JP7038447B1 - 来場数予測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 適切な来場数予測を行うことのできる予測装置を提供する。【解決手段】 予測手段10は、予測時点における来場数実績を、参照来場数として取得する。対象者来場意向取得手段8は、予測時点より前の予測影響時点において行う対象広告を消費者に見せて来場意向を示した人の割合を、対象来場意向として取得する。参照来場意向取得手段6は、参照影響期間において行われていた参照広告を消費者に見せた時の参照来場意向を取得する。予測手段10は、参照来場数、対象来場意向、参照来場意向に基づいて、予測期間における来場数を予測する。【選択図】 図1

Description

この発明は、ショッピングセンター、飲食店、販売店、娯楽施設、テーマパークなどの施設における来場数や商品・サービスの需要を予測するための装置に関するものである。
生産計画、人員計画、経営計画、広告計画などに用いるため、来場数や需要を予測することが行われている。たとえば、特許文献1には、過去の実績に基づき、販売促進に使った費用などをパラメータとして、需要を予測する装置が開示されている。したがって、販売促進に投入する費用との関係で需要を予測することができる。
特許文献2には、過去の実績に基づき、予想される天候、対象商品の購入意向をきいたアンケート結果などを考慮して、需要予測を行う装置が開示されている。したがって、消費者の購入意向を考慮して、需要予測を行うことができる。
このような需要予測を行うことにより、生産の準備や超過在庫・欠品の防止等に用いることができ、効率的な経営・運営を図ることができる。
特開2002-7671 特開2009-265747
しかしながら、特許文献1のような装置では、販売促進を考慮した需要予測を行うことができるものの、販売促進費用をパラメータとして用いているだけであり、予測精度が十分でないという問題があった。すなわち、販売促進費用だけでなく販売促進の内容(たとえば広告の内容)も考慮した予測を行うことが精度を上げるためには好ましいが、広告の内容は、費用と違って数値化ができず、パラメータとして用いることができないという問題があった。
特許文献2の装置では、実績値に基づいて需要予測値を算出し、対象商品についての消費者の購入回数、来店頻度や購入意向割合に基づいて、この需要予測値を補正する装置が開示されている。この購入回数、来店頻度や購入意向割合は、対象商品についての消費者に対するアンケート回答により、数値として算出されている。しかし、広告の内容を考慮した来場数や需要予測を行うことができないという問題があった。
以上のように、特許文献1、2のような従来技術においては、これから行おうとする広告内容あるいは既に行った広告内容を考慮した上での来場数予測や需要予測を行うことはできなかった。
この発明は、上記のような問題を解決して、より適切な来場数予測や需要予測を行うことのできる予測装置を提供することを目的とする。
この発明の独立して適用可能ないくつかの特徴を以下に列挙する。
(1)(9)この発明に係る来場数予測装置は、集客施設についての予測期間における予測来場数を算出する来場数予測装置において、前記集客施設における来場数の実績を記録する記録部と、前記予測期間の指定を取得する予測期間取得手段と、前記予測期間の終了より前の予測前期間において行われていた、もしくは行う予定の対象広告を提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、複数人に質問した回答である対象来場意向を取得する対象来場意向取得手段と、前記予測期間の終了より前の予測前期間に対応する過去の参照期間の終了より前の参照前期間において行われていた参照広告を提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、複数人に質問した回答である参照来場意向を取得する参照来場意向取得手段と、前記参照来場意向と前記対象来場意向に基づいて来場意向比率を算出する来場意向比率算出手段と、前記記録部を参照し、前記参照期間における来場数を参照来場数として取得し、当該参照来場数と前記来場意向比率に基づいて、前記予測期間における予測来場数を算出する予測手段とを備えている。
したがって、広告の内容も考慮して来場数を予測することができる。
(2)(10)この発明に係る来場数予測装置においては、対象広告は、複数の広告を含んでおり、対象来場意向取得手段は、それぞれの対象広告について対象来場意向を取得し、来場意向比率算出手段は、それぞれの対象広告について来場意向比率を算出することを特徴としている。
したがって、対象広告が複数ある場合においても、来場数を予測することができる。
(3)(11)この発明に係る来場数予測装置においては、参照広告は、複数の広告を含んでおり、参照来場意向取得手段は、それぞれの参照広告について参照来場意向を取得し、来場意向比率算出手段は、それぞれの参照広告について来場意向比率を算出することを特徴としている。
したがって、参照広告が複数ある場合においても、来場数を予測することができる。
(4)(12)この発明に係る来場数予測装置は、予測期間の来場数に影響を与える予測影響期間について、対象広告の単位期間における認知度の合計を対象広告合計認知度として取得する対象広告認知度取得手段を備え、前記予測手段は、前記対象広告認知度も参照して、前記予測期間における予測来場数を算出することを特徴としている。
したがって、認知度も考慮してより精度良く来場数を予測することができる。
(5)(13)この発明に係る来場数予測装置は、前記対象広告認知度取得手段は、広告投入量の合計に基づいて算出された合計認知度を取得するものであることを特徴としている。
したがって、アンケートなどによって調査をしなくとも認知度を算出することができる。
(6)(14)この発明に係る来場数予測装置は、対象広告認知度取得手段が、当該集客施設に関連する広告を知っているかどうかを複数人に質問した回答に基づいて算出された合計認知度を取得するものであることを特徴としている。
したがって、より正確に認知度を得ることができる。
(7)(15)この発明に係る来場数予測装置は、対象影響期間における前記集客施設の単位期間における認知度の合計を対象合計集客施設認知度として取得する対象集客施設認知度取得手段と、参照影響期間における前記集客施設の単位期間における認知度の合計を参照合計集客施設認知度として取得する参照集客施設認知度取得手段とを備え、前記予測手段は、前記対象合計集客施設認知度および前記参照合計集客施設認知度も参照して、前記予測期間における予測来場数を算出することを特徴としている。
したがって、集客施設の認知度も考慮して来場者を予想することができる。
(8)(16)この発明に係る来場数予測装置は、サーバ装置として構築されていることを特徴としている。
したがって、端末装置からアクセスをして来場数予測を行うことができる。
(17)(18)この発明に係る行動量予測装置は、事象に関する行動についての将来の予測期間における予測行動量を算出する行動量予測装置において、前記事象に関する行動量の実績を記録する記録部と、前記予測期間の指定を取得する予測期間取得手段と、前記予測期間の終了より前の予測前期間において行われていた、もしくは行う予定の対象広告を提示し、当該事象に関して行動するかどうかを、複数人に質問した回答である対象行動意向を取得する対象行動意向取得手段と、前記予測期間の終了より前の予測前期間に対応する過去の参照期間の終了より前の参照前期間において行われていた参照広告を提示し、当該事象に関して行動するかどうかを、複数人に質問した回答である参照行動意向を取得する参照行動意向取得手段と、前記参照行動意向と前記対象行動意向に基づいて行動意向比率を算出する行動意向比率算出手段と、前記記録部を参照し、前記参照期間における行動量を参照行動量として取得し、当該参照行動量と前記行動意向比率に基づいて、前記予測期間における予測行動量を算出する予測手段とを備えている。
