JP6814173B2 - 電気ヒータの取付構造 - Google Patents

電気ヒータの取付構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6814173B2
JP6814173B2 JP2018069181A JP2018069181A JP6814173B2 JP 6814173 B2 JP6814173 B2 JP 6814173B2 JP 2018069181 A JP2018069181 A JP 2018069181A JP 2018069181 A JP2018069181 A JP 2018069181A JP 6814173 B2 JP6814173 B2 JP 6814173B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric heater
plate
plate member
mounting structure
side end
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018069181A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019179704A (ja
Inventor
増田 洋人
洋人 増田
藤樹 本郷
藤樹 本郷
茂 明石
茂 明石
曄 韓
曄 韓
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Plant Construction Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Plant Construction Co Ltd filed Critical Hitachi Plant Construction Co Ltd
Priority to JP2018069181A priority Critical patent/JP6814173B2/ja
Publication of JP2019179704A publication Critical patent/JP2019179704A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6814173B2 publication Critical patent/JP6814173B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)
  • Supports For Pipes And Cables (AREA)

Description

本発明は、電気ヒータの取付構造に係り、特に閉断面を構成するダクト内に配置される電気ヒータの取付構造に関する。
閉断面を構成するダクト内に電気ヒータを配置している設備としては、一例として特許文献1、2に開示されているような原子力発電施設の空調設備を挙げることができる。こうした設備では従来、加熱源として管内に蒸気を挿通させる熱交換器を採用していたが、地震発生時の破断や漏水といったリスクの少ない電気ヒータ化が進められてきている。
こうした設備に採用される電気ヒータは、地震発生時における破損を避けるために、その固定枠の剛構造化が成され、主要構造部材にかかる応力が許容値以下となるように構成されている。一方で、熱入力部材であるがために、取り付けに際しては、ヒータ管の熱伸びを許容するなど、通常運転時における加熱機能に影響を及ぼさない事が求められている。
ケーシング内に配置する電気ヒータの取付構造としては、例えば特許文献3のようなものを挙げる事ができる。特許文献3に開示されている取付構造は、一対の支持板それぞれに貫通孔を設け、この貫通孔間に電気ヒータを架け渡すという両端支持型の取付構造である。
また、ダクト内に限られない一般的な電気ヒータの取付構造の一例としては、特許文献4に開示されているような構造を挙げることができる。特許文献4に開示されている技術は、鉄板焼きの鉄板を加熱するための電気ヒータであり、U字状に形成したヒータを鉄板の裏面に押し付けると共に、コ字状に形成した固定金具により位置決めを成すという摩擦固定型の取付構造である。
特許第5305819号公報 特開2016−99265号公報 特開平9−264679号公報 特開2013−94192号公報
上記特許文献に示されるように、空調設備を構成するダクト内に電気ヒータを配置する事は、既に検討されている。そして、その電気ヒータの取付構造としては、両端支持構造や、電気ヒータ全体を加熱対象物に押し付ける摩擦支持構造などが開示されている。しかし、いずれの文献に開示されている取付構造も、電気ヒータは、単に支持されているだけであり、長手方向に対する固定についての詳細については記載が無い。
このため、地震発生時には、長手方向に電気ヒータがズレ、周辺機器やダクト内面と接触し、破損するといった虞がある。
