JP6809815B2 - 眼科撮影装置 - Google Patents

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Description

この発明は、眼科撮影装置に関する。
眼科分野において画像診断は重要な位置を占め、近年では走査型レーザー検眼鏡(SLO)や光干渉断層計の活用が進んでいる。SLOは、共焦点光学系を利用して微弱なレーザー光や指向性の高い光で眼底を高速でスキャンすることにより画像を形成する装置であり、眼疾患のスクリーニングや診断に利用されている。光干渉断層計は、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)と呼ばれる技術を応用した光計測装置であり、眼底の2次元領域や3次元領域をスキャンすることにより断面像や3次元画像や機能画像を形成する。また、光干渉断層計は角膜等の画像化にも用いられる。
眼科検査の一つに視野検査がある。視野検査は、眼底の様々な位置に投射された刺激光に対する被検者の応答に基づいて視野の範囲や感度を測定する検査であり、緑内障の進行評価などに用いられる。特許文献1には、視野検査を実施可能な共焦点撮影装置が開示されている。この共焦点撮影装置は、SLO/OCTシステムとディスプレイとを含む。ディスプレイは、刺激光として用いられる輝点と、被検眼を固視させるための固視標とを表示する。SLO/OCTシステムは、刺激光を用いた検査中にSLOを繰り返し実行する。共焦点撮影装置は、SLO/OCTシステムにより取得される一連のSLO画像を比較することで被検眼の動きを検出し、それに応じて視野マップを作成する。
このように、視野検査を実施することが可能な従来の眼科撮影装置には、眼底を画像化するための要素(例えばSLO/OCTシステム)とは別に、刺激光を投射するための要素(例えばディスプレイ)と、固視標を提示するための要素(例えばディスプレイ)とが設けられていた。そのため、装置の大型化や複雑化といった問題が生じていた。また、眼底の広い範囲の視野測定を実現するには被検眼と装置との相対位置を変更する必要があるが、特許文献1に開示されたような大型の装置では、装置が被検者に接触したり衝突したりするおそれがある。
また、特許文献2には、ヘッドマウントディスプレイを利用した小型の視野計が開示されている。この従来技術では、ディスプレイから発せられた光を刺激光として用いているため、高い分解能で視野検査を行うことが困難である。更に、眼底のどの位置に刺激光が投影されているか確認することができないという問題もある。
米国特許第7690791号明細書 米国特許第6290357号明細書
この発明の目的は、刺激光の投影位置を確認しつつ広範囲の視野測定を行うことが可能な眼科撮影装置を提供することにある。
実施形態に係る眼科撮影装置は、走査光学系と、制御部と、画像形成部と、移動機構と、第1設定部とを備える。走査光学系は、可視光源と赤外光源とを含む光源部から出力された光により被検眼の眼底を走査し、眼底からの戻り光を受光部にて受光する。画像形成部は、受光部からの信号に基づいて眼底の画像を形成する。移動機構は、被検眼の瞳位置またはその近傍位置を中心として走査光学系を旋回させる。走査光学系は、赤外光源から出力された赤外光により眼底を走査し、眼底からの赤外光の戻り光を受光部にて受光する。画像形成部は、赤外光の戻り光を受光した受光部からの信号に基づいて眼底の画像を形成する。制御部は、視野検査のための刺激光として可視光源から出力された可視光を眼底に投射するように走査光学系を制御し、且つ、赤外光による走査と刺激光の投射とを連係的且つ反復的に行うように走査光学系を制御しつつ、赤外光の反復的な走査に基づき画像形成部により形成される画像を表示手段に動画として表示させる。第1設定部は、移動機構により走査光学系が旋回されたとき、旋回前における刺激光の投射位置と、旋回前に行われた走査に基づく画像と、旋回後に行われた走査に基づく画像とに基づいて、旋回後における刺激光の投射位置を設定する。制御部は、第1設定部により設定された投射位置に刺激光を移動するように走査光学系を制御する。
実施形態によれば、刺激光の投影位置を確認しつつ広範囲の視野測定を行うことができる。
実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を示す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作の一例を表すフローチャートである。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を示す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を示す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を示す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を示す概略図である。
眼科撮影装置の例示的な実施形態を以下に説明する。引用文献の内容や公知技術を実施形態に援用することができる。
実施形態に係る眼科撮影装置は、後眼部を光ビームでスキャンして所定データの分布(例:画像、層厚分布、病変分布)を取得する。そのような眼科撮影装置の例としてSLOや光干渉断層計がある。実施形態に係る眼科撮影装置は視野検査に適用可能である。このとき、上記スキャンのための光(可視光)を用いて被検眼に光刺激を印加することができる。或いは、上記スキャンのための光とは異なる光(可視光)を用いて光刺激を印加してもよい。例えば、上記スキャンを赤外光で行い、光刺激の印加を可視光で行うことができる。
実施形態に係る眼科撮影装置は、眼底に固視標を投影する機能を備えていてよい。固視標の投影は、例えば、光刺激の印加と同じ可視光を用いて行われる。或いは、固視標を投影するための可視光と光刺激を印加するための可視光とが別々であってもよい。なお、このような固視標投影機能に加えて又はそれの代わりに、従来と同様の内部固視標や外部固視標を用いることができる。
以下、特に明記しない限り、被検者から見て左右方向をX方向とし、上下方向をY方向とし、前後方向(奥行き方向)をZ方向とする。X方向、Y方向及びZ方向は、3次元直交座標系を定義する。
<構成>
この実施形態に係る眼科撮影装置の概略構成を図1に示す。眼科撮影装置1は、被検眼Eの眼底Efを光でスキャンすることによりデータを収集し、収集されたデータに基づいて眼底Efの画像を形成する。SLOでは眼底Efの正面画像が得られる。OCTでは、眼底Efの2次元断面像又は3次元画像が得られる。眼科撮影装置は、蛍光造影、OCT血管造影、ドップラー血流計測などを実行可能であってもよい。
眼科撮影装置1は、光学系2と、移動機構3と、制御部4と、画像形成部5と、データ処理部6と、ユーザインターフェイス(UI)7とを含む。
<光学系2>
光学系2は、眼底Efのデータを光学的に収集するための光学部材や機構を含む。少なくとも、光学系2は、光源部21と、走査光学系22と、受光部23とを含む。なお、これらに加え、例えば、被検眼Eに対する光学系2のアライメントを行うためのアライメント系、及び、被検眼Eに対する光学系2のフォーカシングを行うためのフォーカス系のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
光源部21は、眼底Efをスキャンするための光を出力する。光源部21は、眼科撮影装置1が実現するモダリティに応じた公知の光源を含む。光源部21に設けられる光源の例として、半導体レーザー光源(波長掃引レーザー、スーパールミネッセントダイオードなど)、固体レーザー、ガスレーザー、ファイバレーザーなどのレーザー光源がある。なお、光源部21は複数の光源を含んでいてもよい。この場合、例えば、光ファイバ合波器やダイクロイックミラーなどの合波器により、複数の光源からの複数の光路が合成される。光源部21は、少なくとも可視光源を含み、不可視光源(例えば赤外光源)を更に含んでもよい。
走査光学系22は、光源部21から出力された光によって眼底Efをスキャンする。典型的な実施形態において、走査光学系22は、2次元的な偏向角度範囲内において光を偏向する。なお、偏向方向の次元は2次元には限定されず、例えば1次元であってもよい。
走査光学系22は、光スキャナーを含む。光スキャナーとしては、1軸の偏向部材又は互いに直交する2軸の偏向部材が用いられる。偏向部材の例として、ガルバノミラー、ポリゴンミラー、回転ミラー、ダボプリズム、ダブルダボプリズム、ローテーションプリズム、MEMSミラースキャナーなどがある。2軸の偏向部材が用いられる場合、高速スキャン用の偏向部材(例えばポリゴンミラー)と低速スキャン用の偏向部材(例えばガルバノミラー)とを組み合わせることができる。
走査光学系22は、光スキャナーにより偏向された光を眼底Efに投射するための光学素子を更に含む。典型的な実施形態において、走査光学系22は、光源部21側から順に、コリメートレンズ、開口絞り、ビームスプリッター、光スキャナー、ビームエキスパンダー、及び対物レンズを含む。なお、これら以外の光学素子が含まれていてもよい。
受光部23は、走査光学系22により被検眼Eに投射された光の戻り光を検出する。典型的な実施形態において、受光部23は、前述した走査光学系22のビームスプリッターにより分岐された光路に設けられた集光レンズ、共焦点ピンホール、及び光検出器を含む。光検出器は、光源部21からの光の波長に応じた感度を有する。また、眼科撮影装置1が蛍光造影撮影に用いられる場合、光検出器は、眼底Efが発する蛍光の波長に応じた感度を有する。なお、これら以外の光学素子が含まれていてもよい。
<移動機構3>
移動機構3は、被検眼Eの瞳位置Cを基準に光学系2(特に走査光学系22)を旋回(回動)させる。換言すると、移動機構3は、弧状の軌道に沿って光学系2を移動させる。移動機構3は、所定の移動角度範囲内において光学系2を旋回させる。旋回中心は、瞳位置Cに限定されず、後眼部の走査を妨げない範囲において瞳位置Cから変位した位置であってもよい。このような範囲内の位置を「瞳位置Cの近傍位置」と呼ぶ。なお、瞳位置Cに対する近傍位置の変位は、XYZ空間における任意方向への変位であってよい。以下、特に言及しない限り、「瞳位置」は「瞳位置又はその近傍位置」を意味する。
典型的な実施形態において、移動機構3は、瞳位置Cを中心に光学系2を所定の移動角度範囲内で3次元的に旋回させる。このような移動機構3は、例えば、光学系2を保持する1以上の保持部材と、上記移動角度範囲内の任意の位置に移動可能に設けられた1以上のガイドアームとを含む。保持部材は、ガイドアームに沿ってスライドする。なお、旋回方向の次元は3次元には限定されず、例えば1次元又は2次元であってもよい。
