュービクル情報の種類は異なっていてもよい。キュービクルの性質や、その他の条件によってキュービクル情報として取得すべき情報を選択できるからである。
例えば、図52(図52−1、図52−2)は各種の検知ユニットの検知結果の組み合わせによってどのような異常所見を検出することが出来るかを示している。図52は、二個のキュービクル情報の組み合わせについて、図53は三個のキュービクル情報の組み合わせについての一例を示している。図示はしていないが、四個のキュービクル情報の組み合わせによって判断することとしても良い。
二つのキュービクル情報の組み合わせによって構成する場合には、主たるキュービクル情報と、主たるキュービクル情報の正確性を判断するためのキュービクル情報のペアになるようにキュービクル情報を選択することが考えられる。
三つのキュービクル情報の組み合わせによって構成する場合には、多数決の判断によって異常所見の確実性を判断できるようにキュービクル情報の組み合わせを選択することが考えられる。
四つのキュービクル情報の組み合わせによって構成する場合には、上記の二つの判断手法の組み合わせによって、組み合わせるキュービクル情報を選択することが考えられる。
図51を参照して、二つのキュービクル情報の組み合わせから、キュービクル内に発生している異常検知を行う方法について記載する。
<電流計・電圧計(電気関連値情報)及び音センサ(音情報)>
電流計・電圧計に由来する(電気関連値情報)及び音センサに由来する(音情報)から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、変圧器などの高圧機器の故障の前兆を判断することができる。すなわち、電流電圧だけの変動は通常時の使用でも起こりうるが音をセットにすることで高圧機器の故障である事が特定できる。変圧器は多量の電流が流れることにより鉄などの芯線の振動や、コイルの振動によって生じるうなり(音)が発生する。電流とうなりが比例関係にあれば異常ではないと判断できるが、少量の電流によるうなりが発生した場合、変圧器の経年劣化によるものの予測が出来る。また、異常が発生した高圧機器の故障の音をあらかじめ故障を模擬して保持しておき、その模擬した音と同一、類似の場合に変圧器の故障と判断することができる。故障の模擬は高圧機器の種類ごとに保持しておけばその音の種別を識別することでどの高圧機器の故障前兆状態かを知ることができる。
この異常音と電圧、電流の変動の相関関係をデータとして保存して行きディープラーニングを行うことで故障予兆が更に適格に行うことが出来る様になる。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034放電・電圧異常、変圧器の故障予兆警報発生、1日〜1週間以内の故障発生確率が80%あります。」
<電流計・電圧計(電気関連値情報)及び臭気センサ(臭気情報)>
電流計・電圧計に由来する電気関連値情報及び臭気センサに由来する臭気情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、ケーブルなどの内部損傷の有無を判断することができる。ケーブルには許容電流が決まっており、許容以上の電流が流れることにより絶縁被覆部分の焦げ臭などが発生する。電流の増加から過負荷を判断することは可能だが各回路のケーブル容量に対して適切なものが設置されていない場合はケーブルの被覆部分の焦げ臭が発生しケーブルの異常ということがわかる。またはケーブルが劣化しており熱が持ちやすい状態になっている場合には異臭が発生しやすくなる。すなわち、電流値・電圧値だけだと経路のどこに異常があるのか特定できないことから、臭気センサの異常値とセットにすることでケーブルが内部損傷を起こして被覆が一部溶解したり、場合によっては、燃えていることが強く推測される。
臭気に関していえば、ケーブルそのものは同一のケーブルであったとしても、ケーブルの最外周に過熱されたり摩耗したりする場合に別途異なる臭気を発生するテープを巻くことでケーブルを識別することができる。すなわち、ケーブルの最外周に周回させるテープをケーブルの識別のために異なる種類として、過熱などの際に発生する臭気を異なる種類の臭気となるようにセットすることが考えられる。臭気に関してはあらかじめテープの種類ごとに発生する臭気を登録しておき、臭気が検知された場合にはどのテープの臭気であるかを識別するように構成することで同じ種類のケーブルであっても、どの部位に損傷が発生しているかを判断することができる。さらに、臭気の強度によって損傷がどの程度進んでいるかを判断することもできる。損傷度合が最大10であるとして、いきなり損傷度合9でアラームが発生する場合があり得るし、当初は損傷度合1でアラームが発生する場合もある。この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034電流・臭気異常、ケーブルの異常警報発生、このまま使用すると10時間以内に電線が焼損する故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<電流計・電圧計(電気関連値情報)及び温度センサ(温度情報)>
電流計・電圧計に由来する電気関連値情報及び温度センサに由来する温度情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、過大電流による設備過熱の有無を判断することができる。すなわち、温度センサ・湿度計だけだと何が原因で温度上昇しているのか不明であることから、電流値・電圧値の異常とセットにすることで過大電流による設備過熱が発生していることを特定できる。
この際に温度センサは分散配置することが好ましい。分散配置は狙った設備の温度上昇を計測きるように配置される。例えば、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、ケーブル、碍子などの表面の温度をそれぞれ個別に測定できるように配置する。この場合に電流計・電圧計で生じた異常の原因がキュービクル内のどの設備が原因で発生しているものなのかを十分に高い角度で推定することが可能となる。なお、温度は、平常時の温度をあらかじめ測定しておきアラーム出力装置にデータベースとして蓄積しておくが、キュービクルの外部環境温度によってもキュービクル内の温度センサは影響を受けることから、あらかじめ実験室にてキュービクルの外部環境温度を変化させた場合のキュービクル内の各温度センサの温度変化(温度変化のふるまい)を準備しておき、実際のキュービクルに適用する場合には、キュービクル外の温度センサの温度計測結果と合わせてアラーム出力装置に蓄積されている実験データを参照して異常であるか判断するように構成することができる。
つまり、温度センサの温度上昇は、キュービクル内での温度変化のみを計測して異常であるとのアラームを出力することも考えられるが、キュービクル内の温度は、キュービクル外の環境温度によっても変化することからキュービクル外の環境温度を参照情報として利用したり、キュービクル外の環境温度との変化の差分に基づいて異常であるか正常であるかを判定したりするように構成することとしても良い。また、温度変化に関しては、あらかじめキュービクル内に設けられる各種の設備の異常を模擬した実験を行って、どの設備がどのような状態の際にどのような温度変化が生じるかを登録、蓄積しておくようにすることが好ましい。温度の変化履歴に応じて故障モードを知ることができるからである。例えばケーブルにて短絡が発生した場合に生じる温度変化や、漏れ電流によって生じる温度変化などを故障モード別に登録しておくとよい。この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034電流・温度異常、変圧器の過負荷警報発生、使用者に連絡し使用電力を抑える指示が必要です。」などが考えられる。
<電流計・電圧計(電気関連値情報)及びカメラ等画像センサ(画像情報)>
電流計・電圧計に由来する電気関連値情報及びカメラ等画像センサ画像情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、ブレーカー、遮断器、高圧負荷開閉器などの回路の開閉の異常性の判断を行うことができる。回路の開閉は、完全な開状態、完全な閉状態のみならず、両者の中間の状態、中途半端な状態などを検知することができてもよい。さらに、閉状態であったとしてもブレーカーの接点不良や、ブレーカースイッチの動作不良などを検知することができる。
すなわち、ブレーカー部分の画像解析又は電流・電圧の異常検出だけでは、正常動作としてのブレーカー開放なのか異常動作としてのブレーカー開放なのか、その他の機能不良であるのか不明であるが、カメラ等の画像と、電流値・電圧値の計測値の重ね合わせた解析によって異常動作の原因を作っている現象がブレーカーに存在していることを特定できる。この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034電流警報・開閉器動作、使用確認注意警報発生、使用者に連絡し確認してください。」などが考えられる。
なお、この例はブレーカーについて説明したが、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、ケーブル、碍子などの電流、電圧と、その外観を示すカメラ等の画像との複合解析によって、その設備特有の機能不全又は、機能不全の前兆を把握することが可能である。
<電流計・電圧計(電気関連値情報)及び振動センサ(振動情報)>
電流計・電圧計に由来する電気関連値情報及び振動センサ振動情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、外部環境に起因している不良モードであるのかを識別することができる。進相用コンデンサ、直列リアクトルなどの各高圧機器で発生する振動が電流値、電圧値を計測することで通常の使用で発生しているかを判断できる。それぞれの設備の機能不全の場合に電流、電圧の波形にどのような異常が現れるかが知られているからである。なお、ここでは変圧器、コンデンサ、遮断器、断路器、ヒューズ、計器用変圧器、計器用変流器、ケーブル、などの電流、電圧値と、振動をそれぞれ個別に計測・取得し、複合解析することで各種の異常や異常の前兆を検知することができる。この場合には振動センサは、それぞれの設備に密着させて備えるように構成することとしても良い。振動は設備から設備に伝搬する場合もあるので、キュービクル内の各振動センサの振動の強度を分析することで振動の最初の発生源を強く推定することも可能である。この振動のデータはあらかじめ実験室などにおいて故意に不良モードを設定した設備でどのような振動が発生するか模擬実験を行い、その結果をデータベースとしてアラーム出力装置に蓄積しておくことが好ましい。そして、実際のキュービクルで発生した振動の情報をデータベースに突き合わせてそのキュービクルで何が起こっているのかを推定することができる。なお、模擬実験に関しては、その他の例でも同様である。また、振動センサと、キュービクル内の設備との関係は振動センサ識別情報を用いてキュービクル内のどの設備の振動を測定しているか明確となるように構成しなければならない。この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034放電・振動異常、変圧器の故障予兆警報発生、1日〜1週間以内の故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<電流計・電圧計(電気関連値情報)及び粉塵センサ(粉塵量情報)>
電流計・電圧計に由来する電気関連値情報及び粉塵センサ粉塵量情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、外部環境に起因した不良モードであるのかを判断することができる。すなわち、電流値・電圧値に生じた変化だけでは、外部の影響によって発生したもので内部的な異常はない場合であるか否かを判断することができないことから、粉塵センサの値をセットにすることで外的要因によるものか否かを判断することができる。粉塵センサによる粉塵の計測は、内部設備の上面やキュービクル内部の床面にたまったほこりが振動によって舞い上がった場合に計測される。一般にキュービクル内の環境は、外部の環境とは切り離されているために、たとえ外部環境が粉塵が大量に発生したような場合でもキュービクル内は清浄な空気環境が保たれる。従って、キュービクル内で粉塵が観測された、つまり粉塵量が増加したという現象は唯一キュービクル内の設備が原因していることと判断できる。したがって、電流計・電圧計の異常だけでは、それが外部起因なのか、内部起因なのか判断が難しいが、閉じられているキュービクル内で粉塵量が増加した場合には、内部起因であることが明らかとなる。なお、この複合分析は、キュービクル内のほぼ全ての設備に対して適用することができる。粉塵センサを各設備ごとないしは、各設備の部分ごとに配置し、各設置した設備や、その設備の部分位置と、粉塵センサの識別情報とを関連付けておき、送られる粉塵情報にその粉塵センサの識別情報を関連付けることでアラーム出力装置が複合分析をすることができる。対象となる設備としては、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、ケーブル、碍子などの粉塵をそれぞれ個別に計測できるように配置する。電流計、電圧計はそれぞれの設備の値を個別に計測できるようにしてもよいし、系統単位で計測できるように構成してもよい。
ホコリなどによるトラッキング現象を粉塵センサーと異常電流で測定することとしても良い。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034電流異常・粉塵異常、キュービクル汚損警報発生、1日〜1週間以内の故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<音センサ(音情報)及び臭気センサ(臭気情報)>
音センサに由来する音情報及び臭気センサに由来する臭気情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、ケーブルや高圧機器等の絶縁物の劣化による放電や漏電の有無を判断することができる。すなわち、音検知によって検知される異音(ブブ、バチン、ジジ)だけでは、類似の音を排除することができないことから、臭気センサと組み合わせることによってコゲ臭が同時に発生している場合にはケーブルや高圧機器の異常であると特定することができる。
なお、臭気センサは、キュービクル内に一か所のみ設けておくことも考えられるが、複数個所に分散させて設けることとしても良い。分散設置する場合には、その臭気センサが狙うケーブルのそばや、発煙した場合にその煙の流路となることが想定される位置に配置することが好ましい。この場合には狙いとなるケーブルやケーブルの部位と、その臭気センサの機器識別情報とを関連付けてアラーム出力装置がデータベースを備えるように構成することが好ましい。
なお、前述のように、臭気に関していえば、ケーブルそのものは同一のケーブルであったとしても、ケーブルの最外周に過熱されたり摩耗したりする場合に別途異なる臭気を発生するテープを巻くことでケーブルを識別することができる。すなわち、ケーブルの最外周に周回させるテープをケーブルの識別のために異なる種類として、過熱などの際に発生する臭気を異なる種類の臭気となるようにセットすることが考えられる。臭気に関してはあらかじめテープの種類ごとに発生する臭気を登録しておき、臭気が検知された場合にはどのテープの臭気であるかを識別するように構成することで同じ種類のケーブルであっても、どの部位に損傷が発生しているかを判断することができる。さらに、臭気の強度によって損傷がどの程度進んでいるかを判断することもできる。損傷度合が最大10であるとして、いきなり損傷度合9でアラームが発生する場合があり得るし、当初は損傷度合1でアラームが発生する場合もある。
以上はケーブルを対象として説明したが、これに限定されず、対象となる設備は、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの音と臭気をそれぞれ個別に測定できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂などの改善すべき点を発見することができる。音及び臭気センサは、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、音と臭気から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態をもたらして、その時点でどのような音及び臭気が発生するかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握できる。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034放電・臭気異常、開閉器の放電警報発生、1日〜1週間以内の故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<音センサ(音情報)及び温度センサ(温度情報)>
音センサに由来する音情報及び臭気センサに由来する臭気情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、ケーブルや高圧機器等の絶縁物の劣化による放電や漏電不良の有無を判断することができる。すなわち、音検知によって検知されるスパーク異音(ブブ、バチン、ジジ)だけでは、絶縁不良を原因としない類似音の場合音を排除することができないことから、温度センサと組み合わせることによって温度上昇が同時に発生している場合には放電、漏電、短絡などによって温度が上昇していることを特定することができる。温度センサの配置位置と、その温度センサの識別情報とを対とした情報をアラーム出力装置に保持しておき、温度センサからの温度センサ識別情報を伴った温度情報を取得して、どのキュービクルのどのケーブルのどの部位の温度が上昇したのか、を把握することが可能となる。なおキュービクル内の温度は外の環境温度に左右されるので、キュービクルに依存性がない位置での外の環境の温度をも計測し、キュービクル内の温度センサからの温度情報と合わせて取得し、キュービクル内の温度センサの温度情報の変化がキュービクル内のケーブルの状態に起因しているものか、そうでないか、切り分けられるように構成することが好ましい。
以上はケーブルを対象として説明したが、これに限定されず、対象となる設備は、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの音と温度をそれぞれ個別に測定できるように配置することでこれらの異常や、異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(これらの情報の取得は温度のみならず熱伝導の状態を知ることによって把握可能であり、熱伝導の情報を取得するために間欠動作する加温ポイントなどを設備の一部に設けることで情報把握可能である。また腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂によって特有の臭気が発生する。これは事前に腐食模擬試験などを行って臭気情報をアラーム出力装置に保持するように構成する。)などの改善すべき点を発見することができる。音及び臭気センサは、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034異音・温度異常、変圧器の異常警報発生、1日〜1週間以内の故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<音センサ(音情報)及びカメラ等画像センサ(画像情報)>
音センサに由来する音情報及びカメラ等画像センサ画像情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、キュービクル内の破損の有無を判断することができる。すなわち、音だけではキュービクル内の損壊を原因とするのか不明であることから、画像分析と組み合わせることによって、音の発声原因がキュービクル内の破損によるものかどうかを特定することができる。
画像の分析は音の発生前後の画像の差分情報を取得することで容易に問題となる個所をあぶりだすことができる。音発生後の画像のみを分析してもどの設備等に破損が生じたか把握することが困難な場合が多い。しかしながら、音の前後の画像の差分解析では、ほんの少しの設備等の表面の変化があったとしても、その部分に何らかの破損が生じた可能性が高いと判断することができる。このように画像のみで判断しても特に異常と把握できない場合でも、音の情報と合わせて解析することでごくわずかな異常であっても、高い確度でその損傷個所を把握することが可能となる。
この分析の対象となる設備はキュービクル内のあらゆる設備であり、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの破損可能性がある設備等のそれぞれ個別に音を測定し、画像を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(これらについては設置されている打鍵器などを用いて定期的に装置を打鍵し、その響きと画像と、によって腐食が進んだのか、などを判断することができる。)などの改善すべき点を発見することができる。もちろん高性能なマイクである場合には個別に設置しなくともよい場合がある。音及び画像センサは、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、音と画像から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態をもたらして、その時点でどのような音及び画像が発生するかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034キュービクル異音警報発生、異音発生時の画像認識から開閉器開放、使用者に連絡し確認してください。」などが考えられる。
<音センサ(音情報)及び振動センサ(振動情報)>
音センサに由来する音情報及び振動センサに由来する振動情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、キュービクル内の破損の有無を判断することができる。すなわち、振動取得だけでは、地震や風といった外部要因によって振動が発生しているのか否かを判断することができないことから、音センサと組み合わせることによって音センサと振動センサの反応が同時にでている場合にはキュービクル内の破損であると特定することができる。例えば、キュービクル内の設備の破損は、音と振動の同時発生によって把握することが可能である。例えば変圧器が破損する場合を考えてみると、変圧器のコアの振動が始まって特有の音が生じるとともに、ある時点で臨界に達しコアが大きく振れだして変圧器の壁面まで振動するようになる。このように設備に特有の音と振動とを同時に又は、時系列に取得し、保持されている異常時の音と振動に照らし合わせることで変圧器に異常が生じたことを高い確度をもって把握することができる。
この分析の対象となる設備はキュービクル内のあらゆる設備であり、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの破損可能性がある設備等のそれぞれ個別に音を測定し、振動を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(これらについては設置されている打鍵器などを用いて定期的に装置を打鍵し、その響きと伝搬する振動と、によって腐食が進んだのか、などを判断することができる。)などの改善すべき点を発見することができる。もちろん音の収集は、高性能なマイクである場合には個別に設置しなくともよい場合がある。音及び振動センサは、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、音と振動から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態をもたらして、その時点でどのような音及び振動が発生するかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034異音・振動異常、変圧器の故障予兆警報発生、1日〜1週間以内の故障発生確率が80%あります。」が考えられる。
<音センサ(音情報)及び粉塵センサ(粉塵量情報)>
音センサに由来する音情報及び粉塵センサに由来する粉塵量情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、キュービクル内の破損の有無を判断することができる。すなわち、粉塵検知だけでは、地震や風といった外部要因によって粉塵が発生しているのか否かを判断することができないことから、音センサと組み合わせることによって音センサと粉塵センサの反応が同時にでている場合にはキュービクル内の破損であると特定することができる。
なお、粉塵センサは、粉塵の有無を検知できるもの、粉塵の有無のみならず、粉塵の量を検知できるもの、あるいは量のみならず粉塵の種類をも検知できるものなど、いずれを用いてもよいが、粉塵の量と種類を検知できるものであると、異常、異常の前兆のみならず、錆などの改善すべき点などの情報把握が可能となる。
キュービクル内の設備の比較的規模の大きい破損が発生した場合にはその破損特有の音が発生すると同時に、破損した機械的振動によってその設備に付着していたほこり等が舞い上がってキュービクル内空間の粉塵量が増加する。このような、破損特有の音と、粉塵の増加というイベントが同時に発生することで、キュービクル内の設備に異常が生じ、比較的規模の大きい破損が生じたとみることができる。
この分析の対象となる設備はキュービクル内のあらゆる設備であり、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの破損可能性がある設備等のそれぞれ個別に音を測定し、キュービクル内の空間の粉塵の情報あるいは、各設備に近接した位置での粉塵の情報を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(これらについては設置されている打鍵器などを用いて定期的に装置を打鍵し、その際に発生する響きと舞い上がる粉塵の種類と、によって腐食が進んだのか、などを判断することができる。)などの改善すべき点を発見することができる。高性能なマイクである場合には個別に設置しなくともよい場合がある。音及び画像センサは、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、音と粉塵から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態(「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」なども含まれる。)をもたらして、その時点でどのような音及び粉塵が発生するかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034異音・振動異常、変圧器の故障予兆警報発生、1日〜1週間以内の故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<臭気センサ(臭気情報)及び温度センサ(温度情報)>
臭気センサに由来する臭気情報及び温度センサに由来する温度情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、変圧器の損傷の有無を判断することができる。すなわち、臭気だけでは変圧器の損傷を原因としているのか外部要因を原因としているのか不明であることから、温度上昇と組み合わせることによって、キュービクル内の変圧器の損傷であると特定することができる。例えば、変圧器の油補給時に誤って絶縁油をこぼしたような場合には、臭気センサは異常を示すが、温度センサが異常を示さないので、アラーム出力装置では異常ではないと判断できる。またケーブルの被覆は、塩化ビニルやポリエチレンが使用されるが、これらは正常な状態でも一定の臭気を放っており、特に工場から出荷されたての場合には使用されて古くなったものよりも強い臭気を放っている。従って、キュービクル内のケーブルが新品に交換された場合には臭気センサの値は異常を示すが、温度センサの情報が異常を示さないのでアラーム出力装置ではそのキュービクルに異常が発生したとは判断しない。一方、漏電によってケーブルの被覆が熱損傷して臭気が発生する場合があり、熱損傷による臭気をケーブルの種類ごとにあらかじめアラーム出力装置に保持しておき臭気ユニットからの臭気情報と照らし合わせてどのケーブルの損傷が進んでいるかを判断するように構成してもよい。例えば、高圧引込線のケーブルなのか、キュービクル内部の高圧ケーブルなのか、220V、100V線のケーブルなのか、あるいは電子計装機器の内部配線のケーブル(リード線)なのか、判断することができる。それによって、将来的にどのような事故がどれくらいの程度で起こるか予想することができる。なお、同じ臭気であっても臭気の基となっている煙の量も測定するように臭気ユニットを構成すると、そのケーブルの被覆の損傷の度合まで算出することができる。煙の量が多いほど損傷の度合が進んでいることを示す。
キュービクル内の設備の異常や、異常の前兆などは、臭気の変化と、温度の変化とを同時にもたらすことが多い。一般にキュービクル内の設備では、温度の上昇に伴ってその設備を構成する部材や、その設備に積もっている塵などが発熱し、通常と異なる臭気がキュービクル内に充満するからである。特にキュービクルは体積が一般的には大きくなく、キュービクル内で発生する臭気は比較的高感度に検知しやすい。ここでキュービクル内の温度は、外部環境温度に依存するので、温度の変化(主に上昇)がキュービクル内の設備に起因するものであるのか、外部環境に起因するものであるのかを峻別するために、キュービクルの温度変化に依存しない位置に外部環境温度を測定できる温度センサを設置して、キュービクル内の温度変化が外部環境依存なのか、キュービクル内部設備異常が原因なのか切り分けられるように構成することが好ましい。
この分析の対象となる設備はキュービクル内のあらゆる設備であり、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの異常発熱可能性がある設備等のそれぞれ個別に温度を測定し、キュービクル内の空間の臭気と温度の情報あるいは、各設備に近接した位置での臭気と温度の情報を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(これらについては各設備に小型のヒーターなどを設けておき、定期的に装置を加熱し、その際の温度と、発生する臭気の種類と、によって腐食が進んだのか、などを判断することができる。正常な場合の温度と臭気の関係と、改善すべき発錆などが生じた場合の温度と臭気の関係は異なるなどの基準をもちいて判別する。)などの改善すべき点を発見することができる。
臭気センサは、高性能なものである場合には設備ごとに個別に設置しなくともよい場合がある。臭気及び温度センサは、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、臭気と温度から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態(「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」なども含まれる。)をもたらして、その時点でどのような臭気及び温度であるかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
また、発熱することで所定の臭気を発生する薬剤をキュービクル内の設備に塗布又は散布しておき、発熱と同時に臭気を特定することで、キュービクル内の異常が発生した設備を特定したり、設備の異常部位を特定したり、するようなこともできる。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034温度・臭気異常、ケーブル異常警報発生、このまま使用すると10時間以内に電線が焼損する故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<臭気センサ(臭気情報)及びカメラ等画像センサ(画像情報)>
臭気センサに由来する臭気情報及びカメラ等画像センサに由来する画像情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、燃焼部分の特定を行うことができる。すなわち、臭気の発生だけでは、臭気の原因となっている燃焼個所を特定することが出来ないが、臭気発生の前後の画像を解析することで、臭気の原因となる燃焼個所を特定することができる。一般に燃焼すると、表面が変化し、燃焼前後でその外観が変化するからである。炎を伴わないような燃焼であっても臭気センサと、画像センサとの組み合わせによって、わずかながらの設備や、付属品などの変化でどのような異常事態が発生しているのか判別することができる。ケーブルなどではその被覆線が燃焼すると明らかに外観が変化する。高分子化合物であるので煙が発生したり、被覆が溶解したりするからである。また非プラスチック類、例えば金属製の筐体を持つ設備などであっても、過熱されることでその塗装が変化する。塗装は一般的に有機物を用いているので、その塗装が燃焼することで外観に変化が現れる。臭気の発生前後の画像の差分を取得することでほんのわずかな過熱による異常や、異常の前兆を知ることができる。
この分析の対象となる設備はキュービクル内のあらゆる設備であり、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの過熱可能性がある設備等のそれぞれ個別に臭気を測定し、キュービクル内の空間の臭気の情報あるいは、各設備に近接した位置での臭気の情報を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(これらについては各設備に小型のヒーターなどを設けておき、定期的に装置を加熱し、その際の温度と、発生する臭気の種類と、によって腐食が進んだのか、などを判断することができる。正常な場合の温度と臭気の関係と、改善すべき発錆などが生じた場合の温度と臭気の関係は異なり、また正常な場合の外観の画像と異常な場合の外観の画像などの基準をもちいて判別する。)などの改善すべき点を発見することができる。高性能な臭気センサを利用する場合には個別に設置しなくともよい場合がある。臭気及び画像センサは、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、臭気と画像から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態(「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」なども含まれる。)をもたらして、その時点でどのような臭気及び画像となっているかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034臭気異常、画像確認(臭気の発生前の画像と発生後の画像の差が表示され画像に登録された機器に関する異常発報が実施されます)高圧機器の異常が考えられます。」などが考えられる。
<臭気センサ(臭気情報)及び振動センサ(振動情報)>
臭気センサに由来する臭気情報及び振動センサに由来する振動情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、例えば、変圧器の損傷の有無を判断することができる。変圧器の損傷は定格以上の電流を投入したり、定格以上の電圧を印加した場合に発生するが、必ずしもこれらの過負荷によって温度上昇が起こるとは限らない。従って、臭気センサと振動センサの組合せでは、温度上昇にまで至らない瞬間的な損傷をとらえることができる。臭気センサでケーブルの熱損傷を検知し、振動センサで変圧器の振動を検知すると、過電流等による過負荷が発生してケーブル及び変圧器に損傷が生じたことを検知できる。また、その振動の大きさや、臭気の強さによって、どれくらいの過負荷がケーブルや変圧器に印加されたがを判断することができ、損傷の程度を推測できるので、どれくらい後のタイミングでどのような故障が発生するかを計算することができる。
なお、臭気センサと振動センサの組合せによって異常を検知・取得できるキュービクルの設備はケーブルや、変圧器に限定されるものではない。
この分析の対象となる設備はキュービクル内のあらゆる設備であり、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの過熱可能性と異常振動を発生させる可能性がある設備等が対象となる。情報の取り方の一例としては、それぞれの設備に個別に臭気を測定し振動を測定するセンサを取り付ける。キュービクル内の空間の臭気と振動の情報あるいは、各設備に近接した位置での臭気と振動の情報を取得できるように配置することでこれらの異常や、異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(これらについては各設備に小型のヒーターなどを設けておき、定期的に装置を加熱し、その際の温度と、発生する臭気の種類と、によって腐食が進んだのか、および、打腱器を用いてそれぞれの設備の筐体などを定期的に打鍵し、その反応を振動センサで取得して異常、異常の前兆、改善すべき点の存在を把握することができる。正常な場合の臭気と振動の関係と、改善すべき発錆などが生じた場合の臭気と振動の関係は異なり、また正常な場合の臭気と振動の応答と異常な場合の臭気と振動の応答などの基準をもちいて判別する。)などの改善すべき点を発見することができる。高性能な臭気センサを利用する場合には個別に設置しなくともよい場合がある。臭気及び振動センサは、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、臭気と振動から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態(「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」なども含まれる。)をもたらして、その時点でどのような臭気及び振動となっているかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034振動・臭気異常警報発生、変圧器故障予兆警報発生、1日〜1週間以内の故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<臭気センサ(臭気情報)及び粉塵センサ(粉塵量情報)>
焦げ臭いにおいがしているが、温度上昇を検知できないような異常モードに臭気センサからの臭気情報と、粉塵センサからの粉塵情報の組合せが有効に働くことがある。これは、ケーブルや、これに接続されている変圧器などに過負荷が加えられ、前述のように瞬間的な振動とケーブルの熱損傷などが起こるケースに有効である。振動センサで振動を十分にとらえられなくても粉塵センサによって粉塵が舞い上がっていることが検知されると、瞬間的な過負荷によって変圧器等が振動したり、変形したりして粉塵が舞い上がる状況があったものと推測できる。そして、臭気センサによってケーブルの被覆の熱損傷が検知されるので、
過負荷によってケーブル及び変圧器に何らかの損傷が生じていることを予測できる。また、粉塵の量や、臭気の強さによってその損傷の程度を知ることができ、どれくらいの将来の時間にどのような事故が発生しうるかの警告を出力することが可能となる。
この分析の対象となる設備は、変圧器のみでなくキュービクル内のあらゆる設備であり、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの過熱による異常臭気の発生可能性と異常振動を発生させる可能性がある設備等が対象となる。情報の取り方の一例としては、それぞれの設備に個別に臭気を測定し、近辺の粉塵を測定するセンサを取り付ける。キュービクル内の空間の臭気と粉塵の情報あるいは、各設備に近接した位置での臭気と粉塵の情報を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(正常な場合の臭気と振動の関係と、改善すべき発錆などが生じた場合の臭気と振動の関係は異なり、また正常な場合の臭気と振動の応答と異常な場合の臭気と振動の応答などの基準をもちいて判別する。)などの改善すべき点を発見することができる。高性能な臭気センサを利用する場合には個別に設置しなくともよい場合がある。臭気及び振動センサは、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、臭気と振動から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態(「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」なども含まれる。)をもたらして、その時点でどのような臭気及び振動となっているかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034粉塵・臭気異常警報発生、キュービクルトラッキング警報発生、24時間〜48時間以内にトラッキングによる燃焼などの発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<温度センサ(温度情報)及びカメラ等画像センサ(画像情報)>
温度センサに由来する温度情報及びカメラ等画像センサに由来する画像情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、キュービクル内の設備の過熱箇所の特定を行うことができる。すなわち、温度センサだけでは、過熱が発生した設備の部分まで特定することが出来ないが、温度上昇の前後の画像分析と組み合わせることで、過熱箇所を特定することができる。温度が上昇すると塗装が過熱して煙を出したり、ケーブルの被覆が溶解したり、ケーブルの被覆が溶解して煙を出したりするからである。また温度センサ又は画像を取得する機器は赤外線カメラやサーモグラフィカメラであってよい。これらを用いると比較的容易に過熱箇所を特定することができる。温度センサをサーモグラフィカメラとすると、サーモグラフィーと、通常のカメラとを同じ画角とすることで、どの設備のどの部分が過熱しているのかを容易に把握可能となる。
この分析の対象となる設備は、キュービクル内のあらゆる設備であり、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの過熱による異常を発生させる可能性がある設備等が対象となる。情報の取り方の一例としては、それぞれの設備に個別に温度を測定し、近辺の画像を測定する機器を取り付ける。キュービクル内の空間の温度と画像の情報あるいは、各設備に近接した位置での温度と画像の情報を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(正常な場合の過熱と画像の関係と、改善すべき発錆などが生じた場合の過熱と画像の関係は異なり、また正常な場合の打鍵と画像の応答と異常な場合の打鍵と画像の応答などの基準をもちいて判別する。発生などがある場合には打鍵によって表面から錆が零れ落ちる。あるいは、ほこりなどが設備に堆積している場合には打鍵によってほこりが舞い上がるなどの画像を取得することができる。)などの改善すべき点を発見することができる。高性能な温度センサを利用する場合には個別に設置しなくともよい場合がある。温度及び画像センサ(画像の場合にはカメラ)は、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、温度と画像から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態(「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」などをヒータで設備を加熱する場合も含まれる。)をもたらして、その時点でどのような温度及び画像となっているかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