したがって、広告の内容も考慮して行動量を予測することができる。
(19)(20)この発明に係る来場数予測装置は、集客施設についての予測期間における予測来場数を算出する来場数予測装置において、前記集客施設における来場数の実績を記録する記録部と、前記予測期間の指定を取得する予測期間取得手段と、前記予測期間の終了より前の予測前期間において行われていた、もしくは行う予定の複数の対象広告のそれぞれを提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、対象広告ごとに複数人に質問した回答である対象来場意向を取得する対象来場意向取得手段と、前記予測期間の終了より前の予測前期間に対応する過去の参照期間の終了より前の参照前期間において行われていた参照広告を提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、複数人に質問した回答である参照来場意向を取得する参照来場意向取得手段と、前記参照来場意向と前記対象来場意向に基づいて、対象広告ごとに来場意向比率を算出する来場意向比率算出手段と、前記予測影響期間について、対象広告ごとに、単位期間における認知度の合計を対象広告合計認知度として取得する対象広告認知度取得手段と、前記予測影響期間について、単位期間における当該集客施設の認知度の合計を対象合計集客施設認知度として取得する対象集客施設認知度取得手段と、前記参照影響期間について、単位期間における当該集客施設の認知度の合計を参照合計集客施設認知度として取得する参照集客施設認知度取得手段と、前記記録部を参照し、前記参照期間における来場数を参照来場数として取得し、当該参照来場数と前記対象広告ごとの来場意向比率、対象広告合計認知度、対象合計集客施設認知度、参照合計集客施設認知度に基づいて、前記予測期間における予測来場数を算出する予測手段とを備えている。
したがって、広告の内容も考慮し、広告の認知度も考慮して来場数を予測することができる。
この発明において、「予測期間取得手段」は、実施形態においては、ステップS1がこれに対応する。
「対象来場意向取得手段」は、実施形態においては、ステップS3がこれに対応する。
「参照来場意向取得手段」は、実施形態においては、ステップS4がこれに対応する。
「来場意向比率算出手段」は、実施形態においては、ステップS5がこれに対応する。
「対象広告認知度取得手段」は、実施形態においては、ステップS6がこれに対応する。
「対象集客施設認知度取得手段」は、実施形態においては、ステップS31がこれに対応する。
「参照集客施設認知度取得手段」は、実施形態においては、ステップS32がこれに対応する。
「予測手段」は、実施形態においては、ステップS9がこれに対応する。
「プログラム」とは、CPUまたはGPU(あるいはその双方)により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
この発明の一実施形態による来場数予測装置の機能構成である。 来場数予測装置のハードウエア構成を示す図である。 来場数予測プログラムのフローチャートである。 来場数予測プログラムのフローチャートである。 各時点の関係を示す図である。 来場数実績のテーブルである。 対象広告の例である。 参照広告の例である。 対象広告についてのアンケート結果の例である。 参照広告についてのアンケート結果の例である。 広告投入量と認知率の関係である。 対象広告、参照広告における認知度の変化である。 来場数予測装置をサーバ装置として構築した場合の例である。 対象来場意向アンケート手段7、参照来場意向アンケート手段5によってアンケートを実施し結果を取得する場合の例である。 第2の実施形態による来場数予測装置の機能構成である。 来場数予測プログラムのフローチャートである。 来場数予測プログラムのフローチャートである。 各時点の関係を示す図である。 減衰率を説明するための図である。 他の例を説明するための図である。
1.第1の実施形態
1.1全体構成
図1に、この発明の一実施形態による来場数予測装置の機能構成を示す。この実施形態では、ショッピングセンター、飲食店、販売店、娯楽施設、テーマパークなどの施設における来場数を予測する来場数予測装置として構成した例を示す。
記録部2には、当該施設における過去の来場者数が来場数実績20として記録されている。予測期間取得手段4は、利用者(あるいはシステムが)が与えた予測期間(来場数を予測したい将来の期間)を取得する。以下、たとえば、6ヶ月先の4週間(この実施形態では1週間を単位期間とする)が予測期間として与えられたものとして説明を進める。
予測手段18は、この予測期間に基づいて、これに対応する過去の参照期間(たとえば、昨年の対応する同時期の4週間)を決定し、この参照期間における来場数実績を、参照来場数として取得する。
予測期間における来場数は、予測期間の終了より前の予測前期間に行われていた対象広告の内容と広告投入量によって決定される。広告投入量により対象広告の認知度(消費者のうち、その対象広告を認知している消費者の割合)が変化し、来場数に影響を与える。特に、予測期間の所定期間前(この実施形態では2週間前)における認知度が、予測期間に大きな影響を与えるため、この実施形態ではこの期間を予測影響期間と呼ぶ。
予測前期間において行ってきた(さらにはこれから行おうとしている)対象広告(施設についての広告や施設にて販売されている商品についての広告や施設にて提供されている役務についての広告など)を、一般の消費者に提示してアンケートを行い、当該施設に来場したいと思う人の割合を対象来場意向として算出する。対象来場意向取得手段8は、この対象来場意向を取得する。
また、参照前期間において行ってきた参照広告(施設についての広告や施設にて販売されている商品についての広告や施設にて提供されている役務についての広告など)を、一般の消費者に提示してアンケートを行い、当該施設に来場したいと思う人の割合を参照来場意向として算出する。参照来場意向取得手段6は、この参照来場意向を取得する。
来場意向比率算出手段14は、対象来場意向の、参照来場意向に対する比率を来場意向比率として算出する。
対象広告認知度取得手段12は、予測影響期間における単位期間ごとの対象広告の認知度(一般の消費者において、当該広告を知っている消費者の割合)を、予測影響期間全体にわたって合計した対象広告合計認知度を取得する。この実施形態では、予測前期間における対象広告の投入量に基づいて、単位期間における認知度を算出し、これを予測影響期間全体にわたって合計することで算出している。
なお、予測影響期間において対象広告の認知度(一般消費者のうち、当該対象広告を知っている消費者の割合)を、アンケートに基づいて算出するようにしてもよい。
参照広告認知度取得手段10は、参照影響期間における単位期間ごとの参照広告の認知度(一般の消費者において、当該広告を知っている消費者の割合)を、参照影響期間全体にわたって合計した参照広告合計認知度を取得する。この実施形態では、参照前期間における参照広告の投入量に基づいて、単位期間における認知度を算出し、これを参照影響期間全体にわたって合計することで算出している。
