JP6811236B2 - プラズマアークトーチの制御ならびに関連システムおよび方法 - Google Patents

プラズマアークトーチの制御ならびに関連システムおよび方法 Download PDF

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Description

本開示は、一般的には熱切削用トーチ(例えば、プラズマアークトーチ)に関し、具体的にはプラズマアークトーチの制御ならびに関連システムおよび方法に関する。
プラズマアークトーチなどの熱処理用トーチは、材料の加熱、切削、えぐりおよびマーキングに広く使用される。プラズマアークトーチは通常、電極、トーチ本体内に取り付けられた中央出口オリフィスを有するノズル、電気的接続部、冷却用通路、およびアーク制御流体(例えば、プラズマガス)用通路を含む。渦リングが、電極とノズルとの間に形成されるプラズマ室内の流体流れパターンを制御するために使用され得る。いくつかのトーチでは、押え蓋が、ノズルおよび/または渦リングをトーチ本体内に維持するために使用され得る。作業中、プラズマアークトーチは、溶融金属の除去の手助けをする高温と十分な運動量とを有する電離ガスの収縮ジェットであるプラズマアークを生成する。プラズマアークトーチを操作するために使用される電力はプラズマ操作システムの電源アセンブリにより制御され得る。電源は、動作電流を制御しプラズマアークトーチへ供給するとともに、プラズマアークトーチへ供給されるガス流といくつかのケースではプラズマアークトーチの動きとを制御するように構成された複数の電子部品を含み得る。
切削シーケンス中、プラズマジェットが、初期パイロット孔を形成するために加工物を最初に穿孔するために使用される。パイロット孔は通常、トーチが切削部を形成するために移動され得る前に形成されなければならない。従来システムは通常、プラズマジェットが加工物を十分に穿孔するのにどれくらいの時間が実際にかかるかを判断することができない。したがって、摩耗された消耗品が穿孔作業を十分に行うことが可能である保守的時間推定値を判断するために経験的データが使用される。これらの保守的時間推定値の結果として、プラズマジェットは一般的に、加工物を穿孔するために必要な時間より長時間の間適所に保持され、処理時間の消失、不要な電極消耗、潜在的加工物歪みまたは損傷を生じ得る。
いくつかのシステムは、始動中にいくつかのガスまたは電気的パラメータを実装するように、または使用中にアークの所望特性に基づきシャットダウンするように構成される。例えば、いくつかのシステムは、プラズマアークが意図的に消弧されると、シャットダウンのために望ましいガス流または電流プロファイルの組み合わせを提供し得る。
通常、長期間使用後、電極などの消耗品は、熱および圧力に起因して物理的に劣化し機械的に破壊し始め得る。いくつかのケースでは、電極は「完全破裂(complete blowout)」と呼ばれ得る破局的故障を被り得る。「完全破裂」においては、消耗品の溶融金属部分がトーチ閉塞通路(torch clogging passageway)内に逆流し得、意図せぬ部品アーク放電が発生し得、および/または電極がばらばらになり、トーチ内に放出され得る。このような行為はトーチに損傷を生じ得る。
いくつかの態様では、プラズマアークトーチ内に設置されるプラズマアーク電極消耗品の耐用寿命を維持するための方法、関連システム、および同方法を実行する手段は、トーチと処理対象加工物との間のプラズマアークを生成するためにトーチに供給される電気信号の特性を測定する工程と、一定期間にわたってトーチの操作中の特性を監視する工程と、この特性と閾値とを比較する工程と、測定された特性が閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、消弧シーケンスを開始して電極の寿命を維持する工程とを含む。
いくつかの実施形態は以下の特徴の1つまたは複数を含み得る。
いくつかの実施形態では、特性はパルス幅変調デューティサイクルを表す。いくつかの実施形態では、閾値は約80%より大きい。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、チョッパーまたはパルス幅変調器のうちの少なくとも1つのデューティサイクル率を判断するためにバス電圧と入力電圧とを比較する工程を含む。いくつかの実施形態では、特性はパルス幅変調値を含む。特性はパルス幅変調値の変化率を含み得る。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスはプレナムガス圧力の低下を引き起こす工程を含む。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスはアーク電流の低下を引き起こす工程を含む。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスは約70ミリ秒未満で完了される。いくつかの実施形態では、閾値を満たすまたは超える測定された特性はプラズマアークトーチとプラズマアークが加工物に付着するアーク付着点との間の距離の増加を示す。いくつかのケースでは、距離の増加はトーチが加工物の端の少なくとも1つに達したということを示す。いくつかのケースでは、距離の増加はトーチが切り口領域に達したということを示す。いくつかの実施形態では、特定切削処理の閾値が予め定義される。いくつかの実施形態では、特性を比較する工程は特定切削処理の閾値の参照表を参照する工程を含む。
いくつかの態様では、プラズマアークトーチを操作し、意図せぬアーク消失から生じる電極消耗を制限するために材料処理作業中にプラズマアークを消弧する方法と、同方法を実行するための関連システムおよび手段は、プラズマアークトーチの電極とトーチにより処理される加工物との間のプラズマアークを開始する工程と、トーチを加工物に沿って移動させて処理作業を加工物に対し行う工程と、加工物により画定される空隙の方向にトーチを進める工程と、トーチが空隙に達することに応じてアーク付着点とトーチとの間のプラズマアークの伸長を検出する工程と、検出されたプラズマアーク伸長に基づき消弧シーケンスを開始して電極の摩耗を制限する工程とを含み得る。
いくつかの実施形態は以下の特徴の1つまたは複数を含み得る。
いくつかの実施形態では、空隙は加工物の周辺端を含む。いくつかの実施形態では、プラズマアークの伸長を検出する工程は、プラズマアークを生成するためにトーチに供給される電気信号の特性を監視する工程と、この特性と閾値とを比較する工程とを含む。いくつかのケースでは、特性はバス電圧を測定することを含む。いくつかのケースでは、本方法はさらに、チョッパーまたはパルス幅変調器のうちの少なくとも1つのデューティサイクル率を判断するためにバス電圧と入力電圧とを比較する工程を含む。いくつかの実施形態では、特性はパルス幅変調値を含む。いくつかの実施形態では、特性はパルス幅変調値の変化率を含む。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスはプレナムガス圧力の低下を引き起こす工程を含む。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスはアーク電流の低下を引き起こす工程を含む。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスは約70ミリ秒未満で完了される。
いくつかの態様では、プラズマアーク材料処理システムは、トーチ本体へ接続される一組の消耗部品を受け入れるように構成されるとともにプラズマアークを生成するように構成されたトーチ本体を含むトーチと、トーチに動作可能に接続された電源であって、トーチと処理対象加工物との間のプラズマアークを生成するためにトーチに供給される電気信号の特性を測定する手段と、一定期間にわたってトーチの操作中の特性を監視する手段と、この特性と閾値とを比較する手段と、測定された特性が閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、消弧シーケンスを開始して電極の寿命を維持する手段とを含む、電源とを含み得る。
いくつかの態様では、トーチ内の消耗品故障から生じるプラズマアークトーチ本体の損傷を制限するための方法と、同方法を実行するためのシステムおよび手段は、材料処理作業のためにプラズマアークトーチに供給される電流の規定導電性パラメータ設定点を判断する工程と、材料処理作業を行うためにプラズマトーチに供給されるプラズマアーク電流の検出された導電性パラメータを測定する工程と、規定導電性パラメータ設定点とプラズマアーク電流の検出された導電性パラメータとを比較して誤差項信号を計算する工程と、誤差項信号が閾値を超えるという判断に基づき、プラズマアークシャットダウンシーケンスを開始してプラズマアークを消弧してプラズマアークトーチ本体の損傷を制限する工程とを含み得る。
いくつかの実施形態は以下の特徴の1つまたは複数を含み得る。
いくつかの実施形態では、プラズマアークトーチに供給される電流の規定導電性パラメータ設定点はプラズマアーク電流設定点を含む。いくつかの実施形態では、プラズマアークトーチに供給される電流の規定導電性パラメータ設定点はプラズマアーク電圧設定点を含む。いくつかの実施形態では、誤差項信号は、材料処理作業中の複数回にわたる規定電流設定点と検出プラズマアーク電流との複数の比較結果の纏めを含む。いくつかのケースでは、複数回の比較結果は所定時間間隔を含む。いくつかのケースでは、複数の比較結果は連続プラズマアーク電流測定にわたって検出された複数の誤差項信号の累計を含む。いくつかのケースでは、複数の誤差項信号は約5個〜約20個の誤差項信号を含む。いくつかの実施形態では、本方法はまた、例示的誤差項信号閾値の参照表を参照する工程を含む。いくつかのケースでは、参照表は複数の例示的誤差項信号閾値を含む。いくつかのケースでは、複数の例示的誤差項信号閾値のそれぞれは様々な材料処理シナリオに対応する。いくつかの実施形態では、誤差項の増加はプラズマトーチ内の消耗品の物理的劣化を示す。いくつかの実施形態では、プラズマアークシャットダウンシーケンスはプレナムガス圧力の低下を引き起こす工程を含む。いくつかの実施形態では、プラズマアークシャットダウンシーケンスはアーク電流の低下を引き起こす工程を含む。いくつかの実施形態では、プラズマアークシャットダウンシーケンスは約70ミリ秒未満で完了される。
いくつかの態様では、プラズマアークトーチを操作する方法、システム、および同方法を実行する手段は、プラズマアークトーチ内でプラズマアークを開始し、このプラズマアークを規定動作電流で作動するための信号を送信する工程と、プラズマアークの実際の電流レベルを検出する工程と、規定動作電流と実際の電流レベルとの乖離を判断する工程と、乖離が閾値誤差レベル未満であるということを判断することに応じて、プラズマトーチが作業を継続することを許可する工程と、所定サンプリングサイクル時間後、プラズマアークの実際の電流レベルを再検出して規定動作電流と再検出された実際の電流レベルとの更新された乖離を判断する工程と、更新された乖離が閾値誤差レベルを満たすまたは超えるということを判断することに応じて、プラズマ消弧シーケンスを開始してプラズマアークを消弧しプラズマトーチ本体の損傷を制限する工程とを含み得る。
いくつかの実施形態は以下の特徴の1つまたは複数を含み得る。
いくつかの実施形態では、本方法はまた、規定動作電流に対するプラズマアークの実際の電流レベルの第3番目以降の検出および比較シーケンスを含む。いくつかの実施形態では、更新された乖離は一組の検出および比較シーケンス中に判断される乖離の累計を含む。いくつかのケースでは、更新された乖離は一組の約5〜約20の検出および比較シーケンス中に判断される乖離の累計を含む。いくつかのケースでは、更新された乖離は一組の約10の検出および比較シーケンス中に判断される乖離の累計を含む。いくつかの実施形態では、本方法はさらに例示的閾値誤差レベルの参照表を参照する工程を含む。いくつかのケースでは、参照表は複数の閾値誤差レベルを含む。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスはアーク電流の低下を引き起こす工程を含む。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスは約70ミリ秒未満で完了される。
いくつかの態様では、プラズマアーク材料処理システムは、トーチ本体へ接続される一組の消耗部品を受け入れるように構成されるとともにプラズマアークを生成するように構成されたトーチ本体を含むプラズマアークトーチと、トーチに動作可能に接続された電源であって、材料処理作業のためにプラズマアークトーチへ供給される電流の規定導電性パラメータ設定点を判断する手段と、材料処理作業を行うためにプラズマトーチに供給されるプラズマアーク電流の検出された導電性パラメータを測定する手段と、規定導電性パラメータ設定点とプラズマアーク電流の検出された導電性パラメータとを比較して誤差項信号を計算する手段と、誤差項信号が閾値を超えるという判断に基づき、プラズマアークシャットダウンシーケンスを開始してプラズマアークを消弧してプラズマアークトーチ本体の損傷を制限する手段とを含む電源とを含み得る。
いくつかの態様では、加工物を穿孔するためにプラズマアークトーチのプラズマアークを開始し、プラズマが加工物を穿孔することを検出して切削シーケンスを開始する方法と、同方法を実行するためのシステムおよび手段は、プラズマアークトーチの電極と処理対象加工物との間のプラズマアークに関連付けられた電気信号のパルス幅変調特性を計算する工程と、加工物穿孔シーケンスの一定期間にわたってトーチの操作中の特性を監視する工程と、この特性と閾値とを比較する工程と、計算された特性が閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、加工物穿孔シーケンスを終了し、切削シーケンスを開始し、プラズマアークトーチを加工物に対して移動させて切削部を形成する工程とを含み得る。
いくつかの実施形態は以下の特徴の1つまたは複数を含み得る。
いくつかの実施形態では、特性はパルス幅変調制御パラメータの変化率を含む。いくつかのケースでは、特性はパルス幅変調デューティサイクルの変化率を含む。いくつかの実施形態では、特性を比較する工程は特定切削処理のための閾値の参照表を参照する工程を含む。いくつかのケースでは、参照表はそれぞれが一組の切削パラメータに関連付けられた複数の閾値を含む。いくつかの実施形態では、本方法はまた、穿孔シーケンス中、プラズマガスとして不活性ガス、および/またはプラズマを取り囲むシールドガスを含む混合ガスを供給する工程を含む。不活性ガスの存在は穿孔シーケンス中に加工物を貫通するために必要とされる最大プラズマアーク電圧を低減する。いくつかの実施形態では、切削シーケンスを開始する工程は、プラズマガスまたはシールドガスのうちの少なくとも1つを、不活性ガスを含む穿孔用混合ガスから異なる混合ガスへ変更する工程を含む。いくつかのケースでは、不活性ガスを含む穿孔用混合ガスはプラズマガスである。いくつかのケースでは、不活性ガスを含む穿孔用混合ガスはシールドガスであり、異なる混合ガスは切削シーケンスのための酸素の入った空気を含む。いくつかの実施形態では、切削シーケンスを開始し、プラズマアークトーチを加工物に対して移動させて切削部を形成する工程は、トーチと加工物との相対運動を引き起こすために電源からガントリーコントローラへ信号を送信する工程を含む。
いくつかの態様では、プラズマアークトーチにより加工物を穿孔するために穿孔シーケンスを行う方法と、同方法を実行するためのシステムおよび手段は、パイロットアークモード期間中に電極とプラズマアークトーチのノズルとの間のアークを開始する工程と、加工物を穿孔および切削するためにアークをノズルから加工物へ移す工程と、加工物穿孔シーケンスを開始する工程と、加工物穿孔シーケンス中にトーチと加工物との間のアークを維持するために電力モジュールへ供給されるパルス幅変調信号に関連付けられた特性を推定する工程と、この特性と所定値とを比較する工程と、推定された特性が所定値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、加工物とプラズマアークトーチとの相対運動を開始して切削シーケンスを開始する工程とを含み得る。
いくつかの実施形態は以下の特徴の1つまたは複数を含み得る。
