JP6806674B2 - 燃料噴射器 - Google Patents

Description

本発明は、噴射器本体の構成部材と位置合わせするための手段が設けられた燃料噴射器に関する。

燃料噴射器は、従来、制御チャンバと噴射ノズルとの間の差圧の影響を受けてスライドする可動ニードルを備える。制御チャンバ内の圧力は、ソレノイド弁の移動の影響を受けて変化し、このソレノイド弁は、コイルの磁界によって引き付けられかつ弁バネによって反発される電機子ステム組立体を備える。ニードル及び電機子ステム組立体は、噴射器の本体内でスライドでき、この噴射器の本体自体は、アクチュエータ本体、弁本体及びノズル本体を含むいくつかの要素によって構成されている。噴射器本体のこれら要素は、噴射器留ネジによって互いにしっかりと接続されており、この噴射器留ネジは、ノズル本体の肩部に支持されており、アクチュエータ本体に螺着され、ノズル本体とアクチュエータ本体との間で弁本体を圧縮する。

本体のうち同軸であり続ける必要がある要素を位置合わせするために、公知の処置は、２つの隣接する要素間で、本体のうち２つの隣接する要素それぞれに形成された相補的なメクラ穴内に部分的に挿入された２つの筒状ピンを使用すること、である。このため、２つの偏心しほぼ径方向で反対側にあるピンは、噴射器本体と弁本体とを位置合わせし、同様に、２つの別のピンは、弁本体とノズル本体とを位置合わせさせる。

ピンを用いたこの位置合わせは、製造許容誤差によって左右され、したがって、完璧ではなく、上記許容誤差は、若干のズレを生じ、品質の改善及び噴射器に必要な圧力が次第に高まっていることを鑑みると、このズレは、もはや許容できない。

本発明は、長手方向軸に沿って延在してアクチュエータ、弁及びノズルを備える燃料噴射器を提案することによって、これら問題を少なくとも部分的に解決することを提案する。

アクチュエータは、ヘッドから下面まで延在する本体を備え、アクチュエータには、上記下面へ開口する孔が形成され、電磁石のコイルは、孔に固定されている。弁は、長手方向軸に沿って上面から下面まで延在する本体を備え、弁には、幅広低圧チャンバを形成する収容部が形成され、流体分配孔は、幅広低圧チャンバの底部の中心から軸方向に延在する。弁は、可動電機子ステム組立体と、低圧チャンバ内を移動する肉厚盤状体の形態にある磁気電機子と、分配孔内をスライドする筒状ステムと、を備えている。ノズルは、上面から噴射ノズルを形成する閉塞端部まで段付スピンドルの形状にある本体を備える。ノズルは、本体内で軸方向にスライドする態様で配設されたニードルをさらに備える。

アクチュエータ本体、弁本体及びノズル本体は、噴射器留ネジによって、長手方向軸に沿って同軸の積層体として互いにしっかりと接続されており、この噴射器留ネジは、ノズル本体の外側肩部を支持し、弁を取り囲み、アクチュエータ本体に螺着されており、噴射器は、アクチュエータ本体及び弁本体を同軸に位置付けるための装置をさらに備える。

位置付け装置は、アクチュエータ本体及び弁本体が径方向で位置合わせした状態から外れるように移動することを防止する径方向位置付け手段と、同じ２つの本体が互いに対して回転することを防止する角度方向位置付け手段と、をさらに備えており、２つの位置付け手段は、分離しており、かつ、独立している。

径方向位置付け手段は、回転筒状リングを備えており、この回転筒状リングは、弁本体に形成された位置付け孔に部分的に、かつ、アクチュエータ本体に形成された相補的な位置付け孔に部分的に、取り付けられている。

さらに、弁本体に形成された位置付け孔は、低圧チャンバの外周を形成するカウンタボアであり、アクチュエータ本体に形成された位置付け孔は、上記アクチュエータ本体の下面へ開口する孔の外周を形成する。

弁本体に形成された位置付け孔は、円状肩部を介して低圧チャンバに取り付けられており、筒状リングは、この円状肩部を当接支持する。

さらに、筒状リングは、孔に、アクチュエータ本体の下面へ開口する狭小部を形成する。

コイルは、リングの円状縁部を当接支持するアクチュエータ本体の孔に配設され、それにより、コイルは、上記孔内に押し込まれ、低圧チャンバは、アクチュエータ本体内へ延在し、磁気電機子は、アクチュエータ本体の内側を移動する。

