JP6813893B2 - ガスケット - Google Patents

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Description

本発明は、ガスケットに関し、特に、車両や汎用機器等の内燃機関において用いられるガスケットに関する。
車両や汎用機械、例えば自動車において、内燃機関には、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間を密封するためにガスケットが用いられている。ガスケットは、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟まれることによって弾性変形し、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間の密封を図り、内燃機関の密閉を図っている(例えば特許文献1)。
図6は、従来のガスケットが設けられた4気筒の内燃機関を、シリンダヘッドが外された状態で示す概略斜視図である。図7は、図6におけるC−C線に沿った断面を、シリンダヘッド及びシリンダブロックを含めて示す断面図である。図6及び図7に示すように、内燃機関100は、シリンダヘッド200、シリンダブロック300、及びガスケット400を備える。
シリンダブロック300は、シリンダヘッド200に対向する面である環状のデッキ面311を含む複数のボア壁310を有する。図6に示すように、シリンダブロック300のボア壁310は、夫々直列に配置されたボア孔320を環状に包囲する。シリンダヘッド200は、シリンダブロック300のデッキ面311に対向する面であるシリンダヘッド面211を含む基体210を有する。
ガスケット400は、シリンダヘッド200の側に配置される、環状のシリンダヘッド側フルビード部411を有する上側基板410と、シリンダブロック300の側に配置される、環状のシリンダブロック側フルビード部421を有する下側基板420と、上側基板410及び下側基板420の間に配設される環状の楔部431を有するシム板430とを有する。
従来の内燃機関100において、シリンダヘッド200及びシリンダブロック300は、複数本のボルト500,501を用いて締結される。図6に示すように、ボルト500は、ボア孔320の並び方向において両端に配置される4本の端部ボルトであり、ボルト501は、ボア孔320の並び方向において端部ボルト500の間に配置される6本の内側ボルトである。
上述の締結に際し、シリンダヘッド側フルビード部411、シリンダブロック側フルビード部421、及び楔部431は重ね合わされ、シリンダヘッド面211とデッキ面311との間に挟持される。このようにして、楔部431が、シリンダヘッド面211とデッキ面311とに挟まれ、シリンダヘッド側フルビード部411及びシリンダブロック側フルビード部421が弾性変形することにより、端部ボルト500及び内側ボルト501によって強力に押し付けられた際に、このボルト500,501の各々の間において生じるシリンダヘッド200及びシリンダブロック300の間の隙間を埋めて密封性の確保を図っている。
特開2001−227410号公報
しかしながら、従来のガスケット400では、端部ボルト500と内側ボルト501が同じトルクで締め付けられた場合であっても、シリンダヘッド面211及びデッキ面311において、端部ボルト500によって加えられる押付変形力(面圧)は、内側ボルト501によって加えられる押付変形力(面圧)よりも大きくなる。
このため、シリンダヘッド200及びシリンダブロック300を締結する際、シリンダヘッド200は、内側ボルト501による押付変形力を受けるシリンダヘッド面211の部分とデッキ面311の部分との間の隙間が、端部ボルト500による押付変形力を受けるシリンダヘッド面211の部分とデッキ面311の部分との間の隙間よりも大きくなるように、変形する。このように、従来のガスケット400を用いてシリンダヘッド200及びシリンダブロック300を締結する場合、ボア孔320の並び方向において、シリンダヘッド面211とデッキ面311との間の隙間が不均一になるので、従来のガスケット400は、シリンダヘッド200及びシリンダブロック300の間の均等な密封を図るには十分な構成ではなかった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリンダヘッド面とシリンダブロックのデッキ面との間の隙間が不均一となるような、ボア孔の並び方向におけるシリンダヘッドの変形の抑制を図ることができ、シリンダヘッド及びシリンダブロックの間の均等な密封を図ることができるガスケットを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るガスケットは、内燃機関のシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に取り付けられるガスケットであって、前記シリンダブロックの側に配設される平板状の下側基板と、前記シリンダヘッドの側に配設される平板状の上側基板と、前記下側