いくつかの実施形態では、特性はパルス幅変調制御パラメータを含む。いくつかのケースでは、特性はパルス幅変調デューティサイクルの変化率を含む。いくつかの実施形態では、加工物とプラズマアークトーチとの相対運動を開始する工程は、プラズマアークトーチと通信する電源からプラズマアークトーチに機械的に結合された運動コントローラへ信号を送信する工程を含む。いくつかの実施形態では、推定特性が所定値を満たすおよび/または超えるということを判断する工程は、プラズマアークトーチからのプラズマが加工物を貫通したということを識別する。いくつかの実施形態では、加工物とプラズマアークトーチとの相対運動を開始する工程は所定期間だけ遅延される。いくつかの実施形態では、相対運動の開始を遅延することで、プラズマアークトーチから射出されたプラズマを使用して加工物内の半円錐形状穿孔をほぼ円筒状穿孔に開く。
いくつかの態様では、プラズマアークトーチの電極の使用可能穿孔作業回数を増加する方法と、同方法を実行するためのシステムおよび手段は、パイロットアークモード期間中に電極とプラズマアークトーチの対応するノズルとの間のアークを開始する工程と、加工物を穿孔および切削するためにアークを対応するノズルから加工物へ移す工程と、プラズマアークの電流を増加する工程と、プラズマガスまたはアークを取り囲むシールドガスの少なくとも1つとして不活性ガスを含む混合ガスを供給して、穿孔シーケンスを開始する工程と、穿孔シーケンスが終了したということを判断することに応じて、切削シーケンスを開始し、プラズマアークトーチを加工物に対して移動する工程とを含み得る。
いくつかの実施形態は以下の特徴の1つまたは複数を含み得る。
いくつかの実施形態では、不活性ガスの存在は、穿孔シーケンス中に加工物を貫通するために必要とされる最大プラズマアーク電圧を低減する。いくつかの実施形態では、不活性ガスの存在は穿孔シーケンス中のアーク付着時間を増加する。いくつかの実施形態では、不活性ガスの存在は加工物穿孔時間を増加する。いくつかの実施形態では、切削シーケンスを開始する工程は、トーチと加工物との相対運動を開始するために運動信号をCNCコントローラへ供給する工程を含む。いくつかの実施形態では、切削シーケンスを開始する工程は、アークを取り囲むために穿孔シーケンス中に供給される混合ガスとは異なる第2の混合ガスを供給する工程を含む。いくつかの実施形態では、混合ガスは穿孔シーケンス中のプラズマガスとして不活性ガスを含む。いくつかの実施形態では、穿孔シーケンス中に供給される混合ガスはアルゴンを含むプラズマガスと酸素を含むシールドガスとを含む。切削シーケンスを開始する工程は、アークを取り囲むために窒素を含むプラズマガスとアルゴンを含むシールドガスとを含む第2の混合ガスを供給する工程を含む。いくつかの実施形態では、不活性ガスを含む混合ガスはプラズマアークトーチ上にまたはその近くに配置された計測コンソールから供給される。いくつかの実施形態では、穿孔シーケンスが完了したということを判断する工程は、電極と加工物との間のアークに関連付けられた電気信号の特性を推定および監視する工程と、この特性と閾値とを比較する工程と、推定された特性が閾値を満たすおよび/または超えるということを判断する工程とを含み得る。いくつかのケースでは、特性はパルス幅変調制御パラメータまたはパルス幅変調制御パラメータの変化率を含む。
いくつかの態様では、プラズマアークトーチを操作する方法と、同方法を実行するためのシステムおよび手段は、第1の組のシールドガスおよびプラズマガスの存在下で電極とノズルとの間のアークを生成することによりプラズマアークトーチをアーク開始モードで操作する工程と、第2の組のシールドガスおよび/またはプラズマガスの存在下でアークをノズルから加工物へ移すことにより、プラズマアークトーチを移された穿孔モード(transferred piercing mode)で操作する工程であって、第2の組のシールドガスまたはプラズマガスのうちの少なくとも1つは不活性ガスを少なくとも部分的に含む、工程と、アークが加工物を十分に穿孔したということを判断することに基づき、第3の組のシールドガスおよびプラズマガスの存在下でトーチを加工物に対して移動することにより、プラズマアークトーチを移された切削モード(transferred cutting mode)で操作する工程とを含み得る。
いくつかの実施形態は以下の特徴の1つまたは複数を含み得る。
いくつかの実施形態では、プラズマアークトーチを移された切削モードで操作する工程は、トーチを移動することを開始するために運動信号をCNCコントローラへ供給する工程を含む。いくつかの実施形態では、第3の組のシールドガスおよびプラズマガスは第2の組のものとは異なる。いくつかの実施形態では、第2の組の不活性ガスは加工物を十分に穿孔するために必要とされる時間の長さを増加する。いくつかの実施形態では、第2の組の不活性ガスは加工物を十分に穿孔するために必要な最大プラズマアーク電圧を低減する。いくつかの実施形態では、アークが加工物を十分に穿孔したということを判断する工程は、電極と加工物との間のアークに関連付けられた電気信号の特性を推定および監視する工程と、この特性と閾値とを比較する工程と、推定された特性が閾値を満たすおよび/または超えるということを判断する工程とを含む。いくつかのケースでは、特性はアーク電圧またはパルス幅変調デューティサイクルの変化率を含む。いくつかの実施形態では、特性はパルス幅変調制御パラメータを含む。
いくつかの態様では、プラズマアーク材料処理システムは、トーチ本体へ接続される一組の消耗部品を受け入れるように構成されるとともにプラズマアークを生成するように構成されたトーチ本体を含むプラズマアークトーチと、トーチに動作可能に接続された電源であって、プラズマアークトーチの電極と処理対象加工物との間のプラズマアークに関連付けられた電気信号のパルス幅変調特性を計算する手段と、加工物穿孔シーケンスの一定期間にわたるトーチの操作中の特性を監視する手段と、この特性と閾値とを比較する手段と、計算された特性が閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、加工物穿孔シーケンスを終了し、切削シーケンスを開始し、プラズマアークトーチを加工物に対して移動させて切削部を形成する手段とを含む電源とを含み得る。
例示的プラズマアークトーチの断面図である。 プラズマガスおよびシールドガス供給システムとプラズマアークトーチとの例示的組み合わせの概略図である。 プラズマガスおよびシールドガス供給システムとプラズマアークトーチとの例示的組み合わせの別の概略図である。 アーク電圧推定モジュールを含む例示的電力制御ブロックの概略回路図である。 プラズマアークを形成するために電力を供給するために使用される別の例示的回路の概略回路図であり、トーチ性能を監視するための様々な測定点を示す。 例示的切削シーケンス中のプラズマアーク電圧と同電圧の変化率とを示す概略図であり、切削シーケンスに影響を与える物理的変化にどのように電圧が応答するかを示す。 切迫したプラズマアーク故障を予測し、故障前に消弧シーケンスを実施するための例示的シーケンスの概略図である。 プラズマアーク電流の揺らぎに基づきプラズマアークトーチ内の切迫した消耗品破裂を予測する例示的シーケンスの概略図である。 システムの電気的パラメータの変化を監視することにより、プラズマが様々な厚さの加工物を穿孔するのを検知するための例示的シーケンスの概略図である。 加工物穿孔期間中の例示的アーク電圧の概略図であり、プラズマガスおよびシールドガス用の様々なガスを使用する際の穿孔電圧の低下を示す。 加工物穿孔期間中の例示的アーク電圧の概略図であり、低いスタンドオフ高さに対する穿孔電圧の低下と穿孔時間の短縮とを示す。 プラズマガスおよびシールドガス供給システムとプラズマアークトーチとの別の例示的組み合わせの概要図であり、トーチとガス分配弁との間の距離を示す。 例えばハイパーサーム(Hypertherm)社のHD4070プラズマ切削システムにおいて使用されるような例示的パルス幅変調電流制御回路を示す概略図である。 例えばハイパーサーム(Hypertherm)社のHPRプラズマ切削システムにおいて使用されるような別の例示的パルス幅変調電流制御回路を示す概略図である。
いくつかの態様では、本明細書において説明されるように、本明細書で述べるシステムおよび方法は、プラズマアークトーチの1つまたは複数の精密かつ動的に監視および制御された電気的およびガスパラメータ(プラズマアーク電流およびそのパルス幅変調制御、プラズマガス流および/またはシールドガス流を含む)を有する電源を含み得、本明細書におけるシステム設計を使用して実現され得る。これらのシステムの精密制御は本明細書で述べるいくつかの有利なトーチ制御方法を実施するのに有用であるということが分かった。本明細書で詳細に説明される例示的方法は、プラズマアークの伸長を検出することによるランプダウンエラー検出および防止シーケンスと、プラズマアーク電流設定点と実際のプラズマアーク電流との誤差または乖離を判断することによるより正確な消耗品故障予測と、トーチ保護シーケンスの実施と、電気的パラメータの変動(例えば、アーク電圧値または電流をプラズマアークへ供給するパルス幅変調値の変化)を計算することによるより正確な加工物穿孔検出などの加工物穴穿孔シーケンスの改善とを含む。
図1を参照すると、例示的プラズマアークトーチ10はトーチ本体12とトーチ先端11とを含み得る。トーチ先端11は複数の消耗品(例えば、電極14、ノズル16、押え蓋13、渦リング15、シールド22)を含む。ほぼ筒形状を有するトーチ本体12は電極14とノズル16とを支持する。ノズル16は、電極14から離間されており、トーチ本体12内に取り付けられた中央出口オリフィスを有する。渦リング15は、トーチ本体12へ取り付けられており、接線速度成分をプラズマガス流に付与してプラズマガス流に電極14周囲を旋回させる一組の半径方向にオフセットまたは傾斜されたガス分配孔を有し得る。出口オリフィスも含むシールド22は押え蓋13またはトーチ本体へ接続(例えば、螺合)される。トーチ10は追加的に、電気的接続部、冷却用通路、アーク制御流体(例えば、プラズマガス)用通路、および電源を含み得る。いくつかの例では、トーチは、電源によるプラズマアークの生成を開始する信号を電源へ送信するために使用され得るスイッチ(例えば、トリガースイッチ)を含み得る。この信号に基づき、電源内の電気部品は、点火および切削作業を制御するためにトーチへ供給される信号を生成し変調し得る。
作業中、プラズマガスはガス入口管(図示せず)と渦リング15内のガス分配孔とを貫流する。いくつかのケースでは、トーチは、トーチを計測コンソールへ流体接続するガス接続部を含み得る。以下に説明されるように、計測コンソールは、様々な処理を行うためにトーチへ非酸化ガス(例えば、不活性ガス(例えば、アルゴンガス))などのガスを供給するために使用され得る。計測コンソールから、プラズマガスは、プラズマ室18に流れ込み、ノズル16の出口オリフィスとシールド22を通ってトーチ10から流れ出る。トーチを操作してプラズマジェットを生成するために、パイロットアークが通常、最初に電極14とノズル16との間に生成される。パイロットアークは、ノズル出口オリフィスとシールド出口オリフィスとを通過するガスをイオン化する。これはパイロットアークモードと呼ばれ得る。次に、アークは、加工物を熱的に処理する(例えば、切削する、えぐる、または溶接する)ためにノズル16から加工物(図示せず)へ移され得る。部品の配置、ガスの方向、冷却液流れ、電気的接続を含むトーチ10の示された詳細は多種多様の形式をとり得るということに注意すべきである。
トーチ10は通常、エネルギー(例えば、電力)をトーチ10へ供給してプラズマアークを所望トーチ操作中維持するためにプラズマアークシステム電源へ電気および流体に接続される。電源は、電源の様々な電気および流体部品の囲いとして役立つ筐体を含み得る。例えば、様々なシステムおよび装置が、電極14とノズルとの間のプラズマ室18(プラズマアークが形成され得る)へ送出されるプラズマガスまたはノズル16とシールド22との間のシールドガスの形式でガスおよび液体をトーチへ供給するために実現され得る。例えば、図2は、プラズマガスおよびシールドガス供給システムとプラズマアークトーチとの例示的組み合わせの概略図である。電磁比例制御弁などのプラズマガスプログラマブル制御弁205がプラズマガス供給ライン201内のトーチ10に隣接して配置される。電磁比例制御弁などのシールドガスプログラマブル制御弁405がシールドガス供給ライン401内のトーチ10に隣接しておよび/またはその中に配置される。任意選択的に、センサ210がプラズマガスライン201内に存在し、制御信号212をDSP215へ提供し得る。また任意選択的に、センサ410がシールドガス供給ライン401内に存在し、制御信号412をDSP215へ提供し得る。センサ210、410は、上に説明したものなど流れ、圧力、その他など様々なタイプの物理的パラメータを測定し得る。
プラズマアーク電流およびそのパルス幅変調制御、プラズマガス流および/またはシールドガス流を含むプラズマアークトーチの精密かつ動的実時間制御は本明細書のシステム設計を使用することにより実現され得る。これらのシステムの精密制御は本明細書で述べるいくつかの有利なトーチ制御方法を実施するのに有用であるということが分かった。本明細書で述べる例示的方法は、ランプダウンエラー検出および防止シーケンス、より正確な消耗品故障予測および検出、トーチ保護シーケンスの実施、およびより正確な加工物穿孔検出などの加工物穴穿孔シーケンスの改善または最適化を含む。
具体的には、第1の態様では、本明細書で述べるシステムによる精密かつ動的制御は、プラズマトーチランプダウンエラーを低減することにより電極寿命を延ばすために使用され得る。ランプダウンエラー(RDE:ramp−down error)は、プラズマシステムがプラズマアークの突然の消失を被ったとき、例えばプラズマトーチが加工物からそれてプラズマガスプレナム圧力と切削電流との連携ランプダウン(「長寿命技術」と呼ばれることがある)を完了することができないときに発生し得る。アークの突然消失は、特に酸素の存在下においてハフニウム摩耗の増加を引き起こし得る。例えば、いくつかのケースでは、適切な消弧シーケンスが無ければ、プラズマアークが早急に消失されると、プラズマアークが加工物へ依然として接続されているかのように流れ続けるプラズマガスの高圧が溶融エミッタ材料を吹き飛ばし得、これにより摩耗を生じ得る。したがって、精密かつ正確なプラズマガスランピング技術は、定常状態切削処理がトーチシャットダウンへ遷移される(すなわち、アークを消弧する)場合の電極寿命を延ばすために特に有用であり得る。すなわち、この態様では、電源は、そうでなければ電極の不要な摩耗を引き起こし得る望ましくないアーク消失を予測/検出し、このような不要な摩耗を制限するための処置を取って電極の寿命を延ばし得る。
例えば、プラズマトーチが材料の端を越えると、プラズマアークは(例えば、トーチと加工物の端(例えば、アーク付着点)との距離が増加するので)伸びてシステムのPWM値をそれに応じて変化させる。パルス幅変調デューティサイクルの増加は、チョッパーコントローラがパルス幅変調器を調整して所望電流を維持した結果である。したがって、本明細書におけるシステムは、プラズマアークが失われようとする時を予測するためにこれらの電気的パラメータ、システムパラメータ、および制御パラメータを監視し得る。それに応じて、電源は、電極消耗と短寿命とをもたらす可能性があるアークの突然消失を防止するための措置を迅速に取り得る。以下に説明されるように、アークの突然消失を防止するためのこの迅速な措置は、アークの電気的パラメータ、トーチへのガス流、またはトーチ自体の運動を調整することを含み得る。本出願の一態様の概要がここに提供されたが、より多くの実施形態および詳細が以下に提供される。
第2の態様では、以下に詳述するように、本明細書で述べるシステムによる精密かつ動的制御は消耗品の故障から生じる可能性がある損傷からプラズマトーチを保護するために使用され得る。すなわち、いくつかの従来の装置では、電極などの消耗品は破局的故障の時点まで摩耗し得る。いくつかのケースでは、消耗品はばらばらになるまで摩耗し(例えば、電極の端部は吹き飛び)、電極が設置されるトーチの損傷を引き起こし得る。しかし、本出願の発明者らは、電極が故障に近づくとプラズマアーク電流(例えば、設定電流対実電流)の変動が観測され得るということを発見した。したがって、プラズマアーク電流などのプラズマアークシステムの電気的パラメータを監視することにより、電源は、切迫した消耗品故障を予測し、このような故障を防ぐ措置を迅速に取り、これによりトーチの損傷も制限し得る。以下に説明されるように、例えば、電源はプラズマアークの実電流と比較した電流設定点を監視し得る。設定電流と実電流との誤差が閾値レベルに達すると、電源は、さらなる損傷を防止するために迅速な措置を取り得る。いくつかのケースでは、例えば、電源は、消耗品が交換されるまで、シャットダウンしてさらなる使用からロックされ得る。いくつかの実施形態では、以下に説明されるように、冷却液温度の揺らぎが、切迫した消耗品故障を予測するために追加的にまたはその代わりに使用され得る。すなわち、いくつかのケースでは、上昇する冷却液温度が切迫消耗品故障を示し得る。いくつかのケースでは、アーク電流と冷却液温度とが補完的やり方で使用され得る。ここでは、冷却液温度が、起こり得る故障の警告指標と見なされ得、一方アーク電流は切迫故障のより確定的な通知を提供し得る。本出願の態様の概要はここに提供されたが、より多くの実施形態および詳細が以下に提供される。
