JP6801987B2 - 送信装置、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、地図の更新データの管理に関する。
近年、ナビゲーション技術の発展により、カーナビゲーション装置はもとより、スマートホンなどで動作するパーソナルナビゲーションや、専用の小型端末を用いたものなど、種々の形態で地図が参照されている。こうした地図の参照において、地図データの更新をいかに早く正確に行なうかが問題となる。古い地図のままでは、通れない道を案内したり、逆に開通して通ることができる道を案内しなかったりすることが生じ得るため、ユーザの利便性を損なう虞があった。このため、従来から地図の更新を行なう技術が提案されている(例えば、下記特許文献1、2など)。
特開2011−158339号公報 特開2010−224442号公報
特許文献1では、道路の改変などを反映した情報量が一定の範囲に収まるように、地図を細かく分けたメッシュ単位で更新を行なうものとしている。また特許文献2では、所定期間毎の地図の差分情報を提供することで、地図の更新を容易に行なおうとしている。
本発明は、適切な更新が可能な地図更新データ管理装置、地図更新データ管理システム及びそれに用いられるデータのデータ構造の提供を課題とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することが可能である。
一実施態様として、送信装置を提供する。この送信装置は、所定の時点における車線を単位として作成された車線単位のネットワーク情報を基準として第n次(nは1以上の自然数)更新された第n次の車線単位のネットワーク情報との差分として生成された第n+1次(n<n+1)の差分データを地図データに基づき生成し、第n次の車線単位のネットワーク情報を有する端末から更新する更新指示を取得すると、端末に第n+1次の差分データを送信する送信部を備地図データは、車線単位のネットワーク情報を構成するリンクを識別するための識別情報とリンクに関する処理情報を有し、処理情報は、第n次の車線単位のネットワーク情報との差分としてリンクの追加、修正なし、または削除を判別可能であり、リンクが追加である場合、識別情報は、n次の車線単位のネットワーク情報に含まれるリンクおよびn次のバージョンよりも前に既に削除されたリンクとは異なる識別情報を含み、処理情報は追加されたリンクが最新であることを判別可能な情報を含み、リンクが修正なしの場合、識別情報はリンクが追加されたときの識別情報を含み、処理情報は修正なしのリンクが最新であることを判別可能な情報を含み、リンクが削除である場合、識別情報はn次の車線単位のネットワーク情報に含まれる削除される前のリンクと同一の識別情報を含み、処理情報はリンクが削除されたときのバージョンを判別可能な情報を含む。
上記の実施形態において、送信部は、所定の時点における車線単位のネットワーク情報を基準として第m次(mは1以上の自然数、m<n)更新された第m次の車線単位のネットワーク情報との差分として生成された第n次の差分データと、第n次の車線単位のネットワーク情報との差分として生成された第n+1次(n<n+1)の差分データとを送信可能であり、第n次の差分データは、更新された日が第1の更新日である車線単位のネットワーク情報を構成するリンクの情報を含み、第n+1次の差分データは、更新された日が第1の更新日よりも時系列的に後の日を示す第2の更新日である車線単位のネットワーク情報を構成するリンクの情報を含み、送信部は、第m次の車線単位のネットワーク情報を有する端末から第n次の差分データに更新する更新指示情報を取得すると、端末に第n次の差分データを送信し、端末に第n+1次の差分データの送信は行わない。
実施形態の地図データ更新システムを示す概略構成図。 地図データ更新システムを構成する地図更新データ管理装置、更新サーバ、車両の各部の機能を示すブロック図。 地図更新データ管理装置が行なうオーサリング処理を示すフローチャート。 更新前後の地図データの状態を説明する説明図。 一つのグループにまとめられた道路ネットワークの更新データを示す説明図。 一つのグループにまとめられた道路ネットワークの更新データの他の例を示す説明図。 車両側と更新サーバ側の地図の更新処理ルーチンを示すフローチャート。 地図の所定期間内の変更の内容を集約したカタログの作成状況を地域別に示す説明図。 車両側でのカタログの適用状況を地域毎に示す説明図。 更新サーバ側で実行される更新管理処理ルーチンを示すフローチャート。 道路ネットワークの修正をとりまとめたグループ毎のバージョン番号と更新されるメッシュ番号とを示す説明図。 道路ネットワークの修正がなされるメッシュのバージョン番号が、他のグループとの関係で更新される様子を示す説明図。
A.実施形態:
図1は、地図データ更新システム10の概略構成図である。図示するように、地図データ更新システム10は、地図更新データ管理装置20と、この地図更新データ管理装置20と専用回線11により接続された更新サーバ30と、この更新サーバ30とはインターネットなどの広域ネットワーク(以下、WANという)12により接続された基地局40,50から構成されている。各基地局40,50は、携帯電話などに用いられる3Gや4Gの無線通信技術を用いて、地上を走行する車両41,43,51,52等とデータの通信を行なうことができる。
