JP6811511B2 - カテーテル及びバルーンカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、血管や消化器官内に形成された狭窄部又は閉塞部を診断又は治療するために用いられるカテーテル及びバルーンカテーテルに関するものである。
血管、胆管、膵管等に狭窄部又は閉塞部が形成されると、血液、胆汁(胆液)、膵液等の流れが悪くなってしまう。このような狭窄部又は閉塞部を診断又は治療する方法として、カテーテルを用いた診断又は治療方法が広く行われている。
一般に、カテーテルは、管状の内層と、内層の外周を被覆する外層と、内層と外層との間に配置された補強層と、を備える。カテーテルは、補強層を介して、内層と外層とを接合させるため、どうしても内層と外層との接合強度を高めることが困難となる。
この問題を解決する一つの方法として、補強層の間隙から外層側に突出しつつ、軸方向に延在して外層に食い込む突出部を内層に設けることで、内層と外層との接合強度を向上させたカテーテルが知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1に記載されたカテーテルでは、内層の突出部が、後端から先端へと一方向に延びているに過ぎない。そのため、外層が狭窄部又は閉塞部により先端方向に引っ張られた際に、外層が内層から剥離し易いという問題があった。また、内層の突出部が、補強層よりも外側に設けられているに過ぎない。そのため、カテーテルを湾曲した血管、胆管、膵管等に挿入した場合、カテーテルが湾曲して、内層の突出部と外層との接合部に応力が集中するため、依然として、外層が内層から剥離し易いという問題があった。
国際公開第2015/012185号パンフレット
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、外層が軸方向(先端方向及び後端方向)に引っ張られた場合でも、外層が内層から剥離しにくいカテーテル及びバルーンカテーテルを提供することを課題とする。
上記課題は、以下に列挙される手段により解決がなされる。
本発明の態様1は、管状の内層と、前記内層内に又は前記内層の外周に、隣接する素線間に間隙を有するように前記素線が巻回された補強層と、前記補強層を被覆する外層と、を備え、前記内層は、前記素線の位置に凸部が、前記間隙の位置に凹部が、形成された凹凸形状の外周面を有し、前記外層は、前記内層の前記凹部の位置に、前記間隙を貫通して前記補強層よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部を有していることを特徴としたカテーテル。
本発明の態様2は、前記外層の前記突起部の軸方向の長さは、前記補強層の前記間隙の軸方向の長さよりも長いことを特徴とした態様1に記載のカテーテル。
本発明の態様3は、態様1又は態様2に記載のカテーテルと、前記外層に接合されたバルーンと、を備えたバルーンカテーテルであって、前記外層は、前記内層の前記外周面に沿うように、前記素線の位置に凸部が、前記間隙の位置に凹部が、形成された凹凸形状の外周面を有し、前記バルーンは、前記外層の前記凹部に入り込んでいることを特徴としたバルーンカテーテル。
本発明の態様1のカテーテルでは、内層が、素線の位置に凸部が、隣接する素線間の間隙の位置に凹部が、形成された凹凸形状の外周面を有し、外層が、内層の凹部の位置に、間隙を貫通して補強層よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部を有している。そのため、内層と外層との接合強度が向上し、かつ、外層の突起部が補強層に引っ掛かるアンカー効果により、外層が狭窄部又は閉塞部により軸方向(先端方向及び後端方向)に引っ張られた場合でも、外層が内層から剥離する恐れを低減することができる。
本発明の態様2のカテーテルでは、外層の突起部の軸方向の長さが、補強層の間隙の軸方向の長さよりも長くなっている。そのため、外層の突起部と補強層とのアンカー効果が軸方向のみならず径方向にも大きくなり、その結果、外層が内層から剥離する恐れを更に低減することができる。
