以下に、本願に係る予測装置、予測方法、及び予測プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る予測装置、予測方法、及び予測プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(実施形態)
〔1.予測処理〕
図1を用いて、実施形態に係る予測処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る予測処理の一例を示す図である。具体的には、図1は、予測装置100がユーザの位置情報と、位置に対応付けられた対象に関する情報とに基づいて、対象に関連する需要を予測する一例を示す図である。予測装置100は、所定の位置にあるPOI(興味のある地点:Point of Interest)に関連する対象に関連する需要を予測する。ここでいうPOIには、商品やサービスを提供する店舗や渡航に必要なビザの発給などを行う大使館等の種々の地点が含まれてもよい。また、POIは上記に限らず、学校や保育園等の教育機関やハローワーク等の行政機関等の種々の地点であってもよい。また、以下では、商品またはサービスを併せて「商品」と記載する場合がある。
図1の例で、予測装置100は、カーディーラMAをPOIとして、対象に関連する需要を予測する。具体的には、予測装置100は、カーディーラMAで提供される提供物である車を対象として、需要を予測する。
〔予測システムの構成〕
まず、図1及び図2に示す予測システム1について説明する。図2に示すように、予測システム1は、端末装置10と、事業者装置20と、予測装置100とが含まれる。端末装置10と、事業者装置20と、予測装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。図2は、実施形態に係る予測システムの構成例を示す図である。なお、図2に示した予測システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の事業者装置20や複数台の予測装置100が含まれてもよい。
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。図1に示す例においては、端末装置10がユーザが利用するスマートフォンである場合を示す。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
また、端末装置10は、GPS(Global Positioning System)センサ等の機能を有し、ユーザの位置情報(センサ情報)を検知し、取得するものとする。また、端末装置10は、通信を行っている基地局の位置情報や、WiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)やBluetooth(登録商標)等の所定の無線通信機能やビーコン等の機能を用いてユーザの位置情報を検知し、取得してもよい。なお、以下では位置情報を単に「位置」と記載する場合がある。例えば、端末装置10は、GPSや上記のような無線通信機能やビーコン等の情報を組み合わせることにより、ユーザの位置の推定精度を高めてもよい。
また、端末装置10は、GPSセンサ等に限らず種々のセンサにより、各種センサ情報を検知してもよい。また、端末装置10は、加速度センサの機能を有し、ユーザの移動における加速度情報(センサ情報)を検知し、取得する。また、端末装置10は、温度センサや気圧センサ等の種々の機能を有し、温度や気圧等のユーザの置かれている環境情報を検知し、取得可能であってもよい。また、端末装置10は、心拍センサ等の種々の機能を有し、ユーザの生体情報を検知し、取得可能であってもよい。例えば、端末装置10を利用するユーザは、端末装置10と通信可能なウェアラブルデバイスを身に付けることにより、端末装置10によりユーザ自身のコンテキスト情報を取得可能としてもよい。例えば、端末装置10を利用するユーザは、端末装置10と通信可能なリストバンド型のウェアラブルデバイスを身に付けることにより、端末装置10によりユーザ自身の心拍(脈拍)に関する情報を端末装置10が取得可能としてもよい。
また、端末装置10は、ユーザによる操作を受け付ける。また、端末装置10は、予測装置100に種々の情報を送信する。例えば、端末装置10は、予測装置100に位置情報等の種々の行動情報等を送信する。
また、図1に示す例においては、端末装置10を利用するユーザに応じて、端末装置10を端末装置10−1〜10−5として説明する。例えば、端末装置10−1は、ユーザU1により使用される端末装置10である。また、例えば、端末装置10−2は、ユーザU2により使用される端末装置10である。また、以下では、端末装置10−1〜10−5について、特に区別なく説明する場合には、端末装置10と記載する。
上記のように「ユーザU*(*は任意の数値)」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U*」により識別されるユーザであることを示す。例えば、「ユーザU2」と記載した場合、そのユーザはユーザID「U2」により識別されるユーザである。図1に示した予測システム1には、ユーザU1が利用する端末装置10や、ユーザU2が利用する端末装置10等の多数の端末装置10が含まれる。
予測装置100は、ユーザの位置情報と、位置に対応付けられた対象に関する情報とに基づいて、対象に関連する需要を予測する情報処理装置である。また、例えば、予測装置100は、対象に関連する需要を示す情報を、対象に関連する事業者へ提供する。例えば、予測装置100は、端末装置10からGPSや上記のような無線通信機能やビーコン等のユーザの位置に関する情報を取得し、それらの情報を組み合わせることにより、ユーザの位置の推定精度を高めてもよい。
事業者装置20は、事業者(企業)によって利用される情報処理装置である。ここでいう事業者は、事業を行うものであれば、個人(自然人)や法人等の種々の事業者が含まれてもよい。例えば、事業者は、商品またはサービスを提供(販売)する企業であってもよい。また、事業者装置20は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。
図1の例では、予測装置100は、ユーザU1〜U5等が利用する端末装置10が有するGPSセンサ等の機能により、ユーザU1〜U5が利用する端末装置10の位置を取得する。図1に示す地図情報MP1は、ユーザU1〜U5の位置を模式的に示す。また、図1の例では、予測対象が「車」であり、ユーザのカーディーラへの訪問に関する情報に基づいて、ユーザによる車の購入契約に関する需要を予測する。
まず、予測装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10−1から位置情報を取得する(ステップS11−1)。図1の例では、予測装置100は、日時DT1において、端末装置10−1から位置情報LC1を取得する。なお、図1の例では位置情報LC1等の抽象的な符号で図示するが、位置情報は、具体的な緯度や経度を示す情報(緯度経度情報)等であってもよい。また、以下、「位置情報LC*(*は任意の数値)」を「位置LC*」と記載する場合がある。例えば、「位置LC1」と記載した場合、その位置は位置情報LC1に対応する位置であることを示す。
そして、予測装置100は、日時DT1において位置LC1にユーザU1が位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。図1の例では、位置LC1は、カーディーラMAの位置LC10と近接する位置であるものとする。すなわち、予測装置100は、日時DT1にユーザU1がPOIであるカーディーラMAに位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。これにより、予測装置100は、日時DT1にユーザU1がカーディーラMAに訪問したと予測することができる。
また、予測装置100は、ユーザU2が利用する端末装置10−2から位置情報を取得する(ステップS11−2)。図1の例では、予測装置100は、日時DT2において、端末装置10−2から位置情報LC2を取得する。そして、予測装置100は、日時DT2において位置LC2にユーザU2が位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。図1の例では、位置LC2は、カーディーラMAの位置LC10と近接する位置であるものとする。すなわち、予測装置100は、日時DT2にユーザU2がカーディーラMAに位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。これにより、予測装置100は、日時DT2にユーザU2がカーディーラMAに訪問したと予測することができる。
