JP6814131B2 - プロピオン酸菌と酵母との共培養 - Google Patents

プロピオン酸菌と酵母との共培養 Download PDF

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Description

本発明は、バイオプロセス技術の分野、特に、酵母とプロピオン酸菌(すなわちPropionibacterium sp.)との共培養物を用いるバイオプロセスの分野に関する。
有機の化学的酸素要求量(COD)が高い廃液は、適宜対処しなければならない環境上の負荷である。これらの廃液は、様々な産業、例えば、乳製品、青果物または砂糖の処理産業の副産物であり得る。その一例は、チーズ製造から生じる副産物として乳業で生産される乳清である。このプロセスは、乳清(甘性ホエーまたはサワーホエー)を大量に生じる。乳清は、高いCODを有する一方で、有用な乾燥固形分、例えば乳タンパク質や乳糖の含有量が比較的低いために容易に/経済的に他へ利用することができない。
チーズ製造のプロセスによっては、余剰乳清のCOD値は35,000〜100,000mgO/Lの範囲であり得る。この高い有機負荷の主因は乳糖であり、乳糖は最高でCOD値の90%に相当し得る。サワーホエーの場合、乳酸の存在はこの問題をさらに増大させる。また、乳糖は乳清乾燥物の約75%に相当し、それ自体、微生物を利用するプロセスによって使用され得る。バイオエタノールおよびバイオガスの生産、乳糖またはタンパク質の抽出、有機酸またはバイオマスの生産など、乳清を利用するいくつかの解決策が研究されてきたが、乳清を利用する経済的なやり方がなおも必要とされている。
WO2011/140649には、食用バイオマスを生産するために乳酸細菌と酵母との混合培養によって乳清を利用することが記載されている。このプロセスは乳清のCOD負荷をうまく低減できるが、最終生成物には商業的価値がほとんどない。
乳清は、放線菌目に属するPropionibacterium sp.属由来の細菌の培養に用いることができる(Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology(第1版、1986))。Propionibacterium sp.は、有機酸(プロピオン酸および酢酸)、ビタミンB12ならびに乳酸菌増殖促進性化合物などの価値の高い生成物を産生することが知られている。Propionibacterium sp.は、乳清でうまく培養できるが、発酵済(使用済)乳清中に蓄積して最終的なCOD負荷に著しく寄与する有機酸を産生するため、COD負荷を十分に下げることができない。以下において、用語「Propionibacterium sp.」と「プロピオン酸菌」とを互換的に用いる。
Propionibacterium sp.とその他の細菌との共培養物は使用済培地のCOD負荷を低減できることが知られている(Miyanoら、2000)が、そのようなプロセスは、食品用に適さないために食品加工工場内での使用が除外されるという欠点を有する。
Propionibacterium sp.によって産生される代謝物は、他の微生物、特に真菌の増殖を阻害することが知られており、食品腐敗防止におけるそれらの使用はよく知られている。US5,260,061には、酵母の増殖を阻害するためにPropionibacterium sp.代謝物を食品用途に適用することが記載されている。国際公開第2008/030089号には、チーズ製造プロセスにおいて良好な風味/香気特性を得る目的でPropionibacterium sp.と酵母とを共培養することが記載されている。この場合には、適用された酵母細胞がPropionibacterium sp.由来の増殖阻害物質に対して耐性でなかったことから、混合培養における酵母の増殖はPropionibacterium sp.を用いて制御され、最終的に阻害された。
国際公開第2008/030089号
Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology(第1版、1986)
上記の先行技術に鑑みて、本発明は、甘性ホエーまたはサワーホエーから価値の高い生物工学的生成物を生産するための新規バイオプロセスであって、最終的な使用済発酵培地が比較的低いCODを呈するバイオプロセスを提供することを目的とする。本発明の別の目的は、本発明のプロセスに有用な真菌細胞を提供することである。
本発明は、プロピオン酸菌との共培養において増殖できる新規な真菌細胞、好ましくは酵母細胞を提供することによって、上記の目的を達成する。そのような真菌細胞または細胞は、プロピオン酸菌培養後に生じる定常期上清(使用済培地)においてそれらが増殖する能力によって特徴付けられ/定義され得る。また、本発明は、プロピオン酸菌との共培養において上記培地の存在下で増殖できるそのような真菌細胞を用いる生物工学プロセスに関する。
したがって、本発明の第1の態様は、プロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できる真菌細胞に関する。
そのような真菌細胞は、本特許出願に記載される突然変異誘発/選択手順によって再現性よく得ることができる。propionibacterium培養の定常期上清中で増殖する能力を有する真菌細胞、特に酵母細胞は、本発明に従って発酵プロセスからの廃棄物のCOD負荷を低減するのに役立つ。そのような真菌細胞(特にそのような酵母細胞)は、これまで当業者にとって利用可能ではなかった。