本発明の態様3のバルーンカテーテルでは、外層が、内層の外周面に沿うように、素線の位置に凸部が、間隙の位置に凹部が、形成された凹凸形状の外周面を有し、かつ、バルーンが、外層の凹部に入り込んでいる。バルーンと外層との接合強度が向上するため、バルーンを径方向に拡張させた場合でも、バルーンが外層から剥離する恐れを低減することができる。また、バルーンを外層の凹部に入り込ませることで、バルーンと外層との接合強度を担保しつつ、バルーンの厚みを薄くすることができ、その結果、血管、胆管、膵管等に対するバルーンカテーテルの挿入性を向上させることができる。
図1は、第1の実施形態のカテーテルの全体を示した全体図である。 図2は、図1のA部を拡大した拡大図である。 図3は、図2のB−B断面を示した断面図である。 図4は、第2の実施形態のカテーテルの図3相当の断面図である。 図5は、第3の実施形態のカテーテルの図3相当の断面図である。 図6は、第4の実施形態のカテーテルの図2相当の拡大図である。 図7は、図6のC−C断面を示した断面図である。 図8は、第5の実施形態のカテーテルの図3相当の断面図である。 図9は、第6の実施形態のバルーンカテーテルの全体を示した全体図である。 図10は、図9のD部を拡大した拡大図である。 図11は、第7の実施形態のバルーンカテーテルの図10相当の断面図である。 図12は、第8の実施形態のカテーテルの図3相当の断面図である。 図13は、第9の実施形態のカテーテルの図3相当の断面図である。
図1〜図3を参照しつつ、第1の実施形態のカテーテル1を説明する。図1では、図示左側が体内に挿入される先端側(遠位側)、右側が医師等の手技者によって操作される後端側(近位側)になっている。図2は、図1のA部を拡大した拡大図であり、図3は、図2のB−B断面を示した断面図である。
カテーテル1は、例えば、狭窄部又は閉塞部を診断又は治療するために用いられるカテーテルである。図1に示すように、カテーテル1は、主に、カテーテルシャフト60と、カテーテルシャフト60の先端に接合されたチップ70と、カテーテルシャフト60の後端に接合されたコネクタ80と、を備える。
カテーテルシャフト60は、図2に示すように、半径方向に内側から順に、内層10と、内層10内に隣接する素線20間に間隙25を有するように、素線20が巻回された補強層(コイル体)30と、補強層(コイル体)30を被覆する外層40と、を有している。なお、図2では、理解を助けるために、外層40の一部を剥離した状態を示している。
内層10は、樹脂から形成されており、内部にガイドワイヤや他のカテーテルを挿入することができる。内層10を形成する樹脂材料は、特に限定されるものではないが、第1の実施形態では、PTFE(ポリテトラフルオロチレン)が用いられる。
内層10内には、補強層であるコイル体30が設けられている。このコイル体30は、素線20を先端側に向かって右方向に巻回して形成されている。コイル体30を構成する素線20の材料として、第1の実施形態では、ステンレス鋼(SUS304)を用いたが、これに限定されない。例えば、タングステンやNi−Ti合金等の金属材料のみならず、強化プラスチック(PEEK)等の樹脂材料を用いても良い。なお、コイル体30を構成する素線20の巻回方向は、先端側に向かって左方向でも良い。
コイル体30の外周には、樹脂からなる外層40が形成されており、内層10及びコイル体30を被覆する。外層40を形成する樹脂材料は、特に限定されるものではなく、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリウレタン等が用いられる。
上述したカテーテルシャフト60の先端には、樹脂からなるチップ70が接合されている(図1を参照)。このチップ70を形成する樹脂は、特に限定されないが、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー等からなる。また、チップ70には、放射線不透過性の粉末を含有させてもよい。例えば、チップ70が約65w%〜約90w%の範囲で放射線不透過性の粉末(例えば、タングステン粉末)を含有することで、冠動脈造影時に医師等の手技者がカテーテル1の位置を正確に把握することができる。
図3に示すように、内層10は、素線20の位置に凸部22が、間隙25の位置に凹部24が、形成された凹凸形状の外周面15を有している。また、外層40は、内層10の凹部24の位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50を有している。
