JP6811320B2 - ねじ穴の形成方法およびタッピングツール - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の前文に記載のねじ穴、特にねじ付きめくら穴、および請求項11の前文に記載のタッピングツールに関する。
いわゆる弾丸式のタッピングプロセスでは、弾丸形のタッピングツールを使用して、下穴と内ねじとの両方を、共通のツールストロークで切削加工する。弾丸形のタッピングツールは、そのドリル先端に、主切れ刃と、少なくとも1つのねじ切り用の歯を有するタッピング方向の後部とを有する。このプロセスでは、最初にタッピングストロークが行われ、次に反対向きの反転ストロークが行われる。タッピングストロークでは、一方ではツールの主切れ刃が下穴を形成し、他方でツールにおけるねじ形状部が、使用可能な設定ねじ深さに達するまで、下穴の内壁に内ねじを形成する。この目的のために、タッピングツールは、タッピングストロークにおいて、互いに同期したタッピング送りおよびタッピング回転速度でもって動作される。次の反対向きの反転ストロークでは、反対方向の反転送りと、この反転送りに同期した反転方向の回転速度で、タッピングツールがねじ穴から逆方向に案内される。これにより、ねじ穴の内ねじの部分に存在するタッピングツールのねじ形状部が、ねじ穴から無負荷で移動されることが保証される。
上記の方法では、タッピングストロークにおいて切り屑が生成され、この切り屑はタッピング孔からタッピング方向とは反対の方向に送り出される。この過程で、その排出方向に移動する切り屑は、内ねじにおける切り屑に対向したねじ面に衝突する。したがって、内ねじのねじ山の側面すなわちフランクに対向している切り屑が内ねじの材料の磨耗を招き、それが内ねじの欠陥につながる。そのような欠陥は、次に内ねじにねじ込まれるねじによる締結動作に影響を及ぼし得る。
特許文献1から、穴を開けてねじ切りするための複合式のタッピングツールが知られている。この特許文献1においては、タッピングツールは、最初に下穴を形成する。続いて、タッピングツールを回転させながら、タッピングツールの軸心を下穴の軸心を中心とした円形経路に沿って移動させ、それによりタッピングツールのねじ形状部が下穴に内ねじを形成する。実質的に同じ方法が、特許文献2や特許文献3からも知られている。
ドイツ特許第3880394号明細書 ドイツ特許第3939795号明細書 アメリカ特許第5678962号明細書
本発明の目的は、恒久的に信頼性のあるねじが保証された状態のねじ穴を工作物に形成する方法およびタッピングツールを提供することにある。
この目的は、請求項1または11の特徴によって達成される。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に開示されている。
本発明は、タッピングストロークにおいて、除去されるべき切り屑が、内ねじにおける切り屑に対向したねじ山の側面すなわちフランクと衝突して、同フランクを損傷する可能性があるという事実に基づく。この背景に対して、請求項1の特徴部分によれば、タッピングストロークにおいて、内ねじにおける切り屑に対向するねじフランクはまだ仕上げ寸法には作られておらず、むしろ逃げ代をもって作られている。このようにして、切り屑に対向する側のねじのフランクに衝突輪郭が形成され、排出される切り屑は衝突輪郭に衝突する。
タッピングストロークよりも下流側における仕上げ工程の1つにおいてのみ、逃げ代を、内ねじの切り屑に対向したねじフランクから仕上げサイズまで除去することができる。この仕上げ工程は好ましくは反転ストロークで行われ、この反転ストロークにおいては、ねじ穴から反転方向に案内されたタッピングツールのねじ形状部が、切り屑に対向するねじフランクから逃げ代を完成寸法まで除去する。
タッピングストロークでは、生成される内ねじのねじピッチが、所定のタッピングねじピッチを有するように、タッピング送りおよびそれに同期したタッピング回転速度が調整される。同様に、反転送りにおける反転送りと、この反転送りに同期した反転回転速度は互いに調和しているため、反転ねじピッチが得られる。前述のパラメータの設定に応じて、反転時のねじのピッチは、元のねじのピッチと同一であるか、または適切ならばそれとは異なることもあり得る。一例として、タッピングストロークでは、第1ピッチ(すなわちねじ加工のタッピングピッチ)を内ねじに刻み込むことができ、反転ストロークでは、それとは異なる第2ピッチ(すなわち反転ピッチ)を内ねじに刻むこともできる。反転ネジピッチとネジピッチとは互いに一致させることができるので、全体的な結果は、負荷に対して最適化された内ねじの形状の設計となる。
一例として、タッピングストロークでは、内ねじにおける切り屑に対向したフランクを除く内ねじ形状(すなわち、内ねじにおける切り屑に対向したフランク、内ねじの径方向内側の山部、内ねじの径方向の外側の谷部)は既に仕上げサイズに準備されている。そのとき初めて、反転ストロークにおいて、内ねじの切りくず側のフランクを完成寸法に製造することができる。