そこで本発明では、地震発生時においても、その取付状態を維持する事を可能とし、かつ、通常使用時における熱伸びによる影響を回避することのできる電気ヒータの取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る電気ヒータの取付構造は、空調設備を構成するダクト内に配置されるU字状に形成された電気ヒータの取付構造であって、前記電気ヒータの端子側端部を固定する第1の板部材と、前記電気ヒータのU字側端部を支持する第2の板部材と、を有し、前記第1の板部材は、前記第2の板部材よりも高い剛性を備え前記U字側端部は、前記第2の板部材に対して、電気ヒータの長手方向へのスライドを可能としつつ、長手方向と交差する方向への移動を抑制するように支持されていることを特徴とする。このような特徴のうち、剛性を高めた第1の板部材は、それ自体をダクトの側壁として利用した場合であっても、ダクトの強度を確保することが可能となる。一方、第2の板部材側には、別途、強度確保のための側壁部材が必要となる。
また、上記目的を達成するための本発明に係る電気ヒータの取付構造は、空調設備を構成するダクト内に配置されるU字状に形成された電気ヒータの取付構造であって、前記電気ヒータの端子側端部を固定する第1の板部材は、前記電気ヒータのU字側端部を支持する第2の板部材に比べて板厚を厚く構成し、前記U字側端部は、前記第2の板部材に対して、電気ヒータの長手方向へのスライドを可能としつつ、長手方向と交差する方向への移動を抑制するように支持されていることを特徴とすることもできる。このような特徴のうち、第2の板部材に比べて板厚を厚くした第1の板部材は、それ自体をダクトの側壁として利用した場合であっても、ダクトの強度を確保することができる剛性を得ることができる。一方、第2の板部材側には、別途、強度確保のための側壁部材が必要となる。
また、上記のような特徴を有する電気ヒータの取付構造において前記第2の板部材には、前記U字側端部を挿通可能な開口部と、前記開口部に隣接して配置され、前記電気ヒータの長手方向に沿って板面から立設される固定板と、が備えられ、前記固定板には、前記U字側端部を支持する支持プレートが設けられているようにすると良い。このような特徴を有する事により、1つの板部材(第2の板部材)を、複数の電気ヒータを支持するための基礎とすることができる。
また、上記のような特徴を有する電気ヒータの取付構造において前記開口部の幅Dは、前記電気ヒータのU字幅dよりも広く構成されているようにすることが望ましい。このような特徴を有する事によれば、U字状に形成した電気ヒータの挿通配置が容易となり、複数の電気ヒータを取り付ける場合に、取り付け時間の削減を図ることができる。
また、上記のような特徴を有する電気ヒータの取付構造において前記支持プレートは、前記電気ヒータのヒータ管を保持するホールド部を備えた一対のプレートにより、前記ヒータ管を挟み込む構成とすることができる。このような特徴を有する事によれば、U字状を成すヒータ管の長手方向と交差する方向に対する保持を確実なものとしつつ、長手方向へのスライド自由度を確保することができる。
また、上記のような特徴を有する電気ヒータの取付構造において前記端子側端部は、前記第1の板部材との間に、絶縁部材により構成されたスリーブと、フランジ部とスリーブ部とを有し、フランジ部と前記スリーブ部に螺合するナットとにより、前記第1の板部材を挟持して、前記電気ヒータを固定するフランジスリーブと、を備え、前記フランジスリーブと前記端子側端部を接合している構成とすることができる。このような特徴を有する事によれば、第1の板部材を金属とした場合である場合に短絡を防ぐことができる。また、端子側端部に接合されたフランジスリーブとナットにより、第1の板部材を挟持する事により、電気ヒータを確実に固定することができる。
さらに、上記のような特徴を有する電気ヒータの取付構造において前記フランジスリーブと前記端子側端部との接合は、ろう材または溶接によるものとすることができる。このような特徴を有する事によれば、第1の板部材を基点として第2の板部材側へ突出するヒータ管の突出量を微調整することが可能となる。
さらにまた、前記スリーブは、前記第1の板部材の厚みより長い軸長を持った筒部と、前記第1の板部材を挟持すると共に前記筒部を挿通可能な開口を備えた一対の押え板とから成り、前記筒部の軸長を前記第1の板部材の板厚と前記一対の押え板の板厚の合計値よりも短く構成することが望ましい。このような特徴を有する事によれば、第1の板部材に対して電気ヒータを、より強固に締結することができると共に、スリーブを含む取付基部に生じる発生応力を緩和することが可能となる。
上記のような特徴を有する電気ヒータの取付構造によれば、地震発生時においても、その取付状態を維持する事が可能となる。また、通常使用時における熱伸びによる影響を回避することもできる。
ダクトを構成するケーシング枠に対する電気ヒータの取付状態の例を示す斜視図である。 実施形態に係る電気ヒータの構成を示す正面図である。 フランジ板に対する端子側端部の固定状態を示す部分拡大断面図である。 中間支持板に対するU字側端部の固定状態を示す部分拡大断面図である。 図4におけるB−B矢視を示す図である。 絶縁部材により構成するスリーブの好適な形態の例を示す分解断面図である。 図6に示すスリーブを組み込んだ端子側端部の固定状態を示す部分拡大断面図である。 一対のフランジ板と中間支持板との間に複数の電気ヒータを取り付けた形態の例を示す図である。
