JP6814023B2 - 制震装置 - Google Patents

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この発明は、例えば地震時や強風時の外力による建築物や建造物の揺れを抑制する制震装置に関する。
従来、建築物や建造物の土台と柱及び横架材等の構造部材で形成される矩形の空間部に補強部材を前記柱と土台又は横架材間に架設すると共に、前記補強材間に前記構造部材に加わる圧縮力及び引張力等の外力を吸収可能なアルミニウム製形材にて形成される履歴ダンパを介在した制震構造(制振構造ともいう)が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の制震装置は、対向するプレート部間に複数の凹凸状に湾曲した波形状のリブによって複数の中空部が形成され、前記リブの両端部とプレート部との接続点が外力の作用方向(圧縮・引張方向)にずれており、リブの湾曲方向が隣り合う二つのリブ同士で相反する方向に形成されている。
特許文献1に記載の制震装置によれば、履歴ダンパは、建築物や建造物等の構造部材に加わる圧縮・引張力により断面形状、特にリブ湾曲部の塑性変形を起こすことで振動エネルギを吸収することができる。
また、特許文献2に記載の制震装置は、履歴ダンパは一対の側片を有する中空矩形状の外殻基部に側片の長手方向に沿う内側面の対向位置を若干偏倚した状態で等間隔に連結される凹凸円弧状に湾曲した波形状リブによって形成される中空部を具備し、補強部材の先端部には、外力の作用によって互いに干渉するのを防止すべく切欠部が形成され、かつ、履歴ダンパの長手方向に沿う対向する側片の外側面に面接触した状態で固定される連結片を有している。
特許文献2に記載の制震装置によれば、履歴ダンパは補強部材間に挿入されるだけでなく、履歴ダンパの長手方向全体にわたって補強部材に固定されるため、履歴ダンパ全体に圧縮・引張力を均等に伝えるだけでなく、履歴ダンパの補強部材長手方向以外の変形、すなわち履歴ダンパの座屈を防止することができる。
特許第5897246号公報(図15) 特開2012−251364号公報(段落0024、図7)
しかしながら、特許文献1,2に記載の構造においては、いずれも波形状リブの肉厚が一定であるため、変形箇所がリブと側片(プレート部)との接続部と屈曲部に限られ、履歴ダンパによってより大きな振動エネルギを吸収する変形には対応できない懸念がある。
なお、大きな振動エネルギの吸収力を高めるためには、リブの数を増やすことが考えられるが、リブの数を増やすと履歴ダンパが大型となり、アルミニウム製形材からなる履歴ダンパの作製が困難となる。
また、補強部材は、一般に筋交いに相当する位置に架設されるが、そのように架設すると、補強部材と躯体との連結位置は、柱−土台あるいは柱−横架材(梁)の角部となってしまい、補強部材自体の取り付けが面倒となる懸念がある。
この発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、建築物や構造物を構成する構造部材に加わる圧縮力及び引張力の外力を吸収する履歴ダンパの塑性変形部に剛性を持たせてエネルギ吸収効率の向上を図ると共に、取り付けを容易に行えるようにした制震装置を提供することを課題とする。
前記課題を達成するために、この発明の制震装置は、建築物や建造物を構成する構造部材である土台と柱及び横架材で形成される矩形の空間部に補強部材を架設すると共に、前記補強部材に加わる圧縮力及び引張力の外力を吸収可能な履歴ダンパを介在した制震装置であって、 前記履歴ダンパは、前記補強部材にそれぞれ一方が連結される一対の側片と、前記側片同士を連結する波形状リブによって形成される複数の中空部を有するアルミニウム製形材にて形成され、 前記波形状リブは、凹凸円弧状の複数の屈曲部を有し、前記屈曲部間の肉厚は均一に形成され、前記屈曲部から前記側片側に向かって肉厚となるテーパ部を有すると共に、対向部位が180度回転対称に形成され、隣接する前記波形状リブが隣接間の中心に対して対称に形成され、かつ、前記両側片の長手方向の中心線に対してそれぞれ対称に形成されている、ことを特徴とする(請求項1)。
