JP6813991B2 - 画像符号化装置及びその制御方法及びプログラム - Google Patents
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Description
符号化対象の画像データを複数のタイルに分割し、当該タイルを単位に符号化する画像符号化装置であって、
前記符号化対象の画像データのビットレートを設定する設定手段と、
前記符号化対象の画像データを複数のタイルに分割する分割手段と、
前記分割手段で分割した複数のタイルにおける着目タイルを周波数変換することで複数のサブバンドを生成する周波数変換手段と、
量子化パラメータに従って、前記着目タイルの各サブバンドの各変換係数データを量子化する量子化手段と、
前記量子化手段により量子化された変換係数データを符号化する符号化手段と、
前記着目タイルに隣接し符号化済みの隣接タイルの各サブバンドを量子化した際に用いた量子化パラメータを保持する保持手段と、
符号化対象の画像データの着目タイルの量子化パラメータが、前記保持手段に保持された前記隣接タイルを量子化する際に用いた量子化パラメータと所定範囲内の値となるように、前記着目タイルの量子化パラメータ決定する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記着目タイルの着目サブバンド内の第iラインの変換係数データに対する量子化パラメータをQ(i)、当該着目サブバンドに対応する前記隣接タイル内のサブバンドの第iラインの変換係数データを量子化した際に用いた量子化パラメータをQpre(i)、前記ビットレートで決定した正のリミッタ値をThとしたとき、
前記着目サブバンド内の第iラインの量子化パラメータQ(i)の変動を許容する許容範囲を次式として決定する
Qpre(i)−Th≦Q(i)≦Qpre(i)+Th
ことを特徴とする。
図1は、第1実施形態が適用する撮像装置100のブロック構成図である。撮像装置100は、撮像した画像情報を複数のタイルに分割してから、記録する構成となっている。また、タイルのサイズは可変で、例えば、画像データ全体を1つのタイルとして設定してもよい。制御部110は参照符号101乃至109の各構成要素を制御し、装置全体の制御を司るものである。典型的には、制御部110は、CPU、CPUの処理手順を示すプログラムやデータを格納したROM、CPUのワークエリア等として利用するRAMで構成されるものである。なお、参照符号101乃至109のいくつか、もしくは全部が制御部110の処理により実現しても構わない。
図2(a)に示すように、1つのサブバンドを面で均一に量子化する方法である。この量子化方法における量子化パラメータは、1サブバンドにつき1パラメータの関係が固定であり、各タイルにおける同一サブバンドの量子化パラメータ(量子化ステップ)が、隣接タイル間で同一の値とを取る。各タイルのサブバンドはタイル間で同一の量子化パラメータが設定されるため、量子化によるタイル境界の歪みが発生することはない。なお、本実施形態での量子化パラメータは、操作部101から入力されるビットレート付近に収束するような統計値を予め用意して量子化に適用する方法で説明する。
図2(b)に示すように、1つのサブバンドをライン単位に分割し、各ラインが異なる量子化パラメータ(Q#x)(x=0,1,2…)を用いて量子化する方法である。この量子化方法は、ライン毎に量子化パラメータを変更することが可能であるため、設定ビットレートへの収束性が高い。また、本実施形態では、1ライン毎に分割するものとしたが、所定数のライン単位で分割してもよい。
・サブバンドSB0(2LLとも表現する):
1回目の離散ウェーブレット変換で得られる低域成分の変換係数データの集合(1LL)に対して、垂直方向ローパスフィルタ処理、水平方向ローパスフィルタ処理を施して得られた変換係数データの集合である。
・サブバンドSB1(2HLとも表現する):
1回目の離散ウェーブレット変換で得られる低域成分の変換係数データの集合(1LL)に対して、垂直方向ローパスフィルタ処理、水平方向ハイパスフィルタ処理を施して得られた変換係数データの集合である
・サブバンドSB2(2LHとも表現する):
1回目の離散ウェーブレット変換で得られる低域成分の変換係数データの集合(1LL)に対して、垂直方向ハイパスフィルタ処理、水平方向ローパスフィルタ処理を施して得られた変換係数データの集合である。
・サブバンドSB3(2HHとも表現する):
1回目の離散ウェーブレット変換で得られる低域成分の変換係数データの集合(1LL)に対して、垂直方向ハイパスフィルタ処理、水平方向ハイパスフィルタ処理を施して得られた変換係数データの集合である。
・サブバンドSB4(1HLとも表現する):