以下、本発明の電気ヒータの取付構造に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態に係る電気ヒータの取付構造は、図1から図5を参照して、原子力発電施設の空調設備におけるダクト内に配置される電気ヒータの取り付けを例に挙げて説明する。本実施形態に係る電気ヒータ10は、図1に示すようなケーシング枠50の内部に配置されるフランジ板52と、中間支持板54により支持されることを基本としている。なお、図2に示すように、本実施形態における電気ヒータ10は、図示しない加熱線を内装したヒータ管12の外周に熱交換のための放熱フィン14を配置したシーズヒータとしている。また、本実施形態に係る電気ヒータは、図2に示すように、U字状の形態を成し、長手方向の一端側に入出力端子12aがまとめられている。
本実施形態では、上記のような形態の電気ヒータ10をダクト内(ケーシング枠50内)に取り付けるにあたり、フランジ板52側と中間支持板54側とにおいて、異なる支持構造を採用している。なお、ダクトは、ケーシング枠50の外周に、図示しない外殻板を配置することで構成される。
[フランジ板側の取付構造]
まず、図2、図3を参照して、フランジ板52側の取付構造について説明する。フランジ板52側の取付構造は、剛固定の取付構造である。フランジ板52は、地震発生時における揺れや撓みを抑制することができる程度に十分な厚みを有する金属板により構成すると良い。具体的な厚み、および素材としては、6mmから25mm程度のSUSやSSとすれば良い。フランジ板52には、板厚方向に貫通孔52aが形成されており、当該貫通孔52aに対してヒータ管12における端子側端部16を挿通させた状態で固定している。
端子側端部16と貫通孔52aとの間には、絶縁素材により構成されたスリーブ30が介在されている。また、端子側端部16とスリーブ30との間には、さらにフランジスリーブ32が配置されている。フランジスリーブ32は、ヒータ管12の本体側に配置されるフランジ部32aと、スリーブ30を挿通するスリーブ部32bとを有する。スリーブ部32bは、絶縁体により構成されるスリーブ30よりも長く構成され、先端側の外周に雄ねじ部を有する。フランジスリーブ32と端子側端部16とを接合し、フランジスリーブ32にナット34を螺合して締め付けることで、フランジ部32aとナット34によりフランジ板52を挟持し、フランジ板52に対して電気ヒータ10を剛固定することができる。なお、フランジスリーブ32と端子側端部16との接合については、フランジスリーブ32と端子側端部16との間にろう材36を流し込む事で成せば良い。また、ろう材36を流し込む事に変えて、フランジスリーブ32と端子側端部16とを溶接するようにしても良い。このような構成とすることで、フランジ板52を基点とした中間支持板54側へのヒータ管12の突出量を微調整することが可能となる。
[中間支持板側の取付構造]
次に、図2、図4、および図5を参照して、中間支持板54側の取付構造について説明する。中間支持板54側の取付構造は、電気ヒータ10の長手方向へのスライドを可能とした半固定の取付構造である。中間支持板54は、フランジ板52に比べて剛性が低くても良い。このため、フランジ板52に比べて薄い板厚の部材を採用することができる。これにより、支持部のコスト低減を図ることができる。なお、高い剛性を誇るフランジ板52は、それ自体をダクトの側壁として利用した場合であっても、ダクトの強度を確保することが可能となる。一方、中間支持板54は、別途ダクトの側壁部材が必要となる。
中間支持板54には、電気ヒータ10のヒータ管12を挿通させるための開口部56と、ヒータ管12を支持するためのホルダ58が設けられている。
開口部56は、具体的な形状を問うものでは無いが、U字状に形成されたヒータ管12の端部(以下、U字側端部18と称す)を一度に挿通可能な大きさの開口を備えていることが望ましい。具体的には、開口部56の開口幅(開口高さ)Dが、ヒータ管12のU字幅dよりも広くなるように構成すると良い。このような構成とすることで、U字状に形成したヒータ管12の挿通配置が容易となり、複数の電気ヒータ10を取り付ける場合に、取り付け時間の削減を図ることができる。なお、図5においては矩形型としている開口部56の形状に関しては、角部を有さない長円型等、他の形状としても良い。
ホルダ58は、開口部56を挿通させたヒータ管12のU字側端部18を支持する役割を担う。ホルダ58は、固定板58aと、支持プレート58bを有する。固定板58aは、開口部56の縁に配置され、中間支持板54の板面から、U字側端部18の先端側が配置される方向へ向けて立設されている。本実施形態における固定板58aには、立設状態を安定させるためのリブ58a1が備えられている。支持プレート58bは、固定板58aに配置され、ヒータ管12を支持する役割を担う。支持プレート58bは、ホールド部58b1を備えた一対のプレートによりヒータ管12を挟み込む構成とされており、支持プレート58b自体が固定板58aに固定されている。本実施形態の支持プレート58bには、2つのホールド部58b1が設けられており、U字状に折り返されたヒータ管12の双方を支持可能に構成されている。ホールド部58b1は、ヒータ管12を側方から挟み込む構成としていることより、ヒータ管12の長手方向(図4中に矢印Aで示す方向)へのスライドに自由度を持たせつつ、長手方向と交差する方向への動きを規制している。
[作用、効果]