このように構成することにより、構造部材に加わる圧縮力及び引張力の外力が履歴ダンパの両側片に作用すると、側片と波形状リブの接続部と波形状リブの屈曲部が塑性変形して振動エネルギを吸収することができる。この際、波形状リブは、屈曲部から側片側に向かって肉厚となるテーパ部を有しているため、側片と波形状リブの接続部の塑性変形部に剛性を持たせると共に、変形領域を履歴ダンパの内方側に広げ、更に屈曲部も変形するため大きな変形に対応することができる。
この発明において、前記波形状リブを挟んだ前記一対の側片の長手方向の両端部の対称位置の内側面間に、互いに平行な複数の直状リブが設けられているのが好ましい(請求項2)。
このように構成することにより、波形状リブを挟んだ側片の長手方向の両端部の対称位置の内側面間に互いに平行な複数の直状リブを設けることで、波形状リブが塑性変形して振動エネルギを吸収する際に、側片間の距離を一定に保ち、履歴ダンパの剪断方向以外の変形を抑制することができる。
また、この発明において、前記補強部材は、一端が前記柱の横架材側に取り付けられる上部補強部材と、一端が前記柱の土台側に取り付けられる下部補強部材とで構成され、前記上部補強部材と下部補強部材は互いに摺動可能な角筒状に形成されると共に、内方側に位置する一方の上部又は下部補強部材は角筒の一辺が切り欠かれた切欠き部を有し、前記履歴ダンパは、前記一方の補強部材の前記切欠き部内に挿入されると共に、前記履歴ダンパの一方の側片が連結部材にて連結され、前記履歴ダンパの他方の側片は他方の下部又は上部補強部材に連結部材にて連結されているのが好ましい(請求項3)。
このように構成することにより、履歴ダンパと補強部材の連結を強固にすることができると共に、補強部材を構成する上部補強部材と下部補強部材の接続を強固にすることができる。
加えて、この発明において、前記補強部材の長手方向の端部に固着される接続部材と、前記柱の土台側及び前記横架材側に固着される支持部材とを具備し、前記接続部材は、前記補強部材に固定される固定部と、該固定部に突設される接続部とを有し、前記支持部材は、前記柱に固定される固定片の両側に起立片を有するチャンネル状に形成されると共に、両起立片の上端に隆起する一対の支持片を有し、前記支持片間に前記接続部材の接続部を配置した状態で、枢支ピンにて枢着するのが好ましい(請求項4)。
このように構成することにより、補強部材を柱の横架材側と柱の土台側に取り付けることができると共に、柱の側面に対して回動可能に枢着することができる。
この発明によれば、前記のように構成されているので、以下のような顕著な効果が得られる。
(1)請求項1に記載の発明によれば、建築物や構造物を構成する構造部材に加わる圧縮力及び引張力の外力を吸収する履歴ダンパの塑性変形部に剛性を持たせると共に、変形領域を履歴ダンパの内方側に広げ、更に屈曲部も変形するためエネルギ吸収効率の向上を図ることができる。また、履歴ダンパが大きな変形に対応できるので、構造部材で形成される矩形の空間部の対角位置以外の取り付けを容易にすることができる。
(2)請求項2に記載の発明によれば、波形状リブが塑性変形して振動エネルギを吸収する際に、側片間の距離を一定に保ち、履歴ダンパの剪断方向以外の変形を抑制することができるので、前記(1)に加えて、更に履歴ダンパに剛性を持たせることができると共に、エネルギ吸収効率の向上を図ることができる。
(3)請求項3に記載の発明によれば、履歴ダンパと補強部材の連結を強固にすることができると共に、補強部材を構成する上部補強部材と下部補強部材の接続を強固にすることができるので、前記(1),(2)に加えて、更に圧縮力及び引張力を均等に履歴ダンパに伝えることができ、履歴ダンパの補強部材長手方向以外の変形、すなわち履歴ダンパの座屈防止が図れる。
請求項4に記載の発明によれば、補強部材を柱の横架材側と柱の土台側に取り付けることができると共に、柱の側面に対して回動可能に枢着することができるので、前記(1)〜(3)に加えて、更に補強部材の取り付けを容易にすることができる。
この発明に係る制震装置の使用状態を示す概略正面図(a)及び(a)のI部拡大図(b)である。 前記制震装置の要部の一部を断面で示す正面図(a)及び(a)の平面図(b)である。 この発明における履歴ダンパを示す正面図(a)及び(a)のII部の波形状リブの半部を分離して示す説明図(b)である。 この発明における履歴ダンパを示す斜視図である。 この発明における履歴ダンパ、上部補強部材及び下部補強部材を示す分解斜視図である。 前記履歴ダンパを挿入した下部補強部材と上部補強部材を示す分解斜視図である。 前記上部補強部材と下部補強部材間に履歴ダンパを介在した状態を示す斜視図である。 この発明における下部補強部材の別の形態と、上記補強部材及び履歴ダンパを示す一部断面分解斜視図である。 前記下部補強部材に履歴ダンパを挿入した状態を示す斜視図である。 この発明における上部補強部材の取付部を示す正面図である。 図6Aの側面図である。 この発明における接続部材、支持部材及び枢支ピンを示す分解斜視図である。