なお、参照影響期間において参照広告の認知度(一般消費者のうち、当該参照広告を知っている消費者の割合)を、アンケートに基づいて算出するようにしてもよい。
広告認知度比率算出手段16は、対象広告合計認知度の、参照広告合計認知度に対する比率を広告認知度比率として算出する。
予測手段18は、記録部2から取得した参照来場数と、来場意向比率、広告認知度比率に基づいて、予測期間における予測来場数を算出する。
この実施形態では、広告内容の違いに基づく来場者数の変化を来場意向の相対比にて判断するようにしている。したがって、対象広告による予測来場者を、参照来場者数に基づいて精度よく推定することができる。
また、広告の認知度の違いによる来場者数の変化を認知度の相対比にて判断するようにしている。したがって、対象広告による予測来場者を、参照来場者数に基づいて精度よく推定することができる。
なお、上記では、広告認知度比率算出手段16によって、認知度の比率を算出し来場数予測に用いている。しかし、比率を算出せずに、対象広告認知度、参照広告認知度を来場数予測に用いるようにしてもよい。この場合、広告認知度比率算出手段16は不要である。
図2に、来場数予測装置のハードウエア構成を示す。CPU20には、メモリ22、ディスプレイ24、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)26、DVD-ROMドライブ28、キーボード/マウス30、通信回路32が接続されている。通信回路32は、インターネットに接続するためのものである。SSD26には、オペレーティングシステム34、来場数予測プログラム36、来場数実績38などが記録されている。
来場数予測プログラム36は、オペレーティングシステム34と協働してその機能を発揮するものである。これらプログラムは、DVD-ROM40に記録されていたものを、DVD-ROMドライブ28を介して、SSD26にインストールしたものである。
1.2来場数予測処理
以下では、対象施設として、チェーン店の特定の店舗に対する来場数を予測する場合について説明する。
図3a、図3bに、来場数予測プログラム36のフローチャートを示す。まず、CPU20は、キーボード30から入力された予測期間を取得する(ステップS1)。図4に示すように、予測期間は、来場数を予測したい将来の週である。ここでは、現在が第5週であるとしたとき、第17~29週を予測期間としたものとして説明を進める。
ここでは、第4週まで広告Aを行っており、第5週から広告Aに代えて広告Bを投入するという想定で、この広告Bによって第17~29週の来場数がどのようになるかを予測する。
CPU20は、入力された予測期間に基づいて、対応する過去の参照期間を決定する。たとえば、予測期間である今年の第17~29週に対応して、昨年の第17~29週を参照期間として決定する。参照期間は、予測時点と類似の特性を持つ期間とすることが好ましい。
CPU20は、SSD26に記録された来場数実績38を参照して、決定した参照期間(昨年の第17~29週)における来場数を取得し、参照来場数とする(ステップS2)。図5に、SSD26に記録された当該店舗の来場数実績38のテーブルを示す。CPU20は、第17週~第29週の来場数を合計し、これを参照来場数として取得する。たとえば、参照来場数として「245,249人」を取得したものとする。
次に、CPU20は、対象来場意向を取得する(ステップS3)。この実施形態では、対象来場意向は、キーボード30や記録媒体(図示せず)や通信回路を介して取得する。
ここで、対象来場意向は次のようにして算出されたものである。対象前期間においてなされていた広告Bを、消費者に提示し、これを見て、このお店に「1.絶対に行くと思う」「2.たぶん行くと思う」「3.どちらともいえない」「4.たぶん行かないと思う」「5.絶対行かないと思う」かのアンケートに答えてもらう。
図6に、広告Bの例を示す。この実施形態では、TV広告として放映したものとしているが、ラジオ、雑誌、ウエブなどの広告であってもよい。消費者は、広告Bの動画や画像を見て、店舗に行くかどうかを回答することになる。
多数の消費者からの回答を収集し、「1.絶対に行くと思う」と回答した人の数と「2.たぶん行くと思う」と回答した人の数を合計し、来場意向者数を算出する。全回答者数に対する来場意向者数の比率を、対象来場意向として算出する。
図8に、広告Bを提示した場合のアンケート結果例を示す。「1.絶対に行くと思う」「2.たぶん行くと思う」と回答した人の合計割合は、69%である。したがって、この場合、対象来場意向を69%とする。
このようにして算出された対象来場意向は、広告Bを見て、当該店舗に来場しようとする人の割合を示す指標となる。
次に、CPU20は、参照来場意向を取得する(ステップS4)。この実施形態では、参照来場意向は、キーボード30や記録媒体(図示せず)や通信回路を介して取得する。
ここで、参照来場意向は次のようにして算出されたものである。参照前期間においてなされていた広告Aを、消費者に提示し、これを見て、このお店に「1.絶対に行くと思う」「2.たぶん行くと思う」「3.どちらともいえない」「4.たぶん行かないと思う」「5.絶対行かないと思う」かのアンケートに答えてもらう。
図7に、広告Aの例を示す。この実施形態では、TV広告として放映したものとしているが、ラジオ、雑誌、ウエブなどの広告であってもよい。消費者は、広告Aの動画や画像を見て、店舗に行くかどうかを回答することになる。
多数の消費者からの回答を収集し、「1.絶対に行くと思う」と回答した人の数と「2.たぶん行くと思う」と回答した人の数を合計し、来場意向者数を算出する。全回答者数に対する来場意向者数の比率を、参照来場意向として算出する。
図9に、広告Aを提示した場合のアンケート結果例を示す。「1.絶対に行くと思う」「2.たぶん行くと思う」と回答した人の合計割合は、45%である。したがって、この場合、参照来場意向を45%とする。
このようにして算出された参照来場意向は、広告Aを見て、当該店舗に来場しようとする人の割合を示す指標となる。
なお、参照来場意向および対象来場意向を算出するためのアンケートは、同一人に対して重ねて行ってもよいが、それぞれ異なる人に対して行うことが好ましい。また、参照来場意向および対象来場意向のアンケートの時期は、同時期であることが好ましいが、異なる時期に行ってもよい。この実施形態では、図4に示す予測タイミングの直前付近にてアンケートを実施している。アンケート対象の人の地域分布や年齢分布などの対象者条件についても、参照来場意向および対象来場意向において、同様であることが好ましい。
この実施形態では、「絶対に行くと思う」「たぶん行くと思う」と回答した人の合計の割合を参照来場意向、対象来場意向としている。しかし、「絶対に行くと思う」と回答した人の割合を参照来場意向、対象来場意向としてもよい。また、「絶対に行くと思う」については比率を1.1倍とし、「たぶん行くと思う」については1.0倍というように、項目に応じてウエイトを付けて合計するようにしてもよい。
続いて、CPU20は、参照来場意向と対象来場意向の比として、来場意向比率を求める(ステップS5)。ここでは、対象来場意向(69%)/参照来場意向(45%)=1.53を来場意向比率として算出することになる。すなわち、参照広告Aに対して対象広告Bは、消費者について来場者数が1.53倍になる内容を有していることが示されている。