なお、温度センサの温度上昇は、キュービクル内での温度変化のみを検知して異常であるとのアラームを出力することも考えられるが、キュービクル内の温度は、キュービクル外の環境温度によっても変化することからキュービクル外の環境温度を参照情報として利用したり、キュービクル外の環境温度との変化の差分に基づいて異常であるか正常であるかを判定したりするように構成することとしても良い。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034粉塵・臭気異常警報発生、キュービクルトラッキング警報発生、24時間〜48時間以内にトラッキングによる燃焼などの発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<温度センサ(温度情報)及び振動センサ(振動情報)>
例えば変圧器の通常の使用では、負荷の増大による温度の上昇と、振動の上昇は比例関係にある。従ってある一定の範囲内での温度上昇と、振動上昇とは通常の使用状態であると判断できる。しかし、この比例関係が成立しない場合、例えば温度は上昇するが振動が上昇しない場合、温度は上昇しないのに、振動が上昇する場合などは、通常の使用の状態から逸脱した情報であると計算できる。例えば変圧器の内部損傷が起こって大きな負荷が投入されているにも関わらず内部構造の変化によって振動が生じないような状態となっていると計算できる場合がある。この場合には過負荷を加えることによって変圧器自体の温度は上昇するが、振動が生じていない、変圧器内部の損傷があったと計算によって判断することができる。
この分析の対象となる設備は、変圧器に限定されず、キュービクル内のあらゆる設備であり、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの過熱による異常を発生させる可能性がある設備等が対象となる。情報の取り方の一例としては、それぞれの設備に個別に温度を測定し、近辺の振動を測定する機器を取り付ける。キュービクル内の空間の温度と振動の情報あるいは、各設備に近接した位置での温度と振動の情報を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(これらについては事前に実験室などで各設備の腐食等が進んだものに高出力の電力を印加して装置が振動、過熱した場合には、その際の温度と、生じる振動の種類のデータを蓄積し、これと実際のキュービクル内からの情報とを比較することによって腐食等が進んだかの判断をすることができる。腐食等の発生がある場合には高出力の電力の印加によって表面から錆が零れ落ちるなどの現象が発生するために正常な場合と比較して異なる振動をする傾向がある。)などの改善すべき点を発見することができる。高性能な温度センサを利用する場合には個別に設置しなくともよい場合がある。温度及び振動センサ(超音波の場合もある)は、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、温度と振動から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態(「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」などをヒータで設備を加熱する場合も含まれる。)をもたらして、その時点でどのような温度及び振動となっているかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
なお、温度センサの温度上昇は、キュービクル内での温度変化のみを検知して異常であるとのアラームを出力することも考えられるが、キュービクル内の温度は、キュービクル外の環境温度によっても変化することからキュービクル外の環境温度を参照情報として利用したり、キュービクル外の環境温度との変化の差分に基づいて異常であるか正常であるかを判定したりするように構成することとしても良い。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034温度・振動異常警報発生、変圧器の異常振動により1ヶ月〜6ヶ月以内の故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<温度センサ(温度情報)及び粉塵センサ(粉塵量情報)>
粉塵量が急激に増えたのちに温度が上昇するようなケースでは、粉塵が電気絶縁部分にたまって短絡を起こし、発火等することによって温度が上昇したと計算により判断できる場合がある。このように粉塵の急激な発生と温度の上昇がある場合には粉塵に起因した短絡の可能性があり、温度の上昇個所などの情報も温度情報に含ませることによってどの部分で短絡が発生しているか判断することもできる。
この分析の対象となる設備は、キュービクル内のあらゆる設備であり、絶縁個所のみならず、ケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの過熱による異常を発生させる可能性がある設備等が対象となる。情報の取り方の一例としては、それぞれの設備に個別に温度を測定し、近辺の粉塵を測定する機器を取り付ける。キュービクル内の空間の温度と粉塵の情報あるいは、各設備に近接した位置での温度とその設備近辺の粉塵の情報を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(これらは粉塵によって短絡が発生する原因となり、従って、温度上昇とスパーク等による粉塵の発生が認められる場合には、腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂が生じている場合がある。)などの改善すべき点を発見することができる。高性能な温度センサを利用する場合には個別に設置しなくともよい場合がある。温度及び粉塵センサ(粉塵のサイズも多種類のサイズを測定できることが好ましく、最小単位はミクロン単位までのサイズの粉塵を検出でき、かつ、粉塵の単位体積当たりの数をサイズ別に検出できることが好ましい。この粉塵のサイズと数量の分布からキュービクル内の温度上昇イベントがどのようなものであるか判別することが可能である。なぜなら、被覆線の溶解、スパークによって生じる粉塵など、異常な現象ごとに発生する粉塵のサイズと数量の分布は異なるからである。)は、それぞれの設備の値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、温度と粉塵から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態(「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」などをヒータで設備を加熱する場合も含まれる。)をもたらして、その時点でどのような温度及び粉塵となっているかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
なお、温度センサの温度上昇は、キュービクル内での温度変化のみを検知して異常であるとのアラームを出力することも考えられるが、キュービクル内の温度は、キュービクル外の環境温度によっても変化することからキュービクル外の環境温度を参照情報として利用したり、キュービクル外の環境温度との変化の差分に基づいて異常であるか正常であるかを判定したりするように構成することとしても良い。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034温度・粉塵異常警報発生、キュービクル悪環境により3年〜6年以内の故障発生確率が80%あります。」などが考えられる。
<カメラ等画像センサ(画像情報)及び振動センサ(振動情報)>
カメラ等画像センサに由来する画像情報及び振動センサに由来する振動情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、一例として変圧器の損傷の有無を判断することができる。すなわち、振動の発生だけでは、変圧器の損傷によって振動が生じているのか否か特定することができないが、振動の前後の画像解析をすることで、振動の原因が変圧器の損傷であることを特定することができる。例えば変圧器の碍子の締結のゆるみや、一次端子や、二次端子の締結のゆるみ、変圧器上に放置された鉄製の修理道具の存在、変圧器上への修理用ケーブルの置忘れなどを見出すことができる。
この分析の対象となる設備は、キュービクル内のあらゆる設備であり、変圧器のみでなくケーブル、コンデンサ、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの何らかの異常に基づいて振動を発生させる可能性がある設備等が対象となる。情報の取り方の一例としては、それぞれの設備に個別に振動測定器を配置し振動を測定し、近辺の画像を測定する機器を取り付ける。キュービクル内の空間の壁面などに設置した一の振動測定器と全体画像の情報あるいは、各設備に近接した位置での振動の値と画像の情報を取得できるように配置することでこれらの異常や異常の前兆、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」(なぜなら腐食等によって機械的なバランスが崩れると、正常時とは異なる振動が発生する)などの改善すべき点を発見することができる。高性能な振動センサを利用する場合には個別に設置しなくともよい場合がある。振動及び画像センサ(画像の場合にはカメラ)は、それぞれの設備で振動値を個別に測定できるようにしてもよいし、系統単位で測定できるように構成してもよい。なお、振動と画像から異常、異常の前兆、改善すべき点をアラーム出力装置にて把握するためには、事前に実験室等で模擬的な異常状態(「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」などをヒータで設備を加熱する場合も含まれる。)をもたらして、その時点でどのような振動及び画像となっているかを把握してアラーム出力装置に保持しておき実際のキュービクルからの情報と比較することでキュービクル内の設備の状態を把握するようなこともできる。
なお、振動センサの振動取得は、キュービクル内での振動変化のみを検知して異常であるとのアラームを出力することも考えられるが、キュービクル内の振動はキュービクル外の環境振動によっても変化することからキュービクル外の環境振動を参照情報として利用したり、キュービクル外の環境振動との変化の差分に基づいて異常であるか正常であるかを判定したりするように構成することとしても良い。
この1以上のセンサの相関関係をデータとして保存して行きディープラーニングを行うことで故障予兆が更に適格に行うことが出来る様になりアラーム情報は発生期間、発生回数に応じてとして故障までの可能性の確率が上がっていく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034振動異常、画像確認(振動の発生前の画像と発生後の画像の差が表示され画像に登録された機器に関する異常発報が実施されます)高圧機器の異常が考えられます。」などが考えられる。
<カメラ等画像センサ(画像情報)及び粉塵センサ(粉塵量情報)>
カメラ画像ユニットからの画像情報と、粉塵ユニットからの粉塵情報を組み合わせることによって絶縁部分に粉塵が付着したり、堆積していることが計算により推定することができ、またカメラによって実際に粉塵による絶縁個所の変色が観察されると、粉塵の体積によって将来的に絶縁個所が短絡して異常が生じることが計算によって推測できる。この場合には絶縁個所のクリーンな状態での色彩と、想定される粉塵が徐々に堆積する際の絶縁個所の色彩の変化とをアラーム出力装置に保持して起きカメラ画像ユニットからの画像情報と、保持されている色彩の変化、並びに粉塵ユニットから累積粉塵量などとを合わせて計算することによって絶縁個所の短絡がどれくらいの時間経過後に発生しうるかということを計算によって求めることが可能となる。これによって将来のいつ位にどの個所で短絡が発生する可能性があるかを予測することができる。
この分析の対象となる設備は、キュービクル内のあらゆる設備であり、変圧器のみならず、ケーブル、コンデンサ、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの過熱による異常を発生させる可能性がある設備等が対象となる。情報の取り方の一例としては、それぞれの設備に個別に画像を取得し、近辺の粉塵を測定する機器を取り付ける。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034粉塵異常、画像確認(粉塵異常の発生前の画像と発生後の画像の差が表示され画像に登録された機器に関する異常発報が実施されます)高圧機器の異常が考えられます。」などが考えられる。
<振動センサ(振動情報)及び粉塵センサ(粉塵量情報)>
振動ユニットの振動センサ由来の振動情報及び粉塵ユニットの粉塵センサ由来の粉塵量情報から取得されるキュービクル情報の組み合わせからは、一例としては、変圧器の損傷の有無を判断することができる。
粉塵の発生は例えばキュービクルの扉を開放することによる外部からの粉塵の侵入や、キュービクルを清掃する際に巻き上げられた粉塵である可能性もある。一方、振動の強度が急激に強まる場合でも小動物の設備への接触などである場合もある。このような観点から振動の強度が強まり、粉塵の量が増大することが同時に生じた場合にはキュービクル内の設備の異常振動が原因であると強く推測される。特に振動に関してはキュービクルの設備固有の共振周波数があることからあらかじめ固有振動数をアラーム出力装置にて保持しておき、キュービクルから送信されてくる振動情報がその固有の振動数に合致するか判定することが好ましい。
この分析の対象となる設備は、キュービクル内のあらゆる設備であり、変圧器のみならず、ケーブル、コンデンサ、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの過熱による異常を発生させる可能性がある設備等が対象となる。情報の取り方の一例としては、それぞれの設備に個別に振動を測定し、近辺の粉塵を測定する機器を取り付ける。
この1以上のセンサデータを継続的に取得・蓄積し、対応する故障データ(日時、継続時間、回数、インタバルなど)と併せ、ディープラーニング(深層学習)を行うことで故障予兆の把握精度を高めてゆく。ここでのアラームとしては「キュービクル識別番号TC1034振動・粉塵異常警報発生、キュービクル悪環境により3年〜6年以内の故障発生確率が85%あります。」などが考えられる。
図52に例示するように画像情報と他に二つのセンサ等の反応情報を組みわせることで、センサ等の反応の前後の画像情報を解析することによって異常の発生した個所を特定することが可能となる。したがって、キュービクル内の異常によってセンサ等の反応が発生しているのか、キュービクル外の事情によってセンサ等の反応が発生しているのか、より具体的にキュービクルのどの部分に異常が発生しているのかを特定することが可能となる。なお、画像は、通常のカメラの画像の他に、高精細画像、超高精細画像、例えば4K画像、8K画像などでもよい。また赤外線画像、サーモグラフィック画像、紫外線画像、超音波画像などでもよい。超音波画像の場合には装置の内部観察も可能となる。また、画像は静止画でも動画でも適切な種別の画像を利用する。他のセンサでの異常検出の前後の画像を比較すると事象の把握がより正確となる。
例えば、単に事象として「短絡があるらしい」ということがわかるだけではなく、どの程度の損傷程度なのか、どの部位が損傷しているのか、といった具体的な態様を把握する場合には、より複雑な事象分析をするために必要となるキュービクル情報の量は増える。したがって、5個、6個、7個・・・・と1つの事象を分析するのに利用するキュービクル情報を増やすことで、異常所見の確実性だけでなく異常所見の具体的態様の特定性を高めることが可能となる。ここにいうキュービクル情報は、センサの種別単位のキュービクル情報(臭気センサ、音声センサ、温度センサ、画像センサ等のセンサ種類の組み合わせ方の問題)の意味だけでなく、センサー固体単位のキュービクル情報(A地点の臭気センサ、B地点の臭気センサ、C地点の臭気センサ、D地点の温度センサ等の、設置した地点とセンサの種類によって特定されるキュービクル情報の組み合わせ方の問題)を意味してもよい。
異常所見の有無を判断するためのキュービクル情報の組み合わせ方とこれに対応するアラーム条件の保持と、これとは別に、異常所見の具体的態様を特定するためのキュービクル情報の組み合わせ方とこれに対応するアラーム条件の保持を行い、異常所見が有ると判断された場合には、当該所見に対応する具体的態様を取得して、取得した具体的態様に対応するアラームを選択して出力するように構成してもよい。
<実施形態1 構成の説明 アラーム出力部>
「アラーム出力部」は、保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせを用いた情報処理の結果が保持されているアラーム条件に合致した場合にアラームを出力する。アラーム条件については、上述で説明済である。なお、前述の通り「履歴情報」は必ずしも複数の時点でのキュービクル情報の集合でなくてもよく、一時点のキュービクル情報単独の者も含まれるものとする。
ここで「アラーム」は必ずしも不具合(不具合とは、キュービクルの情報処理機能等の異常のみをさすとは限らず、キュービクルの電流処理機能等の異常につながる予兆もここで言う不具合に含めることができるものとする。)に対して一度だけなされるものに限定する趣旨でなく、同じ不具合に対するアラームを多段階で出力するように構成することもできる。多段階での出力とは、タイムスパンをあけて複数回アラームを出力するというものである。タイムスパンは設計事項であるが、例えば2から3日単位、1週間単位、1か月単位などある程度の時間長を設定することが好ましい。3段階以上でアラームを複数出力する場合には、最終アラームが近づくにつれて、そのスパンを短くするように構成することが好ましい。また、多段階でアラームを出力する場合には、最終アラームが近づくに従ってその情報の質を向上させる(利用可能なキュービクル情報の量や質が向上するために可能となる。)ようにしたり、アラームの出力形態をより強い出力としたり(例えば、最初はメール→次にパソコン上のディスプレイや、関連するウエブページ→次に携帯電話や固定電話→次に、構内放送や、室内に設けられているスピーカーなど)、出力対象者を徐々に広げるようにしたり(最初は担当者→次に担当者及びその上長→次に、担当者、前記上長、この上長のさらに上長など)することとしても良い。
例えば、キュービクル情報により音の異常検知が取得されたが、近くで花火大会をしており、花火大会の音を取得したのか、キュービクル内の音を検知したのか不明である場合、その他のユニットによって取得されるキュービクル情報、例えば臭気情報や温度情報に異常知見が認められない場合には、音声マイク部が取得した異常所見を示す音情報はキュービクル内の異常所見に基づくものではなく、外の花火大会によるものであると判断できる。したがって、音情報にのみ異常所見が認められる場合には、アラームを出力する必要がないというアラーム条件を定めておくことが考えられる。アラームを出力するためには、2つ以上のキュービクル情報についての処理結果が所定のアラーム条件に合致する必要があるというルールがこれにあたる。
例えば、キュービクル情報に含まれる臭気情報についての異常所見又は、キュービクル情報に含まれる温度情報につぃての異常所見が認められる場合、キュービクルの外の異常臭気をたまたま臭気情報として取得した、又は、キュービクル外部が熱すぎてキュービクル内部に設置された温度計測機にまで影響を与えているような場合が考えられる。すなわち、組み合わせて処理されるべき二以上のキュービクル情報のうち、一部に関して異常であるとは認められないときには、アラーム出力条件を満たさないこととなりアラームは出力されない。
臭気に関するキュービクル情報と、温度に関するキュービクル情報の両者を組み合わせて処理して配線コードの被覆線の損傷(軟化、溶解、線材露出など)を検出する場合には、配線の一部が熱くなり、その結果配線コードを覆う素材が熱を帯びて溶けているような場合には、臭気が発生することが通常であるから、臭気に関するキュービクル情報と温度に関するキュービクル情報の両方に異常所見が認められる場合には、アラームを出力するようなアラーム条件が考えられる。
出力されるアラームは、測定情報を24時間リアルタイムでチェック可能なように表示しているモニタなどに警告文などを示すことによって出力する方法や、音声によって警告音を発生せせる方法が考えられる。なお、アラームは、キュービクルを特定できるとともに原則としてその原因を特定できる情報である。キュービクル情報に含まれる複数の情報の組合せによって予め故障の前兆の原因となっているキュービクル内の部位の名称や、装置の名称、さらには故障個所、故障原因を特定できる情報である。アラームは、アラーム出力装置から自動音声の電話にて担当者に発話されるように構成してもよいし、メールなどで送信されるように構成してもよい。この場合に、そのキュービクルの電気管理者についてのデータベースが準備されており、故障原因及びキュービクルと電気管理者が関連付けられて保持されている。従ってキュービクルと故障原因が特定されると、電気管理者が特定され自動的にその旨が連絡されるように構成されるのが好ましい。なお、電気管理者からの応答を所定時間内に受信できない場合には予備の電気管理者が選択されてアラームが送信されるように構成されることが好ましい。また、アラームの種類によってはキュービクルの部分を停止する遠隔操作信号が自動的に発出されるように構成してもよい。また、予備の機構がある場合にはこれに合わせて予備の機構を動作させる遠隔操作信号を発出するように構成することとしても良い。さらには、そのキュービクルから電気を受電している需要家に対して、アラームを送信し、需要家に知らせるように構成することもできる。そうすることによって需要家の消費電力の抑制や、場合によっては操業の停止、避難という行動を促すことも可能となる。なお、消火作業が必要な場合には遠隔にてキュービクル内に消火剤を散布する消火剤散布装置や、不燃ガスを放出する不燃ガス放出装置を配置して駆動できるように構成することが好ましい。
<実施形態1 ハードウェア構成>
<キュービクル自動保安点検システムのハードウェア構成及び動作プログラムの発明の説明の前提>
これ以降に説明するキュービクル自動保安点検システム動作プログラムの発明で使用される用語の意味について、すでに説明済みの用語の意味は特に別の意味でつかわれることを意図しない場合には同様の意味を有する単語として理解しなければならない。例えば「・・・部」と従前に表記された用語は、キュービクル自動保安点検システム動作プログラムの説明では「・・・プログラム」ないしは「・・・ステップ」と表記されるが、その果たす機能は、従前の説明にて「・・・部」が果たす機能として説明されていたものがコンピュータ上でプログラムによって実現されるものと同等であると解釈されなければならない。
<実施形態1 ハードウェア構成:キュービクル装置>
図7は本実施形態におけるキュービクル装置のセンシング系およびコンピュータ系のハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的には、プログラマブルコントローラやそのシーケンサプログラム、汎用コンピュータやコンピュータプログラム、各種デバイス(各種センサ)で構成することが可能である。コントローラや、コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、音を集音するための「集音プログラム」、集音した音情報をアラーム出力装置に出力するための「音情報出力プログラム」、臭気を検知するための「臭気検知プログラム」、検知した臭気情報をアラーム出力装置に出力するための「臭気情報出力プログラム」、温度を測定するための「温度センサ計測プログラム」、測定した温度情報をアラーム出力装置に出力するための「温度情報出力プログラム」、キュービクル内部の画像を取得するための「内部画像取得プログラム」、取得した内部画像をアラーム出力装置に出力するための「内部画像情報出力プログラム」、振動情報を出力するための「振動取得プログラム」、取得した振動情報をアラーム出力装置に出力するための「振動情報出力プログラム」、内部に配置された測定値として空気中の粉塵量を計測するための「粉塵量計測プログラム」、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力するための「粉塵量情報出力プログラム」、キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測するための「電気関連値計測プログラム」、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力するための「電気関連値情報出力プログラム」とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様に音情報、臭気情報、温度情報、内部画像情報、振動情報、粉塵量情報、電気関連値情報、キュービクル識別情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、IEEE1394などのインターフェイスで、センサインターフェイスとして、集音マイク、臭気センサ、温度センサ、カメラ、ビデオカメラ、振動センサ、粉塵センサ、電流計、電圧計、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態1 ハードウェア構成 アラーム出力装置>
図8は本実施形態におけるアラーム出力装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
<ハードウェア構成>
本実施形態における設備稼働計画支援装置のハードウェア構成について,図を用いて説明する。
この図にあるように、コンピュータは、マザーボード上に構成される、チップセット、CPU、不揮発性メモリ、メインメモリ、各種バス、BIOS、各種インターフェイス、リアルタイムクロック等からなる。これらはオペレーティングシステムやデバイスドライバー、各種プログラムなどと協働して動作する。本発明を構成する各種プログラムや各種データはこれらのハードウエア資源を効率的に利用して各種の処理を実行するように構成されている。
<チップセット>
「チップセット」は、コンピュータのマザーボードに実装され、CPUの外部バスと、メモリや周辺機器を接続する標準バスとの連絡機能、つまりブリッジ機能を集積した大規模集積回路(LSI)のセットである。2チップセット構成を採用する場合と、1チップセット構成を採用する場合とがある。CPUやメインメモリに近い側をノースブリッジ、遠い側で比較的低速な外部I/Oとのインタフェースの側にサウスブリッジが設けられる。
(ノースブリッジ)
ノースブリッジには、CPUインターフェース、メモリコントローラ、グラフィックインターフェースが含まれる。従来のノースブリッジの機能のほとんどをCPUに担わせてもよい。ノースブリッジは、メインメモリのメモリスロットとはメモリバスを介して接続し、グラフィックカードのグラフィックカードスロットとは、ハイスピードグラフィックバス(AGP、PCI Express)で接続される。
(サウスブリッジ)
サウスブリッジには、PCIインターフェイス(PCIスロット)とはPCIバスを介して接続し、ATA(SATA)インターフェイス、USBインターフェイス、EthernetインターフェイスなどとのI/O機能やサウンド機能を担う。高速な動作が必要でない、あるいは不可能であるようなPS/2ポート、フロッピーディスクドライブ、シリアルポート、パラレルポート、ISAバスをサポートする回路を組み込むことは、チップセット自体の高速化の足かせとなるためサウスブリッジのチップから分離させ、スーパーI/Oチップと呼ばれる別のLSIに担当させることとしてもよい。CPU(MPU)と、周辺機器や各種制御部を繋ぐためにバスが用いられる。バスはチップセットによって連結される。メインメモリとの接続に利用されるメモリバスは、高速化を図るために、これに代えてチャネル構造を採用してもよい。バスとしてはシリアルバスかパラレルバスを採用できる。パラレルバスは、シリアルバスが1ビットずつデータを転送するのに対して、元データそのものや元データから切り出した複数ビットをひとかたまりにして、同時に複数本の通信路で伝送する。クロック信号の専用線がデータ線と平行して設け、受信側でのデータ復調の同期を行う。CPU(チップセット)と外部デバイスをつなぐバスとしても用いられ、GPIB、IDE/(パラレル)ATA、SCSI、PCIなどがある。高速化に限界があるため、PCIの改良版PCI ExpressやパラレルATAの改良版シリアルATAでは、データラインはシリアルバスでもよい。
<CPU>
CPUはメインメモリ上にあるプログラムと呼ばれる命令列を順に読み込んで解釈・実行することで信号からなる情報を同じくメインメモリ上に出力する。CPUはコンピュータ内での演算を行なう中心として機能する。なお、CPUは演算の中心となるCPUコア部分と、その周辺部分とから構成され、CPU内部にレジスタ、キャッシュメモリや、キャッシュメモリとCPUコアとを接続する内部バス、DMAコントローラ、タイマー、ノースブリッジとの接続バスとのインターフェイスなどが含まれる。なお、CPUコアは一つのCPU(チップ)に複数備えられていてもよい。また,CPUに加えて,グラフィックインターフェイス(GPU)若しくはFPUによって,処理を行っても良い。
<不揮発性メモリ>
(HDD)
ハードディスクドライブの基本構造は、磁気ディスク、磁気ヘッド、および磁気ヘッドを搭載するアームから構成される。外部インターフェイスは、SATA(過去ではATA)を採用することができる。高機能なコントローラ、例えばSCSIを用いて、ハードディスクドライブ間の通信をサポートする。例えば、ファイルを別のハードディスクドライブにコピーする時、コントローラがセクタを読み取って別のハードディスクドライブに転送して書き込むといったことができる。この時ホストCPUのメモリにはアクセスしない。したがってCPUの負荷を増やさないで済む。
<メインメモリ>
CPUが直接アクセスしてメインメモリ上の各種プログラムを実行する。メインメモリは揮発性のメモリでDRAMが用いられる。メインメモリ上のプログラムはプログラムの起動命令を受けて不揮発性メモリからメインメモリ上に展開される。その後もプログラム内で各種実行命令や、実行手順に従ってCPUがプログラムを実行する。
<オペレーティングシステム(OS)>
オペレーティングシステムはコンピュータ上の資源をアプリケーションに利用させるための管理をしたり、各種デバイスドライバを管理したり、ハードウエアであるコンピュータ自身を管理するために用いられる。小型のコンピュータではオペレーティングシステムとしてファームウエアを用いることもある。
<BIOS>
BIOSは、コンピュータのハードウエアを立上てオペレーティングシステムを稼働させるための手順をCPUに実行させるもので、最も典型的にはコンピュータの起動命令を受けるとCPUが最初に読取りに行くハードウエアである。ここには、ディスク(不揮発性メモリ)に格納されているオペレーティングシステムのアドレスが記載されており、CPUに展開されたBIOSによってオペレーティングシステムが順次メインメモリに展開されて稼働状態となる。なお、BIOSは、バスに接続されている各種デバイスの有無をチェックするチェック機能をも有している。チェックの結果はメインメモリ上に保存され、適宜オペレーティングシステムによって利用可能な状態となる。なお、外部装置などをチェックするようにBIOSを構成してもよい。
以上については,他の実施形態でも同様である。
図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、キュービクルから出力された各検知ユニットから取得された情報を取得するための「キュービクル情報取得プログラム」、取得したキュービクル情報に含まれる各ユニットが取得する情報を履歴として保持するための「履歴情報保持プログラム」、アラームを出力するかしないかを区別するためのアラーム条件を保持する「アラーム条件保持プログラム」、アラーム条件を満たす場合にアラームを出力するための「アラーム出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にキュービクル情報、キュービクル識別情報、アラーム条件、アラーム出力情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態1 処理の流れ>
本実施形態のキュービクル自動保安システムは、24時間保安点検を行うことができるため、図9に示す処理の流れを絶えず繰り返す。図9に示すように、キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後に、振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。蓄積された履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム出力条件に該当するか否かを判断するアラーム出力条件該当判断ステップが実行される。判断結果が、アラーム出力条件該当性無しの場合には、再びキュービクル情報取得ステップを実行する処理に戻る。アラーム出力条件該当性が認められると、アラーム出力ステップへと続き、アラームの出力が必要であればアラームを出力する。アラームの出力後、システムを終了するか否かを確認するステップが実行されるが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、終了せずにスタートに戻ることが殆どである。
<実施形態2:主に請求項2に対応>
<実施形態2 概要>
実施形態2の発明は、実施形態1におけるアラーム履歴情報とアラーム出力後に発生した事象とから、アラーム出力条件を更新することを特徴とする。
<実施形態2 発明の構成>
図10は、実施形態2における発明の構成の一例を示す図である。図に示す様に、本実施形態のキュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置装置(1000)は、キュービクル履歴情報取得部(1001)、履歴情報保持部(1002)、アラーム条件保持部(1003)、アラーム出力部(1004)、事象情報取得部(1005)、アラーム条件更新部(1006)、とを有する。本実施形態では、実施形態1との共通の構成の説明を省略し、本実施形態に特有の構成についてのみ説明する。
<実施形態2 構成の説明>
<実施形態2 構成の説明:事象情報取得部>
「事象情報取得部」は、出力されたアラームに関係してキュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する。事象情報とは、アラームが報告した事象の真の姿(現場での確認事象)や、その事象のアラーム発生時から後に変化した事象の情報、あるいはアラームが報告した事象そのものでなく、その事象の引き金となっていた事象などである。
出力されたアラームに対して、アラームが報告した事象が正しかったか、あるいは不正確であったか、不正確であるとするとその程度はどれくらいであったか、を示す情報である事象情報を取得する。従って、事象情報は各キュービクル情報に基づいてキュービクルに発生している異常状態を示すもので、定性的な情報であってもよいし、定量的な情報であってもよい。アラームが報告したものと同様の事象あるいは同様の事象に関連する事象が発生している場合には、アラーム条件は適切な条件であったことになる。
出力されたアラームの報告内容に対して、異なる事象又は類似する事象であるがそのものでない場合、あるいは一切報告された事象が発生しなかった場合には、アラーム条件は誤っていたことになる。
誤った条件とは、アラーム条件でアラームを出力した段階では、キュービクルの状態はアラーム条件で織り込んでいた想定された状態とは異なる状態であったということである。そこで、アラームを出力の際、又は/及びアラーム出力までに取得されたキュービクル情報の単体あるいは組み合わせはに基づいて設定していたアラーム出力の引き金となる値は、条件としてゆるすぎたか(値が大きすぎた)、あるいは逆にきつすぎた(値が小さすぎた)、ということになる。又はキュービクル情報の組み合わせに基づいて想定されるキュービクル内の異常と適切に対応付けられていなかったということになる。
キュービクル内の異常度合とは、具体的には、腐食度合、過熱度合、発錆度合、変形度合、ゆるみ具合、取付状態、ゆるみ度合、損傷度合、結線度合、線の高さのゆるみ、他物との離間度合などを示す度合である。
これらは例えば問題がない状態を0点、最悪の状態を10点などとして現場にいる担当者にそれぞれの設備や設備の部分について採点させて報告させるようにしてもよい。また点数でなく、定性的な報告としては例えば、腐食度合であれば、腐食は全く見られない、腐食の前兆あり、わずかに腐食有、部分的に腐食有、全体の半分以上に腐食有、ほぼ全体に腐食有、腐食の進行度合いが激しい、腐食による崩壊寸前、などである。これらはテキストのままアラーム出力装置のコンピュータにて情報処理されてもよいし、点数化されて情報処理されてもよい。
又は、これらを測定する専用検査装置をキュービクルに持参して実際にアラームされた内容と比較するようにしてもよい。例えば超音波探傷装置を用いて、「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」などを数値化してもよい。さらにはX線検査装置を用いて「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」などの画像を取得し、これを定量化してもよい。定量化には画像解析を用いてもよい。さらに、キュービクル内の設備であるケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの損傷度合を計測する専用の装置を用いてその損傷の度合や、損傷の種類を数値や類型に基づいて取得するように構成してもよい。変圧器の場合には絶縁油の酸化度合や、不純物の混入度合、内部構造の機械的変形量などを取得できる。ケーブルの場合には被覆線の損傷面積、被覆線の損傷深さ、被覆線の損傷体積、あるいは芯線やシースの損傷量、焼き焦げ量を数値化してもよい。コンデンサの場合には、機械的変形量の測定や、絶縁物の絶縁破壊面積、絶縁破壊体積、焼き焦げの色彩、などを数値化してもよい。の場合には機械的変形量、焼き焦げ面積、被覆等の破壊量などを数値化してもよい。遮断器、断路器、ヒューズの場合には機械的変形量、焼き焦げ面積、などを数値化してもよい。変成器の場合には機械的な変形量、焼き焦げ量、焼き焦げ面積、被覆の破壊面積などを数値化してもよい。碍子の場合には機械的欠損量、焼き焦げ面積、溶融金属の付着面積などを数値化してもよい。これらの数値を用いてアラーム出力装置で使用されたアラーム条件にて想定されていた数値と比較し、実際に現場で測定された数値に基づいてアラーム条件を修正するようにする。この修正は、アラーム条件更新部にて自動的に行う。アラーム条件更新部では、アラーム条件で想定されていた異常を数値化した値と実際の現場での差分値(アラーム出力時に想定されていた値に修正する場合を含む)に基づいてアラーム条件を修正する関数を準備し、その関数によってアラーム条件を構成している定数や、アラームを発令するために用いられるキュービクル情報を増加しまたは減ずる。
事象情報取得部では、上記の判断を行うために、アラーム後に発生した事象を示す情報を取得する。この情報は実際にそのアラームにかかるキュービクルに出向いて現場視察、故障復旧をした担当者が担当者の携帯端末などから本アラーム出力装置に対して事象情報を送信することで取得される。担当者の携帯端末は、本アラーム出力装置に対して現場の事象を報告するための専用のアプリケーションを搭載していてもよい。あるいは、専用端末であってもよい。端末には、温度センサ機能、被覆などの減耗計測機能、絶縁油などの計量機能、電流・電圧計測機能、距離計測機能、振動計測機能、音計測機能、臭気計測機能、音計測機能、粉塵計測機能、画像取得機能、ガス種検出機能、プラスチック種検出機能、焦げた部分、漏れした部分などの面積測定機能のいずれか一以上が備えられていることが好ましい。あるいは、そのような計測器を外付けで接続して携帯端末内のソフトウエアで操作、計測できるように構成されていてもよい。携帯端末は、一般的にはスマートフォンであるがこれに限定されない。
また、事象情報送信機能は現場での作業の煩雑さを避けるために事象報告のためのプルダウンメニューなどを準備しており、専用のアプリケーションの指示に順番に従ってゆくだけで事象の把握が可能となり、アラーム出力装置に現場の事象を報告できるようになっていてもよい。もちろん、テキスト入力画面があり、入力されたテキストも送信されるようになっていることが好ましい。テキストの情報はアラーム出力装置の構文解析、意味解析機能によって解釈され事象情報として定型的な情報に変換されて取得されるように構成されることが好ましい。さらには、現場に出向いた担当者はアラーム出力装置を管轄するコールセンターに電話をして、コールセンターの専門家の指示を仰ぎながら口頭で現状報告を行い、コールセンターの専門家がその担当者の報告をもとに本アラーム出力装置に対して事象情報を入力するように構成してもよい。
<実施形態2 構成の説明:アラーム条件更新部>
「アラーム条件更新部」は、取得した事象情報と、その事象が発生するに至るキュービクル情報の履歴情報と、に基づいてアラーム条件を更新する。取得した事象情報とは、例えば、既存のアラーム条件では、アラームの内容が「キュービクルNo.TC1034の変圧器の絶縁油交換口に損傷あり。電流遮断が24時間後から48時間後の間である。」との内容であったが、実際に現場で現状を把握したところ12時間後から24時間後の間に電流遮断の恐れがあった、などというものである。
また、さらにキュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置では、アラームの内容に応じてそれに対応する「事象情報」が関連付けて保持されるように構成されることが好ましい。この想定される事象情報と実際の事象情報との差分に基づいてアラーム条件が更新され精度が向上するように構成される。なお、アラームに関連付けられる「事象情報」は、前述のとおり、定性的な情報であってもよいし、定量的な情報であってもよい。アラームに関連付けられる事象情報には、キュービクル内の異常度合を示す情報が含まれ、具体的には前述の通り、腐食度合、過熱度合、発錆度合、変形度合、ゆるみ具合、取付状態、ゆるみ度合、損傷度合、腐食度合、結線度合、線の高さのゆるみ、他物との離間度合などを示す度合である。前述の通り、例えば問題がない状態を0点、最悪の状態を10点などとして経験則に基づいて定められてアラームと関連付けられて保持されている。また点数でなく、定性的な報告としては例えば、腐食度合であれば、腐食は全く見られない、腐食の前兆あり、わずかに腐食有、部分的に腐食有、全体の半分以上に腐食有、ほぼ全体に腐食有、腐食の進行度合いが激しい、腐食による崩壊寸前、などでもよい。これらはテキストのままアラーム出力装置のコンピュータにて情報処理されてもよいし、点数化されて情報処理されてもよい。例えば超音波探傷装置を用いて過去に取得した「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」などを数値化してもよい。さらにはX線検査装置を用いて過去に取得した「腐食、発錆、ゆるみ、汚損、亀裂」などの画像や、これを定量化したものであってもよい。定量化には画像解析を用いてもよい。さらに、キュービクル内の設備であるケーブル、コンデンサ、変圧器、遮断器、断路器、ヒューズ、変成器、碍子などの損傷度合を計測する専用の装置を用いてその損傷の度合や、損傷の種類を数値や類型に基づいて過去に取得したものをアラームと関連付けて保持するように構成してもよい。変圧器の場合には絶縁油の酸化度合や、不純物の混入度合、内部構造の機械的変形量などを情報としてアラームと関連付けられる。ケーブルの場合には被覆線の損傷面積、被覆線の損傷深さ、被覆線の損傷体積、あるいは芯線やシースの損傷量、焼き焦げ量を数値化してアラームと関連付けて保持してもよい。コンデンサの場合には、機械的変形量の測定や、絶縁物の絶縁破壊面積、絶縁破壊体積、焼き焦げの色彩、などを数値化してもよい。の場合には機械的変形量、焼き焦げ面積、被覆等の破壊量などを過去の経験値に基づいてアラームと関連付けて数値化して保持していてもよい。遮断器、断路器、ヒューズの場合には機械的変形量、焼き焦げ面積、などを数値化してアラームと関連付けて保持してもよい。変成器の場合には機械的な変形量、焼き焦げ量、焼き焦げ面積、被覆の破壊面積などを数値化してアラームと関連付けて保持してもよい。碍子の場合には機械的欠損量、焼き焦げ面積、溶融金属の付着面積などを数値化してアラームと関連付けて保持してもよい。