好ましい実施形態では、反転ストロークはタッピングストロークの直後に続くのではなく、内ねじに隣接する周溝がねじピッチなしで形成される溝形成ストロークに続く。この溝形成ストロークにおいては、タッピングツールにおけるねじ形状部は、無負荷で回転することができる。このようにして、過度の切削負荷のためにタッピングツールを壊したりねじの輪郭を傷付けたりすることなく、タッピング速度を0に下げることができる。
タッピングツールのねじ形状部は、後述するねじ形状の切削歯および/または少なくとも1つの反転歯を有することができる。ねじ形状の切削歯と反転歯の両方は、それぞれ、(対応する形状の縁を有する)形成歯として、または(対応する切削縁を有する)切削歯として、またはそれらの組み合わせとして、設計することができる。
上述のように、タッピングツールのねじ形状部は、溝加工ストロークにおいてねじピッチ無しで製造された周溝内において、無負荷で回転することができる。周溝を設けることにより、刃先を有するタッピングツールによって、穴開口部に周方向の座ぐり部を形成することも可能になる。そのため、上記溝加工ストロークにおいて、周方向ねじ部により座ぐり部を生成させることができる。
技術的な実施面においては、タッピングストロークは、溝加工ストロークによってタッピング方向に直接延長することができる。この場合、タッピングツールは、溝加工送りおよび溝加工回転速度であって、互いに同期していないもの、および/またはタッピング送りや回転方向のタッピング速度とは異なるものによって、目標ねじ深さを超えて所望の穴深さに達するまで移動される。
溝加工ストロークの終了時において、軸方向に見たときにねじ形状部がねじ穴の周溝内で無負荷状態で完全に回転し得ることが好ましい。周溝は、タッピングツールにおける主切れ刃とねじ形状部とを用いて、溝加工ストローク中に形成される。
目標穴深さに達すると、ねじ形状を加工するための送り速度は0になる。同時に、ねじ形状を加工するための回転速度も、反転ストロークのために必要とされる回転方向の逆転を可能にするために、0に減少される。
反転ストロークの開始時には、工具のねじ形状部が応力なしで負荷されることはないが、周溝に開口するねじ開口にねじ形状部が移動されるように、タッピングツールが制御される。続いて、タッピングツールは、反転送りおよびそれに同期した反転回転速度で、タッピング方向とは反対の逆方向にねじ穴から引き出される。それによって、ツールのねじ形状部は、材料除去を伴って(すなわち、切り屑に対向するねじフランクを仕上げ寸法とした状態で)ねじ穴からねじ出すことができる。
タッピングストロークと、溝加工ストロークと、反転ストロークとの実行中においては、下穴の長手方向軸とタッピングツールの回転軸とが一貫して互いに同軸に整列したままであることが好ましい。
そのような方法を実行するためのタッピングツールは、好ましくは、クランプ柄と、このクランプ柄に隣接するタップ本体とを有することができる。その長手方向軸に沿って、少なくとも1つの縦溝がドリル先端の正面主切れ刃まで延びることができる。正面主切れ刃では、切り屑のための縦溝を画定するクランプ面と、ドリル先端の開放側のフランクとが一緒になっている。ツールの周方向に見て、縦溝は少なくとも1つのドリル先端によって制限され得る。縦溝のクランプ面は、ドリル先端の外周後面に合流して、補助刃先を形成することができる。ドリル先端の外周側裏面には、少なくとも1つのねじ切削歯が形成されていてもよい。切削歯の高さは、切削歯が径方向オフセットによって径方向外側に向かって主切れ刃を超えて突出するように、径方向に寸法決めされる。任意選択で、径方向の切削歯は、外側に面一に主切れ刃を延ばす。代替的に、および/または追加的に、軸方向に見て、切削歯は、軸方向に見たときに主切れ刃の後ろに配置することができる。
好ましい実施形態では、タッピングツールは3つのドリルランドを有することができる。これらのドリルランドのそれぞれには、少なくとも、ねじ形状の切削歯が形成されている。ねじ形状の各切削歯は、同じ切削形状としては形成されず、むしろ異なって設計されるのが好ましい。一例として、切削形状の異なった予備切削歯、中間切削歯、仕上切削歯を、ツールの周方向に続けて形成することができる。各切削歯は、互いにタッピングツールの軸方向にずれている。それらのオフセット寸法がタッピング回転速度およびタッピング送りと合致しているので、完全なねじ切りが保証される。
反転ストロークにおいて、切り屑に対向するねじフランクから逃げ代が確実に除去されるように(すなわち、早期の工具破損が生じないように)、ツールのねじ形状部は、この目的のために特別に設計された少なくとも1つの反転歯を有することが好ましい。この反転歯は、フランク切削/成形用の縁部によって形成することができる。反転ストロークでは、フランク切削/成形用の縁部/形削りエッジは、タッピングストロークで確保されたフランクの許容差分を、このフランクから仕上げ寸法まで取り除くことができる。