第3の態様では、本明細書で述べる精密な電気およびガス供給システムは、トーチが移動され得るとともに材料処理作業が開始し得るように、いつ加工物穿孔シーケンスが完了するかを予測する(例えば、電源自体を使用することにより)ために使用され得る。穿孔検出を可能にすることにより、様々な処理パラメータが、プラズマトーチ性能を向上するために調整され得る。以下に詳述するように、従来システムは通常、切削を行うためにトーチの移動を進める前に所定時間の間穿孔する。これは、不要に長い切削時間、不要な電極消耗、または望ましくない加工物損傷をもたらし得る。しかし、いくつかの実施形態では、精密かつ高速制御を有する本明細書のアーク電圧推定システムは、プラズマトーチの運動を開始するためにおよび/または切削のために供給されるガスを変更するために、いつプラズマアークが加工物を成功裡に穿孔したかを検知するように使用され得る。加工物が穿孔されたということをその時点で正確に知ることは、従来システムで行われるように穿孔後に同じ場所に不必要に留まるのではなく、穿孔後実行可能な限り速やかに切削を開始するのに有用であり得る。いくつかの実施形態では、以下に詳述するように、アークが加工物を穿孔する時間は、プラズマアーク信号を生成する電源内の1つまたは複数の電気信号(パルス幅変調パラメータ(またはその変化率)または電圧パラメータ(例えば、時間に対する電圧変化率(dV/dt))など)、1つまたは複数の閾値、またはその両方の組み合わせを監視することにより検出され得る。
第4の態様では、本明細書で述べる精密かつ高速に動作するガスおよび電気システムは、穿孔期間中に、電極の耐用寿命(例えば、電極が使用され得る穿孔シーケンスの数)を増加する技術を実施するために使用され得る。例えば、不活性ガス(例えば、アルゴンガスまたは窒素ガス)などの非酸化ガスの存在下で穿孔シーケンスを行うことは、穿孔を完了するために必要な電圧が低下される環境を築くのを助け得る。穿孔の低電圧化の結果として、プラズマアーク電極が多数の穿孔作業の間使用され得る。例えば、不活性ガス(例えば、アルゴンまたは窒素ガス)および低電圧化は、穿孔期間中にトーチが加工物から遠く離される(例えば、より高い離間高さ(standoff height)を有する)ことを許容し得、これにより耐用寿命を増加するのも助け得る。例えば、いくつかのケースでは、より高いスタンドオフ高さは、溶融加工物材料飛び散りがトーチ(例えば、消耗品)へ付着することを低減するのを助け得る。本明細書で述べるように、トーチ内およびシールドガスおよび/またはプラズマガスをトーチへ供給するガス弁内のガス量の低下は、いくつかの従来システムと同様に遠く離れた位置(例えば、プラズマ引き出しラインの反対端に)よりむしろトーチ自体近くに見出され得る。弁がトーチに近いということとシステムがより少ないガス量で働くこととの結果として、ガスは迅速かつ効果的に変更され、これにより、本明細書のガス供給方法をより実現可能なものにし得る。
上記態様において説明された本発明の方法を実現するために、プラズマガスおよび/またはシールドガスのガス流および電気的特性ランプアップおよびランプダウン技術が実施され得る(例えば、DSP215(例えば、CNC)を使用して自動的に)。いくつかの実施形態では、上に識別されたものなどの変数に基づく特定切削情報を含む切削表が使用され得る。これらのパラメータは、切削プログラムによる迅速な参照および利用のために「切削表」内に格納され得る(例えば、電子的形式で)。したがって、切削表は、切削プログラムによる容易な参考のために(例えば、装置オペレータによる選択および使用のために)切削形状およびパラメータを格納し得る。このようなシステムを使用することにより、トーチ電流レベルおよびガス流速の自動制御が、一貫した切削操作のために利用され得る。このようなシステムは、切削操作に影響を与える多くの相互関連変数を考慮して既に最適化された定切削情報を活用するために採用され得る。
図3は、強化された操作柔軟性を提供するプラズマガスおよびシールドガス供給システムとプラズマアークトーチとの別の例示的組み合わせの概略図である。具体的には、図3は、どのように複数(例えば、この例では7つ)の異なる供給ガスが2つの切削用ガス701、702(それぞれプラズマガスおよび/またはシールドガスを供給するために利用可能である)を供給するシステム内に取り込まれ得るかを示す。例えば、異なるプラズマガスまたはシールドガス組成は、異なる加工物材料または厚さを切削する際に好適であり得る。追加的にまたはその代わりに、いくつかの実施形態では、異なるプラズマガス組成が、パイロットアーク開始シーケンス(例えば、パイロットアークモード)、加工物穿孔シーケンス(例えば、穿孔モード)、およびその後の加工物切削シーケンス(例えば、切削モード)などの材料処理シーケンスの異なる態様に好適であり得る。いくつかのケースでは、本明細書で詳述されるように、アルゴンを含むガスなど1つまたは複数の非酸化ガスが、加工物を穿孔するための有益な環境を提供し得る加工物穿孔モードで使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、加工物穿孔シーケンス中のアルゴンガスの存在は加工物を十分に穿孔するために必要なプラズマアーク電圧を低下するために有用であり得る。必要とされる電圧低下はまた、電極が故障前に経験し得る穿孔シーケンスの数を増加することによりプラズマアーク電極の耐用寿命を保持または拡張するために有用であり得る。
いくつかの実施形態では、例示的システム図3に示すように、システムは、弁(例えば、電磁弁)710を介し第1の高アルゴン含有量(例えば、H5(約5%水素含有量、約95%アルゴン))を有するガス、弁711を介し第2の低アルゴン含有量(例えば、H35(約35%水素含有量、約65%アルゴン含有量))を有するガス、弁712を介し高窒素含有量(例えば、F5(約5%水素含有量、約95%窒素))を有するガス、および/または第1の切削用ガス(例えば、プラズマガスとして)701として弁713を介しメタン(CH4)を供給し得る。第1の切削用ガスとして例えば窒素(N2)も弁714を介し供給され得る。空気も第1の切削用ガスとして弁715を介し供給され得る。逆止弁703が第1の切削用ガスライン内に含まれ得る。この第1の切削用ガス701は、プラズマトーチ近くに位置するプラズマガスプログラマブル制御弁205、および上述のようなセンサ210を通って供給され得る。第1の切削用ガス(例えば、プラズマガス)用のいくつかの例示的ガスが上に説明されたが、これらは単なる例として提供される。したがって、本明細書で述べるシステムおよび方法は、使用のために様々なガスの組み合わせのうちの任意のものをプラズマトーチへ供給するために使用され得る。加えて、様々な弁は、様々な切削シーケンス中に様々なガスをトーチへ供給するために使用され得る。
窒素はまた、オン/オフ電磁弁720を介し第2の切削用ガス(例えば、シールドガス)702として、空気は弁721を介し、ヘリウムは弁723を介し、O2(酸素)は弁722を介し供給され得る。逆止弁704が第2の切削用ガスライン内に含まれ得る。図示のように、第2の切削用ガスは、プラズマアークトーチに隣接して配置されたシールドガスプログラマブル制御弁405と上述のようなセンサ410とを通過し得るシールドガスとして使用され得る。図示しないが、DSP215が、例えばプログラマブル制御弁205、205A、405、405Aを、および/または弁710、711、712、713、714、715、720、721、722、729のうちのいくつかまたはすべてを操作するために使用され得る。本明細書で述べる弁は選択弁または三方弁など様々な種類の弁を含み得る。加えて、本明細書で述べる弁は約5ミリ秒〜約40ミリ秒程度など改善された応答時間を有し得る。改善された弁応答時間は、トーチ内のガス量の低減に加えて、トーチへ供給されるガスを切り替えることまたはトーチシャットダウンシーケンスを実施することなどのトーチ操作の一貫性を改善し得るということに注意すべきである。
第2の切削用ガス(例えば、シールドガス)のいくつかの例示的ガスが上に説明されたが、これらは単なる例として提供される。したがって、本明細書で述べるシステムおよび方法は、使用のために様々なガスの組み合わせのうちの任意のものをプラズマトーチへ供給するために使用され得る。加えて、様々な弁は様々な切削シーケンス中に様々なガスをトーチへ供給するために使用され得る。さらに、いくつかのガスが第1の切削用ガスまたは第2の切削用ガスに可能であるとして説明されたが、当業者は、様々な例示的ガスまたは本明細書で述べる他のガスが本明細書および特許請求項において述べる様々なシーケンスに従って第1の切削用ガスまたは第2の切削用ガスとして使用され得るということを理解するであろう。
図3に示すいくつかの例はまた、クロスオーバライン730、732を特徴とし得る。すなわち、クロスオーバライン730はシールドガスとして使用される第1の切削用ガス(例えば、プラズマガス)701を供給し、クロスオーバライン732はプラズマガスとして使用される第2の切削用ガス(例えば、シールドガス)702を供給する。クロスオーバラインのそれぞれは、クロスオーバガス流の量を制御するために使用され得る電磁比例制御弁などの弁(例えば、プログラマブル制御弁)205A、405Aを含み得る。クロスオーバ流を取り込む実施形態に関し、クロスオーバプログラマブル制御弁205A、405Aはプラズマアークトーチに隣接してまたはその中に配置されるということが通常は有用である。クロスオーバガス流はシステム内に既に流入した他のガスを強化または交換するために使用され得る。
上記説明は主として、トーチに隣接して(例えば、トーチの60.96センチメートル(2フィート)、182.88センチメートル(6フィート)または304.8センチメートル(10フィート)以内に)配置されたプログラマブル制御弁(例えば、205、405)に焦点を当てたが、いくつかの実施形態はまた、プログラマブル制御弁機能が取り込まれたトーチを含む。例えば、プラズマトーチとプログラマブル制御弁は単一(すなわち、両者間の連結ホース無し)アセンブリであり得る。このような密接結合実施形態は、プラズマトーチの筐体へ直接取り付けられるすなわち直接結合される(例えば、ボルト締めされる)プログラマブル制御弁を含む。いくつかの実施形態では、プログラマブル制御弁装置はプラズマトーチ本体内に配置される。プログラマブル制御弁機能(例えば、プラズマガスまたはシールドガスのための)をトーチ内に配置することで、プラズマトーチシステム内に存在する外部部品の数を低減する。
いくつかの例示的ガス供給システム構成について上に述べたが、他の実施形態が可能である。具体的には、プラズマアークトーチを操作するために使用されるガス(例えば、プラズマガスまたはシールドガス)がトーチから離れて(例えば、トーチから実質的に離れて(例えば、トーチ引き出しホースの反対端に))配置されたいくつかの例について説明したが、他の例は様々な位置に配置されたガス供給器を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、加工物を穿孔するのを支援するために使用されるガス(例えば、アルゴン)はいくつかの他のガスよりトーチの近くに配置され得る。いくつかのケースでは、トーチに対してトーチ引き出しホースの反対端よりもトーチ(トーチに流体接続された計測コンソールなど)の近くに穿孔支援ガスを配置することが、穿孔作業中にトーチへ供給されるガスをより良く制御するために利用され得る。例えば、計測コンソールはいくつかの従来のガス供給技術より迅速かつ精密に穿孔支援の提供を制御し得る。計測コンソールは図12に関して以下に示されさらに詳細に説明される。
また図3に示すのは、プラズマガスを大気(ATM:atmosphere)へ放出するために使用され得る任意選択的通気弁729である。通気弁729はオン/オフ電磁弁であり得る。いくつかの実施形態では、通気弁729はプログラマブル制御弁であり得る。プログラマブル制御弁通気弁729は、(例えば、ランプダウン時間を改善するために)プラズマ室207へ流れるプラズマガスの流速をプラズマガスプログラマブル制御弁205A、205だけにより可能なものより速く低減することが望ましい切削条件に遭遇する際に有用であり得る。いくつかの実施形態では、通気弁729は、通気容量および制御の増大に備えて並列に搭載された2つ以上のオン/オフ電磁弁であり得る。2つ以上の通気弁が独立にまたは同時に作動され得、様々なサイズ(すなわち、様々な弁係数(C))を有し得る。
当然、他の組み合わせが可能である。示されたもの以外のガス供給器が使用され得、例えば様々なガス源を混合するために、当業者に知られた様々な技術が使用され得る。例えば、プラズマガス混合物は、当業者に知られた技術および器具類(図示せず)を使用してメタンとH35とを混合することにより形成され得る。クロスオーバライン730、732を使用する上記混合技術に加えて、追加のガス供給器がトーチの隣に追加され得、これらの追加のガス供給器はプログラマブル制御弁を使用することにより制御され得る。例えば、いくつかの実施形態は、還元ガスの流れがプログラマブル制御弁により制御されるようにプログラマブル制御弁405とセンサ410との間のシールドガスに還元ガス流(メタンなどの)を追加することを含む。2つ以上の追加ガス(還元ガス流などの)がこのようにして追加され得る。プラズマガスのための同様な技術が使用され得る。多くの他の配置および組み合わせも可能である。
別の例示的ガス供給構成が図12に描写される。図示のように、システムは、シールドガスおよびプラズマガスを供給するためにトーチに流体接続されたいくつかの弁へF5、H2、Ar、N2、O2、空気などの様々なガスを供給し得る。図示のように、ガスをトーチへ導く弁(例えば、三方弁)はトーチから約2メートル〜約4.5メートルにあるトーチ接続モジュール内に配置され得る。一方、ガス供給器はトーチ接続モジュールから約3メートル〜約15メートルに配置され得る。
以下に説明されるように、ガスは、トーチ開始、加工物穿孔または切削シーケンスを含む本明細書で述べるトーチ操作技術を実施するために様々なシーケンスで(例えば、プラズマガスまたはシールドガスとして)トーチへ供給され得る。本明細書で別途明記しない限り、以下の様々なガス供給方法およびシーケンスは上記ガス供給システムを使用することにより実現され得る。
単独でまたは本明細書で述べる様々なガス供給システムと組み合わせて、プラズマアークトーチを制御および操作するための電気システムは、1つまたは複数の処理シーケンスを実施するために使用され得る1つまたは複数の電気的特性を推定(例えば、または判断)するために使用され得る。いくつかの実施形態では、例えば、プラズマアークシステムは、切削シーケンスのいくつかの物理的特性を推定し、このような物理的特性に対する応答を実行し得る。例えば、図4は、アーク電圧推定モジュールを含む電源の電力制御ブロックの回路図である。示されるように、回路100は、電力回路ブロック300へ結合されたパルス幅変調(PWM)制御回路ブロック200を含む。電力回路ブロック300は、未調整入力電圧源VIN、電力トランジスタスイッチ/ダイオード組み合わせQ1、D1、出力フィルタインダクタL1およびプラズマアークRLDを含むスイッチドモード電源であり得る。電力回路ブロック300は、アーク負荷RLDを通る出力電流IARCがスイッチQ1のデューティサイクルに依存するように標準的チョッパーとして動作し得る。示された電力回路ブロック300はバックコンバータであるが、他の実施形態はブースト、バックブーストおよびその変形形態を含む他の回路トポロジーを含み得る。
PWM制御回路ブロック200は、そのデューティサイクルと、したがってプラズマアーク負荷RLDを通る出力電流IARCとを制御するためにゲート信号T3PWMをスイッチQ1へ供給し得る。示されるように、PWM制御ブロック200は、電流基準ブロック210、誤り制御ブロック220、帰還電流センサ240、PWM比較器ブロック230、およびアーク電圧推定モジュール250を含む。
システムのプログラムまたはオペレータが、電流基準ブロック210を、出力電流IARCを維持するための所望電流基準IREFに手動で設定し得る。出力電流IARCは、ホール電流センサなどの電流センサ240を使用することにより監視され得る。電流センサ240は帰還電流IFBを誤り制御ブロック220の入力へ送信する。誤り制御ブロック220は、当業者に知られた例えば標準的比例積分微分コントローラ(PID(proportional−integral−derivative)コントローラ)として実現され得る。誤り制御ブロック220は、帰還電流IFBと所望電流基準IREFとを比較し、変調誤差信号Errorを出力する。