外層40の突起部50は、台形に近い形状になっている。素線20の中心付近(言い換えると、隣接する凸部22間で最も近い場所)における上底の長さL1よりも、内層10の凹部24付近での下底の長さL2の方が長くなっている(L2>L1)。また、外層40は、内層10の凹凸形状の外周面15に沿って、対応する凹凸形状の内周面42を有している。
カテーテル1では、外層40が、内層10の凹部24の位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50を有していることで、内層10と外層40との接合強度が向上し、かつ、外層40の突起部50が補強層(コイル体)30に引っ掛かるアンカー効果により、カテーテル1を血管、胆管、膵管等を挿入した際に、狭窄部又は閉塞部で外層40が軸方向(先端方向及び後端方向)に引っ張られた場合でも、外層40が内層10から剥離する恐れを低減することができる。
次に、図4を参照しつつ、第2の実施形態のカテーテル2を説明する。図3に示したカテーテル1との相違点のみを説明すると、カテーテル2では、補強層であるコイル体30の内周面は、内層10a内に埋没している一方、補強層であるコイル体30の外周面は、外層40a内に埋没している。内層10aは、素線20の位置に凸部22aが、間隙25の位置に凹部24aが、形成された凹凸形状の外周面15aを有している。また、外層40aは、内層10aの凹部24aの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50aを有している。
外層40aの突起部50aは、カテーテル1の突起部50と同様に、台形に近い形状になっている。素線20の中心付近(言い換えると、隣接する凸部22a間で最も近い場所)での上底の長さL3よりも、内層10aの凹部24a付近での下底の長さL4の方が長くなっている(L4>L3)。また、外層40aは、内層10aの凹凸形状の外周面15aに沿って、対応する凹凸形状の内周面42aを有している。
カテーテル2では、カテーテル1と同様に、外層40aが、内層10aの凹部24aの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50aを有していることで、内層10aと外層40aとの接合強度が向上し、かつ、外層40aの突起部50aが補強層(コイル体)30に引っ掛かるアンカー効果により、カテーテル2を血管、胆管、膵管等を挿入した際に、狭窄部又は閉塞部で外層40aが軸方向(先端方向及び後端方向)に引っ張られた場合でも、外層40aが内層10aから剥離する恐れを低減することができる。
次に、図5を参照しつつ、第3の実施形態のカテーテル3を説明する。図3に示したカテーテル1との相違点のみを説明すると、カテーテル3では、補強層であるコイル体30が、内層10bの外周に形成されている。内層10bは、素線20の位置に凸部22bが、間隙25の位置に凹部24bが、形成された凹凸形状の外周面15bを有している。また、外層40bは、内層10bの凹部24bの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50bを有している。
外層40bの突起部50bは、カテーテル1の突起部50と同様に、台形に近い形状になっている。隣接する凸部22b間で最も近い場所での上底の長さL5よりも、内層10bの凹部24b付近での下底の長さL6の方が長くなっている(L6>L5)。また、外層40bは、内層10bの凹凸形状の外周面15bに沿って、対応する凹凸形状の内周面42bを有している。
カテーテル3では、カテーテル1と同様に、外層40bが、内層10bの凹部24bの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50bを有していることで、内層10bと外層40bとの接合強度が向上し、かつ、外層40bの突起部50bが補強層(コイル体)30に引っ掛かるアンカー効果により、カテーテル3を血管、胆管、膵管等を挿入した際に、狭窄部又は閉塞部で外層40bが軸方向(先端方向及び後端方向)に引っ張られた場合でも、外層40bが内層10bから剥離する恐れを低減することができる。