次に、CPU20は、予測影響期間における対象広告合計認知度を取得する(ステップS6)。ここで、予測影響期間とは、広告の認知度が予測期間に影響を与える期間をいう。この実施形態では、図4に示すように、予測期間の2週間前を予測影響期間としている。すなわち、この予測影響期間における広告の認知度により、当該広告による集客が影響を受ける。
対象広告認知度は、当該対象広告が、消費者の間にどの程度の割合で認識されるかを示すものである。広告の認知度は、広告の投入量によって変化するものである。たとえば、図10は、テレビの広告において、視聴率×広告回数によって表される広告投入量GRPと、実測した認知度(アンケートなどによって得た当該広告の認識率)の関係をプロットした例である。GRPの総量と認知度との間には、破線で示す曲線のような二次関数の関係にあることが推定できる。なお、同じ広告回数であっても、広告放送期間の長さによって、グラフのカーブが変化する。したがって、広告放送期間の長さに応じて、図10に示すようなグラフを用意しておくことが好ましい。
図10に示すグラフは、2ヶ月~3ヶ月程度の広告放送期間を前提としたものである。たとえば、毎週500%GRP(Gross Rating Point「延べ視聴率」)ずつを2ヶ月続けて、合計としてGRP=4000%の広告を投入するのであれば、1週経過時には20%、2週経過時には30%、3週経過時には33%・・・と、認知度が上昇していくことがわかる。
このような広告投入量と広告認知度との関係は、広告媒体・方法などによって変化するので、実測して関係式を求めるのが好ましい。ウエブ広告であれば出稿回数、チラシであれば配布枚数などに基づいて広告投入量を計数するとよい。また、実測が難しい場合には、広告代理店などが用意している統計データを利用するようにしてもよい。
たとえば、これから行おうとしている広告B(対象広告)について、予定しているGRPに基づいて、将来の各時点における認知度を算出することができる。このようにして算出したグラフを、図4に示す。
予測期間における予測来場数は、予測影響期間における広告B(対象広告)の認知度によって影響を受ける。CPU20は、予測影響期間における単位期間ごと(この実施形態では、週ごと)の認知度を合計した対象広告合計認知度(図4の斜線部50の面積に対応する)を算出する(ステップS6)。
たとえば、広告B(対象広告)について、予定している量のTV放映を行うと、予測影響期間(第15週~第27週)における認知度が、図11Aのようになったとする。第15週~第27週の認知率を合計し、たとえば、対象広告合計認知度として8.9を得る。
参照期間における参照来場数は、参照影響機関における認知度によって影響を受けたものである。CPU20は、参照影響機関における単位期間ごと(この実施形態では、週ごと)の認知度を合計した参照広告合計認知度(図4の斜線部52の面積に対応する)を算出する(ステップS7)。
たとえば、広告A(参照広告)について、TV放映量に基づいて算出すると、参照影響期間(昨年度の第15週~第27週)における認知度が、図11Bのようになったとする。第15週~第27週の認知率を合計し、たとえば、対象広告合計認知度として7.1を得る。
続いて、CPU20は、参照広告合計認知度と対象広告合計認知度の比として、広告認知度比率を求める(ステップS8)。ここでは、対象広告認知度(8.9)/参照広告認知度(7.1)=1.25を、広告認知比率として算出することになる。すなわち、広告投入量の違いにより、参照広告Bに対して対象広告Aは、消費者について来場者数が1.25倍になることが示されている。
次に、CPU20は、参照来場者、来場意向比率、広告認知度比率に基づいて、予測期間における予測来場者数を算出する(ステップS9)。その算出式は、以下のとおりである。
予測来場数=参照来場数×来場意向比率×広告認知比率
ステップS2で取得した参照来場数は、245,249人であり、来場意向比率は1.53,広告認知比率は1.25であるから、予測来場者数は469,039人と算出することができる。
CPU20は、算出した予測期間の予測来場数(469,039人)をディスプレイ24(あるいはプリンタなど)に出力する。このようにして、利用者は、予測時点における来場数の予測を知ることができる。
この予測来場者数に基づいて、対象広告Bの内容変更を検討したり、対象広告Bの広告量を検討したりすることができる。
1.3その他
(1)上記実施形態では、対象広告および参照広告の認知度を考慮して予測来場数を算出するようにしている。しかし、対象影響期間における対象広告の認知度と参照影響期間における参照広告の認知度に大きな違いがない場合(対象前期間と参照前期間において同じ広告量を投入している場合など)には、来場意向比率のみを考慮して(予測来場数=参照来場数×来場意向比率)予測来場数を算出するようにしてもよい。
(2)アンケートを行うタイミングは、予測タイミング時点の近傍であることが好ましいが、過去に行われたアンケート結果を用いるようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、週単位の期間で来場数を予測するようにしている。しかし、同様の処理により、日単位、月単位、年単位の期間で来場数を予測するようにしてもよい。
また、上記では、複数週の期間にて来場数を予測しているが、単位週(1週間)の期間にて来場数を予測するようにしてもよい。
また、週単位で週の来場数を予測し、週の来場数を、過去の統計実績に基づく配分比率によって、曜日に配分して各日の予測来場数を算出するようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、ディスプレイなどに画像や動画による広告を表示して見せて、アンケートを行うようにしている。しかし、音声だけの広告を提示するようにしてもよい。あるいは、チラシを見せるようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、対象広告合計認知度、参照広告合計認知度を入力するようにしている。しかし、対象広告の広告量、参照広告の広告量を入力し、これに基づいて、対象広告合計認知度、参照広告合計認知度を算出して取得するようにしてもよい。
(6)上記実施形態では、来場数予測装置を通常のPCとして構成している。しかし、サーバ装置として構成し、利用者が端末装置から利用するようにしてもよい。この場合の、構成例を図12に示す。
来場数予測装置1は、サーバ装置として構成され、インターネットなどのネットワークに接続されている。利用者の使用する端末装置55も、インターネットなどのネットワークに接続され、来場数予測装置1と通信可能となっている。
利用者は、端末装置55を操作し、予測期間、参照来場意向、対象来場意向、参照広告合計認知度、対象広告合計認知度などを入力して、来場数予測装置1に送信する。来場数予測装置1は、受け取った予測期間、参照来場意向、対象来場意向、対象広告合計認知度、参照広告合計認知度に基づいて、予測手段10が予測来場数を算出し、端末装置55に送信する。端末装置55において、この予測来場数が表示・印刷され、利用者がこれを利用することができる。
なお、図12においては、参照来場意向、対象来場意向を、端末装置55から利用者が入力するようにしている。しかし、参照来場意向、対象来場意向については、来場数予測装置1の運営者が、来場数予測装置1に入力するようにし、利用者は予測期間、対象広告合計認知度、参照広告合計認知度を端末装置55に入力するだけで、予測来場数を得ることができるようにしてもよい。
また、対象広告合計認知度、参照広告合計認知度についても、来場数予測装置1の運営者が入力するようにしてもよい。