移動機構3は、例えば、制御部4の制御の下に動作する。この場合、移動機構3は、光学系2を旋回するための駆動力を発生するアクチュエーターを含む(図示省略)。アクチュエーターは、制御部4からの制御信号に応じた駆動力を発生する。この駆動力は、図示しない伝達機構により伝達され、保持部材をガイドアームに沿って移動する。このような制御により、当該制御信号に応じた方向に、当該制御信号に応じた角度だけ、光学系2が旋回される。
他の実施形態において、移動機構3はアクチュエーターを備えていなくてよい。この場合、光学系2が手動で旋回される。光学系2の位置は、エンコーダーや位置センサーによって検知される。これにより取得された位置情報は、例えば、制御部4、画像形成部5、データ処理部6などによって利用される。
<他の光学系について>
前述したように、光学系2は、図1に示す要素以外の要素を含んでいてもよい。例えば内部固視及び外部固視の少なくとも一方を実現するための専用の固視系が設けられていてもよい。内部固視用の固視系は、例えば、可視光を出力する固視光源と、固視光源から出力された可視光の光路を走査光学系22の光路に合成する光路合成部材とを含む。外部固視用の固視系は、例えば、額当て等の顔固定部材(図示省略)又は光学系2を格納する筐体に一端が接続されたアームと、このアームの他端に設けられた可視光源とを含む。このような固視系の構成は公知である。
アライメント系やフォーカス系についても、従来と同様に、指標(アライメント指標、フォーカシング指標)を被検眼Eに投影するための光学系と、その戻り光を検出するための光学系とを含む。なお、被検眼Eの前眼部を撮影する2以上の撮像装置を設け、これら撮像装置により実質的に同時に取得された2以上の前眼部像を解析して(例えば三角法を利用して)アライメントを行うよう構成することもできる。
<スキャンについて>
以上のような光学系2において、光源部21から出力された光は、走査光学系22により偏向され、被検眼Eの瞳孔を通じて眼底Efにスポット光として結像される。その戻り光は、スポット光の投射位置(及びその近傍位置)から光学系2に戻ってくる光である。戻り光は、受光部23に導かれ、光検出器により検出される。光検出器は、光電変換により電気信号(受光信号)を生成する。なお、スポット光の投射位置をスポット位置と記載することがある。
この一連のプロセスは、眼底Efの一点の計測に相当する。走査光学系22は、所定の偏向角度範囲内においてスポット位置を移動する。つまり、走査光学系22により、所定の偏向角度範囲内におけるスキャンが実現される。また、移動機構3は、所定の移動角度範囲内において光学系2を旋回する。つまり、移動機構3は、走査光学系22の偏向角度範囲に対応するスキャンエリア(単一スキャンエリア)を移動する。これらを組み合わせることで、単一スキャンエリアを移動させつつ眼底Efの広い範囲を計測することができる。このようなスキャン動作について図2を参照しつつ説明する。
図2に示す例において、符号TAは全スキャンエリアを示し、符号SA(α,β)はサブスキャンエリアを示す。全スキャンエリアTAの水平方向(例えばX方向)の広がりをθとし、垂直方向(例えばY方向)の広がりをθとする。全スキャンエリアTAは、縦横に配列された複数のサブスキャンエリアSA(α,β)に分割されている。ここで、α=1,2,・・・,A、且つ、β=1,2,・・・,Bであり、A及びBはそれぞれ1以上の整数であり、A及びBの少なくとも一方は2以上の整数である。なお、複数のサブスキャンエリアSA(α,β)の全てが同じサイズである必要もなく、また、同じ形状である必要もない。
各サブスキャンエリアSA(α,β)は単一スキャンエリアに相当する。サブスキャンエリアSA(α,β)の一部とサブスキャンエリアSA(α+1,β)の一部とが重複していてもよく、サブスキャンエリアSA(α,β)の一部とサブスキャンエリアSA(α,β+1)の一部とが重複していてもよい。集合論の用語を用いると、全スキャンエリアTAは複数のサブスキャンエリアSA(α,β)により被覆されていると言える。逆に、複数のサブスキャンエリアSA(α,β)の和集合が全スキャンエリアTAを定義するとも言える。
本例では、複数のサブスキャンエリアSA(α,β)を順次にスキャンすることにより全スキャンエリアTAのスキャンが実現される。走査光学系22の制御により各サブスキャンエリアSA(α,β)のスキャンが実行され、移動機構3の制御によりスキャン対象となるサブスキャンエリアSA(α,β)が切り替えられる。
各サブスキャンエリアSA(α,β)のスキャンについて説明する。前述したように、走査光学系22は、光源部21からの光を所定の偏向角度範囲内において偏向する。この偏向角度範囲の水平方向の広がりを「2・θH1」とし、垂直方向の広がりを「2・θV1」とする。つまり、走査光学系22は、その偏向中心(例えば走査光学系22の光軸上の位置)を基準に、左右方向にそれぞれ「θH1」だけスポット位置を移動することができ、上下方向にそれぞれ「θV1」だけスポット位置を移動することができる。なお、偏向角度とXY面内の距離(弦の長さ)とは互いに対応しているので、これらを同一視することができる。
サブスキャンエリアSA(α,β)の切り替えについて説明する。前述したように、移動機構3は、瞳位置Cを中心に所定の移動角度範囲内において光学系2を旋回させる。この移動角度範囲の水平方向の広がりを「θH2」とし、垂直方向の広がりを「θV2」とする。つまり、移動機構3は、水平方向に「θH2」だけ光学系2を旋回することができ、垂直方向に「θV2」だけ光学系2を旋回することができる。
このような走査光学系22と移動機構3によれば、複数のサブスキャンエリアSA(α,β)が重複も隙間もなく配置されている場合、スポット位置の水平方向の移動範囲はθ=θH2+2・θH1であり、垂直方向の移動範囲はθ=θV2+2・θV1である。水平方向の広がりがθであり、且つ、垂直方向の広がりがθであるエリアは、全スキャンエリアTAに相当する。なお、重複や隙間が設けられる場合には、重複の幅や隙間の間隔に応じて全スキャンエリアTAが決定される。
一例において、θH1=60度、θH2=40度、θV1=40度、θV2=40度に設定される。それにより、水平方向に160度、且つ、垂直方向に120度の範囲をスキャンすることが可能となる。なお、θH1、θH2、θV1、θV2は、例えば、コストやワーキングディスタンスなどの任意のファクタを考慮して決定される。特に、被検者に接触しないように移動範囲を設定することが可能である。
<制御部4>
制御部4は、装置各部の制御を行う。制御部4は、プロセッサ及び記憶装置(記憶回路)を含む。記憶装置には、眼科撮影装置1を制御するためのコンピュータプログラムが予め格納される。このコンピュータプログラムには、光源制御用プログラム、走査制御用プログラム、移動制御用プログラム、ユーザインターフェイス制御用プログラムなどが含まれる。このようなコンピュータプログラムに従ってプロセッサが動作することにより、制御部4は制御処理を実行する。
なお、「プロセッサ」とは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。
この実施形態では、走査光学系22と移動機構3とを連係的に制御することで、図2に例示するようなスキャンを実現することができる。このような連係制御の例を説明する。制御部4の記憶装置には、光源部21からの光を偏向するための既定の偏向パターンと、光学系2を移動させるための既定の移動パターンとが予め記憶されている。偏向パターンや移動パターンは、デフォルト設定されてもよいし、ユーザにより設定されてもよい。また、複数の偏向パターン及び/又は複数の移動パターンを任意に組み合わせて適用できるように構成してもよい。パターンの選択は、例えばユーザ又は制御部4により行われる。
制御部4は、偏向パターンに基づく走査光学系22の制御(走査制御)と、移動パターンに基づく移動機構3の制御(移動制御)とを連係的に実行する。例えば、制御部4は、走査制御と移動制御とを交互に実行する。ここで、単一の走査制御は、単一スキャンエリア(1つのサブスキャンエリア)のスキャンに相当し、単一の移動制御は、サブスキャンエリアの切り替えに相当する。他の例として、制御部4は、全スキャンエリアに対するスキャンの少なくとも一部のフェーズにおいて走査制御と移動制御とを並行して行うことができる。
この実施形態において実現可能なスキャンモードの例を説明する。図3は、視神経乳頭Nと黄斑部Hとを含む全スキャンエリアARを複数のサブスキャンエリアに分けて走査する態様を模式的に表している。
制御部4は、既定の移動パターンに従って移動機構3を制御することにより、スキャン対象となるサブスキャンエリア(単一スキャンエリア)を、例えばサブスキャンエリアSR1、SR2、SR3、・・・の順に移動させる。このとき、隣接するサブスキャンエリアSRi、SR(i+1)同士は重複エリアCRiを有する(i=1,2,3,・・・)。複数のサブスキャンエリアから得られた複数の画像から全スキャンエリアARの画像を形成するとき、重複エリアを利用して隣接する画像同士の位置合わせを行うことができる。制御部4は、既定の偏向パターンに基づいて、各サブスキャンエリアのスキャンを行うように光学系2を制御する。図3に示す例ではラスタースキャンが適用される。偏向パターンの他の例として、サークルスキャン、同心円スキャン、ラジアルスキャン、スリットスキャン(1次元スキャン)などがある。
眼底Efの撮影及び/又は視野検査を行うとき、制御部4は、光源部21に含まれる光源を所定のタイミングで点灯(点滅)させつつ、所定の走査パターンに応じて走査光学系22を制御する。
可視光で撮影を行う場合、制御部4は、例えば、単一スキャンエリアを可視光で撮影するための走査制御を実行しつつ、所定の固視位置に対応するタイミング(固視タイミング)でのみ、撮影用可視光と異なる可視光(固視用可視光)を出力するように光源部21を制御する。固視タイミングにおいて、撮影用可視光の出力を停止するとともに固視用可視光を出力してもよい。或いは、固視タイミングにおいて、撮影用可視光と固視用可視光の双方を出力してもよい。固視用可視光は、例えば、波長及び光量の少なくとも一方が撮影用可視光のそれと異なる。
同様に、可視光で視野検査を行う場合、制御部4は、例えば、単一スキャンエリアの視野検査を行うための刺激光の投射制御を実行しつつ、所定の固視タイミングでのみ、刺激用可視光と異なる固視用可視光を出力するように光源部21を制御する。固視タイミングにおいて、刺激用可視光の出力を停止するとともに固視用可視光を出力してもよい。或いは、固視タイミングにおいて、刺激用可視光と固視用可視光の双方を出力してもよい。固視用可視光は、例えば、波長及び光量の少なくとも一方が刺激用可視光のそれと異なる。
一方、不可視光(赤外光)で撮影を行う場合、制御部4は、単一スキャンエリアを不可視光で撮影するための走査制御を実行しつつ、所定の固視タイミングでのみ固視用可視光を出力するように光源部21を制御する。
以上に例示したような動作制御により、被検眼Eを固視させつつ単一スキャンエリアの撮影や視野検査を行うことができる。スキャンエリアの移動に伴う固視の制御については後述する。
