JP6808237B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP6808237B2
JP6808237B2 JP2018115887A JP2018115887A JP6808237B2 JP 6808237 B2 JP6808237 B2 JP 6808237B2 JP 2018115887 A JP2018115887 A JP 2018115887A JP 2018115887 A JP2018115887 A JP 2018115887A JP 6808237 B2 JP6808237 B2 JP 6808237B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
movable
accessory
movable accessory
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018115887A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019216920A (ja
Inventor
有希 杉本
有希 杉本
Original Assignee
株式会社高尾
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社高尾 filed Critical 株式会社高尾
Priority to JP2018115887A priority Critical patent/JP6808237B2/ja
Publication of JP2019216920A publication Critical patent/JP2019216920A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6808237B2 publication Critical patent/JP6808237B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Description

本発明は、演出図柄表示装置の表示画面の前方で作動する演出可動役物を備えた弾球遊技機に関する。
パチンコ機に代表される弾球遊技機には、演出図柄表示装置の前方で作動する演出可動役物を備え、遊技の進行に応じて該演出可動役物を所定態様で作動させることによって、遊技の興趣を向上させるようにしたものがある。例えば、特許文献1には、複数のランプを備えた演出可動役物が、演出図柄表示装置の前方の所定位置に可動した際に、該ランプを発光させると共に、演出図柄表示装置で、該演出可動役物の輪郭に沿ってエフェクト図柄を表示させる構成が提案されている。かかる構成は、演出可動役物自体の発光と、該演出可動役物の周囲に表れる前記エフェクト図柄とにより一体的な演出を実行でき、高い演出効果を発揮し得るものである。
特開2017−196248号公報
ところで、前述の演出可動役物を備えた従来構成では、該演出可動役物の存在や作動によって演出効果を向上させるものであることから、該演出可動役物は、目立つ構造をなし、存在感も大きい。具体的には、比較的はっきりした色がつけられていたり、比較的華やかな(派手な)色取りとなっていたりする。しかし、こうした従来の演出可動役物は、高い演出効果を得るために目立つ構造であるが故に、遊技者に視認可能な状態であると、遊技者の意識が集中し易く、他の演出とのバランスを保ち難くなるため、遊技機全体としての総合的な演出効果に限界を生じさせていた。
例えば、遊技のコンセプトや遊技で扱うモチーフによっては、演出可動役物の存在感を抑えたい場合もあるが、前記従来の演出可動役物では、遊技者の視認不能な位置に隠すことでしか存在感を抑えることができない。そのため、従来の演出可動役物は、こうしたコンセプトやモチーフに適した演出を行うことが難しく、さらに、かかるコンセプト等の演出に適用したとしても、十分な演出効果を得難いという問題があった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、演出可動役物の存在感を適切に抑えることができ、遊技のコンセプトやモチーフに適した演出を実行し得る弾球遊技機を提案するものである。
本発明は、遊技盤に設けられ、表示画面で演出図柄を表示する演出図柄表示装置と、光を透過可能な透光性材料により形成され、前記演出図柄表示装置の表示画面前方で作動可能に設けられた演出可動役物と、前記演出可動役物を作動制御する役物駆動制御手段と、前記演出図柄表示装置の表示画面の外側に配設され、該表示画面前方で作動する演出可動役物に、光を照射する照射手段と、遊技の進行に応じて、前記照射手段を発光制御する照射制御手段とを備え、前記演出可動役物は、前記照射手段から照射された光を機台前方へ反射させる部分反射部を備えたものであることを特徴とする弾球遊技機である。
ここで、「照射手段」は、演出図柄表示装置の表示画面の外側に配設されるものであり、該表示画面前方に位置する演出可動役物に向けて光を照射可能であれば、該表示画面の上下左右のいずれに配設されていても良い。さらに、「照射手段」は、光を発する光源と、該光を演出可動役物に向かう方向に進ませる指向手段とを備えた構成が好適である。尚、指向手段としては、例えば、集光レンズなどを適用できる。
「部分反射部」は、演出可動役物の一部に設けられ、光を正反射させるものと乱反射させるものとのいずれであっても良いが、正反射させるものが好適である。尚、乱反射させる場合には、機台前方に少なくも反射できるものであれば良い。「部分反射部」としては、演出可動役物の所定部位を鏡面加工(研削や切削加工など)してなる構成、光を反射するシートを該所定部位に貼付した構成、光を反射する塗料を該所定部位に塗布した構成、光を反射する微細片を内部に埋設した構成などが好適に用いられる。さらには、演出可動役物の所定部位に形成された、光を反射可能な立体面(凹凸面)により、「部分反射部」が構成されたものであっても良い。また、こうした「部分反射部」は、一様(又は略一様)な反射能(反射率)であっても良いし、反射能の異なる複数部分により構成されるものであっても良い。
かかる構成にあっては、演出可動役物が透光性材料により形成され、光を透過可能なもの(透光性を有するもの)であるから、該演出可動役物が演出図柄表示装置の表示画面前方に位置した状態で、演出図柄表示装置に表示される演出図柄が該演出可動役物を透過するため、該演出図柄を遊技者が視認できる。このように本発明の演出可動役物は、直後方で表示される演出図柄を透過して視認可能であるから、目立ち難く、前記した従来構成に比して存在感が低い。
詳述すると、従来構成の演出可動役物は、前述したように、比較的はっきりとした色合いで形成された存在感の高いもの(不透明なもの)であり、演出図柄表示装置の表示画面前方に位置した場合に、直後方で表示される演出図柄を隠していた。一方、本発明の演出可動役物は、透光性を有し、直後方で表示される演出図柄を透過するため、演出図柄表示装置を視る遊技者の視感を邪魔し難く、前記従来構成に比して存在感が低い。
さらに、本発明の構成は、演出可動役物に照射した光が、該演出可動役物の部分反射部により機台前方へ反射することから、該光の照射により演出可動役物の存在感を高めることができる。すなわち、演出可動役物を、光が照射されずに存在感の低い状態と、光が照射されて存在感が高められた状態とに変化させ得る。
こうした本発明の演出可動役物によれば、その存在感の抑制を求める遊技のコンセプトやモチーフにも適正に対応することができ、該遊技に応じた演出を実行できるため、かかるコンセプトやモチーフの遊技における演出効果を飛躍的に向上することができる。そして、本発明の演出可動役物は、演出図柄表示装置の前方に位置した状態で、該演出可動役物の存在感を比較的大きく変化できると共に、該存在感をより多くの段階に変化させることも可能である。したがって、本発明の構成によれば、様々な遊技のコンセプトやモチーフに対応することも可能であり、従来に無い変化に富んだ演出を実現できる。
また、本発明の演出可動役物は、前記のように、直後方で演出図柄表示装置により表示される演出図柄を透過できることから、演出可動役物と、その直後方で表示される演出図柄とにより、両者を重ね合わせた演出を表現できる。これは、前述した従来構成のように不透明な演出可動役物では実行不能な演出であることから、本発明の構成によれば、演出可動役物と直後方で表示する図柄(以下、新エフェクト図柄という)とにより、両者を一体化させた従来に無い演出を行うことができる。さらに、本発明は、前述した従来構成と同様に、演出図柄表示装置で演出可動役物の周囲にエフェクト図柄を表示することも可能である。したがって、本発明によれば、前記した演出可動役物と直後方の新エフェクト図柄とによる演出と、従来のエフェクト図柄による演出とによって、多彩な演出を行うことができ、演出効果を一層向上できる。
また、本発明の構成は、照射手段が演出可動役物と別に配設されたものである。一方、前述した従来構成のように、光源を演出可動役物に配設した構成では、演出可動役物に光源基板や配線を配する必要があった。こうした従来構成に比して、本発明では、演出可動役物に光源基板や配線を配する必要がないため、該演出可動役物の構造を簡素化でき且つ軽量化できる。さらに、本発明によれば、従来に比して、前記配線などによる作動範囲や作動パターンの制約がなくなることから、多彩な作動を行うことができ、演出可動役物の演出効果を一層向上できるという優れた利点もある。
前述した本発明の弾球遊技機にあって、演出可動役物の部分反射部は、該演出可動役物の表面に、光を反射可能な反射塗料が塗布されてなる構成が提案される。
ここで、「反射塗料」は、光を反射する塗料であれば良く、例えば、塗布面を鏡面状とする塗料(メッキ塗料など)、白色や銀色などの有色系の塗料、蛍光塗料などを適用可能である。さらに、一種類の反射塗料を塗布することだけに限らず、複数種類の反射塗料を塗布することもできる。
かかる構成にあっては、反射塗料を塗布ことにより部分反射部が形成されたものであり、様々な形状の部分反射部を形成し易い。そのため、比較的複雑な形状の演出可動役物であっても、所望の部位に部分反射部を形成できる。
また、透光性材料により形成された演出可動役物の、部分反射部を形成する部位を、薄板状に形成し、当該部位の背側(内側)の面に、前記反射塗料を塗布することで、部分反射部を構成するようにしても良い。このように薄板状部位の表側の面と背側の面とのいずれか一方(又は両方)に反射塗料を塗布することにより、前記本構成の作用効果を奏し得る。尚、前記薄板状部位の背側の面に塗布した構成では、塗布した反射塗料が外部との接触により剥落する可能性を可及的に抑制できることから、部分反射部の反射能を長期に亘って安定して発揮し得るという優れた利点もある。
前述した本発明の弾球遊技機にあって、演出可動役物は、機台前方から隠れる退避位置と、演出図柄表示装置の表示画面前方に定められた一又は複数の進出位置とに変位可能に設けられたものであり、照射制御手段は、前記演出可動役物が特定の進出位置にある場合に、照射手段を、当該演出可能役物に向けて光を照射する照射状態と、光を照射しない非照射状態とに変換する制御内容を備えてなる構成が提案される。
ここで、「退避位置」は、遊技者から視認不能とするように、機台前方から完全に隠れた位置であっても良いし、遊技者から一部を視認可能とするように、部分的に隠れた位置であっても良い。そして、「退避位置」は、一又は複数が設けられていても良い。
また、「進出位置」は、前記退避位置に比して、演出図柄表示装置の表示画面前方に進出した位置である。
かかる構成にあっては、演出可動役物が同一の進出位置にある場合に、照射状態と非照射状態とに変換することにより、該演出可動役物の存在感を変化させる演出が実行できる。具体的には、非照射状態から照射状態に変換すれば、演出可動役物が突然に出現したかのような演出を行うことが可能である一方、照射状態から非照射状態に変換すれば、演出可動役物がその位置で消え入るような演出を行うことが可能である。こうした演出は、前述したように演出可動役物の存在感が低いことにより実行できるものであり、前記した従来構成に無い演出効果を奏し得る。
さらに、非照射状態では、演出可動役物の存在感が低く、かつ直後方で表示された演出図柄を比較的視認し易いという演出効果を奏する。一方、照射状態では、演出可動役物の存在感が高くなるものの、該演出可動役物の透光性は失われないから、直後方の演出図柄を視認することも可能である。そのため、照射状態において、演出図柄表示装置で、前記した新エフェクト図柄を表示することにより、存在感を高めた演出可動役物と新エフェクト図柄とによる一体化した演出を行うことが可能であり、演出効果を高め得る。尚当然ながら、照射状態で前記従来と同様のエフェクト図柄を表示することによっても、演出可動役物による演出効果を向上することができる。
前述した本発明の弾球遊技機にあって、演出可動役物は、機台前方から隠れる退避位置と、演出図柄表示装置の表示画面前方に定められた複数の進出位置とに変位可能に設けられ、照射手段は、各進出位置に対応付けて夫々配設されて、対応する進出位置の演出可動役物に向けて照射した光が該演出可動役物により機台前方へ反射される複数の発光装置を備えてなり、照射制御手段は、演出可動役物が位置する進出位置に対応付けられた前記発光装置を、選択的に発光させる制御内容を備えてなる構成が提案される。
ここで、「発光装置」は、前述した光源と指向手段とを備えた構成が好適であり、そして、該指向手段により、対応する進出位置の演出可動役物に向けて光を照射できる構成とすることが好ましい。
かかる構成にあっては、複数の進出位置に対応した発光装置を備えたものであるから、演出可動役物が位置する進出位置に対応する発光装置を発光制御することにより、いずれの進出位置に演出可動役物がある場合にも、該演出可動役物により機台前方へ光を安定して反射でき、該演出可動役物を、存在感の低い状態と高い状態とに安定して変化させ得る。すなわち、各進出位置で、対応する発光装置を発光させることにより、演出可動役物が突然出現するように演出を行うことができると共に、発光装置の発光を停止すれば、各進出位置で、演出可動役物が消え入るような演出を行うことができる。
したがって、本構成によれば、複数の進出位置へ変位させ且つ発光装置を発光させることによって、一層変化に富んだ演出を実行できる。
尚、本構成にあっては、退避位置を複数設けた構成とすることができ、さらに、各退避位置から変位可能な一又は複数の進出位置を定めることができる。すなわち、各退避位置に一又は複数の進出位置を割り当てて、各進出位置への変位は、割り当てられた退避位置からのみ移動可能とできる。
また、遊技の進行状況や遊技者の獲得可能な利得に応じて、演出可動役物の変位可能な進出位置が変化する構成としても良い。かかる構成によれば、演出可動役物の変位する進出位置に、遊技者の注意を向けさせ易く、該変位によって遊技者の感情を効果的に刺激できる。
本発明にかかるパチンコ機1の正面図である。 パチンコ機1の遊技盤2の正面図である。 パチンコ機1の裏面図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 メインルーチンの概要を示すフローチャートである。 始動入賞確認処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャート1である。 当否判定処理を示すフローチャート2である。 当否判定処理を示すフローチャート3である。 当否判定処理を示すフローチャート4である。 大当り遊技処理を示すフローチャート1である。 大当り遊技処理を示すフローチャート2である。 大当り遊技処理を示すフローチャート3である。 小当り遊技処理を示すフローチャート1である。 小当り遊技処理を示すフローチャート2である。 実施例1の可動機構21と照射装置41との配設態様を示す正面図である。 可動機構21と照射装置41との配設態様を示す一部断面図である。 (A)可動部材22の平面図と、(B)可動部材22の正面図である。 (A)可動部材22を第一退避位置とした状態と、(B)可動部材22を第二退避位置とした状態とを示す説明図である。 (A)可動部材22を第一進出位置とした状態と、(B)可動部材22を第二進出位置とした状態とを示す説明図である。 第一〜第六役物演出パターンを説明する図表である。 各リーチ作動における第一〜第六役物演出パターンの選択確率を説明する図表である。 役物演出設定処理を示すフローチャートである。 役物演出作動処理を示すフローチャートである。 第六役物演出パターンによる可動役物演出を示す説明図である。 第四役物演出パターンによる可動役物演出を示す説明図である。 実施例2の可動機構21と照射装置41との配設態様を示す正面図である。 (A)可動部材122aの平面図と、(B)可動部材122aの正面図と、(B)可動部材122aの側面図である。 可動部材122a,122bによる可動役物演出を示す説明図1である。 可動部材122a,122bによる可動役物演出を示す説明図2である。 実施例3の可動機構21と照射装置161との配設態様を示す正面図である。 実施例3の第一〜第三役物演出パターンを説明する図表である。 第一〜第三役物演出パターンの選択確率を示す図表である。 可動部材122a,122bによる可動役物演出を示す説明図1である。 可動部材122a,122bによる可動役物演出を示す説明図2である。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。また、以下の実施例および別例を適宜組み合わせることも可能である。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、本実施例のパチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51によって構成の各部を保持する構造を有している。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、ヒンジ53により、板ガラス61が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)52および後述の内枠が、外枠51に対して開閉可能に構成される。また、前枠52の板ガラス61の奥には、内枠に取り付けられた遊技盤2(図2)が配設されている。
前枠52の上部の左右両側には、スピーカ66が配設されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向性を向上させる。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65のほか、遊技の異常を報知するLEDが配設されている。