反転歯が、ねじ形成用の歯と同様に、ドリル先端の背面に形成されている。技術的な工具の実現において、反転歯は、この反転歯の高さだけ、主切れ刃を超えて径方向に突き出すことができる。反転歯におけるねじフランク切削用の刃先すなわち切削用の縁部は、反転歯の径方向内側における切削用内コーナ部に達することができる。この場合に、タッピングツールは、下穴における内ねじの切り屑側フランクを機械加工するだけでなく、同時にそのねじ山部のバリ取りを行うこともできる。好ましくは、反転歯および/または反転歯の刃先は、反転ストロークにおいてのみ有効であって、タッピングストロークにおいてはほとんど機能しないように、構造的に設計することができる。
反転歯は、ドリルの長手方向に沿って延びていてもよい。この場合は、外周側のドリルランド裏面と、縦溝のすくい面とが反転歯における切削用の縁部に収束することができる。そのため、反転歯における切削用の縁部と補助刃先とは、ドリル周方向において、互いに反対側のドリルランド長手方向縁部に形成されている。
タッピングツールにて安定したねじ形状を形成するために、ドリル先端の背面に形成された歯付きウェブが、ドリル周方向において、少なくとも1つのねじ形状の切削歯および/または反転歯に隣接することが好ましい。このようにすると、タッピングストロークおよび/または反転ストロークにおいて、ねじ形状の切削歯および/または反転歯が、早期の工具破損に対して保護される。好ましくは、ねじ形状の切削歯と反転歯とは、ドリル先端の背面に形成された歯付きウェブを介して互いに連結されていてもよい。歯付きウェブは、ドリルの円周方向において互いに反対側を向く端面を有することができ、これらの端面は、それぞれ、ねじ形状の切削歯と反転歯とを形成する。
歯付きウェブは、径方向外側のウェブ頂上面と、ドリル先端に面するウェブフランクと、ドリル先端とは反対側のウェブフランクとを有することができる。タッピングストローク中および/または反転ストローク中の工具負荷を低減するために、上述したウェブの各面は、タッピングストロークおよび/または反転ストロークにおいて本質的に機能しない自由表面として、少なくとも部分的に形成されていてもよい。
上記した、隆起部のウェブ頂上面は、第1の周辺隆起縁部すなわち第1のウェブ周縁において、ドリル先端に面する隆起部フランクに合流してもよい。加えて、ウェブの頂上面は、第2のウェブ周縁において、上記したドリル先端に面する隆起部フランクとは反対側を向く。
溝加工ストローク中の工具負荷の低減について考慮すると、タッピングツールが、溝加工ストローク中に座ぐり穴を形成するための特別な座ぐり用の切刃を有することが好ましい。好ましい変形実施形態では、上述の2つのウェブ周縁のうちの少なくとも一方をそのような周溝用切刃として設計することができ、それによって、内ねじに隣接する周溝が、溝加工ストロークにおいて形成される。他方、タッピングストロークおよび反転ストロークにおいては、周溝用切刃は本質的に機能しない。
上記説明から明らかなように、周溝は、ねじ穴の内ねじに接続することができる。これは、以下の二重の機能を果たす。第一に、ねじ切り中に、タッピングツールのねじ形状部は、周溝に負荷をかけずに回転することができる。第2に、締結用のねじを締め付けるときに、周溝は締結用のねじの長さの公差を補償する補償空間を形成する。締結用ねじにおけるそのようなねじ長さは、製造公差によるものである。周溝の助けを借りて、従来技術で必要とされるようにねじ穴のねじ深さを増加させることなく、公差を有する締結用のねじを確実にねじ込むことができる。
工作物に形成されためくら穴の縦断面図である。 タッピングツールの正面図である。 同タッピングツールの側面図である。 同タッピングツールの他の側面図である。 図1に示すねじ付きめくら穴を製造するための工程を示す図である。 図5の次の段階の工程を示す図である。 図6の次の段階の工程を示す図である。 図7の次の段階の工程を示す図である。 タッピングストローク中における切り屑除去の様子を示す部分拡大図である。 反転ストローク中における材料除去の様子を示す部分拡大図である。 他の実施の形態のタッピングツールを示す図である。 他の実施の形態のタッピングツールを示す他の図である。 他の実施の形態のタッピングツールを示すさらに他の図である。 他の実施の形態のタッピングツールを示すさらに他の図である。 他の実施の形態についての図10に対応する図である。
本発明およびその有利な実施形態ならびにそのさらなる発展および利点が、図面を参照しながら以下により詳細に説明される。
図1には、完成したねじ付きめくら穴1が示されている。穴1は、図5から図8を参照して後に説明されるいわゆる弾丸式の穴あけによって、工作物5内に所望深さtまで形成され、かつ底穴3と組み合わされる。穴1は、その開口部に円周方向の座ぐり穴7を有し、この座ぐり穴7は下方で内ねじ9に繋がっている。内ねじ9は、その軸心Aに沿って、使用可能な目標ねじ深さtまで延びている。図1から明らかなように、内ねじ9のねじ部15は、周溝13内のねじ開口11で開いている。周溝13は、ねじ形状を有さず、軸方向に見て、内ねじ9と底穴3との間に形成されている。ねじ部15は、半径方向外側の谷部17と、横方向の上側および下側のねじフランク18、19とを有する。ねじフランク18、19は、径方向内向きに延びてねじの山部21に合流する。図1の上ねじ山面すなわち上側のねじフランク19は、図9および図10を参照して後述する切り屑対向ねじ山面であり、図1の下ねじ山面すなわち下側のねじフランク18は、切り屑とは反対側を向いている。