本発明の真菌細胞は、本明細書において以下に開示する手順によって容易に他の真菌細胞との識別および区別がなされ得る。具体的には、本発明によれば、真菌細胞の「プロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖する」能力を試験するための十分に定義された培養培地、および該培養培地中でのプロピオン酸菌の十分に定義された培養条件が開示される。
したがって、好ましい実施形態において、(真菌細胞が本発明によるものであるか否かを試験するために用いられる)定常期上清は、嫌気的条件下、35℃およびpH6.5で、60g/Lの甘性ホエーパウダー、5g/Lの酵母抽出物および40mg/LのD−パントテン酸カルシウムからなる培地中で培養されたPropionibacterium freudenreichiiの定常的培養物から得られる。好ましくは、該甘性ホエーパウダーは、食品用に適した品質を有し、好ましくは、少なくとも63wt%の乳糖、少なくとも10wt%のタンパク質、および最大5wt%の水を含有する。
真菌(酵母)培養物の培養について、プロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖する能力は、真菌細胞がプロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖する場合に達成される最大増殖速度に関して定義することができる。したがって、別の好ましい実施形態において、プロピオン酸菌培養の定常期上清中での上記真菌細胞の上記の増殖する能力は、上記定常期上清において上記真菌細胞が少なくとも0.02h−1の最大増殖速度(μmax)で増殖する能力であると定義される。培養物中の微生物の増殖速度を決定する方法は、当該技術分野においてよく知られている。
プロピオン酸菌培養物の定常的培養状態は、該培養物が曝気に曝されていない場合の培養培地中での酢酸およびプロピオン酸の経時的に一定な濃度によって示され得る。別の実施形態では、プロピオン酸菌培養物の定常状態は、プロピオン酸菌の経時的に一定な細胞密度(g(DW)/L表示)によって示される。
好ましい実施形態において、真菌細胞がプロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖する能力は、本明細書における以下の実施例2に記載する試験方法で試験される。
好ましい真菌細胞は、酵母細胞である。
一実施形態において、酵母細胞は、2014年1月14日に受託番号DSM28271のもとにDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen(DSMZ)に寄託された酵母細胞である。
本発明の第2の態様は、生物工学的生成物を生産するプロセスであって、培養培地中でのプロピオン酸菌と真菌細胞との共培養を含むプロセスに関する。該真菌細胞は、プロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できることが好ましい。
上記真菌細胞は、好ましくは酵母細胞、例えば本明細書の上記および下記に記載される本発明による真菌細胞である。
上記生物工学的生成物は、好ましくは、プロピオン酸菌によって産生されるものである。
好ましい生物工学的生成物は、ビタミンB12である。
好ましい実施形態において、上記プロセスは、無曝気での第1時期、およびそれに続く曝気の起こる第2時期を含む。好ましくは、いずれの時期も少なくとも24時間、または48時間、または72時間の長さである。
好ましい実施形態では、無曝気の上記第1時期の間にプロピオン酸菌の増殖の[乾燥重量グラム%表示で]少なくとも90%が起こる。
別の好ましい実施形態では、曝気の起こる上記第2時期の間に真菌細胞の増殖の[乾燥重量グラム%表示で]少なくとも90%が起こる。
別の好ましい実施形態において、上記培養培地の化学的酸素要求量(COD)は、上記培養培地の初期CODの25%以下、好ましくは10%以下、または1%以下のレベルに低減される。
別の好ましい実施形態において、上記培養培地は乳清である(または、乳清を含む)。培養培地は、例えば、甘性ホエーもしくはサワーホエーである、または甘性ホエーもしくはサワーホエーを含む。
本発明のプロセスにおいて、上記真菌細胞は、好ましくは、培養物中で上記プロピオン酸菌がその最大細胞密度[g(DW)/L]の少なくとも90%に達した時点またはその後に添加される。本発明のプロセスの他の実施形態では、真菌細胞は、プロピオン酸菌がその定常的増殖期に達したとき、またはその後に添加される。
さらに本発明は、プロピオン酸菌耐性真菌株、例えばプロピオン酸菌耐性酵母株を作製する方法に関する。該方法は、以下を含む。
1.出発真菌株を得ること。
2.出発真菌株を突然変異誘発剤および/または突然変異誘発条件に暴露させること。
3.暴露されたステップ2の真菌株を第1濃度の酢酸および/または(好ましくは「および」)プロピオン酸の存在下で培養すること。
4.場合によって、上記の培養されたステップ3の真菌株を突然変異誘発剤および/または突然変異誘発条件に暴露させ、上記の場合によって暴露された真菌株を第2濃度の酢酸および/または(好ましくは「および」)プロピオン酸の存在下で培養すること(好ましくは、それぞれについて上記第2濃度は上記第1濃度よりも高い)。
5.培養されたステップ3または4の真菌株を突然変異誘発剤および/または突然変異誘発条件に暴露させること。
6.暴露されたステップ6の真菌株を、プロピオン酸菌培養の定常期上清を含む培地中で培養すること。
7.場合によって、プロピオン酸菌培養の定常期上清を漸増濃度で用いてステップ7を繰り返すこと。