動作制御の具体例を説明する。視野検査を行うとき、制御部4は、所定のパターン(例えばラスタースキャン)に応じて走査光学系22を繰り返し制御しつつ、所定の固視タイミングで固視用可視光源を点灯させ、且つ、所定の刺激位置に対応するタイミング(刺激タイミング)で刺激用可視光源を点灯させる。このような制御の例を図4A及び図4Bに示す。図4Aは、眼底Efに投射される固視標及び刺激光を示す。図4Bは、固視標及び刺激光を眼底Efに投射するための制御を表すタイミングチャートである。図4Bにおいて、横軸は時間軸である。
図4Aに示す例では、平行な複数(M本)のラインスキャンL(m=1,2,・・・,M)からなるラスタースキャンが適用される。各ラインスキャンLは、直線状に配列された複数のスキャン点(光ビームの投射点)を含む。制御部4は、このラスタースキャンを繰り返すように走査光学系22を制御する。
更に、制御部4は、予め設定された固視タイミングで光源部21(固視用可視光源)を点灯させる。固視タイミングは、ラスタースキャンに同期されている。本例では、固視タイミングは、少なくとも、第mj番目のラインスキャンLmjにおける第nj番目のスキャン点に対応する位置(向き)に走査光学系22の光スキャナーが配置されるタイミングを含む。固視タイミングがこのタイミングのみを含む場合、輝点としての固視標T(mj,nj)が眼底Efに投影される。
このような固視標の投影制御と並行して、制御部4は、網膜を刺激するための刺激光を眼底Efに投射するための制御を実行する。刺激光の投射制御として、制御部4は、予め設定された刺激タイミングで光源部21(可視光源)を点灯させる。刺激タイミングは、ラスタースキャンに同期されている。図4Aに示す例では、第mi番目のラインスキャンLmiにおける第ni番目のスキャン点に対応する位置(向き)に光スキャナーが配置されるタイミングが刺激タイミングである。これにより、刺激光S(mi,ni)が眼底Efに投射される。
なお、固視タイミング及び刺激タイミングは、単一のスキャン点に対応するタイミングに限定されない。例えば、空間的に隣接する複数のスキャン点のそれぞれに対応するタイミングで可視光源を点灯させることができる。その一例として、円盤状領域や十字型領域等の2次元領域に含まれる複数のスキャン点のそれぞれに対応するタイミングで可視光源を点灯させることができる。この2次元領域は、典型的には連結領域であり、より典型的には単連結領域である。
図4Aには十字型の固視標を提示する場合の例が記載されている。より具体的には、図4Aに示す例では、第mj番目のラインスキャンLmjにおける第nj番目のスキャン点を中心とする十字型の固視標が提示される。この固視タイミングに対応するスキャン点の群は、例えば、ラインスキャンLmjにおいて第nj番目のスキャン点を中心とする複数のスキャン点を含む。つまり、ラインスキャンLmjにおける第(nj−v)番目から第(nj+v)番目までの奇数個のスキャン点が含まれる。ここで、vは1以上の整数である。更に、当該スキャン点の群は、例えば、ラインスキャンLmjを中心とする複数のラインスキャン上のスキャン点を含む。つまり、第(mj−w)番目から第(mj+w)番目までの奇数個のラインスキャン上のスキャン点が含まれる。ここで、wは1以上の整数である。また、第mj番目のラインスキャンLmj上の該当スキャン点の個数は、上記のように2v+1個である。一方、ラインスキャンLmj以外の該当ラインスキャン上の該当スキャン点の個数は2v+1未満とされる。ラインスキャンLmj以外の該当ラインスキャンそれぞれにおける該当スキャン点の個数は、等しくてもよいし、異なってもよい。また、十字型固視標の縦方向のサイズは該当ラインスキャンの本数により決定され、横方向のサイズはラインスキャンLmj上の該当スキャン点の個数により決定される。これらは任意に設定される。例えば、十字型固視標の縦方向のサイズと横方向のサイズとが等しくなるように、該当ラインスキャンの本数と、ラインスキャンLmj上の該当スキャン点の個数とを設定することができる(ただし、これには限定されない)。他の2次元形状の固視標が提示される場合においても、固視タイミングに対応するスキャン点の群を同様に設定することが可能である。
また、制御部4は、同じラスタースキャン及び同じ固視標投影制御を繰り返し実行させつつ、複数の刺激位置に対して順次に刺激光を投射させることができる。刺激光の投射目標となる複数の刺激位置は、視野検査のプロトコルとして予め設定されている。
また、制御部4は、同じラスタースキャンと第1固視位置に固視標を投影するための制御とを繰り返し実行させつつ複数の刺激位置に対して順次に刺激光を投射させ、その終了後に固視位置を切り替え、同じラスタースキャンと第2固視位置に固視標を投影するための制御とを繰り返し実行させつつ新たな複数の刺激位置に対して順次に刺激光を投射させることができる。このような制御を複数の固視位置に対して順次に適用することができる。つまり、固視位置の移動により検査エリアを切り替えつつ視野検査を行うことができる。刺激光の投射目標となる複数の刺激位置や、第1固視位置及び第2固視位置を含む複数の固視位置は、視野検査のプロトコルとして予め設定されている。また、固視位置の設定や変更を手動で行うこともできる。
このようにラスタースキャンと固視位置の移動とを交互に行う制御の代わりに、固視位置を連続的又は段階的に移動させつつラスタースキャンを繰り返し行うように制御を適用することも可能である。
図4Bに示すF(k=1,2,・・・)は、図4Aに示すラスタースキャン(一連のラインスキャンL〜L)の1回分を表す。本例において、走査光学系22は、X方向に光を偏向する光スキャナーであるXスキャナーと、Y方向に光を偏向する光スキャナーであるYスキャナーとを含む。Xスキャナーの1回の動作は、1本のラインスキャンLに相当する。Yスキャナーの1回の動作は、ラインスキャンLに直交する方向におけるラインスキャンLからラインスキャンLまでの光ビーム投射位置の移動に相当する。制御部4は、Xスキャナー及びYスキャナーを連係的に制御することで、図4Aに示すラスタースキャンに対応する走査光学系22の動作を実現する。また、制御部4は、Xスキャナー及びYスキャナーの連係的制御を繰り返し実行する。それにより、ラスタースキャンF,F,・・・が順次に実行される。なお、この反復的ラスタースキャンと並行して撮影用光源(赤外光源又は可視光源)の点灯制御を実行することで、各ラスタースキャンに相当する画像(フレーム)を取得することができる。
また、制御部4は、このような走査光学系22の制御と同期した固視タイミングで、ラスタースキャンFそれぞれに対応する制御期間中に眼底Efに固視標を投影させる。更に、制御部4又はユーザが光刺激を印加するためのトリガTrgを発したとき、制御部4は、予め設定された刺激位置に対応する刺激タイミングで刺激光を眼底Efに投射させる。なお、トリガTrgの発生から刺激光の投射までの時間は、制御に掛かる時間を考慮した最短の時間であってよい。
眼球運動や瞬きの影響により、刺激光が目標位置に投射されないおそれがある。このような事態に対処するために、ラスタースキャン及び撮影用光源の連係的制御によって順次に取得されるフレームを解析することで、眼球運動や瞬きの発生を検知することができる。眼球運動の検知は、例えば、フレーム中の特徴部位(視神経乳頭、黄斑、血管、病変部、レーザー治療の瘢痕等)の位置の経時変化に基づき行われる。瞬きの検知は、例えば、フレームに眼底Ef(例えば特徴部位)が描出されているか否かにより、又は、所定の画質パラメータ(例えばコントラスト)を参照することにより実行される。眼球運動や瞬き等の異常が検知された場合、制御部4は、当該目標位置に対する刺激光の投射を再度行うことができる。このとき、異常が解消されたことを検知した後に刺激光を再投射するように構成してもよい。或いは、異常が検知されたことを視野検査の結果データに付加するようにしてもよい。また、前眼部を撮影する機能(例えば後述の前眼部撮影カメラ123)が設けられている場合、それにより取得された前眼部像に基づいて異常(眼球運動、瞬き等)を検知することが可能である。例えば、前眼部を動画撮影しつつ、フレーム中の特徴部位(瞳孔等)の変位を求めることで眼球運動を検知することができる。また、特徴部位の少なくとも一部がフレームに描出されていないと判定されたときに瞬きが発生したと判断することができる。
スキャンエリアの切り替えに伴う固視の制御について説明する。この実施形態では、光学系2の旋回によりスキャンエリアが切り替えられたとき、制御部4は、その旋回角度に対応する変位だけ固視標の投影位置を移動するように光学系2の制御を行うことができる。このような固視の制御の例を図5A及び図5Bに示す。
スキャンエリアの切り替えは、制御部4又はユーザにより行われる。前者の場合、制御部4は、スキャンエリアの切り替え(移動制御)と固視の制御とを連係的に実行することができる。後者の場合、光学系2の位置情報が制御部4に入力される。制御部4は、例えば、入力された位置情報に基づいて旋回角度を求め、それに対応する変位だけ固視標の投影位置を移動するように光学系2の制御を行うことができる。
図5Aは、図3に示すサブスキャンエリアSRiからサブスキャンエリアSR(i+1)への移行における固視標の投射位置の切り替えを表す。本例では、スキャンエリアの切り替えの前後において眼底Efの同じ位置に固視標が投影される。具体的には、制御部4は、サブスキャンエリアSRiの視野検査や撮影のための制御を実行しつつ、重複エリアCRi内の所定位置に固視標Tを投影するように光源部21及び走査光学系22を制御する。更に、制御部4は、スキャンエリアを切り替えるように移動機構3を制御し、且つ、新たなサブスキャンエリアSR(i+1)内の重複エリアCR(i+1)において固視標Tと同じ位置に固視標Ti+1を投影するように光源部21及び走査光学系22を制御する。つまり、重複エリアCRiと重複エリアCR(i+1)とを重ねると、固視標Tの位置と固視標Ti+1の位置とが同じになる。このような固視制御が適用される場合、スキャンエリアを切り替えても被検眼Eの視線の向きは変わらない。
一方、スキャンエリアの切り替えの前後において眼底Efの異なる位置に固視標を投影することも可能である。図5Bに示す例は、図5Aと同様にサブスキャンエリアSRiからサブスキャンエリアSR(i+1)への移行時に適用可能な固視制御である。制御部4は、サブスキャンエリアSRiの視野検査や撮影のための制御を実行しつつ、所定位置に固視標Tを投影するように光源部21及び走査光学系22を制御する。更に、制御部4は、スキャンエリアを切り替えるように移動機構3を制御し、且つ、新たなサブスキャンエリアSR(i+1)内の所定位置に固視標Ti+1を投影するように光源部21及び走査光学系22を制御する。固視標Tに対する固視標Ti+1の変位ΔTは、サブスキャンエリアSRiからサブスキャンエリアSR(i+1)への移行のための光学系2の旋回角度に基づいて決定される。本例では、スキャンエリアの切り替えとともに被検眼Eの視線の向きが変化する。ここで、移動後の固視標を被検者が容易に認識できるように、視線の向きの変化が或る程度小さくなるように変位ΔTを決定することができる。