図1に示されているめくら穴1は、図2〜図4を参照して以下に説明されるタッピングツール23を用いて加工される。したがって、図2のツール23は、ドリルビットとしてのドリル先端25において、周方向に均等に分配された3つの正面主切れ刃27と、タッピング方向I(図5または図6)の後部ねじ形状部29とを備える
ツール23は、穴1の軸心Aに沿って、クランプ柄24とそれに続くタップ本体26とを有し、円周方向に分配された合計3つの縦溝28がドリル先端25のそれぞれの端側の正面主切れ刃27まで延びる。
各主切れ刃27において、縦溝28を画定するクランプ面31と、ドリル先端25のフェース側フランク33とが一緒になっている。ツールの周方向において、それぞれの縦溝28はドリルランド35によって境界が定められている。図に示すタッピングツール23は、全体として3つのドリルウェブすなわちドリルランド35を有する。これにより、縦溝28のすくい面としてのクランプ面31が、それぞれのドリルランド35の外周側裏当て面37に、二次切れ刃としての補助刃先36を形成する。補助刃先36および正面主切れ刃27は、径方向外側の主切れコーナ部39において収束する。
3つのドリルランド35の外周側裏当て面37では、後部ねじ形状部29は、それぞれ予備切削歯41、中間切削歯42、仕上切削歯43をそれぞれ構成する。各切削歯41、42、43には、径方向外側のねじ谷部切削縁部45と、ねじフランク切削縁部47とが形成されて、図1に示すねじ部15を切削/成形する。切削歯41〜43は、種々の幾何学的形状でかつドリル先端25から種々の軸方向間隔Δa(図5にのみ示されている)をおいた形で設計されることで、図1に示される内ねじ9のねじ部15を切削する。さらに、予備切削歯41、中間切削歯42、仕上切削歯43は、径方向に異なった歯高さΔr、Δr、Δr(図2)を有することができる。一例として、予備切削歯41、中間切削歯42、仕上切削歯43は、円周方向に沿って、次第に軸方向に大きくなり得る。そして、仕上切削歯43が内ねじの輪郭全体を切削する。あるいは、仕上切削歯43は、また、ねじ強度を高めるための定形歯として設計されていてもよい。
タッピングツール23は、また、タップ本体26とクランプ柄24との間の移行部に、図1に示す座ぐり穴7を形成するための切刃49を有する。
図1に示すねじ付きめくら穴1の製造方法が、図5〜図8を参照して以下に説明される。図5において、タッピングツール23は、未加工で弾丸形状の穴が形成されていない工作物5においてタッピング方向Iに案内される。タッピングストロークGにおいて、主切れ刃27は下穴を形成し、同時に後部ねじ形状部29が下穴の内壁に内ねじ9を形成する。タッピングストロークGは、タッピング送りfと、このタッピング送りfに同期した回転方向のタッピング速度nとによって、希望のねじ深さtに達するまで行われる(図6)。
その直後に、溝加工ストロークNによってタッピングストロークGがタッピング方向Iに延長されるところの、溝加工工程(図7)が実行される。ねじ切りのためのタッピングストロークGとは異なり、溝加工ストロークHでは、溝加工送りfとタッピングツール23の溝加工回転速度nとは同期しておらず、またこれらは、前回のタッピング送りfおよびタッピング回転速度nとは異なっている。
このようにして、予備切削歯41と中間切削歯42と仕上切削歯43とを有するねじ形状部29は、図7に示す円周方向周溝13を形成する。この周溝13の中で、ねじ形状部29は、負荷なしで回転することができる。溝加工送りfおよび溝加工回転速度nは、切削歯41〜43に過大な切削荷重が掛かることが防止されるように設計されている。
所要の加工深さtに達すると、溝加工送りfと溝加工回転速度nとの両方が0に減少する。続いて、反転ストロークR(図8)を準備するために、回転方向の反転が生じる。反転ストロークR(図8)において、タッピングツール23は、逆方向II(図8)に動作される。すなわちタッピングツール23は、反対向きの反転送りfと、これに同期された反転回転速度nとによって、ねじ付きめくら穴1から外へ案内される。これらのパラメータf、nは、タッピングツール23のねじ形状部29が応力を受けずに案内されるのではなく、ねじ穴1の内ねじ9のねじ部15から機械加工負荷を掛けられるように寸法決めされる。このようにして、後述するように、内ねじ9のねじフランク19に依然として形成されている衝突輪郭53(図9または図10)が除去される。