これら地図更新データ管理装置20,更新サーバ30,車両41等は、図2に示すように、地図の更新データのやり取りを行なうという点で緊密に連携しており、全体として、地図データ更新システム10を実現する。地図更新データ管理装置20は、差分データ生成部21,識別子付与部22,データ保管部23を備える。差分データ生成部21は、後述する様に、一度生成された地図データ(以下、基準地図データという)と、所定期間経過した後の地図データとの差分データを生成する。地図データには、地表の標高や、河川、鉄道・駅、道路、公園、施設などの地物のデータや、道路同士の接続関係を表す道路ネットワークデータなどが含まれる。道路同士の接続関係を表す道路ネットワークデータは、道路を構成するリンクに分け、リンク同士の接続関係を表したデータの集合である。リンク同士の接続点をノードして管理しても良い。各リンクには、ユニークなID(以下、RIDという)が付与され、各リンクは、このRIDにより管理される。道路ネットワークデータとは、RIDで識別可能なリンクがどのように接続されているか、という情報の集合である。
道路ネットワークデータは、一般には車両におけるナビゲーションや自動運転に用いられる。このため、基準地図データは、ナビゲーション等を行なう範囲をカバーしている必要があり、例えば日本であれば、日本全国の道路ネットワークデータを含む。地図を管理する都合上、日本全国を1つのデータとして扱うことは、地図データに含まれる情報量が大きくなりすぎるため現実的ではない。そこで、対象とする地域を所定の大きさの領域(以下、これをメッシュという)に分け、メッシュ単位でデータを管理する。メッシュの大きさは、管理のし易さなどから決定される。本実施形態では、数キロメートル四方とした。
ナビゲーションや自動運転に用いられる道路ネットワークデータを含む地図データは、ある時点で、対象の地域、例えば日本全国の状態を特定して、道路ネットワークデータを含む基準地図データが作られても、道路や地物のデータは、常に変化しているので、できるだけ短時間のうちに最新のデータに更新していく必要がある。こうした更新を行なうデータが差分データ生成部21により作られる差分データである。本実施形態では、差分データ生成部21は、約2週間おきに、対象とする地域についての差分データを生成する。また、短期間のうちに差分データを生成する都合上、一度に日本全国の差分データを作るのではなく、地域毎に、例えば北海道、東北、関東、中部・・・のように、地域毎に差分データを生成する。更に小さな単位、例えば都道府県を単位として、差分データを生成するものとしてもよい。
本実施形態では、この差分データの生成は、その地域の地図データの更新を担当する作業者により、図示しない端末から新しいデータを入力することにより行なうものとしたが、多数のプローブカーを走行させ、プローブカーからの走行データに基づいて自動的に生成するものとしてもよい。この差分データの生成処理については、後で詳しく説明する。
地図更新データ管理装置20の識別子付与部22は、複数の差分データが時系列的に順次生成された場合、これを区別するための識別子を付与する。識別子は、差分データを区別できるユニークなものであれば、どのようなものでも差し支えなく、差分データの時系列を識別できればよい。例えば、バージョン番号のように、時系列と共に単調に増加または低減する数値を差分データに付与するものであってもよい。あるいは、ハッシュ関数によって作られるユニークな番号であってもよい。こうした番号の場合には、次の差分データが作られて新たな番号が付与されたとき、これらの番号をポインタで繋ぐ管理テーブルを作成し、ハッシュ関数などにより生成されたユニークな番号の接続関係を記録しておけばよい。
データ保管部23は、差分データ生成部21により生成され、識別子付与部22により識別子が付与された差分データを記憶し、外部からの要求に応じて出力する。差分データは複数生成されるので、これらを記憶しておく容量を有するハードディスクなどのデータ記憶装置と、データ記憶装置から必要なデータを取りだして、要求したデバイス、本実施形態では、更新サーバ30に出力できる構成であれば、どのようなものでもよい。差分データは、通常、ファイルの形式で取り扱われるので、何らかのファイル管理システムを備えたOSの元で動作するデータベース機能を備えたコンピュータにより実現することができる。もとより、地図更新データ管理装置20自体が必要のコンピュータにより実現してもよいし、各部毎に異なるコンピュータにより実現するものとしてもよい。
更新サーバ30は、車両41等からの要求に応じて、車両41等が備える地図データを更新するためのサーバである。更新サーバ30は、管理部31と更新データ記憶部32とを備える。更新データ記憶部32は、地図更新データ管理装置20に管理されている差分データを、自らが管理する車両41等の種類に応じて取り寄せ、これを記憶する。地図データは、車両41等が備えるナビゲーションシステムに応じたものが必要となる。従って、更新サーバ30の管理部31は、データを要求した車両41等の車種などに対応し、必要に応じてデータの組み替えやフォーマットの整合を取り、これを車両41等に向けて、WAN12を介して送信する。車両からの要求に応じて、更新サーバ30が、更新用のデータを用意する処理については、後で説明する。
車両41等は、更新部61、地図データ記憶部62、ナビゲーション制御部65等を備える。ナビゲーション制御部65は、地図データ記憶部62に記憶した地図データに基づいて、いわゆる経路探索を行ない、地図を表示しつつ、車両が目的地までに走行する経路を案内する。このナビゲーションのためには地図を実際の道路の状況に即したものに近づけておくことが望ましい。そこで、更新部61により、必要に応じて、更新サーバ30から更新用データを取得し、地図データ記憶部62に記憶した地図データを更新する。
次に、図3を用いて、オーサリング処理について説明する。図1、図2を用いて説明した地図データ更新システム10を実現するためには、所定の時期において作成された基準地図データを元に、そこからの道路や地物の変更を反映した差分データを生成する処理が必要になる。これが地図のオーサリング処理である。この処理は、図1に示した地図更新データ管理装置20内において行なうものとしてもよいし、これとは全く別の装置やシステムで行なうものとしてもよい。