上記のような構成の電気ヒータ10の取付構造によれば、端子側端部16の支持構造を剛固定としつつ、支持部となるフランジ板52を剛体とし、U字側端部18をホルダ58により支持したことより、地震発生時においても、その取付状態を維持する事が可能となる。また、U字側端部18の支持を半固定構造とし、ヒータ管12の長手方向へのスライドを可能な構成としたことにより、通常使用時における熱伸びによる影響、例えば支持部やヒータ管12への応力の発生といった事態を回避することができる。
[応用形態]
上記実施形態では、図3において、絶縁部材により構成されたスリーブ30は、一体物であるように示していた。しかしながら、スリーブ30は、図6、図7に示すように、筒部30a(例えば円筒形状)と、一対の押え板30b(例えば円盤)により構成することが望ましい。ここで、筒部30aの軸長Lは、フランジ板52の厚みWよりも長く、フランジ板52の厚みWと、一対の押え板30bの厚みL×2の合計値よりも短く構成する。また、一対の押え板30bは、それぞれ、筒部30aを挿通可能な貫通孔30b1を備えている。
スリーブ30をこのような構成とすることで、筒部30aをフランジ板52の貫通孔52aに挿通させた状態で、一対の押え板30bにより、フランジ板52の板面を挟持するように配置することができる。そして、このような状態において、筒部30aの軸長Lよりも、フランジ板52の厚みWと、一対の押え板30bの厚みL×2の厚みの合計値が大きくなる。このため、フランジスリーブ32にナット34を螺合させた際、ナット34の締め付けにより、一対の押え板30bがフランジ板52を強固に挟持することとなる。よって、フランジ板52に対して電気ヒータ10を、より強固に締結できると共に、スリーブ30を含む取付基部に生じる発生応力を緩和することができる。
上記実施形態は、フランジ板52と中間支持板54との間に単一の電気ヒータ10を取り付ける場合についての説明であるが、本実施形態に係る電気ヒータ10の取付構造は、図8に示すように一対のフランジ板52と中間支持板54の間に、複数の電気ヒータ10を取り付ける場合にも適用することができる。一対のフランジ板52と中間支持板54に複数の電気ヒータ10を取り付ける場合、フランジ板52と中間支持板54には、それぞれ、取り付け対象となる電気ヒータ10の数に応じた貫通孔52aと、開口部56が設けられる。なお、このような取付形態を採用する場合でも、個々の電気ヒータ10に対する取付構造は、上述した取付構造と同様である。このような構成を採用することによれば、多様な設備建屋に求められる電気ヒータに要求される加熱容量に応じたユニットを構成することが可能となる。
また、上記実施形態においては、U字側端部を支持する取付構造において、開口部56は、U字側端部に対して十分大きな開口面を有する旨記載した。しかしながら、開口部56は、少なくとも対を成すヒータ管12を挿通させることのできる開口部(貫通孔)を備えていれば良い。
また、上記実施形態においては、ケーシング枠50の内部にフランジ板52と中間支持板54を配置し、フランジ板52と中間支持板54の間にヒータ管12を配置する旨説明した。しかしながら、本実施形態に係る電気ヒータの取付構造を採用するにあたっては、ダクトを構成する外殻板の1つをフランジ板52として利用することで、電気ヒータ10を取り付けることもできる。このような取付構造を採用する場合には、フランジ板52としての役割を担うダクトの外殻板は、他のダクト面を構成する外殻板よりも板厚を厚く構成することとなる。
また、上記実施形態においては、フランジ板52の板厚を中間支持板54の板厚よりも厚くすることで、その剛性を高めている旨記載した。しかしながら、フランジ板52の剛性を確保することができれば、その板厚が同じであっても良い。例えば、フランジ板52の構成材料を中間支持板54の構成材料よりも硬い部材としたり、フランジ板52にフレーム等の補強を施したりするものであっても良い。このような構成とした場合であっても、本発明の効果を奏することができるからである。
[耐震特性の向上について]
以下、上記のような取付構造を採用した上で、例えば原子力発電施設の空調設備に電気ヒータを取り付ける際に、所望する耐震特性を電気ヒータに持たせるために好適な実施条件について検討する。
電気ヒータ10を構成するヒータ管12に、所望する耐震特性を持たせた上で実用化するためには、地震動の加速度条件や、求められる加熱性能により、ヒータ管12の長さや管径を選定する必要がある。
ヒータ管12の剛性は、管単体の固有振動数と地震時の応答加速度によって生じる管端部の発生応力の大きさによって評価する。固有振動数は、その数値が高いほど構造体として硬いことを示し、地震動の振動数成分との差が大きいほど共振の影響を受けなくなる。このため、20Hzや対象とする床応答スペクトルの卓越振動数成分以上の固有振動数以上の固有振動数を規定して、設置する躯体に入力する地震動と一体的に揺れる応答加速度レベルまで低減させる対応がとられる。このような対応は、部材の板厚を増やしたり、補強サポート部材を追加したりすることで、強度を増加させることで成し得る。
発生応力は、サイト毎に想定する地震動に対応付けられる入力加速度の大きさによって変化し、その数値を許容応力以下にして、構造物の安全性を担保する。
管の固有振動数は、一般に数式1にて算定できる。
Figure 0006814173