反転ストロークRの開始時に、タッピングツール23は、周溝13に開口するねじ開口11内で切削歯41、42、43がそれぞれ切りくず除去荷重を受けるように、製造工場によって制御され、後退される。反転ストロークRのさらなる過程において、タッピングツール23のねじ形状部29は、次いで、切削負荷が掛かっている状態で回転されることで、内ねじ9のねじ部15を通って外方へ送られる(すなわち、衝突輪郭53が除去される)。
図9には、図6に記載されたタッピングストロークGが詳細に示されている。それによって、タッピングツール23は、予め定められたタッピング送りfおよびそれと同期したタッピング回転速度nにて、工作物5に対してタッピング方向Iに送り込まれる。この場合に、切り屑51が発生し、この切り屑51は、ねじ付きめくら穴1からタッピング方向Iとは反対方向の切り屑除去方向Sに押圧される。ねじ付きめくら穴1から切り屑除去方向Sに搬送された切り屑51は、内ねじ5の切り屑対向ねじフランク19に衝突する。
本発明によれば、タッピングストロークIにおいて、内ねじ9の切り屑対向ねじフランク19を除いて既に仕上げ加工された完全な内ねじ形状、特に切削加工されて切り屑が除去されたねじ山フランク18と、径方向内側のねじ山部21と、径方向外側のねじ谷部17とは対照的に、内ねじ9の切り屑側のねじフランク19は、タッピングストロークIの後では完成寸法とはされておらず、むしろ追加の逃げ代Δxをもって形成されている(図9)。このようにして、切り屑に対向するねじフランク19上に衝突輪郭53が設けられ、除去される切り屑51がそこに衝突する。
切り屑に対向するねじフランク19上の衝突輪郭53は、次の反転ストロークRにおいて最終寸法まで除去される。この目的のために、タッピングツールは、溝加工ストロークNにおいて軸方向に位置決めされる。すなわち、反転ストロークRの開始時に、タッピングツール23は、ねじ形状部29が機械加工の荷重下の状態となるように制御される。つまり、周溝13に開口するねじ開口11(図1)において、材料除去が行われる。
反転送りfおよびこれと同期した反転回転速度rを調整することにより、内ねじ9の内部において、切り屑に対向するねじフランク19のための反転ねじピッチαが、反転ストロークRをもたらす。必要ならば、負荷に最適化された内ねじ設計を達成するために、反転ねじピッチαは、ねじピッチαと同等であってもよいし異なっていてもよい。
このようにして、工作物5を構成する合金が異なるときに異なるピッチ径を設定することができ、それぞれのフランク径は、それぞれの工作物を構成する合金に特別に適合される。加えて、ツール後処理の一部として、ねじ形状部のねじ歯を再研磨することも可能である。この場合、軸方向オフセットは増大し、それによって反転ストロークRの開始時に溝加工用ツールが軸方向に調整されて、切り屑に面するねじフランク19に対応する、材料への食い込みが達成される。
以下、図11〜図15を参照して、他の実施形態に係るタッピングツールの構成および動作について説明する。図11に示すタッピングツールは、基本的に、先の図のものに対応する。したがって、先の説明を参照する。図11に示すタッピングツールはさらに反転歯57を有しており、この反転歯57によって、図15を参照して後述する反転ストロークRにおいて、切り屑に面するねじフランク19から逃げ代Δxが確実に除去される。
図12〜図14は、タッピングツールについての、それぞれ異なった側面図を示す。図12には、荒削り用の予備切削歯41と、仕上切削歯43と、反転歯57とが示されている。図13には、中間切削歯42と仕上切削歯43とが示されており、図14には、仕上切削歯43と反転歯57と荒削り用の予備切削歯41とが示されている。
図12、14、15において、反転歯57は、フランク切削/成形用の縁部59を有した構成とされている。反転ストロークRでは、切り屑に対向するねじフランク19から、仕上げ寸法まで、フランク切削/成形用の縁部59にてフランク許容差である逃げ代Δx分が除去されるように、タッピングツールが制御される。
反転歯57は、ねじ切削歯41、42、43と同様に、ドリルランド背面すなわち外周側裏当て面37上に形成されている。反転歯57は、反転歯高さΔr(図11)だけ主切れコーナ部39を越えて径方向外側に突出している。反転歯57のフランク切刃すなわち縁部59は、図14または図15において、反転エッジ61の径方向内側の切削用内角部60に繋がる。この点は、反転ストロークHにおいても有効である、したがって、反転ストロークRにおいては、図15に示すように、内ねじ9の切り屑対向ねじフランク19の加工(たとえば切削加工)だけでなく、同時に内ねじ9の山部21のバリ取りも行われる。このバリ取りでは、そうでなければチップ対向ねじフランク19の加工中に生じるであろう、ねじ山部21でのバリの形成が回避される。
図12〜図15からも分かるように、縦溝28の外周側裏当て面37とすくい面すなわちクランプ面31とが反転エッジ61に収束している。したがって、反転エッジ61と補助刃先36とは、共にドリル長手方向に沿って延びており、ドリル周方向に対向するドリルビット長手方向縁部K1、K2に形成されている(図14)。