また、予測装置100は、ユーザU3が利用する端末装置10−3から位置情報を取得する(ステップS11−3)。図1の例では、予測装置100は、日時DT3において、端末装置10−3から位置情報LC3を取得する。図1の例では、位置LC3は、Aエリア内の位置であるものとする。そして、予測装置100は、日時DT3において位置LC3にユーザU3が位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。位置LC3は、カーディーラMAやカーディーラMBやX国大使館EM等のいずれのPOIの位置とも近接しない位置であるものとする。すなわち、予測装置100は、日時DT3にユーザU3がいずれのPOIにも位置していないことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。
また、予測装置100は、ユーザU4が利用する端末装置10−4から位置情報を取得する(ステップS11−4)。図1の例では、予測装置100は、日時DT4において、端末装置10−4から位置情報LC4を取得する。そして、日時DT4において位置LC4にユーザU4が位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。図1の例では、位置LC4は、X国大使館EMの位置LC20と近接する位置であるものとする。すなわち、予測装置100は、日時DT4にユーザU4がX国大使館EMに位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。これにより、予測装置100は、日時DT4にユーザU4がX国大使館EMに訪問したと予測することができる。なお、X国大使館EMに位置するユーザに基づく需要予測については、図9において詳述する。
また、予測装置100は、ユーザU5が利用する端末装置10−5から位置情報を取得する(ステップS11−5)。図1の例では、予測装置100は、日時DT5において、端末装置10−5から位置情報LC5を取得する。そして、日時DT5において位置LC5にユーザU5が位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。図1の例では、位置LC5は、X国大使館EMの位置LC20と近接する位置であるものとする。すなわち、予測装置100は、日時DT5にユーザU5がX国大使館EMに位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。これにより、予測装置100は、日時DT5にユーザU5がX国大使館EMに訪問したと予測することができる。
以下、ステップS11−1〜S11−5を区別せずに説明する場合、ステップS11と総称する。また、ステップS11−1〜S11−5に限らず、各ユーザの位置の取得は、複数回行われてもよい。なお、図1では、5人のユーザU1〜U5を図示するが、予測装置100は、ユーザU1〜U5に限らず、多数のユーザ(例えば、100万ユーザや1000万ユーザ等)の位置を取得する。
これにより、予測装置100は、ユーザに関する情報を収集する(ステップS12)。例えば、予測装置100は、ユーザの位置情報を収集する図1の例では、予測装置100は、行動情報記憶部123に示すように、ユーザU1〜U5等の位置LC1〜LC5等を収集する。
そして、予測装置100は、計測対象を取得する(ステップS13)。例えば、予測装置100は、所定の事業者の指定や予測装置100の管理者の設定等により、計測対象を取得する。図1の例では、予測装置100は、対象「自動車(車)」を計測対象とする情報を取得する。また、予測装置100は、計測対象を「自動車」とした場合に、ユーザの位置情報を計測するPOIに関する情報を取得する。図1の例では、予測装置100は、ユーザの位置情報を計測するPOIとして、POI情報記憶部121に記憶されたカーディーラMAやカーディーラMB等に関する情報を取得する。例えば、予測装置100は、カーディーラMAの位置LC10やカーディーラMBの位置LC101を取得する。例えば、予測装置100は、カーディーラMAやカーディーラMB等の複数のPOIの情報を用いて、需要を予測する。
まず、予測装置100は、上述した情報を用いてカーディーラへ来場(訪問)したユーザの数の推移情報を生成する(ステップS14)。例えば、予測装置100は、カーディーラMAやカーディーラMB等の各POIの位置と、各ユーザU1〜U5等の位置との比較に基づいて、所定の期間におけるカーディーラへ来場(訪問)したユーザの数を推定する。
例えば、予測装置100は、日時DT1にユーザU1がPOIであるカーディーラMAに位置したことを示す情報に基づいて、日時DT1にユーザU1がカーディーラMAに訪問したと推定する。また、例えば、予測装置100は、日時DT2にユーザU2がPOIであるカーディーラMAに位置したことを示す情報に基づいて、日時DT2にユーザU2がカーディーラMAに訪問したと推定する。このような各ユーザがカーディーラに訪問したことを示す推定結果を用いて、予測装置100は、図1中の推移グラフSG11に示すような、カーディーラへ来場(訪問)したユーザの数の推移を示す情報を生成する。
図1の例では、予測装置100は、カーディーラへ訪問したユーザの数、日時DT11から日時DT12の間において、来場者数CN11から来場者数CN12に上昇したことを示す推移グラフSG11を生成する。
そして、予測装置100は、カーディーラへ訪問したユーザに関する情報に基づいて、対象「自動車」に関する需要を予測する(ステップS15)。すなわち、予測装置100は、ユーザのカーディーラ訪問という第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象「自動車」に関する需要を予測する。例えば、予測装置100は、カーディーラへ訪問したユーザの数の変化に基づいて、対象「自動車」に関する需要を予測する。図1の例では、予測装置100は、ユーザのカーディーラへの訪問に関する情報に基づいて、ユーザによる車の購入契約に関する需要を予測する。
例えば、予測装置100は、図1中の関係情報記憶部124に示すようなカーディーラへの訪問と、車の購入契約との関係に関する情報に基づいて、ユーザによる車の購入契約に関する需要を予測する。このように、予測装置100は、ユーザのカーディーラ訪問という第1行動に基づいて、第1行動よりも後における車の購入契約という第2行動を予測する。これにより、予測装置100は、ユーザのカーディーラ訪問という第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象「自動車」に関する需要を予測する。
図1中の関係情報記憶部124に示す「対象」は、ユーザの需要の対象を示す。図1中の関係情報記憶部124に示す「関係情報」は、対応する対象に関連するユーザの行動やその行動間の相関等を示す。図1中の関係情報記憶部124に示す「段階」は、対象に関してユーザが行う行動の段階を示す。例えば、「段階N(Nは任意の数値)」は、「段階N+1」の前に行われる行動を示す。
図1中の関係情報記憶部124に示す「行動種別」は、各段階に対応する行動の種別を示す。図1中の関係情報記憶部124に示す「期間」は、対応する段階から次の段階へユーザの行動が移行するまでの期間を示す。「期間」には、「TM11」等のように抽象的に図示するが、「2週間」や「平均1ヶ月」等の具体的な期間が記憶されてもよい。「相関関係」は、対応する段階と次の段階との相関を示す。「相関情報」には、「RT11」等のように抽象的に図示するが、「前段階の60%」や「前段階と同じ」等の具体的な関係が記憶されてもよい。
例えば、図1に示す例において、対象「自動車」は、段階として「N段階」〜「N+2段階」等の需要を予測する段階があることを示す。また、対象「自動車」の「N段階」は、行動種別「ディーラ訪問」であることを示す。また、また、対象「自動車」の「N+1段階」は、行動種別「購入契約」であることを示す。なお、「N段階」〜「N+2段階」等の段階は、1段階ずつ行われなくてもよい。例えば、N段階の行動後にN+1段階及びN+2段階の行動が同時に行なわれてもよい。また、N+1段階を経由せずに、N段階の行動後にN+2段階の行動が行なわれた後、N+1段階の行動が行なわれてもよい。
また、対象「自動車」の行動種別「ディーラ訪問」から行動種別「購入契約」に移行するまでの期間については期間「TM11」であることを示す。例えば、期間「TM11」が、「平均1ヶ月」である場合、ユーザがディーラを訪問してから車の購入契約に至るまでの期間が平均1ヶ月であることを示す。
また、対象「自動車」の行動種別「ディーラ訪問」と行動種別「購入契約」との相関については相関「RT11」であることを示す。例えば、相関「RT11」が、「前段階の10%」である場合、ユーザのディーラへの訪問が100%増加した場合、ユーザが車の購入契約も10%増加することを示す。
