JP6806620B2 - 長さ調整機構 - Google Patents

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Description

本発明は、脚の高さ調整等に適用することができる長さ調整機構に関する。
ポータブルトイレでは、使用者や介護者の負担軽減の観点より、身長等の体格に合わせて座る部分の高さを調整できることが好ましい。高さを調整する構造としては、支柱に対してスリーブをネジ結合してなる脚部を備え、スリーブを回転させることにより支柱とスリーブとからなる脚部の長さを調整するものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
また従来、電子・電気機器の傾きや高さを調整するための調整脚が提案されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3には、外周にネジ等の凹凸部を設けた摺動軸部を形成した脚と、その脚の上下方向への移動をロックする手段と、そのロックを解除する手段とを備えた調整脚において、脚の摺動軸部の凹凸部と係合する凹凸部を複数段備えたロックピースを備え、押しボタンを押すことによりロックピースのロックを解除するようにした構造が開示されている。
特許第5820613号公報 特許第5820615号公報 特許第3789312号公報
特許文献1及び特許文献2のように、スリーブと支柱とを相対回転させる作業は煩雑である。特に、調整量が大きい場合には、使用者がより面倒に感じてしまう。また、特許文献3に例示される技術は、高さ調整する際の煩雑さは低減されやすいと考えられるが、ポータブルトイレのような重量物への耐荷重性能という点では十分でなく、重量物に適した構造とはいえない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、長さ調整が簡単であり、かつ重量物に適した長さ調整機構を提供することを一つの目的とする。
上記課題を解決すべく、第1の構成の長さ調整機構は、所定の軸線方向に延びる第1部材と、前記第1部材に対して前記軸線方向へ移動可能な第2部材と、前記第1部材の外表面に設けられ、前記軸線方向に複数並ぶようにして設けられた凹凸部と、を備える。前記第2部材は、前記第1部材が挿入され、前記第1部材の外周面に案内されながら前記軸線方向へ移動する筒部と、前記凹凸部に係合可能であり、前記凹凸部に係合して前記第2部材の前記移動ができないようにロックするロック位置と、前記凹凸部から離間して前記第2部材の前記移動を許容する非ロック位置とに切換可能な係合部と、前記筒部の外周側に設けられ、前記係合部を前記ロック位置と前記非ロック位置とに切り換える切換部と、を備えることを特徴とする。
上記構成においては、係合部を非ロック位置に切り換えることにより、軸線方向への長さ調整が可能であり、所望の位置でロック位置に切り換えることにより、係合部が凹凸部に係合されて長さを固定することが可能である。また、上記構成においては、第2部材の筒部が第1部材の外周面に案内されながら移動する関係にあり、かつ筒部の更に外周に切換部が設けられているため、筒部の内周面と第1部材の外周面との接触面積を大きく確保することができ、荷重を分散させることができる。これにより、第1部材と第2部材との連携部分の強度を向上させることができる。したがって、上記構成によれば、長さ調整が簡単であり、かつ重量物に適している。
第2の構成は、第1の構成において、前記切換部は、前記筒部を囲む環状部と、前記環状部を前記筒部に対して回動可能に軸支する軸支部と、を備え、前記軸支部を中心として前記環状部が回動することにより、前記係合部を前記ロック位置と前記非ロック位置とに切り換えることを特徴とする。この構成によれば、第1部材の外周に安定的に配置された筒部の更に外周を囲むようにして環状部が設けられており、環状部が軸支部を中心として回動されることにより係合部のロック位置/非ロック位置が切り換わる構成であるため、切換部の強度を高くすることができる。
第3の構成は、第2の構成において、前記環状部を更に外周側から覆う筒状の覆い部が設けられており、前記覆い部が前記軸支部を外周側から覆うことにより、前記軸支部を、前記筒部と前記覆い部とで挟み込んでいることを特徴とする。この構成によれば、筒部と覆い部とで軸支部を挟み込むことによって軸支部の脱落を抑制することができる。
第4の構成は、第3の構成において、前記筒部が、前記軸線方向にみて前記環状部を挟んだ両側において、前記覆い部を支持する構造であることを特徴とする。本構成のように、覆い部を、筒部の軸線方向の両端側で支持することにより、覆い部に付与される荷重を筒部がしっかりと受けることができる。
第5の構成は、第1〜第4の構成において、前記第1部材の外周面及び前記筒部の内周面が前記軸線方向からみて非円形状に形成されていることにより、前記第1部材と前記筒部とが前記軸線に対する周方向への回り止め構造とされていることを特徴とする。これにより、係合部が凹凸部に係合されて所望の長さに調整された状態を安定して維持することができる。
第6の構成は、第1〜第5の構成において、前記係合部は、前記ロック位置から前記非ロック位置に切り換えられると、前記第1部材の外表面から離間するものであり、前記ロック位置にある場合に、前記係合部と前記筒部とをまとめて外周側から押さえることにより、前記ロック位置から前記非ロック位置への切換を阻止する阻止部が設けられていることを特徴とする。この構成によれば、係合部がロック位置になっている状態において、非ロック位置への不用意な切換を抑制することができる。また、凹凸部に対する係合が緩んで第2部材が移動してしまうことを抑制することができる。