8.それにより、プロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できる真菌細胞を得ること。
本発明による好ましい突然変異誘発剤は、メタンスルホン酸エチルである。しかしながら、突然変異発生の頻度を高めるその他のいかなる突然変異誘発剤、すなわち化学的または物理的な突然変異誘発剤も、用いることができる。上記方法において用いることのできる既知の突然変異誘発剤としては、例えば、活性酸素種(ROS)、例えば超酸化物、ヒドロキシルラジカルおよび過酸化水素;脱アミノ化剤、例えば亜硝酸;多環式芳香族炭化水素(PAH);アルキル化剤、例えばエチルニトロソ尿素やメタンスルホン酸メチル;グアニン;ニトロソアミン;ニトロソグアニジン;マスタードガス;塩化ビニル;芳香族アミン;アミド;2−アセチルアミノフルオレン;植物由来のアルカロイド;例えばビンカ属由来のものなど;臭素;化学構造中に臭素を含有する化合物;アジ化ナトリウム;ベンゼンが挙げられる。好適な突然変異誘発条件または物理的変異原は、例えば、UV照射、X線への暴露、および/または放射能への暴露である。
当業者であれば、例えばステップ1の出発菌株が酢酸および/またはプロピオン酸に対して既に十分に耐性である場合、またそうでなければ、プロピオン酸菌培養の定常期上清の含まれた培地中で増殖できる場合に、上記ステップ2〜4を省略できる、ということを理解するであろう。この場合には、ステップ1からの出発菌株を直接ステップ5において突然変異誘発剤および/または突然変異誘発条件に暴露させる。
本発明のさらなる態様は、上記方法によって得られる真菌株に関する。
図1は、Propionibacterium sp.による乳糖の利用、および乳清に対する2段階プロセスにおける酢酸とプロピオン酸とビタミンB12の生産を示す。このように、COD値を85000mgO/Lから36000mgO/Lへと低減できる。75時間までは無曝気で発酵を行い、75時間後に曝気を導入した。 図2は、Propionibacterium sp.による乳糖の利用、および乳清に対する2段階プロセスにおける酢酸とプロピオン酸とビタミンB12の生産を示し、この場合、酸素を導入した段階で耐性DSM28271酵母培養物を添加した。このように、COD値を85000mgO/Lから13000mgO/Lへと低減できる。75時間までは無曝気で発酵を行い、75時間後に酵母および曝気を導入した。 図3は、本発明に従ってPropionibacterium sp.と耐性酵母とを共培養するためのバイオプロセスの模式図を示す。 図4は、Propionibacterium sp.による乳糖の利用、および乳清に対する2段階プロセスにおける酢酸とプロピオン酸とビタミンB12の生産を示し、この場合、酸素を導入した段階で耐性K.lactis ABLMKL6酵母培養物を添加した。このように、COD値を80000mgO/Lから14500mgO/Lへと低減できる。112時間まで無曝気で発酵を行い、112時間後に酵母および曝気を導入した。
発明の詳細な説明
本発明との関連において、「上清」または「培養上清」の表現は、発酵ブロスを濾過または遠心分離し、それによって細胞およびその他の不溶物質を除去するときに得られる液体を意味する。上清は、微生物によって(未だ)消費されていない培養培地のあらゆる栄養素およびその他の成分、または分解生成物、ならびに発酵中に微生物によって産生されたあらゆる生成物を含有する。
「培養培地」は、微生物の増殖できる栄養素含有培地であると理解されるべきである。液体培養培地が好ましい。
「ブロス」または「発酵ブロス」は、微生物が増殖する、または増殖した培養培地を指すと理解されるべきである。ブロスは、未使用栄養素および/または微生物によって産生された生成物を含み得る。
「定常期上清」または「使用済培地」は、本発明によれば、定常期発酵ブロス由来の上清であると理解されるべきである。
定常期は、微生物が実質的に増殖を停止した、例えば培養中に微生物がその最大細胞密度に達した培養の時期であると理解されるべきである。また、培養の定常期は、発酵生成物の濃度をモニタリングすることによって検出することもできる。一実施形態において、プロピオン酸菌培養の定常期は、酢酸および/またはプロピオン酸の濃度がその最大値に達したか、あるいはその最大値の90%に達した時点から始まる時期であると定義される。
「乳清」は、乳業における副産物であり、レンネットまたは酸性物質を添加するかまたは系中で形成させたときに凝乳形成後に乳から分離するものである。「甘性ホエー」は、レンネットタイプのハードチーズ、例えばチェダーまたはスイスチーズの作製中に製造される。「酸性ホエー」、すなわち「サワーホエー」は、酸タイプの乳製品、例えばカッテージチーズや水切りヨーグルトなどの作製中に生成する副産物である。
「化学的酸素要求量」、すなわち「COD」は、ISO6060:1989規格の方法によって決定される化学的酸素要求量であると理解されるべきである。この方法によれば、決定すべきCODが許容最大CODの700mg/Lを上回る場合には試料を水で希釈せねばならないかもしれない、ということが理解される。次いでCODは、測定CODに希釈係数を乗じることによって計算される。
本発明は、プロピオン酸菌との共培養に耐性である真菌細胞を提供する。また本発明は、プロピオン酸菌と、プロピオン酸菌によって産生される阻害性化合物に耐性である真菌細胞とを共培養するプロセスを提供する。