(7)上記実施形態では、参照広告、対象広告ともに1つの場合について説明したが、複数の場合についても同様に適用することができる。
(8)上記実施形態では、店舗や施設への来場数を予測する場合について説明した。しかし、参照時点における商品販売量(役務提供量)に基づいて、予測時点における商品販売量(役務提供量)を予測するように構成してもよい。この場合、アンケートにおいて、当該商品や役務を購入するかどうかを、消費者に質問して回答を得るようにする。
また、来場、購入だけでなく、消費者の行動一般について予測を行う場合に適用することができる。たとえば、タクシーや公共交通機関の利用回数(利用金額)、インターネットのサイトへの訪問回数などについても同様に予測することができる。
(9)上記実施形態では、参照来場数、対象来場意向、参照来場意向などを用い、数式を使って、予測来場数を算出するようにしている。しかし、ディープラーニングなどによって学習した推定モデルを用いて予測するようにしてもよい。
この場合には、たとえば、対象来場意向、参照来場意向、参照来場数、参照広告合計認知度、対象広告合計認知度と、対象期間(図1の予測期間に対応)における実際の来場数とを、学習データとして多数与えて、推定モデルを学習させる。これにより、この推定モデルを予測手段10とすれば、対象来場意向、参照来場意向、参照来場数、参照広告合計認知度、対象広告合計認知度を与えることによって、予測来場数を推定することができる。
また、参照広告合計認知度、対象広告合計認知度を与えて学習するのではなく、参照広告認知度の時系列変化、対象広告認知度の時系列変化を与えて学習を行い、参照広告認知度の時系列変化、対象広告認知度の時系列変化に基づく推定を行うようにしてもよい。
(10)上記実施形態では、昨年度における対応する週を参照期間として用いるようにしている。しかし、2年前、半年前の週などを参照期間として用いるようにしてもよい。
(11)上記実施形態では、アンケート結果に基づく対象来場意向、参照来場意向を取得するようにしている。しかし、来場数予測装置がアンケートを実施し、その結果に基づいて対象来場意向、参照来場意向を算出するようにしてもよい。
このように構築した来場数予測装置の機能構成を図13に示す。この例においては、参照来場意向アンケート手段5が、インターネットなどを介して、消費者の端末装置に対し、参照広告Aを送信し、その結果を収集する。たとえば、リンク付きのメールにて消費者に送信し、リンクをクリックすることで参照広告Aを閲覧させ、その後にアンケート回答画面を表示するように構成する。消費者が送信ボタンをクリックすると、アンケートの回答結果が来場数予測装置(サーバ装置)に送信される。
参照来場意向アンケート手段5は、各端末装置からの回答結果を図9に示すように集計する。参照来場意向取得手段6は、この集計結果を受けて、参照来場意向を算出する。
同様に、対象来場意向アンケート手段7が、インターネットなどを介して、消費者の端末装置に対し、対象広告Bおよびアンケートを送信し、その結果を収集する。たとえば、リンク付きのメールにて消費者に送信し、リンクをクリックすることで対象広告Bを閲覧させ、その後にアンケート回答画面を表示するように構成する。消費者が送信ボタンをクリックすると、アンケートの回答結果が来場数予測装置(サーバ装置)に送信される。
対象来場意向アンケート手段7は、各端末装置からの回答結果を図8に示すように集計する。対象来場意向取得手段8は、この集計結果を受けて、対象来場意向を算出する。
他の処理は、図1と同様である。
なお、上記では、参照来場意向アンケート手段5、対象来場意向アンケート手段7を含めて、一つのコンピュータにて来場数予測装置を構築しているが、参照来場意向アンケート手段5、対象来場意向アンケート手段7を分離して、別コンピュータにて構築するようにしてもよい。
また、対象広告の投入量(総量もしくは時系列の投入量)を受けて対象広告合計認知度を算出する手段や、参照広告の投入量(総量もしくは時系列の投入量)を受けて参照広告合計認知度を算出する手段を設けるようにしてもよい。あるいは、上記と同様に、アンケートによって対象広告合計認知度を算出する手段や、アンケートによって参照広告合計認知度を算出する手段を設けるようにしてもよい。
(12)上記実施形態では、数を予測するようにしているが、量を予測するようにしてもよい。たとえば、来場数の予測に代えて、来場者の支払う入場料の合計としての量を予測するようにしてもよい。
(13)上記実施形態では、参照前期間において参照広告が行われていた場合について説明した。参照前期間において参照広告が行われていなかった場合には、前記参照来場意向を算出することができず、来場意向比率も得ることができなかった。
このような場合には、参照広告の代わりに施設イメージ(ブランドイメージ)の動画を消費者に見せて、来場意向を取得するようにしてもよい。この場合、対象広告については、対象広告を消費者に見せて来場意向を取得してもよいし、対象広告の代わりに対象広告をイメージ化した動画を消費者に見せて来場意向を取得するようにしてもよい。参照として示した施設イメージとレベルを合わせるためである。
また、施設イメージだけを見せて来場意向を取得して参照来場意向を算出し、施設イメージと対象広告を見せて来場意向を取得して対象来場意向を算出するようにしてもよい。
(14)上記実施形態および変形例は、その本質に反しない限り、他の実施形態や変形例と組み合わせて実施することができる。
2.第2の実施形態
2.1全体構成
図14に、第2の実施形態による来場数予測装置の機能構成を示す。基本的な構成は、第1の実施形態と同じである。ただし、この実施形態では、対象広告として複数の広告を行った(行う)場合を想定している。したがって、対象来場意向取得手段8は、対象広告ごとに対象来場意向を取得する。これに応じて、来場意向比率算出手段14は、対象広告ごとに来場意向比率を算出する。
対象広告認知度取得手段12は、対象広告ごとに対象広告合計認知度を取得する。これに応じて、広告認知度比率算出手段16は、対象広告ごとに広告認知度比率を算出する。
また、この実施形態では、集客施設の認知度の変化も考慮して集客数の予測を行うようにしている。参照集客施設認知度取得手段60は、参照影響期間における単位期間ごとの参照集客施設認知度を合計した参照合計集客施設認知度を取得する。
対象集客施設認知度取得手段62は、予測影響期間における単位期間ごとの対象集客施設認知度を合計した対象合計集客施設認知度を取得する。
集客施設認知度比率算出手段64は、参照合計集客施設認知度と対象合計集客施設認知度の比率を、集客施設認知度比率として算出する。
予測手段18は、記録部2から取得した参照来場数と、対象広告ごとの来場意向比率、対象広告ごとの広告認知度比率、集客施設認知度比率に基づいて、予測期間における予測来場数を算出する。
なお、上記では、集客施設認知度比率や広告認知度比率を算出し、来場数を予測するようにしている。しかし、これら比率を算出せず、対象集客施設認知度、参照集客施設認知度、対象広告認知度、参照広告認知度に基づいて、来場数を予測するようにしてもよい。この場合、集客施設認知度比率算出手段や広告認知度比率算出手段は不要である。
この実施形態における来場数予測装置のハードウエア構成は、第1の実施形態において示した図2と同様である。
2.2来場数予測処理
図15a、図15bに、来場数予測プログラム36のフローチャートを示す。まず、CPU20は、キーボード30から入力された予測期間を取得する(ステップS1)。図16に示すように、予測期間は、来場数を予測したい将来の週である。ここでは、現在が第5週であるとしたとき、第17~29週を予測期間としたものとして説明を進める。