前枠52の下部には、上皿55と下皿63とが一体的に設けられている。また、下皿63の右方には発射ハンドル64が配設されており、該発射ハンドル64が遊技者により時計回りに回動操作されることによって、図示しない発射装置が作動し、上皿55から供給された遊技球を遊技盤2の遊技領域3に向かって発射する。
下皿63は、上皿55から溢れた賞球を受けるよう構成されており、球抜きレバー(図示せず)が遊技者により操作されることで、下皿63に貯まった遊技球をドル箱に移すことができる。また、上皿55の中央部には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68、および決定スイッチ69が設けられている。
本実施例のパチンコ機1は、所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きなどを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)56が隣接されていると共に、上皿55の右側には、球貸ボタン57、精算ボタン58、および残高表示装置59が設けられている。
なお、図1の39は、前枠52および前記内枠を外枠51にロックするシリンダ錠であり、該シリンダ錠39に所定の鍵を挿入して鍵を時計回りに操作すると、内枠が開放され、反時計回りに操作すると、前枠52が開放される。
また、図2に示すように、遊技盤2には、外レール4a,4bによって囲まれた略円形の遊技領域3が形成されている。遊技領域3には、その中央部にセンターケース5が装着され、センターケース5の左横には、普通図柄作動ゲート17が設置されている。普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づく当否判定(普通図柄抽選)が行われる。
センターケース5の直下には、遊技球の入球に起因して、特別図柄(特図とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選が行われる第一始動口11および第二始動口12が上下に並んで配設されている。上側の第一始動口11は、常時遊技球を入球可能に構成されている一方、下側の第一始動口11は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物として構成されており、普通図柄抽選での当選時のみ入球可能となっている。
第一,第二始動口11,12に遊技球が入球すると、複数種類の乱数が抽出され、保留記憶して記憶される。
普通電動役物として構成された第二始動口12は、普通図柄抽選での当選時に、所定の回数にわたり、所定時間の開放が行われる。具体的には、後述する時短モードでない状態(非時短モード時)であれば、一回の当選により約2.6秒の開放が二回行われる。
第二始動口12の直下には、後述する大当り遊技又は小当り遊技の際に開放される特別電動役物からなる大入賞口14が配設されている。また、第一,第二始動口11,12の左方には、複数の一般入賞口20が配設されている。
遊技盤2における向かって右下の領域には、7セグメントの第一特図表示装置9および第二特図表示装置10と、4個のLEDからなる第一特図保留数表示装置18および第二特図保留数表示装置19と、7セグメントの普通図柄表示装置7と、4個のLEDからなる普図保留数表示装置8とが設置されている。
図2に示す遊技盤2のセンターケース5には、中央に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)の表示画面(LCDパネル)6aが配設され、表示画面では、演出図柄の変動表示等を行うことで大当り抽選の結果を報知する大当り演出が行われる。
また、センターケース5には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージ等も設けられている。なお、遊技盤2の遊技領域3には多数の遊技釘4cが植設されており、盤面最下部にはアウト口が設けられている。
また、図3に示すように、パチンコ機1の裏側は、遊技盤2を脱着可能に取り付ける内枠70が外枠51に収納された構成となっている。内枠70は、前枠52と同様、一方の側縁(図3に向かって右側)の上下位置が外枠51に設けられたヒンジ53に結合され、開閉可能に設置されている。内枠70には、遊技球流下通過が形成されており、上方(上流)から球タンク71、タンクレール72、及び払出ユニット73が設けられ、払出ユニット73の中に払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤2の入賞口に遊技球が入球すると、球タンク71に貯留されている所定個数の遊技球(賞球)が払出装置から払い出され、流下通路を通り上皿55に払い出される。また、払出装置は、球貸ボタン57の操作に応じて遊技球(貸球)を払い出すよう構成されている。
また、パチンコ機1の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置、電源基板85が配設されている。主制御装置80、演出図柄制御装置82,およびサブ統合制御装置83は、遊技盤2に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置、および電源基板85は、内枠70に設けられている。尚、図3では発射制御装置が記載されていないが、発射制御装置は、払出制御装置81の奥側(遊技盤2側)に配設されている。
また、球タンク71の右側には、外部接続端子板78が設けられており、外部接続端子板78により、遊技状態や遊技結果を示す信号がホールコンピュータ87へ送られる。
(2)電気的構成について
次に、パチンコ機1の電気的構成について説明する。このパチンコ機1は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。また、発射制御装置84と電源基板とにはCPU、ROM、RAMは設けられていないが、これに限るわけではなく、発射制御装置84等にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第一始動口11に入球した遊技球を検出する第一始動口SW11a、第二始動口12に入球した遊技球を検出する第二始動口SW12a、普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントSW14a、一般入賞口20に入球した遊技球を検出する一般入賞口SW20a等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。これにより、主制御装置80は、当該パチンコ機1全体の制御を司るよう構成されている。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板89を介して接続されている第一特図表示装置9、第二特図表示装置10、第一特図保留数表示装置18、第二特図保留数表示装置19、普通図柄表示装置7、普図保留数表示装置8の表示を制御する。
さらに、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普電役物ソレノイド12bを制御することで第二始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力されほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子板78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ90を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW91の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出SW91の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81は、ガラス枠開放SW76、内枠開放SW77、球切れSW93、払出SW91、および満杯SW92からの信号が入力され、満杯SW92により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合や、球切れSW93により球タンク71に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力された場合には、払出モータ90を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW92および球切れSW93も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ90の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板94を介してCRユニット56と交信することで払出モータ90を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW91に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。また、CRユニット端子板94は精算表示装置95とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置95には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン57、精算を要求するための精算ボタン58が設けられている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子板78を介して賞球に関する情報、枠(内枠70、前枠52)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。発射制御装置84は、発射モータ99を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置84には、払出制御装置81以外に、発射ハンドル64からの回動量信号、タッチSW98からのタッチ信号、発射停止SW97から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW97を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ65を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67とジョグダイヤル68とが接続されており、遊技者が演出ボタン67とジョグダイヤル68を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄を表示させる。このように、サブ統合制御装置83、演出図柄制御装置82、および演出図柄表示装置6は、主制御装置80からのデータ及びコマンド(信号、或いは通知)に基づいて、各種演出を実行するよう構成されている。
[動作の説明]
本実施例のパチンコ機1の動作について説明する。
パチンコ機1は、常時入賞が可能な第一始動口11と、上述した普通図柄抽選での当選により一定期間にわたり開放され、入賞が可能となる第二始動口12が設けられており、第一,第二始動口11,12への入賞に起因して抽出された乱数によって、大当りと小当りとの当否抽選が行われる。そして、第一始動口11への入球により抽出された乱数を当否抽選する際には、第一特図表示装置9で第一特別図柄の変動表示が行われ、該第一特別図柄を停止表示することで抽選結果が報知される。同様に、第二始動口12への入球により抽出された乱数を当否抽選する際には、第二特図表示装置10で第二特別図柄の変動表示が行われ、該第二特別図柄を停止表示することで抽選結果が報知される。さらに、こうした第一特図表示装置9と第二特図表示装置10での変動表示と並行して、演出図柄表示装置6の表示画面6a上で、各特別図柄に対応した演出図柄を変動表示させた後にこれらを停止表示させ、抽選の結果を報知する演出が行われる。
また、パチンコ機1では、第一,第二始動口11,12への入賞により抽出された乱数(数値データ)が、それぞれ最大四個まで保留記憶として記憶され、第一特図保留数表示装置18と第二特図保留数表示装置19で夫々の保留記憶の数が表示される。そして、この保留記憶が消化されることによって、上述した大当りと小当りとの当否抽選を行う。この当否抽選の結果が大当りであると、第一,第二特図表示装置9,10で大当りを示す図柄を確定表示すると共に、演出図柄表示装置6の表示画面6aで大当りを示す演出図柄を確定表示する。さらに、この大当りに伴って、大入賞口14を開閉する開閉ラウンドを所定数繰り返す大当り遊技が実行される。また、前記抽選結果が小当りであると、第一,第二特図表示装置9,10で小当りを示す図柄を確定表示すると共に、演出図柄表示装置6の表示画面6aで小当りを示す演出図柄を表示する。さらに、小当りに伴って、大入賞口14を一回開閉する小当り遊技が実行される。
大当り遊技の終了後は、一定期間(所定回数の上記当否抽選が行われるまでの期間)にわたり、当否抽選での大当りの当選確率が上昇する確変モードとなり、また、これと同時に、普通図柄の抽選での当選確率が上昇すると共に、普通図柄の当選時の第二始動口12の開放時間が延長され、さらに普通図柄の変動時間が短縮される時短モードとなる。尚、普通図柄の抽選における当選確率の上昇、第二始動口12の開放時間の延長、および普通図柄の変動時間の短縮などの機能を、電チューサポート(所謂、電サポ)機能とも呼称する。
本実施例のパチンコ機1では、遊技状態が、大入賞口14を閉鎖したままの通常遊技と、該大入賞口14を開閉する大当り遊技および小当り遊技とに大別され、通常遊技状態で、前記確変モードと時短モードとが実行され得る。また、通常遊技状態では、確変モードの一定期間が終了すると、当否抽選での大当りの当選確率が該確変モードよりも低い非確変モードに移行する。同様に、時短モードが終了すると、前記の電サポ機能の無い非時短モードに移行する。尚、本実施例にあって、こうした通常遊技状態を、大当りの当選確率の高低と上記電サポ機能の有無とに関してカテゴリー分けすると、非確変モード/非時短モードの状態、非確変モード/時短モードの状態、確変モード/非時短モードの状態、および確変モード/時短モードの状態、の四種類の状態に分類される。
本実施例にあって、大当りの当選確率は、非確変モードで1/300に設定され、確変モードで1/50に設定されている。尚、本実施例では、大当りの抽選確率を、第一始動口11と第二始動口12とのいずれに入球した場合も同じとしている。また、小当りの当選確率は、第一始動口11への入賞に伴う第一特別図柄の変動の場合に1/285であり、第二始動口12への入賞に伴う第二特別図柄の変動の場合に1/14である。
尚、本実施例では、小当りの当選確率を、非確変モードと確変モードとのいずれの場合も同じとしている。こうした大当りの当選確率や小当りの当選確率は、本実施例に限らず、適宜設定することができる。大当りの当選確率を、第一始動口11と第二始動口12との入賞で相互に異なるように設定されていても良いし、小当り当選確率を、非確変モードと確変モードとで相互に異なるように設定されていても良い。
また、大当り遊技では、上述したように、大入賞口14を開閉する開閉ラウンドが所定回数繰り返される。本実施例では、一回の大当り遊技で16回の開閉ラウンドが行われる。そして、一回の開閉ラウンドでは、大入賞口14を開放し、所定の閉鎖条件の成立により該大入賞口14を閉鎖する。すなわち、開閉ラウンドの開放状態は、前記閉鎖条件の成立により終了する。この閉鎖条件は、大入賞口14の開放開始から所定の開放制限時間(例えば、28秒)が経過するか、又は、該開放制限時間内で大入賞口14に所定の規定入賞数(例えば、10個)を入賞したかのいずれかを満足することに、設定されている。
また、本実施例のパチンコ機1では、上述したように、第一特図表示装置9と第二特図表示装置10での特別図柄の変動に対応させて、演出図柄表示装置6の画面上で演出表示を実行する。具体的には、前記特別図柄の変動開始に伴って、演出図柄表示装置6で、該特別図柄に対応する擬似特別図柄を変動表示し、その後、該特別図柄の変動停止に伴って、該特別図柄の停止態様に対応した図柄態様で該擬似特別図柄を停止表示する。このように特別図柄の変動に対応して、演出図柄表示装置6で一連の演出が実行される。さらに、こうした特別図柄の変動に伴って実行される演出では、特別図柄の停止態様によって確定する大当り発生への遊技者の期待感を煽るリーチ演出(通常リーチ演出、ロングリーチ演出、又はスペシャルリーチ演出など)が選択的に表示実行される。
次に、本実施例のパチンコ機1の動作について詳細に説明する。
(1)メインルーチンについて
先ず、主制御装置80におけるメインルーチンを、図5のフローチャートを用いて説明する。メインルーチンは、約2ms周期のタイマ割り込み処理として定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S70までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS75の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、正常なタイマ割り込みであるか否かが判定される(S10)。この判定で、肯定判定が得られた場合には(S10:Yes)、初期値乱数更新処理(S20)に移行する一方、否定判定が得られた場合には(S10:No)、初期設定の処理(S15)に移行する。S15の処理では、主制御装置80がCPUやI/O等の初期設定を行う。その後、初期値乱数更新の処理(S75)に移行する。
S10で肯定判定が得られた場合には、主制御装置80は、初期値乱数更新処理(S20)、大当り決定用乱数更新処理(S25)、大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)、当り決定用乱数更新処理(S35)、リーチ判定用乱数更新処理(S40)、変動パターン決定用乱数更新処理(S45)を行うことで、各種乱数(数値データ)を更新する。さらに、始動口等の入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞確認処理(S50)と、始動口への入賞を契機として大当り抽選を行う当否判定処理(S55)と、大当り遊技や小当り遊技を実行する特別遊技処理(S60)と、遊技者の不正行為を検出する不正監視処理(S65)と、ホールコンピュータ等に各種情報を送信する各出力処理(S70)とを実行する。尚、入賞確認処理(S50)では、始動口11,12、大入賞口14、一般入賞口20に遊技球が入賞する毎に、入賞を示す信号をサブ統合制御装置83に送信する処理も行う。