より具体的には、コイルの外面には、襟部を形成する縮径部と接続肩部とが形成され、上記襟部は、筒状リング内に挿入されており、それにより、コイルは、アクチュエータ本体の下面と面一になっており、磁気電機子は、弁本体の内側を移動する。

筒状リングは、非磁性金属から製造され得る。

さらに、角度方向位置付け手段は、雄型部材を備え、この雄型部材は、コイルが配設される孔に対する周辺の位置でアクチュエータ本体に形成されてアクチュエータ本体の下面へ開口する収容部へ部分的に、かつ、低圧チャンバに対する周辺の位置で弁本体に形成されて弁本体の上面へ開口する収容部へ部分的に、延在している。

特に、雄型部材は、ピンであり、２つの収容部は、２つの位置合わせした孔であり、ピンは、一方の孔へ部分的に、かつ、他方の孔へ部分的に、挿入されている。

ここで、以下の図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。

本発明にかかる位置合わせ手段が設けられた噴射器を示す軸方向断面図である。 第１実施形態によって生成された上記手段を備える噴射器の領域を示す拡大詳細軸方向断面図である。 第２実施形態によって生成された上記手段を備える噴射器の領域を示す拡大詳細軸方向断面図である。

図１は、燃料噴射器１０の軸方向断面図を示しており、この燃料噴射器は、図面の頂部に描かれた噴射器ヘッド１２から図面の底部に描かれた噴射ノズル１４まで長手方向軸Ａ１に沿って延在する。

説明を明確に簡素化する目的で、図１のランダム配列を使用する、すなわち、「頂部、底部、上方、下方、上側または下側」のような用語は、説明または本発明の範囲を限定することなく使用され得る。

噴射器１０は、ヘッド１２を備えており、このヘッドには、高圧入口開口部１６と低圧出口開口部１８とが配列されており、この低圧出口開口部は、部分的にのみ視認可能である。噴射器ヘッド１２は、アクチュエータ２０にしっかりと接続されており、このアクチュエータは、アクチュエータ本体２２を有し、このアクチュエータ本体自体は、噴射器留ネジ２４を用いて、制御弁２６に及び噴射ノズル１４の本体２８にしっかりと接続されている。

アクチュエータ本体２２は、長手方向軸Ａ１を有するほぼ回転筒状であり、ヘッド１２から下面３０まで延在する。さらに、アクチュエータ本体の外側筒状面には、上記下面３０の近くにおいて、雄ネジ３２が設けられており、この雄ネジは、噴射器留ネジ２４の対になる雌ネジ３４に螺着することによって係合するように設計されている。アクチュエータ本体には、同様に、筒状内孔３６が形成されており、この筒状内孔は、長手方向軸Ａ１と同軸であるが長手方向軸からは若干ずらした第２軸Ａ２に沿って延在する。孔３６は、下面３０へ開口しており、電磁石４０のコイル３８は、孔３６内に固定式に配設されている。ケーブルのような電気接続手段４２は、コイル３８を図示しない外部制御ユニットに接続することを可能とする端子が設けられたコネクタ４４まで具体的な導管に沿って延在しており、コイル３８から噴射器ヘッド１２に向けて延在する。コイル３８自体には、弁バネ４８が配設された中央孔４６が形成されている。

制御弁２６は、回転筒状の弁本体５０を備え、この弁本体は、長手方向軸Ａ１を有し、上面５２と下面５４との間で延在し、弁本体には、第２軸Ａ２と同軸である２つのセクションを備える軸方向孔５６が形成されている。第１セクションは、上記上面５２に開口しており、幅広かつ浅いカウンタボアであり、このカウンタボアは、低圧チャンバ５８を形成し、流体分配孔６２を形成する第２セクションは、この低圧チャンバの底部６０の中央から、下面５４に向けて延在する。いくつかのチャネル入口は、上記軸方向メクラ分配穴６２内に横方向に開口する。

