JP6807857B2 - フィルム積層体、及び、包装材料又は容器 - Google Patents

フィルム積層体、及び、包装材料又は容器 Download PDF

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Description

本発明は、フィルム積層体及び前記フィルム積層体を用いた包装材料又は容器に関する。
ポリアミド樹脂組成物からなるフィルム(以下、「ポリアミド樹脂組成物からなるフィルム」を「ポリアミドフィルム」と称することがある。)は、ガスバリア性、強靱性、耐ピンホール性、耐熱性、透明性等の各種特性に優れている。このため、ポリアミドフィルムは、種々の分野で多用されている。
なかでも、キシリレンジアミンと脂肪族ジカルボン酸との重縮合反応から得られるポリアミド、例えばメタキシリレンジアミンとアジピン酸とから得られるポリアミド(以下、「MXD6」とも称する。)は、高強度、かつ、高弾性率であり、さらに、酸素、炭酸ガス、臭気及びフレーバー等のガス状物質に対する低い透過性を示すことから、包装材料分野におけるガスバリア材料として広く利用されている。MXD6は、その他のガスバリア性樹脂と比べて溶融時の熱安定性が良好であることから、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と省略する。)、ポリアミド樹脂及びポリプロピレン等の熱可塑性樹脂との共押出や共射出成形等が可能である。そのため、MXD6は、多層構造物を構成するガスバリア層として利用されている。特許文献1には、MXD6とポリアミド6とを積層してなるポリアミド系積層フィルムが、ガスバリア性、耐屈曲疲労性、及び透明性に優れていることが開示されている。
特開2001−341253号公報
ところで、例えば、食品包装部材としてフィルム積層体が用いられるような場合には、食品の加熱殺菌に際してフィルム積層体が加熱される場合がある。従って、このような場合には、フィルム積層体に優れた熱的耐久性が要求される。
本発明の主な目的は、MXD6等の所定のキシリレンジアミン系のポリアミド樹脂を主成分とする層とポリアミド6等の脂肪族ポリアミド樹脂を主成分とする層とを有するフィルム積層体において、優れた延伸成形性を有し、熱水処理やレトルト処理後も耐屈曲疲労性や破断強度を維持しつつ、さらに透明性及び酸素ガスバリア性を有するフィルム積層体を提供することにある。
<1>下記一般式(I)で示されるジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、下記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を50モル%以上含むジカルボン酸単位とを有するポリアミド樹脂(a)を主成分として含むポリアミド層(A)と、ポリアミド樹脂組成物からなる層(B)とが積層されたフィルム積層体であり、
前記ポリアミド樹脂組成物が、ポリアミド樹脂(b)74〜94質量%と、オレフィン系エラストマー0.1〜2.8質量%と、0.01質量%〜3質量%のアイオノマー樹脂と、ポリアミド樹脂(c)5.5〜20質量%とを含み、前記ポリアミド樹脂(b)が脂肪族ポリアミドの単独重合体及び該脂肪族ポリアミド樹脂単独重合体を形成する原料単量体を2種以上用いてなる共重合体から選択され、前記ポリアミド樹脂(c)が前記一般式(I)で示されるジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、前記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を50モル%以上含むジカルボン酸単位を有するポリアミド樹脂である、フィルム積層体。
[前記一般式(II)中、mは2〜18の整数を表す。]
<2>前記ポリアミド樹脂組成物が、さらに、酸化防止剤0.01〜1質量%を含む、<1>に記載のフィルム積層体。
<3>前記ポリアミド樹脂(b)がポリアミド6を含む、<1>または<2>に記載のフィルム積層体。
<4>前記ポリアミド樹脂(a)のジアミン単位が、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンまたはこれらの混合物に由来するものである、<1>〜<3>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<5>前記ポリアミド樹脂(a)の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位が、アジピン酸、セバシン酸またはこれらの混合物に由来するものである、<1>〜<4>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<6>前記オレフィン系エラストマーが、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体の少なくとも一方を含む、<1>〜<5>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<7>前記オレフィン系エラストマーが、エチレン−エチルアクリレート共重合体を含み、前記エチレン−エチルアクリレート共重合体におけるアクリル酸エステルの含有量が5質量%〜30質量%である、<1>〜<5>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<8>前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤を含む、<2>〜<7>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<9>前記アイオノマー樹脂が、エチレン−メタクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸共重合体の少なくとも一方を含む、<1>〜<8>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<10>前記ポリアミド樹脂(c)が、ポリメタキシリレンアジパミドである、<1>〜<9>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<11>延伸フィルムにより構成された延伸フィルム積層体である、<1>〜<10>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<12>前記延伸フィルム積層体は、二軸延伸フィルムにより構成されている、<11>に記載のフィルム積層体。
<13>前記アイオノマー樹脂と前記オレフィン系エラストマーの質量比である、アイオノマー樹脂/オレフィン系エラストマーが、0.04〜0.4である、<1>〜<12>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<14>前記オレフィン系エラストマーおよびアイオノマー樹脂が、それぞれ独立に、エチレン−メタクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸共重合体の少なくとも一方を含む、<1>〜<13>のいずれか1つに記載のフィルム積層体。
<15><1>〜<14>のいずれか1つに記載のフィルム積層体を有する包装材料。
<16><1>〜<14>のいずれか1つに記載のフィルム積層体を有する容器。
本発明によれば、優れた延伸成形性を有し、かつ、ガスバリア性、透明性に優れ、さらにレトルト処理や熱水処理後においても優れた機械物性、耐屈曲疲労性を有するフィルム積層体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るフィルム積層体の模式的断面図である。
以下に記載する本発明における構成要素の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。また、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」及び「メタクリル」の双方、又は、いずれかを表す。
本発明に係るフィルム積層体は、ポリアミド樹脂(a)を主成分として含むポリアミド層(A)と、ポリアミド樹脂(b)、オレフィン系エラストマー、アイオノマー樹脂及びポリアミド樹脂(c)を含むポリアミド樹脂組成物からなる層(B)とを少なくとも1層ずつ有するフィルム積層体である。ポリアミド樹脂組成物は、酸化防止剤を含むことが好ましい。
本発明のフィルム積層体において、特にポリアミド樹脂(b)を含む層(B)を特定の樹脂組成とし、かつ各成分を特定の配合量とすることで、得られるフィルム積層体は、成形時に優れた延伸成形性を有し、かつ、優れた透明性、ガスバリア性を有し、さらにレトルト処理や熱水処理後も優れた耐屈曲疲労性、破断強度及び層間密着強度を有するフィルム積層体とすることができる。
本発明のフィルム積層体の層構成は層(A)及び層(B)をそれぞれ1層以上有するものであれば特に制限されないが、フィルム積層体の耐屈曲疲労性の向上の観点から、層(A)/層(B)等の2層構造、層(B)/層(A)/層(B)、層(A)/層(B)/層(A)等の3層構造、層(B)/層(A)/層(B)/層(A)/層(B)、層(A)/層(B)/層(A)/層(B)/層(A)等の5層構造などが好ましい。中でも、層(B)/層(A)/層(B)の3層構成が、ガスバリア性、耐屈曲疲労性等をより効果的に発揮することができるため好ましい。本発明のフィルム積層体を構成する層の数は、2〜10層が好ましく、2〜6層がより好ましく、2〜4層がさらに好ましく、3層が特に好ましい。
図1は、本実施形態に係る好ましいフィルム積層体の模式的断面図である。図1に示すように、本実施形態に係るフィルム積層体1は、層(B)/層(A)/層(B)の三層構成であり、層(A)からなるコア層10と、層(B)からなるスキン層11,12とを備えている。スキン層11は、コア層10の一方の面10aを覆っている。スキン層12は、コア層10の他方の面10bを覆っている。このように、コア層10は、スキン層11,12により挟持されている。
本発明のフィルム積層体は、層(A)及び層(B)に加えて、所望する性能等に応じて他の層を含んでいてもよい。他の層は、層(A)と層(B)の間やスキン層の外側等に設けることができる。他の層としては、接着層、(シーラント層、バリア層、蒸着層)等が挙げられる。本発明では、層(A)と層(B)の間には、他の層が存在しない、すなわち、層(A)の表面に層(B)が位置していることが好ましい。
本発明のフィルム積層体が2層以上の層(A)を有する場合、それぞれの層(A)は同一の組成であっても異なる組成であってもよい。
本発明のフィルム積層体が2層以上の層(B)を有する場合、それぞれの層(B)は同一の組成であっても異なる組成であってもよい。
層(A)の厚さは、1〜20μmが好ましく、3〜10μmがより好ましい。本発明の積層体が層(A)を2層以上有する場合、それぞれの層の厚さは同一であっても異なっていてもよい。
層(B)の厚さは、1〜20μmが好ましく、3〜10μmがより好ましい。本発明の積層体が層(B)を2層以上有する場合、それぞれの層の厚さは同一であっても異なっていてもよい。
〔ポリアミド層(A)〕