長さ調整機構を備えたポータブルトイレの斜視図。 脚構造体及びカバー部材の斜視図。 脚構造体及びカバー部材の分解斜視図。 凹凸部の拡大図。(a)は正面図であり、(b)はC−C線断面図である。 可動ユニットの斜視図。 可動ユニットのD−D線断面図。 可動ユニットのE−E線断面図。 可動ユニットの側面図。(a)は初期位置、(b)は上方位置を示す。 カバー部材の斜視図。 軸支部を拡大した縦断面図。 脚構造体及びカバー部材を拡大したA−A線断面図。 ロック状態の脚構造体及びカバー部材を拡大したB−B線断面図。 非ロック状態の脚構造体及びカバー部材を拡大したB−B線断面図。
以下、本実施形態の長さ調整機構について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、長さ調整機構を、ポータブルトイレ10の脚体部の長さ調整機構に実現している。図1に示すポータブルトイレ10は、例えば介護用であり、ベッド脇等の室内に置かれて用いられる。このポータブルトイレ10は、介護用トイレや簡易トイレ等とも称される。
≪ポータブルトイレ10≫
ポータブルトイレ10は、トイレ本体部11と、トイレ本体部11を支持する脚体部12と、を備える。ポータブルトイレ10は、全体として樹脂製である。なお、以下において各部材を構成する材料について特に説明がない場合、基本的には樹脂製である。以下の説明では便宜上、便座に腰掛けた使用者から見た方向を基準にして前後、左右及び上下を示している。
トイレ本体部11は、使用者の排泄物を受けることが可能な受け部13と、受け部13の上方に配置される便座14と、を備えている。ポータブルトイレ10において、トイレ本体部11の上方には、使用者の手や腕が載置される肘掛け部15が設けられ、トイレ本体部11の後方には、着座した使用者の背中が当接される背もたれ部16が設けられている。
脚体部12は、左右一対の前脚部17と、左右一対の後脚部18と、を備えている。脚体部12の各脚は、トイレ本体部11側に配置されたカバー部材110と、カバー部材110に取り付けられ、軸線方向Dの長さを変更可能な脚構造体20と、を備えている。以下、図2〜図13を用いて詳細に説明する。
≪脚構造体20≫
脚構造体20は、図3に示すように、軸線方向Dに延びる固定ユニット30と、固定ユニット30に対して軸線方向Dへ移動可能な可動ユニット50と、を備えている。軸線方向Dは、本実施形態ではポータブルトイレ10の接地面を基準として上下方向である。よって、軸線方向Dと上下方向とは同義である。脚構造体20は左右対称に構成されている。図2及び図3には、ポータブルトイレ10の右側の後脚部18に取り付けられる脚構造体20を示している。
なお、以下では、後脚部18の下部に設けられている脚構造体20について説明する。各部材について特に説明がない場合は、前脚部17の下部に設けられている脚構造体20についても後脚部18と同じである。また、以下において特に説明がない場合、可動ユニット50の軸線方向Dへの移動が許容されていない状態の脚構造体20の構成をいうものとする。
[固定ユニット30]
固定ユニット30は、円盤状の台座31と、台座31から上方に延びる支柱32と、を備えている。台座31の下面は、床面に接地される接地面となっている。本実施形態では、台座31の下端部に脚ゴム33が取り付けられており、脚ゴム33が床面に接地される。これにより、脚体部12の床面に対する滑りが抑制される。
台座31には、車輪34を有するキャスタ機構35が設けられている。車輪34を床面に接地させることにより、床面に対してポータブルトイレ10を移動させることが可能である。キャスタ機構35は、前脚部17の脚構造体20には設けられておらず、左右の後脚部18の脚構造体20にのみ設けられている。ここでは、台座31の外周面において、台座31の後方に取り付けられている。
支柱32は、その外周面が、軸線方向Dからみて非円形状に形成されている。支柱32は角筒状であり、詳しくは略四角形状である。支柱32は、4つの板部36を有しており、具体的には、ポータブルトイレ10の左右方向に対向配置された一対の板部36aと、前後方向に対向配置された一対の板部36bと、を有している。4つの板部36において隣り合う板部同士は連結板部37によって繋げられている。連結板部37は、各板部36に対して斜めに又は円弧状に形成されている。支柱32は、台座31とともに一体成形されている。なお、支柱32を中空状としたが、中実状であってもよい。
固定ユニット30の外表面には、軸線方向Dに複数並ぶようにして形成された凹凸部38が設けられている。凹凸部38は、4つの板部36のうち、ポータブルトイレ10の左右方向に対向配置された一対の板部36aのそれぞれの外側板面に形成されている。すなわち、凹凸部38は、ポータブルトイレ10において左右方向に配置されており、脚体部12において外側に配置される第1凹凸部38aと、内側に配置される第2凹凸部38b(図11及び図12参照)とを有している。
図4に示すように、凹凸部38が有する凸部38cは、軸線方向Dに対し交差する方向(水平方向)に延びる突条であり、凹部38dは、水平方向に延びる溝部である。ここでは、凸部38cの頂点及び凹部38dの谷点は鋭角状であり、凸部38cと凹部38dとが交互に連続的に複数配置されている。これにより、固定ユニット30の限られたスペースに細かい櫛歯状が形成されている。具体的には、凸部38cは、図4(b)に示すように、上面38eと下面38fとを有し、上面38eの先端部と下面38fの先端部とが鋭角状に繋がっている。上面38eは、水平面又は先端部に向かうにつれて上方へ傾斜する傾斜面であり、下面38fは、先端部に向かうにつれて上方へ傾斜する傾斜面である。下面38fの水平方向に対する傾斜は、上面38eよりも大きくなっている。