移動機構3が前述のアクチュエーターを備える場合、制御部4は、アクチュエーターの制御と、固視光の投射位置を移動するための光学系2の制御とを連係的に実行することができる。例えば、図2や図3のように、複数のサブスキャンエリアと、これらサブスキャンエリアの移行順序と、各サブスキャンエリアのスキャンパターンと、各サブスキャンエリアのスキャン時に適用される固視位置とが、視野検査のプロトコルに含まれている場合、制御部4は、移行順序に従ってサブスキャンエリアを切り替えるためのアクチュエータ(移動機構3)の制御と、サブスキャンエリアの切り替えに応じて固視位置を移動するための光学系2の制御と、各サブスキャンエリア内の複数の刺激位置に対して順次に刺激光を投射するための光学系2の制御とを連係的に実行することができる。例えば図3に示す例では、まず、サブスキャンエリアSR1に応じた位置に光学系2が旋回され、このサブスキャンエリアSR1に応じた位置に固視標が投影され、サブスキャンエリアSR1内の複数の刺激位置(例えば格子点状に配列された複数の刺激位置)に対して順次に刺激光が投射され、各刺激位置での応答が記録される。次に、サブスキャンエリアSR2に応じた位置に光学系2が旋回され、このサブスキャンエリアSR2に応じた位置に固視標が投影され、サブスキャンエリアSR2内の複数の刺激位置に対して順次に刺激光が投射され、各刺激位置での応答が記録される。このような一連の処理がサブスキャンエリアSR1,SR2,SR3,・・・,SRNの順に実行される。
スキャンエリアの切り替えに伴う刺激位置の制御について説明する。この実施形態では、光学系2の旋回によりスキャンエリアが切り替えられたとき、制御部4は、刺激位置を変更するための制御を実行する。例えば、制御部4は、旋回角度に対応する変位だけ刺激位置を移動するように光学系2の制御を行う。
スキャンエリアの切り替えは、制御部4又はユーザにより行われる。前者の場合、制御部4は、スキャンエリアの切り替え(移動制御)と刺激位置の制御とを連係的に実行することができる。後者の場合、光学系2の位置情報が制御部4に入力される。制御部4は、例えば、入力された位置情報により光学系2が旋回されたことを検知し、刺激位置の変更制御を行うことができる。或いは、制御部4は、入力された位置情報に基づいて旋回角度を求め、それに対応する変位だけ刺激位置を移動するように光学系2の制御を行うことができる。
スキャンエリアの切り替えに伴う刺激位置の制御は、例えば、切り替え前のスキャンエリアにおける最後の刺激位置から、切り替え後のスキャンエリアにおける最初の刺激位置への移行を実現する。
刺激位置の制御の典型的な例を図6に示す。本例では、サブスキャンエリアSRi及びSR(i+1)のそれぞれにラスタースキャンが適用される。サブスキャンエリアSRiにはラスタースキャンの流れに沿って複数(N個)の刺激位置が設定されており、符号S(i,N)は最後の刺激位置を示す。また、サブスキャンエリアSR(i+1)にもラスタースキャンの流れに沿って複数の刺激位置が設定されており、符号S(i+1,1)は最初の刺激位置を示す。つまり、本例では、サブスキャンエリアSRi内の複数の刺激位置での検査が完了した後に、サブスキャンエリアSRiからサブスキャンエリアSR(i+1)への切り替えが行われる。この切り替えに対応し、制御部4は、刺激位置S(i,N)から刺激位置S(i+1,1)に刺激光の投射位置を移動するように光学系2を制御する。そして、サブスキャンエリアSR(i+1)内の複数の刺激位置での検査が順次に実施される。
本例では、ラスタースキャンに含まれるラインスキャンの長さと旋回角度とが関連している。具体的には、ラインスキャンの長さから重複エリアの幅を減算して得られた距離が旋回角度に相当する。よって、スキャンエリアの切り替えに伴う刺激位置の変位は、旋回角度に応じたラインスキャン方向の成分と、ラインスキャンに直交する方向の成分(スキャンエリアのサイズ、つまり最上端のラインスキャンと最下端のラインスキャンとの間の距離に等しい)とのベクトル和として定義される。すなわち、本例における刺激位置の変位は、旋回角度に基づき決定される。
旋回角度に基づく刺激位置の変位は本例に限定されない。一般に、旋回角度、旋回中心の位置、旋回軌道の動径、弧長、弦の長さなど、任意のパラメータを参照して刺激位置の変位を決定することが可能である。
スキャンエリアの切り替えに対応して固視の制御と刺激位置の制御との双方を実行することができる。例えば、スキャンエリアの切り替えに伴う固視の制御に関する上記の例のいずれかと、スキャンエリアの切り替えに伴う刺激位置の制御に関する上記の例のいずれかとを組み合わせることができる。また、固視の制御に関する他の形態、及び、刺激位置の制御に関する他の形態の少なくとも一方を適用することも可能である。視野検査の効率等が最適化されるように、移動制御と固視の制御と刺激位置の制御とを組み合わせることができる。例えば、眼底Efの複数の刺激位置の検査が重複なく実行されるようにこれら制御を組み合わせることが可能である。
<検査データ記録部41>
視野検査では、眼底Efに刺激光が投射され、それに対する被検者の反応の内容(その刺激光を認識したか否か)が記録される。このような処理が、眼底Efの複数の刺激位置に対して順次に行われる。検査データ記録部41は、刺激光の投射位置と反応の内容との組を蓄積する。更に、検査データ記録部41は、刺激光の強度や波長等を更に記録することができる。検査データ記録部41により、眼底Efの複数の位置における反応内容の分布、つまり、視野範囲の分布や視野感度の分布が得られる。
刺激光の投射位置は、例えば、光学系2の旋回角度(光学系2の位置)と、刺激タイミングとから得られる。図4Aに示す例では、現在のサブスキャンエリアに対応する旋回角度と、刺激光S(mi,ni)の投射位置とを記録することができる。また、被検者の反応は、例えばユーザインターフェイス7を用いて入力される。或いは、網膜の反応や生体信号の変化を検出する機能が眼科撮影装置に設けられている場合、その検出結果から被検者の反応内容を取得することができる。この機能は、例えば、OCT(偏光OCT等)、SLO画像の時系列解析、蛍光撮影などを用いて実現される。
図7Aは、被検眼Eの視野検査における複数の検査位置(刺激位置)を表す。実施形態に係る視野検査は、眼底Efの広い範囲(つまり、単一スキャンエリアよりも広い範囲)について実施される。図7Aに示す例では、3行×4列に配列された12個のサブスキャンエリアSA(i,j)(i=1〜3,j=1〜4)の検査が順次に実施される。各サブスキャンエリアSA(i,j)には、複数の刺激位置が格子点状に配列されている。
図7Aに示す範囲の視野検査の結果に基づく視野マップの例を図7Bに示す。本例の視野マップは、光刺激に対する反応が無かった刺激位置(つまり、被検者が刺激光を認識できなかった刺激位置。暗点と呼ばれる。)Ur(r=1,2,・・・)の分布を表している。
視野マップの他の例を図7Cに示す。本例の視野マップは、視野検査により特定された暗点の位置を表す画像Vr(r=1,2,・・・)を、眼底Efの撮影画像上にオーバレイ表示することにより得られる。本例では、隣接する暗点の群をひとまとめの画像Vrとして提示している。
視野マップはこれらに限定されない。例えば、光刺激に対する反応が有った刺激位置の分布を表す視野マップや、光刺激に対する反応の有無に応じて刺激位置の表現態様が異なる視野マップを作成することができる。また、光刺激の強度や刺激時間や刺激回数などの刺激条件が可変である場合、認識可能な限界光量(感度)の分布を表す視野マップを作成することができる。
<画像形成部5>
画像形成部5は、例えば従来のSLOと同様に、受光部23の光検出器から入力される受光信号と、制御部4から入力される画素位置信号とに基づいて、眼底Efの画像を形成する。光学系2がOCT用の干渉光学系を含む場合、従来のOCTと同様にして断面像が形成される。画像形成部5は、画像形成用プログラムを記憶した記憶装置と、この画像形成用プログラムに従って動作するプロセッサとを含む。
図7Cの撮影画像は、例えば、SLOにより得られた正面画像や、OCTにより収集された3次元データに基づく正面画像(プロジェクション画像等)である。この撮影画像は、例えば、複数のサブスキャンエリアに相当する複数の正面画像を、これらサブスキャンエリアの配列に応じて合成したパノラマ画像である。これらサブスキャンエリアの配列は、各サブスキャンエリアの検査が行われたときの走査光学系22の位置(角度)に基づいて決定される。
<データ処理部6>
データ処理部6は、各種のデータ処理を実行する。データ処理の例として、画像形成部5又は他の装置により形成された画像データの処理がある。この処理の例として、画像処理、画像解析、画像評価、診断支援などがある。データ処理部6は、データ処理用プログラムを記憶した記憶装置と、このデータ処理用プログラムに従って動作するプロセッサとを含む。
<ユーザインターフェイス7>
ユーザインターフェイス(UI)7は、ユーザと眼科撮影装置との間で情報のやりとりを行うための機能を備える。ユーザインターフェイス7は、表示デバイスと操作デバイス(入力デバイス)とを含む。表示デバイスは、例えば液晶ディスプレイ(LCD)を含む。操作デバイスは、各種のハードウェアキー及び/又はソフトウェアキーを含む。制御部4は、操作デバイスに対する操作内容を受け、この操作内容に対応した制御信号を各部に出力する。操作デバイスの少なくとも一部と表示デバイスの少なくとも一部とを一体的に構成することが可能である。タッチパネルディスプレイはその一例である。
制御部4は、眼底Efの撮影画像や視野マップなどの情報を表示デバイスに表示させることができる。また、制御部4は、眼科撮影装置の外部に設けられた表示デバイスに情報を表示させることもできる。
<その他の制御>
眼底Efの動画撮影(赤外動画観察等)を実行できる場合、制御部4は、眼底Efの動きを監視しつつ眼底Efの所定部位が画像(フレーム)中の一定の位置に描出されるように眼球運動を補償するトラッキング制御を行うことができる。また、制御部4やデータ処理部6は、取得されたデータを解析して画像間(フレーム間)における描出位置のずれを補正することにより事後的にトラッキングを行うことができる。また、制御部4やデータ処理部6は、被検眼Eの視線方向の検知を行い、視線の動きによる位置ずれをキャンセルするようにトラッキング制御を実行することができる。
<動作>
実施形態に係る眼科撮影装置の動作の例を説明する。動作の例を図8に示す。本例では、予め設定されたプロトコルに従って視野検査を実施する。
プロトコルの設定には、例えば、事前に作成されて記憶装置に格納されたプロトコル(プリセットプロトコル)を選択して制御部4のプロセッサがこれを利用するための設定を行うこと、及び、被検眼Eの眼底Efを観察しつつ検査条件の設定を行うことのうち、少なくとも一方が含まれる。