タイルに対して、垂直方向ローパスフィルタ処理、水平方向ハイパスフィルタ処理を施して得られた変換係数データの集合である。
・サブバンドSB5(1LHとも表現する):
タイルに対して、垂直方向ハイパスフィルタ処理、水平方向ローパスフィルタ処理を施して得られた変換係数データの集合である。
・サブバンドSB6(1HHとも表現する):
タイルに対して、垂直方向ハイパスフィルタ処理、水平方向ハイパスフィルタ処理を施して得られた変換係数データの集合である。
・パターン1:
ビットレートRが、閾値T0未満の場合に、着目タイルから得られた全サブバンドに第1の量子化方法を適用するパターンである。このパターン1に相当する場合の処理がS303の処理でもある。以下に説明するパターン2乃至パターン5は、S304における処理となる。
・パターン2:
ビットレートRが、閾値T0以上T1未満の場合に、サブバンドSB6に第2の量子化方法が適用され、それ以外のサブバンドSB0乃至5に対しては第1の量子化方法を適用するパターンである。
・パターン3:
ビットレートRが、閾値T1以上T2未満の場合に、サブバンドSB4乃至SB6に第2の量子化方法が適用され、それ以外のサブバンドSB0乃至3に対しては第1の量子化方法を適用するパターンである。
・パターン4:
ビットレートRが、閾値T2以上T3未満の場合に、サブバンドSB3乃至SB6に第2の量子化方法が適用され、それ以外のサブバンドSB0乃至2に対しては第1の量子化方法を適用するパターンである。
・パターン5:
ビットレートRが、閾値T3以上の場合に、サブバンドSB1〜SB6に対して第2の量子化方法が適用され、サブバンドSB0に対しては第1の量子化方法を適用するパターンである。
(1)周波数変換で得られる複数のサブバンドを周波数の低い順に並べた場合の、最も低い周波数から高い周波数に向かうM個のサブバンドについては第1の量子化方法を適用し、M+1個目から最も高い周波数までのN個のサブバンドについては第2の量子化方法を適用する。
(2)ビットレートが低いほどMを大きくする(または、ビットレートは高いほどNを大きくする)
ただし、最も周波数の低いサブバンドSB0(実施形態では2LL)は、ビットレートとは無関係に、第1の量子化方法を採用する。
第2実施形態に係る装置構成は、上記第1の実施形態と同様であるため、構成説明を省略する。また、量子化制御部106が行う量子化方法決定処理についても第1の実施形態と同様であるため省略する。異なる点は、本第2の実施形態における第2の量子化方法(図2(b))では、隣接タイルにおける同一サブバンド間の量子化パラメータが、所定の範囲内に収まるように、ライン毎の量子化パラメータを決定する構成とする点である。
・パターン1:
ビットレートRが、閾値T0未満の場合に、第2の量子化方法で用いる各ラインの量子化パラメータが、先頭ラインの量子化パラメータに対して、±PAの範囲に収まるように設定する。
・パターン2:
ビットレートRが、閾値T0以上T1未満の場合に、第2の量子化方法で用いる量子化パラメータが、先頭ラインの量子化パラメータに対して、±PBの範囲に収まるように設定する。
・パターン3:
ビットレートRが、閾値T1以上の場合に、第2の量子化方法で用いる量子化パラメータが、先頭ラインの量子化パラメータに対して、±PCの範囲に収まるように設定する。
図8は、本第2の実施形態における、制御部110の制御下における或るサブバンドの符号化処理を示すフローチャートである。図8と図7との違いは、S21〜S24が追加された点である。そして、S21〜S24以外は図7と同じであるため、その説明は省略する。なお、以下の説明で用いるリミッタThは、先に示した、PA、PB、PCのいずれかである。
図9は、第3実施形態が適用する撮像装置100のブロック構成図である。本第3実施形態は、上記第1の実施形態に対して、量子化パラメータ保持部111が追加された構成となる。その他の構成は上記第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、量子化制御部106が行う量子化方法決定処理についても第1の実施形態と同様であるため省略する。
Q(j-1,i) − Th ≦ Q(j,i) ≦ Q(j-1,i) + Th …(1)
上式において、Thは量子化パラメータの許容範囲を定義する正の値を持つリミッタ値である。
図10(a)中の閾値T0,T1の設定方法については、例えば、記録可能な最大ビットレートを等割にした値を設定すればよい。ただし、閾値の大小関係はT0<T1であり、閾値に基づく設定パターンは3つであるものとして説明する。また、量子化パラメータの許容量TA、TB,TCの大小関係はTA<TB<TCである。
・パターン1:
ビットレートRが、閾値T0未満の場合に、第2の量子化方法で用いる各ラインの量子化パラメータが、量子化パラメータ保持部で保持される隣接タイルの同一ラインの量子化パラメータに対して、±TAの範囲に収まるように設定する。つまり、式(1)で示されるリミッタ値ThをTAとして決定する。
・パターン2:
ビットレートRが、閾値T0以上T1未満の場合に、第2の量子化方法で用いる量子化パラメータが、量子化パラメータ保持部で保持される隣接タイルの同一ラインの量子化パラメータに対して、±TBの範囲に収まるように設定する。つまり、式(1)で示されるリミッタ値ThをTBとして決定する。
・パターン3:
ビットレートRが、閾値T1以上の場合に、第2の量子化方法で用いる量子化パラメータが、量子化パラメータ保持部で保持される隣接タイルの同一ラインの量子化パラメータに対して、±TCの範囲に収まるように設定する。つまり、式(1)で示されるリミッタ値ThをTCとして決定する。
Qpre(i)−Th≦Q(i)≦Qpre(i)+Th
ここで、Thは、TA、TB,TCのいずれかである。上記の結果、着目タイルと隣接タイルとの境界の歪みを抑制することができる。
Q<Q(j-1,i)−Th
上記不等式を満たす場合、着目ラインの量子化パラメータQは、隣接タイルの同じ種類のサブバンドの同一ラインに対して、許容範囲を超えて下回っているを意味する。それ故、制御部110は、S32にて、量子化パラメータQを、Q(j-1,i)−Thとして設定する。この結果、量子化パラメータQが、隣接タイルの同じ種類のサブバンドにおける同一ラインの量子化パラメータQ(j-1,i)からリミッタ値Thを減じた値を下回ることが無くなる。そして、制御部110は、S35にて、次のタイルの量子化、符号化に備えて、量子化パラメータQを、Q(j-1,i)として、量子化パラメータ保持部111に保存する。
Q>Q(j-1,i)+Th
上記不等式を満たす場合、着目ラインの量子化パラメータQは、隣接タイルの同じ種類のサブバンドの同一ラインに対して、許容範囲を超えて上回っているを意味する。それ故、制御部110は、S34にて、量子化パラメータQを、Q(j-1,i)+Thとして設定する。この結果、量子化パラメータQが、隣接タイルの同じ種類のサブバンドにおける同一ラインの量子化パラメータQ(j-1,i)にリミッタ値Thを加算した値を上回ることが無くなる。そして、制御部110は、S35にて、次のタイルの量子化、符号化に備えて、量子化パラメータQを、Q(j-1,i)として、量子化パラメータ保持部111に保存する。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (12)
- 符号化対象の画像データを複数のタイルに分割し、当該タイルを単位に符号化する画像符号化装置であって、
前記符号化対象の画像データのビットレートを設定する設定手段と、
前記符号化対象の画像データを複数のタイルに分割する分割手段と、
前記分割手段で分割した複数のタイルにおける着目タイルを周波数変換することで複数のサブバンドを生成する周波数変換手段と、
量子化パラメータに従って、前記着目タイルの各サブバンドの各変換係数データを量子化する量子化手段と、
前記量子化手段により量子化された変換係数データを符号化する符号化手段と、
前記着目タイルに隣接し符号化済みの隣接タイルの各サブバンドを量子化した際に用いた量子化パラメータを保持する保持手段と、
符号化対象の画像データの着目タイルの量子化パラメータが、前記保持手段に保持された前記隣接タイルを量子化する際に用いた量子化パラメータと所定範囲内の値となるように、前記着目タイルの量子化パラメータ決定する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記着目タイルの着目サブバンド内の第iラインの変換係数データに対する量子化パラメータをQ(i)、当該着目サブバンドに対応する前記隣接タイル内のサブバンドの第iラインの変換係数データを量子化した際に用いた量子化パラメータをQpre(i)、前記ビットレートで決定した正のリミッタ値をThとしたとき、
前記着目サブバンド内の第iラインの量子化パラメータQ(i)の変動を許容する許容範囲を次式として決定する
Qpre(i)−Th≦Q(i)≦Qpre(i)+Th
ことを特徴とする画像符号化装置。 - 前記分割手段は、画像データの1ラインを分割するように、前記符号化対象の画像データを複数のタイルに分割することを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
- 前記リミッタ値Thは、前記設定手段で設定したビットレートが低いほど、小さくなることを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
- 更に、前記設定手段で設定されたビットレートに従って、