次に、誤差信号(Error)がPWM比較器ブロック230へ入力され得、ここでサンプリングされ、スイッチモード電源300のデューティサイクルを調整する適切なゲート信号T3PWMを生成するために使用され、これにより出力電流の誤差を補正する。PWM比較器ブロック230およびアーク電圧推定モジュール250は、テキサスインスツルメンツ(Texas Instruments)社のTMS320LF2407Aなどのデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を使用して実現され得る。これらの制御ブロックはまた、1つまたは複数の好適にプログラムされたプロセッサまたは専用プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ)、ハードワイヤード論理、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)またはプログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array))などの組み合わせを使用することにより実現され得る。
適切なゲート信号T3PWMを生成するために、PWM比較器ブロック230は瞬間誤差サンプルT3CMPRと搬送波信号T3CNTとを比較する。搬送波信号は、アプリケーションに依存してその周波数が何百ヘルツ(Hz)からメガヘルツ(MHz)までのどこかの範囲である鋸歯または三角形状搬送波として生成され得る。プラズマ切削アプリケーションでは、搬送波信号の周波数は通常約15kHzである。比較器は、2つの信号間の差を増幅し、搬送波信号T3CNTの1スイッチング周期にわたるその平均値が瞬間誤差サンプルT3CMPRの値と等しいゲート信号T3PWMを生成する。スイッチQ1へのゲート信号の印加は出力電流IARCを駆動し所望定常値に維持するためにデューティサイクルを調整する。
上述のアーク推定技術に加えてまたはその代わりに、プラズマアークの電気的特性を推定する他の技術が可能である。例えば、いくつかの実施形態では、プラズマアークを生成するために電気信号をプラズマアークトーチへ供給するパルス幅変調器のデューティサイクルが、プラズマアークトーチの使用中に観測される様々な物理的意味合いのうちの任意のものを推定するために監視および使用される。
例えば、図5を参照すると、いくつかのケースでは、電源システム500は、電気的入力(例えば、ライン電圧)を受信しそれをバス電圧(例えば、直流バス電圧)などのシステム信号に変換する変圧器502を含み得る。いくつかのケースでは、バス電圧は360ボルトまたは約360ボルトであり得る。
変圧器502から、バス電圧はチョッパー504へ供給され得る。チョッパー504は、固定DC入力(例えば、バス電圧)を、プラズマアーク用の電気信号を生成するために使用される可変DC出力電圧に変換するスイッチング装置を含み得る。チョッパー504からの可変DC出力電圧は、トーチへ供給され、プラズマアーク処理作業506(例えば、加工物切削作業)を行うためにプラズマアークを生成するために使用され得る。
処理作業のために加工物へ供給される電力(例えば、プラズマアークを形成する電力)は、加工物を介し転送され、電源システムに戻される。例えば、閉回路が、加工物および電源システムとの電気回路を維持するためにチョッパーにより形成され得る。例えば、パルス幅変調システム508が、加工物とチョッパー504への戻りとの間の回路内に配置され得る。パルス幅変調制御システム508はプラズマアークを生成する電気信号の電流レベルを設定する(例えば、そのデューティサイクルを調整することにより)ように実現され得る。パルス幅変調(PWM)信号は、ディジタルソースを使用して信号(例えば、アナログ信号)を生成するための方法である。例えば、チョッパーは開回路電圧を有し得、電流が測定され得る作業中に、そして電流が低過ぎればパルス幅変調デューティサイクルは増加され得る。このサンプリングおよび調整は、パルス幅変調デューティサイクルを調整するために定期的に(例えば、33マイクロ秒毎に)行われ得る。この調整は制御ループと見なされ得、調整されたパルス幅変調デューティサイクルは各ループにおいて閾値と比較され得る。例えば、PWM信号はその振る舞いを規定する2つの主成分(デューティサイクルおよび周波数)で構成される。デューティサイクルは、信号がハイ(オン)状態である時間を、1サイクルを完了するのにかかる全時間の百分率として記述する。周波数は、どれくらい速くPWMが1サイクルを完了するか(すなわち、1000Hzは1秒当たり1000サイクルであろう)、そしてしたがってどれくらい速くハイ状態とローとの間を切り替わるかを判断する。ディジタル信号のオフおよびオンを十分に速い速度で循環することにより、そしていくつかのデューティサイクルにより、出力は、電力を装置へ供給する際に定電圧アナログ信号のように振る舞うように見えるようになる。当業者が理解するように、パルス幅変調制御システムデューティサイクルは、設定電流を維持する絞り(throttling)機構と同種である。すなわち、いくつかの例では、パルス幅変調はシステムの百分率「オン」時間である。例えば、システムは66マイクロ秒の期間である15kHzで作動され、PWMは百分率オン時間である。例えば、5Vでハイ(オン)または0Vでロー(オフ)のいずれかであり得るディジタルソースを仮定し、3V信号を生成するためには、5Vを60%の時間出力する60%のデューティサイクルを有するPWMを使用し得る。したがって、ここでは信号は60%の時間「オン」(例えば、60%「オン」時間)である。ディジタル信号が十分に高速に循環されれば、出力において見られる電圧は平均電圧であるように見える。ディジタルローが0Vであれば(通常そうである)、平均電圧は、デューティサイクルが掛けられるディジタルハイ電圧を取ること(すなわち、5V×0.6=3V)により計算され得る。80%のデューティサイクルの選択は4Vを生じ、20%のデューティサイクルの選択は1Vを生じるであろう。以下同様である。
プラズマアークの電流設定点を制御する(プラズマアークの所定電流を設定する)ことに加えて、プラズマアークの実電流が監視され得る。例えば、プラズマアークとパルス幅変調制御システム508との間の電気的接続部における電流。この電気的接続部は電流測定点510として図5においてマーキングされている。当業者が容易に理解し得るように、電圧もまた電流が測定される場所で測定され得る。
以下に説明されるように、電気的特性は、実施されるプラズマアーク処理における変化(例えば、物理的または機械的変化)を予測するまたはそうでなければ推定するためにシステム全体にわたる様々な点において測定および監視され得る。例えば、プラズマアーク電圧の、またはプラズマアークを提供するパルス幅変調器デューティサイクルの揺らぎがプラズマアークの伸長を示し得る。加えて、プラズマアーク電流は、(例えば、電流測定点510において)監視され、消耗品故障が電流設定点と実電流との間のノイズレベルにより予測され得る電流点と比較される。
加えて、いくつかの実施形態では、電源におけるパルス幅変調(PWM)電流制御はDSPと演算増幅器ベース回路とのハイブリッド組み合わせを使用することにより実現され得る。例えば、最初に、PWM電流制御回路(例えば、ハイパーサーム(Hypertherm)社のHD4070プラズマ切削システム)を含むビルディングブロックについて、図13において説明する。この説明の次に図14におけるHPR PWM電流制御回路の説明が続く。HPR制御回路内のDSPの使用はアーク電圧の容易な推定を助長する。本明細書で述べるようにアーク電圧を厳密に使用することに加えて、PWMデューティサイクルはまた、本明細書の様々な方法を実施するために計算され使用され得る。例えば、図13は、アナログ演算増幅器ベースPWM電流制御回路とその関連電力回路ブロックとを含む例示的プラズマ切削電源制御システムの概略図を示す。PWM制御回路のビルディングブロックは以下のものを含み得る:
1)電源電流を監視し、所望電流基準と比較した後に誤差出力を生成する誤差コントローラブロック(例えば、比例積分微分(PID:Proportional−Integral−Derivative));
2)変調信号(この場合は誤差制御器出力)と搬送波信号とを比較するPWM比較器ブロック。後者は通常、アプリケーションに依存して、数百Hz〜MHzの間のどこかの範囲の周波数を有する鋸歯または三角波形である。プラズマ切削アプリケーションでは、この周波数は通常約15kHzである。比較器は、2つの信号間の差を増幅して、1スイッチング(搬送波)サイクルにわたるその平均値が比較の瞬間において変調波の値と等しい出力を生成する;
3)電源出力電流を監視しそれをコントローラへフィードバックする帰還電流センサブロック(例えば、ホール電流センサ)。
プラズマ切削電力回路ブロックは、未調整直流入力電圧源Vin、電力トランジスタスイッチ/ダイオードの組み合わせ(Q1〜D1)、出力フィルタインダクタ(L1)、およびアーク負荷を含み得る。PWM比較器出力は所望出力電流を実現および維持する制御目的を達成するためにQ1状態(オンまたはオフ)を制御する。
別の例では、図14に描写されるのは、ハイブリッドプラズマ切削電源制御システム(例えば、ハイパーターム(Hypertherm)社によるHPR130電源)のブロック図である。この例では、PWM比較器ブロックはDSP(TI LF2407)を使用することにより実現され得る。DSPチップの内部の適切な周辺装置は通常、15kHz周波数の三角形状搬送波を生成するように構成される。演算増幅器ベースPID誤差制御器出力はDSPとA/Dコンバータとのインターフェースを介し感知され得る。次に、PWM信号比較器はこれらの信号を比較し、その出力においてPWMパルストレインを生成する。次に、この信号は、処理中に出力電流を制御するHPRチョッパーIGBTをオン/オフするために使用される。
これらおよび他の電源設計を使用することにより、アーク電圧はいくつかのやり方で計算され得る。例えば、いくつかの実施形態では、アーク電圧を推定する方法は、インダクタ電圧降下が一定アーク電流ではほぼ零であるという原理に基づき得る。これは、インダクタの入力における平均直流電圧がアーク電圧の平均値と等しいということを意味する。例えば、
arc=Dss×Vin (1)
ここで、Dssは、トランジスタスイッチの定常状態デューティサイクル、Vinは未調整直流入力電圧、Varcは平均アーク電圧成分である。
HPR制御回路の場合、これらのパラメータ(すなわち、DssおよびVin)は両方ともアーク電圧計算のために容易に利用可能である。その値がT3CMPR(タイマ比較レジスタ)内にDSPにより格納される電流コントローラ出力はデューティサイクル値Dssである。DSPはまた、入力交流過小電圧および過大電圧保護をシステムへ提供するために入力交流電圧Vacinを監視し得る。このパラメータは、2つ(VinおよびVacin)が互いに直接比例するので、Vinを得るために使用され得る。利用可能なこれらパラメータの両方により、式(1)は、Varc推定のための極僅かの計算オーバーヘッドによりDSPにおいて容易に実現され得る。
このタイプのアーク電圧推定はいくつかの有利性を有し得る。第1に、例えば、アーク電圧推定実施形態は、追加ハードウェアを必要とせず、極僅かのソフトウェアおよび計算オーバーヘッドを必要とする。また、推定されたVarc値は、既に2つ(すなわち、電源とトーチ高さコントローラ(THC:Torch Height Controller)と)をリンクしているシリアルケーブルを介しTHC(加工物からのトーチのスタンドオフ高さを設定し得る)へ送信され得る。この処理では、アーク電圧測定のために現在使用される電圧分割器ボードと、このボードを電源およびトーチ指令モジュール(TCM)へ接続するケーブルは、関連ボードおよび配線費用を低減するために削除され得る。加えて、電圧分割器ボードを使用するアーク電圧測定は、電圧分割器ボードがアーク電圧のガルバニック絶縁措置(galvanically isolated measure)を提供したとしても電気ノイズに敏感であり得る。一方、本明細書におけるアーク電圧推定はこの問題とその関連サービス費用とを低減する(例えば、削除する)。
上記電気および流体管理システムは、切削またはえぐり操作などの材料処理作業を実施または改善するために様々な方法を実施するために使用され得る。
消耗品保護方法
プラズマアーク電源システムなど本明細書で述べた電気システムにおける発展形態は、プラズマアークの物理的状態(したがってまた、切迫したアーク故障事象)を示す様々な電気信号を迅速に監視する能力と、また電気的アークランプ(electrical arc ramp)手順を生成するために迅速に応答する能力とを高めた。すなわち、切削、えぐり、または他の材料変更作業などの材料処理作業中に観測される電気的特性は、作業中に遭遇される様々な課題をこれらの特性に基づき推測するために使用され得、プラズマアークシステムは、処理作業を維持するために、またはプラズマトーチの消耗品などのシステム部品への望ましくない損傷を制限するために様々な対応措置を実施し得る。
例えば、本明細書で述べるシステムおよび方法はプラズマトーチランプダウンエラーを低下するために使用され得る。プラズマ切削電極寿命は、ランプダウンエラーに晒されると著しく低減され得る。ランプダウンエラー(RDE)は、プラズマシステムがプラズマアークの突然消失を経験し、プラズマガスプレナム圧力と切削電流との連携ランプダウン(「長寿命技術」と呼ばれることがある)を完了することができないと、発生し得る。アークの突然消失は、特に酸素の存在下においてハフニウム摩耗の増加を引き起こし得る。例えば、いくつかのケースでは、適切な消弧シーケンス無しでは、プラズマアークが早急に消失されると、流れ続けるプラズマガスの高圧が溶融エミッタ材料を吹き飛ばし、これにより摩耗を生じ得る。また、いくつかのケースでは、アーク突然破綻は、トーチ内に乱流を発生し、また材料消失を生じ得る。いくつかのケースでは、20%のランプダウンエラー(RDE)レートは50%以上の電極寿命低下をもたらし得る。したがって、本明細書で述べるシステムおよび方法はプラズマトーチランプダウンエラーを低減するために使用され得る。
本明細書で述べる概念は、プラズマシステムが、例えば推定アーク電圧などの電気的特性、推定アーク電圧の変化、パルス幅変調制御システムの特性(例えば、デューティサイクルまたはデューティサイクルの変化率)を監視することにより早期段階のランプダウンエラーを検出し、急速ランプダウンを開始できるようにする。例えば、いくつかのケースでは、急速ランプダウンは急速電流および/またはガスランプダウンを含み得る。その代りにまたは追加的に、ランプダウンはトーチコントローラ(例えば、CNC)を使用してトーチの運動を停止する工程を含み得る。検出およびその後のランプダウンは通常、電源がその最高電圧能力(例えば、プラズマアークが消失される点)に到達する前に、発生することになり、多くのシステムパラメータを調整してランプダウンプロファイルを特定事象に合わせることによりランプダウンエラーを制限および防止する。
ランプダウンエラー前のアーク電圧振る舞い
プラズマトーチが材料の端を越えると、プラズマアークは伸び(例えば、トーチと加工物の端(例えば、プラズマアークが加工物に付着するアーク付着点)との間の距離が増加するので)、アーク電圧を急速に増加させる。アーク電圧と共に、パルス幅変調デューティサイクルもまた、チョッパーコントローラが所望電流を維持するためにパルス幅変調器を調整するので増加するであろう。通常、これは、材料の周辺端または大きな内部特性部の端のいずれか(アークが隙間を「ジャンプ」できないような十分に大きな例えば切り口、孔、隙間など)で発生するだろう。パルス幅変調デューティサイクルおよびアーク電圧は定常状態切削中に若干変動すると予測されるが、伸長されたアークはこれらパルス幅変調デューティサイクルおよびアーク電圧を突然かつ著しく増加させることになる。
切迫ランプダウンエラーの検出