本発明は、プロピオン酸菌およびそれらの阻害性代謝物の存在下で増殖できる真菌細胞を提供する。これらの細胞は、プロピオン酸菌が先に培養された増殖基質において、一般に入手可能な真菌細胞の自然発生ランダム変異体を選択する手順によって得られる。好ましくは、そのような耐性真菌細胞の選択は、少なくとも2つのステップで行われる。最初のステップでは、高濃度の有機酸、例えば酢酸およびプロピオン酸に耐えることのできる真菌細胞のランダム変異体を選択する。次のステップでは、プロピオン酸菌が先に培養されて増殖定常期に達した使用済増殖培地において、これらの酸耐性細胞のランダム変異体の選択をもう一回行う。好ましくは、本発明によって提供される真菌細胞は酵母細胞である。
プロピオン酸菌との共培養に耐性の、例えばプロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できる本発明の真菌細胞は、場合によってはランダム変異誘発、遺伝子工学、または天然の分離株のスクリーニングによって支援されている、古典的な選択方法によって得ることができる。
プロピオン酸菌との共培養のプロセスにおいて耐性酵母細胞を用いる本発明の生物工学プロセスは、下記のステップを含み得る。
1.培養培地の調製
2.プロピオン酸菌の接種
3.無曝気での発酵
4.好気的条件への切り替え
5.耐性酵母細胞の接種
6.プロピオン酸菌と酵母との共培養としての発酵の継続
7.場合による、下流処理および生成物回収
発酵培地
発酵培地は、プロピオン酸菌と真菌細胞との両方が増殖できるいかなる適切な発酵培地でもあり得る。例えば発酵培地は、糖蜜または乳清を含んでいてもよい。発酵培地は、様々な産業からの廃液(乳清など)からなっていてもよく、これらの廃液には、増殖速度や所望生成物の形成を増大させるために、特定の添加物(無機物、ビタミン、窒素源および追加炭素源、前駆体など)を添加してもよい。培地は、プロピオン酸菌に適した様々な炭素源、例えばブドウ糖、乳糖、果糖、乳酸、ならびに窒素源、例えば硫酸アンモニウム、アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質を含有し得る。発酵培地のpH値は、プロピオン酸菌の良好な増殖および/または生成物形成を可能にするために、プロセスの開始時に調節してもよく、または発酵プロセス中に維持され得る。
培地は通常、プロピオン酸菌の接種前に、発酵培地中に最初から存在するであろう微生物を十分な割合で不活性化させるプロセスによって処理される。これらのプロセスは、滅菌/殺菌、例えばオートクレーブ滅菌、濾過、照射殺菌および/または化学処理であり得る。
培養容器または発酵槽は、最初から存在する微生物を十分な割合で除去することが可能な方法によって準備された後に、発酵培地で充填されるべきである。本発明のプロセスにおいて用いることのできる培養容器は、所望の温度を維持でき、かつ大きなpH勾配または栄養素勾配を防止するために十分な撹拌を維持できる限り、非常に単純なものであり得る。該培養容器は、わずかな過圧力に耐え得るものであることが理想的である。
プロピオン酸菌の接種
プロピオン酸菌の接種は、最終的な種培養物量および用いるプロセスに応じて1つまたはいくつかの段階からなり得る。種菌は、プロピオン酸菌の増殖を補助する培地中で作ってもよい。種菌を好ましい温度で所望の時間培養した後、該種菌を用いて発酵培地に接種することができる。接種の次の段階または発酵段階のための接種量は、1〜20%の範囲であり得る。
無曝気での発酵
発酵ブロスは、最適な増殖または生成物形成のために、まずは無曝気で所望の温度に維持される。温度は25〜40℃の範囲であり得、好ましくは35℃であり得る。発酵培地中に糖類が存在する場合にはpH値を所望のレベルに維持するべきであり、該pH値は5.5〜8.0の範囲、好ましくは6.5であり得る。pHは、いくつかの異なる酸/塩基、例えばHSO、HCl、NaOH、NHOHなどによって維持することができる。バイオプロセスは、無曝気で実施され得、またはCOおよび/もしくはNの注入および/もしくは過圧力のもとで維持され得る。CO過圧力下での培養が好ましい。
発酵培地の撹拌は、大きなpH勾配を防止するのに十分でなくてはならず、限定はしないが、ラシュトンタービン、船舶用プロペラ、または内部および/もしくは外部の再循環ポンプによって行うことができる。
好気的条件への切り替え
プロピオン酸菌によって消費可能な栄養素が使い果たされた後、培養物を好気的条件へと切り替え得る。空気は、培養容器内へ導入され得、以下に記載する酵母の増殖のために十分でなくてはならない。曝気速度もまた、プロピオン酸菌の産生する有機酸を酵母が代謝する速度に影響を与える。
ブロスの特性に影響を与えるもの(すなわち消泡剤)、プロピオン酸菌によって産生される生成物の形成に影響を与えるもの(すなわち5,6−ジメチルベンズイミダゾール)、または酵母の増殖もしくは生成物形成に影響を与えるもの(窒素源、前駆体など)のうちのいずれかである追加補給物を、この時に導入してもよい。
培養物を好気的条件へと切り替えた後、pHを再び所望のレベルに維持しなければならない。酵母の良好な増殖を可能にするために、pH値は5.5〜8の範囲、好ましくは6.5であり得る。
プロピオン酸菌耐性酵母細胞の接種
耐性酵母細胞の接種は、種培養物の最終的な量に応じて1つまたはいくつかの段階からなり得る。酵母種菌は、酵母の増殖を補助する培地中で作られる。その種菌を好ましい温度で所望の時間培養する。その後、酵母種菌を用いて、好気的条件に切り替わった後の培養プロピオン酸菌を含む発酵培地に接種することができる。接種のその後の段階または最終段階のための接種量は、限定はしないが、1〜20%の範囲であり得る。好ましくは、酵母種菌は、最終容量の5%に相当する。