例えば、予測装置100は、過去のユーザの行動履歴等を用いて、上記のような関係情報を生成してもよい。なお、予測装置100は、関係情報記憶部124に記憶される各種情報を外部の情報処理装置から取得してもよい。
また、例えば、予測装置100は、図1中の関係情報記憶部124に示す項目「期間」や「相関情報」に記憶される情報を、機械学習等の手法により取得してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザの所定の行動に関する情報を入力することにより、その行動の次の行動までの期間を出力するモデルを用いて、図1中の関係情報記憶部124に示す項目「期間」の情報を取得してもよい。
また、例えば、予測装置100は、ユーザの所定の行動に関する情報を入力することにより、その行動の次の行動に関するスコアを出力するモデルを用いて、図1中の関係情報記憶部124に示す項目「相関情報」の情報を取得してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザの所定の行動に関する情報を入力することにより、その行動の次の行動に関する0〜1(0%〜100%)のスコアを出力するモデルを用いて、そのモデルが出力するスコアを項目「相関情報」の情報を取得してもよい。
図1の例では、予測装置100は、推移グラフSG11と関係情報記憶部124中の対象「自動車」に関する関係情報とに基づいて、ユーザによる車の購入契約に関する需要を予測する。例えば、予測装置100は、予測時点が日時DT12である場合、日時DT11から日時DT12までのカーディーラを訪問したユーザ数の変化やカーディーラ訪問と購入契約との間の関係情報とに基づいて、ユーザによる車の購入契約に関する需要を予測する。
図1の例では、予測装置100は、需要情報DINF11に示すように、対象「自動車」の購入契約について、期間TM11が経過した後に需要DM11となると予測する。例えば、予測装置100は、対象「自動車」の購入契約について、日時DT12から期間TM11が経過した後において、カーディーラ訪問の増加率に対応する増加率を示す需要DM11となると予測する。例えば、予測装置100は、対象「自動車」の購入契約について、日時DT12から期間TM11が経過後の時点(日時DT13とする)から所定の期間において、カーディーラ訪問の増加率に対応する増加率を示す需要DM11となると予測する。例えば、予測装置100は、対象「自動車」の購入契約について、日時DT13から、日時DT11と日時DT12との間の期間(例えば2週間)と同期間(例えば2週間)において、カーディーラ訪問の増加率に対応する増加率を示す需要DM11となると予測する。この場合、予測装置100は、対象「自動車」の購入契約について、日時DT13を始点とする2週間において、カーディーラ訪問の増加率に対応する増加率を示す需要DM11となると予測する。
例えば、期間TM11が「1ヶ月」であり、相関「RT11」が「前段階の10%」である場合、予測装置100は、対象「自動車」の購入契約について、日時DT12から1ヶ月経過後において、カーディーラ訪問の増加率の10%増加すると予測する。予測装置100は、例えば、日時DT11から日時DT12間のカーディーラ訪問の増加率が100%である場合、日時DT12から1ヶ月経過後において、対象「自動車」の購入契約が10%増加すると予測する。なお、上記は一例であり、予測装置100は、種々の情報を適宜用いて、対象の需要を予測してもよい。
上述のように、予測装置100は、ユーザの位置情報と、位置に対応付けられた対象に関する情報とに基づいて、対象に関連する需要を予測する。図1の例では、予測装置100は、ユーザの位置情報を用いてカーディーラへ訪問したユーザを捕捉し、そのユーザ数の変化に基づいて対象「自動車」の購入契約に関する需要を予測する。これにより、予測装置100は、ユーザの位置情報を用いてカーディーラへ訪問という行動(第1行動)から対象「自動車」の購入契約(第2行動)を適切に予測することができる。したがって、予測装置100は、需要を適切に予測することができる。
また、予測装置100は、予測した需要情報を事業者に提供してもよい。例えば、予測装置100は、予測した需要情報を、自動車を製造する事業者に提供してもよい。例えば、予測装置100は、予測した需要情報を、自動車を販売する事業者に提供してもよい。これにより、情報の提供を受けた事業者は、提供された情報に基づいて、自身の事業についてより適切な需要予測(判断)を行うことができる。
〔1−1.予測の対象〕
〔1−1−1.他の対象〕
図1の例では、予測装置100がカーディーラMAが提供する自動車に関する需要を予測する場合を示したが、予測装置100は、種々の対象に関連する需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、所定の事業者が提供するサービスに関する需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、学校や保育園等の教育機関が提供する教育サービスに関する需要を予測してもよい。
例えば、予測装置100は、学校や保育園等の教育機関が提供する教育サービスを受けるためにその教育機関への入学(入園)に関する需要を予測してもよい。この場合、例えば、予測装置100は、学校や保育園等の教育機関の説明会に参加したユーザの数に基づいて、その教育機関への入学(入園)に関する需要を予測してもよい。
この場合、予測装置100は、ユーザの教育機関の説明会への参加という第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象「教育機関」に関する需要を予測する。例えば、予測装置100は、教育機関の説明会へ参加したユーザの数の変化に基づいて、対象「教育機関」が提供するサービスに関する需要を予測する。例えば、予測装置100は、ユーザの教育機関の説明会への参加に関する情報に基づいて、教育機関への入学に関する需要を予測する。
また、例えば、予測装置100は、教育機関の説明会に参加した第1ユーザ(保護者)の数に基づいて、その教育機関への入学(入園)を希望する第2ユーザ(被保護者)に関する需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、教育機関の説明会に参加した第1ユーザである親の数に基づいて、その教育機関への入学(入園)する子供の数を予測してもよい。例えば、予測装置100は、教育機関に受験制度がある場合、教育機関の説明会に参加した第1ユーザに基づいて、その教育機関の入学倍率を、その教育機関に関する需要として予測してもよい。
〔1−1−2.対象のレベル(対象の特定)〕
図1の例では、説明を簡単にするために、予測装置100がカーディーラMAが提供する提供物である車に関する需要を予測する場合を示したが、予測装置100は、種々の対象に関して需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、カーディーラMAで提供(販売)される車種ごとの需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、カーディーラMAで5つの車種の自動車が提供(販売)されている場合、5つの車種ごとの需要を予測してもよい。
例えば、予測装置100は、カーディーラMA内におけるユーザの位置情報を取得し、ユーザが各車種の車に近接する位置に滞在する時間に応じて、いずれの車種を対象としてユーザがカーディーラMAへ訪問したかを推定してもよい。例えば、予測装置100は、カーディーラMA内においてユーザU1が、各車種のうち、車種「車X」に近接する位置に最も長く滞在している場合、ユーザU1が、車種「車X」を目的としてカーディーラMAへ訪問したと推定してもよい。例えば、予測装置100は、端末装置10からGPSや上記のような無線通信機能やビーコン等のユーザの位置に関する情報を取得し、それらの情報を組み合わせることにより、ユーザの位置の推定精度を高め、ユーザがどの車種の付近に滞在するかを捕捉してもよい。このように、予測装置100は、ユーザの位置情報に基づいて対象を特定し、特定した対象に関連する需要を予測する。例えば、予測装置100は、ユーザの位置情報に基づいて5つの車種のいずれを対象とするかを特定し、特定した車種を対象として需要を予測する。
この場合、予測装置100は、ユーザU1が対象「車X」についてカーディーラMAへ訪問したと計測し、ユーザU1が他の車種(例えば「車Y」等)についてはカーディーラMAへ訪問したと計測しなくてもよい。これにより、予測装置100は、予測対象となる商品について、車よりも詳細な分類である車種に関する需要を予測することが可能となる。