また、S75では、次のタイマ割り込みが発生してメインルーチンが起動されるまで、初期値乱数の更新を繰り返し行う。
また、上記の初期値乱数更新処理(S20)の初期値乱数は、「0」〜「3999」までの4000個の整数をとり、この処理の実行毎に+1されて、該整数の昇順に作成される。尚、初期値乱数が「3999」のときに、この処理が実行された場合には、「0」に戻す。
また、大当り決定用乱数更新処理(S25)の大当り決定用乱数は、前記初期値乱数と同様に、「0」〜「3999」までの4000個の整数をとり、この処理の実行毎に昇順に作成される。
ここで、「0」〜「3999」の中で大当りとなる整数値が、非確変モードと確変モードとで夫々設定されている。具体的には、非確変モードの場合に大当りとなる13個の整数値が設定され(大当りの当選確率=1/300)、確変モードの場合に大当りとなる80個の整数値が設定されている(大当りの当選確率=1/50)。
さらに、第一特別図柄で小当りとなる14個の整数値が設定され(小当りの当選確率=1/285)、第二特別図柄で小当りとなる285個の整数値が設定されている(小当りの当選確率=1/14)。尚、こうした小当りとなる整数値は、上記した大当りとなる整数値と異なる値に設定されている。
また、大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)の乱数は、「0」〜「59」までの60個の整数をとり、この処理の実行毎に昇順に作成される。また、当り決定用乱数更新処理(S35)の乱数は、「0」〜「996」までの997個の整数をとり、この処理の実行毎に昇順に作成される。また、リーチ判定用乱数更新処理(S40)の乱数は、「0」〜「228」までの229個の整数をとり、この処理の実行毎に昇順に作成される。また、変動パターン決定用乱数更新処理(S45)の乱数は、「0」〜「1020」までの1021個の整数をとり、この処理の実行毎に昇順に作成される。
(2)始動入賞確認処理について
次に、第一,第二始動口11,12への入賞を検知して、該入賞に応じて保留記憶の生成等を行う始動入賞確認処理を、図6のフローチャートを用いて説明する。尚、始動入賞確認処理は、主制御装置80で実行される処理であり、上記のメインルーチンで実行される入賞確認処理(S50)からコールされるサブルーチンとして構成されている。
始動入賞確認処理では、図6に示すように、第一始動口スイッチ11aの検知信号に基づいて、第一始動口11への遊技球の入賞が発生したか否かを判定する(S100)。そして、肯定判定の場合には(S100:Yes)、S105に移行し、否定判定の場合には(S100:No)、S120に移行する。S105では、第一保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S105:Yes)、S120に移行し、否定判定の場合には(S105:No)、S110に移行する。S110では、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第一保留記憶として記憶すると共に、第一特図保留数表示装置18の点灯数を1増加させる。このS110の処理後に、S120に移行する。
S120では、主制御装置80が、第二始動口スイッチ12aの検知信号に基づいて、第二始動口12への遊技球の入賞が発生したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S120:Yes)、S125に移行し、否定判定の場合には(S120:No)、始動入賞確認処理を終了する。S125では、第二保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S125:Yes)、始動入賞確認処理を終了し、否定判定の場合には(S125:No)、S130に移行する。S130では、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第二保留記憶として記憶すると共に、第二特図保留数表示装置19の点灯数を1増加させる。このS130の後に、始動入賞確認処理を終了する。
尚、始動入賞確認処理は、上述の処理内容に限定されず、他の処理内容とすることも可能である。例えば、第一,第二始動口11,12への遊技球の入賞が発生したか否かを判定して、入賞した場合には、上述した各乱数を抽出し、次に保留記憶の数が上限値に達しているか否かを判定して、上限値に達していない場合に、抽出した各乱数を記憶するようにしても良い。
(3)当否判定処理について
次に、上記の始動入賞確認処理で記憶された第一,第二保留記憶の大当り決定用乱数により、大当りと小当りとの抽選を行う当否判定処理について、図7〜図10のフローチャートを用いて説明する。尚、当否判定処理は、メインルーチンから実行される処理である。
当否判定処理では、図7に示すように、主制御装置80が、先ず、特別電動役物の作動中(すなわち、大当り遊技または小当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S150)。そして、肯定判定の場合には(S150:Yes)、当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S150:No)、S155に移行する。S155では、第一,第二特別図柄の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S155:Yes)、図9のS300に移行し、否定判定の場合には(S155:No)、S160に移行する。S160では、第一,第二特別図柄の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S160:Yes)、図10のS350に移行し、否定判定の場合には(S160:No)、S165に移行する。
S165では、第二保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S165:Yes)、S170に移行し、否定判定の場合には(S165:No)、S175に移行する。S170では、第二保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第二保留記憶を選択し、後述するS190、S195、S205、S210、S215、S225、S230、S235、S240、及びS245等にて参照するために、当該第二保留記憶に記憶された情報(乱数値等の数値データ)を大当り判定用の所定のバッファに移動処理して、S185に移行する。
S175では、第一保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S175:Yes)、S180に移行し、否定判定の場合には(S175:No)、当否判定処理を終了する。S180では、第一保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第一保留記憶を選択し、上記S170と同様に、当該第一保留記憶に記憶された情報を大当り判定用の所定のバッファに移動処理して、S185に移行する。尚、本実施例の当否判定処理では、第一保留記憶よりも第二保留記憶を優先して、当否判定の対象とする。そのため、第一保留記憶は、第二保留記憶が無い場合にのみ、当否判定の対象となる。
S185では、確変モードであることを示す確変フラグが1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S185:Yes)、S190に移行すると共に、否定判定の場合には(S185:No)、S195に移行する。
S190では、確変モードに対応する当否判定用テーブル(確変テーブル)を選択し、該確変テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。ここで、本実施例では、確変テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS190の処理後に、図8のS200に移行する。
一方、S195では、非確変モードに対応する当否判定用テーブル(非確変テーブル)を選択し、該非確変テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。ここで、本実施例では、非確変テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS195の処理後に、図8のS200に移行する。
図8のS200では、S190又はS195の判定結果に基づいて、大当りか否かを判定し、肯定判定の場合には(S200:Yes)、S205に移行し、否定判定の場合には(S200:No)、S220に移行する。
S205では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき大当り図柄を決定する。そして、S210に移行する。S210では、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定し、S215に移行する。S215では、大当り遊技のラウンド数、大入賞口の開放パターン、大当り遊技に係る演出時間、及びインターバル時間等を設定し、S250に移行する。
S220では、S190又はS195の判定結果に基づいて、小当りか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S220:Yes)、S225に移行し、否定判定の場合には(S220:No)、S240に移行する。
S225では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき小当り図柄を決定し、S230に移行する。S230では、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定し、S235に移行する。S235では、小当り遊技における大入賞口の開放パターンや小当り遊技に係る演出時間などを設定し、S250に移行する。尚、S235では、後述するS245と同様に、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタや、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタの更新も行う。
さらに、上記したS220での否定判定により実行されるS240では、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定すると共に、これに先だって、ハズレ図柄を決定する処理を行う。このS240の後に、S245に移行する。S245では、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタや、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタの更新などを行う。そして、S250に移行する。尚、本実施例では、S240でハズレ図柄を決定する処理を行うようにしたが、これに限らず、S240の前に、ハズレ図柄を決定する処理を備えた構成であっても良い。
S250では、上記したS170およびS180でデクリメントした保留記憶の数を示す保留数コマンド、特別図柄の変動時間、大当り抽選の結果、および特別図柄の停止態様等を含む変動開始コマンド等をサブ統合制御装置83に送信すると共に、特別図柄の変動を開始させ、当否判定処理を終了する。この変動開始コマンドでは、大当り抽選により消化された保留記憶が、第一始動口11への入賞により生成されたものであるか、第二始動口12への入賞により生成されたものであるかを示しても良い。
尚、サブ統合制御装置83は、こうした変動開始コマンドを受信すると、該コマンドに示された情報(保留記憶数、特別図柄の変動時間、大当り抽選結果、特別図柄の停止態様など)を所定のバッファに記憶する。そして、サブ統合制御装置83は、前記変動開始コマンドの受信に伴って、大当り抽選結果と特別図柄の変動時間とに基づいて、特別図柄の変動に対応する擬似特別図柄の変動停止演出とリーチ演出等を決定し、決定した演出を演出図柄表示装置6で表示制御する。
上記した図7のS155において特別図柄の変動中と判定された場合には(S155:Yes)、図9のS300に移行し、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に移行し、否定判定の場合には(S300:No)、当否判定処理を終了する。S305では、特別図柄の変動表示を終了し、特別図柄の確定図柄(すなわち、上記したS205で決定した大当り図柄、S225で決定した小当り図柄、又はS240で決定したハズレ図柄)を表示させると共に、サブ統合制御装置83に、擬似特別図柄の確定表示を実行させる図柄確定コマンドを送信し、本処理を終了する。
また、上記した図7のS160において確定図柄の表示中と判定された場合には(S160:Yes)、図10のS350に移行する。S350では、特別図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S350:Yes)、S355に移行し、否定判定の場合には(S350:No)には、当否判定処理を終了する。S355では、特別図柄の確定表示を終了し、S360に移行する。S360では、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S360:Yes)、S365に移行すると共に、否定判定の場合には(S360:No)、S410に移行する。S365では、確変モードであることを示す確変フラグを参照すると共に、確変フラグ=1である場合には確変フラグをクリアし(S370)、S375に移行する。S375では、時短モードであることを示す時短フラグを参照すると共に、時短フラグ=1である場合には時短フラグをクリアし(S380)、S390に移行する。その後、状態指定コマンド送信処理(S390)、条件装置作動開始処理(S395)、役物連続作動装置作動開始処理(S400)、大当り開始演出処理(S405)を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して大当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。
一方、上記のS360での否定判定により実行されるS410では、確変フラグを参照し、該フラグ=1である場合には(S410:Yes)、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数(確変回数)を参照する(S415)。そして、確変回数=0である場合には(S415:Yes)、確変フラグをクリアし(S420)、S425に移行する。S425では、時短フラグを参照し、該フラグ=1である場合には(S425:Yes)、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数(時短回数)を参照する(S430)。そして、時短回数=0である場合には(S430:Yes)、時短フラグをクリアし(S435)、S440に移行する。S440では、状態指定コマンド送信処理を実行し、S445に移行する。
S445では、確定表示された特別図柄が小当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S445:Yes)、S450に移行し、特別電動役物作動開始処理(S450)、小当り開始演出処理(S455)を順次実行することで、小当り遊技の態様を示すコマンドや、小当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して小当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。また、S445で否定判定の場合(S445:No)には、当否判定処理を終了する。
(4)大当り遊技処理について
次に、大当り遊技の進行を制御する大当り遊技処理について、図11〜13のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、上記のメインルーチンで実行される特別遊技処理(S60)からコールされるサブルーチンとして構成されている。
大当り遊技処理では、図11に示すように、主制御装置80が、先ず、役物連続作動装置の作動中(すなわち、大当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S500)。ここで、肯定判定の場合には(S500:Yes)、S505に移行し、否定判定の場合には(S500:No)、大当り遊技処理を終了する。
S505では、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S505:Yes)、図12のS550に処理を移行し、否定判定の場合には(S505:No)、S510に移行する。S510では、大当り遊技における各開閉ラウンドのインターバル中であるか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S510:Yes)、図12のS570に移行し、否定判定の場合には(S510:No)、S515に移行する。S515では、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S515:Yes)、図13のS600に移行し、否定判定の場合には(S515:No)、S520に移行する。
S520では、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S520:Yes)、S525に移行し、否定判定の場合には(S520:No)、大当り遊技処理を終了する。
S525では、大入賞口14を開放させる大入賞口開放処理を実行する。この大入賞口開放処理では、大入賞口14の開放開始と同期して、一回の開閉ラウンドにおける大入賞口14の最大開放時間として予め設定された上記の開放制限時間(例えば、28秒)の時間消化を開始する。この大入賞口開放処理の後に、大当り遊技処理を終了する。ここで、開放制限時間の時間消化は、開放制限タイマの減算処理により行う。具体的には、開放制限タイマは、開放制限時間(28秒)に相当するカウンタ値が予め設定されており、大当り遊技処理の実行毎に(タイマ割り込み処理毎に)当該カウンタ値を減算する処理を実行し、当該カウンタ値=0となった時点で開放制限時間が経過したとするものである。尚、当然ながら、開放制限時間の計測手段は、こうした開放制限タイマの減算処理に限らず、他の手段を用いることも可能である。