図4に示すように、一対の板部36aのそれぞれの外側板面には、板厚方向に凹む四角形状の凹み部36cが形成されている。凹み部36cは、軸線方向Dに長い長方形状を有しており、板部36aの外側板面の略全体に形成されている。凹み部36cには、その内側の空間に、軸線方向Dの全体に亘って凹凸部38が配置されている。凹凸部38の凸部38c及び凹部38dの水平方向の両端部は、凹み部36cの水平方向の壁部36dにそれぞれ繋がっている。これにより、凸部38cにかかる荷重が、壁部36d側に分散されるようになっている。
固定ユニット30の外表面には、長さ調整に関する情報を表示する表示部39が設けられている。表示部39は、固定ユニット30の外表面のうち、凹凸部38が形成されていない箇所に設けられている。本実施形態では、連結板部37に表示部39が設けられており、より詳細には、凹凸部38に隣接する連結板部37のうち、ポータブルトイレ10の左右方向の外側に配置された第1凹凸部38aに隣接する2つの連結板部37aのそれぞれに設けられている(図4(a)参照)。これにより、表示部39が使用者にとって見やすい位置に配置されている。なお、表示部39は、第1凹凸部38aよりも後方及び前方のいずれかのみに配置されていてもよい。
表示部39には、長さ調整に関する情報として、長さを示す目盛りが複数付されている。支柱32においては、軸線方向Dに沿って複数の目盛りが付されたシール部材が、連結板部37aの外表面に貼り付けられることにより脚の長さが表示される。なお、表示部39を、シール部材を貼り付ける構成に代えて、連結板部37aに目盛りが直接付されることによって長さが表示される構成としてもよい。
[可動ユニット50]
可動ユニット50は、固定ユニット30の外周に配置されるブラケット51と、ブラケット51の外周に配置されるロック用部材52と、を備えている。
<ブラケット51>
ブラケット51は、支柱32の外周において、軸線方向Dに移動可能に設けられている。ブラケット51は、その内周面51aが、軸線方向Dからみて非円形状に形成されており、固定ユニット30の支柱32の外周面に当接可能なように該外周面に対応した形状となっている。ブラケット51は、中空部53に支柱32が挿入された状態で、支柱32の外周面に案内されながら軸線方向Dに移動可能である。
ブラケット51は、角筒状の本体部54を有している。本体部54は略四角形状であり、4つの壁板部55を有している。4つの壁板部55のうちの2つは、凹凸部38が設けられた一対の板部36aに対向配置された一対の壁板部55aであり、残りは、凹凸部38が設けられていない一対の板部36bに対向配置された一対の壁板部55bである。4つの壁板部55において隣り合う壁板部55は、連結板部67によって繋げられている。連結板部67は、各壁板部55に対して斜めに又は円弧状に配置されている。壁板部55の軸線方向Dの長さは、軸線方向Dに交差する方向の長さよりも長くなっている。これにより、ブラケット51の内周面と支柱32の外周面との接触面積が、より大きく確保されている。
一対の壁板部55aのうちの一方は、下方に開放された下方開放部56を有する第1開放板部57であり、他方は、上方に開放された上方開放部58を有する第2開放板部59である。下方開放部56は、上方開放部58よりも開口面積が大きくなっている。第1開放板部57において、下方開放部56の上方には、第1開放板部57から板厚方向にみて外方に突出する突出部66が設けられている。突出部66の下端には、下方に向かって開放された収容溝66aが形成されており、収容溝66aにスプリングの一端を取り付け可能になっている。
一対の壁板部55bには、板厚方向において外方に延びる軸部60がそれぞれ設けられている。軸部60は、本体部54の下部に配設されている。本実施形態では、一対の壁板部55bの板厚方向にU字状の貫通部61aが形成されており、その貫通部61aに囲まれた内側が、上部を固定端として板厚方向に撓むことが可能な可撓板部61となっている。この可撓板部61に軸部60が配設されている。軸部60に外力が付与されると、壁板部55bが軸部60と共に径方向の内方へ撓み変形可能になっている。
ブラケット51の下部には、周方向に連続して外側に突出するフランジ部62が設けられている。フランジ部62は、本体部54の下端において、下方開放部56の下方を開放させた状態で形成されている。具体的には、フランジ部62は、下方開放部56の幅方向における一方の端部56aから他方の端部56bに亘って、本体部54の外周面に沿って連続して配設されている。フランジ部62の周端部62bは、軸線方向Dからみて略円形状に形成されている。
フランジ部62の下方には、螺旋状のネジ溝63が形成された第1ネジ溝部64が設けられている。図6に示すように、第1ネジ溝部64は、上側部分64aと下側部分64bとを有しており、これらが平面状又は曲面状に繋がっている。上側部分64aの外周面には、周方向に沿ってネジ溝63が形成されており、下側部分64bの外周面は、下方へ向かうにつれて内方に傾斜している。第1ネジ溝部64には、上下方向に延びるスリット部64cが所定間隔をあけて複数形成されている(図8参照)。これら複数のスリット部64cにより、第1ネジ溝部64が上部を固定端として径方向の内方へ撓み変形可能になっている。
第1ネジ溝部64の内周面には、軸線方向Dへ延びる溝が周方向に沿って複数形成された溝部65が設けられている(図5及び図7参照)。溝部65は、内周面において対向する位置にそれぞれ配置されている。本実施形態では、各軸部60の下方に溝部65が配置されている。溝部65により、第1ネジ溝部64が径方向の内方へより撓み変形しやすくなっている。
ブラケット51の上端部には、上方に延びる爪部51bが設けられている。爪部51bは複数設けられており、本実施形態では、上端部の四隅に1個ずつ(合計4個)設けられている。