また、予測装置100は、POIが市役所等の役所や大使館等である場合、ユーザの位置と各種手続きを受け付ける位置等に基づいて、ユーザの目的とする対象(提供物)を特定してもよい。例えば、予測装置100は、POIが大使館である場合、ユーザの位置がビザ申請の受付け窓口の前に一定時間滞在する場合、ユーザがビザ申請の手続きに大使館に訪問したと特定してもよい。例えば、予測装置100は、POIが市役所である場合、ユーザの位置が転入届等の住民異動届の受付け窓口の前に一定時間滞在する場合、ユーザが住民異動届の手続きに役所に訪問したと特定してもよい。
〔1−2.複数段階の需要予測〕
なお、図1の例では、予測装置100がN段階の行動の情報に基づいて、N+1段階の行動に関する需要を予測する場合を示したが、予測装置100は、N+2段階の行動に関する需要を予測してもよい。この場合、予測装置100は、N段階の行動の情報に基づいて、N+2段階の行動に関する需要を予測してもよいし、予測したN+1段階の行動に基づいて、N+2段階の行動に関する需要を予測してもよい。また、予測装置100は、位置情報により捕捉したN+1段階の行動に基づいて、N+2段階の行動に関する需要を予測してもよい。
図1の例では、予測装置100は、カーディーラ訪問の情報から、車の購入契約に関する需要を予測した後、車の購入契約に関する予測を用いて、対象「自動車」について保険加入に関する需要を予測してもよい。このように、予測装置100は、位置情報に基づく1つのユーザの行動情報から、連鎖的に他の行動を推定し、需要を予測してもよい。
〔1−3.他の情報の利用〕
図1の例では、予測装置100がユーザの位置情報のみを用いて需要を予測する場合を示したが、予測装置100は、種々の情報を用いて、需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザが入力する情報と位置情報とが対応付けられている情報であれば、どのような情報を用いて需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザが検索に用いたクエリと位置情報とから所定のエリアに対応する需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、所定のネットワークで通信される文字情報と位置情報とから所定のエリアに対応する需要を予測してもよい。
例えば、予測装置100は、ソーシャルネットワーキングサービスにおいてユーザが投稿した投稿情報とその投稿時のユーザの位置情報とを用いて、需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)等においてユーザが投稿した投稿情報を用いて、需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザがTwitterにおいて投稿した文章(文字情報)を用いて、需要を予測してもよい。
例えば、予測装置100は、ユーザがメッセージサービスにおいて入力した入力情報を用いて、需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、ユーザがLINE(登録商標)等のメッセージサービスにおいて入力した入力情報を用いて、需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、電子メールにおいて入力した入力情報を用いて、需要を予測してもよい。
〔1−4.各ユーザの予測〕
図1の例では、予測装置100が複数のユーザの情報を用いて、多数のユーザに関する統計的な需要を予測する場合を示したが、予測装置100は、個々のユーザに関する需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、機械学習等の手法により生成したモデルを用いて、個々のユーザに関する需要を予測してもよい。
例えば、予測装置100は、一のユーザの位置情報と一のユーザの属性情報とを入力することにより、一のユーザの位置に対応する行動の次の行動までの期間を出力するモデルを用いてもよい。この場合、予測装置100は、一のユーザの位置情報と一のユーザの属性情報とをモデルに入力することにより、モデルに一のユーザの位置に対応する行動の次の行動までの期間を出力させてもよい。これにより、予測装置100は、一のユーザの位置に対応する行動の次の行動までの期間を予測してもよい。
例えば、予測装置100は、一のユーザの位置情報と一のユーザの属性情報とを入力することにより、一のユーザの位置に対応する行動と次の行動との相関関係を示す情報を出力するモデルを用いてもよい。この場合、予測装置100は、一のユーザの位置情報と一のユーザの属性情報とをモデルに入力することにより、モデルに一のユーザの位置に対応する行動の次の行動に関する0〜1(0%〜100%)のスコアを出力させてもよい。これにより、予測装置100は、一のユーザの位置に対応する行動の次の行動を一のユーザが行う確率を予測してもよい。
なお、モデルの学習手法については、上述した手法に限定されるものではなく、任意の公知技術が適用可能である。なお、各モデルの生成は、機械学習に関する種々の従来技術を適宜用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、SVM(Support Vector Machine)等の教師あり学習の機械学習に関する技術を用いて行われてもよい。また、例えば、モデルの生成は、教師なし学習の機械学習に関する技術を用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、深層学習(ディープラーニング)の技術を用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、DNN(Deep Neural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)やCNN(Convolutional Neural Network)等の種々のディープラーニングの技術を適宜用いて行われてもよい。なお、上記モデルの生成に関する記載は例示であり、モデルの生成は、取得可能な情報等に応じて適宜選択された学習手法により行われてもよい。
〔1−5.予測について〕
なお、図1の例では、前段階(N段階)の行動(第1行動)を行ったユーザ数の変化に応じて、次段階(N+1段階)の行動(第2行動)を行うユーザ数の変化を予測する場合を示したが、予測装置100は、種々の情報を用いて対象に関連する需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、第1行動を行ったユーザ数から第2行動を行うユーザ数を予測してもよい。
例えば、予測装置100は、過去のユーザの行動履歴等から、第1行動を行ったユーザのうち半数(50%)のユーザが第2行動を行うという相関情報が得られている場合、第1行動を行ったユーザ数から第2行動を行うユーザ数を予測してもよい。この場合、予測装置100は、第1行動を行ったユーザ数が1万人である場合、第2行動を行うユーザを5000人と予測してもよい。そして、予測装置100は、予測した第2行動を行うユーザ数に基づいて対象に関連する需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、予測した第2行動を行うユーザ数と過去の第2行動を行うユーザ数の平均との比較に基づいて、対象に関連する需要を予測してもよい。例えば、予測装置100は、所定の期間(例えば、予測時点から1週間)における第2行動を行うユーザ数と過去において所定の期間と同期間(例えば、1週間)における第2行動を行うユーザ数の平均との比較に基づいて、対象に関連する需要を予測してもよい。
例えば、予測装置100は、予測した第2行動を行うユーザ数と過去の第2行動を行うユーザ数の平均よりも多い場合、対象に関連する需要が高いと予測してもよい。例えば、予測装置100は、予測した第2行動を行うユーザ数と過去の第2行動を行うユーザ数の平均よりも低い場合、対象に関連する需要が低いと予測してもよい。なお、上記の需要の予測は一例であり、予測装置100は、種々の情報を適宜用いて対象に関連する需要を予測してもよい。
〔2.予測装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る予測装置100の構成について説明する。図3は、実施形態に係る予測装置の構成例を示す図である。図3に示すように、予測装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、予測装置100は、予測装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば予測システム1に含まれる端末装置10や事業者装置20との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、図3に示すように、POI情報記憶部121と、ユーザ情報記憶部122と、行動情報記憶部123と、関係情報記憶部124とを有する。