以下に、この発明を実施するための形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、この発明に係る制震装置を例えば木造建築物に適用した場合について説明する。
この発明に係る制震装置は、図1に示すように、建築物の土台1と、土台1に立設される柱2a,2b及び柱2a,2bの上端部に横架される例えば桁材である横架材3等の構造部材で形成される矩形の空間部4に、複数例えば上部及び下部補強部材11,12を柱2a,2bと土台1又は横架材3間に対角方向に向かって架設すると共に、上部及び下部補強部材11,12間に構造部材に加わる圧縮力及び引張力の外力を吸収可能な、すなわち圧縮力及び引張力の外力による振動エネルギを吸収し減衰する履歴ダンパ20を介在して構成されている。この場合、履歴ダンパ20は長手方向に2個連設されている。
なお、柱2a,2bと土台1又は横架材3は、アングル状金具5と直状保持金具6によって固定されている。
前記履歴ダンパ20は、図1ないし図4に示すように、上部及び下部補強部材11,12にそれぞれ一方が連結される一対の側片21の長手方向に沿う内側面の対向位置を若干偏倚した状態で等間隔に連結される凹凸円弧状の屈曲部22aを有する波形状リブ22によって形成される複数(3個)の中空部23を有し、一対の側片21の長手方向の両端部の対称位置の内側面間に、互いに平行な複数例えば2本の直状リブ24を有するアルミニウム製押出形材にて形成されている。なお、両側片21の長手方向の両端は直状リブ24より外方に突出している。
この場合、波形状リブ22は、図3に示すように、屈曲部22aから側片側に向かって肉厚となる曲線状のテーパ部25を有すると共に、対向部位が180度回転対称に形成され、かつ、隣接する波形状リブ22が隣接間の中心に対して対称に形成されている。なお、波形状リブ22の側片21との接続部すなわちテーパ部25の基端部25aの厚みT1は側片21の厚みTより厚くなっており、波形状リブ22の中央部の厚みT2は側片21の厚みTより薄くなっている。また、直状リブ24の厚みT3は側片21の厚みTより薄くなっている。
各波形状リブ22の両端と側片21との連結位置を対向位置で若干偏倚させた理由は、履歴ダンパ20に作用する圧縮力PA及び引張力PBの外力により波形状リブ22の変形をしやすくするためである。なお、両側片21には長手方向に沿う中心線上に適宜間隔をおいて複数の取付孔26が穿設されている(図4参照)。この場合、取付孔26は少なくとも履歴ダンパ20の長手方向の両端部を含む複数箇所に設けられている。
前記のように形成される履歴ダンパ20は、両側片21間の中心線C1及び側片21の長手方向の中心線C2に対してそれぞれ対称に形成されている(図3(a)参照)。
前記上部及び下部補強部材11,12は、それぞれ基端部すなわち上部補強部材11の上端部及び下部補強部材12の下端部が、後述する支持部材40をもって固定される互いに摺動可能に形成される角筒状のアルミニウム製中空押出形材にて形成されている。
この場合、図5A〜図5Cに示すように、内方側に位置する一方の補強部材である下部補強部材12は、先端側に角筒の上部側の一辺が切り欠かれた切欠き部13が設けられている。この切欠き部13内に、2個の履歴ダンパ20が両側片21の先端同士が当接した状態で挿入されると共に、履歴ダンパ20の一方の側片21が上部補強部材11に設けられた取付孔11aと側片21に設けられた取付孔26を貫通する連結部材である連結ねじ27にて連結されている。
また、履歴ダンパ20の他方の側片21は、下部補強部材12に設けられた取付孔12aと側片21に設けられた取付孔26を貫通する連結ねじ27にて上部補強部材11に連結されている。
この場合、履歴ダンパ20と下部補強部材12との間には0.5mmの隙間が設けられ、下部補強部材12と上部補強部材11との間には1.0mmの隙間が設けられている。