本発明のフィルム積層体において、層(A)はポリアミド樹脂(a)を主成分として含む。ここで、「ポリアミド樹脂(a)を主成分として含む」とは、層(A)を構成する成分の合計質量に対するポリアミド樹脂(a)の質量比が、80質量%以上、好ましくは90質量%、更に好ましくは95質量%以上であることをいう。層(A)はポリアミド樹脂(a)を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明のフィルム積層体において、層(A)は、下記一般式(I)で示されるジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、下記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を50モル%以上含むジカルボン酸単位とを有するポリアミド樹脂(a)を主成分として含む。
[前記一般式(II)中、mは2〜18の整数を表す]
なお、ポリアミド樹脂(a)において、前記ジアミン単位及び前記ジカルボン酸単位の合計は100モル%を超えないものとする。また、ポリアミド樹脂(a)は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記以外の構成単位を更に含んでいてもよい。
ポリアミド樹脂(a)中のジアミン単位は、前記一般式(I)で示されるジアミン単位をジアミン単位中に70モル%以上、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、一層好ましくは98モル%以上含む。上限は、100モル%が好ましい。
一般式(I)で示されるジアミン単位を構成しうる化合物としては、オルトキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンが挙げられ、メタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンの少なくとも一種を含むことが好ましく、メタキシリレンジアミンを含むことがさらに好ましい。一般式(I)で示されるジアミン単位を構成しうる化合物は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明における一般式(I)で示されるジアミン単位を構成しうる化合物の実施形態として、メタキシリレンジアミン30〜100モル%とパラキシリレンジアミン70〜0モル%を含むことが挙げられ、メタキシリレンジアミン70〜100モル%とパラキシリレンジアミン30〜0モル%を含むことが好ましい。
一般式(I)で示されるジアミン単位以外のジアミン単位を構成しうる化合物としては、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン及び1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジアミン、パラフェニレンジアミン等の芳香族ジアミン、エチレンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン等の脂肪族ジアミン、ハンツマン社製のジェファーミンやエラスタミン(いずれも商品名)に代表されるエーテル結合を有するポリエーテル系ジアミン等を例示できるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリアミド樹脂(a)中のジカルボン酸単位は、重縮合時の反応性、並びにポリアミド樹脂(a)の結晶性及び成形性の観点から、前記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を、ジカルボン酸単位中に合計で50モル%以上、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上、一層好ましくは95モル%以上、より一層好ましくは98モル%以上含む。上限は、100モル%が好ましい。
前記一般式(II)中、mは2〜18の整数を表し、好ましくは3〜16、より好ましくは4〜12、更に好ましくは4〜8、一層好ましくは4〜6であり、より一層好ましくは4である。
前記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を構成しうる化合物としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸等を例示でき、アジピン酸及びセバシン酸が好ましく、アジピン酸がより好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位の種類は用途に応じて適宜決定される。ポリアミド樹脂(a)中の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位は、ポリアミド樹脂(a)に優れたガスバリア性を付与することに加え、包装材料や包装容器の加熱殺菌後の耐熱性を保持する観点から、アジピン酸単位、セバシン酸単位、及び1,12−ドデカンジカルボン酸単位からなる群から選ばれる少なくとも1つを、直鎖脂肪族ジカルボン酸単位中に合計で50モル%以上含むことが好ましく、より好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上である。
前記「アジピン酸単位、セバシン酸単位、及び1,12−ドデカンジカルボン酸単位からなる群」は、好ましくは、「アジピン酸単位及びセバシン酸単位からなる群」あり、より好ましくは「アジピン酸単位」である。
ポリアミド樹脂(a)中の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位は、ポリアミド樹脂(a)のガスバリア性及び適切なガラス転移温度や融点等の熱的性質の観点からは、アジピン酸単位を直鎖脂肪族ジカルボン酸単位中に50モル%以上含むことが好ましい。また、ポリアミド樹脂(a)中の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位は、ポリアミド樹脂(a)に適度なガスバリア性及び成形加工性を付与する観点からは、セバシン酸単位を直鎖脂肪族ジカルボン酸単位中に50モル%以上含むことが好ましく、低吸水性、耐候性、耐熱性を要求される用途に用いられる場合は、1,12−ドデカンジカルボン酸単位を直鎖脂肪族ジカルボン酸単位中に50モル%以上含むことが好ましい。
ポリアミド樹脂(a)中の前記一般式(II)で示されるジカルボン酸単位以外のジカルボン酸単位を構成しうる化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸等の炭素数3以下の脂肪族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、1,3−ベンゼン二酢酸、1,4−ベンゼン二酢酸等の不飽和結合を有するジカルボン酸を例示できるが、これらに限定されるものではない。
ポリアミド樹脂(a)は、ポリアミド樹脂(a)に更なるガスバリア性を付与することに加え、包装材料や包装容器の成形加工性を容易にする目的の場合、芳香族ジカルボン酸単位をジカルボン酸単位中に合計で0.1モル%以上含むことが好ましく、より好ましくは、0.5〜15モル%であり、更に好ましくは1〜10モル%である。芳香族ジカルボン酸単位を構成しうる化合物としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等を例示できるが、これらに限定されない。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
芳香族ジカルボン酸単位の種類は用途に応じて適宜決定されるが、イソフタル酸単位及び/又はテレフタル酸単位をジカルボン酸単位中に含むことが好ましい。イソフタル酸単位とテレフタル酸単位との含有比(イソフタル酸単位:テレフタル酸単位)は、特に制限されなく、用途に応じて適宜決定される。例えば、適度なガラス転移温度や結晶性を下げる観点からは、両単位の合計を100としたとき、イソフタル酸単位とテレフタル酸単位との含有モル比(イソフタル酸単位:テレフタル酸単位)は、好ましくは0:100〜100:0、より好ましくは0:100〜60:40、更に好ましくは0:100〜40:60、一層好ましくは0:100〜30:70である。
ポリアミド樹脂(a)の数平均分子量(Mn)は、特に制限されないが、15000以上が好ましく、より好ましくは20000以上、更に好ましくは23000以上である。ポリアミド樹脂(a)の数平均分子量(Mn)は、35000以下が好ましく、より好ましくは30000以下、更に好ましくは28000以下である。ポリアミド樹脂(a)の数平均分子量が上記範囲であると、成形性が良好であることに加え、引張機械物性及び耐衝撃強度が優れたフィルム積層体を得ることができるとともに、ポリアミドとしての未反応物等が少なく、性状が安定している。ポリアミド樹脂(a)の数平均分子量は、末端アミノ基濃度及び末端カルボキシル基濃度の定量値から次式により求めることができる。
数平均分子量=2×1,000,000/([NH]+[COOH])
[NH]:末端アミノ基濃度(μeq/g)
[COOH]:末端カルボキシル基濃度(μeq/g)
層(A)には、本発明の目的及び作用効果を阻害しない範囲で、ポリアミド樹脂(a)以外に、ポリアミド樹脂に一般に用いられる各種の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、無機充填材、難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤、アンチブロッキング剤、安定剤及びカップリング剤などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの添加剤は、それぞれ、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。但し、これらの添加剤の配合量は、層(A)を構成する成分の合計質量に対して10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは3質量%以下であり、一層好ましくは1質量%以下である。上記添加剤を配合する場合、配合量の下限値としては、層(A)を構成する成分の合計質量に対して0.01質量%以上であることが好ましい。
また、層(A)には、本発明の目的及び作用効果を阻害しない範囲で、ポリアミド樹脂(a)以外のポリアミド樹脂や他の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。
ポリアミド樹脂(a)は、前記ジアミン単位を構成しうるジアミン成分と、前記ジカルボン酸単位を構成しうるジカルボン酸成分とを重縮合させることで製造することができる。重縮合条件等を調整することで重合度を制御することができる。重縮合時に分子量調整剤として少量のモノアミンやモノカルボン酸を加えてもよい。また、重縮合反応を抑制して所望の重合度とするために、ポリアミド樹脂(a)を構成するジアミン成分とジカルボン酸成分との比率(モル比)を1からずらして調整してもよい。
ポリアミド樹脂(a)の重縮合方法としては、反応押出法、加圧塩法、常圧滴下法、加圧滴下法等が挙げられるが、これらに制限されない。また、反応温度は出来る限り低い方が、ポリアミド樹脂(a)の黄色化やゲル化を抑制でき、安定した性状のポリアミド樹脂(a)が得られる。