上記のS505の肯定判定により実行される図12のS550では、大入賞口14に入賞した遊技球の数が10個(規定入賞数)となったか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S550:Yes)、S560に移行し、否定判定の場合には(S550:No)、S555に移行する。S555では、上記した開放制限時間の時間消化により該開放制限時間が経過したか否か(すなわち、大入賞口14の開放時間が終了したか否か)を判定する。ここで、肯定判定の場合には(S555:Yes)、S560に移行し、否定判定の場合には(S555:No)、大当り遊技処理を終了する。S560では、大入賞口14を閉鎖させる大入賞口閉鎖処理を実行し、S565に移行する。この大入賞口閉鎖処理では、上記した開放制限時間(開放制限時間のカウンタ値)をリセットする。S565では、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。
一方、上記のS510の肯定判定により実行されるS570では、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S570:Yes)、S575に移行し、否定判定の場合には(S570:No)、大当り遊技処理を終了する。S575では、最終ラウンド(16ラウンド)の終了か否かを判定し、肯定判定の場合には(S575:Yes)、S580に移行し、否定判定の場合には(S575:No)、S585に移行する。S580では、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。
S585の大入賞口開放処理では、大入賞口14を開放させる処理を実行すると共に、今回の大入賞口14の開放により開始される開閉ラウンドが最終ラウンド(16ラウンド目)であるか否かを判定する処理を実行して、最終ラウンド開始の場合に、最終ラウンド開始を示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信する。このS585の後に、大当り遊技処理を終了する。
また、上記のS515の肯定判定により実行される図13のS600では、終了演出の時間が終了したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S600:Yes)、S605に移行して、該S605とS610とを順次実行する一方、否定判定の場合には(S600:No)、大当り遊技処理を終了する。S605とS610とでは、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S615に移行する。S615では、大当り遊技後に確変モードに移行するか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S615:Yes)、確変モード中に実行可能な大当り抽選の回数(確変回数)を設定し(S620)、確変フラグをセットし(S625)、S630に移行する。S630では、大当り遊技後に時短モードに移行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S630:Yes)、時短モード中に実行可能な大当り抽選の回数(時短回数)を設定すると共に(S635)、時短フラグをセットし(S640)、S645に移行する。S645とS650とでは、サブ統合制御装置83に対して、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、状態指定コマンド送信処理とを実行し、大当り遊技処理を終了する。
(5)小当り遊技処理について
次に、小当り遊技の進行を制御する小当り遊技処理について、図14,15のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、上記のメインルーチンで実行される特別遊技処理(S60)からコールされるサブルーチンとして構成されている。
小当り遊技処理では、図14に示すように、主制御装置80が、先ず、特別電動役物の作動中か否かを判定する(S700)。ここで、肯定判定の場合には(S700:Yes)、S705に移行し、否定判定の場合には(S700:No)、小当り遊技処理を終了する。
S705では、大入賞口14の開放中であるか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S705:Yes)、図15のS730に移行し、否定判定の場合には(S705:No)、S710に移行する。S710では、小当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S710:Yes)、図15のS750に移行し、否定判定の場合には(S710:No)、S715に移行する。S715では、小当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S715:Yes)、S720に移行し、否定判定の場合には(S715:No)、小当り遊技処理を終了する。
S720では、小当り遊技における大入賞口開放処理を実行する。この大入賞口開放処理では、大入賞口14を開放させると共に、大入賞口14の開放開始に同期して、予め設定された小当り遊技における開放時間(例えば、1秒)の時間消化を開始する。この開放時間の時間消化は、上記した大当り遊技の場合と同様に、該開放時間(1秒)に相当するカウンタ値が予め設定された開放時間タイマの減算処理により実行する。この開放時間タイマは、小当り遊技処理の実行毎に(タイマ割り込み処理毎に)前記カウンタ値を減算し、当該カウンタ値=0となった時点で開放時間が経過したとするものである。尚、この開放時間の時間消化は、こうした開放時間タイマの減算処理に限らず、他の手段を用いることも可能である。
さらに、S720の大入賞口開放処理では、小当り遊技の開始を示すコマンドを、サブ統合制御装置83に送信する。
上記のS705の肯定判定により実行される図15のS730では、上記した開放時間の時間消化により該開放時間が経過したか否か(すなわち、大入賞口14の開放時間が終了したか否か)を判定する。ここで、肯定判定の場合には(S730:Yes)、S735に移行し、否定判定の場合には(S730:No)、小当り遊技処理を終了する。S735では、大入賞口14を閉鎖させる大入賞口閉鎖処理を実行し、S740に移行する。この大入賞口閉鎖処理では、小当り遊技の終了を示すコマンドをサブ統合制御装置83に送信すると共に、上記した開放時間(開放時間のカウンタ値)をリセットする。S740では、小当り遊技を終了させる際の演出を行う小当り終了演出処理を実行する。このS740の後に、小当り遊技処理を終了する。
一方、上記の710の肯定判定により実行されるS750では、終了演出の時間が終了したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S750:Yes)、S755に移行し、否定判定の場合には(S750:No)、小当り遊技処理を終了する。S755では、特別電動役物の作動を停止し、S760に移行する。S760では、小当り遊技に関する演出を終了させる小当り終了コマンドを、サブ統合制御装置83に送信する。このS760の後に、小当り遊技処理を終了する。
尚、小当り遊技は、大入賞口14の開放時間が、上記の大当り遊技における大入賞口の総開放時間に比して極めて短いものであり、該大当り遊技と明確に区別できる。本実施例では、小当り遊技を、大入賞口14を一回開放する遊技としたが、これに限らず、二回や三回開放する遊技に設定されていても良い。そして、このように小当り遊技の開放パターンを設定する場合には、確変図柄に基づく大当り遊技における開閉パターンを、該小当りと同様の開閉パターンとすることによって、所謂突然確変(突確)か小当りかを遊技者に判別不能とする構成としても良い。
[要部の説明]
本発明の要部について説明する。
(1)構造の説明
先ず、前述したセンターケース5の構成を説明する。センターケース5は、図2に示すように、演出図柄表示装置6の表示画面6aよりも前方に突出する装飾部材37を備えており、該表示画面6aの前方を開口する開口部38を囲むように、この装飾部材37が設けられている。これにより、演出図柄表示装置6の表示画面6aが、前記開口部38から前方に露出し、該表示画面6aの周囲に前記装飾部材37が配置されている。こうしたセンターケース5は、その装飾部材37が遊技盤2の前面に取り付けられ、演出図柄表示装置6が遊技盤2よりも後方に配設される。そのため、演出図柄表示装置6の表示画面6aは、遊技盤2よりも奥方に配置されている。
図16,17に示すように、センターケース5の装飾部材37の裏側には、演出図柄表示装置6の前方で作動可能な可動部材22と、該可動部材22を作動させる可動機構21とが配設されている。本実施例にあっては、可動機構21が演出図柄表示装置6の表示画面6aの右側方に設けられている。さらに、センターケース5の装飾部材37の裏側の、演出図柄表示装置6の表示画面6aの左側方には、上下二個の発光装置42,43を備えた照射装置41が配設されている。ここで、可動機構21と照射装置41とは、サブ統合制御装置83により駆動制御されるものであり、サブ統合制御装置83が、該可動機構21のステッピングモータ24a,26aを夫々制御することにより、後述するように可動部材22を変位制御すると共に、照射装置41のLED42a,43aを夫々発光制御する。
可動機構21は、一端が可動部材22に固定された連結杆24と、該連結杆24の他端が回動可能に連結された可動基体23と、該可動基体23に固結されたラックギア25と、該ラックギア25に噛合されたピニオンギア26とを備える。そして、可動基体23には、ステッピングモータ24a(図4参照)が配設されており、該ステッピングモータ24aの回転軸が連結杆24の他端部に固結されている。このステッピングモータ24aを正逆方向に所定角度(本実施例では約90度)回転駆動させることにより、可動部材22を、可動基体23の下方に位置して遊技盤2(装飾部材37)の裏側に隠れる状態(後述する第一,第二退避位置)と、可動基体23の左方に位置して演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方に表れる状態(後述する第一,第二進出位置)とに変位させる。
さらに、前記ラックギア25は、上下方向に長尺形をなし、上下方向に移動可能に配設されている。ピニオンギア26は、ステッピングモータ26a(図4参照)の回転軸に固結されており、このステッピングモータ26aの正逆回転駆動により、ラックギア25と可動基体23とを上下方向に移動させる。これにより、可動基体23に連結された可動部材22を、上下方向に移動できる。
ここで、可動部材22は、遊技盤2(装飾部材37)と演出図柄表示装置6の表示画面6aとの間の空間に位置して、前述のように上下方向への移動可能かつ回動可能に設けられている。
本実施例にあっては、こうした可動機構21により、可動部材22を、演出図柄表示装置6の表示画面6aの上部前方に位置する第一進出位置(図20(A))と、該表示画面6aの下部前方に位置する第二進出位置(図20(B))と、該第一進出位置から反時計回りに約90度回転した第一退避位置(図19(A))と、該第二進出位置から反時計回りに約90度回転した第二退避位置(図19(B))とに変位させる。
すなわち、図19に示すように、可動部材22を可動基体23の下方に位置した状態で、ステッピングモータ26aを駆動制御することにより、ラックギア25とピニオンギア26との作動を介して、該可動部材22を、上下方向に移動させて、第一退避位置と第二退避位置とに変位できる。そして、図19(A)と図20(A)とに示すように、ラックギア25とピニオンギア26とを停止した状態で、可動基体23のステッピングモータ24aを駆動制御することにより、可動部材22を第一退避位置と第一進出位置とに変位できる。同様に、図19(B)と図20(B)とに示すように、可動部材22を第二退避位置と第二進出位置とに変位できる。さらに、図20に示すように、可動部材22を可動基体23の左方に位置した状態で、ステッピングモータ26aを駆動制御することにより、該可動部材22を、上下方向に移動させて、第一進出位置と第二進出位置とに変位できる。また、ラックギア25とピニオンギア26との作動(ステッピングモータ26aの回転駆動)と、可動基体23のステッピングモータ24aの回転駆動とを連動させることにより、第一退避位置と第二進出位置とへの変位や、第二退避位置と第一進出位置とへの変位を行うことも可能である。
ここで、可動部材22は、第一進出位置と第二進出位置とにある状態で、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方に位置することから、センターケース5の開口部38内で露出する。一方、第一退避位置と第二退避位置とにある状態では、遊技盤2(装飾部材37)の裏側に隠れることから、機台前方から視認できない。
本実施例の可動部材22は、図18に示すように幽霊を象った形状であり、後述するように演出図柄表示装置6での背景色と同系の半透明色のプラスチック製平板から形成されてなる。この可動部材22は、半透明な平板であることから、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方に位置する状態で、該表示画面6aで表示される演出図柄を透過できる(透光性を有する)。そのため、遊技者は、可動部材22の直後方の、表示画面6aで表示される演出図柄を、該可動部材22を通じて視認することができる。この可動部材22は、前記第一進出位置と第二進出位置とにある状態で、左側縁に部分反射部29が設けられており、右側縁に前記可動機構21の連結杆24が固定されている。
ここで、部分反射部29は、可動部材22の左側縁の上下方向に沿って幅狭の帯状に形成されており、可動部材22の前側から後側に向かって所定角度(約45度)で左方傾斜する鏡面で構成される。そして、この鏡面は、前記左方傾斜する面に貼付された幅狭のメッキシールからなり、左方から照射された光を前方へ反射することができる。尚、本実施例にあって、部分反射部29のメッキシールは、反射能の低い所定色からなるものとしており、比較的弱い反射光を前方へ照射する。これにより、左方から光が照射されると、部分反射部29がぼんやりと光るようになっている。
さらに、本実施例にあって、可動機構21の連結杆24は、透明なプラスチック製の棒材から形成されており、該連結杆24が演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方にある場合にも、該表示画面6aで表示される演出図柄が該連結杆24を透過する。これにより、遊技者は、連結杆24の直後方で表示される演出図柄を、該連結杆24を通じて視認することができる。尚、本実施例では、連結杆24が透明であることから、直後方の演出図柄をそのまま視認可能であり、前記した可動部材22よりも後方を視認し易い。さらに、連結杆24を可動部材22よりも透光性の高い構成とすることによって、幽霊を象った可動部材22があたかも何にも支持されることなく浮遊(浮揚)するかのような印象を遊技者に与えることができる。
一方、照射装置41を構成する二個の発光装置42,43は、前述したように、演出図柄表示装置6の表示画面6aの左側方に上下に並設されている。図19,20に示すように、上側の発光装置42は、前記第一進出位置にある可動部材22の部分反射部29に対向するように、該第一進出位置と略同じ高さ位置に設けられている。また、下側の発光装置43は、前記第二進出位置にある可動部材22の部分反射部29に対向するように、該第二進出位置と略同じ高さ位置に設けられている。
発光装置42,43は、LED42a,43a(図4参照)と図示しない集光レンズとを備えた構成であり、LED42a,43aで発した光を、集光レンズにより所望の方向に集めて照射する。上側の発光装置42は、そのLED42aから発した光を、集光レンズによって、第一進出位置にある可動部材22の部分反射部29に向けて照射するように、配設される。また、下側の発光装置43は、そのLED43aから発した光を、集光レンズによって、第二進出位置にある可動部材22の部分反射部29に向けて照射するように、配設される。これにより、可動部材22が第一進出位置にある状態で、上側の発光装置42を発光させると、その光が該可動部材22の部分反射部29により前方へ反射する。一方、可動部材22が第二進出位置にある状態で、下側の発光装置43を発光させると、その光が該可動部材22の部分反射部29により前方へ反射する。
尚、発光装置42,43は、LED42a,43aの光度を比較的低くしていると共に、該LED42a,43aが明度の低い色(発光色)としている。これにより、発光装置42,43のLED42a,43aから発せられる光は、比較的暗く、前記可動部材22の部分反射部29で弱くぼんやりとした光として、機台前方へ反射される。
また、発光装置42,43は、前記のように集光レンズにより右側方へ集めて照射することから、LED42a,43aから発した光が演出図柄表示装置6の表示に影響を及ぼすことを抑制できる。さらに、前記のようにLED42a,43aの光度が低く、且つ明度の低い発光色としていることも、前記演出図柄表示装置6の表示への影響を抑制することに寄与している。こうしたことから、演出図柄表示装置6で演出図柄を表示中に、発光装置42,43を発光しても、該演出図柄が視認し難くなってしまうことを可及的に抑制できる。尚、こうした集光レンズを備えた発光装置の構成は、従前から知られたものを適用できることから、詳細を省略する。
(2)可動機構21と照射装置41との作動について
本実施例では、前記した可動部材22を用いた演出(以下、可動役物演出という)を、遊技の進行に従って所定タイミングで実行する。具体的には、第一特別図柄または第二特別図柄の変動中に、演出図柄表示装置6の表示画面6aでリーチ演出が表示されている場合に、可動役物演出を実行する。
ここで、本実施例では、演出図柄表示装置6によるリーチ演出として、通常リーチ演出、ロングリーチ演出、およびスペシャルリーチ演出の三種類が設定されており、前記した当否判定処理によって決定される大当りか否かの結果および特別図柄の変動時間などに基づいて、いずれのリーチ演出を実行するかを決定する。三種のリーチ演出からいずれかを決定する処理は、サブ統合制御装置83で行われる。