ここで、fは、固有振動数(Hz)、λは、支持状態の係数(片端固定・片端支持:3.93)、lは、管の長さ(固定部と支持部間の長さ:mm)、Eは、縦弾性係数(SUS204:1.93E+8mN/mm)、Iは、断面二次モーメント(mm)、ρは、材料密度(kg/mm)、Aは、断面積(mm)を示す。
材料密度ρは、SUSパイプに加え、内部に充填されているMgOや、外周に配置される放熱フィンの質量も加味して求められる。そして、ヒータ管12に所望する固有振動数fは、予め定めることができることより、数式1を変換することで、ヒータ管12の断面二次モーメントIを求めることができる。
ヒータ管12の管径が変わる事により断面積も変化する。このため、断面二次モーメントIは、ヒータ管12の管径ごとに算出する必要がある。
ヒータ管12に加わる荷重から管端部に発生する応力(発生応力ρ)を求めることができる。発生応力ρは、一般的に、数式2によって求めることができ、数式2を構成する曲げモーメントMは、数式3によって求めることができる。
Figure 0006814173

Figure 0006814173

ここで、σは、発生応力(kgf/mm、9.8N/mm)、Mは、曲げモーメント(kgf/mm、9.8N/mm)、Zは、断面係数(mm)、Wは、梁中央に加わる集中荷重(kgf、9.8N)を示す。
なお、数式3を構成する集中荷重Wは、数式4によって求める事ができる。
Figure 0006814173

