JP6808237B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
例えば、遊技のコンセプトや遊技で扱うモチーフによっては、演出可動役物の存在感を抑えたい場合もあるが、前記従来の演出可動役物では、遊技者の視認不能な位置に隠すことでしか存在感を抑えることができない。そのため、従来の演出可動役物は、こうしたコンセプトやモチーフに適した演出を行うことが難しく、さらに、かかるコンセプト等の演出に適用したとしても、十分な演出効果を得難いという問題があった。
「部分反射部」は、演出可動役物の一部に設けられ、光を正反射させるものと乱反射させるものとのいずれであっても良いが、正反射させるものが好適である。尚、乱反射させる場合には、機台前方に少なくも反射できるものであれば良い。「部分反射部」としては、演出可動役物の所定部位を鏡面加工(研削や切削加工など)してなる構成、光を反射するシートを該所定部位に貼付した構成、光を反射する塗料を該所定部位に塗布した構成、光を反射する微細片を内部に埋設した構成などが好適に用いられる。さらには、演出可動役物の所定部位に形成された、光を反射可能な立体面(凹凸面)により、「部分反射部」が構成されたものであっても良い。また、こうした「部分反射部」は、一様(又は略一様)な反射能(反射率)であっても良いし、反射能の異なる複数部分により構成されるものであっても良い。
詳述すると、従来構成の演出可動役物は、前述したように、比較的はっきりとした色合いで形成された存在感の高いもの(不透明なもの)であり、演出図柄表示装置の表示画面前方に位置した場合に、直後方で表示される演出図柄を隠していた。一方、本発明の演出可動役物は、透光性を有し、直後方で表示される演出図柄を透過するため、演出図柄表示装置を視る遊技者の視感を邪魔し難く、前記従来構成に比して存在感が低い。
こうした本発明の演出可動役物によれば、その存在感の抑制を求める遊技のコンセプトやモチーフにも適正に対応することができ、該遊技に応じた演出を実行できるため、かかるコンセプトやモチーフの遊技における演出効果を飛躍的に向上することができる。そして、本発明の演出可動役物は、演出図柄表示装置の前方に位置した状態で、該演出可動役物の存在感を比較的大きく変化できると共に、該存在感をより多くの段階に変化させることも可能である。したがって、本発明の構成によれば、様々な遊技のコンセプトやモチーフに対応することも可能であり、従来に無い変化に富んだ演出を実現できる。
また、透光性材料により形成された演出可動役物の、部分反射部を形成する部位を、薄板状に形成し、当該部位の背側(内側)の面に、前記反射塗料を塗布することで、部分反射部を構成するようにしても良い。このように薄板状部位の表側の面と背側の面とのいずれか一方(又は両方)に反射塗料を塗布することにより、前記本構成の作用効果を奏し得る。尚、前記薄板状部位の背側の面に塗布した構成では、塗布した反射塗料が外部との接触により剥落する可能性を可及的に抑制できることから、部分反射部の反射能を長期に亘って安定して発揮し得るという優れた利点もある。
また、「進出位置」は、前記退避位置に比して、演出図柄表示装置の表示画面前方に進出した位置である。
したがって、本構成によれば、複数の進出位置へ変位させ且つ発光装置を発光させることによって、一層変化に富んだ演出を実行できる。
また、遊技の進行状況や遊技者の獲得可能な利得に応じて、演出可動役物の変位可能な進出位置が変化する構成としても良い。かかる構成によれば、演出可動役物の変位する進出位置に、遊技者の注意を向けさせ易く、該変位によって遊技者の感情を効果的に刺激できる。
(1)全体の構成について
図1に示すように、本実施例のパチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51によって構成の各部を保持する構造を有している。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52および後述の内枠が、外枠51に対して開閉可能に構成される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に取り付けられた遊技盤2(図2)が配設されている。
次に、パチンコ機1の電気的構成について説明する。このパチンコ機1は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84と電源基板とにはCPU、ROM、RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
本実施例のパチンコ機1の動作について説明する。
尚、本実施例では、小当りの当選確率を、非確変モードと確変モードとのいずれの場合も同じとしている。こうした大当りの当選確率や小当りの当選確率は、本実施例に限らず、適宜設定することができる。大当りの当選確率を、第一始動口11と第二始動口12との入賞で相互に異なるように設定されていても良いし、小当り当選確率を、非確変モードと確変モードとで相互に異なるように設定されていても良い。
(1)メインルーチンについて
先ず、主制御装置80におけるメインルーチンを、図5のフローチャートを用いて説明する。メインルーチンは、約2ms周期のタイマ割り込み処理として定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S70までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS75の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
ここで、「0」〜「3999」の中で大当りとなる整数値が、非確変モードと確変モードとで夫々設定されている。具体的には、非確変モードの場合に大当りとなる13個の整数値が設定され(大当りの当選確率=1/300)、確変モードの場合に大当りとなる80個の整数値が設定されている(大当りの当選確率=1/50)。
さらに、第一特別図柄で小当りとなる14個の整数値が設定され(小当りの当選確率=1/285)、第二特別図柄で小当りとなる285個の整数値が設定されている(小当りの当選確率=1/14)。尚、こうした小当りとなる整数値は、上記した大当りとなる整数値と異なる値に設定されている。
