JP6813935B1 - 舗装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】舗装材の可使時間を確保しつつ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮することができる舗装材及び舗装材の製造方法を提供する。【解決手段】実施形態に係る舗装材の一例である材料1は、骨材、バインダ、樹脂(混合調整材料の一例)及び添加液を混合して生成された舗装材であって、バインダはセメント及び石膏を含み、添加液はカチオン系のアスファルト乳剤及び水を含み、樹脂はアスファルト乳剤がセメントによって分解されることを抑える材料であり、セメント及び石膏の比率は70〜90:30〜10である。【選択図】図1

Description

本発明は、舗装材に関する。
舗装材は、例えば、道路用の表面刷新材料、段差修正材料、穴埋め補修材料等として使用される。この舗装材は、通常、骨材やセメント、樹脂、アスファルト乳剤、水等が混合されて製造される。アスファルト乳剤としては、例えば、セメントと混合されても分解され難く安定しているノニオン系のアスファルト乳剤が用いられる。
前述の舗装材はセメントの水和反応によって硬化するが、その硬化速度は遅く、舗装材が所望強度(交通再開のために必要な強度)まで硬化する硬化時間は長くなるため、交通再開までに時間を要する。この交通再開を早期に行うため、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間の短縮が求められている。一方で、その舗装材の硬化時間が短くなり過ぎると、舗装材の可使時間が短くなり、舗装作業を行う作業時間を確保することが困難になる。このため、舗装材の可使時間を確保しつつ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮することが求められている。
特開2012−193591号公報
本発明が解決しようとする課題は、舗装材の可使時間を確保しつつ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮することができる舗装材を提供することである。
本発明の実施形態に係る舗装材は、骨材、バインダ、混合調整材料及び添加液を混合して生成された舗装材であって、前記バインダは、セメント及び石膏を含み、前記添加液は、カチオン系のアスファルト乳剤及び水を含み、前記混合調整材料は、前記アスファルト乳剤が前記セメントによって分解されることを抑える材料であり、前記セメント及び前記石膏の比率は、70〜90:30〜10であることを特徴とする。
上記舗装材について、前記骨材の含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して19〜20.5重量%であり、前記バインダの含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して71〜77重量%であり、前記混合調整材料の含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して2.5〜10重量%であり、前記添加液の含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して60重量%であるようにしてもよい。
上記舗装材について、前記骨材の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して40重量%であり、前記バインダの含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して60重量%であり、前記混合調整材料の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して2.5〜10重量%であり、前記添加液の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して40重量%であるようにしてもよい。
上記舗装材について、前記骨材の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して91〜95重量%であり、前記バインダの含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して5〜9重量%であり、前記混合調整材料の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して2.5〜10重量%であり、前記添加液の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して10〜15重量%であるようにしてもよい。
上記混合調整材料の含有量が、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して2.5〜10重量%である舗装材について、前記混合調整材料の含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して5重量%であるようにしてもよい。
上記混合調整材料の含有量が、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して2.5〜10重量%である舗装材について、前記混合調整材料の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して5重量%であるようにしてもよい。
上記添加液の含有量が、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して10〜15重量%である舗装材について、前記添加液の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して11重量%であるようにしてもよい。
上記舗装材について、前記セメント及び前記石膏の比率は、80:20であるようにしてもよい。
上記舗装材について、前記混合調整材料は、樹脂であるようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る舗装材の製造方法は、上記舗装材を製造することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、舗装材の可使時間を確保しつつ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮することができる。
実施の一形態に係る舗装材の配合を説明するための図である。 実施の一形態に係る舗装材の配合の一例を説明するための図である。 実施の一形態に係るバインダの配合及び樹脂の配合を説明するための図である。 実施の一形態に係るアスファルト乳剤の選定を説明するための図である。 実施の一形態に係るエマルジョンの選定を説明するための図である。 実施の一形態に係る樹脂(エマルジョン)の添加量の選定を説明するための図である。 実施の一形態に係るセメントと石膏との配合を説明するための図である。
<実施の一形態>
実施の一形態について図面を参照して説明する。
(基本構成)
本発明の実施の一形態に係る舗装材は、図1に示すように、骨材、バインダ、樹脂及び添加液が混合されて生成される。材料1は表面刷新材料であり、材料2は段差修正材料であり、材料3は穴埋め補修材料である。なお、舗装材の不純物(予期しない不純物)は、基本的に骨材の一部として扱われるが、これに限るものではなく、他材料の一部として扱われても良い。
図1には、各材料1、材料2及び材料3をそれぞれ構成する全材料の配合割合(含有割合)が示されている(配合の一例)。この配合割合は、ある合計重量(100重量%)に対してどの程度の重量で含まれているか、すなわち重量割合を示す重量%(wt%)で示されている。
骨材は、砕石や砂を含む。なお、骨材の材料としては、他の材料が用いられてもよく、例えば、アスファルト再生骨材、砕石及び砂が用いられてもよく、また、砂だけが用いられてもよい。また、バインダは、骨材に混合されてその骨材の各材料を結合するものであり、セメント及び石膏を含む。
添加液は、カチオン系のアスファルト乳剤や水を含む。アスファルト乳剤は、乳化剤を含む水中にアスファルトを微粒子状に分散させ、見かけの粘性を低下させること(乳化)によって生成される。樹脂は、材料混合時にカチオン系のアスファルト乳剤がセメントによって分解されることを抑えるものである。この樹脂は混合調整材料の一例である。
ここで、図1中の樹脂の欄において、樹脂(固形分)の含有量が示されており、その樹脂を含むエマルジョン(樹脂エマルジョン)の含有量が括弧( )内に示されている。エマルジョンは、樹脂(固形分)及び水を含む。図1中の2.5〜10.0(5〜20)という記載は、樹脂を50%で含むエマルジョンが5〜20重量%だけ材料に添加され、最終的に2.5〜10重量%の樹脂が材料に含まれることを示す。
材料1において、骨材の含有量は、骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して19〜20.5重量%である。骨材における砕石及び砂の比率(比)は0:100である。バインダの含有量は、骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して71〜77.0重量%である。バインダにおけるセメント及び石膏の比率は70〜90:30〜10である。樹脂の含有量は、骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して2.5〜10.0重量%である(エマルジョンの含有量は5〜20重量%である)。添加液の含有量は、骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して60重量%である。添加液におけるアスファルト乳剤及び水の比率は特に限定されない(以降同様)。
ここで、19〜20.5重量%は19重量%以上20.5重量%以下であり、71〜77.0重量%は71重量%以上77重量%以下であり、2.5〜10.0重量%(5〜20重量%)は2.5重量%以上10.0重量%以下(5重量%以上20重量%以下)である。また、70〜90:30〜10は、全体を100として70以上90以下:30以下10以上である。範囲を示す「数値〜数値」の記載は、その範囲を示す数値も範囲内に含まれる(以降同様)。
材料2において、骨材の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して40重量%である。骨材における砕石及び砂の比率は0:100である。バインダの含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して60重量%である。バインダにおけるセメント及び石膏の比率は70〜90:30〜10である。添加液の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して40重量%である。樹脂の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して2.5〜10重量%である(エマルジョンの含有量は5〜20重量%である)。
材料3において、骨材の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して91〜95重量%である。骨材における砕石及び砂の比率は45:55である。バインダの含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して5〜9重量%である。バインダにおけるセメント及び石膏の比率は70〜90:30〜10である。添加液の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して10〜15重量%である。樹脂の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して2.5〜10重量%である(エマルジョンの含有量は5〜20重量%である)。
次に、図1に示す舗装材の配合のうち、好適な舗装材の配合の一例について図2を参照して説明する。図2中の添加液中のアスファルト乳剤の欄において、アスファルト乳剤の含有量が示されており、そのアスファルト乳剤が含むアスファルト(固形分)の含有量が括弧[ ]内に示されている。