さらに、この説明がベースとしている図１に示す噴射器は、単なる非限定的な例であり、さまざまな代替的な設計は、存在し、言及するが、省略し得るこれら代替例は、特許請求の範囲によって保護される範囲から全く排除されない。例えば、まさに具体化されていることは、長手方向軸Ａ１及び第２軸Ａ２が別個でありかつ平行であること、である。このズレは、欧州特許第１６９３５６３号明細書によって導入されており、さまざまな利点を有するが、必須ではなく、２つの軸が一致している噴射器は、本発明の示唆から、困難なく存在し、得られ得る。

さらに、制御弁２６は、軸方向孔５６内で可動な態様で配設された電機子ステム組立体６４を備える。組立体は、磁気電機子６６及び弁ステム６８を備え、電機子６６は、肉厚円盤の全体形状を有し、この円盤は、低圧チャンバ５８に位置し、弁ステム６８は、さまざまな直径のセクションを備える筒状シャフトである。ステム６８の一端部は、電機子６６の中心に埋め込まれ、電機子に押し付けられており、このため、取り付けられており、弁ステム６８は、電機子６６に対して垂直に延在し、分配孔６２内にきつくスリップ嵌合して配設されている。弁ステム６８は、図２に示すように分配孔６２内で、または、図示しない代替例において複数の径方向穴が径方向に穿孔された筒状スリーブ内で、直接スライドし、このスリーブは、分配孔６２に挿入されている。

図示のように、コイル３８、コイルの中央孔４６、弁バネ４８、弁本体の軸方向孔５６、磁気電機子６６及び弁ステム６８は、同軸であり、第２軸Ａ２に沿って延在する。弁バネ４８は、コイルの中央孔４６の底部と、ヘッドが電機子６６の中央と面一である弁ステム６８と、の間で圧縮されており、電機子ステム組立体６４をコイル３８から離間する位置に向けて付勢する。

この部分のための噴射ノズル１４は、ノズル本体２８、ニードル７０及びニードルバネ７２を備える。

ノズル本体２８は、筒状であり、長手方向軸Ａ１を有し、第１幅広セクション７８とノズル本体のうち複数の噴射穴が形成された底端部においてチップによって閉塞された第２幅狭セクション８０とにおいて、上面７６から下方に延在する段付スピンドル形状にあり、加圧燃料を噴射器１０から噴射させることを可能とする。２つのセクション７８、８０の外面は、横方向の盤状面８２において接続されており、噴射器留ネジ２４は、この盤状面に当接して支持している。

図１に示すように、ノズル本体の上面７６は、弁本体の下面５４ときつく面接触しており、同様に、弁本体の上面５２は、アクチュエータ本体の下面３０ときつく面接触している。一体的な密閉積層体は、噴射器留ネジ２４を利用して形成することが可能となっており、この噴射器留ネジは、ノズル本体の第２幅狭セクション８０の周りに嵌っており、上記ノズル本体の盤状面８２に当接して支持し、長手方向軸Ａ１に沿って軸方向に延在しており、これにより、制御弁２６を取り囲んで上述した対になったネジ３２、３４を利用してアクチュエータ本体２２に螺着される。表面は、接触面の状態の鏡面品質によって、及び、留ネジ２４の十分に高い締結トルクによって、密閉されており、この締結トルクは、アクチュエータ本体の底部、弁本体及びノズル本体間の高圧縮を発生させる。

この例で説明した噴射器のニードル７０は、頂部案内部及び底部案内部間でノズル本体内で案内され、これら頂部案内部及び底部案内部は、ノズル本体に組み込まれている。あるいは、頂部案内部がノズル本体から分離した部品である複数の噴射器があり、このような噴射器の圧縮した積層体の状態で、頂部案内部は、弁とノズル本体との間に介装されている。

アクチュエータ本体２２と弁本体５０とを長手方向軸Ａ１に沿って同軸で位置合わせし、部品を位置合わせから外れるように移動させる危険性を伴って留ネジ２４を締結する前に位置合わせする目的で、噴射器１０には、位置付け装置９２が設けられており、この位置付け装置は、２つの本体２２、５０が位置合わせから外れるように移動することを防止する径方向位置付け手段９４と、一方の本体が他方の本体に対して回転することを防止する角度方向位置付け手段９６と、を備える。