次に、第一,第二始動口11,12への入賞を検知して、該入賞に応じて保留記憶の生成等を行う始動入賞確認処理を、図6のフローチャートを用いて説明する。尚、始動入賞確認処理は、主制御装置80で実行される処理であり、上記のメインルーチンで実行される入賞確認処理(S50)からコールされるサブルーチンとして構成されている。
次に、上記の始動入賞確認処理で記憶された第一,第二保留記憶の大当り決定用乱数により、大当りと小当りとの抽選を行う当否判定処理について、図7〜図10のフローチャートを用いて説明する。尚、当否判定処理は、メインルーチンから実行される処理である。
尚、サブ統合制御装置83は、こうした変動開始コマンドを受信すると、該コマンドに示された情報(保留記憶数、特別図柄の変動時間、大当り抽選結果、特別図柄の停止態様など)を所定のバッファに記憶する。そして、サブ統合制御装置83は、前記変動開始コマンドの受信に伴って、大当り抽選結果と特別図柄の変動時間とに基づいて、特別図柄の変動に対応する擬似特別図柄の変動停止演出とリーチ演出等を決定し、決定した演出を演出図柄表示装置6で表示制御する。
次に、大当り遊技の進行を制御する大当り遊技処理について、図11〜13のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、上記のメインルーチンで実行される特別遊技処理(S60)からコールされるサブルーチンとして構成されている。
次に、小当り遊技の進行を制御する小当り遊技処理について、図14,15のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、上記のメインルーチンで実行される特別遊技処理(S60)からコールされるサブルーチンとして構成されている。
さらに、S720の大入賞口開放処理では、小当り遊技の開始を示すコマンドを、サブ統合制御装置83に送信する。
本発明の要部について説明する。
先ず、前述したセンターケース5の構成を説明する。センターケース5は、図2に示すように、演出図柄表示装置6の表示画面6aよりも前方に突出する装飾部材37を備えており、該表示画面6aの前方を開口する開口部38を囲むように、この装飾部材37が設けられている。これにより、演出図柄表示装置6の表示画面6aが、前記開口部38から前方に露出し、該表示画面6aの周囲に前記装飾部材37が配置されている。こうしたセンターケース5は、その装飾部材37が遊技盤2の前面に取り付けられ、演出図柄表示装置6が遊技盤2よりも後方に配設される。そのため、演出図柄表示装置6の表示画面6aは、遊技盤2よりも奥方に配置されている。
さらに、前記ラックギア25は、上下方向に長尺形をなし、上下方向に移動可能に配設されている。ピニオンギア26は、ステッピングモータ26a(図4参照)の回転軸に固結されており、このステッピングモータ26aの正逆回転駆動により、ラックギア25と可動基体23とを上下方向に移動させる。これにより、可動基体23に連結された可動部材22を、上下方向に移動できる。
ここで、可動部材22は、遊技盤2(装飾部材37)と演出図柄表示装置6の表示画面6aとの間の空間に位置して、前述のように上下方向への移動可能かつ回動可能に設けられている。
すなわち、図19に示すように、可動部材22を可動基体23の下方に位置した状態で、ステッピングモータ26aを駆動制御することにより、ラックギア25とピニオンギア26との作動を介して、該可動部材22を、上下方向に移動させて、第一退避位置と第二退避位置とに変位できる。そして、図19(A)と図20(A)とに示すように、ラックギア25とピニオンギア26とを停止した状態で、可動基体23のステッピングモータ24aを駆動制御することにより、可動部材22を第一退避位置と第一進出位置とに変位できる。同様に、図19(B)と図20(B)とに示すように、可動部材22を第二退避位置と第二進出位置とに変位できる。さらに、図20に示すように、可動部材22を可動基体23の左方に位置した状態で、ステッピングモータ26aを駆動制御することにより、該可動部材22を、上下方向に移動させて、第一進出位置と第二進出位置とに変位できる。また、ラックギア25とピニオンギア26との作動(ステッピングモータ26aの回転駆動)と、可動基体23のステッピングモータ24aの回転駆動とを連動させることにより、第一退避位置と第二進出位置とへの変位や、第二退避位置と第一進出位置とへの変位を行うことも可能である。
ここで、部分反射部29は、可動部材22の左側縁の上下方向に沿って幅狭の帯状に形成されており、可動部材22の前側から後側に向かって所定角度(約45度)で左方傾斜する鏡面で構成される。そして、この鏡面は、前記左方傾斜する面に貼付された幅狭のメッキシールからなり、左方から照射された光を前方へ反射することができる。尚、本実施例にあって、部分反射部29のメッキシールは、反射能の低い所定色からなるものとしており、比較的弱い反射光を前方へ照射する。これにより、左方から光が照射されると、部分反射部29がぼんやりと光るようになっている。
尚、発光装置42,43は、LED42a,43aの光度を比較的低くしていると共に、該LED42a,43aが明度の低い色(発光色)としている。これにより、発光装置42,43のLED42a,43aから発せられる光は、比較的暗く、前記可動部材22の部分反射部29で弱くぼんやりとした光として、機台前方へ反射される。
本実施例では、前記した可動部材22を用いた演出(以下、可動役物演出という)を、遊技の進行に従って所定タイミングで実行する。具体的には、第一特別図柄または第二特別図柄の変動中に、演出図柄表示装置6の表示画面6aでリーチ演出が表示されている場合に、可動役物演出を実行する。