アーク電圧は直接監視されてもよいし、電流制御システムのバス電圧およびPWMデューティサイクルを使用して計算されてもよい。下側処置限界が、材料欠陥、歪曲板、アーク動力学などに起因する正常電圧揺らぎをフィルタリングするために使用され得る。処置限界はまた、切り口横断(kerf−crossing)電圧変化をフィルタで除去するために課せられ得る。図6において、VkerfとVedgeとの関係、V、dV/dtはすべて、端における一意的特性を場合によっては示し得、回復可能切り口横断と回復不能端とを区別するために使用され得る。追加的にまたはその代わりに、上に述べたように、プラズマアークの所望電流レベルを維持するパルス幅変調デューティサイクルはまた、端における一意的特性を示し得る。図6の例は、20インチ/分(ipm)における130A酸素/空気処理の振る舞いを示す。これは非常に遅い切削速度であり、電圧トレースは予測振る舞いと同じようである。この試験はまた、通常は例えば偽ランプダウン推定を制限または回避するためにアーク電圧処置限界を調整することにより解決される必要があるであろう穿孔事象(すなわち、ここでは、電圧スパイクの電圧および変化率)を示す。同様な振る舞いが他の切削シナリオに対して予測されるが、切削速度が増加するとdV/dtもまた通常は増加し、ランプダウンの時間は低下することになる。この結果、(すなわち、切り口を横断する際にランプダウンすることがオペレータにより望まれていなければ偽ランプダウンを回避するために)切り口横断をフィルタリングすることは速度が増加するのでより困難である。
したがって、図7を参照すると、電気的特性は、いつプラズマアークが不用意に消弧されようとしているかを予測して代わりの(例えば、加速された)アークシャットダウンを実施するために監視され得る(例えば、計画された消弧シーケンスが無い場合に)。特性およびその変化は、処理作業中に起こる物理的変化を示唆し得る。具体的には、プラズマアークの電気的特性の揺らぎは、アークの伸長などプラズマアークの物理的変化を示唆し得る。いくつかのケースでは、アークのこのような伸長は、プラズマトーチが通過した、通過しようとしている、または加工物内の空隙を越えたということを示唆し得る。例えば、空隙は、加工物の端(例えば、外周辺端)からはみ出る事象、または切り口を越える事象を含み得る。例えば、いくつかの態様では、プラズマアーク破裂(例えば、または突然破綻)を制限するための方法またはプラズマアークトーチ内に設置されたプラズマアーク電極消耗品の耐用寿命を保つための方法などの方法はまず、トーチと処理対象加工物との間のプラズマアークを発生するためにトーチへ供給される電気信号の特性を測定(例えば、連続的に、瞬間的に、または実時間測定)する工程を含み得る。すなわち、プラズマトーチが加工物から離れ空隙方向に移動し始めると、測定される特性またはその変化は、プラズマアークトーチとプラズマアークが加工物に付着するアーク付着点との間の距離が増加しているということを示し得る。例えば、特性は通常、パルス幅変調システム(例えば、パルス幅変調制御システム508)の特性を含む。いくつかのケースでは、特性はパルス幅変調制御システムのデューティサイクルを含み得る。すなわち、パルス幅変調デューティサイクルもまた、アークが長くなるとチョッパーコントローラが所望電流を維持するためにパルス幅変調器を調整するので増加するであろう。その代りにまたは追加的に、特性はパルス幅変調制御システムのデューティサイクルの変化率を含み得る。パルス幅変調制御システムのデューティサイクルはまた、一貫した(例えば、一定)プラズマアーク電流を維持するために使用される電気力の量を示唆または指示し得る。実際には、デューティサイクルは一貫したプラズマアーク電流を制御するために必要とされる努力のレベルを示し得る。すなわち、本明細書で述べる電気システム設計を使用することにより、システムとアークの物理的状態とのこの監視および制御は、より速い検出とそれに応じた応答とを可能にしこの情報のためにコントローラに依存する必要が無い電源自体内で行われ得る。同様に、加工物との振る舞いは準実時間でおよび通信システムを介し監視され得、改善されたガス制御システム、代替ランプダウン手法が寿命を伸長するために実施され得る。他の従来システムでは、コントローラは一般的には、トーチ性能を監視し、それに応じて調整するために使用されてきた。この結果、本明細書のシステムおよび方法を使用する反応時間は、より高速であり、したがって従来システムよりトーチ部品をより保護し得る。
いくつかの実施形態では、特性はプラズマアークの電圧を含み得る。例えば、プラズマアーク電圧は図4および図5に関して上に示され説明されたシステムおよび方法に従って推定(または検出)され得る。
これらの方法は通常はまた、一定期間にわたってトーチの動作中の特性を監視してこの特性と閾値とを比較する工程を含む。例えば、特性が監視される期間は、材料処理期間(例えば、切削またはえぐり作業を完了するための時間)または所定期間を含み得る。上述のように、特性はプラズマアークの物理的観察と相関付けられ得、閾値はプラズマアークのいくつかの物理的判定基準を推定するために使用され得る。例えば、パルス幅変調デューティサイクル、プラズマアーク電圧またはその変化率のうちのいくつかの値はプラズマアークがある(例えば、望ましくない)長さに達したということを示唆し得る。したがって、アーク自体の特性を予測することができるようにこのような閾値を(例えば、経験的に)判断することが有用であり得る。
いくつかの例では、閾値は特定の切削処理または材料に対して予め定義され得る。すなわち、閾値は、様々なタイプの加工物材料および/または厚さ、様々な切削速度または様々な切削作業(例えば、微細切削、荒切削、えぐりなど)間で変化し得る。いくつかのケースでは、プラズマアークシステム(例えば、電源)は、考慮されるべき所望閾値を判断するために、プログラムされた切削作業に基づく参照表を参照し得る。例えば、閾値パルス幅変調デューティサイクル値は、約70%より大きい(例えば、約71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%以上)、約80%より大きい(例えば、約85%以上)、約90%より大きい、または約95%より大きい可能性がある。
特性と閾値との比較に基づき、プラズマアークシステムは様々な調整を材料処理作業に対し実施し得る。例えば、いくつかの実施形態では、測定された特性が閾値を満たす(例えば、および/または超える)ということを判断することに応じて、プラズマアークシステムが消弧シーケンスを開始し得る。いくつかのケースでは、消弧シーケンス(例えば、またプラズマアークシャットダウンシーケンスと呼ばれる)は電極の故障に先立って電極の寿命を保持または保護し得る。すなわち、システムは、測定された特性に基づき、いつ不要なまたは不注意なアーク故障または他のシステムシャットダウンが発生しようとしているかを予測し、加速された(例えば、緊急または急速)シャットダウンシーケンスを実施し得る。例えば、ガス圧力と電流は、電極エミッタのハフニウム浸食を低減する(例えば、最小化する)レベルまで急速に低減され得る。いくつかの実施形態では、これは、アーク突然破綻、破裂または消弧の結果として発射された(吹き飛ばされた)ハフニウムの量を低減することによる電極寿命の改善をもたらし得る。標準的ランプダウン処理と同様に、低プラズマプレナムガス圧力は通常、ハフニウム浸食を低減(例えば、最小化)することが望まれる。これは、不注意なアークシャットダウンがトーチ消耗品に損傷(例えば、電極の劣化)をもたらし得るので、特に有用であり得る。したがって、例えばトーチが加工物の端から外れるのでアークがシャットダウンされようとしているとシステムが予測すれば、システムは短縮または加速されたシャットダウン手順を実施し得る。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスは、プラズマアークが低圧力環境において消弧されるようにプレナムガス圧力を低下する工程を含み得る。例えば、いくつかのケースでは、プレナムガス圧力は約7psiから約3psiまで低減され得る。圧力は、様々なやり方のうちの任意のやり方で急速に低減され得る。例えば、プラズマガス圧力を低減するための時間を低減する概念は、切削し、プラズマプレナムが低圧ガス供給ライン内に排気できるようにする一方でトーチ近傍の追加排気経路(通気口)を使用するまたは1つまたは複数のガス供給ラインを大気圧まで減圧することを含む。
前述のように、従来の電極寿命は、20%のランプダウンエラーレートに付されると50〜70%だけ低減され得る。いくつかの従来設計およびいくつかの新概念がこの脆弱性を示す。ランプダウンエラーが最小化または防止されれば、電極寿命はさらに一貫性がありかつ予測可能となる。
追加的にまたはその代わりに、いくつかの実施形態では、消弧シーケンスは、プラズマアークが低電流環境において消弧されるようにプラズマアーク電流を低減する工程を含み得る。いくつかの実施形態では、プラズマアーク電流は約90アンペアから約22アンペアの値まで低減され得る。いくつかの例(例えば、高電流例)では、電流は約300アンペアから約90アンペアまで低減される。いくつかの例(例えば、低電流例)では、電流は約30アンペアから約22アンペアまで増加され得る。いくつかの例では、電流は約25%〜約70%だけ低減され得る。場合によっては、プラズマアーク電流は、予測100ms時間フレーム内にほぼ零まで低減され得る。
上述のように、消弧シーケンスは、プラズマアークを急速にだが制御されたやり方で消弧するために実施され得る。シャットダウンシーケンスが発生し得る時間は変動し得る。例えば、下側処置限界、信号遅延、トーチ移動速度、最大持続可能アーク電圧およびガス弁遅延が通常、ランプダウンに利用可能な時間量を決定する。いくつかの実施形態では、消弧シーケンスは約70ミリ秒未満(例えば、約60ミリ秒未満(例えば、約10ミリ秒未満))で完了され得る。例えば、300アンペア切削処理では、消弧シーケンスは約60ミリ秒未満で完了され得る。別の例では、30アンペア切削処理では、消弧シーケンスは約10ミリ秒未満で完了され得る。一例では、約300Vの予測最高電圧、20ipm〜230ipmの切削速度、10msのCAN信号遅延に対して、ランプダウンに利用可能な予測時間は約100ms〜約1000msの範囲であり得る。
プラズマアークトーチを操作する他の方法は、意図せぬアーク消失から生じる電極消耗を制限または低減するために、材料処理作業(例えば、切削またはえぐり)期間中にプラズマアークを消弧する上記概念のうち1つまたは複数を実施し得る。
このような方法は、プラズマアークトーチの電極とトーチにより処理される加工物との間のプラズマアークを開始する(またはプラズマアークをノズルから加工物へ移す)工程と、トーチを加工物に沿って移動させて処理作業を加工物に行う工程とを含み得る。例えば、プラズマアークは穿孔または切削/えぐりを開始するために開始され得、トーチは加工物内に切削またはえぐり部を形成するために移動され得る。
トーチは前進させられ得る、またはそうでなければ加工物に沿ってそして加工物により規定された空隙に向かって移動され得る。上述のように、これは、トーチを加工物の端(例えば、外周辺端)または先の処理作業により形成された切り口に向かって材料処理作業中に移動することを含み得る。いくつかのケースでは、トーチは、所望処理作業によっては意図的に空隙(例えば、端または切り口)方向に移動され得る。代替的に、いくつかのケースでは、トーチは、例えば加工物が正しく寸法決めされていないまたはプラズマアークシステム(例えば、切削表)上に誤って配置されたために不用意に空隙方向に移動され得る。いくつかのケースでは、プラズマアークシステムは、トーチを加工物に沿って導かれ、加工物の予期しない端に不所望に達し得る。
上に説明されたように、トーチが空隙に達するまたはそれから外れると、プラズマアークはトーチとアークが電極から加工物へ接続するアーク付着点との間の長さを増加し得る。したがって、トーチが空隙に達することに応じて、本方法は、アーク付着点とトーチとの間のプラズマアークの伸長を検出することを含み得る。いくつかの実施形態では、プラズマアークの伸長を検出する工程は、プラズマアークを発生するためにトーチへ供給される電気信号の特性を監視する工程と、この特性と閾値とを比較する工程とを含む。上述のように、特性はプラズマアークに関連付けられた様々な電気的判定基準のうちの任意のものを含み得る。例えば、特性はプラズマアークシステムのバス電圧を含み得る。いくつかのケースでは、バス電圧が、チョッパーまたはパルス幅変調器のうちの少なくとも1つのデューティサイクル百分率を判断するために入力電圧と比較され得る。これらのプラズマアーク推定およびパルス幅変調デューティサイクル計算は上に詳細に説明された。特性はデューティサイクルなどのパルス幅変調値を含み得る。例えば、いくつかの例では、チョッパー出力が判断され得る。チョッパーは開回路電圧を有し得、電流が測定され得る作業中、そして電流が低過ぎればパルス幅変調デューティサイクルは増加され得る。このサンプリングおよび調整は、パルス幅変調デューティサイクルを調整するために定期的に(例えば、33マイクロ秒毎)行われ得る。この調整は制御ループと見なされ得、調整されたパルス幅変調デューティサイクルが各ループにおいて閾値と比較され得る。特性はまた、パルス幅変調デューティサイクルの変化率またはプラズマアーク電圧の変化率など電気的測定結果の変化率を含み得る。いくつかのケースでは、変化率の使用は、偽陽性をフィルタリングし除去する手段として、またはそうでなければ、このようなプラズマアークの伸長を必ずしも示さないかもしれない見逃された一時的スパイクまたは揺らぎを見る手段として有用であり得る。検出されたプラズマアーク伸長に基づき、プラズマアークシステムは、プラズマアークを消弧して電極の摩耗を制限するためにより望ましい環境を提供し得る消弧シーケンスを開始し得る。
別途明記しない限り、これらの方法の様々な特性および実施形態は、互いに組み合わせられてもよいし、本明細書で述べる他の態様と組み合わせられてもよい。
トーチ保護方法
プラズマアークに関する電気的測定結果またはプラズマアークに関するプラズマアーク電源内の他の観測された電気信号はまた、消耗品劣化または故障を監視し、トーチ本体を保護する手段として使用され得る。すなわち、いくつかのケースでは、トーチ本体内に設置された消耗品が故障し完全に吹き飛び始めると(例えば、損傷は、アーク消失から発生し得る、またはトーチの冷却通路に入り込む溶けた銅/材料中で発生し得るので)、トーチ本体もまた、消耗品からの高熱および流体消失に起因して損傷され得る。しかし、図8を参照すると、上述のトーチ監視および制御システムのいくつかを利用することにより、トーチ作業は、トーチの損傷を制限または防止するために切迫トーチ故障を検出または予測してトーチ作業を終了するために監視され得る。
例えば、いくつかの態様では、トーチ内の切迫消耗品故障から生じるプラズマアークトーチ本体の損傷を制限する方法は、材料処理作業のためにプラズマアークトーチへ供給される電流の規定導電性パラメータ(例えば、電流または電圧)設定点を判断する工程を含み得る。例えば、図4および図5において上に説明され示された実施形態に関して、パルス幅変調制御システム508は所望プラズマアーク電流設定点を設定するために使用され得る。電流設定点は、所望切削処理(例えば、微細切削、えぐりなど)、所望切削速度、処理対象材料など様々な制限に基づき変動し得る。
次に、材料処理作業を行うためにプラズマトーチへ供給されるプラズマアーク電流の導電性パラメータが測定され得る。すなわち、所望プラズマアーク電流または電圧を設定する一方で、システムはまた、プラズマアークの実電流または電圧を測定またはそうでなければ判断し得る。いくつかの実施形態では、これは、n個のサンプルに関する導電性パラメータの偏差を測定し次にこれらを合計する工程を含み得る。n個の合計が閾値を超えると、システムは警告をトリガするおよび/またはシステムをシャットダウンする。いくつかのケースでは、これは差の大きさであり得る(例えば、低電流切削処理の100の誤差値および300アンペア切削処理の150の誤差値)。一方、正常作業状態は、一桁誤差値だけを発生する傾向があり得る。例えば、導電性パラメータはプラズマアークとパルス幅変調制御システム508との電気的接続部において測定され得る。この例示的電気的接続は図5では電流測定点510としてマーキングされる。
次に、規定された導電性パラメータ設定点は検出されたプラズマアーク電流の導電性パラメータと比較され得る。いくつかの例では、設定点導電性パラメータと実際の検出された導電性との差が計算される。いくつかの実施形態では、この差(例えば、偏差とも呼ばれる)は、実際の導電性パラメータがその所定値からどれくらい逸脱するかを示す誤差項信号を計算するために使用され得る。いくつかのケースでは、これはプラズマアーク電流の誤差または揺らぎを判断する。誤差項信号は、規定電流設定点と材料処理作業中/所定期間にわたる複数回の検出されたプラズマアーク電流との複数の比較の纏めを含み得る。複数回の比較は所定期間にわたって行われ得る。複数の比較結果は、連続的プラズマアーク電流測定にわたって検出された複数の誤差項信号の累計であり得る。いくつかのケースでは、複数の誤差項信号は約5個〜約20個の誤差項信号であり得る。