プリセットプロトコルは、例えば、デフォルト設定されたプロトコルと、ユーザにより設定されたプロトコルとのうちの少なくとも一方を含む。また、他のユーザ等により設定されたプロトコルを通信回線や記録媒体を介して利用できるようにしてもよい。
検査条件は、視野検査における任意の条件を含んでいてよい。その典型的な例として、検査エリア(全スキャンエリア)、複数のサブスキャンエリア、それらの順序(移動制御の条件)、スキャンパターン(走査制御)、複数の検査位置(刺激位置)、それらの順序(刺激光の投射制御)、固視標の投影位置(固視制御)などがある。
(S1:検査プロトコルを設定する)
典型的な例において、制御部4は、視野検査のプロトコルの選択肢をユーザインターフェイス7の表示デバイスに表示させることができる。ユーザは、ユーザインターフェイス7の操作デバイスを用いて所望の選択肢を指定する。指定されたプロトコルが今回の視野検査に適用される。
他の例において、制御部4は、被検眼Eに対して過去に適用されたプロトコルを当該患者の診療データ(電子カルテ等)から取得し、これを表示デバイスに表示させることができる。ユーザは、このプロトコルを適用するか否かを、操作デバイスを用いて入力する。或いは、制御部4は、診療データから取得されたプロトコルを今回の視野検査に適用するようにしてもよい。なお、プロトコルの設定方法はこれらの例には限定されない。
本例では、図7Aの検査エリア及びサブスキャンエリアSA(i,j)が設定されたとする。サブスキャンエリアSA(i,j)の順序は、SA(1,1)、SA(1,2)、SA(1,3)、SA(1,4)、SA(2,1)、SA(2,2)、SA(2,3)、SA(2,4)、SA(3,1)、SA(3,2)、SA(3,3)、SA(3,4)、SA(4,1)、SA(4,2)、SA(4,3)、SA(4,4)であるとする。スキャンパターンはラスタースキャンであり、複数の刺激位置は格子点状に配列されており、これら刺激位置の順序はラスタースキャンに従い、固視位置はサブスキャンエリアSA(i,j)の配列に従うとする。
(S2:初期旋回位置に光学系を移動する)
制御部4は、ステップS1で指定された最初のサブスキャンエリアSA(1,1)に対応する旋回位置に走査光学系22を配置させるように移動機構3を制御する。
(S3:初期固視位置に固視標を投影する)
制御部4は、ステップS1で指定された最初の固視位置(最初のサブスキャンエリアSA(1,1)に対応する固視位置)に固視標を投影するように光源部21(固視用可視光源)及び走査光学系22を制御する。この段階以降、走査光学系22は、ラスタースキャンに応じた動作を繰り返す。
(S4:アライメントを行う)
制御部4は、例えば前述した要領でアライメントを行う。
(S5:眼底を撮影する)
アライメントの完了後、制御部4は、眼底Efを撮影するために光源部21(撮影用光源)及び走査光学系22を制御する。それにより、サブスキャンエリアSA(1,1)に相当する眼底Efの領域の正面画像(ラスター画像)が画像形成部5によって形成される。
(S6:視野測定を行う)
制御部4は、固視標の投影と刺激光の投射とをそれぞれ所定のタイミングで行うために光源部21(固視用可視光源、刺激用可視光源)及び走査光学系22を制御する。各刺激位置について、刺激光に対する応答内容が検査データ記録部41により記録される。応答内容の記録が完了すると、制御部4は、刺激光の投射位置を次の刺激位置に移動させる。それにより、サブスキャンエリアSA(1,1)内の複数の刺激位置の測定が順次に実施される。検査データ記録部41は、刺激光の投射位置と反応内容との組に基づいて、サブスキャンエリアSA(1,1)の視野マップを作成する。
(S7:視野マップを撮影画像にオーバレイ表示する)
制御部4は、ステップS6で得られた視野マップをステップS5で得られた撮影画像上にオーバレイし、ユーザインターフェイス7の表示デバイスに表示する。なお、眼底撮影と視野測定を行う順序は任意であってよい。例えば、視野測定の後に眼底撮影を行ってもよいし、視野測定と眼底撮影とを並行して行ってもよい。
(S8:検査完了か?)
全てのサブスキャンエリアの視野測定が完了した場合(S8:Yes)、処理は終了となる(エンド)。本例では、サブスキャンエリアSA(3,4)の視野測定が完了したときに処理は終了となる。そうでない場合には(S8:No)、処理はステップS9に移行する。
(S9:光学系を旋回する)
制御部4は、次のサブスキャンエリアSA(1,2)に対応する旋回位置に走査光学系22を配置させるように移動機構3を制御する。このときの旋回角度を「θ」とする。
一般に、サブスキャンエリアSA(i,j)(j=1,2,3)からサブスキャンエリアSA(i,j+1)に移行する場合、走査光学系22は水平方向(X方向)に角度「θ」だけ旋回される。また、サブスキャンエリアSA(i,4)(i=1,2)からサブスキャンエリアSA(i+1,1)に移行する場合、走査光学系22は、水平方向(X方向)に角度「−3・θ」だけ旋回され、且つ、垂直方向(Y方向)に角度「θ」だけ旋回される。なお、水平方向の旋回をスイングと呼び、垂直方向の旋回をチルトと呼ぶことがある。
(S10:固視位置を移動する)
制御部4は、サブスキャンエリアSA(1,2)に対応する固視位置に固視標を投影するように光源部21(固視用可視光源)及び走査光学系22を制御する。固視位置の移動量は、ステップS9での旋回角度に対応する量であり、例えば、この旋回角度をキャンセルするような量である。
具体例として、旋回角度が「θ」である場合、これをキャンセルする角度「−θ」に相当する変位だけ固視位置を移動することができる。また、旋回角度が「−3・θ」且つ「θ」である場合、これらをキャンセルする角度「3・θ」且つ「−θ」に相当する変位だけ固視位置を移動することができる。
(S11:眼底を撮影する)
制御部4は、ステップS5と同じ要領でサブスキャンエリアSA(1,2)に相当する眼底Efの領域の正面画像(ラスター画像)を取得する。
(S12:視野測定を行う)
ステップS6と同じ要領で、サブスキャンエリアSA(1,2)内の複数の刺激位置の測定が順次に実施され、サブスキャンエリアSA(1,2)の視野マップを作成する。
(S13:撮影画像を合成する)
データ処理部6は、既に形成された複数の正面画像を合成することで、視野測定が既に実施された複数の領域を表すパノラマ画像を作成する。例えば、第1番目のサブスキャンエリアSA(1,1)及び第2番目のサブスキャンエリアSA(1,2)に相当する領域のパノラマ画像が作成される。
(S14:視野マップを合成する)
データ処理部6は、既に作成された複数の視野マップを合成することで、視野測定が既に実施された複数の領域の合成視野マップを作成する。
(S15:合成視野マップをパノラマ画像にオーバレイ表示する)
制御部4は、ステップS14で得られた合成視野マップをステップS13で得られたパノラマ画像上にオーバレイし、ユーザインターフェイス7の表示デバイスに表示する。処理はステップS8へ移行する。
制御部4は、ステップS8において「Yes」と判定されるまで、以上のようなルーチンを眼科撮影装置に繰り返し実行させる(エンド)。全てのサブスキャンエリアSA(1,1)〜SA(3,4)の視野測定が完了すると、これらサブスキャンエリアSA(1,1)〜SA(3,4)に相当する広い範囲を表す眼底画像及び視野マップが得られ、これらが合成表示される(例えば、図7B、図7Cを参照)。
図8に示す動作例では、スキャンエリアの切り替えを自動で(つまり検査プロトコルに従って)行っているが、動作はこれには限定されない。例えば、手動でスキャンエリアを切り替える場合、光学系2の位置の変化(つまり旋回角度)を検知する検知器を設けるとともに、検知された旋回角度に基づいて(例えば、この旋回角度をキャンセルするように)刺激光の投射制御や固視制御などを実行するように制御部4を構成することができる。
<赤外動画観察について>
眼底Efの赤外動画観察を実行できる場合、赤外動画観察を行いつつ視野検査を行うことができる。赤外動画観察は、一般的なSLOと同様に、例えば、光源部21に設けられた撮影用赤外光源と、走査光学系22と、受光部23と、画像形成部5と、制御部4と、ユーザインターフェイス7の表示デバイスとによって実現される。
制御部4は、例えば、撮影用赤外光源の制御と、固視用可視光源の制御と、刺激用可視光源の制御と、走査光学系22の制御と、受光部23の制御と、画像形成部5の制御と、表示デバイスの制御とを、連係的に実行させる。固視用可視光源の制御(固視タイミング)と、刺激用可視光源の制御(刺激タイミング)と、走査光学系22の制御(Xスキャナー、Yスキャナー)とは、例えば、上記実施形態の図4Bのタイミングチャートと同様にして実行される。これら制御と並行して実行される、撮影用赤外光源、受光部23、画像形成部5及び表示デバイスの制御は、赤外動画像を表示するために行われる。
撮影用赤外光源は、任意の赤外光源であってよく、例えば定常光源(連続光源)又は瞬間光源(パルス光源)がこれに利用される。定常光源が用いられる場合、受光部23(光検出器)の検出レートがスキャンのレートに影響する。瞬間光源が用いられる場合、その点滅レートがスキャンのレートに影響する。
画像形成部5は、1フレーム分のスキャン(ラスタースキャン等)が完了する毎に、このスキャンで収集されたデータから1枚のフレームを形成し、制御部4に逐次に送る。制御部4は、画像形成部5から一定の時間間隔で逐次に入力されるフレームを表示デバイスに順次に表示させることで、赤外動画像を表示させる。それにより、ユーザは、眼底Efをリアルタイムで観察することができる。
このようにして取得される赤外動画像を参照することにより、光学系2の旋回に伴う刺激位置の制御や固視位置の制御を行うことができる。なお、赤外動画像以外の画像を参照してこれら制御を行うことも可能である。例えば、可視光を用いて取得された画像を利用することができる。
赤外動画像に基づく刺激位置の制御の例を説明する。移動機構3により光学系22が旋回されたとき、データ処理部6は、旋回前における刺激光の投射位置(刺激位置)と、旋回前に得られた赤外画像(第1フレーム)と、旋回後に得られた赤外画像(第2フレーム)とに基づいて、旋回後における刺激光の投射位置を設定することができる。
この処理は、例えば、特徴部位(視神経乳頭、黄斑、血管、病変部、レーザー治療の瘢痕等)に相当するフレーム中の位置を特定する処理と、第1フレーム中の位置と第2フレーム中の特徴位置との変位を求める処理と、旋回前の刺激位置と当該変位とに基づいて旋回後の刺激位置を求める処理とを含む。
旋回前の刺激位置と当該変位から旋回後の刺激位置を求める処理は、例えば、当該変位から旋回角度を求める処理を含んでよい。また、当該変位をキャンセルするように、つまり、旋回前の刺激位置と旋回後の刺激位置とが同じになるように、旋回後の刺激位置を求めることができる。また、旋回前の刺激位置を基準として所定の位置に旋回後の刺激位置が配置されるように、旋回後の刺激位置を求めることができる。