基板と前記上側基板との間に配設される平板状のシム板と、を備え、前記下側基板は、前記シリンダブロックの各ボア壁の環状のデッキ面の各々に対応した、環状のシリンダブロック側フルビード部を有し、前記上側基板は、前記デッキ面の各々に対向する面である前記シリンダヘッドのシリンダヘッド面の各々に対応した、前記シリンダブロック側フルビード部に対向する環状のシリンダヘッド側フルビード部を有し、前記シム板は、前記シリンダブロック側フルビード部と前記シリンダヘッド側フルビード部との間に夫々配設され、前記シリンダヘッド面に亘って延びる環状の楔部を有し、前記シム板は、前記楔部の並び方向において両端に位置する前記楔部の周方向における一部から、前記ボア壁と共に冷却水通路を画定する前記シリンダブロックの外壁の外側上面まで延びるように形成された延長楔部を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係るガスケットにおいて、前記延長楔部の各々は、前記楔部の並び方向において互いに反対方向に延びている。
本発明の一態様に係るガスケットにおいて、前記下側基板は、前記シリンダブロックの前記外側上面に対応した、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部を有し、前記上側基板は、前記外側上面に対向する面である前記シリンダヘッドの外側下面に対応した、前記シリンダブロック側冷却水ハーフビード部と対向するシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部を有し、前記延長楔部は、前記シリンダブロック側冷却水ハーフビード部及び前記シリンダヘッド側冷却水ハーフビード部に到達しないように形成されている。
本発明の一態様に係るガスケットにおいて、前記シリンダブロック側冷却水ハーフビード部及び前記シリンダヘッド側冷却水ハーフビード部のうち、前記延長楔部が配設される部分の上下方向におけるビード高さは、前記延長楔部が配設されない部分のビード高さよりも高い。
本発明の一態様に係るガスケットにおいて、前記延長楔部は、前記楔部と一体に形成されている。
本発明の一態様に係るガスケットにおいて、前記下側基板と前記シム板との間に配設される平板状の中板を更に備える。
本発明の一態様に係るガスケットにおいて、前記延長楔部は、前記楔部とは別体であり、前記延長楔部は、前記楔部の厚さと異なる厚さを有する。
本発明に係るガスケットによれば、シリンダヘッド面とシリンダブロックのデッキ面との間の隙間が不均一となるような、ボア孔の並び方向におけるシリンダヘッドの変形の抑制を図り、シリンダヘッド及びシリンダブロックの間の均等な密封を図ることができる。
本発明の実施の形態に係るガスケットが設けられた4気筒の内燃機関を、シリンダヘッドが外された状態で示す概略斜視図である。 図1におけるA−A線に沿った断面を、シリンダヘッド及びシリンダブロックを含めて示す断面図である。 図1におけるB−B線に沿った断面を、シリンダヘッド及びシリンダブロックを含めて示す断面図である。 本発明の別の実施の形態に係るガスケットが設けられた内燃機関の断面を、シリンダヘッド及びシリンダブロックを含めて示す断面図である。 本発明の更に別の実施の形態に係るガスケットが設けられた内燃機関の断面を、シリンダヘッド及びシリンダブロックを含めて示す断面図である。 従来のガスケットが設けられた4気筒の内燃機関を、シリンダヘッドが外された状態で示す概略斜視図である。 図6におけるC−C線に沿った断面を、シリンダヘッド及びシリンダブロックを含めて示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るガスケット1が設けられた4気筒の内燃機関70を、シリンダヘッド2が外された状態で示す概略斜視図であり、図2は、図1におけるA−A線に沿った断面を、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3を含めて示す断面図である。
ここで、以下の説明において、上側又は上方向(図1,2の矢印a方向)とは、内燃機関70においてシリンダヘッド2が設けられている側又は方向であり、下側又は下方向(図1,2の矢印b方向)とは、内燃機関70においてシリンダブロック3が設けられている側又は方向である。また、外側又は外方向(図1,2の矢印c方向)とは、後述するシリンダブロック3のボア孔31bの並び方向において、シリンダブロック3の外部の側又は方向であり、内側又は内方向(図1,2の矢印d方向)とは、ボア孔31bの並び方向において、シリンダブロック3の内部の側又は方向である。
図1,2に示すように、本実施の形態に係るガスケット1は、内燃機関70のシリンダヘッド2とシリンダブロック3との間に取り付けられる。ガスケット1は、シリンダブロック3の側に配設される平板状の下側基板11と、シリンダヘッド2の側に配設される平板状の上側基板12と、下側基板11と上側基板12との間に配設される平板状のシム板13とを備える。