尚、本実施例にあって、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンドを受信すると、該コマンドに基づいて、演出図柄表示装置6で表示する演出(動画)の表示演出パターンを生成し、該表示演出パターンに従って、特別図柄の変動開始から当否確定に至る一連の演出を演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示する。表示演出パターンには、特別図柄に対応して変動および停止表示する擬似特別図柄の表示パターンと、前記した通常リーチ演出、ロングリーチ演出、およびスペシャルリーチ演出に対応するリーチ演出パターンとを含む。ここで、通常リーチ演出、ロングリーチ演出、およびスペシャルリーチ演出は、夫々一種類でなく、夫々複数種類あり、当否抽選結果や特別図柄の停止態様などに基づいて生成される。本実施例では、こうした表示演出パターンによる演出図柄表示装置6での演出表示は、シーケンス制御により実行する。これにより、後述するように、表示演出パターンによる演出表示中に、所定タイミングでエフェクト図柄を重ねて表示することができる。
一方、前記した役物演出非実行の場合には、可動部材22を第一退避位置または第二退避位置で保持し、照射装置41を発光せず、エフェクト図柄も表示しない。すなわち、役物演出非実行の場合には、前記したリーチ演出が演出図柄表示装置6で表示されるのみである。
ここで、各役物演出パターンの選択確率は、いずれのリーチ演出であっても、大当りとなる場合に、第六役物演出パターンが最も高く、第五、第四の順に低くなっていき、第一役物演出パターンが最も低い。一方、ハズレ(又は小当り)となる場合には、逆に、第一役物演出パターンの選択確率が最も高く、第二、第三の順に低くなっていき、第六役物演出パターンの選択確率が最も低い。こうして設定された選択確率により、第六役物演出パターンによる可動役物演出が、大当りの期待度が最も高く、第五、第四の順に該期待度が低くなり、第一役物演出パターンが最も低い。さらに、これら選択確率は、各リーチ演出における大当りの期待度に合わせるように設定している。そのため、第六役物演出パターンの選択確率は、スペシャルリーチ演出と大当りとの組合せが最も高く、第一役物演出パターンの選択確率は、通常リーチ演出とハズレとの組合せが最も高い。尚、役物演出非実行の選択確率は、各リーチ演出のいずれも、大当りの場合が極めて低く、ハズレの場合にも低く設定している。これは、前記各役物演出パターンによる可動役物演出を実行することによって、演出効果の向上を狙うためである。
次に、前述した可動役物演出を設定する役物演出設定処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。この役物演出設定処理は、後述する役物演出作動処理で実行制御する可動部材22の作動態様と、照射装置41の発光態様と、エフェクト図柄の表示態様とを決定する処理である。
役物演出設定処理は、サブ統合制御装置83で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理であり、上記した当否判定処理における特図変動開始コマンド送信処理(S250)により主制御装置80から変動開始コマンドを受信した際に実行される。
尚、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンド等(大当り抽選の結果、特別図柄の変動時間、特別図柄の停止態様などの情報)を受信すると、図示しない演出表示処理により、該コマンドに含まれた情報に従って、前述した表示演出パターンを生成する。そして、この表示演出パターンに従って、演出図柄表示装置6では、特別図柄の変動開始から確定に至るまでの一連の演出が表示される。ここで、図示しない演出表示処理では、変動開始コマンドの情報に基づいて、リーチ演出の実行有無と、リーチ演出の種類とを決定する。すなわち、変動開始コマンドに含まれる情報に基づいてリーチ演出を実行するか否かを決定する。そして、リーチ演出の実行を決定した場合には、前記した通常リーチ演出、ロングリーチ演出、又はスペシャルリーチ演出のいずれかを決定し、この決定に基づいて前記表示演出パターンを生成する。
S1005では、リーチ演出を実行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1005:Yes)、S1010へ移行し、否定判定の場合には(S1005:No)、役物演出設定処理を終了する。
さらに、第一〜第六役物演出パターンのいずれかを決定した場合には、夫々の役物演出パターンによる可動役物演出を実行開始するタイミングを定め、該タイミングを計る時間計測を開始する。
可動役物演出を設定する役物演出作動処理について、図24のフローチャートを用いて説明する。この役物演出作動処理は、前記した役物演出設定処理と同様に、サブ統合制御装置83で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
S1105では、可動役物演出を実行開始するタイミングとなったか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1105:Yes)、S1110へ移行し、否定判定の場合には(S1105:No)、役物演出作動処理を終了する。
こうしたエフェクト図柄の表示制御は、シーケンス制御により行っていることから、前記した表示演出パターンによる演出図柄の表示中に、所定タイミングでエフェクト図柄110a,110bを表示できる。尚、こうしたシーケンス制御は、従来から公知の技術を適用できることから、その詳細については省略する。
次に、前記した可動部材22の作動と照射装置41の発光とエフェクト図柄110a,110bの表示とによる可動役物演出について、図25,図26を用いて説明する。
演出図柄表示装置6では、特別図柄の変動開始から確定停止に至る間に、該特別図柄に対応付けた三個の擬似特別図柄101a〜101cを表示する演出(前記表示演出パターンによる演出表示)を行う。具体的には、特別図柄の変動に伴って、これら擬似特別図柄101a〜101cが変動表示され、変動開始から所定時間経過すると、左の擬似特別図柄101aが停止表示され、その後に右の擬似特別図柄101cが停止表示される。ここで、左右の擬似特別図柄101a,101cの停止態様がリーチ図柄態様(例えば、同じ図柄)であると、リーチとなってリーチ演出が実行される。この後に、中央の擬似特別図柄101bが停止し、三個の擬似特別図柄101a〜101cの停止態様が大当り図柄態様(例えば、全て同じ図柄)であると、大当りが確定し、前述した大当り遊技が実行される。また、三個の擬似特別図柄101a〜101cの停止態様が所定の小当り図柄態様であると、小当り遊技を実行し、ハズレ図柄態様であると、ハズレを確定する。