制御部4は、データ処理部6により設定された旋回後の刺激位置に刺激光を移動するように走査光学系22を制御することができる。このような例によれば、光学系2が旋回されたときに、赤外動画像を参照して設定された投射位置に刺激光を自動で移動することができる。なお、刺激位置を移動させる方法としては、走査光学系22の制御に加えて、又はそれに代えて、走査光学系22の旋回自体を利用する方法もある。
赤外動画像に基づく固視位置の制御の例を説明する。移動機構3により光学系22が旋回されたとき、データ処理部6は、旋回前における固視光の投射位置(固視位置)と、旋回前に得られた赤外画像(第1フレーム)と、旋回後に得られた赤外画像(第2フレーム)とに基づいて、旋回後における固視光の固視位置を設定することができる。
この処理は、刺激位置の制御の場合と同様に、特徴部位に相当するフレーム中の位置を特定する処理と、第1フレーム中の位置と第2フレーム中の特徴位置との変位を求める処理とを含んでいてよく、旋回前の固視位置と当該変位とに基づいて旋回後の固視位置を求める処理を更に含んでいてよい。
旋回前の固視位置と当該変位から旋回後の固視位置を求める処理は、例えば、当該変位から旋回角度を求める処理を含んでよい。また、当該変位をキャンセルするように、つまり、旋回前の固視位置と旋回後の固視位置とが同じになるように、旋回後の固視位置を求めることができる。また、旋回前の固視位置を基準として所定の位置に旋回後の固視位置が配置されるように、旋回後の固視位置を求めることができる。
制御部4は、データ処理部6により設定された旋回後の固視位置に固視光を移動するように走査光学系22を制御することができる。このような例によれば、光学系2が旋回されたときに、赤外動画像を参照して設定された投射位置に固視光を自動で移動することができる。
旋回後の刺激位置や固視位置を求める処理の全てをデータ処理部6が実行する必要はない。例えば、赤外動画像やそのフレームを表示デバイスに表示させたり、この表示画像に旋回前の刺激位置や固視位置を表示させたりすることができる。ユーザは、表示された情報を参照することにより旋回後の刺激位置や固視位置を指定することができる。或いは、データ処理部6により求められた旋回後の刺激位置や固視位置を赤外動画像等とともに表示デバイスに表示させ、これを手動で修正できるようにしてもよい。
<単一スキャンエリアのサイズの変更について>
単一スキャンエリアのサイズは、走査光学系の偏向角度範囲により規定され、偏向角度範囲は、主として、光スキャナーの偏向角度によって決定される。これに対し、単一スキャンエリアのサイズを変更するためのアタッチメントを設けることが可能である。例えば、走査光学系による走査範囲(画角、倍率)を変更するために選択的に使用可能な光学ユニットを設けることができる。
そのような走査光学系及び光学ユニットの例を図9〜図11に示す。本例の眼科撮影装置は、広角撮影モードと高倍撮影モードとで動作可能である。画角の切り替えは、屈折力が異なる光学ユニットを選択的に使用することで実現される。
図9は、広角撮影モード時の光学系の例を表す。図10は、画角を切り替えるための光学ユニット(対物レンズ系)の例を表す。図11は、高倍撮影モード時の眼科撮影装置の光学系の例を表す。図9及び図11における符号Pは、眼底Efと光学的に共役な位置(眼底共役位置)を示し、符号Qは、被検眼Eの瞳と光学的に共役な位置(瞳共役位置)を示す。
光学系100は、図1に示す光学系2の例であり、光ビームを用いて眼底Efをスキャンしてデータを収集する。そのために、光学系100は、対物レンズ系110を介して被検眼Eに光ビームを投射する投射系と、投射された光ビームの戻り光を対物レンズ系110を介して受光する受光系とを含む。受光系からの出力に基づいて眼底Efの画像が形成される。光学系100は、SLO光学系130とOCT光学系140とを含む。SLO光学系130は、SLO投射系とSLO受光系とを含む。OCT光学系140は、OCT投射系とOCT受光系とを含む。
本例の眼科撮影装置には、前眼部を観察・撮影するための前眼部撮影系120が設けられている。光学系100、対物レンズ系110及び前眼部撮影系120は、X方向、Y方向及びZ方向に移動される。前眼部撮影系120により得られる前眼部像は、アライメントやトラッキングに用いられる。
例示的な実施形態では、撮影モード毎に対物レンズユニットが準備され、選択された撮影モードに応じた対物レンズユニットが選択的に使用される。本例では、図10に示すように、広角撮影モード(例えば画角100度)のための対物レンズユニット110Aと、高倍撮影モード(例えば画角50度)のための対物レンズユニット110Bとが、光学系100の光路に選択的に配置される。
対物レンズ系110は、対物レンズユニット110A及び110Bに加えて画角変更機構115を含む。画角変更機構115は、例えば公知の回転機構又はスライド機構を含み、対物レンズユニット110A及び110Bを選択的に(互いに排他的に)光路に配置する。画角変更機構115は、対物レンズユニット110A(110B)の光軸が光学系100の光軸Oに略一致するように対物レンズユニット110A(110B)を光路に配置する。
画角変更機構115は、対物レンズユニット110A及び110Bを手動で移動するための構成を備えていてよい。この場合、光路に配置された対物レンズユニットの種別を検出する種別検出部を設け、その検出結果から撮影モードを特定し、この特定結果に応じた制御を実行するよう構成することができる。画角変更機構115は、対物レンズユニット110A及び110Bを電動で(更には自動で)移動するための構成を備えていてよい。この場合、制御部4は、選択された撮影モードに対応する対物レンズユニットを光路に配置するための制御信号を画角変更機構115に送る。
広角撮影モード用の対物レンズユニット110Aは、レンズ111A及び112Aと、ダイクロイックミラーDM1Aと、凹レンズ113Aとを含む。ダイクロイックミラーDM1Aは、光学系100の光路と前眼部撮影系120の光路とを結合する。ダイクロイックミラーDM1Aは、光学系100により導かれる光を透過させ、前眼部撮影のための光を反射する。ダイクロイックミラーDM1Aと凹レンズ113Aとの間には眼底共役位置Pが配置されている。
高倍撮影モード用の対物レンズユニット110Bは、レンズ111Bと、ダイクロイックミラーDM1Bとを含む。ダイクロイックミラーDM1Bは、ダイクロイックミラーDM1Aと同様の作用を有する。
ダイクロイックミラーDM1AとダイクロイックミラーDM1Bとは、光学系100の光路における(ほぼ)同じ位置に配置される。それにより、撮影モードを切り替えたときに、前眼部撮影系120の位置や向きを調整する必要がなくなる。
例示的な実施形態において、単一のダイクロイックミラーを複数の対物レンズユニットが共用するように構成することができる。例えば、図10に示す例において、ダイクロイックミラーDM1A及びDM1Bが同じ部材であってよい。つまり、レンズ111A及び112A並びに凹レンズ113Aのみを含む対物レンズユニット110Aと、レンズ111Bのみを含む対物レンズユニット110Bとを選択的に使用する構成を適用できる。
対物レンズ系110を光軸Oに沿って移動することができる。つまり、光学系100に対して対物レンズ系110をZ方向に移動することができる。それにより、SLO光学系130の焦点位置及びOCT光学系140の焦点位置が変更される。
例示的な実施形態において、3つ以上の対物レンズユニットを選択的に使用することができる。例えば、高倍撮影モード用、中倍撮影モード用、及び低倍撮影モード用の対物レンズユニットと、これらを選択的に光路に配置する画角変更機構とを設けてよい。
以下、対物レンズユニット110Aが光路に配置された状態について主に説明する。対物レンズユニット110Bが配置された状態における同様又は類似の事項については、特に明記しない限り、その説明を省略する。
前眼部撮影系120は、前眼部照明光源121と、レンズ122と、前眼部撮影カメラ123と、結像レンズ124と、ビームスプリッターBS1とを含む。ビームスプリッターBS1は、前眼部照明光の光路とその戻り光の光路とを結合する。
前眼部照明光源121は、赤外LED等の赤外光源を含む。前眼部照明光源121により発せられた前眼部照明光は、レンズ122により屈折し、ビームスプリッターBS1によりダイクロイックミラーDM1Aに向けて反射され、ダイクロイックミラーDM1Aにより被検眼Eに向けて反射される。被検眼Eからの前眼部照明光の戻り光は、ダイクロイックミラーDM1Aにより反射され、ビームスプリッターBS1を透過し、結像レンズ124により前眼部撮影カメラ123(撮像素子の検出面)に集光される。撮像素子の検出面は、瞳共役位置Q(又はその近傍)に配置されている。撮像素子は、例えば、CCDイメージセンサー又はCMOSイメージセンサーである。
SLO光学系130の光路とOCT光学系140の光路とはダイクロイックミラーDM2により結合されている。例示的な実施形態において、SLO光学系130の少なくとも一部はテレセントリック光学系であり、OCT光学系140の少なくとも一部はテレセントリック光学系であり、これらテレセントリック光学系の光路がダイクロイックミラーDM2により結合される。本例によれば、対物レンズ系110を移動して光学系100の焦点位置を変更しても、瞳(例えば対物レンズ系110による射出瞳)の収差が大きくならないため、フォーカス調整を容易化することができる。
SLO光学系130は、光源部131と、コリメートレンズ132と、ビームスプリッターBS2と、集光レンズ133と、共焦点絞り134と、検出器135と、光スキャナー136と、レンズ137とを含む。ビームスプリッターBS2は、被検眼Eに投射されるSLO光の光路とその戻り光の光路とを結合する。
光源部131は、図1の光源部21の例であり、レーザーダイオード、スーパールミネッセントダイオード、レーザードリブンライトソース等を含む。光源部131は、SLOに使用可能な波長の光を出力する。光源部131は、少なくとも可視光源を含む。可視光源は、少なくとも刺激用可視光源を含み、固視用可視光源及び撮影用可視光源の少なくとも一方を更に含んでもよい。なお、これら可視光源のうちの2つ以上が同じ光源であってもよい。光源部131は、異なる波長帯の光を選択的に出力可能に構成されてもよい。また、波長帯が異なる2以上の光を並行して出力できるように構成されてもよい。光源部131が赤外光、赤色光、緑色光及び青色光を出力可能な例を後述する。光源部131は、眼底共役位置P(又はその近傍)に配置されている。
光スキャナー136は、X方向に光を偏向するXスキャナー136Xと、Y方向に光を偏向するYスキャナー136Yとを含む。Xスキャナー136X及びYスキャナー136Yの一方は低速スキャナー(ガルバノミラー等)であり、他方は高速スキャナー(レゾナントミラー、ポリゴンミラー、MEMSミラー等)である。Yスキャナー136Yの反射面は、瞳共役位置Q(又はその近傍)に配置されている。