事象情報取得部では、上記の判断を行うために、アラーム後に発生した事象を示す情報を取得する。この情報は実際にそのアラームにかかるキュービクルに出向いて現場視察、故障復旧をした担当者が担当者の携帯端末などから本アラーム出力装置に対して事象情報を送信することで取得される。担当者の携帯端末は、本アラーム出力装置に対して現場の事象を報告するための専用のアプリケーションを搭載していてもよい。あるいは、専用端末であってもよい。端末には、温度センサ機能、被覆などの減耗計測機能、絶縁油などの計量機能、電流・電圧計測機能、距離計測機能、振動計測機能、音計測機能、臭気計測機能、音計測機能、粉塵計測機能、画像取得機能、ガス種検出機能、プラスチック種検出機能、焦げた部分、漏れした部分などの面積測定機能のいずれか一以上が備えられていることが好ましい。あるいは、そのような計測器を外付けで接続して携帯端末内のソフトウエアで操作、計測できるように構成されていてもよい。携帯端末は、一般的にはスマートフォンであるがこれに限定されない。アラームに関連付けられて保持されている事象情報が定性的である場合には、例えばテキストで表現されるものがあり得る。テキストの情報は過去のテキストによる事象情報を取得して、アラーム出力装置の構文解析、意味解析機能によって解釈されアラームに関連付けられる事象情報として定型的な情報に変換されて取得されるように構成されることが好ましい。
図54は、アラーム条件更新の概念図を示した図である。図は特定のキュービクルから得られるキュービクル情報と、復旧作業、アラームの内容を概念的に表したものである。図中、第一の三角形5400aと第二の三角形5400bとは、電流・電圧センサと、音センサのキュービクル情報の履歴情報を示すものである。この例では、キュービクル情報として電流・電圧Aの強度5400aと、音Bの強度5400bとによって変圧器の異常を予測するキュービクル自動保安点検システムの例を示す。第一の三角形は、その幅方向(底辺と平行な向きの幅)が電流・電圧のキュービクル情報から得られる強度を示し、図の第二の三角形の幅方向(底辺と平行な向きの幅)がキュービクル情報から得られる音の強度を示す。幅方向の大きさに比例して表している。アラームの設定条件は、電流・電圧Aの強度がa1(5407)でありかつ、音の強度がb1(5409)である場合に変圧器に24時間後から48時間後の間に電流遮断の可能性があるとのアラームを発令するという条件であった。横軸は時間軸であり、実際のアラームのあった時点5401aで出されたアラームの内容は、「現時点から24時間後5403から48時間後5404の間に変圧器の機能不全によって電流遮断の可能性がある。」、というものであった。アラームのあった時点5401aの後に現場に担当者が駆けつけて復旧作業が開始5401bされ、復旧作業が終了5401cしたが、その現場での状況から事象情報を収集したところ、実際の変圧器の破損状況からは電流遮断の可能性は24時間後よりもδ時間前倒しされた時刻5305から24時間後の時刻5306の間に電流遮断の可能性がある、とすべきであるとの事象情報が得られた。従って、この事象情報に基づいてアラーム条件を更新する場合には、履歴情報に基づけばアラームの発令の電流・電圧の強度と、音の強度の条件をそれぞれa1(5407)からa2(5408)と、b1(5409)からb2(5410)とすべきであるとの結論となる。すなわち、事象情報として「アラーム時刻をδ時間前倒しすべき」という情報に基づいて、アラームの発令条件を「電流・電圧の強度と、音の強度の条件をそれぞれa1(5407)からa2(5408)と、b1(5409)からb2(5410)」へと更新するという結果となる。この処理を事象情報取得部と、アラーム条件更新部とによって行うようにキュービクル自動保安点検システムが構成されている。これはコンピュータの処理によって得られた事象情報と履歴情報とに基づいて行われるものである。
このような更新は、既存のアラーム条件で予定していた損傷状況よりも実際には損傷が進んでいた、という事象情報によってもたらされる更新である。このような場合には、上記のとおりアラームを発生させるためのキュービクル情報の閾値をより厳しい側に設定しなおす必要がある。上記とは別の例で示せば、キュービクル情報が「電流・電圧」と「音」のそれぞれの強度の積で変圧器の異常を検知するケースでは、「電流・電圧」の異常度合が0から10の11段階中で5、「音」の異常度合が0から10の11段階で5、アラームの出力条件が両者の積が25でアラームを出力し、そのアラームにて想定されている変圧器の状況は、今後24時間後から48時間後の間に変圧器の過熱が激しくなり、が大量に漏れる、というものである場合、実際に想定しているこの状況下での変圧器の交換口のゆるみは、問題なしの0点から交換口が離脱する10点までの11段階中7であったところ、実際の確認では11段階中の9であったとすると、アラーム条件としての25という値が大きすぎた、ということになる。
つまり、蓋が離脱するとの最悪の状況は想定中央値としての36時間後に発生するとの想定をおいており、36時間で11段階中の7から10に状況が進行するとの相関を想定していたことになる。つまり、1ポイント悪化する進行速度の想定は12時間となる。ところがキュービクル情報の積が25の段階で実態は悪化度合が9であったので、悪化度合が7でアラームを出すためにアラーム条件を更新しなければならない。その変圧器の特性として悪化度合1からの1ポイントあたり進行速度は、12時間であることが分かっている(設備ごとに、あるいは設備の部品ごとに劣化速度データベースが備えられている。)。一方、キュービクル情報の積の履歴を見ると、積の値の進行速度は積の値が0よりも大きくなった後に、ほぼ0.5ポイント/日であることが判明する。そうすると1日前にアラームを出力しなければならないのでキュービクル情報の積が0.5ポイント小さいタイミングでアラームを出さなければならないこととなる。従って、従来キュービクル情報の積が25をアラーム出力条件としていたところ、積の値を24.5を新たなアラーム出力条件として更新するのが適切であることとなる。これらの処理をアラーム出力装置のコンピュータであるアラーム条件更新部が実行する。
以上はキュービクル情報の積の値と閾値との関係でアラームを出力するというケースについて述べたが、キュービクル情報と閾値との関係、すなわちアラーム条件は積に限定されるものでなく、和であったり、平均値であったり、キュービクル情報で示される値の時間変化率であったり、時間加速度であったり、またそれぞれのキュービクル情報で示される値が所定の範囲にともに入ったり、所定の値をともに超える場合など、種々考えられる。また以下に述べるようにキュービクル情報で示される値等をアラーム条件を構成する所定の関数に代入してその関数の値を用いてアラームを出力するように構成することとしても良い。
一例としては、アラームを発生させるか判断するための閾値A(アラーム条件は算出値≧A)を算出する増加関数
F1(キュービクル値1、キュービクル値2)=C
C:関数の出力値
に関して、アラームの条件がC>Aである場合に、この条件で実際に出力したアラームのタイミングが遅いものである場合(想定していたよりもキュービクル内の設備の損傷が大きいような場合)には、より速いタイミングで算出される増加関数に置き換える必要がある。
例えば、
キュービクル値1>キュービクル値3、キュービクル値2>キュービクル値4
の場合に、新たな増加関数は、
F2(キュービクル値3、キュービクル値4)=A
のように更新する。この場合にはアラーム条件を満たしたか判断するために利用される増加関数が更新されたこととなる。このような場合もアラーム条件が更新されたと本願では言う。
あるいは、増加関数は更新しないで、閾値Aを更新することとしても良い。例えばB<Aの条件を満たす値Bを従来の閾値Aに代えて閾値として採用することもできる。どのような閾値Bが適しているかは、キュービクル情報の履歴から二つのキュービクル値を前記増加関数F1に代入した場合に得られる値と、実際にキュービクルのアラーム後の状況確認によって得られる設備の損傷度合等から適切なアラームを出力すべきであったと判断される時間を推定し、その時間に対応する時間の二つのキュービクル値を代入した増加関数F1から得られる値とする。この場合には、アラーム条件更新部に前記アラームを出力すべきであった時刻のキュービクル情報(履歴)を与えることによって新規な更新された閾値Bを得ることができる。
なお、アラームが出力されてからおおむね12時間後から48時間後に電流遮断が発生する、という具体例を用いて上記説明を行ったが、2日後から4日後の間などの日単位での電流遮断予告、1週間後から2週間後などの週単位での電流遮断予告、1か月後から2か月後などの月単位での電流遮断予告、など時間の単位は種々採用し得る。
さらに、事象情報としては電流遮断までの時間長の修正という観点から現場情報を用いて上記は説明したが、事象情報として実際に発生した電流遮断の状況を採用してもよい。この場合には主にアラームで予告した電流遮断時期と、実際に発生した電流遮断時期との時間差が重要な事象情報となり、アラーム条件が更新される。
アラーム条件の更新は、アラームを出力するキュービクルに特有の要因を反映できるように、キュービクル識別情報で識別されるキュービクルごとに行うように構成してもよい。あるいは、全体のキュービクルのアラーム条件と、事象情報との関係を統計処理して、全体のキュービクルについてアラーム条件を一律にないしは同様の影響度が与えられるように更新してもよい。つまり、アラーム条件は、キュービクル識別情報を用いてキュービクルごとに更新するとともに、全体のアラーム条件が一律に更新される二通りの更新が各キュービクルに対してなされるように構成してもよい。キュービクルに特有の要因としては、以下のようなものが考えられる。(1)設備の稼働開始後の経過期間、(2)設置場所、海沿い、川沿い、高い高度、湿地沿い、平均気温の高い、低い、(3)設備のメンテナンス後の経過時間、キュービクルのメンテナンス後の経過時間、(4)そのキュービクルが受ける高調波の大きさ、頻度、(5)キュービクルより下流側の工場設備等の属性、液体を電線沿いに利用、24時間稼働など稼働時間、設備稼働時の環境温度、設備周辺の湿度、設備の稼働と停止の繰り返し頻度、(6)設備の消費電力の上下パターン、(7)キュービクル周辺の工場等の状況、例えば周辺工場の電力消費パターン、(8)過電流ロック機能付気中開閉器がキュービクル上流側に設けられているか、あるいは、これに代わって過電流ロック機能がない気中開閉器が設けられているか、(9)キュービクル内が三相交流のみを処理しているのか、単相交流も併せて処理しているのか、あるいは引込線との接点よりも下流側は単相交流のみを処理しているのか、三相交流、単相交流の組み合わせがどのようなものであるか、1:1、 1:複数、 複数:1、 複数:複数、(10)絶縁劣化の監視システムを備えているか B種接地線に流れる漏れ電流を監視するシステムなど、(11)キュービクル設置場所の野生動物、昆虫などの出現頻度、出現種類、(12)下流側に配電するための変圧器の結線が上流側と下流側でどのような関係にあるか、デルタ対デルタ デルタ対スター スター対スター スター対デルタなど、である。
<実施形態2 ハードウェア構成>
<実施形態2 ハードウェア構成:キュービクル装置>
本実施形態におけるキュービクル装置の最も基本的なハードウェア構成は、実施形態1のハードウェア構成と共通することから、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態2 ハードウェア構成:アラーム出力装置>
図11は、実施形態2のアラーム出力装置の最も基本的なハードウェア構成の一例である。図に示すように、「キュービクル情報取得プログラム」、「履歴情報保持プログラム」、「アラーム条件保持プログラム」、「アラーム出力プログラム」、出力されたアラームに基づいてキュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する「事象情報取得プログラム」と、取得した事象情報と、その事象が発生するに至る履歴情報と、に基づいてアラーム条件を更新する「アラーム条件更新プログラム」とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にキュービクル情報、キュービクル識別情報、アラーム条件、アラーム出力情報、事象情報、履歴情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、請求項1と同様の働きをするプログラムについては説明を省略し、本実施形態に特徴的なプログラムについてのみ説明した。
<実施形態2 処理の流れ>
図12は、実施形態2における本自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図である。図12に示すように、キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。蓄積された履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム出力条件に該当するか否かを判断するアラーム出力条件該当判断ステップが実行される。判断結果が、アラーム出力条件該当性無しの場合には、再びキュービクル情報取得ステップを実行する処理に戻る。アラーム条件との合致が認められた場合には、アラームを出力するステップを実行する。アラーム出力ステップの実行後、事象情報の取得の有無が有るかを判断する事象情報取得有無判断ステップが実行され、取得有との判断結果の場合には、キュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する事象情報取得ステップを実行する。事象情報ステップにて取得した事象情報と、その事象が発生するに至る履歴情報と、に基づいてアラーム条件を更新する必要があるかを判断する、アラーム条件更新有無判断ステップが実行される。アラーム条件更新有無判断ステップでの判断結果がアラーム条件の更新の必要性有との判断結果の場合には、アラーム条件を更新するアラーム条件更新ステップが実行される。アラーム条件更新ステップの後は、システムを終了するかどうかを判断するステップを実行するが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、殆どの場合システムは終了せずに、上記の各種ステップが終了した後は、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。また、予告アラームを出力した履歴であるアラーム履歴と履歴情報保持部に保持されているアラーム履歴ろからアラーム予告出力ルールを更新する。
<実施形態3:主に請求項3に対応>
<実施形態3 概要>
実施形態3の人工知能型アラーム予告装置は、実施形態1又は実施形態2を基本としてアラーム出力装置は、履歴情報取得部と、アラーム予告出力ルール保持部と、アラーム履歴情報取得部と、アラーム予告出力ルール更新部と、アラーム予告出力部と、をさらに有するキュービクル自動保安点検システムである。実施形態1又は実施形態2で説明の分に関しては省略し、本実施形態に特有の部分を説明する。
<実施形態3 発明の構成>
図13は、実施形態3におけるアラーム出力装置の構成の一例を示す機能ブロック図の一例である。図に示す様に、本件実施形態のアラーム出力装置装置(1300)は、キュービクル履歴情報取得部(1301)、履歴情報保持部(1302)、アラーム条件保持部(1303)、アラーム出力部(1304)、履歴情報取得部(1305)、アラーム予告出力ルール保持部(1306)、アラーム履歴情報取得部(1307)、アラーム予告出力ルール更新部(1308)、アラーム予告出力部(1309)、とからなる。以下では、実施形態1または実施形態2との共通の構成の説明は省略し、本実施形態に特有の構成についてのみ説明する。
<実施形態3 構成の説明>
<実施形態3 構成の説明 履歴情報取得部>
「履歴情報取得部」は、履歴情報を取得する。この場合の履歴情報とは、アラーム発報前の各ユニットからの検知情報、測定情報、計測情報、取得情報などのキュービクル情報の経時的なものであり、各キュービクルから常時取得されて履歴として蓄積されていくものである。当然にキュービクル識別情報と関連付けられている。アラーム発報前にその予告をするアラーム予告は、履歴情報がアラーム予告出力ルールの条件を満たす場合に出力される。
<実施形態3 構成の説明 アラーム予告出力ルール保持部>
「アラーム予告出力ルール保持部」は取得した履歴情報に基づいてアラーム予告を出力するアラーム予告出力ルールを保持する。このルールは増加関数のようなものであってもよいし、データからなるものであってもよいしルールの形態は問わない。基本的に履歴情報に基づいてアラームを発報するタイミングを算出し、想定アラーム発報時点より所定時間分早い段階がアラーム予告の出力タイミングとなる。アラーム予告出力ルールは、履歴情報から想定アラーム発報タイミングまでの時間が所定時間となったかを算出するためのルールである。
このルールは全キュービクルに対して同一であってもよいし、各キュービクルごとにユニークであってもよい。履歴情報は各キュービクルに特有(キュービクルに配置するセンサの位置、センサの感度、地理的事情が関連してくるので)であり、したがってアラームの予告をすべき判断も各キュービクルに特有のものとするメリットがある。例えば、本システムの導入初期においては代表的なルールを採用して、各アラーム履歴情報に応じてそれぞれのキュービクルに最適化するように更新してゆくことができる。代表的なルールはキュービクルのタイプに応じて準備しておき、これを各キュービクルの個性に合わせて更新し最適化することとしても良い。
<実施形態3 構成の説明 アラーム履歴情報取得部>
「アラーム履歴情報取得部」は、出力されたアラームとそのアラームに至るまでのキュービクル情報の履歴情報であるアラーム履歴情報を取得する。アラーム履歴情報は、アラーム予告出力ルールを各キュービクルに最適化するように更新するために利用される情報である。アラーム履歴情報取得部が取得する情報は、出力されたアラームの種類を示す情報と(予告アラームか、アラームか)、そのアラームが発報されるにいたるまでのキュービクル情報の履歴情報によって構成される。
アラーム予告がされてから実際にアラームが出力されるまでの時間が予告された時間と合致するか、早いのか、遅いのかによってアラーム予告出力ルールが更新される。つまり、アラームが出力されるまでの時間が予告された時間と概略同じであればアラーム予告出力の内容は正確であったこととなりアラーム予告出力ルールの更新は不要となる。アラームが出力されるまでの時間が予告された時間より早ければアラーム予告出力の内容は誤りであったこととなりアラーム予告出力ルールの更新は、より早いタイミングでアラーム予告をするか、あるいはアラーム予告の内容として予告されるアラームが出力されるまでの想定時間を短くするかの更新を行う。アラームが出力されるまでの時間が予告された時間より遅ければアラーム予告出力の内容は誤りであったこととなりアラーム予告出力ルールの更新は、より遅いタイミングでアラーム予告をするか、あるいはアラーム予告の内容として予告されるアラームが出力されるまでの想定時間を長くするかの更新を行う。
<実施形態3 構成の説明 アラーム予告出力ルール更新部>
「アラーム予告出力ルール更新部」は、アラーム予告出力ルールをそのキュービクルに最適に更新する。いわゆる人工知能機能、ないしは人工知能的機能を有する部分である。この更新によってアラーム予告出力ルールが改善される点は、想定本アラームタイミングの算定確度を高めることによって、想定本アラームタイミングより一定時間早い時点でアラーム予告を確実に出力することができる。アラーム予告の確度を高めることで、アラームの出力時に備えて、計画遮断の準備をしておく、整備の計画を練っておくことができるようになる。
図54は、アラーム予告出力ルールの更新を概念的に示した図である。縦軸はキュービクル情報によって得られるキュービクル内設備の機能不全度(破損、汚損など)を数値化して示す軸であり、横軸は、時間軸である。時間0の時点では機能不全度は見受けられなかったが、その後の時間の経過に従って機能不全度が徐々に高まってゆく様子を示すものである。機能不全度が所定の段階に達してアラームを出力することとあらかじめ定められている出力段階(5401)は、一定値X(5402)である。アラーム予告の出力は、アラームの出力時点A1(5403)の一定時間a1前の時点(5404)にアラーム予告を出力する。
このアラーム出力タイミングA1は、キュービクル情報に基づいて経過時間に応じて機能不全度を表す関係が増加関数F(α)(5407)のようにあらわされるとすると、その値が閾値Xとなる経過時間として表される。
従って、アラーム出力がされる経過時間より所定時間a1(例えば48時間)手前でアラーム予告を出力しようとすると増加関数F(α)によると時点5404がアラーム予告の出力タイミングとなる。
しかし、実際にアラームの出力がA1より早い段階のA2(5405)で出力された場合には、本来は、アラーム予告の出力タイミングはもっと早い段階であるべきであったことになる。すなわち、実際のアラーム予告出力タイミングは実際のアラームの出力タイミングA2(5405)の一定時間a2(例えば48時間)前の時点(5406)であるべきであったことになる。つまり、キュービクル情報に基づいて把握される設備の機能不全度の経過時間に対する関数はF(β)であったと考えられる。そこで、新たな増加関数F(β)を用いて実際にアラームが発報された時点からa2(例えば48時間)前の機能不全度をアラーム予告出力をすべき機能不全度を示す値とする。経過時間と機能不全度の相関関係を予測する増加関数F(α)をF(β)へと変更し、さらにアラーム予告のための機能不全度を示す値をY1からY2に変更する。この増加関数の書換と、アラーム予告を発報すべき機能不全度を表す値の書き換えが、アラーム予告出力ルールの更新にあたる。
増加関数としては、例えば、キュービクル情報の数値と、悪化速度を示す係数を乗じることで、悪化状態と本アラームの出力までの時間の相関関係を示すことが考えられる。アラーム予告出力の際に用いた増加関数から導かれる、本アラーム出力の予測時点と、実際の本アラームの出力時点が相違している場合には、悪化速度を示す係数が実際の悪化速度と一致していなかったことになるので、この悪化速度を示す係数を変更することによって、アラーム予告出力ルールを更新することができる。
前述の通り、アラーム予告出力ルールは、キュービクルに固有であってもよいので、このアラーム予告出力ルールの更新もキュービクルごとに固有に行うことができる。また、キュービクル全体の傾向と、キュービクル固有の傾向とをミックスして更新を行うようにしてもよい。この場合には、どちらの傾向を重く採用するかについて重みづけしてもよい。例えば全体の傾向の重みを3から5に対して、固有なキュービクルの傾向に基づくものを5から7とするようなことが考えられる。
<実施形態3 構成の説明 アラーム予告出力部>
「アラーム予告出力部」は、取得した履歴情報と、保持されているアラーム予告出力ルールとに基づいてアラーム予告を出力する。
「アラーム予告」とは、次に出力されるアラームの予告を言う。次に出力されるアラームの予告とは、次に出力されるアラームの内容や、アラームの種類を少なくとも含み、次に出力されるアラームのタイミングを示す情報が含まれることが好ましい。タイミングは、アラーム予告出力が行われた時点から経過時間で示してもよいし、年月日、あるいはこれに加えて時刻の情報で暦上のタイミングを示すものであってもよい。また次に出力されるアラームの出力形態(メール通知、電話(固定、携帯のいずれか又は両者であってもよい)通知、直接的なスピーカー出力、ベルの鳴動、パソコンなどのディスプレイ表示、通知対象者、これらの組合せなどである。)を示す情報が含まれていてもよい。
前述のようにアラーム予告は単なる発報でなく各種の情報を含むものであることが好ましい。原因、箇所、アラーム発生推測日時、整備に必要な機材、部材、そのキュービクルに至るアクセス経路、そのキュービクルに出向くのにふさわしい日時(すなわち、本アラームの出力タイミングと一致する。)などである。アラーム予告出力は、さらにキュービクル管理者や担当者のスケジュール調整機能を有していてもよく、そのスケジュールデータベースに基づいて本アラームの発報時の整備の準備を計画することができるようにしておくことが考えられる。
アラーム予告の出力にあたっては、単に「キュービクルNo.TC1034の変圧器の絶縁油交換口に損傷あり。本アラームが一か月後前後一週間の間に発生します。そのアラームの内容は、「今年10月の中旬に電力遮断が発生する」とのアラームです。」と文字で警告を出すだけでなく、キュービクル内のどの設備に異常が発生して、その異常は設備内のどの部分で起きているのかをマップや図面を用いて表示するように構成して、本アラームの内容を先取りするような情報を含ませることも可能である。そうすると、該当箇所の取り間違いや、場所探しの手間を省くことができる。
<実施形態3 ハードウェア構成>
<実施形態3 ハードウェア構成:キュービクル装置>
実施形態3のキュービクルの最も基本的なハードウェア構成の一例は、図7に示す実施形態1のハードウェア構成と共通する。したがって、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態3 ハードウェア構成:アラーム出力装置>
図14は、実施形態3のアラーム出力装置の最も基本的なハードウェア構成の一例である。図に示すように、「キュービクル情報取得プログラム」、「履歴情報保持プログラム」、「アラーム条件保持プログラム」、「アラーム出力プログラム」、履歴情報保持部が保持する履歴情報を取得するための「履歴情報取得プログラム」、取得した履歴情報に基づいてアラーム予告を出力するアラーム予告出力ルールを保持するための「アラーム予告出力ルール保持プログラム」と、出力されたアラームとそのアラームに至る履歴情報であるアラーム履歴情報を取得するための「アラーム履歴情報取得プログラム」、取得したアラーム履歴情報に基づいて保持されているアラーム予告出力ルールを更新するための「アラーム予告出力ルール更新プログラム」、取得した履歴情報と、保持されているアラーム予告出力ルールとに基づいてアラーム予告を出力するための「アラーム予告出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にキュービクル情報、キュービクル識別情報、アラーム条件、アラーム出力情報、アラーム予告出力ルール、アラーム履歴情報、アラーム予告出力情報、更新アラーム予告出力ルール、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、請求項1と同様の働きをするプログラムについては説明を省略し、本実施形態に特徴的なプログラムについてのみ説明した。
<実施形態3 処理の流れ>
図15は、実施形態3における本自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すフロー図である。図15に示すように、キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。キュービクル情報取得ステップの後は、取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。履歴情報保持ステップの後は、保持された履歴情報を取得する履歴情報取得ステップが実行される。履歴情報取得ステップの実行後、取得した履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム予告出力ルールに該当するか否かを判断するアラーム予告出力ルール該当判断ステップが実行される。アラーム予告出力ルール該当性判断ステップでの判断結果が、アラーム予告出力ルール該当性無の場合には、アラーム予告出力はされずに、キュービクル情報取得ステップを再び実行する。アラーム予告出力ルール該当性判断ステップでの判断結果が、アラーム予告出力ルール該当性有の場合には、アラーム予告出力が実行される。アラーム予告出力が実行された後に、履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム条件に合致するか否かを判断する、アラーム条件合致有無判断ステップが実行される。アラーム条件合致性判断ステップでの判断結果が、アラーム条件合致性無の場合には、アラームは出力されずに、アラーム条件合致性判断ステップを繰返す。アラーム条件合致有無判断ステップでの判断結果が、アラーム条件該当性有との判断結果である場合には、アラームを出力するアラーム出力ステップが実行される。アラーム出力ステップの実行後、出力されたアラームとそのアラームに至る履歴情報であるアラーム履歴情報を取得するアラーム履歴情報取得ステップが実行される。アラーム履歴情報取得ステップの実行後、取得したアラーム履歴情報に基づいて保持されているアラーム予告出力ルールを更新する必要が有るかを判断するアラーム予告出力ルール更新有無判断ステップが実行される。アラーム予告出力ルール更新有無判断ステップでの判断結果が、アラーム予告出力ルールの更新無との判断結果である場合には、アラーム予告出力ルール更新ステップは実行されずに、システムを終了するかの判断ステップに進む。アラーム予告出力ルール更新有無判断ステップでの判断結果が、アラーム予告出力ルール更新の必要性有との判断結果である場合には、アラーム予告出力ルールを更新するアラーム予告出力ルール更新ステップが実行される。アラーム予告出力ルール更新ステップの実行後、システムを終了するかどうかを判断するステップを実行するが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、殆どの場合システムは終了せずに、上記の各種ステップが終了した後は、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。また、予告アラームを出力した履歴であるアラーム履歴と履歴情報保持部に保持されているアラーム履歴からアラーム予告出力ルールを更新する。
<実施形態4:主に請求項4に対応>
<実施形態4 概要>
本実施形態における発明は、実施形態1から実施形態3のいずれか一に記載の発明の特徴に加えて、履歴情報に基づいてキュービクルの安全度を分析して、分析した結果の安全度に関する情報を出力することを特徴とする。
<実施形態4 発明の構成>
<実施形態4 発明の構成:キュービクル装置>
本実施形態におけるキュービクル装置の最も基本的な構成は、図4に示す実施形態1のキュービクル装置の構成と共通することから、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態4 発明の構成:アラーム出力装置>
図16は、本実施形態におけるアラーム出力装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図16に示す様に、本実施形態におけるアラーム出力装置(1600)は、キュービクル情報取得部(1601)、履歴情報保持部(1602)、アラーム条件保持部(1603)、アラーム出力部(1604)、分析ルール保持部(1605)、安全度情報出力部(1606)、とからなる。以下では、実施形態1から実施形態3のいずれか一との共通の構成の説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明をする。
<実施形態4 安全度>
「安全度」とは、キュービクルが機能不備を発生する、又は発生しない確率、度合、などを示す情報である。百分率(例えば、機能不全発生確率10日以内 0.1%)で表現されたり、分数(例えば、機能不全発生確率10日以内 1/1000)、小数(例えば、機能不全発生確率10日以内 0.001)で表現されたり、あるいは格付(例えば、機能不全発生確率 AAA)で表現されたり、定性的な文章(例えば、機能不全発生確率は10日以内にほぼ無視できる程度)や文字(例えば、機能不全発生確率10日以内 最低)や記号(例えば、機能不全発生確率10日以内 ★★★)等で表現されるものをいう。
一般にアラームは危険性を察知して警告するものであるが、安全度の情報は危険性の有無とは関係なく常時計算して提示することができるものである。例えばキュービクルが機能不備を向こう1時間以内に発生する確率は「0.1%」である、などという情報である。実際には、向こう1時間以内に発生する確率は「0.1%」である場合にはアラームを出力することはないが情報としてそのキュービクルの管理者に伝えることで管理者は安心して日常業務をすることができる。つまり、いつアラームが来るのかという不安におびえることもなくなるという効果を本実施形態の発明は発揮する。
<実施形態4 構成の説明>
<実施形態4 分析ルール保持部>
「分析ルール保持部」は、保持されている履歴情報に基づいてキュービクルの安全度を分析するための分析ルールを保持する。機能不全が発生するリスクは、過去に事故が起きた時に認められた履歴情報や、過去にアラームを出力した時の履歴情報、またこれらと関連付けられている事象情報(機能不全が発生する前段階の状態、機能不全が発生した段階の両者を含める。)と、から構成される情報であって多数の統計処理可能な程度の複数のキュービクル情報と事象情報に含まれる各検知ユニット(音、臭気、温度、内部画像、振動、粉塵、電気関連等の各ユニット)が検知した検知情報の数値、波長、形状、頻度、大小、工程、増加率、減少率、パターン、キュービクル内の設備の汚損、破損、異臭、過熱、返照、損傷、動作表示、発錆、変形、ゆるみ、操作具合、機構の状態、接地線接続部の状態、電線取付の状態、弛緩度合、腐食、亀裂、ケーブルの取付状態、欠け、割れ、罅、振動、漏れ、異臭、断線、漏洩電流の状態、絶縁の状態、施錠の状態、鍵の状態、ほこりやチリの状態、塗装の状態、スイッチ類の誤操作の状態、給油状態、塗料の剥離状態等の事象情報など複数の要素をN次元(Nは取得するキュービクル情報の種別数)で経時的に特徴抽出したモデルを利用して計算される。つまり、N個のキュービクル情報に対して1の事象情報(正常で問題ないという事象、異常と判断されて問題があるという事象、あるいは機能不全を起こしたという事象)が確率で時間軸上で関連付けられている。このモデルと正常運転中のキュービクルから得られるN個のキュービクル情報と比較することによって正常運転中のキュービクルが機能不全等の事象に陥る確率を計算することができる。抽出された特徴と近似したキュービクル情報がある時点で得られた場合にはその後の経時的に特徴抽出されたキュービクル情報で示されたキュービクルの将来予測も得られる。この特徴抽出されたキュービクルの機能不全となる確率は、その統計処理されてモデルとなっているキュービクルの全時間(例えばキュービクルの使用を開始してから設計された寿命時間に到達するまでの時間)にわたって計算されている。例えば、正常運転中のキュービクルから得られたキュービクル情報が特徴抽出されたキュービクル情報とN次元で近似した場合、その特徴抽出されたキュービクル情報を得たと想定されるキュービクル(実際は統計処理によって架空に想定されているキュービクル)が将来的(現時点を含めて)に機能不全に陥る確率は計算されているので正常運転中のキュービクルの機能不全確率を知ることができる。
安全度の分析のためのN次元近似性の判断は、人工知能(AI)を用いて行うことが理想的である。本システムが適用されているキュービクルは、その利用方法によって千差万別な動作特徴を持つことから、事前に人間が与えた事前学習情報のインプットのみでは、機械ごとの固体格差を反映させた適切な類推分析を行うことが出来ない。そこで、人工知能の自己学習システム(いわゆる「ディープラーニング」)を導入することによって、熟練の技術者のような、機械特有の癖や季節特有の癖のような、単純な数値には表れにくい要素までも近似性の判断要素に取り込むことが可能となる。
例えば、安全度を100%表示によって表示する場合に、0%がリスクなし、最も安全な状態を示し、100%の時が最もリスクが高く、安全性が全く確保されていないような状態を示すように構成することが考えられる。安全度情報は、履歴情報を構成するキュービクル情報に含まれる各検知ユニット(音、臭気、温度、内部画像、振動、粉塵、電気関連等の各ユニット)の検知結果毎に分析されてもよいし、全ての検知ユニット(音、臭気、温度、内部画像、振動、粉塵、電気関連等の各ユニット)の検知結果を総合的に分析して取得されてもよいし、あるいは個別と総合の両方の分析を行って取得することができる。
総合的に分析して得られるメリットは、複数の検知ユニット(音、臭気、温度、内部画像、振動、粉塵、電気関連の各ユニット)が検知した検知情報(キュービクル情報)を複合的に判断できれば各ユニットからくるノイズ検知を実際の異常の検知と誤判断したり、実際の異常の検知をノイズであると誤判断したりする可能性を排除することができるからである。そこで、安全度分析ルールは、キュービクル情報の履歴情報の蓄積、アラームの出力履歴、事象情報、アラーム履歴情報と、を多数集めて統計的に分析し、より的中率が高いように安全度分析ルールを更新することが好ましく、分析ルール保持部は分析ルール更新手段を有するように構成するとよい。いわゆる人工知能的な処理を分析ルールに施すことが好ましい。
<実施形態4 安全度情報出力部>
「安全度情報出力部」は、保持されている履歴情報と保持されている分析ルールとに基づいて安全度に関する情報を出力する。安全度を出力する先は請求項上は特定していないことから、本システムの複数のアラーム出力装置を束ねているさらに上位のサーバ等に出力することとしても良い。
<実施形態4 ハードウェア構成>
<実施形態4 ハードウェア構成:キュービクル装置>
本実施形態におけるキュービクル装置の最も基本的なハードウェア構成は、実施形態1のハードウェア構成と共通することから、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態4 ハードウェア構成:アラーム出力装置>
図17は実施形態4におけるアラーム出力装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「キュービクル情報取得プログラム」、「履歴情報保持プログラム」、「アラーム条件保持プログラム」、「アラーム出力プログラム」、履歴情報に基づいて安全度情報を分析するための「分析ルール保持プログラム」、安全度分析ルールと履歴情報とに基づいて安全度に関する情報を出力する「安全度情報出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にキュービクル情報、キュービクル識別情報、アラーム条件、アラーム出力情報、分析ルール、安全度情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、請求項1から請求項3のいずれか一と同様の働きをするプログラムについては説明を省略し、本実施形態に特徴的なプログラムについてのみ説明した。
<実施形態4 処理の流れ>
図18は実施形態4の本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。履歴情報保持ステップの実行後、保持されている履歴情報とキュービクルの安全度を分析するための分析ルールとに基づいて安全後に関する情報を分析する、履歴情報分析ステップが実行される。履歴情報分析ステップの実行後、分析結果を取得する分析結果取得ステップが実行される。分析結果取得ステップの実行後、分析結果として取得される安全度に関する情報を出力する安全度情報出力ステップが実行される。安全度情報の出力後は、システムを終了させるかを確認するステップを実行するが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合でシステムを終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態5:主に請求項5に対応>
<実施形態5 概要>
本実施形態における発明は、実施形態1から実施形態4のいずれかに記載の発明の特徴に加えて、キュービクルの外部に配置された設備についての情報を検知することを特徴とする。図6−1から図6−9に示す各設備において、外部設備に該当するのは、例えば、図6−1に示す引込設備の引込線及び支持物、ケーブル、図6−3に示す受電設備(サブ変電設備を含む)の避雷針、図6−4に示す受・配電盤の電線及び支持物、等である。
<実施形態5 発明の構成>
<実施形態5 発明の構成:キュービクル装置>
図19は、実施形態5のキュービクル装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図に示す様に、実施形態5のキュービクル装置(1900)は、集音部(1901)と音情報出力部(1902)とからなる音ユニット、臭気検知部(1903)と臭気情報出力部(1904)とからなる臭気ユニット、温度計測部(1905)と温度情報出力部(1906)とからなる温度ユニット、内部画像取得部(1907)と内部画像情報出力部(1908)とからなる内部画像ユニット、振動取得部(1909)と振動情報出力部(1910)とからなる振動ユニット、粉塵量計測部(1911)と粉塵量情報出力部(1912)とからなる粉塵ユニット、電気関連値計測部(1913)と電気関連値情報出力部(1914)とからなる電気関連ユニット、の少なくとも2以上のユニットと、電流電圧情報取得部(1915)と電流電圧情報出力部(1916)とからなる電流電圧ユニット、外部画像取得部(1917)と外部画像情報出力部(1918)とからなる外部画像ユニットのいずれか1以上のユニットを有する。以下では、実施形態1から実施形態4のいずれかとの共通の構成の説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明する。
<実施形態5 発明の構成:アラーム出力装置>
本実施形態のアラーム出力装置の最も基本的な構成の一例は、図5に示す実施形態1のアラーム出力装置と共通することから、本実施形態での説明は省略する。
<実施形態5 構成の説明>
<実施形態5 電流電圧ユニット:電流電圧取得部>
「電流電圧取得部」は、外部に配置されキュービクルに対する引き込み線の電流又は/及び電圧を取得する。検知部は図3に示すキュービクル(0300)の外部に配置されている。電流電圧取得部は、図6―1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9に示す保安点検対象項目のうち、外部設備の電流電圧検知に用いられる。
具体的には、図6−1に示す引込設備の引込線及び支持物、ケーブル、図6−3に示す受電設備(サブ変電設備を含む)の避雷針、図6−4に示す受・配電盤の電線及び支持物、等である。
電流電圧取得機器は、上記具体例に示す各設備の電流電圧検知に適した特定の個所に配置するとよい。
電流電圧取得部を構成する電流電圧取得機器は、24時間継続して電流電圧の値の取得を行う。例えば、異常電圧値、異常電流値が発生していない場合には電流電圧データ保存はせずに単にリアルタイムチェックをするだけとし、異常電圧値又は/及び異常電流値が検知されるとデータの保存を開始するように構成することとしても良い。しかし、電流値又は/及び電圧値は常時アラーム出力装置に送信し続けるように構成してもよい。
<実施形態5 電流電圧ユニット:電流電圧情報出力部>
「電流電圧情報出力部」は、取得した電流電圧情報をネットワークを介してアラーム出力装置に出力する。電流電圧情報を出力する際には、その電流電圧情報を特定するために、電流電圧情報を生成した日時を示す情報、取得したキュービクルを識別する情報と関連付けて出力する。出力された情報は、キュービクル情報を構成する情報の一つとして、アラーム出力装置に出力される。電流電圧情報の出力は、遅滞なく異常検知を行うことができるように、24時間リアルタイムに行われるように構成されることが好ましいが、1秒おき、3秒おき、5秒おきのように、異常検知の遅滞として許容できる程度の間隔を置いて、ある程度まとまった電流電圧情報を出力するように構成することも許容される。
<実施形態5 外部画像ユニット:外部画像取得部>