結果として生じる微生物共培養物による発酵の継続
発酵ブロスを所望の温度で維持し、適切な酸または塩基の添加によってpH値を所望のレベルで一定に維持する。有機酸の完全利用を確実なものとするために、撹拌および曝気を要求されるレベルで維持しなければならない。曝気および/またはかき混ぜの量は酵母による有機酸の代謝に影響を与える。
また、ブロスの特性に影響を与えるもの(すなわち消泡剤)、プロピオン酸菌によって産生される生成物の形成に影響を与えるもの、または酵母の増殖もしくは生成物形成に影響を与えるもののうちのいずれかである追加補給物を、この時に導入することができる。ブロスの所望の特性を達成するために、発酵ブロスの上清のCOD値、およびプロピオン酸菌または酵母細胞によって産生される価値の高い生成物の生産量をモニタリングする。そのような共培養手順を用いると、ブロスの上清のCOD値を20000mgO/L未満、好ましくは15000mgO/L未満、より好ましくは10000mgO/L、よりいっそう好ましくは5000mgO/L未満に低減することができる。選択した高価値生成物がビタミンB12である場合、ビタミンB12の生産量は、5mg/L超、好ましくは10mg/L超、より好ましくは20mg/L超、よりいっそう好ましくは100mg/L超となり得る。
発酵ブロスの下流処理
有機酸が消費され、上清のCODが満足のいくレベルに達した後に、バイオプロセスを停止する。プロピオン酸菌/酵母バイオマス混合物は、ブロスの不溶成分と一緒に遠心分離、濾過またはその他のあらゆる適切な方法によって上清から分離することができる。上清は低いCODを有し、水処理施設へ廃棄された場合に示す負荷が小さく、理想的な場合には、CODは、上清を環境中へ直接廃棄できる程に低い。バイオマスが価値の高い物質、例えばビタミンおよびタンパク質、特にビタミンB12で強化される場合、これらの物質を動物用飼料の添加物として用いることができる。あるいはバイオマスを、価値の高い物質、例えばあらゆる形態のビタミンB12(例えばシアノコバラミンやメチルコバラミン)を単離するための出発材料として用いることができる。ビタミンB12は、純度の等級に応じて、動物用飼料のための添加物として、またはヒトが消費するための医薬品もしくは栄養補助食品として用いることができる。
本発明による酵母は、Kluyveromyces属のもの(例えばK.lactis;K.marxianus)、好ましくはK.lactis、および/またはYarrowia属のもの、好ましくはY.lipolyticaであり得る。しかしまた、菌株は、Debaryomyces属(例えばDebaryomyces hansenii)、Candida属(例えばCandida versatilis)、Cryptococcus属、Rhodotorula属、Pichia属、Trichosporon属(例えばTrichosporon beigelii)、Torulaspora属、Issatchenkia属(例えばIssatchenkia orientalis)、Geotrichum属、Saccharomyces属、またはZygosaccharomyces属のものであってもよい。そのような細胞は、当該技術分野において入手可能であり、寄託機関から得ることができるか、または食品から単離できるかのいずれかである。
実施例1−プロピオン酸菌耐性酵母細胞の作製
酵母Candida utilis NRRL Y−7586を、酵母抽出物(20g/L)、ペプトン(20g/L)およびデキストロース(10g/L)からなるYEPD培地中で72時間、35℃で培養し、0.1Mリン酸緩衝液(pH7)で2回洗浄し、十分な用量の突然変異誘発剤(メタンスルホン酸エチル)に暴露させて99.9%の殺菌率を達成した。他のいかなる適切な真菌細胞または酵母細胞も用いられ得る。生存細胞を、酵母抽出物(10g/L)ならびに最低阻害濃度の酢酸およびプロピオン酸を含有する培地中で培養した。35℃で3日間培養した後に、このブロスからの一定量をYEPD培地へ移し、72時間そのまま増殖させ、もう一回突然変異誘発に暴露させた。その後、生存細胞を、酵母抽出物(10g/L)ならびに(前の回に比べて)より高い濃度の酢酸およびプロピオン酸を含有する培地中で培養する。この手順を、酵母が高濃度の酢酸およびプロピオン酸に耐えることができる(すなわち、酵母が増殖でき、かつ濃度15g/Lの濃度で酢酸およびプロピオン酸を消費できる)まで反復して繰り返した。このようにして、菌株C.utilis ABLMCU1が得られた。
結果として生じる、高濃度の酢酸およびプロピオン酸に耐性のC.utilis株(ABLMCU1)を用いて、今度はプロピオン酸菌の発酵からの希釈された定常期上清を阻害剤として用いる同様の突然変異誘発/選択スキームを用いた。より詳しく述べると、有機酸に耐性であるように予め選択されたC.utilis細胞をYEPD培地中で増殖させ、メタンスルホン酸エチルに暴露させ、続いて、乳清中でのPropionibacterium freudenreichii株ABLM1700の発酵から得られた定常期上清(乳清、5g/Lの酵母抽出物、20mg/LのCoCl、Propionibacterium freudenreichiiを35℃で96時間培養、上清を以下において培地「As」と呼ぶ)と、有機酸に耐性の酵母細胞の発現に用いた培地(すなわち、酢酸(15g/L)、プロピオン酸(15g/L)および酵母抽出物(10g/L)(本明細書において培地「Bs」と呼ぶ))との混合物である培地で培養した。これらの培地を、ABLMCU1酵母細胞の増殖できるレベルを上回るAs:Bs=3:7の比率で混合した。72時間後、結果として生じるC.utilis培養物の一定量をYEPDへ移して増殖させ、再びメタンスルホン酸エチルに暴露させた後、より高い比率のAs:Bs、つまり4:6である培地AsとBsとの混合物へ移した。この手順を、プロピオン酸菌の発酵の未希釈の定常期上清(100%As)に耐性である酵母コロニーが得られるまで繰り返した。結果として生じる酵母株は、2014年1月14日にDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen(DSMZ)に寄託され、受託番号DSM28271のもとに入手可能である。