誤差項信号は閾値と比較され得る。例えば、システムは例示的誤差項信号閾値の参照表を参照し得る。いくつかの例では、閾値は特定の切削処理または材料に対して予め定義され得る。すなわち、閾値は、様々なタイプの加工物材料および/または厚さ、様々な切削速度または様々な切削作業(例えば、微細切削、荒切削、えぐりなど)間で変化し得る。誤差項信号が閾値を超えるという判断に基づき、プラズマアークシャットダウンシーケンスが開始され、プラズマアークを消弧してプラズマアークトーチ本体の損傷を制限し得る。すなわち、上述のように、誤差項の増加はプラズマトーチ内の消耗品の物理的劣化を示し得るまたは示唆し得る。したがって、トーチ本体内の故障しつつある消耗品(トーチ本体内の流体を放出させ得る)が、プラズマアーク電気信号内に不要なノイズを生じ得、これにより誤差項を非意図的に増加させることになる。プラズマシャットダウンシーケンスは、トーチ本体を損傷する可能性がある別の消耗品故障を招く前にトーチをシャットダウンするために実施され得る。いくつかの実施形態では、プラズマシャットダウンシーケンスは、プラズマアークが低圧力環境において消弧されるようにプレナムガス圧力を低下する工程を含み得る。この態様では、システムは通常、消耗品の劣化に起因して上述のランプダウン態様と同様に将来の使用のために消耗品を保護するように制御されたやり方でトーチをシャットダウンする必要は無い。すなわち、ここでのトーチ保護方法は通常、消耗品または一組の消耗品が故障しつつあるということを判断するために実施され、したがって、さらなる使用が可能である時点を過ぎている。したがって、プラズマシャットダウンシーケンスは、トーチの突然かつ即時シャットダウンを含み得る。いくつかの実施形態では、トーチのシャットダウンはプラズマアーク電流を低減することとポンプをシャットダウンすることとを含み得る。いくつかの実施形態では、ポンプのシャットダウンはシステムリセットと消耗品の交換とを強いる工程を含み得る。すなわち、消耗品が故障したまたは故障しようとしているということを判断したので、システムは、故障した消耗品が交換されるまでシステムが本質的に動作不能であるロックモードに入り得る。いくつかのケースでは、これは、ユーザが、故障しつつある消耗品によりトーチをさらに使用しようとする(トーチを損傷することに繋がり得る)のを制限または防止する。これは、全電極破裂を制限または防止することによりトーチを保護するのに役立ち得る。
他の例示的方法は、上記トーチ保護特性の1つまたは複数を実施することが可能である。例えば、プラズマアークトーチを操作するいくつかの方法は、プラズマアークトーチ内でプラズマアークを開始する工程と、プラズマアークを規定動作電流で操作するために信号を送信する工程と、プラズマアークの実際の電流レベルを検出する工程とを含み得る。上述のように、プラズマアークの電流レベルは、例えばプラズマアークとパルス幅変調制御システム508との電気的接続部において測定され得る。この例示的電気的接続部は、電流測定点510として図5においてマーキングされる。
次に、規定動作電流と実際の電流レベルとの乖離が判断され得、この乖離が閾値誤差レベル未満であるということを判断することに応じて、プラズマトーチが動作を継続するのを許容する。すなわち、システムは、プラズマアーク電流をローリングベースでほぼ連続的に監視し、測定電流が電流設定点の特定乖離範囲内にある限り、システムが動作するのを許容するように構成され得る。電流は1つまたは複数のサンプリングサイクル期間後に検出および再検出され得、規定動作電流と再検出された実際の電流レベルとの更新された乖離が判断され得る。例えば、プラズマアーク電流は、測定され、2回、3回、4回等々比較され得る。いくつかのケースでは、乖離は、以前の5〜20個の測定結果(例えば、約10個の測定結果)の累計を含み得る。いくつかの実施形態では、実電流は設定電流と比較され得る。実電流と設定電流との差は一定期間にわたって纏められ、閾値と比較され得る。いくつかの例では、この比較は330マイクロ秒毎に行われ得る。
しかし、更新された乖離が閾値誤差レベルを満たすまたは超えると判断されると、プラズマアーク消弧シーケンスが開始され、プラズマアークを消弧してプラズマトーチ本体の損傷を制限し得る。上に説明されたように、乖離と閾値誤差レベルとの比較は、1つまたは複数の材料処理シナリオに対応する閾値の参照表を参照することを含み得る。プラズマアーク消弧シーケンスは、プラズマトーチを急速にシャットダウンし、場合によっては、破損した消耗品が交換されるまでトーチのさらなる使用をロックするために、実施され得る。
いくつかの態様では、トーチ内の冷却液の温度は、単独でまたはプラズマアーク電流を使用する上述の故障予測と組み合わせてのいずれかで、消耗品故障を予測するために使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、冷却液温度(例えば、電極冷却液温度)の揺らぎ(例えば、上昇)が切迫故障事象を示唆(例えば、寿命事象の終了を予測)し得る。したがって、冷却液温度がこのような揺らぎに関し監視され得れば、寿命事象の終了が予測され得る。いくつかのケースでは、冷却液温度の使用は、故障が近づいているかもしれないという一般的警告として使用され得る。これは、ユーザに気付かせるための「黄色」注意信号と見なされ得る。一方、上記電流監視は、故障が切迫しているという決定的通知以上のものであり得る。これは、電源がトーチ作業を停止するための措置を取り得る「赤色」停止灯と見なされ得る。これは、トーチ内に使用される電極毎の寿命予測の個別的終了を提供するのに役立ち得、通常、切削エラー、マーキング開始、ランプダウンエラー、切削処理などの考慮を必要としない。これらの方法はまた、電極破裂を制限または防止するのを助ける。電極を保護することに加えて、本方法はまた、スクラップと加工物不具合とを低減し得るだけでなくトーチ損傷および保証返品を低減し得る。
この態様の実施形態は、様々な特性のうちの任意のものを含み得る。例えば、システムは、トーチ作業中の電極へのおよび/またはそれからの冷媒流れを監視するために温度プローブを使用し得る。システムは、例えば2つの異なる時間シナリオ(例えば、正常温度と異常温度)または2つの場所(例えば、電極前後の流れ温度)を監視するために2つの温度プローブを含み得る。いくつかの実施形態では、プローブ全体にわたる温度上昇が、破局的故障を予測するために使用され得る温度プロフィルを発生するための一定期間にわたって監視され得る。加えて、電極へ入力される電力が監視され得る。電極温度のスパイクすなわち著しい揺らぎ(例えば、著しい上昇)が、来たる故障を示し得る。例えば、いくつかのケースでは、温度プロフィルは、来たる故障を判断するために閾値プロファイルと比較され得る。
別途明記しない限り、これらの方法の様々な特性および実施形態は、互いに組み合わせられてもよいし、本明細書で述べる他の態様と組み合わせられてもよい。
材料加工物穿孔検出方法
上述の消耗品およびトーチの保護方法に加えてまたはその代わりに、上述の電気およびガス供給システムはプラズマアークトーチの開始シーケンス中に使用され得る。具体的には、本明細書で述べる電気システムは、トーチが移動され得、材料処理作業が開始し得るようにいつ加工物穿孔シーケンスが終了したかを(例えば、電源自体を使用して)予測する。穿孔検出を可能にすることにより、様々な処理パラメータが、プラズマトーチ性能、寿命、効率を増加するために調整され得る。
例えば、いくつかの実施形態では、上に説明されたPWM監視および/またはアーク電圧推定は、いつプラズマアークが成功裡に加工物を穿孔したかを検知し、そしてアーク電圧が持続不能になる前にプラズマトーチの運動を開始するために使用され得る。いくつかの実施形態では、アーク電圧推定は、プロセスパラメータ(プラズマ圧力、アーク電流など)を変更することへの洞察を与えることにより、または穿孔用ガスタイプ(例えば、シールドガス中のアルゴン、窒素などの不活性ガス)を変更することにより、穿孔期間中に必要とされる全アーク電圧を低下させるために使用され得る。穿孔したことがPWM監視および/またはアーク電圧推定を利用して検出されると、プロセスパラメータは(例えば、穿孔処理に望まれるものとは対照的に)切削処理用に調整され得る。例えば、アーク電圧は穿孔(誤点弧)が検出された後低下され得る。
これは、図11に示すように、通常、様々なトーチ−加工物/アーク付着点距離(例えば、2.54センチメートル(1インチ)、3.3センチメートル(1.3インチ)、4.06センチメートル(1.6インチ))に取られた穿孔トレースにより示されるようなスタンドオフ距離(例えば、トーチと加工物との距離)とアーク電圧との間のトレードオフがあるので、特に有用であり得る。5.08センチメートル(2インチ)の穿孔に関し、4.06センチメートル(1.6インチ)のスタンドオフ高さにおいてさえ板を貫通するために利用可能な十分な電圧がある。この観測に関する1つの課題は、トーチが通常は、加工物を貫通する0.5秒〜1秒以内に運動を開始しなければならないということである。単一穿孔時間と、「貫通するための時間が通常は板組成と消耗品摩耗とに応じて変化し得る」という事実とにより、エンドユーザは、失弧(ポップアウト)または穿孔の失敗などの望ましくないまたは失敗した開始試みを経験し得る。アークが加工物を穿孔する際の電圧は貫通の直後に見られる最高電圧と比較して比較的低いということに留意されたい。エンドユーザが貫通後であるがアーク消弧前に台運動を開始するために使用可能な時間は、より大きなスタンドオフを利用する場合よりははるかに短い。
追加的にまたはその代わりに、いくつかのケースでは、ガス流(例えば、シールドガス流またはプラズマガス流)または電気的パラメータ(例えば、電流または電圧)などのパラメータは、消耗品の耐用寿命を増加(例えば、最大化)するおよび/またはシステムの最大穿孔能力を増加するようにプラズマ穿孔に基づきに調整され得る。例えば、機械化システムの最大穿孔定格は通常、シールドの損傷またはアークを維持するために利用可能な最高電圧のいずれかにより基本的に制限される。これらの制限はしばしば競合する。例えば、長いトーチ−加工物距離は、シールドの損傷を保護するのを助け得るが、アークが消弧することを避けるために高い(例えば、非常に高い)電圧を必要とし得る。いくつかの実施形態では、本明細書で述べるシステムおよび方法は、低電圧化必要要件により長いトーチ−加工物距離を可能にするために使用され得る。例えば、いくつかのガス(例えば、非酸化プラズマガスまたはシールドガス(例えば、アルゴンガスなどの不活性ガス))が、より少ないプラズマアーク電圧を必要とすることにより加工物穿孔をより容易にするために選択的に供給され得る。加工物を穿孔するために必要なプラズマアーク電圧の低下の結果として、消耗品は、従来のガスによりそうでなければ達成する可能性がある穿孔作業よりより多くの穿孔作業に使用され得る。加えて、必要とされる電圧低下は、穿孔期間中のスタンドオフ高さを増加するのに有用であり得る。いくつかの実施形態では、アルゴンガスの流れは、穿孔が例えば電気システムの(例えば、パルス幅変調システム内の)監視パラメータの観測された変化を使用して検出されると、停止され得る。
図9を参照すると、電気的パラメータが加工物穿孔作業中に監視され得、観測されたパラメータへの変化に基づき、プラズマシステムは、いつ穿孔が完了したかを検知し得る。図9は、様々な加工物厚さ(例えば、1.27センチメートル(1/2インチ)、1.9センチメートル(3/4インチ)、2.54センチメートル(1インチ)厚さ)の3つの異なる例示的観察を示す。図示のように、より厚い加工物は通常、プラズマアーク電圧の変化率におけるスパイク(例えば、急速増加)により反映さるように、十分に貫通するためにより長い時間を必要とする。これらの観察と発見とに基づき、様々な方法が、プラズマアークを開始し、加工物を穿孔し、そして切削作業を行う/切削作業へ遷移するために行われ得る。具体的には、アークが加工物を穿孔する時期は、パルス幅変調パラメータ(またはその変化率)または電圧パラメータ(例えば、時間に対する電圧変化率(dV/dt))など、1つまたは複数の閾値、またはその両方の組み合わせなどのプラズマアーク信号において検出され得る。
例えば、いくつかの態様では、加工物を穿孔するためにプラズマアークトーチによりプラズマアークを開始(例えば、起動)し、切削シーケンスを開始するためにプラズマが加工物を穿孔することを検出する方法は、プラズマアークトーチの電極と処理対象加工物との間のプラズマアークに関連付けられた電気信号の電気的特性を測定する工程を含み得る。いくつかの実施形態では、電気的特性はまた、プラズマアークを発生し維持するために送信される信号のパルス幅変調特性(例えば、デューティサイクル)またはパルス幅変調特性の変化率を含み得る。いくつかのケースでは、特性は、電圧の変化率など電圧ベース特性を含み得る。例えば、図4および図5において上に説明され示された実施形態に関して、パルス幅変調制御システム508は所望電流組を設定するために使用され得、穿孔処理に基づき、特性(例えば、パルス幅変調デューティサイクル)は穿孔が発生すると変動し得る。いくつかの例では、システムは15kHz(66マイクロ秒の期間である)において動作し得る。上に説明したように、パルス幅変調デューティサイクルは百分率「オン」時間である。
次に、特性は、加工物穿孔シーケンスの一定期間にわたってトーチの操作中監視され得る。すなわち、プラズマアークトーチ電源は、加工物を貫通したことを受けてどのように特性が変化するか(例えば、どのようにパルス幅変調デューティサイクルが変化するか)を判断するために穿孔期間中の特性を測定および監視し得る。
次に、特性(例えば、監視されたパルス幅変調デューティサイクル)は閾値と比較され得る。いくつかのケースでは、閾値は、プラズマが加工物を穿孔(例えば、貫通)したということを示唆する所定値であり得る。すなわち、監視されるパルス幅変調デューティサイクルは、穿孔期間中に増加し得、特にプラズマが加工物を貫通するときにスパイク(急速に増加)し得る。閾値は、所望切削処理(例えば、微細切削、えぐりなど)、所望切削速度、処理対象材料など様々な制限に基づき変化し得る。したがって、プラズマシステムは、それぞれが特定の切削処理に対応する複数の閾値によりプログラムされ得る。いくつかのケースでは、閾値は経験的に判断され得る。いくつかのケースでは、閾値は参照表内に格納され得る。
測定された特性が閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じてまたはそうでなければそれに基づき、プラズマシステム(例えば、電源)は、切削シーケンスを開始し得、切削部を形成するためにプラズマアークトーチを加工物に対し移動させ得る。すなわち、測定された特性がその閾値を満たすまたは超えると、システムはプラズマが加工物を穿孔したということを実効的に判断する。穿孔が検出されると、電源はトーチの移動を開始して切削部を運動の経路に沿って形成し得る。いくつかの例では、これは、トーチと加工物との相対運動を引き起こすために電源からガントリーコントローラ(例えば、CNCコントローラ)へ信号を送信することを含み得る。このようにして穿孔を検知し運動を開始することは、穿孔時間に基づくだけのいくつかの従来システムと比較して、電源が穿孔を能動的に追跡し得、特に穿孔が完了すると切削運動を開始し得るという点で有益であり得る。いくつかのケースでは、これはより高速切削処理に繋がり得る。いくつかのケースでは、穿孔を検知することと切削処理を開始することとの間に遅延が存在し得る。例えば、穿孔が最初に検出されると、プラズマが加工物を貫通したところであり、それを通る孔は半円錐形かまたは放物線であり、穿孔プラズマを一定期間の間適所に保持することが孔をより円筒状にするのを助け得るということが可能である。実際には、プラズマは、切削を開始する前にプラズマにより形成される孔を実質的に広げるために適所に保持され得る。いくつかのケースでは、時間遅延は約0ミリ秒〜約500ミリ秒であり得る。
本明細書で述べる電気システムを使用することにより加工物穿孔を検出する能力は、従来の加工物穿孔および切削手順に係るいくつかの課題または欠点を低減または削除するのを助け得る。例えば、従来技術は通常、切削処理へ移動する(例えば、切削部を形成するためにトーチを移動する)前の所定穿孔時間期間に依存する。例えば、経験的データが、穿孔するために必要とされる推定時間を判断するために使用され得る。いくつかのケースでは、推定時間は、その耐用寿命の95%が無くなった電極が加工物を十分に穿孔するために必要な時間の推定最悪シナリオであり得る。一例として、この期間は約50マイクロ秒であり得る。しかし、同様な消耗品であるが新しい消耗品は約10マイクロ秒だけを必要とし得る。したがって、これらの最悪ケースでは、所定期間は、加工物を穿孔するために実際に必要な期間よりはるかに長い可能性がある。すなわち、いくつかのケースでは、プラズマは、切削部を形成するために移動される前に、加工物を穿孔して不必要に長い時間の間同じ場所にとどまり得る。同じ場所における超過時間の結果として、電極は不要な摩耗を受け得、時間が浪費され得(例えば、トーチがその代りに移動され得るので)、定常プラズマにより過度に加工されるまたは加熱される加工物に起因する加工物の損傷も発生し得る。したがって、いつプラズマが加工物を実際に貫通するかを検知することにより、電源は、例えばガス流を変更するまたはトーチ運動を開始することにより切削シーケンスを開始するための措置を取り得る。