「外部画像取得部」は、外部に配置され画像を取得する。画像を取得する機器、例えばカメラ、ムービー、画像センサ、赤外線センサ、サーモグラフィー機器などの検知部は図3に示すキュービクル(0300)の外部に配置されている。外部画像取得部は図6―1、図6−2、図6−3、図6−4、図6−5、図6−7、図6−8、図6−9に示す保安点検対象項目のうち、片影、亀裂、損傷、腐食、等の目視によって確認できる項目の点検に用いられるがこれに限定されない。例えば野生動物の往来、風、雨、浸水の状況、キュービクルの外部破損状況、キュービクル近辺での人の往来や、工事、建設、駐車などの状況も把握可能である。
具体的には、図6−1に示す引込設備の引込線及び支持物、ケーブル、図6−3に示す受電設備(サブ変電設備を含む)の避雷器、図6−4に示す受・配電盤の電線及び支持物、等は重要な観察対象である。
外部画像取得部は、上記具体例に示す各設備に接触する、あるいは近接する位置に複数台配置するように構成して、対象を特定せずに広域に外部画像を取得するように配置してもよい。
外部画像取得部による外部画像の取得は、24時間継続して行われる。例えば、亀裂や変形などの所見が発生していない場合には外部画像情報をデータ保存はせずに単にリアルタイムチェックをするだけとし、亀裂や変形等の所見が検知されると保存を開始するように構成することが考えられるが、原則としては常時アラーム出力装置に対して画像を送信し続けるのが好ましい。画像の情報はキュービクル情報として重要であり、また事象情報としても重要であるからである。
<実施形態5 外部画像ユニット:外部画像情報出力部>
「外部画像情報出力部」は、取得された外部画像情報をネットワークを介して出力する。外部画像情報を出力する際には、その外部画像情報を特定するために、外部画像情報を取得した日時を示す情報、外部画像を撮影したキュービクルを識別する情報と関連付けて出力する。また一のキュービクルに対して複数の画像を取得する機器、例えば複数の「カメラ、ムービー、画像センサ、赤外線センサ、サーモグラフィー機器」がある場合には、各機器を識別する機器識別情報をも関連付けて送信することが好ましい。
出力された情報は、キュービクル情報(場合により事象情報)を構成する情報の一つとして、アラーム出力装置に出力される。外部画像情報の出力は、遅滞なく異常検知を行うことができるように、24時間リアルタイムに行われるように構成されることが好ましいが、1秒おき、3秒おき、5秒おきのように、異常検知の遅滞として許容できる程度の間隔を置いて、ある程度まとまった外部画像情報を出力するように構成することも許容される。
<実施形態5 ハードウェア構成>
<実施形態5 ハードウェア構成:キュービクル装置>
図20は本実施形態におけるキュービクル装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。センシング系およびコンピュータ系のハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的には、プログラマブルコントローラやそのシーケンサプログラム、汎用コンピュータやコンピュータプログラム、各種デバイス(各種センサ)で構成することが可能である。コントローラや、コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「集音プログラム」、「音情報出力プログラム」、「臭気検知プログラム」、「臭気情報出力プログラム」、「温度センサ計測プログラム」、「温度情報出力プログラム」、「内部画像取得プログラム」、「内部画像情報出力プログラム」、「振動取得プログラム」、「振動情報出力プログラム」、「粉塵量計測プログラム」、「粉塵量情報出力プログラム」、「電気関連値計測プログラム」、「電気関連値情報出力プログラム」、電流電圧を取得するための「電流電圧取得プログラム」、電流電圧情報をアラーム出力装置に出力するための「電流電圧情報出力プログラム」、外部画像を取得するための「外部画像取得プログラム」、外部画像情報を出力するための「外部画像情報出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様に音情報、臭気情報、温度情報、内部画像情報、振動情報、粉塵情報、電気関連値情報、電流電圧情報、外部画像情報、キュービクル識別情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、IEEE1394などのインターフェイスで、センサインターフェイスとして、集音マイク、臭気センサ、温度センサ、カメラ、ビデオカメラ、振動センサ、粉塵センサ、電流計、電圧計、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、実施形態1から実施形態4のいずれかと共通の働きをするプログラムについての説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明した。
<実施形態5 ハードウェア構成:アラーム出力装置>
実施形態5のアラーム出力装置の最も基本的なハードウェア構成は、図8に示す実施形態1のハードウェア構成と共通であることから、本実施形態での説明は省略する。
<実施形態5 処理の流れ>
図21は、本実施形態における本件キュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成する。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後に、振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。電流電圧ユニットは、電流電圧取得ステップの後に、電流電圧情報出力ステップを実行するように構成することができる。外部画像ユニットは、外部画像取得ステップの後に、外部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。各ユニットは少なくとも1以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。キュービクル装置内外の各ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。蓄積された履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム出力条件に該当するか否かを判断するアラーム出力条件該当判断ステップが実行される。アラーム出力条件該当性判断ステップでの判断結果が、アラーム出力条件該当性無との判断結果である場合には、アラーム出力ステップは実行されずに、キュービクル情報取得ステップが再び実行される。アラーム出力条件該当性判断ステップでの判断結果が、アラーム出力条件該当性有との判断結果である場合には、アラーム出力ステップが実行され、アラームが出力される。アラームの出力後、本システムを終了させるか判断するステップが実行されるが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合においてシステムは終了せずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態6:主に請求項6に対応>
<実施形態6 概要>
本実施形態における発明は、実施形態1から実施形態5のいずれか一に記載の発明の特徴に加えて、本システムを構成する各キュービクル設備の交換整備タイミングを告知する機能を有する。
<実施形態6 発明の構成>
<実施形態6 発明の構成:キュービクル装置>
本実施形態におけるキュービクル装置の最も基本的な発明の構成は、図4に示す実施形態1と共通の構成となることから、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態6 発明の構成:アラーム出力部>
図22は、実施形態6のアラーム出力装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図に示す様に、実施形態6のアラーム出力装置は、キュービクル情報取得部(2201)、履歴情報保持部(2202)、アラーム条件保持部(2203)、アラーム出力部(2204)、設備交換整備タイミング判断ルール保持部(2205)、設備交換整備タイミング算出部(2206)、設備交換告知部(2207)、とを有する。以下では、実施形態1から実施形態5との共通の構成の説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明する。
<実施形態6 構成の説明>
<実施形態6 設備交換整備タイミング判断ルール保持部>
「設備交換整備タイミング判断ルール保持部」は、履歴情報保持部に保持されている情報に基づいて各設備の交換整備タイミングを定めたルールである設備交換整備タイミング判断ルールを保持する。設備交換整備タイミング判断ルールは、履歴情報保持部に保持されている前回の設備更新からの時間経過のみならず、キュービクル情報に含まれる各種の情報を設備の更新判断のために利用する。具体的には、異音、異臭、過熱、変色、変形、ゆるみ、操作具合、取付状態、亀裂、接地線接続部の状態、油の漏れ、発錆、母線の高さ、B種接地線に流れる漏れ電流の大きさ、小動物の侵入痕跡、施錠の状態、鍵の状態、損傷、汚損、設備の動作表示、ケーブルヘッド遮蔽層の損傷、腐食、他物との離間距離、などや、音ユニット、臭気ユニット、温度ユニット、内部画像ユニット、振動ユニット、粉塵ユニット、電気関連ユニット、などの機能不全や、機能不全の兆候を示す情報、電流電圧ユニットからの高圧引き込み線の電流電圧情報、外部画像ユニットからの外部画像情報に応じて設備交換のタイミングが決定されるように構成されることが好ましい。従って、各種キュービクル情報や、キュービクル情報に基づいて想定されるキュービクルの内部設備の状況を変数として、設備交換のタイミングが算出されるようなルールを設備交換整備タイミング判断ルーツとすることが好ましい。また、時間的なタイミングは、その装置が設置されている場所の自然的な環境因子による差異を反映したものして設定されていることが好ましい。例えば、潮風の吹く海の近くや、直射日光が長時間当たる位置、湿気が多い時期や地域、雪や雨の時期が長い時期や地域、小動物や昆虫などの生物が多い時期や地域、といった要素が時間的なタイミングに影響を与える環境因子の例として挙げられる。
<実施形態6 設備交換整備タイミング算出部>
「設備交換整備タイミング算出部」は、保持されている履歴情報と保持されている交換整備タイミング判断ルールとに基づいて設備交換整備タイミングを算出する。設備交換整備タイミングの算出は、設備交換整備タイミング判断ルールが一の設備に対して複数の交換対象に対して設定されている場合には、1つの設備について複数の設備交換整備タイミング判断ルールを適用することが可能となる。複数の算出結果を総合的に用いることによって、どの交換対象に対して設備交換整備をする必要性があるのかを算出して、設備交換整備タイミングが到来している又は/及び近づいているか否かを決定する。設備交換整備タイミングが近接している場合には、複数の交換対象を同時に交換整備することで効率的なキュービクルの保守を行うことができる。「設備交換整備」とは、設備の全体の交換をする場合の他に、設備の部品や消耗品、設備稼働によって消費されるものなどを交換したり、整備することが含まれる。設備の部品としては、ヒューズ、抵抗、コイル、絶縁油、ケーブル被覆、ねじ、ボルト、塗装、塗料、燃料、碍子、また設備としては、受電盤、配電盤、遮断器、遮蔽器、開閉器、配電盤、制御装置、接地線、床面、壁面、換気扇、ヒータ、充電装置、ケーブル、変圧器、コンデンサ、リアクトル、避雷針、電圧調整器、整流器、中性点抵抗器、放電コイル、電圧調整器、極板、端子、接地線、接地装置、低圧機器などである。また設備としては、引込設備、受電設備、サブ変電設備、受・配電盤、接地構造、構造物、配電設備、常用発設備、非常用発電設備、蓄電池設備、負荷設備、などの一以上が含まれる。
<実施形態6 設備交換告知部>
「設備交換告知部」は、判断された交換整備タイミングが所定の期間内となった場合にその旨を出力する。設備交換告知は、具体的には、「変圧器設備が劣化してきています。交換してください」というような内容である事が考えられる。設備交換告知部は、設備交換が完了するまで告知を継続することが好ましいが、所謂目覚ましのスヌーズ機能のように、設備交換が完了するまでの期間、定期的に再告知を行うように構成してもよい。この場合には、告知された設備の交換整備が行われた場合には、設備交換告知部に設けられる交換整備完了情報取得手段に設備交換完了の旨を示す設備交換完了情報を入力するようにし、設備交換完了情報の入力があった場合には、スヌーズを停止するスヌーズ停止手段を持つように構成することが考えられる。設備交換完了情報は、設備交換告知の識別情報である設備交換告知識別情報と関連付けて入力するように構成する。設備交換告知情報は、キュービクル識別情報、その中の設備識別情報と関連付けられている情報であり、設備の部品等の交換を告知する場合にはその部品等の識別情報とも関連付けられた情報である。さらに、その交換を実施すべき担当者や、その部門などを識別する情報と関連付けられていてもよい。そして、設備交換告知情報は、それらの担当者や部門に対して出力されるように構成することが好ましい。これらはウエブベースでプッシュ型として出力されてもよいし、電子メール、電話、ショートメッセージなどで出力されてもよいし、室内放送、テレビ会議、などで出力されてもよい。また担当者のスケジュールアプリケーションに自動的にスケジュールが書き込まれるように構成してもよい。
<実施形態6 ハードウェア構成>
<実施形態6 ハードウェア構成:キュービクル装置>
本実施形態のキュービクル装置の最も基本的なハードウェア構成は、図4に示す実施形態1のハードウェア構成と共通することから、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態6 ハードウェア構成:アラーム出力装置>
図23は、実施形態6のアラーム出力装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「キュービクル情報取得プログラム」、「履歴情報保持プログラム」、「アラーム条件保持プログラム」、「アラーム出力プログラム」、本システムを構成するセンサ等の各設備の交換整備タイミングを定めた交換整備タイミング判断ルールを保持した「設備交換整備タイミング判断ルール保持プログラム」、設備交換整備タイミング判断ルールに基づいて設備交換整備タイミングを算出する「設備交換整備タイミング算出プログラム」、設備交換整備タイミング判断に基づいて設備交換告知を行うための「設備交換告知プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にキュービクル情報、キュービクル識別情報、アラーム条件、アラーム出力情報、設備交換整備タイミング判断ルール、設備交換整備タイミング情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、実施形態1から実施形態5のいずれかと共通の働きをするプログラムについての説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明した。
<実施形態6 処理の流れ>
図24は、本実施形態における本件キュービクル自動点検システムの処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後、振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。キュービクル情報取得ステップの実行後、取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。履歴情報保持部に保持されている情報と各キュービクル装置の各設備の交換整備タイミング判断ルールに基づいて各キュービクル装置の各設備の交換整備タイミングである設備交換整備タイミングを算出する、設備交換整備タイミング算出ステップが実行される。設備交換整備タイミング算出ステップの実行後、算出結果が設備交換タイミングに該当しているかどうかを判断する、設備交換タイミング該当性有無判断ステップが実行される。設備交換整備タイミング該当性有無判断ステップでの判断結果が、設備交換整備タイミング該当性無との判断結果である場合には、設備交換告知ステップは実行せずに、キュービクル情報取得ステップを再び実行する。設備交換整備タイミング該当性有無判断ステップの判断結果が、設備交換タイミング該当性有との判断結果である場合には、設備交換告知を出力する、設備交換告知出力ステップが実行される。設備交換告知ステップの終了後は、システムを終了するか判断するステップが実行されるが本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる
<実施形態7:主に請求項7に対応>
<実施形態7 概要>
本実施形態における発明は、実施形態1から実施形態6のいずれか一に記載の発明の特徴に加えて、本システムを構成する各ユニットの交換整備タイミングを告知する機能を有する。
<実施形態7 発明の構成>
<実施形態7 発明の構成:キュービクル装置>
本実施形態におけるキュービクル装置の最も基本的な発明の構成は、図4に示す実施形態1と共通の構成となることから、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態7 発明の構成:アラーム出力装置>
図25は、実施形態7のアラーム出力装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図25に示すように、実施形態7のアラーム出力装置は、キュービクル情報取得部(2501)、履歴情報保持部(2502)、アラーム条件保持部(2503)、アラーム出力部(2504)、ユニット交換整備タイミング判断ルール保持部(2505)、ユニット交換整備タイミング算出部(2506)、ユニット交換告知部(2507)、とを有する。以下では、実施形態1から実施形態5との共通の構成の説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明する。
<実施形態7 構成の説明>
<実施形態7 ユニット交換整備タイミング判断ルール保持部>
「ユニット交換整備タイミング判断ルール保持部」は、履歴情報保持部に保持されている情報に基づいて各ユニットの交換整備タイミングを定めたルールであるユニット交換整備タイミング判断ルールを保持する。
「ユニット」とは、キュービクル装置に設けられている音ユニット、臭気ユニット、温度ユニット、内部画像ユニット、振動ユニット、粉塵ユニット、電気関連ユニット、外部の電流電圧ユニット、外部画像ユニットのいずれか一以上を指す。
ユニット交換整備タイミング判断ルールは、履歴情報保持部に保持されている前回のユニットの更新や整備からの時間経過のみならず、キュービクル情報に含まれる各種の情報を設備の更新判断のために利用する。キュービクル情報に含まれる誤検知の割合、ノイズ信号の割合、信号途絶の頻度、信号欠落の頻度、などがユニット交換整備タイミング判断ルールに利用される。また各ユニットは、キュービクル情報に自己診断情報を含ませるように構成することもできる。各ユニットに自己診断部を設けて各ユニットに特有の部品や機器を自己診断し、キュービクル情報に含ませるように構成することもできる。
自己診断とは、すべてのユニットに共通に採用し得るものとしては電子回路に試験信号を流して、電子回路からの反応が予定されていた反応であるかチェックする電子回路自己診断手段、CPUなどにあらかじめ答えが判明している計算をさせて予定通りの回答が演算されたか判断する演算チェック手段(この場合にはチェック用のMPUが別途設けられていてもよい。)、測定センサ系に所定の電流や所定の信号を流してセンサが予定通りの応答をするかチェックするセンサチェック手段等を採用できる。
「音ユニット」に関しては、音ユニットにあらかじめ録音されたテスト音源が備えられ、テスト音源の再生に応じて音ユニットが予定していた情報を出力するか判断するテスト音源チェック手段を設けることが考えられる。
「臭気ユニット」に関しては、臭気ユニットにあらかじめ備蓄されたテスト臭気発生源(例えば液体を吸収した芳香材などを過熱してその液体を蒸散させてテスト用の臭気とする)が備えられ、テスト臭気の発生に応じて臭気ユニットが予定していた情報を出力するか判断するテスト臭気チェック手段を設けることが考えられる。
「温度ユニット」に関しては温度ユニットにあらかじめ所定の温度を生成するためのランプユニットを備えたテスト温度発生源(例えば温度ユニットが観測する所定の領域をランプユニットにて加温しその領域の温度を所定の温度とする)が備えられ、テスト過熱に応じて温度ユニットが予定していた情報を出力するか判断するテスト温度チェック手段を設けることが考えられる。
「内部画像ユニット」に関しては内部画像ユニットにあらかじめ所定の画像を撮像させるための映写ユニットを備えたテスト映像発生装置(例えば内部画像ユニットが観測する所定の領域にあらかじめ定められた映像を投射したり、ディスプレイに表示再生したりする)が備えられ、テスト映写に応じて内部画像ユニットが予定していた情報を出力するか判断するテスト映写チェック手段を設けることが考えられる。
「振動ユニット」に関しては振動ユニットにあらかじめ所定の振動を与えるためのテスト振動発生源を備えた振動ユニットとすることが考えられる、例えば、圧電素子、振動発生モータなどによって実現される。
「粉塵ユニット」に関しては粉塵ユニットにあらかじめ所定の粉塵を付与するための粉塵発生装置を備えた粉塵ユニットとすることが考えられる。粉塵の発生装置としてはあらかじめ所定の粉塵を袋やケースに蓄えておき、袋を圧縮して破裂させたり、ケースの窓を開けてケースを振動させたりすることで所定の粉塵を発生させることが考えられる。
「電気関連ユニット」に関してはキュービクルに流れている電流を一時的に停止してテスト電流を流し、電気関連ユニットが正しく情報出力するかチェックするテスト電流チェック手段を設けることが考えられる。以上のテスト用の出力は、キュービクル装置内の各ユニットからの情報であるので本明細書で言うところのキュービクル情報に含まれるものである。
なお、通常の稼働状態(テスト用の出力などを用いない場合)のキュービクル情報のみに基づいてユニット交換整備タイミングを算出する場合には、前回の交換からの時間的なタイミングのみならず、感度やノイズ検知が混入する頻度、ノイズ検知とリスク検知の誤判断の頻度等の要素も含むものである。また、時間的なタイミングは、その装置が設置されている場所の自然的な環境因子による差異を反映したものして設定されていることが好ましい。例えば、潮風の吹く海の近くや、直射日光が長時間当たる位置、湿気が多い時期や地域、雪や雨の時期が長い時期や地域、小動物や昆虫などの生物が多い時期や地域、といった要素が時間的なタイミングに影響を与える環境因子の例として挙げられる。
<実施形態7 ユニット交換整備タイミング算出部>
「ユニット交換整備タイミング算出部」は、保持されている履歴情報と保持されている交換整備タイミング判断ルールとに基づいてユニット交換整備タイミングを算出する。ユニット交換整備タイミングの算出は、ユニット交換整備タイミング判断ルールが複数の要因にたいして設定されている場合には、1つの設備について複数のユニット交換整備タイミング判断ルールを適用することが可能となる。複数の算出結果を総合的に用いることによって、どの程度交換をする必要性があるのかを算出して、ユニット交換整備タイミングが到来している又は/及び近づいているか否かを決定する。例えば「音ユニット」に関しては、テスト音源の再生に基づく判断(検査)の他に、静穏時(例えば、工場等の非操業時)のノイズレベルの大きさ(デシベル)や、電気回路の診断結果(電子回路の抵抗値、電子回路の試験パルスに対する応答など)などを総合して音ユニットの交換整備タイミングを算出するようにしてもよい。音ユニット以外でも、ノイズレベルや電気回路診断などを利用することができる。なお、総合判断の際には、各検査値における複数段階の閾値を定めるとともに、閾値を超えたことによって交換すべきと判断するための点数を算出するように構成することができる。点数の算出には、各検査値ごとに閾値を超えたことによる加点について重みづけをするように構成することができる。
<実施形態7 ユニット交換告知部>
「ユニット交換告知部」は、判断された交換整備タイミングが所定の期間内となった場合にその旨を出力する。ユニット交換告知は、具体的には、「変圧器設備を測定している温度計測ユニットが汚れてきています。交換してください」というような内容である事が考えられる。ユニット交換告知部は、ユニット交換が完了するまで告知を継続することが好ましいが、所謂目覚ましのスヌーズ機能のように、ユニット交換が完了するまでの期間、定期的に再告知を行うように構成してもよい。また、ユニット交換までの期限を告知するように構成することができる。例えば「3日以内に音ユニットを交換してください。」などというものである。この期間は、前述の加点方式で交換を判断する際に、その点数の時間軸での伸びから最終的に交換しなければならない時期を演算して告知するように構成することができる。
<実施形態7 ハードウェア構成>
<実施形態7 ハードウェア構成:キュービクル装置>
本実施形態のキュービクル装置の最も基本的なハードウェア構成は、図4に示す実施形態1のハードウェア構成と共通することから、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態7 ハードウェア構成:アラーム出力装置>
図26は、実施形態7のアラーム出力装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「キュービクル情報取得プログラム」、「履歴情報保持プログラム」、「アラーム条件保持プログラム」、「アラーム出力プログラム」、本システムを構成するセンサ等の各ユニットの交換整備タイミングを定めたユニット交換整備タイミング判断ルールを保持した「ユニット交換整備タイミング判断ルール保持プログラム」、ユニット交換整備タイミング判断ルールに基づいてユニット交換整備タイミングを算出する「ユニット交換整備タイミング算出プログラム」、ユニット交換整備タイミング判断情報に基づいて交換告知を行うための「ユニット交換告知プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にキュービクル情報、キュービクル識別情報、アラーム条件、アラーム出力情報、ユニット交換整備タイミング判断ルール、ユニット交換整備タイミング情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、実施形態1から実施形態5のいずれかと共通の働きをするプログラムについての説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明した。
<実施形態7 処理の流れ>
図27は、本実施形態における本件キュービクル自動点検システムの処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後、振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。キュービクル情報取得ステップの実行後、取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。履歴情報保持部に保持されている情報と各ユニットの交換整備タイミング判断ルールに基づいて各ユニットの交換整備タイミングであるユニット交換整備タイミングを算出する、ユニット交換整備タイミング算出ステップが実行される。ユニット交換整備タイミング算出ステップの実行後、算出結果がユニット交換整備タイミングに該当しているかどうかを判断する、ユニット交換整備タイミング該当性有無判断ステップが実行される。ユニット交換整備タイミング該当性判断ステップにおける判断結果が、ユニット交換整備タイミング該当性無との判断結果である場合には、ユニット交換告知ステップは実行せずに、キュービクル情報取得ステップを再び実行する。ユニット交換整備タイミング該当性有無判断ステップの判断結果が、ユニット交換整備タイミング該当性有との判断結果である場合には、ユニット交換告知を出力する、ユニット交換告知出力ステップが実行される。ユニット交換告知ステップの終了後は、システムを終了するか判断するステップが実行されるが本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態8:主に請求項8に対応>
<実施形態8 概要>
本実施形態における発明は、実施形態1から実施形態7のいずれか一を基本とし、キュービクル設備を監視するために測定している各種センサ等から取得される測定結果をレポートとして出力する測定値レポート出力装置を有するキュービクル自動保安点検システムである。以下の説明では,実施形態1に関する部分については省略する。
<実施形態8 発明の構成:測定値レポート装置>
図28は、測定値レポート装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図に示すように、実施形態8の測定値レポート装置は、レポート用履歴情報取得部(2801)、測定値関連情報生成部(2802)、測定値関連情報レポート出力部(2803)と、を有する。
<実施形態8 構成の説明>
<実施形態8 構成の説明:レポート用履歴情報取得部>
「レポート用履歴情報取得部」は、所定期間のアラーム出力装置の履歴情報保持部に保持されている前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得する。「レポート用履歴情報」は、キュービクル情報として取得されたデータの内容を所定期間内蓄積記録した観測履歴である。レポートは、モニタインターフェイスに表示される形式であってもよいし、プリンタデバイスに出力され、紙に印刷されることで表示されるように構成されてもよい。所定期間とは、定時、週間、月間、半期、年間、などのレポートを作成に用いる履歴情報を蓄積する期間のことである。これらは、デフォルトとして一定のタイミングでレポートをするように所定期間を定めておく又は/及びユーザが設定することで所定期間を設定する。レポートは、キュービクルの安全性確保のために定期的に作成されることが好ましいが、これに併せてユーザの事業規模や稼働頻度に併せてユーザが独自のタイミングを設定できるようにしておくことが好ましい。
<実施形態8 構成の説明:測定値関連情報生成部>
「測定値関連情報生成部」は、取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの測定値に関する情報である測定値関連情報を生成する。測定値とは、キュービクルに備えられている各ユニットから得られるキュービクル情報である。これらは、キュービクル識別情報及び、各ユニット識別情報あるいは、キュービクル内に備えられている各ユニットが担当する設備の識別情報と関連付けられて取得される。これらのキュービクル情報のレポートは、測定値そのものを表現した形式であってもよいし、測定値そのものでなく一般に理解しやすいように単位や値を変換した形で表現されるものであってもよい。例えば、異常と判断されるべき値を100として、現在の値を0から100までの間で表現するようなものであってもよい。これらの値はキュービクル識別情報、ユニット識別情報又は、キュービクル内の各ユニットが観測する対象となっている設備の識別情報さらには、その測定値を取得したないしは生成した時刻(年月日時刻であることが好ましい)と関連付けて生成される。また測定値関連情報は、レポート用履歴情報として取得された各種センサの測定結果から取得される数値情報である。例えば、平常状態での各ユニットからのキュービクル情報(各ユニットの測定値あるいは、複数のユニットの測定値に基づいて算出される異常かどうかを判断するための合成値)はもちろんのこと異常が確認されたタイミング、回数、頻度、異常時の測定値、等の情報である。
<実施形態8 構成の説明:測定値関連情報レポート出力部>
「測定値関連情報レポート出力部」は、生成された測定値関連情報のレポートである測定値関連情報レポートを出力する。出力方法は、上述するように、モニタインターフェイスに表示される形式であってもよいし、プリンタデバイスに出力され、紙に印刷されることで表示されるように構成されてもよい。表示をユーザの選択に任せると、ユーザが意図的にレポートを出力しない場合が発生し得ることから、測定値関連情報レポート出力部における測定値関連情報レポート出力は、ユーザの指示等の外部から情報入力を引き金とせずに、所定時間の経過をもって自動的に出力されるように構成することが好ましい。このレポートは、そのキュービクルを管理している者に対してプッシュ型で送信されるように構成することが好ましい。キュービクルを管理している者が利用するコンピュータには、この測定値関連情報レポートを取得して、表示するためのアプリケーションが備えられていることが好ましい。このアプリケーションはプッシュ通知を単に受け取る受動型のみでなく、必要と管理者が感じた際にはいつでもレポートを要求できるようにレポート要求部を備えたものであるとよい。さらに、このアプリケーションは、単にレポートを受信したり、要求したりするのみでなく、前述のように各ユニットの交換タイミングはかるための情報をアラーム出力装置に要求することができるように構成されていることが好ましい。これは前述のユニット交換のためのユニット交換整備タイミング算出部に強制的にユニット交換タイミングを算出させるためのユニット交換タイミング算出部制御部を有するように構成してもよい。さらに、管理者の利用するコンピュータのみならず、管理者の利用するスマートフォンやタブレット端末などにメールなどで送信するように構成することもできる。また、前述のようにアプリケーションを利用するほかに、ウエブでレポートを閲覧することができるように構成することもできる。ウエブで閲覧する場合には管理者のユーザー名、パスワード、キュービクル識別情報などを入力させることで閲覧可能とすることができる。
<実施形態8 ハードウェア構成:測定値レポート装置>
図29は、実施形態8の測定値レポート装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、所定期間の前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得する「レポート用履歴情報取得プログラム」、取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの測定値に関する情報である測定値関連情報を生成する「測定値関連情報生成プログラム」、生成された測定値関連情報のレポートである測定値関連情報レポートを出力する「測定値関連情報レポート出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にレポート用履歴情報の取得、測定値関連情報の生成を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にレポート用履歴情報、測定値関連情報、測定値関連情報レポート、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態8 処理の流れ>
図30は、本実施形態における、測定値レポート装置の処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、所定期間の前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得するためのレポート用履歴情報取得ステップを実行し、取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの測定値に関する情報である測定値関連情報を生成するための測定値関連情報生成ステップを実行し、生成された測定値関連情報のレポートである測定値関連情報レポートを出力する測定値関連情報レポート出力ステップを実行する。
本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態9:主に請求項9に対応>
<実施形態9 概要>
本実施形態における発明は、実施形態8のレポートに記載される測定結果の種類を、「所定期間の測定値の時間推移グラフ」「測定値の最大値」「測定値の最小値」「測定値の平均値」「測定値の標準偏差」のいずれか一以上の情報に限定することを特徴とする。
<実施形態9 発明の構成:測定値レポート装置>
図31は、実施形態9の測定値レポート装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図に示すように、実施形態9のアラーム出力装置は、レポート用履歴情報取得部(3101)、測定値関連情報生成部(3102)、時間推移グラフ等生成手段(3103)、測定値関連情報レポート出力部(3104)と、を有する。以下では、実施形態8との共通の構成の説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明する。
<実施形態9 構成の説明>
<実施形態9 構成の説明:時間推移グラフ等生成手段>
「時間推移グラフ等生成手段」は、所定期間の測定値の時間推移グラフ、測定値の最大値、測定値の最小値、測定値の平均値、測定値の標準偏差のいずれか一以上の情報を生成する。実施形態7において出力される測定値関連情報レポートに記載される内容を限定する。
「所定期間の測定値の時間推移グラフ」は、時間経過に伴って推移する特定値を一覧できるように表示しているグラフである。線グラフ・棒グラフ、三次元グラフ、熱分布グラフ、等が考えられる。時間によって測定値がどのように変動しているかを監視するためのグラフである。
「測定値の最大値」は、所定期間の測定の間の最大値を特に特出した数値である。あるいは、所定期間をさらに細分化した細分化期間を設定して、細分化期間ごとの測定値の最大値を特出した数値とすることもできる。
「測定値の最小値」は、所定期間の測定の間の最小値を特に特出した数値である。あるいは、所定期間をさらに細分化した細分化期間を設定して、細分化期間ごとの測定値の最小値を特出した数値とすることもできる。
「測定値の平均値」は、所定期間内の測定値の平均値、あるいは、細分化期間の測定値の平均値及び細分化期間の測定値の平均値の平均値等を算出することが考えられる。
「測定値の標準偏差」は、所定期間内の測定値の標準偏差、あるいは、細分化期間の測定値の標準偏差及び細分化期間の測定値の標準偏差の標準偏差等を算出することが考えられる。
<実施形態9 ハードウェア構成:測定値レポート装置>
図32は、実施形態9の測定値レポート装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「レポート用履歴情報取得プログラム」、「測定値関連情報生成プログラム」、所定期間の測定値の時間推移グラフ、測定値の最大値、測定値の最小値、測定値の平均値、測定値の標準偏差のいずれか一以上の情報を生成するための「時間推移グラフ等生成サブプログラム」、「測定値関連情報レポート出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にレポート用履歴情報の取得、測定値関連情報の生成を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にレポート用履歴情報、測定値関連情報、ユニット交換整備タイミング判断ルール、ユニット交換整備タイミング情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、実施形態7との共通の働きをするプログラムについての説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明した。
<実施形態9 処理の流れ>
図33は、本実施形態における、測定値レポート装置の処理の流れの一例を示す図でもある。図に示す様に、所定期間の前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得するためのレポート用履歴情報取得ステップを実行し、取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの測定値に関する情報である測定値関連情報を生成するための測定値関連情報生成ステップを実行する。測定値関連情報生成ステップの実行中に、所定期間の測定値の時間推移グラフ、測定値の最大値、測定値の最小値、測定値の平均値、測定値の標準偏差のいずれか一以上の情報を生成する時間推移グラフ等生成サブステップを実行する。そして、生成された測定値関連情報のレポートである測定値関連情報レポートを出力する測定値関連情報レポート出力ステップを実行する。
本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態10:主に請求項10に対応>
<実施形態10 概要>
本実施形態における発明は、実施形態1から実施形態9のいずれか一を基本とするもので、測定結果を数値で取得しない、内部画像のデータについてのレポートを出力する内部画像レポート出力装置を有するキュービクル自動保安点検システムである。
<実施形態10 発明の構成>
図34は、実施形態10の内部画像レポート装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図に示すように、レポート用内部画像履歴情報取得部(3401)、内部画像関連情報生成部(3402)、内部画像関連情報レポート出力部(3403)と、を有する。
<実施形態10 構成の説明>
<実施形態10 構成の説明:レポート用内部画像履歴情報取得部>
「レポート用内部画像取得部」は、所定期間の前記履歴情報のうち内部画像ユニットによって取得された内部画像情報であってレポートのために取得されるレポート用内部画像履歴情報を取得する。「レポート用内部画像情報」は、キュービクル情報として取得された内部画像データの内容を所定期間内蓄積記録した内部画像記録である。レポートは、モニタインターフェイスに表示される形式であってもよいし、プリンタデバイスに出力され、紙に印刷されることで表示されるように構成されてもよい。所定期間とは、定時、週間、月間、半期、年間、などのレポートを作成に用いる履歴情報を蓄積する期間のことである。これらは、デフォルトとして一定のタイミングでレポートをするように所定期間を定めておく又は/及びユーザが設定することで所定期間を設定する。レポートは、キュービクルの安全性確保のために定期的に作成されることが好ましいが、これに併せてユーザの事業規模や稼働頻度に併せてユーザが独自のタイミングを設定できるようにしておくことが好ましい。
「レポート用内部画像」は、通常のカラー写真、白黒写真の他に熱画像、放射線画像名でもよい。さらにレポート用内部画像は、動画であってもよいし、もちろん音声付きの動画であっても構わない。動画である場合には、所定時間の長さの動画が定期的(所定期間で)に取得されるように構成することができる。例えば10秒、20秒、30秒、60秒の映像を5分おき、60分おき、2時間おきなどに設定したものである。なお、本実施形態で言う所定期間は、時間帯によって変動してもよい。例えばキュービクルが工場に引き込まれる電力線のためのものである場合には、操業中は比較的短期間で、操業停止中は比較的長期間で撮影するように構成することができる。操業中がより精密に観察されるべきだからである。
<実施形態10 構成の説明:内部画像関連情報生成部>
「内部画像関連情報生成部」は、取得したレポート用内部画像履歴情報に基づいて、内部画像に関する情報である内部画像関連情報を生成する。内部画像関連情報は、レポート用内部画像履歴情報として取得された内部画像の記録から取得される内部画像情報である。例えば、異常が確認されたタイミングや、その周辺タイミングでの内部画像、内部画像から確認される異常発生の回数、内部画像から確認される異常発生の頻度、内部画像から確認される異常時の異常発生以外の周辺内部画像、等の情報である。
また内部画像情報生成部は、単に取得したレポート用内部画像情報そのものや、コピーしたものであるだけでなく、レポート用内部画像情報を分析した結果生まれる情報を生成するように構成されていてもよい。例えば、時間的に隣接したレポート用内部画像の差分値を強調するような画像処理を施したり、画像をAIなどで分析して画像の説明、例えば異常の発生予想なども含むように構成することができる。