下側基板11は、シリンダブロック3の各ボア壁31の環状のデッキ面31aの各々に対応した、環状のシリンダブロック側フルビード部11aを有する。また、下側基板11は、図2に示すように、シリンダブロック3の外側上面32aに対応した、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11bを有する。具体的には、シリンダブロック側フルビード部11aは、後述する使用状態においてシリンダブロック3のデッキ面31aに所定の面圧を加えるように、シム板13から突出する方向(下方向)に向けて形成されている。なお、シリンダブロック側フルビード部11aは、使用状態においてデッキ面31aに所定の面圧を加えるように、シム板13に近付く方向(上方向)に向けて形成されていてもよい。また、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11bは、後述する使用状態においてシリンダブロック3の外側上面32aに所定の面圧を加えるように、シム板13から突出する方向(下方向)に向けて形成されている。
上側基板12は、デッキ面31aの各々に対向する面であるシリンダヘッド2のシリンダヘッド面21aの各々に対応した、シリンダブロック側フルビード部11aに対向する環状のシリンダヘッド側フルビード部12aを有する。また、上側基板12は、外側上面32aに対向する面であるシリンダヘッド2の外側下面21bに対応した、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11bと対向するシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bを有する。具体的には、シリンダヘッド側フルビード部12aは、後述する使用状態においてシリンダヘッド面21aに所定の面圧を加えるように、シム板13から突出する方向(上方向)に向けて形成されている。なお、シリンダヘッド側フルビード部12aは、使用状態においてシリンダヘッド面21aに所定の面圧を加えるように、シム板13に近付く方向(下方向)に向けて形成されていてもよい。また、シリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bは、後述する使用状態においてシリンダヘッド2の外側下面21bに所定の面圧を加えるように、シム板13から突出する方向(上方向)に向けて形成されている。
シム板13は、シリンダブロック側フルビード部11aとシリンダヘッド側フルビード部12aとの間に夫々配設され、シリンダヘッド面21aに亘って延びる環状の楔部13aを有する。シム板13は、楔部13aの並び方向において両端(図1において外側)に位置する楔部13aの周方向における一部から、ボア壁31と共に冷却水通路60を画定するシリンダブロック3の外壁32の外側上面32aまで延びるように形成された延長楔部13bを有する。
延長楔部13bは、楔部13aの周方向における一部から外方向へ延びており、例えば、延長楔部13bの各々は、楔部13aの並び方向において互いに反対方向に延びていることが好ましい。また、延長楔部13bは、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bに到達しないように形成されていることが好ましい。延長楔部13bは、楔部13aと一体に形成されていてもよい。
図2に示すように、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bのうち、延長楔部13bが配設される部分の上下方向におけるビード高さHは、延長楔部13bが配設されない部分のビード高さよりも高いことが好ましい。また、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bは、延長楔部13bが配設される部分において、延長楔部13bが配設されない部分のビード幅Wよりも狭く形成されていてもよい。
ガスケット1は、具体的には、図2に示すように、後述する使用状態において、シリンダブロック側フルビード部11a及びシリンダヘッド側フルビード部12aがシリンダヘッド面21a及びデッキ面31aによってその全周に亘って挟持され、且つ、後述するシリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bが外側下面21b及び外側上面32aによってその全周に亘って挟持されるように形成されている。
下側基板11は、具体的には、図2に示すように、負荷が掛かっていない自然状態において、シリンダブロック側フルビード部11aの外側の端部分からシリンダブロック3の外壁32に向かって延び、外壁32の外側上面32aに対応した位置において屈曲して傾斜して延びる、一定又は略一定の厚さの板状の部材である。下側基板11は、外側上面32aに対応した位置において、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11bを形成している。また、下側基板11には、図1に示すように、後述するボルト40,41が夫々挿通される、複数の下側挿通孔11cが形成されている。なお、図1に示すように、ボルト40は、ボア孔31bの並び方向において両端(外側)に配置される4本の端部ボルトであり、ボルト41は、ボア孔31bの並び方向において端部ボルト40の間に配置される6本の内側ボルトである。