図2に示すように、材料1において、骨材の含有量は、骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して20重量%である。骨材における砕石及び砂の比率は0:100である。バインダの含有量は、骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して75重量%である。バインダにおけるセメント及び石膏の比率は80:20である。樹脂の含有量は、骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して5重量%である(エマルジョンの含有量は10重量%である)。添加液の含有量は、骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して60重量%である。
材料2において、骨材の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して40重量%である。骨材における砕石及び砂の比率は0:100である。バインダの含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して60重量%である。バインダにおけるセメント及び石膏の比率は80:20である。添加液の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して40重量%である。樹脂の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して5重量%である(エマルジョンの含有量は10重量%である)。
材料3において、骨材の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して91〜95重量%である。骨材における砕石及び砂の比率は45:55である。バインダの含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して5〜9重量%である。バインダにおけるセメント及び石膏の比率は80:20である。添加液の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して11重量%である。樹脂の含有量は、骨材及びバインダの合計重量に対して5重量%である(エマルジョンの含有量は10重量%である)。
ここで、バインダの配合及び樹脂の配合について図3を参照して説明する。図3には、バインダの配合、樹脂の配合及び評価結果が示されている。評価結果の欄内の「〇」は良いことを示し、「◎」は非常に良いことを示す。
図3に示すように、材料1、材料2及び材料3において、バインダを構成するセメント及び石膏の比率が70〜90:30〜10である場合、評価結果は「〇」であり、80:20である場合、評価結果は「◎」である。また、樹脂(固形分(エマルジョン))の含有量が2.5〜10重量%(5〜20重量%)である場合、評価結果は「〇」であり、5重量%(10重量%)である場合、評価結果は「◎」である。
この評価結果から、材料1、材料2及び材料3において、セメント及び石膏の比率は70〜90:30〜10であれば良く、80:20であることが望ましい。また、材料1では、樹脂の含有量は骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して2.5〜10重量%であれば良く(図1参照)、5重量%であることが望ましい(図2参照)。材料2及び材料3では、樹脂の含有量は骨材及びバインダの合計重量に対して2.5〜10重量%であれば良く(図1参照)、5重量%であることが望ましい(図2参照)。
前述の図1や図2に示す配合の材料1、材料2及び材料3のいずれでも、カチオン系のアスファルト乳剤が用いられている。カチオン系のアスファルト乳剤は、安定性に優れ、使用後速やかに分解されて骨材の表面にアスファルト皮膜を形成し、水が蒸発しなくても分解されて硬化するため、舗装材料に適している。ところが、カチオン系のアスファルト乳剤は酸性であるため、アルカリ性のセメント等と混合すると反応して分解されるため、混合不良が発生する。このセメント等によるアスファルト乳剤の分解は材料に樹脂を添加することで抑えられるため、混合不良の発生が抑制される。これにより、カチオン系のアスファルト乳剤を使用することを可能にし、前述のようにカチオン系のアスファルト乳剤が使用後速やかに分解されて骨材の表面にアスファルト皮膜を形成し、水が蒸発しなくても分解されて硬化するため、舗装材の硬化時間を短縮することができる。
また、前述の材料1、材料2及び材料3のいずれでも、バインダとしてセメント及び石膏が用いられている。セメントは石灰岩なので炭酸カルシウムが主成分であり、石膏は硫酸カルシウムが主成分である。セメント及び石膏を比べると、セメントは固まるまで長い時間がかかり、石膏は固まるまでの時間が短いという違いがある。これらの性質を利用し、例えば、舗装材の可使時間及び硬化時間を調整することが可能である。つまり、セメントに石膏を混合することで、セメントだけを用いる場合に比べ、舗装材の硬化時間を短縮することができ、さらに、石膏だけを用いる場合に比べ、舗装材の可使時間を確保することができる。したがって、セメント及び石膏の割合を例えば70〜90:30〜10にすることで、舗装材の可使時間を確保しつつ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮することができる。
ここで、舗装材を製造するための各材料を混ぜる順序として、例えば、材料1及び材料2においては、添加液と樹脂を混ぜ、次にバインダを混ぜ、最後に骨材を混ぜることが望ましい。また、材料3においては、骨材にバインダを混ぜ、最後に、あらかじめ添加液と樹脂を混ぜておいたものを混ぜることが望ましい。すなわち、添加液(カチオン系のアスファルト乳剤及び水)と樹脂を混ぜてから、その混ぜた材料と他の材料を混合することが望ましい。なお、材料1、材料2及び材料3などの舗装材は、加熱骨材を使用しないアスファルト乳剤混合物である。
(アスファルト乳剤の選定)
次に、アスファルト乳剤の選定について図4を参照して説明する。
図4には、アスファルト乳剤の概要(乳剤の種類)ごとに曲げ強度、作業性、市場環境(価格、製造数量、入手し易さ、使用期限)及び評価結果が示されている。なお、作業性の欄内の「〇」は作業性が良いことを示し、評価結果の欄内の「〇」は選定を示し、「×」は不選定を示す。