<ロック用部材52>
ロック用部材52は、図3に示すように、凹凸部38に係合可能な係合部71と、係合部71の凹凸部38に対する係合/非係合を切り換える切換部72と、を備えている。本実施形態では、係合部71と切換部72とが一体成形されることによりロック用部材52が形成されている。切換部72は、ブラケット51を囲む環状部73と、環状部73をブラケット51に対して回動可能に軸支する軸支部74と、を備えている。係合部71は、環状部73によって支持されている。
(係合部71)
係合部71は、2つの凹凸部38のうち、下方開放部56側の第1凹凸部38aに係合可能な第1係合部71aと、上方開放部58側の第2凹凸部38bに係合可能な第2係合部71bと、を有している。係合部71は、環状部73の回動動作に連動して、凹凸部38に係合されるロック位置と、凹凸部38から離間する非ロック位置との間で切り換えられる。
(環状部73)
環状部73は、ブラケット51の本体部54の外周全体を取り囲んでいる。環状部73は、図3に示すように、下方開放部56側に配置され、長さ調整時に使用者によって操作される操作部80と、操作部80の周方向の端部同士を繋ぐ一対の帯状部79と、を備えており、操作部80及び帯状部79が環状に繋がっている。
操作部80は、径方向の外側に向けて突出する外側突出部81と、外側突出部81から上方に突出する上側突出部82と、を有している。外側突出部81は、上下方向に延びる外周板部83と、外周板部83の周方向の縁部から径方向の内方に延びる一対の側板部84と、外周板部83の下端から径方向の内方に延びる下板部85と、を有している。外周板部83の内側板面は下方開放部56に面している。一対の側板部84におけるそれぞれの内側縁部は、帯状部79の外表面に繋がっている。下板部85の下面85aは、径方向において所定幅(例えば、指を押し当て可能な程度の幅)を有している。下板部85の上面には、ブラケット51の収容溝66aに取り付けられるスプリングの他端を取り付け可能な取付け部85bが設けられている。
上側突出部82は、板状であり、外周板部83から上方へ突出している。外周板部83の外側板面に対向する位置からみて、上側突出部82の上端は、帯状部79の上端よりも上方に位置している。上側突出部82の少なくとも上部は、ブラケット51の収容溝66aに取り付けられるスプリングの上端に対向する位置又はそれよりも上方に配置されている。
操作部80の下方には、第1係合部71aが設けられている。第1係合部71aは、上下方向に配置された板部であり、操作部80から下方に延びる略四角形状の垂れ板部である。第1係合部71aは、下方開放部56の少なくとも一部に配置されている。詳細には、第1係合部71aは、外側突出部81の下板部85の内側端部からブラケット51の下端部まで延びている。第1係合部71aの内周面86は、ブラケット51の内周面と共に、可動ユニット50の内周面を形成している。内周面86において、上側部分には第1爪部75が設けられており、下側部分には、軸線方向Dへ延びる溝が複数形成された溝部87が設けられている。第1爪部75は、凹凸部38に対応する形状を有しており、凹凸部38に係合可能である。
図6及び図7に示すように、第1爪部75は、軸線方向Dに複数並ぶようにして形成された凹凸形状を有している。具体的には、第1爪部75は、軸線方向Dに対し交差する方向(水平方向)に延びる突条部と、同じく水平方向に延びる溝部とが所定個ずつ交互に配置されて櫛歯状に形成されている。第1爪部75が有する凸部及び凹部の数は、凹凸部38が有する凸部38c及び凹部38dの数よりも少なくなっている。第1爪部75が有する凸部は、上面と下面とを有し、上面の先端部と下面の先端部とが鋭角状に繋がっている。また、凸部の上面は、先端部に向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面であり、下面は、水平面又は先端部に向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面である。上面の水平方向に対する傾斜は上面よりも大きくなっている。
第1係合部71aの外周面86bには、ネジ溝88を有する第2ネジ溝部89が形成されている。第2ネジ溝部89は、上側部分89aと下側部分89bとを有しており(図7参照)、これらが平面状又は曲面状に繋がっている。上側部分89aには、周方向に沿ってネジ溝88が形成されており、下側部分89bは、下方へ向かうにつれて径方向の内方に傾斜している。第2ネジ溝部89は、第1ネジ溝部64と共に一連のネジ溝を形成している。第2ネジ溝部89においては、内周面86aに溝部87が形成されていることにより、径方向の内方へ撓み変形しやすくなっている。
帯状部79は、長尺状であり、軸線方向Dに所定の幅を有している。帯状部79の軸線方向Dの長さは、本体部54の軸線方向Dの長さよりも短くなっている。帯状部79の内周面には、軸部60に対向する位置に、軸部60を支持可能な軸支部74がそれぞれ設けられている。
帯状部79は、図8に示すように、側面視して、軸支部74を有する中間部分79aと、操作部80に連結された前側部分79bと、中間部分79aよりも上方開放部58側に配置された背側部分79cとを有しており、これらが弧状に繋がっている。中間部分79aは平板状であり、前側部分79b及び背側部分79cは、径方向の外方へ凸となる緩やかな曲板状である。中間部分79aの内面は、軸部60が軸支部74に軸支された状態で、一対の壁板部55bに対向配置されている。これにより、軸支部74を中心として環状部73が回動可能となっている。