反応押出法は、ジアミン成分及びジカルボン酸成分からなるポリアミド樹脂を押出機で溶融混練して反応させる方法である。反応押出法に用いる原料は、ジアミン成分及びジカルボン酸成分をそのまま投入しても良いし、事前に重合釜を用いて、ポリアミド塩や数平均分子量2000以下のポリアミドオリゴマーに調製してから投入してもよい。また、ポリアミド樹脂の劣化を防ぐために、窒素雰囲気下で、数段のオープンベント又は真空ベントなどで水を除去しながら反応を進めるのが好ましい。
加圧塩法は、ナイロン塩を原料として加圧下にて溶融重縮合を行う方法である。具体的には、ジアミン成分と、ジカルボン酸成分とからなるナイロン塩水溶液を調製した後、該水溶液を濃縮し、次いで加圧下にて昇温し、縮合水を除去しながら重縮合させる。缶内を徐々に常圧に戻しながら、ポリアミド樹脂(a)の融点+10℃程度まで昇温し、保持した後、更に、0.02MPaGまで徐々に減圧しつつ、そのままの温度で保持し、重縮合を継続する。一定の撹拌トルクに達したら、缶内を窒素で0.3MPaG程度に加圧してポリアミド樹脂(a)を回収する。
常圧滴下法は、常圧下にて、ジカルボン酸成分を加熱溶融し、ジアミン成分を連続的に滴下し、縮合水を除去しながら重縮合させる方法である。この際、生成するポリアミド樹脂の融点よりも反応温度が下回らないように、反応系を昇温しながら重縮合反応を行う。常圧滴下法は、前記加圧塩法と比較すると、塩を溶解するための水を使用しないため、バッチ当たりの収量が大きく、また、原料成分の気化や凝縮を必要としないため、反応速度の低下が少なく、工程時間を短縮できる。
加圧滴下法は、まず、重縮合缶にジカルボン酸成分を仕込み加熱溶融し、次いで、缶内を好ましくは0.3〜0.4MPaG程度に加圧しながらジアミン成分を連続的に滴下し、縮合水を除去しながら重縮合させる方法である。この際、生成するポリアミド樹脂の融点よりも反応温度が下回らないように、反応系を昇温しながら重縮合反応を行う。設定モル比に達したらジアミン成分の滴下を終了し、缶内を徐々に常圧に戻しながら、ポリアミド樹脂(a)の融点+10℃程度まで昇温し、保持した後、更に、0.02MPaGまで徐々に減圧しつつ、そのままの温度で保持し、重縮合を継続する。一定の撹拌トルクに達したら、缶内を窒素で0.3MPaG程度に加圧してポリアミド樹脂(a)を回収する。
ポリアミド樹脂(a)の溶融粘度すなわち、数平均分子量の調整方法は、上記した重合方法中の撹拌トルクでの重合終了点を判断する方法の他に、予め、モノマーの仕込み段階で、モル比を1からずらして調整することで、目標の数平均分子量を設定する方法がある。
ポリアミド樹脂(a)の重縮合においては、アミド化反応を促進する観点から、リン原子含有化合物を添加することが好ましい。
リン原子含有化合物としては、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸等のホスフィン酸化合物;次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸マグネシウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸エチル等のジ亜リン酸化合物;ホスホン酸、ホスホン酸ナトリウム、ホスホン酸カリウム、ホスホン酸リチウム、ホスホン酸カリウム、ホスホン酸マグネシウム、ホスホン酸カルシウム、フェニルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸ナトリウム、フェニルホスホン酸カリウム、フェニルホスホン酸リチウム、フェニルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸ナトリウム、エチルホスホン酸カリウム等のホスホン酸化合物;亜ホスホン酸、亜ホスホン酸ナトリウム、亜ホスホン酸リチウム、亜ホスホン酸カリウム、亜ホスホン酸マグネシウム、亜ホスホン酸カルシウム、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、フェニル亜ホスホン酸リチウム、フェニル亜ホスホン酸エチル等の亜ホスホン酸化合物;亜リン酸、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸リチウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、ピロ亜リン酸等の亜リン酸化合物等が挙げられる。
これらの中でも特に次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム等の次亜リン酸金属塩が、アミド化反応を促進する効果が高くかつ着色防止効果にも優れるため好ましく用いられ、特に次亜リン酸ナトリウムが好ましい。なお、本発明で使用できるリン原子含有化合物はこれらの化合物に限定されない。
リン原子含有化合物の添加量は、ポリアミド樹脂(a)のリン原子濃度換算で0.1〜1000質量ppmであることが好ましく、より好ましくは1〜600質量ppmであり、更に好ましくは5〜400質量ppmである。リン原子含有化合物の添加量が0.1質量ppm以上であれば、重縮合中にポリアミド樹脂(a)が着色しにくく透明性が高くなる。リン原子含有化合物の添加量が1000質量ppm以下であれば、ポリアミド樹脂(a)がゲル化しにくく、また、リン原子含有化合物に起因すると考えられるフィッシュアイの成形品中への混入も低減でき、成形品の外観が良好となる。
また、ポリアミド樹脂(a)の重縮合系内に、リン原子含有化合物と併用してアルカリ金属化合物を添加することが好ましい。重縮合中のポリアミド樹脂(a)の着色を防止するためには十分な量のリン原子含有化合物をポリアミド樹脂(a)の重縮合系内に存在させる必要があるが、場合によってはポリアミド樹脂(a)のゲル化を招くおそれがあるため、アミド化反応速度を調整するためにもアルカリ金属化合物を共存させることが好ましい。
アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属水酸化物やアルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属アルコキシド等が好ましい。本発明で用いることのできるアルカリ金属化合物の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムメトキシド、リチウムメトキシド、炭酸ナトリウム等が挙げられるが、これらの化合物に限定されることなく用いることができる。なお、リン原子含有化合物とアルカリ金属化合物のモル比率は、重合速度制御の観点や、黄色度を低減する観点から、リン原子含有化合物:アルカリ金属化合物=1.0:0.05〜1.0:1.5の範囲が好ましく、より好ましくは、1.0:0.1〜1.0:1.2、更に好ましくは、1.0:0.2〜1.0:1.1である。
〔ポリアミド樹脂組成物からなる層(B)〕
本発明のフィルム積層体において、層(B)は、ポリアミド樹脂組成物により構成される。
〔ポリアミド樹脂組成物〕
上述の通り、本発明のフィルム積層体はポリアミド樹脂組成物からなる層(B)を含む。
また、ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(b)74〜94質量%と、0.1質量%〜2.8質量%のオレフィン系エラストマーと、0.01質量%〜3質量%のアイオノマー樹脂と、5.5質量%〜20質量%のポリアミド樹脂(c)とを含む。ここで、ポリアミド樹脂(b)は脂肪族ポリアミドの単独重合体及び該脂肪族ポリアミド樹脂単独重合体を形成する原料単量体を2種以上用いてなる共重合体から選択され、ポリアミド樹脂(c)は、一般式(I)で示されるジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、前記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を50モル%以上含むジカルボン酸単位を有するポリアミド樹脂である。本発明では、ポリアミド樹脂組成物は、さらに、0.01質量%〜1質量%の酸化防止剤を含んでいることが好ましい。なお、本発明のポリアミド樹脂組成物において、ポリアミド樹脂(b)、オレフィン系エラストマー、酸化防止剤、アイオノマー樹脂及びポリアミド樹脂(c)の合計を100質量%とする。
本発明のフィルム積層体において、ポリアミド樹脂(b)を含む層(B)を特定の組成とし、かつ各成分を特定の配合量とすることで、得られるフィルム積層体は、成形時に優れた延伸成形性を有し、かつ得られたフィルム積層体は、透明性、ガスバリア性に優れ、かつレトルト処理や熱水処理後も優れた耐屈曲疲労性、破断強度保持率及び層間密着性を有する。
従来、MXD6を主成分とする層と、ポリアミド6を主成分とする層を有するフィルム積層体においては、柔軟性を改善するためにポリアミド6に柔軟成分であるオレフィン系エラストマーを添加していたが、柔軟成分の添加によりフィルム積層体の透明性が低下するという問題があった。これに対して、本発明では、ポリアミド6等の所定のポリアミド樹脂(b)を含む層(B)にオレフィン系エラストマーに加えて、特定の添加剤を特定量配合したポリアミド樹脂組成物としているため、柔軟性とトレードオフの関係にある透明性も有するフィルム積層体を得ることができる。さらに、本発明のフィルム積層体は、ポリアミド6を主成分とするポリアミド樹脂組成物を特定の組成とすることで、ポリアミド6を主成分とする層(B)の結晶性、延伸性を調整し、その結果、ポリアミド樹脂(a)を主成分として含む層(A)とのフィルム積層体の成形加工性を向上させることができた。
〔ポリアミド樹脂(b)〕
本発明のフィルム積層体において、層(B)を構成するポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(b)を含む。
ポリアミド樹脂(b)としては、例えば、脂肪族ポリアミドの単独重合体やこれらを形成する原料単量体を数種用いた共重合体等(すなわち、脂肪族ポリアミド樹脂であって、単独重合体または共重合体のもの)が挙げられる。脂肪族ポリアミドの単独重合体やこれらを形成する原料単量体を数種用いた共重合体の具体例としては、例えば、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)、ポリエチレンアジパミド(ポリアミド26)、ポリテトラメチレンスクシナミド(ポリアミド44)、ポリテトラメチレングルタミド(ポリアミド45)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリテトラメチレンスベラミド(ポリアミド48)、ポリテトラメチレンアゼラミド(ポリアミド49)、ポリテトラメチレンセバカミド(ポリアミド410)、ポリテトラメチレンドデカミド(ポリアミド412)、ポリペンタメチレンスクシナミド(ポリアミド54)、ポリペンタメチレングルタミド(ポリアミド55)、ポリペンタメチレンアジパミド(ポリアミド56)、ポリペンタメチレンスベラミド(ポリアミド58)、ポリペンタメチレンアゼラミド(ポリアミド59)、ポリペンタメチレンセバカミド(ポリアミド510)、ポリペンタメチレンドデカミド(ポリアミド512)、ポリヘキサメチレンスクシナミド(ポリアミド64)、ポリヘキサメチレングルタミド(ポリアミド65)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンスベラミド(ポリアミド68)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ポリアミド69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンテトラデカミド(ポリアミド614)、ポリヘキサメチレンヘキサデカミド(ポリアミド616)、ポリヘキサメチレンオクタデカミド(ポリアミド618)、ポリノナメチレンアジパミド(ポリアミド96)、ポリノナメチレンスベラミド(ポリアミド98)、ポリノナメチレンアゼラミド(ポリアミド99)、ポリノナメチレンセバカミド(ポリアミド910)、ポリノナメチレンドデカミド(ポリアミド912)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンスベラミド(ポリアミド108)、ポリデカメチレンアゼラミド(ポリアミド109)、ポリデカメチレンセバカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)、ポリドデカメチレンアジパミド(ポリアミド126)、ポリドデカメチレンスベラミド(ポリアミド128)、ポリドデカメチレンアゼラミド(ポリアミド129)、ポリドデカメチレンセバカミド(ポリアミド1210)、ポリドデカメチレンドデカミド(ポリアミド1212)等が挙げられる。