地図のオーサリング処理の前提となるのは、所定の時期での道路や地物の状態を反映したものとして作成された基準地図データの存在である。オーサリング処理では、この基準地図データからの変更点が順次時系列的に差分データとして生成される。図3に示した処理が開始されると、まずオーサリングを行なう地域を特定する(ステップS100)。地域とは、北海道、東北・・・といった地区でもよいし、都道府県や市町村といった行政界の区分を用いても良い。あるいは20キロメートル四方といった幾何学的な範囲で決めらても良い。後述するメッシュ自体を用いても良い。
オーサリングしようとする地域が特定されたら、続いて特定された地域の最新の地図データ、つまり基準地図データを呼び出す処理を行なう(ステップS110)。この基準地図データのバージョン番号nを記憶する処理を行なう(ステップS120)。本実施形態では、識別子として、順次インクリメントされるバージョン番号を用いるものとしている。
続いて、地図を修正する処理を行なう(ステップS130)。地図を修正するとは、道路ネットワークデータであれば、道路の新設に伴い、RIDで識別されるリンクを増やしたり、他の既存のリンクとの接続の情報を付加・修正する処理である。既存の道路と既存の他の道路との間に新たな道路が作られれば、新たな道路に対応して、新しいRIDが付与されたリンクが設けられることはもとより、既存の道路も、新たなリンクが接続されたことにより、その接続点で分割され、新しいリンクに付け替えられる。地図の修正が完了すると、地図を保存し(ステップS140)、新たな地図にバージョン番号n+1を付与する(ステップS150)。
図4は、こうした地図の更新の一例を示す説明図である。変更前の道路であって、RIDが31、32、33の道路が道路ネットワーク(道路NW)に存在し、そのバージョンが1であり、これが最新のデータであるとする。この道路NWにおいて、RID31の道路の図示情報に新たな道路が新設され、RID32の道路に新たに分岐が設けられたものとする。この場合、道路NWにおいて、RID111の新たな道路が追加されるだけでなく、RID32の道路は削除され、新たな道路RID112、113、114が追加される。RID31、33の道路は変更がなくそのまま維持されるが、RID32の道路の削除と新たに追加された道路に関連する道路であるため、これらの全ての道路のバージョンは2とされる。なお、道路の修正は、個別に生じるので、修正が繰り返されると、バージョンnは、その度にインクリメントされるが、修正されない道路NWのバージョンは古い番号のまま残される。従って修正が進むと、道路NWの中には、複数のバージョンのデータが混在することになる。
図4では、道路NWについての修正を例示したが、地図データには、道路NW以外に地物のデータなども含まれる。修正は、こうした地物のデータについても行なわれる。例えば、施設の新設や廃止等があれば、これらも地図データの修正として扱われる。特に図示しないが、こうした修正の対象の違いは、所定の種別のコンテンツを表すコンテンツ種別として扱われ、データとしては道路NWのデータとは別に記録されている。
こうして特定した地域についての地図の修正が完了すると、次にバージョンnの地図とバージョンn+1の地図とを比較して、差分データを生成する処理を行なう(ステップS160)。差分データの生成は、地図の修正作業毎に生成された修正後の道路NWのデータ(一例を図4に示したデータ)をとりまとめることで行なう。もとより、修正作業が完了した後の地図を修正前の地図と比較して行なってもよい。
差分データの生成は、一つの道路の変更が及ぶ範囲を一つのグループとして扱うことで行なう。図5に差分データの生成の一例を示す。図5の例では、バージョンn=3で、メッシュMS1〜9に存在する2本の道路を連接する新たな道路が、バージョンn=4で作られた様子を示す。この場合、道路の修正は、メッシュMS1、3、4〜6に及ぶ。これらのメッシュMSにおける道路の修正は、グループID100として記録される。各道路RIDは、いずれかのメッシュMSに対応付けて記録されているので、道路が新設されたメッシュMS4〜6だけでなく、これらのメッシュに存在する道路に接続された道路が記録されているメッシュもグループID100に属する修正を受けたメッシュとして記録される。実施形態におけるグループIDは、所定の種別のコンテンツが同一のグループであることをあらわすグループ情報の一例である。図5最下段に示した表は、一つのグループIDにより地図の修正が及ぶ範囲を示す。各メッシュにおける道路NWの変更の内容それ自体は、別に記録されている。
図5に示した変更は、バージョン4の更新が行なわれた場合の例である。こうした差分データの生成を、特定された地域の全てに対して順次行ない、バージョンn+1=4での差分データが全て生成されれば(ステップS160)、全ての修正作業を完了したかを判断し(ステップS170)、他に修正する地域があれは、ステップS100に戻って上記の処理を繰り返す。修正作業が必要な全ての地域についての処理が完了すれば、「終了」に抜けて、オーサリング処理を終了する。
上記のオーサリング処理により、地域毎の差分データが順次作られる。一つの地域に着目しても、地図データの更新は、所定の期間をおいて何度も行なわれるから、バージョン番号の異なる差分ファイルが更新が行なわれた回数分だけ作られる。各差分ファイルにおいて、差分ファイルに含まれる各メッシュのバージョン番号は、その修正が行なわれた際のバージョン番号となる。図3に示したオーサリング処理により差分データを生成する処理が、図2に示した差分データ生成部21に相当し、図3のオーサリング処理において差分データにバージョン番号n+1が付与される処理が、図2に示した識別子付与部22に相当する。