帯状部79において、第1係合部71aに対向する位置には、帯状部79の上方に第2係合部71bが配置されている。第2係合部71bは、上下方向に配置された板部であり、帯状部79の上端部79dからブラケット51の上端部まで延びている。第2係合部71bの内周面93は、ブラケット51の内周面と共に可動ユニット50の内周面を形成している。内周面93には第2爪部76が設けられている。第2爪部76は、凹凸部38に対応する形状を有しており、図11に示すように、軸線方向Dに対し交差する方向(水平方向)に延びる突条である。第2爪部76が有する凸部の数は、第1爪部75が有する凸部38cの数よりも少なく、本実施形態では1個である。第2爪部76が有する凸部は、上面と下面とを有し、上面の先端部と下面の先端部とが鋭角状に繋がっている。凸部の上面は、先端部に向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面であり、下面は、水平面又は先端部に向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面である。上面の水平方向に対する傾斜は上面よりも大きくなっている。
第2係合部71bは、第1係合部71aに対向する位置であって、かつ軸線方向Dにみて第1係合部71aと異なる位置に配置されている。具体的には、軸線方向Dにみて、第1係合部71aが軸支部74よりも下方に配置され、第2係合部71bが軸支部74よりも上方に配置されている。係合部71は、軸線方向Dからみてブラケット51を挟んだ両側から、かつ軸線方向Dにみて異なる位置で凹凸部38に係合可能となっている。
図8(a)に示すように、帯状部79の上端部79d及び下端部79eはそれぞれ、操作部80から離間するにつれて上方へ傾斜している。また、その傾斜は、上端部79dよりも下端部79eの方が大きい。すなわち、軸支部74の中心方向からみて、下端部79eの水平方向に対する傾斜は、上端部79dよりも大きくなっている。また、帯状部79は、操作部80から離間するにつれて幅狭になっている。
具体的には、図8(a)に示すように、帯状部79は、側面視して、操作部80から中間位置(例えば、軸支部74付近の位置)までは、軸線方向Dの幅が所定長さW1の等幅であり、中間位置から背面に向かうにつれて、軸線方向Dの幅が所定長さW1よりも徐々に狭くなっている。これにより、第1係合部71a側の方が、第2係合部71b側よりも幅広になっており、より強度が高くなっている。また、下端部79eは、操作部80から離れるほど、フランジ部62の上面62aから離間している。これにより、環状部73を回動させたときに、第2係合部71b側の下端79fがフランジ部62に干渉するのが抑制されている。
ブラケット51には、環状部73のブラケット51に対する回動を規制する規制部96が設けられている。図8(a)に示すように、帯状部79と操作部80との連結部分の下端部94は、下端79fよりも下方に位置しており、フランジ部62の上面62aに当接されている。規制部96としての上面62aに対して下端部94が当接されることにより、操作部80が操作されていない状態において、操作部80が下方にそれ以上回動しないように環状部73の回動が規制されている。
図6及び図7に示すように、切換部72は、ブラケット51に対して、例えば金属製のスプリング95により接続されている。スプリング95の一端は、ブラケット51の収容溝66aに固定され、他端は、操作部80の取付け部85bに固定されている。操作部80が操作されていない通常時には、環状部73の操作部80側の下端部94が、規制部96としての上面62aに当接され、図8(a)に示す初期位置となる。この状態において、操作部80が斜め上方に移動するように操作部80に外力が付与されると、スプリング95の付勢力に抗して環状部73が回動し、図8(b)に示す上方位置となる。環状部73が上方位置にあるときには、突出部66の外周面に対して外周板部83の内表面が当接されて、操作部80が上方にそれ以上回動しないように環状部73の回動が規制される。操作部80に付与されている外力が取り除かれると、スプリング95の付勢力により環状部73が回動し、再び初期位置に戻る。
<固定リング120>
脚構造体20は、第1ネジ溝部64及び第2ネジ溝部89にネジ結合が可能な固定リング120を備えている。固定リング120は、環状に形成されており、その内周面に、第1ネジ溝部64及び第2ネジ溝部89のネジ形状に対応するネジ溝部121が形成されている。固定リング120の内周面の下側部分122は、下方に向かうにつれて内径が小さくなるように形成されている。ブラケット51の第1ネジ溝部64及び第2ネジ溝部89に対して、固定リング120のネジ溝部121をネジ結合することにより、ロック用部材52とブラケット51とがまとめて外周側から押さられる。これにより、係合部71が凹凸部38に係合したロック状態から、係合部71と凹凸部38との係合が解除された非ロック状態への切換が阻止される。固定リング120の外周面には、軸線方向Dに延びる凸部123が所定間隔で複数形成されている。複数の凸部123によって、固定リング120をブラケット51にネジ結合する際に使用者の指の滑りが抑制される。
<カバー部材110>
カバー部材110は、脚構造体20の一部を上方から覆う円筒体である。本実施形態では、カバー部材110は、トイレ本体部11の下端部に取り付けられている。なお、カバー部材110がトイレ本体部11と一体成形されていてもよい。カバー部材110は、その内周面112が、フランジ部62の周端部62bに当接可能な大きさの内径を有している。可動ユニット50が軸線方向Dからカバー部材110で被せられることにより、カバー部材110が可動ユニット50を更に外周側から覆っている。