(1)タイル間の同一サブバンドに対し固定であって同一の量子化パラメータで量子化する第1の量子化方法
(2)タイル間の同一サブバンドに対して可変の量子化パラメータで量子化する第2の量子化方法
のいずれを用いるかを決定する量子化制御手段とを備え、
前記量子化手段は、
前記量子化制御手段によって前記第1の量子化方法を用いるとして決定された場合には、各サブバンドを予め固定の量子化パラメータに従って量子化し、
前記量子化制御手段によって前記第2の量子化方法を用いるとして決定された場合には、前記許容範囲内で変動が許容された量子化パラメータに従って、前記着目タイルの各サブバンドの各変換係数データを量子化する
ことを特徴とする請求項1又は3に記載の画像符号化装置。 - 前記量子化制御手段は、
前記設定手段で設定したビットレートが、第1の閾値を下回る場合は前記着目タイルから得られた全サブバンドを前記第1の量子化方法を用いて符号化するとして決定し、
前記設定手段で設定したビットレートが、前記第1の閾値を下回らない場合は前記着目タイルから得られた全サブバンドにおける予め設定されたサブバンドには前記第1の量子化方法と、前記着目タイルから得られた全サブバンドにおける、上記以外のサブバンドには前記第2の量子化方法で用いるとして決定する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像符号化装置。 - 前記量子化制御手段は、
前記周波数変換で得られる複数のサブバンドを周波数の低い順に並べた場合の、最も低い周波数から高い周波数に向かうM個のサブバンドについては第1の量子化方法を適用し、M+1個目から最も高い周波数までのN個のサブバンドについては第2の量子化方法を適用し、
前記ビットレートが低いほど前記Mを大きくする
ことを特徴とする請求項5に記載の画像符号化装置。 - 前記量子化制御手段は、前記着目タイルから得られた全サブバンドのうち最も低い周波数のサブバンドについては、前記ビットレートとは無関係に前記第1の量子化方法を適用するものとして決定する
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の画像符号化装置。 - 前記第2の量子化方法は、着目サブバンドのラインを単位に量子化パラメータを決定する
ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の画像符号化装置。 - 前記量子化制御手段は、前記第2の量子化方法に従って着目サブバンドを量子化する際の量子化パラメータの許容範囲を、ビットレートに従って決定する
ことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載の画像符号化装置。 - 前記許容範囲は、ビットレートが低いほど狭くすることを特徴とする請求項9に記載の画像符号化装置。
- 符号化対象の画像データを複数のタイルに分割し、当該タイルを単位に符号化する画像符号化装置の制御方法であって、
前記符号化対象の画像データのビットレートを設定する設定工程と、
前記符号化対象の画像データを複数のタイルに分割する分割工程と、
前記分割工程で分割した複数のタイルにおける着目タイルを周波数変換することで複数のサブバンドを生成する周波数変換工程と、
量子化パラメータに従って、前記着目タイルの各サブバンドの各変換係数データを量子化する量子化工程と、
前記量子化工程により量子化された変換係数データを符号化する符号化工程と、
前記着目タイルに隣接し符号化済みの隣接タイルの各サブバンドを量子化した際に用いた量子化パラメータを保持する保持工程と、
符号化対象の画像データの着目タイルの量子化パラメータが、前記保持工程で保持された前記隣接タイルを量子化する際に用いた量子化パラメータと所定範囲内の値となるように、前記着目タイルの量子化パラメータ決定する制御工程とを有し、
前記制御工程は、
前記着目タイルの着目サブバンド内の第iラインの変換係数データに対する量子化パラメータをQ(i)、当該着目サブバンドに対応する前記隣接タイル内のサブバンドの第iラインの変換係数データを量子化した際に用いた量子化パラメータをQpre(i)、前記ビットレートで決定した正のリミッタ値をThとしたとき、
前記着目サブバンド内の第iラインの量子化パラメータQ(i)の変動を許容する許容範囲を次式として決定する
Qpre(i)−Th≦Q(i)≦Qpre(i)+Th
ことを特徴とする画像符号化装置の制御方法。 - コンピュータが読み込み実行することで、前記コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像符号化装置が有する各手段として機能させるためのプログラム。
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