尚、本実施例の構成は、幽霊を遊技のコンセプトとしたものであることから、演出図柄表示装置6の表示画面6aでは、幽霊をイメージさせるような演出図柄が表示される。例えば、薄暗い背景に、お墓を象った図柄や火の玉を象った図柄などが表示される。そして、可動部材22は、前記したように、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示する薄暗い背景の色と同系の薄い半透明色により構成されている。
そして、所定タイミングで、図26(C)に示すように、照射装置41の下側の発光装置43(LED43a)を発光させると共に、第二進出位置の可動部材22に対応した位置でエフェクト図柄110bを表示する。これにより、幽霊を示す可動部材22が第二進出位置に突然に出現したように、遊技者に見せることができる。そして、この可動役物演出は、第四役物演出パターンによる演出であり、ある程度大当りを期待できることから、遊技者の期待感を刺激することができる。
同様に、第三役物演出パターンによる可動役物演出の実行を決定した場合には、可動部材22を第二進出位置に変位した後に(図26(A),(B)参照)、エフェクト図柄110bを表示する。この場合にも、前記第五役物演出パターンと同様に、エフェクト図柄110bの表示のみにより可動部材22を目立たせることができ、該可動部材22が突然出現したように見せ得る。
同様に、第一役物演出パターンを決定した場合には、図26(B)のように、可動部材22を第二進出位置とするのみで、照射装置41を発光せず且つエフェクト図柄110bを表示しない。この場合にも、当該可動役物演出による大当りの期待度を遊技者に示すことができる。
実施例1の特徴を、以下にまとめて説明する。
実施例1の可動部材22は、透光性を有する平板状であることから、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方に位置した状態であっても、直後方で表示される演出図柄を遊技者が視認できる。そのため、この可動部材22は、その存在感が低く、表示画面6aの前方(進出位置)で目立ち難い。特に、本実施例1では、可動部材22が、演出図柄表示装置6の表示画面6aの背景と同系色の半透明としていることから、一層目立ち難くできる。尚、こうした可動部材22は、前述した従来構成における不透明な可動役物に比して、存在感を著しく低減できる。
そして、実施例1では、第一,第二進出位置にある可動部材22に向けて側方から光を照射することにより、該可動部材22の部分反射部29により該光を機台前方へ反射させる。このように可動部材22で光を反射させることにより、該可動部材22を目立たせることができ、光を照射しない状態に比して、該可動部材22の存在感を高めることができる。さらに、本実施例1では、各進出位置にある可動部材22に対応するエフェクト図柄110a,110bを表示するようにしたから、このエフェクト図柄110a,110bの表示によっても、可動部材22の存在感を高めることできる。こうした光の照射とエフェクト画像110a,110bの表示とによって、可動部材22の存在感を低い状態から急激に高めることができ、該可動部材22が突然出現したように見せる演出を行い得る。
本実施例1の構成は、こうした存在感の低い可動部材22により、遊技のコンセプトである幽霊に適した演出を実行することができ、該コンセプトの演出効果を飛躍的に向上することができる。そして、存在感の低い可動部材22に対して、光の照射とエフェクト図柄110a,110bの表示との一方または両方を組み合わせることにより、該可動部材22の存在感を段階的に高めることができ、前記演出効果の向上に大きく寄与できる。
したがって、本実施例1の構成によれば、可動部材22の存在感を抑制した演出を求める遊技のコンセプトやモチーフに適合でき、該遊技の演出効果を向上できる。そして、可動部材22の存在感を従来構成に比して低減できることから、該存在感をより多くの段階に変化させることも可能であり、バリエーション豊富な演出を行うことができる。
以下では、実施例1と相違する点を中心に説明する。そして、実施例1と同じ構成要素には同じ符号を記し、その説明を適宜省略する。
左右の可動部材122a,122bは、図27,28に示すように、幽霊の手を立体的に象ったものであり、左右対称な形状に形成されてなる。これら可動部材122a,122bは、前記実施例1と同様に、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示される背景色と同系の薄い色の半透明なプラスチック製であり、光を透過する。右側の可動部材122aは、その右側縁が、後方から前方へ湾曲状に盛り上がる形状をなし、該右側縁に、光を反射する反射塗料が塗布された部分反射部129aを備えている。同様に、左側の可動部材122bは、後方から前方へ湾曲状に盛り上がる左側縁に、該反射塗料が塗布された部分反射部129bを備えている。
ここで、部分反射部129a,129bは、反射能が相互に異なる複数の反射塗料を噴霧して、表面を鏡面仕上げして形成されている。具体的には、上下方向に沿って帯状に噴霧する作業を、複数種類の反射塗料で前後に位置をずらして行うことにより、前後方向で反射能が変化するグラデーション状の部分反射部129a,129bが形成される。本実施例2では、三種類の反射塗料によって、後側から前側に向かって反射能が徐々に低下する部分反射部129a,129bを形成している。