次に、図6及び図7を参照しつつ、第4の実施形態のカテーテル4を説明する。図2及び図3に示したカテーテル1との相違点のみを説明すると、カテーテル4では、半径方向に内側から順に、内層10cと、内層10c内に複数の素線20a、20bが互いに編み込まれて、隣接する素線20a、20b間に間隙25aを有する補強層(ブレード)35と、補強層(ブレード)35を被覆する外層40cと、を有している(図6を参照)。なお、図6では、理解を助けるために、外層40cの一部を剥離した状態を示している。
補強層(ブレード)35は、第一素線20aと第二素線20bとが互いに網目状(メッシュ状)に編み込まれたものであり、第一素線20aは、先端側に向かって右方向に巻回されている一方、第二素線20bは、先端側に向かって左方向に巻回されている。第4の実施形態では、8本の第一素線20aと8本の第二素線20bとの合計16本(8本×8本)の素線が交互に編み込まれて、補強層(ブレード)35が形成されている。
補強層(ブレード)35を構成する第一素線20a及び第二素線20bの材料は、同じ材料であってもよいし、異なる材料を用いてよい。第4の実施形態では、タングステンからなる第一素線とステンレス鋼(SUS304)からなる第二素線とを用いたが、特に限定されず、金属以外の樹脂材料(例えば、強化プラスチック)を用いてもよい。
図7に示すように、内層10cは、第一素線20a及び第二素線20bの位置に凸部22cが、間隙25aの位置に凹部24cが、形成された凹凸形状の外周面15cを有している。また、外層40cは、内層10cの凹部24cの位置に、間隙25aを貫通して補強層(ブレード)35よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50cを有している。
外層40cの突起部50cは、台形に近い形状になっている。補強層(ブレード)35を構成する第一素線20aと第二素線20bとの中心付近(言い換えると、隣接する凸部22c間で最も近い場所)における上底の長さL7よりも、内層10cの凹部24c付近での下底の長さL8の方が長くなっている(L8>L7)。また、外層40cは、内層10cの凹凸形状の外周面15cに沿って、対応する凹凸形状の内周面42cを有している。
カテーテル4では、外層40cが、内層10cの凹部24cの位置に、間隙25を貫通して補強層(ブレード)35よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50cを有していることで、内層10cと外層40cとの接合強度が向上し、かつ、外層40cの突起部50cが補強層(ブレード)35に引っ掛かるアンカー効果により、カテーテル4を血管、胆管、膵管等を挿入した際に、狭窄部又は閉塞部で外層40cが軸方向(先端方向及び後端方向)に引っ張られた場合でも、外層40cが内層10cから剥離する恐れを低減することができる。
次に、図8を参照しつつ、第5の実施形態のカテーテル5を説明する。図3に示したカテーテル1との相違点のみを説明すると、カテーテル5では、内層10dは、素線20の位置に凸部22dが、間隙25の位置に凹部24dが、形成された凹凸形状の外周面15dを有している。また、外層40dは、内層10dの凹部24dの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50dを有している。
外層40dの突起部50dは、カテーテル1の突起部50と同様に、台形に近い形状になっている。素線20の中心付近(言い換えると、隣接する凸部22d間で最も近い場所)における上底の長さL9よりも、内層10dの凹部24d付近での下底の長さ(言い換えると、外層40dの突起部50dの軸方向の最大長さ)L10の方が長くなっている(L10>L9)。また、外層40dの突起部50dの下底の長さ(言い換えると、外層40dの突起部50dの軸方向の最大長さ)L10は、補強層(コイル体)30の間隙25の軸方向の長さL11よりも長くなっている(L10>L11)(図8を参照)。そして、外層40dは、内層10dの凹凸形状の外周面15dに沿って、対応する凹凸形状の内周面42dを有している。
このように、カテーテル5では、外層40dの突起部50dの下底の長さ(言い換えると、外層40dの突起部50dの軸方向の最大長さ)L5が、補強層(コイル体)30の間隙25の軸方向の長さL6よりも長くなっていることで、外層40dが径方向外側に引っ張られた場合でも、外層40dの突起部50dが補強層(コイル体)30に引っ掛かり、外層40dが内層10dから径方向に剥離する恐れを低減することができる。これにより、外層40dの突起部50dと補強層(コイル体)30とのアンカー効果は、軸方向のみならず径方向にも大きくなる。