ここで、ηは、発生荷重の換算比率であり、aは床応答スペクトルの震度(応答加速度)である。また、mはヒータ管12の質量である。
上記考察によると、ヒータ管12の管径が小さい場合においては、剛性を確保する上で(剛判定する20Hzあるいは対象とする床応答スペクトルの卓越振動数成分以上の固有振動数以上)、長さに制約を受ける範囲が大きく、一本あたりの発熱量も小さくなる。このため、管径を小さくした場合には、原子力発電所に求められる大容量な発熱量に対応可能なユニットを構成することが難しくなると考えられる。また、伝熱コイルの組み付けにも高い精度が必要となり、製作性が悪くなる。
一方、ヒータ管12の管径が大きい場合には、剛性を確保し易くなるものの、管の管軸に対して水平および垂直方向への配置間隔の制約から、ユニット重量当たりの加熱性能が低下する傾向になる。さらに、質量が増えることで、ケーシング枠50やフランジ板52の剛性を高める必要性もあり、組み立て工数も増加する。さらにU字管部の曲げ加工に高度な技術が必要となることより、製作コストが高くなるといったデメリットが生じる。
また、ヒータ管12の両端支持管の距離(管長さ)は、ヒータ管12の材質等にも左右されるものの、特定の数値を超える長さになると、本願の対象とするいずれの管径に対しても、剛性を確保することができず、管端部における発生応力を許容値以下とすることが難しくなる。一方、管長さを短くした場合には、ある一定の管径の範囲内において、剛性を確保することができ、管端部における発生応力を基準値以下とすることができる。
10………電気ヒータ、12………ヒータ管、12a………入出力端子、14………放熱フィン、16………端子側端部、18………U字側端部、30………スリーブ、32………フランジスリーブ、32a………フランジ部、32b………スリーブ部、34………ナット、36………ろう材、50………ケーシング枠、52………フランジ板、52a………貫通孔、54………中間支持板、56………開口部、58………ホルダ、58a………固定板、58a1………リブ、58b………支持プレート、58b1………ホールド部。

Claims (7)

  1. 空調設備を構成するダクト内に配置されるU字状に形成された電気ヒータの取付構造であって、
    前記電気ヒータの端子側端部を固定する第1の板部材と、
    前記電気ヒータのU字側端部を支持する第2の板部材と、を有し、
    前記第1の板部材は、前記第2の板部材よりも高い剛性を備え
    前記第2の板部材は、前記U字側端部を挿通可能な開口部と、前記開口部に隣接して配置され、前記電気ヒータの長手方向に沿って板面から立設される固定板とを備え、
    前記U字側端部は、前記第2の板部材に対して、電気ヒータの長手方向へのスライドを可能としつつ、長手方向と交差する方向への移動を抑制するように支持されており、
    前記固定板には、前記U字側端部を支持する支持プレートが設けられていることを特徴とする電気ヒータの取付構造。
  2. 空調設備を構成するダクト内に配置されるU字状に形成された電気ヒータの取付構造であって、
    前記電気ヒータの端子側端部を固定する第1の板部材は、前記電気ヒータのU字側端部を支持する第2の板部材に比べて板厚を厚く構成し、
    前記U字側端部は、前記第2の板部材に対して、電気ヒータの長手方向へのスライドを可能としつつ、長手方向と交差する方向への移動を抑制するように支持されており、
    前記第2の板部材には、前記U字側端部を挿通可能な開口部と、前記開口部に隣接して配置され、前記電気ヒータの長手方向に沿って板面から立設される固定板と、が備えられ、
    前記固定板には、前記U字側端部を支持する支持プレートが設けられていることを特徴とする電気ヒータの取付構造。
  3. 前記開口部の幅Dは、前記電気ヒータのU字幅dよりも広く構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気ヒータの取付構造。
  4. 前記支持プレートは、前記電気ヒータのヒータ管を保持するホールド部を備えた一対のプレートにより、前記ヒータ管を挟み込む構成としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電気ヒータの取付構造。
  5. 前記端子側端部は、前記第1の板部材との間に、絶縁部材により構成されたスリーブと、
    フランジ部とスリーブ部とを有し、フランジ部と前記スリーブ部に螺合するナットとにより、前記第1の板部材を挟持して、前記電気ヒータを固定するフランジスリーブと、を備え、
    前記フランジスリーブと前記端子側端部を接合していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の電気ヒータの取付構造。
  6. 前記フランジスリーブと前記端子側端部との接合は、ろう材または溶接としていることを特徴とする請求項に記載の電気ヒータの取付構造。
  7. 前記スリーブは、前記第1の板部材の厚みより長い軸長を持った筒部と、前記第1の板部材を挟持すると共に前記筒部を挿通可能な開口を備えた一対の押え板とから成り、
    前記筒部の軸長を前記第1の板部材の板厚と前記一対の押え板の板厚の合計値よりも短くしたことを特徴とする請求項またはに記載の電気ヒータの取付構造。
JP2018069181A 2018-03-30 2018-03-30 電気ヒータの取付構造 Active JP6814173B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018069181A JP6814173B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 電気ヒータの取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018069181A JP6814173B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 電気ヒータの取付構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019179704A JP2019179704A (ja) 2019-10-17
JP6814173B2 true JP6814173B2 (ja) 2021-01-13