上述したポリアミド樹脂の具体例のなかでも、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンデカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド6と12)、ポリデカメチレンデカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)、及びポリドデカメチレンドデカミド(ポリアミド1212)からなる群より選ばれる少なくとも1種の単独重合体、及び/又はこれらを形成する原料単量体を数種用いた共重合体を用いることがより好ましく、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリウンデカンアミド(ポリアミド11)、ポリドデカンアミド(ポリアミド12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)からなる群より選ばれる少なくとも1種の単独重合体、及び/又はこれらを形成する原料単量体を数種用いた共重合体を用いることがさらに好ましく、ポリカプロアミド(ポリアミド6)が特に好ましい。
ポリアミド樹脂組成物におけるポリアミド樹脂(b)の含有量は、柔軟性や耐屈曲疲労性の観点から74質量%以上であり、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは85質量%以上である。また、フィルム積層体の成形性、層間剥離性やバリア性の観点から、ポリアミド樹脂組成物におけるポリアミド樹脂(b)の含有量は、94質量%以下が好ましく、より好ましくは90質量%以下である。
ポリアミド樹脂(b)は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
[ポリアミド樹脂(c)]
本発明のフィルム積層体において、層(B)を構成するポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(c)を含む。本発明のフィルム積層体は、層(B)を構成するポリアミド樹脂組成物中にポリアミド樹脂(c)を含有することで、層(A)と層(B)との層間密着性を向上させることができる。ポリアミド樹脂(c)としては、ポリアミド層(A)を構成するポリアミド樹脂(a)と同じものが例示される。すなわち、ポリアミド樹脂(c)が前記一般式(I)で示されるジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、前記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を50モル%以上含むジカルボン酸単位を有するポリアミド樹脂であることが好ましい。
また、その他のポリアミド樹脂(c)としては、例えば、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリメタキシリレンスベラミド(ポリアミドMXD8)、ポリメタキシリレンアゼラミド(ポリアミドMXD9)、ポリメタキシリレンセバカミド(ポリアミドMXD10)、ポリメタキシリレンドデカミド(ポリアミドMXD12)、ポリメタキシリレンテレフタラミド(ポリアミドMXDT)、ポリメタキシリレンイソフタラミド(ポリアミドMXDI)、ポリメタキシリレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミドMXDT(H))、ポリメタキシリレンナフタラミド(ポリアミドMXDN)、ポリパラキシリレンアジパミド(ポリアミドPXD6)、ポリパラキシリレンスベラミド(ポリアミドPXD8)、ポリパラキシリレンアゼラミド(ポリアミドPXD9)、ポリパラキシリレンセバカミド(ポリアミドPXD10)、ポリパラキシリレンドデカミド(ポリアミドPXD12)、ポリパラキシリレンテレフタラミド(ポリアミドPXDT)、ポリパラキシリレンイソフタラミド(ポリアミドPXDI)、ポリパラキシリレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミドPXDT(H))、ポリパラキシリレンナフタラミド(ポリアミドPXDN)、ポリパラフェニレンテレフタラミド(PPTA)、ポリパラフェニレンイソフタラミド(PPIA)、ポリメタフェニレンテレフタラミド(PMTA)、ポリメタフェニレンイソフタラミド(PMIA)、ポリ(2,6−ナフタレンジメチレンアジパミド)(ポリアミド2,6−BAポリアミド6)、ポリ(2,6−ナフタレンジメチレンスベラミド)(ポリアミド2,6−BAN8)、ポリ(2,6−ナフタレンジメチレンアゼラミド)(ポリアミド2,6−BAN9)、ポリ(2,6−ナフタレンジメチレンセバカミド)(ポリアミド2,6−BAN10)、ポリ(2,6−ナフタレンジメチレンドデカミド)(ポリアミド2,6−BAN12)、ポリ(2,6−ナフタレンジメチレンテレフタラミド)(ポリアミド2,6−BANT)、ポリ(2,6−ナフタレンジメチレンイソフタラミド)(ポリアミド2,6−BANI)、ポリ(2,6−ナフタレンジメチレンヘキサヒドロテレフタラミド)(ポリアミド2,6−BANT(H))、ポリ(2,6−ナフタレンジメチレンナフタラミド)(ポリアミド2,6−BANN)等のジアミン成分が芳香族環を有するポリアミドが挙げられる。
また、ポリアミド樹脂(c)として、ポリテトラメチレンテレフタラミド(ポリアミド4T)、ポリテトラメチレンイソフタラミド(ポリアミド4I)、ポリテトラメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド4T(H))、ポリテトラメチレンナフタラミド(ポリアミド4N)、ポリペンタメチレンテレフタラミド(ポリアミド5T)、ポリペンタメチレンイソフタラミド(ポリアミド5I)、ポリペンタメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド5T(H))、ポリペンタメチレンナフタラミド(ポリアミド5N)、リヘキサメチレンテレフタラミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンイソフタラミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド6T(H))、ポリヘキサメチレンナフタラミド(ポリアミド6N)、ポリ(2−メチルペンタメチレンテレフタラミド)(ポリアミドM5T)、ポリ(2−メチルペンタメチレンイソフタラミド)(ポリアミドM5I)、ポリ(2−メチルペンタメチレンヘキサヒドロテレフタラミド)(ポリアミドM5T(H))、ポリ(2−メチルペンタメチレンナフタラミド(ポリアミドM5N)、ポリノナメチレンテレフタラミド(ポリアミド9T)、ポリノナメチレンイソフタラミド(ポリアミド9I)、ポリノナメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド9T(H))、ポリノナメチレンナフタラミド(ポリアミド9N)、ポリ(2−メチルオクタメチレンテレフタラミド)(ポリアミドM8T)、ポリ(2−メチルオクタメチレンイソフタラミド)(ポリアミドM8I)、ポリ(2−メチルオクタメチレンヘキサヒドロテレフタラミド)(ポリアミドM8T(H))、ポリ(2−メチルオクタメチレンナフタラミド)(ポリアミドM8N)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド(ポリアミドTMHT)、ポリトリメチルヘキサメチレンイソフタラミド(ポリアミドTMHI)、ポリトリメチルヘキサメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミドTMHT(H))、ポリトリメチルヘキサメチレンナフタラミド(ポリアミドTMHN)、ポリデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド10T)、ポリデカメチレンイソフタラミド(ポリアミド10I)、ポリデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド10T(H))、ポリデカメチレンナフタラミド(ポリアミド10N)、ポリウンデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド11T)、ポリウンデカメチレンイソフタラミド(ポリアミド11I)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド11T(H))、ポリウンデカメチレンナフタラミド(ポリアミド11N)、ポリドデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド12T)、ポリドデカメチレンイソフタラミド(ポリアミド12I)、ポリドデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド12T(H))、ポリドデカメチレンナフタラミド(ポリアミド12N)等のジカルボン酸成分が芳香族環を有するポリアミドも例示できる。