(POI情報記憶部121)
実施形態に係るPOI情報記憶部121は、商品に関する各種情報を記憶する。図4は、実施形態に係るPOI情報記憶部の一例を示す図である。図4に示すPOI情報記憶部121は、「POI_ID」、「POI名」、「業種」、「所在地」、「提供物」といった項目が含まれる。
「POI_ID」は、POIを識別するための識別情報を示す。「POI名」は、対応するPOI_IDにより識別されるPOIを示す。例えば、「POI名」は、対応するPOI_IDにより識別されるPOIの名称を示す。「業種」は、対応するPOI_IDにより識別されるPOIに対応する事業者の業種を示す。「所在地」は、対応するPOI_IDにより識別されるPOIの所在地を示す。「提供物」は、対応するPOI_IDにより識別されるPOIに対応する事業者により提供される商品やサービスを示す。
例えば、図4に示す例において、POI_ID「EP1」により識別されるPOIは、事業者が「カーディーラMA」であり、業種が「販売」であることを示す。また、カーディーラMAの所在地は、Aエリア内の位置LC10であることを示す。なお、図4の例では位置を「LC10」等の抽象的な符号で図示するが、位置情報は、具体的な緯度経度情報等であってもよい。また、カーディーラMAが提供する商品は、「自動車」であることを示す。
なお、POI情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、POI情報記憶部121は、事業者の従業員数や売上高等の事業規模に関する情報を記憶してもよい。
(ユーザ情報記憶部122)
実施形態に係るユーザ情報記憶部122は、ユーザ属性に関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部122は、ユーザ属性情報を記憶する。図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。図5に示すユーザ情報記憶部122は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味」といった項目が含まれる。
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、図1の例に示したユーザU1に対応する。また、「年齢」は、ユーザIDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの性別を示す。
また、「自宅」は、ユーザIDにより識別されるユーザの自宅の位置情報を示す。なお、図5に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
また、「勤務地」は、ユーザIDにより識別されるユーザの勤務地の位置情報を示す。なお、図5に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
また、「興味」は、ユーザIDにより識別されるユーザの興味を示す。すなわち、「興味」は、ユーザIDにより識別されるユーザが関心の高い対象を示す。なお、図5に示す例では、「興味」は、各ユーザに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
例えば、図5に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、「スポーツ」に興味があることを示す。
なお、ユーザ情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部122は、ユーザのデモグラフィック属性に関する情報やサイコグラフィック属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部122は、氏名、家族構成、収入、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
(行動情報記憶部123)
実施形態に係る行動情報記憶部123は、ユーザの行動に関する各種情報を記憶する。図6は、実施形態に係る行動情報記憶部の一例を示す図である。例えば、行動情報記憶部123は、各ユーザの端末装置10を用いて行った検索等を含む種々の行動情報を記憶する。図6に示す行動情報記憶部123には、「行動ID」、「ユーザID」、「位置」、「日時」、「行動内容」といった項目が含まれる。
また、「行動ID」は、ユーザの行動を識別する情報を示す。「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、図1の例に示したユーザU1に対応する。
また、「位置」は、対応する行動が行われた位置を示す。例えば、「位置」は、ユーザの位置を示す。なお、図6の例では位置を「LC1」等の抽象的な符号で図示するが、位置情報は、具体的な緯度経度情報等であってもよい。
また、「日時」は、対応するユーザの行動が行われた日時を示す。「日時」には、「DT1」等のように抽象的に図示するが、「2017年8月8日23時46分58秒」等の具体的な日時が記憶されてもよい。また、「行動内容」は、対応する位置においてユーザが行った行動内容を示す。例えば、「行動内容」は、ユーザが閲覧したコンテンツやユーザが検索に用いたクエリ等の情報が記憶されてもよい。なお、「行動内容」は、ユーザに位置のみが取得された場合は、記憶されてもよい。
例えば、図6に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)は、日時DT1において位置LC1に位置したことを示す。また、例えば、図6に示す例において、ユーザID「U2」により識別されるユーザ(ユーザU2)は、日時DT2において位置LC2に位置したことを示す。
なお、行動情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。また、図6では、ユーザIDごとに行動情報が行動情報記憶部123に記憶される場合を示したが、行動情報は、日時順に限らず、例えばユーザIDごとに記憶されてもよい。
(関係情報記憶部124)
実施形態に係る関係情報記憶部124は、対象と需要との関係に関する各種情報を記憶する。図7は、実施形態に係る関係情報記憶部の一例を示す図である。図7に示す関係情報記憶部124は、「対象」、「関係情報」といった項目を有する「関係情報」は、「段階」、「行動種別」、「期間」、「相関関係」といった項目を有する。
「対象」は、ユーザの需要の対象を示す。「対象」は、特定の商品名やサービス名や国名等に限らず、商品やサービスのカテゴリ(飲料やファッションや旅行等)であってもよい。
「関係情報」は、対応する対象に関連するユーザの行動やその行動間の相関等を示す。「段階」は、対象に関してユーザが行う行動の段階を示す。「段階N(Nは任意の数値)」は、「段階N+1」の前に行われる行動を示す。
「行動種別」は、各段階に対応する行動の種別を示す。「期間」は、対応する段階から次の段階へユーザの行動が移行するまでの期間を示す。「期間」には、「TM11」等のように抽象的に図示するが、「2週間」や「平均1ヶ月」等の具体的な期間が記憶されてもよい。「相関関係」は、対応する段階と次の段階との相関を示す。「相関情報」には、「RT11」等のように抽象的に図示するが、「前段階の60%」や「前段階と同じ」等の具体的な関係が記憶されてもよい。
例えば、図7に示す例において、対象「自動車」は、段階として「N段階」〜「N+2段階」等の需要を予測する段階があることを示す。また、対象「自動車」の「N段階」は、行動種別「ディーラ訪問」であることを示す。また、また、対象「自動車」の「N+1段階」は、行動種別「購入契約」であることを示す。また、対象「自動車」の行動種別「ディーラ訪問」から行動種別「購入契約」に移行するまでの期間については期間「TM11」であることを示す。また、対象「自動車」の行動種別「ディーラ訪問」と行動種別「購入契約」との相関については相関「RT11」であることを示す。
また、関係情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、関係情報記憶部124は、需要情報が生成された日時や生成に用いた情報が収集された期間に関する情報を記憶してもよい。
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、予測装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(予測プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、予測部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、POI情報記憶部121やユーザ情報記憶部122や行動情報記憶部123や関係情報記憶部124から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、関係情報記憶部124に記憶される各種情報を外部の情報処理装置から取得してもよい。例えば、取得部131は、端末装置10や事業者装置20から各種情報を取得する。取得部131は、ユーザの位置情報を取得する。例えば、取得部131は、位置と対象とが対応付けられた情報を取得する。