図4に示すように、カチオン系のアスファルト乳剤(PK4)では、曲げ強度又は作業性の欄における樹脂添加量が0%である場合、すなわち、樹脂を添加しない場合、混合不良が生じる。一方、ノニオン系のアスファルト乳剤(MN1)では、混合不良が生じない。しかしながら、カチオン系のアスファルト乳剤は、価格(安い)、製造数量(多い)、入手し易さ(プラントで販売:容易)、使用期限(長い)という市場環境から、今回使用する乳剤として選定した。通常、アスファルト乳剤とセメントを併用する場合には、混合不良を起こさないようにノニオン系のアスファルト乳剤が使用される。ところが、図4に示すように、曲げ強度又は作業性の欄における樹脂添加量が10%又は20%である場合、すなわち、材料に樹脂(エマルジョン)を添加することで、カチオン系のアスファルト乳剤とセメントを併用しても、混合不良を起こさずに良好な曲げ強度や作業性を得ることができる。
ここで、アスファルト乳剤には、アスファルト粒子の電化の状態により、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の三種類がある。舗装用としては、ノニオン系とカチオン系が使用されている。ノニオン系乳剤は、電荷を持たず、中性に近いため、イオンの影響を受けにくく、セメント等を混合しても分解され難く安定している。アルカリであるセメント等とも容易に混合できるため、路上路盤再生工法やセメント乳剤モルタル用の乳剤などに使用される。一方、カチオン系乳剤は、前述のように、安定性に優れ、使用後は速やかに分解されて骨材の表面にアスファルト皮膜を形成し、水が蒸発しなくても分解されて硬化するので舗装材料に適している。ただし、カチオン系乳剤は、酸性であるため、アルカリ性のセメント等と混合すると反応して分解されるが、この分解は前述のように樹脂の添加により抑えられる。
(エマルジョンの選定)
次に、エマルジョン(樹脂エマルジョン)の選定について図5を参照して説明する。
図5には、材料A、材料B、材料C及び材料Dごとに目視観察(混合性・分離の有無、硬化後のべたつき)、すえ切り試験(試験1、試験2)及び評価結果が示されている。目視観察の欄内の「〇」は良いことを示し、「×」が悪いことを示す。評価結果の欄内の「◎」は非常に良いことを示し、「〇」は良いことを示し、「×」は悪いことを示す。目視観察では、混合性・分離の有無、硬化後のべたつきが目視で確認される。また、すえ切り試験では、損失量及び損失深さが求められる(数値が小さい方が良い)。
この図5に基づき、材料A、材料B、材料C及び材料Dの中から、混合性が良好であり(分離が少ない又は無い)、硬化後のべたつきが良好であり(べたつきが少ない又は無い)、さらに、すえ切り抵抗性が良好である(数値が小さい)材料Cのアクリル/スチレンエマルジョンを使用するエマルジョンとして選定した。ただし、材料Bのアクリル樹脂エマルジョンでもよい。
(樹脂(エマルジョン)の添加量の選定)
次に、樹脂(エマルジョン)の添加量の選定について図6を参照して説明する。
図6には、樹脂(エマルジョン)の添加量ごとに添加液及び一面せん断試験結果が示されている。この図6から、樹脂の添加量が5〜10重量%(エマルジョンの添加量が10〜20重量%)において、十分なせん断接着強度が得られた。なお、図示しないが、樹脂の添加量が2.5重量%(エマルジョンの添加量が5重量%)である場合には、樹脂の添加量が5重量%である場合とほぼ同様の一面せん断試験結果が得られた。一方、樹脂の添加量が2.5重量%(エマルジョンの添加量が5重量%)より少ない場合には、舗装材の流動性が悪く、供試体の作製が不可能又は困難である。また、樹脂の添加量が10%(樹脂エマルジョンの添加量が20%)より多い場合には、舗装材の強度が不十分となり、所望強度を得ることが難しい。したがって、樹脂の添加量は2.5〜10重量%(エマルジョンの添加量は5〜20重量%)であることが望ましい。
(セメントと石膏との配合)
次に、セメントと石膏との配合について図7を参照して説明する。
図7には、セメント:石膏の比率ごとのフロー試験、流動性・硬化時間、水浸WT(ホイールトラッキング)及び評価結果が示されておいる。流動性・硬化時間の欄内の「〇」は良いこと示し、「×」は悪いことを示す。評価結果の欄内の「◎」は非常に良いことを示し、「〇」は良いことを示し、「×」は悪いことを示す。例えば、流動性は製造から15分後及び30分後に確認され、また、硬化時間が舗装材の製造から3時間後となるかが確認される。このとき、舗装材の製造後3時間後に交通再開(交通開放)が可能である所望強度が得られているか否かが確認される。
図7に示すように、セメント及び石膏の比率が90:10、80:20、70:30である場合、流動性・硬化時間は「○」である。さらに、セメント:石膏の比率が80:20である場合には、流動性・硬化時間が「○」であることに加え、水浸WT試験において、目視観察で「はがれ無し」及び「沈下無し」という結果が得られ、評価結果は「◎」である。したがって、セメント及び石膏の比率は70〜90:30〜10の範囲内であれば良く、80:20であることが望ましい。
(実施の一形態に係る要旨)
以上説明したように、実施の一形態によれば、舗装材は、骨材、バインダ、樹脂及び添加液を混合して製造されたものである。バインダはセメント及び石膏を含み、添加液はカチオン系のアスファルト乳剤及び水を含む。この舗装材において、骨材の含有量は骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して19〜20.5重量%であり、バインダの含有量は骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して71〜77重量%であり、樹脂の含有量は骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して2.5〜10重量%であり、添加液の含有量は骨材、バインダ及び樹脂の合計重量に対して60重量%であり、セメント及び石膏の比率は70〜90:30〜10である。この舗装材によれば、舗装材の可使時間を確保しつつ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮することができる。
また、舗装材において、骨材の含有量は骨材及びバインダの合計重量に対して40重量%であり、バインダの含有量は骨材及びバインダの合計重量に対して60重量%であり、樹脂の含有量は骨材及びバインダの合計重量に対して2.5〜10重量%であり、添加液の含有量は骨材及びバインダの合計重量に対して40重量%であり、セメント及び石膏の比率は70〜90:30〜10である。この舗装材によれば、舗装材の可使時間を確保しつつ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮することができる。
また、舗装材において、骨材の含有量は骨材及びバインダの合計重量に対して91〜95重量%であり、バインダの含有量は骨材及びバインダの合計重量に対して5〜9重量%であり、樹脂の含有量は骨材及びバインダの合計重量に対して2.5〜10重量%であり、添加液の含有量は骨材及びバインダの合計重量に対して10〜15重量%であり、セメント及び石膏の比率は70〜90:30〜10である。この舗装材によれば、舗装材の可使時間を確保しつつ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮することができる。
すなわち、前述のいずれの舗装材においても、カチオン系のアスファルト乳剤の分解は、舗装材に含まれる樹脂によって抑えられる。これにより、カチオン系のアスファルト乳剤を使用することを可能にし、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮する(硬化速度を向上させる)ことができる。また、セメントに石膏を混合することで、セメントだけを用いる場合に比べ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮する(硬化速度を向上させる)ことができ、さらに、石膏だけを用いる場合に比べ、舗装材の可使時間を確保することができる。したがって、舗装材の可使時間を確保しつつ、舗装材が所望強度まで硬化する硬化時間を短縮することができる。
<他の実施形態>
前述の説明においては、骨材、バインダ、樹脂及び添加液などの各材料の含有量を例示したが、それらの材料の含有量を適宜変更することが可能である。また、前述の各材料に顔料等の他材料を加えることも可能である。
また、前述の説明においては、樹脂及び水を含むエマルジョンを各材料に添加することを例示したが、これに限るものではなく、例えば、樹脂の粉末を添加するようにしてもよい。
また、前述の説明においては、樹脂を混合調整材料として用いることを例示したが、これに限るものではなく、例えば、合成高分子化合物を混合調整材料として用いるようにしてもよい。つまり、混合調整材料としては、例えば、樹脂や合成高分子化合物等が用いられる。
なお、本発明は、前述の実施形態に限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、前述の実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
1 材料(舗装材)
2 材料(舗装材)
3 材料(舗装材)

Claims (9)

  1. 骨材、バインダ、混合調整材料及び添加液を混合して生成された舗装材であって、
    前記バインダは、セメント及び石膏を含み、
    前記添加液は、カチオン系のアスファルト乳剤及び水を含み、
    前記混合調整材料は、前記アスファルト乳剤が前記セメントによって分解されることを抑える材料であり、
    前記セメント及び前記石膏の比率は、70〜90:30〜10であることを特徴とする舗装材。
  2. 前記骨材の含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して19〜20.5重量%であり、
    前記バインダの含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して71〜77重量%であり、
    前記混合調整材料の含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して2.5〜10重量%であり、
    前記添加液の含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して60重量%であることを特徴とする請求項1に記載の舗装材。
  3. 前記骨材の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して40重量%であり、
    前記バインダの含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して60重量%であり、
    前記混合調整材料の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して2.5〜10重量%であり、
    前記添加液の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して40重量%であることを特徴とする請求項1に記載の舗装材。
  4. 前記骨材の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して91〜95重量%であり、
    前記バインダの含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して5〜9重量%であり、
    前記混合調整材料の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して2.5〜10重量%であり、
    前記添加液の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して10〜15重量%であることを特徴とする請求項1に記載の舗装材。
  5. 前記混合調整材料の含有量は、前記骨材、前記バインダ及び前記混合調整材料の合計重量に対して5重量%であることを特徴とする請求項2に記載の舗装材。
  6. 前記混合調整材料の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して5重量%であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の舗装材。
  7. 前記添加液の含有量は、前記骨材及び前記バインダの合計重量に対して11重量%であることを特徴とする請求項4に記載の舗装材。
  8. 前記セメント及び前記石膏の比率は、80:20であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の舗装材。
  9. 前記混合調整材料は、樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の舗装材。
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