タッピングツール上に安定したねじ形状部29を形成するために、歯付きウェブ63が、各切削歯41、42、43および反転歯57にそれぞれ接続している。歯付きウェブ63は、それぞれドリルランド裏面すなわち外周側裏当て面37に形成されている。その結果、タッピングストロークGおよび/または反転ストロークRにおけるそれぞれのねじ形成用の切削歯41、42、43および反転歯57は、早期に工具破損が生じないように保護される。図14から分かるように、仕上切削歯43と反転歯57とは、ドリルビット後面すなわち外周側裏当て面37に形成された歯付きウェブ63を介して互いに接続されている。歯付きウェブ63は、ドリル先端25側に面する径方向外側のウェブ山頂面65およびウェブ逃げ面67と、ドリル先端25とは反対側を向くウェブ逃げ面69とを有する。タッピングストロークGおよび/または反転ストロークRの間における工具負荷を減らすために、上述のウェブ各面65、67、69は、タッピングストロークGおよび/または反転ストロークRにおける開放面として少なくとも部分的に形成されていてもよい。このことは本質的な機能に関係がない。
図12〜図14によれば、歯付きウェブ63のウェブ山頂面65は、第1のウェブ周縁71で、ドリル先端25に面するウェブ逃げ面67に合流する。さらに、ウェブ山頂面65は、第2のウェブ周縁すなわち周方向エッジ72において、ドリル先端25とは反対側を向くリッジフランク面すなわちウェブ逃げ面69に合流する。溝加工ストロークNの間の工具負荷の減少に関して、タッピングツールは、溝加工ストロークNにおいて周溝13を形成するために、周溝切削エッジUS(図12〜図14)を有する。図示された実施形態の変形例では、周溝切削エッジUSは、特に第2のウェブ周縁72によって実現される。

Claims (17)

  1. ドリル先端(25)に主切れ刃(27)を有しかつタッピング方向(I)に続けて後部ねじ形状部(29)を有するタッピングツール(23)を用いて、工作物(5)にねじ穴(1)を形成するための方法であって、
    この方法は、
    タッピングツール(23)を、タッピング方向(I)のタッピング送り(f)およびこのタッピング送りに同期したタッピング回転速度(n)を与えて工作物(5)に送り込み、そのときに、主切れ刃(27)が下穴を形成するとともに、ツールのねじ形成部(29)が下穴の内壁に内ねじ(9)を形成するタッピングストローク(G)と、
    タッピングツール(23)を、逆方向(II)の反転送り(fR)およびこの反転送りに同期した反転回転速度(nR)を与えてねじ穴(1)から引き出し、そのときに、ねじ形状部(29)を内ねじ(9)のねじ部(15)によって案内させる反転ストローク(R)とを有し、
    タッピングストローク(G)においてタッピング方向(I)とは逆方向である切り屑除去方向(S)に切り屑(51)が生成されることが促進され、それによって、切り屑(51)が、内ねじ(9)においてこの切り屑に面しているねじフランク(19)と衝突するものにおいて、
    タッピングストローク(G)では、内ねじ(9)における切り屑に面したねじフランク(19)を、まだ最終的な寸法では作らずに、逃げ代(Δx)を形成しており、それによって、排出される切り屑(51)と衝突する衝突輪郭(53)を形成し、
    タッピングストローク(G)と反転ストローク(R)との間で、タッピングストローク(G)をタッピング方向(I)に延長した溝加工ストローク(N)を実施することで、内ねじ(9)に続いて、ねじピッチを有しないことでねじ形状部(29)が無負荷で回転することができる周溝(13)を形成し、および/または周溝(13)を形成することで、タッピングツール(23)が、その切刃(49)によって、前記溝加工ストロークにおいてねじ穴(1)の開口に座ぐり穴(7)を形成することも可能であることを特徴とするねじ穴の形成方法。
  2. タッピングストローク(G)においては、内ねじ(9)における切り屑に面したねじフランク(19)を除いて、内ねじの幾何学的形状を仕上げサイズに形成することを特徴とする請求項1に記載のねじ穴の形成方法。
  3. 反転ストローク(R)において、仕上げ寸法および/または仕上げ形状となるように、ねじ穴(1)から逆方向(II)に案内されるねじ形状部(29)が、逃げ代(Δx)について、切り屑に面したねじフランク(19)から材料を除去する加工を行うことを特徴とする請求項1または2記載のねじ穴の形成方法。
  4. タッピングストローク(G)において、タッピング送り(f)とこのタッピング送りに同期したタッピング回転速度(n)とによって、内ねじ(9)のねじ部(15)にタッピングねじピッチ(α)を生成し、
    反転ストローク(R)において、反転送り(f)とこの反転送りに同期した反転回転速度(n)とによって、反転ねじピッチ(α)を生成し、
    その際に、特に、タッピングねじピッチ(α)と反転ねじピッチ(α)とが同一または異なるように、反転送り(f)および/または反転回転速度(n)をセットすることを特徴とする請求項1または2または3記載のねじ穴の形成方法。