図3に示すように、カバー部材110の周板部118には、下方に開放された開口部111と、開口部111の上方において外周面から突出する突出部117と、が設けられている。カバー部材110は、可動ユニット50に対して、操作部80が開口部111から外部に露出するように配置されている(図2参照)。これにより、カバー部材110によって可動ユニット50が更に外側から覆われた状態のまま、使用者が操作部80を操作可能になっている。
図9及び図10に示すように、カバー部材110の内周面112には、軸支部74に対応する位置に、軸支部74を保護するための保護部113が設けられている。保護部113は、軸支部74を上方から覆う逆U字状の被覆部113aと、内周面112と軸支部74との間に介在されるスペーサー部113bと、を有している。可動ユニット50がカバー部材110で外周が覆われた状態では、軸支部74が保護部113によって覆われることにより、内周面112と被覆部113aと壁板部55とで囲まれた空間に軸支部74が収容されている。これにより、保護部113によって軸部60が軸支部74から脱落しないように保護されている。
カバー部材110の内部空間には、可動ユニット50の上方を覆う上板部114が設けられている。上板部114の中央部分には、ブラケット51の上端開口部51c(図5参照)と略同じか又はそれよりも小さい大きさの開口部115が形成されている。開口部115には、ブラケット51の上端部に設けられた爪部51bを係止可能な係止部116が設けられている。爪部51bが係止部116に係止されることにより、カバー部材110に対してブラケット51を位置決めできるとともに、カバー部材110に対するブラケット51の回動が抑制されている。また、上板部114において内周面112の近傍には、トイレ本体部11の下端部の爪部(図示略)を係合可能な孔部119が設けられている。トイレ本体部11の下端部を孔部119に係合することにより、上板部114を介してトイレ本体部11とカバー部材110とを連結可能である。
カバー部材110の下端と上板部114の内面との間の長さは、フランジ部62の下面62cと壁板部55の上端部55cとの間の長さと略同じか又はそれよりも長くなっている。爪部51bが係止部116に係合されている状態では、壁板部55の上端部55cが、上板部114の内面に当接されており(図2及び図11参照)、かつ、内周面112がフランジ部62の周端部62bに当接されている(図11参照)。これにより、ブラケット51が、軸線方向Dにみて環状部73を挟んだ両側において、カバー部材110を支持する構造になっている。すなわち、壁板部55によって上板部114が下方から支持されており、フランジ部62によって周板部118が内方から支持されている。
≪脚構造体20の動作≫
次に、脚構造体20による脚体部12の長さ調整について、図12及び図13を用いて説明する。
上述したように、脚構造体20では、支柱32を中心として、ブラケット51、ロック用部材52、及びカバー部材110が、この順に径方向の外側に向かって配置されている。使用者が操作部80を操作していない通常時では、スプリング95の付勢力により、環状部73の操作部80側がフランジ部62の上面62aに当接されており、環状部73の回動が規制されている。この状態では、係合部71が凹凸部38に係合してロック位置となる。
具体的には、図12に示すように、2つの凹凸部38のうち第1凹凸部38aに対して、第1係合部71aの第1爪部75が係合し、第2凹凸部38bに対して、第2係合部71bの第2爪部76が係合する。これにより、可動ユニット50の軸線方向Dへの移動が規制される。この場合、係合部71は、軸線方向Dからみた両側から固定ユニット30を挟み込むようにロックするため、固定ユニット30に対して可動ユニット50がしっかりと固定され、脚体部12の長さが固定される。また、係合部71は、軸線方向Dにみて異なる位置で凹凸部38に係合するため、可動ユニット50が固定ユニット30に対してより安定的に配置される。
ここで、脚構造体20においては、係合部71が凹凸部38に係合しておりロック位置にある場合には、ブラケット51の内周面と、支柱32の外周面とが接触面積しており、かつその接触面積が十分に確保されている。このため、トイレ使用時に使用者が着座したことによって脚体部12に荷重が付与された場合には、その荷重を分散させることができる。これにより、固定ユニット30と可動ユニット50との連携部分において強度が十分に確保されており、ポータブルトイレ10の安全性が高い。
また、可動ユニット50が位置決めされている状態では、第1ネジ溝部64及び第2ネジ溝部89によって形成されている一連のネジ溝に、固定リング120のネジ溝部121をネジ結合させて、可動ユニット50に固定リング120を締め付けた状態にする。これにより、第1係合部71aとブラケット51とがまとめて外周側から押さえられて、環状部73の動きが規制される。このため、係合部71のロック位置から非ロック位置への不用意な切換が抑制される。また、凹凸部38に対する係合部71の係合が緩んで可動ユニット50が移動しないようにすることができる。すなわち、固定ユニット30に対する可動ユニット50のがたつきが抑制され、ひいては脚体部12のがたつきが抑制される。
脚体部12の長さを変更する場合には、まず、固定リング120を回転させて、固定リング120を可動ユニット50から取り外す。続いて、操作部80の上側突出部82又は外側突出部81の下面85aを斜め上方に押圧することにより、操作部80を斜め上方に移動させる。この操作に連動して、スプリング95の付勢力に抗して環状部73が回動されて非ロック位置となり、これに伴い、係合部71が固定ユニット30の外表面から離間する。具体的には、図13に示すように、第1凹凸部38aから、第1係合部71aの第1爪部75が離間し、第2凹凸部38bから、第2係合部71bの第2爪部76が離間する。