こうして生成された差分データとこれに付与された識別子とは、データ保管部23に一時的に保管され、適宜、更新サーバ30に、専用回線11を介して送信される。識別子の付与された差分データを受け取った更新サーバ30は、管理部31によりこの差分データを更新データ記憶部32に記憶し管理する。管理部31は、以下に説明する処理により、更新データ記憶部32から差分データ等を読み出し、車両41(43、51、52)とやり取りする。車両41等は、地図データ記憶部62を備え、ここに記憶した道路NWデータを含む地図データを用いて、ナビゲーション制御部が、図示しないディスプレイに地図を表示したり、経路案内などを行なう。車両41等は、利用者の指示により、更新部61を動作させ、インターネットなどのWAN12を介して、更新サーバ30と接続し、必要な差分データを受け取って、地図データ記憶部62に記憶した地図データを更新する。
かかる地図データの更新処理について、図7を用いて説明する。図7は、車両41等の更新部61が行なう車両側地図更新処理ルーチンと更新サーバ30の管理部31が行なう更新サーバ側更新処理ルーチンとを、並列に示す説明図である。この処理は、車両側から起動される。車両41等の利用者が、車載のナビゲーションに用いる地図データの更新を希望すると、更新部61は、更新カタログを更新サーバ30に対して問い合わせる(ステップS200)。更新カタログとは、地域ごとに、更新の状況を示すデータである。更新カタログの一例を図8に示した。この例では、更新カタログは、北海道、東北、・・・等の地域ごとに分けられ、更に最終更新日の違いによりカタログ番号が付与されている。地域によってオーサリングの周期や日程が異なるので、カタログ番号の最大値も最終更新日も異なる。問い合わせを受けた更新サーバ30は、管理部31が管理するカタログ一覧を、車両側に送信する(ステップS300)。本実施形態では、カタログ番号と更新時のバージョン番号n+1とは同じ番号である。
このカタログは、更新サーバ30内の更新データ記憶部32においては、
「地区名」+「カタログ番号」+「最終更新日」
をファイルネームとするファイルの形式で、コンピュータが管理するファイルシステムにより提供される。従って、更新データ記憶部32内を見た場合、少なくとも道路のネットワーク情報を含む地図データは、所定の領域に対応するメッシュ毎の地図データの集合として扱われており、所定の時点で記録した地図データを基準として、第n+1回目の差分データが、第n回目(nは1以上の自然数)までの差分データによって更新された前記地図データとの差分として、前記メッシュを単位として生成された第m回目(mは1以上n以下の整数)から第n+1回目の差分データが、各差分データを識別可能な識別子であるカタログ番号(バージョン番号)と共に、記録媒体にファイルの形式でそれぞれ格納されていることになる。従って、図8は、更新データ記憶部32に記憶されている差分ファイルのデータ構造を表しているものと考えて良い。なお、各カタログは、「地区名」+「カタログ番号」でユニークなので、「最終更新日」はファイル名には含まないものとし、各ファイルのタイムスタンプとして扱っても良い。
車両41等の更新部61は、カタログ一覧を受信すると、地図データ記憶部62に記憶した更新の記録と突き合わせ、カタログを表示し、利用者に選択させる処理を行なう(ステップS210)。図9にこの表示の一例を示す。更新部61は、更新サーバ30側から受け取ったカタログ一覧に、車両側で既に更新された情報を重ねて表示する。図9に示した例では、東北地区のカタログ番号1、2、関東地区のカタログ番号1〜3、中部地区のカタログ番号1〜3が、2015年11月2日に、車両側の地図データに反映されており、更新済みであることが分かる。利用者は、この表示を見て、今回更新しようとするカタログ番号を選択する。選択は、ナビゲーション制御部65に含まれる図示しないディスプレイに表示された一覧から、必要なカタログ番号をタップ等で指定することにより行なう。
車両41等の更新部61は、カタログの選択が行なわれると、次に選択したカタログ番号と、車両内の更新情報、つまりどのカタログまでが更新済みであるかの情報を更新サーバ30側に送信する(ステップS220)。車両内の更新情報を送信するのは、利用者による選択が、更新しようとする全カタログを選択するのではなく、更新しようとするカタログの最大番号を選択するだけでよいものとしているからである。利用者が、例えば関東地区のカタログ番号6を選択すれば、図9に示した例では、車両内の更新情報、つまり更新済みのカタログ番号が3であることを併せて送信することで、更新サーバ30側は、今回適用されるカタログが、カタログ番号4〜6であることを知ることができる。もとより、車両側で更新するカタログ番号を全て特定し、これを更新サーバ30側に送信するものとしてもよい。
カタログ番号等の送信を受けた更新サーバ30の管理部31は、カタログ番号等から、適用する更新データを選定し(ステップS310)、更新管理処理(ステップS400)を行なう。この更新管理処理(ステップS400)は、複数のカタログを適用する際、データに矛盾が生じないように、差分データの整合をとる処理である。本実施例における更新管理処理の詳細を、図10に示した。
図10は、更新管理処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理が開始されると、管理部31は、まずカタログに記録された差分データを受け取る(ステップS410)。差分データは、図5、図6に示したグループID毎にまとめられたデータである。この差分データを受け取ると、対象カタログが全て完了するまで、ステップS420以下の処理を繰り返す。対象カタログは、カタログ番号の小さいものか順次適用される。