また、取得部131は、各種情報を外部の情報処理装置から取得する。例えば、取得部131は、行動情報記憶部123からユーザの位置情報を取得する。例えば、取得部131は、端末装置10からユーザの位置情報を取得する。
図1の例では、取得部131は、ユーザU1が利用する端末装置10−1から位置情報を取得する。例えば、取得部131は、日時DT1において、端末装置10−1から位置情報LC1を取得する。例えば、取得部131は、ユーザU2が利用する端末装置10−2から位置情報を取得する。例えば、取得部131は、日時DT2において、端末装置10−2から位置情報LC2を取得する。例えば、取得部131は、ユーザU3が利用する端末装置10−3から位置情報を取得する。例えば、取得部131は、日時DT3において、端末装置10−3から位置情報LC3を取得する。例えば、取得部131は、ユーザU4が利用する端末装置10−4から位置情報を取得する。例えば、取得部131は、日時DT4において、端末装置10−4から位置情報LC4を取得する。例えば、取得部131は、ユーザU5が利用する端末装置10−5から位置情報を取得する。例えば、取得部131は、日時DT5において、端末装置10−5から位置情報LC5を取得する。
図1の例では、取得部131は、計測対象を取得する。例えば、取得部131は、所定の事業者の指定や予測装置100の管理者の設定等により、計測対象を取得する。例えば、取得部131は、対象「自動車(車)」を計測対象とする情報を取得する。例えば、取得部131は、計測対象を「自動車」とした場合に、ユーザの位置情報を計測するPOIに関する情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザの位置情報を計測するPOIとして、POI情報記憶部121に記憶されたカーディーラMAやカーディーラMB等に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、カーディーラMAの位置LC10やカーディーラMBの位置LC101を取得する。
(生成部132)
生成部132は、種々の情報を生成する。例えば、生成部132は、推移情報を生成する。例えば、生成部132は、予測部133による予測(推定)に基づいて、推移情報を生成する。
図1の例では、生成部132は、カーディーラへ来場(訪問)したユーザの数の推移情報を生成する。例えば、生成部132は、図1中の推移グラフSG11に示すような、カーディーラへ来場(訪問)したユーザの数の推移を示す情報を生成する。
図1の例では、生成部132は、カーディーラへ訪問したユーザの数、日時DT11から日時DT12の間において、来場者数CN11から来場者数CN12に上昇したことを示す推移グラフSG11を生成する。例えば、生成部132は、過去のユーザの行動履歴等を用いて、関係情報記憶部124に記憶される各種情報を生成してもよい。
(予測部133)
予測部133は、種々の情報を予測する。例えば、予測部133は、記憶部120に記憶された情報に基づいて、種々の情報を予測する。例えば、予測部133は、端末装置10から取得した情報に基づいて、種々の情報を予測する。
予測部133は、取得部131により取得されたユーザの位置情報と、位置に対応付けられた対象に関する情報とに基づいて、対象に関連する需要を予測する。例えば、予測部133は、ユーザの位置情報に基づいて特定される対象に関連する需要を予測する。例えば、予測部133は、位置において提供される提供物に関連する対象に関連する需要を予測する。
例えば、予測部133は、位置において提供される提供物である対象に関連する需要を予測する。例えば、予測部133は、位置において提供される提供物を要する対象に関連する需要を予測する。
例えば、予測部133は、ユーザの位置情報に対応する時点よりも後における対象に関連する需要を予測する。例えば、予測部133は、ユーザの位置情報に対応するユーザの第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象に関連する需要を予測する。例えば、予測部133は、ユーザの第1行動に基づいて、第1行動よりも後のユーザの行動であって、対象に関連する行動である第2行動を予測する。
例えば、予測部133は、第1行動の変化に基づいて、第2行動の変化を予測する。例えば、予測部133は、ユーザの第1行動の時点から、対象に応じて変動する期間経過後のユーザの前記第2行動を予測する。
図1の例では、予測部133は、カーディーラMAやカーディーラMB等の複数のPOIの情報を用いて、需要を予測する。例えば、予測部133は、カーディーラMAやカーディーラMB等の各POIの位置と、各ユーザU1〜U5等の位置との比較に基づいて、所定の期間におけるカーディーラへ来場(訪問)したユーザの数を推定する。
例えば、予測部133は、日時DT1にユーザU1がPOIであるカーディーラMAに位置したことを示す情報に基づいて、日時DT1にユーザU1がカーディーラMAに訪問したと推定する。例えば、予測部133は、日時DT2にユーザU2がPOIであるカーディーラMAに位置したことを示す情報に基づいて、日時DT2にユーザU2がカーディーラMAに訪問したと推定する。
図1の例では、予測部133は、カーディーラへ訪問したユーザに関する情報に基づいて、対象「自動車」に関する需要を予測する。例えば、予測部133は、ユーザのカーディーラ訪問という第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象「自動車」に関する需要を予測する。例えば、予測部133は、カーディーラへ訪問したユーザの数の変化に基づいて、対象「自動車」に関する需要を予測する。例えば、予測部133は、ユーザのカーディーラへの訪問に関する情報に基づいて、ユーザによる車の購入契約に関する需要を予測する。
例えば、予測部133は、図1中の関係情報記憶部124に示すようなカーディーラへの訪問と、車の購入契約との関係に関する情報に基づいて、ユーザによる車の購入契約に関する需要を予測する。例えば、予測部133は、ユーザのカーディーラ訪問という第1行動に基づいて、第1行動よりも後における車の購入契約という第2行動を予測する。例えば、予測部133は、ユーザのカーディーラ訪問という第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象「自動車」に関する需要を予測する。
図1の例では、予測部133は、推移グラフSG11と関係情報記憶部124中の対象「自動車」に関する関係情報とに基づいて、ユーザによる車の購入契約に関する需要を予測する。例えば、予測部133は、予測時点が日時DT12である場合、日時DT11から日時DT12までのカーディーラを訪問したユーザ数の変化やカーディーラ訪問と購入契約との間の関係情報とに基づいて、ユーザによる車の購入契約に関する需要を予測する。
図1の例では、予測部133は、需要情報DINF11に示すように、対象「自動車」の購入契約について、期間TM11が経過した後に需要DM11となると予測する。例えば、予測部133は、対象「自動車」の購入契約について、日時DT12から期間TM11が経過した後において、カーディーラ訪問の増加率に対応する増加率を示す需要DM11となると予測する。
例えば、期間TM11が「1ヶ月」であり、相関「RT11」が「前段階の10%」である場合、予測部133は、対象「自動車」の購入契約について、日時DT12から1ヶ月経過後において、カーディーラ訪問の増加率の10%増加すると予測する。予測部133は、例えば、日時DT11から日時DT12間のカーディーラ訪問の増加率が100%である場合、日時DT12から1ヶ月経過後において、対象「自動車」の購入契約が10%増加すると予測する。
(提供部134)
提供部134は、外部の情報処理装置へ各種情報を提供する。例えば、提供部134は、事業者装置20へ各種情報を提供する。例えば、提供部134は、端末装置10へクエリに対応する検索結果を示す情報を提供してもよい。例えば、提供部134は、事業者装置20へ需要情報を提供する。
例えば、提供部134は、対象に関連する需要を示す情報を、対象に関連する事業者へ提供する。例えば、提供部134は、商品に関する需要を示す情報を、位置情報に対応するエリアに位置する事業者へ提供する。