  5. 溝加工ストロークにおいて、タッピングツール(23)を、互いに同期しない溝加工送り(f)および溝加工回転速度(n)に、および/または、タッピング送り(f)およびタッピング回転速度(n)とは相違した、前記溝加工送り(f)および溝加工回転速度(n)にて、目標ねじ深さ(t)を超えて目標穴深さ(t)までタッピング方向(I)に移動させることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載のねじ穴の形成方法。
  6. 溝加工ストロークにおいて、タッピングツール(23)のねじ形状部(29)を、軸方向に見て、ねじ穴(1)の周溝(13)内で完全に回転させることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載のねじ穴の形成方法。
  7. 目標穴深さ(t)に達すると、反転ストローク(R)において求められる逆転動作のために、溝加工送り(f)を0に減少させるとともに、溝加工回転速度(n)を0に減少させることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項記載のねじ穴の形成方法。
  8. 反転ストローク(R)の開始時に、タッピングツール(23)を駆動させ、切削歯(41、42、43)によって、切り屑の除去および/またはねじ山形の形成を行わせて、これらの切削歯を周方向溝(13)に開口するねじ開口(11)に引き込ませることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のねじ穴の形成方法。
  9. タッピングストローク(G)および/または溝加工ストローク(N)および/または反転ストローク(R)の間、タッピング工具(23)の回転軸心(B)とねじ穴の長手方向の軸心(A)とを互いに同軸に整列させることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項記載のねじ穴の形成方法。
  10. 工作物(5)にねじ穴(1)を形成するための方法に用いられるとともに、ドリル先端(25)に主切れ刃(27)を有しかつタッピング方向(I)に続けて後部ねじ形状部(29)を有するタッピングツール(23)であって、
    前記方法は、
    ッピングツール(23)を、タッピング方向(I)のタッピング送り(f )およびこのタッピング送りに同期したタッピング回転速度(n )を与えて工作物(5)に送り込み、そのときに、主切れ刃(27)が下穴を形成するとともに、ツールのねじ形成部(29)が下穴の内壁に内ねじ(9)を形成するタッピングストローク(G)と、
    タッピングツール(23)を、逆方向(II)の反転送り(fR)およびこの反転送りに同期した反転回転速度(nR)を与えてねじ穴(1)から引き出し、そのときに、ねじ形状部(29)を内ねじ(9)のねじ部(15)によって案内させる反転ストローク(R)とを有し、
    タッピングストローク(G)においてタッピング方向(I)とは逆方向である切り屑除去方向(S)に切り屑(51)が生成されることが促進され、それによって、切り屑(51)が、内ねじ(9)においてこの切り屑に面しているねじフランク(19)と衝突し、
    タッピングストローク(G)では、内ねじ(9)における切り屑に面したねじフランク(19)を、まだ最終的な寸法では作らずに、逃げ代(Δx)を形成しており、それによって、排出される切り屑(51)と衝突する衝突輪郭(53)を形成するものであり、
    前記タッピングツール(23)は、
    クランプ柄(24)と、このクランプ柄に繋がったタップ本体(26)とを有し、
    ドリル先端(25)における正面主切れ刃(27)まで延びる少なくとも一つの縦溝(28)が前記ツールの軸心(A)に沿って設けられており、
    正面主切れ刃(27)において、縦溝(28)を画定するクランプ面(31)と、ドリル先端(25)の開放側のフランク(33)とが一緒になっており、
    ツールの周方向において、縦溝(28)は、少なくとも一つのドリルランド(35)と、縦溝(28)のクランプ面(31)とによって画定されて、ドリルランド(35)の外周側裏当て面(37)により補助刃先(36)を形成しており、補助刃先(36)および正面主切れ刃(27)は径方向外側の主切れコーナ部(39)に収束しており、
    少なくとも1つのねじ形成用の切削歯(41、42、43)を有するねじ形状部(29)が、ドリルランド(35)の外周側裏当て面(37)に形成されており、
    ねじ形成用の切削歯(41、42、43)は、主切れコーナ部(39)を超えて歯高さ(Δr、Δr、Δr)だけ径方向外側に突出するねじ谷部切削/成形縁部(45)を有し
    ねじ形状部(29)はフランク切削/成形用の縁部(59)を有する少なくとも1つの反転歯(57)を有して、反転ストローク(R)において、切り屑と対向するねじフランク(19)の逃げ代(Δx)が最終寸法となるように切削および/または成形されるように構成されていることを特徴とするタッピングツール。