一つのカタログ番号のカタログを対象カタログとして取り出すと、そのカタログに更新データが存在する全メッシュを対象メッシュとして、ステップS430以下の処理を繰り返す。即ち、まず対象カタログに含まれる全メッシュに関し、更新管理データを作成する(ステップS440)。この一例を図11に示した。今回の更新処理は、カタログ番号4〜6を対象としていることから、まずバージョン番号(図11における現Ver)4に含まれる更新データが読み込まれ、更新管理データとして作成される。図11では、現Ver=4のコンテンツ種別が道路NWについて、グループID100としてまとめられたメッシュ番号1、3、4、5、6が更新されるべきデータを含んでいるとして、更新管理データに登録される。
次に、他のメッシュで更新が必要とされているものがあるかを判断する(ステップS450)。同じカタログ番号内では、更新が必要なメッシュは関連付けられているから、ステップS450での判断は「NO」となり、何も行なわずに次のメッシュについての判断を継続するが、全てのメッシュについての判断が完了し、カタログ番号がインクリメントされて、更に全メッシュについての処理が繰り返されると、他のメッシュで更新が必要なものが見つかる場合がある。図11に示した例では、メッシュ番号5は、カタログ番号4で更新の対象となっていたが、符号ST2で示したように、更にカタログ番号6でも更新の対象となっており、同じグループID101のメッシュ番号8も更新が必要なことが分かる(図11,符号ST2参照)。そこで、この場合、メッシュ番号5、8を更新管理データに追加し、カタログ番号4で更新が必要とされたメッシュ1、3〜6と一緒に更新するものとする。この結果、メッシュ番号5、8の現Verが6となり、これに加えてメッシュ番号1も現Ver6に設定される(同図、符号ST1参照)。この状態の更新管理データを図12に示した。
以上説明した処理を更新対象の全カタログについて、全メッシュに関して行なうことで、更新管理データが作成される。この更新管理データは、対象となったカタログに記録された道路NWなどの更新の状況を順次反映したものとなっており、道路NWなどに矛盾を生じない連続性が確保されている。
こうして作成された更新管理データは、管理部31により、車両側に送信される(ステップS320)。全更新管理データの送信を受けた車両側に更新部61は、更新データを受信し(ステップS230)、全更新データについて(ステップS240)、地図データ更新を行なう(ステップS250)。図7では、全地図データを代表して、道路NWを構成する道路RID毎に更新を適用するものとして示した。全ての更新データについての更新が完了すると、車両側の更新情報(図9)を更新し(ステップS260)、全ての処理を終了する。
上記処理により、車両41等の地図データ記憶部62に記憶されたナビゲーション用の道路NWを含む地図データのうち、更新処理において選択された地域の選択されたカタログ番号まで更新される。しかもその際に、所定の期間毎にオーサリングによって作成された複数のカタログ内のデータを、一旦更新管理データ(図12)として作成したから適用するので、複数のカタログを適用する場合でも、データは矛盾なく更新される。このため、経路探索などで、道路NWが途切れてしまって、適切な経路探索ができないといったことがない。また、道路地図の更新は、地区ごとに行なうことができ、更にその場合でも必ずしも最新のカタログまで行なう必要がない。従って、道路地図データの更新に要する通信上のデータ量や更新時間を適切な範囲に留めることができる。例えば急な出張などで、通常走行しない地区に行くような場合、その地区に至る道路地図データだけを更新すれば良い。
上記実施形態の地図データ更新システム10によれば、地図データの更新(オーサリング処理)を所定の期間毎に行ない、それ以前に行なわれたオーサリングの結果との差分ファイルをカタログの形で保存し、カタログ毎に、識別子であるバージョン番号n+1を付けて保存している。各カタログでは、更新された道路NW等のデータを、道路の変更などが及ぶ範囲のメッシュを同じグループIDにより集めた形式で保存し、更新後のバージョン番号と、そのデータの更新前のバージョン番号とを併せて記録している。このため、各差分データの構造を簡略なものとすることができる。車両41等の側の地図データを更新する際には、車両側で、どの地区のいずれのカタログまでが適用されているかを管理しておくことで、更新に必要な差分データを記録したカタログを容易に特定することができる。
その上で、更新に際しては、適用されるカタログ内の差分データを集約し、更新管理データとしてとりまとめてから、車両側の地図データに反映させている。このため、差分データの簡略な取りまとめと、矛盾のない確実な地図データの更新とを容易に両立させることができる。
B.変形例:
B1.ハードウェア構成について:
上記実施形態のその他の構成例を上記第1実施形態からの変形例として説明する。上記第1実施形態では、地図データ更新システム10を構成するデバイスとして、経路探索を行なう車載のナビゲーション装置を想定したが、これに限るものではなく、地図データを用いた処理を行なうデバイスであれば、車載の地図表示装置、携帯型地図表示装置、携帯型経路探索装置、地図を表示して目的地への経路を表示するアプリケーションが動作する携帯電話などのいずれかを、システムを構成するデバイスとして採用してもよい。また、これら以外に、固定式の地図表示装置や経路探索装置をデバイスとして用いても差し支えない。
上記第1実施形態では、差分データを生成する地図更新データ管理装置20と車両41等との間に専用の更新サーバ30を設けたが、地図更新データ管理装置20と更新サーバ30とは、一旦に構成しても良い。また、地図更新データ管理装置20と更新サーバ30とは、専用回線11で接続したが、VPNなどの技術を用い、セキュリティを確保できれば、WAN12などを解して接続する構成としても良い。
また、車両41等と更新サーバ30との接続は、上記実施形態では、各基地局40,50を介した無線通信によるものとしたが、車両41等がディーラーなどの店舗において有線で更新サーバ30に相当するデバイスと接続して、地図データの更新を行なうものとしても良い。あるいは、カタログを収録したCDやDVD、フラッシュROMなどの記憶媒体を、車両41等に設けたプレーヤにセットし、ここから差分データを読み取って、更新処理を行なうものとしても良い。