さらに、ポリアミド樹脂(c)として、ポリ(1,3−シクロヘキサンジメチレンアジパミド)(ポリアミド1,3−BAC6)、ポリ(1,3−シクロヘキサンジメチレンスベラミド(ポリアミド1,3−BAC8)、ポリ(1,3−シクロヘキサンジメチレンアゼラミド)(ポリアミド1,3−BAC9)、ポリ(1,3−シクロヘキサンジメチレンセバカミド)(ポリアミド1,3−BAC10)、ポリ(1,3−シクロヘキサンジメチレンドデカミド)(ポリアミド1,3−BAC12)、ポリ(1,3−シクロヘキサンジメチレンテレフタラミド)(ポリアミド1,3−BACT)、ポリ(1,3−シクロヘキサンジメチレンイソフタラミド)(ポリアミド1,3−BACI)、ポリ(1,3−シクロヘキサンジメチレンヘキサヒドロテレフタラミド)(ポリアミド1,3−BACT(H))、ポリ(1,3−シクロヘキサンジメチレンナフタラミド)(ポリアミド1,3−BACN)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンアジパミド)(ポリアミド1,4−BAC6)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンスベラミド)(ポリアミド1,4−BAC8)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンアゼラミド)(ポリアミド1,4−BAC9)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンセバカミド)(ポリアミド1,4−BAC10)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンドデカミド)(ポリアミド1,4−BAC12)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタラミド)(ポリアミド1,4−BACT)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンイソフタラミド)(ポリアミド1,4−BACI)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンヘキサヒドロテレフタラミド)(ポリアミド1,4−BACT(H))、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンナフタラミド)(ポリアミド1,4−BACN)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンアジパミド)(ポリアミドPACM6)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンスベラミド)(ポリアミドPACM8)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンアゼラミド)(ポリアミドPACM9)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンセバカミド)(ポリアミドPACM10)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンドデカミド)(ポリアミドPACM12)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンテトラデカミド)(ポリアミドPACM14)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンヘキサデカミド)(ポリアミドPACM16)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンオクタデカミド)(ポリアミドPACM18)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンテレフタラミド)(ポリアミドPACMT)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンイソフタラミド)(ポリアミドPACMI)、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンヘキサヒドロテレフタラミド)(ポリアミドPACMT(H))、ポリ(4,4’−メチレンビスシクロヘキシレンナフタラミド)(ポリアミドPACMN)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)アジパミド)(ポリアミドMACM6)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)スベラミド)(ポリアミドMACM8)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)アゼラミド)(ポリアミドMACM9)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)セバカミド)(ポリアミドMACM10)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)ドデカミド)(ポリアミドMACM12)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)テトラデカミド)(ポリアミドMACM14)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)ヘキサデカミド)(ポリアミドMACM16)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)オクタデカミド)(ポリアミドMACM18)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)テレフタラミド)(ポリアミドMACMT)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)イソフタラミド)(ポリアミドMACMI)、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)ヘキサヒドロテレフタラミド)(ポリアミドMACMT(H))、ポリ(4,4’−メチレンビス(2−メチル−シクロヘキシレン)ナフタラミド)(ポリアミドMACMN)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンアジパミド)(ポリアミドPACP6)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンスベラミド)(ポリアミドPACP8)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンアゼラミド)(ポリアミドPACP9)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンセバカミド)(ポリアミドPACP10)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンドデカミド)(ポリアミドPACP12)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンテトラデカミド)(ポリアミドPACP14)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンヘキサデカミド)(ポリアミドPACP16)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンオクタデカミド)(ポリアミドPACP18)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンテレフタラミド)(ポリアミドPACPT)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンイソフタラミド)(ポリアミドPACPI)、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンヘキサヒドロテレフタラミド)(ポリアミドPACPT(H))、ポリ(4,4’−プロピレンビスシクロヘキシレンナフタラミド)(ポリアミドPACPN)、ポリイソホロンアジパミド(ポリアミドIPD6)、ポリイソホロンスベラミド(ポリアミドIPD8)、ポリイソホロンアゼラミド(ポリアミドIPD9)、ポリイソホロンセバカミド(ポリアミドIPD10)、ポリイソホロンドデカミド(ポリアミドIPD12)、ポリイソホロンテレフタラミド(ポリアミドIPDT)、ポリイソホロンイソフタラミド(ポリアミドIPDI)、ポリイソホロンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミドIPDT(H))、ポリイソホロンナフタラミド(ポリアミドIPDN)等の脂環式ジアミンや脂環式ジカルボン酸を有するポリアミドも例示される。ポリアミド樹脂(c)としては、これらポリアミド樹脂を原料単量体で用いてもよいし、数種用いた共重合体等を使用してもよい。
また、ポリアミド樹脂(c)として、上記ポリアミド樹脂の1種のみを単独で用いてもよいし、複数種類のリアミド樹脂を混合して用いてもよい。
上述したポリアミド樹脂(c)ポリアミド樹脂の具体例のなかでも、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリメタキシリレンセバカミド(ポリアミドMXD10)を用いることがより好ましく、ポリメタキシリレンアジパミドを用いることがさらに好ましい。さらに、本発明のフィルム積層体において、ポリアミド層(A)と、ポリアミド樹脂組成物からなる層(B)との層間密着性を向上させる観点から、ポリアミド樹脂組成物中のポリアミド樹脂(c)とポリアミド層(A)を構成するポリアミド樹脂(a)は、それぞれ独立に、一般式(I)で示されるジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、下記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を50モル%以上含むジカルボン酸単位とを有するポリアミド樹脂であることが好ましく、同じポリアミド樹脂であることがより好ましい。
ポリアミド樹脂組成物におけるポリアミド樹脂(c)の含有量は、ポリアミド樹脂(a)からなる層(A)との接着性を向上する観点から、5.5質量%以上が好ましく、より好ましくは7質量%以上である。また、柔軟性や延伸加工性の低下を抑える観点から、ポリアミド樹脂組成物におけるポリアミド樹脂(c)の含有量は、20質量%以下が好ましく、より好ましくは18質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以下である。
ポリアミド樹脂組成物におけるポリアミド樹脂(b)とポリアミド樹脂(c)の質量比(ポリアミド樹脂(b)/ポリアミド樹脂(c))の比率は、6〜15であることが好ましく、8〜10であることがより好ましく、8.5〜9であることがさらに好ましい。
〔オレフィン系エラストマー〕
本発明のフィルム積層体において、層(B)を構成するポリアミド樹脂組成物は、オレフィン系エラストマーを含む。
本発明におけるオレフィン系エラストマーは、エチレン及びプロピレンから選ばれる少なくとも1種と、α,β−不飽和カルボン酸単量体及び不飽和カルボン酸エステル単量体から選ばれる少なくとも1種とを共重合した重合体である。
α,β−不飽和カルボン酸単量体としては、アクリル酸及びメタクリル酸などが挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸エステル単量体としては、これら不飽和カルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル又はこれらの混合物などが挙げられる。