また、提供部134は、予測部133により予測された需要情報を事業者に提供してもよい。例えば、提供部134は、予測部133により予測された需要情報を、自動車を製造する事業者に提供してもよい。例えば、提供部134は、予測部133により予測された需要情報を、自動車を販売する事業者に提供してもよい。
〔3.予測処理のフロー〕
ここで、図8を用いて、実施形態に係る予測装置100による予測処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る予測処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、予測装置100は、ユーザの位置情報を取得する(ステップS101)。図1の例では、予測装置100は、日時DT1において、端末装置10−1から位置情報LC1を取得する。図1の例では、予測装置100は、日時DT2において、端末装置10−2から位置情報LC2を取得する。図1の例では、予測装置100は、日時DT3において、端末装置10−3から位置情報LC3を取得する。図1の例では、予測装置100は、日時DT4において、端末装置10−4から位置情報LC4を取得する。図9の例では、予測装置100は、日時DT5において、端末装置10−5から位置情報LC5を取得する。
また、予測装置100は、ユーザの位置情報と位置に対応付けられた対象に関する情報とに基づいて、対象に関連する需要を予測する(ステップS102)。例えば、予測装置100は、ユーザの位置情報と位置に対応付けられた対象に関する情報とに基づいて、対象に関連する需要を予測する図1の例では、予測装置100は、ユーザU1〜U5等の位置に基づいて、対象「自動車」に関する需要を予測する。
〔4.予測処理の他の一例〕
図1の例では、商品である自動車に関する需要を予測する場合を示したが、予測装置100は、種々の対象に関連する需要を予測してもよい。この点について、図9を用いて説明する。図9は、実施形態に係る予測処理の一例を示す図である。具体的には、図9では、予測装置100が対象「X国」に関する需要を予測する場合を示す。なお、図1の同様の点については、同様の符号を付して適宜説明を省略する。
図9の例では、予測装置100は、ユーザU1〜U5等が利用する端末装置10が有するGPSセンサ等の機能により、ユーザU1〜U5が利用する端末装置10の位置を取得する。図9に示す地図情報MP1は、図1に示す地図情報MP1と同様である。また、図1の例では、予測対象が「X国」であり、ユーザのX国大使館へのビザ申請(X国大使館の訪問)に関する情報に基づいて、ユーザによるX国への渡航に関する需要を予測する。
図9の例に示すステップS11及びステップS12は図1と同様であるため説明を一部省略する。まず、予測装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10−1から位置情報を取得する(ステップS11−1)。図9の例では、予測装置100は、日時DT1において、端末装置10−1から位置情報LC1を取得する。また、予測装置100は、ユーザU2が利用する端末装置10−2から位置情報を取得する(ステップS11−2)。図9の例では、予測装置100は、日時DT2において、端末装置10−2から位置情報LC2を取得する。また、予測装置100は、ユーザU3が利用する端末装置10−3から位置情報を取得する(ステップS11−3)。図9の例では、予測装置100は、日時DT3において、端末装置10−3から位置情報LC3を取得する。
また、予測装置100は、ユーザU4が利用する端末装置10−4から位置情報を取得する(ステップS11−4)。図9の例では、予測装置100は、日時DT4において、端末装置10−4から位置情報LC4を取得する。そして、日時DT4において位置LC4にユーザU4が位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。図9の例では、位置LC4は、X国大使館EMの位置LC20と近接する位置であるものとする。すなわち、予測装置100は、日時DT4にユーザU4がX国大使館EMに位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。これにより、予測装置100は、日時DT4にユーザU4がX国大使館EMに訪問し、ビザを申請したと予測することができる。
また、予測装置100は、ユーザU5が利用する端末装置10−5から位置情報を取得する(ステップS11−5)。図9の例では、予測装置100は、日時DT5において、端末装置10−5から位置情報LC5を取得する。そして、日時DT5において位置LC5にユーザU5が位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。図9の例では、位置LC5は、X国大使館EMの位置LC20と近接する位置であるものとする。すなわち、予測装置100は、日時DT5にユーザU5がX国大使館EMに位置したことを示す行動情報を行動情報記憶部123に記憶する。これにより、予測装置100は、日時DT5にユーザU5がX国大使館EMに訪問し、ビザを申請したと予測することができる。
これにより、予測装置100は、ユーザの位置情報を収集する(ステップS12)。図9の例では、予測装置100は、行動情報記憶部123に示すように、ユーザU1〜U5等の位置LC1〜LC5等を収集する。
そして、予測装置100は、計測対象を取得する(ステップS23)。図9の例では、予測装置100は、対象「X国」を計測対象とする情報を取得する。また、予測装置100は、計測対象を「X国」とした場合に、ユーザの位置情報を計測するPOIに関する情報を取得する。図9の例では、予測装置100は、ユーザの位置情報を計測するPOIとして、POI情報記憶部121に記憶されたX国大使館EM等に関する情報を取得する。例えば、予測装置100は、X国大使館EMの位置LC20を取得する。
まず、予測装置100は、上述した情報を用いてX国大使館EMに訪問し、ビザを申請したユーザの数の推移情報を生成する(ステップS24)。例えば、予測装置100は、X国大使館EM等の各POIの位置と、各ユーザU1〜U5等の位置との比較に基づいて、所定の期間におけるX国大使館EMに訪問し、ビザを申請したユーザの数を推定する。
例えば、予測装置100は、日時DT4にユーザU4がPOIであるX国大使館EMに位置したことを示す情報に基づいて、日時DT4にユーザU4がX国大使館EMに訪問したと推定する。また、例えば、予測装置100は、日時DT5にユーザU5がPOIであるX国大使館EMに位置したことを示す情報に基づいて、日時DT5にユーザU5がX国大使館EMに訪問したと推定する。このような各ユーザがX国のビザを申請したことを示す推定結果を用いて、予測装置100は、図9中の推移グラフSG21に示すような、X国大使館EMに訪問し、ビザを申請したユーザの数の推移を示す情報を生成する。
図9の例では、予測装置100は、X国大使館EMに訪問し、ビザを申請したユーザの数、日時DT21から日時DT22の間において、ビザ申請者数CN21からビザ申請者数CN22に上昇したことを示す推移グラフSG21を生成する。
そして、予測装置100は、X国大使館EMに訪問し、ビザを申請したユーザに関する情報に基づいて、対象「X国」に関する需要を予測する(ステップS25)。すなわち、予測装置100は、ユーザのX国のビザ申請という第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象「X国」に関する需要を予測する。例えば、予測装置100は、X国大使館EMに訪問し、ビザを申請したユーザの数の変化に基づいて、対象「X国」に関する需要を予測する。図9の例では、予測装置100は、ユーザのX国のビザ申請に関する情報に基づいて、ユーザによるX国への渡航に関する需要を予測する。このように、予測装置100は、位置に対応するPOI(X国大使館EM)において提供されるX国のビザを要するユーザによるX国への渡航に関する需要を予測する。
例えば、予測装置100は、図9中の関係情報記憶部124に示すようなX国のビザ申請と、X国への渡航との関係に関する情報に基づいて、ユーザによるX国への渡航に関する需要を予測する。このように、予測装置100は、ユーザのX国のビザ申請という第1行動に基づいて、第1行動よりも後におけるX国への渡航という第2行動を予測する。これにより、予測装置100は、ユーザのX国のビザ申請という第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象「X国」に関する需要を予測する。
例えば、図9に示す例において、対象「X国」は、段階として「N段階」〜「N+1段階」等の需要を予測する段階があることを示す。また、対象「X国」の「N段階」は、行動種別「ビザ申請」であることを示す。また、また、対象「X国」の「N+1段階」は、行動種別「渡航」であることを示す。