Family

ID=68278825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018069181A Active JP6814173B2 (ja) 2018-03-30 2018-03-30 電気ヒータの取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6814173B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5445231Y2 (ja) * 1975-07-24 1979-12-25
JPS5522711Y2 (ja) * 1975-07-30 1980-05-29
JPS5552797U (ja) * 1978-10-05 1980-04-08
JPS6135389U (ja) * 1984-08-07 1986-03-04 ピ−エス環境技研株式会社 加熱器
JPH07123066B2 (ja) * 1989-01-17 1995-12-25 三菱電機株式会社 棒状発熱体の支持構造
US6097003A (en) * 1998-01-09 2000-08-01 Emerson Electric Company Support bar attachment for an electric heater element

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019179704A (ja) 2019-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1801530A2 (en) Method and apparatus for reducing thermal fatigue in heat excharger core
JP6814173B2 (ja) 電気ヒータの取付構造
WO2020155202A1 (zh) 电池包箱体及电池包
US5894884A (en) Liquid filled cooling fin with reinforcing ribs
CA2486036C (en) Anti-vibration support for steam generator heat transfer and method for making same
US20110259124A1 (en) Coriolis mass flowmeter
US9257684B2 (en) Battery block and manufacturing method therefor
US11480348B2 (en) Heat exchanger
PL174987B1 (pl) Maszyna elektryczna o osi poziomej
KR19990029835A (ko) 배관설비부 내에서 파이프들을 지지하는 지지구조체
JP6932722B2 (ja) 底部支持型ボイラ
JP5387324B2 (ja) バックステー連結機構
JP2019095094A (ja) 補強部材および当該補強部材を用いた熱交換器の補強構造
JP4401432B1 (ja) 炉内加熱ヒータ用碍子およびそれを用いた炉内加熱ヒータ
CN211316649U (zh) 换热器
CN210390741U (zh) 支架组件及具有其的电动汽车
US11728086B2 (en) Radiator for cooling a transformer or a choke, unit including a transformer or a choke and method for producing a radiator
JP4107205B2 (ja) 電気式ヒータ
CN220043024U (zh) 一种气膜供电保护装置
JP2014143124A (ja) 蓄電装置
CN218951557U (zh) 加热器和单晶炉
CN114046601B (zh) 多功能分段加热与洁净气体换热装置
WO2022113484A1 (ja) 排熱回収ボイラのサポート機構
JP7147877B2 (ja) 熱電変換装置の設置方法および熱電変換装置
JPS6247030Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6814173

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250