次に、図9及び図10を参照しつつ、第6の実施形態のバルーンカテーテル6を説明する。図10は、図9のD部を拡大した拡大図である。バルーンカテーテル6は、例えば、狭窄部又は閉塞部を拡張して治療するために用いられる治療用バルーンカテーテルである。
図9に示すように、バルーンカテーテル6は、主に、バルーン90と、チップ100と、アウターシャフト110と、インナーシャフト60aと、補強体120と、コネクタ130と、からなる。
狭窄部又は閉塞部を拡張するバルーン90は、樹脂製の部材からなり、バルーン90の先端は、インナーシャフト60a及びチップ100の先端に接合されており、バルーン90の後端は、アウターシャフト110の先端に接合されている。
アウターシャフト110は、バルーン90を拡張するために、造影剤や生理食塩水などの液体を供給するための拡張ルーメン116を構成する管状の部材である。アウターシャフト110は、先端側から順に、先端アウターシャフト部111と、ガイドワイヤポート部113と、中間アウターシャフト部115と、後端アウターシャフト部117と、からなる。先端アウターシャフト部111と中間アウターシャフト部115とは、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエステルエラストマーなどの樹脂からなるチューブである。ガイドワイヤポート部113は、先端アウターシャフト部111と、中間アウターシャフト部115と、インナーシャフト60aと、を互いに接合した部分である。
先端アウターシャフト部111には、インナーシャフト60aが挿入されており、先端アウターシャフト部111とインナーシャフト60aとの間には、上述した拡張ルーメン116が形成されている。
後端アウターシャフト部117は、所謂ハイポチューブと呼ばれる金属製の管状部材である。後端アウターシャフト部117の先端は、中間アウターシャフト部115の後端に挿入されて接合されている。後端アウターシャフト部117の後端には、コネクタ130が取り付けられている。コネクタ130に取り付け可能なインデフレータ(図示せず)からバルーン90を拡張するための造影剤や生理食塩水などの液体が供給されると、液体は、拡張ルーメン116を通ってバルーン90を拡張する。なお、後端アウターシャフト部117の材料は、特に限定されず、ステンレス鋼(SUS302、SUS304)やNi−Ti合金などの超弾性合金を用いることができる。
インナーシャフト60aは、内部にガイドワイヤを挿入するためのガイドワイヤルーメン62を形成している。また、インナーシャフト60aの後端は、アウターシャフト110のガイドワイヤポート部113に接合することで、後端側ガイドワイヤポート134を形成している。手技者は、この後端側ガイドワイヤポート134からガイドワイヤの交換ができるようになっている。
インナーシャフト60aの先端及びバルーン90の先端には、チップ100が接合されている。チップ100は、柔軟な樹脂で形成されている。材料は特に限定されないが、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマなどを用いることができる。また、先端チップ100は、先端に先端側ガイドワイヤポート133を有している。
後端アウターシャフト部117の先端の内周には、補強体120が取り付けられている。補強体120は、断面が円形であり、先端に向かって細径化されたテーパ状の金属製の線材である。補強体120の材料は、特に限定されず、ステンレス鋼(SUS304)やNi−Ti合金などの超弾性合金を用いることができる。この補強体120は、中間アウターシャフト部115とガイドワイヤポート部113とを通過して、先端アウターシャフト部111まで延びている。また、補強体120は、ガイドワイヤポート部113に当接可能なプッシャー部122を備える。
バルーン90の内部には、2個のマーカー95がインナーシャフト60aの外周に取り付けられている。これにより、医師等の手技者が、冠動脈造影時にバルーン90の位置を正確に把握することができ、その結果、狭窄部又は閉塞部を確実に拡張することが容易となる。