図２を参照して第１実施形態にかかる位置付け装置９２をここで説明する。

径方向位置付け手段９４は、筒状リング９８を備え、この筒状リングは、磁気電機子６６の外径よりも大きい内径と、アクチュエータ本体の孔３６の直径に等しい外径と、を有する。

図からわかるように、低圧チャンバ５８の外周には、カウンタボア１００が形成されており、このカウンタボアの外径は、アクチュエータ本体の孔３６の直径に、同様に、リング９８の外径に、等しく、カウンタボア１００は、第２軸Ａ２に沿って肩部１０２まで延在し、筒状リング９８は、この肩部に当接して支持する。リング９８は、カウンタボア１００の深さよりも大きい高さを有し、肩部１０２は、弁本体の上面５２に対して上記深さに位置し、このようにして、配設され、したがって、リング９８は、弁本体の上面５２を越えて突出し、その回転軸として第２軸Ａ２を有する筒状体を形成する。

さらに、コイル３８の横方向外面には、コイルのうち弁に近接する底端部において、襟部１０４を形成する縮径したセクションを設け、この襟部１０４は、リング９８の内径よりも若干小さい直径と、リング９８の突出部分の長さよりも大きい長さと、を有し、上記襟部１０４は、別の肩部を介して、コイル３８の本体の横方向面に接続されている。

このため、設置すると、リング９８は、上記リング９８の外側筒状面を介して、第２軸Ａ２に沿って弁本体５０のカウンタボア１００とアクチュエータ本体の孔３６とを位置合わせする。磁気電機子６６は、リング９８の中心において低圧チャンバ５８内を移動し、コイルの襟部１０４は、リング９８内に係合し、これにより、コイルの下面は、アクチュエータ本体の下面３０と面一になる。

したがって、リング９８は、アクチュエータ本体２２と弁本体５０との径方向変位によるズレを防止する。対照的に、リングは、これらアクチュエータ本体及び弁本体が互いに対して第２軸Ａ２回りに回転することを防止せず、そのために、角度方向位置付け手段９６が設けられており、この角度方向位置付け手段は、ピン１０６を備え、このピンは、アクチュエータ本体２２に形成された孔１０８内に挿入され、弁本体５０に形成された対になる孔１１０内にきつく嵌合されている。さらに、ピンは、アクチュエータ本体２２及び弁本体５０の周辺において、リング９８の外側に偏心している。このように位置付けると、すでにリング９８によって保持されている２つの本体２２、５０は、同様に、偏心ピン１０６によって互いに対して回転することが防止されている。

ここで、上記実施形態との差異に関して及び図３を参照して、第２実施形態を説明する。

主な差異は、径方向位置付け手段９４に関し、コイル３８が襟部１０４を有していないということにある。したがって、リング９８は、アクチュエータ本体の孔３６内に挿入され、孔の直径を狭くし、これにより、コイル３８は、上記孔３６内へ押し込まれ、リング９８の頂部を当接支持する。したがって、コイル３８は、アクチュエータ本体の下面３０と面一とはなっていない。

図３においてわかるように、低圧チャンバ５８は、所定空間を占め、この空間は、弁本体５０内へ部分的に、かつ、アクチュエータ本体の上記孔３６内へ部分的に、延在する。

コイル３８が孔３６の内側で後退位置にあるので、弁ステム６８は、第１実施形態にかかるステムよりも長く、低圧チャンバ５８のうち噴射器本体内へ延在する部分において、磁気電機子６６が依然としてコイル３８にできるだけ近接して位置することを保証する。

実施形態にかかわらず、電機子にあるコイルの磁力を最大化することを補助するために、筒状リング９８は、非磁性金属で形成され得る。

別個のかつ相補的な径方向位置付け手段及び角度方向位置付け手段が協働することによって達成されるアクチュエータ本体と弁本体とを同軸に位置付けることは、同様に、弁本体とノズル本体とを、または、言及する代替例において弁本体と頂部案内部とを、完璧に位置合わせするために使用され得る。

さらに、噴射器１０には、噴射器の要素間で相補的なセクションを備える内側チャネル及び導管が形成されており、上記チャネル及び導管は、高圧回路１１２と低圧帰還回路１１４とを形成し、これら回路には、動作中に燃料が流れる。