上側基板12は、具体的には、図2に示すように、負荷が掛かっていない自然状態において、シリンダヘッド側フルビード部12aの外側の端部分からシリンダヘッド2の外側下面21bの側に向かって延び、シリンダヘッド2の外側下面21bに対応した位置において屈曲して傾斜して延びる、一定又は略一定の厚さの板状の部材である。上側基板12は、外側下面21bに対応した位置において、シリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bを形成している。また、上側基板12には、図1に示すように、後述する端部ボルト40及び内側ボルト41が夫々挿通する、複数の上側挿通孔12cが形成されている。
延長楔部13bは、具体的には、図2に示すように、シリンダブロック3の外側上面32aにおいて、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bの手前で終端するように延びていることが好ましい。即ち、延長楔部13bは、後述するガスケット1の使用状態において、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bによって挟持されないように形成されている。延長楔部13bは、例えば図1に示すように、楔部13aの周方向に沿う一定又は略一定の周方向長さを有するように外方向へ延びる略矩形状の部材であってもよい(図1の上側の延長楔部13b参照)。また、延長楔部13bは、楔部13aの周方向に沿う周方向長さが外方向へ向けて変化する形状の部材であってもよい(図1の下側の延長楔部13b参照)。なお、延長楔部13bの形状は、これに限定されるものではなく、例えば、冷却水通路60の形状に対応した形状であってもよい。
次いで、本実施の形態に係るガスケット1の作用について説明する。ガスケット1は、図2に示されるように、下側基板11及び上側基板12の間にシム板13を挟み込んで互いに重ね合わされた状態で一体となるように所定の方法(例えばカシメ等)により係止される。この際、シム板13は、シム板13の楔部13aの各々がシリンダブロック側フルビード部11a及びシリンダヘッド側フルビード部12aの間に配設され、且つ、シム板13の延長楔部13bの各々がシリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bに到達しないように、下側基板11及び上側基板12の間に配設される。
このように一体にされたガスケット1は、シリンダブロック3の所定の位置に載置される。具体的には、ガスケット1は、図1,2に示すように、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11bがシリンダブロック3の外側上面32aに配設され、シリンダブロック側フルビード部11aの各々がボア壁31のデッキ面31aの各々に配設され、更に、下側挿通孔11c及び上側挿通孔12cの各々がシリンダブロック3の外側上面32aに形成されたボルト孔33の各々と連通するように、シリンダブロック3に載置される。この際、シリンダブロック3のボルト孔33のうち2つのボルト孔33d(図1参照)に、予めダウエルピン(図示せず)を差し込んでおき、このダウエルピンが、ボルト孔33dの各々に対応する下側挿通孔11cd及び上側挿通孔12cdの各々を貫通することにより、シリンダブロック3に対するガスケット1の位置決めが行われる。
ここで、図3は、図1におけるB−B線に沿った断面を、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3を含めて示す断面図である。上述のように、ガスケット1をシリンダブロック3に載置した状態で、端部ボルト40及び内側ボルト41の各々を、図1に示されていないシリンダヘッド2に設けられた所定のボルト孔、上側基板12の上側挿通孔12c、及び、下側基板11の下側挿通孔11cに貫通させつつ、シリンダブロック3のボルト孔33に形成された雌ネジ山と螺合させる。このようにして、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3は締結され、シリンダヘッド側フルビード部12a、シリンダブロック側フルビード部11a、及び、楔部13aが、シリンダヘッド面21aとデッキ面31aとの間で弾性変形するとともに、シリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12b、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b、及び、延長楔部13bが、外側上面32aと外側下面21bとの間で弾性変形し、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の間の隙間を埋めて密封性の確保が図られている。