図10に示すように、このインナーシャフト60aは、半径方向に内側から順に、内層10eと、内層10e内に隣接する素線20間に間隙25を有するように素線20が巻回された補強層(コイル体)30と、補強層(コイル体)30を被覆する外層40eと、を有している。
内層10eは、素線20の位置に凸部22eが、間隙25の位置に凹部24eが、形成された凹凸形状の外周面15eを有している。また、外層40eは、内層10eの凹部24eの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50eを有している。
外層40eの突起部50eは、カテーテル1の突起部50と同様に、台形に近い形状になっている。素線20の中心付近(言い換えると、隣接する凸部22e間で最も近い場所)における上底の長さL12よりも、内層10eの凹部24e付近での下底の長さ(言い換えると、外層40eの突起部50eの軸方向の最大長さ)L13の方が長くなっている(L13>L12)。また、外層40eは、内層10eの凹凸形状の外周面15eに沿って、対応する凹凸形状の内周面42eを有している。
インナーシャフト60aでは、外層40eが、内層10eの凹部24eの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50eを有していることで、内層10eと外層40eとの接合強度が向上し、かつ、外層40eの突起部50eが補強層(コイル体)30に引っ掛かるアンカー効果により、バルーンカテーテル6を血管、胆管、膵管等を挿入した際に、外層40eが軸方向(先端方向及び後端方向)に引っ張られた場合でも、外層40eが内層10eから剥離する恐れを低減することができる。
更に、外層40eが、内層10eの外周面15eに沿うように、素線20の位置に凸部46が、間隙25の位置に凹部48が、形成された凹凸形状の外周面45を有している。
バルーン90は、外層40eの凹部48に入り込んで、外層40eの外周面45に接合されている。言い換えると、バルーン90の先端には、外層40eの凹部48に入り込むように、内周方向に突出した突出部92が設けられている。
このように、バルーン90の突出部92と外層40eの凹部48とを接合することで、バルーン90と外層40eとの接合強度が向上して、バルーン90を径方向に拡張させた場合でも、バルーン90が外層40eから剥離する恐れを低減することができる。また、バルーン90を外層40eの凹部48に入り込ませることで、バルーン90と外層40eとの接合強度を担保しつつ、バルーン90の厚みを薄くすることができ、その結果、血管、胆管、膵管等に対するバルーンカテーテル6の挿入性を向上させることができる。
なお、図9及び図10に示したバルーンカテーテル6のインナーシャフト60aとして、第1〜第5の実施形態のカテーテル1〜5を適用しても良い。
また、バルーンカテーテル6のインナーシャフト60aでは、半径方向に内側から順に、内層10eと、補強層(コイル体)30と、被覆する外層40eと、を有していたが、これに限定されない。例えば、図11に示すように、第7の実施形態のバルーンカテーテル7では、インナーシャフト60bが、内層10eと、内層10e内に隣接する素線20間に間隙25を有するように素線20が巻回された補強層(コイル体)30と、を有している。言い換えると、バルーンカテーテル6とは異なり、インナーシャフト60bは、外層40eを有していない。
図10に示したバルーンカテーテル6との相違点のみを説明すると、バルーンカテーテル7では、バルーン90aが、内層10eの凹部24eに入り込んで、内層10eの外周面15eに接合されている。具体的には、バルーン90aは、内層10eの凹部24eの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50fを有している。
バルーン90aの突起部50fは、台形に近い形状になっている。素線20の中心付近(言い換えると、隣接する凸部22間で最も近い場所)における上底の長さL14よりも、内層10eの凹部24e付近での下底の長さL15の方が長くなっている(L15>L14)。