<実施形態10 構成の説明:内部画像関連情報レポート出力部>
「内部画像関連情報レポート出力部」は、生成された内部画像関連情報のレポートである内部画像関連情報レポートを出力する。出力方法は、上述するように、モニタインターフェイスに表示される形式であってもよいし、プリンタデバイスに出力され、紙に印刷されることで表示されるように構成されてもよい。表示をユーザの選択に任せると、ユーザが意図的にレポートを出力しない場合が発生し得ることから、内部画像関連情報レポート出力部における内部画像関連情報レポート出力は、ユーザの指示等の外部から情報入力を引き金とせずに、所定時間の経過をもって自動的に出力されるように構成することが好ましい。
なお、レポートはAIなどによってその画像を自動音声で説明する音声説明であってもよいし、文字や写真、映像など単独であってもよい。また両者を含むものであってもよい。
<実施形態10 ハードウェア構成:内部画像レポート装置>
図35は、実施形態10の内部画像レポート装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、所定期間の前記履歴情報のうち内部画像ユニットによって取得された内部画像情報であってレポートのために取得されるレポート用内部画像履歴情報を取得するための「レポート用内部画像履歴情報取得プログラム」、取得したレポート用内部画像情報に基づいて、各キュービクルの所定インターバルで撮影された内部画像情報に基づいて内部画像関連情報を生成するための「内部画像関連情報生成プログラム」、生成された内部画像関連情報のレポートである内部画像関連情報レポートを出力するための「内部画像関連情報レポート出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にレポート用内部画像履歴情報の取得、内部画像関連情報の生成を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にレポート用内部画像履歴情報、内部画像関連情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態10 処理の流れ>
図36は、本実施形態における、内部画像レポート装置の処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、所定期間の前記履歴情報のうち内部画像 ユニットによって取得された内部画像情報であってレポートのために取得されるレポート用内部画像履歴情報を取得するためのレポート用内部画像履歴情報取得ステップを実行し、取得したレポート用内部画像履歴情報に基づいて、各キュービクルの所定インターバルで撮影された内部画像に基づいて内部画像関連情報を生成するための内部画像関連情報生成ステップを実行し、生成された内部画像関連情報のレポートである内部画像関連情報レポートを出力するための内部画像関連情報レポート出力ステップと、を実行する。
本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態11:主に請求項11に対応>
<実施形態11 概要>
本実施形態における発明は、実施形態1から実施形態10のいずれか一を基本としたものであり、アラーム出力の状況についてのレポートを出力することを特徴とする、アラーム関連情報レポート装置を有するキュービクル自動保安点検システムである。
<実施形態11>
<実施形態11 発明の構成>
図37は、本実施形態におけるアラーム関連情報レポート出力装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図に示すように、アラーム関連情報レポート出力装置は、レポート原因別アラーム出力履歴情報取得部(3701)、アラーム関連情報レポート生成部(3702)、アラーム関連情報レポート出力部(3703)と、を有する。
<実施形態11 構成の説明>
<実施形態11 構成の説明:アラーム出力履歴情報取得部>
「アラーム出力履歴情報取得部」は、前記アラーム出力部からのアラームの出力履歴と、アラーム出力の原因となったアラーム条件とを関連付けた情報である原因別アラーム出力履歴情報であってレポートのために取得されるレポート原因別アラーム出力履歴情報を取得する。「レポート原因別アラーム出力履歴情報」は、アラーム発生の原因別に取得される、レポート作成のためのキュービクル自動保安点検システムが有するアラーム出力部から出力されるアラームの出力履歴情報である。例えば、アラーム出力の原因、出力したアラームの出力種類、出力した日時、アラームを出力したキュービクル、出力から出力内容をユーザが確認するまでの時間、等がアラーム出力履歴情報の一例にあたる。
<実施形態11 構成の説明:アラーム関連情報レポート生成部>
「アラーム関連情報レポート生成部」は、取得したレポート原因別アラーム出力履歴情報に基づいてアラームに関するレポートのための情報であるアラーム関連情報レポートを生成する。「アラーム関連情報」は、レポート原因別アラーム出力情報から算出・分析することで取得可能な情報である。例えば、アラームを出力する頻度、アラームを出力する回数、などの情報がアラーム関連情報として取得される。
<実施形態11 構成の説明:アラーム関連情報レポート出力部>
「アラーム関連情報レポート出力部」は、生成されたアラーム関連情報レポートを出力する。出力方法は、モニタインターフェイスに表示される形式であってもよいし、プリンタデバイスに出力され、紙に印刷されることで表示されるように構成されてもよい。表示をユーザの選択に任せると、ユーザが意図的にレポートを出力しない場合が発生し得ることから、内部画像関連情報レポート出力部における内部画像関連情報レポート出力は、ユーザの指示等の外部から情報入力を引き金とせずに、所定時間の経過をもって自動的に出力されるように構成することが好ましい。なお、レポートはAIなどによって自動音声で説明する音声説明であってもよいし、文字や写真、映像などで構成されるものであってもよい。また両者を含むものであってもよい。
<実施形態11 ハードウェア構成>
図38は、実施形態11のアラーム関連情報レポート装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、前記アラーム出力部からのアラーム出力一歴と、アラームの出力の原因となったアラーム条件とを関連付けた情報である原因別アラーム出力履歴情報であってレポートのために取得されるレポート原因別アラーム出力履歴情報を取得する「レポート原因別アラーム出力履歴情報取得プログラム」、取得したレポート原因別アラーム出力履歴情報に基づいてアラームに関するレポートのための情報であるアラーム関連情報レポートを生成する「アラーム関連情報レポート生成プログラム」、生成されたアラーム関連情報レポートを出力する「アラーム関連情報レポート出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にレポート原因別アラーム出力履歴の取得を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にレポート原因別アラーム出力履歴情報、アラーム関連情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態11 処理の流れ>
図39は、本実施形態における、内部画像レポート装置の処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、前記アラーム出力部からのアラーム出力履歴と、アラームの出力の原因となったアラーム条件とを関連づけた情報である原因別アラーム出力履歴情報であってレポートのために取得されるレポート原因別アラーム出力履歴情報を取得するためのレポート原因別アラーム出力情報取得ステップを実行し、レポート原因別アラーム出力情報取得ステップにて取得したレポート原因別アラーム出力履歴情報に基づいてアラームに関するレポートのための情報であるアラーム関連情報レポートを生成するためのアラーム関連情報レポート生成ステップを実行し、アラーム関連情報レポート生成ステップによって生成されたアラーム関連情報レポートを出力するアラーム関連情報レポート出力ステップを実行する。
本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態12:主に請求項12に対応>
<実施形態12 概要>
本実施形態における発明は、実施形態8を基本として、測定値関連情報、具体的な内容を特定することを特徴とする、測定値レポート装置を有するキュービクル自動保安点検システムである。
<実施形態12 発明の構成>
実施形態12の測定値レポート装置の構成の一例は、図28に示す実施形態8の構成と共通する。したがって、本実施形態では実施形態8と相違する点についてのみ説明をする。
実施形態12の測定値レポート装置では、測定値関連情報として、異音、異臭、過熱、変色、損傷、汚損、腐食、ゆるみ、亀裂、異物付着、溶断、発錆、漏油、油量、取付状態、音響、振動、操作・切換開閉器異常、標識・保護柵の状態、他物との離隔距離、機器の部品等のはずれ、風雨の浸水孔、小動物の侵入孔、換気口・換気扇の動作、施錠及び鍵の破損、スイッチ・ヒューズのゆるみ、燃料系統からの漏油及び貯油、機関の始動・停止、回転、沈殿物、液面、色相、極板湾曲、隔離板、端子のゆるみ・損傷、充電装置の動作状態、液量、の情報のいずれか一以上を取得する。この測定値レポート装置は、実施形態8の測定値レポート装置であってもよい。
「異音」とは、正常にキュービクル内設備が稼働している時には生じてこない音のことである。過負荷や負荷設備からの高調波流入による場合は、変圧器、コンデンサから異音が発生し、各機器の据え付け状態が悪い場合も異音が発生する。雨音、隙間風といった事象としても良い。各機器の絶縁物が劣化すると微弱な放電が起きるため、超音波を測定することで絶縁破壊を把握することができる。集音する音の中に反響する音の反応を確認することができるので、音響の存在を確認することができる。異音の情報は、履歴情報が取得される。
「異臭」とは、正常にキュービクル内設備が稼働している時には生じてこない臭いのことである。過負荷によりケーブル被覆並びに配線用遮断器が過熱し発生する場合、各接続部の接触不良による場合、各機器の絶縁物の絶縁劣化や短絡した場合発生する。例えばケーブルの過負荷によって熱が発生し被覆の溶解から生じる焦げ臭いにおいなどである。異臭の情報は、異常に関連して履歴情報が取得される。
「過熱」とは、過負荷によりケーブル被覆並びに配線用遮断器が過熱し発生する場合、各接続部の接触不良による場合、各機器の絶縁物の絶縁劣化や短絡した場合発生することがある。過熱の情報は、異常に関連して履歴情報が取得される。過熱の主因は過電流や接触抵抗によるジュール熱の発生による。
「変色」とは、過負荷によりケーブル被覆並びに配線用遮断器が過熱し発生する場合、各接続部の接触不良による場合、各機器の絶縁物の絶縁劣化や短絡した場合発生する。変色の情報は、異常に関連して履歴情報が取得される。
「損傷」とは、キュービクル設備に生じた外傷のことである。損傷がある場合として、ケーブルの損傷が考えられる。例えば施工不良による場合やキュービクル内に侵入した小動物によってケーブルの被覆が噛み切られたりすることで、銅線が露出するような場合がある。
「汚損」とは、キュービクル内の粉じんなどによる付着した汚れである。汚れがある場合、湿気も含んで設備の絶縁低下などが発生する。
「腐食」とは、キュービクル内設備の構造物が腐食している状態をいう。腐食がある場合としてキュービクルが雨漏りしてキュービクル内に水が侵入したり、結露によって水滴が発生したりすることによって、各機器が腐食するような場合である。そのような状態にあると、設備の絶縁低下などが発生する。
「ゆるみ」とは、キュービクル内設備の構造(ねじやバルブ等)の嵌合が甘くなり、遊びが生じている状態をいう。ゆるみが発生している場合、接触不良が起こり微振動やジュール熱による過熱などが発生する。
「亀裂」とは、キュービクル内設備に生じた亀裂のことである。亀裂がある場合として、ケーブルや機器絶縁物の亀裂が考えられる。ケーブルの被覆が劣化するような場合や機器絶縁物の経年劣化や雷等の異常電圧による絶縁破壊などの場合である。
亀裂の発生個所としてはケーブル被覆部分や絶縁支持物(がいしなど)がある。原因としては経年劣化によるものや施工不良や雷などの異常電圧の流入などで放電が発生する場合による。
「異物付着」とは、キュービクル内設備に異物が付着した状態である。異物付着がある場合、設備の絶縁低下などが発生する。粉塵の堆積と湿気が絶縁低下を更に加速させる。
「溶断表示」とは、電力用ヒューズが溶断した際に表示されるマークである。溶断の原因としては過負荷やその他、振動等の大きな加速度が持続的に加わる異常が考えられる。
「発錆」とは、キュービクル設備に錆が生じることである。錆が発生する場合として、キュービクルが雨漏りしてキュービクル内に雨水が侵入したり、結露によって水滴が発生したりする場合が考えられる。
「漏油」とは、キュービクル設備で使用されている絶縁油などの油が漏れている状態である。例えば、過負荷による温度上昇や溶接不良などにより漏油することが考えられる。変圧器内の絶縁油が漏れ出ると、変圧器内での冷却効果が正常に果たされないことや内部短絡などの異常が発生する。ゆえに温度上昇等から漏油の初期の段階を確認することができる。
「油量」とは、キュービクル内の設備に利用されている絶縁油の残量のことである。例えば、変圧器内の絶縁油が漏油すると、変圧器内での冷却効果が正常に果たされないことや内部短絡などの異常が発生する。
油量は変圧器に設置された油量計で確認することができる。
「変圧器・付属装置の点検動作状態、取付状態」とは、変圧器の温度計、油量計などの点検動作状態、取付状態のことである。
付属装置の点検動作状態、取付状態に異常があると正確な指示値が計測できないことが考えられる。
「振動」とは、正常にキュービクル内設備が稼働している時には生じてこない振動のことである。例えば、過負荷や負荷設備からの高調波流入、経年劣化や故障の前兆などで、変圧器、コンデンサなどから、微振動が発生する場合がある。振動により端子のゆるみの発生や内部短絡等の原因で故障することが考えられる。
「操作・切換開閉器などの異常」とは、切換開閉器が正常に動作しない状態をいう。正常に動作していない場合には、正常な配電が行えないことが考えられる。
「標識・保護柵の状態」とは、キュービクル設備内に置かれている標識の状態が正常であるか、又は損傷、汚損、紛失に該当しているかを示すものであり、保護柵の状態とは、キュービクル設備内に設けられている設備、装置の保護柵の状態が正常であるか、又は損傷、汚損、紛失に該当しているかを示すものである。
「他物との離隔距離」とは、キュービクル内に配置されている機器設備と機器設備及び機器と電線との離間距離、あるいはキュービクルの壁とキュービクル内に配置されている設備または電線との離間距離、電線相互間の離隔距離のことである。適切な熱放出を行うためには、一定の距離感を保ってキュービクル内の設備を配置する必要がある。離間距離が不十分である場合、熱の対流や放散が不十分のためにキュービクル内に熱がこもってしまうことから、温度上昇が起きる。温度センサの測定結果から、他物との離間距離が正常であるか否かを確認することができる。また、機器と電線間で接触していると地絡し、電線相互間で接触した場合は短絡する。
「はずれ」とは、キュービクル内の設備に用いられているねじ等の固定具が弛緩、あるいは外れた状態をいう。設備に用いられているねじ等の固定具が弛緩してくると、キュービクル内で設備が微振動を行うようになる。そこで、集音によって金属の振動音に該当する異常音が確認された場合に、はずれの状態を確認することができる。
「風雨の浸水孔」とは、キュービクルの各種設備を収納しているキュービクル容器に風雨が侵入する孔が錆等で開いている状態のことである。風雨の浸水孔が開いている場合、キュービクル容器内に風の音や水音が生じることになる。さらに、外気の影響でキュービクル内の温度変化が風雨の浸水孔が無い場合に比して大きくなる。そこで、集音した音による測定値から、風雨の浸水孔の発生の有無を判断することができる。
「小動物の侵入孔」とは、キュービクルの各種設備を収納しているキュービクル容器に小動物が侵入するためにあけた孔・あるいは小動物が侵入可能な孔が開いている状態をいう。小動物が侵入すると、ケーブルなどを噛み切ったり、尿などの水分によって発錆したり、電路を短絡したりする可能性がある。小動物が侵入している場合、その動物の体温によって動物近辺の温度が過放電には至らない程度に部分的に上昇し、かつ、動物が移動する音や呼吸音、鳴き声、設備にぶつかる音、等の可聴音が発生する。このことから、温度センサの測定値と集音した音から、小動物の存在を判断することができ、小動物が侵入している場合には、小動物の侵入孔ができていることを確認することができる。
「換気口・換気扇の動作」とは、換気口及び換気扇の動作のことである。換気口及び換気扇がきちんと動作している場合には、外気とキュービクル内の空気が適切に循環することから、放熱の効果がみとめられ、さらに、油の臭いなどの常時発生している臭気の濃度が濃くなっていかないように入れ替えることができる。そこで、温度上昇のキュービクル内に自然に発生する臭気の濃度が濃くなっている場合に、換気口及び換気扇の動作に異常があることを確認することができる。
「施錠及び鍵の破損」とは、キュービクルの扉の施錠がされていない及び鍵の破損のことである。キュービクルの扉の施錠がされていない場合及び鍵が破損している場合には、本来人が現場に赴いて点検する場合以外は空けられないはずのキュービクルの扉が不用意に空けられる場合がある。担当の主任技術者ではない物がキュービクル内に侵入した場合、精密機器を不用意に扱って壊したり、高圧電流が流れたままの状態の設備に触れることで感電する大事故を起こしたりする危険性がある。点検予定日ではないときに、扉を開ける音が集音した音に交じっている場合には、施錠及び鍵の破損があることが確認できる。
「スイッチ・ヒューズのゆるみ」とは、主に遮断器や配電盤に接続されるナイフスイッチのスイッチのゆるみ及びナイフスイッチ内に収められたヒューズのゆるみのことである。スイッチがゆるんでいると、スイッチが接触したりしなかったりという微妙な変化を不定期に起こすことがあり、電流計や電圧計の数値に不定期な変動が確認できる。また、ヒューズがゆるんでいる場合には、ヒューズが安定していないので、微振動音を確認することができる。
「燃料系統からの漏油及び貯油」とは、主に原動機、始動装置、付属装置において用いるために蓄えられている燃料系統からの漏油及び貯油量のことである。漏油が有る場合には、油の臭いが漏油部分で高濃度になることから、臭気測定によって確認することができる。貯油として貯められている油の比熱は、空気よりも大きい。したがって、貯油タンク内の貯油量が減少して貯油タンク内の空気の占める割合が高くなると、比熱の高い空気の温度が上がりやすいことから、貯油タンク内の温度上昇速度が油が多い時に比較して早くなる。したがって、温度センサの計測結果から得られる温度上昇の加速度を判断することで、貯油量の多寡を確認することができる。
「機関の始動・停止」とは、主に原動機、始動装置、付属装置の始動と停止のことである。機関の始動時、停止時は、モータが初期の加速をしたり、減速したりすることから、一定の運動をする場合に比べて変圧器負荷が大きくなる。そのため、原動機、始動装置、付属装置の異常は、始動時や停止時の負荷を加えた時に顕著に表れる傾向があり、それは金属疲労による金属の共鳴音として顕現する傾向がある。そこで、始動時及び停止時に集音された音に異常音が含まれている場合には、機関の始動・停止時の異常を確認することができ、結果的に原動機、始動装置、付属装置の異常の発見へと繋がる。
「回転」とは、主に発電機、励磁装置、設置装置に用いられるモータの回転のことである。正常な回転時には、一定速度の回転音が発生することから、集音した音に不規則な回転音が混ざっていないかを確認することによって、回転の異常の有無を確認することができる。
「沈殿物」とは、主に蓄電池本体に蓄えられている電解液の中に沈んでいる沈殿物のことである。電極よりはがれた活性物が沈殿し、内部短絡を引き起こし発熱する。沈殿物の存在は、沈殿物が混じることで比熱が変化するので、温度センサの測定結果の経時的変化や変化の加速度を確認することで、沈殿物が混在しているか否かを確認することができる。
「液面」とは、主に蓄電池本体に蓄えられている電解液やタンクの中にためる冷却水等の液面のことである。液面を有する部位に隣接する装置がある場合、装置の稼働によって生じる微振動が液面に伝わって、液面も微振動をしている。液面の振動を確認することで、隣接する装置に異常があるか否かを判断することができる。液面の振動は、振動系によって確認することができる。
「色相」とは、キュービクル内の設備、装置、部品、備蓄品、燃料、絶縁油、などの呈する色の相を言う。色相によってこれらの状態がどのような状態であるか判断できるために用いられる情報である。例えば変圧器の絶縁油は、酸化が進むと茶褐色に変色し、その絶縁性能が劣化することが知られており、変圧器の側面に設けられた透明なガラス窓などから絶縁油の色相の情報を取得することができる。なお、変圧器の絶縁油の色相をより精密に取得するためには、変圧器の側面の対抗する二面に対向する窓を設け、一方の窓から照明を入れ、他方の窓では、その照明を背景としてその色相を取得するように構成するとよい。また断路器、スイッチ、遮断器、などの端子や電流路を構成する金属類は、錆などによって変色するとその性能の劣化が起こるので、これらについても色相の情報は重要なものとなる。
「極板湾曲」とは、蓄電池内の極板が湾曲している状態である。両極の極板が湾曲して接触すると、短絡の原因となることから、湾曲が起きている場合には、早期に極板の修正等を行う必要がある。極板に電子があつまると、極板の温度が上昇することから、温度測定を行って周囲より測定温度の高い部分を着色する等することで、極板の形状を確認することができる。
「隔離板」とは、絶縁素材である隔離板のことである。隔離板によってきちんと隔離が去れていない場合、絶縁効果が弱くなることから、本来電気が流れてはいけない部分に微量な電流が流れる。そこで、電圧計、電流計による測定結果によって、隔離板の配置に異常が無いか否かを確認することができる。
「端子のゆるみ・損傷」とは、キュービクル内設備の構造(ねじやバルブ等)の嵌合が甘くなり、遊びが生じている状態、及びキュービクル設備に生じた損傷のことである。ゆるみが発生している場合、微振動が発生しており、振動計に異常が認められる。また、振動に応じて金属音が発生しており、集音計に異常が認められる。損傷が発生している場合として、ケーブルの損傷が考えられる。キュービクル内に侵入したネズミなどの小動物によって噛み切られたりすることで、ケーブルの外皮が劣化して、銅線が露出するような場合である。そのような状態にあると、微量な電気がケーブルの外に漏れることから、ケーブルの電圧が低下する。そこで、短絡までいかない程度の電圧の異常値によって、損傷を確認することができる。
「充電装置の動作状態」とは、充電装置が正常に作動しているかということである。充電装置が正常に作動している場合には、蓄電池の電圧値が徐々に増加することから、電圧計によって電圧値の経時的変化を確認することで、充電装置の動作状態を確認することができる。また、充電装置の動作状態が異常であれば、稼働している時の音に異常音が含まれることから、集音した音の中に異常音が含まれているか否かを確認することで、充電装置の作動状態を確認することができる。
「液量」とは、貯油量や貯水量のことである。貯油として貯められている油や貯水されている水の比熱は、空気よりも大きい。したがって、貯油タンク内の貯油量や貯水タンク内の貯水量が減少して貯油タンク内や貯水タンク内の空気の占める割合が高くなると、比熱の高い空気の温度が上がりやすいことから、貯油タンク内や貯水タンク内の温度の上昇速度が油や水が多い時に比較して早くなる。したがって、温度センサの計測結果から得られる温度上昇の加速度を判断することで、貯油量や貯水量の多寡を確認することができる。
<実施形態12 ハードウェア構成>
実施形態12の測定値レポート装置を含むキュービクル保安点検システムのハードウェア構成は、実施形態7のハードウェア構成と基本的に共通する。したがって、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態12 処理の流れ>
実施形態12の測定値レポート装置を含むキュービクル保安点検システムの処理の流れは、実施形態7の処理の流れと基本的に共通する。
<実施形態13:主に請求項13に対応>
<実施形態13 概要>
本実施形態の内部画像レポート装置は、内部画像情報の内容を限定することを特徴とする、内部画像レポート装置である。そして,この内部画像レポート装置は、実施形態10のキュービクル自動保安点検システムの内部画像レポート装置であってよい。また,内部画像情報に代えて又は内部画像情報とともに外部画像の情報である外部画像情報に基づいたレポートをする内外部画像レポート装置であってもよい。以下、内部画像又は/及び外部画像を内外部画像といい,それに基づいたレポートを出力する装置を内外部画像レポート装置と称する。
<実施形態13 発明の構成>
実施形態13の内外部画像関連情報レポート装置の構成の一例は、図33に示す実施形態10の構成と共通する。したがって、本実施形態では実施形態10と相違する点についてのみ説明をする。
実施形態13の内外部画像関連情報レポート装置では、実施形態10の内外部画像関連情報レポート装置の内外部画像情報として、変色、損傷、汚損、腐食、ゆるみ、亀裂、異物付着、溶断、発錆、漏油、油量、取付状態、振動、操作・切換開閉器異常、標識・保護柵の状態、他物との離隔距離、機器の部品等のはずれ、風雨の浸水孔、小動物の侵入孔、換気口・換気扇の動作、施錠及び鍵の破損、断路器・ヒューズのゆるみの情報のいずれか一以上を取得する。
「変色」とは、過熱や漏れ電流によって、周囲にできる焦げ跡のことである。主にキュービクル内の変圧器の異常及びケーブルの短絡によって発生する。変色の情報は、カメラ画像によって焦げ跡が無いかを分析することによって確認することができる。
「損傷」とは、キュービクル設備に生じた外傷のことである。損傷がある場合として、ケーブルの損傷が考えられる。キュービクル内に侵入したネズミなどの小動物によって噛み切られたりすることで、ケーブルの外皮が損傷して、銅線が露出するような場合である。そのような状態にあると、微量な電流がケーブルの外に漏れることから、ケーブルの電圧が低下する。損傷の有無は、カメラ画像によってケーブルやキュービクル内設備に損傷の痕跡が無いかを分析することで確認することができる。
「汚損」とは、キュービクル内設備に付着した汚れである。汚れがある場合、設備の放熱が妨害され、設備の温度がわずかに上昇する。汚損の有無は、カメラ画像によって汚損部の痕跡がないかを分析することで確認することができる。
「腐食」とは、キュービクル内設備が腐食している状態をいう。腐食がある場合として、ケーブルの腐食が考えられる。キュービクルが雨漏りしてキュービクル内に浸水したり、結露によって水滴が発生したりすることによって、ケーブルの外皮が腐食するような場合である。そのような状態にあると、微量な電流がケーブルの外に漏れることから、ケーブルの出圧が低下する。腐食の有無は、カメラ画像によって腐食部の跡がないかを分析することで確認することができる。
「ゆるみ」とは、キュービクル内設備の構造(ねじやバルブ等)の嵌合が甘くなり、遊びが生じている状態をいう。ゆるみがある場合は、ネジ山や、バルブの角の一が正しい位置とは微妙に異なっていることから、該当部のカメラ画像比較をすることによって、ゆるみの有無を確認することができる。
「亀裂」とは、キュービクル設備に生じた亀裂のことである。亀裂がある場合として、ケーブルの亀裂が考えられる。キュービクル内に侵入したネズミなどの小動物によって噛み切られたりすることで、ケーブルの外皮が劣化して、中心銅線が露出するような場合である。そのような状態にあると、微量な電流がケーブルの外に漏れる。亀裂の有無は、カメラ画像によって亀裂部の痕跡がないかを分析することで確認することができる。
「異物付着」とは、キュービクル内設備に付着した異物である。異物付着がある場合、設備の放熱が妨害され、設備の温度がわずかに上昇する。異物付着の有無は、カメラ画像によって正常時とは異なる付着物や印影が映っていないかを分析することで確認することができる。
「溶断」とは、キュービクル設備に生じた溶断のことである。溶断は、過熱等によって局所的に温度上昇が起きた場合に、過熱の中心点からケーブルの鞘等が溶けて断線するような場合に発生する。溶断の有無は、カメラ画像によってケーブルの部分に溶融部や溶融している後、断線の痕跡が無いかを分析することで確認することができる。
「発錆」とは、キュービクル設備に錆が生じることである。錆が発生する場合として、キュービクルが雨漏りしてキュービクル内に浸水したり、結露によって水滴が発生したりする場合が考えられる。発錆した場合、その部分から漏れ電流が流れ出やすくなるため、キュービクル内の電圧が低下する。発錆の有無は、設備の外壁や内部の金属部分に、錆や錆の印影が映り混んでいないかを分析することで確認することができる。
「漏油」とは、キュービクル内の設備に利用されている絶縁油などの油が漏れている状態である。例えば、変圧器内の絶縁油が漏れ出ると、変圧器内での変圧効果・絶縁効果・放熱効果が正常に果たされないこととなり、過熱、過電流、過電圧といった異常が発生する。漏油の有無は、貯油メータのメモリの画像分析や、貯油タンクの周囲に油だまりや油の跡が無いかを分析することで確認することができる。
「油量」とは、キュービクル内の設備に利用されている絶縁油などの油残量のことである。例えば、変圧器内の絶縁油が漏れ出たり、長期の揮発の結果減少すると、変圧器内での変圧効果・絶縁効果・放熱効果が正常に果たされないこととなり、過熱、過電流、過電圧といった異常が発生する。油量は、貯油メータのメモリの画像分析をすることで確認することができる。
「取付状態」とは、キュービクル内の設備の取付状態のことである。取付状態は、固定している資材が正位置からずれているか否かを画像分析することで確認することができる。
「振動」とは、キュービクル内の設備が振動することである。例えば、主として変圧器の鉄心や巻線が微振動をすることで生じる。変圧器や設備の微振動は継続的に発生することから、録画画像から明確に判断することは難しいが、ポイントを定めてポイントが移動しているかという部分に着目する分析を行うことで、振動の有無及び振動の程度を確認することができる。
「操作・切換開閉器異常」とは、操作・切換開閉器が正常に動作しない状態をいう。操作・切換開閉器をカメラ画像によって取得して、正しい位置の状態と比較分析をすることで、操作・切換開閉器が正常に動作しているか否かを確認することが可能である。
「標識・保護柵の状態」とは、キュービクル内に置かれている標識の状態が正常であるか、又は損傷、汚損、紛失に該当しているかを示すものであり、保護柵の状態とは、キュービクル内に設けられている設備、装置の保護柵の状態が正常であるか、又は損傷、汚損、紛失に該当しているかを示すものである。
「他物との離隔距離」とは、キュービクル内に配置されている設備と設備の離間距離、あるいはキュービクルの壁とキュービクル内に配置されている設備との離間距離のことである。適切な熱放出を行うためには、一定の距離感を保ってキュービクル内の設備を配置する必要がある。離間距離が不十分である場合、キュービクル内に対流や放射が不十分で熱がこもってしまうことから、温度上昇が起きる。温度センサの測定結果から、他物との離間距離が正常であるか否かを確認することができる。
「外れ」とは、キュービクル内の設備に用いられているねじ等の固定具が弛緩、あるいは外れた状態をいう。カメラ画像を正しい位置の状態と比較分析することによって、設備の固定具が弛緩して突出部が増えているか否かを確認することができるので、外れの有無を確認することができる。
「風雨の浸水孔」とは、各種設備を収納しているキュービクルに風雨が侵入する孔が開いている状態のことである。風雨の浸水孔が開いている場合、キュービクル内に風の音や水音が生じることになる。さらに、外気の影響でキュービクル内の温度変化が風雨の浸水孔が無い場合に比して大きくなる。カメラ画像を正常な状態と比較分析することで、容器キュービクルに穴が開いていないかを確認することができる。あるいは、キュービクル内に雨水が溜まったり振り込んで来ている状態が写真に映り込んでいないかを分析することで、風雨の浸水孔の有無を確認することができる。
「小動物の侵入孔」とは、キュービクルの各種設備を収納しているキュービクル容器に小動物が侵入するためにあけた孔・あるいは小動物が侵入可能な孔が開いている状態をいう。小動物が侵入すると、ケーブルなどを噛み切ったり、尿などの水分によって発錆したり、短絡したりする可能性がある。カメラ画像を正常な状態と比較分析することで、小動物の侵入孔がキュービクルに開いているか否かを確認することができる。あるいは、カメラ画像を分析して、小動物の姿が映り込んでいる場合、小動物の糞尿が確認される場合、小動物が噛み切った痕跡がケーブル等に見当たる場合、には小動物が侵入していることから、小動物の侵入孔があることを確認することができる。
「換気口・換気扇の動作」とは、換気口及び換気扇の動作のことである。換気口が正常な状態の場合には、換気口からキュービクル外部が一定の間隔で確認することが可能であることから、カメラ画像を比較分析することで、換気口が正常な状態であるか否かを確認することができる。換気扇がきちんと動作している場合には、一定速度で羽根が回転して動いていることが確認できることから、ビデオ動画を比較分析することで、換気扇が正常に動作しているか否かを確認することができる。
「施錠及び鍵の破損」とは、キュービクルの扉の施錠がされていない及び鍵の破損のことである。キュービクルの扉の施錠がされていない場合及び鍵が破損している場合には、担当者が現場に赴いて検査する場合以外は開けられないはずのキュービクルの扉が不用意に空けられる場合がある。専門の検査担当者ではない者がキュービクル内に侵入した場合、精密機器を不用意に扱って壊したり、高圧電流が流れたままの状態の設備に触れることで感電死傷する大事故を起こしたりする危険性がある。キュービクルに備えられた鍵の施錠された状態とカメラ画像を比較分析することで、施錠及び鍵の破損の有無を確認することができる。
「スイッチ・ヒューズのゆるみ」とは、主に遮断器や配電盤に接続される断路器のスイッチのゆるみ及び交流負荷開閉器内に収められたヒューズのゆるみのことである。スイッチがゆるんでいると、スイッチが接触したりしなかったりという微妙な変化を不定期に起こすことがあり、電流計や電圧計の数値に不定期な変動が確認できる。また、ヒューズがゆるんでいる場合には、ヒューズが安定していないので、微振動を確認することができる。そこで、スイッチの接触部分をカメラ画像で撮影して接触していないかどうかを分析する、ヒューズ部分をカメラ画像で撮影して正常な状態と比べてヒューズがゆるんで温度上昇部分が増えていないかを比較分析することでヒューズの固定がゆるんでいるか否かを確認することができる。あるいは、電流計又は電圧計の測定値部分をカメラ画像で取得して、そこから電流計又は電圧計の測定値を取得することで、判断してもよい。
「燃料系統からの漏油及び貯油」とは、主に原動機、始動装置、付属装置において用いるために蓄えられている燃料系統からの漏油及び貯油量のことである。漏油が有る場合には、貯油量が減少することから、油面の位置をビデオカメラで経時的に比較することで、漏油しているか否かを確認することができる。また、貯油の量も同様に油面の位置を比較することで必要量が貯油されているか否かを確認することができる。
「機関の始動・停止」とは、主に原動機、始動装置、付属装置の始動と停止のことである。
「回転」とは、主に発電機、励磁装置、設置装置に用いられるモータの回転のことである。正常な回転時には、一定速度で回転していることから、回転部のビデオ動画を分析して一定速度の回転が乱れているか否かを確認することによって、回転が正常に行われているか否かを確認することができる。
「沈殿物」とは、主に蓄電池本体に蓄えられている電解液や、水をためたタンクの中に沈んでいる沈殿物のことである。電解液や水のタンクのカメラ画像に沈殿物の影が映り込むか否かを分析することによって、沈殿物の有無を確認することができる。
「液面」とは、主に蓄電池本体に蓄えられている電解液やタンクの中にためる水等の液面のことである。液面を有する部位に隣接する装置がある場合、装置の稼働によって生じる微振動が液面に伝わって、液面も微振動をしている。液面の振動を確認することで、隣接する装置に異常があるか否かを判断することができる。液面の振動は、振動計によって確認することができる。
「色相」とは、キュービクル内の設備、装置、部品、備蓄品、燃料、絶縁油などの呈する色の相を言う。色相によってこれらの状態がどのような状態であるか判断できるために用いられる情報である。例えば変圧器の絶縁油は、酸化が進むと茶褐色に変色し、その絶縁性能が劣化することが知られており、変圧器の側面に設けられた透明なガラス窓などから絶縁油の色相の情報を取得することができる。なお、変圧器の絶縁油の色相をより精密に取得するためには、変圧器の側面の対向する二面に対向する窓を設け、一方の窓から照明を入れ、他方の窓では、その照明を背景としてその色相を取得するように構成するとよい。また断路器、スイッチ、遮断器、などの端子や電流路を構成する金属類は、錆などによって変色するとその性能の劣化が起こるので、これらについても色相の情報は重要なものとなる。
「極板湾曲」とは、蓄電池内の極板が湾曲している状態である。両極の極板が湾曲して接触すると、短絡の原因となることから、湾曲が起きている場合には、早期に極板の修正等を行う必要がある。カメラ画像によって極板の形状を確認することがで、極板湾曲の有無を確認することができる。
「隔離板」とは、絶縁素材である隔離板によってきちんと隔離がされているかということである。正しい位置に配置された隔離板とカメラ画像を比較分析することによって、隔離板によってきちんと隔離されているか否かを確認することができる。
「端子のゆるみ・損傷」とは、キュービクル内設備の構造(ねじやバルブ等)の嵌合が甘くなり、遊びが生じている状態、及びキュービクル設備に生じた損傷のことである。ゆるみが発生している場合、正しい位置に端子が固定されている状態とカメラ画像を比較分析することによって、端子の突出する長さが増加している場合には端子のゆるみを確認することができる。あるいは、端子がゆるんでいると微振動が発生していることから、ビデオ動画を分析して微妙に位置が変化しているような場合には振動しているため、端子のゆるみがあると確認することができる。
損傷が発生している場合として、ケーブルの損傷が考えられる。キュービクル内に侵入したネズミなどの小動物によって噛み切られたりすることで、ケーブルの外皮が劣化して、中心銅線が露出するような場合である。カメラ画像を用いて、キュービクルの設備に損傷の痕が無いかを分析することで、損傷の有無を確認することができる。
「充電装置の動作状態」とは、充電装置が正常に作働しているかということである。充電装置が正常に作動している場合には、蓄電池の電圧値が徐々に増加することから、電圧計のモニタのビデオ動画を分析することで、充電装置の作動状態を確認することができる。
「液量」とは、貯油量や貯水量のことである。液面の位置をビデオカメラで経時的に比較することで、液量の確認をすることができる。
<実施形態13 ハードウェア構成>
実施形態13の測定値レポート装置を含むキュービクル保安点検システムのハードウェア構成は、実施形態10のハードウェア構成と基本的に共通する。したがって、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態13 処理の流れ>
実施形態13の測定値レポート装置を含むキュービクル保安点検システムの処理の流れは、実施形態10の処理の流れと基本的に共通する。
<実施形態14:主に請求項14に対応>
<実施形態14 概要>
本実施形態における発明は、実施形態8、実施形態9、実施形態8又は実施形態9に従属する実施形態10、実施形態11のいずれか一に記載のレポートの作成にあたって予め登録されているひな型を利用することを特徴とする、測定値レポート装置を有するキュービクル自動保安点検システムである。
<実施形態14 発明の構成>
図40は、実施形態14における測定値レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。図40に示す様に、レポート用履歴情報取得部(4001)、測定値関連情報生成部(4002)、ひな型利用測定値関連情報レポート出力手段(4003)、測定値関連情報レポート出力部(4004)、測定値系レポートひな型保持部(4005)、測定値関連情報種類取得部(4006)、測定値系レポートひな型取得部(4007)と、を有する。本実施形態では、実施形態8、実施形態9、実施形態12のいずれか一との共通する構成についての説明を省略し、本実施形態において特徴的な構成についてのみ説明をする。
<実施形態14 構成の説明>
<実施形態14 構成の説明:測定値系レポートひな型保持部>
「測定値系レポートひな型保持部」は、レポートのひな型であってレポートすべき測定値関連情報の種類に応じて準備された複数のレポートひな型であって、場合によりアドバイス情報を含むものを保持する。ひな型には、アドバイス情報を含むひな型を含むことが出来るところ、アドバイス情報とは、例えば、「そろそろ部品交換をしてはどうですか」「小動物の侵入回数が多いようです。周囲に柵をつくってはどうでしょうか」「設備の汚れが目立ちます。設備の清掃を行ってください」といったものが考えられる。
測定値系レポートひな型保持部が保持しているひな型は、レポートを作成する対象、形式に併せて複数存在しており、その中から適切なひな型を選択して利用する。
<実施形態14 構成の説明:測定値関連情報種類取得部>
「測定値関連情報種類取得部」は、生成された測定関連情報の種類である測定値関連情報種類を取得する。上記に記載した測定値系レポートひな型は測定値の種類に応じて準備されていることから、測定値の種類を特定しなければ、測定値系レポートの種類を選択することができない。測定値の種類とは、例えば、変圧器についての測定値、蓄電池についての測定値、ケーブルについての測定値、というように設備ごとの分類による測定値の種類の区別が考えられる。あるいは、温度センサ、集音センサ、電流計、電圧計、という各ユニットのセンサごとの分類による測定値の種類の区別が考えられる。
測定値の種類の選択は、取得した測定値に関連付けられているセンサ識別情報や、キュービクル識別情報や、測定対象識別情報を利用することによって、自動的に選択される。
<実施形態14 構成の説明:測定値系レポートひな型取得部>
「測定値系レポートひな型取得部」は、取得された測定値関連情報種類に応じてレポートひな型を取得する。一つの測定値種類に対して複数の測定値系レポートひな型が選択可能に構成されていてもよい。その場合、複数の測定値系レポートひな型の中からいずれの形式を選択するかは、システムがランダムに判断するように構成してもよいし、レポートの目的(定期レポート、異常があることが分かった上で発行するレポート、月報か日報か、社内用と社外用、部署ごと等)に併せてルール―(事前にシステムに設定してある設計事項の場合と、ユーザが選択して設定する場合が考えられる)に従って選択するように構成してもよいし、ユーザがその都度選択して好きなひな型を選択できるように構成してもよい。
ひな型の選択では、アドバイスありなのかアドバイスなしなのかによって選択を行うように構成しておくことが考えられる。アドバイス欄のあるひな型を利用する場合には、アドバイスをレポートの中に自動生成するようにして測定値関連情報レポートを生成することになる。
<実施形態14 構成の説明:ひな型利用測定値関連情報レポート出力手段>
「ひな型利用測定値関連情報レポート出力手段」は、取得したレポートひな型と、生成された測定値関連情報とを用いて出力すべき測定値関連情報レポートを出力する。出力の方法は、モニタ表示、メール出力、プリントアウトなど、視認できる形式である。出力の契機はユーザからの指示を必要とするように構成してもよいし、測定値関連情報レポートを生成後システムが自動的に出力するように構成してもよい。
<実施形態14 ハードウェア構成>