尚、本実施例にあって、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンドを受信すると、該コマンドに基づいて、演出図柄表示装置6で表示する演出(動画)の表示演出パターンを生成し、該表示演出パターンに従って、特別図柄の変動開始から当否確定に至る一連の演出を演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示する。表示演出パターンには、特別図柄に対応して変動および停止表示する擬似特別図柄の表示パターンと、前記した通常リーチ演出、ロングリーチ演出、およびスペシャルリーチ演出に対応するリーチ演出パターンとを含む。ここで、通常リーチ演出、ロングリーチ演出、およびスペシャルリーチ演出は、夫々一種類でなく、夫々複数種類あり、当否抽選結果や特別図柄の停止態様などに基づいて生成される。本実施例では、こうした表示演出パターンによる演出図柄表示装置6での演出表示は、シーケンス制御により実行する。これにより、後述するように、表示演出パターンによる演出表示中に、所定タイミングでエフェクト図柄を重ねて表示することができる。
前記した可動役物演出は、可動機構21の作動態様と、照射装置41の発光態様と、演出図柄表示装置6で表示するエフェクト図柄の表示態様とを定めた役物演出パターンに従って実行される。本実施例では、これら各態様が相互に異なる六種類の役物演出パターンが設定されており、前記したリーチ演出に基づいて選択される(図22参照)。尚、本実施例では、前記した可動機構21、照射装置41、およびエフェクト図柄を全て実行しないこと(以下、役物演出非実行)も設定されており、これと前記六種類の役物演出パターンとの中から一が選択される。
各役物演出パターンを図21に示す。第一役物演出パターンは、可動部材22を第二進出位置に変位するものであり、照射装置41を非発光、エフェクト図柄を非表示とする。第二役物演出パターンは、可動部材22を第一進出位置に変位するものであり、照射装置41を非発光、エフェクト図柄を非表示とする。第三役物演出パターンは、可動部材22の第二進出位置への変位とエフェクト図柄の表示とを行うものであり、照射装置41を非発光とする。第四役物演出パターンは、可動部材22の第二進出位置への変位と、照射装置41の発光装置43の発光と、エフェクト図柄の表示とを行うものである。第五役物演出パターンは、可動部材22の第一進出位置への変位とエフェクト図柄の表示とを行うものであり、照射装置41を非発光とする。第六役物演出パターンは、可動部材22の第一進出位置への変位と、照射装置41の発光装置42の発光と、エフェクト図柄の表示とを行うものである。
一方、前記した役物演出非実行の場合には、可動部材22を第一退避位置または第二退避位置で保持し、照射装置41を発光せず、エフェクト図柄も表示しない。すなわち、役物演出非実行の場合には、前記したリーチ演出が演出図柄表示装置6で表示されるのみである。
そして、こうした第一〜第六役物演出パターンと役物演出非実行とは、サブ統合制御装置83により、図22に示す選択確率に従って抽選される。すなわち、サブ統合制御装置83は、前記した変動開始コマンドの受信を契機として可動演出乱数を抽出し、該可動演出乱数を、前記各リーチ演出(通常リーチ演出、ロングリーチ演出、スペシャルリーチ演出)に割り当てられた抽選テーブルにより判定することにより、第一〜第六役物演出パターンと役物演出非実行とのいずれか一を決定する。
ここで、各役物演出パターンの選択確率は、いずれのリーチ演出であっても、大当りとなる場合に、第六役物演出パターンが最も高く、第五、第四の順に低くなっていき、第一役物演出パターンが最も低い。一方、ハズレ(又は小当り)となる場合には、逆に、第一役物演出パターンの選択確率が最も高く、第二、第三の順に低くなっていき、第六役物演出パターンの選択確率が最も低い。こうして設定された選択確率により、第六役物演出パターンによる可動役物演出が、大当りの期待度が最も高く、第五、第四の順に該期待度が低くなり、第一役物演出パターンが最も低い。さらに、これら選択確率は、各リーチ演出における大当りの期待度に合わせるように設定している。そのため、第六役物演出パターンの選択確率は、スペシャルリーチ演出と大当りとの組合せが最も高く、第一役物演出パターンの選択確率は、通常リーチ演出とハズレとの組合せが最も高い。尚、役物演出非実行の選択確率は、各リーチ演出のいずれも、大当りの場合が極めて低く、ハズレの場合にも低く設定している。これは、前記各役物演出パターンによる可動役物演出を実行することによって、演出効果の向上を狙うためである。
(3)サブ統合制御装置83で実行する役物演出設定処理について
次に、前述した可動役物演出を設定する役物演出設定処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。この役物演出設定処理は、後述する役物演出作動処理で実行制御する可動部材22の作動態様と、照射装置41の発光態様と、エフェクト図柄の表示態様とを決定する処理である。
役物演出設定処理は、サブ統合制御装置83で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理であり、上記した当否判定処理における特図変動開始コマンド送信処理(S250)により主制御装置80から変動開始コマンドを受信した際に実行される。
ここで、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンドを受信することで、特別図柄の変動時間、大当り抽選結果、特別図柄の停止態様などの情報を取得できる。また、本実施例にあって、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドの受信を契機として、前記可動演出乱数を抽出し、抽出した可動演出乱数を所定のバッファに記憶する。この可動演出乱数は、200個の整数値をとり、定期的(前記のタイマ割り込み処理毎)に昇順に作成される。
尚、サブ統合制御装置83は、主制御装置80から変動開始コマンド等(大当り抽選の結果、特別図柄の変動時間、特別図柄の停止態様などの情報)を受信すると、図示しない演出表示処理により、該コマンドに含まれた情報に従って、前述した表示演出パターンを生成する。そして、この表示演出パターンに従って、演出図柄表示装置6では、特別図柄の変動開始から確定に至るまでの一連の演出が表示される。ここで、図示しない演出表示処理では、変動開始コマンドの情報に基づいて、リーチ演出の実行有無と、リーチ演出の種類とを決定する。すなわち、変動開始コマンドに含まれる情報に基づいてリーチ演出を実行するか否かを決定する。そして、リーチ演出の実行を決定した場合には、前記した通常リーチ演出、ロングリーチ演出、又はスペシャルリーチ演出のいずれかを決定し、この決定に基づいて前記表示演出パターンを生成する。
前記した役物演出設定処理は、図23に示すように、S1000により、主制御装置80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S1000:Yes)、S1005へ移行し、否定判定の場合には(S1000:No)、役物演出設定処理を終了する。
S1005では、リーチ演出を実行するか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1005:Yes)、S1010へ移行し、否定判定の場合には(S1005:No)、役物演出設定処理を終了する。
S1010では、前記した第一〜第六役物演出パターンを決定するための処理を行う。具体的には、前記した演出表示処理で決定したリーチ演出の種類(通常リーチ演出、ロングリーチ演出、又はスペシャルリーチ演出)と、大当り抽選結果の情報と、前記バッファに記憶した可動演出乱数とに基づいて、第一〜第六役物演出パターンのいずれか、又は役物演出非実行を決定する。この処理では、図22に示す各選択確率が夫々定められた複数のテーブルのなかから、一のテーブルを、各リーチ演出と大当り抽選結果とに基づいて選択し、該選択したテーブルと前記可動演出乱数とにより、第一〜第六役物演出パターンのいずれか、又は役物演出非実行を決定する。
さらに、第一〜第六役物演出パターンのいずれかを決定した場合には、夫々の役物演出パターンによる可動役物演出を実行開始するタイミングを定め、該タイミングを計る時間計測を開始する。
続くS1015では、S1010で第一〜第六役物演出パターンのいずれかを決定したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1015:Yes)、S1020へ移行し、否定判定の場合には(S1015:No)、役物演出設定処理を終了する。S1020では、可動演出フラグ=1とする。その後に、役物演出設定処理を終了する。
(4)サブ統合制御装置83で実行する役物演出作動処理について
可動役物演出を設定する役物演出作動処理について、図24のフローチャートを用いて説明する。この役物演出作動処理は、前記した役物演出設定処理と同様に、サブ統合制御装置83で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
図24に示すように、S1100では、可動演出フラグ=1か否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S1100:Yes)、S1105へ移行し、否定判定の場合には(S1100:No)、役物演出作動処理を終了する。
S1105では、可動役物演出を実行開始するタイミングとなったか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1105:Yes)、S1110へ移行し、否定判定の場合には(S1105:No)、役物演出作動処理を終了する。
S1110では、役物作動制御処理を実行し、前記役物演出設定処理で決定した役物演出パターンに従って、可動機構21を駆動制御して、可動部材22を第一又は第二進出位置へ変位させる。尚、役物演出パターンには、可動機構21を駆動制御する制御パターンを含むことから、前記進出位置に移動後に、所定タイミングとなると、第一又は第二退避位置に変位させる。
S1115では、発光制御処理を実行し、前記役物演出設定処理で決定した役物演出パターンに従って、照射装置41の発光装置42,43のいずれかのLED42a,43aを、所定タイミングで発光制御する。これにより、LED42a,43aから照射された光が、可動部材22の部分反射部29により機台前方へ反射する。尚、役物演出パターンでは、前記した可動機構21の駆動制御態様に合わせた照射装置41の発光制御態様を示していることから、可動部材22が第一又は第二進出位置に変位した後の所定タイミングで、該可動部材22にある進出位置に対向するLED42a,43aを発光させる。
S1120では、エフェクト図柄表示処理を実行し、前記役物演出設定処理で決定した役物演出パターンに従って、演出図柄表示装置6の表示画面にエフェクト図柄を所定タイミングで表示する。ここで、本実施例のエフェクト図柄110a,110bは、幽霊の目と口とを示す演出図柄からなり、演出図柄表示装置6の表示画面6aの、前記した可動部材22の位置に応じた所定位置で、表示される(図25,26参照)。具体的には、可動部材22が第一進出位置にある場合、該第一進出位置に対応する表示画面6a上の位置で、エフェクト図柄110aが表示され、第二進出位置にある場合には、該第二進出位置に対応する表示画面6a上の位置で、エフェクト図柄110bが表示される。尚、役物演出パターンには、前記した可動機構21の駆動制御態様に合わせて、演出図柄表示装置6によるエフェクト図柄110a,110bの表示制御態様が示されていることから、前記した可動部材22の位置に応じたエフェクト図柄110a,110bの表示を行うことができる。
こうしたエフェクト図柄の表示制御は、シーケンス制御により行っていることから、前記した表示演出パターンによる演出図柄の表示中に、所定タイミングでエフェクト図柄110a,110bを表示できる。尚、こうしたシーケンス制御は、従来から公知の技術を適用できることから、その詳細については省略する。
続くS1125では、可動演出フラグ=0とする。その後に、役物演出作動処理を終了する。
(5)可動役物演出の演出態様について
次に、前記した可動部材22の作動と照射装置41の発光とエフェクト図柄110a,110bの表示とによる可動役物演出について、図25,図26を用いて説明する。
演出図柄表示装置6では、特別図柄の変動開始から確定停止に至る間に、該特別図柄に対応付けた三個の擬似特別図柄101a〜101cを表示する演出(前記表示演出パターンによる演出表示)を行う。具体的には、特別図柄の変動に伴って、これら擬似特別図柄101a〜101cが変動表示され、変動開始から所定時間経過すると、左の擬似特別図柄101aが停止表示され、その後に右の擬似特別図柄101cが停止表示される。ここで、左右の擬似特別図柄101a,101cの停止態様がリーチ図柄態様(例えば、同じ図柄)であると、リーチとなってリーチ演出が実行される。この後に、中央の擬似特別図柄101bが停止し、三個の擬似特別図柄101a〜101cの停止態様が大当り図柄態様(例えば、全て同じ図柄)であると、大当りが確定し、前述した大当り遊技が実行される。また、三個の擬似特別図柄101a〜101cの停止態様が所定の小当り図柄態様であると、小当り遊技を実行し、ハズレ図柄態様であると、ハズレを確定する。
尚、本実施例の構成は、幽霊を遊技のコンセプトとしたものであることから、演出図柄表示装置6の表示画面6aでは、幽霊をイメージさせるような演出図柄が表示される。例えば、薄暗い背景に、お墓を象った図柄や火の玉を象った図柄などが表示される。そして、可動部材22は、前記したように、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示する薄暗い背景の色と同系の薄い半透明色により構成されている。
こうした特別図柄の変動開始から確定停止に至る間における演出を、遊技の進行に従って以下に説明する。保留記憶の消化により前述の当否判定処理で大当り判定すると、これを示す変動開始コマンドが主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信される。サブ統合制御装置83は、変動開始コマンドを受信すると、擬似特別図柄101a〜101cを変動させる演出表示を,演出図柄表示装置6の表示画面6aで実行する。その後、図25(A)に示すように、左右の擬似特別図柄101a,101cを前記リーチ図柄態様で停止表示して、リーチ演出を行う。ここで、第六役物演出パターンによる可動役物演出の実行を決定した場合には、図25(B)に示すように、可動部材22を第一退避位置から第一進出位置に変位させる。ここで、可動部材22は、前述したように、演出図柄表示装置6の表示画面6aの背景色と同系の半透明色であることから、背景と見分け難く且つ直後方で表示する演出図柄を透過できる。そのため、可動部材22の存在感が低く、遊技者に気付かれ難いことから、該可動部材22により表示画面6aで表示中の演出が妨げられることを可及的に抑制できる。
そして、所定タイミングで、照射装置41の上側の発光装置42(LED42a)を発光すると共に、第一進出位置にある可動部材22に対応した位置で前記エフェクト図柄110aを表示する。照射装置41の発光装置42を発光すると、該発光装置42から可動部材22に向かって照射された光が、該可動部材22の部分反射部29により前方へ反射される。ここで、部分反射部29による反射光は、照射装置41の発光装置42からの光が弱く且つ該部分反射部29の反射能が低いことから、遊技者には、部分反射部29がぼんやりと光っているように見える。こうした部分反射部29での反射と前記エフェクト図柄110aの表示とにより、第一進出位置の可動部材22が、前記存在感の極めて低い状態から、急激に存在感の高い状態に変化することから、幽霊を示す可動部材22が第一進出位置に突然出現したように、遊技者に見せることができる。そして、この可動役物演出は、前述したように、第六役物演出パターンによる演出であることから、大当りの期待度が高いものである。そのため、かかる可動役物演出が実行されることにより、大当りの確定を期待する遊技者の感情を刺激できる。
一方、サブ統合制御装置83が、変動開始コマンドの受信に伴って、第四役物演出パターンによる可動役物演出の実行を決定した場合には、図26(A)に示すように、左右の擬似特別図柄101a,101cをリーチ図柄態様で停止表示した後に、当該可動役物演出を実行する。すなわち、図26(B)に示すように、可動部材22を、第二退避位置から第二進出位置へ変位させる。この第二進出位置への変位は、前記した第一進出位置への変位と同様に、可動部材22が遊技者に気付かれ難い。
そして、所定タイミングで、図26(C)に示すように、照射装置41の下側の発光装置43(LED43a)を発光させると共に、第二進出位置の可動部材22に対応した位置でエフェクト図柄110bを表示する。これにより、幽霊を示す可動部材22が第二進出位置に突然に出現したように、遊技者に見せることができる。そして、この可動役物演出は、第四役物演出パターンによる演出であり、ある程度大当りを期待できることから、遊技者の期待感を刺激することができる。
さらに、サブ統合制御装置83が、変動開始コマンドの受信に伴って、第五役物演出パターンによる可動役物演出の実行を決定した場合には、可動部材22を第一進出位置に変位した後に(図25(A),(B)参照)、エフェクト図柄110aを表示する。この場合には、照射装置41を発光しないことから、可動部材22で反射光を生じず、エフェクト図柄110aの表示のみによって、第一進出位置で可動部材22を目立たせる。すなわち、第一進出位置にある可動部材22の直後方でエフェクト図柄110aが表示すると、該エフェクト図柄110aの表示により、可動部材22の存在感を高め得る。このようにエフェクト図柄110aの表示のみであっても、照射装置41を発光した場合(前記第六役物演出パターン)に比して低いものの、可動部材22の存在感を高めることができる。そのため、エフェクト図柄110aの表示によって可動部材22が突然出現したように見せることができる。
同様に、第三役物演出パターンによる可動役物演出の実行を決定した場合には、可動部材22を第二進出位置に変位した後に(図26(A),(B)参照)、エフェクト図柄110bを表示する。この場合にも、前記第五役物演出パターンと同様に、エフェクト図柄110bの表示のみにより可動部材22を目立たせることができ、該可動部材22が突然出現したように見せ得る。