こうした左右の可動機構21,21により、可動部材122a,122bを、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方に位置する第一,第二進出位置と、遊技盤2に隠れる第一,第二退避位置とに夫々変位させることができる。ここで、右側の可動部材122aを変位する第一進出位置は、実施例1と同様に、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方の右上部に位置し(図29(B)参照)、第二進出位置は、該表示画面6aの前方の右下部に位置する(図30(B)参照)。そして、右側の可動部材122aの第一退避位置は、前記第一進出位置から時計回りに約90度回転した位置であり(図29(A)参照)、第二退避位置は、前記第二進出位置から反時計回りに約90度回転した位置である(図30(A)参照)。一方、左側の可動部材122bの各進出位置と各退避位置とは、右側の可動部材122aの各位置と対向する位置である。すなわち、左側の可動部材122bの第一進出位置は、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方の左上部に位置し(図29(B)参照)、第二進出位置は、該表示画面6aの前方の左下部に位置する(図30(B)参照)。そして、左側の可動部材122bの第一退避位置は、前記第一進出位置から反時計回りに約90度回転した位置であり(図29(A)参照)、第二退避位置は、前記第二進出位置から時計回りに約90度回転した位置である(図30(A)参照)。
ここで、本実施例2では、演出図柄表示装置の表示画面6aの右方に配置された照射装置41が、右側の可動部材122aの部分反射部129aへ光を照射するものであり、該表示画面6aの左方に配置された照射装置41が、左側の可動部材122bの部分反射部129bへ光を照射するものである。すなわち、右の照射装置41の上側の発光装置42を発光することにより、第一進出位置にある右側の可動部材122aの部分反射部129aに向けて光を照射して、該部分反射部129aにより機台前方へ反射できる。また、右の照射装置41の下側の発光装置43を発光することにより、第二進出位置にある右側の可動部材122aの部分照射部129aに向けて光を照射して、該部分反射部129aにより機台前方へ反射できる。左の照射装置41も同様に、上下の発光装置42,43を夫々発光することにより、第一進出位置または第二進出位置にある左側の可動部材122bの部分反射部129bに向けて光を照射して、該部分反射部129bにより機台前方へ反射できる。
本実施例2は、前記した可動部材122a,122bを用いた可動役物演出を、遊技の進行に従って所定タイミングで実行するものであり、前述の実施例1と同様に、演出図柄表示装置6の表示画面6aで実行するリーチ演出に伴って、可動役物演出を実行する。
尚、実施例2では、各役物演出パターンで、左右の可動部材122a,122bを同期して変位させると共に、左右の照射装置41,41を同期して発光制御する。例えば、第六役物演出パターンによる可動役物演出では、左右の可動部材122a,122bを夫々の第一進出位置に変位して、左右の照射装置41,41の上側の発光装置42,42を発光させる。第一〜第五役物演出パターンも同様である。また、本実施例2のエフェクト図柄130a,130bは、可動部材122a,122bの後方で表示される、大きな幽霊を象った演出図柄である(図29,30参照)
演出図柄表示装置6では、特別図柄の変動に伴って、三個の擬似特別図柄101a〜101cを変動表示し、左右の擬似特別図柄101a,101cが所定のリーチ図柄態様で停止表示すると、通常リーチ演出、ロングリーチ演出、又はスペシャルリーチ演出が実行される。こうした擬似特別図柄101a〜101cの表示やリーチ演出は、実施例1と同様に、サブ統合制御装置83が、主制御装置80から変動開始コマンドを受信すると、該変動開始コマンドに含まれる情報に従って実行制御する。
このように、可動部材122a,122bの存在感が急激に高くなることにより、該可動部材122a,122bが第一進出位置に突然出現したように、遊技者に見せることができる。そして、こうした第六役物演出パターンによる可動役物演出は、大当りの期待度が高い演出であるから、大当り確定を期待する遊技者の感情を刺激できる。
こうした第二進出位置に変位させる可動役物演出にあっても、前記した第六役物演出パターンと同様に、可動部材122a,122bを、存在感の低い状態から、存在感の高い状態へ急激に変化させることができるため、該可動部材122a,122bが第二進出位置に突然出現したように、遊技者に見せることができる。そして、こうした第四役物演出パターンによる可動役物演出は、前記第六役物演出パターンに比して期待度が低いものの、遊技者の期待感を十分に刺激できる。
さらにまた、第二役物演出パターンを決定した場合には、各可動部材122a,122bを第一進出位置に変位させるのみで、照射装置41,41の発光とエフェクト図柄130a、130bの表示とを実行しない。この場合には、第一進出位置にある可動部材122a,122bが存在感の低い状態のままであるが、本実施例2の可動部材122a,122bが凹凸を有する立体的な形状であることから、直後方と周囲とで、表示画面6aに表示された演出図柄の見え方が異なる。そのため、存在感は低いものの、可動部材122a,122bの存在を遊技者が知得でき、該遊技者に当該可動役物演出による大当りの期待度を示すことができる。第一役物演出パターンの場合にも、同様である。
実施例2の特徴を、以下にまとめて説明する。
実施例2の構成は、可動部材122a,122bを、透光性を有する立体状としたものであるから、前記した実施例1と同様に、該可動部材122a,122bの直後方で表示される演出図柄を遊技者が視認でき、前述した従来構成に比して該可動部材122a,122bの存在感を著しく低減できる。そして、第一,第二進出位置にある可動部材122a,122bに向けて光を照射して、該可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bで夫々反射させることにより、該可動部材122a,122bの存在感を高めることができる。さらに、演出図柄表示装置6の表示画面6aでエフェクト図柄130a,130bを表示することによっても、前記存在感を高め得る。
このように本実施例2の構成にあっても、前述の実施例1と同様に、可動部材122a,122bの存在感が低いことにより、存在感の低い演出を求めるコンセプトの遊技に適用することで、該可動部材122a,122bの演出効果を飛躍的に向上できる。さらに、存在感の低い可動部材122a,122bに対して、光の照射とエフェクト図柄130a,130bの表示との一方または両方を組み合わせることにより、該可動部材122a,122bの存在感を段階的に高めることができ、前記演出効果の向上に寄与できる。