噴射器１０の全体的な動作及び可動部品のさまざまな移動をここで簡単に説明する。

第１段階において、コイル３８には、給電されておらず、コイルは、次回を形成しておらず、したがって、磁気電機子６６を引き付けない。弁バネ４８は、弁ステム６８が軸方向孔５６と低圧チャンバ５８との間の流体接続を遮断する位置へ電機子ステム組立体６４を引き離し、これにより、燃料が帰還回路１１４に入ることを防止する。高圧燃料が噴射器に絶え間なく入り、かつ、排出が不可能な状態で、圧力は、制御チャンバ９０内で高まり、燃料噴射を行うことを防止する位置へニードル７０を下方に押す。

第２段階において、コイル３８に給電し、したがって、電機子６６を引き付ける磁界を発生させ、この電機子は、弁バネ４８が付勢しているにもかかわらず、上昇し、電機子が制御チャンバと低圧チャンバとの間の流体接続を開放する位置へコイル３８に向けて移動する。その後、事前に制御チャンバ９０に捕捉されている燃料は、低圧チャンバ５８及び帰還回路１１４へ流出できる。この迅速な排出は、制御チャンバ９０に真空を形成し、この真空は、燃料注出を行うことを可能とする位置へニードル７０を上方に引き込む。

説明では、以下の参照符号を使用した。

１０ 燃料噴射器
１２ 噴射器ヘッド
１４ 噴射ノズル
１６ 高圧入口開口部
１８ 低圧出口開口部
２０ アクチュエータ
２２ アクチュエータ本体
２４ 噴射器留ネジ
２６ 制御弁
２８ ノズル本体
３０ アクチュエータ本体の下面
３２ アクチュエータ本体の雄ネジ
３４ 噴射器留ネジの雌ネジ
３６ アクチュエータ本体の孔
３８ コイル
４０ 電磁石
４２ 電気接続手段
４４ コネクタ
４６ コイルの中央孔
４８ 弁バネ
５０ 弁本体
５２ 弁本体の上面
５４ 弁本体の下面
５６ 弁本体の軸方向孔
５８ 低圧チャンバ
６０ 低圧チャンバの底部
６２ 流体分配孔
６４ 電機子ステム組立体
６６ 磁気電機子
６８ 弁ステム
７０ 噴射器ニードル
７２ ニードルバネ
７６ ノズル本体の上面
７８ 第１幅広セクション
８０ 第２幅狭セクション
８２ ノズル本体の横方向盤状面
９０ 制御チャンバ
９２ 位置付け装置
９４ 径方向位置付け手段
９６ 角度方向位置付け手段
９８ 筒状リング
１００ 低圧チャンバの外周にあるカウンタボア
１０２ カウンタボアの底部にある肩部
１０４ 襟部
１０６ ピン
１０８ アクチュエータ本体にある孔
１１０ 弁本体にある孔
１１２ 高圧回路
１１４ 低圧帰還回路
Ａ１ 長手方向軸
Ａ２ 第２軸

Claims (8)