続いて、係合部71が固定ユニット30の外表面から離間された状態のまま、可動ユニットを、固定ユニット30に対して軸線方向Dにスライドさせて、所望の長さになる位置まで移動させる。このとき、可動ユニットを台座31に近付けると脚体部12の長さが短くなり、台座31から離間させると脚体部12の長さが長くなる。使用者が長さ調整を行う際には、凹凸部38に隣接して配置された表示部39を目印にしながら行うことで、4つの脚の長さを正確に、しかも簡単に揃えることができる。また、凹凸部38が、多数の凸部38cと凹部38dとからなる櫛歯形状であることにより凹凸の密度を高くでき、限られたスペースで細かな長さ調整が可能である。
脚体部12の長さを所望の長さに調整した後、その位置で操作部80の押圧を解除する。これにより、スプリング95の付勢力により環状部73が回動され、図12に示すように、係合部71が再びロック位置に戻る。その後、固定リング120を第1ネジ溝部64及び第2ネジ溝部89にネジ結合することにより固定リング120を可動ユニット50に取り付けて、調整された長さを固定する。
以上詳述した本実施形態によれば、次の優れた効果が得られる。
可動ユニット50のブラケット51が、固定ユニット30の支柱32の外周面に案内されながら移動する関係にあり、かつブラケット51の更に外周に、切換部72が設けられているため、ブラケット51の内周面51aと固定ユニット30の外周面との接触面積を大きく確保することができる。これにより、固定ユニット30と可動ユニット50との連携部分の強度を向上させることができる。よって、長さ調整を行う際には、可動ユニット50を軸線方向Dにスライドさせる簡単な操作により行うことができ、かつ重量物に適している。特に、使用者の着座によって大きな荷重が付与されるポータブルトイレ10において、安全性の高い脚の長さ調整構造とすることができる。
凹凸部38として、対向する一対の板部36aのそれぞれの外表面に第1凹凸部38a及び第2凹凸部38bを設けるとともに、係合部71として、第1凹凸部38aに係合可能な第1係合部71aと、第2凹凸部38bに係合可能な第2係合部71bとを設ける構成とした。このような二重の係合構造によって可動ユニット50を固定ユニット30に対して固定することにより、係合構造の一部に万が一支障が生じた場合にも、残りの係合構造でロック状態を維持することができる。
固定ユニット30の外周に安定的に配置されたブラケット51の更に外周を囲むようにしてロック用部材52が設けられ、ロック用部材52が軸支部74を中心として回動されることにより、係合部71のロック位置/非ロック位置を切り換える構成とした。こうした構成によれば、ロック用部材52の強度を高くすることができる。
ロック用部材52を更に外周側から覆うカバー部材110を設け、カバー部材110が軸支部74を外周側から覆うことにより、軸支部74を、ブラケット51とカバー部材110とで挟み込む構成とした。この構成によれば、ブラケット51とカバー部材110とで軸支部74を挟み込むことによって軸支部74の脱落や破損を抑制することができる。
壁板部55によって上板部114が下方から支持され、フランジ部62によって周板部118が内方から支持されており、ブラケット51が、軸線方向Dにみてロック用部材52を挟んだ両側において、カバー部材110を支持する構造になっている。これにより、トイレ使用時において使用者が着座することによってカバー部材110に付与される荷重を、ブラケット51がしっかりと受けることができる。
固定ユニット30の外周面及びブラケット51の内周面51aを軸線方向Dからみて非円形状に形成することによって、固定ユニット30と可動ユニット50とが、軸線方向Dに対する周方向へ回り止めされる構造とした。これにより、係合部71が凹凸部38に係合されて所望の長さに調整された状態を安定して維持することができる。また、回り止めされているため、長さ調整を行った後にも、表示部39が見やすい位置に配置された状態を維持することができるとともに、キャスタ機構35が後方に配置された状態を維持することができる。
固定リング120により、係合部71がロック位置にある場合に、係合部71とブラケット51とをまとめて外周側から押さえることにより、係合部71のロック位置から非ロック位置への切換を阻止する構成とした。具体的には、係合部71に形成された第1ネジ溝部64と、ブラケット51に形成され、第1ネジ溝部64とともに一連のネジ溝を形成する第2ネジ溝部89とを固定リング120によってまとめてネジ結合させる構成とした。これにより、係合部71がロック位置になっている状態において、非ロック位置への不用意な切換を抑制することができる。また、固定リング120によってネジ止めされている状態では、操作部80を操作しても環状部73は動かないため、誤操作による可動ユニット50の固定ユニット30に対する移動を抑制することができる。
凹凸部38が有する凸部38cは、上面38eが、水平面又は先端部に向かうにつれて上方に傾斜した傾斜面であり、下面38fが、先端部に向かうにつれて上方に傾斜した傾斜面であるため、第1爪部75及び第2爪部76が凹凸部38に係合している状態では、使用者が着座して脚体部12に荷重が付与された場合に、上面38eで荷重をしっかりと受けることができる。これにより、係合部71が凹凸部38に係合した状態をしっかりと保持することができる。また、可動ユニット50の上方への移動をスムーズに行うことができる。