したがって、本実施例2の構成によれば、前述した実施例1と同様に、前記した遊技のコンセプトやモチーフに適合でき、該遊技の演出効果を向上できると共に、バリエーション豊富な演出を実行することができる。
以下では、実施例2と相違する点を中心に説明する。そして、実施例1,2と同じ構成要素には同じ符号を記し、その説明を適宜省略する。
実施例3は、実施例2と同様の、幽霊の手を象った可動部材122a,122bを、可動機構21,21により第一,第二進出位置と、退避位置とに変位させる。ここで、右側の可動部材122aを変位させる第二進出位置は、演出図柄表示装置6の表示画面6aの右下部に表示される擬似特別図柄101cの直前方に定められ(図34(B)参照)、第一進出位置は、該第二進出位置の直上方に定められている(図34(E)参照)。そして、退避位置は、この第二進出位置から反時計回りに約90度回転した位置であり、遊技盤2の裏側に位置する。また、左側の可動部材122bを変位させる第二進出位置は、演出図柄表示装置6の表示画面6aの左下部に表示される擬似特別図柄101aの直前方に定められ(図34(B)参照)、第一進出位置は、該第二進出位置の直上方に定められている(図34(E)参照)。そして、退避位置は、この第二進出位置から時計回りに約90度回転した位置であり、遊技盤2の裏側に位置する。
本実施例3では、左右の可動機構21,21により、可動部材122a,122bを第一,第二進出位置と退避位置とに変位する作動と、第一進出位置と第二進出位置とに変位する作動とを実行制御する。
こうした下側の発光装置163は、サブ統合制御装置83により発光制御されるものであり、二個のLED163a,163bを選択的に発光させる。そして、第一LED163aを発光させた場合には、上側の発光装置162と同様に、第二進出位置にある可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bによって、弱くぼんやりとした光として反射される。第二LED163bを発光させた場合には、前記第一LED163aよりも明るく且つ強い光を照射する。そのため、第二進出位置にある可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bによって反射する光も、前記第一LED163aの発光時よりも明るくなる。
本実施例3は、前記した可動部材122a,122bを用いた可動役物演出を、遊技の進行に従って所定タイミングで実行するものであり、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示される擬似特別図柄101a〜101cの変動表示に伴って、該可動役物演出を実行する。
ここで、各役物演出パターンでは、前記実施例2と同様に、左右の可動部材122a,122bを同期して変位させると共に、左右の照射装置161,161を同期して発光制御する。また、実施例3は、第一進出位置にある可動部材122a,122bに対応して表示される、大きな幽霊を象ったエフェクト図柄150と、第二進出位置にある可動部材122a,122bに対応して表示される、同じ幽霊を象ったエフェクト図柄151と、該第二進出位置にある可動部材122a,122bの直後方で表示される擬似特別図柄101a,101cの表示色を、該可動部材122a,122bと同系色で表示するエフェクト図柄152,153とを備え、各役物演出パターンに応じて選択的に表示される。尚、可動部材122a,122bが第二進出位置にある状態で、前記エフェクト図柄152,153の差し替え表示を行うと、該可動部材122a,122bとエフェクト図柄152,153とが同系色であることから、エフェクト図柄(擬似特別図柄に相当)152,153が可動部材122a,122bを透過して見難くなる(図34(C)参照)。
第二役物演出パターンは、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置に変位して、下側の発光装置163,163の第一LED163a,163aを発光すると共に、第二進出位置に対応したエフェクト図柄151を表示する第一作動と、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置から第一進出位置に変位して、上側の発光装置162,162を発光すると共に、第一進出位置に対応したエフェクト図柄150を表示する第二作動と、前記第一役物演出パターンと同様の第三作動とを順に実行するパターンである。
第三役物演出パターンは、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置に変位して、第二進出位置に対応したエフェクト図柄151を表示する第一作動と、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置から第一進出位置に変位して、第一進出位置に対応したエフェクト図柄150を表示する第二作動と、エフェクト図柄150を表示停止して、可動部材122a,122bを退避位置に変位する第三作動とを順に実行するパターンである。
サブ統合制御装置83は、前述した実施例1と同様に、主制御装置80から受信した変動開始コマンドに基づいて、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示する演出図柄の表示演出パターンを生成する。そして、生成した表示演出パターンに従って、演出図柄表示装置6では、一連の演出表示を実行する。この表示演出パターンには、擬似特別図柄101a〜101cの変動表示から確定表示に至る一連の表示パターンや、リーチ演出パターン(リーチ演出を実行を決定した場合)等が含まれる。さらに、サブ統合制御装置83は、リーチ演出の実行を決定した場合に、前記した第一〜第三役物演出パターンのいずれか一の実行を決定する。