オレフィン系エラストマーとしては、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体、プロピレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体、エチレン・プロピレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル系共重合体、プロピレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル系共重合体、エチレン・プロピレン・α,β−不飽和カルボン酸エステル系共重合体、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸/不飽和カルボン酸エステル系共重合体、プロピレン・α,β−不飽和カルボン酸/不飽和カルボン酸エステル系共重合体、エチレン・プロピレン・α,β−不飽和カルボン酸/不飽和カルボン酸エステル系共重合体を挙げることができる。
オレフィン系エラストマーとして、上記オレフィン系エラストマーの1種のみを単独で用いてもよいし、複数種類のオレフィン系エラストマーを混合して用いてもよい。
これらの中でも、エチレンと(メタ)アクリル酸エステル単量体とを共重合したエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好ましく、具体的には、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルメタクリレート共重合体等が好ましい。なかでも、成形時の熱的安定性と少量添加での効果の観点からエチレン−エチルアクリレート共重合体がオレフィン系エラストマーとして好ましく用いられる。
また、本発明で使用するオレフィン系エラストマーは、特に、エチレン等のオレフィン成分と(メタ)アクリル酸エステル成分との質量比(エチレン等のオレフィン成分:(メタ)アクリル酸エステル成分)が90:5〜70:30の範囲であるエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好ましく挙げられる。
本発明では特に、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体における(メタ)アクリル酸エステルの含有量が5〜30質量%であることが好ましい。このような範囲とすることにより、多層フィルムの耐ピンホール性をより向上させることができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物において、オレフィン系エラストマーの含有量は、得られるフィルム積層体の耐屈曲疲労性の観点から0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらにより好ましくは0.7質量%以上であり、特に好ましくは1質量%以上である。また、フィルム積層体の透明性を維持する観点から、ポリアミド樹脂組成物におけるオレフィン系エラストマーの含有量は、2.8質量%以下が好ましく、より好ましくは2.5質量%以下であり、特に好ましくは2.0質量%以下であり、一層好ましくは1.5質量%以下である。
〔酸化防止剤〕
本発明のフィルム積層体の層(B)を構成するポリアミド樹脂組成物は酸化防止剤を含有することが好ましい。酸化防止剤としては、イルガノックス1098に代表されるフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、IRGAFOS168等に代表されるリン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒドラジン系酸化防止剤、アミド系酸化防止剤等が挙げられるが、本発明においてはフェノール系酸化防止剤が好ましく用いられる。本発明のポリアミド樹脂組成物において、フェノール系酸化防止剤を使用することで、成形時の増粘等が起こりにくく、さらにレトルト処理後の破断強度等の機械物性の保持により優れる。フェノール系酸化防止剤の具体例としては、例えば、ビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸][エチレンビス(オキシエチレン)](商品名:イルガノックス245)、N’,N’−ビス3−(3’−5’ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニルヘキサメチレンジアミン(商品名:イルガノックス1098)、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート](商品名:イルガノックス1010)等が挙げられる。なかでも、N’,N’−ビス3−(3’−5’ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニルヘキサメチレンジアミン(商品名:イルガノックス1098)が好ましく用いられる。
酸化防止剤として、上記酸化防止剤の1種のみを単独で用いてもよいし、複数種類の酸化防止剤を混合して用いてもよい。
ポリアミド樹脂組成物において、酸化防止剤の含有量は、0.01質量%〜1質量%であることが好ましい。酸化防止剤の含有量を0.01質量%以上とすることにより、フィルム積層体の熱水処理後の機械物性の低下や耐屈曲性の低下を抑えることができる。同様の観点から、酸化防止剤の含有量は、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.08質量%以上であることがさらに好ましく、0.1質量%以上であることが一層好ましい。また、酸化防止剤の含有量の上限値は、実用性のある材料コストの観点から、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下であり、一層好ましくは0.3質量%以下である。
〔アイオノマー樹脂〕
本発明のフィルム積層体の層(B)を構成するポリアミド樹脂組成物はアイオノマー樹脂を含有する。
アイオノマー樹脂は、オレフィン単位と不飽和カルボン酸単位からなる主鎖の側鎖カルボキシル基を金属イオンで部分的に中和(金属イオンを介して架橋)したオレフィン/不飽和カルボン酸共重合体である。
オレフィンとしては、エチレン、プロピレン等が例示されるが、中でもエチレンが好ましく用いられる。α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく用いられるが、他の不飽和カルボン酸エステル単量体が共重合されていても構わない。
本発明では、特に、アイオノマー樹脂が、エチレン−メタクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸共重合体の少なくとも一方を含むことが好ましい。
中和カルボキシル基の金属イオン成分としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン等のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンの他、アルミニウムイオン、スズイオン、チタンイオン、マンガンイオン、鉄イオン、ニッケルイオン、銅イオン、亜鉛イオン、カドミウムイオン等が挙げられる。これらの金属イオン成分のうちの1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。これらの中でも亜鉛イオン、ナトリウムイオンを金属イオン成分として用いることがポリアミド樹脂との親和性向上の観点から好ましく、亜鉛イオンがさらに好ましい。アイオノマー樹脂のカルボキシル基の中和度(全カルボキシル基数に対する中和カルボキシル基数の割合(中和カルボキシル基数の割合/全カルボキシル基数)×100(単位:%))は、20%〜80%であることが好ましく、30%〜70%であることがより好ましい。アイオノマー樹脂のカルボキシル基の中和度が20%以上であると、フィルム積層体を構成する層(B)の透明性がより良好となり好ましい。アイオノマー樹脂のカルボキシル基の中和度が80%以下であると、アイオノマー樹脂の溶融流動性の低下が避けられ、フィルム積層体1の透明性がより良好であるので好ましい。
ポリアミド樹脂組成物におけるアイオノマー樹脂の含有量はポリアミド樹脂組成物の各成分の相溶性を向上させて透明性を上げる観点から、ポリアミド樹脂組成物中に0.01質量%以上が好ましく、より好ましくは0.05質量%以上であり、さらに好ましくは0.1質量%以上である。同様に、フィルム積層体の透明性の観点から3質量%以下が好ましく、より好ましくは0.5質量%以下である。アイオノマー樹脂は、ポリアミド樹脂組成物中に、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。2種以上含まれている場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
また、アイオノマー樹脂がフィルム積層体中においてアイオノマー樹脂同士又は他の成分と反応している場合もあるが、この場合も本発明のフィルム積層体の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明では、また、ポリアミド樹脂組成物における、アイオノマー樹脂とオレフィン系エラストマーの質量比(アイオノマー樹脂/オレフィン系エラストマー)が0.04〜0.4であることが好ましい。前記質量比率の下限値は0.05以上がより好ましく、前記質量比の上限値は0.3以下であることがより好ましい。このような範囲とすることにより、フィルム積層体の引張弾性率がより向上する傾向にある。
特に、オレフィン系エラストマーおよびアイオノマー樹脂が、それぞれ独立に、エチレン−メタクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸共重合体の少なくとも一方を含む場合、両者の相溶性が向上し、上記効果がより効果的に発揮される。
〔その他の成分〕
層(B)を構成するポリアミド樹脂組成物には、本発明の目的及び作用効果を阻害しない範囲で、ポリアミド樹脂に一般に用いられる各種の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、無機充填材、難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤、アンチブロッキング剤、安定剤及びカップリング剤などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの添加剤は、それぞれ、1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。但し、これらの添加剤の配合量は、層(B)を構成する成分の合計質量に対して10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは3質量%以下であり、一層好ましくは1質量%以下である。上記添加剤を配合する場合、配合量の下限値としては、層(B)を構成する成分の合計質量に対して0.01質量%以上であることが好ましい。
また、層(B)には、本発明の目的及び作用効果を阻害しない範囲で、ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。
〔フィルム積層体の成形〕
本発明のフィルム積層体は、上記のポリアミド樹脂組成物及びポリアミド樹脂(a)(層(A)がポリアミド樹脂(a)以外の成分を含有する場合、ポリアミド樹脂(a)を含む組成物)を使用して、例えば、公知のフィルム積層体の製造方法により製造することができる。