このように、履歴ダンパ20と下部補強部材12、下部補強部材12と上部補強部材11との間において互いに干渉しないように可能な限り小さな隙間を設けることにより、履歴ダンパ20、上部補強部材11及び下部補強部材12が接触することで局部変形が拘束され、局部座屈が起こらないようにしている。
なお、前記説明では、前記切欠き部13は、角筒の上部側辺の先端側を切り欠いた先端側が開口した形状である場合について説明したが、図5D及び図5Eに示すように、下部補強部材12の角筒の上部側辺の先端に連結片14を残すと共に、角筒の両側辺の上端に一対のリップ片15を残して切り欠かれた矩形状の切欠き部13Aとしてもよい。
このように、切欠き部13Aの先端側を連結片14で閉じて矩形状にすることにより、下部補強部材12に剛性を持たせることができ、また、切欠き部13Aの長手方向の両側にリップ片15を残すことで、細長比を稼いで局部座屈に対して有利な形状とすることができる。
なお、前記説明では、上部補強部材11内に下部補強部材12を位置させた場合について説明したが、上部補強部材11を下部補強部材12内に位置させると共に、上部補強部材11に切欠き部13を設け、この切欠き部13内に履歴ダンパ20を配置して、履歴ダンパ20の両側片21をそれぞれ上部補強部材11と下部補強部材12に連結してもよい。
次に、上部及び下部補強部材11,12の取付構造について説明する。上部及び下部補強部材11,12の取付構造は同じであるので、ここでは、上部補強部材11を代表して説明する。
図6A、図6B及び図7に示すように、上部補強部材11は、上部補強部材11の長手方向の端部に固着される接続部材30と、柱2a,2bの横架材側に固着される支持部材40と、を枢支ピン50によって枢着した状態で取り付けられる。
この場合、接続部材30は、上部補強部材11の端部内に挿入されて固定ねじ33にて固定される一対の脚片31aと両脚片31aを連結する連結片31bとからなるコ字状の固定部31と、固定部31の連結片31bに直交状に突設され、先端近傍側に貫通孔32bが設けられた肉厚部32aを有する接続部32とが一体に形成されている。この接続部材30は、例えばアルミニウム製押出形材にて形成されている。なお、脚片31aには固定ねじ33が螺挿される複数のねじ孔31cが設けられている。
一方、支持部材40は、柱2a,2bに固定される細長矩形状の固定片41の両側に起立片42を有するチャンネル状に形成されると共に、両起立片42の上端に円弧状に隆起する貫通孔44が設けられた一対の支持片43を有している。なお、固定片41には、固定ねじ45の取付孔41aが千鳥状に設けられている。この支持部材40は、例えばアルミニウム製押出形材にて形成されている。
上部補強部材11を取り付けるには、まず、柱2a,2bの横架材3側の側面に支持部材40を固定ねじ45にて固定する。そして、支持部材40の支持片43間に接続部材30の接続部32を配置した状態で、支持片43に設けられた貫通孔44と接続部32に設けられた貫通孔32bに枢支ピン50を挿通し、枢支ピン50の先端部に周設された環状溝51に二叉状の抜け止めピン52を嵌着して、上部補強部材11を支持部材40に枢着する。
下部補強部材12の下端部も同様にして柱2a,2bの土台1側の側面に固定された支持部材40に枢支ピン50にて枢着する。
前記のように構成される実施形態の制震装置によれば、建築物を構成する構造部材に圧縮力PA及び引張力PBの外力が作用すると、履歴ダンパ20の両側片21に均等に荷重が加わって、側片21と波形状リブ22の接続部と波形状リブ22の屈曲部22aが塑性変形して振動エネルギを吸収することができる。この際、波形状リブ22は、側片21側が肉厚のテーパ部25を有しているため、側片21と波形状リブ22の接続部の塑性変形部に剛性を持たせると共に、変形領域を履歴ダンパ20の内方側に広げ、更に屈曲部22aも変形するため大きな変形に対応することができる。
また、波形状リブ22を挟んだ側片21の長手方向の両端部の対称位置の内側面間に互いに平行な複数(2個)の直状リブ24を設けることで、波形状リブ22が塑性変形して振動エネルギを吸収する際に、側片21間の距離を一定に保ち、履歴ダンパ20の剪断方向以外の変形、すなわち履歴ダンパ20の潰れを抑制することができる。