ここで、下側の発光装置163,163の第二LED163b,163bは、比較的明るく且つ強い光を発することから、該光が可動部材122a,122bの各部分反射部129a,129bにより機台前方へ反射して、該部分反射部129a,129bが明るく光る。これにより、可動部材122a,122bの存在感が急激に高くなり、該可動部材122a,122bが第二進出位置で突然出現したように見せることができる。さらに、演出図柄表示装置6の表示画面6aで、幽霊を象ったエフェクト図柄151を表示することにより、前記した可動部材122a,122bの存在感を高める効果に寄与できる。また、本実施例3では、第二進出位置にある可動部材122a,122bの直後方で停止表示する擬似特別図柄101a,101cを、前記エフェクト図柄152,153に夫々差し替え表示する。これにより、可動部材122a,122bで隠れるエフェクト図柄152,153を、機台前方からほとんど視認できなくなる。尚、本実施例3は、前述した実施例1と同様に、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示する演出表示を、シーケンス制御により行っていることから、前記した擬似特別図柄101a,101cとエフェクト図柄152,153との差し替え表示をスムーズに行うことができる。
こうした第二作動により、可動部材122a,122bが、擬似特別図柄101a,101cの上方へ移動することから、擬似特別図柄101a,101cを視認できる。これにより、遊技者は、擬似特別図柄101a〜101cの停止図柄態様により、大当りか否かを知得できる。ここで、本実施例3では、擬似特別図柄101a,101cによる前記したリーチ図柄態様と、擬似特別図柄101a〜101cの大当り図柄態様とを異なる内容としている。そのため、第二作動の直前に擬似特別図柄101bが停止した時点では、ハズレを想起させるものの、第二作動により擬似特別図柄101a〜101cを視認可能となると、大当りの確定を知得できる。このように、擬似特別図柄101a〜101cの停止により大当り確定したタイミングと、遊技者が該大当り確定を知得できるタイミングとにズレを生じさせることができ、大当り確定に至る興趣を向上できる。
また、かかる第二作動では、上側の発光装置162,162のLED162a,162aを発光させて、第一進出位置の可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bにより機台前方へ反射させる。こうした各部分反射部129a,129bによる反射光は、前記した第一作動による反射光よりも弱くぼんやりと光ることから、該可動部材122a,122bの存在感が、該第一作動時に比して低くなる。このように第一作動時と第二作動時とで、可動部材122a,122bの存在感を段階的に変化できる。
この場合には、第一LED163a,163aで発する光が弱いことから、可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bで反射する光が弱く、該部分反射部129a,129bが全体的にぼんやりと光っているように見える(実施例2と同様)。そのため、部分反射部129a,129bの反射による可動部材122a,122bの存在感は、前記した第一役物演出パターンの第一作動時よりも低い。
さらに、前記エフェクト図柄152,153を非表示であることから、可動部材122a,122bを第二進出位置とした状態でも、該可動部材122a,122bの直後方の擬似特別図柄101a,101cを視認可能である。
この場合には、可動部材122a,122bを擬似特別図柄101a,101cの上方へ移動する演出を行うものの、第一作動中から継続して擬似特別図柄101a,101cを視認可能であることから、擬似特別図柄101cの停止表示により、大当りか否かを遊技者は知得できる。すなわち、第二役物演出パターンは、前記した第一役物演出パターンのようなタイムラグを生じない。
実施例3の特徴を、以下にまとめて説明する。
実施例3は、照射装置161の、第二進出位置に対応する発光装置163を、二段階の光度で発光制御するものとしたから、照射装置161による光の照射とエフェクト図柄150,151の表示とにより、可動部材122a,122bの存在感を四段階に変化させ得る。具体的には、照射装置161の非照射とエフェクト図柄150,151の非表示とによる存在感の最も低い状態と、エフェクト図柄150,151の表示により存在感を高めた状態と、前記発光装置163の第一LED163aによる照射(又は、発光装置162による照射)とエフェクト図柄150,151の表示とにより存在感をさらに高めた状態と、前記発光装置163の第二LED163bによる照射とエフェクト図柄151の表示とにより存在感を最も高めた状態とに変化できる。このように本実施例3では、可動部材122a,122bの存在感を、前記実施例1,2よりも多い四段階に変化させることから、可動部材122a,122bによる可動役物演出の演出効果を一層向上できる。
また、実施例3可動役物演出は、大当りとなる場合に第一役物演出パターンが選定され易く、各役物演出パターンにより大当りの期待度を示す。そのため、前記実施例1,2と同様に、可動役物演出によっても大当りへの遊技者の期待感を刺激でき、遊技の興趣を効果的に高めることができる。
また、実施例1,2と同様に、照射装置161が光源基板や配線を備えない構成であるから、該配線などによる制約を受けず、多彩な作動を行い得るという効果も奏する。
上記の実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲に記載した用語との対応を以下に示す。
パチンコ機1が、弾球遊技機の一例に相当する。
擬似特別図柄101a〜101c、実施例1のエフェクト図柄110a,110b、実施例2,3のエフェクト図柄130a,130b、および実施例3のエフェクト図柄150〜153が、演出図柄の一例に相当する。
実施例1の可動部材22、および実施例2,3の可動部材122a,122bが、演出可動役物の一例に相当する。尚、これに限らず、実施例1にあって、可動部材22と連結杆24とにより、演出可動役物を構成するものとしても良いし、実施例2,3にあって、可動部材122a,122bと連結杆24とにより、演出可動役物を構成するものとしても良い。
可動機構21と、サブ統合制御装置83により実行される役物演出作動処理の役物作動処理が、役物駆動制御手段の一例に相当する。
実施例1,2の照射装置41および実施例3の照射装置161が、照射手段の一例に相当する。
サブ統合制御装置83により実行される役物演出作動処理の発光制御処理が、照射制御手段の一例に相当する。
実施例1,2の第一進出位置と第二進出位置とが、特定の進出位置の一例に相当する。