1. 長手方向軸（Ａ１）に沿って延在し、アクチュエータ（２０）、弁（２６）及びノズル（１４）を備える燃料噴射器（１０）であって、
   前記アクチュエータ（２０）が、ヘッド（１２）から下面（３０）まで延在するアクチュエータ本体（２２）を備え、前記アクチュエータには、前記下面（３０）へ開口する孔（３６）が形成され、電磁石（４０）のコイル（３８）が前記孔（３６）内に固定されており、
   前記弁（２６）が、前記長手方向軸（Ａ１）に沿って上面（５２）から下面（５４）まで延在する弁本体（５０）を備え、前記弁には、幅広低圧チャンバ（５８）を形成する収容部が形成され、流体分配孔（６２）が前記幅広低圧チャンバの底部（６０）の中心から軸方向に延在し、前記弁（２６）が、可動電機子ステム組立体（６４）と、前記低圧チャンバ（５８）内を移動する肉厚盤状体の形態にある磁気電機子（６６）と、前記分配孔（６２）内をスライドする筒状ステム（６８）と、を備えており、
   前記ノズル（１４）が、上面（７６）から噴射ノズルを形成する閉塞端部まで段付スピンドルの形態にあるノズル本体（２８）を備え、前記ノズルが、前記ノズル本体（２８）内で軸方向（Ａ１）にスライドする態様で配設されたニードル（７０）をさらに備えており、
   前記アクチュエータ本体（２２）、前記弁本体（５０）及び前記ノズル本体（２８）が、噴射器留ネジ（２４）によって、前記長手方向軸（Ａ１）に沿って同軸の積層体で互いに強固に接続されており、前記噴射器留ネジが、前記ノズル本体の外側肩部を支持し、前記弁（２６）を取り囲み、前記アクチュエータ本体（２２）に螺着されており、当該噴射器（１０）が、前記アクチュエータ本体（２２）と前記弁本体（５０）とを同軸に位置付けるための装置（９２）をさらに備えており、
   前記位置付け装置（９２）が、前記アクチュエータ本体（２２）及び前記弁本体（５０）が位置合わせした状態から外れるように移動することを防止する径方向位置付け手段（９４）と、２つの前記アクチュエータ本体（２２）及び前記弁本体（５０）が互いに対して回転することを防止する角度方向位置付け手段（９６）と、を備え、２つの前記位置付け手段（９４、９６）が、分離しており、独立しており、
   前記径方向位置付け手段（９４）が、回転筒状リング（９８）を備えており、前記回転筒状リングが、前記弁本体に形成された位置付け孔（１００）内に部分的に、かつ、前記アクチュエータ本体に形成された相補的な位置付け孔（３６）内に部分的に、取り付けられており、
   前記コイル（３８）の外面には、襟部（１０４）を形成する縮径部と接続肩部とが形成され、前記襟部（１０４）が、前記筒状リング（９８）内に挿入されており、
   前記コイル（３８）が、前記アクチュエータ本体の前記下面（３０）と面一になっており、前記磁気電機子（６６）が、前記弁本体（５０）の内側を移動することを特徴とする燃料噴射器。
2. 前記弁本体に形成された前記位置付け孔（１００）が、前記低圧チャンバ（５８）の外周を形成するカウンタボア（１００）であり、前記アクチュエータ本体に形成された前記位置付け孔（３６）が、前記アクチュエータ本体の前記下面（３０）へ開口する前記孔（３６）の外周を形成することを特徴とする請求項１に記載の燃料噴射器。
3. 前記弁本体に形成された前記位置付け孔（１００）が、円状肩部（１０２）を介して前記低圧チャンバ（５８）に取り付けられており、前記筒状リング（９８）が、前記低圧チャンバを当接支持することを特徴とする請求項２に記載の燃料噴射器。
4. 前記筒状リング（９８）が、前記アクチュエータ本体に形成された前記孔（３６）に狭小部を形成し、前記狭小部が、前記アクチュエータ本体の前記下面（３０）へ開口することを特徴とする請求項３に記載の燃料噴射器。
5. 前記コイル（３８）が、前記筒状リング（９８）の円状縁部を当接支持するアクチュエータ本体の前記孔（３６）に配設され、それにより、前記コイル（３８）が、前記孔（３６）内に押し込まれ、前記低圧チャンバ（５８）が、前記アクチュエータ本体（２２）内へ延在し、前記磁気電機子（６６）が、前記アクチュエータ本体（２２）の内側を移動することを特徴とする請求項４に記載の燃料噴射器。
6. 前記筒状リング（９８）が、非磁性金属から製造されていることを特徴とする請求項１から５のいずれか１項に記載の燃料噴射器。
7. 前記角度方向位置付け手段（９６）が、雄型部材（１０６）を備え、前記雄型部材が、前記コイル（３８）が配設される前記孔（３６）に対する周辺の位置で前記アクチュエータ本体に形成されて前記アクチュエータ本体の前記下面（３０）へ開口する収容部（１０８）へ部分的に、かつ、前記低圧チャンバ（５８）に対する周辺の位置で前記弁本体（５０）に形成されて前記弁本体（５０）の前記上面（５２）へ開口する収容部（１１０）へ部分的に、延在していることを特徴とする請求項１から６のいずれか１項に記載の燃料噴射器。
8. 前記雄型部材が、ピン（１０６）であり、２つの前記収容部（１０８、１１０）が、２つの位置合わせした孔であり、前記ピン（１０６）が、２つの前記孔のうちの一方内へ部分的に、かつ、他方の前記孔内へ部分的に、挿入されていることを特徴とする請求項７に記載の燃料噴射器。

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