上記の手順によってプロピオン酸菌耐性C.utilis株が生じた。しかしながら、同様の手順をうまく用いてその他のプロピオン酸菌耐性株が作られた、つまり異なる酵母株から出発して作られたことに留意すべきである。例えば、Kluyveromyces lactis Y−17597株を同様の手順で処理して、本発明によるプロピオン酸菌耐性真菌株(K.lactis ABLMKL6)が生じた。よって、当該手順が再現可能であり他の酵母株に適用可能であることが示された。
実施例2−「プロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖する能力」を実証するための試験
以下の方法は、真菌株、例えば酵母株が請求項1に従って「プロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できる」か否かを決定するのに有用である。
ステップ1:プロピオン酸菌培養の定常期上清の獲得
第1段階のプロピオン酸菌種培養物を培地P1(下表1)中で下記のように作製する。微生物株保存機関から得たプロピオン酸菌保存培養株(Propionibacterium freudenreichii ATCC6207)100μLを、50mLの培地P1へ移し、35℃で4日間、無曝気および無振盪でインキュベートする。
その後、この第1段階種培養物15mLを、135mLの培地P2(下表2)を充填した150mLのガラス瓶へ移し、35℃で4日間、無曝気および無振盪で培養して第2段階種培養物を得る。
そのようにして得られた第2段階種培養物100mLをその後に用いて、900mLの培地P3(下表3)を充填した1Lの作業容量の撹拌タンクバイオリアクターに接種する。培養パラメータは、温度:35±0.5℃、pH:6.5±0.1(15%のNaOHまたはHSOで制御)、撹拌:100±10RPM、COの注入:0.1±0.05vvm、NH 濃度:400±100mg/L(12時間毎にpH6.5の15%(NHSOを用いて調節)である。発酵は、乳糖の濃度が1g/L未満になるまで行う。発酵終了時にブロス中の酢酸とプロピオン酸との合計濃度は20g/L以上であることが好ましい。
そのようにして得られた発酵ブロス50mLを10000gで遠心分離し、上清を三角フラスコへ移し、121℃で20分間オートクレーブ滅菌する。そのオートクレーブ滅菌された培地は「プロピオン酸菌培養の定常期上清」である。
ステップ2:プロピオン酸菌の定常期上清中で増殖する能力の試験
試験すべき真菌細胞の種菌は、100μLの保存培養株を10mLのY1培地(表4)に添加することによって作製する。種菌培養物を回転振盪器上で35℃、200RPMで72時間インキュベートする。結果として生じる培養物を後のステップで「真菌種菌」として用いる。
オートクレーブ滅菌された、上記ステップ1で得られた定常期上清の入った三角フラスコに、2.5mLの真菌種菌を接種し、回転振盪器上で35℃、200RPMでインキュベートする。初期pH値はpH6.5に設定する。これを「試験培養」と考える。
24時間の培養後に培養物のpH変化を測定することによって真菌の増殖を評価する。一実施形態において、試験培養におけるブロスのpH値が出発pH(pH6.5)から24時間の培養時間後に8.0以上のpH値に上昇する場合、試験された真菌細胞は添付の請求項1の趣意の範囲内において「プロピオン酸菌の定常期上清中で増殖できる」と見なされる。
したがって、試験培養におけるブロスのpH値が24時間の培養時間後に8.0未満にとどまる場合には、試験された真菌細胞はプロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できないと見なしてもよい。
特許請求の範囲に記載の、プロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できる真菌細胞は、上記試験で良好な結果を示すものであることが好ましい。
実施例2b)−代替的試験
あるいは、24時間の培養後の培養物のOD変化を測定することによって真菌の増殖を評価することができる。
接種後24時間以内にブロスの光学濃度差(620nmで測定)が少なくとも0.5増加する場合には、試験された真菌細胞を、添付の請求項1の趣意の範囲内においてプロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できるものと見なしてもよい。あるいは、試験培養において真菌細胞の最大増殖速度(μmax)が0.02h−1以上である場合に、試験された真菌細胞を、添付の請求項1の趣意の範囲内においてプロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できるものと見なす。