共焦点絞り134に形成された開口は、眼底共役位置P(又はその近傍)に配置されている。検出器135は、例えば、アバランシェフォトダイオード又は光電子増倍管を含んでいる。
光源部131から出力された光ビーム(SLO光)は、コリメートレンズ132により平行光束とされ、ビームスプリッターBS2を透過し、光スキャナー136により偏向され、レンズ137により屈折され、ダイクロイックミラーDM2を透過し、対物レンズ系110を介して眼底Efに投射される。眼底Efに投射されたSLO光の戻り光は、同じ光路を逆向きに進行してビームスプリッターBS2に導かれ、ビームスプリッターBS2により反射され、集光レンズ133により集光され、共焦点絞り134の開口を通過し、検出器135によって検出される。
OCT光学系140は、合焦レンズ141と、光スキャナー142と、コリメートレンズ143と、干渉光学系150とを含む。
合焦レンズ141は、OCT光学系140の光軸に沿って移動される。それにより、SLO光学系130とは独立に、OCT光学系140の焦点位置が変更される。対物レンズ系110の移動によりSLO光学系130及びOCT光学系140の合焦状態が調整された後、合焦レンズ141の移動によりOCT光学系140の合焦状態を微調整できる。
光スキャナー142は、X方向に光を偏向させるXスキャナー142Xと、Y方向に光を偏向させるYスキャナー142Yとを含む。Xスキャナー142X及びYスキャナー142Yのそれぞれは、例えばガルバノミラーである。2つの光スキャナー142X及び142Yの中間位置は瞳共役位置Q(又はその近傍)に相当する。
コリメートレンズ143は、光ファイバf4のファイバ端c3から出射したOCT光(測定光)を平行光束として光スキャナー142に導き、且つ、眼底Efからの測定光の戻り光をファイバ端c3に向けて集光する。
干渉光学系150は、OCT光源151と、ファイバーカプラ152及び153と、参照プリズム154と、検出器155とを含む。干渉光学系150は、例えば、スウェプトソースOCT又はスペクトラルドメインOCTを実行するための構成を備える。スウェプトソースOCTでは、波長可変光源がOCT光源151として用いられ、バランスドフォトダイオードが検出器155として用いられる。スペクトラルドメインOCTでは、低コヒーレンス光源(広帯域光源)がOCT光源151として用いられ、分光器が検出器155として用いられる。
OCT光源151は、例えば、中心波長が1050nmの光を発する光ビームL0を発する。光L0は、光ファイバf1を通じてファイバーカプラ152に導かれて測定光LSと参照光LRとに分割される。
参照光LRは、光ファイバf2を通じてファイバ出射端c1から出射し、コリメートレンズ156により平行光束とされ、参照プリズム154により折り返され、コリメートレンズ157により集束光束とされてファイバ入射端c2に入射し、光ファイバf3を通じてファイバーカプラ153に導かれる。参照プリズム154は、従来と同様に、参照光LRの光路長を変更するために移動される。更に、偏波コントローラやアッテネータや光路長補正部材や分散補償部材が、参照光の光路に設けられていてもよい。
一方、ファイバーカプラ152により生成された測定光LSは、光ファイバf4を通じてファイバ端c3から出射し、コリメートレンズ143により平行光束とされ、光スキャナー142及び合焦レンズ141を経由し、ダイクロイックミラーDM2により反射され、対物レンズ系110により屈折されて眼底Efに投射される。測定光LSは、眼底Efの様々な深さ位置にて反射・散乱される。後方散乱光を含む測定光LSの戻り光は、同じ経路を逆向きに進行してファイバーカプラ152に導かれ、光ファイバf5を通じてファイバーカプラ153に到達する。
ファイバーカプラ153は、光ファイバf5を通じて入射した測定光LSと、光ファイバf3を通じて入射した参照光LRとを重ね合わせて干渉光を生成する。図9及び図11はスウェプトソースOCTの場合を表す。ファイバーカプラ153は、所定の分岐比(例えば1:1)で干渉光を分岐して一対の干渉光LCを生成する。一対の干渉光LCは検出器155(バランスドフォトダイオード)により検出される。なお、スペクトラルドメインOCTの場合、検出器155(分光器)は、ファイバーカプラ153により生成された干渉光を複数の波長成分に分解して検出する。
検出器155は、一対の干渉光LCを検出した結果(検出信号)を図示しないDAQ(Data Acquisition System)に送る。DAQには、OCT光源151からクロックが供給される。このクロックは、波長可変光源により所定の波長範囲内にて掃引される各波長の出力タイミングに同期して生成される。DAQは、このクロックに基づいて検出信号をサンプリングする。サンプリング結果は、OCT画像を形成するためのプロセッサに送られる。
本例の眼科撮影装置は、図1と同様の移動機構3と処理系(制御部4、画像形成部5、データ処理部6)とユーザインターフェイス7とを含む。処理系は、図1に示す眼科撮影装置と同様の制御及びデータ処理を実行する。また、本例において、制御部4は、画角変更機構115の制御を行うよう構成されてよい。
<光学系の他の例>
複数の波長帯の光ビームを出力可能な眼科撮影装置を用いて視野検査を行う場合について説明する。このような眼科撮影装置の光学系の一部の例を図12に示す。なお、特に断らない限り、上記した図面や説明が準用される。
図12に示す光学系は、図9及び図11の光源部131及びコリメートレンズ132の代わりに適用されるSLO光源ユニット131Aを表す。他の部分については上記実施形態と同様であってよい。
SLO光源ユニット131Aは、図1の光源部21の例であり、赤外光と可視光の双方を出力可能である。SLO光源ユニット131Aは、赤外光源131aと、赤色光源131rと、緑色光源131gと、青色光源131bとを含む。赤外光源131aは(近)赤外帯域の光ビームを出力する。赤色光源131rは、赤色帯域の光ビームを出力する。緑色光源131gは、緑色帯域の光ビームを出力する。青色光源131bは、青色帯域の光ビームを出力する。これら光源131a、131r、131g及び131bのそれぞれは、例えば、半導体レーザーである。
赤外光源131aから出力された赤外光はコリメートレンズ132aにより平行光束に変換される。赤色光源131rから出力された赤色光はコリメートレンズ132rにより平行光束に変換される。緑色光源131gから出力された緑色光はコリメートレンズ132gにより平行光束に変換される。青色光源131bから出力された青色外光はコリメートレンズ132bにより平行光束に変換される。
ビームスプリッターBSrは、コリメートレンズ132rにより平行光束とされた赤色光を、コリメートレンズ132aにより平行光束とされた赤外光の光路に合成する。ビームスプリッターBSgは、コリメートレンズ132gにより平行光束とされた緑色光を、コリメートレンズ132aにより平行光束とされた赤外光の光路に合成する。ビームスプリッターBSbは、コリメートレンズ132bにより平行光束とされた青色光を、コリメートレンズ132aにより平行光束とされた赤外光の光路に合成する。3つのビームスプリッターBSr、BSg及びBSbにより、波長帯が異なる4つの光ビームの光路が合成される。この合成光路は、ビームスプリッターBS2に導かれている。
制御部4は、赤外光源131a、赤色光源131r、緑色光源131g及び青色光源131bのそれぞれを制御する。制御部4は、これら光源131a、131r、131g及び131bの同期制御を行うための同期回路を含んでいてよい。この同期回路は、これら光源131a、131r、131g及び131bの制御と光学系100(特に光スキャナー136)の制御とを同期させるよう構成されてもよい。
本例の眼科撮影装置によれば、赤外光源131aと、可視光源(赤色光源131r、緑色光源131g及び青色光源131bの少なくとも1つ)とを並行して制御することにより、赤外動画観察と固視標の投影と光刺激の印加とを並行して実行できる。
赤外動画観察は、例えば次のようにして実行される。制御部4は、所定のスキャンパターン(ラスタースキャン等)に対応する光スキャナー136の制御を繰り返し行いつつ、所定の時間間隔で赤外光を出力するように赤外光源131aを制御する。画像形成部5は、スキャンパターンの1回分において収集されたデータに基づいて1つのフレームを形成する。画像形成部5は、スキャンの繰り返しレートに同期してフレームの作成を逐次に行う。
このような赤外動画観察のための制御と並行して、制御部4は、固視標を投影するための制御と、光刺激を印加するための制御とを実行する。固視標の投影制御と光刺激の印加制御は、例えば上記実施形態の図4Bのタイミングチャートと同じ要領で実行される。すなわち、制御部4は、赤外動画観察のための制御と同期した固視タイミングで、フレームそれぞれに対応する制御期間中に眼底Efに固視標を投影させる。更に、制御部4又はユーザが光刺激を印加するためのトリガTrgを発したとき、制御部4は、予め設定された印加位置に対応する刺激タイミングで刺激光を眼底Efに投射させる。
本例の眼科撮影装置は、被検眼Eの固視ズレをモニタしつつ、刺激光の投射位置をリアルタイムで補正することができる。そのために、データ処理部6は、画像形成部5により繰り返し形成されるフレームを解析することにより、眼底Efの変位を求める。この解析処理は、例えば、フレームの画素値を解析して特徴部位(視神経乳頭、血管、疾患部等)の位置(フレームにおける座標)を求める処理と、異なるフレームの間における特徴部位の位置の時系列変化を求める処理とを含む。
このようにして特定される特徴部位の時系列変位が被検眼Eの固視状態の変化に相当する。特徴部位の変位が所定閾値以上になった場合、データ処理部6は、固視ズレが発生したと判定する。そのときの変位(変位方向、変位量)が制御部4に送られる。
なお、特徴部位の変位は、例えば、所定の基準フレームに対する変位として算出される。基準フレームは、例えば、撮影条件が整った後に取得された最初のフレームである。また、赤外動画観察を行いつつ基準フレームを適宜に更新してもよい。
制御部4は、データ処理部6により求められた変位を光刺激の印加制御に反映させることができる。この変位は被検眼Eの固視ズレの方向及び量を表す。制御部4は、この変位をキャンセルするように可視光源(赤色光源131r、緑色光源131g及び青色光源131bのうち、刺激光として用いられる光を出力する1以上の光源)の点灯タイミングを制御する。つまり、制御部4は、固視ズレという空間的位置のシフトを、刺激タイミングの変化という時間的位置のシフトに変換する。空間的位置と時間的位置との関係は、図4A及び図4B並びにそれらの説明から明らかである。
同様に、制御部4は、データ処理部6により求められた変位を固視標の提示制御に反映させることができる。例えば、制御部4は、この変位をキャンセルするように可視光源(赤色光源131r、緑色光源131g及び青色光源131bのうち、固視光として用いられる光を出力する1以上の光源)の点灯タイミングを制御することが可能である。