フィルム積層体の製造方法としては、例えば、キャスティング法やチューブラー法等が挙げられる。キャスティング法では、例えば、各層を構成するポリアミド樹脂(a)やポリアミド樹脂組成物等の原料を複数の押出機により溶融し、T−ダイあるいはコートハンガーダイによりフラットフィルム状に共押出し、キャスティングロール面上にキャスティングした後に、冷却してフィルムを製造することにより未延伸フィルム積層体を製造することができる。
チューブラー法では、例えば、リング状ダイにより筒状に溶融押出したチューブ状物を空冷あるいは水冷して未延伸フィルム積層体を製造することができる。
また、ポリアミド樹脂(a)及びポリアミド樹脂組成物からなるフィルムを別々に押出してフィルム状にしたのち、それぞれを熱圧着することにより未延伸フィルム積層体とすることもできる。また、各フィルムを接着剤によって貼り合わせてもよい。
こうして製造されたフィルム積層体は未延伸の状態で使用することもできるが、得られるフィルム積層体の強度及びガスバリア性の観点から二軸延伸し、二軸延伸フィルム積層体として使用することが好ましい。尚、フィルム積層体が延伸されているか否かについては、フィルム積層体の(屈折率等の測定)によって確認可能である。
なお、未延伸フィルム積層体は、延伸前に予熱することが好ましい。予熱温度は75℃〜150℃の範囲が好ましく、より好ましくは80℃〜140℃である。予熱温度を当該温度範囲とすることで、延伸ムラが少なく、優れた機械物性を有する延伸フィルム積層体が得られる。また、予熱時間(予熱開始から延伸するまでの時間)は、5秒〜60秒の範囲が好ましく、より好ましくは7秒〜40秒、更に好ましくは10秒〜30秒である。予熱時間を当該時間とすることで、延伸ムラが少なく、優れた機械物性を有する延伸フィルム積層体が得られる。
次に、得られた未延伸フィルム積層体の延伸は、例えば、従来から知られている工業的方法により行うことができる。例えば、キャスティング法によって製造された未延伸フィルム積層体を二軸延伸する方法としては、例えば、同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法、チューブラー延伸法が挙げられる。同時二軸延伸法では、未延伸シートをテンター式同時二軸延伸機で縦横同時に延伸する。逐次二軸延伸法では、T−ダイより溶融押出しした未延伸シートをロール式延伸機で縦方向に延伸した後、テンター式延伸機で横方向に延伸する。チューブラー延伸法では、環状ダイより成形したチューブ状シートを気体の圧力でインフレーション式に縦横同時に延伸する。延伸工程をフィルム積層体の製造に引き続き、連続して実施してもよいし、フィルム積層体を一旦巻き取り、別工程として延引を実施してもよい。
フィルム積層体の延伸倍率は、使用用途によって異なるが、T−ダイを用いる製造工程において、ポリアミド樹脂自体の延伸性の観点から、縦方向、横方向ともに、それぞれ、1.5倍以上5.0倍以下であることが好ましく、2.0倍以上4.0倍以下であることがより好ましい。フィルム積層体の縦方向又は横方向のいずれかの延伸倍率が5.0倍以下であれば、延伸工程での破断頻度をより効果的に低く抑えることができる。
冷却ロールの温度は20℃以上50℃以下であることが好ましく、30℃以上45℃以下であることがより好ましい。冷却ロールの温度が50℃より低い場合、フィルム積層体中の結晶の成長を抑えることができるため、得られるフィルム積層体は透明性を有する。一方、冷却ロールの温度が20℃より高い場合には、延伸後のフィルム積層体の強度を保つことができる。
延伸温度は、30℃以上250℃以下であることが好ましく、50℃以上220℃以下であることがより好ましい。延伸温度が30℃以上であれば、延伸工程での破断頻度を抑えることができる。延伸温度が250℃以下であれば、延伸工程での破断頻度を抑えることができることに加えて、延伸後のフィルム積層体の強度及び透明性に優れたものとすることができる。
上記の方法により延伸されたフィルム積層体を、引続き熱処理することが望ましい。延伸フィルムを熱処理することにより常温における寸法安定性を延伸フィルム積層体に付与することができる。この場合の延伸フィルム積層体の熱処理温度は、100℃以上250℃以下であることが好ましく、150℃以上220℃以下であることがより好ましい。延伸フィルム積層体の熱処理温度が100℃以上であれば、熱工程が十分であり、巻き取り後の延伸フィルム積層体の収縮が抑えられ、寸法安定性に優れる。延伸フィルム積層体の熱処理温度が250℃以下であれば、延伸フィルム積層体の透明性が優れたものとなる。
熱処理操作により、充分に熱固定された延伸フィルム積層体は、常法に従い、冷却して巻き取ることができる。
延伸倍率や加工条件が前記の範囲内にあることにより、得られるフィルム積層体の強度やガスバリア性を確保でき、延伸時にフィルム積層体が破断することなく、安定した操業が可能となる。
さらにフィルム積層体に印刷性、ラミネート性、粘着剤付与性を高めるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理等の表面処理を行ってもよい。また、必要に応じて、フィルム積層体に上述のような表面処理を行った後、印刷、ラミネート、粘着剤塗布、ヒートシール等の二次加工工程を経てそれぞれの目的とする用途に使用することができる。
本発明のフィルム積層体は、包装材料又は容器として好ましく用いられる。本発明の包装材料又は容器としては、食品用、医療用、化粧料用などが例示され、食品用として好ましい。
本発明の包装材料又は容器に充填又は包装できる内容物としては、米菓、豆菓子、ナッツ類、ビスケット、クッキー、ウェハース菓子、マシュマロ、パイ、半生ケーキ、キャンディ、スナック菓子などの菓子類、パン、スナックめん、即席めん、乾めん、パスタ、無菌包装米飯、ぞうすい、おかゆ、包装もち、シリアルフーズなどのステープル類、漬物、煮豆、納豆、味噌、凍豆腐、豆腐、なめ茸、こんにゃく、山菜加工品、ジャム類、ピーナッツクリーム、サラダ類、冷凍野菜、ポテト加工品などの農産加工品、ハム類、ベーコン、ソーセージ類、チキン加工品、コンビーフ類などの畜産加工品、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、水産練製品、かまぼこ、のり、佃煮、かつおぶし、塩辛、スモークサーモン、辛子明太子などの水産加工品、桃、みかん、パイナップル、りんご、洋ナシ、さくらんぼなどの果肉類、コーン、アスパラガス、マッシュルーム、玉ねぎ、人参、大根、じゃがいもなどの野菜類、ハンバーグ、ミートボール、水産フライ、ギョーザ、コロッケなどを代表とする冷凍惣菜、チルド惣菜などの調理済食品、バター、マーガリン、チーズ、クリーム、インスタントクリーミーパウダー、育児用調整粉乳などの乳製品、液体調味料、レトルトカレー、ペットフードなどの食品類、タバコ、使い捨てカイロ、医薬品、化粧品などが挙げられる。

また、本発明の包装材料又は容器に被保存物を充填又は包装した後、被保存物に適した形で、包装材料又は容器の殺気処理を行うことができる。殺菌方法としては、例えば、100℃以下でのボイル処理、100℃以上のセミレトルト処理、レトルト処理、130℃以上のハイレトルト処理等の加熱殺菌、紫外線、マイクロ波、ガンマ線等の電磁波殺菌、エチレンオキサイド等のガス処理、過酸化水素や次亜塩素酸等の薬剤殺菌等が挙げられる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
なお、以下の実施例及び比較例では、以下の材料を用いた。
ポリアミド樹脂(a)、ポリアミド樹脂(c):ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)、商品名:MXナイロンS6011(三菱ガス化学株式会社製)
ポリアミド樹脂(b):ポリアミド6、以下「PA6」とも称す:商品名:UBEナイロン1022B(宇部興産株式会社製)
オレフィン系エラストマー:エチレン−エチルアクリレート共重合体、以下「EEA」とも称す:商品名:UBEポリエチレンZE708(宇部丸善ポリエチレン株式会社製)、エチレン−エチルアクリレート共重合体におけるアクリル酸エステルの含有量は16質量%である。
酸化防止剤:フェノール系酸化防止剤、イルガノックス(Irganox)1098(BASF社製)
アイオノマー樹脂:エチレン−メタクリル酸共重合体のZn2+アイオノマー、アイオノマー樹脂のカルボキシル基の中和度60%、商品名:ハイミラン1706(三井・デュポン株式会社製)
(実施例1)
2台の押出機を有する多層フィルム押出機を用いて、ポリアミド樹脂(a)からなる層(A)、ポリアミド樹脂組成物からなる層(B)を、(B)層/(A)層/(B)層の3層構成になるように、ポリアミド樹脂(a)からなる層(A)の押出温度を260℃、ポリアミド樹脂組成物からなる層(B)の押出温度を250℃、フィードブロック及びTダイ温度を250℃で押出成形した。なお、フィルム積層体成形時にはピニング装置を用い6.5KVの電圧をかけた。また、冷却ロールの温度は20℃とした。各層の厚みを45μm/45μm/45μmとし、総厚みが135μmの未延伸多層フィルム(未延伸フィルム積層体)を得た。次に、この未延伸多層フィルムを同時二軸延伸機(東洋精機製作所製、EX10−S5)にて3×3倍に延伸し、総厚み15μmの多層延伸フィルム(延伸フィルム積層体)を得た。延伸は、予熱温度80℃、予熱時間30秒、熱固定温度215℃、熱固定時間30秒、延伸速度3m/分で実施した。
ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(b)としてポリアミド6を88.7質量%と、オレフィン系エラストマーとしてUBEポリエチレンZE708(EEA)を1質量%と、酸化防止剤としてイルガノックス1098を0.1質量%と、アイオノマー樹脂としてハイミラン1706を0.2質量%と、ポリアミド樹脂(c)としてMXD6(MXD6ナイロンS6011)を10質量%とをドライブレンドにて混合したのち、押出機に投入して使用した。
(実施例2)
延伸加工時の予熱温度を140℃としたこと以外は実施例1と同様にしてフィルム積層体を作製した。
(比較例1)
(B)層をポリアミド6のみで構成したこと以外は実施例1と同様にしてフィルム積層体を作製した。
(比較例2)
(B)層をポリアミド6のみで構成したとしたこと以外は実施例2と同様にしてフィルム積層体を作製した。
(比較例3)
ポリアミド6単層フィルム(厚みは135μmである)とした以外は実施例2と同様にフィルム成形を行った。
(実施例3)
ポリアミド樹脂組成物の酸化防止剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にフィルム積層体を作製した。
(比較例5)
ポリアミド樹脂組成物のアイオノマー樹脂を添加しなかった以外は、実施例1と同様にフィルム積層体を作製した。
(比較例6)
ポリアミド樹脂組成物のオレフィン系エラストマーの添加量を3質量%とした以外は、実施例1と同様にフィルム積層体を作製した。
(比較例7)
ポリアミド樹脂組成物のポリアミド樹脂(c)の添加量を5質量%とし、アイオノマー樹脂を添加しなかった以外は、実施例1と同様にフィルム積層体を作製した。
(比較例8)
ポリアミド樹脂組成物のポリアミド樹脂(c)の添加量を25質量%とし、アイオノマー樹脂を添加しなかった以外は、実施例1と同様にフィルム積層体を作製した。
(比較例9)