したがって、接種後24時間以内のブロスの光学濃度差(620nmで測定)の増加が0.5未満である場合、試験された真菌細胞は添付の請求項1の趣意の範囲内においてプロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できないと見なされる。あるいは、試験培養において真菌細胞の最大増殖速度(μmax)が0.02h−1未満である場合、試験された真菌細胞は添付の請求項1の趣意の範囲内においてプロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できないと見なされる。
したがって、プロピオン酸菌培養の定常期上清中で増殖できる特許請求の範囲に記載の真菌細胞は、上記の代替的試験で良好な結果を示すものである。
Figure 0006814131
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実施例3−プロピオン酸菌と酵母との効果的な共培養
i)プロピオン酸菌種菌の作製
プロピオン酸菌の種菌は2段階で作製した。Propionibacterium freudenreichii ABLM2475(他のいかなるビタミンB12産生株、例えばPropionibacterium freudenreichii ATCC6207を用いることもできた)の保存株懸濁液0.5mLを、50mLの第1成長培地(酵母抽出物20g/LおよびDL−乳酸塩20g/L)に接種し、35℃で4日間インキュベートした。その後、第1成長段階を400mLの第2段階成長培地(ブドウ糖40g/L、酵母抽出物40g/L、DL−乳酸塩40g/L、炭酸カルシウム10g/L、塩化コバルト20mg/L、パントテン酸塩10mg/L)へ移し、pH値を継続的に水酸化ナトリウムで中性にしながら4日間培養した。その後、第2段階の全部を最終バイオリアクターへ移した。
ii)耐性酵母種菌の作製
耐性酵母の種菌も2段階で作製した。酵母DSM28271の保存株懸濁液0.5mLを250mL三角フラスコ内の50mLの第1成長培地(酵母抽出物40g/L、ペプトン40g/Lおよびブドウ糖10g/L)に接種し、35℃で2日間、回転振盪器上で220RPMでインキュベートした。その後、第1成長段階を1000mL三角フラスコ内の200mLの同じ培地中へ移し、35℃で2日間、回転振盪器上で220RPMで培養した。
iii)発酵
7Lの作業容量のバイオリアクターに、酵母抽出物(5g/L)と塩化コバルト(20mg/L)とが補給された4Lのサワーホエー(CODは80.000mgO/Lであった)を充填し、121℃で1時間滅菌した。35℃に冷却した後、パントテン酸塩(10mg/L)を添加し、バイオリアクターにプロピオン酸菌の種培養物を接種した。培養温度は35℃であり、撹拌速度は100RPMであった。バイオリアクターの内容物にCOガスを注入(10mL/分)し、pHを(NaOHで)6.5に維持した。90時間後に乳酸塩および乳糖が使い果たされ、おおよそ8g/Lおよび15g/Lの酢酸およびプロピオン酸が生成した。この時点で20mg/Lの5,6−ジメチルベンズイミダゾールを添加し、撹拌速度を500RPMに上げ、1vvmで曝気を導入し、バイオリアクターに5%の耐性酵母を接種した。pH値を(HSOで)6.5に維持した。48時間後に全ての有機酸が酵母によって消費され、発酵が停止した。このプロセスは15mg/LのビタミンB12を生じた。プロピオン酸菌と酵母からなるバイオマスを遠心分離で除去したところ、結果として生じる上清のCOD値は12.000mgO/Lとなり、85%低減された。
代表的なプロセスの模式的な流れ図を図3に示す。
実施例4−プロピオン酸菌と酵母(K.lactis ABLMKL6)との効果的な共培養
i)プロピオン酸菌種菌の作製
プロピオン酸菌の種菌は2段階で作製した。Propionibacterium freudenreichii ABLM2475(他のいかなるビタミンB12産生株、例えばPropionibacterium freudenreichii ATCC6207を用いることもできた)の保存株懸濁液0.5mLを、50mLの第1成長培地(酵母抽出物20g/LおよびDL−乳酸塩20g/L)に接種し、35℃で4日間インキュベートした。その後、第1成長段階を400mLの第2段階成長培地(ブドウ糖40g/L、酵母抽出物40g/L、DL−乳酸塩40g/L、炭酸カルシウム10g/L、塩化コバルト20mg/L、パントテン酸塩10mg/L)へ移し、pH値を継続的に水酸化ナトリウムで中性にしながら4日間培養した。その後、第2段階の全部を最終バイオリアクターへ移した。
ii)耐性酵母種菌の作製
耐性酵母の種菌も2段階で作製した。耐性酵母K.lactis ABLMKL6の保存株懸濁液0.5mLを250mL三角フラスコ内の50mLの第1成長培地(酵母抽出物40g/L、ペプトン40g/Lおよびブドウ糖10g/L)に接種し、35℃で2日間、回転振盪器上で220RPMでインキュベートした。その後、第1成長段階を1000mL三角フラスコ内の200mLの同じ培地中へ移し、35℃で2日間、回転振盪器上で220RPMで培養した。
iii)発酵
7Lの作業容量のバイオリアクターに、酵母抽出物(5g/L)と塩化コバルト(20mg/L)とが補給された4Lのサワーホエー(CODは80.000mgO/Lであった)を充填し、121℃で1時間滅菌した。35℃に冷却した後、パントテン酸塩(10mg/L)を添加し、バイオリアクターにプロピオン酸菌の種培養物を接種した。培養温度は35℃であり、撹拌速度は100RPMであった。バイオリアクターの内容物にCOガスを注入(10mL/分)し、pHを(NaOHで)6.5に維持した。112時間後に乳酸塩および乳糖が使い果たされ、おおよそ4g/Lおよび14g/Lの酢酸およびプロピオン酸が生成した。この時点で20mg/Lの5,6−ジメチルベンズイミダゾールを添加し、撹拌速度を500RPMに上げ、1vvmで曝気を導入し、バイオリアクターに5%の耐性酵母を接種した。pH値を(HSOで)6.5に維持した。72時間後に全ての有機酸が酵母によって消費され、発酵が停止した。このプロセスは16mg/LのビタミンB12を生じた。プロピオン酸菌と酵母からなるバイオマスを遠心分離で除去したところ、結果として生じる上清のCOD値は14.500mgO/Lとなり、81%低減された。