図41は、実施形態14の測定値レポート装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「レポート用履歴情報取得プログラム」、「測定値関連情報生成プログラム」、「測定値関連情報レポート出力プログラム」、取得したレポートひな型と、生成された測定値関連情報とを用いて出力すべき測定値関連情報レポートを出力する「ひな型利用測定値関連情報レポート出力サブステップ」、レポートのひな型であってレポートすべき測定値関連情報の種類に応じて準備された複数のレポートひな型であって、場合によりアドバイス情報を含むものを保持する「測定値系レポートひな型保持プログラム」、生成された測定値関連情報の種類である測定値関連情報種類を取得する「測定値関連情報種類取得プログラム」、取得された測定値関連情報種類に応じてレポートひな型を取得する「測定値系レポートひな型取得プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にレポート用履歴情報の取得、測定値関連情報の生成を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にレポート用履歴情報、測定値関連情報、測定値関連情報種類、測定値系レポートひな型、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態14 処理の流れ>
図42は、本実施形態における、測定値レポート装置の処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、所定期間の前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得するためのレポート用履歴情報取得ステップを実行し、取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの測定値に関する情報である測定値関連情報を生成するための測定値関連情報生成ステップを実行し、保持されている測定値系レポートひな型を選択するために生成された測定関連情報の種類を取得する測定値関連情報種類取得ステップを実行し、取得された測定値関連情報種類に応じて測定系レポートひな型を選択する測定値系レポートひな型選択ステップを実行し、生成された測定値関連情報のレポートである測定値関連情報レポートを出力する測定値関連情報レポート出力ステップを実行し、測定値関連情報レポート出力ステップの実行時において取得したレポートひな型を利用して測定値関連情報レポートの出力を行うひな型利用測定値関連情報レポート出力サブステップ、を実行する。
本件システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態15:主に請求項15に対応>
<実施形態15 概要>
本実施形態における発明は、実施形態10又は実施形態10に従属する実施形態11、実施形態14のいずれか一に記載のレポートの作成にあたって予め登録されているひな型を利用することを特徴とする、内部画像レポート装置を有するキュービクル自動保安点検システムである。
<実施形態15 発明の構成>
図43は、実施形態15における内部画像レポート装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。図43に示す様に、レポート用履歴情報取得部(4301)、内部画像関連情報生成部(4302)、内部画像系レポートひな型保持部(4303)、内部画像関連情報レポート出力部(4304)、ひな型利用内部画像関連情報レポート出力手段(4305)、内部画像関連情報種類取得部(4306)、内部画像系レポートひな型取得部(4307)と、を有する。本実施形態では、実施形態10又は実施形態10に従属する実施形態11、実施形態14のいずれか一との共通する構成についての説明を省略し、本実施形態において特徴的な構成についてのみ説明をする。
<実施形態15 構成の説明>
<実施形態15 構成の説明:内部画像系レポートひな型保持部>
「内部画像系レポートひな型保持部」は、レポートのひな型であってレポートすべき内部画像関連情報の種類に応じて準備された複数のレポートひな型であって、場合によりアドバイス情報を含むものを保持する。ひな型には、アドバイス情報を含むひな型を含むことが出来るところ、アドバイス情報とは、例えば、「そろそろ部品交換をしてはどうですか」「小動物の侵入回数が多いようです。周囲に柵をつくってはどうでしょうか」「設備の汚れが目立ちます。設備の清掃を行ってください」といったものが考えられる。
内部画像系レポートひな型保持部が保持しているひな型は、レポートを作成する対象、形式に併せて複数存在しており、その中から適切なひな型を選択して利用する。
<実施形態15 構成の説明:内部画像関連情報種類取得部>
「内部画像関連情報種類取得部」は、生成された内部画像関連情報の種類である内部画像関連情報種類を取得する。上記に記載した内部画像系レポートひな型は内部画像の種類に応じて準備されていることから、内部画像の種類を特定しなければ、内部画像系レポートの種類を選択することができない。内部画像の種類とは、例えば、高圧負荷開閉器の画像、変圧器の画像、配線用遮断器の画像、というように設備ごとの分類によるキュービクル内部画像の種類の区別が考えられる。
内部画像の種類の選択は、取得した内部画像に関連付けられているカメラ・ビデオ識別情報や、キュービクル識別情報や、測定対象識別情報を利用することによって、自動的に選択される。
<実施形態15 構成の説明:内部画像系レポートひな型取得部>
「内部画像系レポートひな型取得部」は、取得された内部画像関連情報種類に応じてレポートひな型を取得する。一つの内部画像種類に対して複数の内部画像系レポートひな型が選択可能に構成されていてもよい。その場合、複数の内部画像系レポートひな型の中からいずれの形式を選択するかは、システムがランダムに判断するように構成してもよいし、レポートの目的(定期レポート、異常があることが分かった上で発行するレポート、月報か日報か、社内用と社外用、部署ごと等)に併せてルール―(事前にシステムに設定してある設計事項の場合と、ユーザが選択して設定する場合が考えられる)に従って選択するように構成してもよいし、ユーザがその都度選択して好きなひな型を選択できるように構成してもよい。
ひな型の選択では、アドバイスありなのかアドバイスなしなのかによって選択を行うように構成しておくことが考えられる。アドバイス欄のあるひな型を利用する場合には、アドバイスをレポートの中に自動生成するようにして内部画像関連情報レポートを生成することになる。
<実施形態15 構成の説明:ひな型利用内部画像関連情報レポート出力手段>
「ひな型利用内部画像関連情報レポート出力手段」は、取得したレポートひな型と、生成された内部画像関連情報とを用いて出力すべき内部画像関連情報レポートを出力する。出力の方法は、モニタ表示、メール出力、プリントアウトなど、視認できる形式である。出力の契機はユーザからの指示を必要とするように構成してもよいし、内部画像関連情報レポートを生成後システムが自動的に出力するように構成してもよい。
<実施形態15 ハードウェア構成>
図44は、実施形態15の内部画像レポート装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「レポート用履歴情報取得プログラム」、「内部画像関連情報生成プログラム」、「内部画像関連情報レポート出力プログラム」、取得したレポートひな型と、生成された内部画像関連情報とを用いて出力すべき内部画像関連情報レポートを出力する「ひな型利用内部画像関連情報レポート出力サブステップ」、レポートのひな型であってレポートすべき内部画像関連情報の種類に応じて準備された複数のレポートひな型であって、場合によりアドバイス情報を含むものを保持する「内部画像系レポートひな型保持プログラム」、生成された内部画像関連情報の種類である内部画像関連情報種類を取得する「内部画像関連情報種類取得プログラム」、取得された内部画像関連情報種類に応じてレポートひな型を取得する「内部画像系レポートひな型取得プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にレポート用履歴情報の取得、内部画像関連情報の生成を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にレポート用履歴情報、内部画像関連情報、内部画像関連情報種類、内部画像系レポートひな型、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態15 処理の流れ>
図45は、本実施形態における、内部画像レポート装置の処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、所定期間の前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得するためのレポート用履歴情報取得ステップを実行し、取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの内部画像に関する情報である内部画像関連情報を生成するための内部画像関連情報生成ステップを実行し、保持されている内部画像系レポートひな型を選択するために生成された測定関連情報の種類を取得する内部画像関連情報種類取得ステップを実行し、取得された内部画像関連情報種類に応じて測定系レポートひな型を選択する内部画像系レポートひな型選択ステップを実行し、生成された内部画像関連情報のレポートである内部画像関連情報レポートを出力する内部画像関連情報レポート出力ステップを実行し、内部画像関連情報レポート出力ステップの実行時において取得したレポートひな型を利用して内部画像関連情報レポートの出力を行うひな型利用内部画像関連情報レポート出力サブステップ、を実行する。
本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態16:主に請求項16に対応>
<実施形態16 概要>
実施形態16の発明は、実施形態8、実施形態9、実施形態8又は実施形態9に従属する実施形態10、実施形態11のいずれか一に記載の測定値レポート装置に加えて、キュービクルに関連する法令の変更やニュースについての情報を測定値レポートに追記することを特徴とする測定値レポート装置を有するキュービクル自動保安点検システムに関する発明である。
<実施形態16 発明の構成:測定値レポート装置>
図46は、測定値レポート装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図に示すように、実施形態16の測定値レポート装置は、レポート用履歴情報取得部(4601)、測定値関連情報生成部(4602)、測定値関連情報レポート出力部(4603)と、キュービクル関連情報取得部A(4604)、キュービクル関連情報追記手段A(4605)を有する。本実施形態では、実施形態8、実施形態9、実施形態8又は実施形態9に従属する実施形態10、実施形態11のいずれか一との共通の構成の説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成について説明をする。
<実施形態16 構成の説明>
<実施形態16 構成の説明:キュービクル関連情報取得部A>
「キュービクル関連情報取得部A」は、キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得する。キュービクルに関連する法規制は、定期的に変更さるものであるため、関係者は常に情報を追跡している必要がある。しかし、そのような情報の監視業務に人員を割くことは無駄が多い。キュービクル関連情報取得部Aの働きによって、定期的なレポートに併せて法規制の変更の情報やニュースが提供されることによって、ユーザは積極的に注意することなく適切な対応をとることが可能となる。
第一キュービクル関連情報は、キュービクルを利用する者に関係する情報である。この提供する情報は、ユーザに直接関係する情報を強調的に取得するような構成にしてもよい。
<実施形態16 発明の構成:キュービクル関連情報追記手段A>
「キュービクル関連情報追記手段A」は、内部画像関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませる。内部画像関連レポートが測定値系レポートひな型を利用する場合には、測定値系レポートひな型は第一キュービクル関連情報を追記可能なものを含むように構成しておくことになる。
内部画像関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませる、というのは、レポートの一コーナーを利用して、例えばヘッダーやフッダーに第一キュービクル関連情報を追記するスペースを設けるように構成することが考えられる。あるいはレポートの枚数を1枚増やして、追加した誌面に第一キュービクル関連情報を追記するといった構成方法としても良い。関係法令が変更する場合には、変更前と変更後を合わせて記載できるように、レポート枚数を追加することで第一キュービクル関連情報の追記を行い、間もなく法令変更ですよ、という繰返しの注意喚起を行うような場合には、ヘッダーやフッダーといった隙間スペースを利用するというような構成にしてもよい。
<実施形態16 ハードウェア構成>
図47は、実施形態16の測定値レポート装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「レポート用履歴情報取得プログラム」、「測定値関連情報生成プログラム」、「測定値関連情報レポート出力プログラム」、測定値関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませる「第一キュービクル関連情報追記サブプログラム」、キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得する「第一キュービクル関連情報取得プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にレポート用履歴情報の取得、測定値関連情報の生成を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にレポート用履歴情報、測定値関連情報、測定値関連情報種類、測定値系レポートひな型、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態16 処理の流れ>
図48は、本実施形態における、測定値レポート装置の処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、所定期間の前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得するためのレポート用履歴情報取得ステップを実行し、取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの測定値に関する情報である測定値関連情報を生成するための測定値関連情報生成ステップを実行し、キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得するための第一キュービクル関連情報取得ステップを実行し、生成された測定値関連情報のレポートである測定値関連情報レポートを出力する測定値関連情報レポート出力ステップを実行し、測定値関連情報レポート出力ステップ実行時において、測定値関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませるためのキュービクル関連情報追記手段Aサブステップと、を実行する。
本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態17:主に請求項17に対応>
<実施形態17 概要>
実施形態17の発明は、実施形態10、実施形態11、実施形態10又は実施形態11に従属する実施形態14から実施形態16のいずれかに記載の内部画像レポート装置に加えて、キュービクルに関連する法令の変更やニュースについての情報を内部画像レポートに追記することを特徴とする内部画像レポート装置を有するキュービクル自動保安点検システムに関する発明である。
<実施形態17 発明の構成:内部画像レポート装置>
図49は、内部画像レポート装置の最も基本的な構成の一例を示す図である。図に示すように、実施形態17の内部画像レポート装置は、レポート用履歴情報取得部(4901)、内部画像関連情報生成部(4902)、内部画像関連情報レポート出力部(4903)と、キュービクル関連情報取得部B(4904)、キュービクル関連情報追記手段B(4905)を有する。本実施形態では、実施形態10、実施形態11、実施形態10又は実施形態11に従属する実施形態14から実施形態16のいずれかとの共通の構成の説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成について説明をする。
<実施形態17 構成の説明>
<実施形態17 構成の説明:キュービクル関連情報取得部B>
「キュービクル関連情報取得部B」は、キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得する。キュービクルに関連する法規制は、定期的に変更されるものであるため、関係者は常に情報を追跡している必要がある。しかし、そのような情報の監視業務に人員を割くことは無駄が多い。キュービクル関連情報取得部Bの働きによって、定期的なレポートに併せて法規制の変更の情報やニュースが提供されることによって、ユーザは積極的に注意することなく適切な対応をとることが可能となる。
第二キュービクル関連情報は、キュービクルを利用する者に関係する情報である。この提供する情報は、ユーザに直接関係する情報を強調的に取得するような構成にしてもよい。
<実施形態17 発明の構成:キュービクル関連情報追記手段B>
「キュービクル関連情報追記手段B」は、内部画像関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませる。内部画像関連レポートが内部画像系レポートひな型を利用する場合には、内部画像系レポートひな型は第二キュービクル関連情報を追記可能なものを含むように構成しておくことになる。
内部画像関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませる、というのは、レポートの一コーナーを利用して、例えばヘッダーやフッダーに大地キュービクル関連情報を追記するスペースを設けるように構成することが考えられる。あるいはレポートの枚数を1枚増やして、追加した誌面に第二キュービクル関連情報を追記するといった構成方法としても良い。関係法令が変更する場合には、変更前と変更後を合わせて記載できるように、レポート枚数を追加することで第二キュービクル関連情報の追記を行い、間もなく法令変更ですよ、という繰返しの注意喚起を行うような場合には、ヘッダーやフッダーといった隙間スペースを利用するというような構成にしてもよい。
<実施形態17 ハードウェア構成>
図50は、実施形態17の内部画像レポート装置の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「レポート用履歴情報取得プログラム」、「内部画像関連情報生成プログラム」、「内部画像関連情報レポート出力プログラム」、内部画像関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませる「第二キュービクル関連情報追記サブプログラム」、キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得する「第二キュービクル関連情報取得プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にレポート用履歴情報の取得、内部画像関連情報の生成を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にレポート用履歴情報、内部画像関連情報、内部画像関連情報種類、内部画像系レポートひな型、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態17 処理の流れ>
図51は、本実施形態における、内部画像レポート装置の処理の流れの一例を示す図である。図に示す様に、所定期間の前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得するためのレポート用履歴情報取得ステップを実行し、取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの内部画像に関する情報である内部画像関連情報を生成するための内部画像関連情報生成ステップを実行し、キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得するための第二キュービクル関連情報取得ステップを実行し、生成された内部画像関連情報のレポートである内部画像関連情報レポートを出力する内部画像関連情報レポート出力ステップを実行し、内部画像関連情報レポート出力ステップ実行時において、内部画像関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませるためのキュービクル関連情報追記手段Bサブステップと、を実行する。
本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、上記の各種ステップが終了した後は、殆どの場合システムは終了させずに、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。
<実施形態18:主に請求項18に対応>
<実施形態18 概要>
本実施形態における発明は、実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態17のいずれか一に記載のアラーム出力装置である。
<実施形態18 発明の構成>
本実施形態における発明であるアラーム出力装置の各構成、機能、ハードウェア、動作方法については、既に実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態17において説明済みであることから、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態19:主に請求項19に対応>
<実施形態19 概要>
本実施形態における発明は、実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態17のいずれか一に記載のキュービクル装置である。
<実施形態19 発明の構成>
本実施形態における発明であるキュービクル装置の各構成、機能、ハードウェア、動作方法については、既に実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態17において説明済みであることから、本実施形態では説明を省略する。
<実施形態20:主に請求項20に対応>
<実施形態20 概要>
本実施形態における発明は、キュービクル自動保安点検システムの動作方法に関する発明である。
<実施形態20 発明の構成>
図9は、実施形態1のキュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すと同時に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムの動作方法の一例をも示している。図に示す様に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムは、以下の動作方法にて動作する。
キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後に、振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。蓄積された履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム出力条件に該当するか否かを判断するアラーム出力条件該当判断ステップが実行される。判断結果が、アラーム出力条件該当性無しの場合には、再びキュービクル情報取得ステップを実行する処理に戻る。アラーム出力条件該当性が認められると、アラーム出力ステップへと続き、アラームの出力が必要であればアラームを出力する。アラームの出力後、システムを終了するか否かを確認するステップが実行されるが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、終了せずにスタートに戻ることが殆どである。
<実施形態20 構成の説明>
上記に示す各ステップで具体的に行われる動作については、実施形態1の構成の説明において説明した、各部の説明と共通することから、説明を省略する。
<実施形態21:主に請求項21に対応>
<実施形態21 概要>
本実施形態における発明は、アラームを出力するか判断するためのアラーム出力条件を更新する機能を有するキュービクル自動保安点検システムの動作方法である。
<実施形態21 発明の構成>
図12は、実施形態21のキュービクル自動保安点検システムの処理の流れの一例を示すと同時に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムの動作方法の一例をも示している。図に示す様に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムは、以下の動作方法にて動作する。
キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。蓄積された履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム出力条件に該当するか否かを判断するアラーム出力条件該当判断ステップが実行される。判断結果が、アラーム出力条件該当性無しの場合には、再びキュービクル情報取得ステップを実行する処理に戻る。アラーム条件との合致が認められた場合には、アラームを出力するステップを実行する。アラーム出力ステップの実行後、事象情報の取得の有無が有るかを判断する事象情報取得有無判断ステップが実行され、取得有との判断結果の場合には、キュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する事象情報取得ステップを実行する。事象情報ステップにて取得した事象情報と、その事象が発生するに至る履歴情報と、に基づいてアラーム条件を更新する必要があるかを判断する、アラーム条件更新有無判断ステップが実行される。アラーム条件更新有無判断ステップでの判断結果がアラーム条件の更新の必要性有との判断結果の場合には、アラーム条件を更新するアラーム条件更新ステップが実行される。アラーム条件更新ステップの後は、システムを終了するかどうかを判断するステップを実行するが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、殆どの場合システムは終了せずに、上記の各種ステップが終了した後は、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。また、予告アラームを出力した履歴であるアラーム履歴と履歴情報保持部に保持されているアラーム履歴ろからアラーム予告出力ルールを更新する。
上記に示す各ステップで具体的に行われる動作については、実施形態2の構成の説明において説明した、各部の説明と共通することから、説明を省略する。
<実施形態22:主に請求項22に対応>
<実施形態22 概要>
本実施形態における発明は、アラームを出力するか判断するためのアラーム出力条件を更新する機能を有するキュービクル自動保安点検システムのプログラムである。
<実施形態22 発明の構成>
図7及び図8は、実施形態1のキュービクル自動保安点検システムのハードウェア構成の一例を示すと同時に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムのプログラム構成の一例をも示している。図7は、キュービクル装置を構成するプログラムについての例示である。図8は、キュービクル装置についての例示である。
<実施形態22 発明の構成 キュービクル装置>
図7に示す様に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムのキュービクル装置は、以下のプログラムによって構成されている。図に示すように、基本的には、プログラマブルコントローラやそのシーケンサプログラム、汎用コンピュータやコンピュータプログラム、各種デバイス(各種センサ)で構成することが可能である。コントローラや、コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、音を集音するための「集音プログラム」、集音した音情報をアラーム出力装置に出力するための「音情報出力プログラム」、臭気を検知するための「臭気検知プログラム」、検知した臭気情報をアラーム出力装置に出力するための「臭気情報出力プログラム」、温度を測定するための「温度センサ計測プログラム」、測定した温度情報をアラーム出力装置に出力するための「温度情報出力プログラム」、キュービクル内部の画像を取得するための「内部画像取得プログラム」、取得した内部画像をアラーム出力装置に出力するための「内部画像情報出力プログラム」、振動情報を出力するための「振動取得プログラム」、取得した振動情報をアラーム出力装置に出力するための「振動情報出力プログラム」、内部に配置された測定値として空気中の粉塵量を計測するための「粉塵量計測プログラム」、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力するための「粉塵量情報出力プログラム」、キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測するための「電気関連値計測プログラム」、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力するための「電気関連値情報出力プログラム」とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様に音情報、臭気情報、温度情報、内部画像情報、振動情報、粉塵量情報、電気関連値情報、キュービクル識別情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、IEEE1394などのインターフェイスで、センサインターフェイスとして、集音マイク、臭気センサ、温度センサ、カメラ、ビデオカメラ、振動センサ、粉塵センサ、電流計、電圧計、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態22 発明の構成 アラーム出力装置>
図8に示す様に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置は、以下のプログラムによって構成されている。図に示すように、基本的に汎用コンピュータプログラム、各種デバイスで構成することが可能である。コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、キュービクルから出力された各検知ユニットから取得された情報を取得するための「キュービクル情報取得プログラム」、取得したキュービクル情報に含まれる各ユニットが取得する情報を履歴として保持するための「履歴情報保持プログラム」、アラームを出力するかしないかを区別するためのアラーム条件を保持する「アラーム条件保持プログラム」、アラーム条件を満たす場合にアラームを出力するための「アラーム出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にキュービクル情報、キュービクル識別情報、アラーム条件、アラーム出力情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態22 構成の説明>
記に示す各プログラムで具体的に行われる処理については、実施形態1の構成の説明において説明した、各部の説明と共通することから、説明を省略する。
<実施形態22 構成の説明 プログラムの処理手順の一例>
図9は、実施形態22のキュービクル自動保安点検システムのプログラムの処理の流れの一例を示す図でもある。図に示すように、キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後に、振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。蓄積された履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム出力条件に該当するか否かを判断するアラーム出力条件該当判断ステップが実行される。判断結果が、アラーム出力条件該当性無しの場合には、再びキュービクル情報取得ステップを実行する処理に戻る。アラーム出力条件該当性が認められると、アラーム出力ステップへと続き、アラームの出力が必要であればアラームを出力する。アラームの出力後、システムを終了するか否かを確認するステップが実行されるが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、終了せずにスタートに戻ることが殆どである。
<実施形態23:主に請求項23に対応>
<実施形態23 概要>
本実施形態における発明は、アラームを出力するか判断するためのアラーム出力条件を更新する機能を有するキュービクル自動保安点検システムのプログラム構成である。
<実施形態23 発明の構成>
図7及び図11は、実施形態2のキュービクル自動保安点検システムのハードウェア構成の一例を示すと同時に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムのプログラム構成の一例をも示している。図7は、キュービクル装置を構成するプログラムについての例示である。図11は、キュービクル装置についての例示である。
<実施形態23 発明の構成 キュービクル装置>
図7に示す様に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムのキュービクル装置は、以下のプログラムによって構成されている。図に示すように、基本的には、プログラマブルコントローラやそのシーケンサプログラム、汎用コンピュータやコンピュータプログラム、各種デバイス(各種センサ)で構成することが可能である。コントローラや、コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、音を集音するための「集音プログラム」、集音した音情報をアラーム出力装置に出力するための「音情報出力プログラム」、臭気を検知するための「臭気検知プログラム」、検知した臭気情報をアラーム出力装置に出力するための「臭気情報出力プログラム」、温度を測定するための「温度センサ計測プログラム」、測定した温度情報をアラーム出力装置に出力するための「温度情報出力プログラム」、キュービクル内部の画像を取得するための「内部画像取得プログラム」、取得した内部画像をアラーム出力装置に出力するための「内部画像情報出力プログラム」、振動情報を出力するための「振動取得プログラム」、取得した振動情報をアラーム出力装置に出力するための「振動情報出力プログラム」、内部に配置された測定値として空気中の粉塵量を計測するための「粉塵量計測プログラム」、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力するための「粉塵量情報出力プログラム」、キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測するための「電気関連値計測プログラム」、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力するための「電位関連値情報出力プログラム」とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様に音情報、臭気情報、温度情報、内部画像情報、振動情報、粉塵量情報、電気関連値情報、キュービクル識別情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、IEEE1394などのインターフェイスで、センサインターフェイスとして、集音マイク、臭気センサ、温度センサ、カメラ、ビデオカメラ、振動センサ、粉塵センサ、電流計、電圧計、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。
<実施形態23 発明の構成 アラーム出力装置>
図11に示す様に、本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムのアラーム出力装置は、以下のプログラムによって構成されている。
図に示すように、「キュービクル情報取得プログラム」、「履歴情報保持プログラム」、「アラーム条件保持プログラム」、「アラーム出力プログラム」、出力されたアラームに基づいてキュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する「事象情報取得プログラム」と、取得した事象情報と、その事象が発生するに至る履歴情報と、に基づいてアラーム条件を更新する「アラーム条件更新プログラム」とが保持されており(実施形態22のプログラムの発明を構成するプログラムと共通するプログラムについての説明は、本実施形態においては省略する。)、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様にキュービクル情報、キュービクル識別情報、アラーム条件、アラーム出力情報、事象情報、履歴情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、ディスプレイ、キーボード、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、請求項22と同様の働きをするプログラムについては説明を省略し、本実施形態に特徴的なプログラムについてのみ説明した。
<実施形態23 構成の説明>
記に示す各プログラムで具体的に行われる処理については、実施形態2の構成の説明において説明した、各部の説明と共通することから、説明を省略する。
<実施形態23 構成の説明 プログラムの処理手順の一例>
図12は、実施形態22における本自動保安点検システムのプログラムの処理の流れの一例を示すフロー図でもある。図12に示すように、キュービクル装置は、音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。内部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。蓄積された履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム出力条件に該当するか否かを判断するアラーム出力条件該当判断ステップが実行される。判断結果が、アラーム出力条件該当性無しの場合には、再びキュービクル情報取得ステップを実行する処理に戻る。アラーム条件との合致が認められた場合には、アラームを出力するステップを実行する。アラーム出力ステップの実行後、事象情報の取得の有無が有るかを判断する事象情報取得有無判断ステップが実行され、取得有との判断結果の場合には、キュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する事象情報取得ステップを実行する。事象情報ステップにて取得した事象情報と、その事象が発生するに至る履歴情報と、に基づいてアラーム条件を更新する必要があるかを判断する、アラーム条件更新有無判断ステップが実行される。アラーム条件更新有無判断ステップでの判断結果がアラーム条件の更新の必要性有との判断結果の場合には、アラーム条件を更新するアラーム条件更新ステップが実行される。アラーム条件更新ステップの後は、システムを終了するかどうかを判断するステップを実行するが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、殆どの場合システムは終了せずに、上記の各種ステップが終了した後は、再び各ユニットによる情報取得に戻ることになる。また、予告アラームを出力した履歴であるアラーム履歴と履歴情報保持部に保持されているアラーム履歴ろからアラーム予告出力ルールを更新する。
<実施形態24:主に請求項24に関する>
<実施形態24の概要>
本実施形態は、実施形態1、実施形態5、後述する実施形態25、実施形態26の各ユニットの二以上の組合せをキュービクルなどから独立して単独で権利化の請求を行うものである。
各ユニットについては、実施形態1に記載の各ユニット並びに、実施形態5に記載の外部画像ユニット、さらに後記する実施形態25、実施形態26の高圧引込ケーブル地絡程度ユニット、異常検出誘起値程度ユニットのいずれか二以上のセットからなるキュービクル自動保安点検ユニットセットである。
<実施形態24の構成>
本実施形態のキュービクル自動保安点検ユニットセットを構成するユニットは、 図4ののようにキュービクルに備えられるように限定されないものである。図に示すように、本実施形態におけるキュービクル装置(0400)は、集音部(0401)と音情報出力部(0402)とからなる音ユニットと、臭気検知部(0403)と臭気情報出力部(0404)とからなる臭気ユニットと、温度計測部(0405)と温度情報出力部(0406)とからなる温度ユニットと、内部画像情報取得部(0407)と内部画像情報出力部(0408)とからなる内部画像ユニットと、振動取得部(0409)と振動情報出力部(0410)とからなる振動ユニットと、粉塵量計測部(0411)、粉塵量情報出力部(0412)からなる粉塵ユニット、電気関連値計測部(0413)、電気関連値情報出力部(0414)からなる電気関連ユニット、実施形態5に記載の外部画像ユニット、さらに後記する実施形態25、実施形態26の高圧引込ケーブル地絡程度ユニット、異常検出誘起値程度ユニットのいずれか二以上の組合せであり、各ユニット単体の機能は実施形態1、実施形態5、後述する実施形態25、実施形態26の説明の通りであり、重複する説明を省略する。なお、これらのユニットの目的はすでに説明済みのアラーム出力装置に対して各情報を出力してアラーム出力装置にアラームを出力させる、ないしはアラームを出力させないように機能させることである。
<実施形態25、実施形態26の概説>
「地絡」とは大地等の本来電流を流す経路でない部分に漏れ電流が流れる状況をいう。この漏れ電流を地絡電流という。設備類の経年等で絶縁劣化が進行すると、この地絡電流は漸増する傾向があるので、この微地絡電流を常時監視することにより事故の予兆が把握管理できる。高圧受変電設備類の微地絡もふくめての地絡電流は開閉器側微地絡ユニットにより、また高圧CVケーブル単体のそれはケーブル側微地絡ユニットにより測定監視される。本実施形態は,微小な地絡現象(微地絡という。)に関する情報をも用いて保安点検を実施するものである。
図62は、二種類の地絡電流の検知をする場所を示すものである。受電設備への配電は、工場等に導入される高圧電線に責任分界点6205を設けて、その直後に柱上気中開閉器(「高圧気中開閉器」、「PAS」とも言います。以下同じ。)6206を設置して、図62中6202の領域での地絡を検出する。この検出は三相交流のバランス崩れによって誘起される電流によって検出する。一例としてはこの誘起電流の大きさが0.2アンペアを超えると、それを検知した制御装置6208によって柱上気中開閉器の高圧電流路を開の状態とし、高圧電流の受電を停止する。この際、誘起電流の大きさが0.2アンペアになった瞬間に電流路が開となるので、工場設備等6207への受電が突然停止し、工場等6207の操業に大きな支障がきたされる。本実施形態では、その誘起電流の大きさの変化を経時的に検出する検出器6209によって観察し、過去のデータ蓄積などを利用してあとどれくらいの時間で電流路を開としなければならないか、開になるのか、を異常検出誘起値ユニット6204にて計算し、アラーム出力装置に異常検出誘起値程度情報として送信し、アラーム出力装置でのアラームに利用する。つまり、アラームによって計画的な停電を実施し、地絡発生部分を修復したり、新規なものと交換したりすることで工場等の操業への影響を最小限に抑えることができる。なお、この異常検出誘起値程度情報は、他のユニットの情報と組み合わせないで単独でアラームを出力すべきかそうでないか、どのようなアラームを出力すべきかに利用することもできる。