また、対象「X国」の行動種別「ビザ申請」から行動種別「渡航」に移行するまでの期間については期間「TM21」であることを示す。例えば、期間「TM21」が、「平均1ヶ月」である場合、ユーザがビザを申請してからX国への渡航に至るまでの期間が平均1ヶ月であることを示す。例えば、期間「TM21」は、X国大使館EMにおけるX国のビザ申請から発給までの平均期間であってもよい。
また、対象「X国」の行動種別「ビザ申請」と行動種別「渡航」との相関については相関「RT21」であることを示す。例えば、相関「RT21」が、「前段階の90%」である場合、ユーザのX国のビザ申請が100%増加した場合、ユーザがX国への渡航も90%増加することを示す。
例えば、予測装置100は、過去のユーザの行動履歴等を用いて、上記のような関係情報を生成してもよい。なお、予測装置100は、関係情報記憶部124に記憶される各種情報を外部の情報処理装置から取得してもよい。
図9の例では、予測装置100は、推移グラフSG21と関係情報記憶部124中の対象「X国」に関する関係情報とに基づいて、ユーザによるX国への渡航に関する需要を予測する。例えば、予測装置100は、予測時点が日時DT22である場合、日時DT21から日時DT22までのビザを申請したユーザ数の変化やX国のビザ申請と渡航との間の関係情報とに基づいて、ユーザによるX国への渡航に関する需要を予測する。
図9の例では、予測装置100は、需要情報DINF21に示すように、対象「X国」の渡航について、期間TM21が経過した後に需要DM21となると予測する。例えば、予測装置100は、対象「X国」の渡航について、日時DT22から期間TM21が経過した後において、X国のビザ申請の増加率に対応する増加率を示す需要DM21となると予測する。
例えば、期間TM21が「1ヶ月」であり、相関「RT21」が「前段階の90%」である場合、予測装置100は、対象「X国」の渡航について、日時DT22から1ヶ月経過後において、X国のビザ申請の増加率の90%増加すると予測する。予測装置100は、例えば、日時DT21から日時DT22間のX国のビザ申請の増加率が100%である場合、日時DT22から1ヶ月経過後において、対象「X国」の渡航が90%増加すると予測する。なお、図9の例では、説明を簡単にするために、X国大使館EMへ訪問したユーザがX国のビザを申請するものと推定する場合を示したが、予測装置100は、X国大使館EMの訪問と、X国のビザ申請とを別の段階として、処理してもよい。例えば、予測装置100は、X国大使館EMの訪問をN段階とし、X国のビザ申請をN+1段階とし、X国渡航をN+2段階をとして、処理してもよい。この場合、例えば、予測装置100は、過去のユーザの行動履歴等から、X国大使館EMの訪問したユーザのうち、80%のユーザがX国のビザを申請することを示す相関情報を取得し、X国大使館EMの訪問したユーザ数から、X国のビザ申請のユーザ数を推定してもよい。そして、予測装置100は、ユーザのX国大使館EMの訪問という第1行動から、X国のビザを申請という第2行動を推定し、その第2行動に関する情報を用いてX国渡航という第3段階に関する予測を行ってもよい。
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る予測装置100は、取得部131と、予測部133とを有する。取得部131は、ユーザの位置情報を取得する。予測部133は、取得部131により取得されたユーザの位置情報と、位置に対応付けられた対象に関する情報とに基づいて、対象に関連する需要を予測する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、ユーザの位置情報と、位置に対応付けられた対象に関する情報とに基づいて、対象に関連する需要を予測することにより、需要を適切に予測することができる。
また、実施形態に係る予測装置100において、取得部131は、位置と対象とが対応付けられた情報を取得する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、位置と対象とが対応付けられた情報を取得することにより、需要を適切に予測することができる。
また、実施形態に係る予測装置100において、予測部133は、ユーザの位置情報に基づいて特定される対象に関連する需要を予測する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、ユーザの位置情報に基づいて特定される対象に関連する需要を予測することにより、需要を適切に予測することができる。
また、実施形態に係る予測装置100において、予測部133は、位置において提供される提供物に関連する対象に関連する需要を予測する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、位置において提供される提供物に関連する対象に関連する需要を予測することにより、需要を適切に予測することができる。
また、実施形態に係る予測装置100において、予測部133は、位置において提供される提供物である対象に関連する需要を予測する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、位置において提供される提供物である対象に関連する需要を予測することにより、需要を適切に予測することができる。
また、実施形態に係る予測装置100において、予測部133は、位置において提供される提供物を要する対象に関連する需要を予測する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、位置において提供される提供物を要する対象に関連する需要を予測することにより、需要を適切に予測することができる。
また、実施形態に係る予測装置100において、予測部133は、ユーザの位置情報に対応する時点よりも後における対象に関連する需要を予測する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、ユーザの位置情報に対応する時点よりも後における対象に関連する需要を予測することにより、需要を適切に予測することができる。
また、実施形態に係る予測装置100において、予測部133は、ユーザの位置情報に対応するユーザの第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象に関連する需要を予測する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、ユーザの位置情報に対応するユーザの第1行動に基づいて、第1行動よりも後における対象に関連する需要を予測することにより、需要を適切に予測することができる。
また、実施形態に係る予測装置100において、予測部133は、ユーザの第1行動に基づいて、第1行動よりも後のユーザの行動であって、対象に関連する行動である第2行動を予測する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、ユーザの第1行動に基づいて、第1行動よりも後のユーザの行動であって、対象に関連する行動である第2行動を予測することにより、需要を適切に予測することができる。
また、実施形態に係る予測装置100は、提供部134を有する。提供部134は、対象に関連する需要を示す情報を、対象に関連する事業者へ提供する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、対象に関連する需要を示す情報を、対象に関連する事業者へ提供することにより、事業者へ需要に関する情報を適切に提供することができる。
また、実施形態に係る予測装置100において、提供部134は、対象に関連する需要を示す情報を、対象に関連する事業者へ提供する。
このように、実施形態に係る予測装置100は、対象に関連する需要を示す情報を、対象に関連する事業者へ提供することにより、事業者へ需要に関する情報を適切に提供することができる。
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る予測装置100は、例えば図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図10は、予測装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ提供する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る予測装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に生成することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態に記載された各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。