Claims (12)

  1. 生物工学的生成物を生産するプロセスであって、プロピオン酸菌と酵母細胞との培養培地中での共培養を含み、
    前記酵母細胞は、プロピオン酸菌培養の定常期上清中で殖できる酵母細胞であって、Kluyveromyces属またはCandida属であり、
    前記定常期上清は以下の工程によって得られ、
    微生物株保存機関から得た100μLのPropionibacterium freudenreichii ATCC6207株培養物を、50mLの培地P1に移し、35℃で4日間、無曝気および無振盪でインキュベートして、第1段階のプロピオン酸菌種培養物を調製し、
    前記培地P1は、1000mLとなるように加えられた蒸留水中に、10gのトリプチカーゼ、10gの酵母抽出物、10gのDL−乳酸ナトリウム、2.5gのKHPOおよび0.05gのMnSOを含み、NaOHまたはHClでpHが7.0に調整されており、
    次に、15mLの前記第1段階のプロピオン酸菌種培養物を、135mLの培地P2を充填した150mLのガラス瓶へ移し、35℃で4日間、無曝気および無振盪で培養して第2段階のプロピオン酸菌種培養物を得て、
    前記培地P2は、1000mLとなるように加えられた蒸留水中に、40gのブドウ糖、40gのDL−乳酸ナトリウム、10gの酵母抽出物、10gのCaCO3、10mgのCoClおよび20mgのD−パントテン酸カルシウムを含み、NaOHまたはHClでpHが7.0に調整されており、
    次に、前記第2段階のプロピオン酸菌種培養物100mLを、900mLの培地P3を充填した1Lの作業容量の撹拌タンクバイオリアクターに接種して、「温度:35±0.5℃、pH:6.5±0.1(15%のNaOHまたはHSOで制御される)、撹拌:100±10RPM、COの注入:0.1±0.05vvm、NH 濃度:400±100mg/L(12時間毎にpH6.5の15%(NHSOを用いて調節される)」の培養パラメータで培養し、
    培地P3は、60g/Lの甘性ホエーパウダー、5g/Lの酵母抽出物および40mg/LのD−パントテン酸カルシウムを含み、
    発酵は、乳糖の濃度が1g/L未満になるまで行われ、
    発酵終了時にブロス中の酢酸とプロピオン酸との合計濃度は20g/L以上であり、
    次に、そのようにして得られたブロス50mLを10000gで遠心分離し、上清を三角フラスコへ移し、121℃で20分間オートクレーブ滅菌し、
    そのオートクレーブ滅菌された培地が前記定常期上清である、プロセス。
  2. 前記酵母細胞は、Kluyveromyces lactis種またはCandida utilis種である、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記酵母細胞は、Kluyveromyces lactis種である、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記酵母細胞は、2014年1月14日にドイツのBraunschweigのDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen(DSMZ)に寄託され、受託番号DSM28271のもとに入手可能な酵母細胞である、請求項1に記載のプロセス。
  5. 前記生物工学的生成物が前記プロピオン酸菌によって産生される、請求項1〜のいずれか1項に記載のプロセス。
  6. 前記生物工学的生成物がビタミンB12である、請求項1〜のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. 前記プロセスが、無曝気時期、およびそれに続く好気的時期を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. 前記無曝気時期の間に前記プロピオン酸菌の増殖の乾燥重量グラム%表示で少なくとも90%が起こる、請求項に記載のプロセス。
  9. 前記好気的時期の間に前記酵母細胞の増殖の乾燥重量グラム%表示で少なくとも90%が起こる、請求項に記載のプロセス。
  10. 前記培養培地の化学的酸素要求量(COD)が、該培養培地の初期CODの25%以下のレベルに低減される、請求項1〜のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. 前記培養培地が乳清を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプロセス。
  12. 2014年1月14日にドイツのBraunschweigのDeutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen(DSMZ)に寄託され、受託番号DSM28271のもとに入手可能な酵母細胞。
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