凹み部36cの内側の空間に凹凸部38を配置し、凹凸部38の凸部38c及び凹部38dの水平方向の両端部を、凹み部36cの水平方向の壁部36dにそれぞれ繋がっているため、使用者がトイレ着座時に脚体部12にかかる荷重を、壁部36d側に分散させることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されず、例えば以下のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、フランジ部62によって周板部118が内方から支持されている構成としたが、フランジ部62によって周板部118が下方から支持されている構成としてもよい。すなわち、カバー部材110の下端部が、フランジ部62の上面62aに当接されている構成とする。この場合、壁板部55によって上板部114が下方から支持され、フランジ部62によって周板部118が下方から支持されることにより、ブラケット51が、軸線方向Dにみて環状部73を挟んだ両側において、カバー部材110を支持する構造とすることができる。これにより、カバー部材110に付与される荷重をブラケット51の上部と下部とでしっかりと受けることができる。
・凹凸部38について、凸部38cの頂点及び凹部38dの谷点を鋭角状としたが、これに限らず、例えば凸部38cの頂点を平面状としてもよい。このとき、凸部38cについては、上面38eを、水平面又は先端部に向かうにつれて上方に傾斜した傾斜面とし、下面38fを、先端部に向かうにつれて上方に傾斜した傾斜面となるようにする。
・上記実施形態では、軸支部74の下方に第1係合部71aを設け、第1係合部71aに対向する位置において軸支部74よりも上方に第2係合部71bを設けたが、軸線方向Dにみたときの第1係合部71aと第2係合部71bとの配置を逆にしてもよい。すなわち、軸支部74の上方に第1係合部71aを設け、第1係合部71aに対向する位置において軸支部74よりも下方に第2係合部71bを設ける。この場合、操作部80を斜め下方に押すことによって軸支部74を中心にして環状部73を回動させ、係合部71をロック位置から非ロック位置に切り換える。
・上記実施形態では、一対の壁板部55bに可撓板部61を形成し、可撓板部61に軸部60を配置したが、可撓板部61を設けずに壁板部55bに軸部60を配置してもよい。
・脚構造体20が、キャスタ機構35を備えていない構成としてもよい。この場合、後脚部18についても、前脚部17と同じ脚構造体20を適用することができる。脚構造体20において、固定ユニット30を、ポータブルトイレ10に対して容易に取り外し可能としておくことで、ポータブルトイレ10を車輪付きにするか、それとも車輪なしにするかを、使用者のニーズに応じて選択可能にすることができる。また、キャスタ機構35の有無以外は同一の構成とすることができるため、製造コストの増大を抑えながら、多様なポータブルトイレ10を提供することができる。
・上記実施形態では、脚構造体20をポータブルトイレ10に適用する場合について説明したが、脚構造体20の適用対象はポータブルトイレ10に限定されない。例えば、椅子や机、ベッド、キャビネット等の家具の脚に脚構造体20を適用してもよいし、あるいは、冷蔵庫や洗濯機等の電気製品の高さ調整用の構造に脚構造体20を適用してもよい。あるいは、伸縮棒(例えば、洗濯用竿など)の長さ調整用の構造に脚構造体20を適用してもよい。
10…ポータブルトイレ、11…トイレ本体部、12…脚体部、20…脚構造体、30…固定ユニット(第1部材)、38…凹凸部、50…可動ユニット(第2部材)、51…ブラケット(筒部)、52…ロック用部材(係合部、切換部)、72…切換部、73…環状部、74…軸支部、110…カバー部材(覆い部)、120…固定リング(阻止部)、D…軸線方向。

Claims (5)

  1. 所定の軸線方向に延びる第1部材と、
    前記第1部材に対して前記軸線方向へ移動可能な第2部材と、
    前記第1部材の外表面に設けられ、前記軸線方向に複数並ぶようにして設けられた凹凸部と、
    を備え、
    前記第2部材は、
    前記第1部材が挿入され、前記第1部材の外周面に案内されながら前記軸線方向へ移動する筒部と、
    前記凹凸部に係合可能であり、前記凹凸部に係合して前記第2部材の前記移動ができないようにロックするロック位置と、前記凹凸部から離間して前記第2部材の前記移動を許容する非ロック位置とに切換可能な係合部と、
    前記筒部の外周側に設けられ、前記係合部を前記ロック位置と前記非ロック位置とに切り換える切換部と、
    を備え
    前記切換部は、
    前記筒部を囲む環状部と、
    前記環状部を前記筒部に対して回動可能に軸支する軸支部と、
    を備え、
    前記軸支部を中心として前記環状部が回動することにより、前記係合部を前記ロック位置と前記非ロック位置とに切り換えることを特徴とする、長さ調整機構。
  2. 前記環状部を更に外周側から覆う筒状の覆い部が設けられており、
    前記覆い部が前記軸支部を外周側から覆うことにより、前記軸支部を、前記筒部と前記覆い部とで挟み込んでいる、請求項に記載の長さ調整機構。
  3. 前記筒部が、前記環状部を挟んだ前記軸線方向の両側となる位置において前記覆い部を支持する構造である、請求項に記載の長さ調整機構。
  4. 前記第1部材の外周面及び前記筒部の内周面が前記軸線方向からみて非円形状に形成されていることにより、前記第1部材と前記筒部とが前記軸線に対する周方向への回り止め構造とされている、請求項1〜のいずれか1項に記載の長さ調整機構。
  5. 前記係合部は、前記ロック位置から前記非ロック位置に切り換えられると、前記第1部材の外表面から離間するものであり、
    前記ロック位置にある場合に、前記係合部と前記筒部とをまとめて外周側から押さえることにより、前記ロック位置から前記非ロック位置への切換を阻止する阻止部が設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載の長さ調整機構。
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