上述のように、端部ボルト40及び内側ボルト41を同じトルクで締め付けた場合、内側ボルト41によってシリンダブロック3に加えられる押付変形力(面圧)は、その大部分が、ボア孔31bの並び方向において内側に位置するデッキ面31aの部分に加えられる(図3のP3参照)。他方、シム板13の延長楔部13bがシリンダブロック3の外側上面32aまで延びているので、端部ボルト40によってシリンダブロック3に加えられる押付変形力(面圧)は、その大部分が、ボア孔31bの並び方向において両端(外側)に位置するデッキ面31aと(図3のP2参照)、シリンダブロック3の外側上面32aに加えられる(図3のP1参照)。
このように、ガスケット1を用いることにより、端部ボルト40及び内側ボルト41によって加えられる押付変形力P1〜P3は、デッキ面31a、シリンダヘッド面21a、外側上面32a、及び、外側下面21bの各々において負担されることが図られている。このため、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3を締結する際、内側ボルト41による押付変形力P3を受けるデッキ面31aとシリンダヘッド面21aとの間の隙間が、端部ボルト40による押付変形力P2を受けるデッキ面31aとシリンダヘッド面21aとの間の隙間、及び、端部ボルト40による押付変形力P1を受ける外側上面32aと外側下面21bとの間の隙間より大きくなるような、ボア孔31bの並び方向におけるシリンダヘッド2の不均一な変形の抑制が図られ、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の間の均等な密封が図られている。
また、ガスケット1の使用状態において、延長楔部13bの各々は、楔部13aの並び方向において互いに反対方向に延びているので、端部ボルト40及び内側ボルト41によって加えられる押付変形力P1〜P3は、デッキ面31a、シリンダヘッド面21a、外側上面32a、及び、外側下面21bの各々で、楔部13aの並び方向において均等に負担されることが図られる。このため、ボア孔31bの並び方向におけるシリンダヘッド2の不均一な変形の抑制が更に図られ、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の間の均等な密封が更に図られている。
また、シム板13の延長楔部13bは、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bに到達しないように形成されているので、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bの全体に亘る一定の弾性変形を確保することができ、シリンダブロック3の外側上面32aとシリンダヘッド2の外側下面21bとの間の適切な密封を図ることができる。
また、ガスケット1は、負荷が掛かっていない自然状態において、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bのうち、延長楔部13bが配設される部分の上下方向におけるビード高さH(図2参照)が、延長楔部13bが配設されない部分のビード高さよりも高くなるように形成されている。このように、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bは、延長楔部13bに応じてビード高さHが高くなるように形成されているので、ガスケット1の使用状態において、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bの全体に亘る所望の弾性変形を確保することができ、シリンダブロック3の外側上面32aとシリンダヘッド2の外側下面21bとの間の更に適切な密封を図ることができる。
また、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bは、延長楔部13bに応じてビード幅W(図2参照)が狭くなるように形成されているので、ガスケット1の使用状態において、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部11b及びシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部12bの全体に亘る所望の弾性変形を確保することができ、シリンダブロック3の外側上面32aとシリンダヘッド2の外側下面21bとの間の更に適切な密封を図ることができる。
このように、本発明の実施の形態に係るガスケット1によれば、デッキ面31aとシリンダヘッド面21aとの間の隙間が不均一となるような、ボア孔31bの並び方向におけるシリンダヘッド2の変形の抑制を図ることができ、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の間の均等な密封を図ることができる。
次いで、図4を参照して本発明の別の実施の形態に係るガスケット1aについて説明する。図4は、本発明の別の実施の形態に係るガスケット1aが設けられた内燃機関70aの断面を、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3を含めて示す断面図である。