いくつかのケースでは、ガス(例えば、シールドガスまたはプラズマガス)は一組の穿孔用ガスから一組の切削用ガスへ変更され得る。例えば、穿孔シーケンス中、プラズマガスとして不活性(例えば、アルゴンまたは窒素)ガスおよび/またはプラズマを取り囲むシールドガスを有する混合ガスが供給され得る。穿孔が完了すると、ガスは切削用ガス構成へ変更され得る。
他の方法が可能である。例えば、いくつかの態様では、プラズマアークトーチにより加工物を穿孔するために穿孔シーケンスを行う方法は、電極とプラズマアークトーチのノズルとの間のアークをパイロットアークモード中に開始する工程を含み得る。次に、アークは、加工物を穿孔および切削するために対応するノズルから加工物へ移され得る。移されたアークにより、プラズマシステム(例えば、電源)は加工物穿孔シーケンスを開始し得る。例えば、いくつかのケースでは、穿孔シーケンスは、加工物へ導かれるエネルギーを増加するためにプラズマアーク電流を増加する工程を含み得る。その代りにまたは追加的に、穿孔シーケンスは、例えば加工物穿孔から溶融材料を除去するのを助けるためにガス圧力を増加する工程を含み得る。
穿孔シーケンス中、トーチと加工物との間のプラズマアークを維持するためにトーチへ供給されるパルス幅変調信号に関連付けられた特性が測定され得る。上に説明されたように、プラズマアーク電圧の変化だけでなくパルス幅変調デューティサイクルまたはその変化率などの電気システムパラメータが、穿孔期間中の物理的情報を示唆し得る。具体的には、トーチへ供給されるパルス幅変調信号に関連付けられた特性の高速増加または破裂は、プラズマが加工物を穿孔(例えば、貫通)したということを示唆し得る。したがって、穿孔シーケンス中、特性は所定値(例えば、閾値)と比較され得る。測定された特性が所定値を満たすまたは超えるということを判断することに応じて、相対運動が加工物とプラズマアークトーチとの間で開始され、切削シーケンスを開始して切削部を加工物に沿って形成し得る。例えば、加工物とプラズマアークトーチとの間の相対運動は、プラズマアークトーチと通信する電源から、プラズマアークトーチに機械的に結合された運動コントローラへ信号を送信することにより開始され得る。上述のように、いくつかの実施形態では、加工物とプラズマアークトーチとの相対運動の開始は所定期間だけ遅延される。遅延は、プラズマアークトーチから射出されたプラズマを使用して加工物内の半円錐形の穿孔を開いて実質的に円筒状の穿孔にするのに有用であり得る。
別途明記しない限り、これらの方法の様々な特性および実施形態は、互いに組み合わせられてもよいし、本明細書で述べる他の態様と組み合わせられてもよい。
不活性ガス支援加工物穿孔方法
単独でまたは上述の様々な他の態様と組み合わせて、他の技術が、電極の耐用寿命(例えば、電極が使用され得る穿孔シーケンスの数)を増加するために穿孔期間中に実施され得る。本明細書において説明されたように、これらの方法は、従来の穿孔シーケンス(例えば、上に説明された所定穿孔時間を使用する)に関連して実施され得る、または本明細書におけるより制御された穿孔検出シーケンス(例えば、電圧推定またはパルス幅変調を使用する)のうちの1つまたは複数と共に実施され得る。いくつかのケースでは、方法の組み合わせは、高電圧穿孔がしばしばより短い穿孔時間を有するので穿孔時間を低減する有利性を有し、またCNC制御との相互作用を助ける可能性がある。具体的には、不活性ガス(例えば、アルゴンガスまたは窒素ガス)などの非酸化ガスの存在下で穿孔シーケンス(例えば、切削部を形成するためにトーチを移動する前にプラズマアークが加工物へ移され、パイロット孔が加工物内に形成された後に)を行うことは、穿孔を完了するために必要な電圧が低下される環境を築くのを助け得る。穿孔の低電圧化の結果として、プラズマアーク電極は、多数の穿孔作業の間使用され得る。例えば、不活性ガス(例えば、アルゴンまたは窒素ガス)および低電圧化は、トーチが穿孔期間中に加工物から遠く離される(例えば、より高いスタンドオフ高さを有する)ことを許容し得、これにより耐用寿命を増加するのも助け得る。いくつかのケースでは、より高いスタンドオフ高さは、溶融加工物材料飛び散りがトーチ(例えば、消耗品)へ付着することを低減するのを助け得る。これらの変更は切削性能にとって有害になり得、穿孔作業中だけ使用されるだろう。したがって、アーク電圧推定、PWM解析、および/または処理、および/またはガスタイプ(シールドガスまたはプラズマガス)および設定の変更による穿孔検出は、穿孔期間中に選択的に使用され、切削作業の最適調整のために切り替えられ得る。いくつかの実施形態では、いくつかのパラメータが穿孔期間中に使用され、いくつかのパラメータは切削中に使用される可能性がある。いくつかの例は、アーク電流、プラズマガス圧力またはシールドガス圧力を変更する可能性がある。例えば、図10は、アルゴンガスの使用が穿孔期間中の下側プラズマアーク電圧を生じ得る実験を示す。
これらの観察と発見とに基づき、様々な方法が、プラズマアークを開始し、加工物を穿孔し、そして切削作業を行うために行われ得る。例えば、いくつかの態様では、プラズマアークトーチの電極の使用可能穿孔作業回数を増加する方法はまず、パイロットアークモード期間中に電極とプラズマアークトーチの対応するノズルとの間のアークを開始する工程と、加工物を穿孔し切削するためにアークを対応するノズルから加工物へ移す工程とを含み得る。加工物に付着されると、プラズマアークの電流は増加され得る。穿孔工程はまた、プラズマガスとしてアルゴンガスまたはアークを取り囲むシールドガスを含む混合ガスを供給する工程を含み得る。いくつかの実施形態では、混合ガスは、上述のようなプラズマアークトーチ上にまたはその近くに配置された計測コンソールから供給されるアルゴンガスを含み得る。不活性ガス(例えば、アルゴン、窒素など)の存在は、穿孔シーケンス中に加工物を貫通するために必要とされる最大プラズマアーク電圧を低減し得る。加えて、いくつかのケースでは、不活性ガスの存在が実際には、加工物に侵入して加工物を穿孔するための時間を増加し得る。
次に、穿孔シーケンスが終了したということを判断することに応じて、プラズマシステムは切削シーケンスを開始し、プラズマアークトーチを加工物に対して移動し得る。穿孔シーケンスが完了したということを判断する工程は、上記様々な穿孔検出方法だけでなく所定期間および切削チャートを使用することも含む様々なやり方のうちの任意のもので遂行され得る。いくつかの実施形態では、切削シーケンスの開始は、トーチと加工物との相対運動を開始するために運動信号をCNCコントローラへ提供する工程を含み得る。いくつかの実施形態では、切削シーケンスの開始は、切削中に供給される混合ガスとは異なる、アークを取り囲むための第2の混合ガスを供給する工程を含み得る。すなわち、いくつかの例では、一組のガスが穿孔期間中に使用され、次に切削のために変更され得る。例えば、切削中に供給される混合ガスは、アルゴンを含むプラズマガスと酸素を含むシールドガスとを含み得る。切削シーケンスを開始する工程は、窒素を含むプラズマガスとアルゴンを含むシールドガスとを含む、アークを取り囲むための第2の混合ガスを供給する工程を含み得る。
追加的にまたはその代わりに、いくつかの態様では、プラズマアークトーチを操作する方法は、第1の組のシールドガスおよびプラズマガスの存在下で電極とノズルとの間のアークを生成することによりプラズマアークトーチをアーク開始モードで操作する工程を含み得る。第1の組のガスはパイロットアークモードガスを含み得る。いくつかのケースでは、パイロットアークモードガスは後で使用される穿孔用ガスと似たものであってもよいしそれと同じであってもよい。
本方法は次に、第2の組のシールドガスおよび/またはプラズマガスの存在下でアークをノズルから加工物へ移すことにより、プラズマアークトーチを、移された穿孔モードで操作する工程を含み得る。第2の組のシールドガスまたはプラズマガスの少なくとも1つはアルゴンガスを少なくとも部分的に含む。
アークが加工物を十分に穿孔したということを判断することに基づき、プラズマアークトーチは移された切削モードで操作され得る。例えば、移された切削モードは、第3の組のシールドガスおよびプラズマガスの存在下でトーチを加工物に対し移動する工程を含み得る。いくつかの実施形態では、プラズマアークトーチを移された切削モードで操作する工程は、トーチの移動を開始するために運動信号をCNCコントローラへ提供する工程を含み得る。いくつかの実施形態では、第3の組のシールドガスおよびプラズマガスは第2の組のものとは異なり得る。すなわち、一組のガス(例えば、アルゴンを有する)は穿孔のために使用され得、異なる組のガスが切削のために使用され得る。
別途明記しない限り、これらの方法の様々な特性および実施形態は、互いに組み合わせられてもよいし、本明細書で述べる他の態様と組み合わせられてもよい。
様々な態様および実施形態について本明細書で説明したが、これらはほんの一例として提示および説明したのであって、これと共に提示される特許請求の範囲をいかなる特定の構成または構成部品に制限するためではないということを理解すべきである。したがって、好適な実施形態の広さと範囲は、上記例示的構造または実施形態のいずれによっても制限されるべきでなく、以下の特許請求の範囲とそれらの等価物だけにより規定されるべきである。したがって、他の実施形態は以下の請求項の範囲に入る。
以下に、上記実施形態から把握できる技術思想を付記として記載する。
[付記1]
トーチ内の消耗品故障から生じるプラズマアークトーチの本体の損傷を制限する方法であって、
材料処理作業のために前記プラズマアークトーチに供給される電流の規定導電性パラメータ設定点を判断することと、
前記材料処理作業を行うために前記プラズマトーチに供給されるプラズマアーク電流の検出された導電性パラメータを測定することと、
前記規定導電性パラメータ設定点とプラズマアーク電流の前記検出された導電性パラメータとを比較して誤差項信号を計算することと、
前記誤差項信号が閾値を超えるという判断に基づき、プラズマアークシャットダウンシーケンスを開始してプラズマアークを消弧して前記プラズマアークトーチの本体の損傷を制限することとを備える方法。
[付記2]
前記プラズマアークトーチへ供給される電流の前記規定導電性パラメータ設定点はプラズマアーク電流設定点を含む、付記1に記載の方法。
[付記3]
前記プラズマアークトーチへ供給される電流の前記規定導電性パラメータ設定点はプラズマアーク電圧設定点を含む、付記1に記載の方法。
[付記4]
前記誤差項信号は材料処理作業中の複数回にわたる前記規定電流設定点と前記検出プラズマアーク電流との複数比較結果の纏めを含む、付記2に記載の方法。
[付記5]
前記複数の比較結果は所定期間を含む、付記4に記載の方法。
[付記6]
前記複数の比較結果は連続的プラズマアーク電流測定にわたって検出される複数の誤差項信号の累計を含む、付記4に記載の方法。
[付記7]
前記複数の誤差項信号は約5〜約20個の誤差項信号を含む、付記6に記載の方法。
[付記8]
例示的誤差項信号閾値の参照表を参照することをさらに備える付記2に記載の方法。
[付記9]
前記参照表は複数の例示的誤差項信号閾値を含む、付記8に記載の方法。
[付記10]
前記複数の例示的誤差項信号閾値のそれぞれは様々な材料処理シナリオに対応する、付記9に記載の方法。
[付記11]
誤差項の増加は前記プラズマトーチ内の前記消耗品の物理的劣化を示す、付記2に記載の方法。
[付記12]
前記プラズマアークシャットダウンシーケンスはプレナムガス圧力の低下を引き起こすことを含む、付記2に記載の方法。
[付記13]
前記プラズマアークシャットダウンシーケンスはアーク電流の低下を引き起こすことを含む、付記2に記載の方法。
[付記14]
前記プラズマアークシャットダウンシーケンスは約70ミリ秒未満で完了される、付記2に記載の方法。
[付記15]
プラズマアークトーチを操作する方法であって、
前記プラズマアークトーチ内でプラズマアークを開始し、前記プラズマアークを規定動作電流で作動するための信号を送信することと、
前記プラズマアークの実際の電流レベルを検出することと、
前記規定動作電流と前記実際の電流レベルとの乖離を判断することと、
前記乖離が閾値誤差レベル未満であるということを判断することに応じて、前記プラズマトーチが作業を継続することを許可することと、
所定サンプリングサイクル時間後、前記プラズマアークの実際の電流レベルを再検出して前記規定動作電流と前記再検出された実際の電流レベルとの更新された乖離を判断することと、
前記更新された乖離が前記閾値誤差レベルを満たすまたは超えるということを判断することに応じて、プラズマ消弧シーケンスを開始して前記プラズマアークを消弧して前記プラズマトーチの本体の損傷を制限することとを備える方法。
[付記16]
前記実際の電流レベルの第3番目以降の検出および前記規定動作電流に対する前記プラズマアークの前記実際の電流レベルの比較シーケンスをさらに備える付記15に記載の方法。
[付記17]
前記更新された乖離は一組の検出および比較シーケンス中に判断される乖離の累計を含む、付記16に記載の方法。
[付記18]
前記更新された乖離は一組の約5〜約20の検出および比較シーケンス中に判断される乖離の累計を含む、付記17に記載の方法。
[付記19]
前記更新された乖離は一組の約10の検出および比較シーケンス中に判断される乖離の累計を含む、付記18に記載の方法。
[付記20]
例示的閾値誤差レベルの参照表を参照することをさらに含む付記15に記載の方法。
[付記21]
前記参照表は複数の閾値誤差レベルを含む、付記20に記載の方法。
[付記22]
前記消弧シーケンスはアーク電流の低下を引き起こすことを含む、付記15に記載の方法。
[付記23]
前記消弧シーケンスは約70ミリ秒未満で完了される、付記15に記載の方法。
[付記24]
トーチ本体に接続される一組の消耗部品を受け入れるように構成されるとともにプラズマアークを生成するように構成されたトーチ本体を含むプラズマアークトーチと、
前記プラズマアークトーチに動作可能に接続された電源であって、前記電源は、
材料処理作業のために前記プラズマアークトーチへ供給される電流の規定導電性パラメータ設定点を判断する手段と、
前記材料処理作業を行うために前記プラズマトーチに供給されるプラズマアーク電流の検出された導電性パラメータを測定する手段と、
前記規定導電性パラメータ設定点と前記プラズマアーク電流の前記検出された導電性パラメータとを比較して誤差項信号を計算する手段と、
前記誤差項信号が閾値を超えるという判断に基づき、プラズマアークシャットダウンシーケンスを開始して前記プラズマアークを消弧して前記プラズマアークトーチ本体の損傷を制限する手段とを含む電源と、を備えるプラズマアーク材料処理システム。
[付記25]
加工物を穿孔するためにプラズマアークトーチのプラズマアークを開始し、プラズマが前記加工物を穿孔したということを検出して切削シーケンスを開始する方法であって、
プラズマアークトーチの電極と処理対象加工物との間のプラズマアークに関連付けられた電気信号のパルス幅変調特性を計算することと、
加工物穿孔シーケンスの一定期間にわたって前記トーチの操作中の特性を監視することと、
前記特性と閾値とを比較することと、
計算された特性が前記閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、前記加工物穿孔シーケンスを終了し、前記切削シーケンスを開始し、前記プラズマアークトーチを前記加工物に対して移動させて切削部を形成することと、を含み、
前記穿孔シーケンス中に、プラズマガスとして不活性ガスおよび/または前記プラズマを取り囲むシールドガスを含む混合ガスを供給することであって、前記不活性ガスの存在は前記穿孔シーケンス中に前記加工物を貫通するために必要とされる最大プラズマアーク電圧を低減することをさらに含む方法。
[付記26]
加工物を穿孔するためにプラズマアークトーチのプラズマアークを開始し、プラズマが前記加工物を穿孔したということを検出して切削シーケンスを開始する方法であって、
プラズマアークトーチの電極と処理対象加工物との間のプラズマアークに関連付けられた電気信号のパルス幅変調特性を計算することと、
加工物穿孔シーケンスの一定期間にわたって前記トーチの操作中の特性を監視することと、
前記特性と閾値とを比較することと、