  11. 請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法を実施するためのタッピングツールであって、
    クランプ柄(24)と、このクランプ柄に繋がったタップ本体(26)とを有し、
    ドリル先端(25)における正面主切れ刃(27)まで延びる少なくとも一つの縦溝(28)が前記ツールの軸心(A)に沿って設けられており、
    正面主切れ刃(27)において、縦溝(28)を画定するクランプ面(31)と、ドリル先端(25)の開放側のフランク(33)とが一緒になっており、
    ツールの周方向において、縦溝(28)は、少なくとも一つのドリルランド(35)と、縦溝(28)のクランプ面(31)とによって画定されて、ドリルランド(35)の外周側裏当て面(37)により補助刃先(36)を形成しており、補助刃先(36)および正面主切れ刃(27)は径方向外側の主切れコーナ部(39)に収束しており、
    少なくとも1つのねじ形成用の切削歯(41、42、43)を有するねじ形状部(29)が、ドリルランド(35)の外周側裏当て面(37)に形成されており、
    ねじ形成用の切削歯(41、42、43)は、主切れコーナ部(39)を超えて歯高さ(Δr、Δr、Δr)だけ径方向外側に突出するねじ谷部切削/成形縁部(45)を有するタッピングツールにおいて、
    ねじ形状部(29)はフランク切削/成形用の縁部(59)を有する少なくとも1つの反転歯(57)を有して、反転ストローク(R)において、切り屑と対向するねじフランク(19)の逃げ代(Δx)が最終寸法となるように切削および/または成形されるように構成されていることを特徴とするタッピングツール。
  12. 外周側裏当て面(37)に形成された反転歯(57)が、主切れコーナ部(39)を超えて反転歯高さ(Δr)だけ径方向に突出しており、および/または
    反転歯(57)におけるねじフランク切削縁部(59)が、切削用内角部(60)において、反転エッジ(61)に繋がっており、
    そして特に、反転ストローク(R)において、反転エッジ(61)によって、ねじの内側の山部(21)が処理されて特にバリ取りされるように構成されていることを特徴とする請求項10または11記載のタッピングツール。
  13. タッピングストローク(G)において反転歯(57)および/または反転エッジ(61)が作動不能であること、および/または
    切削歯(41、42、43)および/または反転歯(57)は、それぞれ対応する成形縁部を有する形成歯として、および/または対応する切削縁部を有する切削歯として、またはそれらの組み合わせとして、構成されていることを特徴とする請求項10から12までのいずれか1項記載のタッピングツール。
  14. 反転エッジ(61)がドリル長手方向に延び、および/または、
    外周側裏当て面(37)と縦溝(28)のクランプ面(31)とが反転エッジ(61)にて収束し、および/または、
    反転エッジ(61)と補助刃先(36)とが、ドリル周方向に対向するドリルビット長手方向縁部(K1、K2)に形成されていることを特徴とする請求項12または13記載のタッピングツール。
  15. 反転歯(57)と仕上切削歯(43)とが、外周側裏当て面(37)に形成された歯付きウェブ(63)を介して互いに接続されており、および/または
    歯付きウェブ(63)は周方向に沿って互いに反対向きとなる端面を有し、それぞれの端面は仕上切削歯(43)と反転歯(57)とを形成していることを特徴とする請求項12または13または14記載のタッピングツール。
  16. 歯付きウェブ(63)が、ウェブ山頂面(65)と、ドリル先端(25)の方に向いているウェブ逃げ面(67)と、ドリル先端(25)の方とは反対向きのウェブ逃げ面(69)とを有し、および/または
    特に、ウェブの面(65、67、69)は、タッピングストローク(G)および/または反転ストローク(R)における開放面として少なくとも部分的に形成されていて、タッピングストローク(G)および/または反転ストローク(R)において本質的に機能しないものであることを特徴とする請求項15記載のタッピングツール。
  17. ウェブ山頂面(65)は、第1のウェブ周縁(71)において、ドリル先端(25)の側に面しているウェブ逃げ面(67)に合流し、および/または
    ウェブ山頂面(65)は、第2のウェブ周縁(72)において、ドリル先端(25)とは反対側に面しているウェブ逃げ面(69)に合流し、
    そして特に、2つのウェブ周縁(71、72)のうちの少なくとも一つは、周溝切削エッジ(US)として形成されており、溝加工ストローク(N)によって、内ねじ(9)に続く周溝(13)が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項15または16記載のタッピングツール。
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