バルーンカテーテル7では、バルーン90aが、内層10eの凹部24eの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50fを有していることで、内層10eとバルーン90aとの接合強度が向上し、かつ、バルーン90aの突起部50fが補強層(コイル体)30に引っ掛かるアンカー効果により、バルーンカテーテル7を血管、胆管、膵管等を挿入した際に、狭窄部又は閉塞部でバルーン90aが軸方向(先端方向及び後端方向)に引っ張られた場合でも、バルーン90aが内層10eから剥離する恐れを低減することができる。
また、バルーン90を内層10eの凹部24eに入り込ませることで、バルーン90aと内層10eとの接合強度を担保しつつ、バルーン90aの厚みを薄くすることができ、その結果、血管、胆管、膵管等に対するバルーンカテーテル7の挿入性を向上させることができる。
また、上記に示したカテーテル1〜5及びバルーンカテーテル6、7では、外層40、40a、40b、40c、40d、40eの突起部50、50a、50b、50c、50d、50e及びバルーン90aの突起部50fは、台形に近い形状で説明したが、どんな形状でも良い。
例えば、図12に示すように、第8の実施形態のカテーテル8では、内層10fは、素線20の位置に凸部22fが、間隙25の位置に凹部24fが、形成された凹凸形状の外周面15fを有している。また、外層40fは、内層10fの凹部24fの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50gを有している。
外層40fの突起部50gは、L字状になっている。素線20の中心付近(言い換えると、隣接する凸部22f間で最も近い場所)における上底の長さL16よりも、内層10fの凹部24f付近での下底の長さL17の方が長くなっている(L17>L16)。また、外層40fは、内層10fの凹凸形状の外周面15fに沿って、対応する凹凸形状の内周面42fを有している。
なお、カテーテル8では、外層40fの突起部50gは、後端方向のみに延びていたが、これに限定されず、先端方向のみに延びた形状であっても良い。
また、図13に示すように、第9の実施形態のカテーテル9では、内層10gは、素線20の位置に凸部22gが、間隙25の位置に凹部24gが、形成された凹凸形状の外周面15gを有している。また、外層40gは、内層10gの凹部24gの位置に、間隙25を貫通して補強層(コイル体)30よりも深く入り込み、かつ、軸方向に延びた突起部50hを有している。
外層40gの突起部50hは、内層10gの凹部24g付近での二股に分割されている。素線20の中心付近(言い換えると、隣接する凸部22g間で最も近い場所)における上底の長さL18よりも、内層10gの凹部24g付近での下底の長さL19の方が長くなっている(L19>L18)。また、外層40gは、内層10gの凹凸形状の外周面15gに沿って、対応する凹凸形状の内周面42gを有している。
更に、上記の説明では、補強層として、コイル体30及びブレード35を例示したが、これに限定されない。例えば、カテーテル1〜5、8、9及びバルーンカテーテル6、7として、ハイポチューブ(金属チューブ)に螺旋状のスリットを設けて、このスリットを間隙とした補強層を適用しても良い。
1〜5、8、9 カテーテル
6、7 バルーンカテーテル
10〜10g 内層
15〜15g 内層の外周面
20、20a、20b 素線
22〜22g 凸部(内層)
24〜24g 凹部(内層)
30、35 補強層
40〜40g 外層
42〜42g 外層の内周面
46 凸部(外層)
47 凹部(外層)
50〜50h 突起部
60 カテーテルシャフト
60a、60b インナーシャフト
70、100 チップ
80、130 コネクタ
90、90a バルーン
92 突出部
110 アウターシャフト
120 補強体

Claims (2)

  1. 樹脂で形成された管状の内層と、
    前記内層を形成する樹脂内に、隣接する素線間に間隙を有するように前記素線が巻回された補強層と、
    前記内層と前記補強層とを被覆する樹脂からなる外層と、を備え、
    前記外層を形成する樹脂は、前記間隙を貫通し、前記外層側から前記内層側に向かって、前記素線よりも深く入り込んでいることを特徴としたカテーテル。
  2. 請求項1に記載のカテーテルと、
    前記外層に接合されたバルーンと、を備えたバルーンカテーテル。
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