また、第二役物演出パターンを決定した場合には、図25(B)のように、可動部材22を第一進出位置とするのみで、照射装置41を発光せず且つエフェクト図柄110aを表示しない。この場合には、第一進出位置で、可動部材22が存在感の低いままであるものの、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方で該可動部材22が物体として存在することから、遊技者が全く気付かないということはほとんど無い。そのため、かかる可動役物演出であっても、遊技者が可動部材22の変位を知得でき、該遊技者に当該可動役物演出による大当りの期待度を示すこともできる。
同様に、第一役物演出パターンを決定した場合には、図26(B)のように、可動部材22を第二進出位置とするのみで、照射装置41を発光せず且つエフェクト図柄110bを表示しない。この場合にも、当該可動役物演出による大当りの期待度を遊技者に示すことができる。
尚、役物演出非実行を決定した場合には、図25(A)又は図26(A)に示すように、可動部材22を退避位置で保持し、照射装置41の発光とエフェクト図柄110a,110bの表示とを実行しない。
[実施例1の特徴]
実施例1の特徴を、以下にまとめて説明する。
実施例1の可動部材22は、透光性を有する平板状であることから、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方に位置した状態であっても、直後方で表示される演出図柄を遊技者が視認できる。そのため、この可動部材22は、その存在感が低く、表示画面6aの前方(進出位置)で目立ち難い。特に、本実施例1では、可動部材22が、演出図柄表示装置6の表示画面6aの背景と同系色の半透明としていることから、一層目立ち難くできる。尚、こうした可動部材22は、前述した従来構成における不透明な可動役物に比して、存在感を著しく低減できる。
そして、実施例1では、第一,第二進出位置にある可動部材22に向けて側方から光を照射することにより、該可動部材22の部分反射部29により該光を機台前方へ反射させる。このように可動部材22で光を反射させることにより、該可動部材22を目立たせることができ、光を照射しない状態に比して、該可動部材22の存在感を高めることができる。さらに、本実施例1では、各進出位置にある可動部材22に対応するエフェクト図柄110a,110bを表示するようにしたから、このエフェクト図柄110a,110bの表示によっても、可動部材22の存在感を高めることできる。こうした光の照射とエフェクト画像110a,110bの表示とによって、可動部材22の存在感を低い状態から急激に高めることができ、該可動部材22が突然出現したように見せる演出を行い得る。
本実施例1の構成は、こうした存在感の低い可動部材22により、遊技のコンセプトである幽霊に適した演出を実行することができ、該コンセプトの演出効果を飛躍的に向上することができる。そして、存在感の低い可動部材22に対して、光の照射とエフェクト図柄110a,110bの表示との一方または両方を組み合わせることにより、該可動部材22の存在感を段階的に高めることができ、前記演出効果の向上に大きく寄与できる。
したがって、本実施例1の構成によれば、可動部材22の存在感を抑制した演出を求める遊技のコンセプトやモチーフに適合でき、該遊技の演出効果を向上できる。そして、可動部材22の存在感を従来構成に比して低減できることから、該存在感をより多くの段階に変化させることも可能であり、バリエーション豊富な演出を行うことができる。
また、本実施例1の構成では、大当りの期待度に応じて、可動部材22を変位させる第一又は第二進出位置と、照射装置41による光の照射と、演出図柄表示装置6によるエフェクト図柄110a,110bの表示とを組み合わせた複数の可動役物演出を、選択的に実行する。そして、この可動役物演出は、演出図柄表示装置6で表示されるリーチ演出(通常リーチ演出、ロングリーチ演出、スペシャルリーチ演出)と別に実行される。そのため、同種のリーチ演出であっても、異なる可動役物演出が実行され得る。こうした構成によれば、リーチ演出に加えて、可動役物演出によっても大当りへの遊技者の期待感を刺激できることから、遊技の興趣を効果的に高めることができる。
また、本実施例1の構成は、可動部材22を光らせる照射装置41が、該可動部材22と別に配設されたものであることから、可動機構21による可動部材22の作動範囲や作動パターンの制約が少ない。仮に、前述した従来構成のように、可動役物にLED等の発光源を備えた構成では、該可動役物に光源基板や配線を配する必要があり、該配線により作動範囲や作動パターンに制約を受ける。また、可動役物に電源を配設した構成とすれば、前記配線による制約を受けないものの、重量が増大することから、機構が大きくなってしまい、これによる制約を受けてしまう。本実施例1の構成は、こうした従来構成の問題を生じず、多彩な作動を行うことができるため、可動役物演出による演出効果を一層向上できる。
実施例2の構成は、凹凸を有する立体的な二個の可動部材122a,122bを左右に対向状に備え、夫々に定めた第一,第二進出位置と第一,第二退避位置とに変位させる可動役物演出を実行するようにしたものである。そして、左右の可動部材122a,122bを夫々作動させる可動機構21,21を左右に備えると共に、各可動部材122a,122bに光を照射する照射装置41,41を左右に備える。
以下では、実施例1と相違する点を中心に説明する。そして、実施例1と同じ構成要素には同じ符号を記し、その説明を適宜省略する。
[構造の説明]
左右の可動部材122a,122bは、図27,28に示すように、幽霊の手を立体的に象ったものであり、左右対称な形状に形成されてなる。これら可動部材122a,122bは、前記実施例1と同様に、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示される背景色と同系の薄い色の半透明なプラスチック製であり、光を透過する。右側の可動部材122aは、その右側縁が、後方から前方へ湾曲状に盛り上がる形状をなし、該右側縁に、光を反射する反射塗料が塗布された部分反射部129aを備えている。同様に、左側の可動部材122bは、後方から前方へ湾曲状に盛り上がる左側縁に、該反射塗料が塗布された部分反射部129bを備えている。
ここで、部分反射部129a,129bは、反射能が相互に異なる複数の反射塗料を噴霧して、表面を鏡面仕上げして形成されている。具体的には、上下方向に沿って帯状に噴霧する作業を、複数種類の反射塗料で前後に位置をずらして行うことにより、前後方向で反射能が変化するグラデーション状の部分反射部129a,129bが形成される。本実施例2では、三種類の反射塗料によって、後側から前側に向かって反射能が徐々に低下する部分反射部129a,129bを形成している。
右側の可動機構21は、前述の実施例1と同様のものであり、左側の可動機構21は、右側の可動機構21と左右対称に設けられており、両者とも同じ構造である。尚、本実施例2にあっても、連結杆24は、実施例1と同様に透明なプラスチック製の棒材から形成されてなる。
こうした左右の可動機構21,21により、可動部材122a,122bを、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方に位置する第一,第二進出位置と、遊技盤2に隠れる第一,第二退避位置とに夫々変位させることができる。ここで、右側の可動部材122aを変位する第一進出位置は、実施例1と同様に、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方の右上部に位置し(図29(B)参照)、第二進出位置は、該表示画面6aの前方の右下部に位置する(図30(B)参照)。そして、右側の可動部材122aの第一退避位置は、前記第一進出位置から時計回りに約90度回転した位置であり(図29(A)参照)、第二退避位置は、前記第二進出位置から反時計回りに約90度回転した位置である(図30(A)参照)。一方、左側の可動部材122bの各進出位置と各退避位置とは、右側の可動部材122aの各位置と対向する位置である。すなわち、左側の可動部材122bの第一進出位置は、演出図柄表示装置6の表示画面6aの前方の左上部に位置し(図29(B)参照)、第二進出位置は、該表示画面6aの前方の左下部に位置する(図30(B)参照)。そして、左側の可動部材122bの第一退避位置は、前記第一進出位置から反時計回りに約90度回転した位置であり(図29(A)参照)、第二退避位置は、前記第二進出位置から時計回りに約90度回転した位置である(図30(A)参照)。
また、左右の照射装置41は、前述の実施例1と同様のものであり、上下の発光装置42,43が、前記した第一,第二進出位置にある可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bに夫々対向するように、各進出位置と略同じ高さ位置に夫々設けられている。照射装置41の各発光装置42,43は、前述の実施例1と同様に、LED42a,43aと集光レンズ(図示せず)とを備えた構成であり、LED42a,43aで発した光を、第一,第二進出位置にある可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bに向けて集光して照射できる。そして、発光装置42,43は、各LED42a,43aの光度を比較的低くしていると共に、該LED42a,43aが明度の低い色(発光色)としている。
ここで、本実施例2では、演出図柄表示装置の表示画面6aの右方に配置された照射装置41が、右側の可動部材122aの部分反射部129aへ光を照射するものであり、該表示画面6aの左方に配置された照射装置41が、左側の可動部材122bの部分反射部129bへ光を照射するものである。すなわち、右の照射装置41の上側の発光装置42を発光することにより、第一進出位置にある右側の可動部材122aの部分反射部129aに向けて光を照射して、該部分反射部129aにより機台前方へ反射できる。また、右の照射装置41の下側の発光装置43を発光することにより、第二進出位置にある右側の可動部材122aの部分照射部129aに向けて光を照射して、該部分反射部129aにより機台前方へ反射できる。左の照射装置41も同様に、上下の発光装置42,43を夫々発光することにより、第一進出位置または第二進出位置にある左側の可動部材122bの部分反射部129bに向けて光を照射して、該部分反射部129bにより機台前方へ反射できる。
[演出態様の説明]
本実施例2は、前記した可動部材122a,122bを用いた可動役物演出を、遊技の進行に従って所定タイミングで実行するものであり、前述の実施例1と同様に、演出図柄表示装置6の表示画面6aで実行するリーチ演出に伴って、可動役物演出を実行する。
具体的には、実施例1と同様に、可動機構21,21の作動態様と、照射装置41,41の発光態様と、演出図柄表示装置6で表示するエフェクト図柄130a,130bの表示態様とを定めた役物演出パターンに従って実行される。役物演出パターンは、六種類のパターン(図21参照)が予め設定されており、主制御装置80から送信される変動開始コマンドに基づいて一の役物演出パターンを決定し、決定した役物演出パターンに従って前記可動役物演出を実行する。ここで、六種類の役物演出パターンは、実施例1と同様に、大当りの期待度を示すものであり、各リーチ演出(通常リーチ演出、ロングリーチ演出、スペシャルリーチ演出)に応じた選択確率が夫々設定されている(図22参照)。
尚、実施例2では、各役物演出パターンで、左右の可動部材122a,122bを同期して変位させると共に、左右の照射装置41,41を同期して発光制御する。例えば、第六役物演出パターンによる可動役物演出では、左右の可動部材122a,122bを夫々の第一進出位置に変位して、左右の照射装置41,41の上側の発光装置42,42を発光させる。第一〜第五役物演出パターンも同様である。また、本実施例2のエフェクト図柄130a,130bは、可動部材122a,122bの後方で表示される、大きな幽霊を象った演出図柄である(図29,30参照)
こうした可動機構21,21の作動制御と、照射装置41,41の発光制御と、エフェクト図柄130a,130bの表示制御とは、サブ統合制御装置83により行われ、前述した実施例1と同様に、役物演出設定処理と役物演出作動処理とにより実行される(図23,24参照)。
本実施例2の可動役物演出について、図29,30を用いて以下に説明する。
演出図柄表示装置6では、特別図柄の変動に伴って、三個の擬似特別図柄101a〜101cを変動表示し、左右の擬似特別図柄101a,101cが所定のリーチ図柄態様で停止表示すると、通常リーチ演出、ロングリーチ演出、又はスペシャルリーチ演出が実行される。こうした擬似特別図柄101a〜101cの表示やリーチ演出は、実施例1と同様に、サブ統合制御装置83が、主制御装置80から変動開始コマンドを受信すると、該変動開始コマンドに含まれる情報に従って実行制御する。
図29(A)に示すように、左右の擬似特別図柄101a,101cを前記リーチ図柄態様で停止表示すると、リーチ演出を実行する。ここで、第六役物演出パターンを決定した場合には、図29(B)に示すように、左右の可動部材122a,122bを、夫々の第一退避位置から第一進出位置に変位させる。可動部材122a,122bは、前記のように、演出図柄表示装置6の表示画面6aの背景色と同系の半透明色であることから、背景と見分け難く且つ直後方で表示する演出図柄を透過できる。そのため、可動部材122a,122bの存在感が低く、遊技者に気付かれ難いことから、該可動部材122a,122bにより表示画面6aで表示中の演出が妨げられることを可及的に抑制できる。
そして、所定タイミングで、図29(C)に示すように、左右の照射装置41,41の上側の発光装置42,42(LED42a,42a)を夫々発光すると共に、演出図柄表示装置6の表示画面6aの、夫々第一進出位置にある可動部材122a,122bに対応した位置で、幽霊を象ったエフェクト図柄130aを表示する。これにより、可動部材122a,122bの各部分反射部129a,129bが、左右の照射装置41,41から照射された光を反射することから、該可動部材122a,122bが、左右の第一進出位置で存在感の低い状態から、急激に該存在感が高い状態に変化する。ここで、前述したように、発光装置42,42のLED42a,42aで発する光が弱く、かつ各部分反射部129a,129bが、異なる反射能の反射塗料をグラデーション状に塗布してなるものであるから、該部分反射部129a,129bで反射する光は、後方から前方に向かって弱くなり、全体的にぼんやりと光っているように見える。これにより、幽霊の手を象った可動部材122a,122bのコンセプトに合致した演出ができる。さらに、可動部材122a,122bの後方で表示されるエフェクト図柄130aによって、該可動部材122a,122bの演出効果を高めると共に、該可動部材122a,122bの存在感を高め得る。
このように、可動部材122a,122bの存在感が急激に高くなることにより、該可動部材122a,122bが第一進出位置に突然出現したように、遊技者に見せることができる。そして、こうした第六役物演出パターンによる可動役物演出は、大当りの期待度が高い演出であるから、大当り確定を期待する遊技者の感情を刺激できる。
一方、第四役物演出パターンを決定した場合には、図30に示すように、左右の擬似特別図柄101a,101cをリーチ図柄態様で停止表示して、該第四役物演出パターンによる可動役物演出を実行する。すなわち、図30(A)に示すように擬似特別図柄101a,101bをリーチ図柄態様で停止した後に、図30(B)に示すように、左右の可動部材122a,122bを夫々の第二進出位置へ変位させる。そして、所定タイミングで、図30(C)に示すように、左右の照射装置41,41の下側の発光装置43,43(LED43a,43a)を夫々発光すると共に、演出図柄表示装置6の表示画面6aの、夫々第二進出位置にある可動部材122a,122bに対応した位置で、幽霊を象ったエフェクト図柄130bを表示する。
こうした第二進出位置に変位させる可動役物演出にあっても、前記した第六役物演出パターンと同様に、可動部材122a,122bを、存在感の低い状態から、存在感の高い状態へ急激に変化させることができるため、該可動部材122a,122bが第二進出位置に突然出現したように、遊技者に見せることができる。そして、こうした第四役物演出パターンによる可動役物演出は、前記第六役物演出パターンに比して期待度が低いものの、遊技者の期待感を十分に刺激できる。
また、第五役物演出パターンを決定した場合には、各可動部材122a,122bを第一進出位置に変位させ(図29(B)参照)、エフェクト図柄130aを表示する。この場合には、照射装置41,41を発光しない。同様に第三役物演出パターンを決定した場合には、各可動部材122a,122bを第二進出位置に変位させ(図30(B)参照)、エフェクト図柄130bを表示する。そして、照射装置41,41を発光しない。これら第五,第三役物演出パターンによる可動役物演出では、可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bが光らないことから、前記した第六,第四役物演出パターンに比して、可動部材122a,122bの存在感が低い。しかし、エフェクト図柄130a,130bの表示により、可動部材122a,122bの存在感を高めることができるため、該可動部材122a,122bを夫々第一,第二進出位置に変位することによる演出効果が得られる。
さらにまた、第二役物演出パターンを決定した場合には、各可動部材122a,122bを第一進出位置に変位させるのみで、照射装置41,41の発光とエフェクト図柄130a、130bの表示とを実行しない。この場合には、第一進出位置にある可動部材122a,122bが存在感の低い状態のままであるが、本実施例2の可動部材122a,122bが凹凸を有する立体的な形状であることから、直後方と周囲とで、表示画面6aに表示された演出図柄の見え方が異なる。そのため、存在感は低いものの、可動部材122a,122bの存在を遊技者が知得でき、該遊技者に当該可動役物演出による大当りの期待度を示すことができる。第一役物演出パターンの場合にも、同様である。
[実施例2の特徴]
実施例2の特徴を、以下にまとめて説明する。
実施例2の構成は、可動部材122a,122bを、透光性を有する立体状としたものであるから、前記した実施例1と同様に、該可動部材122a,122bの直後方で表示される演出図柄を遊技者が視認でき、前述した従来構成に比して該可動部材122a,122bの存在感を著しく低減できる。そして、第一,第二進出位置にある可動部材122a,122bに向けて光を照射して、該可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bで夫々反射させることにより、該可動部材122a,122bの存在感を高めることができる。さらに、演出図柄表示装置6の表示画面6aでエフェクト図柄130a,130bを表示することによっても、前記存在感を高め得る。