B2.データ構造について:
上記実施形態では、カタログは、北海道地区、東北地区、・・・のように地区毎に作成したが、更に細かく、都道府県などの行政界毎に作成するものとしても良い。あるいは全国を所定の大きさ(例えば、20キロメートル四方)の区域に区画し、区域毎に作成するものとしても良い。この他、オーサリングの処理を行なう範囲と、カタログとして記憶する範囲とを異なるものとしても良い。再生するときは、都道府県や市町村といった行政界毎に複数の担当者が一斉にオーサリング処理を行ない、ほぼ同じタイミングでオーサリング処理を終了した後で、差分データを地区毎などに組み替えても良い。なお、地区などに分けず、全国で単一のカタログとして提供してもよい。
上記実施形態では、地図データには、道路NWの差分データの他、地物のデータもコンテンツ種別を異ならせて一体に記憶したが、異なるカタログとして作成するものとしても良い。あるいは地物のデータは持たないものとしてよい。オーサリング処理は、いずれかの時点での地図を標準地図として、そこからの差分データを順次生成するという形で行なうが、いずれかの時点で、これらの差分データを全て反映した新しい標準地図を作成し、再びこの標準地図からの差分データの形でカタログを作成すれば良い。
上記実施形態では、各カタログには、それ以前のカタログが作成された時点からの差分データの形で更新用のデータを記録し、更新処理を行なう際に、更新管理データを作成して、データの一貫性を保つものとしたが、カタログを作成する度に、それ以前の差分データを反映した更新管理データを作成しておき、更新処理が行なわれる際に、適用するカタログの番号が特定されると、対応する一つのカタログを読み出し、そのカタログに記録された更新管理データを適用するものとしても良い。
上記実施形態では、道路NWは、道路に対応したリンクの集合として定義されているが、ノードの集合として定義しても良い。あるいは他のデータ形式であっても良い。また、道路を単位とするのではなく、車線を単位として道路NWを作成しても良い。
上記の実施形態では、メッシュは矩形形状としたが、地表を隙間なく覆える形状、いわゆる平面充填形状であればよく、正方形や長方形の他、三角形や六角形、あるいは平行四辺形などであっても良い。もとより、平面充填が可能であれば、複数の形状を組合わせ、それぞれをメッシュとして扱っても良い。
上記実施形態では、識別子は、標準地図をバージョンn=1とした場合に、オーサリングが行なわれる度にインクリメントされる番号n+1として記録するものとしたが、オーサリングの順番が特定できれば、数字である必要はなく、バイナリーコードやテキストや日時のデータであっても差し支えない。テキストなどの場合には、ポインタにより、前後関係が分かるように管理すれば良い。また書くカタログの作成時に、それまでの差分データをとりまとめた更新管理データを作成するのであれば、更新が行なわれ直前のバージョン番号を記録しておかなくても良い。
B3.処理について:
上記実施形態では、更新サーバ30と車両41等とで通信をしながら、地図データの更新を行なったが、カタログをDVD等のメディアで車両が読み込むものとすれば、更新処理は、車両側だけで完結することができる。あるいは、車載の取り外し可能なデバイスまたはスマートホンなどの形態可能なデバイスとしてナビゲーション装置が提供されていれば、こうした装置または地図データ記憶部62をディーラー等に持ち込んで、更新サーバ30などの更新用の機器に接続し、カタログを用いた更新処理を行なっても良い。この場合は、更新処理を、更新サーバ30側だけで実行される処理とすることができる。
図3に示したオーサリング処理は、差分データを生成する一例であり、差分データは、その他のどのような処理によって作られても良い。例えばプローブカーを走らせ、多数のプローブカーが収集した走行に関する情報から、道路の廃止、新設などの情報を差分データとして直接作り出すようにしてもよい。あるいは、道路を管理する国土交通省や高速道路管理会社などが発表する道路の改廃に関する情報から差分データを生成するようにしてもよい。
以上、実施形態とその変形例等について説明したが、課題の少なくとも一部を解決する実施形態はこれらに限られるものではなく、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態でソフトウェアの処理として説明した一部または全部は、ハードウェアにより実現することも可能である。また、地図データの更新を行なう対象は、ナビゲーション装置に限らず、単なる地図の表示装置などであっても良い。また、地図データの更新方法や、こうした地図データの更新に用いられる地図データの生成装置や生成方法など、種々の態様で実施することも可能である。更に、以下の適用例の形態も、実施可能である。
(1)1つの適用例として、地図更新データ管理装置が提供される。この地図更新データ管理装置は、少なくとも道路のネットワーク情報を含む地図データを、所定の領域に対応するメッシュ毎の地図データの集合として扱い、所定の時点における前記地図データを基準として、第n+1回目の差分データは、第n回目(nは1以上の自然数)までの差分データによって更新された前記地図データとの差分として、前記メッシュを単位として生成され、前記生成された第n+1回目の差分データを保管する差分データ保管部と、前記第n+1回目の差分データに、第n回目以前の差分データと識別可能な識別子を付与する識別子付与部と、を備える。ここで、前記差分データ保管部は、前記第n+1回目の差分データまでの差分データを順次保管する。