ここでは、第4週まで広告1を行っており、第5週から広告1に代えて広告2を投入し、その後広告3を投入するという想定で、第17~29週の来場数がどのようになるかを予測する。なお、昨年度の対応する時期には、広告0が行われていたものとする。
CPU20は、入力された予測期間に基づいて、対応する過去の参照期間を決定する。たとえば、予測期間である今年の第17~29週に対応して、昨年の第17~29週を参照期間として決定する。
CPU20は、SSD26に記録された来場数実績38を参照して、決定した参照期間(昨年の第17~29週)における来場数を取得し、参照来場数とする(ステップS2)。図5に、SSD26に記録された当該店舗の来場数実績38のテーブルを示す。CPU20は、第17週~第29週の来場数を合計し、これを参照来場数として取得する。
次に、CPU20は、広告1、広告2、広告3のそれぞれについて対象来場意向を取得する(ステップS3)。この実施形態では、第1、第2、第3の対象来場意向は、キーボード30や記録媒体(図示せず)や通信回路を介して取得する。
広告1、広告2、広告3をそれぞれ消費者に提示し、アンケートによって第1、第2、第3の対象来場意向を得るのは、第1の実施形態と同様である。
次に、CPU20は、広告0について参照来場意向を取得する(ステップS4)。この実施形態では、参照来場意向は、キーボード30や記録媒体(図示せず)や通信回路を介して取得する。
広告0を消費者に提示し、アンケートによって参照来場意向を得るのは、第1の実施形態と同様である。
続いて、CPU20は、参照来場意向と第1、第2、第3の対象来場意向の比として、第1、第2、第3の来場意向比率を求める(ステップS5)。
次に、CPU20は、予測影響期間における第1、第2、第3の対象広告合計認知度を算出する(ステップS6)。ここで、予測影響期間とは、広告の認知度が予測期間に影響を与える期間をいう。この実施形態では、図16に示すように、予測期間の2週間前を予測影響期間としている。すなわち、この予測影響期間における広告の認知度により、当該広告による集客が影響を受ける。
この実施形態においては、図16に示すように、広告1がすでに行われており、その投入量に応じた認知度が得られている。その後、広告2、広告3が実行されるので、広告1、広告2、広告3全体の認知度(広告1、2、3の少なくともいずれかを知っている消費者の割合)は、広告1、広告2、広告3の投入量の合計によって決定される。図16では、これを破線にて示している。
CPU20は、各広告の投入量を取得し、これに基づいて図16に示すように、認知度を算出する。
図16の領域151は、広告3による対象広告合計認知度(第3の対象広告合計認知度)である。予測影響期間における各週の広告3の認知度を合計することによって算出することができる。
領域152は、広告2による対象広告合計認知度(第2の対象広告合計認知度)である。この実施形態では、各週の広告2の対象広告認知度をAA2として、これを予測影響期間にわたって合計することで、第2の対象広告合計認知度を算出している。ここで、各週の広告2の対象広告認知度AA2は、下式によって算出している。
AA2=(Aall-A3)×A2/((A1+A2)-(A1×A2))
ここで、Aallは当該週における広告1、広告2、広告3全体の認知度、A1、A2はそれぞれ広告1、広告2終了時点での当該広告の認知度、A3は当該週における広告3の認知度である。
(Aall-A3)によって、広告1、広告2のいずれかを知っている消費者の割合(認知度)を算出している。A2/((A1+A2)-(A1×A2))によって、広告2のみを知っている消費者の割合の推定値を算出している。これを、乗じることにより、広告2の認知度を得ている。
領域153は、広告1による対象広告合計認知度(第1の対象広告合計認知度)である。この実施形態では、各週の広告1の対象広告認知度をAA1として、これを予測影響期間にわたって合計することで、第1の対象広告合計認知度を算出している。ここで、各週の広告1の対象広告認知度AA1は、下式によって算出している。
AA1=Aall-AA2-A3
以上のようにして、CPU20は、第1、第2、第3の対象広告合計認知度(図16における領域151、152、153の面積)を算出する。
続いて、CPU20は、集客施設認知度を取得する。集客施設認知度は、当該集客施設を知っているかどうかを、商品者にアンケートして得たものである(集客施設を知っている消費者の割合)。たとえば、2ケ月ごとにアンケートを行って、補完によって図16に示すような集客施設認知度の曲線を得る。
CPU20は、予測影響期間における集客施設認知度を合計し、対象合計集客施設認知度を算出する。さらに、この対象合計集客施設認知度から第1、第2、第3の対象広告合計認知度を減じて、集客施設を認知しているものの、いずれの対象広告も見たことのない消費者の割合を算出する(図16の領域161)。これを対象純粋集客施設認知度合計とする(ステップS31)。
次に、CPU20は、参照影響期間における集客施設認知度を合計し、参照合計集客施設認知度を算出する(ステップS32)。この参照合計集客施設認知度は、図16の領域150の面積と領域160の面積を合計したものである。
CPU20は、以上のようにして算出した、参照来場数、第1~第3の来場意向比率、第1~第3の対象広告合計認知度、純粋集客施設認知度合計、参照集客施設認知度合計に基づいて、予測来場数を算出する(ステップS9)。その算出式は、以下のとおりである。
PN=BN×RR×(P0+P1×I1+P2×I2+P3×I3)/BB
ここで、PNは予測来場数、BNは参照来場数、P0は対象純粋集客施設認知度合計、P1~P3は第1~第3の対象広告合計認知度、RRは減衰率、I1~I3は第1~第3の来場意向比率、BBは参照集客施設認知度合計である。
第1~第3の対象広告合計認知度P1~P3には、対応する第1~第3の来場意向比率I1~I3が乗じられて、認知度と来場意向比率との積によって来場数予測の基礎としている。上式では、減衰率RRが乗じられている。
ここで、減衰率RRは、集客施設を知っていても広告に接しない消費者について、来店者が減少する割合である。これは、図17に示すように、たとえば集客施設を知っているが広告に触れていない消費者(変化期間において同じ条件の消費者)の来場意向の変化の実測値に基づいて算出することができる。
このようにして得たRR×(P0+P1×I1+P2×I2+P3×I3)を参照集客施設認知度合計BB(領域150と領域160の合計)にて除することで、参照期間に対する来客数の比率を得ることができる。参照来場数BNにこの比率を乗じることで、予測来場数PNを得ている。
CPU20は、このようにして算出した予測来場数を出力する(ステップS10)。
2.3その他
(1)上記実施形態では、参照広告が一つである場合について説明した。しかし、参照広告が複数の場合についても同様に適用することができる。たとえば、図18に示すように、参照広告B1とB2がなされていた場合には、以下の式によって予測来場数を算出することができる。
PN=RR×((BN×B0/BB)×(P0/B0)
+(BN×B1/BB)×(P1×I11/B1)+(BN×B1/BB)×(P2×I12/B1)+(BN×B1/BB)×(P3×I13/B1)
+(BN×B2/BB)×(P1×I21/B2)+(BN×B2/BB)×(P2×I22/B2)+(BN×B2/BB)×(P3×I23/B2))