計算された特性が前記閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、前記加工物穿孔シーケンスを終了し、前記切削シーケンスを開始し、前記プラズマアークトーチを前記加工物に対して移動させて切削部を形成することと、を含み、
前記切削シーケンスを開始することは、プラズマガスまたはシールドガスのうちの少なくとも1つを、不活性ガスを含む穿孔用混合ガスから異なる混合ガスへ変更することを含む、方法。
[付記27]
前記不活性ガスを含む前記穿孔用混合ガスはプラズマガスである、付記26に記載の方法。
[付記28]
前記不活性ガスを含む前記穿孔用混合ガスはシールドガスであり、前記混合ガスは前記切削シーケンスのための酸素の入った空気を含む、付記26に記載の方法。
[付記29]
プラズマアークトーチの電極の穿孔作業の使用可能回数を増加する方法であって、
前記電極と前記プラズマアークトーチの対応するノズルとの間のアークをパイロットアークモード期間中に開始することと、
加工物を穿孔および切削するために前記アークを対応するノズルから加工物へ移すことと、
前記プラズマアークの電流を増加することと、
プラズマガスまたは前記アークを取り囲むシールドガスの少なくとも1つとして不活性ガスを含む混合ガスを供給して、穿孔シーケンスを開始することと、
前記穿孔シーケンスが終了したということを判断することに応じて、切削シーケンスを開始し、前記プラズマアークトーチを前記加工物に対して移動することと、を備える方法。
[付記30]
前記不活性ガスの存在は前記穿孔シーケンス中に前記加工物を貫通するために必要とされる最大プラズマアーク電圧を低減する、付記29に記載の方法。
[付記31]
前記不活性ガスの存在は前記穿孔シーケンス中のアーク付着時間を増加する、付記29に記載の方法。
[付記32]
前記不活性ガスの存在は加工物穿孔時間を増加する、付記29に記載の方法。
[付記33]
切削シーケンスを開始することは、前記トーチと前記加工物との相対運動を開始するために運動信号をCNCコントローラへ供給することを含む、付記29に記載の方法。
[付記34]
切削シーケンスを開始することは、前記穿孔シーケンス中に供給される混合ガスとは異なる前記アークを取り囲むための第2の混合ガスを供給することを含む、付記29に記載の方法。
[付記35]
前記混合ガスは前記穿孔シーケンス中のプラズマガスとして不活性ガスを含む、付記29に記載の方法。
[付記36]
前記穿孔シーケンス中に供給される前記混合ガスはアルゴンを含むプラズマガスと酸素を含むシールドガスとを含み、
切削シーケンスを開始することは、アークを取り囲むために窒素を含むプラズマガスとアルゴンを含むシールドガスとを含む第2の混合ガスを供給することを含む、付記29に記載の方法。
[付記37]
前記不活性ガスを含む前記混合ガスは、前記プラズマアークトーチ上にまたはその近くに配置された計測コンソールから供給される、付記29に記載の方法。
[付記38]
プラズマアークトーチを操作する方法であって、
第1の組のシールドガスおよびプラズマガスの存在下で電極とノズルとの間のアークを生成することによりプラズマアークトーチをアーク開始モードで操作することと、
第2の組のシールドガスおよび/またはプラズマガスの存在下で前記ノズルから加工物へ前記アークを移すことにより、前記プラズマアークトーチを移された穿孔モードで操作することであって、前記第2の組のシールドガスまたはプラズマガスのうちの少なくとも1つは不活性ガスを少なくとも部分的に含むことと、
前記アークが前記加工物を十分に穿孔したということを判断することに基づき、第3の組のシールドガスおよびプラズマガスの存在下で前記トーチを前記加工物に対して移動することにより、前記プラズマアークトーチを移された切削モードで操作することとを含む方法。
[付記39]
前記プラズマアークトーチを移された切削モードで操作することは、前記トーチの移動を開始するために運動信号をCNCコントローラへ提供することを含む、付記38に記載の方法。
[付記40]
前記第3の組のシールドガスおよびプラズマガスは前記第2の組のものとは異なる、付記38に記載の方法。
[付記41]
前記第2の組の不活性ガスは前記加工物を十分に穿孔するために必要とされる時間の長さを増加する、付記38に記載の方法。
[付記42]
前記第2の組の不活性ガスは前記加工物を十分に穿孔するために必要な最大プラズマアーク電圧を低減する、付記38に記載の方法。

Claims (40)

  1. プラズマアークトーチに設けられたプラズマアーク電極消耗品の耐用寿命を維持する方法であって、
    前記トーチと処理対象加工物との間のプラズマアークを生成するために前記トーチに供給される電気信号の特性を測定することと、
    一定期間にわたって前記トーチの操作中の前記特性を監視することと、
    前記特性と閾値とを比較することと、
    測定された特性が前記閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、消弧シーケンスを開始して電極の寿命を維持することとを備え
    前記測定された特性が前記閾値を満たすまたは超えるということは、前記プラズマアークトーチと前記プラズマアークが前記加工物に付着するアーク付着点との間の距離の増加を示し、
    前記距離の増加は前記トーチが前記加工物の端の少なくとも1つに達したということを示す、方法。
  2. 前記特性はパルス幅変調デューティサイクルを表す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記閾値は約80%のパルス幅変調デューティサイクルより大きい、請求項2に記載の方法。
  4. 前記特性はパルス幅変調値を備える、請求項1に記載の方法。
  5. 前記特性はパルス幅変調値の変化率を備える、請求項1に記載の方法。
  6. 前記消弧シーケンスはプレナムガス圧力の低下を引き起こすことを備える、請求項1に記載の方法。
  7. 前記消弧シーケンスはアーク電流の低下を引き起こすことを備える、請求項1に記載の方法。
  8. 前記消弧シーケンスは約70ミリ秒未満で完了される、請求項1に記載の方法。
  9. プラズマアークトーチに設けられたプラズマアーク電極消耗品の耐用寿命を維持する方法であって、
    前記トーチと処理対象加工物との間のプラズマアークを生成するために前記トーチに供給される電気信号の特性を測定することと、
    一定期間にわたって前記トーチの操作中の前記特性を監視することと、
    前記特性と閾値とを比較することと、
    測定された特性が前記閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、消弧シーケンスを開始して電極の寿命を維持することとを備え、
    前記測定された特性が前記閾値を満たすまたは超えるということは、前記プラズマアークトーチと前記プラズマアークが前記加工物に付着するアーク付着点との間の距離の増加を示し、
    前記距離の増加は前記トーチが切り口領域に達したということを示す、方法。
  10. 前記閾値は特定の切削処理のために予め定義される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記特性を比較することは特定切削処理のための閾値の参照表を参照することを備える、請求項1に記載の方法。
  12. プラズマアークトーチを操作して材料処理作業中のプラズマアークを消弧して意図せぬアーク消失から生じる電極消耗を制限する方法であって、
    前記プラズマアークトーチの電極と前記トーチにより処理される加工物との間のプラズマアークを開始することと、
    前記トーチを前記加工物に沿って移動させて処理作業を前記加工物に対して行うことと、
    前記加工物により画定される空隙に向かって前記トーチを進めることと、
    前記トーチが前記空隙に達することに応じて、アーク付着点と前記トーチとの間の前記プラズマアークの伸長を検出する前記ことと、
    前記検出されたプラズマアークの伸長に基づき、消弧シーケンスを開始して前記電極の摩耗を制限することと、を備える方法。
  13. 前記空隙は前記加工物の周辺縁部を備える、請求項12に記載の方法。
  14. 前記プラズマアークの伸長を検出することは、前記プラズマアークを発生するために前記トーチへ供給される電気信号の特性を監視することと、前記特性と閾値とを比較することとを備える、請求項12に記載の方法。
  15. 前記特性はバス電圧を測定することを備える、請求項14に記載の方法。
  16. チョッパーまたはパルス幅変調器のうちの少なくとも1つのデューティサイクル率を判断するために前記バス電圧と入力電圧とを比較することをさらに備える請求項15に記載の方法。
  17. 前記特性はパルス幅変調値を備える、請求項12に記載の方法。
  18. 前記特性はパルス幅変調値の変化率を備える、請求項12に記載の方法。
  19. 前記消弧シーケンスはプレナムガス圧力の低下を引き起こすことを備える、請求項12に記載の方法。
  20. 前記消弧シーケンスはアーク電流の低下を引き起こすことを備える、請求項12に記載の方法。
  21. 前記消弧シーケンスは約70ミリ秒未満で完了される、請求項12に記載の方法。
  22. 加工物を穿孔するためにプラズマアークトーチのプラズマアークを開始し、プラズマが前記加工物を穿孔したということを検出して切削シーケンスを開始する方法であって、
    プラズマアークトーチの電極と処理対象加工物との間のプラズマアークに関連付けられた電気信号のパルス幅変調特性を計算することと、
    加工物穿孔シーケンスの一定期間にわたって前記トーチの操作中の特性を監視することと、
    前記特性と閾値とを比較することと、
    計算された特性が前記閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、前記加工物穿孔シーケンスを終了し、前記切削シーケンスを開始し、前記プラズマアークトーチを前記加工物に対して移動させて切削部を形成することと、を含む方法。
  23. 前記特性はパルス幅変調制御パラメータの変化率を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記特性はパルス幅変調デューティサイクルの変化率を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記特性を比較することは特定の切削処理のための閾値の参照表を参照することを含む、請求項22に記載の方法。
  26. 前記参照表はそれぞれが一組の切削パラメータに関連付けられた複数の閾値を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記切削シーケンスを開始し、プラズマアークトーチを加工物に対して移動させて切削部を形成することは、前記トーチと前記加工物との相対運動を引き起こすために電源からガントリーコントローラへ信号を送信することを含む、請求項22に記載の方法。
  28. プラズマアークトーチにより加工物を穿孔するために穿孔シーケンスを行う方法であって、
    パイロットアークモード期間中に電極と前記プラズマアークトーチのノズルとの間のアークを開始することと、
    前記加工物を穿孔および切削するために前記アークを前記ノズルから加工物へ移すことと、
    加工物穿孔シーケンスを開始することと、
    前記加工物穿孔シーケンス中に前記トーチと前記加工物との間の前記アークを維持するために電力モジュールへ供給されるパルス幅変調信号に関連付けられた特性を推定することと、
    前記特性と所定値とを比較することと、
    推定された特性が前記所定値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、前記加工物と前記プラズマアークトーチとの相対運動を開始して切削シーケンスを開始することとを含む方法。
  29. 前記特性はパルス幅変調制御パラメータを含む、請求項28に記載の方法。
  30. 前記特性はパルス幅変調デューティサイクルの変化率を含む、請求項29
    記載の方法。
  31. 前記加工物と前記プラズマアークトーチとの相対運動を開始することは、前記プラズマアークトーチと通信する電源から前記プラズマアークトーチに機械的に結合された運動コントローラへ信号を送信することを含む、請求項28に記載の方法。
  32. 推定された特性が前記所定値を満たすおよび/または超えるということを判断することは、前記プラズマアークトーチからのプラズマが加工物を貫通したということを識別する、請求項28に記載の方法。
  33. 前記加工物と前記プラズマアークトーチとの相対運動の前記開始は所定期間だけ遅延される、請求項28に記載の方法。
  34. 前記相対運動の開始を遅延することは、前記プラズマアークトーチから射出されたプラズマを使用して前記加工物内の半円錐形状穿孔をほぼ円筒状穿孔に開く、請求項32に記載の方法。
  35. プラズマアークトーチの電極の穿孔作業の使用可能回数を増加する方法であって、
    前記電極と前記プラズマアークトーチの対応するノズルとの間のアークをパイロットアークモード期間中に開始することと、
    加工物を穿孔および切削するために前記アークを対応するノズルから加工物へ移すことと、
    前記プラズマアークの電流を増加することと、
    プラズマガスまたは前記アークを取り囲むシールドガスの少なくとも1つとして不活性ガスを含む混合ガスを供給して、穿孔シーケンスを開始することと、
    前記穿孔シーケンスが終了したということを判断することに応じて、切削シーケンスを開始し、前記プラズマアークトーチを前記加工物に対して移動することと、を備え、
    前記穿孔シーケンスが完了したということを判断することは、
    前記電極と前記加工物との間のアークに関連付けられた電気信号の特性を推定および監視することと、
    前記特性と閾値とを比較することと、
    推定された特性が閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することとを含む、方法。
  36. 前記特性はパルス幅変調制御パラメータまたはパルス幅変調制御パラメータの変化率を含む、請求項35に記載の方法。
  37. プラズマアークトーチを操作する方法であって、
    第1の組のシールドガスおよびプラズマガスの存在下で電極とノズルとの間のアークを生成することによりプラズマアークトーチをアーク開始モードで操作することと、
    第2の組のシールドガスおよび/またはプラズマガスの存在下で前記ノズルから加工物へ前記アークを移すことにより、前記プラズマアークトーチを移された穿孔モードで操作することであって、前記第2の組のシールドガスまたはプラズマガスのうちの少なくとも1つは不活性ガスを少なくとも部分的に含むことと、
    前記アークが前記加工物を十分に穿孔したということを判断することに基づき、第3の組のシールドガスおよびプラズマガスの存在下で前記トーチを前記加工物に対して移動することにより、前記プラズマアークトーチを移された切削モードで操作することとを含み、
    前記アークが前記加工物を十分に穿孔したということを判断することは、
    前記電極と前記加工物との間の前記アークに関連付けられた電気信号の特性を推定および監視することと、
    前記特性と閾値とを比較することと、
    推定された特性が前記閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することとを含む、方法。
  38. 前記特性はアーク電圧またはパルス幅変調デューティサイクルの変化率を含む、請求項37に記載の方法。
  39. 前記特性はパルス幅変調制御パラメータを含む、請求項37に記載の方法。
  40. トーチ本体と接続される一組の消耗部品を受け入れるように構成されるトーチ本体を含むとともにプラズマアークを生成するように構成されたプラズマアークトーチと、
    前記トーチに動作可能に接続された電源であって、前記電源は、
    プラズマアークトーチの電極と処理対象加工物との間のプラズマアークに関連付けられた電気信号のパルス幅変調特性を計算する手段と、
    加工物穿孔シーケンスの一定期間にわたって前記トーチの操作中の特性を監
    視する手段と、
    前記特性と閾値とを比較する手段と、
    計算された特性が閾値を満たすおよび/または超えるということを判断することに応じて、前記加工物穿孔シーケンスを終了し、切削シーケンスを開始し、前記プラズマアークトーチを加工物に対して移動させて切削部を形成する手段と、を含む、前記電源と、を備えるプラズマアーク材料処理システム。
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