実施例1,2の第一退避位置と第二退避位置とが、退避位置の一例に相当する。
実施例1〜3における、各役物演出パターンに従って照射装置41,161を発光している状態が、照射状態の一例に相当し、該照射装置41,161を発光していない状態が、非照射状態の一例に相当する。
実施例1,2の発光装置42,43、および実施例3の発光装置162,163が、発光装置の一例に相当する。
以下に、本実施例の別例を説明する。
前述した実施例1の構成は、照射装置41を、演出図柄表示装置6の表示画面6aの左方に配設した構成であるが、これに限らず、該表示画面6aの右方、下方、又は上方に配設することも可能であり、さらには、上下左右の複数場所に配設することもできる。そして、可動部材は、照射装置に対向する上下左右の側縁に部分反射部を備えた構成とすることが好ましい。
同様に、実施例2,3の構成は、右の可動部材122aに照射する照射装置41を、演出図柄表示装置6の表示画面6aの右方に配設し、左の可動部材122bに照射する照射装置41を、該表示画面6aの右方に配設した構成であるが、これに限らず、右の可動部材に照射する照射装置を、該表示画面6aの右方、下方、又は上方に配設する構成や、左の可動部材に照射する照射装置を、該表示画面6aの左方、下方、又は上方に配設する構成とすることもできる。さらには、各可動部材に照射する照射装置を、上下左右の複数場所に配設することもできる。そして、各可動部材は、照射装置に対向する上下左右の側縁に部分反射部を備えた構成が好ましい。
さらに、実施例2,3では、反射能の異なる複数の反射塗料を塗布してグラデーション状の部分反射部を形成したが、これに限らず、一種類の反射塗料と塗布した部分反射部としても良い。
また、可動部材は、実施例1〜3のように、一の部分反射部を備えることに限らず、複数の部分反射部を備えた構成とすることもできる。そして、複数の部分反射部を備えた構成では、全ての部分反射部が同じ反射能であっても良いし、相互に異なる反射能の部分反射部を備えていても良い。例えば、前記したように、演出図柄表示装置6の表示画面6aの上下左右方の複数場所に照射装置を備えた構成とし、各照射装置に対向するように、可動部材が複数の部分反射部を備えた構成とする。
さらにまた、実施例1〜3の可動部材は、その表面に部分反射部を形成したものであるが、これに限らず、内部に部分反射部を形成することも可能である。例えば、光を反射する複数の極小片(又は、細かい粒子など)を、可動部材の内部に埋設させた構成として良い。この構成は、極小片の埋設量を調整することにより、照射装置による光の照射時にあっても、可動部材の直後方を視認可能とできる。尚、前記極小片の埋設量を比較的多くすることにより、照射装置による光の照射時に、可動部材の直後方を視認し難くすることも可能である。
さらに、実施例1〜3は、照射装置を、第一進出位置と第二進出位置とに対応する上下二個の発光装置を夫々備えた構成であるが、これに限らず、第一,第二進出位置の一方に対応する発光装置のみを夫々備えた構成としても良い。すなわち、この構成の場合には、第一,第二進出位置との一方でのみ、照射装置から光を照射することによって可動部材の存在感を高めることができる。このように複数の進出位置を定めた構成では、照射装置が、全ての進出位置に対応する発光装置を備えたものであっても良いし、一部の進出位置に対応する発光装置のみを備えたものであっても良い。
また、可動部材を変位させる複数の進出位置は、実施例1〜3のように上下に設けることに限らず、横方向や斜め方向に複数の進出位置を設定することもできる。
2 遊技盤
6 演出図柄表示装置
6a 表示画面
22,122a,122b 可動部材(演出可動役物)
29,129a,129b 部分反射部
41,161 照射装置(照射手段)
42,43,162,163 発光装置
Claims (4)
- 遊技盤に設けられ、表示画面で演出図柄を表示する演出図柄表示装置と、光を透過可能な透光性材料により形成され、前記演出図柄表示装置の表示画面前方で作動可能に設けられた演出可動役物と、前記演出可動役物を作動制御する役物駆動制御手段と、前記演出図柄表示装置の表示画面の外側に配設され、該表示画面前方で作動する演出可動役物に、光を照射する照射手段と、遊技の進行に応じて、前記照射手段を発光制御する照射制御手段とを備え、 前記演出可動役物は、前記照射手段から照射された光を機台前方へ反射させる部分反射部を備えたものであって、前記演出図柄は、演出可動役物が所定の役物演出パターンに従って表示画面前方で所定位置となると、前記演出可動役物の直後方に表われるエフェクト図柄を備え、前記エフェクト図柄が表れると、演出可動役物から前記エフェクト図柄が視認可能となり、前記演出可動役物と前記エフェクト図柄を重ね合わせた演出が実行可能となることを特徴とする弾球遊技機。
- 演出可動役物の部分反射部は、該演出可動役物の表面に、光を反射可能な反射塗料が塗布されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
- 演出可動役物は、機台前方から隠れる退避位置と、演出図柄表示装置の表示画面前方に定められた一又は複数の進出位置とに変位可能に設けられたものであり、
照射制御手段は、前記演出可動役物が特定の進出位置にある場合に、照射手段を、当該演出可動役物に向けて光を照射する照射状態と、光を照射しない非照射状態とに変換する制御内容を備えてなるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の弾球遊技機。 - 演出可動役物は、機台前方から隠れる退避位置と、演出図柄表示装置の表示画面前方に定められた複数の進出位置とに変位可能に設けられ、
照射手段は、各進出位置に対応付けて夫々配設されて、対応する進出位置の演出可動役物に向けて照射した光が該演出可動役物により機台前方へ反射される複数の発光装置を備えてなり、
照射制御手段は、演出可動役物が位置する進出位置に対応付けられた前記発光装置を、選択的に発光させる制御内容を備えてなるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の弾球遊技機。
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