このように本実施例2の構成にあっても、前述の実施例1と同様に、可動部材122a,122bの存在感が低いことにより、存在感の低い演出を求めるコンセプトの遊技に適用することで、該可動部材122a,122bの演出効果を飛躍的に向上できる。さらに、存在感の低い可動部材122a,122bに対して、光の照射とエフェクト図柄130a,130bの表示との一方または両方を組み合わせることにより、該可動部材122a,122bの存在感を段階的に高めることができ、前記演出効果の向上に寄与できる。
したがって、本実施例2の構成によれば、前述した実施例1と同様に、前記した遊技のコンセプトやモチーフに適合でき、該遊技の演出効果を向上できると共に、バリエーション豊富な演出を実行することができる。
さらに、本実施例2の可動部材122a,122bは、複数種類の反射塗料により前後方向で反射能が変化するグラデーション状の部分反射部129a,129bを備えたものであるから、該部分反射部129a,129bで反射する光の強さが、前後方向で異なり、該部分反射部129a,129bが全体的にぼんやりと光っているように見せることができる。そのため、照射装置41,41による光の照射により、可動部材122a,122bの存在感を向上しつつ、遊技のコンセプト(幽霊)に一層適した演出を実現できる。
また、本実施例2の構成にあっても、実施例1と同様に、可動役物演出により大当りへの遊技者の期待感を刺激できるため、遊技の興趣を向上できる。さらにまた、実施例1と同様に、可動部材122a,122bが光源基板や配線を備えない構成であるから、これらによる制約を受けず、多彩な作動を実行可能であるため、可動役物演出による演出効果を一層向上できる。
実施例3の構成は、前記した実施例2と同様の可動部材122a,122bを夫々の第一,第二進出位置と退避位置とに変位させると共に、照射装置161,161の光度を複数段階に変換することによって、可動部材122a,122bの存在感を段階的に変化させるようにしたものである。本実施例3の構成は、照射装置161の発光装置162,163の構成と、前記第二進出位置と、演出図柄表示装置6で表示するエフェクト図柄150〜153とが、前記実施例2と主に異なる。
以下では、実施例2と相違する点を中心に説明する。そして、実施例1,2と同じ構成要素には同じ符号を記し、その説明を適宜省略する。
[構造の説明]
実施例3は、実施例2と同様の、幽霊の手を象った可動部材122a,122bを、可動機構21,21により第一,第二進出位置と、退避位置とに変位させる。ここで、右側の可動部材122aを変位させる第二進出位置は、演出図柄表示装置6の表示画面6aの右下部に表示される擬似特別図柄101cの直前方に定められ(図34(B)参照)、第一進出位置は、該第二進出位置の直上方に定められている(図34(E)参照)。そして、退避位置は、この第二進出位置から反時計回りに約90度回転した位置であり、遊技盤2の裏側に位置する。また、左側の可動部材122bを変位させる第二進出位置は、演出図柄表示装置6の表示画面6aの左下部に表示される擬似特別図柄101aの直前方に定められ(図34(B)参照)、第一進出位置は、該第二進出位置の直上方に定められている(図34(E)参照)。そして、退避位置は、この第二進出位置から時計回りに約90度回転した位置であり、遊技盤2の裏側に位置する。
本実施例3では、左右の可動機構21,21により、可動部材122a,122bを第一,第二進出位置と退避位置とに変位する作動と、第一進出位置と第二進出位置とに変位する作動とを実行制御する。
左右の照射装置161,161は、図31に示すように、演出図柄表示装置6の表示画面6aの側方に配設された上下二個の発光装置162,163を備えたものであり、上下の発光装置162,163は、前述した実施例2と同様に、第一,第二進出位置にある可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bに夫々対向するように、各進出位置と略同じ高さ位置に夫々設けられている。
照射装置161の、第一進出位置に対向する上側の発光装置162は、前述した実施例2の発光装置42と同様に、LED162aと集光レンズとを備えた構成であり、該LED162aの光度を比較的低くしていると共に、該LED162aが明度の低い発光色としている。こうした左右の発光装置162,162を発光させることにより、実施例2と同様に、第一進出位置にある可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bに向けて光を照射し、該部分反射部129a,129bで弱くぼんやりとした光を機台前方へ反射できる。
第二進出位置に対向する下側の発光装置163は、二個のLED163a,163bと集光レンズとを備えた構成であり、いずれのLED163a,163bを発光した場合にも、夫々の光が前記集光レンズにより、第二進出位置にある可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bに向けて照射されるように、配設されている。ここで、一方のLED163a(以下、第一LED163aという)は、前記した上側の発光装置162のLED162aと同様に、比較的低い光度で発光制御されると共に、明度の低い発光色としたものである。また、他方のLED163b(以下、第二LED163bという)は、前記第一LED163aと同系色で且つ該第一LED163aよりも明度の高い色としており、該第一LED163aよりも高い光度で発光される。
こうした下側の発光装置163は、サブ統合制御装置83により発光制御されるものであり、二個のLED163a,163bを選択的に発光させる。そして、第一LED163aを発光させた場合には、上側の発光装置162と同様に、第二進出位置にある可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bによって、弱くぼんやりとした光として反射される。第二LED163bを発光させた場合には、前記第一LED163aよりも明るく且つ強い光を照射する。そのため、第二進出位置にある可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bによって反射する光も、前記第一LED163aの発光時よりも明るくなる。
[演出態様の説明]
本実施例3は、前記した可動部材122a,122bを用いた可動役物演出を、遊技の進行に従って所定タイミングで実行するものであり、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示される擬似特別図柄101a〜101cの変動表示に伴って、該可動役物演出を実行する。
具体的には、可動機構21,21の作動態様と、照射装置161,161の発光態様と、演出図柄表示装置6で表示するエフェクト図柄150〜153の表示態様とを定めた役物演出パターンに従って実行される。本実施例3では、図32に示すように、三種類の役物演出パターンが予め設定されており、サブ統合制御装置83が、主制御装置80から送信される変動開始コマンドに基づいて一の役物演出パターンを決定し、決定した役物演出パターンに従って前記可動役物演出を実行する。
ここで、各役物演出パターンでは、前記実施例2と同様に、左右の可動部材122a,122bを同期して変位させると共に、左右の照射装置161,161を同期して発光制御する。また、実施例3は、第一進出位置にある可動部材122a,122bに対応して表示される、大きな幽霊を象ったエフェクト図柄150と、第二進出位置にある可動部材122a,122bに対応して表示される、同じ幽霊を象ったエフェクト図柄151と、該第二進出位置にある可動部材122a,122bの直後方で表示される擬似特別図柄101a,101cの表示色を、該可動部材122a,122bと同系色で表示するエフェクト図柄152,153とを備え、各役物演出パターンに応じて選択的に表示される。尚、可動部材122a,122bが第二進出位置にある状態で、前記エフェクト図柄152,153の差し替え表示を行うと、該可動部材122a,122bとエフェクト図柄152,153とが同系色であることから、エフェクト図柄(擬似特別図柄に相当)152,153が可動部材122a,122bを透過して見難くなる(図34(C)参照)。
前記第一役物演出パターンは、図32に示すように、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置に変位して、下側の発光装置163,163の第二LED163b,163bを発光すると共に、第二進出位置に対応したエフェクト図柄151とエフェクト図柄152,153とを表示する第一作動と、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置から第一進出位置に変位して、上側の発光装置162,162(LED162a,162a)を発光すると共に、第一進出位置に対応したエフェクト図柄150を表示する第二作動と、照射装置161を発光停止すると共にエフェクト図柄150を表示停止して、可動部材122a,122bを退避位置に変位する第三作動とを順に実行するパターンである。
第二役物演出パターンは、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置に変位して、下側の発光装置163,163の第一LED163a,163aを発光すると共に、第二進出位置に対応したエフェクト図柄151を表示する第一作動と、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置から第一進出位置に変位して、上側の発光装置162,162を発光すると共に、第一進出位置に対応したエフェクト図柄150を表示する第二作動と、前記第一役物演出パターンと同様の第三作動とを順に実行するパターンである。
第三役物演出パターンは、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置に変位して、第二進出位置に対応したエフェクト図柄151を表示する第一作動と、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置から第一進出位置に変位して、第一進出位置に対応したエフェクト図柄150を表示する第二作動と、エフェクト図柄150を表示停止して、可動部材122a,122bを退避位置に変位する第三作動とを順に実行するパターンである。
こうした各役物演出パターンは、サブ統合制御装置83により決定される。すなわち、主制御装置80から変動開始コマンドを受信すると、該変動開始コマンドに含まれる情報に基づいてリーチ演出を実行するか否かを決定し、リーチ演出を実行する場合に、該情報に基づいて前記第一〜第三役物演出パターンのいずれかを決定する。ここで、第一〜第三役物演出パターンの選択確率は、図33に示すように、変動開始コマンドに含まれる大当りの判定結果に応じて予め定められている。具体的には、大当りの場合に、第一役物演出パターンの選択確率が最も高く、第二、第三役物演出パターンの順に低くなる一方、ハズレ(又は小当り)の場合に、第三役物演出パターンの選択確率が最も高く、第二、第一役物演出パターンの順に低くなる。
本実施例3の可動役物演出について、図34,35を用いて以下に説明する。
サブ統合制御装置83は、前述した実施例1と同様に、主制御装置80から受信した変動開始コマンドに基づいて、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示する演出図柄の表示演出パターンを生成する。そして、生成した表示演出パターンに従って、演出図柄表示装置6では、一連の演出表示を実行する。この表示演出パターンには、擬似特別図柄101a〜101cの変動表示から確定表示に至る一連の表示パターンや、リーチ演出パターン(リーチ演出を実行を決定した場合)等が含まれる。さらに、サブ統合制御装置83は、リーチ演出の実行を決定した場合に、前記した第一〜第三役物演出パターンのいずれか一の実行を決定する。
演出図柄表示装置6の表示画面6aでは、擬似特別図柄101a〜101cの変動表示を開始し、所定時間を経過すると、左右の擬似特別図柄101a,101cを順に停止表示する。ここで、リーチ演出を行う場合には、図34(A)に示すように、左右の擬似特別図柄101a,101cをリーチ図柄態様で停止表示し、所定のリーチ演出(通常リーチ演出、ロングリーチ演出、又はスペシャルリーチ演出)を実行する。
そして、第一役物演出パターンによる可動役物演出の実行を決定した場合には、前記リーチ演出中の所定タイミングで、該第一役物演出パターンの第一作動を開始して、図34(B)に示すように、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置に変位させる。この第二進出位置では、左右の可動部材122a,122bが擬似特別図柄101a,101bの直前方に位置するものの、該可動部材122a,122bが透光性を有することから、該可動部材122a,122bを通じて擬似特別図柄101a,101bを前方から視認できる。さらに、可動部材122a,122bは、前記のように、演出図柄表示装置6の表示画面6aの背景色と同系の半透明色であることから、背景と見分け難く且つ直後方で表示する演出図柄を透過できる。そのため、可動部材122a,122bの存在感が低いことから、該可動部材122a,122bにより表示画面6aで表示中の演出が妨げられることを可及的に抑制できる。
可動部材122a,122bを第二進出位置とした後の所定タイミングで、図34(C)に示すように、照射装置161,161の下側の発光装置163,163の第二LED163b,163bを発光すると共に、第二進出位置に対応したエフェクト図柄151とエフェクト図柄152,153とを表示する。
ここで、下側の発光装置163,163の第二LED163b,163bは、比較的明るく且つ強い光を発することから、該光が可動部材122a,122bの各部分反射部129a,129bにより機台前方へ反射して、該部分反射部129a,129bが明るく光る。これにより、可動部材122a,122bの存在感が急激に高くなり、該可動部材122a,122bが第二進出位置で突然出現したように見せることができる。さらに、演出図柄表示装置6の表示画面6aで、幽霊を象ったエフェクト図柄151を表示することにより、前記した可動部材122a,122bの存在感を高める効果に寄与できる。また、本実施例3では、第二進出位置にある可動部材122a,122bの直後方で停止表示する擬似特別図柄101a,101cを、前記エフェクト図柄152,153に夫々差し替え表示する。これにより、可動部材122a,122bで隠れるエフェクト図柄152,153を、機台前方からほとんど視認できなくなる。尚、本実施例3は、前述した実施例1と同様に、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示する演出表示を、シーケンス制御により行っていることから、前記した擬似特別図柄101a,101cとエフェクト図柄152,153との差し替え表示をスムーズに行うことができる。
こうした第一作動の後に、図34(D)に示すように擬似特別図柄101bを停止表示すると、前記第二作動を実行する。第二作動では、可動部材122a,122bを第二進出位置から第一進出位置へ変位させると共に、前記発光装置163,163の第二LED163b,163bを発光停止する。加えて、エフェクト図柄151を表示停止すると共に、エフェクト図柄152,153を表示停止して擬似特別図柄101a,101cを表示する。そして、可動部材122a,122bが第一進出位置に変位すると、上側の発光装置162,162を発光させると共に、エフェクト図柄150を表示する。
こうした第二作動により、可動部材122a,122bが、擬似特別図柄101a,101cの上方へ移動することから、擬似特別図柄101a,101cを視認できる。これにより、遊技者は、擬似特別図柄101a〜101cの停止図柄態様により、大当りか否かを知得できる。ここで、本実施例3では、擬似特別図柄101a,101cによる前記したリーチ図柄態様と、擬似特別図柄101a〜101cの大当り図柄態様とを異なる内容としている。そのため、第二作動の直前に擬似特別図柄101bが停止した時点では、ハズレを想起させるものの、第二作動により擬似特別図柄101a〜101cを視認可能となると、大当りの確定を知得できる。このように、擬似特別図柄101a〜101cの停止により大当り確定したタイミングと、遊技者が該大当り確定を知得できるタイミングとにズレを生じさせることができ、大当り確定に至る興趣を向上できる。
また、かかる第二作動では、上側の発光装置162,162のLED162a,162aを発光させて、第一進出位置の可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bにより機台前方へ反射させる。こうした各部分反射部129a,129bによる反射光は、前記した第一作動による反射光よりも弱くぼんやりと光ることから、該可動部材122a,122bの存在感が、該第一作動時に比して低くなる。このように第一作動時と第二作動時とで、可動部材122a,122bの存在感を段階的に変化できる。
さらに、第二作動後に第三作動を実行することにより、可動部材122a,122bを退避位置に変位する。こうして第一役物演出パターンによる一連の可動役物演出を終了する。
一方、第二役物演出パターンによる可動役物演出の実行を決定した場合には、前記リーチ演出中(図35(A))の所定タイミングで、該第二役物演出パターンの第一作動を開始して、図35(B)に示すように、左右の可動部材122a,122bを第二進出位置に変位させる。こうした第二進出位置への変位は、第一役物演出パターンの場合と同じである。
そして、第二役物演出パターンでは、可動部材122a,122bを第二進出位置とした後の所定タイミングで、図35(C)に示すように、下側の発光装置163,163の第一LED163a,163aを発光すると共に、第二進出位置に対応したエフェクト図柄151を表示する。
この場合には、第一LED163a,163aで発する光が弱いことから、可動部材122a,122bの部分反射部129a,129bで反射する光が弱く、該部分反射部129a,129bが全体的にぼんやりと光っているように見える(実施例2と同様)。そのため、部分反射部129a,129bの反射による可動部材122a,122bの存在感は、前記した第一役物演出パターンの第一作動時よりも低い。