さらに、図62中高圧電線のシールドに流れる電流の位相と、高圧電線の高圧電流の位相とを比較することで、受電設備に引き込まれる引込線6201の微地絡を検出することもできる。図72の左側の断面図に示すように、本来バランスが完全に取れた三相交流では、外部に発生する電界は相互に打ち消しあって0となる。しかし、図72の右側に示す図のように、三相の一部がシールド7207などに絶縁破壊部、絶縁劣化部7206を介して微地絡することで三相のバランスが崩れシールドに誘起電流が流れるとともに、シールドと三相交流線の一部とが高抵抗ではあるものの絶縁破壊部を介して直列に接続された状態となる。図64に示すようにシールドに流れる電流iは、誘起電流icと直列接続(絶縁劣化部分の高抵抗部分を流れる電流)iRの二種類の電流の二種のベクトル和がシールドに流れる電流iの実態となる。その実態である電流iの位相と高圧電流の位相(相電圧E)との差(δ又は90度−δ)を求めることでどの程度微地絡が進んでいるか演算することができる。
<実施形態25>
<実施形態25 概要>
本実施形態は,実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態17、さらに後述するその他の実施形態2の構成に加えて、さらに図62の高圧引込ケーブル6201の地絡の程度を測定し、測定された地絡の程度を示す情報である地絡程度情報を出力するように構成されていることを特徴とする高圧引込ケーブル地絡程度ユニットを有するキュービクル自動保安点検システムである。
<実施形態25 構成>
本実施形態は,実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態17に加えて,さらに高圧引込ケーブルの地絡の程度を測定する地絡程度測定部と、測定された地絡の程度を示す情報である地絡程度情報を出力する地絡程度情報出力部と、を有する高圧引込ケーブル地絡程度ユニットを有するキュービクル自動保安点検システムを提供するものである。
≪実施形態25 機能的構成≫
図56は,本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムの構成の一例を示す機能ブロック図である。図に示すように、本実施形態におけるキュービクル外部装置(5600)は、高圧電線の近傍に設置される。高圧電線は気中に配置されるものと、電柱を伝わるものと、地面に配置されるものと、があるが、それぞれ適切に場所に応じて配置されるのが好ましい。以下に列挙する各ユニットは、高圧電線の異常を検出し、その情報をアラーム出力装置に出力するためのものであり、高圧電線を配置する高圧電線配線管の中に配置することもできる。この配線管はステンレスなどの金属やコンクリートなどによって構成され、内部に通常の被覆が施された高圧電線が余裕をもって配置される。従って、管の内部は余裕があり、音が内部で反響しながら響いたり、臭気、温度、粉塵なども管内にとどまったりするので検出精度が高くなる。なお、すべてのユニットが管内に検出機能部分を配置する必要はなく、例えば電気関連ユニットなどは管外部にあってもよい。管内に配置すると効果的な機能部分は例えば後述する、「集音部」「臭気検知部」「温度計測部」「画像取得部」「振動取得部」「粉塵量計測部」「振動取得部」である。なお、「音情報出力部」「臭気情報出力部」「温度情報出力部」「画像情報出力部」「振動情報出力部」「粉塵量情報出力部」は、管内部にあっても管外部にあっても構わない。集音部(5601)と音情報出力部(5602)とからなる外部音ユニットと、臭気検知部(5603)と臭気情報出力部(5604)とからなる外部臭気ユニットと、温度計測部(5605)と温度情報出力部(5606)とからなる外部温度ユニットと、内部画像情報取得部(5607)と内部画像情報出力部(5608)とからなる外部画像ユニットと、振動取得部(5609)と振動情報出力部(5610)とからなる外部振動ユニットと、粉塵量計測部(5611)、粉塵量情報出力部(5612)からなる外部粉塵ユニット、電気関連値計測部(5613)、電気関連値情報出力部(5614)からなる外部電気関連ユニット、地絡程度測定部(5615)、地絡程度情報出力部(5616)からなる高圧引込ケーブル地絡程度ユニット、のうち少なくとも2以上のユニットを有するように構成される。
なお、高圧ケーブルのキュービクル外の部分での異常予測のためには、キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、を有する外部音ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として臭気を検知する臭気検知部と、検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、を有する外部臭気ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として温度を計測する温度計測部と、計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、を有する外部温度ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され外部の画像である外部画像を取得する外部画像取得部と、取得された外部画像に基づく外部画像情報をネットワークを介して出力する内部画像情報出力部と、を有する外部画像ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として振動を取得する振動取得部と、取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、を有する外部振動ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、を有する外部粉塵ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、を有する外部電気関連ユニット、
との少なくとも2以上のユニットを有することが必要である。これらは実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態25と同様にアラーム出力装置に送信され同様の処理がなされてアラームの出力に利用される。なお、本実施形態のキュービクル内部に設けられている各ユニットから出力されるキュービクル情報と合わせてアラーム出力のための計算が行われるように構成することもできる。
以上が本実施形態のキュービクル自動保安点検システムである。なお、これらのキュービクル外部に配置される各ユニットと、従前説明したキュービクル内に配置される各ユニットが協働して異常や異常の前兆の情報をアラーム出力装置に送信するように構成してもよい。すなわちキュービクル内からのキュービクル情報のいずれか一以上と、キュービクル外に配置された上記各ユニットからの情報のいずれか一以上の組合せによってアラーム出力装置がアラームを出力するか否か演算するように構成されてもよい。
「地絡程度測定部」とは,高圧引込ケーブルの地絡の程度を測定する機能を有する。「地絡程度情報出力部」とは,測定された地絡の程度を示す情報である地絡程度情報を出力する機能を有する。
「地絡程度情報」とは、高圧ケーブルの高圧電線の被覆による絶縁の程度あるいは短絡の程度を表す概念である。例えば三相交流の高圧線は、図72に示すようにケーブル内部に三本のケーブル7203a、7203b、7203cに高圧交流電流がそれぞれ120度の位相差を持ちながら流れている。そして、その外側に金属で構成されているシールド7207があり、金属シールドによって三本の高圧線は完全に覆われている。その三本の高圧線と、シールド間には絶縁層7204があり、完全な状態ではその絶縁が完全に機能するので、シールドと高圧線との短絡は発生しない。しかしながら、図72の右側の三相交流線の断面図のように長期間の使用や、定格を超えた使用によって絶縁層が劣化して、完全な短絡ではないものの、シールドと高圧線との絶縁度が劣化する。本地絡程度情報とは、その絶縁度の劣化の程度を情報として有するものである。絶縁度が劣化すると、三相交流のバランスが崩れて、交流によって前記シールドに電界が誘起される。つまり、誘起電流が流れる。図64のベクトル図に示すように、この誘起電流成分icは、高圧電流の位相から90度遅れる。また高圧電流の一部が絶縁層の劣化部分(図72の劣化部分7206)によってシールドに漏れるので、この電流は高圧電流と位相が合致し、高圧電線と、シールドとは、直流成分(図64中相電圧E)で結合される。
「地絡程度測定部」は、その絶縁度の劣化の程度の情報である地絡程度情報を取得するように構成されている。この地絡程度情報は、シールド部分に発生している電流iと、高圧ケーブル部分の高圧電流又は電圧(相電圧E)との位相差(δ又は90−δ)を見ることによって地絡程度情報を算出するように構成することができる。ところが一般に高圧線の位相を取得するのは装置が大型化するなど、困難であるので、本実施形態では、キュービクル内に引き込まれて変圧器により降圧された低圧の電流の位相から高圧ケーブルの位相を求めるように構成される。高圧を低圧とするために用いられる各種の設備(変圧器等)は、電圧の低下に伴って位相差が原電流と生じるが、この値は各種の設備の結線状態を知ることであらかじめ計算できるので、低圧の電流の位相を知ることができれば、高圧の位相を知ることができる。まず、高圧の位相を一つの情報として確保する。
次に高圧ケーブルのシールド電流の位相を求める。シールドに発生している電流は接地電流なので直接的に測定してその位相を求めることができる。
ところで、シールドに発生する電流は、絶縁が完全である場合には完全なる0となる。すなわち高圧線と、シールドとは完全な絶縁状態にあり、その場合には位相は90度ずれたものが三相誘起するが、三相は120度ずつ位相がずれているために相互に打ち消しあって結果0となる。しかし、絶縁の劣化が生じると非常に微弱であるが絶縁破壊部や絶縁劣化部を介して直接的に高圧ケーブルから抵抗性漏れ電流がシールドに流入する。この流入は絶縁層を介して行われ、いわば高抵抗成分で高圧ケーブルとシールドとを高絶縁抵抗で接続した状態となる。この最も進んだ完全に絶縁が失われている状況では短絡状態となり高圧電流とシールドに流れる電流とはほぼ同位相となる。つまり、位相差0度となる。この位相差0度から位相差90度の間が、絶縁が不完全な状態で、シールドに流れる電流の位相が、どれだけ高圧電流の位相に近づくかで絶縁の劣化の度合を計算することができる。この位相差(90−δ)が地絡程度となり、位相差(90−δ)=90度が完全絶縁状態、すなわち地絡程度0、位相差(90−δ)=0度が完全短絡状態、すなわち地絡程度100となる。地絡程度は、その値がどの程度位相差90度に近づくかで表される。
「地絡程度情報」は、この地絡の程度を表す情報で必ずしも位相差で表現される必要はなく0以上N(Nは正の値)以下でもよいし、地絡程度を表す格付(完全絶縁A、良好状態B、注意状態C、警戒状態D、短絡状態E)であってもよい。これは、高圧引込ケーブル地絡程度ユニット6203にて演算されてアラーム出力装置に対して送信され、アラーム出力装置にてアラームを出力するか、アラームを出力しないかの判断に用いられる。なお、この地絡程度情報は他のユニットの情報と組み合わせてアラーム出力装置にて利用されてもよいし、単独でアラーム出力装置にて利用されてもよい。
<実施形態25 ハードウェア構成:キュービクル装置又は/及びキュービクル関係施設>
図58は本実施形態におけるキュービクル装置又はキュービクル関係施設の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。センシング系およびコンピュータ系のハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的には、プログラマブルコントローラやそのシーケンサプログラム、汎用コンピュータやコンピュータプログラム、各種デバイス(各種センサ)で構成することが可能である。コントローラや、コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「集音プログラム」、「音情報出力プログラム」、「臭気検知プログラム」、「臭気情報出力プログラム」、「温度センサ計測プログラム」、「温度情報出力プログラム」、「内部画像取得プログラム」、「内部画像情報出力プログラム」、「振動取得プログラム」、「振動情報出力プログラム」、「粉塵量計測プログラム」、「粉塵量情報出力プログラム」、「電気関連値計測プログラム」、「電気関連値情報出力プログラム」、地絡程度を測定する「地絡程度測定プログラム」、地絡程度情報を出力する「地絡程度情報出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様に音情報、臭気情報、温度情報、内部画像情報、振動情報、粉塵情報、電気関連値情報、地絡程度情報、キュービクル識別情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、IEEE1394などのインターフェイスで、センサインターフェイスとして、集音マイク、臭気センサ、温度センサ、カメラ、ビデオカメラ、振動センサ、粉塵センサ、電流計、電圧計、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、実施形態1から実施形態4のいずれかと共通の働きをするプログラムについての説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明した。
<実施形態25 ハードウェア構成:アラーム出力装置>
実施形態25のアラーム出力装置の最も基本的なハードウェア構成は、図8に示す実施形態1のハードウェア構成と共通であることから、本実施形態での説明は省略する。
<実施形態25 処理の流れ>
本実施形態のキュービクル自動保安システムは、24時間保安点検を行うことができるため、図60に示す処理の流れを絶えず繰り返す。図60に示すように、キュービクル装置は、外部音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、外部臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。外部温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。外部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後に、振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。高圧引込ケーブル地絡程度ユニットは,地絡程度測定ステップの後に、地絡程度情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。蓄積された履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム出力条件に該当するか否かを判断するアラーム出力条件該当判断ステップが実行される。判断結果が、アラーム出力条件該当性無しの場合には、再びキュービクル情報取得ステップを実行する処理に戻る。アラーム出力条件該当性が認められると、アラーム出力ステップへと続き、アラームの出力が必要であればアラームを出力する。アラームの出力後、システムを終了するか否かを確認するステップが実行されるが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、終了せずにスタートに戻ることが殆どである。
<実施形態26>
<実施形態26 概要>
本実施形態は,実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態17、実施形態25、さらに後述するその他の実施形態2のいずれか一の構成に加えて、さらに高圧気中開閉器の異常検出誘起値(誘起電流値又は/及び誘起電圧値を言う。以下同じ。)の程度を測定し、測定された異常検出誘起値程度を示す情報である異常検出誘起値程度情報を出力することを特徴とする高圧引込ケーブル地絡程度ユニットをさらに有するキュービクル自動保安点検システムである。
<実施形態26 構成>
本実施形態は,実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態17、実施形態25のいずれか一の構成に加えて,さらに高圧気中開閉器の異常検出誘起値(誘起電流値又は/及び誘起電圧値を言う。以下同じ。)の程度を測定する異常検出誘起値程度測定部と、測定された異常検出誘起値程度を示す情報である異常検出誘起値程度情報を出力する異常検出誘起値程度情報出力部とを有する高圧引込ケーブル地絡程度ユニットをさらに有するキュービクル自動保安点検システムを提供するものである。
<実施形態26 構成の説明>
次に,図57は,本実施形態におけるキュービクル自動保安点検システムの構成の一例を示す機能ブロック図である。図に示すように、本実施形態におけるキュービクル装置(5700)は、集音部(5701)と音情報出力部(5702)とからなる音ユニットと、臭気検知部(5703)と臭気情報出力部(5704)とからなる臭気ユニットと、温度計測部(5705)と温度情報出力部(5706)とからなる温度ユニットと、内部画像情報取得部(5707)と内部画像情報出力部(5708)とからなる内部画像ユニットと、振動取得部(5709)と振動情報出力部(5710)とからなる振動ユニットと、粉塵量計測部(5711)、粉塵量情報出力部(5712)からなる粉塵ユニット、電気関連値計測部(5713)、電気関連値情報出力部(5714)からなる電気関連ユニット、異常検出誘起値程度測定部(5715)、異常検出誘起値程度情報出力部(5716)からなる異常検出誘起値ユニットのうち少なくとも2以上のユニットを有するように構成される。
なお、高圧ケーブルのキュービクル外の部分での異常予測のためには、キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、を有する外部音ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として臭気を検知する臭気検知部と、検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、を有する外部臭気ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として温度を計測する温度計測部と、計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、を有する温度ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され外部の画像である外部画像を取得する外部画像取得部と、取得された外部画像に基づく外部画像情報をネットワークを介して出力する内部画像情報出力部と、を有する外部画像ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として振動を取得する振動取得部と、取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、を有する振動ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、を有する粉塵ユニット、
キュービクル外部で高圧線近傍に配置され各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、を有する電気関連ユニット、と
の少なくとも2以上のユニットを有することが必要である。これらは実施形態1から実施形態11、実施形態14から実施形態25と同様にアラーム出力装置に送信され同様の処理がなされてアラームの出力に利用される。なお、本実施形態のキュービクル内部に設けられている各ユニットから出力されるキュービクル情報と合わせてアラーム出力のための計算が行われるように構成することもできる。
以上が本実施形態のキュービクル自動保安点検システムである。
「異常検出誘起値程度測定部」とは,高圧気中開閉器の異常検出誘起値(誘起電流値又は/及び誘起電圧値を言う。以下同じ。)の程度を測定する機能を有する。「異常検出誘起値程度情報出力部」とは,測定された異常検出誘起値程度を示す情報である異常検出誘起値程度情報を出力する機能を有する。
「異常検出誘起値」とは、三相交流の場合には、それぞれ120度の位相差で流れている高圧電流等のうち微地絡などによって各相の電流値にばらつきがでて三本の高圧ケーブルに流れる電流のバランスが崩れ三本の高圧ケーブルの周辺に電磁界を発生する現象が生じる。一般にはこのバランスの崩れは、高圧ケーブや高圧設備機器類の微地絡などによって発生する。つまり、三本のケーブルに流れる電流値が全く同じであれば、その各ケーブルから発生する電磁界は相互に消去されて三本のケーブルの周辺には電磁界を構成しないが、バランス崩れによって電磁界が生じる。この位置に零相変流器(ZCT)を配置すると発生した電磁界によってこの零相変流器(ZCT)の2次側に誘起される電流が流れる。この電流を本実施形態である異常検出誘起電流といい、その値を異常検出誘起値という。
「異常検出誘起値程度」とは、この異常検出誘起値の大きさの程度を示す値であり、一般的には各ケーブルの絶縁劣化によって微地絡などが発生する程度に応じて値は大きくなる。柱上気中開閉器は、責任分界点に設けられ上記のようなバランス崩れによる異常検出誘起値が例えば0.2アンペアになると高圧を遮断するように構成されている。しかし、本実施形態では、0.2アンペアに至るまでの電流値を測定することでどの程度微地絡が発生しているのか、言い換えれば、どの程度の絶縁劣化があるのかを計算することができる。つまり、異常検出誘起値が0アンペアの場合には絶縁劣化はなく、逆に0.2アンペアに近づくほど絶縁劣化がひどく、電流の遮断つまり停電が起こる。この異常検出誘起値の経時変化を見ることであとどの程度の時間で柱上気中開閉器が動作するのかを推定予想することができて予兆の監視装置として使用できる。
<実施形態26 ハードウェア構成:キュービクル装置又は/及びキュービクル関係施設>
図59は本実施形態におけるキュービクル装置又はキュービクル関係施設の最も基本的なハードウェア構成の一例を示す図である。センシング系およびコンピュータ系のハードウェア構成の一例を示す図である。図に示すように、本発明は基本的には、プログラマブルコントローラやそのシーケンサプログラム、汎用コンピュータやコンピュータプログラム、各種デバイス(各種センサ)で構成することが可能である。コントローラや、コンピュータの動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェイスを介して行われる。インターフェイスには、ディスプレイインターフェイス、キーボード、通信バッファ等が考えられる。この図にあるように、「集音プログラム」、「音情報出力プログラム」、「臭気検知プログラム」、「臭気情報出力プログラム」、「温度センサ計測プログラム」、「温度情報出力プログラム」、「内部画像取得プログラム」、「内部画像情報出力プログラム」、「振動取得プログラム」、「振動情報出力プログラム」、「粉塵量計測プログラム」、「粉塵量情報出力プログラム」、「電気関連値計測プログラム」、「電気関連値情報出力プログラム」、異常検出誘起値程度を測定する「異常検出誘起値程度測定プログラム」、異常検出誘起値程度情報を出力する「異常検出誘起値程度情報出力プログラム」、とが保持されており、一連のプログラムの実行命令に基づいて、これらのプログラムが主メモリに読み込まれ、動作開始命令に基づいてこれらのプログラムが実行される。なお、保守時以外は継続的にこれらのプログラムは主メモリに常駐し、常にキュービクル内外の監視・保安点検を継続することが好ましい。なお、データとしては、プログラム同様に音情報、臭気情報、温度情報、内部画像情報、振動情報、粉塵情報、電気関連値情報、異常検出誘起値程度情報、キュービクル識別情報、図示しない通信などの各種の設定情報などが不揮発性メモリに保持され、主メモリにロードされ、一連のプログラム実行に際して参照され、利用される。なおこのコンピュータは不揮発性メモリ、主メモリ、CPU、インターフェイス(例えば、IEEE1394などのインターフェイスで、センサインターフェイスとして、集音マイク、臭気センサ、温度センサ、カメラ、ビデオカメラ、振動センサ、粉塵センサ、電流計、電圧計、通信等)がバスラインに接続されて相互に通信可能に構成される。なお、実施形態1から実施形態4のいずれかと共通の働きをするプログラムについての説明は省略し、本実施形態に特徴的な構成についてのみ説明した。
<実施形態26 ハードウェア構成:アラーム出力装置>
実施形態26のアラーム出力装置の最も基本的なハードウェア構成は、図8に示す実施形態1のハードウェア構成と共通であることから、本実施形態での説明は省略する。
<実施形態26 処理の流れ>
本実施形態のキュービクル自動保安システムは、24時間保安点検を行うことができるため、図61に示す処理の流れを絶えず繰り返す。図60に示すように、キュービクル装置は、外部音ユニットは、集音ステップの後音情報出力ステップを実行するように構成することができ、外部臭気検知ユニットは臭気検知情報を取得した後、臭気情報出力ステップを実行するように構成することができる。外部温度ユニットは、温度計測ステップの後、温度情報出力ステップを実行するように構成することができる。外部画像ユニットは、内部画像取得ステップの後に、内部画像情報出力ステップを実行するように構成することができる。振動ユニットは、振動取得ステップの後に、振動情報出力ステップを実行するように構成することができる。粉塵ユニットは、粉塵量計測ステップの後に、粉塵量情報出力ステップを実行するように構成することができる。電気関連ユニットは、電気関連値計測ステップの後に、電気関連値情報出力ステップを実行するように構成することができる。異常検出誘起値ユニットは,異常検出誘起値程度測定ステップの後に、異常検出誘起値程度情報出力ステップを実行するように構成することができる。本件キュービクル自動保安点検システムでは各ユニットは少なくとも2以上有するように構成されており、取得ステップと出力ステップは対となっている。ユニットが取得した情報を出力した後は、アラーム出力装置によるキュービクル情報取得ステップが実行される。取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けて蓄積して記録保持する、履歴情報保持ステップが実行される。蓄積された履歴情報を構成する由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいて、アラーム出力条件に該当するか否かを判断するアラーム出力条件該当判断ステップが実行される。判断結果が、アラーム出力条件該当性無しの場合には、再びキュービクル情報取得ステップを実行する処理に戻る。アラーム出力条件該当性が認められると、アラーム出力ステップへと続き、アラームの出力が必要であればアラームを出力する。アラームの出力後、システムを終了するか否かを確認するステップが実行されるが、本件自動保安点検システムは、24時間絶えず保安点検を行っていることから、終了せずにスタートに戻ることが殆どである。
<組合せによる効果:主に実施形態25と実施形態26に対応>
以下では,実施形態1では説明していない特徴である高圧引込ケーブル地絡程度ユニット,異常検出誘起値ユニットの内容について説明する。主に,実施形態25と実施形態26に関するものである。
<各設備等の説明>
引込設備の点検対象としては,(1)区分開閉器,(2)引込線及び支持物,(3)ケーブルがある。
「区分開閉器」とは,電気事業者(電力会社など)と需要家の高圧受変電設備の責任分界点に設ける開閉器のことをいう。柱上気中負荷開閉器は架空引込方式で使用し、需要家の引込電柱上に設置する。また地中線用負荷開閉器は地中引込方式用で使用し高圧キャビネット内に設置する。いずれも高圧電路の開閉用として用いられる。
「引込線」とは,電気事業者(電力会社など)から需要家まで高圧を引き込む際に使用する架空線および地中ケーブルをいう。「支持物」とは、引込線を固定する絶縁物をいう。
「ケーブル」とは,区分開閉器などからキュービクル設備(高圧受変電設備)までを接続するのに使用する電線のことをいう。
受電設備の点検対象としては,(4)断路器または高圧カットアウトスイッチ,(5)電力用ヒューズ,(6)遮断器または高圧負荷開閉器,(7)母線,(8)計器用変成器,(9)変圧器,(10)避雷器,(11)進相用コンデンサまたは直列リアクトルがある。
「断路器」とは,負荷電流の開閉はせず、電路を開閉するためのもので、点検時や事故発生時に負荷側の機器やケーブルを電路から開放するのに使用される。「高圧カットアウトスイッチ」とは,絶縁耐力の高い材料でつくられた開閉器内部にヒューズを装着できる機構をもった開閉器のことをいう。
「電力用ヒューズ」とは,過電流、短絡電流が流れた時にヒューズエレメントが溶断し回路を遮断するもののことをいう。
「遮断器」とは,定常状態での負荷電流の開閉の他に定格電流の数倍〜数十倍の短絡電流を投入・遮断できる能力をもち、回路保護用として使用する。「高圧負荷開閉器」とは,高圧交流電路に使用し通常状態での電流を開閉および通電し、短絡による異常電流も投入し、規定の時間通電できる装置をいう。
「母線」とは,キュービクル設備において、電力を分配する主回路となる電線のことをいう。
「計器用変成器」とは,計器用変圧器と計器用変流器などのことである。
「変圧器」とは,高圧で引き込まれた電圧を低圧機器などの使用可能な電圧に降圧するものである。例えば電力会社からの高圧の6600Vからコンセントなどで使用される110Vに変更されるなどである。
「避雷器」とは,屋外に設置される送配電線、空中線などに生じる雷の高電圧をかからないようにするものである。回路内に意図的に絶縁の弱い部分に設け、高電圧を地面に逃がすことにより、回路を保護するものである。(屋外)引込線部分、キュービクル内部(屋内)に設置するものがある。
「進相コンデンサ」とは,交流回路において力率を改善するために挿入するコンデンサである「直列リアクトル」とは,進相コンデンサの高調波や突入電流の抑制の為に挿入するものである。
受配電盤の点検対象としては,(12)受配電盤の計器,(13)制御回路,(14)電線,(15)支持物がある。
「受配電盤の計器」とは,電圧計、電流計、力率計、電力計、など受電系統の値を計測している計器、変圧後の配電している値を計測している計器などである。
接地工事の点検対象としては,(16)接地線,保護管などがある。
「接地線」とは,電気機器の筐体・回路の中性点・継電器などを基準電位点に接続する線のことである。「保護管」とは,接地線を保護するための樹脂や金属製の管のことである。
構造物の点検対象としては,(17)受電室建物,(18)キュービクル式受変電設備の金属製外箱などがある。
配電設備の点検対象としては,(19)配電線,(20)配線用遮断器,(21)漏電遮断器,(22)ナイフスイッチ,(23)分電盤がある。
「配電線,」とは,配電盤より分電盤まで接続された電線のことである。
「配線用遮断器」とは,定常状態での負荷電流の開閉の他に定格電流の数倍〜数十倍の短絡電流を投入・遮断できる能力をもち、回路保護用として使用する。
「漏電遮断器」とは,漏電による漏れ電流を検出して回路を自動的に遮断する機能をもつ遮断器である。 漏電遮断器は地絡による感電を防止する目的で回路に設けられる。殆どの製品では過電流遮断器能が付いている。
「ナイフスイッチ」とは,銅合金などで作られた板(ナイフ)状の電極(刃)を、同じく銅合金などで作られた電極(刃受)に差し込むことにより導通を得られるようにした開閉器(スイッチ)である。
「分電盤」とは,電気を安全に使用するために必要な漏電遮断器(漏電ブレーカー)や配線用遮断器(安全ブレーカー)を1つにまとめた箱のことである。
常用/非常用発電設備としては,(24)原動機,(25)始動装置,(26)付属装置,(27)発電機,(28)励磁装置,(29)接地装置,(30)遮断器,(31)開閉器,(32)配電盤,(33)制御装置がある。
「原動機」とは,自然界にあるエネルギーを、回転運動や往復運動といった機械的仕事に変換して動力を生み出す機械。燃料の熱エネルギーを用いる「熱・エネルギー機関」の事を指し、それらをひっくるめて単に内燃機関(エンジン)とも呼ばれる。
「始動装置」とは,発電機などで使われる内燃機関(エンジン)を始動させるための電動機(モーター)である。他に始動方式としては空気始動も稀にある。
「発電機」とは,電磁誘導の法則を利用して、機械的エネルギー(仕事)から電気エネルギー(電力)を得る機械(電力機器)である。その他、太陽光発電装置も含まれる。
「励磁装置」とは,交流発電機を用い、整流器などで直流にして励磁する。
「接地装置」とは,接地線の集合体である。
蓄電池設備の点検対象としては,(34)蓄電池本体,(35)付属装置がある。
「蓄電池本体」とは,一回限りではなく充電して何回でも使用できる電池のことである。
「付属装置」とは,充電するための整流器、配線用遮断器、温度計、比重計等である。
負荷設備の点検対象としては,(36)配線,(37)配線器具,(38)接地装置,(39)低圧機器などがある。
「配線器具」とは,配線に接続されたコンセントやスイッチ等である。
「低圧機器」とは,600V以下で使用する電気製品のことである。
≪点検内容≫
以下では,点検内容を各点検対象箇所につき,説明する。
<区分開閉器の異常検出>
「区分開閉器」では,異音、異臭、過熱、変色、損傷、汚損を点検する。ここにおける区分開閉器は,キュービクル装置が例えば異音や異臭などを検知できる程度にキュービクル装置と隣接した場所に存在するものである。
≪音情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,区分開閉器における「異音」,すなわち開閉器が正常な時には生じない音をより正確に把握することができる。絶縁物が経年劣化し絶縁劣化や機能低下があると微弱な放電が起き、超音波等が発生することがある。
≪臭気情報と温度情報と異常検出誘起値程度情報≫
臭気情報と温度情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,区分開閉器における「異臭」、すなわち開閉器が正常な時には生じない臭いをより正確に把握することができる。雷による内部回路の焼損や過負荷や接触不良などによりケーブル接続部が過熱する場合、各接続部の接触不良による各機器の絶縁物の絶縁劣化や短絡した場合、異臭が発生する。
≪温度情報と異常検出誘起値程度情報≫
温度情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,区分開閉器における「過熱」、すなわち接触不良などにより、過熱する場合、接続部の絶縁物の絶縁劣化が発生していることをより正確に把握することができる。
≪温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,区分開閉器における「変色」、すなわち接触不良などにより、過熱し発生する場合、接続部の絶縁物の絶縁劣化が発生していることをより正確に把握することができる。過熱などによって、金属部や塗装部の変色が発生する。
≪画像情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
画像情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,区分開閉器における「損傷」、すなわち区分開閉器に生じた外傷のことである。モノがぶつかったことや、施工不良などにより発生していることをより正確に把握することができる。また同時に,「汚損」すなわち鳥の糞害や雨水に含まれる不純物などによって付着し汚れなどが発生していることをより正確に把握することができる。
<引込線及び支持物>
「引込線及び支持物」では,他物との離隔距離,標識・保護柵の状態を点検する。
≪画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,引込線及び支持物における「他物との離隔距離」、すなわち設備と電線との離隔距離をより正確に把握することができる。鳥害、電線のたるみ、樹木の成長等により、他のものと接触すると地絡などの事故が起きる為、一定の距離を保って設備を配置する必要がある。また,同時に,「標識・保護柵の状態」、すなわち、標識の状態が正常であるか、又は損傷、汚損、紛失に該当している、保護柵の状態として設備、装置の保護柵の状態が正常であるか、又は損傷、汚損、紛失に該当しているかをより正確に把握することができる。
<ケーブル>
「ケーブル」では,ケーブルヘッドや遮蔽層の損傷,ケーブルヘッドや遮蔽層の腐食,標識,他物との離隔距離,遮蔽層の接地状態を点検する。まず前提として,ここに「ケーブルヘッド」とは高圧ケーブルが開閉器などに接続される部分を加工した端末部である。遮蔽層とは高圧ケーブルのシールド部分である。
≪画像情報と地絡程度情報≫
画像情報と地絡程度情報を組み合わせることにより,ケーブルにおける「ケーブルヘッドや遮蔽層の損傷」、すなわちケーブルヘッド、遮蔽層に生じた外傷をより正確に把握することができる。その損傷は,モノがぶつかったことと、施工不良などにより発生する。
≪画像情報と地絡程度情報≫
画像情報と地絡程度情報を組み合わせることにより,ケーブルにおける「ケーブルヘッドや遮蔽層の腐食」をより正確に把握することができる。その腐食は,煙害、塩害、経年劣化などで発生する。
≪画像情報と地絡程度情報≫
画像情報と地絡程度情報を組み合わせることにより,ケーブルにおける「他物との離隔距離」、すなわち高圧ケーブルと他のものとの離隔距離をより正確に把握することができる。高圧ケーブルが他のものと接触すると地絡などの事故が起きる為、一定の距離を保って設備を配置する必要がある。
なお,画像情報は,「標識」,すなわち高圧危険などの表示の状態が正常であるか、又は損傷、汚損、紛失に該当するかなどを知るためにも有益である。
≪画像情報と地絡程度情報≫
画像情報と地絡程度情報を組み合わせることにより,ケーブルにおける「遮蔽層の接地状態」、すなわち遮蔽層が正しく接地工事されているか否かをより正確に把握することができる。施工不良などにより正しく接地されていない場合がある。
<断路器または高圧カットアウトスイッチ>
「断路器または高圧カットアウトスイッチ」では,受と刃の接触状態,変形,異音,異臭,過熱,変色,ゆるみ,亀裂,汚損,異物付着を点検する。
≪音情報と温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「受と刃の接触状態」、すなわち断路器の刃が刃受けに正常に差し込まれているか否かをより正確に把握することができる。正しく差し込まれていない場合、接触不良により異常が発生する場合がある。
≪音情報と温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「変形」、すなわち刃の投入、開放操作の際の作業不良、施工不良やモノがぶつかった際に刃および刃受けが変形していることをより正確に把握することができる。
≪音情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「異音」、すなわち断路器が正常な時には生じない音のことである。絶縁物が経年劣化し機能低下があると微弱な放電が起き、超音波等が発生していることをより正確に把握することができる。
≪臭気情報と温度情報と異常検出誘起値程度情報≫
臭気情報と温度情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「異臭」、すなわち断路器が正常な時には生じない臭いが発生していることをより正確に把握することができる。過負荷や接触不良などにより
≪温度情報と異常検出誘起値程度情報≫
温度情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「過熱」をより正確に把握することができる。受と刃の接触不良、ケーブル接続部の接続不良などにより発生することがある。
≪温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「変色」、すなわち受と刃の接触不良、ケーブル接続部の接続不良などにより金属部や塗装部に発生していることをより正確に把握することができる。
≪音情報と画像情報と振動情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と画像情報と振動情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「ゆるみ」、すなわち接続端子部分や固定ねじ部などがゆるんでいる状態をより正確に把握することができる。振動や施工不良などで発生することがある。
≪音情報と振動情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と振動情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「亀裂」、すなわち断路器の絶縁部分が亀裂していることをより正確に把握することができる。絶縁劣化、モノがぶつかったことおよび施工不良で発生することがある。
≪振動情報と粉塵量情報と異常検出誘起値程度情報≫
振動情報と粉塵量情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「汚損」、すなわち断路器が粉塵などにより汚れている状態をより正確に把握することができる。
≪振動情報と異常検出誘起値程度情報≫
振動情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,断路器または高圧カットアウトスイッチにおける「異物付着」、すなわち断路器に粉じん等の異物が付着した状態をより正確に把握することができる。
<電力用ヒューズ>
「電力用ヒューズ」では,変色、損傷、過熱を点検する。
≪温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,電力用ヒューズにおける「変色」、すなわちヒューズとヒューズ受け側の接触不良、ケーブル接続部の接続不良などにより、金属部、樹脂部および塗装部に発生していることをより正確に把握することができる。
≪画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,電力用ヒューズにおける「損傷」、すなわちヒューズ、絶縁物に生じた外傷をより正確に把握することができる。モノがぶつかったことと、施工不良などによる。
≪温度情報と異常検出誘起値程度情報≫
温度情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,電力用ヒューズにおける「過熱」をより正確に把握することができる。ヒューズとヒューズ受け側の接触不良、ケーブル接続部の接続不良などにより発生することがある。
<遮断器または高圧負荷開閉器>
「遮断器または高圧負荷開閉器」では,異音、異臭、過熱、変色、損傷、表示・点灯、動作回数を点検する。
≪音情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,遮断器または高圧負荷開閉器における「異音」、すなわち遮断器、高圧負荷開閉器が正常な時には生じない音をより正確に把握することができる。絶縁物が経年劣化し機能低下があると微弱な放電が起き、超音波等が発生することがある。
≪臭気情報と温度情報と異常検出誘起値程度情報≫
臭気情報と温度情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,遮断器または高圧負荷開閉器における「異臭」、すなわち遮断器、高圧負荷開閉器が正常な時には生じない臭いをより正確に把握することができる。過負荷や接触不良などによりケーブル接続部が過熱し発生する場合、各接続部の接触不良による場合、各機器の絶縁物の絶縁劣化や短絡した場合発生する。
≪温度情報と異常検出誘起値程度情報≫