ここで、B0は参照純粋集客施設認知度合計B0(領域160に対応)、B1は第1の参照広告合計認知度(領域155に対応)、B2は第2の参照広告合計認知度(領域150に対応)、I11は参照広告B1と対象広告P1の来場意向比率、I12は参照広告B1と対象広告P2の来場意向比率、I13は参照広告B1と対象広告P3の来場意向比率、I21は参照広告B2と対象広告P1の来場意向比率、I22は参照広告B2と対象広告P2の来場意向比率、I23は参照広告B2と対象広告P3の来場意向比率である。
(2)上記実施形態では、対象合計集客施設認知度取得手段62、参照合計集客施設認知度取得手段60によって、対象合計集客施設認知度、参照合計集客施設認知度を取得するようにしている。しかし、第1の実施形態における対象来場意向アンケート手段7、参照来場意向アンケート手段5と同じように、来場数予測装置にアンケート手段を構築するようにしてもよい。
(3)第2の実施形態において、第1の実施形態における変形例を適用することができる。
(4)上記実施形態および変形例は、その本質に反しない限り、他の実施形態や変形例と組み合わせて実施することができる。

Claims (20)

  1. 集客施設についての予測期間における予測来場数を算出する来場数予測装置において、
    前記集客施設における来場数の実績を記録する記録部と、
    前記予測期間の指定を取得する予測期間取得手段と、
    前記予測期間の終了より前の期間であって、前記予測期間の来場数に影響を与える予測前期間において行われていた、もしくは行う予定の対象広告を提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、複数人に質問した回答である対象来場意向を取得する対象来場意向取得手段と、
    前記予測期間に対応する過去の参照期間の終了より前の期間であって、前記参照期間の来場数に影響を与える参照前期間において行われていた参照広告を提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、複数人に質問した回答である参照来場意向を取得する参照来場意向取得手段と、
    前記参照来場意向と前記対象来場意向に基づいて来場意向比率を算出する来場意向比率算出手段と、
    前記記録部を参照し、前記参照期間における来場数を参照来場数として取得し、当該参照来場数と前記来場意向比率に基づいて、前記予測期間における予測来場数を算出する予測手段と、
    を備えた来場数予測装置。
  2. 請求項1の装置において、
    前記対象広告は、複数の広告を含んでおり、
    前記対象来場意向取得手段は、それぞれの対象広告について対象来場意向を取得し、
    前記来場意向比率算出手段は、それぞれの対象広告について来場意向比率を算出することを特徴とする装置。
  3. 請求項1または2の装置において、
    前記参照広告は、複数の広告を含んでおり、
    前記参照来場意向取得手段は、それぞれの参照広告について参照来場意向を取得し、
    前記来場意向比率算出手段は、それぞれの参照広告について来場意向比率を算出することを特徴とする装置。
  4. 請求項1~3のいずれかの装置において、さらに、
    前記予測前期間について、対象広告の単位期間における認知度の合計を対象広告合計認知度として取得する対象広告認知度取得手段を備え、
    前記予測手段は、前記対象広告合計認知度も参照して、前記予測期間における予測来場数を算出することを特徴とする装置。
  5. 請求項4の装置において、
    前記対象広告認知度取得手段は、広告投入量の合計に基づいて算出された合計認知度を取得するものであることを特徴とする装置。
  6. 請求項4の装置において、
    前記対象広告認知度取得手段は、前記対象広告を知っているかどうかを複数人に質問した回答に基づいて算出された合計認知度を取得するものであることを特徴とする装置。
  7. 請求項1~6のいずれかの装置において、さらに、
    前記予測前期間における前記集客施設の単位期間における認知度の合計を対象合計集客施設認知度として取得する対象集客施設認知度取得手段と、
    前記参照前期間における前記集客施設の単位期間における認知度の合計を参照合計集客施設認知度として取得する参照集客施設認知度取得手段と、
    を備え、
    前記予測手段は、前記対象合計集客施設認知度および前記参照合計集客施設認知度も参照して、前記予測期間における予測来場数を算出することを特徴とする装置。
  8. 請求項1~7のいずれかの来場者予測装置において、
    当該装置はサーバ装置として構築されていることを特徴とする来場者予測装置。
  9. 集客施設についての予測期間における予測来場数を算出する来場数予測装置を、コンピュータによって実現するための来場数予測プログラムであって、コンピュータを、
    前記予測期間の指定を取得する予測時点取得手段と、
    前記予測期間の終了より前の期間であって、前記予測期間の来場数に影響を与える予測前期間において行われていた、もしくは行う予定の対象広告を提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、複数人に質問した回答である対象来場意向を取得する対象来場意向取得手段と、
    前記予測期間に対応する過去の参照期間の終了より前の期間であって、前記参照期間の来場数に影響を与える参照前期間において行われていた参照広告を提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、複数人に質問した回答である参照来場意向を取得する参照来場意向取得手段と、
    前記参照来場意向と前記対象来場意向に基づいて来場意向比率を算出する来場意向比率算出手段と、
    前記集客施設における来場数の実績を記録した記録部を参照し、前記参照期間における来場数を参照来場数として取得し、当該参照来場数と前記来場意向比率に基づいて、前記予測期間における予測来場数を算出する予測手段として機能させるための来場数予測プログラム。
  10. 請求項9のプログラムにおいて、
    前記対象広告は、複数の広告を含んでおり、
    前記対象来場意向取得手段は、それぞれの対象広告について対象来場意向を取得し、
    前記来場意向比率算出手段は、それぞれの対象広告について来場意向比率を算出することを特徴とするプログラム。
  11. 請求項9または10のプログラムにおいて、
    前記参照広告は、複数の広告を含んでおり、
    前記参照来場意向取得手段は、それぞれの参照広告について参照来場意向を取得し、
    前記来場意向比率算出手段は、それぞれの参照広告について来場意向比率を算出することを特徴とするプログラム。
  12. 請求項9~11のいずれかのプログラムにおいて、さらに、
    前記予測期間の来場数に影響を与える前記予測前期間について、対象広告の単位期間における認知度の合計を対象広告合計認知度として取得する対象広告認知度取得手段を備え、
    前記予測手段は、前記対象広告合計認知度も参照して、前記予測期間における予測来場数を算出することを特徴とするプログラム。
  13. 請求項12のプログラムにおいて、
    前記対象広告認知度取得手段は、広告投入量の合計に基づいて算出された合計認知度を取得するものであることを特徴とするプログラム。
  14. 請求項12のプログラムにおいて、