かかる地図更新データ管理装置は、地図データの更新をメッシュ毎に行ない、かつ第n+1回目の差分データに、第n回目以前の差分データと識別可能な識別子を付与することで、第n+1回目の差分データまでの差分データを、第n回目以前の差分データと識別可能に保管することができる。このため、地図データ更新の要求があったとき、必要な差分データを容易に提供することができる。しかも、地図データの更新はメッシュ毎に行なわれているので、更新に必要なデータの容量をコンパクトにすることができる。差分データは、地図更新データ管理装置において生成してもよいが、他の装置で生成された結果を受け取って、差分データ保管部に保管するものとしても良い。
(2)こうした地図更新データの管理装置において、前記第n+1回目の差分データを含む差分データを、特定の地域の地図データ毎に管理するものとして良い。地域としては、例えば、北海道、東北・・・などの地区や、都道府県、あるいは市町村などの行政界、または所定の大きさのメッシュなどを想定することができる。地図データの用い方によっては、地域を指定して更新を行なえば足りることもあり、その場合にはデータ量を低減することができる。地域を指定した地図データの更新は、例えばナビゲーション装置などか考えられる。多くの場合、経路探索の範囲は利用者の使用目的により、地域を限定しても差し支えないことが多いからである。
(3)こうした地図更新管理装置において、前記差分データ保管部は、前記第1回から第n回目の差分データ毎にファイルを作成する差分データ作成部を備え、前記差分データ保管部は、前記ファイルを、前記識別子を用いて識別可能に保存するものとしてよい。こうすれば、差分データのそれぞれをファイルとして扱えるため、コンピュータ上のデータ管理が用意である。各差分データは、それぞれファイルとして保存するのではなく、一つのファイルに含まれる個別のシートとして管理しても良い。あるいは、データの区切りコードにより区切られた一つのテキストとして保存しても良い。
(4)こうした地図更新データ管理装置において、前記第n+1回目の差分データは、少なくとも前記道路のネットワーク情報の変更が及ぶ前記メッシュを、同一のグループとしてとりまとめて生成してもよい。こうすれば、変更の及ぶ範囲をグループとして管理でき、更新データの管理が容易となる。
(5)他の適用例として、サーバに記憶された地図更新データを用いて、少なくとも地図を用いた処理を行なうデバイスに記憶された既存の地図データを更新する地図データ更新システムが提供される。この他図データ更新システムでは、前記サーバは、少なくとも道路のネットワーク情報を含む地図データを、所定の領域に対応するメッシュ毎の地図データの集合として扱い、所定の時点における前記地図データを基準として、第n+1回目の差分データは、第n回目(nは1以上の自然数)までの差分データによって更新された前記地図データとの差分として、前記メッシュを単位して生成され、当該生成された第1回目から第n+1回目の差分データを、識別子を用いて識別可能に記憶する差分データ記憶部と、前記デバイスと通信して、前記デバイス側の地図データの更新の状況を前記識別子を用いて判断する判断部とを備える。また、前記デバイスは、地図データを記憶する地図データ記憶部と、前記サーバと通信することにより前記差分データを受け取り、既に適用された第m回目(m<n+1)より後の差分データを前記識別子を用いて特定し、第m+1回目から第n+1回目までの差分データを、前記メッシュを単位として順次適用して前記地図データの更新を行なう更新部とを備える。
かかる地図データの更新システムでは、サーバが、地図データの更新をメッシュ毎に行ない、かつ第n+1回目の差分データに、第n回目以前の差分データと識別可能な識別子を付与することで、第n+1回目の差分データまでの差分データを、第n回目以前の差分データと識別可能に保管する。しかも、サーバは、デバイスと通信して、デバイス側の地図データの更新の状況を識別子を用いて判断するから、デバイス側では、既に適用された第m回目(m<n+1)より後の差分データを、この識別子を用いて特定し、第m+1回目から第n+1回目までの差分データを、メッシュを単位として順次適用して地図データの更新を行なうことができる。
(6)こうした地図データ更新システムにおいて、前記サーバ側の判断部は、前記更新の状況を判断した結果に基づいて、前記デバイス側に送信する差分データを特定するものとしてよい。こうすれば、デバイス側に送信するデータ量を低減できる。もよとり、第n+1回目までの差分データを全て受け取り、デバイス側で、更新の状況を判断して、更新を行なうものとしても差し支えない。
(7)こうした地図データ更新システムにおいて、前記サーバおよび前記デバイスは、前記第n+1回目の差分データを含む差分データを、特定の地域の地図データ毎に管理しており、前記デバイスは、地図データの更新を、前記地域を指定して行なうものとしてもよい。こうすれば、更新を地域毎に行なうことができ、地図データの更新に際してのデータ量を低減することができる。
(8)こうした地図データ更新システムにおいて、前記デバイスの少なくとも一つは、車載の地図表示装置、車載の経路探索装置、携帯型地図表示装置、携帯型経路探索装置、地図を表示して目的地への経路を表示するアプリケーションの動作する携帯電話のいずれかとしてもよい。また、これら以外に、固定式の地図表示装置や経路探索装置に適用しても差し支えない。
(9)更に他の適用例として、地図データを更新するための地図用更新データ構造が特定される。この地図用更新データ構造は、少なくとも道路のネットワーク情報を含む地図データを、所定の領域に対応するメッシュ毎の地図データの集合として扱い、所定の時点で記録した地図データを基準として、第n+1回目の差分データが、第n回目(nは1以上の自然数)までの差分データによって更新された前記地図データとの差分として、前記メッシュを単位として生成された第m回目(mは1以上n以下の整数)から第n+1回目の差分データを、各差分データを識別可能な識別子と共に、記録媒体にファイルの形式でそれぞれ格納する。こうした形態で差分データが格納された地図用更新データ構造は、更新データを取り出して、各種装置における地図データの更新を行なうために、差分データの扱いを容易なものにすることができる。