さらに、前記エフェクト図柄152,153を非表示であることから、可動部材122a,122bを第二進出位置とした状態でも、該可動部材122a,122bの直後方の擬似特別図柄101a,101cを視認可能である。
この後に、図35(D)に示すように、擬似特別図柄101bを停止表示すると、該停止表示に伴って、前記第二作動を実行する。第二作動では、図35(E)に示すように、可動部材122a,122bを第二進出位置から第一進出位置へ変位させると共に、前記発光装置163,163の第一LED163a,163aを発光停止し、さらに、エフェクト図柄151を表示停止する。そして、可動部材122a,122bが第一進出位置に変位すると、上側の発光装置162,162を発光させると共に、エフェクト図柄150を表示する。
この場合には、可動部材122a,122bを擬似特別図柄101a,101cの上方へ移動する演出を行うものの、第一作動中から継続して擬似特別図柄101a,101cを視認可能であることから、擬似特別図柄101cの停止表示により、大当りか否かを遊技者は知得できる。すなわち、第二役物演出パターンは、前記した第一役物演出パターンのようなタイムラグを生じない。
さらに、第二作動後に第三作動を実行することにより、可動部材122a,122bを退避位置に変位する。こうして第二役物演出パターンによる一連の可動役物演出を終了する。
また、第三役物演出パターンの場合には、第一作動により、各可動部材122a,122bを第二進出位置に変位した後に、エフェクト図柄151を表示する。その後に、第二作動により、可動部材122a,122bを第一進出位置に変位させて、エフェクト図柄150を表示する。このように第三役物演出パターンでは、照射装置161,161を発光させない。そのため、可動部材122a,122bは、第一,第二進出位置でエフェクト図柄150,151により存在感が高まるものの、前記第一役物演出パターンや第二役物演出パターンの第一,第二作動時よりも存在感が低い。
[実施例3の特徴]
実施例3の特徴を、以下にまとめて説明する。
実施例3は、照射装置161の、第二進出位置に対応する発光装置163を、二段階の光度で発光制御するものとしたから、照射装置161による光の照射とエフェクト図柄150,151の表示とにより、可動部材122a,122bの存在感を四段階に変化させ得る。具体的には、照射装置161の非照射とエフェクト図柄150,151の非表示とによる存在感の最も低い状態と、エフェクト図柄150,151の表示により存在感を高めた状態と、前記発光装置163の第一LED163aによる照射(又は、発光装置162による照射)とエフェクト図柄150,151の表示とにより存在感をさらに高めた状態と、前記発光装置163の第二LED163bによる照射とエフェクト図柄151の表示とにより存在感を最も高めた状態とに変化できる。このように本実施例3では、可動部材122a,122bの存在感を、前記実施例1,2よりも多い四段階に変化させることから、可動部材122a,122bによる可動役物演出の演出効果を一層向上できる。
また、実施例3では、可動部材122a,122bを第二進出位置とした状態で、その直後方の擬似特別図柄101a,101cをエフェクト図柄152,153に差し替えて視認し難くすることにより、大当りの確定した時点からタイムラグをおいて、該確定した大当り図柄態様を視認可能とした。こうした可動役物演出によれば、大当り確定するタイミングと該大当り確定を知得できるタイミングとをずらすという面白い演出を行うことができ、遊技の興趣を向上できる。尚、こうした可動役物演出の効果は、可動部材122a,122bを、透光性を有するものとして、前述した従来構成よりも存在感を著しく低減できることにより生ずるものである。
また、実施例3の構成は、可動部材122a,122bの構成などが、実施例2と同じであることから、実施例1,2と同様に、該可動部材122a,122bの存在感の低い演出を求めるコンセプトの遊技に適用することで、該可動部材122a,122bの演出効果を飛躍的に向上できる。さらに、前記のように、可動部材122a,122bの存在感を段階的に高め得ることにより、バリエーション豊富な演出を実行できる。
また、実施例3可動役物演出は、大当りとなる場合に第一役物演出パターンが選定され易く、各役物演出パターンにより大当りの期待度を示す。そのため、前記実施例1,2と同様に、可動役物演出によっても大当りへの遊技者の期待感を刺激でき、遊技の興趣を効果的に高めることができる。
また、実施例1,2と同様に、照射装置161が光源基板や配線を備えない構成であるから、該配線などによる制約を受けず、多彩な作動を行い得るという効果も奏する。
[特許請求の範囲との対応]
上記の実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲に記載した用語との対応を以下に示す。
パチンコ機1が、弾球遊技機の一例に相当する。
擬似特別図柄101a〜101c、実施例1のエフェクト図柄110a,110b、実施例2,3のエフェクト図柄130a,130b、および実施例3のエフェクト図柄150〜153が、演出図柄の一例に相当する。
実施例1の可動部材22、および実施例2,3の可動部材122a,122bが、演出可動役物の一例に相当する。尚、これに限らず、実施例1にあって、可動部材22と連結杆24とにより、演出可動役物を構成するものとしても良いし、実施例2,3にあって、可動部材122a,122bと連結杆24とにより、演出可動役物を構成するものとしても良い。
可動機構21と、サブ統合制御装置83により実行される役物演出作動処理の役物作動処理が、役物駆動制御手段の一例に相当する。
実施例1,2の照射装置41および実施例3の照射装置161が、照射手段の一例に相当する。
サブ統合制御装置83により実行される役物演出作動処理の発光制御処理が、照射制御手段の一例に相当する。
実施例1,2の第一進出位置と第二進出位置とが、特定の進出位置の一例に相当する。
実施例1,2の第一退避位置と第二退避位置とが、退避位置の一例に相当する。
実施例1〜3における、各役物演出パターンに従って照射装置41,161を発光している状態が、照射状態の一例に相当し、該照射装置41,161を発光していない状態が、非照射状態の一例に相当する。
実施例1,2の発光装置42,43、および実施例3の発光装置162,163が、発光装置の一例に相当する。
[実施形態の別例について]
以下に、本実施例の別例を説明する。
前述した実施例1の構成は、照射装置41を、演出図柄表示装置6の表示画面6aの左方に配設した構成であるが、これに限らず、該表示画面6aの右方、下方、又は上方に配設することも可能であり、さらには、上下左右の複数場所に配設することもできる。そして、可動部材は、照射装置に対向する上下左右の側縁に部分反射部を備えた構成とすることが好ましい。
同様に、実施例2,3の構成は、右の可動部材122aに照射する照射装置41を、演出図柄表示装置6の表示画面6aの右方に配設し、左の可動部材122bに照射する照射装置41を、該表示画面6aの右方に配設した構成であるが、これに限らず、右の可動部材に照射する照射装置を、該表示画面6aの右方、下方、又は上方に配設する構成や、左の可動部材に照射する照射装置を、該表示画面6aの左方、下方、又は上方に配設する構成とすることもできる。さらには、各可動部材に照射する照射装置を、上下左右の複数場所に配設することもできる。そして、各可動部材は、照射装置に対向する上下左右の側縁に部分反射部を備えた構成が好ましい。
また、実施例1では、可動部材の部分反射部が、メッキシールにより形成されたものであるが、これに限らず、実施例2,3と同様に、反射塗料の塗布により形成されたものとすることもできる。同様に、実施例2,3の可動部材の部分反射部を、実施例1と同様にメッキシールを貼付してなるものとしても良い。さらに、実施例1〜3の部分反射部が、鏡面加工したメッキ色や白系色の部材を装着することにより構成されるものであっても良い。
さらに、実施例2,3では、反射能の異なる複数の反射塗料を塗布してグラデーション状の部分反射部を形成したが、これに限らず、一種類の反射塗料と塗布した部分反射部としても良い。
また、可動部材は、実施例1〜3のように、一の部分反射部を備えることに限らず、複数の部分反射部を備えた構成とすることもできる。そして、複数の部分反射部を備えた構成では、全ての部分反射部が同じ反射能であっても良いし、相互に異なる反射能の部分反射部を備えていても良い。例えば、前記したように、演出図柄表示装置6の表示画面6aの上下左右方の複数場所に照射装置を備えた構成とし、各照射装置に対向するように、可動部材が複数の部分反射部を備えた構成とする。
さらにまた、実施例1〜3の可動部材は、その表面に部分反射部を形成したものであるが、これに限らず、内部に部分反射部を形成することも可能である。例えば、光を反射する複数の極小片(又は、細かい粒子など)を、可動部材の内部に埋設させた構成として良い。この構成は、極小片の埋設量を調整することにより、照射装置による光の照射時にあっても、可動部材の直後方を視認可能とできる。尚、前記極小片の埋設量を比較的多くすることにより、照射装置による光の照射時に、可動部材の直後方を視認し難くすることも可能である。
また、実施例1〜3は、可動部材を、演出図柄表示装置の表示画面前方の第一進出位置と第二進出位置とに変位するようにしたものであるが、これに限らず、一の進出位置にのみ変位可能としても良いし、三以上の進出位置に変位可能としても良い。
さらに、実施例1〜3は、照射装置を、第一進出位置と第二進出位置とに対応する上下二個の発光装置を夫々備えた構成であるが、これに限らず、第一,第二進出位置の一方に対応する発光装置のみを夫々備えた構成としても良い。すなわち、この構成の場合には、第一,第二進出位置との一方でのみ、照射装置から光を照射することによって可動部材の存在感を高めることができる。このように複数の進出位置を定めた構成では、照射装置が、全ての進出位置に対応する発光装置を備えたものであっても良いし、一部の進出位置に対応する発光装置のみを備えたものであっても良い。
また、可動部材を変位させる複数の進出位置は、実施例1〜3のように上下に設けることに限らず、横方向や斜め方向に複数の進出位置を設定することもできる。
また、実施例1,2では、照射装置の各発光装置が、一のLEDを夫々設けた構成であるが、これに限らず、実施例3と同様に、二個のLEDを設けた発光装置であっても良い。さらに、実施例1〜3にあって、三個以上のLEDを設けた発光装置が配設されても良い。ここで、複数のLEDを設ける場合には、夫々の光度を変えたり、発光色を変える構成が好適である。こうすることで、LEDを選択的に発光させることにより、可動部材の存在感をさらに多くの段階に変化でき、演出効果を一層向上できる。
また、実施例1にあって、実施例3と同様に、擬似特別図柄101cの直前方に第二進出位置を定めて、該擬似特別図柄101cを可動部材22と同系色のエフェクト図柄に差し替えて表示することも可能である。この場合には、三個の擬似特別図柄のなかで一の擬似特別図柄を隠すことができるのみであるから、例えば、擬似特別図柄101a,101cがリーチ演出態様で停止する前に、可動部材22を第二進出位置に変位して前記エフェクト図柄に差し替えることにより、擬似特別図柄によるリーチ確定時と該リーチ確定を遊技者が知得できる時点とにタイムラグを生じさせることが可能である。このような可動部材により、演出図柄表示装置6の表示画面6aで表示される演出図柄の一部を、透過可能な状態や透過不能な状態に適宜変化させるようにすれば、従来に無い多彩な演出を実行でき、遊技の興趣を向上できる。
また、実施例1〜3の構成は、可動部材による可動役物演出を、大当りの期待度に関連付けて実行するようにしたものであるが、これに限らず、小当りの期待度に関連付けて実行するようにしても良い。また、大当りの当選確率が管理者により変更可能なパチンコ機にあっては、該当選確率に応じて、可動部材の可動役物演出が実行されるようにしても良い。例えば、六種類の当選確率を定め、各当選確率に応じて、前記実施例1の第一〜第六役物演出パターンを選択する構成とすることにより、該第一〜第六役物演出パターンの可動役物演出が実行されることにより、遊技者に、いずれの当選確率が設定されているかを示唆または報知できる。
1 パチンコ機(弾球遊技機)
2 遊技盤
6 演出図柄表示装置
6a 表示画面
22,122a,122b 可動部材(演出可動役物)
29,129a,129b 部分反射部
41,161 照射装置(照射手段)
42,43,162,163 発光装置


Claims (4)

  1. 遊技盤に設けられ、表示画面で演出図柄を表示する演出図柄表示装置と、光を透過可能な透光性材料により形成され、前記演出図柄表示装置の表示画面前方で作動可能に設けられた演出可動役物と、前記演出可動役物を作動制御する役物駆動制御手段と、前記演出図柄表示装置の表示画面の外側に配設され、該表示画面前方で作動する演出可動役物に、光を照射する照射手段と、遊技の進行に応じて、前記照射手段を発光制御する照射制御手段とを備え、 前記演出可動役物は、前記照射手段から照射された光を機台前方へ反射させる部分反射部を備えたものであって、前記演出図柄は、演出可動役物が所定の役物演出パターンに従って表示画面前方で所定位置となると、前記演出可動役物の直後方に表われるエフェクト図柄を備え、前記エフェクト図柄が表れると、演出可動役物から前記エフェクト図柄が視認可能となり、前記演出可動役物と前記エフェクト図柄を重ね合わせた演出が実行可能となることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 演出可動役物の部分反射部は、該演出可動役物の表面に、光を反射可能な反射塗料が塗布されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 演出可動役物は、機台前方から隠れる退避位置と、演出図柄表示装置の表示画面前方に定められた一又は複数の進出位置とに変位可能に設けられたものであり、
    照射制御手段は、前記演出可動役物が特定の進出位置にある場合に、照射手段を、当該演出可動役物に向けて光を照射する照射状態と、光を照射しない非照射状態とに変換する制御内容を備えてなるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の弾球遊技機。
  4. 演出可動役物は、機台前方から隠れる退避位置と、演出図柄表示装置の表示画面前方に定められた複数の進出位置とに変位可能に設けられ、
    照射手段は、各進出位置に対応付けて夫々配設されて、対応する進出位置の演出可動役物に向けて照射した光が該演出可動役物により機台前方へ反射される複数の発光装置を備えてなり、
    照射制御手段は、演出可動役物が位置する進出位置に対応付けられた前記発光装置を、選択的に発光させる制御内容を備えてなるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の弾球遊技機。
JP2018115887A 2018-06-19 2018-06-19 弾球遊技機 Active JP6808237B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018115887A JP6808237B2 (ja) 2018-06-19 2018-06-19 弾球遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018115887A JP6808237B2 (ja) 2018-06-19 2018-06-19 弾球遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019216920A JP2019216920A (ja) 2019-12-26
JP6808237B2 true JP6808237B2 (ja) 2021-01-06

Family

ID=69094727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018115887A Active JP6808237B2 (ja) 2018-06-19 2018-06-19 弾球遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6808237B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5144064B2 (ja) * 2006-12-19 2013-02-13 株式会社大一商会 遊技機
JP2015100501A (ja) * 2013-11-25 2015-06-04 タイヨーエレック株式会社 遊技機
JP2017064483A (ja) * 2017-01-13 2017-04-06 株式会社大一商会 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019216920A (ja) 2019-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4333843B2 (ja) 遊技機
JP4556012B2 (ja) 遊技機
JP2006325971A (ja) 遊技機
JP2020000309A (ja) 弾球遊技機
JP2003325776A (ja) 遊技機
JP2006141478A (ja) 遊技機
JP2019103723A (ja) 遊技機
JP5226460B2 (ja) 遊技機の役物装置
JP2006320654A (ja) 遊技機
JP6808237B2 (ja) 弾球遊技機
JP5211221B2 (ja) 遊技機
JP2020000308A (ja) 弾球遊技機
JP2006198040A (ja) 遊技機
JP7040756B2 (ja) 遊技機
JP2006325903A (ja) 遊技機
JP2019103718A (ja) 遊技機
JP2019103717A (ja) 遊技機
JP2019063139A (ja) 遊技機
JP5205500B2 (ja) 遊技機
JP5174686B2 (ja) パチンコ遊技機
JP6506319B2 (ja) 遊技機
JP5205501B2 (ja) 遊技機
JP5291165B2 (ja) 遊技機
JP4584188B2 (ja) 遊技機
JP2019103720A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6808237

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250