検査データ記録部41は、データ処理部6により求められた変位に基づく情報を記録することができる。例えば、検査データ記録部41は、視野検査の間に固視ズレが発生したことを示す情報や、固視ズレが発生したときの光刺激の印加位置を示す情報や、固視ズレに応じて光刺激の印加位置が補正されたことを示す情報や、視野検査中における固視方向の時系列変化を表す情報などを記録することができる。これら情報は、視野マップと関連付けて記録される。或いは、これら情報は、視野マップ中に書き込まれる。
<作用・効果>
実施形態に係る眼科撮影装置の典型的な作用及び効果について説明する。
実施形態に係る眼科撮影装置は、走査光学系と、制御部と、画像形成部と、移動機構とを備える。走査光学系(例えば走査光学系22)は、可視光源を少なくとも含む光源部(例えば光源部21)から出力された光により被検眼の眼底を走査し、眼底からの戻り光を受光部(例えば受光部23)にて受光する。走査光学系は制御部(例えば制御部4)によって制御される。画像形成部(例えば画像形成部5)は、受光部からの信号に基づいて眼底の画像を形成する。移動機構(例えば移動機構3)は、被検眼の瞳位置(例えば瞳位置C)またはその近傍位置を中心として走査光学系を旋回させる。制御部は、視野検査のための刺激光として可視光源から出力された可視光を眼底に投射するように走査光学系を制御する。つまり、このような眼科撮影装置によれば、旋回可能な走査光学系によって視野検査用の刺激光(可視光)を投射することができる。
実施形態において、移動機構により走査光学系が旋回されたとき、制御部は、その旋回角度に対応する変位だけ刺激光の投射位置を移動するように走査光学系を制御することができる。つまり、走査光学系の旋回角度に応じて刺激光を移動することができる。
実施形態において、走査光学系を旋回させるための駆動力を発生するアクチュエーターを移動機構が含む場合、制御部は、アクチュエーターの制御と、刺激光の投射位置を移動するための走査光学系の制御とを連係的に実行することができる。つまり、走査光学系の旋回と刺激光の移動とを連係的に制御することができる。例えば、眼底の複数エリア(サブスキャンエリア)の視野測定を順次に行うとき、エリアを切り替えるための旋回と、刺激位置の移動とを連係して行うことができる。
実施形態において、制御部は、被検眼を固視させるための固視光として、可視光源から出力された可視光を眼底に投射するように、走査光学系を制御することができる。つまり、視野検査用の刺激の印加だけでなく固視標の投影についても走査光学系を用いて行うことができる。
実施形態において、移動機構により走査光学系が旋回されたとき、制御部は、その旋回角度に対応する変位だけ固視光の投射位置を移動するように走査光学系を制御することができる。つまり、走査光学系の旋回角度に応じて固視標を移動することができる。
実施形態において、走査光学系を旋回させるための駆動力を発生するアクチュエーターを移動機構が含む場合、制御部は、アクチュエーターの制御と、固視光の投射位置を移動するための走査光学系の制御とを連係的に実行することができる。つまり、走査光学系の旋回と固視標の移動とを連係的に制御することができる。
実施形態において、光源部が赤外光源を更に含む場合、走査光学系は、赤外光源から出力された赤外光により眼底を走査し、眼底からの当該赤外光の戻り光を受光部にて受光し、画像形成部は、当該赤外光の戻り光を受光した受光部からの信号に基づいて眼底の画像を形成することができる。更に、制御部は、赤外光による走査と刺激光の投射とを連係的且つ反復的に行うように走査光学系を制御しつつ、赤外光の反復的な走査に基づき画像形成部により形成される画像を表示手段に動画として表示させることができる。つまり、眼底の赤外動画観察を行いつつ視野検査を実施することが可能である。なお、表示手段は、眼科撮影装置の内部又は外部に設けられる。内部的な表示手段の例として、ユーザインターフェイス7の表示デバイスがある。
実施形態に係る眼科撮影装置は、第1設定部(例えばデータ処理部6)を備えていてよい。第1設定部は、移動機構により走査光学系が旋回されたときに、旋回前における刺激光の投射位置と、旋回前に行われた走査に基づく画像と、旋回後に行われた走査に基づく画像とに基づいて、旋回後における刺激光の投射位置を設定することができる。制御部は、第1設定部により設定された投射位置に刺激光を移動するように走査光学系を制御することができる。つまり、赤外動画像を参照することによって、走査光学系の旋回後における刺激光の位置を設定することができる。
実施形態において、制御部は、被検眼を固視させるための固視光として、可視光源から出力された可視光を眼底に投射するように、走査光学系を制御することができる。この場合、眼科撮影装置は第2設定部を備えていてよい。第2設定部は、移動機構により走査光学系が旋回されたとき、旋回前における固視光の投射位置と、旋回前に行われた走査に基づく画像と、旋回後に行われた走査に基づく画像とに基づいて、旋回後における固視光の投射位置を設定することができる。制御部は、第2設定部により設定された投射位置に固視光を移動するように走査光学系を制御することができる。つまり、赤外動画像を参照することによって、走査光学系の旋回後における固視位置を設定することができる。
実施形態に係る眼科撮影装置は、刺激光の投射位置と、当該刺激光に対する被検者の反応の内容とを対応付けて記録する記録部(例えば検査データ記録部41)を更に備えていてよい。
実施形態において、記録部により記録される刺激光の投射位置は、移動機構により旋回された走査光学系の位置を含んでいてよい。つまり、走査光学系の複数の旋回位置と視野検査結果とを対応付けて記録することができる。例えば、眼底の複数エリア(サブスキャンエリア)の視野測定を順次に行うとき、複数のエリアの位置関係と測定結果とに基づいて広範囲の視野マップを作成することができる。
実施形態において、制御部は、記録部により記録されたデータに基づいて光感度の分布を表す情報を表示手段に表示させることができる。つまり、視野マップ等を表示することが可能である。
実施形態に係る眼科撮影装置は、走査光学系による走査範囲のサイズを変更するための光学ユニット(例えば対物レンズユニット110A及び110B)を更に備えていてよい。
このような実施形態によれば、刺激光の投影位置を確認しつつ広範囲の視野測定を行うことが可能である。例えば、眼科撮影装置としての画像化機能を用いることで刺激光の投影位置を確認しつつ、走査光学系の旋回を利用することで眼底の広い範囲の視野測定を行うことができる。
また、走査光学系を用いて被検眼を固視させつつ視野測定を実施することができるので、固視専用の手段を設けることなく視野検査の確度や精度を担保することが可能である。
以上に示された実施形態は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。
2 光学系
21 光源部
22 走査光学系
23 受光部
3 移動機構
4 制御部
41 検査データ記録部
5 画像形成部
6 データ処理部
7 ユーザインターフェイス

Claims (3)

  1. 可視光源と赤外光源とを含む光源部から出力された光により被検眼の眼底を走査し、前記眼底からの戻り光を受光部にて受光する走査光学系と、
    前記走査光学系を制御する制御部と、
    前記受光部からの信号に基づいて前記眼底の画像を形成する画像形成部と、
    前記被検眼の瞳位置またはその近傍位置を中心として前記走査光学系を旋回させる移動機構と
    を備え、
    前記走査光学系は、前記赤外光源から出力された赤外光により前記眼底を走査し、前記眼底からの当該赤外光の戻り光を前記受光部にて受光し、
    前記画像形成部は、当該赤外光の戻り光を受光した前記受光部からの信号に基づいて前記眼底の画像を形成し、
    前記制御部は、視野検査のための刺激光として前記可視光源から出力された可視光を前記眼底に投射するように前記走査光学系を制御し、且つ、前記赤外光による走査と前記刺激光の投射とを連係的且つ反復的に行うように前記走査光学系を制御しつつ、前記赤外光の反復的な走査に基づき前記画像形成部により形成される画像を表示手段に動画として表示させ、
    前記移動機構により前記走査光学系が旋回されたとき、旋回前における前記刺激光の投射位置と、旋回前に行われた走査に基づく画像と、旋回後に行われた走査に基づく画像とに基づいて、旋回後における前記刺激光の投射位置を設定する第1設定部を更に備え、
    前記制御部は、前記第1設定部により設定された前記投射位置に前記刺激光を移動するように前記走査光学系を制御する
    ことを特徴とする眼科撮影装置。
  2. 可視光源と赤外光源とを含む光源部から出力された光により被検眼の眼底を走査し、前記眼底からの戻り光を受光部にて受光する走査光学系と、
    前記走査光学系を制御する制御部と、
    前記受光部からの信号に基づいて前記眼底の画像を形成する画像形成部と、
    前記被検眼の瞳位置またはその近傍位置を中心として前記走査光学系を旋回させる移動機構と
    を備え、
    前記走査光学系は、前記赤外光源から出力された赤外光により前記眼底を走査し、前記眼底からの当該赤外光の戻り光を前記受光部にて受光し、
    前記画像形成部は、当該赤外光の戻り光を受光した前記受光部からの信号に基づいて前記眼底の画像を形成し、
    前記制御部は、視野検査のための刺激光として前記可視光源から出力された可視光を前記眼底に投射するように前記走査光学系を制御し、前記赤外光による走査と前記刺激光の投射とを連係的且つ反復的に行うように前記走査光学系を制御しつつ、前記赤外光の反復的な走査に基づき前記画像形成部により形成される画像を表示手段に動画として表示させ、且つ、前記被検眼を固視させるための固視光として前記可視光源から出力された可視光を前記眼底に投射するように前記走査光学系を制御し、
    前記移動機構により前記走査光学系が旋回されたとき、旋回前における前記固視光の投射位置と、旋回前に行われた走査に基づく画像と、旋回後に行われた走査に基づく画像とに基づいて、旋回後における前記固視光の投射位置を設定する第2設定部を更に備え、
    前記制御部は、前記第2設定部により設定された前記投射位置に前記固視光を移動するように前記走査光学系を制御する
    ことを特徴とする眼科撮影装置。
  3. 前記移動機構により前記走査光学系が旋回されたとき、旋回前における前記刺激光の投射位置と、旋回前に行われた走査に基づく画像と、旋回後に行われた走査に基づく画像とに基づいて、旋回後における前記刺激光の投射位置を設定する第1設定部を更に備え、
    前記制御部は、前記第1設定部により設定された前記投射位置に前記刺激光を移動するように前記走査光学系を制御する
    ことを特徴とする請求項に記載の眼科撮影装置。
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