(10)こうした地図用更新データ構造において、前記地図データ全体の更新が行なわれた場合の次の差分データが第m回目の差分データであるものとして扱ってもよい。地図データ全体の更新が行なわれ場合は、実質的な差分データが存在しない状態となるからである。
上記の各実施形態や適用例は、従来の手法が有する課題の少なくとも一部を解決している。従来の手法(例えば特許文献1,2などに記載の手法)は、いずれも一長一短があり、地図更新データの管理方法として十分なものとは言えない。例えば特許文献1の手法では、メッシュ単位で情報を管理し、更新情報が存在するメッシュのみ書き直すが、現在の地図は、単に道路だけを管理しているのではなく、道路に関連付けられた様々な地物、例えば施設や建物、駐車場なども管理している。従って、一年に一度や数年に一度といった期間で地図を刷新しようとすると、対象となるメッシュの数は膨大なものとなり、結局、元の地図データの大部分を書き直すことになりかねない。
また、差分情報を管理する場合、全ての差分情報を、ナビゲーション装置が毎回取り込んで更新を行なっていれば良いが、ユーザによっては、何回かに1回しか更新作業を行なわないという場合も考えられる。この場合、道路の拡張や新設が繰り返されて延伸されている道路については、その途中で作成された更新情報が全て反映されていない状態で最新の更新情報だけを適用すると、例えば新設された道路が既存の道路と接続されないということが生じ得る。この場合、結果的に道路ネットワークに接続されてない道路が生じ、経路探索などが上手く行なえなくなってしまう可能性がある。
要するに、地図データの更新は、
[1]地図に関連する情報の更新はなるべく短期間に行ないたい。特に道路の開通・閉鎖などの情報は、ナビゲーションに利用されることが多いので、短期間、例えば2か月おき、毎月、2週おき、10日おき、毎週、といった短い期間の内に反映する、
[2]こうした短期間の情報の更新を行なう場合、更新部分に対応した差分ファイルとして扱うことが好ましいが、短期間に差分ファイルが幾つも作られると、全ての差分ファイルがユーザによって採用されるとは限らない。その場合でも、地図上のデータに矛盾が生じたり、道路ネットワークに接続されない道路などが生じないようにする、
という2つの条件をできるだけ満たし得ることが望まれていた。
上述の実施形態やその変形例、また適用例などは、上記の課題を踏まえて、その少なくとも一部を解決するものである。
10…地図データ更新システム
11…専用回線
20…地図更新データ管理装置
21…差分データ生成部
22…識別子付与部
23…データ保管部
30…更新サーバ
31…管理部
32…更新データ記憶部
40…基地局
41,43,51,52…車両
61…更新部
62…地図データ記憶部
65…ナビゲーション制御部

Claims (2)

  1. 定の時点における車線を単位として作成された車線単位のネットワーク情報を基準として第n次(nは1以上の自然数)更新された第n次の前記車線単位のネットワーク情報との差分として生成された第n+1次(n<n+1)の差分データを地図データに基づき生成し
    前記第n次の車線単位のネットワーク情報を有する端末から更新する更新指示を取得すると、前記端末に前記第n+1次の差分データを送信する送信部を備
    前記地図データは、前記車線単位のネットワーク情報を構成するリンクを識別するための識別情報と前記リンクに関する処理情報を有し、
    前記処理情報は、前記第n次の前記車線単位のネットワーク情報との差分として前記リンクの追加、修正なし、または削除を判別可能であり、
    前記リンクが前記追加である場合、前記識別情報は、前記n次の前記車線単位のネットワーク情報に含まれる前記リンクおよび前記n次のバージョンよりも前に既に削除された前記リンクとは異なる識別情報を含み、前記処理情報は前記追加された前記リンクが最新であることを判別可能な情報を含み、
    前記リンクが前記修正なしの場合、前記識別情報は前記リンクが追加されたときの識別情報を含み、前記処理情報は前記修正なしの前記リンクが最新であることを判別可能な情報を含み、
    前記リンクが前記削除である場合、前記識別情報は前記n次の前記車線単位のネットワーク情報に含まれる前記削除される前の前記リンクと同一の識別情報を含み、前記処理情報は前記リンクが削除されたときのバージョンを判別可能な情報を含む送信装置。
  2. 請求項1記載の送信装置であって、
    前記送信部は、前記所定の時点における前記車線単位のネットワーク情報を基準として第m次(mは1以上の自然数、m<n)更新された第m次の前記車線単位のネットワーク情報との差分として生成された前記第n次の差分データと、前記第n次の前記車線単位のネットワーク情報との差分として生成された前記第n+1次(n<n+1)の差分データとを送信可能であり、
    前記第n次の差分データは、更新された日が第1の更新日である前記車線単位のネットワーク情報を構成する前記リンクの情報を含み、
    前記第n+1次の差分データは、更新された日が第1の更新日よりも時系列的に後の日を示す第2の更新日である前記車線単位のネットワーク情報を構成する前記リンクの情報を含み、
    前記送信部は、前記第m次の前記車線単位のネットワーク情報を有する端末から前記第n次の差分データに更新する更新指示情報を取得すると、前記端末に前記第n次の差分データを送信し、前記端末に前記第n+1次の差分データの送信は行わない送信装置。
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