    前記対象広告認知度取得手段は、当該集客施設に関連する広告を知っているかどうかを複数人に質問した回答に基づいて算出された合計認知度を取得するものであることを特徴とするプログラム。
  15. 請求項9~14のいずれかのプログラムにおいて、さらに、
    前記予測前期間における前記集客施設の単位期間における認知度の合計を対象合計集客施設認知度として取得する対象集客施設認知度取得手段と、
    前記参照前期間における前記集客施設の単位期間における認知度の合計を参照合計集客施設認知度として取得する参照集客施設認知度取得手段と、
    を備え、
    前記予測手段は、前記対象合計集客施設認知度および前記参照合計集客施設認知度も参照して、前記予測期間における予測来場数を算出することを特徴とするプログラム。
  16. 請求項9~15のいずれかの来場者予測プログラムにおいて、
    前記来場数予測装置はサーバ装置として構築されていることを特徴とする来場者予測プログラム。
  17. 事象に関する行動についての将来の予測期間における予測行動量を算出する行動量予測装置において、
    前記事象に関する行動量の実績を記録する記録部と、
    前記予測期間の指定を取得する予測期間取得手段と、
    前記予測期間の終了より前の期間であって、前記予測期間における行動量に影響を与える予測前期間において行われていた、もしくは行う予定の対象広告を提示し、当該事象に関して行動するかどうかを、複数人に質問した回答である対象行動意向を取得する対象行動意向取得手段と、
    前記予測期間に対応する過去の参照期間の終了より前の期間であって、前記参照期間における行動量に影響を与える参照前期間において行われていた参照広告を提示し、当該事象に関して行動するかどうかを、複数人に質問した回答である参照行動意向を取得する参照行動意向取得手段と、
    前記参照行動意向と前記対象行動意向に基づいて行動意向比率を算出する行動意向比率算出手段と、
    前記記録部を参照し、前記参照期間における行動量を参照行動量として取得し、当該参照行動量と前記行動意向比率に基づいて、前記予測期間における予測行動量を算出する予測手段と、
    を備えた行動量予測装置。
  18. 事象に関する行動についての将来の予測期間における予測行動量を算出する行動量予測装置を、コンピュータによって実現するための行動量予測プログラムであって、コンピュータを、
    前記予測期間の指定を取得する予測期間取得手段と、
    前記予測期間の終了より前の期間であって、前記予測期間における行動量に影響を与える予測前期間において行われていた、もしくは行う予定の対象広告を提示し、当該事象に関して行動するかどうかを、複数人に質問した回答である対象行動意向を取得する対象行動意向取得手段と、
    前記予測期間に対応する過去の参照期間の終了より前の期間であって、前記参照期間における行動量に影響を与える参照前期間において行われていた参照広告を提示し、当該事象に関して行動するかどうかを、複数人に質問した回答である参照行動意向を取得する参照行動意向取得手段と、
    前記参照行動意向と前記対象行動意向に基づいて行動意向比率を算出する行動意向比率算出手段と、
    前記事象に関する行動量の実績を記録する記録部を参照し、前記参照期間における行動量を参照行動量として取得し、当該参照行動量と前記行動意向比率に基づいて、前記予測期間における予測行動量を算出する予測手段として機能させるための行動量予測プログラム。
  19. 集客施設についての予測期間における予測来場数を算出する来場数予測装置において、
    前記集客施設における来場数の実績を記録する記録部と、
    前記予測期間の指定を取得する予測期間取得手段と、
    前記予測期間の終了より前の期間であって、前記予測期間の来場数に影響を与える予測前期間において行われていた、もしくは行う予定の複数の対象広告のそれぞれを提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、対象広告ごとに複数人に質問した回答である対象来場意向を取得する対象来場意向取得手段と、
    前記予測期間に対応する過去の参照期間の終了より前の期間であって、前記参照期間の来場数に影響を与える参照前期間において行われていた参照広告を提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、複数人に質問した回答である参照来場意向を取得する参照来場意向取得手段と、
    前記参照来場意向と前記対象来場意向に基づいて、対象広告ごとに来場意向比率を算出する来場意向比率算出手段と、
    前記予測前期間について、対象広告ごとに、単位期間における認知度の合計を対象広告合計認知度として取得する対象広告認知度取得手段と、
    前記予測前期間について、単位期間における当該集客施設の認知度の合計を対象合計集客施設認知度として取得する対象集客施設認知度取得手段と、
    前記参照前期間について、単位期間における当該集客施設の認知度の合計を参照合計集客施設認知度として取得する参照集客施設認知度取得手段と、
    前記記録部を参照し、前記参照期間における来場数を参照来場数として取得し、当該参照来場数と前記対象広告ごとの来場意向比率、対象広告合計認知度、対象合計集客施設認知度、参照合計集客施設認知度に基づいて、前記予測期間における予測来場数を算出する予測手段と、
    を備えた来場数予測装置。
  20. 集客施設についての予測期間における予測来場数を算出する来場数予測装置を、コンピュータによって実現するための来場数予測プログラムであって、コンピュータを、
    前記予測期間の指定を取得する予測期間取得手段と、
    前記予測期間の終了より前の期間であって、前記予測期間の来場数に影響を与える予測前期間において行われていた、もしくは行う予定の複数の対象広告のそれぞれを提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、対象広告ごとに複数人に質問した回答である対象来場意向を取得する対象来場意向取得手段と、
    前記予測期間に対応する過去の参照期間の終了より前の期間であって、前記参照期間の来場数に影響を与える参照前期間において行われていた参照広告を提示し、当該集客施設に来場するかどうかを、複数人に質問した回答である参照来場意向を取得する参照来場意向取得手段と、
    前記参照来場意向と前記対象来場意向に基づいて、対象広告ごとに来場意向比率を算出する来場意向比率算出手段と、
    前記予測前期間について、対象広告ごとに、単位期間における認知度の合計を対象広告合計認知度として取得する対象広告認知度取得手段と、
    前記予測前期間について、単位期間における当該集客施設の認知度の合計を対象合計集客施設認知度として取得する対象集客施設認知度取得手段と、
    前記参照前期間について、単位期間における当該集客施設の認知度の合計を参照合計集客施設認知度として取得する参照集客施設認知度取得手段と、
    前記集客施設における来場数の実績を記録する記録部を参照し、前記参照期間における来場数を参照来場数として取得し、当該参照来場数と前記対象広告ごとの来場意向比率、対象広告合計認知度、対象合計集客施設認知度、参照合計集客施設認知度に基づいて、前記予測期間における予測来場数を算出する予測手段として機能させるための来場数予測プログラム。

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