また、上部補強部材11と下部補強部材12は互いに摺動可能な角筒状に形成されると共に、内方側に位置する下部補強部材12は角筒の一辺が切り欠かれた切欠き部13を有し、履歴ダンパ20は、下部補強部材12の切欠き部13内に挿入されると共に、一方の側片21が連結され、履歴ダンパ20の他方の側片21は上部補強部材11に連結されているので、履歴ダンパ20と上部及び下部補強部材11,12の連結を強固にすることができると共に、上部補強部材11と下部補強部材12の接続を強固にすることができる。したがって、圧縮力PA及び引張力PBを均等に履歴ダンパ20に伝えることができ、履歴ダンパ20の上部及び下部補強部材11,12の長手方向以外の変形、すなわち履歴ダンパ20の座屈防止が図れる。
履歴ダンパ20が大きな変形に対応できるため、上部及び下部補強部材12を柱2a,2bの横架材側と柱2a,2bの土台側に取り付けることが可能となり、しかも、柱2a,2bの側面に対して回動可能に枢着することで、上部及び下部補強部材11,12の取り付けを容易にすることができる。
なお、前記実施形態では、履歴ダンパ20が長手方向に2個連設される場合について説明したが、履歴ダンパ20の個数は任意でよく、例えば1個の履歴ダンパ20を上部及び下部補強部材11,12の間に介在してもよい。
また、前記実施形態では、この発明に係る制震装置を木造建築物に適用した場合について説明したが、この発明は、木造建築物以外の鉄骨構造の構造物や、あるいは例えば電子機器を収納するラック等にも適用できる。
1 土台
2a,2b 柱
3 横架材
4 空間部
11 上部補強部材
12 下部補強部材
13,13A 切欠き部
20 履歴ダンパ
21 側片
22 波形状リブ
22a 屈曲部
23 中空部
24 直状リブ
25 テーパ部
27 連結ねじ(連結部材)
30 接続部材
31 固定部
32 接続部
40 支持部材
41 固定片
42 起立片
43 支持片
50 枢支ピン
PA 圧縮力
PB 引張力

Claims (4)

  1. 建築物や建造物を構成する構造部材である土台と柱及び横架材で形成される矩形の空間部に補強部材を架設すると共に、前記補強部材に加わる圧縮力及び引張力の外力を吸収可能な履歴ダンパを介在した制震装置であって、
    前記履歴ダンパは、前記補強部材にそれぞれ一方が連結される一対の側片と、前記側片同士を連結する波形状リブによって形成される複数の中空部を有するアルミニウム製形材にて形成され、
    前記波形状リブは、凹凸円弧状の複数の屈曲部を有し、前記屈曲部間の肉厚は均一に形成され、前記屈曲部から前記側片側に向かって肉厚となるテーパ部を有すると共に、対向部位が180度回転対称に形成され、隣接する前記波形状リブが隣接間の中心に対して対称に形成され、かつ、前記両側片の長手方向の中心線に対してそれぞれ対称に形成されている
    ことを特徴とする制震装置。
  2. 請求項1記載の制震装置において、
    前記波形状リブを挟んだ前記一対の側片の長手方向の両端部の対称位置の内側面間に、互いに平行な複数の直状リブが設けられている、ことを特徴とする制震装置。
  3. 請求項1又は2に記載の制震装置において、
    前記補強部材は、一端が前記柱の横架材側に取り付けられる上部補強部材と、一端が前記柱の土台側に取り付けられる下部補強部材とで構成され、前記上部補強部材と下部補強部材は互いに摺動可能な角筒状に形成されると共に、内方側に位置する一方の上部又は下部補強部材は角筒の一辺が切り欠かれた切欠き部を有し、前記履歴ダンパは、前記一方の補強部材の前記切欠き部内に挿入されると共に、前記履歴ダンパの一方の側片が連結部材にて連結され、前記履歴ダンパの他方の側片は他方の下部又は上部補強部材に連結部材にて連結されている、ことを特徴とする制震装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の制震装置において、
    前記補強部材の長手方向の端部に固着される接続部材と、前記柱の土台側及び前記横架材側に固着される支持部材とを具備し、前記接続部材は、前記補強部材に固定される固定部と、該固定部に突設される接続部とを有し、前記支持部材は、前記柱に固定される固定片の両側に起立片を有するチャンネル状に形成されると共に、両起立片の上端に隆起する一対の支持片を有し、前記支持片間に前記接続部材の接続部を配置した状態で、枢支ピンにて枢着してなる、ことを特徴とする制震装置。
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