ガスケット1aは、下側基板11とシム板13との間に配設される平板状の中板14を備える。なお、中板14は、上側基板12とシム板13との間に配設されていてもよい。中板14は、下側基板11及び上側基板12と略同一形状に形成されている部材であり、下側基板11及び上側基板12の構成に応じ、下側挿通孔11c及び上側挿通孔12cに対応した図示しないボルト用の孔、オイル用の孔、冷却水用の孔等を適宜有している。中板14自体の構成は公知であるため、その詳細な説明は省略する。
中板14は、ガスケット1aの組立状態において、下側基板11及び上側基板12によって挟持されるように形成された端縁部14aを有している。中板14の厚さは、下側基板11及び上側基板12の厚さより厚くてもよく、薄くてもよく、同一又は略同一であってもよい。
上述のように、本発明の別の実施の形態に係るガスケット1aによれば、シム板13の延長楔部13bに加え、更に、所定の厚さの中板14が設けられているため、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の間の隙間に応じ、ガスケット1aの適切な厚さの確保が図られている。このため、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の形状等の変更に伴い、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の間の隙間が変更された場合であっても、デッキ面31aとシリンダヘッド面21aとの間の隙間が不均一となるような、ボア孔31bの並び方向におけるシリンダヘッド2の変形の抑制を図ることができ、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の間の均等な密封を図ることができる。
次いで、図5を参照して本発明の更に別の実施の形態に係るガスケット1bについて説明する。図5は、本発明の更に別の実施の形態に係るガスケット1bが設けられた内燃機関70bの断面を、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3を含めて示す断面図である。
ガスケット1bは、楔部13aとは別体の延長楔部13cを有しており、延長楔部13cは、楔部13aの厚さと異なる厚さを有する。なお、延長楔部13cの厚さは、楔部13aの厚さより厚い方が好ましい。
延長楔部13cは、楔部13aの外側の端部分である端縁部13aeにスポット溶接15等により固定される平板状に延びる内側平板部13caと、内側平板部13caより上側且つ外側において平板状に延びる外側平板部13cbと、内側平板部13ca及び外側平板部13cbを接続する段差部13ccとを有している。なお、延長楔部13cの形状はこれに限るものではなく、例えば、延長楔部13cは、段差部13ccを有さず、内側平板部13caと外側平板部13cbとが面一又は略面一となるように形成されていてもよい。
上述のように、本発明の更に別の実施の形態に係るガスケット1bによれば、シム板13の楔部13aとは別体に延長楔部13cが設けられているので、延長楔部13cを、楔部13aの厚さと異なる厚さに形成することができる。特に、延長楔部13cの厚さを楔部13aの厚さより厚くすることが好ましく、これにより、延長楔部13cの厚さに応じて延長楔部13cの弾性変形の量を変えることができ、端部ボルト40によってシリンダブロック3の外側上面32aに加えられる押付変形力(図3のP1)の緩和を図ることができる。このため、端部ボルト40による押付変形力P1がシリンダブロック3の外側上面32aに過度に加えられることの抑制を図ることができ、デッキ面31aとシリンダヘッド面21aとの間の隙間が不均一となるような、ボア孔31bの並び方向におけるシリンダヘッド2の変形の抑制を図ることができ、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3の間の均等な密封を図ることができる。
次いで、本発明の実施の形態に係るガスケット1,1a,1bが奏することのできる、その他の効果について説明する。
本発明の実施の形態に係るガスケット1,1a,1bによれば、図3に示すように、端部ボルト40によって加えられる押付変形力P1,P2は、デッキ面31a、シリンダヘッド面21a、外側上面32a、及び、外側下面21bの各々において、均等に負担されることが図られているので、端部ボルト40による押付変形力P1,P2が、ボア孔31bの並び方向において両端に位置するボア壁31のデッキ面31aに集中して加えられることを回避できる。このため、端部ボルト40の押付変形力P1,P2によって、ボア孔31bの並び方向において両端に位置するボア壁31のデッキ面31aが内側(矢印d方向)に傾倒することの抑制が図られる。よって、ボア孔31bの内径を上下方向において均等に維持することができ、ボア孔31bを摺動するピストンとボア壁31との間の摩擦増大を抑制することができる。