温度情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,遮断器または高圧負荷開閉器における「過熱」をより正確に把握することができる。受と刃の接触不良、ケーブル接続部の接続不良などにより発生することがある。
≪温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
温度情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,遮断器または高圧負荷開閉器における「変色」、すなわち受と刃の接触不良、ケーブル接続部の接続不良などにより、金属部、樹脂部および塗装部に発生していることをより正確に把握することができる。
≪画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,遮断器または高圧負荷開閉器における「損傷」、すなわち絶縁物などに生じた外傷をより正確に把握することができる。モノがぶつかったことと、施工不良などによる。
なお,画像情報を用いて,「動作回数」、すなわち遮断器の開閉動作回数をカウントした数値を測定し、遮断器には動作回数による負荷開閉寿命、機械的寿命などがあり、寿命を超えると開閉しない恐れがあるため,その寿命との関係での故障の恐れを把握することができる。
<母線>
「母線」では,異音,異臭,過熱を点検する。
≪音情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,母線における「異音」、すなわち母線が正常な時には生じない音をより正確に把握することができる。母線の被覆が経年劣化し機能低下があると微弱な放電が起きるため、超音波等が発生することがある。
≪臭気情報と温度情報と異常検出誘起値程度情報≫
臭気情報と温度情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,母線における「異臭」、すなわち母線が正常な時には生じない臭いをより正確に把握することができる。過負荷や接触不良などにより母線接続部が過熱し発生する場合、絶縁物の絶縁劣化や短絡した場合発生する。
≪温度情報と異常検出誘起値程度情報≫
温度情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,母線における「過熱」をより正確に把握することができる。母線接続部の接続不良などにより発生することがある。
<計器用変成器>
「計器用変成器」では,外部の損傷、腐食、発錆、ゆるみ、汚損を点検する。
≪画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,計器用変成器における「腐食」、すなわち計測部を保護している絶縁樹脂部分や接続端子部分が湿気、煙害、塩害、経年劣化などで腐食していることをより正確に把握することができる。また,計器用変成器における「発錆」、すなわち接続端子部分などの金属部から錆が発生している状態をより正確に把握することができる。発錆の原因は湿気、塩害、経年劣化などである。また,計器用変成器における「汚損」、すなわち計器用変成器が粉じんなどにより汚れていることをより正確に把握することができる。
≪音情報と画像情報と振動情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と画像情報と振動情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより, 「ゆるみ」、すなわち接続端子部分や固定ねじ部などがゆるんでいる状態をより正確に知ることができる。ゆるみの原因は振動や施工不良などである。
なお、画像情報を用いて,計器用変成器における「外部の損傷」、すなわち計器用変成器に生じた外傷のことである。モノがぶつかったことや、施工不良などにより発生していることをより正確に把握することができる。
<変圧器>
「変圧器」では,本体外部点検・損傷、汚損、変形(膨れ)、ゆるみ、発錆、腐食、振動、異音、温度、漏油、油量、付属装置の状態を点検する。
≪画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,変圧器における「損傷」、すなわち変圧器が粉じんなどにより汚れていることをより正確に把握することができる。また,変圧器における「変形(膨れ)」、すなわち変圧器に異常な電圧や高調波などが流入することで起きる膨張で変形していることをより正確に把握することができる。また,変圧器における「発錆」、すなわち接続端子部分などの金属部から錆が発生している状態をより正確に把握することができる。発錆の原因は湿気、塩害、経年劣化などである。
≪音情報と画像情報と振動情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と画像情報と振動情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,変圧器における「ゆるみ」、すなわち接続端子部分や固定ねじ部などがゆるんでいる状態をより正確に把握することができる。ゆるみの原因は振動や施工不良などである。
≪音情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,変圧器における「腐食」、すなわち金属部分や絶縁樹脂部分などが湿気、煙害、塩害、経年劣化などで腐食していることをより正確に把握することができる。
≪音情報と振動情報≫
本実施形態とは直接は関係しないものの,音情報と振動情報を組み合わせることにより,変圧器における「振動」、すなわち変圧器通電時に発生する振動をより正確に把握することができる。経年劣化や変圧器内部の異常で振動が大きくなることがある。
≪音情報と画像情報と振動情報≫
本実施形態とは直接は関係しないものの,音情報と画像情報と振動情報を組み合わせることにより,変圧器における「異音」、すなわち変圧器通電時に経年劣化や変圧器内部の異常により発生する音をより正確に把握することができる。
≪温度情報と電気関連情報≫
本実施形態とは直接は関係しないものの,温度情報と電気関連情報を組み合わせることにより,変圧器における「温度」、すなわち変圧器の通電時に発生する放熱温度であり内部異常や過負荷によって過熱し異常な温度に達していることをより正確に把握することができる。
≪臭気情報と画像情報≫
本実施形態とは直接は関係しないものの,臭気情報と画像情報を組み合わせることにより,変圧器における「漏油」、すなわち油入変圧器に注入された冷却用絶縁油が漏れ出しているしていることをより正確に把握することができる。過負荷により絶縁油が膨張し上部の蓋から漏れている、蓋のパッキン部分の経年劣化、下部のドレン部分の締め付け不良やシール材の経年劣化などにより漏れ出していることなどがある。また,「油量」すなわち、油入変圧器に注入された冷却用絶縁油の量を正確に把握することができる。少なくなっていれば異常である。
なお,変圧器の付属装置の状態、すなわち変圧器の温度計、油量計などの動作状態、取付状態については、画像情報から把握することができる。付属装置の動作状態、取付状態に異常があると正確な指示値が計測できないことが考えられる。
<避雷器>
「避雷器」では,外部の損傷、亀裂、ゆるみを点検する。
≪音情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
音情報と画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,避雷器における「亀裂」、すなわち避雷器碍子部分の亀裂をより正確に把握することができる。原因はモノがぶつかったことと、施工不良、雷による大電流の影響などである。
≪音情報と画像情報と振動情報≫
本実施形態とは直接関係がないが,音情報と画像情報と振動情報を組み合わせることにより,避雷器における「ゆるみ」、すなわち接続端子部分や固定ねじ部などがゆるんでいる状態をより正確に把握することができる。ゆるみの原因は振動や施工不良などである。
なお,画像情報を用いて,避雷器の「外部損傷」、すなわち避雷器に生じた外傷をより正確に把握しても良い。損傷がある原因はモノがぶつかったことと、施工不良などである。
<進相用コンデンサまたは直列リアクトル>
「進相用コンデンサまたは直列リアクトル」では,損傷、変形(膨れ)、汚損、異音、振動
温度、漏油、異臭を点検する。
≪画像情報と異常検出誘起値程度情報≫
画像情報と異常検出誘起値程度情報を組み合わせることにより,進相用コンデンサまたは直列リアクトルにおける「損傷」、すなわち進相コンデンサ、直列リアクトルに生じた外傷をより正確に把握することができる。損傷がある原因はモノがぶつかったことと、施工不良などである。また「汚損」、すなわち進相用コンデンサ、直列リアクトルが粉じんなどにより汚れていることをより正確に把握することができる。
≪臭気情報と異常検出誘起値程度情報≫
を組み合わせることにより,進相用コンデンサまたは直列リアクトルにおける「異臭」、すなわち経年劣化や内部の異常や高調波の流入などで発生する異臭をより正確に把握することができる。
≪音情報と振動情報≫
本実施形態とは直接関係しないが,音情報と振動情報を組み合わせることにより,進相用コンデンサまたは直列リアクトルにおける「異音」、すなわち経年劣化や内部の異常、高調波の流入などの異常により発生する異音の存在及び程度をより正確に把握することができる。また,「振動」,すなわち経年劣化や内部の異常や高調波の流入などの異常により発生する振動の存在及び程度をより正確に把握することができる。
なお,画像情報を用いることにより,進相用コンデンサまたは直列リアクトルにおける「変形(膨れ)」すなわち進相コンデンサ、直列リアクトルに異常な電圧や高調波などが流入することで起きる膨張で変形したことを正確に把握することができる。
<発明の効果の補充>
以下の説明は,本実施形態には直接関係しないものの,各情報の寄せ集めにて得られる効果を補足するものである。
<受配電盤>
「受・配電盤」では,計器の異常、表示札・表示灯の異常、切替開閉器の異常を点検し、負荷電圧・負荷電流を測定する。
≪画像情報と電気関連情報≫
本実施形態とは直接関係しないが,画像情報と電気関連情報を組み合わせることにより,受・配電盤における「計器の異常」、すなわち計器が適正な計測範囲を逸脱した値を示していることをより正確に把握することができる。計器が適正な計測範囲を逸脱した値を示していることである。計器自体の異常または計器に接続された計器用変成器の異常や計器回路ヒューズの溶断により異常になることもある。また,「負荷電圧、負荷電流の測定」,すなわち受配電盤が示している計測値が適正な計測範囲であるかをより正確に確認することができる。
なお,画像情報を用いることによって,受配電盤の「表示札」や「表示灯の異常」、すなわち危険な場所や指示する項目を適切な文言で表示されている表示札が正しく設置されていない、または誤点灯・点灯していないことがより正確に把握することができる。また,受配電盤の「切替開閉器の異常」、すなわち切換開閉器が正常に動作しない状態を正確に把握することが空出来る。正常に動作していない場合には、正常な配電が行えないことが考えられる。
<電線及び支持物>
「電線及び支持物」では,他物との離隔距離、標識、保護柵の状態を点検する。
画像情報を用いることによって,線及び支持物における「他物との離隔距離」、すなわち受・配電盤に設置されている機器と電線、電線相互間の離隔距離のことを正確に把握することができる。電線が他のものと接触すると地絡などの事故が起きる為、一定の距離を保って設備を配置する必要がある。また、受配電盤における「標識・保護柵の状態」、すなわち受・配電盤内に置かれている標識の状態が正常であるか、又は損傷、汚損、紛失に該当する状態だあるかを正確に把握することができる。「保護柵の状態」とは、受・配電盤内に設けられている設備、装置の保護柵の状態が正常であるか、又は損傷、汚損、紛失に該当しているかを示すものである。
<接地線、保護管等>
「接地線、保護管等」では,(1)接地線の損傷・断線、ゆるみ、はずれ、(2)保護管外部の損傷、腐食、発錆、汚損、(3)B種接地線に流れる漏洩電流を点検する。
≪音情報と画像情報と振動情報≫
本実施形態とは直接関係しないが,音情報と画像情報と振動情報を組み合わせることにより,接地線・保護管等における「ゆるみ」、すなわち接続端子部分や固定ねじ部などがゆるんでいる状態をより正確に把握することができる。ゆるみの原因は振動や施工不良などである。また,「はずれ」、すなわち接続端子部分や固定ねじ部などがはずれている状態をより正確に把握することができる。はずれの原因は振動や施工不良などである。
なお,画像情報を用いることによって,接地線における「損傷」「断線」すなわち接地線に生じた外傷を正確に把握することに役立つ。モノがぶつかったことと、施工不良などによるものやキュービクル内に侵入したネズミなどの小動物によって噛み切られたりすることで、ケーブルの外皮が劣化して、銅線が露出するような場合や異常な電流により電線が焼損し断線している場合のことである。
また,保護管等における「損傷」すなわち保護管外部に生じた外傷を正確に把握することに役立つ。損傷がある原因は、モノがぶつかったことと、施工不良などである。
また,保護管等における「腐食」すなわち保護管部分が腐食している状態を正確に把握することに役立つ。腐食の原因は、湿気、煙害、塩害、経年劣化などである。
また,保護管等における「発錆」すなわち金属製の保護管から錆が発生している状態を正確に把握することに役立つ。発錆の原因は湿気、塩害、経年劣化などである。
また,保護管等における「汚損」すなわち保護管が粉じんや土などにより汚れていることを正確に把握することに役立つ。
「B種接地線(高圧側と低圧側の混触を防ぐ為に接地される)に流れる漏洩電流」との関係では,変圧器低圧負荷側回路に接続された接地線(B種に適合した接地方式)に流れる電流を測定し,電気関連情報を用いることにより,低圧回路の漏電を計測することができる。B種接地線には漏洩電流が流れるので,この計測値が負荷側回路の漏電といえる。
<受電室建物>
「受電室建物」「キュービクル式受変電設備の金属製外箱」では,風雨の浸水孔、小動物の侵入孔、換気口・換気扇の動作、施錠及び鍵の破損を点検する。
画像情報を用いることによって,「風雨の浸水孔」すなわちキュービクルの各種設備を収納しているキュービクルに風雨が侵入する孔が開いている状態を正確に把握することに役立つ。風雨の浸水孔が開いている場合、キュービクル内に風の音や水音が生じることになる。
また、「小動物の侵入孔」すなわちキュービクルの各種設備を収納しているキュービクル容器に小動物が侵入するためにあけた孔・あるいは小動物が侵入可能な孔が開いている状態を正確に把握することに役立つ。小動物が侵入すると、ケーブルなどを噛み切ったり、尿などの水分によって発錆したり、短絡したりする可能性がある。
また、「換気口・換気扇の動作」すなわち換気口及び換気扇の動作の異常のことを正確に把握することに役立つ。
また、「施錠及び鍵の破損」すなわちキュービクルの扉の施錠がされていない及び鍵の破損のことを正確に把握することに役立つ。
<実施形態27:主に請求項27に関する>
実施形態1から実施形態9、実施形態25、実施形態26、さらに後述するその他の実施形態2の構成に加えて、のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システムを基礎としたシステムである。所定期間の前記履歴情報のうち請求項5に記載の外部画像ユニットによって取得された外部画像情報であってレポートのために取得されるレポート用外部画像履歴情報を取得するレポート用外部画像履歴情報取得部と、取得したレポート用外部画像履歴情報に基づいて、所定インターバルで撮影された外部画像情報に基づいて外部画像関連情報を生成する外部画像関連情報生成部と、生成された外部画像関連情報のレポートである外部画像関連情報レポートを出力する外部画像関連情報レポート出力部と、を有する外部画像レポート装置をさらに有するキュービクル自動保安点検システム。
<実施形態28:主に請求項28に関する>
前記外部画像情報は、キュービクルの外観、キュービクルの立つ敷地内の様子、キュービクルに対する引込線の状態、キュービクルが導出する電線の状態、キュービクルに高圧電流を導入する電信柱の外観、電信柱に備えられた柱上気中開閉器の外観、電信柱に備えられた碍子の状態、前記柱上気中開閉器の開動作を制御する制御装置の外観、前記高圧電流の引込線の地絡の程度を検出する高圧引込ケーブル地絡程度計測装置の外観、のいずれか一以上に関する情報である実施形態27、さらに後述するその他の実施形態2のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システム。
<実施形態29:主に請求項29に関する>
レポートのひな型であってレポートすべき外部画像関連情報の種類に応じて準備された複数のレポートひな型であって、場合によりアドバイス情報を含むものを保持する外部画像系レポートひな型保持部と、生成された外部画像関連情報の種類である外部画像関連情報種類を取得する外部画像関連情報種類取得部と、取得された外部画像関連情報種類に応じてレポートひな型を取得する外部画像系レポートひな型取得部と、を有し、外部画像レポート装置の外部画像関連情報レポート出力部は、取得したレポートひな型と、生成された外部画像関連情報とを用いて出力すべき外部画像関連情報レポートを出力するひな型利用外部画像関連情報レポート出力手段を有する実施形態27又は実施形態28に記載のキュービクル自動保安点検システム。
<実施形態30:主に請求項30に関する>
キュービクルに関連する法規制の変更、ニュースであるキュービクル関連情報をネットワークを介して取得するキュービクル関連情報取得部Cを有し、前記外部画像レポート装置の前記外部画像関連情報レポート出力部は、外部画像関連情報レポートに取得したキュービクル関連情報を含ませるキュービクル関連情報追記手段Cを有する実施形態27から実施形態29のいずれか一に記載のキュービクル保安点検システム。
<その他の実施形態1>
測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、
収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、
を有する音ユニット、
測定値として臭気を検知する臭気検知部と、
検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、
を有する臭気ユニット、
測定値として温度を計測する温度計測部と、
計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、
を有する温度ユニット、
画像を取得する画像取得部と、
取得された画像の画像情報をネットワークを介して出力する画像情報出力部と、を有する画像ユニット、
測定値として振動を取得する振動取得部と、
取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、
を有する振動ユニット、
測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、
計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、
を有する粉塵ユニット、
キュービクル関係の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、
計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、を有する電気関連ユニットと、
外部に配置されキュービクルに対する引き込み線の電流又は/及び電圧を取得する電流電圧取得部と、取得した電流又は/及び電圧の情報である電流電圧情報をネットワークを介して出力する電流電圧情報出力部とを有する電流電圧ユニット、
外部に配置されキュービクルの外部の画像である外部画像を取得する外部画像取得部と、
取得した外部画像の情報である外部画像情報をネットワークを介して出力する外部画像情報出力部とを有する外部画像ユニット
高圧引込ケーブルの地絡の程度を測定する地絡程度測定部と、測定された地絡の程度を示す情報である地絡程度情報を出力する地絡程度情報出力部と、を有する高圧引込ケーブル地絡程度ユニット、
高圧気中開閉器の異常検出誘起値(誘起電流値又は/及び誘起電圧値を言う。以下同じ。)の程度を測定する異常検出誘起値程度測定部と、測定された異常検出誘起値程度を示す情報である異常検出誘起値程度情報を出力する異常検出誘起値程度情報出力部と、を有する異常検出誘起値ユニット、
高圧引込ケーブルの地絡の程度を測定する地絡程度測定部と、
測定された地絡の程度を示す情報である地絡程度情報を出力する地絡程度情報出力部と、
を有する高圧引込ケーブル地絡程度ユニット、
高圧気中開閉器の異常検出誘起値(誘起電流値又は/及び誘起電圧値を言う。以下同じ。)の程度を測定する異常検出誘起値程度測定部と、
測定された異常検出誘起値程度を示す情報である異常検出誘起値程度情報を出力する異常検出誘起値程度情報出力部と、
を有する異常検出誘起値ユニット
の少なくとも2以上のユニット(上記ユニットは、キュービクル外の高圧電線の情報を検知できるように配置される)を有する複数のキュービクル関係施設(引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上を含む。以下同じ。)と、
キュービクル関係施設からのネットワークを介した各情報であるキュービクル情報を取得するキュービクル情報取得部と、
取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する履歴情報保持部と、
保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持するアラーム条件保持部と、
保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせが保持されているアラーム条件に合致した場合にアラームを出力するアラーム出力部と、
を有するアラーム出力装置と、
からなるキュービクル自動保安点検システム。
も有用である。ここで各ユニットの構成とアラーム出力装置の構成、は、実施形態1と共通のものは同内容であるので説明を省略する。実施形態25、実施形態26に特有の構成に関しては同じ内容であるので説明を省略する。またキュービクル関係施設のハードウエア構成は、上記各実施形態のキュービクル装置等のハードウエア構成と同様であるので説明を省略する。
<その他の実施形態2>
測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、
収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、
を有する音ユニット、
測定値として臭気を検知する臭気検知部と、
検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、
を有する臭気ユニット、
測定値として温度を計測する温度計測部と、
計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、
を有する温度ユニット、
画像を取得する画像取得部と、
取得された画像の画像情報をネットワークを介して出力する画像情報出力部と、を有する画像ユニット、
測定値として振動を取得する振動取得部と、
取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、
を有する振動ユニット、
測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、
計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、
を有する粉塵ユニット、
キュービクル関係の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、
計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、を有する電気関連ユニットと、
外部に配置されキュービクルに対する引き込み線の電流又は/及び電圧を取得する電流電圧取得部と、取得した電流又は/及び電圧の情報である電流電圧情報をネットワークを介して出力する電流電圧情報出力部とを有する電流電圧ユニット、
外部に配置されキュービクルの外部の画像である外部画像を取得する外部画像取得部と、
取得した外部画像の情報である外部画像情報をネットワークを介して出力する外部画像情報出力部とを有する外部画像ユニット
の少なくとも2以上のユニット(上記ユニットは、キュービクル外の高圧電線の情報を検知できるように配置される)を有する複数のキュービクル関係施設(引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上を含む。以下同じ。)と、
キュービクル関係施設からのネットワークを介した各情報であるキュービクル情報を取得するキュービクル情報取得部と、
取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する履歴情報保持部と、
保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持するアラーム条件保持部と、
保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせが保持されているアラーム条件に合致した場合にアラームを出力するアラーム出力部と、
を有するアラーム出力装置と、
からなるキュービクル自動保安点検システム。
も有用である。ここで各ユニットの構成とアラーム出力装置の構成、は、実施形態1と共通のものは同内容であるので説明を省略する。またキュービクル関係施設のハードウエア構成は、上記各実施形態のキュービクル装置等のハードウエア構成と同様であるので説明を省略する。

Claims (14)

  1. 内部に配置され測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、
    収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、
    を有する音ユニット、
    内部に配置され測定値として臭気を検知する臭気検知部と、
    検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、
    を有する臭気ユニット、
    内部に配置され測定値として温度を計測する温度計測部と、
    計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、
    を有する温度ユニット、
    内部に配置され内部の画像である内部画像を取得する内部画像取得部と、
    取得された内部画像の内部画像情報をネットワークを介して出力する内部画像情報出力部と、を有する内部画像ユニット、
    内部に配置され測定値として振動を取得する振動取得部と、
    取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、
    を有する振動ユニット、
    内部に配置され測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、
    計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、
    を有する粉塵ユニット、
    キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、
    計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、
    を有する電気関連ユニットと、
    の少なくとも2以上のユニットを有する複数のキュービクル装置(引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上を含む。以下同じ。)と、
    キュービクル装置からのネットワークを介した各情報であるキュービクル情報を取得するキュービクル情報取得部と、
    取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する履歴情報保持部と、
    保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持するアラーム条件保持部と、
    保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせが保持されているアラーム条件に合致した場合にアラームを出力するアラーム出力部と、
    を有するアラーム出力装置と、
    からなるキュービクル自動保安点検システム。
  2. 出力されたアラームに関係してキュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する事象情報取得部と、
    取得した事象情報と、その事象が発生するに至るまでのキュービクル情報の履歴情報と、に基づいてアラーム条件を更新するアラーム条件更新部と、
    をさらに有する請求項1に記載のキュービクル自動保安点検システム。
  3. アラーム出力装置は、
    履歴情報保持部が保持する履歴情報を取得する履歴情報取得部と、
    取得した履歴情報に基づいてアラーム予告を出力するアラーム予告出力ルールを保持するアラーム予告出力ルール保持部と、
    出力されたアラームとそのアラームに至る履歴情報であるアラーム履歴情報を取得するアラーム履歴情報取得部と、
    取得したアラーム履歴情報に基づいて保持されているアラーム予告出力ルールを更新するアラーム予告出力ルール更新部と、
    取得した履歴情報と、保持されているアラーム予告出力ルールとに基づいてアラーム予告を出力するアラーム予告出力部と、
    をさらに有する請求項1又は請求項2に記載のキュービクル自動保安点検システム。
  4. 前記アラーム出力装置は、
    保持されている履歴情報に基づいてキュービクルの安全度を分析するための分析ルールを保持する分析ルールを保持する分析ルール保持部と、
    保持されている履歴情報と保持されている分析ルールとに基づいて安全度に関する情報を出力する安全度情報出力部と
    をさらに有する請求項1から請求項3のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システム。
  5. キュービクル装置は、
    外部に配置されキュービクルに対する引き込み線の電流又は/及び電圧を取得する電流電圧取得部と、
    取得した電流又は/及び電圧の情報である電流電圧情報をネットワークを介して出力する電流電圧情報出力部と
    を有する電流電圧ユニット、
    外部に配置されキュービクルの外部の画像である外部画像を取得する外部画像取得部と、
    取得した外部画像の情報である外部画像情報をネットワークを介して出力する外部画像情報出力部と
    を有する外部画像ユニット、
    のいずれか一のユニットをさらに有する請求項1から請求項4のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システム。
  6. アラーム出力装置は、
    履歴情報保持部に保持されている情報に基づいて各キュービクル装置の各設備の交換整備タイミングを定めたルールである設備交換整備タイミング判断ルールを保持する設備交換整備タイミング判断ルール保持部
    保持されている履歴情報と保持されている設備交換整備タイミング判断ルールとに基づいて各キュービクル装置の各設備の交換整備タイミングである設備交換整備タイミングを算出する設備交換整備タイミング算出部と、
    算出された設備交換整備タイミングが所定の期間内となった場合にその旨を出力する設備交換告知部と、
    をさらに有する請求項1から請求項5のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システム。
  7. アラーム出力装置は、
    履歴情報保持部に保持されている情報に基づいて各ユニットの交換整備タイミングを定めたルールであるユニット交換整備タイミング判断ルールを保持するユニット交換整備タイミング判断ルール保持部
    保持されている履歴情報と保持されているユニット交換整備タイミング判断ルールとに基づいてユニット交換整備タイミングを算出るユニット交換整備タイミング算出部と、
    算出されたユニット交換整備タイミングが所定の期間内となった場合にその旨を出力するユニット交換告知部と、
    をさらに有する請求項1から請求項6のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システム。
  8. 所定期間の前記履歴情報であってレポートのために取得されるレポート用履歴情報を取得するレポート用履歴情報取得部と、
    取得したレポート用履歴情報に基づいて、各キュービクルの測定値に関する情報である測定値関連情報を生成する測定値関連情報生成部と、
    生成された測定値関連情報のレポートである測定値関連情報レポートを出力する測定値関連情報レポート出力部と、
    を有する測定値レポート装置をさらに有する請求項1から請求項7のいずれか一に記載のキュービクル自動保安点検システム。
  9. 前記測定値レポート装置の測定値関連情報生成部は、所定期間の測定値の時間推移グラフ、測定値の最大値、測定値の最小値、測定値の平均値、測定値の標準偏差のいずれか一以上の情報を生成する時間推移グラフ等生成手段を有する請求項8に記載のキュービクル自動保安点検システム。
  10. 測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、
    収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、
    を有する音ユニット、
    測定値として臭気を検知する臭気検知部と、
    検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、
    を有する臭気ユニット、
    測定値として温度を計測する温度計測部と、
    計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、
    を有する温度ユニット、
    画像を取得する画像取得部と、
    取得された画像の画像情報をネットワークを介して出力する画像情報出力部と、を有する画像ユニット、
    測定値として振動を取得する振動取得部と、
    取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、
    を有する振動ユニット、
    測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、
    計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、
    を有する粉塵ユニット、
    キュービクル関係の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、
    計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、
    を有する電気関連ユニットと、
    の少なくとも2以上のユニットを有する複数のキュービクル装置(引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上を含む。以下同じ。)
    からのネットワークを介した各情報であるキュービクル情報を取得するキュービクル情報取得ステップと、
    取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する履歴情報保持ステップと、
    保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持するアラーム条件保持ステップと、
    保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件に合致した場合にアラームを出力するアラーム出力ステップと、
    を有するアラーム出力装置の動作方法。
  11. 出力されたアラームに基づいてキュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する事象情報取得ステップと、
    取得した事象情報と、その事象が発生するに至る履歴情報と、に基づいて保持されているアラーム条件を更新するアラーム条件更新ステップと、
    をさらに有する請求項10に記載のアラーム出力装置の動作方法。
  12. 内部に配置され測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、
    収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、
    を有する音ユニット、
    内部に配置され測定値として臭気を検知する臭気検知部と、
    検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、
    を有する臭気ユニット、
    内部に配置され測定値として温度を計測する温度計測部と、
    計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、
    を有する温度ユニット、
    内部に配置され内部の画像である内部画像を取得する内部画像取得部と、
    取得された内部画像の内部画像情報をネットワークを介して出力する内部画像情報出力部と、を有する内部画像ユニット、
    内部に配置され測定値として振動を取得する振動取得部と、
    取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、
    を有する振動ユニット、
    内部に配置され測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、
    計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、
    を有する粉塵ユニット、
    キュービクル内の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、
    計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、
    を有する電気関連ユニットと、
    の少なくとも2以上のユニットを有する複数のキュービクル装置(引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上を含む。以下同じ。)
    からのネットワークを介した各情報であるキュービクル情報を取得するキュービクル情報取得ステップと、
    取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する履歴情報保持ステップと、
    保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持するアラーム条件保持ステップと、
    保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件に合致した場合にアラームを出力するアラーム出力ステップと、
    をコンピュータであるアラーム出力装置に読み取り実行可能に記録したプログラム。
  13. 出力されたアラームに基づいてキュービクルに実際に生じた事象を示す情報である事象情報を取得する事象情報取得ステップと、
    取得した事象情報と、その事象が発生するに至る履歴情報と、に基づいて保持されているアラーム条件を更新するアラーム条件更新ステップと、
    をさらに有する請求項12に記載のコンピュータであるアラーム出力装置に読み取り実行可能に記録したプログラム。
  14. 測定値として音又は/及び超音波(以下、「音又は/及び超音波」を合わせて「音」とする。)を収集する集音部と、
    収集された音の音情報をネットワークを介して出力する音情報出力部と、
    を有する音ユニット、
    測定値として臭気を検知する臭気検知部と、
    検知された臭気の臭気情報をネットワークを介して出力する臭気情報出力部と、
    を有する臭気ユニット、
    測定値として温度を計測する温度計測部と、
    計測された温度の温度情報をネットワークを介して出力する温度情報出力部と、
    を有する温度ユニット、
    画像を取得する画像取得部と、
    取得された画像の画像情報をネットワークを介して出力する画像情報出力部と、を有する画像ユニット、
    測定値として振動を取得する振動取得部と、
    取得した振動の振動情報をネットワークを介して出力する振動情報出力部と、
    を有する振動ユニット、
    測定値として空気中の粉塵量を計測する粉塵量計測部と、
    計測した粉塵量情報をネットワークを介して出力する粉塵量情報出力部と、
    を有する粉塵ユニット、
    キュービクル関係の各種電気に関連する値を測定値として計測する電気関連値計測部と、
    計測した電気関連値の電気関連値情報をネットワークを介して出力する電気関連値情報出力部と、を有する電気関連ユニットと、
    外部に配置されキュービクルに対する引き込み線の電流又は/及び電圧を取得する電流電圧取得部と、取得した電流又は/及び電圧の情報である電流電圧情報をネットワークを介して出力する電流電圧情報出力部とを有する電流電圧ユニット、
    外部に配置されキュービクルの外部の画像である外部画像を取得する外部画像取得部と、
    取得した外部画像の情報である外部画像情報をネットワークを介して出力する外部画像情報出力部とを有する外部画像ユニット
    高圧引込ケーブルの地絡の程度を測定する地絡程度測定部と、測定された地絡の程度を示す情報である地絡程度情報を出力する地絡程度情報出力部と、を有する高圧引込ケーブル地絡程度ユニット、
    高圧気中開閉器の異常検出誘起値(誘起電流値又は/及び誘起電圧値を言う。以下同じ。)の程度を測定する異常検出誘起値程度測定部と、測定された異常検出誘起値程度を示す情報である異常検出誘起値程度情報を出力する異常検出誘起値程度情報出力部と、を有する異常検出誘起値ユニット、
    高圧引込ケーブルの地絡の程度を測定する地絡程度測定部と、
    測定された地絡の程度を示す情報である地絡程度情報を出力する地絡程度情報出力部と、
    を有する高圧引込ケーブル地絡程度ユニット、
    高圧気中開閉器の異常検出誘起値(誘起電流値又は/及び誘起電圧値を言う。以下同じ。)の程度を測定する異常検出誘起値程度測定部と、
    測定された異常検出誘起値程度を示す情報である異常検出誘起値程度情報を出力する異常検出誘起値程度情報出力部と、
    を有する異常検出誘起値ユニット
    の少なくとも2以上のユニット(上記ユニットは、キュービクル外の高圧電線の情報を検知できるように配置される)を有する複数のキュービクル関係施設(引込施設・設備を含む受変電設備・蓄電設備・発電設備・配電設備・負荷設備のいずれか一以上を含む。以下同じ。)と、
    キュービクル関係施設からのネットワークを介した各情報であるキュービクル情報を取得するキュービクル情報取得部と、
    取得したキュービクル情報をキュービクルと関連付けた履歴情報として保持する履歴情報保持部と、
    保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせに基づいてアラームを出力する条件であるアラーム条件を保持するアラーム条件保持部と、
    保持されている履歴情報を構成するキュービクル情報であって、由来の異なるキュービクル情報の組み合わせが保持されているアラーム条件に合致した場合にアラームを出力するアラーム出力部と、
    を有するアラーム出力装置と、
    からなるキュービクル自動保安点検システム。
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