ポリアミド樹脂組成物の酸化防止剤、アイオノマー樹脂及びポリアミド樹脂(c)を添加しなかった以外は、実施例1と同様にフィルム積層体を作製した。
(比較例10)
ポリアミド樹脂組成物のオレフィン系エラストマー、酸化防止剤及びポリアミド樹脂(c)を添加しなかった以外は、実施例1と同様にフィルム積層体を作製した。
(生産性)
実施例1〜3及び比較例1〜3、比較例5〜10のそれぞれにおいて延伸加工を10回実施して破断が生じなかった場合を「○」と評価し、延伸時に破断が生じた場合を「×」と評価した。
(熱水処理後のフィルム積層体の耐屈曲疲労性)
実施例1〜3及び比較例1〜3、比較例5〜10のそれぞれにおいて作製した多層延伸フィルム(フィルム積層体)を、135℃で30分保持する熱水処理を行った。熱水処理後のフィルムを理学工業(株)製恒温槽付ゲルボフレックステスターにより、MIL−B−131Cに従い、23℃、50%相対湿度(RH)環境下で1000回の屈曲テストを行った後、そのフィルム積層体を記録紙上に設置後、墨汁を塗り、記録紙上に記録された黒点の数を測定した。その結果、個数が5個未満を「○」、個数が5個以上を「×」と判断した。
(酸素ガスバリア性)
実施例1〜3及び比較例1〜3、比較例5〜10のそれぞれにおいて作製した多層延伸フィルム(フィルム積層体)に対して、ASTM D−3985に準じて、ガス透過量測定装置(モダンコントロール製、MOCON−OX−TRAN2/20)を使用して、23℃、60%RH条件下での酸素透過率を測定した。得られた結果を表1に示した。
(レトルト処理後の破断強度保持率(%))
引張試験機(株式会社東洋精機製作所製、製品名「ストログラフV1−C」)を用いて、ASTM D882に準じて、実施例又は比較例で得られた多層延伸フィルムを、23℃、50%RHの雰囲気下で1週間調湿後の引張破断強度を測定し、8回測定した平均値をレトルト処理前の引張破断強度とした。
次に、(株)トミー精工製のオートクレーブ(SR−240)を用いて実施例又は比較例で得られた多層延伸フィルムを121℃30分でレトルト処理を行った。レトルト処理後、23℃、50%RHの雰囲気下で1週間調湿の後、引張破断強度を測定し、8回測定した平均値をレトルト処理後の破断強度とした。かかるレトルト処理後の破断強度の値を、上記で求めた処理前の破断強度(縦方向)の値で除した値×100を破断強度保持率(単位:%)とした。
破断強度保持率(%)=((レトルト処理後の破断強度)/(レトルト処理前の破断強度))×100
(レトルト処理後のフィルム積層体の層間密着性)
前述のレトルト処理した多層延伸フィルムの引張破断強度試験実施後のフィルム積層体を目視により観察し、フィルム積層体の破断面で層間が剥離していないかを確認した。目視観察の結果、層間剥離がみられなかったものは「○」、少しでも層間剥離が見られたものは「×」として判断した。
(ヘイズ)
曇値測定装置(日本電色工業社製、製品名「COH−400A」)を用いて、JIS−K−7105に準じてヘイズ測定を行った。試料は実施例又は比較例で得られた熱水処理前の多層延伸フィルムとし、23℃、50%RHの雰囲気下で1週間調湿後、ヘイズを測定した。
これらの結果に示されるとおり、本実施例で得られたフィルム積層体(多層延伸フィルム)は、(B)層を構成するポリアミド樹脂組成物を特定の樹脂組成とすることで成形加工性に優れるものであった。また、得られた多層延伸フィルムは、ガスバリア性、透明性に優れていた。具体的には、実施例1、2において、延伸時の予熱温度が80℃〜140℃の広い温度範囲でも、フィルム積層体の延伸加工を行うことができ、さらに得られた延伸フィルム積層体は透明性等の物性に優れたものが得られた。さらに、得られた多層延伸フィルムを熱水処理やレトルト処理した後も、耐屈曲疲労性や破断強度がほとんど低下せず機械物性に優れ、層(A)と層(B)間の層間剥離も発生しなかった。
一方、(B)層がポリアミド6のみで構成された比較例1、2の多層延伸フィルムは熱水処理後の耐屈曲疲労性が低く、レトルト処理後の破断強度保持率及び層間密着性も低いものであった。また、フィルム積層体の(B)層を構成するポリアミド樹脂組成物が酸化防止剤を含有しない場合(実施例3)は、レトルト処理後の破断強度保持率がやや劣るものの、実用レベルであった。(B)層を構成するポリアミド樹脂組成物がアイオノマー樹脂を含有しない場合(比較例5)や、オレフィン系エラストマーの含有量が多すぎる場合(比較例6)は、フィルム積層体のヘイズが悪化した。(B)層を構成するポリアミド樹脂組成物がアイオノマー樹脂を含有せず、さらにポリアミド樹脂(c)の含有量が少ない場合(比較例7)層間密着性が弱いものとなり、ポリアミド樹脂(c)の含有量が多すぎる場合(比較例8)は成形加工性が低下し、さらに熱水処理後の耐屈曲疲労性が低下した。(B)層を構成するポリアミド樹脂組成物がポリアミド6とオレフィン系エラストマーの2成分のみである場合(比較例9)は、ヘイズが悪く、さらにレトルト処理後の破断強度保持率が低下した。また(B)層を構成するポリアミド樹脂組成物がポリアミド6とアイオノマー樹脂のみである場合(比較例10)は、成形加工性が低下し、さらに熱水処理後の耐屈曲疲労性、レトルト処理後の破断強度保持率、層間密着性も低下した。
(引張弾性率)
ポリアミド樹脂組成物として、ポリアミド樹脂(b)としてポリアミド6、ポリアミド樹脂(c)としてMXD6(MXD6ナイロンS6011)、オレフィン系エラストマーとしてUBEポリエチレンZE708(EEA)、アイオノマー樹脂としてハイミラン1706を表2に示す質量比となるように、配合した。
得られたポリアミド樹脂組成物を実施例1に従い、厚みが100μmの未延伸単層フィルムを成形した。さらに、前記未延伸単層フィルムを延伸して厚み15μmの延伸単層フィルムを得た。得られた延伸単層フィルムの引張弾性率を引張試験機(エー・アンド・デイ製、テンシロン万能材料試験機 RTA−10KN)により、ASTM D−882に従い、23℃、50%RHの雰囲気下で測定した。結果を下記表2に示す。
上記表2において、MD方向(Machine Direction)はフィルムを製造する際の搬送方向を意味し、TD方向(Transverse Direction)は、MD方向に垂直な方向を意味する。
上記結果から明らかな通り、オレフィン系エラストマーとアイオノマー樹脂の質量比率が実験例A〜実験例Dの範囲のときに、引張弾性率が顕著に高くなることが確認された。すなわち、本発明のフィルム積層体は、オレフィン系エラストマーとアイオノマー樹脂の質量比が0.04〜0.4程度のときに、高い引張弾性率を達成することが分かった。
1 フィルム積層体
10 コア層
11、12 スキン層

Claims (15)

  1. 下記一般式(I)で示されるジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、下記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を50モル%以上含むジカルボン酸単位とを有するポリアミド樹脂(a)を主成分として含むポリアミド層(A)と、ポリアミド樹脂組成物からなる層(B)とが積層されたフィルム積層体であり、
    前記ポリアミド樹脂組成物が、ポリアミド樹脂(b)74〜94質量%と、オレフィン系エラストマー0.1〜2.8質量%と、0.01質量%〜3質量%のアイオノマー樹脂と、ポリアミド樹脂(c)5.5〜20質量%とを含み、
    前記アイオノマー樹脂と前記オレフィン系エラストマーの質量比である、アイオノマー樹脂/オレフィン系エラストマーが、0.04〜0.4であり、
    前記ポリアミド樹脂(b)が脂肪族ポリアミドの単独重合体及び該脂肪族ポリアミド樹脂単独重合体を形成する原料単量体を2種以上用いてなる共重合体から選択され、
    前記ポリアミド樹脂(c)が前記一般式(I)で示されるジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、前記一般式(II)で示される直鎖脂肪族ジカルボン酸単位を50モル%以上含むジカルボン酸単位を有するポリアミド樹脂である、
    フィルム積層体。
    [前記一般式(II)中、mは2〜18の整数を表す。]
  2. 前記ポリアミド樹脂組成物が、さらに、酸化防止剤0.01〜1質量%を含む、請求項1に記載のフィルム積層体。
  3. 前記ポリアミド樹脂(b)がポリアミド6を含む、請求項1または2に記載のフィルム積層体。
  4. 前記ポリアミド樹脂(a)のジアミン単位が、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンまたはこれらの混合物に由来するものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム積層体。
  5. 前記ポリアミド樹脂(a)の直鎖脂肪族ジカルボン酸単位が、アジピン酸、セバシン酸またはこれらの混合物に由来するものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルム積層体。
  6. 前記オレフィン系エラストマーが、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びエチレン−メタクリル酸エステル共重合体の少なくとも一方を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルム積層体。
  7. 前記オレフィン系エラストマーが、エチレン−エチルアクリレート共重合体を含み、前記エチレン−エチルアクリレート共重合体におけるアクリル酸エステルの含有量が5質量%30質量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルム積層体。
  8. 前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤を含む、請求項2〜7のいずれか一項に記載のフィルム積層体。
  9. 前記アイオノマー樹脂が、エチレン−メタクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸共重合体の少なくとも一方を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のフィルム積層体。
  10. 前記ポリアミド樹脂(c)が、ポリメタキシリレンアジパミドである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のフィルム積層体。
  11. 延伸フィルムにより構成された延伸フィルム積層体である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のフィルム積層体。
  12. 前記延伸フィルム積層体は、二軸延伸フィルムにより構成されている、請求項11に記載のフィルム積層体。
  13. 前記オレフィン系エラストマーおよびアイオノマー樹脂が、それぞれ独立に、エチレン−メタクリル酸共重合体及びエチレン−アクリル酸共重合体の少なくとも一方を含む、請求項1〜1のいずれか一項に記載のフィルム積層体。
  14. 請求項1〜1のいずれか一項に記載のフィルム積層体を有する包装材料。
  15. 請求項1〜1のいずれか一項に記載のフィルム積層体を有する容器。
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