また、本発明の実施の形態に係るガスケット1,1a,1bによれば、デッキ面31aとシリンダヘッド面21aとの間の隙間が不均一となるような、ボア孔31bの並び方向におけるシリンダヘッド2の変形の抑制を図ることができるので、シリンダヘッド2に形成された図示しないカムシャフト用の複数の挿通孔の同軸度を確保することができる。このため、カムシャフトの駆動における摺動抵抗の増大を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記本発明の実施の形態に係るガスケット1に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。上記実施の形態における、各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
1,1a,1b,400…ガスケット、11,420…下側基板、11a,421…シリンダブロック側フルビード部、11b…シリンダブロック側冷却水ハーフビード部、11c,11cd…下側挿通孔、12,410…上側基板、12a,411…シリンダヘッド側フルビード部、12b…シリンダヘッド側冷却水ハーフビード部、12c,12cd…上側挿通孔、13,430…シム板、13a,431…楔部、13ae,14a…端縁部、13b,13c…延長楔部、13ca…内側平板部、13cb…外側平板部、13cc…段差部、14…中板、15…スポット溶接、2,200…シリンダヘッド、21a,211…シリンダヘッド面、21b…外側下面、3,300…シリンダブロック、31,310…ボア壁、31a,311…デッキ面、31b,320…ボア孔、32…外壁、32a…外側上面、33,33d…ボルト孔、40,500…端部ボルト、41,501…内側ボルト、60…冷却水通路、70,70a,70b,100…内燃機関、210…基体、a…上側,上方向、b…下側,下方向、c…外側,外方向、d…内側,内方向、H…ビード高さ、P1〜P3…押付変形力(面圧)、W…ビード幅

Claims (7)

  1. 内燃機関のシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に取り付けられるガスケットであって、
    前記シリンダブロックの側に配設される平板状の下側基板と、
    前記シリンダヘッドの側に配設される平板状の上側基板と、
    前記下側基板と前記上側基板との間に配設される平板状のシム板と、を備え、
    前記下側基板は、前記シリンダブロックの各ボア壁の環状のデッキ面の各々に対応した、環状のシリンダブロック側フルビード部を有し、
    前記上側基板は、前記デッキ面の各々に対向する面である前記シリンダヘッドのシリンダヘッド面の各々に対応した、前記シリンダブロック側フルビード部に対向する環状のシリンダヘッド側フルビード部を有し、
    前記シム板は、前記シリンダブロック側フルビード部と前記シリンダヘッド側フルビード部との間に夫々配設され、前記シリンダヘッド面に亘って延びる環状の楔部を有し、
    前記シム板は、前記楔部の並び方向において両端に位置する前記楔部の周方向における一部から、前記ボア壁と共に冷却水通路を画定する前記シリンダブロックの外壁の外側上面まで延びるように形成された延長楔部を有することを特徴とする、ガスケット。
  2. 前記延長楔部の各々は、前記楔部の並び方向において互いに反対方向に延びていることを特徴とする、請求項1記載のガスケット。
  3. 前記下側基板は、前記シリンダブロックの前記外側上面に対応した、シリンダブロック側冷却水ハーフビード部を有し、
    前記上側基板は、前記外側上面に対向する面である前記シリンダヘッドの外側下面に対応した、前記シリンダブロック側冷却水ハーフビード部と対向するシリンダヘッド側冷却水ハーフビード部を有し、
    前記延長楔部は、前記シリンダブロック側冷却水ハーフビード部及び前記シリンダヘッド側冷却水ハーフビード部に到達しないように形成されていることを特徴とする、請求項1又は2記載のガスケット。
  4. 前記シリンダブロック側冷却水ハーフビード部及び前記シリンダヘッド側冷却水ハーフビード部のうち、前記延長楔部が配設される部分の上下方向におけるビード高さは、前記延長楔部が配設されない部分のビード高さよりも高いことを特徴とする、請求項3記載のガスケット。
  5. 前記延長楔部は、前記楔部と一体に形成されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のガスケット。
  6. 前記下側基板と前記シム板との間に配設される平板状の中板を更に備えることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のガスケット。
  7. 前記延長楔部は、前記楔部とは別体であり、
    前記延長楔部は、前記楔部の厚さと異なる厚さを有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載のガスケット。
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